JP2008249986A - カラーフィルタ製造装置、カラーフィルタ製造方法、表示装置の製造装置、表示装置の製造方法 - Google Patents

カラーフィルタ製造装置、カラーフィルタ製造方法、表示装置の製造装置、表示装置の製造方法 Download PDF

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達也 吉田
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Abstract

【課題】着色層の形状を改善して歩留まりを向上させることを可能とするカラーフィルタ製造装置及び製造方法を提供する。
【解決手段】カラーフィルタ製造装置1は、インクジェットヘッド5を移動させつつ基板3に対してインクを塗布し、インク塗布を行った分だけインクジェットヘッド5を移動させる。カラーフィルタ製造装置1は、インクジェットヘッド5の移動に伴い、シート9を移動させて基板3の着色層の上方を覆う。これにより、シート9で覆われた着色層の部分では、大気中の飽和度が大きくなって飽和蒸気環境に近づき、着色層に含まれる溶媒成分の揮発が抑制される。基板3全体において着色層の乾燥環境を均一にすることにより、着色層の変形を防止して表面形状を改善することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、カラーフィルタ製造装置及び製造方法に関する。詳細には、着色層の形状を改善するカラーフィルタ製造装置及び製造方法に関する。
近年、パーソナルコンピュータや携帯電話の普及に伴い、高精細かつ軽薄な表示装置が必要とされる。表示装置は、例えば、LCD(液晶ディスプレイパネル)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、有機EL(ElectroLuminescent Display)である。これらの表示装置の構成部材として、カラーフィルタが用いられる。
カラーフィルタにおける着色層の形成方法として、インクジェット法、染色法、顔料分散法、電着法、印刷法等の各種方法がある。
インクジェット法では、基板上にパターン形成されたインク受容層にインクを付与することにより、着色層が形成される。あるいは、基板上に遮光部により画設された開口部にインクを塗布することにより、着色層が形成される。インク受容層あるいはインクを乾燥及び硬化させるためには、加熱工程が必要となる。例えば、ホットプレートを用いて加熱することにより、プリベイク(乾燥工程)及びポストベイク(硬化工程)が行われる。一般に、吐出安定性を確保するために遅乾性溶媒成分(例えば、沸点250℃)がインクの主溶剤として用いられる。加熱により溶剤を気化(揮発)させることによりプリベイクが行われる。
また、減圧環境下において加熱乾燥を行うことにより、乾燥時間の短縮化を図るカラーフィルタの製造方法が提案されている(例えば、[特許文献1]参照。)。
特開2002−182028号公報
しかしながら、インク塗布後の経過時間に伴う乾燥の進行により、着色層の形状が悪化し、色ムラや発色不良等の欠陥が発生するという問題点がある。特に、額縁部近傍の着色層周縁部では、他の部分より膜厚が大きくなり局部的に膜厚が異なるという問題点がある。
着色層に含まれる溶媒成分(水分や溶剤成分やバインダ)は、インク塗布直後から上方や横方向に揮発する。画素長手方向の額縁部近傍の領域である着色層の端部周辺は、大気中の飽和度が低く、横方向の揮発が発生しやすい。着色層の端部周辺のように溶媒成分の揮発が速い部分では、溶質のフローが生じて固形分が集まる。すなわち、溶媒成分の揮発が進むにつれて着色層は周辺方向に移動する。そして、着色層の端部の膜厚が厚くなったり、着色層の端部が周辺方向に傾くように変形したりする。このまま着色層が硬化すると、着色層の表面形状が均一でなく局部的に膜厚が異なるものとなり、色ムラや発色不良等が生じる。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、額縁部近傍の着色層周縁部が、他の部分より膜厚が大きくなり、局部的に膜厚が異なることを抑え、色ムラや発色不良等の欠陥を無くして品質を向上させることを可能とするカラーフィルタ製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために第1の発明は、基板にインクを付与して着色層を形成するカラーフィルタ製造装置であって、前記基板に前記インクを付与するヘッドと、前記基板の少なくとも一部を覆うことが可能なシートと、前記基板に対して相対的に前記ヘッドを移動させるヘッド移動手段と、前記基板に対して相対的に前記シートを移動させるシート移動手段と、を具備し、前記ヘッドの移動に伴い順次前記シートを移動させることにより、前記着色層の少なくとも一部を前記シートで覆うことを特徴とするカラーフィルタ製造装置である。
カラーフィルタ製造装置は、インクを塗布するヘッドの移動に応じて、順次シートを移動させて着色層を覆う。カラーフィルタ製造装置は、シート及びインクを塗布するヘッド及び基板が載置されるステージを互いに相対的に移動させることが望ましい。また、シートと基板との間の距離は、0.3mm以上30mm以下とすることが望ましい。尚、シートと基板との距離とは、シートの下面と基板の上面との距離を指す。シートと基板との距離の測定には、例えば、スキマゲージを用いることができる。
シートは、着色層の上方や側方を覆うことが可能な部材である。シートとして、例えば、金属板、ガラス板、プラスチック板、紙、スポンジ、多孔質材、吸収材等を用いることができる。また、少なくともこれら二つ以上組み合わせた材料からなる多重層のシートであっても良い。
シートで覆われた着色層の部分では、大気中の飽和度が大きくなって飽和蒸気環境に近くなる。着色層に含まれる溶媒成分(水分や溶剤成分やバインダ)の揮発が抑制され、基板全体において着色層の乾燥環境が均一になる。
これにより、着色層の変形を防止して表面形状を改善することができる。特に、額縁部に近い着色層の周縁部分の表面形状を改善することができる。
また、着色層の全面でなく、着色層のうち変形が生じやすい所定範囲のみをシートで覆うようにしてもよい。例えば、画素長手方向の額縁部近傍の領域のみをシートで覆うようにしてもよい。
