JP5220150B2 - 印刷方法 - Google Patents

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本発明は樹脂材料を基板に吐出し、樹脂膜を形成する印刷方法に関する。
従来より、液晶パネルの配向膜には、ポリイミド膜のような樹脂膜が用いられている。樹脂膜の形成方法は、フレキソ印刷装置やインクジェットプリンタのような印刷装置で、樹脂材料の塗布液を基板上に塗布して塗布層を形成する。
塗布液はポリイミド樹脂である樹脂材料が有機溶剤に溶解して液状にされており、塗布層を加熱乾燥すると、塗布層中の有機溶剤が蒸発して除去される。ポリイミド樹脂は常温で固体なので、有機溶剤が除去されてもポリイミド樹脂は残り、基板上にポリイミド樹脂の樹脂膜が形成される。
インクジェットプリンタは一度に塗布液を塗布可能な範囲が限られているので、大型基板に配向膜を形成する場合には、基板とプリンタヘッドとを相対的に移動させ、プリンタヘッドを基板上で走査させることで、広い領域に配向膜を形成する。
しかしながら、基板上の最初の領域に塗布液が塗布されてから、最後の領域に塗布液が塗布されるまでの間に時間がかかり、最初に塗布された塗布液は、残りの領域に塗布液が印刷されている間に有機溶剤の蒸発が始まるため、塗布の最初の領域と最後の領域との間に乾燥むらが生じる。
また、インクジェットプリンタで一部領域毎に印刷を行う場合には、塗布領域の境界でのすじむらや配向膜の欠損が発生することがある。この問題を解決するために、塗布する領域が一部重なり合うように印刷を行う方法があるが、この重なり合った部分の塗布層の膜厚が、他の部分の塗布層の膜厚よりも厚くなってしまい、結果として樹脂膜の膜厚にむらが生じる。このように従来の印刷方法では、配向膜の乾燥むらや膜厚むらの問題が生じやすく、このような配向膜を用いると液晶ディバイス特性が悪くなるという問題があった。
特開2001−305544号公報 特開2002−90740号公報 特開2002−296593号公報 特開2004−223354号公報 特開平11−40358号公報 特開2003−225600号公報
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、広い領域に膜厚均一な樹脂膜を形成可能な印刷方法を提供するものである。
上記課題を解決するために本発明は、印刷対象物表面の小区画毎に塗布液を塗布する印刷工程と、前記印刷対象物を加湿液の雰囲気中に配置する加湿工程とを有し、蒸気発生装置から前記加湿液の蒸気を放出して前記加湿液の雰囲気を形成する印刷方法であって、前記蒸気発生装置は前記印刷対象物の表面と対面する蒸気放出面を有し、前記蒸気放出面には前記蒸気を放出可能な複数の小孔が設けられ、前記加湿工程では、前記印刷対象物が前記蒸気放出面の真下に位置したときに、前記小孔が配置された領域の外周が、前記印刷対象物の印刷領域よりも外側に位置するように、予め、前記小孔が配置された領域を、前記印刷領域よりも広くしておくことで、前記加湿工程では、前記印刷領域を、均一な加湿液の蒸気に晒すことを特徴とする印刷方法である。
本発明は印刷方法であって、前記印刷対象物への前記塗布液の塗布が終了した後、前記印刷対象物を前記加湿液の雰囲気中に配置することを特徴とする印刷方法である。
本発明は印刷方法であって、前記印刷対象物の一部領域に前記塗布液を塗布しながら前記印刷物の前記塗布液が塗布された他の領域を前記加湿液の雰囲気中に置くことを特徴とする印刷方法である。
本発明は印刷方法であって、前記塗布液は、不揮発性の樹脂材料と、前記樹脂材料を溶解する塗布液用溶剤を有し、前記加湿液の沸点は、前記塗布液用溶剤の沸点以下であることを特徴とする印刷方法である
発明は印刷方法であって、前記小孔が配置された領域は、前記移動方向の長さが前記印刷領域の前記移動方向の長さよりも長く、前記移動方向に対して直角な方向の長さが前記印刷領域の前記移動方向に対して直角な方向の長さよりも長くされた印刷方法である。
