JP2009266753A - 有機デバイスの製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】面内の塗布ムラだけではなく、液滴ライン間の塗布ムラが発生し難い有機デバイスの製造装置を提供する。
【解決手段】有機デバイスの製造装置100は、(a)塗布対象基板105に有機層を形成するインクを吐出するインクジェットヘッド101と、(b)塗布対象基板105が設置される場所に懸かる平板部103を有し、インクジェットヘッド101が入る開口部104が平板部103に形成された蓋102とを備え、(c)複数の走査領域に分けて塗布対象基板105に有機層を形成する場合において、インクジェットヘッド101が開口部104に入って各走査領域の走査開始地点から走査終了地点までインクを吐出している間、直前にインクを吐出した走査領域と、インクを吐出している走査領域とに平板部103が懸かっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機デバイスの製造装置に関し、特に、インクジェット方式で有機材料を塗布することによって有機層を形成する有機デバイスの製造装置に関する。
近年、高分子有機材料を使用した有機デバイスの製造方法が色々と提案されている。特に、有機デバイスについては、対向する電極間に100nm以下の薄い有機層が形成され、高精細にパターニングがされる必要がある。これに対して、例えば、インクジェット、凸版印刷、オフセット印刷などといった直接パターニングが可能な印刷方法が提案されている。
ただし、インクジェットによる印刷方法においては、インクがパターニングで塗布されたときに走査間にスジ状のムラが発生する。これに対して、インクがパターニングで塗布されたときに発生する乾燥ムラを抑制する方法として、基板の中央部から左右交互にインクが塗布される方法、または基板の中央部から渦巻状にインクが塗布される方法などがある(例えば、特許文献1参照。)。
<左右交互>
まず、基板の中央部から左右交互にインクが塗布される方法について説明する。
図13に示すように、走査経路1、走査経路2、・・・、走査経路n−1、走査経路nの順で、インクジェットヘッドが基板11の中央上部から左右交互に走査しながらインクを塗布する。このとき、インクジェットヘッドが基板11の中央上部から左右交互に移動しながら基板11の左側上部および右側上部まで移動する。すなわち、偶数番目の走査においては、インクジェットヘッドが基板11の右上部に移動して上部から下部に向かって走査する。奇数番目の走査においては、インクジェットヘッドが基板11の左上部に移動して上部から下部に向かって走査する。そして、基板11の上面にレジスト膜12が形成される。
<渦巻状>
次に、基板の中央部から渦巻状にインクが塗布される方法について説明する。
図14に示すように、走査経路1、走査経路2、・・・、走査経路n−1、走査経路nの順で、インクジェットヘッドが基板11の中央上部から渦巻状に走査しながらインクを塗布する。このとき、インクジェットヘッドが基板11の中央上部から渦巻状に移動しながら基板11の左側上部および右側下部まで移動する。すなわち、偶数番目の走査においては、インクジェットヘッドが基板11の右下部に移動して下部から上部に向かって走査する。奇数番目の走査においては、インクジェットヘッドが基板11の左上部に移動して上部から下部に向かって走査する。そして、基板11の上面にレジスト膜13が形成される。
<走査領域>
これらの方法については、図15に示すように、インクジェットヘッドが隣の走査領域の側部に掛かるようにして走査する。隣の走査領域に描画された液滴ラインの側部に接するようにして液滴ラインが描画される。すなわち、液滴ラインの乾燥速度が最も早い箇所に掛かるようにして液滴ラインが描画される。乾燥し易い液滴ラインの側部を露出した状態の時間が最小に抑えられる。隣の液滴ラインの側部における乾燥速度を抑制することができる。溶媒雰囲気が均一になり塗布ムラを抑制することができる。
特開2004−298844号公報
しかしながら、上記従来の製造方法では、液滴ライン内での膜厚分布が発生しやすく、スジ状の塗布ムラとして認識されるという問題がある。スジ状ムラは、隣接する液滴ライン内の乾燥時における膜厚のばらつきによって生じる。乾燥時における膜厚のばらつきは、主に溶媒蒸気分布のばらつきがある状態で放置され、液滴ラインの側部の濃度が上昇し乾燥後に膜厚が大きくなることにより発生する。
例えば、左右交互に塗布する場合において、基板11の左半分に塗布される液滴ラインは、走査経路1、走査経路3、走査経路5、走査経路7などのように奇数番目のみの走査によって塗布される領域である。このため、塗布された液滴ラインの側部が次の走査による蒸気で充満されるまでの待機時間が、左から右(右から左)に順にインクを塗布した場合と比べて、2倍程度に長くなる。特に、既に塗布された領域の外周部については、溶媒蒸気分布が低い状況で放置される時間が長くなり、液滴濃度が高くなる。結果、膜厚の液滴ライン内での分布が大きくなるので、ライン状の塗布ムラが発生し易くなる。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、面内の塗布ムラだけではなく、液滴ライン間の塗布ムラが発生し難い有機デバイスの製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係わる有機デバイスの製造装置は、下記に示す特徴を備える。
(C1)有機デバイスの製造装置は、(a)塗布対象基板に有機層を形成するインクを吐出するインク吐出ヘッドと、(b)前記塗布対象基板が設置される場所に懸かる平板部を有し、前記インク吐出ヘッドが入る開口部が前記平板部に形成された蓋とを備える。
これによって、インクが塗布された領域を蓋で覆うことができ、蓋で覆われている領域の乾燥速度の差を小さくすることができる。結果、有機層の溶質の移動による膜厚の偏りを抑制することができ、スジ状のムラが発生し難くなる。また、有機層の膜厚分布ムラを抑制することができ、輝度ムラを改善することができる。
(C2)さらに、上記(C1)に記載の有機デバイスの製造装置は、(a)複数の走査領域に分けて前記塗布対象基板に前記有機層を形成する場合において、(b)前記インク吐出ヘッドが前記開口部に入って各走査領域の走査開始地点から走査終了地点まで前記インクを吐出している間、直前に前記インクを吐出した走査領域と、前記インクを吐出している走査領域とに前記平板部が懸かっているとしてもよい。
これによって、直前にインクを吐出した走査領域の中央部分と、インクを吐出している走査領域の中央部分と、これらの走査領域の境界部分との乾燥速度の差を小さくすることができる。結果、有機層の溶質の移動による膜厚の偏りを抑制することができ、スジ状のムラが発生し難くなる。また、有機層の膜厚分布ムラを抑制することができ、輝度ムラを改善することができる。
なお、本発明は、有機デバイスの製造装置として実現されるだけではなく、有機デバイスの製造方法として実現されるとしてもよい。
本発明によれば、インクが塗布された領域が蓋で覆われるので、走査領域における中央部分と境界部分との乾燥速度の差を小さくすることができる。結果、有機層の溶質の移動による膜厚の偏りを抑制することができ、スジ状のムラが発生し難くなる。また、有機層の膜厚分布ムラを抑制することができ、輝度ムラを改善することができる。そして、インク塗布時のスジ状の膜厚ムラに起因する輝度ムラのない有機デバイスを実現することができる。
