WO2012086111A1 - 有機elディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、輝度ムラや発光色ムラがなく、表示品質が良好であり、かつ発光特性の低下がより抑制される有機ELディスプレイパネルを提供する。本発明は、中央部に位置する有効発光領域Lと、外周部に位置し、有効発光領域Lを囲むダミー領域Dとを有するTFTパネル110と、有効発光領域Lに配置された複数の発光素子120と、ダミー領域Dに配置された複数の非発光素子130と、を有する有機ELディスプレイパネルであって、複数の非発光素子130のうち、有効発光領域Lに隣接する非発光素子130Xは、TFTパネル110に設けられたダミーホール109をさらに有する、有機ELディスプレイパネルを提供する。

Description

有機ELディスプレイパネル及びその製造方法
 本発明は、有機ELディスプレイパネル及びその製造方法に関する。
 有機ELディスプレイパネルとは、有機化合物の電界発光を利用した発光素子を有するディスプレイパネルである。つまり、有機ELディスプレイパネルは、カソード及びアノード、並びに両極の間に配置された電界発光する有機化合物を含むELデバイスを有する。電界発光する有機化合物は、低分子有機化合物の組み合わせ(ホスト材料とドーパント材料)と、高分子有機化合物とに大別され得る。
 電界発光する高分子有機化合物の例には、PPVと称されるポリパラフェニレンビニレンやその誘導体などが含まれる。電界発光する高分子有機化合物を利用した有機ELディスプレイパネルは、比較的低電圧で駆動でき、消費電力が低いことが特徴である。また、高分子有機化合物は、キシレンやトルエンなどの芳香族系の有機溶剤に溶解させ、インク化することが可能である。インク化することでインクジェット法などの印刷工法で有機発光層を形成することが可能となり、ディスプレイパネルの大画面化に対応しやすいとされており、現在積極的にその研究・開発が行われている。
 有機ELデバイスは電極や正孔注入層、有機発光層などの複数のレイヤーからなる積層デバイスである。それぞれのレイヤーの膜厚は有機ELデバイスの発光特性にとって非常に重要な要素である。中でも発光に直接寄与する有機発光層は、高度な膜厚均一性が求められる。膜厚のばらつきはパネルの輝度ムラや発光色ムラとして現れ、表示品質欠陥につながるからである。このため、平坦な下地上に有機発光層を形成する技術が知られている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
 インクジェット法などの印刷法で有機発光層を形成する場合、バンクと呼ばれる隔壁によって規定された領域内にインクを塗布し、インク中の溶媒を乾燥させることで100nm程度の膜厚の有機発光層を形成する。有機発光層の膜形状は、塗布の方法、インクの物性(沸点、粘度など)や、バンクの物性(濡れ性、膜厚、テーパー角など)、有機発光層インクの乾燥条件などの要因により決定される。よって、インクの乾燥条件が変わると、有機発光層の膜形状も変わってしまう。
 例えば、パネルの外周部ではインクの溶媒蒸気の濃度が低く、インクの乾燥が促進されるので、パネルの中央部ではインクの乾燥速度が遅く、パネルの外周部ではインクの乾燥速度が速い。このため、パネルの外周側に位置する画素の有機発光層は外側に向かって傾き、膜形状が悪化する(例えば特許文献3参照)。特にパネルが大面積化すると、パネルの中央部と外周部とで、乾燥速度の差が顕著になり、パネルの外周部で有機発光層の膜形状がより悪化しやすかった。
 この問題を解決するために、パネルの中央部に、発光に寄与する素子(以下、「発光素子」とも称する)を配置し、基板の外周部に非発光素子を配置する技術が知られている(特許文献4~10参照)。パネルの外周部の膜形状が悪い素子は発光させず、膜厚均一性が優れたパネル中央部の阻止のみを発光させることから、非発光素子を有さない有機ELディスプレイパネルに比べて、輝度ムラや発光色ムラの少ない、表示品質に優れた有機ELディスプレイパネルを提供できる。
 図1Aは、特許文献5に記載の有機ELディスプレイパネルの平面図であり、図1Bは図1Aに示された有機ELディスプレイパネルのMM’線による断面図である。図1Aおよび図1Bに示されるように、特許文献5に開示された有機ELディスプレイパネルは、発光素子111が配列された、有効発光領域Aと、非発光素子111’が配列されたダミー領域Bとを有する。このように、有機機能層の膜形状が悪いパネルの外周部をダミー領域Bとし、有機機能層の膜形状が良好なパネルの中央部を有効発光領域Aとすることで、輝度ムラや発色ムラのない表示品質に優れた有機ELディスプレイパネルを提供できる。
 また、図1Bに示されるように、発光素子111は、コンタクトホールを有するが、非発光素子111’はコンタクトホールを有さない。
 しかし、図1に示された特許文献5に開示されたような有機ELディスプレイパネルでは、ダミー領域をいくら大きくしても、有効発光領域の縁に位置する発光素子が有する有機機能層の膜形状を良好にすることはできなかった(比較例参照)。
 このため、特許文献5に開示されたような有機ELディスプレイパネルでは、有効発光領域の縁の発光素子と、その他の発光素子との間で輝度ムラや発光色ムラが生じ、表示品質が低かった。
 一方で、有効画素(発光素子)が配置されてなる有効発光領域の周囲に、ダミー画素(非発光素子)が配置されてなるダミー領域を有する有機EL装置において、ダミー画素は、電気的に非導通とする以外は有効画素と同様に構成される有機EL装置が知られている(例えば特許文献11及び12参照。)。この有機EL装置のダミー画素は、有効画素と同様にコンタクトホールを有する。
 コンタクトホールは平坦化膜に形成される。平坦化膜は一般に樹脂で構成される。この平坦化膜に水分の吸着などによって水分が含有されると、有機EL素子内の他のレイヤーに拡散することがある。そしてこのような水分が発光層や電荷注入層に入ると、発光特性が低下することがある。ダミー画疎にも有効画素と同様にコンタクトホールを設ける上記の有機EL装置では、このような平坦化膜の水分の拡散による発光特性の低下について、検討の余地が残されている。
特開2004-095290号公報 特開2005-093280号公報 特開2010-73602号公報 特許第3628997号公報 特開2005-259716号公報 特開2005-310708号公報 特開2009-081097号公報 米国特許出願公開第2005/0140274号明細書 米国特許出願公開第2005/0264177号明細書 特開2003-249375号公報 特開2009-146885号公報 米国特許出願公開第2009/0128020号明細書
 本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、有機ELディスプレイパネルの有効発光領域の縁における発光素子の機能層の膜形状を良好にし、輝度ムラや発光色ムラがなく、表示品質が良好であり、かつ発光特性の低下がより抑制される有機ELディスプレイパネルを提供することを目的とする。
