JP6083122B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、情報表示端末などのディスプレイや面発光光源として幅広い用途が期待される有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子とする)とその製造方法に関し、特に、格子状隔壁により区画された被印刷基板に対し機能性有機薄膜を形成する技術に関するものである。
近年、情報表示端末のディスプレイ用途として、大小の光学式表示装置が使用されるようになってきている。中でも、有機EL素子を用いた表示装置は、自発光型であるため応答速度が速く、消費電力が低いことから次世代のディスプレイとして注目されている。有機EL素子は有機発光材料を含む発光媒体層を、第一電極と第二電極で挟んだ単純な基本構造をしている。この電極間に電圧を印加し、一方の電極から注入されるホールと、他方の電極から注入される電子とが発光層内で再結合する際に生じる光を画像表示や光源として用いるというものである。
有機EL素子は、低分子発光媒体材料を蒸着法で形成する方式が一般的に用いられているが、低分子発光媒体層の積層数分だけ高価な蒸着装置を必要とする問題や、高精細化に伴い、基板大型化が困難であるといった問題がある。この問題を解決する手段として、低分子発光媒体材料や高分子発光媒体材料を有機溶媒に溶かしてインク化して、インクジェット法や凸版印刷法、ノズルコーティング法などの印刷法を用いて有機発光媒体層を形成する方式がある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
印刷法を用いた有機EL素子は、大型基板でも高精細画素に対し、インクを均一量印刷形成することができるが、図5(a)に示すように、インクの乾燥過程において画素を区画する樹脂隔壁にインクが濡れあがる現象が生じるため、画素内の発光エリア102は狭くなり楕円状となる。
一方、図5(b)に示すように、無機隔壁131と樹脂隔壁132からなる格子状隔壁13に対してインキを印刷形成すると、1段目の無機隔壁131により樹脂隔壁132へのインクの濡れ上がりが抑制され、無機隔壁132で区画された画素内の膜厚プロファイルが安定するため、図5(a)に比べて発光エリア102は大きくなる。
しかし実際には、樹脂隔壁を露光するマスクとTFT基板とのアライメントズレが生じるため、無機隔壁に対して樹脂隔壁の位置ズレが生じる。このような位置ズレがパネル面内で生じた場合、印刷版20に対して樹脂隔壁の相対位置がずれるため、図3に示すように、画素内のインクプロファイルが変化し、発光形状が変わる部分が生じることとなり、このような画素の集合体がパネルの発光ムラとして視認されるといった問題がある。
特開2002−313561号公報 特開2004−171007号公報
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、格子状隔壁により区画された画素に対して有機発光媒体材料を溶かしたインクを印刷形成し、パネル全面に対して画素領域内に有機発光媒体層を平坦に形成することのできる有機EL素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、基板の上に形成された第一電極と、該第一電極の上に形成された有機発光媒体層と、該有機発光媒体層を介して前記第一電極と対向する第二電極と、前記第一電極を格子状に区画する格子状隔壁とを備え、該格子状隔壁が前記基板の上に形成された格子状の第一隔壁と、該第一隔壁の上に形成された第二隔壁とを含む有機エレクトロルミネッセンス素子であって、前記第一電極の表面上に有機発光媒体材料を印刷版により塗布して前記有機発光媒体層を形成するときに前記有機発光媒体材料の濡れ上がりを抑制する段部を前記第二隔壁が有しており、前記第二隔壁は、平面視で、一方向にライン状に形成されており、前記第一隔壁は、前記第一電極側に形成された第一凸部と、前記第二電極側に形成され、前記第一凸部と対向して配置された第二凸部とを備え、前記第一凸部の前記第二凸部側の面は、前記第一電極の中央部分に向かって傾斜し、前記第二凸部の前記第一凸部側の面は、前記第二電極の中央部分に向かって傾斜していることを特徴とする。
請求項2の発明は、前記段部が2μm以上の幅で前記第二隔壁の側面に形成されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、前記段部が0.2μm以上1.0μm以下の高さで前記第二隔壁の側面に形成されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、前記第一凸部は、前記第二凸部よりも前記有機発光媒体層側に突出していることを特徴とする。
請求項5の発明は、前記第一隔壁は、前記第一電極と重なる部分と、前記第一電極と重ならない部分とを有し、前記第一隔壁の前記第一電極と重なる部分は、前記第一隔壁の前記第一電極と重ならない部分よりも隆起しており、前記段部は、前記第一隔壁の前記隆起した部分と重なることを特徴とする。
請求項6の発明は、前記段部が前記第一隔壁の側端部と重なるように前記第二隔壁の側面に形成されていることを特徴とする。
