JP3787171B2 - 氷結点以下の温度帯における食品等の未凍結保存方法 - Google Patents

氷結点以下の温度帯における食品等の未凍結保存方法 Download PDF

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    • A23B7/00Preservation or chemical ripening of fruit or vegetables
    • A23B7/04Freezing; Subsequent thawing; Cooling

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、氷結点以下の温度帯における食品等の未凍結保存方法に関するものであり、更に詳しくは、本発明は、氷結点以下の未凍結領域で生鮮食品等を未凍結状態で保存する方法であって、該生鮮食品等を氷結点以下の未凍結状態にするためのスロークーリング処理、及び該未凍結状態の生鮮食品等を常温にまで昇温させるための段階的昇温処理を組み合わせて、氷結点以下の温度帯における生鮮食品等を好適な未凍結状態に維持することを可能とすると共に、該未凍結処理の効果及び特性を保持して好適に常温に復帰させることを可能とする生鮮食品等の未凍結保存方法、及びその昇温方法等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明者らは、0℃以下の低温度帯における各種生鮮食品、生体組織等の保存、加工に関する基礎及び応用研究を積み重ねる中で、氷結点以下の未凍結領域で各種生鮮食品等を未凍結状態で保存、加工することを特徴とするいわゆる超氷温保存、加工技術を確立し、これまでに、このような超低温度条件における各種生鮮食品等の保存方法、更には、超低温水を利用した野菜、果実、魚貝類等の生鮮食品等の保存、加工方法等の開発に成功しており、これらの研究の成果として、例えば、収穫直後の野菜、果実、魚貝類等の生鮮食品等を、氷結点以下の未凍結領域における特定の超低温条件下で冷却処理することにより、該生鮮食品等の鮮度を損なうことなく高鮮度に貯蔵することが可能であること、そして、それらは、とりわけ、野菜、果実、魚貝類等の生鮮食品等の保存、加工方法としてきわめて有用なものであること、が見い出された。
【0003】
一般に、各種の食品等のなかでも、野菜、果実等の青果物は、天然の生産物として、魚貝類等と同様に、活きの良さ、すなわち鮮度が重要であり、生産地から市場に、そして市場から販売店に至る流通の全過程において、継続して高鮮度、高品質に保持することが必要とされている。
このように、生産物を高鮮度、高品質な形で供給するには、収穫の現場である生産段階から消費段階に至るまで、所定の低温条件下で結ぶコールドチェーンによる流通が理想的であるが、現実には、流通コストの点、低温保持技術等の点で必ずしも流通過程における保存状態が充分なものとは云えないものが多い。
【0004】
ところで、食品の大量生産、大量消費が活発化する中で、消費者ニーズの多様化とそれに応じた多種多様な生産物が市場に出回るにつれて、消費者ニーズは、ますます、低コスト、高品質の生産物を求める傾向となっており、野菜、果実、魚貝類等の生鮮食品等についても、自然嗜好の高まりの中で、新鮮で栄養価の高い高鮮度、高品質のものが強く求められる状況となっている。
【0005】
前述の如く、野菜、果実、魚貝類等の生鮮食品等は、農産物あるいは水産物として多くの地域で収穫され、生産されて、多くの場合、市場及び販売店を経て、消費者に分配され、供給されるものであり、該生鮮食品等の保存技術が高度化した今日においても、収穫直後の瑞々しさ、新鮮さを長時間に亘って維持することはかなり困難なことであり、例えば、格別に流通時間を短縮し、保存状態を良好に保持して供給するとしても、現段階では非常に高コストのものとなり、一部の高級品を除いて、一般的な生鮮食品の流通形態としては現実的な方法にはなっていない。
【0006】
