JP2010282903A - 有機elディスプレイパネル - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性およびコストに優れ、かつ有機層(機能膜)の膜厚が面内で均一な有機ELディスプレイパネルを提供すること。
【解決手段】本発明の有機ELディスプレイパネルは、基板と、基板上にマトリクス状に配置された複数の画素とを有する。各画素は、赤色の光を発する副画素、緑色の光を発する副画素および青色の光を発する副画素を有する。各副画素は、基板上に配置された画素電極と、画素電極上に配置された有機層と、有機層上に配置された対向電極とを有する。本発明の有機ELディスプレイパネルでは、有機層は塗布法で形成される。本発明の有機ELディスプレイパネルは、互いに隣接する画素Aおよび画素Bにおける、前記画素A内で前記画素Bに最も近い副画素aと前記画素B内で前記画素Aに最も近い副画素bとの間隔を「D」とした場合に、基板の端部における間隔D1が基板の中央部における間隔D2よりも短いことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイパネルに関する。
有機ELディスプレイパネルは、有機化合物の電界発光現象を利用した発光素子を有するディスプレイパネルである。有機ELディスプレイパネルは、携帯電話機などに用いられる小型の表示装置として実用化されている。
有機ELディスプレイパネルは、個別に制御可能な複数の有機EL素子(発光素子)を基板上に配置して製造される。典型的な有機ELディスプレイパネルは、基板上に、駆動回路、画素電極(例えば、陽極)、有機発光層を含む有機層、対向電極(例えば、陰極)を積層することで製造される。有機層には、有機EL材料(発光材料)を含む有機発光層に加えて、電子注入層や電子輸送層、正孔輸送層、正孔注入層などの機能層が含まれることもある。基板上の各有機EL素子では、画素電極および対向電極から有機発光層へ電子および正孔が注入され、有機発光層内で電子と正孔とが再結合することによって、発光が生じる。
有機ELディスプレイパネルを製造する際には、有機発光層を均一な厚さで形成することが重要である。有機発光層の厚さが不均一な場合、パネルの発光面における電流の分布が不均一となり、パネルの発光面に輝度ムラが生じるおそれがある。また、有機発光層の厚さが薄い部分に電流が集中することにより、パネルの寿命が低下してしまうおそれもある。
有機発光層は、例えば、有機EL材料を含む材料液を基板上に塗布し、乾燥させることで形成される。このような材料液の塗布および乾燥を利用した機能膜の形成方法は、有機ELディスプレイパネルの製造だけではなく、各種装置の製造においても利用されている。このような機能膜の形成方法では、基板の端部と中央部とで溶媒の蒸気濃度が異なるため、基板の端部の材料液の方が基板の中央部の材料液よりも速く乾燥する。このように材料液の乾燥速度が基板の端部と中央部とで異なってしまうと、面内で膜厚のムラが生じてしまう。
この問題を解決するため、様々な技術が提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。特許文献1には、塗布領域の端部の形成領域(機能層が形成される空間)の体積を、基板の中央部の形成領域の体積よりも大きくする技術が記載されている。また、特許文献2には、塗布領域の形状に合わせた仕切り部材を用いて塗布領域を区画する技術が記載されている。これらの技術により、面内で材料液の乾燥速度を均一とすることができ、その結果、面内で機能膜の膜厚を均一にすることができる。
特開2008−16205号公報 特開2007−90200号公報
しかしながら、上記従来の技術には、生産性が低く、コストが高いという問題があった。具体的には、特許文献1の技術には、溶媒の蒸発速度を遅くするために塗布領域の端部に塗布する材料液の量を増やすため、高価な有機EL材料の使用量を増やさなければならないという問題があった。また、材料液を塗布する位置に応じて材料液の塗布量を調整しなければならないため、塗布工程が複雑化するという問題もあった。また、特許文献2の技術には、塗布後乾燥前に仕切り部材を設置しなければならないため、製造工程が複雑化するという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、生産性およびコストに優れ、かつ有機層(機能膜)の膜厚が面内で均一な有機ELディスプレイパネルを提供することを目的とする。
本発明者は、基板の単位面積当たりの材料液を塗布しない領域の面積を、基板の中央部に比べて端部で小さくすることで、上記課題を解決できることを見出し、さらに検討を加えて本発明を完成させた。
すなわち、本発明の第一は、以下の有機ELディスプレイパネルに関する。
[1]基板と、前記基板上にマトリクス状に配置された複数の画素とを有する有機ELディスプレイパネルであって、前記画素は、それぞれ、赤色の光を発する副画素、緑色の光を発する副画素および青色の光を発する副画素を有し、前記副画素は、それぞれ、前記基板上に配置された画素電極と、前記画素電極上に塗布形成された有機層と、前記有機層上に配置された対向電極とを有し、前記基板の端部に配置された互いに隣接する画素A1および画素B1における、前記画素A1内で前記画素B1に最も近い副画素a1と前記画素B1内で前記画素A1に最も近い副画素b1との間隔D1は、前記基板の中央部に配置された互いに隣接する画素A2および画素B2における、前記画素A2内で前記画素B2に最も近い副画素a2と前記画素B2内で前記画素A2に最も近い副画素b2との間隔D2よりも短い、有機ELディスプレイパネル。
[2]前記赤色の光を発する副画素が一列に並んだ領域の有機層、前記緑色の光を発する副画素が一列に並んだ領域の有機層、および前記青色の光を発する副画素が一列に並んだ領域の有機層のそれぞれを規定する、互いに平行な複数のライン状バンクをさらに有する、[1]に記載の有機ELディスプレイパネル。
[3]前記赤色の光を発する副画素の有機層、前記緑色の光を発する副画素の有機層および前記青色の光を発する副画素の有機層のそれぞれを規定する格子状バンクをさらに有する、[1]に記載の有機ELディスプレイパネル。