 本発明者は、鋭意研究の結果、有効発光領域の縁における発光素子の機能層の膜形状が悪化するのは、有効発光領域の縁における発光素子が形状の異なるバンクを有することが原因であることを見出した。さらに、有効発光領域の縁における発光素子が形状の異なるバンクを有するのは、隣接する非発光素子がコンタクトホールを有さないことが原因であることを見出した(比較例参照)。加えて、特定の位置の非発光素子に、コンタクトホールに相当するホールを形成することによって、発光素子の発光特性の低下を抑制するのに有効であることを見いだした。
 すなわち、本発明の第1は、以下に示す有機ELディスプレイパネルに関する。
 [1]中央部に位置する有効発光領域と、外周部に位置し、前記有効発光領域を囲むダミー領域とを有するTFTパネルと、前記有効発光領域に配置された複数の発光素子と、前記ダミー領域に配置された複数の非発光素子と、を有する有機ELディスプレイパネルであって、前記発光素子は、前記TFTパネルに内蔵された薄膜トランジスタと、前記TFTパネルにおける前記発光素子の領域の一端部に設けられたコンタクトホールと、前記TFTパネル上に配置され、前記コンタクトホールを介して前記薄膜トランジスタと接続した画素電極と、前記画素電極上に配置された有機機能層と、前記TFTパネル上に配置され、かつ前記有機機能層の配置領域を規定するバンクと、前記有機機能層上に配置された対向電極と、を有し、前記非発光素子は、前記TFTパネル上に配置されたバンクと、前記バンクによって規定された領域内に形成された有機機能層と、を有し、前記複数の非発光素子のうち、前記発光素子の領域の他端側で前記発光素子に隣接する前記非発光素子のみが、前記TFTパネルにおける前記非発光素子の領域の一端部に設けられたホールをさらに有する、有機ELディスプレイパネル。
 [2]前記複数の非発光素子のうち、前記有効発光領域に隣接する前記非発光素子は、前記TFTパネルに内蔵された薄膜トランジスタをさらに有し、前記非発光素子が有する薄膜トランジスタは機能しない、[1]に記載の有機ELディスプレイパネル。
 [3]前記複数の非発光素子のうち、前記有効発光領域に隣接する前記非発光素子は、前記TFTパネル上に配置された画素電極をさらに有する、[1]または[2]に記載の有機ELディスプレイパネル。
 [4]前記複数の非発光素子のうち、前記有効発光領域に隣接する前記非発光素子は、対向電極を有さない、[1]~[3]のいずれか一つに記載の有機ELディスプレイパネル。
 [5]前記バンクは、前記素子の四方を囲む、[1]~[4]のいずれか一つに記載の有機ELディスプレイパネル。
 [6]前記バンクは、一列に並んだ前記素子を規定する、[1]~[4]のいずれか一つに記載の有機ELディスプレイパネル。
 本発明の第2は以下に示す有機ELディスプレイパネルの製造方法に関する。
 [7][1]~[6]のいずれか一つに記載の有機ELディスプレイパネルを製造する方法であって、薄膜トランジスタが配置された基板上に平坦化膜を形成することで前記TFTパネルを準備するステップと、前記有効発光領域の前記TFTパネルの平坦化膜における前記発光素子の領域の一端部に前記コンタクトホールを形成し、前記ダミー領域のうち、前記発光素子の領域の他端側で前記発光素子に隣接する前記非発光素子が形成される領域の前記TFTパネルの平坦化膜における前記非発光素子の領域の一端部にのみ、前記ホールを形成するステップと、前記TFTパネルの前記有効発光領域に画素電極を形成するステップと、前記TFTパネル上に前記バンクを形成するステップと、前記バンクによって規定された領域内に前記有機機能層を塗布形成するステップと、前記TFTパネルの前記有効発光領域上に前記対向電極を形成するステップと、を有する、有機ELディスプレイパネルの製造方法。
 本発明の有機ELディスプレイパネルおよびその製造方法によれば、有効発光領域の縁における発光素子の有機機能層の膜形状を良好にすることができる。また、平坦化膜に形成される前記コンタクトホール及び前記ホールの数をより少なくすることができ、平坦化膜の表面積を可能な限り小さくすることができる。よって、平坦化膜の水分の吸収と平坦化膜からの他のレイヤーへの水分の拡散をより抑制することができる。このため、本発明の有機ELディスプレイパネルは、輝度ムラや発光色ムラが少なく、表示品質が高く、かつ発光特性の低下をより抑制することができる。
従来の有機ELディスプレイパネルの平面図と断面図 パネルの縁からの有機機能層の膜形状の均一性の変化を示すグラフ 本発明の実施の形態1に記載の有機ELディスプレイパネルの平面図と断面図 本発明の実施の形態1に記載の有機ELディスプレイパネルの断面図の一部拡大図 本発明の実施の形態1に記載の有機ELディスプレイパネルの製造フローを示す図 本発明の実施の形態2に記載の有機ELディスプレイパネルの断面図 本発明の実施の形態3に記載の有機ELディスプレイパネルの断面図 本発明の実施の形態4に記載の有機ELディスプレイパネルの断面図 本発明の実施の形態5に記載の有機ELディスプレイパネルの断面図 本発明の実施の形態5に記載の有機ELディスプレイパネルの断面図の一部拡大図 実施例の境界発光素子の有機発光層の断面プロフィール 比較例の境界発光素子の有機発光層の断面プロフィール
 1.本発明の有機ELディスプレイパネル
 本発明の有機ELディスプレイパネルは、各有機EL素子を独立して薄膜トランジスタで駆動するアクティブマトリクス型の有機ELディスプレイパネルである。また、本発明の有機ELディスプレイパネルは、各有機EL素子の有機機能層が塗布法で形成される湿式型の有機ELディスプレイパネルである。本発明の有機ELディスプレイパネルは、トップエミッション型であってもボトムエミッション型であってもよい。
 本発明の有機ELディスプレイパネルは、副画素がマトリクス状に配置されたTFTパネルを有する。TFTパネルは薄膜トランジスタ(以下「TFT」とも称する)を内蔵する。TFTパネルは、基板と、基板上に配置されたTFTと、基板およびTFTを覆う平坦化膜とを有する。
 TFTパネルの基板の材料は、ディスプレイパネルが、ボトムエミッション型か、トップエミッション型かによって異なる。例えば、ディスプレイパネルがボトムエミッション型の場合には、基板が透明であることが求められるので、基板の材料は、ガラスや透明樹脂などであればよい。一方、ディスプレイパネルがトップエミッション型の場合には、基板に透明性は求められないので、基板の材料は、絶縁性であれば任意である。
 平坦化膜は、基板上に配置されたTFTによる凹凸を緩和して、TFTパネルの表面を平坦にするためのものである。平坦化膜の厚さは、通常3~10μmであり、約5μmでありうる。平坦化膜の材料は、樹脂などの有機物であってもよいし、SiOなどの無機物であってもよい。平坦化膜には後述する画素電極と、駆動TFTのソースまたはドレイン電極とを接続するためのコンタクトホールが形成される。
 TFTパネルは、TFTパネルの中央部に位置する有効発光領域と、TFTパネルの外周部に位置し、有効発光領域を囲むダミー領域と、を有する。有効発光領域には、複数の発光素子(副画素)がマトリクス状に配置されている。またダミー領域には、複数の非発光素子が配置されている。