このような実情を少しでも改善するために、従来、流通過程における低温保存方法、低温保存設置、低温輸送技術等について様々な観点から検討が加えられ、これまでに、その成果として、多種多様な技術が開発されており、例えば、その代表的なものとして、CA貯蔵法、MA包装貯蔵法(食品流通技術,Vol.22,No.11(1993年))をはじめ、各種の方法が開発され、改善がなされているものの、一般に、生鮮食品の鮮度は、流通過程における鮮度低下と同様に、収穫直後における急激な鮮度低下、すなわち、野菜、果実にあっては、ビタミンC等の栄養成分、葉緑素等の有用成分の急激な分解、また、魚貝類にあっては、ATPの急激な分解によるK値(鮮度の指標)の低下、等による品質劣化が不可避的に生起することから、該収穫直後の鮮度低下を確実に抑制し得る新しい技術を開発しない限り、収穫直後に近い高鮮度状態を維持することは不可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、このような認識のもとに、上記の如き従来技術を踏まえ、とりわけ、野菜、果実、魚貝類等の生鮮食品等を、収穫直後の高鮮度の状態を保持することが可能な新しい技術を開発することを目標として鋭意検討を積み重ねる中で、野菜、果実、魚貝類等の生鮮食品等を、氷結点以下の未凍結領域における特定の超低温条件下で冷却処理する方法に着目すると共に、該氷結点以下の未凍結領域における食品等の未凍結状態を確実に達成するための基本技術として、氷結点以下の未凍結領域で生鮮食品等を好適な未凍結状態に簡便、かつ確実に維持することを可能とする新規スローコンディショニング技術を確立することに成功して、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、氷結点以下の未凍結領域で、野菜、果実、魚貝類等の生鮮食品等を、その鮮度低下、品質劣化を生起せしめることなく、高鮮度に保持することが可能な生鮮食品等の未凍結保存方法を提供すると共に、氷結点以下の温度帯における食品等の未凍結状態を簡便、かつ確実に達成することが可能なスロークーリング方法及び手段を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、上記未凍結保存方法を利用した氷結点以下で未凍結状態の食品等を製造する方法及びその製品を提供することを目的とするものである。
【0009】
また、本発明は、氷結点以下の未凍結領域で、野菜、果実、魚貝類等の生鮮食品等を、収穫直後の鮮度を失わせることなく、長期に亘って保持することが可能な生鮮食品等の高鮮度保存方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
更に、本発明は、氷結点以下の未凍結領域で、生鮮食品等を未凍結状態で保存する方法において、該未凍結領域の温度条件、及び常温に復帰させるための温度条件等を好適に制御するためのスローコンディショニング技術を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するための本発明は、氷結点以下の未凍結領域で食品等を未凍結状態で保持する方法であって、食品を常温から該食品等の氷結点付近まで急速に冷却する急速冷却処理を行い、続いて、氷結点以下まで0.01〜0.5℃/時間の緩慢な冷却速度で冷却するスロークーリング処理を行い、食品等を氷結点以下0.1〜10℃の低温度帯で未凍結状態に保持すること、及び該食品等を、上記保持中の適宜の時期及びサイクルで、1時間から数日間に1℃以下の割合で、氷結点あるいは該氷結点より0.5〜1.0℃上まで昇温させることを特徴とする氷結点以下の温度帯における食品等の未凍結保持方法、である。
また、本発明の他の態様は、氷温点以下の未凍結領域で食品等を未凍結状態で保存する方法であって、該食品等を、氷温点以下の未凍結領域に導入した後、氷結点以下0.1〜10℃の低温度帯に止めて、その低温度帯にて保存することを特徴とする氷温点以下の温度帯における食品等の未凍結保存方法、である。
【0012】
また、本発明の他の態様は、氷結点以下の未凍結領域で食品等を未凍結状態で保持してなる前記の食品等を、常温にまで昇温させる方法であって、氷結点付近までは0.01〜0.5℃/時間の緩慢な昇温速度にて昇温処理を行い、続いて、氷結点付近から常温までは、昇温の温度条件を適宜の温度に設定して、適宜の時間にて段階的に昇温させること特徴とする氷結点以下の温度帯における未凍結食品等の昇温方法、である。