本発明は印刷方法であって、前記蒸気放出面は、前記印刷対象物を搬入可能な蒸気発生室内に配置され、前記加湿工程の前に、前記蒸気発生室内を前記加湿液の蒸気で充満させる印刷方法である。
本発明は印刷方法であって、前記印刷領域の先に前記塗布液が印刷された部分を前記加湿液の蒸気に晒した状態で、前記印刷領域の他の部分に前記塗布液の印刷を行う印刷方法である。
本発明は印刷方法であって、前記印刷対象物の表面に塗布液を吐出する印刷ヘッドとを用いて、前記印刷工程では、前記印刷ヘッドを前記印刷対象物の移動方向とは略垂直方向に移動させる印刷方法である。
本発明は印刷方法であって、前記蒸気発生室には該蒸気発生室内の気体を排出するポンプが接続された印刷方法である。
本発明は印刷方法であって、前記蒸気放出面が一面に配置された蒸気放出部と、前記蒸気放出部を加熱する加熱手段とを用いて、前記加湿工程では、前記蒸気放出部に前記加湿液の小滴を供給し、前記加熱手段により前記加湿液の小滴を加熱して蒸気を生成する印刷方法である。
本発明は印刷方法であって、前記蒸気放出面が一面に配置された蒸気放出部を用いて、前記蒸気放出部に前記加湿液の蒸気を供給する印刷方法である。
本発明は印刷方法であって、前記蒸気発生装置を一つ又は二つ以上用いる印刷方法である。
本発明は上記のように構成されており、印刷ヘッドの下流側には蒸気発生装置が配置されているので、印刷対象物に印刷された塗布液は加湿液の蒸気に晒される。
例えば、印刷対象物上の塗布液近傍に蒸気放出面を配置すれば、小孔から放出される蒸気は塗布液と蒸気放出面の間に充満するが、蒸気発生装置を蒸気発生室内に配置し、蒸気発生室内部に蒸気を充満させれば、印刷対象物がより効率的に蒸気に晒されることになる。
本発明によれば、印刷領域の一部分に印刷を行っているときに、先に印刷された塗布液は加湿液の蒸気に晒され、乾燥しないので、印刷領域には全体が均一に濡れた状態の塗布層が形成される。また、先に印刷された塗布液を加湿液に晒さない場合であっても、印刷領域全体の印刷が終わってから、塗布液を加湿雰囲気に置けば、全体が濡れた状態になり、乾燥工程で乾燥むらが起こりにくい。また、印刷直後に塗布層の膜厚が不均一であっても、濡れた状態にすることで、塗布液が自重で広がり、膜厚が均一になる。このように、本発明によれば、膜質が良く、かつ膜厚均一な樹脂膜を形成することができる。
本発明の一例の印刷装置の側面図 (a)、(b):本発明の印刷方法を説明する工程図 蒸気発生装置の構成を説明する断面図 本発明の他の例の印刷装置の上面図
図1、図2(a)の符号1は本発明の印刷装置を示している。印刷装置1は、印刷台3と、インクジェット部50と、蒸気発生装置20とを有している。
印刷台3は細長であって、印刷台3を真上から見たときの平面形状は長方形になっている。印刷台3はその長手方向の一端上が搬送開始位置にされ、他端上が搬送終了位置にされており、搬送開始位置と搬送終了位置の間には不図示の基板移動装置が配置され、搬送開始位置に配置された基板11(印刷対象物)は基板移動装置によって搬送終了位置まで搬送されるようになっている。
インクジェット部50は印刷台3の上方であって、搬送開始位置の近傍に配置されている。印刷台3の上方であって、インクジェット部50よりも搬送終了位置側には、インクジェット部50と隣接して蒸気発生室26が配置されている。蒸気発生装置20は、印刷台3と所定間隔を空けた状態で蒸気発生室26内に配置されており、インクジェット部50から送られた基板11は印刷台3と蒸気発生装置20との間に挿入されることで、蒸気発生室26内に収容されるように構成されている。
インクジェット部50はヘッド移動装置51と、1又は2以上の印刷ヘッド55とを有しており、ヘッド移動装置51は印刷ヘッド55を、載置台3上の位置に基板11の移動方向に対して直交方向に往復移動させるように構成されている。