これにより、シートの大きさを小さくすることができ、シート移動機構等の装置構成を簡素化あるいは小型化することができる。
また、着色層の上方だけでなく側方も覆うことが可能なシートの形状とすることが望ましい。
これにより、密閉度が増して大気中の飽和度が大きくなり、より飽和蒸気環境に近づけて、着色層に含まれる溶媒成分の揮発を抑制することができる。
また、シートとしてスポンジや多孔質材等の吸収材を用い、当該シートに揮発成分を含ませてもよい。揮発成分は、主溶媒成分と同一なものの他、着色層と相溶性のある溶媒成分が良い。
これにより、シートからの揮発成分の分圧が生じ、さらに、着色層に含まれる溶媒成分の揮発を抑制することができる。
第2の発明は、基板にヘッドからインクを付与して着色層を形成するカラーフィルタ製造方法であって、前記基板に対して相対的に前記ヘッドを移動させるヘッド移動ステップと、前記基板に対して相対的に前記基板の少なくとも一部を覆うことが可能なシートを移動させるシート移動ステップと、前記ヘッドの移動に伴い順次前記シートを移動させることにより、前記着色層の少なくとも一部を前記シートで覆う覆蓋ステップと、を具備することを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
第2の発明は、基板にヘッドからインクを付与して着色層を形成するカラーフィルタ製造方法に関する発明である。
第3の発明は、基板にインクを付与して着色層が形成されたカラーフィルタを備える表示装置の製造装置であって、前記基板に前記インクを付与するヘッドと、前記基板の少なくとも一部を覆うことが可能なシートと、前記基板に対して相対的に前記ヘッドを移動させるヘッド移動手段と、前記基板に対して相対的に前記シートを移動させるシート移動手段と、を具備し、前記ヘッドの移動に伴い順次前記シートを移動させることにより、前記着色層の少なくとも一部を前記シートで覆うことを特徴とする表示装置の製造装置である。
第3の発明は、基板にインクを付与して着色層が形成されたカラーフィルタを備える表示装置の製造装置に関する発明である。
第4の発明は、基板にヘッドからインクを付与して着色層が形成されたカラーフィルタを備える表示装置の製造方法であって、前記基板に対して相対的に前記ヘッドを移動させるヘッド移動ステップと、前記基板に対して相対的に前記基板の少なくとも一部を覆うことが可能なシートを移動させるシート移動ステップと、前記ヘッドの移動に伴い順次前記シートを移動させることにより、前記着色層の少なくとも一部を前記シートで覆う覆蓋ステップと、を具備することを特徴とする表示装置の製造方法である。
第4の発明は、基板にインクを付与して着色層が形成されたカラーフィルタを備える表示装置の製造方法に関する発明である。
本発明によれば、着色層の形状を改善して歩留まりを向上させることを可能とするカラーフィルタ製造装置及び製造方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係るカラーフィルタ製造装置及び製造方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明及び添付図面において、略同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略することにする。
(1.カラーフィルタ製造装置1の構成)
最初に、図1を参照しながら、カラーフィルタ製造装置1の構成について説明する。
図1は、カラーフィルタ製造装置1の構成図である。
カラーフィルタ製造装置1は、制御部2、基板3が載置される吸着テーブル4、インクジェットヘッド5、移動部6、アライメントカメラ7、乾燥装置8、シート9から構成される。
カラーフィルタ製造装置1は、基板3に対してインクジェットヘッド5からインクを吐出してパターニングを行い、カラーフィルタを製造する装置である。
シート9は、基板3の上方等を覆うシートである。シート9の形状や材質に関しては、基板3の上方で撓まないようにシート9を保持することができれば、特に限定されない。シート9としては、例えば、金属板、ガラス板、プラスチック板、紙、スポンジ、多孔質材、吸収材を用いることができる。
基板3は、ガラス基板やフィルム基板である。
吸着テーブル4は、基板3を吸着して固定するテーブルである。基板の吸着は、例えば、吸着テーブル4と基板3との間の空気を減圧あるいは真空にすることにより行われる。この場合、吸着テーブルには、空気を吸引するための小孔(図示しない)が設けられ、吸着の際には当該孔を通じて真空ポンプ(図示しない)等により空気の吸引が行われる。
インクジェットヘッド5は、着色剤等を含むインクを吐出する装置である。インクジェットヘッド5は、基板3上に形成されたインク受容層にインクを付与したり、遮光部により画設された開口部にインクを塗布する。
移動部6は、吸着テーブル4及びインクジェットヘッド5及びシート9の移動及び位置決めを行う装置である。尚、移動機構としては、汎用のガイド機構や移動用アクチュエータを用いることができる。例えば、移動用アクチュエータとして、ステップモータ、サーボモータ、リニアモータを用い、ガイド機構として、直線移動機構、エアースライドを用いることができる。
アライメントカメラ7は、基板3の位置座標を検出するために、基板3の所定箇所(基板上に形成されるアライメントマーク等)を撮像するカメラである。
乾燥装置8は、基板3に対して加熱処理や減圧処理を行う装置である。乾燥装置8は、インクが付与されたインク受容層あるいは塗布されたインクを乾燥及び硬化させる。
制御部2は、演算処理や各装置の動作制御を行う装置である。制御部2は、CPU(中央演算処理装置)やメモリを備える。制御部2は、アライメントカメラ7による撮像画像に基づいて基板3の位置座標を算出し、移動部6を介してインクジェットヘッド5及び基板3及びシート9の移動及び位置決めを行う。また、制御部2は、インクジェットヘッド5におけるインク吐出タイミングを制御する。
(2.カラーフィルタ製造方法)
次に、図2及び図3を参照しながら、カラーフィルタ製造方法について説明する。
(2−1.インク受容層にインクを付与するカラーフィルタ製造方法)
