JP3813849B2 - カード装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は各種電子機器に装着して使用可能なカード装置に関し、特にデータ転送に使用されるビット幅の異なる複数の動作モードを有するカード装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータ、PDA、カメラ、携帯電話等の様々な携帯型電子機器が開発されている。これら電子機器においては、リムーバブル記憶デバイスの1つであるメモリカードが多く用いられている。メモリカードとしては、PCMCIAカード(PCカード)、およびそれよりもさらに小型のSD(Secure Digital)カード、が知られている。
【0003】
このSDカードはフラッシュメモリを内蔵するメモリカードであり、小型化、容量、および高速化の要求に見合うように特に設計されている。SDカード通信は改良された9ピンインタフェースに基づいている。9ピンうちの4ピンは、ホストとの間のデータ転送に使用可能なデータピンとして割り当てられている。SDカードは7ピンインタフェースを使用するマルチメディアカード(MMC)を改良したカードであり、そのMMCとの上位互換を維持するため、SD4bitモード、SD1bitモード、およびSPI(Serial Peripheral Interface)モードの3つの動作モードを有している。
【0004】
SD4ビットモードでは、DAT0−3の4つのデータピンを用いることによってホストとの間のデータ転送が4ビット幅単位で実行される。SD1bitモードでは、DAT0−3の内でホストとの間のデータ転送に使用されるのはDAT0のみであり、ホストとの間のデータ転送は1ビット幅単位で実行される。DAT1,2は一切使用されない。SPIモードでは、DAT0がカードからホストへのデータ転送に使用され、他の1ピンがホストからカードへのデータ転送に使用される。SD1bitモードの場合と同じく、DAT1,2は一切使用されない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようにSDカードはMMCの上位互換の位置付けで設計されているため、MMC用のホストコントローラに最低限の変更を施すだけで、MMCのみならず、SDカードをも制御可能なホストコントローラを実現できる。
【0006】
しかし、もしシステム構築時に従来のMMC用のホストコントローラをそのまま流用し、且つSDカードで増加したデータピンDAT1,2に対応するデータ線が適切に処理されていないホスト装置に対してSDカードを装着した場合には、ホスト装置からSD1ビットモードまたはSPIモードが指定された場合に、そのSDカード自体が誤動作したり、あるいは内部回路に無駄な電流が流れてしまい電力が余分に消費されたり、さらには内部回路の電源端子とグランド端子間に大きな貫通電流が流れることによって内部回路自体が破壊される危険もある。これは、SD1ビットモードまたはSPIモードで非使用となるSDカードのデータピンDAT1,2が、フローティング状態になってしまうことに起因するものである。
【0007】
よって、より安全性が高くまた無駄な電力消費を出来るだけ抑えることが可能な新たな仕組みを実現する必要性がある。
【0008】
本発明は上述の事情を考慮してなされたものであり、使用されないピンの電位に内部回路が影響されないようにすることにより、安全性が高くまた無駄な電力消費も抑えることが可能なカード装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のカード装置の第1の態様は、ホスト装置に取り外し自在に装着可能に構成されたカード装置において、複数のデータピンと、前記ホスト装置からのコマンドに応じて第1の動作モードおよび第2の動作モードの一方に設定され、前記第1の動作モードにおいては前記複数のデータピンそれぞれを使用して前記ホスト装置との間のデータ転送を実行し、前記第2の動作モードにおいては前記ホスト装置との間のデータ転送に前記複数のデータピンの内の特定のデータピンを用いる内部回路と、前記第2の動作モードで使用されないデータピンと前記内部回路との間に設けられ、当該データピンの電位に応じた入力信号を前記内部回路に供給する受信モード、および当該データピンから前記内部回路に供給される前記入力信号の電位を特定の電位に固定する固定モードでそれぞれ動作可能なデータ受信回路と、前記内部回路が前記第1の動作モードである場合は前記データ受信回路を前記受信モードに設定し、前記内部回路が前記第2の動作モードである場合は前記データ受信回路を前記固定モードに設定する制御信号を出力するデータ受信回路制御手段とを具備することを特徴とする。
【0010】
このカード装置においては、データ転送に使用するデータピンの数が互いに異なる第1および第2の動作モードの一方がホスト装置からのコマンドで指定される。データ転送に使用するデータピンの数が少ない方の第2の動作モードがホストから指定された場合には、その第2の動作モードで使用されないデータピンと内部回路との間に設けられたデータ受信回路は自動的に固定モードに設定される。これにより、たとえホスト装置が第2の動作モードのみに対応しており、且つ第2の動作モードで使用されないデータピンに対する処理がなされていないものであっても、第2の動作モードで使用されないデータピンから内部回路に供給される入力信号の電位は特定の電位に自動的に固定されるので、内部回路をフローティングによる影響から保護することが出来る。一方、ホスト装置によって第1の動作モードが指定された場合には、今度は、第2の動作モードで使用されないデータピンと内部回路との間に設けられたデータ受信回路は自動的に受信モードに設定されるので、本カード装置が第1の動作モードをサポートする正常なホスト装置に装着された場合には、複数のデータピンそれぞれを使用したホスト装置との間のデータ転送を正常に実行することが出来る。