印刷ヘッド55は塗布液を吐出するノズルを有している。ヘッド移動装置51によって印刷ヘッド55が移動する方向をY方向とすると、印刷ヘッド55を静止した状態で、印刷ヘッド55のノズルから塗布液を塗布した時には、最大限塗布可能な領域のY方向の長さAは、基板11の印刷されるべき領域(印刷領域)のY方向の長さBよりも短くされている。
従って、基板11をインクジェット部50の下方位置で静止させた状態で、印刷ヘッド55をY方向に往動又は復動させると、Y方向に沿って印刷領域の端から端まで塗布液が印刷される。
Y方向に沿って印刷領域の端から端まで塗布液を終了した後、基板移動装置により基板11をX方向に移動させると、塗布液が塗布された部分が蒸気発生室26内に送られると同時に、塗布液が塗布されていない部分が印刷ヘッド55の下方に配置される。
Y方向に沿って印刷領域の端から端まで印刷された塗布液の幅Cは、印刷領域のX方向の長さDよりも短いから、基板11の移動距離を、その幅Cの大きさと同じだけ、又はそれよりもわずかに短くし、上述した塗布液の印刷を行うと、すでに印刷された塗布液の上流側の位置に、同じ幅の塗布液が隙間なく印刷される。従って、上述した塗布液の印刷と、基板11の移動とを繰り返すと、印刷領域の全面に塗布液が印刷される。
蒸気発生装置20は蒸気放出部21と、蒸気放出部21の一面であって、印刷台3上を移動する基板11と平行な面である蒸気放出面22とを有している。
図3は印刷装置1の蒸気発生装置20が位置する部分をY方向に切断した場合の断面図である。
蒸気放出部21は加湿液供給系29に接続されている。加湿液供給系29の加湿液は、加湿液供給系29内で霧状にされ、その小滴(ミスト)が蒸気放出部21の内部空間に供給される。
蒸気発生装置20は蒸気放出部21を加熱する加熱手段25を有している。ここでは、加熱手段25は蒸気放出部21の内部に配置されており、予め加熱手段25に通電し、蒸気放出部21を加熱しながら、その内部空間に加湿液の小滴を供給すると、小滴の加湿液はその内部空間で蒸発し、加湿液の蒸気が発生する。
蒸気放出面22には複数の小孔が形成されており、蒸気放出部21の内部空間で発生した加湿液の蒸気は、各小孔から均一に放出される。蒸気放出面22の小孔が設けられた領域は、X方向の長さが印刷領域のX方向の長さよりも長く、Y方向の長さが印刷領域のY方向の長さよりも長くされており、図2()に示すように基板11が蒸気放出面22の真下に位置したときには、小孔が配置された領域の外周が、印刷領域よりも外側に位置し、印刷領域の各部分には均一に加湿液の蒸気に晒される。蒸気放出面22から発生した蒸気は、蒸気発生室26の内部空間に充満し、加湿雰囲気が形成される。
次に、この印刷装置1を用いて基板11上に樹脂膜を形成する工程について説明する。
予め蒸気発生室26内部に加湿雰囲気を形成しておき、上述した塗布液の印刷を行うと、印刷領域の残りの部分に印刷が行われている時に、先に印刷された塗布液が加湿雰囲気に置かれる。図3の符号14は加湿雰囲気に置かれた塗布液を示している。
塗布液14はポリイミド樹脂のような不揮発性の樹脂材料が、該樹脂材料を溶解する塗布液用溶剤に溶解したもので構成されているのに対し、加湿液は塗布液用溶剤の低沸点成分、または沸点が塗布液用溶剤の沸点以下の溶剤で構成されており、加湿雰囲気は加湿液が蒸発しても塗布液用溶剤が蒸発しないようになっている。
従って、先に印刷された塗布液14は、印刷領域の残りの部分に塗布液が印刷されている間も乾燥せず、濡れた状態が維持されるので、例え塗布液14が重なり合って印刷されたとしても、塗布液14は自重で広がり、印刷領域に膜厚均一な塗布液14の塗布層が形成される。
