JP4612741B2 - 有機elディスプレイパネルおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は有機ELディスプレイパネルおよびその製造方法に関する。
有機ELディスプレイの製造方法は、有機機能層の形成方法によって、以下の2つに大別されうる。一つは、有機機能層を蒸着により形成する方法であり、もう一つは、有機機能層を溶媒塗布法により形成する方法である。
溶媒塗布法により有機機能層を形成する代表的な手段の一つに、インクジェット装置を用いて、有機機能材料を含むインクの液滴を、ディスプレイ基板に吐出して、有機機能層を形成する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
有機機能材料を含むインクは、ディスプレイ基板に配置された発色領域に塗布される。ここで発色領域とは、赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかの副画素が1列に並んだ領域を意味する。すなわちディスプレイ基板では、3種類の発色領域(R、G、B)が特定の方向に沿って互いに平行に配置されている。
発色領域は、バンクによって副画素ごとに区切られていたり、区切られることなくライン状になっていてもよい。発色領域が、バンクによって副画素領域ごとに区切られている場合、バンクは各副画素の領域を規定し、有機機能材料を含むインクは副画素ごとに供給される(例えば、特許文献2〜5参照)。
一方、発色領域がバンクによって区切られていない場合(発色領域がライン状の場合)、バンクは各発色領域を規定し、有機機能材料を含むインクは発色領域ごとに供給される(例えば、特許文献6〜10参照)。
ところで、インクジェットヘッドが有するノズルから吐出される液滴の大きさには、ノズルごとにばらつきがあることが知られている(例えば、特許文献11参照)。
また、複数の副画素をバンクで囲み、バンクによって囲まれた領域をずらすことによって、塗布された有機機能材料を含むインクの乾燥スピードを均一にするための技術が提案されている(例えば、特許文献12参照)。
特開2004−362818号公報 特開2004−87509号公報 米国特許出願公開第2002/0097363号明細書 米国特許出願公開第2002/0008311号明細書 米国特許出願公開第2004/0021413号明細書 米国特許第7091660号明細書 特開2007−227127号公報 特開2004−288403号公報 米国特許出願公開第2002/0041150号明細書 米国特許出願公開第2007/0138943号明細書 特開2003−266669号公報 特開2007−115563号公報
ディスプレイ基板に、有機機能層を、インクジェット装置で形成しようとする場合には、図1に示されるように、
1)インクジェット装置のインクジェットヘッド20を、基板10が有する発色領域12の長軸に対して図中の上部(または下部)に配置し(このとき、好ましくは、発色領域12の長軸と、ノズル21の配列方向とが垂直になるように配置し)、2)インクジェットヘッド20を発色領域12の長軸に対して平行に相対移動させながら、3)発色領域12に、ノズル21から液滴を吐出して、有機機能層を形成していた。このようにインクジェットヘッドを発色領域の長軸に対して平行に相対移動させる方法を、以下「縦塗り」という。
しかし、上述したように、インクジェットヘッドが有するノズルから吐出される液滴の大きさには、ノズルごとにばらつきがあることから、ディスプレイ基板を縦塗りした場合、発色領域間で塗布されるインクの量にばらつきが生じる。例えば、図2に示されるようにノズルヘッド20がインクを吐出しないノズル21aを有する場合、発色領域12aに塗布されるインクの量は、発色領域12bに塗布されるインクの量よりも少なくなる。この発色領域間におけるインクの量のばらつきは、発色領域間における有機機能層の膜厚のばらつきにつながる。さらに、発色領域間における有機機能層の膜厚のばらつきは、発色領域間における輝度のムラにつながり、有機ELディスプレイパネルにおいて、いわゆる「スジムラ」の原因となる。
「スジムラ」の問題を解決させるための方法として、図3に記載された方法がある。図3では、
1)複数のノズルを有するインクジェットヘッド20を、ディスプレイ基板10の発色領域の長軸に対する側部に配置し、2)インクジェットヘッド20を発色領域の長軸に対して垂直に相対移動させながら、3)発色領域12に、ノズル21から有機機能材料の液滴を吐出して、有機機能層を形成する。このようにインクジェットヘッドを発色領域の長軸に対して垂直に相対移動させる方法を、以下「横塗り」という。横塗りでは、1の発色領域には、複数のノズルから吐出されたインクが塗布される。
図4は、横塗りで発色領域12にインクを吐出している様子を示す。図4に示されるように、横塗りでは、仮にインクジェットヘッドがインクを吐出しないノズル21aを有していたり、インクを大量に吐出するノズル21bを有する場合であっても、それぞれの発色領域12内には、均一量のインクが塗布される。
しかし、図3に記載された方法であっても、「乾燥ムラ」が生じてしまうという問題があった。「乾燥ムラ」とは、パネル上におけるインクの乾燥速度のばらつきによって生じる、有機機能層の状態のムラを意味する。一般的に、発色領域の長軸方向の端部(以下単に「発色領域の端部」という)に塗布されたインクの乾燥速度は、発色領域の長軸方向の中央部(以下単に「発色領域の中央部」という)に塗布されたインクの乾燥速度よりも速い。発色領域の端部の周辺では、発色領域の中央部の周辺と比較して、溶媒蒸気の濃度が低いからである。
このような乾燥速度の差は、画素間における有機機能層の状態(例えば、膜厚など)のばらつきを生じさせる。このような画素間における有機機能層の状態のばらつきは、輝度ムラや発光色ムラなどの原因となってしまう。
また、発色領域がライン状の場合(例えば、特許文献6参照)、発色領域に塗布された
インクは、発色領域内を移動することができる。このため、発色領域の端部に塗布されたインクが早く乾いてしまうと、発色領域の中央部に塗布された未乾燥のインクは発色領域の端部に引き寄せられてしまい、発色領域内でも膜厚が不均一な有機機能層が形成されてしまう。
一方、バンクが副画素領域ごとを規定している場合(例えば、特許文献6参照)、発色領域に塗布されたインクは、発色領域内を移動することができないことから、上述したような発色領域内の有機機能層の膜厚のばらつきは防止される。しかし、基板内における溶媒蒸気の濃度差は、依然として生じるため、インクの乾燥速度に差が生じ、いずれにせよ画素間で一様な膜厚の有機機能層を形成することができない。
このような乾燥ムラによって生じる問題を解決するために、バンクによって規定された機能層形成領域を基板の外周部側で大きくし、基板の中央部側で小さくする技術が提案されている(例えば、特開2009−54395号公報、特開2009−48830号公報参照)。特開2009−54395号公報および特開2009−48830号公報に開示された有機ELディスプレイパネルでは、基板端部の発色領域に含まれる機能層形成領域の大きさは、全て同じである。