【0011】
本発明のカード装置の第2の態様は、ホスト装置に取り外し自在に装着可能に構成されたカード装置において、前記ホスト装置との間の通信に使用される複数のピンを有するインターフェースと、不揮発性メモリデバイスと、前記インターフェースを介して入力される前記ホスト装置からのアクセス要求に応じて前記不揮発性メモリデバイスへのデータ書き込みおよび前記不揮発性メモリデバイスからのデータ読み出しを制御する内部回路と、前記複数のピンの内で前記ホスト装置からの信号の受信に使用されるピンそれぞれに接続され、対応するピンの電位に応じた入力信号を前記内部回路に供給する受信モードと前記対応するピンから前記内部回路に供給される前記入力信号の電位を特定の電位に固定する固定モードでそれぞれが動作可能な複数の受信回路と、前記内部回路と前記ホスト装置との間のデータ転送に使用すべきビット幅を指定する前記ホスト装置からのコマンドまたは前記内部回路の現在のステートに応じて、前記複数の受信回路の中から前記ホスト装置との間の通信に必要のない受信回路を選定し、その選定した受信回路を前記固定モードに設定する制御信号を出力する受信回路制御手段とを具備することを特徴とする。
【0012】
このカード装置においては、データピンのみならず、ホストからの信号を受ける他のピンについても同様のデータ受信回路を設け、対応するピンの非使用時にはデータ受信回路を固定モードに設定するという制御が行われる。これにより、例えば複数のカード装置にホストからの信号が共通に供給されるようなシステム構成においては、非選択のカード装置内のゲートロジックなどが他のカード装置宛の信号によって無駄に駆動されしまうという不具合が無くなり、カード装置の電力消費を低減することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係るカード装置12とそれを装着して使用可能な電子機器(ホスト装置)11との関係が示されている。以下では、カード装置12としてSDメモリカード(Secure Digital Memory Card)を使用する場合を例示して説明する。
【0014】
SDメモリカード12は、例えばパーソナルコンピュータ、PDA、カメラ、携帯電話等の各種ホスト装置11に設けられたメモリカード装着スロット(SDカードスロット)113に着脱自在に装着して使用される。ホスト装置11にはホストコントローラ111が設けられている。SDメモリカード12とホストコントローラ111との通信は、全てホストコントローラ111からのコマンドによって制御される。
【0015】
ホストコントローラ111とSDメモリカード12との間を接続するSDバス112は、6本の通信線(データDAT0−3,コマンドCMD,クロックCLK)と3本の電源供給線(VDD,VSS,VSS)を含む。これに対応して、SDメモリカード12には、図示のように、4本のデータピン[DAT0−3]、コマンドピン[CMD]、クロック信号ピン[CLK]、電源ピン[VDD]、2つのグランドピン[VSS]が設けられている。6本の通信線(データDAT0−3,コマンドCMD,クロックCLK)の機能は次の通りである。
【0016】
・DAT0−3: 各データ線はホストコントローラ111とSDメモリカード12との間のデータ転送に使用される双方向信号線である。ホストコントローラ111およびSDメモリカード12はそれぞれプッシュプルモードで動作する。
【0017】
・CMD: コマンド信号線は双方向信号線である。ホストコントローラ111からSDメモリカード12へのコマンドの転送、およびSDメモリカード12からホストコントローラ111へのレスポンスの転送に使用される。
【0018】
・CLK: クロック信号線はホストコントローラ111からSDメモリカード12へクロック信号CLKを送信するための信号線である。ホストコントローラ111からSDメモリカード12へのコマンドの転送、およびホストコントローラ111とSDメモリカード12との間のデータ転送などは、ホストコントローラ111からSDメモリカード12へクロック信号CLKに同期して実行される。
【0019】
双方向で使用されるデータ線DAT3,DAT2,DAT1,DAT0、およびコマンド信号線CMDは、図示のように、プルアップ抵抗R1,R2,R3.R4,R5によって電源VCCにプルアップされている。これらプルアップ抵抗R1,R2,R3.R4,R5は、SDメモリカード12が非装着のときに、またはホストコントローラ111およびSDメモリカード12のどちらもその信号線を駆動していないときに、データ線DAT3,DAT2,DAT1,DAT0、およびコマンド信号線CMDがフローティング状態になることを防止するために設けられている。
【0020】