請求項7の発明は、前記段部の高さが0.5μm以上であり、前記第二隔壁の高さが1,5μm以上であることを特徴とする。
請求項8の発明は、前記段部の側面が前記第一電極に向かって傾斜した面であることを特徴とする。
請求項9の発明は、前記段部が、平面視で、前記第一電極の側端部と重なるように前記第二隔壁の側面に形成されていることを特徴とする。
請求項10の発明は、基板の上に形成された第一電極と、該第一電極の上に形成された有機発光媒体層と、該有機発光媒体層を介して前記第一電極と対向する第二電極と、前記第一電極を格子状に区画する格子状隔壁とを備え、該格子状隔壁が前記基板の上に形成された格子状の第一隔壁と、該第一隔壁の上に形成された第二隔壁とを含み、前記第一電極の表面上に有機発光媒体材料を印刷版により塗布して前記有機発光媒体層を形成するときに前記有機発光媒体材料の濡れ上がりを抑制する段部を前記第二隔壁が有し、前記第一電極側に形成された第一凸部と、前記第二電極側に形成され、前記第一凸部と対向して配置された第二凸部とを前記第一隔壁が有し、前記第一凸部の前記第二凸部側の面が前記第一電極の中央部分に向かって傾斜し、前記第二凸部の前記第一凸部側の面が前記第二電極の中央部分に向かって傾斜している有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法であって、前記基板の上に前記第一電極を形成する工程と、前記第一電極の端部を覆うように前記基板の上に前記第一隔壁を形成する工程と、前記第一隔壁の上に、平面視で一方向にライン状になるように前記第二隔壁を形成する工程と、前記第一電極の上に前記有機発光媒体層を、前記第二隔壁と平行に形成されたライン状凸版を用いた印刷法により形成する工程と、前記有機発光媒体層の上に前記第二電極を形成する工程とを有し、前記第二隔壁を形成するに際してハーフトーンマスクを用いて前記段部を形成することを特徴とする。
請求項11の発明は、前記有機発光媒体層を形成する前に、前記第二隔壁の表面を酸素プラズマ処理することにより前記第二隔壁を削ることを特徴とする。
請求項12の発明は、前記段部の側面を、前記第一電極に向かって傾斜した面とすることを特徴とする。
請求項13の発明は、前記段部を、平面視で、前記第一電極の側端部と重なるように前記第二隔壁の側面に形成することを特徴とする。
本発明によれば、印刷法を用いた有機EL素子において、大基板の高精細画素内に対し、平坦に有機発光媒体層を均一形成することができるため、発光効率に優れ、表示品位に優れた有機ELディスプレイを、大基板に安価に作製することができる。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の一実施形態を示す断面図である。 格子状隔壁の第一隔壁と第二隔壁の一例を示す図である。 第一隔壁に対して第二隔壁の位置がずれていない場合とずれている場合の有機発光媒体材料の状態を示す図である。 第二隔壁に設けた段部の作用効果を説明するための図である。 本発明が解決しようとする課題を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態を図に従って説明する。なお、以下の説明で参照する図面は本発明の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さ、寸法等は実際のものとは異なる。
図1は本発明に係る有機EL素子の一実施形態を示す断面図であり、図1に示される有機EL素子10は基板11、第一電極12、有機発光媒体層14、第二電極15および格子状隔壁13を具備している。なお、図示はしていないが、有機発光媒体層14と第二電極15は、大気中の水分や酸素により劣化しやすいため、ガラス材やバリア膜、バリアフィルムなどを用いた既知の封止方法により密閉封止されている。
<基板>
基板11は第一電極12等の支持体となるものであって、この基板11の材料としては、絶縁性を有し且つ寸法安定性に優れた材料を用いることができる。例えば、ガラスや石英からなるものの他に、ポリプロピレン、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリアリレート、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等からなるプラスチックフィルム、あるいは酸化珪素、酸化アルミニウム等の金属酸化物、弗化アルミニウム、弗化マグネシウム等の金属弗化物、窒化珪素、窒化アルミニウム等の金属窒化物、酸窒化珪素等の金属酸窒化物、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂等の高分子樹脂膜のいずれかを上記プラスチックフィルムの表面に単層もしくは複数層に形成した透光性基板、またはアルミニウム、ステンレス等の金属箔やアルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス等の金属膜を上記プラスチックフィルムの表面に積層させた非透光性基板などを基板11として用いることができる。
基板11の透光性については有機EL素子10の光取出し面が基板側または封止側のどちらに形成されるかに応じて選択すればよく、基板11の色も特に限定されるものではない。なお、有機EL素子10の内部に水分が侵入するのを避けるため、基板11の表面に無機膜やフッ素樹脂層を形成して防湿処理や疎水性処理を施すことが好ましい。また、有機発光媒体層14への水分の侵入を避けるために、基板11の含水率およびガス透過係数を小さくすることが好ましい。
