JP3808741B2 - 処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,基板の処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばLCDや半導体デバイスの製造プロセスにおけるフォトリソグラフィー工程では,基板(LCD基板,半導体基板)表面にレジスト液を塗布し,レジスト膜を形成するレジスト塗布処理,基板に所定のパターンを露光する露光処理,露光後の基板を現像する現像処理等が行われ,基板に所定の回路パターンを形成する。
【0003】
現在,上述のレジスト塗布処理における基板表面上にレジスト膜を形成する方法としては,スピンコーティング法が主流をなしている。このスピンコーティング法では,基板の中心部にレジスト液を吐出し,その基板を高速回転させる。こうすることにより,基板中心部に供給されたレジスト液が遠心力により拡散し,基板表面にレジスト膜を形成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,このスピンコーティング法によると,基板の中心部と外周部とで周速度が異なるので,基板表面上に厳密に均一な膜厚のレジスト膜を形成できない。また,基板を高速で回転させるため,ウェハの周縁部から大量のレジスト液が飛散し,無駄になるレジスト液が多い。さらにレジスト液の飛散によりレジスト液を受け止めるカップが汚染され,そのまま放置すると付着したレジスト液が結晶化しパーティクルの原因となるため,カップを頻繁に洗浄する必要があった。基板の外縁部のレジスト膜は,本来不要であり,後でパーティクルの原因にもなるので,通常基板にレジスト膜が形成された後に,当該基板の外縁部のレジスト膜を除去する処理が行われていた。
【0005】
本発明は,かかる点に鑑みてなされたものあり,基板に均一な膜厚のレジスト膜等の塗布膜を形成し,レジスト液等の塗布液等の消費量や塗布液の飛散による汚染を低減し,基板外縁部の塗布膜の除去処理を省略できる基板の処理装置を提供することをその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
参考例として,基板を処理する処理装置であって,基板を保持する基板保持部と,前記基板保持部に保持された基板に対向して配置され,基板に塗布液を供給するインクジェット方式の塗布液供給ノズルと,当該塗布液供給ノズルを前記基板保持部に対して直交する2方向に相対移動させて基板表面に塗布液を塗布して塗布膜を形成する駆動機構と,を備えた処理装置が提供される。
【0007】
このによれば,従来のように基板を回転させないので,遠心力等により塗布液が偏らず基板表面に均一な膜厚の塗布膜を形成できる。また,従来のように基板上の塗布液が飛散することもないので,その分塗布液の消費量を低減することができる。また,塗布液の飛散による周辺機器の汚染も防止できる。本発明では,インクジェット方式の塗布液供給ノズルが用いられる。インクジェット方式のノズルは,塗布液の供給タイミング,塗布液の供給量等を厳密に制御できる。したがって,例えば塗布液供給ノズルが基板の外方まで移動する場合でも基板の表面のみに塗布液を供給できるので,塗布液の消費量を低減することができる。また,基板の外縁部にのみ塗布液を供給しないようにすることもできるので,後に基板外縁部の塗布膜を除去する作業を行う必要が無くなる。さらに,塗布液の供給量等を厳密に制御できるので,基板面内に渡って同量の塗布液を供給し,基板上により均一な膜厚の塗布膜を形成することができる。なお,前記基板表面には,基板表面の全面のみならず,基板表面から基板外縁部を除いたものも含まれる。
【0008】
参考例として,前記駆動機構は,前記塗布液を吐出している状態の前記塗布液供給ノズルを,前記基板保持部に対して前記2方向の一の方向に相対的に往復移動させ,前記塗布液供給ノズルが前記基板の端部上に達する度に,当該塗布液供給ノズルを前記基板保持部に対して前記2方向の他の方向に相対移動させて,基板表面に塗布液を塗布するものであってもよい。
【0009】
このによれば,前記塗布液供給ノズルが前記基板に対して略波形形状に移動し,効率的に基板表面に塗布膜を形成することができる。
【0010】
参考例として,前記処理装置は,基板に塗布液が供給される前に,基板に塗布液の溶剤蒸気を供給する溶剤蒸気供給ノズルを備えていてもよい。この場合,溶剤蒸気により基板表面の濡れ性が向上し,その後供給された塗布液の流動性も維持されるので,基板表面上に塗布された塗布液の平坦化作用が促進される。
【0011】
参考例として,基板を処理する処理装置であって,基板を保持する基板保持部と,前記基板保持部に保持された基板に対向して配置され,前記基板保持部に対して相対的に移動して,基板表面に塗布膜を形成するために基板に塗布液を供給する塗布液供給ノズルと,基板に塗布液が供給される前に,当該基板に塗布液の溶剤蒸気を供給するインクジェット方式の溶剤蒸気供給ノズルと,を備えた処理装置が提供される。