SDバス112の内、DAT1,DAT2はSDメモリカード12をSD1ビットモードまたはSPIモードで使用する場合には使用されない信号線である。このため、SD4ビットモードをサポートしない従来のMMC用のホストコントローラをホストコントローラ111としてそのまま流用したホスト装置においては、データ線DAT1,DAT2が配線されていない場合も考えられる。この場合、SDメモリカード12のデータピンDAT1,DAT2がフローティング状態となってしまう。
【0021】
これを防止するため、本実施形態のSDメモリカード12においては、データピンDAT1,DAT2に対応するインターフェース部に貫通電流防止機能を持った双方向バッファを使用している。SDメモリカード12の具体的な構成を図2に示す。
【0022】
図2に示されているように、SDメモリカード12には、インタフェースドライバ回路13、カードインタフェースコントローラ14、メモリコアインタフェース15、およびメモリコア16が内蔵されている。メモリコア16は例えばフラッシュEEPROM等の不揮発性メモリから構成されている。
【0023】
カードインタフェースコントローラ14およびメモリコアインタフェース15は、インタフェースドライバ回路13を介してホストコントローラ111から受信したコマンドに応じた動作(コマンド処理)を実行する内部コア回路である。メモリコアインタフェース15は、主に、ホストコントローラ111からのコマンドに応じて、メモリコア16へのデータ書き込み及びメモリコア16からのデータ読み出しを制御する。カードインタフェースコントローラ14は、主に、ホストコントローラ111との間の通信の制御と、SDメモリカード12の動作モードおよびステートの管理を実行する。カードインタフェースコントローラ14は、互いに通信プロトコルが異なる3つの動作モード、つまり、SD4bitモード、SD1bitモード、およびSPIモードで動作することが出来る。どの動作モードでホストコントローラ111との通信を実行するかは、ホストコントローラ111からのコマンドで指定される。
【0024】
インタフェースドライバ回路13はSDバス112への信号送信およびSDバス112からの信号受信を行うためのドライバ群から構成されている。
【0025】
データピン[DAT3]121に対応するドライバ回路は、受信バッファ131および送信バッファ132を含む双方向バッファから構成されている。受信バッファ131はデータピン[DAT3]121の電位に応じた入力信号INをカードインタフェースコントローラ14に供給する。送信バッファ132は例えばオープンドレイン型のトライステートバッファであり、送信イネーブル信号ENがアクティブステートのときに、カードインタフェースコントローラ14からの出力信号OUTに応じてデータ線DAT3を駆動する。送信イネーブル信号ENがインアクティブステートのときは、送信バッファ132の出力はハイインピーダンスとなる。
【0026】
データピン[DAT2]122に対応するドライバ回路は、貫通電流防止機能付き受信バッファ133およびトライステート送信バッファ134を含む双方向バッファから構成されている。受信バッファ133の貫通電流防止機能は、カードインタフェースコントローラ14からの制御信号CONTがアクティブステートの時に有効となり、制御信号CONTがインアクティブステートの時に無効となる。
【0027】
貫通電流防止機能が無効の時(受信モード)は、受信バッファ133は、データピン[DAT2]122の電位に応じた入力信号INをカードインタフェースコントローラ14に供給する。一方、貫通電流防止機能が有効の時(固定モード)は、受信バッファ133は、データピン[DAT2]122がフローティングであってもそれによる影響が生じないようにするために、データピン[DAT2]122の電位とは関係なく、入力信号INの電位を論理“H”または論理“L”に対応する特定の電位に固定する。これにより、不定の電位が内部回路に伝達されることによる不具合を防止できる。もちろん、データピン[DAT2]122がフローティングになっても、受信バッファ133の電源端子とグランド端子間に貫通電流は流れない。
【0028】
送信バッファ134はカードインタフェースコントローラ14からの送信イネーブル信号ENがアクティブステートのときに、カードインタフェースコントローラ14からの出力信号OUTに応じてデータ線DAT2を駆動する。送信イネーブル信号ENがインアクティブステートのときは、送信バッファ134の出力はハイインピーダンスとなる。
【0029】
データピン[DAT1]123に対応するドライバ回路も、データピン[DAT2]122に対応するドライバ回路と同じく、貫通電流防止機能付き受信バッファ135およびトライステート送信バッファ136を含む双方向バッファから構成されている。受信バッファ135の貫通電流防止機能は、カードインタフェースコントローラ14からの制御信号CONTがアクティブステートの時に有効となり、制御信号CONTがインアクティブステートの時に無効となる。送信バッファ136はカードインタフェースコントローラ14からの送信イネーブル信号ENがアクティブステートのときに、カードインタフェースコントローラ14からの出力信号OUTに応じてデータ線DAT1を駆動する。送信イネーブル信号ENがインアクティブステートのときは、送信バッファ136の出力はハイインピーダンスとなる。
【0030】