塗布層が形成された状態の基板11を、不図示の印刷装置1から不図示の乾燥装置に搬入し、塗布層の温度が塗布液用溶剤の沸点よりも高温に加熱すると、不揮発性成分であるポリイミド樹脂は蒸発しないが、揮発性成分である塗布液用溶剤と加湿液は蒸発する。
加湿雰囲気で膨潤された後の塗布層は、塗布層中の蒸発成分の分布が均一なので、揮発性成分が蒸発するときには、塗布層の各部分で乾燥が均一に進行し、乾燥むらが生じない。乾燥むらが起こらないから、乾燥後の塗布層は膜厚が均一なだけではなく、その膜質も優れており、塗布層を更に熱処理すると膜質が良く、膜厚が均一なポリイミド樹脂の樹脂膜が得られる。
一般に熱処理後のポリイミド樹脂は常温で固体なので、塗布層用溶剤や加湿液が除去された後の樹脂膜は流動性を有しておらず、常温で固体になっている。
この樹脂膜に、ラビング処理のような配向処理を施せば、液晶パネルの配向膜として用いることができる。
以上は、予め蒸気発生室26内に加湿雰囲気を形成しておき、印刷領域の他の部分に塗布液の印刷を行いながら、先に塗布液が印刷された部分を加湿雰囲気に置く場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
印刷領域に順次印刷を終了した後、印刷領域を蒸気発生室26内に位置させ、印刷領域に印刷された塗布液を一斉に加湿液の蒸気に晒してもよい。
また、それとは別に、印刷領域に順番に塗布液を印刷した後、その印刷領域への印刷を行わない状態で、印刷が早い時期に行われた部分を早い時期に、その部分よりも遅く印刷が行われた部分を遅い時期に加湿雰囲気に置くこともできる。
印刷された塗布液が一斉に加湿液の蒸気に晒される場合について具体的に説明すると、蒸気発生室26内部に加湿雰囲気を形成せずに、上記塗布液の印刷を行い、印刷領域の全てに塗布液が印刷され、印刷領域が全て蒸気発生室26内に配置されたところで、加湿液の蒸気を放出し、加湿雰囲気を形成する。
この場合、先に印刷された部分の塗布液は、残りの部分が印刷されている間に乾燥するが、後から残りの部分の塗布液と一緒に加湿雰囲気に置かれることで膨潤して濡れた状態になり、自重によって広がって膜厚均一な塗布層が形成される。 全体が濡れた状態になることで、後の乾燥工程での乾燥むらが起こらないので、印刷領域全てを印刷終了後、加湿雰囲気に置いた場合であっても、膜質と膜厚が均一な樹脂膜が得られる。
以上は、蒸気発生装置20が1つ設けられた場合について説明したが、蒸気発生装置の数は1つに限定されるものではなく、1つの印刷台3上に2つ以上の蒸気発生装置を設けることもできる。
例えば、蒸気発生装置を2つ以上有する印刷装置2について説明すると、図4に示すように、印刷台3の上方であって、インクジェット部50に隣接する第一の蒸気発生室26の基板搬送方向下流側に、第二の蒸気発生室46が配置されており、第二の蒸気発生装置40は第二の蒸気発生室46内に配置されている。
基板11は印刷台3と第一の蒸気発生装置20との間に挿入され、第一の蒸気発生室26内に収容された後、X方向に移動することで、印刷台3と第二の蒸気発生装置40との間に挿入され、第二の蒸気発生室46内に収容される。
基板11は第一の蒸気発生装置20で形成された第一の加湿雰囲気と、第二の蒸気発生装置40で形成された第二の加湿雰囲気に順番に置かれるので、第一、第二の加湿雰囲気の条件(例えば加湿液の種類、温度、蒸気圧)を変えておけば、異なる加湿雰囲気で順番に塗布液の処理を行うことができる。
蒸気発生装置20は、蒸気放出面22から均一に蒸気を放出可能なものであれば特に限定されるものではない。
具体的には、蒸気放出部21を多孔質性セラミックや、スポンジ状樹脂フィルムのような多孔質体で構成することが可能であり、この場合、加湿液供給系29から供給される加湿液、加湿液液のミスト、又は加湿液の蒸気は多孔質構造である内部空間に供給され、加湿液の蒸気は、多孔質体の一面を蒸気放出面とし、細孔の露出する領域から加湿液の蒸気が放出される。