図2は、インク受容層にインクを付与して着色層を形成するカラーフィルタ製造方法を示す図である。
図2(a)に示すように、基板3に遮光層21及びインク受容層22が形成される。遮光層21は、光を透過させない層である。遮光層21は、着色層を画設するブラックマトリクスあるいはブラックストライプである。遮光層21に関しては、インク受容層22の上に形成するようにしてもよい。インク受容層22は、インク付与により着色される着色媒体である。
図2(b)に示すように、フォトマスク24を用いて光23を照射してパターン露光が行われる。インク受容層22にネガ型の樹脂組成物が用いられる場合、露光部分のインク受容層22は、インク受容能を失って非着色域25となる。露光部分以外のインク受容層22は、着色域26となる。
図2(c)に示すように、インクジェットヘッド5からインク27が吐出される。インク27は、染料あるいは顔料等の着色剤を含有する。インク受容層22の着色域26にインク27が付与されて着色される。インク27は、インク受容層22の着色域26に吸収されて拡散する。着色された着色域26と着色されない非着色域25とからなる着色層28が形成される。この段階では、着色層28は、水分や溶剤成分を含み、湿潤状態(ウェット状態)である。着色層28の上方は、シート9により覆われる。
図2(d)に示すように、着色層28が形成された基板3は、乾燥装置8に搬送される。乾燥装置8は、基板3を減圧環境下で加熱し、着色層28に含まれる水分や溶剤成分を除去して乾燥させる。その後、乾燥装置8は、基板3をさらに高温で加熱して着色層28全体を硬化させる。
図2(e)に示すように、必要に応じて着色層28上に保護層29を形成してもよい。
以上の過程を経て、基板3に形成されるインク受容層22にインク27を付与することにより、カラーフィルタが製造される。
(2−2.開口部にインクを塗布するカラーフィルタ製造方法)
図3は、開口部にインクを付与して着色層を形成するカラーフィルタ製造方法を示す図である。
図3(a)に示すように、基板3に遮光層31が形成される。遮光層31は、隔壁部である。遮光層31により、各画素に対応する開口部が形成される。
図3(b)に示すように、インクジェットヘッド5からインク32が吐出される。インク32は、染料あるいは顔料等の着色剤を含有する。開口部にインク32が塗布され、着色層33が形成される。この段階では、着色層33は、水分や溶剤成分を含み、湿潤状態(ウェット状態)である。着色層33の上方は、シート9により覆われる。
図3(c)に示すように、着色層33が形成された基板3は、乾燥装置8に搬送される。乾燥装置8は、基板3を減圧環境下で加熱し、着色層33に含まれる水分や溶剤成分を除去して乾燥させる。その後、乾燥装置8は、基板3をさらに高温で加熱して着色層33全体を硬化させる。
図3(d)に示すように、必要に応じて着色層33上に保護層34を形成してもよい。
以上の過程を経て、基板3に形成される開口部にインク32を塗布することにより、カラーフィルタが製造される。
(3.着色層における溶媒成分の揮発と形状)
次に、図4及び図5を参照しながら、着色層における溶媒成分の揮発と形状について説明する。
図4は、着色層41における溶媒成分の揮発と形状を示す図である。着色層41は、図2の着色層28及び図3の着色層33に相当する。
図5は、額縁部44を示す図である。額縁部44は、遮光層45の外周枠部分である。遮光層45は、図2の遮光層21及び図3の遮光層31に相当する。
図4(a)に示すように、着色層41は、一般に蒲鉾状の断面形状となる。着色層41に含まれる溶媒成分(水分や溶剤成分やバインダ)は、上方への揮発42や横方向への揮発43となって揮発する。着色層41の端部40は、画素長手方向の額縁部44近傍の領域50に位置する。
着色層41の端部40周辺は、大気中の飽和度が低く、横方向の揮発43が発生しやすい。着色層41の端部40周辺のように溶媒成分の揮発が速い部分では、溶質のフローが生じて固形分が集まる。すなわち、溶媒成分の揮発が進むにつれて着色層41は周辺方向に移動する。そして、図4(b)に示すように、着色層41の端部40の膜厚が厚くなったり、着色層41の端部40が周辺方向に傾くように変形したりする。この着色層41が硬化すると、着色層41の表面形状が均一でなく局部的に膜厚が異なるものとなり、色ムラや発色不良等が生じる。
尚、図4では、画素内だけでなく画素長手方向を横断するブラックマトリクス上にもインクを滴下して、ライン方向に着色層41を形成する場合(ライン塗布)について図示した。これに対し、ブラックマトリクス上にはインクを滴下せずに画素内のみにインクを滴下して、ライン方向に着色層を形成する場合(画素塗布)にも、図4(b)の場合と同様に、着色層の端部の膜厚が厚くなったり、着色層の端部が周辺方向に傾くように変形したりする。
本発明の実施の形態に係るカラーフィルタ製造装置1では、ライン方向の着色層形成工程に関して、ブラックマトリクス上のインク滴下の有無を問わず、何れの場合についても着色層形状を改善することができる。
(4.シート9を用いた着色層の形成)
次に、図6〜図10を参照しながら、シート9を用いた着色層41の形成について説明する。
図6は、シート9による溶媒成分の揮発抑制を示す図である。
空間46は、シート9で覆われていない着色層41の上方の空間である。空間48は、シート9で覆われている着色層41の上方の空間である。空間48は、空間46より小さい。空間48では空間46と比較して、大気中の飽和度が大きいので、着色層41からの溶媒成分の揮発が抑制される。従って、空間48への揮発49は、空間46への揮発47と比較して進行しにくい。
(4−1.着色層全面及びライン垂直方向にシートを投入)
図7は、シート9aの投入動作を示す図である。Y方向は、着色層41のライン方向である。X方向は、Y方向と垂直な方向である。
シート9aは、着色層41の全体を覆うことが可能な形状及び大きさを有する。
カラーフィルタ製造装置1は、インクジェットヘッド5をY方向に移動させつつ基板3に対してインクを塗布する(S11)。カラーフィルタ製造装置1は、Y方向についてインク塗布を終了すると、最大、インクジェットヘッド5をX方向(ヘッド走査方向)にインク塗布を行ったライン分だけ移動させる(S12)。
