JP2010009753A - 有機el表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機EL表示装置の全面において、正孔輸送層,中間層,有機発光層などの各機能層の膜厚を均一化することで、有機EL表示装置の部分的な輝度ムラを低減させることが可能な有機EL表示装置およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】絶縁層に駆動TFT素子が配置され、絶縁層の凸部の上表面に駆動TFT素子と電気的に接続された画素電極が形成され、絶縁層を覆い、かつ、画素電極の発光領域が露出するように画素規制層が設けられ、発光領域上に画素電極側から正孔輸送層,中間層,有機発光層が順に積層され、有機発光層上にカソード電極層を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機EL表示装置及びその製造方法に関するものである。
有機EL表示装置は、具体的には有機化合物の電界発光を利用した発光素子を利用した有機ELデバイスを指す。
以下、有機ELデバイスの構造について簡単に説明する。
有機ELデバイスは、「カソード電極」及び「画素電極(アノード電極)」、並びに、両極の間に配置された電界発光する有機化合物を含む「有機発光素子」を有する。電界発光する有機化合物は、低分子有機化合物の組み合わせと、高分子有機化合物とに大別される。電界発光する高分子有機化合物の例には、PPVと称されるポリフェニレンビニレンやその誘導体などが含まれる。電界発光する高分子有機化合物を利用した有機ELデバイスは、比較的低電圧で駆動でき、消費電力が少なく、ディスプレイデバイスの大画面化に対応しやすいとされ、積極的にその研究が行なわれている。
また、電界発光する高分子有機化合物は、その発光する光の色(R,G,B)に応じて、各画素にインクジェットなどの印刷技術を用いて配置される場合が多い。一例として、高分子有機化合物と溶媒を含むポリマーインクを、インクジェットヘッドから吐出して印刷する技術が知られている。その際、隣り合う画素にポリマーインクが浸入しないようにする必要があり、例えば、画素に含まれる各副画素を規定する隔壁(バンク)を設けて、各副画素だけに正確にポリマーインクを正確に滴下することによって、隣り合う画素へのインクの浸入を抑制するものが知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開2006−156258号公報 特開2006−252988号公報
しかしながら、上記従来のような構成では、画素領域(画素)Pを仕切るようにバンク部(隔壁)が画素Pごとに形成され、バンク部によって規制された領域に、正孔注入/輸送層110a,発光層110bの各層(通常、本願のように「中間層」も形成することも多い)を、インクジェットを利用して形成するため、各画素Pによって正孔注入/輸送層,などの各層の膜厚にばらつきが生じる可能性があり、その結果、表示デバイスの一部(例えば、R,G,Bの1ライン)において輝度ムラが生じる原因となり得る。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、有機EL表示装置の全面において、正孔輸送層,中間層,有機発光層などの各機能層の膜厚を均一化することで、有機EL表示装置の部分的な輝度ムラを低減させることが可能な有機EL表示装置およびその製造方法を提供することを課題とする。
本願の請求項1に係る発明は、絶縁層に駆動TFT素子が配置され、前記絶縁層の凸部の上表面に前記素子と電気的に接続された画素電極が形成され、前記絶縁層を覆い、かつ、前記画素電極の発光領域が露出するように画素規制層が設けられ、前記発光領域上に前記画素電極側から正孔輸送層,中間層,有機発光層が順に積層され、前記有機発光層上にカソード電極層が設けられる点に特徴があり、有機EL表示装置の全面において、正孔輸送層,中間層,有機発光層などの各層の膜厚を均一化することで、有機EL表示装置の部分的な輝度ムラを低減させることを可能とする(発明の効果1)。