また、本発明の他の態様は、前記の温度条件を自動制御するコントロール装置を具備してなる冷却設備、である。
また、本発明の他の態様は、氷結点以下の温度帯における未凍結水を前記の方法により製造する方法であって、原料水を、予めミクロフィルター等により濾過及び/又は蒸留することにより、該原料水中の不純物を除去することを特徴とする氷結点以下の温度帯における未凍結水の製造方法、である。
【0013】
また、本発明は、食品等を所定の加圧条件下で0.01〜0.5℃/時間の緩慢な冷却速度でスロークーリング処理により冷却することを特徴とする前記の氷結点以下の温度帯における食品等の未凍結状態保持方法、である。
また、本発明は、氷結点以下の未凍結領域で食品等を未凍結状態で保持する方法であって、氷結点以下の過冷却状態を安定させるために、上記保持中の適宜の時期及びサイクルで、破壊点以上の温度帯において、遠赤外線、マイクロ波などの光線照射、静電気の照射及び/又は振動の付与、を行うことを特徴とする前記の氷結点以下の温度帯における食品等の未凍結保持方法、である。
また、本発明の他の態様は、前記の加圧、照射及び/又は振動付与の装置を具備してなる冷却設備、である。
【0014】
また、本発明は、氷結点以下の未凍結領域で食品等を未凍結状態で保持する方法であって、冷却速度を緩慢化し、かつ氷核形成の阻害を防止するために、合成樹脂、紙、生体材料等の包装材料、又はグリセロール等の氷核形成阻害物質、糖タンパク質、ゼラチン等の氷結晶成長阻害物質をコーティングした包装材料あるいはこれらの物質の被膜により包装ないし被覆処理した食品等を氷結点以下0.1〜10℃の低温度帯で未凍結状態に保持することを特徴とする前記の氷結点以下の温度帯における食品等の未凍結保持方法、である。
また、本発明の他の態様は、氷結点以下の未凍結領域で動物又は植物材料からなる食品等をその内細胞のみを未凍結状態で保持する方法であって、前記の未凍結保持方法と急速冷凍処理を組み合わせることにより、食品等を、氷結点以下の過冷却状態から、急速凍結して、該食品等の外細胞を凍結し、内細胞を未凍結状態に保持することを特徴とする氷結点以下の温度帯における食品等の内細胞未凍結保持方法、である。
更に、本発明の他の態様は、氷結点以下の未凍結領域で未凍結状態に保持した食品等から凍結食品等を製造する方法であって、前記の未凍結保持方法と急速冷却処理を組み合わせることにより、食品等を、氷結点以下の過冷却状態から、急速冷凍処理して、該食品等を急速凍結することを特徴とする凍結食品等の製造方法、である。
【0015】
続いて、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、前記した如く、食品等(野菜、果実、魚貝類等の生鮮食品をはじめ、動物又は植物材料からなる食品、各種加工食品、食品原料、原料水、動物又は植物生体材料、生体組織等)を、氷結点以下の未凍結領域で該食品等を未凍結状態で保存する方法であって、該生鮮食品等の氷結点付近まで、常温から比較的急速(1〜30分以内から数時間以内)に冷却する急速冷却処理を行い、続いて、氷結点以下まで0.01〜0.5℃/時間の緩慢な冷却速度で冷却するスロークーリング処理を行うことを特徴とする氷結点以下の温度帯における食品等の未凍結保存方法等に係るものである。本発明においては、各食品等の氷結点付近まで、常温から比較的急速に冷却する急速冷却処理を行い、続いて、氷結点まで0.01〜0.5℃/時間の緩慢な冷却速度で冷却するスロークーリング処理を行うことが必要とされる。本発明で云うところの氷結点以下の未凍結領域で食品等を未凍結状態で保存する方法は、例えば、各食品等を、氷点降下剤、氷点降下作用を有する成分ないし同効の成分の存在下若しくは不存在下に、段階的冷却方式による超緩慢冷却処理を施して冷却することにより氷結点以下の未凍結領域で食品等を未凍結状態に移行させてなる保存方法(超氷温保存方法(超氷温:登録商標))を意味するものであり、その処理方法及び手段の如何を問わず、該方法と同効のものであれば同様に対象とされる。尚、この場合、氷点降下剤、氷点降下作用を有する成分等の種類、使用形態は、特に限定されるものではないことは云うまでもない。
【0016】