【0012】
このによれば,基板を回転させないので,基板に均一な膜厚の塗布膜を形成できる。また,塗布液が飛散されないので,塗布液の消費量も低減できる。基板に塗布液が供給される前に溶剤蒸気を供給できるので,基板の濡れ性が向上され,さらに供給された塗布液の流動性が維持されるので,塗布直後の塗布液の平坦化が促進される。また,インクジェット方式の溶剤蒸気供給ノズルを用いるので,適量の溶剤蒸気を最適なタイミングで供給することができる。これによって溶剤蒸気の消費量を低減できる。また,溶剤蒸気による周辺機器の汚染,悪臭の発生を抑制することができる。
【0013】
参考例として,前記溶剤蒸気供給ノズルは,前記塗布液供給ノズルと同じノズル保持部に保持されており,前記溶剤蒸気供給ノズルは,前記塗布液供給ノズルが塗布液を供給する時の前記塗布液供給ノズルの前記基板保持部に対する移動方向側に配置されていてもよい。これにより,塗布液供給ノズルから基板に塗布液が供給される直前に溶剤蒸気を供給することができる。すなわち,溶剤蒸気の供給直後に塗布液が供給され,少量でも塗布液供給時の基板表面上を溶剤雰囲気に維持できるので,溶剤蒸気の供給量が減らすことができる。また,溶剤蒸気の供給を塗布液の供給と同時期に行うことができるので,別途行うよりも処理時間を短縮できる。
【0014】
前記処理装置は,前記塗布液が供給された基板に塗布液の溶剤ミストを供給する溶剤ミスト供給ノズルを備えていてもよい。この場合,基板表面に供給された塗布液の表面に溶剤ミストが供給され,かかる塗布液の粘性の低下を抑制することができる。したがって,塗布液の流動性が維持され,基板表面上の塗布直後の塗布液の平坦化が促進される。
【0015】
発明によれば,板を処理する処理装置であって,基板を保持する基板保持部と,前記基板保持部に保持された基板に対向して配置され,前記基板保持部に対して相対的に移動して,基板表面に塗布膜を形成するために基板に塗布液を供給する塗布液供給ノズルと,前記基板保持部に対して相対的に移動して,前記塗布液が供給された後に基板に前記塗布液の溶剤ミストを供給するインクジェット方式の溶剤ミスト供給ノズルと,前記溶剤ミスト供給ノズルから吐出された溶剤ミストを排気する排気部と,を備え,前記塗布液供給ノズルと,前記溶剤ミスト供給ノズルと,前記排気部は,前記基板保持部に対して相対的に移動する同じノズル保持部に保持されており,前記塗布液供給ノズルと,前記溶剤ミスト供給ノズルと,前記排気部は,前記塗布液供給ノズルが塗布液を供給する時の前記ノズル保持部の移動方向の逆方向に向けてこの順で配置されていることを特徴とする,処理装置が提供される。
【0016】
この発明によれば,基板を回転させないので,基板に均一な膜厚の塗布膜を形成できる。また,塗布液が飛散されないので,塗布液の消費量も低減できる。塗布液の供給後に溶剤ミストが供給されるので,塗布液中の溶剤の蒸発による塗布液の粘性の低下が防がれ,塗布液の流動性が維持されるので,塗布直後の塗布膜の平坦化が促進される。インクジェット方式の溶剤ミスト供給ノズルを用いるので,溶剤ミストの供給量,供給タイミング等を厳密に制御できる。これによって適量の溶剤ミストを適切なタイミングで基板に供給することができ,溶剤ミストの消費量を低減することができる。
【0017】
また,排気部により,基板の周辺に拡散した溶剤ミストを回収することができ,周辺機器の汚染や溶剤ミストによる悪臭の発生を抑制することができる。
【0018】
また,排気部により,溶剤ミスト供給ノズルから吐出され,移動方向の後方側に流れた余分な溶剤ミストを好適に排気することができる。
この本発明により,基板に塗布液を供給した直後に,溶剤ミストを供給することができる。したがって,塗布液中の溶剤が多量に蒸発する前に溶剤ミストを補給できるので,溶剤ミストの供給量を減らすことができる。また,溶剤ミスト供給ノズルは,塗布液供給ノズルと同じノズル保持部に保持されているので,塗布液の供給と溶剤ミストの供給を同時に行うことができ,処理時間の短縮化が図られる。なお,前記塗布液供給ノズルは,インクジェット方式のノズルであってもよい。
【0019】
参考例として,前記排気部は,前記基板保持部に保持された基板の外方に配置されていてもよい。この場合,基板表面上に基板中心方向から基板の外方に向けて気流が形成される。この気流により,基板表面上の塗布直後の塗布液が均され,塗布膜の平坦化が促進される。
【0020】