上記基板11として薄膜トランジスタ(TFT)を形成したアクティブ駆動方式用基板を用いても良く、アクティブ駆動方式用基板としては、TFTの上に有機EL素子の下部電極(第一電極12)が平坦化層を介して形成され、TFTと下部電極が平坦化層に設けたコンタクトホールを介して電気的に接続されたものを用いることが好ましい。このような構成とすることにより、TFTと有機EL素子との間で優れた電気絶縁性を得ることができ、TFTやTFTの上方に構成される有機EL素子は支持体で支持される。支持体としては機械的強度や、寸法安定性に優れていることが好ましく、具体的には基板材料として先に述べた材料を用いることができる。
アクティブ駆動方式用基板のTFTとしては、公知の薄膜トランジスタを用いることができる。具体的には、主として、ソース/ドレイン領域及びチャネル領域が形成される活性層、ゲート絶縁膜及びゲート電極から構成される薄膜トランジスタが挙げられる。薄膜トランジスタの構造としては特に限定されるものではなく、例えば、スタガ型、逆スタガ型、トップゲート型、ボトムゲート型、コプレーナ型等の公知の構造が挙げられる。
活性層は、特に限定されるものではなく、例えば、非晶質シリコン、多結晶シリコン、微結晶シリコン、セレン化カドミウム等の無機半導体材料又はチオフエンオリゴマー、ポリ(p−フェリレンビニレン)等の有機半導体材料により形成することができる。
活性層の形成方法としては、例えば、アモルファスシリコンをプラズマCVD法により形成した後、イオンドーピングして活性層を形成する方法、SiH4ガスを用いてアモルファスシリコンをLPCVD法により形成し、固相成長法によりアモルファスシリコンを結晶化してポリシリコンを得た後、イオン打ち込み法によりイオンドーピングして活性層を形成する方法、Si26ガスまたはSiH4ガスを用いてアモルファスシリコンをLPCVD法またはPECVD法により形成した後、エキシマレーザー等のレーザーによりアニールし、アモルファスシリコンを結晶化してポリシリコンを得た後、イオンドーピング法によりイオンドーピングして活性層を形成する方法(低温プロセス)、減圧CVD法又はLPCVD法によりポリシリコンを積層し、1000℃以上で熱酸化してゲート絶縁膜を形成し、その上にn+ポリシリコンのゲート電極を形成した後、イオン打ち込み法によりイオンドーピングして活性層を形成する方法(高温プロセス)などが挙げられる。
ゲート絶縁膜としては、ゲート絶縁膜として使用されている公知のものを用いることができ、例えば、PECVD法、LPCVD法等により形成されたSiO2、ポリシリコン膜を熱酸化して得られるSiO2等を用いることができる。
ゲート電極としては、通常、ゲート電極として使用されているものを用いることができ、例えば、アルミ、銅等の金属、チタン、タンタル、タングステン等の高融点金属、ポリシリコン、高融点金属のシリサイド、ポリサイド等が挙げられる。
薄膜トランジスタの構造としては、シングルゲート構造、ダブルゲート構造、ゲート電極が3つ以上のマルチゲート構造のいずれであってもよい。また、LDD構造、オフセット構造を有していてもよい。さらに、1つの画素中に2つ以上の薄膜トランジスタが配置されていてもよい。
アクティブ駆動方式用基板を印刷法により形成する場合は、TFTが有機EL素子のスイッチング素子として機能するように接続されている必要があり、トランジスタのドレイン電極と有機EL素子の画素電極(第一電極12)が電気的に接続されている。トップエミッション構造とする場合には画素電極は光を反射する金属を用いる必要があり、ボトムエミッション構造とする場合には画素電極は光を透過する材料を用いる必要がある。薄膜トランジスタとドレイン電極と有機EL素子の画素電極12との接続は、平坦化膜を貫通するコンタクトホール内に形成された接続配線を介して行われる。
平坦化膜の材料についてはSiO2、スピンオンガラス、SiN(Si34)、TaO(Ta25)等の無機材料、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、フォトレジスト材料、ブラックマトリックス材料等の有機材料等を用いることができる。これらの材料に合わせてスピンコーティング、CVD、蒸着法等を選択できる。必要に応じて、平坦化層として感光性樹脂を用いフォトリソグラフィーの手法により、あるいは一旦全面に平坦化層を形成後、下層の薄膜トランジスタに対応した位置にドライエッチング、ウェットエッチング等でコンタクトホールを形成する。コンタクトホールはその後導電性材料で埋めて平坦化層上層に形成される画素電極との導通を図る。平坦化層の高さは下層のTFT、コンデンサ、配線等を覆うことができればよく、高さは数μm、例えば3μm程度あればよい。
<第一電極>
第一電極12は有機EL素子10の画素電極を形成するものであって、基板11の上に形成されている。この第一電極12としては、ITO(インジウムスズ複合酸化物)やインジウム亜鉛複合酸化物、亜鉛アルミニウム複合酸化物などの金属複合酸化物あるいは金、白金などの金属材料からなる微粒子をエポキシ樹脂やアクリル樹脂などに分散した微粒子分散膜を単層もしくは積層したものを使用することができる。