データピン[DAT0]124に対応するドライバ回路は、データピン[DAT3]121に対応するドライバ回路と同じく、受信バッファ137およびトライステート送信バッファ138を含む双方向バッファから構成されている。
【0031】
さらに、コマンドピン[CMD]125に対応するドライバ回路は受信バッファ139およびトライステート送信バッファ140を含む双方向バッファから構成されており、またクロック信号CLKピン[CLK]126に対応するドライバ回路は受信バッファ141のみから構成されている。
【0032】
カードインタフェースコントローラ14は、データ線DAT1,2が使用されないSD1ビットモードまたはSPIモードがホストコントローラ111からのコマンドで指定された場合には、受信バッファ133,135それぞれの貫通電流防止機能を有効にし、またホストコントローラ111からのコマンドでSD4ビットモードが指定された場合には、受信バッファ133,135それぞれの貫通電流防止機能を無効にする。
【0033】
貫通電流防止機能付き受信バッファそれ自体の回路構成は周知であるが、参考のために図3、図4にその一例を示す。
【0034】
図3は入力信号INを“L”レベルに固定する場合の受信バッファ133の回路例を示している。受信バッファ133は図示のように2入力を有しており、一方の入力には制御信号CONTが入力され、他方の入力端子はデータピン[DAT2]に接続されている。制御信号CONTはインバータ202を介して2入力ANDゲート201の第1入力に入力され、その第2入力にはデータピン[DAT2]の電位が入力される。制御信号CONTが“L”レベルのインアクティブステートの時、ANDゲート201の第1入力にはインバータ202を介して“H”レベルの信号が入力されるので、ANDゲート201は、データピン[DAT2]の電位に応じた入力信号INを出力する。一方、制御信号CONTが“H”レベルのアクティブステートの時、ANDゲート201の第1入力にはインバータ202を介して“L”レベルの信号が入力されるので、ANDゲート201は、データピン[DAT2]の電位とは無関係に、常に“L”レベルの入力信号INを出力する。これにより、入力信号INが“L”レベルに固定されることになる。つまり、制御信号CONTが“H”レベルのアクティブステートの時は、ANDゲート201の動作は制御信号CONTによって支配されることになり、データピン[DAT2]の電位はANDゲート201の動作に影響しなくなる。このことから、制御信号CONTのみで出力を固定できる受信バッファは、その制御信号CONTがアクティブステートの時は、たとえデータピン[DAT2]がフローティング状態になっても貫通電流が流れることがないことが理解されよう。
【0035】
図4は入力信号INを“H”レベルに固定する場合の受信バッファ133の回路例を示している。受信バッファ133は図示のように2入力を有しており、一方の入力には制御信号CONTが入力され、他方の入力端子はデータピン[DAT2]に接続されている。制御信号CONTは2入力ORゲート203の第1入力に入力され、その第2入力にはデータピン[DAT2]の電位が入力される。制御信号CONTが“L”レベルのインアクティブステートの時、ORゲート203は、データピン[DAT2]の電位に応じた入力信号INを出力する。一方、制御信号CONTが“H”レベルのアクティブステートの時、ORゲート203は、データピン[DAT2]の電位とは無関係に、常に“H”レベルの入力信号INを出力する。これにより、入力信号INが“H”レベルに固定されることになる。つまり、制御信号CONTが“H”レベルのアクティブステートの時は、ORゲート203の動作は制御信号CONTによって支配されることになり、データピン[DAT2]の電位はORゲート203の動作に影響しなくなる。このことから、制御信号CONTのみで出力を固定できる受信バッファは、その制御信号CONTがアクティブステートの時は、たとえデータピン[DAT2]がフローティング状態になっても貫通電流が流れることがないことが理解されよう。
【0036】
なお、以上のような貫通電流防止機能付き受信バッファの構成は、例えば、データピン[DAT2]の電位を入力とするCMOSゲートと電源端子との間、またはそのCMOSゲートとグランド端子との間に、アクティブステートの制御信号CONTによってオフされるトランジスタを挿入して、CMOSゲートを介した電源端子とグランド端子間のパスを遮断すると共に、受信バッファの出力を“L”または“H”に固定するために、アクティブステートの制御信号CONTによってオンされるトランジスタを受信バッファの出力端とグランド端子との間、または受信バッファの出力端と電源端子との間に挿入すること等によって実現できる。
【0037】
次に、図5乃至図7を参照して、3つの動作モード、つまりSD4bitモード、SD1bitモード、およびSPIモードそれぞれについて説明する。
【0038】
図5は、SD4bitモード、SD1bitモード、およびSPIモードそれぞれにおけるピンアサインを示している。SDメモリカード12の動作モードはSDモードとSPIモードに大別される。SDモードにおいては、SDメモリカード12は、ホストコントローラ111からのバス幅変更コマンドによってSD4bitモードまたはSD1bitモードに設定される。
【0039】