また、多孔質体以外にも、内部中空のシャワーヘッドで蒸気放出部を構成し、その一面であるノズルプレートを蒸気放出面とし、ノズルプレートの小孔が形成された領域から加湿液の蒸気が放出される。
以上は、蒸気放出部21に加湿液のミストを供給する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、加湿液をミスト状にせず、液状のまま蒸気放出部21に供給してもよい。
また、蒸気放出部21内部で加湿液の蒸気を発生させずに、例えば加湿液供給系29で加湿液の蒸気を発生させ、その蒸気を蒸気放出部21に供給して、蒸気放出面22から放出させる場合も本発明には含まれる。蒸気放出部21に蒸気を供給する場合には、加熱手段25によって予め蒸気放出部21を昇温させておけば、加湿液の蒸気が蒸気放出部21で冷却されないので、蒸気がその内部空間で液化させずに、蒸気のまま蒸気放出面22から放出される。
このように、蒸気放出部21に供給する加湿液の状態は特に限定されないが、液状のまま供給する場合や、蒸気にして供給する場合に比べ、ミスト状にして供給すると、特に蒸気放出部21を多孔質体で構成したときに、その内部空間に加湿液が行き渡りやすく、その結果、蒸気放出面22で蒸気放出量の分布が均一になる。
蒸気発生室20、40に昇温ヒータのような温度制御手段を設けておき、蒸気発生室20、40を加熱することで、加湿雰囲気の温度を高くすれば、印刷時のすじむらを解消しやすくなる。
加湿液の種類は塗布液用溶剤に応じて選定されるものであり、塗布液用溶剤が2種類以上の溶剤が混合された混合溶剤の場合は、その構成成分のうち、沸点が塗布液用溶剤の沸点以下の低沸点成分を用いることができる。
樹脂材料はポリイミド樹脂に限定されるものではなく、樹脂材料に例えばポリイミド前駆体(ポリアミック酸)を用いることもできる。ポリイミド前駆体を樹脂材料に用いる場合には、塗布層を乾燥する工程で、ポリイミド前駆体が重合する重合温度よりも高い温度に塗布層を加熱すれば、塗布層用溶剤や加湿液が塗布層から除去されるだけではなく、ポリイミド前駆体が重合し、その重合物であるポリイミド樹脂の樹脂膜が得られる。樹脂材料にはポリイミド樹脂とポリイミド前駆体の両方を含有させてもよく、また、他の種類の樹脂や、添加剤を添加することもできる。
以上は、印刷ヘッド55を基板11の走行方向に対して移動させながら、塗布液の印刷を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば大型の印刷ヘッド55や、印刷ヘッド55を複数台用いることで、塗布液を最大限塗布可能なY方向の大きさを、印刷領域のY方向の大きさよりも大きくすれば、印刷ヘッド55を固定して印刷を行ってもよい。
以上は、基板上の1つの印刷領域に樹脂膜を形成する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表面上に複数の印刷領域を有する基板を印刷対象物として用い、1又は2以上の印刷領域に塗布層を形成した後、該基板と印刷ヘッド55とを相対的に移動させ、印刷ヘッドを新たな印刷領域上に位置させれば、新たな印刷領域に塗布層が形成される。塗布層の印刷と、基板と印刷ヘッド55との相対的な移動を繰り返せば、基板上の全ての印刷領域に塗布層を形成することができる。
この場合も、印刷が終了した印刷領域を直ちに加湿雰囲気に置くようにすれば、残りの印刷領域を印刷している間に、先に印刷された印刷領域の塗布液が乾燥せず、また、全ての印刷領域を印刷した後に各印刷領域を加湿雰囲気に置き、塗布液を膨潤させれば、各印刷領域の塗布層が濡れた状態になり、いずれの場合も、各印刷領域に、膜質が良く、膜厚が均一な塗布層が形成される。