しかし、特開2009−54395号公報および特開2009−48830号公報に開示された技術でも、乾燥ムラによって生じる問題を解決するためには十分でなかった。
本発明の目的は、一様な膜厚の有機機能層を有する有機ELディスプレイパネルおよびその製造方法を提供することである。
本発明者は、発色領域を特定の領域に区切ることで、インクの乾燥速度を均一化できることを見出し、さらに検討を加えることで本発明を完成させた。
本発明の第1は、以下に示す有機ELディスプレイパネルに関する。
[1]特定の方向に沿って、それぞれの長軸が平行になるように配置された複数の発色領域を有する基板と、前記基板上に形成されたバンクであって、それぞれの前記発色領域内に、前記発色領域の長軸に沿って一列に配列された複数の塗布領域を規定するバンクと、前記塗布領域の内部に配列された画素電極であって、前記発色領域の長軸と平行な長軸を有する画素電極と、を有する有機ELディスプレイパネルであって、全ての前記発色領域において、それぞれの前記発色領域の長軸方向の端部に位置する前記塗布領域は、それぞれの前記発色領域の長軸方向の中央部に位置する前記塗布領域よりも広く、全ての前記発色領域において、前記発色領域の長軸方向の端部に位置する前記塗布領域の内部に配列された画素電極の数は、前記発色領域の長軸方向の中央部に位置する前記塗布領域の内部に配列された画素電極の数よりも多い、有機ELディスプレイパネル。
[2]前記塗布領域の広さは、前記発色領域の長軸方向の端部から、前記発色領域の長軸方向の中央部に向けて広義単調減少する、[1]に記載の有機ELディスプレイパネル。
]前記特定の方向の端部に位置する前記発色領域に含まれる前記塗布領域の平均面積は、前記特定の方向の中央部に位置する前記発色領域に含まれる前記塗布領域の平均面積よりも広い、[1]または[2]に記載の有機ELディスプレイパネル。
]前記特定の方向の端部に位置する前記発色領域の長軸方向の中央部に位置する前記塗布領域は、前記特定の方向の中央部に位置する前記発色領域の長軸方向の中央部に位置する前記塗布領域よりも広い、[1]〜[]のいずれか一つに記載の有機ELディスプレイパネル。
本発明の第2は、以下に示す有機ELディスプレイパネルの製造方法に関する。
]特定の方向に沿って、それぞれの長軸が平行になるように配置された複数の発色領域を有する基板と、前記基板上に形成されたバンクであって、それぞれの前記発色領域内に、前記発色領域の長軸に沿って一列に配列された複数の塗布領域を規定するバンクと、前記塗布領域の内部に配列された画素電極であって、前記発色領域の長軸と平行な長軸を有する画素電極と、を有するTFT基板を準備するステップ、所定のピッチでライン状に配列された2以上のノズルを有し、有機機能材料を含有するインクが供給されるインクジェットヘッドを、前記発色領域の長軸方向に対する側部であって、かつ前記基板の前記発色領域以外の領域上に配置するステップ、および前記インクジェットヘッドを、前記発色領域の長軸に対して垂直に、相対移動させ、前記塗布領域に、前記インクを前記ノズルから吐出して、塗布するステップ、を含む、有機ELディスプレイの製造方法であって、全ての前記発色領域において、それぞれの前記発色領域の長軸方向の端部に位置する前記塗布領域は、それぞれの前記発色領域の長軸方向の中央部に位置する前記塗布領域よりも広く、全ての前記発色領域において、前記発色領域の長軸方向の端部に位置する前記塗布領域の内部に配列された画素電極の数は、前記発色領域の長軸方向の中央部に位置する前記塗布領域の内部に配列された画素電極の数よりも多い、有機ELディスプレイパネルの製造方法。
]特定の方向に沿って、それぞれの長軸が平行になるように配置された複数の発色領域を有する基板と、前記基板上に形成されたバンクであって、それぞれの前記発色領域内に、前記発色領域の長軸に沿って一列に配列された複数の塗布領域を規定するバンクと、前記塗布領域の内部に配列された画素電極であって、前記発色領域の長軸と平行な長軸を有する画素電極と、を有するTFT基板を準備するステップ、所定のピッチでライン状に配列された2以上のノズルを有し、有機機能材料を含有するインクが供給されるインクジェットヘッドを、前記発色領域の長軸方向に対する側部であって、かつ前記基板の前記発色領域以外の領域上に配置するステップ、前記基板の発色領域以外の領域に前記インクを前記ノズルから所定量吐出し、前記ノズルのうちインクを吐出しないノズルの位置および数を特定するステップ、前記インクを吐出しないノズルに隣接するノズルが吐出する前記インクの量を前記所定量よりも多く設定するステップ、および前記インクジェットヘッドを、前記発色領域の長軸に対して垂直に、相対移動させ、前記塗布領域に、前記インクを前記ノズルから吐出し、塗布するステップ、を含む、有機ELディスプレイの製造方法であって、全ての前記発色領域において、それぞれの前記発色領域の長軸方向の端部に位置する前記塗布領域は、それぞれの前記発色領域の長軸方向の中央に位置する前記塗布領域よりも広い、有機ELディスプレイパネルの製造方法。
本発明の有機ELディスプレイの製造方法によれば、画素間で一様な膜厚の有機機能層を形成することができ、発光ムラのない有機ELディスプレイパネルを製造することができる。
また、本発明の有機ELディスプレイパネルの製造方法によれば、インクジェットヘッドが一定数の不吐出ノズルを有する場合であっても、塗布領域に必要な量のインクを提供することができ、歩留まりを向上させることができる。
たて塗りによる有機ELディスプレイパネルの製造方法を示す図 たて塗りによる有機ELディスプレイパネルの製造方法を示す図 横塗りによる有機ELディスプレイパネルの製造方法を示す図 横塗りによる有機ELディスプレイパネルの製造方法を示す図 本発明の有機ELディスプレイパネルの製造方法を示す図 本発明の有機ELディスプレイパネルの製造方法を示す図 本発明の有機ELディスプレイパネルの製造方法を示す図 本発明の有機ELディスプレイパネルの製造方法を示す図 本発明の有機ELディスプレイパネルの製造方法を示す図 本発明の有機ELディスプレイパネルの平面図 本発明の有機ELディスプレイパネルの断面図 本発明の有機ELディスプレイパネルの断面図 実施の形態1の有機ELディスプレイパネルの平面図 実施の形態2の有機ELディスプレイパネルの平面図 実施の形態3の有機ELディスプレイパネルの平面図 実施の形態3の有機ELディスプレイパネルの一部拡大図 実施の形態3の有機ELディスプレイパネルの断面図
1.本発明の有機ELディスプレイパネルの製造方法について
本発明の有機ELディスプレイパネルの製造方法は、1)有機機能層が形成される前のTFT基板を準備する第1ステップ、2)インクジェットで、TFT基板に有機機能材料を含むインクを塗布して、有機機能層を形成する第2ステップを含む。
1)第1ステップについて
第1ステップでは、有機機能層を形成する前のTFT基板を準備する(図13参照)。本発明は、第1ステップで準備するTFT基板の構造に特徴を有する。以下、第1ステップで準備するTFT基板の構造について詳細に説明する。