ここで、4つのデータピンDAT3−0に着目すると、4ビット幅単位でデータ転送を行うSD4bitモードでは、4つのデータピンDAT3−0が全てデータ転送に用いられるが、1ビット幅単位でデータ転送を行うSD1bitモードでは、データピンDAT0のみがデータ転送に使用され、データピンDAT1,2については全く使用されない。また、データピンDAT3は例えばSDメモリカード12からホストコントローラ111への非同期割り込み等のために使用される。SPIモードでは、データピンDAT0がSDメモリカード12からホストコントローラ111へのデータ信号線(DATA OUT)に用いられ、コマンドピンCMDはホストコントローラ111からSDメモリカード12へのデータ信号線(DATA IN)に用いられる。データピンDAT1,2については全く使用されない。また、SPIモードでは、データピンDAT3は、ホストコントローラ111からSDメモリカード12へのチップセレクト信号CSの送信に用いられる。
【0040】
図6には、SDモード(SD4bitモード、SD1bitモード)におけるSDバスの使用形態が示されている。SDモードでは、単一のホストコントローラ111によって複数のSDメモリカード12を制御できるようにするために、図6のような同期型のスター型接続が利用される。クロックCLK、電源VDD、グランドVSSはホストコントローラ111から全てのSDメモリカード12A,12Bに共通に供給される。コマンド線CMDおよびデータ線DAT0−3は、SDメモリカード12A,12Bそれぞれに対して個別に設けられている。SDメモリカード12A,12Bそれぞれの初期化処理においてはコマンドは各カードに個別に送られるが、初期化処理後は、全てのコマンドはSDメモリカード12A,12Bそれぞれに共通に送られる。カードの選択は、アドレッシング情報を含むコマンドパケットをSDメモリカード12A,12Bにブロードキャストすることによって行われる。アドレッシング情報によって選択されたカードは、ホストコントローラ111からの後続するコマンドに応答して動作する必要があるが、非選択のカードはそれに応答する必要はない。
【0041】
図7には、SPIモードにおけるSDバスの使用形態が示されている。SPIモードでは、単一のホストコントローラ111によって複数のSDメモリカード12を制御できるようにするために、図7のようなバス型接続が利用される。クロックCLK、DATA IN、DATA OUTは各カードに共通に接続されており、カードの識別および選択は、カード毎に独立して供給されるチップセレクト信号CSを用いて行われる。
【0042】
次に、図8のフローチャートを参照して、貫通電流防止機能を持った双方向バッファの制御を中心に本SDメモリカード12の動作を説明する。
【0043】
SDメモリカード12が電源オン状態のホスト装置11に装着されたとき、あるいはSDメモリカード12が装着されている状態でホスト装置11が電源オンされたときにSDメモリカード12にはホストコントローラ111から電源が供給される。この電源投入時には、SDメモリカード12はデフォルトのSD1ビットモードに設定されおり、またDAT1及びDAT2に対応する受信バッファ133,135それぞれに対応する制御信号CONTがアクティブとなることにより、DAT1及びDAT2の貫通電流防止機能を有効にした状態で起動される(ステップS201)。
【0044】
SPIモードとSDモードの切り替えはSDメモリカード12の初期化処理の最初のステップで行われ、ホストコントローラ111がリセットコマンド(CMD0)をデータ線DAT3を“0”にドライブしながら発行することにより、SPIモードへの移行が指示される(ステップS202)。SPIモードへの移行が指示されない場合は、SDモードでの初期化処理が行われ(ステップS203)、その初期化処理が終了すると、SDメモリカード12はコマンド待ち状態(スタンバイステート)となる(ステップS204)。
【0045】
もし、ステップ204で、バス幅変更コマンドであるACMD6を4ビットモードにするという引数と一緒に受け付けると、SDメモリカード12はSD4ビットモードとなり(ステップ205)、DAT1及びDAT2に対応する受信バッファ133,135それぞれに対応する制御信号CONTをインアクティブにすることにより、DAT1及びDAT2の貫通電流防止機能を無効にする(ステップS206)。
【0046】
一方、SD4ビットモードに設定されている状態で、もしステップ204でバス幅変更コマンドであるACMD6を1ビットモードにするという引数と一緒に受け付けると、今度は、SDメモリカード12はSD1ビットモードとなり(ステップS207)、DAT1及びDAT2に対応する受信バッファ133,135それぞれに対応する制御信号CONTをアクティブにすることにより、DAT1及びDAT2の貫通電流防止機能を有効にする(ステップS208)。SDモードではステップS204からステップS206、又はステップS204からステップS208を繰り返すことにより、バス幅の切り替えは随時可能であり、DAT1及びDAT2の貫通電流防止機能の有効化/無効化も適宜行われる。
【0047】
また、ステップS202においてホストコントローラ111がSPIモードの初期化を行うとSDメモリカード12はSPIモードとなり(ステップS209)、DAT1及びDAT2の貫通電流防止機能を有効に維持したまま(ステップS210)、SPIモードで動作する(ステップS211)。
【0048】