 このように本発明では、有機機能層の膜形状が悪化しやすいTFTパネルの外周部を非発光領域(ダミー領域)とし、有機機能層の膜形状が良好なTFTパネルの中央部を有効発光領域とすることで、輝度ムラや発色ムラのない表示品質に優れた有機ELディスプレイパネルを提供できる。
 図2は、有機機能層が塗布法で形成された有機ELディスプレイパネルにおける各素子の有機機能層の膜形状の均一性を示すグラフである。図2のグラフの横軸は、有機ELディスプレイパネルの縁からの位置を示す。例えば、横軸の単位10は、有機ELディスプレイパネルの縁から10個目の素子を意味する。図2のグラフの縦軸は、素子内における有機機能層の膜厚のばらつきの度合いを示す。縦軸の値が大きいほど、膜形状が悪いことを示す。図2に示されるように、有機ELディスプレイパネルの縁付近では、素子の機能層の膜形状が悪く、有機ELディスプレイパネルの中央部では、素子の機能層の膜形状が良好であることが示される。
 ダミー領域の大きさは特に限定されないが、有機ELディスプレイパネルの縁から2~10列の素子を含むことが好ましく、2~5列の素子を含むことが特に好ましく、例えば3列の素子を含む。図2に示されるように有機ELディスプレイパネルの縁から4つ目の素子以降では、有機機能層の膜厚のばらつきが10%以下となる。このため、ダミー領域が、有機ELディスプレイパネルの縁から3列の素子を含むことで、有効発光領域においける有機機能層の膜厚のばらつきを10%以下に抑えることができる。次に発光素子および非発光素子について説明する。
 (1)発光素子について
 発光素子は、TFTパネルに内蔵されたTFTと、TFTパネルに設けられたコンタクトホールと、TFTパネル上に配置された画素電極と、画素電極上に配置された有機機能層と、有機機能層の配置領域を規定するバンクと、有機機能層上に配置された対向電極と、を有する。
 TFTは、素子を駆動するためのデバイスである。TFTは、ソース電極およびドレイン電極と、ソース電極およびドレイン電極を接続するチャネルと、チャネルを制御するゲート電極とを有する。本発明では、TFTは、シリコン系であっても有機系であってもよい。
 コンタクトホールは、TFTパネルの平坦化膜に設けられた穴である。コンタクトホール内には、TFTのソース電極またはドレイン電極と、画素電極とを接続する配線が配置される。コンタクトホールは、発光素子においてより広い発光領域を実現する観点から、TFTパネルにおける発光素子の領域の一端部に形成される。例えば発光素子が矩形等の細長な形状を有する場合では、コンタクトホールは前記発光素子の領域の長手方向における一端部に形成されることが、上記の観点から好ましい。コンタクトホールの寸法は特に限定されないが、例えば幅が5~20μmであり、深さが4~5μmである。また、本発明では、コンタクトホールは逆円錐型であってもよい。ここで「逆円錐型のコンタクトホール」とは、画素電極側の開口部の径が、TFT側の開口部の径よりも大きいコンタクトホールを意味する。具体的には、コンタクトホールの画素電極側の開口部の径が20~10μmであり、TFT側の開口部の径が5~15μmであることが好ましい。
 画素電極は、TFTパネルの平坦化膜上に配置された導電層である。画素電極は通常、陽極として機能するが、陰極として機能してもよい。画素電極の厚さは、通常、100~500nmであり、約150nmでありうる。画素電極の材料は、ディスプレイパネルがボトムエミッション型であるかトップエミッション型であるかによって異なる。ディスプレイパネルがボトムエミッション型である場合、画素電極が透明電極であることが求められるので、画素電極の材料には、ITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)や酸化スズなどが含まれる。
 一方、ディスプレイパネルがトップエミッション型である場合、画素電極に光反射性が求められるので、画素電極の材料には、銀を含む合金、より具体的には銀-パラジウム-銅合金(APCとも称する)や銀-ルビジジウム-金合金(ARAとも称する)やモリブデン-クロムの合金(MoCrとも称する)やニッケル-クロム合金(NiCrとも称する)やアルミニウム合金などが含まれる。
 画素電極は、TFTパネルに設けられたコンタクトホールを介して、TFTのソース電極またはドレイン電極と接続されている。また、画素電極上には正孔注入層が配置されていてもよい。正孔注入層は、画素電極から後述する有機機能層への正孔の注入を補助する機能を有する層である。このため、正孔注入層は画素電極と有機機能層との間に配置される。
 正孔注入層の材料の例には、ポリスチレンスルホン酸をドープしたポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT-PSSと称される)や遷移金属の酸化物などが含まれるが、正孔注入層の材料は、遷移金属の酸化物であることが好ましい。PEDOTからなる正孔注入層は塗布法で形成されることから、正孔注入層の膜厚が均一になりにくい。またPEDOTは導電性であるため、有機EL素子がショートするおそれが高い。一方、遷移金属の酸化物からなる正孔注入層は、スパッタリングで形成されることから、均一な膜厚を有する。
 遷移金属の例には、タングステンやモリブデン、チタン、バナジウム、ルテニウム、マンガン、クロム、ニッケル、イリジウムおよびこれらの組み合わせなどが含まれる。好ましい正孔注入層の材料は、酸化タングステン(WOx)または酸化モリブデン(MoOx)である。正孔注入層の厚さは、通常、10nm~100nmであり、約30nmでありうる。また、画素電極から有機機能層への効率的に正孔の注入ができるのであれば、正孔注入層は省略されてもよい。
 有機機能層は、少なくとも有機発光層を含み、画素電極上に配置された層である。有機機能層は、バンクによって規定される領域に有機機能層の材料液を塗布することで形成される。有機機能層の材料液(有機機能層の材料をアニソールやシクロヘキシルベンゼンなどの有機溶媒に溶解したインク)を、インクジェットなどの塗布法によって塗布することによって、容易かつ他の材料に損傷を与えることなく有機機能層を形成することができる。
 有機発光層に含まれる有機EL材料は、塗布法で有機発光層を形成できるのであれば、高分子であっても、低分子であってもよい。
 低分子系有機EL材料は、ドーパント材料とホスト材料との組み合わせを含む。ドーパント材料の例にはBCzVBi(4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン)、クマリン、ルブレン、DCJTB([2-tert-ブチル-6-[2-(2,3,6,7-テトラヒドロ-1,1,7,7-テトラメチル-1H,5H-ベンゾ[ij]キノリジン-9-イル)ビニル]-4H-ピラン-4-イリデン]マロノニトリル)などが含まれ、ホスト材料の例には、DPVBi(4,4’-ビス(2,2-ジフェニルエテニル)ビフェニル)、Alq3(トリス(8-キノリノラト)アルミニウム)などが含まれる。