第一電極12を陽極とする場合には透明性と導電性を有し且つ仕事関数の高い材料(例えばITOなど)を電極材料として選択することが好ましく、有機EL素子10が光を下方から取り出す、いわゆるボトムエミッション構造の場合は、電極材料として透光性を有する材料を選択する必要がある。なお、第一電極12の配線抵抗を低くするために、必要に応じて銅やアルミニウムなどの金属材料を補助電極として併設してもよい。
第一電極12の形成方法としては、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などの乾式成膜法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの湿式成膜法などを電極材料に応じて用いることができる。また、第一電極12のパターニング方法としては、マスク蒸着法、フォトリソグラフィー法、ウェットエッチング法、ドライエッチング法などの既存のパターニング法を電極材料や成膜方法に応じて用いることができる。なお、基板11としてTFTを形成したものを用いる場合は下層の画素に対応して導通を図ることができるように第一電極12を形成することが望ましい。
<有機発光媒体層>
有機発光媒体層14は、有機発光材料を含む単層膜または多層膜の形態で第一電極12の上に形成されている。この有機発光媒体層14を多層膜で形成する場合の構成例としては、正孔輸送層、電子輸送性発光層または正孔輸送性発光層、電子輸送層からなる2層構成や正孔輸送層、有機発光媒体層、電子輸送層からなる3層構成、さらには、必要に応じて正孔又は電子注入機能と正孔又は電子輸送機能を分けたり、正孔又は電子の輸送をブロックする層などを挿入することにより、さらに多層形成することがより好ましい。なお、有機発光媒体層14は、全ての層が有機材料であることを意味するものではなく、少なくとも有機発光媒体層を有し、その他機能層を無機材料に置き換えてもよい。また、ここでいう有機発光媒体層とは有機発光材料を含む層を指し、電荷輸送層とは正孔輸送層等それ以外の発光効率を上げるために形成されている層を指す。
正孔輸送層に用いられる正孔輸送材料としては、銅フタロシアニンやその誘導体、1,1−ビス(4−ジーp−トリアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N’−ジフェニルーN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニルー4,4’−ジアミンなどの芳香族アミンなどの低分子材料、ポリアニリン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(以下、PEDOT)や、PEDOTとポリスチレンスルホン酸(以下、PSS)との混合物(PEDOT/PSS)などの高分子材料、ポリチオフェンオリゴマー材料、Cu2O、Mn23、NiO、Ag2O、MoO2、ZnO、TiO、Ta25、MoO3、WO3、MoO3どの無機材料化合物などが挙げられる。
有機発光媒体層14の有機発光材料としては、9,10−ジアリールアントラセン誘導体、ピレン、コロネン、ペリレン、ルブレン、1,1,4,4−テトラフェニルブタジエン、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、ビス(8−キノリノラート)亜鉛錯体、トリス(4−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、トリス(8−キノリノラート)スカンジウム錯体、ビス〔8−(パラ−トシル)アミノキノリン〕亜鉛錯体及びカドミウム錯体、1,2,3,4−テトラフェニルシクロペンタジエン、ペンタフェニルシクロペンタジエン、ポリ−2,5−ジヘプチルオキシ−パラ−フェニレンビニレン、クマリン系蛍光体、ペリレン系蛍光体、ピラン系蛍光体、アンスロン系蛍光体、ポルフィリン系蛍光体、キナクリドン系蛍光体、N,N'−ジアルキル置換キナクリドン系蛍光体、ナフタルイミド系蛍光体、N,N'−ジアリール置換ピロロピロール系蛍光体等、Ir錯体等の燐光性発光体などの低分子系発光材料や、ポリフルオレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリスピロなどの高分子材料や、これら高分子材料に前記低分子材料の分散または共重合した材料や、その他既存の高分子・低分子発光材料を用いることができる。
電子輸送層の電子輸送材料としては、2−(4−ビフィニルイル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、オキサジアゾール誘導体やビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリノラート)ベリリウム錯体、トリアゾール化合物等を用いることができる。形成には真空蒸着等を用いることができる。
有機発光媒体層14の膜厚は、単層または積層により形成する場合においても1000nm以下であり、好ましくは50〜200nmである。特に、有機EL素子の正孔輸送材料は、基板や第一電極の表面突起を覆う効果が大きく、50〜100nm程度厚い膜を成膜することがより好ましい。