第1ステップで準備するTFT基板は、基板、基板上に形成されたバンク、基板上にマトリクス状に配置された複数の画素電極および各画素電極に接続された薄膜トランジスタ(TFT)を有する。各画素電極は長軸および短軸を有する。
また各画素電極上には遷移金属の酸化物かなる正孔注入層が形成されていてもよい。遷移金属の酸化物の例には、WO(タングステンオキサイド)、MoO(モリブデンオキサイド)、VO(バナジウムオキサイド)およびこれらの組み合わせなどが含まれる。
基板は、特定の方向に沿って、それぞれの長軸が平行になるように配置された発色領域を有する。ここで発色領域とは、赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかの副画素が1列に配列された領域を意味する(図13の103参照)。すなわち本発明では、3種類の発色領域(R、G、B)が特定の方向に沿って互いに平行に配置されている。例えば、赤発色領域の隣に緑発色領域を配置し、緑発色領域の隣に青発色領域を配置し、青発色領域の隣に赤発色領域を配置する。上述のように発色領域は長軸を有し、発色領域の長軸は上述した画素電極の長軸と平行である。本発明では、発色領域が後述する一列に配列された複数の塗布領域を有することを特徴とする。
バンクとは、有機機能材料を含むインクが塗布される領域を規定するための絶縁性の部材である。バンクは、基板上に形成される。バンクの材料は加工が容易で、絶縁性であれば特に限定はされない。
バンクは、発色領域を複数の塗布領域に区切る。すなわちバンクは塗布領域を規定する。本発明において「塗布領域」とは、有機機能材料を含むインクが塗布される領域を意味する。有機機能材料には、少なくとも有機発光材料が含まれ、正孔注入層の材料や、正孔輸送層の材料などが含まれてもよい。バンクは、1の発色領域に複数の塗布領域が、発色領域の長軸に沿って一列に配列されるように塗布領域を規定する。
1の塗布領域内には、1または2以上の画素電極が配列される。塗布領域が2以上の画素電極を有する場合、画素電極は塗布領域内に、発色領域の長軸に沿って1列に配列される。
本発明では、塗布領域の位置と塗布領域の広さとの関係に特徴を有する。具体的には、それぞれの塗布領域の広さは、それぞれの塗布領域の位置によって異なる。以下、TFT基板における塗布領域の位置と塗布領域の広さとの関係についてより詳細に説明する。
(i)発色領域内における塗布領域の位置と塗布領域の広さとの関係について
上述のように発色領域は、発色領域の長軸に沿って一列に配列された複数の塗布領域を有する。本発明では、全ての発色領域において、それぞれの発色領域の長軸方向の端部に位置する塗布領域(以下「端部塗布領域」という)は、それぞれの発色領域の長軸方向の中央部に位置する塗布領域(以下「中央部塗布領域」という)よりも広い(図13、図14、図15参照)。ここで中央部塗布領域とは、発色領域の長軸方向の中央に位置する画素電極を含む塗布領域を意味する。
端部塗布領域を中央部塗布領域よりも広くするために、例えば、端部塗布領域の長さを中央部塗布領域の長さよりも長くすればよい。この場合、端部塗布領域の内部に配列された画素電極の数が、中央部塗布領域の内部に配列された画素電極の数よりも多くなる(図13参照)。ここで「塗布領域の長さ」とは、発色領域の長軸方向の塗布領域の長さを意味する。
また、それぞれの塗布領域の長さを同じにし、例えば端部塗布領域の幅を、中央部塗布領域の幅よりも広げることで、端部塗布領域を中央部塗布領域よりも広くしてもよい(図14参照)。この場合、それぞれの塗布領域の内部に配列された画素電極の数は同じになる。ここで「塗布領域の幅」とは、発色領域の長軸に対して垂直方向の塗布領域の長さを意味する。
また、端部塗布領域を規定するバンクを、中央部塗布領域を規定するバンクよりも高くしたり、端部塗布領域を規定するバンクのテーパ角度を、中央部塗布領域を規定するバンクのテーパ角度よりも小さくすることで、端部塗布領域の容積を中央部塗布領域の容積よりも大きくしてもよい(図16および図17参照)。
塗布領域の広さは、発色領域の長軸方向の端部から、発色領域の長軸方向の中央部に向けて広義単調減少することが好ましい。ここで「発色領域の長軸方向の端部から、発色領域の長軸方向の中央部に向けて広義単調減少する」とは、端部塗布領域から中央部塗布領域塗まで塗布領域の面積が、少なくとも増加しないことを意味する。
このように、端部塗布領域を中央部塗布領域よりも広くすることで、後述するインクの乾燥速度を発色領域内で均一にすることができ、発色領域内で一様な膜厚を有する有機機能層を形成することができる。端部塗布領域を中央部塗布領域よりも広くすることで、インクの乾燥速度を均一化することができる理由については、後述する第2ステップの説明において、詳細に説明する。
(ii)基板内における発色領域の位置と、その発色領域が有する塗布領域の広さとの関係について
上述したようにTFT基板では、発色領域内で有機機能層の膜厚を一様にするため、発色領域内で塗布領域の広さが調節されている。本発明ではさらに発色領域ごとに塗布領域の広さを調節してもよい。発色領域ごとに塗布領域の広さを調節することで、発色領域間
でインクの乾燥速度を均一化することができ、発色領域間で有機機能層の膜厚を一様にすることができる。つまり、本発明の有機ELディスプレイパネルの、特定の方向の端部に位置する発色領域(以下「端部発色領域」という。図13、図14、図15の103X参照)に含まれる塗布領域の平均面積は、前記特定の方向の中央部に位置する発色領域(以下「中央部発色領域」という。図13、図14、図15の103Y参照)に含まれる塗布領域の平均面積よりも広いことが好ましい。
端部発色領域に含まれる塗布領域の平均面積を中央部発色領域に含まれる塗布領域の平均面積よりも広くするには、例えば、端部発色領域が有する塗布領域の数を、中央部発色領域が有する塗布領域の数よりも少なくしてもよい(図13、図15参照)。
また、端部発色領域の中央部塗布領域は、中央部発色領域の中央部塗布領域よりも広いことが好ましい(図13、図14、図15参照)。
このように、端部発色領域に含まれる塗布領域の平均面積を中央部塗布領域に含まれる塗布領域の平均面積よりも大きくすることで、発色領域間でインクの乾燥速度を均一にすることができ、発色領域間で有機機能層の膜厚を一様にすることができる。この効果については、後述する第2ステップの説明において、詳細に説明する。
2)第2ステップについて
第2ステップでは、準備したTFT基板にインクジェットで、有機機能材料を含むインク(以下、単に「インク」とも言う)を塗布して、有機機能層を形成する。
インクジェットで、インクを塗布するには、インクを吐出するノズルを複数有するインクジェットヘッドをTFT基板に対して相対移動すればよい。インクジェットヘッドは、上述した発色領域の長軸に対して平行に移動させる方法(縦塗り)と、発色領域の長軸に対して垂直に移動させる方法(横塗り)とがあるが、後者がより好ましい。横塗りの場合、複数のノズルから、1つの塗布領域にインクが吐出され、塗布されることから、ノズルごとのインクの吐出量の差による有機機能層の膜厚ムラが防止されるからである(図4参照)。