 高分子有機EL材料の例には、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリアセチレン(Poly acetylene)およびその誘導体、ポリフェニレン(Poly phenylene)およびその誘導体、ポリパラフェニレンエチレン(Poly para phenylene ethylene)およびその誘導体、ポリ3-ヘキシルチオフェン(Poly 3-hexyl thiophene(P3HT))およびその誘導体、ポリフルオレン(Poly fluorene (PF))およびその誘導体などが含まれる。高分子有機EL材料を含む有機発光層は、塗布法により形成しやすいことから、有機発光層に含まれる有機EL材料は、高分子有機EL材料であることが好ましい。
 有機EL材料は各発光素子から所望の発色(レッドR、グリーンG、ブルーB)が生じるように、適宜選択される。例えば、レッド発光素子の隣にグリーン発光素子を配置し、グリーン発光素子の隣にブルー発光素子を配置し、ブルー発光素子の隣にレッド発光素子を配置する。また、有機機能層の厚さは約50~150nm(例えば60nm)であることが好ましい。
 有機機能層は、さらに正孔輸送層(インターレイヤー)、電子輸送層などを有していてもよい。正孔輸送層は、画素電極または正孔注入層への電子の侵入をブロックする役割や、有機発光層に正孔を効率よく運ぶ役割などを有し、例えばポリアニリン系の材料からなる層である。したがって、正孔輸送層は、画素電極または正孔注入層と有機発光層との間に配置される。正孔輸送層の厚さは通常、10nm以上100nm以下であり、好ましくは約30nmである。また、有機発光層へ効率的に正孔を輸送できるのであれば、正孔輸送層は省略されてもよい。
 バンクは、有機機能層の配置領域を規定する部材である。バンクは、基板上に配置される。バンクの基板の表面からの高さは0.1~3μmであることが好ましく、0.8μm~1.2μmであることが特に好ましい。バンクの高さが3μm超であった場合、後述する、全ての発光素子が共有する一つの対向電極がバンクによって分断される恐れがある。また、バンクの高さが0.1μm未満であった場合、バンクによって規定された領域内に塗布されたインクがバンクから漏れ出すおそれがある。
 また、バンクの形状は順テーパ状であることが好ましい。順テーパ状とは、バンクの壁面が斜めになっており、バンクの壁面の傾斜角度(テーパ角度)が90°以下であることを意味する。バンクの形状がテーパ状である場合、テーパ角度は20~80°であり、特に30°~50°であることが好ましい。バンクのテーパ角度が80°超であった場合、後述する全ての発光素子が共有する一つの対向電極がバンクによって分断される恐れがある。
 バンクの材料は樹脂であれば特に限定されないが、フッ素含有樹脂を含むことが好ましい。フッ素含有樹脂に含まれるフッ素化合物の例には、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、三フッ化エチレン、およびこれらの共重合体等のフッ化樹脂などが含まれる。またフッ素含有樹脂に含まれる樹脂の例には、フェノール-ノボラック樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂およびこれらの組み合わせが含まれる。
 フッ素含有樹脂のさらに具体的な例には、例えば特表2002-543469号公報に記載されているフッ素含有ポリマー(フルオロエチレン)とビニルエーテルとの共重合体であるルミフロン(LUMIFLON、登録商標、旭硝子)などが含まれる。
 バンクの壁面の濡れ性は低い。また、バンク壁面の上部の濡れ性は、バンク壁面の下部の濡れ性よりも低いことが好ましい。バンク壁面の上部と水との接触角は80°以上、好ましくは90°以上であることが好ましく、バンク壁面の上部とアニソールとの接触角は、30°~70°であることが好ましい。一方、バンク壁面の下部とアニソールとの接触角は、3°~30°であることが好ましい。接触角が高いほど濡れ性が低いことを意味する。
 バンクは素子の四方を囲んでもよいし(実施の形態1~4参照)、一列に並んだ素子を囲んでもよい(実施の形態5参照)。
 対向電極は有機機能層上に配置される導電性部材である。対向電極は通常陰極として機能するが陽極として機能してもよい。対向電極の材料は、有機ELディスプレイパネルがボトムエミッション型か、トップエミッション型かによって異なる。トップエミッション型の場合には、対向電極が透明である必要があるので、対向電極の材料の例にはITOやIZOなどが含まれる。さらに、トップエミッション型の場合、有機機能層と対向電極との間に有機バッファー層を配置してもよい。
 一方、ボトムエミッション型の場合には対向電極が透明である必要はない。したがって対向電極の材料は、導電性であれば任意である。このような対向電極の材料の例には、バリウム(Ba)や酸化バリウム(BaO)、アルミニウム(Al)などが含まれる。
 対向電極は通常、スパッタリングにより形成される。また、有機ELディスプレイパネルに含まれる全ての発光素子は、1の対向電極を共有してもよい。有機ELディスプレイパネルに含まれる全ての発光素子が共有する対向電極は、共通電極とも称される。共通電極は有機機能層だけではなく、バンクも覆う(図3B参照)。
 (2)非発光素子について
 非発光素子は、少なくともTFTパネル上に配置されたバンクと、バンクによって規定された領域内に形成された有機機能層と、を有する。非発光素子は、さらに、TFT、画素電極、対向電極を有していてもよい。
 本発明では、非発光素子のうち、少なくとも前記発光素子の他端側で前記発光素子に隣接する非発光素子(以下「境界非発光素子」とも称する)が、TFTパネルの平坦化膜に設けられたホール(以下「ダミーホール」とも称する)を有することを特徴とする。
 境界非発光素子が有するダミーホールの寸法(幅、深さ)は、発光素子が有するコンタクトホールの寸法と同じであることが好ましい。また、境界非発光素子内におけるダミーホールの相対的位置は、発光素子内におけるコンタクトホールの相対的位置と同じであることが好ましい。ここでホールの「相対的位置」とは、素子の中心対するホールの位置を意味する。すなわち、TFTパネルが境界非発光素子の領域の一端部に前記ホールを有することが好ましい。
 このように、境界非発光素子が、TFTパネルの平坦化膜に形成されたダミーホールを有することで、有効発光領域の縁に位置する発光素子(以下「境界発光素子」とも称する)とそれ以外の発光素子との間で有機機能層の膜形状がばらつくことを抑えることができる。以下、境界非発光素子にダミーホールを設けることと、発光素子間での有機機能層の膜形状のばらつきを抑えることとの関係について説明する。
 従来のように非発光素子がコンタクトホールを有さない有機ELディスプレイパネル(図1参照)では、境界発光素子が有するバンクのパターンと、それ以外の発光素子が有するバンクのパターンとが異なっていた。より具体的には、境界発光素子が有するバンクのうち有効発光領域とダミー領域との境界を構成するバンク(以下、「境界バンク」とも称する)の形状と、その他の発光素子のバンク(以下「有効発光領域の内部のバンク」とも称する)の形状とが異なっていた(図12A参照)。