(実施の形態)
以下、本発明に係わる実施の形態について説明する。
<製造装置>
まず、本実施の形態における有機デバイスの製造装置について説明する。
図1(A),図1(B)に示すように、製造装置100は、インクジェットヘッド101と蓋102とを備える。インクジェットヘッド101は、塗布対象基板105に有機層を形成するインクをインクジェット方式で吐出するものである。蓋102は、塗布対象基板105が設置される場所に懸かる平板部103を有し、インクジェットヘッド101が入る開口部104が平板部103に形成されたものである。
そして、製造装置100は、複数の走査領域に分けて塗布対象基板105に有機層を形成する場合において、インクジェットヘッド101が開口部104に入って各走査領域の走査開始地点から走査終了地点までインクを吐出している間、直前にインクを吐出した走査領域と、インクを吐出している走査領域とに平板部103が懸かっている。
これによって、塗布対象基板105において蓋102で覆われた領域の乾燥速度が抑制される。走査を繰り返す場合においても、中央部分の乾燥速度と境界部分の乾燥速度との差を小さくすることができ、溶質の移動による膜厚の偏りを抑制することができ、スジ状のムラが発生し難くなる。
<構成>
ここでは、一例として、図2に示すように、製造装置100は、Xステージ110と、Yステージ120と、コントローラ130と、メンテナンスエリア140とを備える。
<Xステージ110>
Xステージ110は、インクジェットヘッド101が取り付けられるメインステージ110aと、蓋102の長手方向の両縁が取り付けられる第1のサブステージ110bと第2のサブステージ110cとを備える。
メインステージ110aは、Z方向に直立してX方向に一列に配置された第1の柱部111aと第2の柱部112aと、第1の柱部111aと第2の柱部112aとの間に掛け渡された可動部113aとを備える。
第1のサブステージ110bは、Z方向に直立してX方向に一列に配置された第1の補助柱部111bと第2の補助柱部112bと、第1の補助柱部111bと第2の補助柱部112bとの間に掛け渡された第1の可動部113bとを備える。
第2のサブステージ110cは、Z方向に直立してX方向に一列に配置された第3の補助柱部111cと第4の補助柱部112cと、第3の補助柱部111cと第4の補助柱部112cとの間に掛け渡された第2の可動部113cとを備える。
第1のサブステージ110bは、Yステージ120のY方向における一方の縁の外側にX方向に平行して配置されている。第2のサブステージ110cは、Yステージ120のY方向における他方の縁の外側にX方向に平行して配置されている。メインステージ110aは、X方向に平行して配置されている第1のサブステージ110bと第2のサブステージ110cとの間に、Yステージ120を跨ぐようにしてX方向に平行して配置されている。
可動部113aは、第1の可動部113b、第2の可動部113cよりも上に配置されている。第1の可動部113bは、Yステージ120において塗布対象基板105が設置される面よりも上に配置されている。第2の可動部113cは、第1の可動部113bと同じ高さで配置されている。第1の可動部113bと第2の可動部113cとの間では、水平が保たれている。
可動部113aには、ヘッド固定治具115が取り付けられている。ヘッド固定治具115には、インクジェットヘッド101の回転角度と高さとを調整する調整機構116が取り付けられている。調整機構116には、ノズル穴を塗布対象基板105に向けてインクジェットヘッド101が取り付けられている。第1の可動部113bと第2の可動部113cとの各々には、蓋102の長手方向における両縁の各々が取り付けられている。
可動部113aは、X方向に移動することができ、第1の柱部111aと第2の柱部112aとの間でX方向にインクジェットヘッド101を移動させることができる。
第1の可動部113bは、X方向に移動することができ、第1の柱部111aと第2の柱部112aとの間でX方向に蓋102を移動させることができる。
第2の可動部113cは、X方向に移動することができ、第1の柱部111aと第2の柱部112aとの間でX方向に蓋102を移動させることができる。
<Yステージ120>
Yステージ120は、図3(A),図3(B)に示すように、Z方向とX方向とから見ると、塗布対象基板105が設置される長方形の台座部121と、塗布対象基板105を吸着して台座部121に固定する吸着部122と、台座部121をY方向に移動させることができる駆動部123とを備える。
Yステージ120は、メインステージ110aの第1の柱部111aと第2の柱部112aとの間に配置されている。
台座部121は、X方向の長さが塗布対象基板105のX方向の長さW2よりも長く、Y方向の長さが塗布対象基板105のY方向の長さよりも長く、塗布対象基板105が設置される面が平坦であるものである。
駆動部123は、Y方向に移動することができ、台座部121に設置された塗布対象基板105が第1のサブステージ110bと第2のサブステージ110cとからはみ出さない範囲内でY方向に台座部121を移動させることができる。
<インクジェットヘッド101>
インクジェットヘッド101は、ピッチ500μmごとに128個の穴径20μmのノズル穴が形成されている。インク117が入れられたインクタンク118が接続されている。さらに、インクタンク118からインク117が各ノズル穴に供給されている。アクチュエータであるピエゾ素子(不図示)が各ノズル穴に設置されている。ピエゾ素子(不図示)を電圧波形で制御することによって、吐出速度、吐出量、吐出周波数などを制御することができる。
<蓋102>
蓋102は、図3(A)に示すように、Z方向から見ると、第1の柱部111aよりに、台座部121に面するように可動部113aと台座部121との間に平板部103が配置されている。第2の柱部112a側から切り込まれるようにして、インクジェットヘッド101が入る開口部104が平板部103に形成されている。
なお、図3(A),図3(B)については、図面の都合上、蓋102のY方向の長さが短めに描かれているだけである。実際には、平板部103は、X方向の長さW1が、インクジェットヘッド101のノズル配列方向(X方向)の長さW3を2倍にした長さよりも長く、Y方向の長さL1が、Yステージ120のY方向の長さL2を2倍にした長さよりも長い長方形の板である。
また、図3(B)に示すように、平板部103と塗布対象基板105との距離Hが10mm以下に設定されている。インクジェットヘッド101のノズル穴と塗布対象基板105との距離hが0.5mmに設定されている。
<コントローラ130>
コントローラ130は、塗布対象基板105の全面にインクが塗布されるように、インクジェットヘッド101と、Xステージ110と、Yステージ120とを制御する。
<メンテナンスエリア140>
メンテナンスエリア140は、図3(A)に示すように、Z方向から見ると、インクジェットヘッド101がすっぽり収まる円形の台座である。可動部113aの下方に配置され、Yステージ120と第2の柱部112aとの間に配置されている。メンテナンス時には、インクジェットヘッド101がメンテナンスエリア140の上方に配置される。