カラーフィルタ製造装置1は、インクジェットヘッド5のX方向の相対移動に伴い、シート9aをX方向に移動させる(S13)。シート9aは、着色層41の上方を覆う。
尚、シート9aの移動量に関しては、塗布直後の着色層41の位置までシート9aを移動させてもよい。あるいは、インクジェットヘッド5からの吐出インクがシート9aに付着しないように、塗布直後の着色層41の位置から多少手前の位置に、シート9aを移動させるようにしてもよい。
カラーフィルタ製造装置1は、上記の処理(S11〜S13)を繰り返し、基板3の額縁部44の内側全体に着色層41を形成する。
このように、カラーフィルタ製造装置1は、インク塗布の進行状況に応じて、着色層41の上方を順次シート9aで覆う。
これにより、シート9aで覆われた着色層41の部分では、大気中の飽和度が大きくなって飽和蒸気環境に近づき、着色層41に含まれる溶媒成分の揮発が抑制される。基板3全体において着色層41の乾燥環境を均一にし、着色層41に含まれる溶媒成分を均一に揮発させた上で、基板3を乾燥装置8に送って着色層41を硬化させることができる。従って、着色層41の変形を防止して表面形状を改善することができる。
(4−2.着色層の一部及びライン垂直方向にシートを投入)
図8は、シート9bの投入動作を示す図である。Y方向は、着色層41のライン方向である。X方向は、Y方向と垂直な方向である。
シート9bは、着色層41の所定範囲を覆うことが可能な形状及び大きさを有する。所定範囲は、例えば、額縁部44の長手方向近傍の領域50−1及び領域50−2である。領域50−1及び領域50−2は、着色層変形が生じやすい範囲である。シート9bは、シート9−1及びシート9−2から構成される。シート9−1及びシート9−2は、それぞれ、領域50−1及び領域50−2を覆うことが可能な形状及び大きさを有する。
カラーフィルタ製造装置1は、インクジェットヘッド5をY方向に移動させつつ基板3に対してインクを塗布する(S21)。カラーフィルタ製造装置1は、Y方向についてインク塗布を終了すると、最大、インクジェットヘッド5をX方向(ヘッド走査方向)にインク塗布を行ったライン分だけ移動させる(S22)。
カラーフィルタ製造装置1は、インクジェットヘッド5のX方向移動に伴い、シート9bをX方向に移動させる(S23)。シート9bは、着色層41の端部の上方を覆う。
尚、シート9bの移動量に関しては、塗布直後の着色層41の位置までシート9bを移動させてもよい。あるいは、インクジェットヘッド5からの吐出インクがシート9bに付着しないように、塗布直後の着色層41の位置から多少手前の位置に、シート9bを移動させるようにしてもよい。
カラーフィルタ製造装置1は、上記の処理(S21〜S23)を繰り返し、基板3の額縁部44の内側全体に着色層41を形成する。
このように、カラーフィルタ製造装置1は、インク塗布の進行状況に応じて、着色層41の端部についてのみ、上方を順次シート9bで覆い、着色層41の端部における溶媒成分の揮発を抑制する。
これにより、シート9bで覆われた着色層41の端部では、大気中の飽和度が大きくなって飽和蒸気環境に近づき、着色層41に含まれる溶媒成分の揮発が抑制される。基板3全体において着色層41の乾燥環境を均一にし、着色層41に含まれる溶媒成分を均一に揮発させた上で、基板3を乾燥装置8に送って着色層41を硬化させることができる。従って、着色層41の変形を防止して表面形状を改善することができる。
また、所定範囲のみをシート9bで覆うので、シート9bの大きさを小さくすることができ、シート9bの移動機構等の装置構成を簡素化あるいは小型化することができる。
(4−3.着色層全面及びライン方向にシートを投入)
図9は、シート9cの投入動作を示す図である。Y方向は、着色層41のライン方向である。X方向は、Y方向と垂直な方向である。
シート9cは、着色層41の全体を覆うことが可能な形状及び大きさを有する。尚、図9のシート9cは、図7のシート9aに相当する。
カラーフィルタ製造装置1は、インクジェットヘッド5をX方向に移動させつつ基板3に対してインクを塗布する(S31)。カラーフィルタ製造装置1は、X方向についてインク塗布を終了すると、インクジェットヘッド5をY方向(ヘッド走査方向)にインク塗布を行った分だけ移動させる(S32)。
カラーフィルタ製造装置1は、インクジェットヘッド5のY方向移動に伴い、シート9cをY方向に移動させる(S33)。シート9cは、着色層41の上方を覆う。
尚、シート9cの移動量に関しては、塗布直後の着色層41の位置までシート9cを移動させてもよい。あるいは、インクジェットヘッド5からの吐出インクがシート9cに付着しないように、塗布直後の着色層41の位置から多少手前の位置に、シート9cを移動させるようにしてもよい。
カラーフィルタ製造装置1は、上記の処理(S31〜S33)を繰り返し、基板3の額縁部44の内側全体に着色層41を形成する。
このように、カラーフィルタ製造装置1は、インク塗布の進行状況に応じて、着色層41の上方を順次シート9cで覆う。
これにより、シート9cで覆われた着色層41の部分では、大気中の飽和度が大きくなって飽和蒸気環境に近づき、着色層41に含まれる溶媒成分の揮発が抑制される。基板3全体において着色層41の乾燥環境を均一にし、着色層41に含まれる溶媒成分を均一に揮発させた上で、基板3を乾燥装置8に送って着色層41を硬化させることができる。従って、着色層41の変形を防止して表面形状を改善することができる。
(4−4.着色層の一部及びライン方向にシートを投入)
図10は、シート9dの投入動作を示す図である。Y方向は、着色層41のライン方向である。X方向は、Y方向と垂直な方向である。
シート9dは、着色層41の所定範囲を覆うことが可能な形状及び大きさを有する。所定範囲は、例えば、額縁部44の長手方向近傍の領域50−1である。領域50−1は、着色層変形が生じやすい範囲である。尚、図10のシート9dは、図8のシート9−1に相当する。
カラーフィルタ製造装置1は、インクジェットヘッド5をX方向に移動させつつ基板3に対してインクを塗布する(S41)。カラーフィルタ製造装置1は、X方向についてインク塗布を終了すると、インクジェットヘッド5をY方向(ヘッド走査方向)にインク塗布を行った分だけ移動させる(S42)。