以下、「横塗り」によって、TFT基板にインクを塗布する方法について、図面を用いて説明する。
第2ステップは、さらにi)複数のノズルを有するインクジェットヘッドを、発色領域の長軸に対する側部であって、かつ基板の発色領域以外の領域上に配置するステップ(図5)、ii)基板の発色領域以外の領域にインクをノズルから吐出し、インクジェットヘッドが有するノズルのうちインクを吐出しないノズルの位置および数を特定するステップ、iii)インクを吐出しないノズルに隣接するノズルが吐出する前記インクの量を通常よりも多く設定するステップ、およびiv)インクジェットヘッドを、発色領域の長軸に対して垂直に相対移動させ、塗布領域に、インクをノズルから吐出し、塗布するステップを有する(図6、7、8、9、10)。
図5はステップi)後の状態を示す。ステップi)では、インクジェットヘッドを、準備したTFT基板100の発色領域103の長軸に対する側部であって、かつ基板101の発色領域103以外の領域上に配置する。より具体的には複数の発色領域103のうち、最も端の発色領域103Xの、長軸に対する側部に、インクジェットヘッド150を配置する。配置されたインクジェットヘッド150のノズル151の配列方向と、発色領域103の長軸とは、平行であってもよい(図5参照)。
図5に示されたように、インクジェットヘッド150に配置されたノズル151(151−1〜151−n)のうち、一方の端にあるノズル151−1から、もう一方の端にあ
るノズル151−nまでの距離は、基板101の発色領域103の長軸方向の長さと同じか、またはそれ以上であることが好ましい。発色領域103が有する全ての塗布領域105に、同時に、インクを塗布することができるからである。また、発色領域103の長軸方向に対して、インクジェットヘッド150のノズル151の配列方向を傾けた場合には、「ノズル151−1からノズル151−nまでの距離の発色領域の長軸方向の成分」が、発色領域103の長軸方向の長さと同じか、またはそれ以上であることが好ましい。
インクジェットヘッド150にライン状に配列されるノズル151間の間隔(ピッチ)は、10μm〜50μmであることが好ましく、例えば約20μmであることが好ましい。ノズル151から吐出されたインクが着弾地点で互いに連結するようにするためである。また、ノズル151から吐出される液滴の一滴当たりの量は、1pl〜15plであることが好ましく、例えば3plであることが好ましい。
インクジェットヘッドには有機機能材料を含むインクが供給される。本発明では、有機機能材料は、高分子有機発光材料を含むことが好ましい。高分子有機発光材料は発色領域から所望の発色(R,G,B)が生じるように、適宜選択される。
ステップii)では、基板101の発色領域103以外の領域にインクをノズル151から所定量吐出し、インクジェットヘッド150に含まれるノズル151のうちインクを吐出しないノズル(以下「不吐出ノズル」という)の位置および数を特定する。不吐出ノズルの位置および数を特定するにはノズルから吐出され基板上に着弾したインクをカメラで観察して、いずれのノズルからインクが吐出されていないかを確認すればよい。
特定された不吐出ノズルの数が一定数以上であった場合、ステップiii)には移行せず、インクジェットヘッドのノズルは洗浄される。例えば、不吐出ノズルの割合がノズル全体の2%以上であった場合、インクジェットヘッドのノズルはパージ、ワイピング等によって洗浄され、洗浄後、再びステップii)が繰り返される。一方で、ステップii)で不吐出ノズルの割合が2%以下であると確認された場合、ステップiii)に移行する。
インクジェット装置では、ヘッド吐出面が乾いたり、インクが凝集したりすることにより、ノズルの吐出口が詰まることがある。ノズルの吐出口が詰まった場合、インクジェットヘッドを洗浄するなどの処理が必要になり作業効率が低下する。また、インクジェットを洗浄したとしても完全にノズルの詰りをなくすことは困難である。そのため実際には、一定の不吐出ノズルを含むインクジェットヘッドを用いてインクを塗布することが要求される。
ステップiii)では、ステップii)で位置を特定した不吐出ノズルの両隣のノズルが吐出するインクの量をステップii)で吐出した「所定量」よりも多く設定する。具体的には、不吐出ノズルの両隣のノズルの液滴を吐出するインターバル(1の液滴を吐出してから、次の液滴を吐出するまでの時間)を通常の2/3に設定する。ノズルの液滴を吐出するインターバルを通常の2/3に設定することで、ノズルが一定時間に吐出する液滴の量は、通常のノズルが吐出する液滴の量の1.5倍になる。不吐出ノズルの両隣のノズルが吐出するインクの量をそれぞれ1.5倍にすることで、不吐出ノズルによるインクの不足をカバーすることができる。
このように、ステップii)およびステップiii)によって、ノズルヘッドが一定の数の不吐出ノズルを有する場合であっても、必要な量のインクが塗布領域内に供給されるように調整することができる。これによりステップiv)でインクが塗布されない領域が生じることを防止することができ、歩留まりを向上させることができる。
図6、図7、図8および図9はステップiv)が行われる様子を示す。ステップiv)では、インクジェットヘッド150を、TFT基板100の発色領域103の長軸に対して垂直方向に、TFT基板100に対して相対的に移動させる(図6)。インクジェットヘッド150を、TFT基板100に対して相対的に移動させるには、インクジェットヘッド150を移動させてもよいし、TFT基板100を搬送してもよいし、両方を移動させてもよい。インクジェットヘッド150の相対移動の結果、インクジェットヘッド150のノズル151が発色領域103の一つに到達したら、ノズル151からインクの液滴を吐出する。
発色領域103は、バンク107によって規定された複数の塗布領域105を有することから、吐出されたインクの液滴は、塗布領域105に着弾し塗布される。塗布されるインク量は、副画素1つあたり100〜500plである。1つのノズルは通常所定のインターバルで、複数の液滴を吐出し、それにより必要量のインクを供給する。
図7は、ノズル151が塗布領域105に液滴を吐出している様子を示す模式図である。図7に示されるように塗布領域105には複数のノズル151によってインクが吐出され塗布される。
図7に示されたノズル151aは、インクを吐出しない、不吐出ノズルである。上述のようにステップiii)によって、不吐出ノズル151aの両隣のノズル151bが、不吐出ノズルを補うために通常よりも多くのインクを吐出するように調整されている。図7では通常のノズル151が、塗布領域105に吐出する液滴の数は4つであるが、不吐出ノズル151aの両隣のノズル151bが吐出する液滴の数は6つである。
このように、不吐出ノズルの両隣が吐出する液滴の量を1.5倍に設定することで、インクジェットヘッドが不吐出ノズルを含む場合であっても、全ての副画素に必要な量のインクを吐出することができる。