なお、製造装置100は、調整機構116によって、インクジェットヘッド101と塗布対象基板105との距離hを任意の距離に調整することができる。ただし、塗布対象基板105とインクジェットヘッド101との距離が大きくなるほど、塗布対象基板105上へのインクの着弾精度のばらつきが大きくなる。
なお、ここでは、着弾精度を確保するために、距離hが0.5mmに設定されただけであり、ノズル穴からの吐出角度、ステージの位置決め精度によって、距離hが0.1mmから3mmの範囲で任意に設定されるとしてもよい。
<有機デバイス>
次に、製造装置100によって製造される有機デバイスについて説明する。
図4(A)に示すように、有機デバイス150は、製造装置100で塗布対象基板105のセル153にインクが塗布されることによって、陽極154と陰極156とで挟まれた有機層155が形成されたものである。ここでは、話を簡単にするために、有機デバイス150に形成された有機層155は、発光層の1層構造で構成されているとする。
図4(B),図4(C)に示すように、塗布対象基板105は、基板151の上層にバンク152とセル153とが形成されたものである。ここでは、セル153には、バンク152の層が無い代わりに、陽極154がセル153に形成されている。また、1つのセル153を1つの画素と見做し、製造装置100によって、3色(RGB)のインクのいずれか1色のインクが塗布される。具体的には、3色(RGB)のインクが、個別に、3つのセル153に塗布される。なお、インクは、沸点150度以上の溶媒を10%以上含む高分子発光材料であるとする。
基板151は、可視光を80%以上透過する厚さ0.7mmのガラス基板である。
バンク152は、基板151の上層に形成された厚さ1μmの層であり、絶縁性を有する材料から構成されている。
セル153は、バンク152に画素形状にパターニング形成された縦200μm、横70μmの窪み部分である。
陽極154は、セル153に形成された厚さ500nm以下の層であり、ITOから構成されている。また、可視光を80%以上透過し、比抵抗が10−4Ω・cm以下であり、電極として作用するには十分低抵抗である。
図4(A)に示すように、有機層155は、陽極154の上層に形成された厚さ100nmの層であり、有機材料(高分子発光材料)から構成されている。電子と正孔とが注入されると、導電性を示し、電子と正孔とが注入されていないと、絶縁性を示す。電子と正孔とが注入されることによって、発光が制御される。
陰極156は、有機層155の上層にBa,Alの順で形成された厚さ300nm以下の2層構造の電極である。陰極156の寸法は、有機層155と同じ寸法であるか、有機層155の周囲におけるバンク152の部分まで覆う寸法である。陽極154と陰極156とが短絡しないようにして陽極154と陰極156とで有機層155が挟まれている。
また、有機デバイス150は、陽極154と陰極156とで挟まれた有機層155が励起されて発光する。具体的には、陽極154から正孔が、陰極156から電子が、有機層155に注入されると、注入された正孔と電子とが結合して励起子(エキシトン)が発生し、発生した励起子(エキシトン)によって有機層155が発光する。
ここで、有機層155を流れる電流は、膜厚の3乗に反比例し、印加電圧の2乗に比例する。また、正孔と電子とは、所定の確率で再結合する。これらのことから、有機層155の膜厚を薄くすることで、発光効率を上げることができる。また、有機層155の膜厚を厚くすることで、再結合する確率を上げることができる。
さらに、印刷後の乾燥において有機層155の縁部の膜厚は、厚くなる。そこで、発光特性および寿命を確保するために、有機層155の膜厚が10〜150nmであるとする。
また、陽極154と陰極156との間には、バンク152あるいは有機層155が存在する。このため、電極同士が直接触れることが無く、層間絶縁を確保できる。なお、絶縁性が確保されない状態では、常に、電子と正孔との移動が発生している状態となり、点灯/消灯の切り替え、輝度を制御することができない。
<インク塗布方法>
次に、製造装置100におけるインク塗布方法について説明する。ここでは、話を簡単にするために、インクジェットヘッド101のノズル数を9個とし、塗布対象基板105においてX方向に配列されたセル数を27個とし、1つのセル153に対して15滴のインク液滴が滴下されるとする。さらに、図5に示すように、走査領域B、走査領域C、走査領域Dの順に走査されるとする。
ここで、走査領域Bとは、図中において左側に配置された9個のセル153からなるY方向の並びである。走査領域Cとは、走査領域Bに隣接する部分であり、図中において中央に配置された9個のセル153からなるY方向の並びである。走査領域Dとは、走査領域Cに隣接する部分であり、図中において右側に配置された9個のセル153からなるY方向の並びである。
まず、図6(A)に示すように、走査領域Bの走査開始地点に開口部104が配置される。開口部104にインクジェットヘッド101(9個のノズル穴)が配置される。1回目のY方向走査で走査領域Bにインクが塗布される。
1回目のY方向走査終了後、図6(B)に示すように、インクジェットヘッド101(9個のノズル穴)が走査領域Bの幅だけ右に移動し、走査領域Cの走査開始地点にインクジェットヘッド101(9個のノズル穴)が配置される。このとき、インクジェットヘッド101(9個のノズル穴)の移動に同調して蓋102が走査領域Bの幅だけ右に移動し、1回目の走査領域(走査領域B)に懸かるようにして平板部103が配置され、走査領域Cの走査開始地点に開口部104が配置される。1回目の走査領域(走査領域B)が蓋102で覆われたまま、2回目のY方向走査で走査領域Cにインクが塗布される。
同様に、2回目のY方向走査終了後、インクジェットヘッド101(9個のノズル穴)が走査領域Cの幅だけ右に移動し、走査領域Dの走査開始地点にインクジェットヘッド101(9個のノズル穴)が配置される。このとき、インクジェットヘッド101(9個のノズル穴)の移動に同調して蓋102が走査領域Cの幅だけ右に移動し、2回目の走査領域(走査領域C)に懸かるようにして平板部103が配置され、走査領域Dの走査開始地点に開口部104が配置される。2回目の走査領域(走査領域C)が蓋102で覆われたまま、3回目のY方向走査で走査領域Dにインクが塗布される。
なお、実際には、上記数値に限定されるものではなく、有機デバイス150の画素数からセル数が決定され、セル数(画素数)およびインクジェットヘッド101のノズル数によって、インクが同調で吐出されるノズル穴の数が決定され、セル153の寸法と有機層155の膜厚とからインクの滴下量が決定される。
<ノズルピッチとセルピッチ>
次に、製造装置100におけるインクジェットヘッド101のノズルピッチと有機デバイス150のセルピッチとの関係について説明する。
図7(A),図7(B)に示すように、実際には、ノズルピッチ(P1)がセルピッチ(P2)と異なる場合がほとんどである。ここで、ノズルピッチ(P1)とは、インクジェットヘッド101のノズル穴とノズル穴との間隔である。セルピッチ(P2)とは、塗布方向(Y方向)に対して垂直方向(X方向)のセルとセルとの間隔である。ここでは、一例として、ノズルピッチ(P1)がセルピッチ(P2)よりも大きい(P1>P2)とする。