カラーフィルタ製造装置1は、インクジェットヘッド5のY方向移動に伴い、シート9dをY方向に移動させる(S43)。シート9dは、着色層41の塗布開始側端部の上方を覆う。
尚、シート9dの移動量に関しては、塗布直後の着色層41の位置までシート9dを移動させてもよい。あるいは、インクジェットヘッド5からの吐出インクがシート9dに付着しないように、塗布直後の着色層41の位置から多少手前の位置に、シート9dを移動させるようにしてもよい。
カラーフィルタ製造装置1は、上記の処理(S41〜S43)を繰り返し、基板3の額縁部44の内側全体に着色層41を形成する。
このように、カラーフィルタ製造装置1は、インク塗布の進行状況に応じて、着色層41の塗布開始側端部についてのみ、上方を順次シート9dで覆い、着色層41の端部における溶媒成分の揮発を抑制する。
これにより、シート9dで覆われた着色層41の端部では、大気中の飽和度が大きくなって飽和蒸気環境に近づき、着色層41に含まれる溶媒成分の揮発が抑制される。基板3全体において着色層41の乾燥環境を均一にし、着色層41に含まれる溶媒成分を均一に揮発させた上で、基板3を乾燥装置8に送って着色層41を硬化させることができる。従って、着色層41の変形を防止して表面形状を改善することができる。
また、所定範囲のみをシート9dで覆うので、シート9dの大きさを小さくすることができ、シート9dの移動機構等の装置構成を簡素化あるいは小型化することができる。
尚、図10のシート9dには、図8のシート9−2に相当する部分が存在しない。領域50−2は、額縁部44の近傍に位置するが、最後にインク塗布が行われる部分であり、着色層41の塗布終了側端部の領域である。領域50−2におけるインク塗布が終了した直後に、基板3は乾燥装置8に送られるので、必ずしも領域50−2をシート9により覆う必要がない。
(5.シート9の形態及び材質)
次に、図11〜図13を参照しながら、シート9の形状及び材質について説明する。
(5−1.シート9の大きさ)
図11は、シート9eの一態様を示す図である。
シート9eの大きさは、着色層41の面積より大きい。着色層41の範囲と同一の大きさのシート9の場合と比較して、シート9eにより着色層41を覆う場合には、着色層41の端部斜め上方の空間51が小さくなり、空間51における大気中の飽和度が大きくなる。従って、着色層41の端部斜め方向の揮発52を抑制することができる。
これにより、着色層41の端部斜め方向の揮発52を抑制し、基板3全体において、着色層41の変形を防止して表面形状を改善することができる。
(5−2.シート9の形状)
図12は、シート9fの一態様を示す図である。
シート9fは、断面がコの字形状であり、壁面55を有する。シート9fにより着色層41を覆う際、壁面55の下端は、基板3上に載置される。
壁面55がないシート9の場合と比較して、シート9fにより着色層41を覆う場合には、着色層41の端部横の空間53が小さくなり、密閉度が増して空間53における大気中の飽和度が大きくなる。従って、着色層41の端部横方向の揮発54を抑制することができる。
これにより、着色層41の端部横方向の揮発54を抑制し、基板3全体において、着色層41の変形を防止して表面形状を改善することができる。
(5−3.シート9の材質)
図13は、シート9gの一態様を示す図である。
シート9gは、スポンジや多孔質材等の吸収材である。シート9gは、溶剤56を吸収して保持する。
シート9gからは溶剤56の揮発57が生じる。一方、着色層41からは溶媒成分の揮発58が生じる。着色層41の上方の空間59において、大気中の飽和度は、揮発57による分圧と揮発58による分圧との和に影響される。溶剤56を含まないシート9の場合と比較して、シート9gにより着色層41を覆う場合には、シート9gからの揮発57による分圧が存在する分、着色層41からの揮発58が抑制される。
これにより、シート9gからの揮発57による分圧が存在する分、さらに、着色層41からの揮発58を抑制し、基板3全体において、着色層41の変形を防止して表面形状を改善することができる。
(6.シート9の有無と着色層41の表面形状)
次に、図14〜図18を参照しながら、シート9の有無と着色層41の表面形状について説明する。
図14は、計測対象の画素61及び画素71を示す図である。
画素61は、シート9に覆われない部分の着色層41の画素(R、G、B)である。画素71は、シート9に覆われた部分の着色層41の画素(R、G、B)である。画素61及び画素71は、共に、額縁部44に隣接する画素である。
図15は、画素61の表面形状の計測図である(シート9無し:Y方向断面図)。図16は、画素71の表面形状の計測図である(シート9有り:Y方向断面図)。図17は、画素61の表面形状の計測図である(シート9無し:X方向断面図)。図18は、画素71の表面形状の計測図である(シート9有り:X方向断面図)。
図15及び図17は、シート9を用いずにインク塗布を行い、乾燥工程を経て着色層41が硬化した後に計測した表面形状のグラフを示す。図16及び図18は、シート9を用いてインク塗布を行い、乾燥工程を経て着色層41が硬化した後に計測した表面形状のグラフを示す。
図15及び図16において画素61の表面形状63と画素71の表面形状73とを比較すると、画素71の額縁部44に近い部分75は、画素61の額縁部44に近い部分65と比較して、偏りが小さい。
図17及び図18において画素61の表面形状67と画素71の表面形状77とを比較すると、画素71の中央部分79は、画素61の中央部分69と比較して、平坦度が大きい。
このように、シート9に覆われた部分の着色層41は、シート9に覆われない部分の着色層41と比較して、乾燥後の表面形状の偏りや平坦度等が改善される。
(7.表示装置91の製造)
図19は、表示装置91を示す図である。ここでは、表示装置91として液晶ディスプレイパネルを挙げて説明する。
基板92は、カラーフィルタ製造装置1により製造されたカラーフィルタである。基板92には、液晶封入空間を確保するためのスペーサ96が形成される。基板93は、TFT(Thin Film Transistor)等のアレイ基板である。基板92と基板93とを貼り合わせ、基板の周辺部分にシール材94を設け、基板間に液晶97を封入することにより、表示装置91が製造される。