前記インクジェット方式の溶剤ミスト供給ノズルを備えた処理装置は,基板に前記塗布液が供給される前に,基板に塗布液の溶剤蒸気を供給する溶剤蒸気供給ノズルを備えていてもよい。また,この溶剤蒸気供給ノズルは,前記塗布液供給ノズルと同じノズル保持部に保持されており,前記溶剤蒸気供給ノズルは,前記塗布液供給ノズルが塗布液を供給する時の前記塗布液供給ノズルの前記基板保持部に対する移動方向側に配置されていてもよい。
【0022】
前記処理装置は,前記塗布液が塗布された基板を収容し,閉鎖可能な処理室と,前記処理室を減圧して基板を減圧乾燥するための減圧機構とを備えていてもよい。この発明により,塗布膜の形成された基板を減圧乾燥することができる。処理室内を減圧する際には,基板表面上に気流が形成され,この気流により,塗布膜の平坦化が促進される。特に,塗布液が基板上に細線状に供給される場合には,塗布直後の塗布膜の表面に塗布経路に沿った凹凸が現れる可能性があり,この凹凸を解消できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,本実施の形態にかかる処理装置としての塗布現像処理装置1の構成の概略を示す平面図である。塗布現像処理装置1は,LCD製造プロセスのフォトリソグラフィー工程における一連の処理が行われるものである。
【0024】
塗布現像処理装置1は,図1に示すように例えば塗布現像処理装置1の端部に位置し,複数の基板Gをカセット単位で外部に対して搬入出するためのカセットステーション2と,フォトリソグラフィー工程の中で枚葉式に所定の処理を施す各種処理ユニットが配置された処理ステーション3と,塗布現像処理装置1に隣接して設けられ,処理ステーション3と図示しない露光装置との間で基板Gの受け渡しを行うインターフェイス部4とを一体に接続した構成を有している。
【0025】
カセットステーション2では,載置部となるカセット載置台5上の所定の位置に,複数のカセットCをY方向(図1中の上下方向)に一列に載置自在となっている。そして,このカセット配列方向(Y方向)とカセットCに収容された基板Gの基板配列方向(Z方向;鉛直方向)に対して移送可能な基板搬送体7が搬送路8に沿って移動自在に設けられており,各カセットCに対して選択的にアクセスできるようになっている。
【0026】
処理ステーション3には,例えばカセットステーション2側から順に洗浄プロセス部10,塗布プロセス部11及び現像プロセス部12が一列に設けられている。洗浄プロセス部10と塗布プロセス部11間,塗布プロセス部11と現像プロセス部12間には,それぞれ基板中継部13,薬液供給ユニット14及びスペース15が設けられている。
【0027】
洗浄プロセス部10は,例えば2つのスクラバ洗浄ユニット20,上下2段の紫外線照射/冷却ユニット21,加熱ユニット22及び冷却ユニット23を有している。
【0028】
塗布プロセス部11は,レジスト塗布ユニット30,減圧乾燥ユニット31,上下2段型アドヒージョン/冷却ユニット32,上下2段型加熱/冷却ユニット33及び加熱ユニット34を有している。
【0029】
現像プロセス部12は,3つの現像ユニット40,2つの上下2段型加熱/冷却ユニット41及び加熱ユニット42を有している。
【0030】
各プロセス部10,11,12の中央部には,長手方向(X方向)に搬送路50,51,52が設けられ,この各搬送路50,51,52には,主搬送装置53,54,55が各々設けられている。この主搬送装置53〜55は,各プロセス部10〜12内の処理ユニットにアクセス可能であり,各処理ユニットへの基板Gの搬入出と各処理ユニット間の基板Gの搬送を行うことができる。
【0031】
インターフェイス部4は,処理ステーション3側にエクステンション部60とバッファステージ61とを有し,処理ステーション3の反対側(X方向負方向側であって図示しない露光装置側に搬送装置62を有している。これにより,処理ステーション3の基板Gを露光装置内に搬送したり,露光処理の終了した基板Gを処理ステーション3内に搬送したりすることができる。
【0032】
次に,上述したレジスト塗布ユニット30の構成について説明する。図2は,レジスト塗布ユニット30の構成の概略を示す側面図である。レジスト塗布ユニット30は,後述するレジスト液供給ノズルが基板Gに塗布液としてのレジスト液を供給しながら,当該基板G上を走査し,基板G表面に塗布膜としてのレジスト膜を形成する処理ユニットである。
【0033】
レジスト塗布ユニット30には,基板Gを載置する基板保持部としての載置台70が設けられている。載置台70は,例えば厚みのある長方形の板状に形成されている。載置台70の上面は,水平に形成されている。これにより,塗布処理される基板Gを載置台70上に水平に載置することができる。また,載置台70には,基板Gを搬入出する際に基板Gを下から支持し,昇降させる複数の昇降ピン71が設けられている。
【0034】