本発明者らが検討したところによれば、従来、一般に、氷結点以下の温度帯において食品等を未凍結状態に維持することはきわめて困難であったが、上記スローコンディショニング技術により、氷結点以下の温度帯において食品等を簡便、かつ確実に未凍結状態に維持することが可能であり、本発明によれば、該氷結点以下の未凍結領域(超氷温領域)をその食品等の種類を問わず拡大することが可能である。本発明は、とりわけ、野菜、果実、魚貝類等の生鮮食品等に好適に適用されるが、これらに限らず、発酵食品、加工食品、食品原料、中間製品、調理済食品、動物又は植物生体材料、生体組織(動物、植物の細胞ないし組織)等にも適用することができる。本発明において、該食品等を氷結点以下の未凍結領域の温度帯に冷却処理する方法は、0℃以下の低温度領域において比較的急速な冷却処理を実施し得ると共に、氷結点以下まで0.01〜0.5℃/時間、好ましくは0.01〜0.4℃/時間のスロークーリング処理を実施し得るものであれば如何なる方法であっても良く、特に限定されるものではないが、該温度条件を自動制御するコントロール装置(自動温度制御装置)を具備した冷却設備にて冷却する方法等が好適なものとして例示される。
【0017】
上記急速冷却処理及びスロークーリング方法により生鮮食品等を冷却処理すると、生鮮食品等は氷結点以下において好適に緩慢に冷却されて、生鮮食品等が凍結することなく、氷結点以下の未凍結領域で安定、かつ好適に未凍結状態に維持される。尚、本発明者らが検証したところによれば、上記スロークーリング処理の条件及びプロセス以外では、すなわち、氷結点以下まで0.01〜0.5℃/時間の緩慢な冷却速度で冷却するスロークーリング処理を行わない場合は、氷結点以下の温度帯において食品等を未凍結状態に維持することは困難であり、所期の目的を達成することはできない。
【0018】
本発明においては、氷結点以下の未凍結領域に食品等を導入した後、一般に、氷結点以下0.1〜10℃の低温度帯に止めて、数時間から数ヶ月間、その止めた低温度帯にて保存するが、該低温度帯の好適な範囲は、各食品等の種類、性質によって様々であることから、対象とされる個々の食品等に応じて適宜決定すれば良い。以下に、本発明の上記スローコンディショニング技術に基づいて検討した各種食品等の氷結点、及び該氷結点以下の未凍結領域(超氷温領域)の例を示す。
【0019】
(各種食品等の超氷温領域)
対象食品等 氷結点(℃) 超氷温領域(℃)
野菜類
トマト −0.9 −0.9〜− 5.0
タマネギ −1.1 −1.1〜− 6.0
グリンピース −1.1 −1.1〜− 6.5
カリフラワー −1.1 −1.1〜− 7.0
ジャガイモ −1.7 −1.7〜−13.0
サツマイモ −1.9 −1.9〜−15.0
アスパラガス −0.6 −0.6〜− 5.0
白ネギ −0.8 −0.8〜− 6.0
レタス −0.2 −0.2〜− 4.0
ダイコン −0.8 −0.8〜− 6.0
果実類
柿 −2.1 −2.1〜−15.5
リンゴ −1.5 −1.5〜−15.0
レモン −2.2 −2.2〜−18.0
サクランボ −2.4 −2.4〜−18.0
二十世紀梨 −1.5 −1.5〜−15.0
イチゴ −0.9 −0.9〜− 6.0
イチジク −2.4 −2.4〜−17.5
モモ −0.9 −0.9〜− 7.5
ブルーベリー −1.3 −1.3〜−15.0
アンズ −1.1 −1.1〜−13.0
魚介類
フグ −1.5 −1.5〜−15.5
アジ −1.5 −1.5〜−15.5
サバ −1.5 −1.5〜−15.5
イワシ −2.0 −2.0〜−18.0
タイ −1.2 −1.2〜−15.0
ハマチ −1.2 −1.2〜−15.0
ヒラメ −1.2 −1.2〜−15.0
松葉ガニ −2.2 −2.2〜−18.0
ホタテ貝 −2.2 −2.2〜−18.0
畜産物
牛肉 −1.7 −1.7〜−18.0
豚肉 −1.4 −1.4〜−15.0
鶏肉 −1.3 −1.3〜−15.0
牛乳 −0.5 −0.5〜− 8.0
バター −2.2 −2.2〜−19.5
チーズ −8.3 −8.3〜−25.0
加工品
漬物 −3.0 −3.0〜−18.0
納豆 −3.1 −3.1〜−18.0