有機発光媒体層14の形成方法としては、正孔輸送層及び電子輸送層はその材料に応じて、真空蒸着法や、スピンコート、スプレーコート、フレキソ、グラビア、マイクログラビア、凸版印刷、凹版オフセットやインクジェット法、ノズルコート法などを用いることができる。特に凸版印刷法を用いることが好ましく、本発明では有機発光媒体層14を構成する層のうち少なくとも1層を凸版印刷法によって形成する。凸版印刷法によって形成される層はカラー化に対応して色分けの必要があることから有機発光媒体層が好ましい。この方法によれば各色発光材料の特性に対応して電荷輸送材料を変更する場合にも好ましく適応できる。有機発光媒体層14を構成する層全てを凸版印刷法で形成すれば製造工程を簡略化できる。
有機発光媒体層14を構成する材料を溶液化する際には、溶剤の蒸気圧、固形分比、粘度などを有機発光媒体層14の形成方法に応じて制御することが好ましい。溶剤としては、水、キシレン、アニソール、シクロヘキサノン、メシチレン、テトラリン、シクロヘキシルベンゼン、安息香酸メチル、安息香酸エチル、トルエン、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの単独溶媒でも混合溶媒でも良い。また、塗工性向上のために、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤などの添加剤を必要に応じて適量混合することがより好ましい。塗布液の乾燥方法としては、発光特性に支障のない程度に溶剤を取り除ければ良く、加熱や減圧をしても良い。
<第二電極>
第二電極15は有機EL素子10の対向電極を形成するものであって、有機発光媒体層14を介して第一電極12と対向している。この第二電極15の材料としては、例えばMg、Al、Yb等の金属材料を用いることができ、有機発光媒体層14と接する界面にはLi、酸化Li、LiF、NaF、Ba、BaO等からなる化合物層を1nm程度の高さで介在させ、その上に安定性や導電性の高い金属(例えばAl、Cu、Ag等)からなる金属層を積層してもよい。
また、電子注入効率と安定性を両立させるため、仕事関数の低い1種以上の金属(例えばLi、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb等)と、安定なAg、Al、Cu等の金属元素との合金系を用いてもよい。具体的には、MgAg、AlLi、CuLi等の合金が使用できる。また、トップエミッションにする場合には、上記金属層と、ITOやIZO、AZOなどの透明導電膜との積層膜を用いることが好ましい。
第二電極15の形成方法は、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などを電極材料に応じて用いることができる。第二電極15の厚さに特に制限はないが、10nm〜1000nm程度が望ましい。また、第二電極15を透光性電極層として利用する場合やCa、Liなどの金属材料を電極材料として用いる場合は、第二電極15の厚さを0.1〜10nm程度とすることが望ましい。
<格子状隔壁>
格子状隔壁13は第一電極12を格子状に区画するものであって、第一電極12の端部を覆うように基板11の上に形成された格子状の第一隔壁131と、この第一隔壁131の上に形成された第二隔壁132とからなる。
第一隔壁131は無機材料からなり、この第一隔壁131の形成方法としては、従来と同様、基板11の上に窒化珪素膜のような無機膜を一様に形成し、レジストでマスキングした後、ドライエッチングを行う方法で形成することができる。
第一隔壁131は、図1に示すように、有機発光媒体層14の断面が台形となるように基板11の上に形成されている。これら開口部101の断面は台形形状もしくは台形を含む断面形状をなしている。有機発光媒体層14の断面が台形であると、図2(c)に例示するように、第一隔壁131に区画された画素内にインクを形成した際に逆テーパ部がバッファ効果となり、インクのプロファイルが安定化するという効果があるため好ましい。第一隔壁131の高さとしては、0.1〜1.0μm程度、好ましくは0.2〜0.5μm程度である。
なお、基板11が第一電極12を備えている場合は第一電極12の端部を覆うように第一隔壁131を形成するのが好ましいが、少なくとも第一隔壁131で第一電極12が格子状に区画されていればよく、図2(b)に示すように、格子状の第一隔壁131を設けた後に、ライン状の第二隔壁132を形成しても良い。このとき、有機発光媒体層14の印刷に用いる凸版状の段部は、ライン状第二隔壁132と平行な直線状に形成される。第一隔壁131には、必要に応じて撥水剤を添加したり、プラズマやUVを照射して形成後にインクに対する撥液性を付与することもできる。
第二隔壁132は、図1に示すように、段部16を有している。この段部16は第一電極12の表面上に有機発光媒体材料を凸版印刷版20(図3、図4参照)により塗布して有機発光媒体層14を形成するときに有機発光媒体材料の濡れ上がりを抑制するものであって、第二隔壁132の側面に2μm以上の幅w(図1参照)で且つ0.2μm以上1.0μm以下の高さで形成されている。