載置台70のX方向(図2の左右方向)の両側には,一対のガイドレール72,73が設けられている。ガイドレール72は,X方向正方向側,ガイドレール73は,X方向負方向側に設けられている。ガイドレール72,73は,図3に示すようにY方向に延びており,例えば載置台70の両端部まで形成されている。ガイドレール72,73上には,載置台70上をX方向に延びるノズルガイドレール74が架設されている。ノズルガイドレール74には,このノズルガイドレール74をY方向に平行移動させる,例えばモータ等を備えたレール駆動部75が設けられている。
【0035】
ノズルガイドレール74には,後述するレジスト液供給ノズル80や溶剤蒸気供給ノズル81,82を保持するノズル保持部としてのノズルボックス76が設けられている。例えばノズルボックス76には,このノズルボックス76をノズルガイドレール74に沿ってX方向に移動させるノズル駆動部77が設けられている。これによって,ノズルボックス76は,載置台70の基板G上方をX方向に往復移動することができる。ノズルボックス76の取り付けられたノズルガイドレール74は,上述した通りY方向に移動できるので,ノズルボックス76は,載置台70上をX,Y方向に移動することができる。
【0036】
前記レール駆動部75とノズル駆動部77は,図2に示すように制御部78により制御されており,ノズルボックス76の移動経路,移動速度,移動タイミング等は,制御部78によって制御される。なお,本発明の駆動機構は,本実施の形態においては,ガイドレール72,73,ノズルガイドレール74,レール駆動部75,ノズル駆動部77及び制御部78で構成される。
【0037】
ノズルボックス76には,X方向に沿って塗布液吐出ノズルとしてのレジスト液供給ノズル80,溶剤蒸気供給ノズル81及び82が設けられている。溶剤蒸気供給ノズル81,82は,レジスト液供給ノズル80の両側に設けられており,例えば溶剤蒸気供給ノズル81がガイドレール72側(X方向正方向側)に,溶剤蒸気供給ノズル82がガイドレール73側(X方向負方向側)に配置されている。このように配置することにより,ノズルボックス76がX方向の何れの方向に移動している時にも,レジスト液供給ノズル80の進行方向側の溶剤蒸気供給ノズルから溶剤蒸気を吐出することができる。したがって,基板Gにレジスト液を供給する直前に溶剤蒸気を供給することができる。
【0038】
レジスト液供給ノズル80は,レジスト液供給管83を介してレジスト液の供給源となるレジスト液貯留タンク84に連通接続されている。また,溶剤蒸気供給ノズル81及び82は,溶剤蒸気供給管85を介して溶剤蒸気貯留タンク86に連通接続されている。
【0039】
レジスト液供給ノズル80,溶剤蒸気供給ノズル81及び82には,ピエゾ式インクジェットノズルが用いられる。例えばピエゾ式インクジェットノズルであるレジスト液供給ノズル80は,図4に示すようにレジスト液貯留タンク84からのレジスト液を一旦貯留する貯留部87と,当該貯留部87に連通しレジスト液が吐出される小口径の複数の吐出口88と,貯留部87の内面に取り付けられ貯留部87内のレジスト液を加圧するためのピエゾ素子89とを有する。
【0040】
貯留部87には,吐出口88からレジスト液が吐出しない程度に加圧されたレジスト液がレジスト液貯留タンク84から供給され貯留されている。ピエゾ素子89は,印可された電圧に応じて所定の周波数で伸縮するものであり,貯留部87内のレジスト液は,このピエゾ素子89の伸縮によって押し出され,吐出口88から押し出された分の所定量のレジスト液が吐出される。このようにピエゾ式インクジェットノズルでは,ピエゾ素子89の伸縮の周波数単位でレジスト液の吐出を制御できるので,レジスト液の吐出タイミング,吐出量等を厳密に制御できる。ピエゾ素子89に印可される電圧は,例えば上述のレジスト液供給ノズル80の移動を制御する制御部78により制御される。したがって,制御部78により,レジスト液の吐出タイミングや吐出回数を,レジスト液供給ノズル80の移動速度や移動位置等に合わせて制御して,基板G表面の所望の領域に所定量のレジスト液を塗布することができる。
【0041】
なお,レジスト液供給ノズル80の吐出口88は,例えば図5に示すように極めて狭い間隔でY方向に並べて設けられ,レジスト液は,基板G表面上に幅のある線状に供給される。なお,吐出口88の数,配置は,任意に選択可能である。
【0042】
また,溶剤蒸気供給ノズル81,82のインクジェットノズルの構成は,レジスト液供給ノズル80と同様であり,溶剤蒸気貯留タンク86からの溶剤蒸気を溶剤蒸気供給ノズル81,82内の貯留部(図示せず)で一旦貯留し,制御部78により制御されたピエゾ素子(図示せず)の伸縮により吐出口(図示せず)から吐出されるようになっている。したがって,溶剤蒸気の吐出タイミングや吐出量も制御部78により厳密に制御できる。
【0043】
次いで,上述の減圧乾燥ユニット31の構成について説明する。図6は,減圧乾燥ユニット31の構成の概略を示す縦断面の説明図である。