イカの塩辛 −5.3 −5.3〜−20.0
パン −5.0 −5.0〜−20.0
ビール −2.8 −2.8〜−17.0
【0020】
本発明の対象とされる食品等のうち、野菜、果実、畜肉、魚貝類等の生鮮食品等は、通常の野菜、果実、畜肉、魚貝類であれば如何なるものであっても良く、その種類を問わず適用することが可能であり、これらはもとより、生花、薬草、米穀等の穀類、ナッツ類等の食品及びそれと関連する生鮮植物等も本発明で云うところの生鮮食品等の範囲に含まれる。本発明を生鮮食品等の鮮度保持に利用する場合は、これらの生鮮食品等を、なるべく収穫直後に処理することが重要であり、これにより、収穫直後に不可避的に生起する生鮮食品等の鮮度低下、すなわち、野菜、果実にあっては、ビタミンC等の栄養成分、葉緑素等の有用成分の急激な分解、また、魚貝類にあっては、ATPの急激な分解によるK値(鮮度の指標)の低下、等の品質劣化を確実に抑制することができる。ここで、収穫直後とは、生鮮食品の収穫地、生産地における収穫直後の段階を意味するが、収穫直後の鮮度低下は、生鮮食品等の種類、収穫時期等によって大きく異なるものであることから、対象生鮮食品等に応じて冷却保存処理のタイミングを適宜決定すれば良く、一般に、収穫後から数時間の範囲において前記冷却保存処理を実施すれば良い。尚、本発明は、収穫直後の生鮮食品等に限らず、流通の適宜の過程における生鮮食品等、消費段階における生鮮食品等に対しても同様に適用することが可能であることは云うまでもない。
【0021】
氷結点以下の未凍結領域で生鮮食品等を未凍結状態にするには、収穫地、生産地の処理現場において処理することが好ましいが、例えば、冷却設備を具備した搬送車等に収納して処理現場に搬送することも可能であり、また、大型冷却設備の所在地にて、生鮮食品等を処理することも適宜可能である。
【0022】
本発明は、収穫直後の生鮮食品等に対して、氷結点以下の未凍結領域で生鮮食品等を未凍結状態で上記超低温条件下による冷却保存処理を施すことにより、収穫直後に生起する生鮮食品の鮮度低下、すなわち、野菜、果実にあっては、ビタミンC等の栄養成分、葉緑素等の有用成分の急激な分解、また、魚貝類にあっては、ATPの急激な分解によるK値(鮮度の指標)の低下、等の品質劣化を確実に抑制することが可能であり、従来の保存方法では得られなかった、高鮮度、高品質の生鮮食品等を供給することが可能である。
尚、本発明者らの検討したところによれば、前述の如く、一旦、冷却処理を施した生鮮食品等は、その後、通常の保存状態に保持しても、鮮度低下は顕著に抑制され、該冷却処理により、簡便、かつ確実に、高鮮度保持することが可能となることが明らかとなった。
【0023】
本発明において、上記氷結点以下の未凍結領域で食品等を未凍結状態で保存する方法において、保存中の適宜の時期及びサイクルで、1時間から数日間に1℃以下の割合で、氷結点あるいは該氷結点より0.5〜1.0℃上まで昇温させる工程を付加することにより、食品等を簡便、かつ好適に未凍結状態に維持することが可能となる。従って、本発明の上記氷結点以下の温度帯における食品等の未凍結保存方法において、該昇温工程を付加することが、未凍結状態を一層安定なものとする上で、望ましい。
【0024】
本発明において、氷結点以下の未凍結領域で食品等を未凍結状態で保存した食品等を常温に復帰させるには、急速に加温することなく、氷結点まで0.01〜0.5℃/時間の緩慢な昇温速度にて昇温処理を行い、続いて、氷結点から常温までは、昇温の温度条件を、0℃、5℃、15℃といった適宜の温度に設定して、適宜の時間にて段階的に昇温させる方法が採用される。この場合、氷結点から常温では、比較的急速な昇温速度にて昇温することも可能であり、対象食品等の種類、性状に応じて適宜決定すれば良い。
【0025】
本発明は、食品等の形態としては、固体食品等(粉体等を含む)に限らず、例えば、アルコール及び非アルコール飲料、茶飲料、飲料水等の液体食品等に適用することが可能であり、例えば、本発明方法を飲料水に適用して、氷結点以下(0℃以下)の未凍結水を製造することができる。この場合、原料水を、予めミクロフィルター濾過、精密濾過、限外濾過等の適宜の手段により濾過及び/又は蒸留することにより、該原料水中の不純物を除去することにより、氷結点以下の未凍結領域を安定かつ簡便に拡大化することができる。