 これは、バンクの形状が、バンクの下地、すなわちTFTパネルの平坦化膜の表面の凹凸形状に依存し(図4参照)、さらに平坦化膜の凹凸形状は、隣接する素子のホール(コンタクトホールまたはダミーホール)の有無に依存するからである(図4)。すなわち有効発光領域の内部のバンクが区切る発光素子は、コンタクトホールを有するが、一方で、境界バンクは、コンタクトホールを有さない非発光素子も区切るためである。
 また、塗布形成される有機機能層の形状は、有機機能層の材料液が塗布される領域を規定するバンクの形状に影響される。このため、従来の有機ELディスプレイパネルのように境界発光素子のバンクのパターンと、それ以外の発光素子のバンクのパターンとが異なると、境界発光素子の有機機能層の膜形状と、それ以外の発光素子の有機機能層の膜形状とが異なる。
 一方、本発明では、境界非発光素子がTFTパネルの平坦化膜に形成されたダミーホールを有するので、有効発光領域の内部のバンクと同様に、境界バンクが区切る素子は全てホールを有する。このため、本発明では、境界バンクの形状と有効発光領域の内部のバンクの形状とが等しくなる(図11A参照)。したがって、本発明では、境界発光素子と他の発光素子とでバンクのパターンにばらつきが少ない。このため、本発明では、境界発光素子とそれ以外の発光素子とで、有機機能層の膜形状にもばらつきが少ない。これにより、輝度ムラや発光色ムラが少ない発光特性に優れた有機ELディスプレイパネルを提供することが可能となる。
 また、本発明では、前記境界非発光素子がダミーホールを有するので、境界非発光素子に該当しない非発光素子はダミーホールを有さない。よって、平坦化膜に形成されるコンタクトホール及びダミーホールの数を、上記のパターンばらつき抑制効果が得られる最低限の数とすることができる。これにより、平坦化膜への水分の吸着や、平坦化膜に吸収された水分の他のレイヤーへの拡散による発光特性の低下、がより抑制された有機ELディスプレイパネルを提供することが可能となる。
 2.本発明の有機ELディスプレイパネルの製造方法
 本発明の有機ELディスプレイパネルは、本発明の効果を損なわない限り、任意の方法で製造され得る。
 本発明の有機ELディスプレイパネルの好ましい製造方法の一例は、
 1)TFTパネルを準備する第1ステップと、
 2)TFTパネルにコンタクトホールおよびダミーホールを形成する第2ステップと、
 3)TFTパネルの有効発光領域に画素電極を形成する第3ステップと、
 4)TFTパネル上にバンクを形成する第4ステップと、
 5)バンクによって規定された領域内に有機機能層の材料液を塗布し、有機機能層を形成する第5ステップと、を有する。以下、それぞれのステップについて説明する。
 1)第1ステップでは、TFTパネルを準備する。TFTパネルは例えば、基板上にTFTを作製し、TFTが作製された基板上に平坦化膜を配置することで製造される。
 基板上にTFTを形成するには、例えば、基板上にゲート電極、ゲート絶縁膜、ソース電極、ドレイン電極、半導体膜、パッシベーション膜などの層を、スパッタリング法やフォトリソグラフィ法を用いて形成すればよい。
 また、平坦化膜は例えば、感光性樹脂からなる膜を成膜し、光硬化させてもよいし、SiOなどの無機物からなる膜をスパッタリングなどで成膜してもよい。
 2)第2ステップでは、TFTパネルにコンタクトホールおよびダミーホールを形成する。具体的には、有効発光領域のTFTパネルの平坦化膜にコンタクトホールを形成し、ダミー領域のうち、境界非発光素子が形成される領域のTFTパネルの平坦化膜にダミーホールを形成する。平坦化膜に形成されるコンタクトホールおよびダミーホールは、フォトリソグラフィ法またはエッチングによって形成すればよい。
 3)第3ステップでは、TFTパネルの有効発光領域に画素電極を形成する。画素電極は、例えば、TFTパネル上に蒸着法やスパッタリング法などにより画素電極の材料からなる膜を形成し、形成された膜を所望の形状にパターニングすればよい。
 4)第4ステップでは、バンクを形成する。バンクは、例えば、フォトリソグラフィプロセス(塗布、ベーク、露光、現像、焼成)で形成する。このようにバンクをフォトリソグラフィプロセスで形成する場合、バンクの形状は、バンクが形成される下地(平坦化膜)の凹凸形状の影響を受ける。そして、平坦化膜の凹凸形状は隣接する素子のホールにも影響を受ける。
 5)第5ステップでは、バンクによって規定された領域内に、有機機能層の材料液を塗布する。塗布する材料液は、所望の有機機能層の材料および溶媒を含む。溶媒の例には、アニソールなどの芳香族系の溶媒が含まれる。塗布する手段は特に限定されない。塗布する手段の例には、インクジェット、ディスペンサー、ノズルコート、スピンコート、ダイコート、凹版印刷、凸版印刷などが含まれる。好ましい塗布手段は、インクジェットである。
 具体的には、有効発光領域およびダミー領域の両方に有機機能層の材料液を塗布する。そして、塗布した材料液を乾燥、ベークすることで有機機能層を形成する。このように、有効発光領域およびダミー領域の両方に有機機能層の材料液を塗布することで、ダミー領域には、膜形状の悪い有機機能層が形成されるが、有効発光領域には膜形状のよい有機機能層を形成することができる。
 また、本実施の形態では、境界発光素子が有するバンクの形状が等しいので、境界発光素子でも、膜形状のよい有機機能層を形成することができる。
 以下図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明するが、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されない。
 (実施の形態1)
 実施の形態1では、トップエミッション型の有機ELディスプレイパネルについて説明する。
 図3Aは、実施の形態1の有機ELディスプレイパネル100の平面の一部拡大図を示し、図3Bは図3Bに示された有機ELディスプレイパネル100のAA’線による断面図の要部を示す。
 図3Aおよび図3Bに示されるように、有機ELディスプレイパネル100は、素子(副画素)がマトリクス状に配置されたTFTパネル110を有する。TFTパネル110は、発光素子120が配置された有効発光領域Lと、非発光素子130が配置されたダミー領域Dと、を有する。
 図3Bに示されるようにTFTパネル110は、基板101と、基板101上に配置されたTFT103と、基板101およびTFT103上に配置された平坦化膜105と、平坦化膜105に形成されたコンタクトホール107およびダミーホール109とを有する。
 発光素子120は、TFT103、コンタクトホール107、反射陽極(画素電極)121、正孔注入層123、有機発光層125、バンク127、透明陰極(対向電極)129を有する。コンタクトホール107は、発光素子120の長軸方向の一方の端部に位置する。
 反射陽極121は例えば、APC合金からなる。好ましい反射陽極121の厚さは100~200nmである。
 正孔注入層123は反射陽極121上に配置される。正孔注入層123は、タングステンオキサイド(WOx)からなる。正孔注入層123の好ましい厚さは5~30nmである。