このため、インクを塗布するときに、塗布方向(Y方向)に対して垂直方向(X方向)にノズル穴161が一列に配置された状態では、ノズル穴161から吐出されても、吐出されたインク液滴が目標のセル153に正確に着弾しない。そこで、塗布方向(Y方向)から見たノズルピッチ(P1cosθ)がセルピッチ(P2)と同じになるように、ヘッド固定治具115に設置されている調整機構116でインクジェットヘッド101が角度θだけ回転する。さらに、ノズル穴161から吐出された液滴が目標のセル153に正確に着弾するために、ノズル穴161ごとに、目標のセル153を通過するときにノズル穴161から液滴が吐出される。
このように、インクジェットヘッド101を回転させながら走査することによって、目標のセル153に正確に着弾しながら塗布対象基板105の全面にインクを塗布することができる。
なお、開口部104は、回転角度θだけ回転したインクジェットヘッド101がちょうど入るぐらいの形状と大きさとで形成されているとしてもよいし、所定の回転角度範囲だけインクジェットヘッド101が回転できるような形状と大きさとで形成されているとしてもよい。
<動作>
次に、インクが塗布されるときの製造装置100の動作について説明する。
ここでは、予め、塗布対象基板105が台座部121に吸着で固定されている。台座部121に固定された塗布対象基板105の上面に印されたアライメントマークの位置から塗布対象基板105の位置を特定する。特定した位置から、製造装置100の座標系に合わせるようにして塗布対象基板105の位置が調整されているとする。下記(工程1)〜(工程5)が実行されて、陽極154が形成されたセル153に所定量のインク液滴が滴下されるように、コントローラ130がプログラムされているとする。
(工程1)コントローラ130は、Yステージ120を制御して、台座部121に固定された塗布対象基板105の位置が製造装置100の座標系に合うように、台座部121をY方向に移動させる。1回目の走査領域の走査開始地点に開口部104が配置されるように、Yステージ120を制御して、台座部121をY方向に移動させ、Xステージ110を制御して、蓋102をX方向に移動させる。蓋102に形成された開口部104にインクジェットヘッド101が配置されるように、インクジェットヘッド101をX方向に移動させる。調整機構116を制御して、バンク152のセルピッチに合わせて、インクジェットヘッド101を回転させる。塗布対象基板105とノズル穴との距離hになるまで、インクジェットヘッド101を昇降させる。
(工程2)コントローラ130は、Yステージ120を制御して、インクジェットヘッド101が1回目の走査領域を走査するように、台座部121をY方向に移動させる。このとき、インクジェットヘッド101を制御して、目標のセル153にインクジェットヘッド101のノズル穴161が到達する頃合を見計らって、目標のセル153に向かってインク液滴を吐出させる。
具体的には、コントローラ130は、個別に、各ピエゾ素子(不図示)を制御して各ノズル穴からインクを吐出させる。駆動部123を制御して塗布対象基板105が吸着固定された台座部121をY方向に移動させる。
(工程3)コントローラ130は、1回目のY方向走査が終了すると、2回目の走査領域の走査開始地点にインクジェットヘッド101が配置されるように、Yステージ120を制御して、台座部121をY方向に移動させ、Xステージ110を制御して、インクジェットヘッド101をX方向に移動させる。さらに、インクジェットヘッド101の移動に同調して、1回目の走査領域に平板部103が懸かって2回目の走査領域の走査開始地点に開口部104が配置されるように、Xステージ110を制御して、蓋102をX方向に移動させる。
具体的には、コントローラ130は、可動部113aを制御してインクジェットヘッド101をX方向に移動させる。インクジェットヘッド101と蓋102とが移動する方向と距離とが同じになるように、第1の可動部113bと第2の可動部113cとを制御して蓋102をX方向に移動させる。
(工程4)コントローラ130は、Yステージ120を制御して、インクジェットヘッド101が2回目の走査領域を走査するように、台座部121をY方向に移動させる。このとき、インクジェットヘッド101を制御して、目標のセル153にインクジェットヘッド101のノズル穴161が到達する頃合を見計らって、目標のセル153に向かってインク液滴を吐出させる。
(工程5)コントローラ130は、2回目のY方向走査が終了すると、塗布対象基板105の全面にインクが塗布されるまで、上記(工程3),(工程4)を繰り返させる。このとき、インクジェットヘッド101が開口部104に入って各走査領域の走査開始地点から走査終了地点までインクを吐出している間、直前にインクを吐出した走査領域と、インクを吐出している走査領域とに平板部103が懸かっているように蓋102が配置される。
なお、各ピエゾ素子(不図示)と、駆動部123と、可動部113aと、第1の可動部113bと、第2の可動部113cとの間では、コントローラ130によって、同期がとられている。
<理由>
次に、蓋102に形成された開口部104にインクジェットヘッド101を配置して塗布対象基板105にインクを塗布することによって、各走査領域間に生じる膜厚分布を低減することができ、スジ状のムラが発生し難くなる理由について説明する。
<インク液滴>
まず、ガラス基板の上面にインク液滴が滴下された直後の状態と、乾燥中の状態と、乾燥後の状態とを参照しながら、インク液滴の乾燥過程について説明する。
図8(A)に示すように、大気中または真空中に設置されたガラス基板171の上面に、高分子溶質が溶解しているインク液滴172が滴下される。インク液滴172が乾燥し、インク濃度がある閾値を超えると固体が析出し始める。
このとき、ガラス基板171の上面に滴下されたインク液滴172が大気中に放置されると、図8(B)に示すように、インク液滴172は、乾燥速度Fで縁部172bが乾燥し、乾燥速度Fよりも遅い乾燥速度Gで中央部172aが乾燥する。
これは、インク液滴172の上方では、どの位置でも、大気中の溶媒の飽和蒸気圧が一定である。インク液滴172の周囲には、インクが無い。インク液滴172の縁部172bについては、インク量が少ない。これらのことから、インク液滴172は、中央部172aに比べて縁部172bの方が、インク液滴172の上方の溶媒蒸気濃度が低くなり乾燥しやすいためである。
さらに、インク液滴172の縁部172bについては、溶媒の蒸発に伴い、溶液の濃度の上昇、単位面積あたりの溶媒量の減少が見られる。インク液滴172は、乾燥した溶媒を補うようにして中央部172aから縁部172bに向かってインクが移動する。
このとき、インク液滴172は、中央部172aから縁部172bに向かう流れ(以下、外向流Kと呼称する。)が発生する。外向流Kによって溶質がインク液滴172の縁部172bに向かって運ばれる。乾燥が進み、インク濃度およびインク粘度が上昇するにしたがい、外向流Kが収まるため、インク液滴172の縁部172bより溶質が析出し始める。
最終的には、図8(C)に示すように、インク液滴172の中央部172aまで乾燥し、溶質のみが残る。このとき、外向流Kによって溶質がインク液滴172の縁部172bに運ばれているため、コーヒーステイン形状が残ることとなる。
<セル配列部分の乾燥過程>
次に、インク液滴が滴下されたセル配列部分の乾燥過程について説明する。ここでは、話を簡単にするために、9×4個のセル配列部分が1走査で塗布されたとする。