このとき、画素規制層は、酸化シリコン,窒化シリコン,酸化窒化シリコンから選択される材料であると好適である(本願の請求項2に係る発明)。
また、本願の請求項3に係る発明は、上記本願の請求項1又は2に係る発明に加え、画素電極は、一方向に複数個パターニングして形成されている点に特徴がある。更に、本願の請求項4に係る発明は、上記本願の請求項1〜3に係る発明に加え、画素電極は長手部と短手部とを有して構成され、画素電極の長手方向に垂直な断面における、画素電極の短手部の長さは、前記断面における、画素電極が形成される前記絶縁層の表面の長さよりも短い点に特徴があります。また、本願の請求項5に係る発明は、上記本願の請求項1〜4に係る発明に加え、絶縁層の全表面に正孔輸送層及び中間層が形成され、前記絶縁層の凸部の上表面のみに有機発光層が形成されている点に特徴があり、上記発明の効果1を奏する。
また、本願の請求項6〜8に係る発明は、正孔輸送層は金属酸化物である場合であり、それぞれの構造によって、上記発明の効果1を奏することに加え、カソード電極と正孔輸送層(金属酸化物)との電気的なショートの問題を解決でき、有機EL表示装置の発光効率をより高めることを可能とする。このとき、金属酸化物は、酸化タングステン,酸化モリブデン,酸化バナジウムの何れかの材料であると好適である(本願の請求項10に記載の発明)。また、本願の請求項9に係る発明は、上記本願の請求項1〜8に係る発明に加え、絶縁層(無機バンク)の一部が画素電極間において画素電極側に張り出す構造となっている点(所謂、くびれ構造)に特徴があり、このような構造は、(1)他の画素の膜厚のばらつきをくびれ構造とすることで低減(膜厚の均一化)することができること、(2)画素内にほこり等の付着物が付いた場合、当該付着物により液体が堰き止められることがあるが、くびれ構造とすることで、半ピクセル構造を実現でき、付着物による欠陥を最小限に防ぐことが可能となるという利点があり有用な構造であると言える。
更に、本願の請求項11に係る発明は、絶縁層の凸部の上表面に画素電極を形成する第1ステップと、前記画素電極が形成された絶縁層を回転しながら、前記絶縁層上に正孔輸送層と中間層の夫々のインクを順にスピンコートにより塗布する第2ステップと、前記画素電極の発光領域が露出するように画素規制層を形成する第3ステップと、前記発光領域に有機発光層をパターニングして形成する第4ステップと、前記画素電極上にカソード電極層を設ける第5ステップと、で構成される点に特徴があり、その結果、有機EL表示装置の全面において、正孔輸送層,中間層,有機発光層などの各層の膜厚を均一化することで、有機EL表示装置の部分的な輝度ムラを低減させることを可能とすることに加え、正孔輸送層と中間層とをスピンコートにより形成することができるため、製造工数(タクト)を低減することができるという効果も奏する。
本発明の有機EL表示装置は、有機EL表示装置の全面において、正孔輸送層,中間層,有機発光層などの各層の膜厚を均一化することで、有機EL表示装置の部分的な輝度ムラを低減させることができる。
本発明の有機EL表示装置は、図1に示す如く、画素電極(アノード電極)1とカソード電極(陰極)7,並びに,両電極に挟まれた各機能層(正孔輸送層4,中間層5,及び,有機発光層6を含む)を有する有機EL素子を有する。更に、有機EL素子を駆動するための薄膜トランジスタ(駆動TFT)(符号なし)を有し、有機EL素子の画素電極1と、駆動TFTのソース電極S又はドレイン電極Dとが接続されている。このとき、画素電極1が、凸形状の絶縁層の凸部の上表面2aに形成されているのが特徴である。