 有機発光層125は、正孔注入層123上に配置される。有機発光層125の好ましい厚さは、50~150nmである。有機発光層125は、ポリフルオレンの誘導体からなる層である。
 バンク127は正孔注入層123上に正孔注入層123の一部が露出するように配置される。本実施の形態では、バンク127は発光素子120の四方を囲む。好ましいバンク127の正孔注入層123からの高さは、200nm~3μmである。
 透明陰極129は、有機発光層125上に配置される、光透過性の導電層である。透明陰極129の材料は、例えばITOである。
 非発光素子130は、正孔注入層123、有機発光層125、透明陰極129を有する。また、非発光素子130のうち、有効発光領域Lの他端側で有効発光領域Lに隣接する非発光素子(境界非発光素子)130Xは、ダミーホール109を有する。ダミーホール109は、発光素子におけるコンタクトホール107と同様に、非発光素子130の長軸方向の一方の端部に位置する。このように、非発光素子130におけるダミーホール109の相対的位置は、発光素子120におけるコンタクトホール107の相対的位置と同じである。
 図4は、図3Bに示された有機ELディスプレイパネルの一部拡大図である。図4に示されるように、本実施の形態では、有効発光領域の内部のバンク127Yの一部がコンタクトホール上に形成されるので、バンク127Yの一部が隣接する発光素子120のコンタクトホール107の影響を受けて凹む。また、本発明では、境界非発光素子130Xにもダミーホール109が設けられているので、有効発光領域Lとダミー領域との境界を構成する境界バンク127X(図3Aの符号X参照)もダミーホール109の影響を受けて凹む。このため本実施の形態では、境界バンク127Xの形状と、バンク127Yの形状とのばらつきが少ない。
 このように、本実施の形態によれば、境界バンク127Xの形状と、内部バンク127Yの形状とが等しいので、境界発光素子120Xの有機発光層125の膜形状を良好にすることができる。
 このような有機ELディスプレイパネル100の反射陽極121と透明陰極129との間に電圧を印加すると、反射陽極121から正孔が、透明陰極129から電子が有機発光層125に注入される。注入された正孔および電子は、有機発光層125の内部で結合し、励起子が発生する。この励起子によって有機発光層125が発光し、透明陰極129を通して光が発せられる。
 次に図5A~図5Eを参照しながら、本実施の形態の有機ELディスプレイパネル100の製造方法について説明する。図5A~図5Eに示されるように、有機ELディスプレイパネル100の製造方法は、1)TFTパネル110を準備する第1ステップ(図5A)と、2)TFTパネル110の有効発光領域L上に反射陽極121および正孔注入層123を形成する第2ステップ(図5B)と、3)TFTパネル110上にバンク127を形成する第3ステップ(図5C)、4)バンク127によって規定された領域に、有機発光層125を塗布形成する第4ステップ(図5D)、5)有機発光層125およびバンク127を覆うように透明陰極129を形成する第5ステップ(図5E)を有する。
 1)図5Aは第1ステップを示す。図5Aに示されるように第1ステップでは、TFTパネル110を準備する。発光素子の領域に配置されるTFT103を有する基板101上に平坦化膜105を形成し、発光素子の一端部の位置にコンタクトホール107をそれぞれ形成し、前記境界非発光素子の一端部の位置にダミーホール109をそれぞれ形成する。
 2)図5Bは第2ステップを示す。図5Bに示されるように第2ステップでは、TFTパネル110の有効発光領域L上に反射陽極121および正孔注入層123を形成する。反射陽極121は、例えば、TFTパネル110上に蒸着法やスパッタリング法などにより反射陽極121の材料からなる膜を形成し、形成された膜を所望の形状にパターニングすればよい。同様に正孔注入層123もTFTパネル110上に蒸着法やスパッタリング法などにより正孔注入層123の材料からなる膜を形成し、形成された膜を所望の形状にパターニングすればよい。
 3)図5Cは第3ステップを示す。図5Cに示されるように、第3ステップでは、TFTパネル110上にバンク127を形成する。バンク127は、例えばフォトリソグラフィ法によって形成される。具体的には塗布されたバンク材料を、プリベーク、露光、現像、ポストベークすることでバンク127が形成される。フォトリソグラフィ法の条件は特に限定されないが、例えばプリベークを100℃で2分間行い;照射光を365nmがメインピークであるi線とし;照射量を露光量200mJ/cmとし;現像を0.2%のTMAHで60秒間行い;ポストベークを220℃のクリーンオーブンで60分間行えばよい。また、TFTパネル110の有効発光領域L上では、バンク127は、正孔注入層123の少なくとも一部が露出するように、形成される。
 4)図5Dは第4ステップを示す。図5Dに示されるように、バンク127によって規定された領域に、有機発光層125の材料液を、例えばインクジェット法で塗布する。インクジェット法で塗布された有機発光層125の材料液を、乾燥、ベークさせる。乾燥は例えば、真空チャンバー内で、減圧しながら行う。減圧は圧力5Pa程度になるまで行われる。乾燥中の温度は25℃である。ベークは、例えば130℃のホットプレートで10分間行なう。
 5)図5Eは第5ステップを示す。図5Eに示されるように、第5ステップでは、有機発光層125およびバンク127を覆うように透明陰極129を形成する。透明陰極129は、例えば、蒸着法により形成される。
 (実施の形態2)
 実施の形態1では、非発光素子がTFTを有さない形態について説明した。実施の形態2では、非発光素子がTFTを有する形態について説明する。
 図6は、本発明の実施の形態2の有機ELディスプレイパネル200の断面図である。実施の形態1の有機ELディスプレイパネル100と同一の構成要素については説明を省略する。図6に示されるように、本実施の形態では、非発光素子130がTFT103を有する。本実施の形態では全ての非発光素子130がTFT103を有するが、少なくとも境界非発光素子130XがTFT103を有すればよい。
 このように、境界非発光素子130XにTFT103を設けることで、境界発光素子120Xの有機発光層125の膜形状をより良好にできる。
 バンクの形状は、隣接する素子のコンタクトホールの有無だけでなく、隣接する素子のTFTの有無によっても影響される。このため、境界非発光素子130XにTFT103を設けることで、このため境界バンク127Xの形状と、内部バンク127Yの形状とをより等しくすることができる。この結果、境界発光素子120Xの有機発光層125の膜形状をより良好にできる。
 (実施の形態3)
 実施の形態2では、非発光素子が画素電極(反射陽極)および正孔注入層を有さない形態について説明した。実施の形態3では、非発光素子が画素電極および正孔注入層を有する形態について説明する。