【0026】
また、氷結点以下の未凍結領域で食品等を未凍結状態でより安定的に保存することを可能とするために、すなわち、氷結点以下の過冷却状態を安定化させるために、保存中の適宜の時期及びサイクルで、破壊点(未凍結領域の下限点)以上の温度帯において、遠赤外線、マイクロ波等の光線照射、静電気の照射及び/又は連続的ないし非連続的振動の付与、を行う工程を付加することが望ましい。光照射、静電気の照射及び/又は振動の付与は、氷結点以下の未凍結領域を拡大化し得るものであれば処理の条件、方法及び手段は特に限定されるものではなく、適宜の条件、方法及び設備にて実施すれば良い。
【0027】
また、本発明においては、冷却速度を緩慢化し、かつ氷核形式の阻害を防止するために、ポリエチレン等の合成樹脂、和紙等の紙、生体材料等の包装材料、あるいは食品の部分的な過冷却を防ぎ、かつ緩慢冷却条件を満たし得る適宜の材料、グリセロール等の氷核形成阻害物質、又は糖タンパク質、ゼラチン等の氷結晶の成長を阻害する適宜の化学物質を内膜にコーティングないし含有せしめた包装材料、あるいはこれらの物質の被膜により包装ないし被覆処理した食品等を所定の低温度領域にて冷却することも可能である。本発明は、このような包装ないし被覆材料を使用することにより、氷結点以下の未凍結領域の拡大と該領域における未凍結状態の一層の安定化を達成することができる。
【0028】
更に、本発明においては、とりわけ、動物又は植物材料からなる生鮮食品等をその内細胞のみを未凍結状態で保存することが可能であり、上記による0.01〜0.5℃/時間の緩慢な冷却速度にて行うスロークーリング処理と、氷結点以下の過冷却状態から、例えば、−18℃以下で冷凍する急速冷凍処理を組み合わせることにより、細胞内液から細胞外液へ自由水を移行させ、細胞外液の稀釈と細胞内液の濃縮を同時点に進行させて、細胞外液を凍結し易くし、逆に細胞内液を凍結しにくくさせて、食品等の外細胞を凍結し、内細胞を未凍結状態に保存することが可能である。本発明は、このような方法を採用することにより、とりわけ、果実、畜肉、魚介類等の生鮮食品を高鮮度、高品質に保持することが可能である。
このような方法は、氷結点以下の未凍結領域で保存した、過冷却状態の水、飲料(例えば、コーヒー、紅茶、ウーロン茶、煎茶、果汁、その他清涼飲料水、フルーツソース、ジャム、アルコール飲料等)、食品等を氷結点以下の過冷却状態から瞬時に凍結させる方法として、他の飲食品等の場合についても、好適に使用し得るものであって、0.01〜0.5℃/時間の緩慢な冷却速度にて行うスロークーリング処理と、その過冷却状態の飲料、食品等に、必要に応じて、氷核(氷結晶、その他の氷結晶形成物質)の添加、あるいは容器側面の摩擦、振動、加圧の瞬間解除処理等を付加して、冷凍処理を組み合わせることにより、瞬時凍結による、例えば、シャーベット、アイスキャンディー、アイスクリーム、凍結酒(例えば、ビール、日本酒、焼酎、ワイン、ウイスキー、ブランデー等)、凍豆腐、あるいは薄切りの刺身、生ハム、果物等の種々の飲食品について、その品質、性状等が高レベルに保持された凍結製品を製造することができる。
【0029】
本発明は、上記の如く、農畜水産物等の生鮮食品、漬物、漬魚介類、肉製品、麺類、ジャム、練り製品、清酒、ビール等の酒類、食酢、納豆、乳製品等の加工食品ないし発酵食品、動物又は植物細胞等の生物の組織体等の保存、加工技術として好適に利用されるが、生鮮食品を高鮮度、高品質に保存できる効果のみならず、上記のような加工食品ないし発酵食品にあっては、氷結点以下の未凍結領域に保持することによって、品質劣化を伴うことなしに高レベルの熟成効果が得られ、該成熟効果により、呈味性が改善され、加工食品ないし発酵食品を一層高品質なものとすることが可能である。
【0030】
【実施例】
以下に、本発明の実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、該実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1
野菜の超低温領域(超氷温領域)による冷却保存処理