また、本発明の有機EL表示装置の基板SBは、ボトムエミッション型、或いは、トップエミッション型と言った型の違いによってその材質が異なる。例えば、ボトムエミッション型の場合は、一般的には駆動TFTが発光素子と同一平面状にあり、トップエミッション型の場合は、駆動TFTが発光層の下部に形成されることが多い。具体的には、ボトムエミッション型の場合には、基板が透明であることが求められるので、ガラスや透明樹脂などの基板であれば良く、トップエミッション型の場合には、基板が透明である必要はなく、その材質は任意である。
また、画素電極1は、画素領域ごとにパターニングされており、一方向に複数本形成されている。一方向に延びる画素電極の場合には、互いに平行であることが好ましい。具体的には、駆動TFTなどがあるアクティブ駆動型素子の場合には、画素電極1は画素領域ごとにパターン形状を成しており、パッシブ駆動型素子の場合は、画素電極1はライン形状をしている。なお、アクティブ駆動型素子の場合は、画素領域に形成された画素電極同士は電気的に繋がっていない。ボトムエミッション型の場合には、画素電極1が透明電極であることが求められ、ITO(酸化インジウム・スズ)、IZO(酸化インジウム亜鉛)、ZnO(酸化亜鉛)などで形成すればよい。これに対して、トップエミッション型の場合には、画素電極1に光反射性が求められ、例えば銀を含む合金、より具体的には、銀−パラジウム−銅合金(APCとも称する)、MoCr(モリブデンクロム)、NiCr(ニッケルクロム)等で形成すれば良い。
また、画素電極1の表面は、正孔輸送層4(特にPEDOT)の濡れ性の向上のためにITO膜を形成してもよい。更に、APC、MoCr、NiCr等の反射陽極に直接、正孔輸送層4の正孔注入材料となる、WOx(酸化タングステン)、MoOx(酸化モリブデン)、TiO2(酸化チタン)、NiO(酸化ニッケル)、V25(5酸化バナジウム)、RuO2(酸化ルテニウム)を直接形成しても良い。また、前述した酸化物を組み合わせた材料でもよい。この場合は、PEDOTのような正孔輸送層は不要となる。
なお、この時、導電率の観点から、特にWOx、MoOxを選択すると表示装置の性能上、好適となる。画素電極1が形成された基板面には、正孔輸送層4又は中間層5が形成されている。無論、両方の層が形成されていても良く、絶縁層側から正孔輸送層4、中間層5の順に形成すれば良い。また、正孔輸送層4が形成されない場合もあり得る。
正孔輸送層4とは、正孔注入材料からなる層であり、正孔注入材料の例には、PEDOT((poly(ethylenedioxy)thiophene)/ポリアルキルチオフェン誘導体)と称される導電性の材料)や、その誘導体(共重合体など)が含まれる。正孔輸送層4の厚さは、通常10nm以上100nm以下であり、約60nmで有り得る。また、正孔輸送層4の代替として、WOx(タングステンオキサイド)の層を配置しても良い。正孔輸送層4であるWOxの厚みは、通常10nm以上100nm以下であり、約50nmで有り得る。中間層5は、正孔輸送層4に電子が輸送されるのをブロックする役割や、有機発光層6に正孔を効率良く運ぶ役割などを有し、例えばポリアニリン系の材料からなる層である。中間層5の厚さは通常、5nm以上100nm以下であり、約20nmで有り得る。また、画素電極1は、絶縁層2(具体的には、絶縁層2の凸部の上表面2a)に形成されていれば良い(図1参照)。
また、絶縁層2表面に形成された画素電極1と、その隣り合う画素電極1との間には、絶縁層2(画素規制層3)の一部が画素電極1側に張り出すような形状もあり得る(図2参照)。また、正孔輸送層4が、WOx,MoOx,TiO2,NiO,V25,RuO2と言った金属酸化物の場合、画素規制層3の下部に金属酸化物が配置される構造としてもよい。
本発明の有機EL表示装置は、発光層として有機発光層(高分子材料でも低分子材料でも可)を含むことが好ましい。有機発光層の材料は、各画素から所望の発色(レッドR,グリーンG,ブルーB)が生じるように、適宜選択される。例えば、レッド画素の隣わりにグリーン画素を配置し、グリーン画素の隣わりにブルー画素を配置し、ブルー画素の隣わりにレッド画素を配置する。発光材料と溶媒を含むインクを、インクジェットなどの塗布法によって画素領域に塗布することによって、容易かつ他の材料に損傷を与えることなく有機発光層を形成することができる。