図9(A)に示すように、セル配列部分181に亘ってインク液滴が滴下された場合においても、インク液滴の上方の溶媒蒸気濃度によって、セル配列部分181の境界部分181bと中央部分181aとの間で乾燥速度の差異が発生する。
ここでは、図9(B)に示すように、セル配列部分181は、乾燥速度F2で境界部分181bが乾燥し、乾燥速度F2よりも遅い乾燥速度G2で中央部分181aが乾燥する。しかし、図8に示した場合とは異なり、セルごとに、インク液滴182がセル183によって区切られているので、外向流がセル183の内部に制約される。
例えば、図5に示す塗布対象基板105において、1回目のY方向走査で走査領域Bに、2回目のY方向走査で走査領域Cに、3回目のY方向走査で走査領域Dに、インクが塗布されたとする。
この場合において、1回目のY方向走査終了後から2回目のY方向走査開始までの間に、走査領域Bが大気中にさらされて乾燥する。2回目のY方向走査終了後から3回目のY方向走査開始までの間に、走査領域Bと走査領域Cとが大気中にさらされて乾燥する。3回目のY方向走査終了後に、真空中で乾燥しても、走査領域B、走査領域C、および走査領域Dの各中央部分と比べて各境界部分の方が、セル183の縁に溶質が大きく偏る。
結果、図9(C)に示すように、セル配列部分181の中央部分181aについては、断面形状が左右対称形状となるのに対して、セル配列部分181の境界部分181bについては、断面形状が縁部の厚い形状となる。
このように、基板の全面が複数回に分けて塗布される場合において、蓋102が無ければ、膜厚の偏りが生じる。さらに、画素が隣り合うために、塗布された複数の部分における境界部分がスジ状に視認され、有機デバイスを発光させたときに輝度ムラとして視認される。
<蓋102で覆われたときの乾燥過程>
これに対して、図1(A),図1(B)に示すように、製造装置100は、インクが塗布された領域を蓋102で覆ったまま、次の領域にインクが塗布される。これによって、インクが塗布された領域において、右側の乾燥速度F3よりも中央の乾燥速度G3の方が遅い。このため、1回目の走査で塗布された走査領域Bと2回目の走査で塗布された走査領域Cとにおける境界部分については、大気にさらされながらも、乾燥速度が遅い状態(乾燥速度G3)に保たれる。
このように、製造装置100は、走査を繰り返す場合においても、中央部分の乾燥速度と境界部分の乾燥速度との差を小さくすることができる。さらに、溶質の移動による膜厚の偏りを抑制することができ、スジ状のムラが発生し難くなる。
<実験結果>
次に、大気中に放置された塗布対象基板105の上方に蓋102が配置されたときの効果を調べた実験結果について説明する。ここでは、話を簡単にするために、実験には、塗布対象基板105と同様の役割を果たすものとして、縦横220μm×70μmのセルがY方向ピッチ270μm、X方向ピッチ90μmで900個配列された30mm角の基板が使用された。また、蓋102と同様の役割を果たすものとして、直径150mmのガラス製の蓋が使用された。
実験は、基板と蓋との隙間Hを1〜8mmの範囲で変化させながら下記(手順1),(手順2)を繰り返すことで行われた。
(手順1)基板の直上に蓋を配置した状態で、インクジェット方式で基板にインクを塗布する。
(手順2)基板の縁部分に対して塗布直後から乾燥が開始するまでの時間を計測する。
このとき、図10(A)に示すように、X方向の3列に1列の割合で、インクが20滴ずつ、基板の各セルに塗布された。また、図10(B)に示すように、塗布後の基板が室温かつ大気中に放置されると、基板の縁部分から乾燥が開始する。なお、蓋が無い場合には、3分25秒で乾燥が開始する。
そして、実験した結果、図10(C)に示すように、基板と蓋との隙間Hと、基板の縁部分に対して塗布直後から乾燥が開始するまでの時間との関係が得られた。これから、3分25秒の時間に対応する隙間Hは、近似式より9.98mmとなる。すなわち、隙間Hを約10mm以下に設定することで乾燥防止効果が得られる。
なお、この実験で使用された溶媒は、20℃の飽和蒸気圧が152Paのメトキシトルエンと、25℃の飽和蒸気圧が5.3Paのシクロヘキシルベンゼンとの50%/50%混合液である。
なお、乾燥温度、周囲圧力、溶媒種を変更する場合には、下記(1),(2)の点に気をつける必要がある。
(1)飽和蒸気圧が大きくなるにしたがって隙間Hが大きい場合でも蓋の効果が得られる。
(2)飽和蒸気圧が小さい場合において蓋の効果を得るためには、隙間Hを小さくする必要がある。
これは、次の理由による。まず、溶媒の拡散に関する基本法則であるフィックの法則から、下記式(1)で示されるように、任意の位置における拡散束が濃度勾配に比例する。
Figure 2009266753
ここで、Jは、拡散束(拡散量)であり、単位時間当たりに所定の面積を通過し拡散する物体量である。Dは、拡散係数であり、cは、濃度であり、xは、位置(液面からの高さ)である。
そして、基板の上方に蓋を設けることで、基板に塗布されたインクの液面と蓋との間の雰囲気中に溶媒蒸気が蓄積される。このとき、液面と蓋との間においては、濃度勾配が小さくなり、拡散が抑制される。さらに、液面と蓋との間の雰囲気が所定の濃度で飽和蒸気圧に達して気液平衡の状態になる。
すなわち、飽和蒸気圧が大きい場合には、液面と蓋との間の雰囲気が飽和蒸気圧に達するまで気液平衡にならず、液面と蓋との間において乾燥が進みやすい状態になる。このため、基板と蓋との間の距離を小さくし、飽和蒸気圧に達するまでの時間を短縮する必要がある。
<まとめ>
以上、本実施の形態によれば、走査領域における中央部分と境界部分との乾燥速度の差を小さくすることができるため、走査領域における境界部分に発生しやすいスジ状のムラが発生し難くなる。
<変形例1>
なお、図11(A),図11(B)に示すように、製造装置200は、製造装置100と比べて、蓋102と、Xステージ110と、コントローラ130との代わりに、蓋202と、Xステージ210と、コントローラ230とを備えるとしてもよい。
<蓋202>
蓋202は、ロール状のシートであり、平板部203aと、第1のロール部203bと、第2のロール部203cとを有する。平板部203aは、ロール状のシートにおいて、塗布対象基板105に面するように配置された部分である。第1のロール部203bは、ロール状のシートにおいて、平板部203aになる部分が巻き取られた部分である。第2のロール部203cは、ロール状のシートにおいて、平板部203aであった部分が巻き取られた部分である。
蓋202は、図11(A)に示すように、Z方向から見ると、第1の柱部111aよりに、台座部121に面するように可動部113aと台座部121との間に平板部203aが配置されている。第2の柱部112a側から切り込まれるようにして、インクジェットヘッド101が入る開口部104が平板部203aに形成されている。
なお、図11(A),図11(B)については、図面の都合上、蓋202のY方向の長さが短めに描かれているだけである。実際には、平板部203aは、X方向の長さW1が、インクジェットヘッド101のノズル配列方向(X方向)の長さW3を2倍にした長さよりも長く、Y方向の長さL1が、Yステージ120のY方向の長さL2を2倍にした長さよりも長い長方形のシート部分である。
<Xステージ210>