収穫直後の生鮮食品(レタス)を、冷蔵庫に収納し、氷結点(−0.2℃)付近まで、急速冷却処理により冷却処理を行い、続いて、氷結点以下まで0.1℃/時間の緩慢な冷却速度で冷却するスロークーリング処理を行い、氷結点以下の未凍結領域(−0.2〜−4.0℃)で当該生鮮食品を未凍結状態で保存した。次いで、当該未凍結領域で一週間保存した生鮮食品を、急速に加温することなく、氷結点までは0.1℃/時間の緩慢な昇温速度にて昇温処理を行い、続いて、氷結点から5℃まで昇温させた。上記スロークーリング方法で冷却処理した生鮮食品(レタス)と、該冷却処理を施さないものを、5℃の冷蔵庫に22日間貯蔵して鮮度の保持状態について調査した。調査結果を表1、表2に示す。表1の結果から明らかなように、上記スロークーリング方法で冷却処理したものは、鮮度保持、外観及び食感が良好であるのに対し、該冷却処理を施さないものは、鮮度低下が著しく、外観、食感も悪いことが判明した。また、表2の結果から明らかなように、冷却処理は、ビタミンCの残存率が著しく高いことが判明した。
【0031】
【表1】
Figure 0003787171
【0032】
【表2】
Figure 0003787171
【0033】
実施例2
野菜、果実の超低温領域(超氷温領域)による冷却処理
実施例1と同様にして、各種生鮮食品(トマト、タマネギ、グリーンピース、カリフラワー、ジャガイモ、アスパラガス、オクラ、白ネギ、ダイコン、柿、リンゴ、レモン、サクランボ、二十世紀梨、イチゴ、イチジク、モモ、ブルーベリー、アンズ)について、鮮度の保持状態を調査した。そのうち、アスパラガス、オクラ、カリフラワーについて、その結果を表3に示す。表3の結果と同様に、上記各品目について、実施例1と同様の効果が得られることがわかった。
【0034】
【表3】
Figure 0003787171
【0035】
実施例3
アジ(ラウンド)の超低温領域(超氷温領域)によるフライディング処理
(1)方法
本実施例3に用いたアジは、養殖アジである。冷却処理については、生鮮食品(活アジ)を、それぞれ超氷温庫(−2℃)、氷温庫(−0.5℃)に収納し、氷結点(−1.5℃)付近まで、急速冷却処理により冷却処理を行い、続いて、氷結点以下まで0.1℃/時間の緩慢な冷却速度で冷却するスロークーリング処理を行い、氷結点以下の未凍結領域(−1.5〜−15.5℃)で当該生鮮食品を未凍結状態で保存した。次いで、当該未凍結領域で一週間保存した生鮮食品を、急速に加温することなく、氷結点までは0.1℃/時間の緩慢な昇温速度にて昇温処理を行い、続いて、氷結点から5℃まで昇温させた。上記スロークーリング方法で冷却処理した生鮮食品(活アジ)と、氷水庫(+2℃)に漬け、冷却したものを、その後、処理サンプルを超氷温区−2℃、氷温区−0.5℃、氷水区+2℃の保存温度区で保存し、スタート時、5hr後、24hr後、72hr後、192hr後について、常法により、K値(鮮度の指標)の測定及び専門のパネラーによる官能テストを行った。
【0036】
(2)結果
氷温、超氷温庫を用いて冷却処理したアジのK値は、氷水庫により冷却処理したものと比べ極めて、低い値となり、更に、保存温度と保存経過日数においてその値の推移は低く抑えられ、氷水冷却処理との値の幅を広げることとなり、鮮度の差をより明確とする結果となった。その結果を図1〜3に示す。また、官能テストの結果、超低温処理区のものは、氷水処理区のものと比較して、高鮮度で、高品質のものであることが判明した。
尚、各種の魚貝類について、実施例3と同様にして超低温によるフライディング処理を検討したところ、ほぼ同様の結果が得られた。
【0037】
実施例4
葉ネギの超氷温保存熟成
葉ネギを冷蔵庫に収納し、0℃まで急速冷却処理により冷却処理を行い、続いて、氷結点−0.8℃まで0.1℃/時間の緩慢な冷却速度で冷却するスロークーリング処理を行い、続いて、氷結点以下の未凍結以下の未凍結領域−0.8〜−2.0℃で当該生鮮食品を保存した。次いで、この未凍結領域で2週間保存した食品を、氷結点まで緩慢昇温し、氷結点から5℃まで昇温させた。