格子状隔壁13が第一隔壁131だけでは、有機発光媒体層14を印刷法により形成した際に、隣接する画素同士が混色してしまうため、第二隔壁132が必要となる。第二隔壁132は第一隔壁131の上に感光性樹脂を積層し、フォトリソ法によりパターン形成することができるが、基板の大型化やパネルの高精細化により第一隔壁131に対して第二隔壁132の位置を精度良く合わせることが困難である。
図3(a)に示すように、第二隔壁132が第一隔壁131に対して設計通りの位置に形成されている場合、格子状隔壁13で囲まれた第一電極12の上に有機発光媒体層14のインキを印刷版20により凸版印刷すると、画素内に印刷されたインキは画素両端の第一隔壁131や第二隔壁132に均一に濡れ上がった状態で乾燥し、均一な膜厚を持った有機発光媒体層14が形成される。
しかし、第二隔壁132が設計位置からズレて形成されている場合、格子状隔壁13で囲まれた第一電極12の上に有機発光媒体層14のインキを印刷版20により凸版印刷すると、図3(b)に示すように、画素内に印刷されたインキが第二隔壁132の一方の側に不均一に濡れ上がった状態で乾燥するため、画素内の膜厚プロファイルは不均一となり、発光形状と発光強度に偏りが生じてしまう。
これに対し、図1に示すような段部16を第二隔壁132に設けると、図4に示すように、第一隔壁131、印刷版20の位置に対して第二隔壁132の位置がズレたとしても、第二隔壁132の下段部分にインキが転写されるため、第二隔壁132へのインキの濡れ上がりは画素両端で多少異なるものの、第一隔壁内部のインキプロファイルへの影響を無くすことができる。
第二隔壁132の側面から突出する段部16の突出量は、アライメントズレに対応できるように、少なくとも2μm以上であることが好ましい。
また、段部16の高さは、0.1μm以上1.0μm以下、好ましくは0.3〜0.7μmであることが好ましい。これは段部16の高さが1.0μm以上あると、段部16の上面から第二隔壁132の上面までの高さが小さくなり、インク転写量のバラツキへのバッファ効果が得られない。また段部16の高さが0.1μmよりも低いと第二隔壁132に段部16を設ける効果がなく、第二隔壁132の上段部側面へのインク濡れ上がりが生じてしまい、第一隔壁内のインクプロファイルに影響が生じる。
第二隔壁132の高さが少なくとも1.5μm以上であれば、印刷による混色がおきない範囲で適宜設定すれば良いが、あまり高すぎると凸版印刷版20により画素領域101へインクが転写されにくくなるため、1.5μm以上5μm以下が好ましい。この場合、段部16の高さは0.5μm以上であることがより好ましい。
さらに、段部16は第一隔壁131の側端部と重なるように第二隔壁132の側面に形成されていることが好ましい。これは、第一電極12の高さがおおよそ100nm程度あるため、第一電極12の膜端部において第一隔壁131に隆起が生じる。第一隔壁131の高さが0.1〜1.0μmであるため、できれば下段部に重なることを避け、上段部(厚膜部)に重なるようにすることが好ましい。
また、第二隔壁132の表面を酸素プラズマ処理し濡れ性を向上することにより、アライメントズレにより印刷版20の位置ズレに起因した画素両端部でのインク量に多少バラツキがあっても、第二隔壁132の下段部と、上段部側面でのインク濡れ上がりが安定するため、第一隔壁内でのインクプロファイルに影響を与えにくくなるので好ましい。
<凸版印刷法>
本発明で好ましく用いることのできる印刷法である凸版印刷法について詳細に説明する。有機機能性薄膜の形成に用いることのできる凸版としては水現像タイプの樹脂凸版を用いることが好ましい。このような樹脂版を構成する水現像タイプの感光性樹脂としては、例えば親水性のポリマーと不飽和結合を含むモノマーいわゆる架橋性モノマー及び光重合開始剤を構成要素とするタイプが挙げられる。このタイプでは、親水性ポリマーとしてポリアミド、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体等が用いられる。また、架橋性モノマーとしては、例えばビニル結合を有するメタクリレート類が挙げられ、光重合開始剤としては例えば芳香族カルボニル化合物が挙げられる。中でも、印刷適性の面からポリアミド系の水現像タイプの感光性樹脂が好適である。
有機機能性薄膜の形成に用いる印刷機は、被印刷基板として平板に印刷する方式の凸版印刷機であれば使用可能であるが、例えば、インクタンクとインクチャンバーとアニロックスロールと、樹脂凸版を取り付けした版胴を有している。インクタンクには、溶剤で希釈された有機機能性インクが収容されており、インクチャンバーにはインクタンクより有機機能性インクが送り込まれるようになっている。アニロックスロールは、インクチャンバーのインク供給部及び版胴に接して回転するようになっている。
アニロックスロールの回転にともない、インクチャンバーから供給された有機機能性インクはアニロックスロール表面に均一に保持されたあと、版胴に取り付けされた樹脂凸版の段部に均一な膜厚で転移する。さらに、被印刷基板は摺動可能な基板固定台(ステージ)上に固定され、版のパターンと基板のパターンの位置調整機構により、位置調整しながら印刷開始位置まで移動して、版胴の回転に合わせて樹脂凸版の段部が基板に接しながらさらに移動し、基板の所定位置にパターニングしてインクを転移する。
<封止体>