[4]互いに隣接する画素Aおよび画素Bにおける、前記画素A内で前記画素Bに最も近い副画素aと前記画素B内で前記画素Aに最も近い副画素bとの間隔は、前記基板の端部から前記基板の中央部に向けて漸次短くなる、[1]〜[3]のいずれかに記載の有機ELディスプレイパネル。
[5]前記赤色の光を発する副画素の面積は、それぞれ同一であり、前記緑色の光を発する副画素の面積は、それぞれ同一であり、前記青色の光を発する副画素の面積は、それぞれ同一である、[1]〜[4]のいずれかに記載の有機ELディスプレイパネル。
本発明によれば、基板の端部と中央部とで溶媒の蒸気濃度を均一化し、材料液の乾燥速度を面内で均一化することができる。したがって、本発明によれば、有機層(機能膜)の膜厚が面内で均一な有機ELディスプレイパネルを製造することができる。
また、本発明によれば、材料液を塗布する位置に応じて材料液の塗布量を調整する必要も無く、かつ特別な部材を設置する必要も無いため、高い生産性でかつ低コストで有機ELディスプレイパネルを製造することができる。
有機ELディスプレイパネルの画素と副画素の関係を説明するための概念図 本発明の有機ELディスプレイパネルの一態様を示す平面図 本発明の有機ELディスプレイパネルの別の態様を示す平面図 本発明の有機ELディスプレイパネルのさらに別の態様を示す平面図 本発明の有機ELディスプレイパネルのさらに別の態様を示す平面図 副画素間の間隔を調整する方法を示す断面図 本発明の実施の形態1の有機ELディスプレイパネルの平面図 本発明の実施の形態1の有機ELディスプレイパネルの製造工程を示す平面図 本発明の実施の形態1の有機ELディスプレイパネルの製造工程を示す平面図 本発明の実施の形態1の有機ELディスプレイパネルの製造工程を示す断面図 本発明の実施の形態2の有機ELディスプレイパネルの平面図 本発明の実施の形態3の有機ELディスプレイパネルの部分拡大平面図 本発明の実施の形態4の有機ELディスプレイパネルの部分拡大平面図
本発明の有機ELディスプレイパネルは、基板と、基板上にマトリクス状に配置された複数の画素とを有する。各画素は、赤色の光を発する副画素(有機EL素子)、緑色の光を発する副画素(有機EL素子)および青色の光を発する副画素(有機EL素子)を有する。また、各有機EL素子(副画素)は、基板上に配置された画素電極と、画素電極上に配置された有機層と、有機層上に配置された対向電極とを有する。本発明の有機ELディスプレイパネルでは、有機層は塗布法で形成される。
本発明の有機ELディスプレイパネルは、互いに隣接する画素Aおよび画素Bにおける、前記画素A内で前記画素Bに最も近い副画素aと前記画素B内で前記画素Aに最も近い副画素bとの間隔を「D」とした場合に、基板の端部における間隔D1が基板の中央部における間隔D2よりも短いことを特徴とする(後述)。ここで「基板の端部」とは、基板の周縁部のみを意味するのではなく、「基板の中央部」に対して相対的に外側の領域を意味する。同様に、「基板の中央部」とは、基板の中心点のみを意味するのではなく、「基板の端部」に対して相対的に中心点側の領域を意味する。すなわち、「基板の端部」および「基板の中央部」は、比較対象の2つの領域の相対的な位置関係を特定している。
本明細書において、「間隔D」、「間隔D1」、「間隔D2」とは、互いに隣接する画素Aおよび画素Bにおける、前記画素A内で前記画素Bに最も近い副画素aと前記画素B内で前記画素Aに最も近い副画素bとの間隔を意味する。
以下、本発明の有機ELディスプレイパネルの各構成要素について説明する。
[基板]
基板の材料は、本発明の有機ELディスプレイパネルがボトムエミッション型かトップエミッション型かによって異なる。本発明の有機ELディスプレイパネルがボトムエミッション型の場合、基板の材料は、透明かつ絶縁体であれば特に限定されない。このような材料の例には、ガラスや透明樹脂などが含まれる。一方、本発明の有機ELディスプレイパネルがトップエミッション型の場合、基板の材料は、絶縁体であれば特に限定されない。基板の大きさおよび厚さは、製造する有機ELディスプレイパネルの大きさや基板の材料などに応じて適宜設定すればよい。
基板は、有機EL素子を駆動するための薄膜トランジスタ(駆動TFT)を有していてもよい。TFTのソース電極またはドレイン電極は、有機EL素子の画素電極に接続される。この場合、有機EL素子は、TFTのソース電極またはドレイン電極と同一平面に配置されてもよいし、TFTデバイス上に積層して配置されてもよい。
[画素]
本発明の有機ELディスプレイパネルでは、基板上に複数の画素がマトリクス状に配置されている。各画素は、赤色の光を発する副画素(有機EL素子)、緑色の光を発する副画素(有機EL素子)および青色の光を発する副画素(有機EL素子)を有する。画素の大きさは、特に限定されないが、例えば縦225μm×横225μm、縦318μm×横318μm、縦360μm×横360μm、縦480μm×横480μmであればよい。副画素の大きさは、特に限定されず、画素の大きさに応じて適宜設定すればよい。たとえば、副画素の長軸の長さは225〜480μm程度であればよく、短軸の長さは75〜160μm程度であればよい。本発明の有機ELディスプレイパネルでは、すべての副画素の面積が同一であってもよいし、副画素の面積が色ごとに異なっていてもよい。いずれの場合であっても、同じ色の副画素の面積は、同一であることが好ましい。すなわち、赤色の光を発する副画素の面積はそれぞれ同一であり、緑色の光を発する副画素の面積はそれぞれ同一であり、青色の光を発する副画素の面積はそれぞれ同一であることが好ましい。
図1は、画素と副画素の関係を説明するための概念図(平面図)である。図1Aに示されるように、基板110上には、複数の画素120がマトリクス状に配置される。この図では、画素間に間隙があるように描いているが、各画素は接触していてもよい。そして、図1Bに示されるように、各画素120は、赤色の光を発する副画素130R、緑色の光を発する副画素130Gおよび青色の光を発する副画素130Bを有する。