インクジェットヘッド150のノズル151から吐出される液滴の量は、ノズル毎に異なることがあるが、本発明のようにインクジェットヘッドを発色領域の長軸に対して垂直に相対移動させることで、発光領域間のインクの量が均一化される。したがって、ノズル151からの液滴量に差があったとしても、発光領域間で塗布膜の膜厚が一様になる。
1つの発色領域103のそれぞれの塗布領域105へのインクの吐出が完了したら、インクジェットヘッド150をさらに相対移動させて、インクの液滴を吐出するべき次の発色領域103にインクジェットヘッド150を移動させる(図8および図9参照)。通常は、Rのインク、GのインクおよびBのインクは、それぞれ別の走査で塗布するので、3つのライン領域毎に、インクの液滴を吐出する。インクジェットヘッド150が所望の発色領域103に到達したら、再びインクの液滴を吐出して発色領域103のそれぞれの塗布領域105に液滴を着弾させる。さらに、別の色のインクを同様の方法で塗布して、R,G,Bの全てのインクを塗布する。これを繰り返して、塗布領域105の全てにインクを塗布し、塗布したインクを乾燥させることで有機機能層111を形成する(図10参照)。
上述したように本発明では、端部塗布領域が中央部塗布領域よりも広いことから、塗布領域に塗布されたインクの乾燥速度を、発色領域内で均一化することができ、発色領域内で一様な膜厚を有する有機機能層を形成することができる。
以下、端部塗布領域が中央部塗布領域よりも広いこととインクの乾燥速度の均一化との関係について説明する。
図11は、図10で示したTFT基板のAA線による断面図である。また、図11にお
ける矢印はインクの蒸発速度を示す。矢印が太いほどインクの蒸発速度が速いことを示す。
図11に示すように、発色領域103の両端の周辺では、溶媒蒸気の濃度が低いことから、インクの蒸発速度が速い。一方で、発色領域の中央の周辺では溶媒蒸気の濃度が高いことから蒸発速度が遅い。
一方で、本発明では、端部塗布領域105Xは、中央部塗布領域105Yよりも広い。すなわち端部塗布領域105Xに塗布されるインクの量は、中央部塗布領域105Yに塗布されるインクの量よりも多い。したがって、発色領域103の端部でインクの蒸発速度が速くても、端部塗布領域105Xに塗布されるインクの量は多いことから、端部塗布領域105Xに塗布されたインクが全て乾燥するまでには比較的時間がかかる。一方で、発色領域103の中央部では、蒸発速度が遅いが、中央部塗布領域105Yに塗布されたインクの量は少ないことから、中央部塗布領域105Yに塗布されたインクが全て乾燥するまでには比較的時間がかからない。
このように、端部塗布領域を、中央部塗布領域よりも広くすることで、端部塗布領域の乾燥速度と中央部塗布領域の乾燥速度とを均一化することができ、発色領域内で有機機能層の膜厚を一様にすることができる。
また、本発明では、端部発色領域103Xに含まれる塗布領域の平均面積は、中央部発色領域103Yに含まれる塗布領域の平均面積よりも広いことから、塗布領域に塗布されたインクの乾燥速度を、発色領域間で均一化することができ、発色領域間で一様な膜厚を有する有機機能層を形成することができる。
図12は、図10で示したTFT基板のBB線による断面図である。また、図12における矢印はインクの蒸発速度を示す。矢印が太いほどインクの蒸発速度が速いことを示す。
図12に示すように、端部発色領域103Xの周辺では、溶媒蒸気の濃度が低いことから、インクの蒸発速度が速い。一方で、中央部発色領域103Yの周辺では溶媒蒸気の濃度が高いことから蒸発速度が遅い。
一方で、本発明では、端部発色領域103Xに含まれる塗布領域105の平均面積は、中央部発色領域103Yに含まれる塗布領域105の平均面積よりも広い(図10参照)。したがって、たとえ端部発色領域103Xの周辺でインクの蒸発速度が速くても、端部発色領域103Xに含まれる塗布領域105に塗布されたインクが全て乾燥するまでには比較的時間がかかる。一方で、中央部発色領域103Yの周辺では、蒸発速度が遅いが、中央部発色領域103Yに含まれる塗布領域105に塗布されたインクが全て乾燥するまでには比較的時間がかからない。
このように、端部発色領域に含まれる塗布領域の平均面積を、中央部発色領域に含まれる塗布領域の平均面積よりも広くすることで、端部発色領域の乾燥速度と中央部発色領域の乾燥速度とを均一化することができ、発色領域間で一様な膜厚の有機機能層を得ることができる。これにより発光ムラのない有機ELディスプレイパネルを製造することができる。
また、発色領域をバンクで複数の塗布領域に区切ることで、歩留まりを向上させることができる。有機ELディスプレイの製造過程において、有機機能層の形成前に、発色領域内にホコリが付着することがある。発色領域が複数の塗布領域に規定されていない場合、
塗布されたインクはホコリに吸引され、発色領域内に有機機能層が形成されない領域が発生する。
一方、本発明のように発色領域がバンクによって複数の塗布領域に規定されていると、塗布されたインクがホコリに吸引されることを、塗布領域を規定するバンクがブロックする。これにより、仮に発色領域内にホコリが付着していたとしても、塗布領域内に有機機能層が形成されない領域が発生しにくくなり、歩留まりが向上する。
有機機能層が正孔注入層を含む場合、有機発光層の形成前に、上述した形成方法と同様に、インクジェットで正孔注入層の材料であるPEDOT−PSSを含むインクを塗布して、正孔注入層を形成してもよい。
また、正孔注入層の形成後、有機発光層の形成前に、上述した形成方法と同様にインクジェットでポリアニリン系の材料を含むインクを塗布して、正孔輸送層を形成してもよい。
有機電界EL層を形成したのち、電子注入輸送層、対向電極などを積層し、さらに封止膜やガラス基板などを配置してディスプレイを製造する。
このように本発明の有機ELディスプレイの製造方法によれば、画素間で一様な膜厚の有機機能層を形成することができ、発光ムラのない有機ELディスプレイパネルを製造することができる。また、本発明の有機ELディスプレイパネルの製造方法によれば、インクジェットヘッドが一定数の不吐出ノズルを有する場合であっても、塗布領域に必要な量のインクを提供することができ、歩留まりを向上させることができる。
2.本発明の有機ELディスプレイパネルについて
本発明の有機ELディスプレイパネルは、基板、基板上に形成されたバンクおよび基板上にマトリクス状に配置された複数の画素電極を有する。各画素電極は長軸および短軸を有する。
画素電極は、基板上に配置された導電性部材である。画素電極は、通常陽極として機能するが、陰極として機能してもよい。また各画素電極上には遷移金属の酸化物かなる正孔注入層が形成されていてもよい。遷移金属の酸化物の例には、WO(タングステンオキサイド)、MoO(モリブデンオキサイド)、VO(バナジウムオキサイド)およびこれらの組み合わせなどが含まれる。
遷移金属の酸化物からなる正孔注入層は副画素ごとに形成されてもよいし、複数の副画素が1つの正孔注入層を共有してもよい。遷移金属の酸化物からなる正孔注入層は、副画素ごとに形成されることが好ましい。
基板は、画素電極に接続された、薄膜トランジスタ(TFT)を有していてもよい。