【0044】
減圧乾燥ユニット31は,基板Gを収納し,処理室としての減圧室Dを形成するためのチャンバ100を有している。チャンバ100は,上部チャンバ101と下部チャンバ102とで構成されており,上部チャンバ101が上下動し,下部チャンバ102と一体となって気密に閉鎖された減圧室Dを形成することができる。下部チャンバ102内には,基板Gを直接載置する載置台103が設けられている。載置台103は,その上面が平坦で,かつ基板Gよりも小さく形成されている。載置台103の外方には,昇降ピン104が設けられており,基板Gの外周部を下方から支持し,基板Gを載置台103上で昇降させることができる。
【0045】
下部チャンバ102の底面には,チャンバ100内の雰囲気を排気するための排気管105が取り付けられている。排気管105には,チャンバ100内の雰囲気を吸引してチャンバ100内を減圧する吸引ポンプ106が設けられている。これにより,レジスト液が塗布された直後の基板Gをチャンバ100内に収容し,チャンバ100内を減圧して,基板Gを減圧乾燥することができる。なお,本発明の減圧機構は,本実施の形態においては排気管105と吸引ポンプ106で構成される。
【0046】
次に,以上のように構成されている塗布現像処理装置1で行われるフォトリソグラフィー工程のプロセスについて説明する。
【0047】
先ず,基板搬送体7によりカセットCから未処理の基板Gが1枚取り出され,処理ステーション3の洗浄プロセス部10の主搬送装置53に受け渡される。洗浄プロセス部10に搬送された基板Gは,先ず紫外線照射/冷却ユニット21に搬送され,紫外線照射による乾式洗浄が施された後,所定温度に冷却される。次いで基板Gは,スクラバ洗浄ユニット20に搬送され,スクラビング洗浄処理に付される。スクラビング洗浄された基板Gは,加熱ユニット22に搬送され,脱水処理された後,冷却ユニット23に搬送されて所定温度に冷却される。冷却処理の終了した基板Gは,洗浄プロセス部10から基板受け渡し部13を介して塗布プロセス部11に搬送される。
【0048】
塗布プロセス部11に搬送された基板Gは,先ず主搬送装置54によってアドヒージョン/冷却ユニット32に搬送され,疎水化処理された後,冷却処理される。次いで基板Gは,レジスト塗布ユニット30に搬送される。
【0049】
レジスト塗布ユニット30内に搬送された基板Gは,予め上昇して待機していた昇降ピン71に受け渡される。次いで昇降ピン71が下降し,基板Gが載置台70上に載置される。このとき,ノズルボックス76が,ノズル駆動部77,レール駆動部75により図示しない待機位置から塗布開始位置,例えば基板GのY方向負方向側の端部上であって基板GのX方向負方向側の外方の所定位置まで移動する。基板Gが載置台70上に載置されると,ノズルボックス76がX方向正方向に移動し,基板Gの端部上を通過すると,レジスト液供給ノズル80と進行方向側の溶剤蒸気供給ノズル82からのレジスト液や溶剤蒸気の吐出が開始される。これにより,基板Gには,図7に示すように先ず溶剤蒸気が供給され,その直後にレジスト液が供給される。そして,レジスト液の供給と溶剤蒸気の供給は,ノズルボックス76が基板Gの端部を通過する直前に停止される。かかる塗布処理においては,例えばレジスト液が基板Gの外縁部に供給されないように,レジスト液の吐出の開始タイミングと停止タイミングが制御される。
【0050】
その後,ノズルボックス76は,例えば基板GのX方向正方向側の端部上で一旦停止する。次いでノズルボックス76は,レール駆動部75によりY方向正方向側に所定距離だけ移動され,レジスト液供給ノズル80の供給位置がずらされる。続いてノズルボックス76は,折り返しX方向負方向側に移動し,今度は溶剤蒸気供給ノズル82とレジスト液供給ノズル80から基板G表面上に溶剤蒸気とレジスト液とが順に供給される。ノズルボックス76が基板GのX方向負方向側の端部上に到達すると,溶剤蒸気とレジスト液の吐出が停止される。その後基板GのX方向負方向側の端部付近で停止したノズルボックス76は,再びY方向正方向側に所定距離だけ移動する。そして,再びX方向正方向側に移動して基板G表面上に溶剤蒸気とレジスト液を順に供給する。このようにノズルボックス76をX方向に往復移動させながら,徐々にY方向正方向側にずらしていき,最終的にノズルボックス76が基板GのY方向正方向側の端部まで到達すると,図3に示すような基板Gの外縁部を除いた所定領域Aにレジスト液が供給され,基板G上にレジスト膜が形成される。なお,レジスト液供給ノズル80のX方向の移動時の速度は,一定であってもよいし,適宜変動させてもよい。変動させる場合でも,基板G表面上に均一にレジスト液が塗布されるように吐出量が制御される。
【0051】