通常、異なる色の光を発する副画素間にはバンク(障壁)が設けられている。一方、異なる画素に含まれる同じ色の光を発する副画素間には、バンク(障壁)が設けられていることもあるし(図5A参照;格子状バンク)、設けられていないこともある(図4参照;ライン状バンク)。すなわち、同じ色の光を発する複数の副画素が、基板上に連続して1列に配列されていることがある(図4参照)。この場合も、各副画素は、個別に制御されうる。
前述のとおり、基板上に配置された有機EL素子(副画素)は、それぞれ、1)画素電極、2)有機層、および3)対向電極を有する。また、各有機EL素子(副画素)は、任意に、正孔注入層、電子ブロック層、電子輸送層、電子注入層などの機能層をさらに有していてもよい。
1)画素電極
画素電極は、基板上に配置された導電性部材である。本発明の有機ELディスプレイパネルでは、複数の画素電極が基板上にマトリクス状に配列される(図8A参照)。画素電極は、通常陽極として機能するが、陰極として機能してもよい。画素電極の形状は、特に限定されないが、通常は1方向に長い形状(例えば、楕円形)である。画素電極の長軸および短軸の長さは、特に限定されず、副画素の大きさに応じて適宜設定すればよい。たとえば、画素電極の長軸の長さは205〜460μm程度であればよく、短軸の長さは55〜140μm程度であればよい。画素電極の厚さは、特に限定されず、適宜設定すればよい。
画素電極の材料は、本発明の有機ELディスプレイパネルがボトムエミッション型かトップエミッション型かによって異なる。本発明の有機ELディスプレイパネルがボトムエミッション型の場合、画素電極の材料は、透明かつ導電体であれば特に限定されない。このような材料の例には、ITO(酸化インジウム・スズ)やIZO(酸化インジウム・亜鉛)、ZnO(酸化亜鉛)などが含まれる。一方、本発明の有機ELディスプレイパネルがトップエミッション型の場合、画素電極の材料は、光反射性を有し、かつ導電体であれば特に限定されない。このような材料の例には、銀を含む合金、より具体的には銀−パラジウム−銅合金(APC)や銀−ルテニウム−金合金(ARA)、MoCr(モリブデンクロム)、NiCr(ニッケルクロム)、アルミニウム−ネオジム合金(Al−Nd)などが含まれる。また、光反射性の画素電極の表面には、ITO膜またはIZO膜が形成されていてもよい。
2)有機層
有機層は、画素電極上に配置された、少なくとも有機発光層を含む層である。通常、有機層は、バンク(後述)によって規定される領域に有機層の材料液を塗布することで形成される。たとえば、有機層の材料液(有機層の材料をアニソールやシクロヘキシルベンゼンなどの有機溶媒に溶解させた溶液)を、塗布法(例えば、インクジェット法)によって塗布し、乾燥させることによって、有機層を形成することができる。有機発光層の厚さは、特に限定されないが、例えば50〜100nm程度であればよい。
有機発光層に含まれる有機EL材料は、塗布法により有機発光層を形成できるものであれば特に限定されない。有機EL材料は、副画素(有機EL素子)が発する光の色(赤色、緑色または青色)に応じて、副画素ごとに適宜選択される。有機EL材料は、高分子有機EL材料および低分子有機EL材料のいずれでもよいが、塗布法により形成する観点からは高分子有機EL材料が好ましい。高分子有機EL材料を用いることで、他の部材に損傷を与えることなく有機発光層を容易に形成することができるからである。高分子有機EL材料の例には、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリアセチレン(polyacetylene)およびその誘導体、ポリフェニレン(polyphenylene(PP))およびその誘導体、ポリパラフェニレンエチレン(polyparaphenyleneethylene)およびその誘導体、ポリ3−ヘキシルチオフェン(poly-3-hexylthiophene(P3HT))およびその誘導体、ポリフルオレン(polyfluorene(PF))およびその誘導体などが含まれる。低分子有機EL材料の例には、トリス(8−キノリノラート)アルミニウムなどが含まれる。
有機層は、有機発光層に加えて、電子ブロック層などの機能層を有していてもよい。電子ブロック層は、画素電極(または正孔注入層)と有機発光層との間に配置される。電子ブロック層は、有機発光層に正孔を効率よく運ぶ機能、および画素電極(または正孔注入層)への電子の侵入をブロックする機能を担う。電子ブロック層は、例えばポリアニリン系の材料からなる層である。電子ブロック層は、電子ブロック層の材料液(例えば、電子ブロック層の材料をアニソールやシクロベンゼンなどの有機溶媒に溶解させた溶液)を、画素電極(または正孔注入層)上に塗布することで形成されうる。電子ブロック層の厚さは、特に限定されないが、例えば10〜40nm程度であればよい。
3)対向電極
対向電極は、有機層上に配置される導電性部材である。対向電極は通常陰極として機能するが、陽極として機能してもよい。対向電極は、1つの有機EL素子(副画素)に対し1つ配置されていてもよいし、複数の有機EL素子(副画素)に対し1つ配置されていてもよい。たとえば、1枚のパネルに含まれるすべての有機EL素子(副画素)が、1つの対向電極を共有していてもよい。
対向電極の材料は、本発明の有機ELディスプレイパネルがボトムエミッション型かトップエミッション型かによって異なる。本発明の有機ELディスプレイパネルがトップエミッション型の場合、対向電極の材料は、透明かつ導電体であれば特に限定されない。このような材料の例には、ITOやIZO、ZnO、バリウム、アルミニウム、酸化タングステンなどが含まれる。一方、本発明の有機ELディスプレイパネルがボトムエミッション型の場合、画素電極の材料は、導電体であれば特に限定されない。このような材料の例には、バリウムや酸化バリウム、アルミニウムなどが含まれる。
対向電極上には、さらに封止膜が配置されていてもよい。封止膜は、有機層や画素電極などを、水分や熱、衝撃などから保護する機能を担う。封止膜の材料の例には、窒化シリコンや酸化窒化シリコンなどが含まれる。