基板は、特定の方向に沿って、互いの長軸が平行になるように配置された、発色領域を有する。発色領域は長軸を有し、発色領域の長軸は上述した画素電極の長軸と平行である。
基板の材料は、本発明の有機ELディスプレイパネルがボトムエミッション型か、トップエミッション型かによって異なる。例えば、ボトムエミッション型の場合は、基板が絶縁性かつ透明であることが求められる。したがってボトムエミッション型の場合、基板の材料はガラスや透明樹脂などであればよい。一方、トップエミッション型の場合は、基板が透明である必要はない。したがって、トップエミッション型の場合、基板の材料は絶縁
性であれば任意である。
バンクは、発色領域を複数の塗布領域に区切る。すなわちバンクは塗布領域を規定する。バンクは、1の発色領域に複数の塗布領域が、発色領域の長軸に沿ってライン状に配列されるように塗布領域を規定する。バンクの材料は例えば、ポリイミドなどの絶縁樹脂である。バンクの高さ(バンクの底面とバンクの上面との距離)は、0.1μm〜2μmであり、特に0.8μm〜1.2μmであることが好ましい。バンクの高さが2μm以上であった場合、後述する対向電極がバンクによって分断される恐れがある。また、バンクの高さが0.8μm以下であった場合、バンクによって規定された領域内に塗布されたインクがバンクから漏れ出すおそれがある。また、バンクは順テーパ状であることが好ましい(図17、図18参照)。
また、端部塗布領域を規定するバンクを、中央部塗布領域を規定するバンクよりも高くしたり、端部塗布領域を規定するバンクのテーパ角度を、中央部塗布領域を規定するバンクのテーパ角度を調節することで、端部塗布領域の容積を中央部塗布領域の容積よりも大きくしてもよい(実施の形態3参照)。
1の塗布領域内には、1または2以上の画素電極が配列される。塗布領域が2以上の画素電極を有する場合、画素電極は塗布領域内に、発色領域の長軸に沿って1列に配列される。画素電極の長軸は、220〜390μmであり、画素電極の短軸は70〜125μmであることが好ましい。
画素電極の材料は、本発明の有機ELディスプレイパネルがボトムエミッション型か、トップエミッション型かによって異なる。ボトムエミッション型の場合、画素電極が透明電極であることが求められることから、画素電極の材料の例は、ITO(酸化インジウム・スズ)やIZO(酸化インジウム・亜鉛)、ZnO(酸化亜鉛)などを含む。
トップエミッション型の場合、画素電極に光反射性が求められることから、画素電極の材料の例は、銀を含む合金、より具体的には銀−パラジウム−銅合金(APCとも称する)や銀−ルテニウム−金合金(ARAとも称する)、MoCr(モリブデンクロム)、NiCr(ニッケルクロム)、アルミニウム−ネオジム合金(Al−Ndとも称する)などを含む。
本発明の有機ELディスプレイパネルは、塗布領域の位置と塗布領域の広さとの関係に特徴を有する。以下、有機ELディスプレイパネルにおける塗布領域の位置と塗布領域の広さとの関係について説明する。
(1)発色領域内における塗布領域の位置と塗布領域の広さとの関係について
本発明の有機ELディスプレイパネルでは、全ての発色領域において、端部塗布領域が中央部塗布領域よりも広い。塗布領域の広さは、端部塗布領域から中央部塗布領域まで広義に単調減少することが好ましい。端部塗布領域を中央部塗布領域よりも広くするには、例えば、端部塗布領域の長さを中央部塗布領域の長さよりも長くしてもよい。この場合、端部塗布領域の内部に配列された画素電極の数は、中央部塗布領域の内部に配列された画素電極の数よりも多くなる(図13参照)。例えば、ある発色領域において、一方の端部塗布領域に含まれる画素電極の数を、その発色領域が有する画素電極の総数の0.5〜15%とし;中央部塗布領域に含まれる画素電極の数を、その発色領域が有する画素電極の総数の0.2〜1.5%とすればよい。
端部塗布領域および中央部塗布領域が有する画素電極の具体的な数は、有機ELディスプレイパネルの大きさ等によって変動するが、例えば、20インチ(1366×768画素)の有機ELディスプレイパネルの場合、端部塗布領域が有する画素電極の数を5〜1
00とし、中央部塗布領域が有する画素電極を2〜10としてもよい。
また、それぞれの塗布領域の長さを同じにし、端部塗布領域の幅を中央部塗布領域の幅よりも広げることで、端部塗布領域を中央部塗布領域よりも広くしてもよい(図14参照)。例えば、端部塗布領域の幅を60〜90μmとし、中央部塗布領域の幅を50〜70μmとすればよい。この場合、それぞれの塗布領域が有する画素電極の数は同じになる(図14参照)。
(2)基板内における発色領域の位置と、その発色領域が有する塗布領域の広さとの関係について
本発明の有機ELディスプレイパネルでは、端部発色領域に含まれる塗布領域の平均面積は、中央部塗布領域に含まれる塗布領域の平均面積よりも広いことが好ましい。
端部発色領域に含まれる塗布領域の平均面積を中央部発色領域に含まれる塗布領域の平均面積よりも広くするには、例えば、端部発色領域が有する塗布領域の数を、中央部発色領域が有する塗布領域の数よりも少なくしてもよい(図13参照)。
また、端部発色領域の中央部塗布領域は、中央部発色領域の中央部塗布領域よりも広いことが好ましい(図13、図14参照)。
このように、塗布領域の広さを塗布領域の位置によって違えることで、基板上のそれぞれの塗布領域に塗布されるインクの乾燥速度を均一化することができ、画素間で一様な膜厚の有機機能層を有する有機ELディスプレイパネルが得られる。
画素電極上には有機機能層が配置される。有機機能層は、少なくとも有機発光層を含み、バンクによって規定された塗布領域内に塗布法によって形成される層である。
有機機能層に含まれる有機発光層は、有機発光材料を含む。有機発光材料は低分子有機発光材料であっても、高分子有機発光材料であってもよいが、高分子有機発光材料であることが好ましい。高分子有機発光材料を含む有機発光層は、塗布法によって形成しやすいからである。高分子有機発光材料の例には、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリアセチレン(Poly acetylene)およびその誘導体、ポリフェニレン(Poly phenylene
(PP))およびその誘導体、ポリパラフェニレンエチレン(Poly para phenylene ethylene)およびその誘導体、ポリ3−ヘキシルチオフェン(Poly 3-hexyl thiophene (P3HT))およびその誘導体、ポリフルオレン(Poly fluorene (PF))およびその誘導体などが含まれる。
有機機能層は、さらに正孔注入層や正孔輸送層などを含んでいてもよい。
有機機能層が正孔注入層を含む場合、正孔注入層の材料の例には、ポリエチレンスルホン酸をドープしたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT−PSSと称される)や、その誘導体(共重合体など)が含まれる。