レジスト液の塗布工程が終了すると,ノズルボックス76は,図示しない待機位置に戻される。基板Gは,搬入時と同様に昇降ピン71により上昇され,主搬送装置54に受け渡され,レジスト塗布ユニット30から搬出される。
【0052】
塗布処理の終了した基板Gは,主搬送装置54により減圧乾燥ユニット31に搬送され,予め上昇して待機していた昇降ピン104に受け渡される。昇降ピン104が下降し,基板Gが載置台103上に載置されると,上部チャンバ101が下降し,下部チャンバ102と一体となって減圧室Dが形成される。吸引ポンプ106が作動し,減圧室D内の雰囲気が排気管105から排気され,減圧室D内が所定の圧力に減圧される。このとき,基板G表面のレジスト膜内の溶剤が蒸発し,レジスト膜が乾燥されると共に,基板G上に基板Gの中心部から排気管105に向かう気流が形成される。この気流により,レジスト膜表面の僅かな凹凸が均され,平坦化される。
【0053】
所定時間の減圧乾燥処理が終了すると,減圧室D内の圧力が回復され,上部チャンバ101が上昇して,減圧室Dが開放される。その後基板Gは,昇降ピン104によって上昇され,主搬送装置54に受け渡され,減圧乾燥ユニット31から搬出される。
【0054】
減圧乾燥処理の終了した基板Gは,加熱/冷却ユニット33に搬送され,プリベーキング処理が行われた後,冷却処理される。
【0055】
その後,基板Gは,主搬送装置54及び主搬送装置55によってインターフェイス部4のエクステンション部60に搬送され,搬送装置62によって図示しない露光装置に搬送される。露光装置では,基板G上のレジスト膜に所定の回路パターンが露光される。露光処理の終了した基板Gは,インターフェイス部4を介して現像プロセス部12に戻され,主搬送装置55により現像ユニット40に搬送される。現像ユニット40では,現像処理が行われる。現像処理の終了した基板Gは,加熱/冷却ユニット41に搬送され,ポストベーキング処理が行われた後,冷却処理される。冷却処理が終了した基板Gは,主搬送装置55,54,53によってカセットステーション2まで搬送され,基板搬送体7によってカセットCに戻されて,一連のフォトリソグラフィー工程が終了する。
【0056】
以上の実施の形態によれば,レジスト液供給ノズル80を基板G上方で移動させて,基板G表面にレジスト液を塗布するようにしたので,従来の基板Gを回転させる場合に比べてレジスト液の消費量を低減することができる。特にインクジェット方式のレジスト液供給ノズル80を用いたので,レジスト液の吐出タイミング等を正確かつ厳密に制御することができ,レジスト液の消費量を最小限に抑えることができる。また,インクジェット方式によると,基板Gへのレジスト液の供給量も正確に制御できるので,レジスト液を基板G面内に斑なく供給できる。
【0057】
また,インクジェット方式のレジスト液供給ノズル80を用いて基板Gの外縁部には,レジスト液を供給しないようにしたので,その分レジスト液の消費量の低減が図られる上に,従来行われていた基板外縁部のレジスト膜の除去処理を行う必要がない。
【0058】
ノズルボックス76に溶剤蒸気供給ノズル81,82を設け,レジスト液が基板Gに供給される前に溶剤蒸気を供給するようにしたので,塗布前の基板Gの濡れ性が向上し,その後供給されたレジスト液が基板G表面上でスムーズに拡散される。これにより,線状に塗布されたレジスト液が適当に均され,レジスト膜の表面が平坦化される。また,溶剤蒸気供給ノズル81,82をレジスト液供給ノズル80の進行方向側,すなわちレジスト液供給ノズル80のX方向の両隣に設けるようにしたので,基板Gにレジスト液が塗布される直前に溶剤蒸気を供給することができる。この場合,溶剤蒸気が供給されてからレジスト液が供給されるまでの時間が短いので,より希薄な溶剤蒸気を用いて基板Gの濡れ性を向上させることができる。したがって,溶剤蒸気の使用量を低減することができ,また,溶剤による臭いを抑えることができる。
【0059】
溶剤蒸気供給ノズル81,82にもインクジェット方式のノズルが用いられるので,溶剤蒸気の供給タイミング,供給量等を正確かつ厳密に制御することができ,溶剤の消費量を低減することができる。また溶剤蒸気によるレジスト塗布ユニット30内の汚染を抑制することができる。
【0060】
以上の実施の形態で記載したレジスト塗布ユニット30には,レジスト液を供給する前に溶剤蒸気を供給する溶剤蒸気供給ノズル81,82が設けられていたが,この溶剤蒸気供給ノズル81,82に代えてレジスト液が塗布された後に基板Gに溶剤ミストを供給する溶剤ミスト供給ノズルを設けてもよい。
【0061】