前述の通り、本発明の有機ELディスプレイパネルは、互いに隣接する画素Aおよび画素Bにおける、前記画素A内で前記画素Bに最も近い副画素aと前記画素B内で前記画素Aに最も近い副画素bとの間隔を「D」とした場合に、基板の端部における間隔D1が基板の中央部における間隔D2よりも短いことを特徴とする。
図2は、本発明の有機ELディスプレイパネルの特徴を説明するための模式図(平面図)である。この図では、説明の便宜上、バンクを省略している。図2Aは、基板の端部における画素および副画素の位置関係を示しており、図2Bは、基板の中央部における画素および副画素の位置関係を示している。
図2に示されるように、本発明の有機ELディスプレイパネルでは、互いに隣接する画素A 120Aおよび画素B 120Bにおける、前記画素A 120A内で前記画素B 120Bに最も近い副画素a 130aと前記画素B 120B内で前記画素A 120Aに最も近い副画素b 130bとの間隔を「D」とした場合に、基板の端部における間隔D1(図2A参照)が基板の中央部における間隔D2(図2B参照)よりも短い(D1<D2)。なお、図2では、副画素130の短軸方向の間隔Dのみを調整した例を示したが、図3に示されるように、副画素130の長軸方向の間隔Dのみを調整してもよい。もちろん、副画素130の長軸方向の間隔Dおよび短軸方向の間隔Dの両方を調整してもよい。
基板の端部における間隔D1と基板の中央部における間隔D2との差は、視認性の観点から、50μm以下が好ましい。たとえば、図2の例において、基板の端部における間隔D1が20μmの場合、基板の中央部における間隔D2は70μm以下が好ましい。このとき、副画素間の間隔Dは、基板の中央部から端部に向けて同じ値をとることなく漸次短くなってもよいし(例えば、32μm,29μm,26μm,23μm,20μm…)、同じ値をとりながら段階的に短くなってもよい(例えば、30μm,30μm,25μm,25μm,20μm…)。また、本発明の有機ELディスプレイパネルにおける副画素間の間隔Dの最大値は、75μm以下が好ましい。副画素間の間隔Dが75μmを超えると、有機層を形成する際に溶媒の蒸気濃度がかえって不均一となり、有機層の膜厚が不均一となるおそれがあるからである。
このように、本発明の有機ELディスプレイパネルは、基板の端部における間隔D1が基板の中央部における間隔D2よりも短いことを特徴とする。基板の端部における間隔D1を基板の中央部における間隔D2よりも短くすることの効果については、有機ELディスプレイパネルの製造方法について説明する際に説明する。
[バンク]
通常、本発明の有機ELディスプレイパネルは、有機EL素子(副画素)の有機層を規定するバンクをさらに有する。バンクの材料は、絶縁体であれば特に限定されない。バンクの材料の例には、ポリイミドなどの絶縁性樹脂が含まれる。バンクの表面は、濡れ性が低い(例えば、撥液性であること)が好ましい。バンクの表面の濡れ性を低くするには、例えば、バンクの材料をフッ素樹脂を含む絶縁性樹脂としたり、フッ素系ガスプラズマでバンクの表面を処理したりすればよい。
バンクの形状は、特に限定されず、ライン状バンクであってもよいし、格子状バンクであってもよい。
本発明の有機ELディスプレイパネルが互いに平行な複数のライン状バンクを有する場合、図4に示されるように、複数のライン状バンク140は、赤色の光を発する副画素130Rが一列に並んだ領域の有機層、緑色の光を発する副画素130Gが一列に並んだ領域の有機層、および青色の光を発する副画素130Bが一列に並んだ領域の有機層を規定する。この図では、各画素(副画素)の位置を特定するために、画素電極150の位置を破線で示している。図4に示されるように、本発明の有機ELディスプレイパネルがライン状バンクを有する場合は、ライン状バンク140の長軸方向と直交する方向で互いに隣接する画素A 120Aおよび画素B 120Bにおける、副画素a 130aと副画素b 130bとの間隔Dが調整される。
一方、本発明の有機ELディスプレイパネルが格子状バンクを有する場合、図5に示されるように、格子状バンク140は、赤色の光を発する副画素130Rの有機層、緑色の光を発する副画素130Gの有機層および青色の光を発する副画素130Bの有機層を規定する。この場合、図5Aに示されるように、副画素130の長軸方向で互いに隣接する画素A 120Aおよび画素B 120Bにおける、副画素a 130aと副画素b 130との間隔Dを調整してもよいし、図5Bに示されるように、副画素130の短軸方向で互いに隣接する画素A 120Aおよび画素B 120Bにおける、副画素a 130aと副画素b 130bとの間隔Dを調整してもよい。
本発明の有機ELディスプレイパネルがバンクを有する場合、互いに隣接する2つの画素A,Bにおける、副画素a,b間の間隔Dは、例えば、副画素a,b間のバンクの幅を調整することで調整されうる。また、互いに隣接する2つの画素A,Bにおける、副画素a,b間の間隔Dは、副画素aの有機層を規定するバンクと副画素bの有機層を規定するバンクとの間に間隙を設けることによっても調整されうる。この場合、バンク間の間隙に、バス電極などを配置してもよい。図6Aは、バンク140の幅を調整することにより間隔Dを調整した例を示す断面図であり、図6Bは、2つのバンク140の間に間隙を設けることにより間隔Dを調整した例を示す断面図である。
次に、本発明の有機ELディスプレイパネルの製造方法について説明する。
本発明の有機ELディスプレイパネルは、本発明の効果を損なわない限り、任意の方法で製造されうる。たとえば、本発明の有機ELディスプレイパネルは、1)基板を準備する第1のステップ、2)基板上に画素電極を形成する第2のステップ、3)基板上にバンクを形成する第3のステップ、4)バンクにより規定された領域に有機層を塗布形成する第4のステップ、および5)有機層上に対向電極を形成する第5のステップにより製造されうる。
1)第1のステップでは、基板を準備する。基板の種類は、製造する有機ELディスプレイパネルの種類(ボトムエミッション型またはトップエミッション型)に応じて適宜選択すればよい。