また正孔輸送層は、正孔注入層に電子が輸送されることをブロックする役割や、有機機能層に正孔を効率よく運ぶ役割などを有する。正孔輸送層は、画素電極(または正孔注入層)と有機機能層との間に、配置される。正孔輸送層の材料の例には、ポリアニリンなどが含まれる。正孔輸送層の厚さは通常、10nm以上100nm以下であり、約40nmでありうる。
本発明の有機ELディスプレイパネルは、有機機能層上に対向電極を有する。対向電極は、有機機能層上に配置される導電性部材である。対向電極は通常陰極として機能するが
、陽極として機能してもよい。対向電極層の材料は、有機ELディスプレイパネルが、ボトムエミッション型か、トップエミッション型かによって、異なる。トップエミッション型の場合には対向電極が透明である必要があることから、対向電極の材料の例は、ITOやIZOなどを含む。
一方、ボトムエミッション型の場合には対向電極が透明である必要はなく、対向電極の材料は、導電性であれば任意である。対向電極は、各副画素領域に配置された有機機能層上に形成されていればよいが、全ての発色領域に亘って形成されていてもよい。
本発明の有機ELディスプレイパネルに、さらに対向電極を形成した面にカバー材を設けて封止してもよい。カバー材により水分や酸素の浸入を抑制する。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、全ての発色領域において、端部塗布領域の長さ(発色領域の長軸方向の長さ)が中央部塗布領域の長さよりも長い例について説明する。すなわち、実施の形態1では、端部塗布領域が有する画素電極の数が、中央部塗布領域が有する画素電極の数よりも多い例について説明する。
図13は、本実施の形態の有機ELディスプレイパネルから対向電極を取り除いたディスプレイパネル(TFT基板)である。また、図13は、図10のディスプレイパネル(TFT基板)から有機機能層111を取り除いたディスプレイパネルでもある。
図13に示されたように、本実施の形態のTFT基板100は、基板101、バンク107、画素電極109を有する。
基板101は、X方向に沿って並んだ互いに平行な発色領域103を有する。
バンク107は発色領域103を複数の塗布領域105に区分する。すなわちバンク107は塗布領域105を規定する。塗布領域105は発色領域103内に、発色領域103の長軸に沿って一列に配列される。
塗布領域105内には画素電極109が配列される。塗布領域105が有する画素電極の数は塗布領域105の位置によって異なる。例えば、中央部発色領域103Yでは、端部塗布領域105Xは4つの画素電極109を有する。一方で中央部塗布領域105Yは1つの画素電極109を有する。また、中央部塗布領域105Yと端部塗布領域105Xとの間には、端部塗布領域105Xと同じ大きさの(4つの画素電極を有する)塗布領域105が複数個配列されていてもよい。この場合、一つの発色領域103において、2つの端部塗布領域105Xおよび端部塗布領域105Xと同じ大きさの(4つの画素電極を有する)複数の塗布領域105に含まれる画素電極109の総数は、その発色領域103が有する画素電極109の総数の50〜95%であり;中央部塗布領域105Yに含まれる画素電極109の数は、その発色領域103が有する画素電極109の総数の10%以下である。
また、端部発色領域103Xの端部塗布領域105Xは、5つの画素電極を有し、端部発色領域103Xの中央部塗布領域105Yは、3つの塗布領域を有する。このため、端部発色領域103Xに含まれる塗布領域105の平均面積は、中央部発色領域103Yに含まれる塗布領域105の平均面積よりも大きい。
このように、本実施の形態では、塗布領域の広さを塗布領域の位置によって違えることで、基板上のそれぞれの塗布領域に塗布されるインクの乾燥速度を均一化することができ
、画素間で一様な膜厚の有機機能層を有する有機ELディスプレイパネルが得られる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、端部塗布領域の長さが中央部塗布領域の長さよりも長い例について説明した。実施の形態2では、全ての発色領域において、それぞれの塗布領域の長さが同じで、端部塗布領域の幅が中央部塗布領域の幅よりも大きい例について説明する。すなわち、実施の形態2では、それぞれの塗布領域が有する画素電極の数が同じ例について説明する。
図14は、本実施の形態の有機ELディスプレイパネルから対向電極および有機機能層を取り除いたディスプレイパネル(TFT基板)である。
図14に示されたように、本実施の形態のTFT基板200は、基板101、バンク107、画素電極109を有する。
基板101は、X方向に沿って並んだ互いに平行な発色領域103を有する。
バンク107は発色領域103を複数の塗布領域105に区分する。すなわちバンク107は塗布領域105を規定する。塗布領域105は発色領域103内に、発色領域103の長軸に沿ってライン状に配列される。
塗布領域105の広さは、塗布領域105の位置によって異なる。例えば、端部塗布領105Xは、中央部塗布領域105Yよりも幅が広く面積が広い。また、端部発色領域103Xの端部塗布領域105Xは、端部発色領域103Xの中央部塗布領域105Yよりも幅が広く面積が広い。
また、端部発色領域103Xは、面積が最大の塗布領域103を5つ有するが、中央部発色領域103Yは、面積が最大の塗布領域103を4つしか有さない。さらに端部発色領域103Xが有する中央部塗布領域105Xは、中央部発色領域103Yが有する中央部塗布領域105Xよりも大きい。このため、端部発色領域103Xに含まれる塗布領域105の平均面積は、中央部発色領域103Yに含まれる塗布領域105の平均面積よりも大きい。
本実施の形態では、塗布領域105に含まれる画素電極109の数は、1つである例について説明したが、塗布領域105に含まれる画素電極の数は2以上であってもよい。
このように、本実施の形態では、塗布領域の広さを塗布領域の位置によって違えることで、基板上のそれぞれの塗布領域に塗布されるインクの乾燥速度を均一化することができ、画素間で一様な膜厚の有機機能層を有する有機ELディスプレイパネルが得られる。
(実施の形態3)
実施の形態3では、有機ELディスプレイパネル上の位置によってバンクのテーパ角度が異なる本発明の有機ELディスプレイパネルについて説明する。
図15は、実施の形態3の有機ELディスプレイパネル300から対向電極および有機機能層を取り除いたティスプレイパネル(TFT基板)の平面図である。図17は、図15の四角αで囲まれた領域の拡大図である。
図17Aは、図16に示された有機ELディスプレイパネル300のAA線による断面図である。すなわち、図17Aには、中央部塗布領域105Yを規定するバンク107の
断面図が示される。図17Bは、図16に示された有機ELディスプレイパネル300のBB線による断面図である。図17Cは、図16に示された有機ELディスプレイパネル300のCC線による断面図である。すなわち、図17Cには、端部塗布領域105Xを規定するバンク107の断面図が示される。
実施の形態3の有機ELディスプレイパネル300は、有機ELディスプレイパネル上の位置によってバンクのテーパ角度が異なる以外は、実施の形態1の有機ELディスプレイパネル100と同じである。実施の形態1の有機ELディスプレイパネル100と同一の構成部材については同一の符号を付し、説明を省略する。