上記動作によりSDバス112のDAT1、DAT2が使用されない場合はSDメモリカード12がDAT1及びDAT2の貫通電流防止機能を有効にするため、データ線を適切に処理していないシステムにおいても、DAT1及びDAT2がフローティングになることによる不具合の発生を防止することが出来る。
【0049】
なお、SDメモリカード12の低消費電力化という観点からは、DAT1及びDAT2のみならず、ホストコントローラ111からの信号を受ける他の全てのピンについても同様の貫通電流防止機能を設けておき、対応するピンの非使用時にはその貫通電流防止機能を有効して入力信号を“H”または“L”に固定することが好ましい。これにより、例えば、本SDメモリカード12が例えば非選択状態であるにもかかわらず、本SDメモリカード12内のゲートロジックなどが他のカード宛の信号によって無駄に駆動されてしまうという不具合が無くなり、電力消費を低減することが可能となる。この場合の本SDメモリカード12の構成を図9に示す。
【0050】
図9に示されているように、本SDメモリカード12においては、データピン[DAT3−0]121〜124、コマンドピン[CMD]125、およびクロック信号CLKピン[CLK]126それぞれに対応する全ての受信バッファ131,133,135,137,139,141それぞれに貫通電流防止機能付きのものが使用されている。この場合、図8で説明したようなデータ転送ビット幅に応じてDAT1及びDAT2の貫通電流防止機能の有効/無効を切り替えるという制御に加え、本SDメモリカード12の現在のステートに基づいて、使用する必要のないピンであるかどうかを判別し、その判別結果に応じてピン毎に貫通電流防止機能の有効/無効を切り替えるという制御が実行されることになる。
【0051】
以下、図10のフローチャートを参照して、カードのステートに基づいて貫通電流防止機能の有効/無効を切り替えるという制御について説明する。
【0052】
SDメモリカード12が電源オン状態のホスト装置11に装着されたとき、あるいはSDメモリカード12が装着されている状態でホスト装置11が電源オンされたときにSDメモリカード12にはホストコントローラ111から電源が供給される。この電源投入時には、SDメモリカード12はデフォルトのSD1ビットモードに設定されおり、またDAT1及びDAT2に対応する受信バッファ133,135それぞれに対応する制御信号CONTがアクティブとなることにより、DAT1及びDAT2の貫通電流防止機能を有効にした状態で起動される(ステップS301)。この場合、DAT1及びDAT2以外の他のピン、つまりCLK、CMD、DAT0、DAT3の貫通電流防止機能は無効状態としておく。
【0053】
SPIモードとSDモードの切り替えはSDメモリカード12の初期化処理の最初のステップで行われ、ホストコントローラ111がリセットコマンド(CMD0)をデータ線DAT3を“0”にドライブしながら発行することにより、SPIモードへの移行が指示される(ステップS302)。SPIモードへの移行が指示されない場合は、SDモードでの初期化処理が行われる(ステップS306)。もしこの初期化処理でホストコントローラ111から指定された動作電圧範囲が、SDメモリカード12の動作電圧範囲とマッチしない場合には初期化失敗となり(ステップS307)、SDメモリカード12はインアクティブステートに移行する。インアクティブステートはホストコントローラ111からの一切のコマンドに応答する必要がないステートであるので、CLK、CMD、DAT0−3それぞれの貫通電流防止機能を有効にする(ステップS308)。
【0054】
また、初期化処理が正常終了すると、SDメモリカード12はコマンド待ち状態となる(スタンバイステート又はトランスファステート)。ここで、もしインアクティブステートへの移行を示すコマンド(CMD15)を受け付けると(ステップS309)、SDメモリカード12はインアクティブステートに移行し、CLK、CMD、DAT0−3それぞれの貫通電流防止機能を有効にする(ステップS308)。
【0055】
インアクティブステートへの移行を示すコマンド(CMD15)以外のコマンドについては、SDメモリカード12はそのコマンドに対応する動作(コマンド処理)を実行し、コマンド処理が完了すると、再びスタンバイステート又はトランスファステートとなる。
【0056】
ここで、トランスファステートはホストコントローラ111によって選択されている状態に対応するステートであり、またスタンバイステートは非選択状態に対応するステートである。スタンバイステートでは、メモリアクセスに関するコマンドについてはホストコントローラ111から送信されない。トランスファステートは、SDメモリカード12がホストコントローラ111からのメモリアクセスに関するコマンドを受け付けることが可能なステートであり、メモリアクセスに関するコマンドの受信待ちが行われる。トランスファステートでメモリアクセスに関するコマンドを受信すると、SDメモリカード12は、そのコマンドの種類に応じてデータ送信ステートまたはデータ受信ステートに遷移する。
【0057】