2)第2のステップでは、基板上に画素電極を形成する。画素電極の材料は、製造する有機ELディスプレイパネルの種類(ボトムエミッション型またはトップエミッション型)に応じて適宜選択すればよい。画素電極は、例えば、スパッタリング法などを用いて基板上に薄膜を形成し、この薄膜をエッチングしてパターニングすることにより形成されうる。
3)第3のステップでは、基板上にバンクを形成する。バンクの材料は、絶縁体であれば特に限定されない。バンクは、例えばフォトリソグラフィー法や、凸版印刷法、凹版印刷法などにより形成されうる。この第3のステップでは、基板の端部における副画素間の間隔D1が基板の中央部における副画素間の間隔D2よりも短くなるように、バンクを形成する(図2、図3および図6参照)。
4)第4のステップでは、バンクにより規定された領域に有機層を塗布形成する。具体的には、まず、有機層の材料を含む材料液をバンクにより規定された領域に塗布し、材料液をバンクにより規定された領域に貯留させる。材料液を塗布する方法は、特に限定されない。材料液を塗布する方法の例には、インクジェット法、ディスペンサー法、スクリーン印刷法、ダイコート法などが含まれる。次いで、有機層の材料液が塗布された基板を乾燥させて、バンクにより規定された領域に有機層を形成する。
従来の一般的な有機ELディスプレイパネルでは、基板の単位面積あたりの有機層の材料液を塗布しない領域の面積が、基板の端部と中央部とで同じであった。したがって、基板の端部における溶媒の蒸気濃度は、基板の中央部における溶媒の蒸気濃度に比べて低くなってしまっていた。その結果、材料液の乾燥速度が基板の中央部に比べて端部で速くなるため、有機層の膜厚が画素間で不均一となっていた。
これに対し、本発明の有機ELディスプレイパネルでは、基板の端部における副画素間の間隔D1を基板の中央部における副画素間の間隔D2よりも短くすることで、基板の単位面積あたりの有機層の材料液を塗布しない領域の面積を、基板の中央部に比べて端部で小さくしている。したがって、本発明の有機ELディスプレイパネルでは、基板の端部における溶媒の蒸気濃度と、基板の中央部における溶媒の蒸気濃度とが、ほぼ同一となる。その結果、材料液の乾燥が面内で同じスピードで進行するため、有機層の膜厚が面内で均一となる。
5)第5のステップでは、有機層上に対向電極を形成する。対向電極の材料は、製造する有機ELディスプレイパネルの種類(ボトムエミッション型またはトップエミッション型)に応じて適宜選択すればよい。対向電極は、例えば蒸着法やスパッタリング法などにより形成されうる。
以上の手順により、本発明の有機ELディスプレイパネルを製造することができる。
以上のように、本発明の有機ELディスプレイパネルは、基板の端部における副画素間の間隔D1が基板の中央部における副画素間の間隔D2よりも短いため、基板上における溶媒の蒸気濃度を均一化した状態で有機層を形成されうる。したがって、本発明の有機ELディスプレイパネルでは、従来の有機ELディスプレイパネルに比べて、有機層の膜厚が面内でより均一である。また、本発明の有機ELディスプレイパネルは、材料液を塗布する位置に応じて材料液の塗布量を調整する必要も無く、かつ特別な部材を設置する必要も無いため、高い生産性でかつ低コストで製造されうる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明するが、本発明はこれらの実施の形態により限定されない。
(実施の形態1)
実施の形態1では、ライン状バンクを有する本発明の有機ELディスプレイパネルの例を示す。
図7Aは、本発明の実施の形態1の有機ELディスプレイパネルを示す平面図である。この図では、対向電極を省略している。図7Bは、図7Aの平面図に各画素の位置を示す破線を追加した図である。
構造の観点から見ると、図7Aに示されるように、実施の形態1の有機ELディスプレイパネル100は、基板110、第1のバンク140a、第2のバンク(以下「ライン状バンク」ともいう)140b、第3のバンク140c、複数の画素電極150、複数の正孔注入層160、有機発光層(有機層)170および対向電極180(図示せず)を有する。有機発光層170には、赤色の光を発する有機発光層170R、緑色の光を発する有機発光層170Gおよび青色の光を発する有機発光層170Bが含まれる。なお、図7Aの平面図では、第1のバンク140aは、ライン状バンク140b、第3のバンク140cおよび有機発光層170の下にあるため、視認することはできない。同様に、画素電極150および正孔注入層160も、有機発光層170の下にあるため、視認することはできない。
動作の観点から見ると、図7Bに示されるように、基板110上には、複数の画素120がマトリクス状に配置されている。各画素120は、赤色の光を発する副画素130R、緑色の光を発する副画素130Gおよび青色の光を発する副画素130Bを有する。各副画素130R,G,Bは、画素電極150、正孔注入層160、有機発光層170R,G,B、対向電極180(図示せず)を有する。ここで、赤色の光を発する副画素130Rは、赤色の光を発する有機発光層170Rを有し、緑色の光を発する副画素130Gは、緑色の光を発する有機発光層170Gを有し、青色の光を発する副画素130Bは、青色の光を発する有機発光層170Bを有する。
基板110は、例えばガラス板や透明樹脂板などである。
第1のバンク140aは、基板110上に形成されており、正孔注入層160の材料液が塗布される領域を規定する(図9Aおよび図10A参照)。正孔注入層160の材料液が塗布される領域は、マトリクス状に配置される。第1のバンク140a上には、第2のバンク(ライン状バンク)140bおよび第3のバンク140cが形成されている。複数のライン状バンク140bは、互いに平行になるように一定の間隔(副画素の幅)で配置されている。一方、複数の第3のバンク140cはライン状バンク140bに直交するように、かつ各ライン状バンク140bの両端に接続するように配置されている。複数のライン状バンク140bおよび複数の第3のバンク140cにより、有機発光層170R,G,Bの材料液を塗布する領域が規定される(図9Bおよび図10A参照)。ライン状バンク140bの幅は、10〜75μm程度である。バンクの高さ(第1のバンク140aの高さとライン状バンク140bの高さの合計)は、0.5〜1μm程度である。