発光材料の例には、ポリフェニレンビニレン及びその誘導体、ポリアセチレン(Poly acetylene)及びその誘導体、ポリフェニレン(Poly phenylene (PPP))及びその誘導体、ポリパラフェニレンエチレン(Poly para phenylene ethylene (PPV))及びその誘導体、ポリ3−ヘキシルチオフェン(Poly 3−hexyl thiophene(P3HT))及びその誘導体、ポリフリオレン(Poly Fluorene (PF))及びその誘導体などが含まれる。また、有機発光層の厚さは約50〜100nm(例えば60nm)であることが好ましい。
本発明の有機EL表示装置は、有機発光層上にカソード電極層を有する。カソード電極7層の材質は、ボトムエミッション型か、トップエミッション型かによってその材質が異なる。トップエミッション型の場合には、カソード電極7が透明である必要があるのでITO電極やIZO電極などを含む材料で形成することが好ましい。また、Ba,Al,WOxで構成しても良い。また、トップエミッション型の場合には、有機発光層6とカソード電極7との間に有機バッファー層等を含む材料で構成してもよい。また、ボトムエミッション型の場合には、例えば、Ba或いはBaO,Alで構成すると良い。一方、ボトムエミッション型の場合にはカソード電極が透明である必要はなく、任意の材質の電極を用いればよい。
カソード電極7は、各画素領域に配置された有機発光層6上に形成されていれば良いが、通常は、画素領域全体を覆うように形成されている。カソード電極7は、通常、蒸着法により形成され、必ずしも画素領域ごとに分離されていなくても良い。つまり、画素電極1が画素電極1ごとに独立して制御されていれば、画素電極1をドライブするTFT素子が独立しているので、カソード電極を複数の画素領域で共有することができる。本発明の有機EL表示装置に、更にカソード電極7を形成した面にカバー材(封止材/封止膜8)を設けて封止してもよい。このカバー材により水分や酸素の浸入を抑制できる。
本発明の有機EL表示装置は、本発明の効果を損なわない限り、任意の方法で製造され得る。好ましい製造方法の典型例(図1に示す有機EL表示装置)を、図3を参照しながら説明する。なお、製造方法において、薄膜トランジスタ(駆動TFT)を絶縁層2に形成する方法に関する内容は省略し、絶縁層2のうち凸部の上表面2aに画素電極1を形成した後、カソード電極7を形成するまでの方法を詳述する。
<ステップ1>
まず、絶縁層2(平坦化層3aを含む)を準備する。図3(1)において、絶縁層2にゲート電極Gが形成され、平坦化層3a(これも絶縁層である。)には、ソース電極Sとドレイン電極Dが形成され、駆動TFT素子が設けられている。なお、ソース電極Sとドレイン電極Dを覆うように設けられる平坦化層3aは、スピンコート法によって形成すれば良い。
<ステップ2>
次に、図3(2)に示すように、平坦化層3aに対して、フォトリソグラフィーやドライエッチング等で開口部(駆動TFT素子と後述する画素電極1とを電気的に接続するためのコンタクトホールH)を形成する。
<ステップ3>
そして、前述のコンタクトホールHを含む平坦化層3aの一部にスパッタ法を用いて画素電極1の材料を成膜し、その上にフォトレジスト(PR)を塗布した後、ウエットエッチング又はドライエッチング等により上記画素電極材料をパターニングすることで、画素電極1を形成する(図3(3)参照)。
その他の形成方法としては、平坦化層3a上にインクジェット,ディスペンサー,凸版,凹版印刷などにより画素電極1の材料(インク)を塗布し、乾燥させることにより、画素電極1をパターニングする方法でも良い。このとき、画素電極1は駆動TFT素子と電気的に接続される。
<ステップ4>