SDメモリカード12がスタンバイステートである間は(ステップS310)、ホストコントローラ111との間のデータ転送は実行されないので、DAT0−3それぞれの貫通電流防止機能を有効にする(ステップS311)。もし、コマンドを受け、SDメモリカード12がスタンバイステートを抜ける場合は、ホストコントローラ111との間のデータ転送に備えてDAT0−3それぞれの貫通電流防止機能を無効にする。なお、SD1bitモードにおいては、スタンバイステートであるかどうかに関係なくDAT1及びDAT2の貫通電流防止機能は常に有効にしておき、DAT0及びDAT3の貫通電流防止機能の有効/無効のみを切り替えればよい。
【0058】
また、ステップS302においてホストコントローラ111がSPIモードの初期化を行うとSDメモリカード12はSPIモードとなる(ステップS303)。DAT3に入力されるチップセレクト信号CSが“1”の場合は(ステップS304)、本SDメモリカード12は非選択状態であるので、CMD、DAT0−2の貫通電流防止機能を有効にする(ステップS305)。そして。この状態で、チップセレクト信号CSが“0”になった場合には、CMD、DAT0の貫通電流防止機能を無効にする。
【0059】
以上の処理により、使用されないピンからの信号によって無駄に電力が消費されるのを防止することが可能となる。また、ホストからのコマンド待ちを条件に各データピンの貫通電流防止機能を有効にするようにしてもよい。
【0060】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0061】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明によれば、安全性が高くまた無駄な電力消費も抑えることが可能なカード装置を実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るカード装置とホストとの関係を示すブロック図。
【図2】同実施形態のカード装置の構成を示すブロック図。
【図3】同実施形態のカード装置で使用される受信バッファの一例を示す回路図。
【図4】同実施形態のカード装置で使用される受信バッファの他の一例を示す回路図。
【図5】同実施形態のカード装置の動作モードとピン割り当てとの関係を示す図。
【図6】同実施形態のカード装置とホストとの間の接続形態の一例を示すブロック図。
【図7】同実施形態のカード装置とホストとの間の接続形態の他の例を示すブロック図。
【図8】同実施形態のカード装置の動作を説明するフローチャート。
【図9】同実施形態のカード装置の他の構成を示すブロック図。
【図10】図9のカード装置の動作を説明するフローチャート。
【符号の説明】
12…SDメモリカード
13…インタフェースドライバ
14…カードインタフェース
15…メモリコアインタフェース
16…メモリコア
111…ホストコントローラ
112…SDバス
113…SDカードスロット
131,133,135,137,139,141…受信バッファ
132,134,136,138,140…送信バッファ
Claims (12)
- ホスト装置に取り外し自在に装着可能に構成されたカード装置において、
複数のデータピンと、
前記ホスト装置からのコマンドに応じて第1の動作モードおよび第2の動作モードの一方に設定され、前記第1の動作モードにおいては前記複数のデータピンそれぞれを使用して前記ホスト装置との間のデータ転送を実行し、前記第2の動作モードにおいては前記ホスト装置との間のデータ転送に前記複数のデータピンの内の特定のデータピンを用いる内部回路と、
前記第2の動作モードで使用されないデータピンと前記内部回路との間に設けられ、当該データピンの電位に応じた入力信号を前記内部回路に供給する受信モード、および当該データピンから前記内部回路に供給される前記入力信号の電位を特定の電位に固定する固定モードでそれぞれ動作可能なデータ受信回路と、
前記内部回路が前記第1の動作モードである場合は前記データ受信回路を前記受信モードに設定し、前記内部回路が前記第2の動作モードである場合は前記データ受信回路を前記固定モードに設定する制御信号を出力するデータ受信回路制御手段とを具備することを特徴とするカード装置。 - 前記データ受信回路は、
前記制御信号を入力する制御信号入力端子と、
前記第2動作モードで使用されないデータピンの電位が入力される入力端子と、
前記内部回路に接続された出力端子と、
前記入力端子と前記制御信号入力端子とが接続され、前記制御信号がアクティブステートの時に前記出力端子の電位を“1”および“0”のいずれか一方の論理レベルに固定し、前記制御信号がインアクティブステートの時に前記入力端子の論理レベルに応じた論理レベルの信号を前記出力端子から出力する論理ゲートとを含み、
前記データ受信回路制御手段は、
前記内部回路が前記第2の動作モードである場合は前記制御信号をアクティブステートに設定し、前記内部回路が前記第1の動作モードである場合は前記制御信号をインアクティブステートに設定する手段を含むことを特徴とする請求項1記載のカード装置。 - 前記データ受信回路制御手段は、
前記ホスト装置から前記メモリカードへの電源供給に応答して前記データ受信回路を前記固定モードに設定する手段と、
前記ホストからのコマンドによって前記第1の動作モードが指定された場合、前記データ受信回路を前記固定モードから前記受信モードに切り替え、前記ホストからのコマンドによって前記第2の動作モードが指定された場合、前記データ受信回路を前記固定モードに維持する手段とを含むことを特徴とする請求項1記載のカード装置。 - 前記内部回路は、前記ホスト装置との間のデータ転送に使用すべきビット幅を指定する前記ホスト装置からのバス幅変更コマンドに応じて前記第1および第2の動作モードの一方に設定され、