Xステージ210は、第1のサブステージ110bと、第2のサブステージ110cとの代わりに、第1のサブステージ210bと、第2のサブステージ210cとを備える。
第1のサブステージ210bは、Z方向に直立してX方向に一列に配置された第1の補助柱部211bと第2の補助柱部212bと、第1の補助柱部211bと第2の補助柱部212bとの間に掛け渡された第1の可動部213bとを備える。
第2のサブステージ210cは、Z方向に直立してX方向に一列に配置された第3の補助柱部211cと第4の補助柱部212cと、第3の補助柱部211cと第4の補助柱部212cとの間に掛け渡された第2の可動部213cとを備える。
第1の可動部213bは、Yステージ120において塗布対象基板105が設置される面よりも第1のロール部203bの外周が上になるように配置されている。第2の可動部213cは、Yステージ120において塗布対象基板105が設置される面よりも第2のロール部203cの外周が上になるように配置されている。
第1の可動部213bには、第1のロール部203bの軸が取り付けられる。第2の可動部213cには、第2のロール部203cの軸が取り付けられる。
第1の可動部213bは、X方向に移動することができ、第1の柱部111aと第2の柱部112aとの間でX方向に蓋202を移動させることができる。さらに、X方向を回転軸にして回転することができる。
第2の可動部213cは、X方向に移動することができ、第1の柱部111aと第2の柱部112aとの間でX方向に蓋202を移動させることができる。さらに、X方向を回転軸にして回転することができる。
なお、第1の補助柱部211bと第2の補助柱部212bとは、Z方向に移動することができ、Yステージ120において塗布対象基板105が設置される面と第1のロール部203bの外周における下との間隔が一定になるように、第1の可動部213bの高さを調整することができるとしてもよい。
また、第3の補助柱部211cと第4の補助柱部212cとは、Z方向に移動することができ、第1のロール部203bの外周における下と第2のロール部203cの外周における下とが同じ高さになるように、第2の可動部213cの高さを調整することができるとしてもよい。
これによって、第1のロール部203bの外周における下と第2のロール部203cの外周における下との間で水平を保つことができる。
<コントローラ230>
コントローラ230は、コントローラ130と比べて、さらに、第1の可動部213bと第2の可動部213cとを制御して、平板部203aになるシート部分を送り出させ、平板部203aであったシート部分を巻き取らせることができる。
これによって、インク溶媒が平板部203aに付着しても、インク溶媒が付着した平板部203aのシート部分を巻き取り、新たなシート部分を平板部203aとして送り出すことができ、蓋202が蓋102と同等の効果を有しながら、付着溶媒を容易に除去することができる。
なお、ロール状のシートにおいて、平板部203a、平板部203aになる部分、平板部203aであった部分には、インクジェットヘッド101が入る開口部204が形成されている。また、平板部203aの大きさは、平板部103の大きさと同じである。
<変形例2>
なお、図12に示すように、製造装置300は、製造装置100と比べて、インクジェットヘッド101と、蓋102と、コントローラ130と、メンテナンスエリア140との代わりに、インクジェットヘッド301と、蓋302と、コントローラ330と、メンテナンスエリア340とを備えるとしてもよい。
<インクジェット301>
インクジェットヘッド301は、ノズル配列方向(X方向)の長さW3が塗布対象基板105のX方向の長さW2と同じ、または、それより長い。セル数よりも多くのノズルを有し、セルピッチに合わせてノズルが配置されている。
<蓋302>
蓋302は、図12に示すように、Z方向から見ると、第1の柱部111aよりに、台座部121に面するように可動部113aと台座部121との間に平板部303が配置されている。第2の柱部112a側から切り込まれるようにして、インクジェットヘッド301が入る開口部304が平板部303に形成されている。
なお、図12については、図面の都合上、蓋302のY方向の長さが短めに描かれているだけである。実際には、平板部303は、X方向の長さW1が、インクジェットヘッド301のノズル配列方向(X方向)の長さW3よりも長く、Y方向の長さL1が、Yステージ120のY方向の長さL2を2倍にした長さよりも長い長方形の板である。
<コントローラ330>
コントローラ330は、1回の走査で塗布対象基板105の全面にインクが塗布されるので、Yステージ120を制御して塗布対象基板105をY方向に往復させながら、Xステージ110を制御してインクジェットヘッド301と蓋302とを同調でX方向に移動させる必要がない。
<メンテナンスエリア340>
メンテナンスエリア340は、Z方向から見ると、インクジェットヘッド301がすっぽり収まって角が丸くされた長方形の台座である。長手方向がX方向になるように、可動部113aの下方、かつYステージ120と第2の柱部112aとの間に配置されている。メンテナンスのときにインクジェットヘッド301が上方に配置される。
このような場合においては、塗布対象基板105上の全てのセル153を1回で塗布できるので、走査領域間のスジ状のムラが発生しない。さらに、蓋302で塗布対象基板105の全面を覆うことで、塗布中の溶媒乾燥を塗布対象基板105の全面で抑制することができ、セル153内の溶質の移動を塗布対象基板105全面に亘って抑制することができる。
なお、インクが塗布された領域が覆われさえすればよいので、蓋302の代わりに、インクジェットヘッド301のY方向の両側に2枚の平板が配置されるとしてもよい。また、インクジェットヘッド301のY方向の片側に1枚の平板が配置されるとしてもよい。
<変形例3>
なお、図には示されてはいないが、Yステージ120は、台座部121の代わりに、塗布対象基板105の厚みに相当する浅さで塗布対象基板105が収まり固定される凹部が、塗布対象基板105が設置される面に形成された台座部を備えるとしてもよい。これによって、凹部に塗布対象基板105が吸着で固定されたときに、Yステージ120において、塗布対象基板105が設置された側の面に生じる凹凸の差を小さくすることができる。蓋102と塗布対象基板105との間の溶媒雰囲気において、塗布対象基板105の厚み分による影響を小さくでき、均一にすることができる。スジ状のムラがより発生し難くなるように改善することができる。
<変形例4>
なお、図には示されてはいないが、製造装置100は、Yステージ120の代わりに、X−Yステージを備えるとしてもよい。この場合において、図2に示されるコントローラ130は、インクジェットヘッド101が走査領域Bの走査終了地点までインクを吐出すると、X−Yステージを制御して、走査領域Cの走査開始地点にインクジェットヘッド101が配置されるように塗布対象基板105を移動させる。これによって、インクジェットヘッド101と蓋102とを同調で移動させずとも、第1の走査領域Bに平板部103が懸かって走査領域Cの走査開始地点に開口部104が配置される。同様の効果を得ることができる。
<その他>
なお、有機デバイス150は、2つのセルで構成されたものに限定されるのではなく、複数のセルで構成されているとしてもよい。