例えば、複数の印刷領域(画素)が配置された基板の、カラーフィルターの各画素に2色以上のインク(例えば赤色、緑色、青色)を印刷する場合に、本発明の印刷装置及び印刷方法を用いれば、印刷時に乾燥ムラが生じず、膜質が良く、膜厚が均一なカラーフィルターが形成される。また、各印刷領域(画素)にトランジスタ(例えばTFT)が配置された基板の、各画素に有機材料(例えば、ホール注入材料や発光材料)を印刷する場合に、本発明の印刷装置及び印刷方法を用いれば、膜質が良く、膜厚が均一な有機層(例えば、ホール注入層や発光層)が形成される。
1……印刷装置 3……印刷台 11……印刷対象物(基板) 20、40……蒸気発生装置(第一、第二の蒸気発生装置) 22、42……蒸気放出面 26、46……蒸気発生室(第一、第二の蒸気発生室) 50……インクジェット部 55……印刷ヘッド

Claims (12)

  1. 印刷対象物表面の小区画毎に塗布液を塗布する印刷工程と、
    前記印刷対象物を加湿液の雰囲気中に配置する加湿工程とを有し、
    蒸気発生装置から前記加湿液の蒸気を放出して前記加湿液の雰囲気を形成する印刷方法であって、
    前記蒸気発生装置は前記印刷対象物の表面と対面する蒸気放出面を有し、
    前記蒸気放出面には前記蒸気を放出可能な複数の小孔が設けられ、
    前記加湿工程では、前記印刷対象物が前記蒸気放出面の真下に位置したときに、前記小孔が配置された領域の外周が、前記印刷対象物の印刷領域よりも外側に位置するように、予め、前記小孔が配置された領域を、前記印刷領域よりも広くしておくことで、前記加湿工程では、前記印刷領域を、均一な加湿液の蒸気に晒すことを特徴とする印刷方法。
  2. 前記印刷対象物への前記塗布液の塗布が終了した後、前記印刷対象物を前記加湿液の雰囲気中に配置することを特徴とする請求項1記載の印刷方法。
  3. 前記印刷対象物の一部領域に前記塗布液を塗布しながら前記印刷物の前記塗布液が塗布された他の領域を前記加湿液の雰囲気中に置くことを特徴とする請求項1記載の印刷方法。
  4. 前記塗布液は、不揮発性の樹脂材料と、前記樹脂材料を溶解する塗布液用溶剤を有し、
    前記加湿液の沸点は、前記塗布液用溶剤の沸点以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の印刷方法。
  5. 前記小孔が配置された領域は、前記移動方向の長さが前記印刷領域の前記移動方向の長さよりも長く、前記移動方向に対して直角な方向の長さが前記印刷領域の前記移動方向に対して直角な方向の長さよりも長くされた請求項記載の印刷方法。
  6. 前記蒸気放出面は、前記印刷対象物を搬入可能な蒸気発生室内に配置され、
    前記加湿工程の前に、前記蒸気発生室内を前記加湿液の蒸気で充満させる請求項1記載の印刷方法。
  7. 前記印刷領域の先に前記塗布液が印刷された部分を前記加湿液の蒸気に晒した状態で、前記印刷領域の他の部分に前記塗布液の印刷を行う請求項3記載の印刷方法。
  8. 前記印刷対象物の表面に塗布液を吐出する印刷ヘッドとを用いて、
    前記印刷工程では、前記印刷ヘッドを前記印刷対象物の移動方向とは略垂直方向に移動させる請求項乃至請求項のいずれか1項記載の印刷方法。
  9. 前記蒸気発生室には該蒸気発生室内の気体を排出するポンプが接続された請求項記載の印刷方法。
  10. 前記蒸気放出面が一面に配置された蒸気放出部と、前記蒸気放出部を加熱する加熱手段とを用いて、
    前記加湿工程では、前記蒸気放出部に前記加湿液の小滴を供給し、前記加熱手段により前記加湿液の小滴を加熱して蒸気を生成する請求項乃至請求項のいずれか1項記載の印刷方法。
  11. 前記蒸気放出面が一面に配置された蒸気放出部を用いて、
    前記蒸気放出部に前記加湿液の蒸気を供給する請求項乃至請求項のいずれか1項記載の印刷方法。
  12. 前記蒸気発生装置を一つ又は二つ以上用いる請求項乃至請求項11のいずれか1項記載の印刷方法。
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