前記データ受信回路制御手段は、
前記バス幅変更コマンドで指定されるビット幅に応じて前記データ受信回路を前記受信モードおよび前記固定モードのどちらに設定すべきかを判別する手段を含むことを特徴とする請求項1記載のカード装置。 - 前記ホストからのコマンドの受信に使用されるコマンドピンと、
前記コマンドピンと前記内部回路との間に設けられ、当該コマンドピンの電位に応じた入力信号を前記内部回路に供給する受信モード、および当該コマンドピンから前記内部回路に供給される前記入力信号の電位を特定の電位に固定する固定モードでそれぞれ動作可能なコマンド受信回路と、
前記内部回路の現在のステートに応じて、前記コマンド受信回路を前記受信モードおよび前記固定モードの一方に設定するコマンド受信回路制御手段とをさらに具備することを特徴とする請求項1記載のカード装置。 - 前記ホストからのクロック信号の受信に使用されるクロックピンと、
前記クロックピンと前記内部回路との間に設けられ、当該クロックピンの電位に応じた入力信号を前記内部回路に供給する受信モード、および当該クロックピンから前記内部回路に供給される前記入力信号の電位を特定の電位に固定する固定モードでそれぞれ動作可能なクロック受信回路と、
前記内部回路の現在のステートに応じて、前記クロック受信回路を前記受信モードおよび前記固定モードの一方に設定するクロック受信回路制御手段とをさらに具備することを特徴とする請求項1記載のカード装置。 - 前記複数のデータピンの内、前記第2動作モードで使用されないデータピン以外の他のデータピンと前記内部回路との間に設けられ、当該他のデータピンの電位に応じた入力信号を前記内部回路に供給する受信モード、および当該他のデータピンから前記内部回路に供給される前記入力信号の電位を特定の電位に固定する固定モードでそれぞれ動作可能な他のデータ受信回路と、
前記内部回路の現在のステートに応じて、前記他のデータ受信回路を前記受信モードおよび前記固定モードの一方に設定する手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載のカード装置。 - ホスト装置に取り外し自在に装着可能に構成されたカード装置において、
前記ホスト装置との間の通信に使用される複数のピンを有するインターフェースと、
不揮発性メモリデバイスと、
前記インターフェースを介して入力される前記ホスト装置からのアクセス要求に応じて前記不揮発性メモリデバイスへのデータ書き込みおよび前記不揮発性メモリデバイスからのデータ読み出しを制御する内部回路と、
前記複数のピンの内で前記ホスト装置からの信号の受信に使用されるピンそれぞれに接続され、対応するピンの電位に応じた入力信号を前記内部回路に供給する受信モードと前記対応するピンから前記内部回路に供給される前記入力信号の電位を特定の電位に固定する固定モードでそれぞれが動作可能な複数の受信回路と、
前記内部回路と前記ホスト装置との間のデータ転送に使用すべきビット幅を指定する前記ホスト装置からのコマンドまたは前記内部回路の現在のステートに応じて、前記複数の受信回路の中から前記ホスト装置との間の通信に必要のない受信回路を選定し、その選定した受信回路を前記固定モードに設定する制御信号を出力する受信回路制御手段とを具備することを特徴とするカード装置。 - 前記複数のピンには、前記ホスト装置との間のデータ入出力にそれぞれ使用される複数のデータピンが含まれており、
前記受信回路制御手段は、
前記ホスト装置からのコマンドで指定された前記ビット幅に応じて、前記複数のデータピンの中から前記ホスト装置との間の通信に必要のないデータピンを選定し、その選定したデータピンに対応する受信回路に前記制御信号を供給して前記固定モードに設定する手段を含むことを特徴とする請求項8記載のカード装置。 - 前記複数のピンには、前記ホスト装置との間のデータ入出力にそれぞれ使用される複数のデータピンが含まれており、
前記受信回路制御手段は、
前記内部回路の現在のステートが、前記データピンを介した前記ホスト装置との間のデータ転送が行われないスタンバイステートであるか否かを判別する手段と、
前記内部回路の現在のステートが前記スタンバイステートである場合、前記複数のデータピンそれぞれに対応する受信回路を前記固定モードに設定する手段とを含むことを請求項8記載のカード装置。 - 前記受信回路制御手段は、
前記内部回路の現在のステートが前記ホスト装置からの一切のコマンドに応答する必要がないインアクティブステートであるか否かを判別する手段と、
前記内部回路の現在のステートが前記インアクティブステートである場合、前記複数の受信回路の全てを前記固定モードに設定する手段を含むことを特徴とする請求項8記載のカード装置。 - 前記複数のピンには、前記ホスト装置との間のデータ入出力にそれぞれ使用される複数のデータピンと、前記ホストからのチップセレクト信号の受信に使用されるチップセレクト信号ピンが含まれており、
前記受信回路制御手段は、
前記チップセレクト信号が前記カード装置の選択を示すアクティブステートである場合、前記複数のデータピンそれぞれに対応する受信回路を前記受信モードに設定する手段とを含むことを特徴とする請求項8記載のカード装置。
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