なお、陽極154と陰極156とに挟まれた有機層155は、1層構造で構成されたものに限定されるのではなく、多層構造で構成されたものであるとしてもよい。これによって、有機デバイス150の発光効率を向上させることができ、寿命を改善することができる。例えば、有機層155は、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の3層構造で構成されているとしてもよい。また、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層の5層構造で構成されているとしてもよい。さらに、これらの層における隣接する2層が兼用されているとしてもよい。
なお、多層構造で構成される有機層155は、1層以上が製造装置100によるインク塗布方法で形成されるとしてもよい。
なお、製造装置100は、有機系の正孔注入層、有機系の電子注入層をインク塗布方法で形成する場合においても適用することができる。また、溶媒に半導体溶質が溶解している有機半導体をパターン形成し、乾燥、ベーク後の有機半導体層が500nm以下の厚さになるように構成する場合においても適用することができる。
なお、インク塗布前に、インクが塗布される部分(陽極154)の上面に、インクに対して親液性を示す処理を施し、インクが塗布されない部分(バンク152)の上面に撥液性を示す処理を施してもよい。具体的には、バンク152がパターン形成されるときに、バンク152の上面にフッ素が析出してセル153にフッ素が残存しないバンク152の材料が使用される。他の方法としては、有機層155の厚みに比べて十分に薄い有機膜、例えば、撥液性を示す単分子膜を、フォトリソグラフィでパターン形成することによって、親液領域と撥液領域を得ることでも可能である。
ここで、単分子膜としては、有機硫黄化合物の自己組織化膜(SAM膜:Self−Assembled Monolayers)などが挙げられる。SAM膜は、金属表面上に有機分子が規則正しく並ぶ単分子膜であり、金属と反応しやすい置換基を有する有機分子の溶液に金属を接触させ、不要な部分を現像により除去することで形成される。
なお、陰極156の形成後に、ガラス、金属キャップ、ポリマー、または薄膜による封止を行うとしてもよい。これによって、素子の劣化を防ぐことができる。
なお、厚さ0.7mmのガラス板と同等の光透過性能を有するものであれば、基板151の厚さは問わない。また、同様の効果が得られるのであれば、ガラス基板の代わりに、光透過性能を有するポリマー、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などが使用されるとしてもよい。
なお、厚さ200nmのITOと同等の光透過性能、低抵抗、耐溶剤性を有するものであれば、陽極154の厚さは問わない。また、同様の効果が得られるのであれば、ITOの代わりに、IZO、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、亜鉛アルミニウム複合酸化物などの透明材料が使用されるとしてもよい。しかし、低抵抗、光透過性、加工性の点から、ITOが好適である。
なお、発光効率、輝度が十分得られるために、有機層155の厚さは150nm以下である必要がある。ただし、150nm以下であれば、有機デバイス150として発光効率、輝度が確保できる膜厚を自由に選択することが可能である。
なお、バンク152の材料としては、絶縁性、有機溶剤耐性、およびプロセス耐性(プラズマ、エッチング、ベーク処理など)に優れたアクリル系、ポリイミド系、ノボラック型フェノール樹脂などが挙げられる。
なお、発光層の材料としては、ポリフルオレン系、ポリアリーレン系、ポリアリーレンビニレン系、アルコキシベンゼン、アルキルベンゼンなどの高分子材料が挙げられる。
なお、発光層の材料を溶解する溶媒としては、トルエン、キシレン、アセトン、アニソール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキシルベンゼン、メトキシトルエン、フェノキシトルエンなど、またはこれらの混合溶媒が挙げられる。特に、アニソール、キシレン、トルエンといった芳香族系有機溶剤の溶解性が良く好適である。ただし、インク滴下後の乾燥速度を抑制するために、インクには沸点が150℃以上の溶媒が10%以上含まれていることが望ましい。さらに、インクジェットによる塗布のために、インクの粘度が1cPs以上20cPs以下であることが望ましい。
なお、正孔注入層の材料としては、塗布で成膜されるものとして、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、ポリアニリン誘導体、ポリチオフェン誘導体などが挙げられる。また、蒸着やスパッタなどで成膜されるものとして、酸化モリブデン、酸化タングステンなどの酸化物が挙げられる。
なお、電子輸送層の材料としては、1,2,4−トリアゾール誘導体(TAZ)などが挙げられる。
なお、インク状の正孔輸送層形成材料を溶解または分散させる溶媒としては、例えば、水、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、水など、またはこれらの混合溶媒などが挙げられる。
なお、有機デバイス150は、有機ELディスプレイであるとしてもよいし、有機EL照明であるとしてもよい。
本発明は、有機デバイスの製造装置などとして、特に、インクジェット方式で有機材料を塗布することによって有機層を形成する有機デバイスの製造装置などとして利用することができる。
実施の形態における有機デバイスの製造装置の概要を示す模式図であり、(A)は、1回目のY方向走査を示す模式図であり、(B)は、2回目のY方向走査を示す模式図である。 実施の形態における有機デバイスの製造装置の構成を示す斜視図である。 実施の形態における有機デバイスの製造装置の構成を示す図であり、(A)は、平面図であり、(B)は、切断線A−Aで切断して矢視方向に見た断面図である。 (A)は、実施の形態における有機デバイスの構成を示す断面図であり、(B)は、実施の形態における塗布対象基板の構成を示す平面図であり、(C)は、切断線B−Bで切断して矢視方向から見た断面図である。 実施の形態における製造装置に設置される塗布対象基板の平面図である。 実施の形態における製造装置によるインク塗布方法を示す模式図であり、(A)は、1回目のY方向走査を示す模式図であり、(B)は、2回目のY方向走査を示す模式図である。 実施の形態における有機デバイスの製造装置におけるインクジェットヘッドのノズルピッチと有機デバイスのセルピッチとの関係を示す模式図であり、(A)は、ノズルピッチを示す模式図であり、(B)は、セルピッチを示す模式図である。 実施の形態におけるインク液滴の乾燥過程を示す模式図であり、(A)は、ガラス基板上にインク液滴が滴下された直後の状態を示す模式図であり、(B)は、乾燥中の状態を示す模式図であり、(C)は、乾燥後の状態を示す模式図である。 実施の形態におけるセル配列部分の乾燥過程を示す模式図であり、(A)は、Y方向にインクが塗布されたセル配列部分を示す平面図であり、(B)は、切断線C−Cでセル配列部分を切断して矢視方向に見た断面図であり、(C)は、乾燥後のセル配列部分の形状を示す断面図である。 実施の形態における液滴の乾燥速度を示す実験結果図であり、(A)は、塗布直後の基板を示す図であり、(B)は、乾燥開始時の基板の様子を示す図であり、(C)は、基板と蓋との隙間と乾燥開始時間との関係を示す図である。 実施の形態の変形例1における有機デバイスの製造装置の構成を示す図であり、(A)は、平面図であり、(B)は、切断線E−Eで切断して矢視方向に見た断面図である。 実施の形態の変形例2における有機デバイスの製造装置の構成を示す平面図である。 従来の有機デバイスの製造方法において左右交互にインクが塗布される方法を示す模式図である。 従来の有機デバイスの製造方法において渦巻状にインクが塗布される方法を示す模式図である。 従来の有機デバイスの製造方法において左右交互または渦巻状にインクが塗布されたときの液滴ラインの断面を示す模式図である。