続いて、CVD法によって画素電極1を含む平坦化層3aの表面に酸化シリコン(SiO2)などの画素規制層(バンク)3を形成する。画素規制層3の材料としては、酸化シリコン(SiO2)のほか、窒化シリコン(SiN),酸化窒化シリコン(SiON)であっても良い。なお、ステップ4(図3(4))以降の説明においては、画素電極1と電気的に接続される駆動TFT素子に関しては、省略して説明を進めるものとする。
<ステップ5>
画素規制層3の表面にPRを塗布し、所望の箇所(本実施例の場合、画素電極1の上方)のみPRを抜き取る(図3(5)参照)。
<ステップ6>
この状態でSiF,CF4等のガスでドライエッチング処理を施すことで、図3(6)のように、画素規制層3の一部を抜き取り、画素電極1の表面の一部を露出させる。すなわち、PRの開口部とほぼ同寸法に画素規制層3の一部を抜き取る。例えば、画素規制層3の厚みは10nm〜100nm程度であり、画素規制層3の一部を抜き取った部分(つまり、画素規制層3の開口部)の寸法は、例えば、5インチの場合、横50μm〜90μm程度,縦150μm〜250μm程度である。
<ステップ7>
そして、紫外線処理(UV処理)や、酸素プラズマなどで画素規制層3の表面に形成されているフォトレジスト(PR)を全て除去する(アッシング処理)(図3(7)参照)。このとき、図2のように、画素規制層3の一部が画素電極間との間で距離が変化する(くびれ構造/画素規制層3の距離が狭まる構造)とすることで、(ア)他の画素の膜厚のばらつきをくびれ構造とすることで低減(膜厚の均一化)することができること、(イ)画素内にほこり等の付着物が付いた場合、当該付着物により液体が堰き止められることがあるが、くびれ構造とすることで、半ピクセル構造を実現でき、付着物による欠陥を最小限に防ぐことが可能となるという利点ある。
<ステップ8>
次に、平坦化層3aのうち画素電極1と、隣り合う画素電極1との間に凹部を形成すべく、画素規制層3と平坦化層3aに対して、フォトリソグラフィーやドライエッチング,ウエットエッチング等で凹部を形成する(図3(8)参照)。
<ステップ9>
そして、前述した凸部の上表面に画素電極1が形成された絶縁層2を含む基板(図示せず)を回転させながら、正孔輸送層4に対応するインクを塗布すること(スピンコート法)で画素電極1の表面を含む、絶縁層2(平坦化層3a)の表面に正孔輸送層4を形成する(図3(9)参照)。
<ステップ10>
前述したステップ9と同様な考え(スピンコート法)で、絶縁層2(平坦化層3a)の表面に形成された正孔輸送層4上に中間層5を形成する(図3(10)参照)。
このように、正孔輸送層4と中間層5を形成する際、スピンコート法を用いるために、夫々の層の膜均一性を高めることを可能としている。
<ステップ11>
更に、図3(11)に示す如く、画素領域にインクジェットなどを用いて、有機発光層6の材料であるインクを塗布し、乾燥させることで画素領域に有機発光層6を形成する。基本的に有機発光層6のインクは、画素規制層3のエッジ部で規制され、有機発光層6の上面への漏れを防ぐことができるが、有機発光層6の上面に形成された溝部(突起部でも良い)によって、少なくとも溝部の外側までインクが漏れることを防止できる(図示せず)。
<ステップ12>
続いて、有機発光層6を覆うようにカソード電極7を形成する(図3(12))。例えば、蒸着法やスパッタリング法を利用して形成すればよい。カソード電極7は、カソード電極7は、最低限、各画素領域に配置された有機発光層上に形成されていれば良いが、通常は、画素領域全体を覆うように形成されるが、必ずしも画素領域ごとに分離されていなくても良い。つまり、画素電極1が画素電極ごとに独立して制御されていれば、画素電極1をドライブするTFT素子が独立しているので、カソード電極7を複数の画素領域で共有することができる。
<ステップ13>
最後に、カソード電極7を形成した面に封止膜8を設けて封止する(図3(13))。この封止膜8により水分や酸素の浸入を抑制できる。