有機EL素子は大気中の水分や酸素によって、有機発光媒体層14や第二電極15が容易に劣化してしまうため、大気から遮断するための封止体を設ける必要がある。図示はしていないが、既知の封止法を用いることができる。たとえば、封止ガラスの周辺部に接着層でシールしても良く、アルミナ、窒化ケイ素などのバリア膜を形成してもよく、プラスチック基材の両面にSiOxをCVD法で形成したバリアフィルムで被覆しても良い。
次に、本発明の一実施例を具体的に説明するが、本発明はこれに限るものではない。
(実施例1)
基板11としてはガラス基板を用い、この上に第一電極12としてITO電極を150nmスパッタ形成した後にフォトリソ・エッチング法にてパターニングした。次に、格子状隔壁13として、窒化珪素膜をCVD形成した膜(0.5μm)をドライエッチングでパターン形成し、逆テーパ形状の格子状の第一隔壁131を形成した。次に、その上に感光性ポリイミド樹脂をスリットコート法により2.0μmコーティング形成した後に、ハーフトーンマスクを用いて露光し、現像することにより断面が凸形状で格子状の第二隔壁132を形成した。ここで、段部16の高さは0.5μm(第二隔壁132の高さは2.5μm)、第二隔壁132の側面から突出する段部16の幅wを2.5μmとした。最後に酸素ブラズマ処理を行った。
次に、格子状隔壁13により区画された領域である開口部101に対して、線状の印刷版20を用いて、インクを印刷形成し、膜厚80nmの有機発光媒体層14を形成した。有機発光材料としてはポリフルオレン誘導体を用いた。
次に、有機発光媒体層14の上に、第二電極15として蒸着法によりBaを5nm、Alを200nm積層し、最後にキャップ封止した。
以上の工程で完成した有機エレクトロルミネッセンス素子は、画素開口部に対して85%の領域で発光した。また、パネル面内において、第二隔壁132が設計位置から1〜2μm程度ずれた画素があったが画素開口部に対する発光領域の割合に変化は見られなかった。これにより、7インチのパネル内の面内輝度バラツキ(MIN/MAX)は85%以上であり、第二隔壁132の形成バラツキに起因した印刷ムラも視認できなかった。
(比較例1)
比較例1では、実施例1における窒化珪素からなる第一隔壁131を順テーパ形状として有機EL素子を作製した。その結果、画素開口部に対して80%の発光領域となった。また、パネル面内において、第二隔壁132が設計位置から1〜2μm程度ずれた画素については、画素開口部に対する発光領域の割合が75%程度となった。7インチパネル内の面内輝度バラツキ(MIN/MAX)は85%以上、輝度半減寿命も実施例1と同等、第二隔壁の形成バラツキに起因した印刷ムラについても視認できなかった。
(比較例2)
比較例2では、実施例1のように、第二隔壁132に段部16を設けずに有機EL素子を作製した。その結果、第二隔壁132の側面にインクが濡れあがることにより第一隔壁131内のインクプロファイルに影響が生じ、画素開口部に対して50%以下の領域しか発光しなかった。また、パネル面内において第二隔壁132が設計位置から1〜2μm程度ずれた画素については、画素両端での第二隔壁132へのインク濡れ上がりに差が生じたため、発光領域が片側に偏った上に画素開口部に対して20〜50%程度の領域しか発光しなかった。これにより7インチのパネル内の面内輝度バラツキは50%程度となり、実施例1のパネルと比較して輝度半減寿命も3割程度となった。
(比較例3)
比較例3では、段部16の幅を1μmとして有機EL素子を作製した。その結果、設計値通りの画素については画素開口部に対して85%の発光領域となったものの、第二隔壁132が設計位置から1〜2μm程度ずれた画素については、画素両端での第二隔壁へのインク濡れ上がりに差が生じてしまい、発光領域が片側に偏った上に画素開口部に対して50〜70%程度の領域しか発光しなかった。これにより7インチのパネル内の面内輝度バラツキは70%程度となり、実施例1のパネルと比較して輝度半減寿命も6割程度となった。
(比較例4)
比較例4では、段部16の高さを1.5μm、第二隔壁132の高さを2.5μmとして有機EL素子を作製した。その結果、第二隔壁132の側面にインクが濡れあがることにより第一隔壁131内のインクプロファイルに影響が生じ、画素開口部に対して50%以下の領域しか発光しなかった。また、パネル面内において第二隔壁132が設計位置から1〜2μm程度ずれた画素については、画素両端での第二隔壁132へのインク濡れ上がりに差が生じたため、発光領域が片側に偏った上に画素開口部に対して20〜50%程度の領域しか発光しなかった。これにより7インチのパネル内の面内輝度バラツキは50%程度となり、実施例1のパネルと比較して輝度半減寿命も3割程度となった。
10・・・有機EL素子
11・・・基板
12・・・第一電極
13・・・格子状隔壁
131・・・第一隔壁
132・・・第二隔壁
14・・・有機発光媒体層
15・・・第二電極
16・・・段部
20・・・凸版印刷版
101・・・画素開口部
102・・・発光領域

Claims (13)