図7AにおいてD1〜D4の記号で示されるように、青色の光を発する有機発光層170B(副画素130B)と赤色の光を発する有機発光層170R(副画素130R)との間のライン状バンク140bの幅(間隔D)は、基板110の端部(図中左側)では狭く、基板110の中央部(図中右側)では広くなっている。すなわち、ライン状バンク140bの長軸方向と垂直な方向(図中左右方向)で互いに隣接する副画素130B,130R間に位置するライン状バンク140bの幅(間隔D)は、基板110の中央部から端部に向けて徐々に狭くなっている(D1≦D2≦D3≦D4かつD1<D4)。この構成は、基板の中心点を通過する線を軸として左右対称である。これに対し、赤色の光を発する有機発光層170R(副画素130R)と緑色の光を発する有機発光層170G(副画素130G)との間のライン状バンク140bの幅、および緑色の光を発する有機発光層170G(副画素130G)と青色の光を発する有機発光層170B(副画素130B)との間のライン状バンク140bの幅は、基板110上の位置に関わらず一定である。すなわち、画素120内で副画素130R,G,Bを隔てるバンクの幅は、一定である。
画素電極150は、基板110上にマトリクス状に配置されている(図8A参照)。各画素電極150は、副画素130内にそれぞれ1つずつ配置されている。また、画素電極150は、ライン状バンク140bにより規定された細長い領域に、1列に並んで配列される(図8B参照)。このとき、画素電極150の長軸方向は、ライン状バンク140bの長軸方向と平行であることが好ましい(図8B参照)。画素電極150の長軸の長さは、205〜460μm程度である。一方、短軸の長さは、55〜140μm程度である。
正孔注入層160は、第1のバンク140aにより規定された領域内の、画素電極150上に形成されている(図9Aおよび図10A参照)。正孔注入層160は、画素電極(陽極)150と有機発光層170との間に配置され、画素電極(陽極)150から有機発光層170への正孔の注入を補助する機能を担う。正孔注入層160の材料の例には、ポリスチレンスルホン酸をドープしたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(以下「PEDOT−PSS」という)およびその誘導体(共重合体など)、酸化タングステンや酸化モリブデンなどの遷移金属の酸化物などが含まれる。
有機発光層170は、正孔注入層160上に塗布形成された、有機EL材料を含む層である(図9Bおよび図10B参照)。有機発光層170に含まれる有機EL材料は、副画素130R,G,Bが発する光の色(赤色、緑色、青色)に応じて、副画素130R,G,Bごとに適宜選択される。有機発光層170の厚さは、50〜100nm程度である。
対向電極180(図示せず)は、有機発光層170上に配置されている。対向電極180の材料は、製造する有機ELディスプレイパネルの種類(ボトムエミッション型またはトップエミッション型)に応じて適宜選択される。
以下、図8〜10を参照して、実施の形態1の有機ELディスプレイパネル100の製造方法について説明する。
まず、第1のステップでは、基板110を準備する。
次いで、第2のステップでは、図8Aの平面図に示されるように、基板110上に画素電極150を形成する。たとえば、スパッタリング法などを用いて基板110上に薄膜を形成し、この薄膜をエッチングしてパターニングすることで、画素電極150を形成することができる。また、第4のステップにおいて正孔注入層160の材料液が画素電極150の表面によく馴染むように、画素電極150上にITO膜を形成し、画素電極150をITO膜で覆ってもよい。
次いで、第3のステップでは、図8Bの平面図に示されるように、基板110上にバンク(第1のバンク140a、ライン状バンク140b、第3のバンク140c)を形成する。このとき、ライン状バンク140bの長軸方向と垂直な方向(図中左右方向)で互いに隣接する画素120間に位置するライン状バンク140bの幅(間隔D)が、基板110の中央部から端部に向けて徐々に狭くなるようにする(D1≦D2≦D3≦D4かつD1<D4)。たとえば、フォトリソグラフィー法や凸版印刷法、凹版印刷法などによって、バンク(第1のバンク140a、ライン状バンク140b、第3のバンク140c)を形成することができる。
次いで、第4のステップでは、図9Aの平面図に示されるように、第1のバンク140aにより規定された領域内の、画素電極150上に、正孔注入層160を形成する。たとえば、インクジェット法やディスペンサー法、スクリーン印刷法、ダイコート法などにより正孔注入層160の材料液(例えば、正孔注入材料を水に溶解させた溶液)を第1のバンク140aにより規定された領域内に塗布し、乾燥させることによって、正孔注入層160を形成することができる。なお、正孔注入層160の材料が遷移金属の酸化物(酸化タングステンや酸化モリブデンなど)の場合は、第3のステップの前に蒸着法により正孔注入層160を形成することが好ましい。
次いで、第5のステップでは、図9Bの平面図および図10Aの断面図に示されるように、ライン状バンク140bおよび第3のバンク140cにより規定された領域に、有機発光層170の材料液を塗布する。たとえば、インクジェット法やディスペンサー法、スクリーン印刷法、ダイコート法などにより塗布することができる。
次いで、第6のステップでは、図7の平面図および図10Bの断面図に示されるように、第5のステップで有機発光層170の材料液を塗布された基板110を減圧乾燥して、有機発光層170を形成する。
次いで、第7のステップでは、有機発光層170上に対向電極180を形成する。たとえば、蒸着法やスパッタリング法などにより対向電極180を形成することができる。
以上の手順により、実施の形態1の有機ELディスプレイパネル100を製造することができる。