このようなステップにて、表示デバイスが製造される。
(具体的な実施形態)
以下において、図面を参照して本発明の実施形態をより詳細に説明する。図1はライン型の有機EL表示装置の平面図である。
図1に示された有機EL表示装置は、基板SBと、パターニングされ形成された複数の画素電極1(画素電極1は、「R」「G」「B」ごとに一方向に等間隔にパターニングされて形成されている。)と、複数の画素電極1と平行(ライン状,一方向)に形成された複数本の画素規制層3が配置されている。画素電極1は画素規制層3の間に形成されている。画素領域は、レッドの光を発光する画素領域R、グリーンの光を発光する画素領域G、ブルーの光を発光する画素領域Bに分類され、順番に配置されている。
画素領域は、カソード電極7で覆われており、画素規制層3によってR(レッド),G(グリーン),B(ブルー)の画素領域に分離されている。図1では示していないが、画素規制層3の上面には、溝又は突起部が形成されていてもよい。なお、この溝又は突起部の役割は、画素領域に塗布されるインクが外側にはみ出すことを防止するために設けられる。
図1(B)は、図1(A)に示された有機EL表示装置のうちA−A断面(但し、RGBの一組)を示す平面図である。画素領域は、画素規制層3で規定され、各色に対応する有機発光層6が配置されている。また、図1(C)は、図1(A)に示された有機EL表示装置のうちB−B断面(但し、RGBのうち1つの画素電極)を示す平面図である。
このとき、図2に示すように、画素規制層3の一部(画素電極1と画素電極1との間)が画素電極1側に張り出す構造になっていても良い。言い換えると、画素規制層3の一部がくびれ形状となっている構造である。このように画素規制層3の一部を特徴的な構造とする理由(メリット)は、正孔輸送層4が導電性材料(例えばPEDOT)のような場合、ピクセルの一部をくびれ構造にすることにより、導電性材料のピクセル化を行い、高抵抗の材料(例えば中間層、有機発光層)は、膜厚の均一性を出すためにピクセル間の一部が繋がった構造としてもよい点にある。また、画素領域内にほこり等の付着物が付いた場合、当該付着物により液体が堰き止められることがあるが、図2に示すような、くびれ構造とすることで、半ピクセル構造を実現でき、付着物による欠陥を最小限に防ぐことが可能となるという利点があり有用な構造であると言える。
また、図4のような有機EL表示装置の構造もあり得る。これは、正孔輸送層4が酸化タングステン,酸化モリブデン,酸化バナジウムなどの金属酸化物の場合を示すものである。この場合、正孔輸送層4(以下、「金属酸化物層4a」と称す)は、無機バンク3で規定される領域内のみに配置されるのではなく、同図のように、画素電極1を覆いかつ金属酸化物層4aの一部が絶縁層2の表面にも及ぶように形成することが好ましい。
図4のような有機EL表示装置の構造の作製方法(図示せず)としては、例えば、絶縁層2の表面に画素電極1を形成した後、スピンコート法やインクジェット法などで、金属酸化物層4aの材料のインクを塗布し、乾燥させて金属酸化物層4aを形成し、次いで、前述したような<ステップ4>から<ステップ7>の如く画素規制層3を設け、更に、画素規制層3,金属酸化物層4a及び平坦化層3aに対して、フォトリソグラフィーやドライエッチング,ウエットエッチング等で凹部を形成する。そして、画素規制層3で囲まれた画素領域に対して、スピンコート法などで金属酸化物層4a上に中間層5を形成し、当該画素領域にインクジェットなどを用いて、有機発光層6の材料であるインクを塗布し、乾燥させることで画素領域に有機発光層6を形成する。
また、金属酸化物層4aの形成には2パターンが考えられ、(1)金属酸化物層4a自体も画素電極1の形状に沿ってパターニングされ、かつ、SiO2などの画素規制層3が画素電極1の上面のみを除して形成されているもの(図4(B)参照)、(2)金属酸化物層4aは画素規制層3に沿って形成(パターニングを行わないベタ塗り)されているもの(図7(C)参照)である。何れの場合も金属酸化物層4aのエッジ部が無機物で覆われる構造を成している。