 図7は、本発明の実施の形態3の有機ELディスプレイパネル300の断面図である。実施の形態2の有機ELディスプレイパネル200と同一の構成要素については説明を省略する。図7に示されるように、本実施の形態では、非発光素子130が、反射陽極121を有する。本実施の形態では全ての非発光素子130が反射陽極121を有するが、少なくとも境界非発光素子130Xが反射陽極121を有すればよい。
 このように、境界非発光素子130Xに反射陽極121を設けることで、境界発光素子120Xの有機発光層125の膜形状をより良好にできる。
 バンクの形状は、隣接する素子のコンタクトホールの有無だけでなく、隣接する素子の画素電極の有無によっても影響される。このため、境界非発光素子130Xに反射陽極121を設けることで、境界バンク127Xの形状と、内部バンク127Yの形状とをより等しくすることができる。この結果、境界発光素子120Xの有機発光層125の膜形状をより良好にできる。
 また、本実施の形態では、非発光素子130が有するTFT103がトランジスタとして機能しない。TFT103からトランジスタとしての機能を奪うには、例えば、ダミーホール内に導電性部材を配置せず、TFT103と反射陽極121とを電気的に接続しなければよい。このように非発光素子130が有するTFT103を機能させないことで、非発光素子130が意図せず発光することを防止することができる。
 (実施の形態4)
 実施の形態4では、非発光素子が対向電極を有さない形態について説明する。
 図8は、本発明の実施の形態4の有機ELディスプレイパネル400の断面図である。実施の形態3の有機ELディスプレイパネル300と同一の構成要素については説明を省略する。図8に示されるように、本実施の形態では、非発光素子130が、透明陰極129を有さない。具体的には、透明陰極129は有効発光領域Lにのみ形成されダミー領域Dには形成されない。このように、透明陰極129を有効発光領域Lにのみ形成するには、蒸着で透明陰極129を形成する際に、メタルマスクなどを用いればよい。
 このように、非発光素子130が、透明電極129を有さないことで、非発光素子130が、意図せず発光することをより確実に防止できる。
 (実施の形態5)
 実施の形態5では、バンクが一列に並んだ素子を規定する形態について説明する。
 図9Aは、実施の形態5の有機ELディスプレイパネル500の平面の一部拡大図を示し、図9Bは図9Aに示された有機ELディスプレイパネル500のAA’線による断面図の要部を示す。また、図10は、図9Bに示された有機ELディスプレイパネル500の一部拡大図である。
 図9A、図9Bおよび図10に示されるように、本実施の形態では、バンク127は一列に配列された素子を規定するライン状のバンクである。バンク127は、フォトリソグラフィ法によって形成される場合、現像からポストベークの間の比較的不安定な状態において、バンク127の近傍の下地の影響を受けやすい。より具体的には、上記の比較的不安定な状態では近傍のコンタクトホール107に流れ込んだり、コンタクトホール107に向けて撓むように変形しやすい。このため、ライン状のバンク127のように、コンタクトホール107上には形成されないバンクであっても、コンタクトホール107の影響がバンク127の形状に及ぶことがある。したがって、本実施の形態でも、各発光素子は、コンタクトホール107に影響されたバンク127によって規定される。よって、本実施の形態でも、前記境界非発光素子の一端部の位置にダミーホール109を形成することによって、発光領域Lにおける発光素子の膜形状を良好にすることができる。さらに、バンク127をライン状とすることで、塗布された有機発光層125の材料液が、素子間を移動することができ、素子間で有機発光層125の膜厚をより均一にすることができる。
 (実施例)
 実施例では、実施の形態4の有機ELディスプレイパネルを作製した。まず、旭硝子株式会社製ガラス基板AN100(370mm×470mm×0.7mm)上に平坦化膜を5μmの厚さで形成し、TFTパネルを作成した。
 具体的には、スピンコートで平坦化膜の材料(東レ株式会社製のフォトニースDL-1000)を塗布されたガラス基板上を、120℃のホットプレートで3分間プリベークし、クロムマスクを用いて波長365nmをメインピークとする紫外光でホールが形成される箇所を露光(露光量:150mJ/cm)し、東京応化工業株式会社製の現像液NMD-3(TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド):2.38%)に浸漬させ、そして、230℃のクリーンオーブンで30分間ポストベークした。
 これによりホールが形成されたTFTパネルを形成した。実施例では、境界非発光素子にもホールを形成した。
 準備したTFTパネルに反射電極として銀-パラジウム-銅(APC)膜を150nmの厚さでスパッタリング法により形成した。反射電極上に、正孔注入層としてWOx膜を30nmの厚さでスパッタリング法により形成した。
 形成したWOx上に、バンクをフォトリソグラフィ法により形成した。バンクの材料は旭硝子製のアクリル材料を用いた。具体的には、スピンコート法によりTFTパネル上に塗布し、温度100℃で2分間プリベークした。次に、フォトマスクを介して紫外光を照射した。実施例で用いたバンク材料はネガ型材料であるので、露光された部分のバンク材料が架橋反応し硬化する。照射した紫外光の波長は365nmをメインピークとするブロードである。露光照度は20mW/cmで、照射時間は10秒間とした。そして、露光されたバンク材料を、0.2%のTMAH水溶液(東京応化製NMD-3)を用いて現像し、バンク材料をパターニングした。そして、純水で、現像液の洗浄を行なった後、TFTパネルを220℃のクリーンオーブンにて60分間ポストベークした。
 次に発光材料を含むインクをインクジェット法により、バンクによって規定された領域内に塗布した。インクの溶媒はシクロヘキシルベンゼンを用いた。そして、塗布したインクを減圧乾燥で乾燥させた。具体的には、TFTパネルを真空チャンバーに投入し、真空ポンプでチャンバー内の気圧が10Paになるまで排気することで塗布したインクを乾燥させた。排気時間を30秒間とし、乾燥温度は25℃とした。その後、TFTパネルを130℃のホットプレートで10分間さらにベークした。
 以上の方法で作製した有機ELディスプレイパネルの境界発光素子の有機発光層の膜形状を原子間力顕微鏡(タカノ株式会社製 AS-7B)で測定し、境界発光素子の有機発光層の断面プロファイルを求めた。境界発光素子の有機発光層の断面プロファイルを図11Aに示す。図11Aに示されたプロファイルは、図11BのBB’線による断面のプロファイルである。図11Aにおいて、縦軸は膜厚(nm)を、横軸は基板上における測定位置を表し、Iはバンク、IIはコンタクトホール、II'はダミーホール、IIIは有機発光層を示す。
 また、図11Aの断面プロファイルから境界発光素子の有機発光層の膜厚左右差を以下の式で求めた。
 [式1]膜厚左右差=(左端での膜厚)-(右端での膜厚)
 (左端は左側のバンクの頂部から7.5μm素子の中心側の有機発光層の点を意味し、右端は右側のバンクの頂部から7.5μm素子の中心側の有機発光層の点を意味する。)