図17A〜Cに示されるように、本実施の形態では、順テーパ状のバンク107を有する。
また、本実施の形態は、バンク107のテーパ角度θが変化することを特徴とする。具体的には、中央部塗布領域105Yを規定するバンク107のテーパ角度θは大きく(図17A参照)、端部塗布領域105Xを規定するバンク107のテーパ角度θは、小さい(図17C参照)。バンク107のテーパ角度は、発色領域の長軸方向の中心部から発色領域の長軸方向の端部に向って徐々に小さくなることが好ましい(図17A〜C参照)。
バンク107のテーパ角度を調節するには、フォトリソグラフィ法でバンクを形成する際に多階調マスク(グレイトーンマスクやハーフトーンマスク)の濃淡を適宜調節すればよい。例えば、バンクの材料をポジ型のフォトレジストとし、発色領域の長軸方向の端部になるほど光透過度が増加するマスクを介して、フォトレジストを露光し、パターニングすればよい。
このようにバンクの端部塗布領域を規定するバンクのテーパ角度を小さくし、中央部塗布領域を規定するバンクのテーパ角度を大きくすることで、端部塗布領域の容積をさらに大きくすることができる。このため、端部塗布領域に塗布するインクの量を増やすことができ、それぞれの塗布領域に塗布されたインクの乾燥スピードを均一にすることができる。
本出願は、2008年8月29日出願の特願2008−222552に基づく優先権を主張する。当該出願明細書に記載された内容は、すべて本願明細書に援用される。
本発明の有機ELディスプレイの製造方法によれば、画素間で一様な膜厚の有機機能層を形成することができ、発光ムラのない有機ELディスプレイパネルを製造することができる。また、本発明の有機ELディスプレイパネルの製造方法によれば、インクジェットヘッドが一定数の不吐出ノズルを有する場合であっても、塗布領域に必要な量のインクを提供することができ、歩留まりを向上することができる。
10 基板
11 バンク
12 発光領域
20 インクジェットヘッド
21 ノズル
100、200、300 TFT基板
101 基板
103 発色領域
105 塗布領域
107 バンク
109 画素電極
111 有機機能層
150 インクジェットヘッド
151 ノズル

Claims (6)

  1. 特定の方向に沿って、それぞれの長軸が平行になるように配置された複数の発色領域を有する基板と、
    前記基板上に形成されたバンクであって、それぞれの前記発色領域内に、前記発色領域の長軸に沿って一列に配列された複数の塗布領域を規定するバンクと、
    前記塗布領域の内部に配列された画素電極であって、前記発色領域の長軸と平行な長軸を有する画素電極と、を有する有機ELディスプレイパネルであって、
    全ての前記発色領域において、それぞれの前記発色領域の長軸方向の端部に位置する前記塗布領域は、それぞれの前記発色領域の長軸方向の中央部に位置する前記塗布領域よりも広く、
    全ての前記発色領域において、前記発色領域の長軸方向の端部に位置する前記塗布領域の内部に配列された画素電極の数は、前記発色領域の長軸方向の中央部に位置する前記塗布領域の内部に配列された画素電極の数よりも多い、有機ELディスプレイパネル。
  2. 前記塗布領域の広さは、前記発色領域の長軸方向の端部から、前記発色領域の長軸方向の中央部に向けて広義単調減少する、請求項1に記載の有機ELディスプレイパネル。
  3. 前記特定の方向の端部に位置する前記発色領域に含まれる前記塗布領域の平均面積は、前記特定の方向の中央部に位置する前記発色領域に含まれる前記塗布領域の平均面積よりも広い、請求項1に記載の有機ELディスプレイパネル。
  4. 前記特定の方向の端部に位置する前記発色領域の長軸方向の中央部に位置する前記塗布領域は、
    前記特定の方向の中央部に位置する前記発色領域の長軸方向の中央部に位置する前記塗布領域よりも広い、
    請求項に記載の有機ELディスプレイパネル。
  5. 特定の方向に沿って、それぞれの長軸が平行になるように配置された複数の発色領域を有する基板と、前記基板上に形成されたバンクであって、それぞれの前記発色領域内に、前記発色領域の長軸に沿って一列に配列された複数の塗布領域を規定するバンクと、前記塗布領域の内部に配列された画素電極であって、前記発色領域の長軸と平行な長軸を有する画素電極と、を有するTFT基板を準備するステップ、
    所定のピッチでライン状に配列された2以上のノズルを有し、有機機能材料を含有するインクが供給されるインクジェットヘッドを、前記発色領域の長軸方向に対する側部であって、かつ前記基板の前記発色領域以外の領域上に配置するステップ、および
    前記インクジェットヘッドを、前記発色領域の長軸に対して垂直に、相対移動させ、前記塗布領域に、前記インクを前記ノズルから吐出して、塗布するステップ、
    を含む、有機ELディスプレイの製造方法であって、
    全ての前記発色領域において、それぞれの前記発色領域の長軸方向の端部に位置する前記塗布領域は、それぞれの前記発色領域の長軸方向の中央部に位置する前記塗布領域よりも広く、全ての前記発色領域において、前記発色領域の長軸方向の端部に位置する前記塗布領域の内部に配列された画素電極の数は、前記発色領域の長軸方向の中央部に位置する前記塗布領域の内部に配列された画素電極の数よりも多い、有機ELディスプレイパネルの製造方法。
  6. 特定の方向に沿って、それぞれの長軸が平行になるように配置された複数の発色領域を有する基板と、前記基板上に形成されたバンクであって、それぞれの前記発色領域内に、前記発色領域の長軸に沿って一列に配列された複数の塗布領域を規定するバンクと、前記塗布領域の内部に配列された画素電極であって、前記発色領域の長軸と平行な長軸を有する画素電極と、を有するTFT基板を準備するステップ、
    所定のピッチでライン状に配列された2以上のノズルを有し、有機機能材料を含有するインクが供給されるインクジェットヘッドを、前記発色領域の長軸方向に対する側部であって、かつ前記基板の前記発色領域以外の領域上に配置するステップ、
    前記基板の発色領域以外の領域に前記インクを前記ノズルから所定量吐出し、前記ノズルのうちインクを吐出しないノズルの位置および数を特定するステップ、
    前記インクを吐出しないノズルに隣接するノズルが吐出する前記インクの量を前記所定量よりも多く設定するステップ、および
    前記インクジェットヘッドを、前記発色領域の長軸に対して垂直に、相対移動させ、前記塗布領域に、前記インクを前記ノズルから吐出し、塗布するステップ、
    を含む、有機ELディスプレイの製造方法であって、
    全ての前記発色領域において、それぞれの前記発色領域の長軸方向の端部に位置する前記塗布領域は、それぞれの前記発色領域の長軸方向の中央に位置する前記塗布領域よりも広い、有機ELディスプレイパネルの製造方法。
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