符号の説明
11 基板
12 レジスト膜
13 レジスト膜
100 製造装置
101 インクジェットヘッド
102 蓋
103 平板部
104 開口部
105 塗布対象基板
110 Xステージ
110a メインステージ
111a 第1の柱部
112a 第2の柱部
113a 可動部
110b 第1のサブステージ
111b 第1の補助柱部
112b 第2の補助柱部
113b 第1の可動部
110c 第2のサブステージ
111c 第3の補助柱部
112c 第4の補助柱部
113c 第2の可動部
115 ヘッド固定治具
116 調整機構
117 インク
118 インクタンク
120 Yステージ
121 台座部
122 吸着部
123 駆動部
130 コントローラ
140 メンテナンスエリア
150 有機デバイス
151 基板
152 バンク
153 セル
154 陽極
155 有機層
156 陰極
161 ノズル穴
171 ガラス基板
172 インク液滴
172a 中央部
172b 縁部
181 セル配列部分
181a 中央部分
181b 境界部分
182 インク液滴
183 セル
202 蓋
203a 平板部
203b 第1のロール部
203c 第2のロール部
204 開口部
210b 第1のサブステージ
211b 第1の補助柱部
212b 第2の補助柱部
213b 第1の可動部
210c 第2のサブステージ
211c 第3の補助柱部
212c 第4の補助柱部
213c 第2の可動部
301 インクジェットヘッド
302 蓋
303 平板部
304 開口部
340 メンテナンスエリア

Claims (16)

  1. 塗布対象基板に有機層を形成するインクを吐出するインク吐出ヘッドと、
    前記塗布対象基板が設置される場所に懸かる平板部を有し、前記インク吐出ヘッドが入る開口部が前記平板部に形成された蓋と
    を備えることを特徴とする有機デバイスの製造装置。
  2. 複数の走査領域に分けて前記塗布対象基板に前記有機層を形成する場合において、前記インク吐出ヘッドが前記開口部に入って各走査領域の走査開始地点から走査終了地点まで前記インクを吐出している間、直前に前記インクを吐出した走査領域と、前記インクを吐出している走査領域とに前記平板部が懸かっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の有機デバイスの製造装置。
  3. 前記インク吐出ヘッドと前記蓋とが設置され、第1の方向に前記インク吐出ヘッドと前記蓋とを移動する第1のステージと、
    第1の方向に前記複数の走査領域が並んで配置されて第1の方向に直交する第2の方向に各走査領域の走査開始地点と走査終了地点とが配置された前記塗布対象基板が設置され、第2の方向に前記塗布対象基板を移動する第2のステージと、
    前記複数の走査領域における第1の走査領域と、前記第1の走査領域に隣接する第2の走査領域とに前記有機層を形成する場合において、前記インク吐出ヘッドが前記第1の走査領域の走査終了地点までインクを吐出すると、前記第1のステージと前記第2のステージとを制御して、前記第2の走査領域の走査開始地点に前記インク吐出ヘッドを移動させ、前記インク吐出ヘッドの移動に同調して、前記第1の走査領域と前記第2の走査領域とに前記平板部が懸かって前記第2の走査領域の走査開始地点に前記開口部が配置されるように前記蓋を移動させるコントローラと
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の有機デバイスの製造装置。
  4. 前記平板部における第1の方向の長さが前記インク吐出ヘッドにおけるノズル配列方向の長さを2倍にした長さよりも長く、
    前記平板部における第2の方向の長さが前記第2のステージにおける第2の方向の長さを2倍にした長さよりも長い
    ことを特徴とする請求項3に記載の有機デバイスの製造装置。
  5. 前記蓋がロール状のシートを有し、前記平板部が前記ロール状のシートから第2の方向に送り出された部分である
    ことを特徴とする請求項4に記載の有機デバイスの製造装置。
  6. 前記第2のステージに、前記塗布対象基板の厚みに相当する浅さで前記塗布対象基板が収まり固定される凹部が形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の有機デバイスの製造装置。
  7. 前記インク吐出ヘッドにおけるノズル配列方向の長さが前記塗布対象基板における短手方向の長さよりも長く、前記平板部が前記塗布対象基板の全面を覆う
    ことを特徴とする請求項1に記載の有機デバイスの製造装置。
  8. 前記インクが前記インク吐出ヘッドからインクジェット方式で吐出される
    ことを特徴とする請求項1に記載の有機デバイスの製造装置。
  9. 前記インクが沸点150度以上の溶媒を10%以上含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の有機デバイスの製造装置。
  10. 前記インクが高分子発光材料である
    ことを特徴とする請求項1に記載の有機デバイスの製造装置。
  11. 前記有機デバイスが有機ELディスプレイである
    ことを特徴とする請求項1に記載の有機デバイスの製造装置。
  12. 塗布対象基板に有機層を形成するインクを吐出するインク吐出ヘッドと、
    前記塗布対象基板が設置される場所に懸かる平板部を有し、前記インク吐出ヘッドが入る開口部が前記平板部に形成された蓋と
    を備える製造装置による有機デバイスの製造方法であって、
    複数の走査領域に分けて前記塗布対象基板に前記有機層を形成する場合において、前記インク吐出ヘッドが前記開口部に入って各走査領域の走査開始地点から走査終了地点まで前記インクを吐出している間、直前に前記インクを吐出した走査領域と、前記インクを吐出している走査領域とに前記平板部が懸かっているように前記蓋が配置される工程
    を含むことを特徴とする有機デバイスの製造方法。
  13. 前記インクが前記インク吐出ヘッドからインクジェット方式で吐出される
    ことを特徴とする請求項12に記載の有機デバイスの製造方法。
  14. 前記インクが沸点150度以上の溶媒を10%以上含む
    ことを特徴とする請求項12に記載の有機デバイスの製造方法。
  15. 前記インクが高分子発光材料である
    ことを特徴とする請求項12に記載の有機デバイスの製造方法。
  16. 前記有機デバイスが有機ELディスプレイである
    ことを特徴とする請求項12に記載の有機デバイスの製造方法。
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