  1. 基板の上に形成された第一電極と、該第一電極の上に形成された有機発光媒体層と、該有機発光媒体層を介して前記第一電極と対向する第二電極と、前記第一電極を格子状に区画する格子状隔壁とを備え、該格子状隔壁が前記基板の上に形成された格子状の第一隔壁と、該第一隔壁の上に形成された第二隔壁とを含む有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記第一電極の表面上に有機発光媒体材料を印刷版により塗布して前記有機発光媒体層を形成するときに前記有機発光媒体材料の濡れ上がりを抑制する段部を前記第二隔壁が有しており、
    前記第二隔壁は、平面視で、一方向にライン状に形成されており、
    前記第一隔壁は、前記第一電極側に形成された第一凸部と、前記第二電極側に形成され、前記第一凸部と対向して配置された第二凸部とを備え、
    前記第一凸部の前記第二凸部側の面は、前記第一電極の中央部分に向かって傾斜し、
    前記第二凸部の前記第一凸部側の面は、前記第二電極の中央部分に向かって傾斜していることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 前記段部が2μm以上の幅で前記第二隔壁の側面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記段部が0.2μm以上1.0μm以下の高さで前記第二隔壁の側面に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記第一凸部は、前記第二凸部よりも前記有機発光媒体層側に突出していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 前記第一隔壁は、前記第一電極と重なる部分と、前記第一電極と重ならない部分とを有し、
    前記第一隔壁の前記第一電極と重なる部分は、前記第一隔壁の前記第一電極と重ならない部分よりも隆起しており、
    前記段部は、前記第一隔壁の前記隆起した部分と重なることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 前記段部が前記第一隔壁の側端部と重なるように前記第二隔壁の側面に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  7. 前記段部の高さが0.5μm以上であり、前記第二隔壁の高さが1.5μm以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 前記段部の側面が前記第一電極に向かって傾斜した面であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  9. 前記段部が、平面視で、前記第一電極の側端部と重なるように前記第二隔壁の側面に形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  10. 基板の上に形成された第一電極と、該第一電極の上に形成された有機発光媒体層と、該有機発光媒体層を介して前記第一電極と対向する第二電極と、前記第一電極を格子状に区画する格子状隔壁とを備え、該格子状隔壁が前記基板の上に形成された格子状の第一隔壁と、該第一隔壁の上に形成された第二隔壁とを含み、前記第一電極の表面上に有機発光媒体材料を印刷版により塗布して前記有機発光媒体層を形成するときに前記有機発光媒体材料の濡れ上がりを抑制する段部を前記第二隔壁が有し、前記第一電極側に形成された第一凸部と、前記第二電極側に形成され、前記第一凸部と対向して配置された第二凸部とを前記第一隔壁が有し、前記第一凸部の前記第二凸部側の面が前記第一電極の中央部分に向かって傾斜し、前記第二凸部の前記第一凸部側の面が前記第二電極の中央部分に向かって傾斜している有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法であって
    前記基板の上に前記第一電極を形成する工程と、前記第一電極の端部を覆うように前記基板の上に前記第一隔壁を形成する工程と、前記第一隔壁の上に、平面視で一方向にライン状になるように前記第二隔壁を形成する工程と、前記第一電極の上に前記有機発光媒体層を、前記第二隔壁と平行に形成されたライン状凸版を用いた印刷法により形成する工程と、前記有機発光媒体層の上に前記第二電極を形成する工程とを有し、前記第二隔壁を形成するに際してハーフトーンマスクを用いて前記段部を形成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  11. 前記有機発光媒体層を形成する前に、前記第二隔壁の表面を酸素プラズマ処理することにより前記第二隔壁を削ることを特徴とする請求項10に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  12. 前記段部の側面を、前記第一電極に向かって傾斜した面とすることを特徴とする請求項10または11に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  13. 前記段部を、平面視で、前記第一電極の側端部と重なるように前記第二隔壁の側面に形成することを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
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