 このように求められた境界発光素子の有機発光層の膜厚左右差を表1に示す。
 (比較例)
 比較例では、TFTパネルのダミー領域にはダミーホールを形成しなかった以外は、実施例と同様に有機ELディスプレイパネルを作製した。比較例の有機ELディスプレイパネルの境界発光素子の有機発光層の膜形状を原子間力顕微鏡(タカノ株式会社製 AS-7B)で測定し、境界発光素子の有機発光層の断面プロファイルを求めた。境界発光素子の有機発光層の断面プロファイルを図12Aに示す。図12Aにおいて、縦軸は膜厚(nm)を、横軸は基板上における測定位置(nm)を表す。図12Aに示されたプロファイルは、図12BのBB’線による断面のプロファイルである。
 また、図12Aの断面プロファイルから算出した境界発光素子の有機発光層の膜厚左右差を表1に示す。
 (実施例および比較例の評価)
 図11Aに示されるように、実施例では、バンクの高さが素子の両端で等しい。一方、図12Aに示されるように、比較例ではバンクの高さが素子の両端で異なっている。具体的には、コンタクトホールが形成されている側のバンクは、コンタクトホールが形成されてない側のバンクに比べて、200nm程度低くなっている。この結果は、境界非発光素子が有するホールが、境界発光素子が有するバンクの形状に影響を与えることを示唆する。
 また、比較例では境界発光素子のコンタクトホール端のバンクの高さが、境界バンクの高さよりも低くなったのは、コンタクトホール側では、バンク材料の塗布時にバンク材料がコンタクトホールに流れ込んだことに起因すると考えられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 次に表1を参照しながら、実施例および比較例の有機ELディスプレイパネルの境界発光素子の有機発光層の膜形状について説明する。表1には、実施例および比較例の境界発光素子の有機発光層の膜厚左右差を示す。膜厚左右差の値が大きいほど、膜の傾きが大きく、膜形状が悪いことを示す。
 表1に示されるように、実施例では膜厚左右差が0.4nmであるのに対し、比較例では膜厚左右差は2.8nmと、大きくなっている。この結果は、比較例と比較して、実施例では境界発光素子の有機発光層の膜形状が大きく改善されていることを示唆する。
 また、比較例では膜厚左右差は2.8nmと大きくなったのは、バンクの高さが素子の両端で異なっていることに起因すると考えられる。前述したように、有機発光層の膜形状はバンクの物性の影響を受けるので、バンクの高さが素子の両端で異なると、有機発光層の膜形状も両端で異なると考えられるからである。
 以上の結果を総括すると、境界非発光素子にもホールを形成することで、境界バンクの形状が、他の有効発光領域バンクの形状と等しくなり、境界発光素子の有機発光層の形状も均一になることが示唆される。
 本出願は、2010年12月20日出願の特願2010-283115に基づく優先権を主張する。当該出願明細書に記載された内容は、すべて本願明細書に援用される。
 本発明の有機ELディスプレイパネルは、有効発光画素の他端側で有効発光画素に隣接するダミー画素にもダミーホールを形成することで、有効発光領域の最外周においても、膜形状が均一な発光層を形成することができる。これにより、パネル面内で輝度ムラや発光色ムラの少ない、表示品質に優れた有機ELディスプレイパネルを提供することができる。
 100、200、300、400、500 有機ELディスプレイパネル
 101 基板
 103 TFT
 105 平坦化膜
 107 コンタクトホール
 109 ダミーホール
 110 TFTパネル
 120 発光素子
 121 反射陽極
 123 正孔注入層
 125 有機発光層
 127 バンク
 129 透明陰極
 130 非発光素子
 D ダミー領域
 L 有効発光領域
 

Claims (7)

  1.  中央部に位置する有効発光領域と、外周部に位置し、前記有効発光領域を囲むダミー領域とを有するTFTパネルと、前記有効発光領域に配置された複数の発光素子と、前記ダミー領域に配置された複数の非発光素子と、を有する有機ELディスプレイパネルであって、
     前記発光素子は、
      前記TFTパネルに内蔵された薄膜トランジスタと、
      前記TFTパネルにおける前記発光素子の領域の一端部に設けられたコンタクトホールと、
      前記TFTパネル上に配置され、前記コンタクトホールを介して前記薄膜トランジスタと接続した画素電極と、
      前記画素電極上に配置された有機機能層と、
      前記TFTパネル上に配置され、かつ前記有機機能層の配置領域を規定するバンクと、
      前記有機機能層上に配置された対向電極と、を有し、
     前記非発光素子は、
      前記TFTパネル上に配置されたバンクと、
      前記バンクによって規定された領域内に形成された有機機能層と、を有し、
     前記複数の非発光素子のうち、前記発光素子の領域の他端側で前記発光素子に隣接する前記非発光素子のみが、前記TFTパネルにおける前記非発光素子の領域の一端部に設けられたホールをさらに有する、有機ELディスプレイパネル。
  2.  前記複数の非発光素子のうち、前記有効発光領域に隣接する前記非発光素子は、前記TFTパネルに内蔵された薄膜トランジスタをさらに有し、
     前記非発光素子が有する薄膜トランジスタは機能しない、請求項1に記載の有機ELディスプレイパネル。
  3.  前記複数の非発光素子のうち、前記有効発光領域に隣接する前記非発光素子は、前記TFTパネル上に配置された画素電極をさらに有する、請求項1に記載の有機ELディスプレイパネル。
  4.  前記複数の非発光素子のうち、前記有効発光領域に隣接する前記非発光素子は、対向電極を有さない、請求項1に記載の有機ELディスプレイパネル。
  5.  前記バンクは、前記素子の四方を囲む、請求項1に記載の有機ELディスプレイパネル。
  6.  前記バンクは、一列に並んだ前記素子を規定する、請求項1に記載の有機ELディスプレイパネル。
  7.  請求項1に記載の有機ELディスプレイパネルを製造する方法であって、
     薄膜トランジスタが配置された基板上に平坦化膜を形成することで前記TFTパネルを準備するステップと、
     前記有効発光領域の前記TFTパネルの平坦化膜における前記発光素子の領域の一端部に前記コンタクトホールを形成し、前記ダミー領域のうち、前記発光素子の領域の他端側で前記発光素子に隣接する前記非発光素子が形成される領域の前記TFTパネルの平坦化膜における前記非発光素子の領域の一端部にのみ、前記ホールを形成するステップと、
     前記TFTパネルの前記有効発光領域に画素電極を形成するステップと、
     前記TFTパネル上に前記バンクを形成するステップと、
     前記バンクによって規定された領域内に前記有機機能層を塗布形成するステップと、
     前記TFTパネルの前記有効発光領域上に前記対向電極を形成するステップと、を有する、有機ELディスプレイパネルの製造方法。
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