(8.その他)
以上詳細に説明したように、カラーフィルタ製造装置は、インク塗布の進行状況に応じて、着色層の上方を順次シートで覆う。シートで覆われた着色層の部分では、大気中の飽和度が大きくなって飽和蒸気環境に近くなる。着色層に含まれる溶媒成分の揮発が抑制され、基板全体において着色層の乾燥環境が均一になる。これにより、着色層の変形を防止して表面形状を改善することができる。特に、額縁部に近い着色層の周縁部分の表面形状を改善することができる。
尚、上述の実施の形態では、シート及びインクジェットヘッド及び基板の移動に関して、静止させた基板に対してシート及びインクジェットヘッドを移動させるものとして説明したが、これに限られない。シート及びインクジェットヘッド及び基板を互いに相対的に移動させることにより、シートを基板上に移動させたり、インクジェットヘッドを基板上で走査させたりしてもよい。
また、シートの移動に関しては、汎用のガイド機構や移動用アクチュエータを備える移動機構を用いるものとして説明したがこれに限られない。シートが枚葉の部材である場合には、リジッド基板等を搬送するリジッドハンドを用いてシートを取り扱ってもよい。シートが紙等であって可撓性を有する場合には、未使用時にシートをロールに巻き取って収納し、使用時にシートをロールから引き出すようにしてもよい。
また、着色層を覆う際のシートと基板との間隔に関しては、小さいほど、少ない溶媒の揮発量で飽和環境に近付き、乾燥の進行に伴う形状の悪化を抑制することができるため、シートと着色層とが接触しない範囲で十分小さくすることが望ましい。例えば、シートと基板との間隔は、インクジェットヘッドと基板との間隔と同程度の間隔(例えば、0.5〜0.7mm)としてもよい。
また、インクの吐出は、インクジェットヘッドに限られず、例えば、ディスペンサ等を用いることもできる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明にかかるカラーフィルタ製造装置及び製造方法の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
(9.実施例)
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
塗布方向が画素長手方向であり(縦)、シート形状が着色層全面を覆うことが可能な平面シートであり(ベタ)、シート投入方向が画素短手方向の塗布開始側であり(横)、シートと基板との距離が0.7mmである場合について説明する。尚、[実施例1]は、図7に相当する。尚、シートと基板との距離とは、シートの下面と基板の上面との距離を指す。また、スキマゲージ等を用いてシートと基板との間隔の調整を実施することができる。
[1−1.着色層形成用基板作製]
カラーフィルタ用ガラス材として用いられている厚み0.7mm、横370mm、縦470mmのCorning社製EAGLE2000を用意し、このガラス基材上にフォトリソグラフィ法にて樹脂製のブラックマトリクスを形成した。
ブラックマトリクスは開口部が150μm×400μm、遮光部分の線幅が縦100μm、横20μmとなるように形成し、横方向に170μmピッチ、縦方向に500μmピッチにて縦横ともそれぞれ800画素ずつ配置されるものとした。またこの際、遮光部分の膜厚は平均1.5μmとした。
上記ブラックマトリクス付ガラス基材に対し、フッ素化合物を導入ガスとしたプラズマ処理を加えることにより、ブラックマトリクスの表面を撥液性に、それ以外の領域(着色層形成用領域)を親液性とした。このとき表面張力40mN/mの液体との接触角は、ブラックマトリクス上で60°、着色層形成用領域で10°であった。
[1−2.着色層形成工程及びシート保護方法]
上記親疎液性を有する着色層形成用基板に対し、インクジェットヘッドを用いて着色層形成用塗工液を塗布した。着色層形成用塗工液は、カラーフィルタ用顔料と熱硬化型樹脂等からなるRGB各色の顔料分散型インクを用い、1つの開口部(着色層形成用領域)あたり50滴にて所望のカラーフィルタの色が表現できるように濃度を設計したものを用いた。
このときのインクジェットヘッドへの印加電圧は75V、パルス幅は2μsであった。また、インクジェットヘッドは1ヘッドにつき100ノズルを有するものを用い、1色につき1ヘッド、すなわちRGB3色にて3ヘッドを用いた。
塗布は、各着色層形成用領域(1画素)あたり1ノズルが配置されるように位置決めして行い、ノズルから吐出された着色層形成用塗工液の各液滴が、上記着色層形成用領域内に着弾するように行った。また、着色層形成用塗工液は画素短手方向にRGBの順に繰り返し配置し、画素長手方向には同色が並ぶように配置した。そして、インクジェットヘッドを画素長手方向に走査しつつ着色層形成用塗工液を塗布した。
次に、画素長手方向の塗布を終了すると、上記、画素短手方向の着色された画素数分インクジェットヘッドを画素短手方向に移動させた。その後、着色された画素上方に、シートを配置した。シートは、着色層形成用基板と同じ材質およびサイズを用いた。シートの投入は、基板とシートとの間隔を0.7mmに設定し、着色層形成用基板と同方向とし、画素短手方向の塗布開始側からとした。上記、インクジェットヘッド塗布工程とシートによる覆蓋工程とを順次に繰り返し行うことにより、着色層を形成した。この際、各色の着色層形成用塗工液は開口部全域に塗れ広がり、かつ異なる色同士が混色することは無かった。
[1−3.プリベイク工程]
上記着色層形成用塗工液を着弾させたカラーフィルタ用基板を120℃のホットプレートに設置し、10分間プリベイクした。プリベイク後の着色層形成用塗工液は、先端の直径が12μmの針で5mgの圧力にて表面を触針しても傷が入らない程度に固化し、混色しない状態であった。
[1−4.ポストベイク工程]
上記、プリベイク後が終了したカラーフィルタ用基板を200℃のオーブンに設置し、30分間ポストベイクを行った。
[1−5.着色層形状検査工程]
上記ポストベイク後のカラーフィルタ用基板の着色層を、Micromap社三次元非接触表面形状計測装置micromap557を用いて測定した。測定は、カラーフィルタ用基板の中央部および額縁部の着色層形成領域(1画素)、すなわち170μm×500μmの範囲における表面形状を計測した。