図8は,かかる一例を示すものであり,ノズルボックス110のレジスト液供給ノズル111のX方向の両隣にインクジェット方式の溶剤ミスト供給ノズル112,113が設けられている。例えば溶剤ミスト供給ノズル112は,レジスト液供給ノズル111のX方向正方向側に,溶剤ミスト吐出ノズル113は,X方向負方向側に設ける。溶剤ミスト供給ノズル112及び113は,例えば図9に示すようにY方向に並べられた複数の吐出口114,115を有し,溶剤ミストが各吐出口114,115からインクジェット方式によって吐出される。
【0062】
また,ノズルボックス110には,溶剤ミスト供給ノズル112,113から吐出され,基板Gの周辺に拡散した溶剤ミストを排気する排気部としての排気口116,117が設けられている。排気口116,117は,各溶剤ミスト供給ノズル112,113の外方に各々設けられている。排気口116,117は,例えばY方向に長いスリット状に形成されており,前記吐出口114及び115の配列された幅よりも長く形成されている。これによって吐出口114,115から吐出し,周辺部に拡散した溶剤ミストを十分に回収できるようになっている。排気口116,117は,図示しないファン等の吸引装置に連通接続されており,この吸引装置からの吸引によってノズルボックス110の下方域の雰囲気を吸引し,排気することができる。なお,溶剤ミスト供給ノズル112,113から供給されるミストの粒径は,もちろん前述した溶剤蒸気供給ノズル81,82から供給される蒸気の粒径より大きく,所定の粒径に適したノズルを用いたり,制御部78により制御することにより所定の粒径を得ることが可能である。
【0063】
そして,前記実施の形態と同様にノズルボックス110がX方向に往復移動し,レジスト液供給ノズル111からレジスト液が吐出されると同時に,レジスト液供給ノズル111の進行方向の後方側の溶剤ミスト吐出ノズル112又は113から溶剤ミストが吐出される。これにより,図10に示すように基板Gにレジスト液が塗布された直後に溶剤ミストが供給される。また,この際に例えばレジスト液供給ノズル111の進行方向の後方側の排気口116又は117からの排気が行われ,基板Gの周辺部に拡散した溶剤ミストが排気される。
【0064】
この実施の形態によれば,レジスト液の塗布された基板Gの表面に溶剤ミストが供給され,レジスト液の液面の粘性を低下させて,レジスト液の平坦化を促すことができる。溶剤ミスト吐出ノズル112,113には,インクジェット方式のノズルが用いられるので,溶剤ミストの供給量等を厳密に制御し,溶剤ミストの消費量を最小限に抑えることができる。また,基板Gの周辺に拡散した溶剤ミストを排気口116,117から回収するので,レジスト塗布ユニット30内の汚染を抑制することができる。
【0065】
かかる実施の形態では,溶剤蒸気供給ノズル81,82の代わりに溶剤ミスト供給ノズル112,113を設けたが,図11に示すように上記溶剤蒸気供給ノズル81,82と併用してもよい。かかる場合,基板Gには,レジスト液の供給前に溶剤蒸気が供給され,レジスト液の供給後に溶剤ミストが供給される。
【0066】
また,前記実施の形態で供給していた溶剤ミストは,液滴の径が10〜100μm以下の細かい溶剤ミストであってもよい。この場合,レジスト膜の表面の一部にだけ多量の溶剤ミストが供給され,その部分のレジスト膜が変質することを抑制できる。なお,溶剤ミストの代わりに溶剤蒸気を供給してもよい。この場合,前記溶剤蒸気供給ノズル81,82を用いてレジスト液供給後に溶剤蒸気の供給してもよい。また,溶剤ミスト供給ノズル112,113を用いて,レジスト液を供給する前に溶剤ミストを供給してもよい。
【0067】
さらに,上述の溶剤ミストを排気するための排気口を基板Gの外方に設けるようにしてもよい。図12は,かかる一例を示すものであり,載置台70上の基板GのY方向側の両端部外方に排気口120が設けられている。排気口120は,基板G側に向けて設けられている。そして,上述の実施の形態と同様に溶剤ミストが吐出された時に,基板G上の雰囲気が排気される。こうすることによって,基板周辺部の不要な溶剤ミストが除去されると共に,基板Gの中心付近から基板GのY方向側の端部に向かう気流が形成され,この気流により,X方向に線状に塗布されたレジスト液が均され,平坦化される。なお,上述した排気口116,117及び120の数や形状,配置位置は任意に選択できる。
【0068】
上述したレジスト液供給ノズル80,111,溶剤蒸気供給ノズル81,82,溶剤ミスト供給ノズル112,113は,インクジェット方式のノズルであったが,各ノズルについて他の方式のノズルであってもい。例えばポンプ等の加圧手段により圧送されたレジスト液を細径の吐出口から連続吐出するノズルであってもよい。
【0069】