正孔輸送層4の材料が金属酸化物の場合には、図4のような構造とすることで、カソード電極7と正孔輸送層4とのショートの問題を解決でき、表示デバイスの発光効率をより高めることを可能とする。
本発明の有機EL表示装置は、有機ELディスプレイ(大画面テレビ,ムービー,携帯電話などの情報機器端末のモニタなど)に適用可能である。
(A)有機EL表示装置の平面図、(B)有機EL表示装置のうちA−A断面の拡大図、(C)有機EL表示装置のうちB−B断面の拡大図 画素規制層の一部が画素電極間において画素電極側に張り出す構造を示す図 典型的な有機EL表示装置(図1の有機EL表示装置)の製造方法を示す図 金属酸化物のエッジ部が無機物で覆われている状態を示す図
符号の説明
1 画素電極
2 絶縁層
2a 絶縁層の凸部の上表面
3 画素規制層(バンク)
3a 平坦化層
4 正孔輸送層
4a 金属酸化物層
5 中間層
6 有機発光層
7 カソード電極(陰極)
8 封止膜
SB 基板
S ソース電極
D ドレイン電極
G ゲート電極
H コンタクトホール

Claims (11)

  1. 絶縁層に駆動TFT素子が配置され、前記絶縁層の凸部の上表面に前記素子と電気的に接続された画素電極が形成され、
    前記絶縁層を覆い、かつ、前記画素電極の発光領域が露出するように画素規制層が設けられ、前記発光領域上に前記画素電極側から正孔輸送層,中間層,有機発光層が順に積層され、前記有機発光層上にカソード電極層が設けられる
    有機EL表示装置。
  2. 前記画素規制層は、酸化シリコン,窒化シリコン,酸化窒化シリコンから選択される材料である請求項1に記載の有機EL表示装置。
  3. 前記画素電極は、一方向に複数個パターニングして形成される請求項1又は2に記載の有機EL表示装置。
  4. 前記画素電極は長手部と短手部とを有して構成され、
    前記画素電極の長手方向に垂直な断面における、前記画素電極の短手部の長さは、前記断面における、前記画素電極が形成される前記絶縁層の表面の長さよりも短い請求項1〜3の何れかに記載の有機EL表示装置。
  5. 絶縁層の全表面に正孔輸送層及び中間層が形成され、前記絶縁層の凸部の上表面のみに有機発光層が形成されている請求項1〜4の何れかに記載の有機EL表示装置。
  6. 前記正孔輸送層は金属酸化物であり、前記金属酸化物は前記画素電極及び絶縁層表面を覆って設けられる請求項1〜5の何れかに記載の有機EL表示装置。
  7. 前記正孔輸送層は金属酸化物であり、前記金属酸化物は前記画素電極を覆いかつパターニングして形成される請求項1〜6の何れかに記載の有機EL表示装置。
  8. 前記画素規制層は前記画素電極が露出するように設けられ、金属酸化物の正孔輸送層は、前記画素規制層及び前記画素電極を覆うように形成される請求項1〜7の何れかに記載の有機EL表示装置。
  9. 前記画素規制層上に無機バンクが形成されると共に、前記無機バンク一部がくびれている請求項1〜8の何れかに記載の有機EL表示装置。
  10. 前記金属酸化物は、酸化タングステン,酸化モリブデン,酸化バナジウムの何れかの材料である請求項6〜9の何れかに記載の有機EL表示装置。
  11. 絶縁層の凸部の上表面に画素電極を形成する第1ステップと、
    前記画素電極が形成された絶縁層を回転しながら、前記絶縁層上に正孔輸送層と中間層の夫々のインクを順にスピンコートにより塗布する第2ステップと、
    前記画素電極の発光領域が露出するように画素規制層を形成する第3ステップと、
    前記発光領域に有機発光層をパターニングして形成する第4ステップと、
    前記画素電極上にカソード電極層を設ける第5ステップと、で構成される、
    有機EL表示装置の製造方法。
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