カラーフィルタ用基板の中央部および額縁部の画素断面形状について比較した結果、形状は同じであり、変形防止が可能であることを確認した。また、額縁部での色ムラが無く、良質なカラーフィルタ用基板が作製できた。
[実施例2]
塗布方向が画素長手方向であり(縦)、シート形状が基板全面を覆うことが可能な多孔質の平面シートであり(多孔質ベタ)、シート投入方向が画素短手方向の塗布開始側であり(横)、シートと基板との距離が0.7mmである場合について説明する。尚、[実施例2]は、図7のシート9aに代えて図13のシート9gを用いた場合に相当する。
[2−1.着色層形成用基板作製][2−2.着色層形成工程及びシート保護方法][2−3.プリベイク工程][2−4.ポストベイク工程][2−5.着色層形状検査工程]については、着色層形成用基板の材質に代えて多孔質の材質のシートを用いたこと以外は[実施例1]と同様であるので説明を省略する。
[実施例3]
図22は、シート9hの投入動作を示す図である。
塗布方向は、画素短手方向である(横)。シート9hは、着色層の画素短手方向周縁を覆うことが可能な1辺のシート9h−1と着色層の画素長手方向周縁を覆うことが可能な2辺のシート9h−2及びシート9h−3とから構成される(横1辺縦2辺)。シート投入方向は、画素長手方向の塗布開始側である(縦)。シートと基板との距離が0.7mmである場合について説明する。尚、シート9hの投入に関しては、シート9h−1は画素長手方向の塗布開始側で変形が生じやすい範囲80を覆った後に固定され、その後は、塗布工程を繰り返すことにより、シート9h−2及びシート9h−3のみが移動する。
[3−1.着色層形成用基板作製]
[実施例1]と同様であるので説明を省略する。
[3−2.着色層形成工程及びシート保護方法]
着色層形成工程に関しては、[実施例3]では[実施例1]と異なりインクジェットヘッドを画素短手方向に走査しつつ着色層形成用塗工液を塗布した。
次に、画素短手方向の塗布を終了すると、上記、画素長手方向の着色された画素数分インクジェットヘッドを画素長手方向に移動させた。その後、着色された画素上方に、シートを配置した。シートは、着色層形成用基板と同じ材質を用いた。シートの投入は、基板とシートとの間隔を0.7mmに設定し、着色層形成用基板と同方向とし、画素長手方向の塗布開始側からとした。上記、インクジェットヘッド塗布工程とシートによる覆蓋工程とを順次に繰り返し行うことにより、着色層を形成した。この際、各色の着色層形成用塗工液は開口部全域に塗れ広がり、かつ異なる色同士が混色することは無かった。
[3−3.プリベイク工程][3−4.ポストベイク工程][3−5.着色層形状検査工程]については、[実施例1]と同様であるので説明を省略する。
[実施例4]
塗布方向が画素短手方向であり(横)、シート形状が着色層の上方及び側方を覆うことが可能なコの字形状であり(コの字)、シート投入方向が画素長手方向の塗布開始側であり(縦)、シートと基板との距離が0.7mmである場合について説明する。尚、[実施例4]は、図9のシート9cに代えて図12のシート9fを用いた場合に相当する。
[4−1.着色層形成用基板作製][4−2.着色層形成工程及びシート保護方法][4−3.プリベイク工程][4−4.ポストベイク工程][4−5.着色層形状検査工程]については、[実施例3]と同様であるので説明を省略する。
[実施例5]
塗布方向が画素短手方向であり(横)、シート形状が着色層の画素長手方向を覆うことが可能な1辺のシートであり(横1辺)、シート投入方向が画素長手方向の塗布開始側であり(縦)、シートと基板との距離が0.7mmである場合について説明する。尚、[実施例5]は、図10に相当する。
[5−1.着色層形成用基板作製][5−2.着色層形成工程及びシート保護方法][5−3.プリベイク工程][5−4.ポストベイク工程][5−5.着色層形状検査工程]については、[実施例3]と同様であるので説明を省略する。
[実施例6]
塗布方向が画素長手方向であり(縦)、シートによる着色層の保護を一切行わない場合について説明する。尚、[実施例6]は、上記の「実施例1」〜「実施例5」に対する比較例に相当する。
[6−1.着色層形成用基板作製][6−2.着色層形成工程][6−3.プリベイク工程][6−4.ポストベイク工程]については、[実施例1]と同様であるので説明を省略する。尚、[6−2.着色層形成工程]の後段においてシートによる着色層の保護は行われない。
[6−5.着色層形状検査工程]
上記ポストベイク後のカラーフィルタ用基板の着色層を、Micromap社三次元非接触表面形状計測装置micromap557を用いて測定した。測定は、カラーフィルタ用基板の中央部および額縁部の着色層形成領域(1画素)、すなわち170μm×500μmの範囲における表面形状を計測した。
カラーフィルタ用基板の中央部および額縁部の画素断面形状について比較した結果、額縁部最端形状に変形が生じた。また、額縁部での色ムラがを確認した。
[7.基板とシートとの距離]
図20は、シート保護方式毎、及び、基板〜シート間の距離毎に、着色層の変形に関する検査結果を示す図である。図21は、図20におけるシート保護方式の詳細を示す図である。尚、図20及び図21の「方式1」〜「方式5」は、それぞれ、上述の「実施例1」〜「実施例5」に用いられたシート保護方式に対応する。「方式6」は上述の「実施例6」に対応し、シートによる着色層の保護が行われない場合を示す。
図20の着色層の変形に関する検査結果を参照すると、「方式1」〜「方式5」では、基板〜シート間距離が0.25mmの場合にはシートが着色層と接触し、基板〜シート間距離が0.3mm〜30mmの場合には着色層が変形せず、基板〜シート間距離が35mmの場合には着色層が変形する。「方式6」では、着色層が変形する。
以上の結果から、基板〜シート間距離は、0.3mm〜30mmとすることが望ましい。