また,溶剤蒸気供給ノズル81,82,溶剤ミスト供給吐出ノズル112,113は,レジスト液供給ノズル80,111と同じノズルボックスに設けられていなくてもよく,独立して移動可能なノズルボックスに設けられていてもよい。また,基板Gの位置,例えば基板Gの中央部と,基板Gの中央部よりレジスト膜が盛り上がりやすい基板Gの周縁部とでレジスト液の供給前後に供給する溶剤の量を変化させるように制御しても良く,またそのために溶剤蒸気供給ノズル81,82と溶剤ミスト供給ノズル112,113とを基板Gの位置に応じて使い分け又は併用してもよい。
【0070】
以上の実施の形態は,レジスト液供給ノズル80,111をX方向に往復移動させて,レジスト液の塗布経路がX方向に平行になるようにレジスト液を基板Gに供給していたが,他の塗布経路,例えば渦巻き状,格子状の塗布経路になるようレジスト液を供給してもよい。
【0071】
また,以上の実施の形態は,基板Gにレジスト液を塗布していたが,本発明は,他の処理液,例えばSOD,SOG膜等を形成する処理液や現像液を塗布する場合にも適用できる。また,以上で説明した実施の形態は,LCD製造プロセスのフォトリソグラフィー工程が行われる処理装置について適用したものであったが,本発明はLCD基板以外の基板例えば半導体ウェハ,フォトマスク用のマスクレチクル基板等の処理装置においても適用できる。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば,基板に均一な膜厚の塗布膜を形成できるので,歩留まりが向上される。また,塗布液等の消費量を低減できるので,コストが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態にかかる塗布現像処理装置の構成の概略を示す平面図である。
【図2】レジスト塗布ユニットに構成の概略を示す側面図である。
【図3】図2のレジスト塗布ユニットの斜視図である。
【図4】レジスト液供給ノズルの構成を示す縦断面の説明図である。
【図5】ノズルボックスを下方から見た場合のノズルボックスの各ノズルの構成を示す説明図である。
【図6】減圧乾燥ユニットの構成を示す縦断面の説明図である。
【図7】ノズルボックスが移動しながらレジスト液と溶剤蒸気を基板に供給している状態を示す説明図である。
【図8】溶剤ミスト供給ノズルと排気口を設けた場合のノズルボックスの側面図である。
【図9】図8のノズルボックスを下方から見た場合ノズルボックスの構成の説明図である。
【図10】ノズルボックスが移動しながらレジスト液と溶剤ミストを基板に供給している状態を示す説明図である。
【図11】溶剤蒸気供給ノズルと溶剤ミスト供給ノズルを併用した場合のノズルボックスの側面図である。
【図12】基板の外方に排気口を設けた場合のレジスト塗布ユニットの斜視図である。
【符号の説明】
1 塗布現像処理装置
30 レジスト塗布ユニット
31 減圧乾燥ユニット
70 載置台
72,73 ガイドレール
74 ノズルガイドレール
75 レール駆動部
76 ノズルボックス
77 ノズル駆動部
80 レジスト液供給ノズル
81 溶剤蒸気供給ノズル
D 減圧室
G 基板

Claims (5)

  1. 基板を処理する処理装置であって,
    基板を保持する基板保持部と,
    前記基板保持部に保持された基板に対向して配置され,前記基板保持部に対して相対的に移動して,基板表面に塗布膜を形成するために基板に塗布液を供給する塗布液供給ノズルと,
    前記基板保持部に対して相対的に移動して,前記塗布液が供給された後の基板に前記塗布液の溶剤ミストを供給するインクジェット方式の溶剤ミスト供給ノズルと,
    前記溶剤ミスト供給ノズルから吐出された溶剤ミストを排気する排気部と,を備え,
    前記塗布液供給ノズルと,前記溶剤ミスト供給ノズルと,前記排気部は,前記基板保持部に対して相対的に移動する同じノズル保持部に保持されており,
    前記塗布液供給ノズルと,前記溶剤ミスト供給ノズルと,前記排気部は,前記塗布液供給ノズルが塗布液を供給する時の前記ノズル保持部の移動方向の逆方向に向けてこの順で配置されていることを特徴とする,処理装置。
  2. 基板に前記塗布液が供給される前に,基板に塗布液の溶剤蒸気を供給する溶剤蒸気供給ノズルを備えたことを特徴とする,請求項1に記載の処理装置。
  3. 前記溶剤蒸気供給ノズルは,前記塗布液供給ノズルと同じノズル保持部に保持されており,
    前記溶剤蒸気供給ノズルは,前記ノズル保持部の移動方向の前記塗布液供給ノズルよりも前方側に配置されていることを特徴とする,請求項2に記載の処理装置。
  4. 前記塗布液供給ノズルは,インクジェット方式のノズルであることを特徴とする,請求項1〜3のいずれかに記載の処理装置。
  5. 前記塗布液が塗布された基板を収容し,閉鎖可能な処理室と,
    前記処理室を減圧して基板を減圧乾燥するための減圧機構と,を備えたことを特徴とする,請求項1〜4のいずれかに記載の処理装置。
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