実施の形態1の有機ELディスプレイパネルは、基板の端部における副画素間の間隔Dが基板の中央部における副画素間の間隔Dよりも短いため、基板上における溶媒の蒸気濃度を均一化した状態で有機発光層(有機層)を形成されうる。したがって、実施の形態1の有機ELディスプレイパネルでは、従来の有機ELディスプレイパネルに比べてより有機発光層(有機層)の膜厚が面内で均一である。また、実施の形態1の有機ELディスプレイパネルは、材料液を塗布する位置に応じて材料液の塗布量を調整する必要も無く、かつ特別な部材を設置する必要も無いため、高い生産性でかつ低コストで製造されうる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、格子状バンクを有する本発明の有機ELディスプレイパネルの例を示す。
図11は、本発明の実施の形態2の有機ELディスプレイパネルを示す平面図である。
図11に示されるように、実施の形態2の有機ELディスプレイパネル200は、基板110、第1のバンク140a、格子状バンク210、複数の画素電極150、複数の正孔注入層160、有機発光層(有機層)170R,G,Bおよび対向電極180(図示せず)を有する。実施の形態2の有機ELディスプレイパネル200は、ライン状バンク140bおよび第3のバンク140cの代わりに格子状バンク210を有する点が、実施の形態1の有機ELディスプレイパネル100と異なる。実施の形態1の有機ELディスプレイパネル100と同じ構成要素については同一の符号を付し、重複箇所の説明を省略する。
格子状バンク210は、第1のバンク140a上に形成されており、有機発光層170R,G,Bの材料液を塗布する領域(副画素130R,G,B)を規定する。格子状バンク210の幅は、10〜75μm程度である。格子状バンク210の高さ(第1のバンク140aの高さと格子状バンク210の高さの合計)は、0.5〜1μm程度である。
図11においてD1〜D4の記号で示されるように、青色の光を発する有機発光層170B(副画素130B)と赤色の光を発する有機発光層170R(副画素130R)との間の格子状バンク210の幅(間隔D)は、基板110の端部(図中左側)では狭く、基板110の中央部(図中右側)では広くなっている。すなわち、副画素130の短軸方向(図中左右方向)で互いに隣接する副画素130B,130R間に位置する格子状バンク210の幅(間隔D)は、基板110の中央部から端部に向けて徐々に狭くなっている(D1≦D2≦D3≦D4かつD1<D4)。この構成は、基板の中心点を通過する線を軸として左右対称である。これに対し、赤色の光を発する有機発光層170R(副画素130R)と緑色の光を発する有機発光層170G(副画素130G)との間の格子状バンク210の幅、緑色の光を発する有機発光層170G(副画素130G)と青色の光を発する有機発光層170B(副画素130B)との間の格子状バンク210の幅、および同じ色の光を発する副画素130R,G,B間の格子状バンク210の幅は、基板110上の位置に関わらず一定である。
実施の形態2の有機ELディスプレイパネル200は、実施の形態1の有機ELディスプレイパネル100と同様の手順により製造されうる。
実施の形態2の有機ELディスプレイパネルは、実施の形態1の有機ELディスプレイパネルと同様の効果を有する。
(実施の形態3)
実施の形態1,2では、1画素の幅が基板の端部と中央部とで異なる例について説明した。すなわち、画素の幅を「W」とすると、実施の形態1,2の有機ELディスプレイパネルでは、基板の端部の画素の幅W1は、基板の中央部の画素の幅W4よりも狭かった(図7B、図10Bおよび図11参照)。実施の形態3では、すべての画素の幅が同じである、本発明の有機ELディスプレイパネルについて説明する。
図12Aは、本発明の実施の形態3の有機ELディスプレイパネルの部分拡大図(平面図)である。この図では、副画素130の短軸方向に1列に配列された10の画素120a〜jを図示している。ここで、第1の画素120aおよび第10の画素120jは、基板の両端に位置するものとする。また、この図では、対向電極およびバンクを省略している。
実施の形態3の有機ELディスプレイパネル300は、基板110、複数の画素電極150、有機発光層(有機層)170R,G,Bおよび対向電極180(図示せず)を有する。実施の形態3の有機ELディスプレイパネル300は、各画素120の幅が同じである点、および画素120ごとに画素120内における副画素130R,G,Bの位置が異なる点が、実施の形態1の有機ELディスプレイパネル100と異なる。実施の形態1の有機ELディスプレイパネル100と同じ構成要素については同一の符号を付し、重複箇所の説明を省略する。
実施の形態3の有機ELディスプレイパネル300では、すべての画素の幅(副画素の短軸方向の画素の長さ)が同じである。すなわち、図12Aに示されるように、第1の画素120aの幅W1、第2の画素120bの幅W2、…、第10の画素120jの幅W10は、すべて同じである。
一方、実施の形態3の有機ELディスプレイパネル300では、画素120内における副画素130R,G,Bの位置が、画素120ごとに異なっている。すなわち、基板の端部に位置する画素120に比べて、基板の中央部に位置する画素120では、画素120内における副画素130R,G,Bの位置が、より基板の中心点側に位置している。
図12Bは、第1の画素120aおよび第5の画素120eの拡大図である。この図からわかるように、第1の画素120aでは、副画素130R,G,Bがほぼ中央に配置されているのに対し、第5の画素120eでは、副画素130R,G,Bが基板の中心点側に配置されている。なお、各画素120における副画素130間の間隔は、すべての画素120において同じである。
このように、画素120内における副画素130R,G,Bの位置を画素120ごとに変えることで、基板の端部の間隔Dを基板の中央部の間隔Dよりも短くすることができる。図12Aの例では、D1<D2<D3<D4となっている。なお、実施の形態3の有機ELディスプレイパネル300では、基板の中央部の間隔D5のみは、間隔D1〜D4よりも狭くなるが、本発明の効果はある程度得られる。