カラーフィルタ製造装置1の構成図 インク受容層にインクを付与して着色層を形成するカラーフィルタ製造方法を示す図 開口部にインクを付与して着色層を形成するカラーフィルタ製造方法を示す図 着色層41における溶媒成分の揮発と形状を示す図 額縁部44を示す図 シート9による溶媒成分の揮発抑制を示す図 シート9aの投入動作を示す図 シート9bの投入動作を示す図 シート9cの投入動作を示す図 シート9dの投入動作を示す図 シート9eの一態様を示す図 シート9fの一態様を示す図 シート9gの一態様を示す図 計測対象の画素61及び画素71を示す図 画素61の表面形状の計測図(シート9無し:Y方向断面図) 画素71の表面形状の計測図(シート9有り:Y方向断面図) 画素61の表面形状の計測図(シート9無し:X方向断面図) 画素71の表面形状の計測図(シート9有り:X方向断面図) 表示装置91を示す図 シート保護方式毎、及び、基板〜シート間の距離毎に、着色層の変形の検査結果を示す図 図20におけるシート保護方式の詳細を示す図 シート9hの投入動作を示す図
符号の説明
1………カラーフィルタ製造装置
2………制御部
3………基板
4………吸着テーブル
5………インクジェットヘッド
6………移動部
7………アライメントカメラ
8………乾燥装置
9、9a、9b、9c、9d、9f、9g………シート
21、31、45………遮光層
22………インク受容層
27、32………インク
28、33、41………着色層
40………着色層の端部
44………額縁部
46、48、51、53、59………空間
47、49、52、54、58………溶媒成分の揮発
50………額縁部44近傍の領域
56………溶剤
57………溶剤56の揮発
61、71………画素
63、67、73、77………表面形状
91………表示装置
92………カラーフィルタ基板
93………アレイ基板

Claims (14)

  1. 基板にインクを付与して着色層を形成するカラーフィルタ製造装置であって、
    前記基板に前記インクを付与するヘッドと、
    前記基板の少なくとも一部を覆うことが可能なシートと、
    前記基板に対して相対的に前記ヘッドを移動させるヘッド移動手段と、
    前記基板に対して相対的に前記シートを移動させるシート移動手段と、
    を具備し、
    前記ヘッドの移動に伴い順次前記シートを移動させることにより、前記着色層の少なくとも一部を前記シートで覆うことを特徴とするカラーフィルタ製造装置。
  2. 前記基板を前記ヘッド及び前記シートに対して相対的に移動させる基板移動手段を具備することを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ製造装置。
  3. 前記着色層のうち変形が生じる範囲のみを前記シートで覆うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラーフィルタ製造装置。
  4. 前記シートは、前記着色層の少なくとも上方または、上方及び側方を覆うことが可能であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載のカラーフィルタ製造装置。
  5. 前記シートと前記基板との間の距離は、0.3mm以上30mm以下であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載のカラーフィルタ製造装置。
  6. 前記シートは、揮発成分を含むことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載のカラーフィルタ製造装置。
  7. 基板にヘッドからインクを付与して着色層を形成するカラーフィルタ製造方法であって、
    前記基板に対して相対的に前記ヘッドを移動させるヘッド移動ステップと、
    前記基板に対して相対的に前記基板の少なくとも一部を覆うことが可能なシートを移動させるシート移動ステップと、
    前記ヘッドの移動に伴い順次前記シートを移動させることにより、前記着色層の少なくとも一部を前記シートで覆う覆蓋ステップと、
    を具備することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  8. 前記基板を前記ヘッド及び前記シートに対して相対的に移動させる基板移動ステップを具備することを特徴とする請求項7に記載のカラーフィルタ製造方法。
  9. 前記覆蓋ステップは、前記着色層のうち変形が生じる範囲のみを前記シートで覆うことを特徴とする請求項7または請求項8に記載のカラーフィルタ製造方法。
  10. 前記覆蓋ステップは、前記着色層の少なくとも上方または、上方及び側方を前記シートで覆うことを特徴とする請求項7から請求項9までのいずれかに記載のカラーフィルタ製造方法。
  11. 前記覆蓋ステップは、前記シートと前記基板との間の距離を0.3mm以上30mm以下として前記着色層の少なくとも一部を前記シートで覆うことを特徴とする請求項7から請求項10までのいずれかに記載のカラーフィルタ製造方法。
  12. 前記シートに揮発成分を含ませることを特徴とする請求項7から請求項11までのいずれかに記載のカラーフィルタ製造方法。
  13. 基板にインクを付与して着色層が形成されたカラーフィルタを備える表示装置の製造装置であって、
    前記基板に前記インクを付与するヘッドと、
    前記基板の少なくとも一部を覆うことが可能なシートと、
    前記基板に対して相対的に前記ヘッドを移動させるヘッド移動手段と、
    前記基板に対して相対的に前記シートを移動させるシート移動手段と、
    を具備し、
    前記ヘッドの移動に伴い順次前記シートを移動させることにより、前記着色層の少なくとも一部を前記シートで覆うことを特徴とする表示装置の製造装置。
  14. 基板にヘッドからインクを付与して着色層が形成されたカラーフィルタを備える表示装置の製造方法であって、
    前記基板に対して相対的に前記ヘッドを移動させるヘッド移動ステップと、
    前記基板に対して相対的に前記基板の少なくとも一部を覆うことが可能なシートを移動させるシート移動ステップと、
    前記ヘッドの移動に伴い順次前記シートを移動させることにより、前記着色層の少なくとも一部を前記シートで覆う覆蓋ステップと、
    を具備することを特徴とする表示装置の製造方法。
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