実施の形態3の有機ELディスプレイパネルは、実施の形態1の有機ELディスプレイパネルと同様の効果を有する。
(実施の形態4)
実施の形態3では、1画素内の副画素間の幅が同じ例について説明した(図12B参照)。実施の形態4では、1画素内の副画素間の間隔が基板の端部と中央部とで異なる例について説明する。
図13は、本発明の実施の形態4の有機ELディスプレイパネルの部分拡大図(平面図)である。この図では、副画素130の短軸方向に1列に配列された10の画素120a〜jを図示している。ここで、第1の画素120aおよび第10の画素120jは、基板の両端に位置するものとする。また、この図では、対向電極およびバンクを省略している。
実施の形態4の有機ELディスプレイパネル400は、基板110、複数の画素電極150、有機発光層(有機層)170R,G,Bおよび対向電極180(図示せず)を有する。実施の形態4の有機ELディスプレイパネル400は、画素120ごとに画素120内における副画素130R,G,Bの位置が異なる点、および画素120ごとに画素120内の副画素130間の間隔が異なる点が、実施の形態3の有機ELディスプレイパネル300と異なる。実施の形態3の有機ELディスプレイパネル300と同じ構成要素については同一の符号を付し、重複箇所の説明を省略する。
実施の形態4の有機ELディスプレイパネル400では、すべての画素の幅(副画素の短軸方向の画素の長さ)が同じである。すなわち、図13Aに示されるように、第1の画素120aの幅W1、第2の画素120bの幅W2、…、第10の画素120jの幅W10は、すべて同じである。
一方、実施の形態4の有機ELディスプレイパネル400では、画素120内における副画素130R,G,Bの位置が、画素120ごとに異なっている。すなわち、基板の端部に位置する画素120に比べて、基板の中央部に位置する画素120では、画素120内における副画素130R,G,B間の間隔が、より狭くなっている。
図13Bは、第1の画素120aおよび第5の画素120eの拡大図である。この図からわかるように、第5の画素120eにおける副画素130R,G,B間の間隔は、第1の画素120aにおける副画素130R,G,B間の間隔よりも狭くなっている。
このように、画素120内における副画素130R,G,B間の間隔を画素120ごとに変えることで、基板の端部の間隔Dを基板の中央部の間隔Dよりも短くすることができる。図12Aの例では、基板の中央部の第4〜第7の画素120d〜gにおける副画素130R,G,B間の間隔を、その他の画素120a〜c,h〜jにおける副画素130R,G,B間の間隔よりも狭くしている。その結果、D1<D2<D3となっている。
実施の形態4の有機ELディスプレイパネルは、実施の形態3の有機ELディスプレイパネルと同様の効果を有する。
本発明の有機ELディスプレイパネルは、従来の有機ELディスプレイパネルに比べて、有機層の膜厚が面内でより均一であり、かつ高い生産性で、低コストで製造されうるため、例えば大型の有機ELディスプレイを製造する際に有用である。
また、本発明の思想は、有機ELディスプレイパネルの製造だけではなく、例えば液晶ディスプレイパネルのカラーフィルタ基板にも適用することができる。
100,200,300,400 有機ELディスプレイパネル
110 基板
120 画素
130 副画素(有機EL素子)
130R 赤色の光を発する副画素
130G 緑色の光を発する副画素
130B 青色の光を発する副画素
140 バンク
140a 第1のバンク
140b 第2のバンク(ライン状バンク)
140c 第3のバンク
150 画素電極
160 正孔注入層
170 有機層または有機発光層
170’ 乾燥前の有機EL材料を含む材料液
180 対向電極
210 格子状バンク
W 1画素の幅
D 画素A内で画素Bに最も近い副画素aと画素B内で画素Aに最も近い副画素bとの間隔

Claims (5)

  1. 基板と、前記基板上にマトリクス状に配置された複数の画素とを有する有機ELディスプレイパネルであって、
    前記画素は、それぞれ、赤色の光を発する副画素、緑色の光を発する副画素および青色の光を発する副画素を有し、
    前記副画素は、それぞれ、前記基板上に配置された画素電極と、前記画素電極上に塗布形成された有機層と、前記有機層上に配置された対向電極とを有し、
    前記基板の端部に配置された互いに隣接する画素A1および画素B1における、前記画素A1内で前記画素B1に最も近い副画素a1と前記画素B1内で前記画素A1に最も近い副画素b1との間隔D1は、前記基板の中央部に配置された互いに隣接する画素A2および画素B2における、前記画素A2内で前記画素B2に最も近い副画素a2と前記画素B2内で前記画素A2に最も近い副画素b2との間隔D2よりも短い、
    有機ELディスプレイパネル。
  2. 前記赤色の光を発する副画素が一列に並んだ領域の有機層、前記緑色の光を発する副画素が一列に並んだ領域の有機層、および前記青色の光を発する副画素が一列に並んだ領域の有機層のそれぞれを規定する、互いに平行な複数のライン状バンクをさらに有する、請求項1に記載の有機ELディスプレイパネル。
  3. 前記赤色の光を発する副画素の有機層、前記緑色の光を発する副画素の有機層および前記青色の光を発する副画素の有機層のそれぞれを規定する格子状バンクをさらに有する、請求項1に記載の有機ELディスプレイパネル。
  4. 互いに隣接する画素Aおよび画素Bにおける、前記画素A内で前記画素Bに最も近い副画素aと前記画素B内で前記画素Aに最も近い副画素bとの間隔は、前記基板の端部から前記基板の中央部に向けて漸次短くなる、請求項1に記載の有機ELディスプレイパネル。
  5. 前記赤色の光を発する副画素の面積は、それぞれ同一であり、
    前記緑色の光を発する副画素の面積は、それぞれ同一であり、
    前記青色の光を発する副画素の面積は、それぞれ同一である、
    請求項1に記載の有機ELディスプレイパネル。
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