2週間後の状態を観察すると、冷蔵区(対照区;5℃保存)のビタミンC含量は、6.2mg%であったのに対し、該冷却処理したものは27mg%含有されており、外観は冷蔵のものが一部腐れと曲がりを生じていたのに対し、該冷却処理したものは採れたての鮮度をそのまま残し、口溶け感が良く、甘さ、旨味を増した葉ネギとなった。
【0038】
冷却処理前の葉ネギの糖度は2.0%であり、2週間後の冷蔵区の葉ネギの糖度は1.2%まで減少したのに対し、該冷却処理したものは、3.3%まで上昇した。遊離アミノ酸含量を測定したところ、美甘味性遊離アミノ酸(アスパラギン酸、スレオニン、セリン、グルタミン酸)含量は上昇し、苦味性遊離アミノ酸(バリン、イソロイシン、リジン)含量は減少するといった、大寒の旬の味覚を呈していた。上記の如く、葉ネギを超氷温領域にて保存した結果、高鮮度を保持するとともに、大寒の旬の味が付与された。
【0039】
実施例5
マグロの保存熟成
マグロの切り身を冷蔵庫に収納し、−0.5℃まで急速冷却処理により冷却処理を行い、続いて、−0.5℃〜氷結点まで0.1℃/時間の割合で緩慢な冷却速度で冷却するスロークーリング処理を行い、続いて、氷結点(−1.7℃)以下の未凍結領域(−2.5〜−3.5℃)で1週間保存した。次いで、この未凍結領域で1週間保存した食品を、氷結点まで緩慢昇温し、5℃まで更に昇温させた。表4、表5に、冷却処理後のマグロの鮮度保持及び熟成効果について調査した結果を示す。冷却処理したマグロは、5℃に貯蔵した対照区のマグロと比較して、K値(鮮度の指標)及び美甘味性遊離アミノ酸含量が上昇することがわかった。
【0040】
【表4】
Figure 0003787171
【0041】
【表5】
Figure 0003787171
【0042】
実施例6
納豆の熟成
洗浄、浸漬した丸大豆を加圧蒸煮し、納豆菌溶液を添加後、40〜50℃で発酵した納豆を−2.5℃まで急速冷却し、氷結点−3.1℃まで、0.08℃/時間の割合で緩慢冷却し、氷結点以下の−4.0〜−4.5℃の未凍結温度領域で10日間保存し、熟成した。次いで、氷結点まで緩慢昇温し、3℃まで昇温させたところ、納豆特有の臭いが減少し、旨味の増した納豆に仕上がった。表6に、納豆の成分を分析した結果を示す。
【0043】
【表6】
Figure 0003787171
【0044】
表6の分析結果から明らかなように、冷却処理により、遊離アミノ酸の含量が上昇し、アンモニアの含量が低下することがわかった。
【0045】
実施例7
飲料水の超低温領域(超氷温領域)による冷却処理
飲料水を冷蔵庫に収納し、氷結点(−2.8℃)付近まで急速冷却処理により冷却処理を行い、続いて、そのままの条件下、0.1〜10kg/cm2 の加圧条件下、30〜100μmの遠赤外線照射条件下、500〜5,000MHZ のマイクロ波照射条件下、適当量の静電気照射条件下、1〜20KHZ の振動条件下にて、氷結点まで0.2℃/時間の緩慢な冷却速度で冷却するスロークーリング処理を行い、氷結点以下の未凍結領域(−2.8〜−17.0℃)で当該飲料水を未凍結状態で保存して、氷結点以下の未凍結飲料水を製造した。その結果、加圧、光照射、振動付与の工程を付加した場合、該工程を付加しない場合と比較して、未凍結領域に簡便かつ安定に導入し得ることがわかった。
【0046】
実施例8
飲料(ビール)の超低温領域(超氷温領域)による冷却処理
飲料(ビール)を冷蔵庫に収納し、氷結点(−2.8℃)付近まで急速冷却処理により冷却処理を行い、続いて、そのままの条件下、0.1〜10kg/cm2 の加圧条件下、30〜100μmの遠赤外線照射条件下、500〜5,000MHZ のマイクロ波照射条件下、適当量の静電気照射条件下、1〜20KHZ の振動条件下にて、氷結点まで0.01〜0.5℃/時間の緩慢な冷却速度で冷却するスロークーリング処理を行い、氷結点以下の未凍結領域(−2.8〜−17.0℃)で当該飲料(ビール)を未凍結状態で保存して、氷結点以下で未凍結の飲料(ビール)を得た。その結果、加圧、光照射、振動付与の工程を付加した場合、該工程を付加しない場合と比較して、未凍結領域に簡便かつ安定に導入し得ることがわかった。
【0047】
実施例9
畜肉製品(牛肉の切り身)の超低温領域(超氷温領域)による冷却処理
牛肉の切り身を和紙の包装材料で包装して冷蔵庫に収納し、−0.5℃まで急速冷却処理により冷却処理を行い、続いて、−0.5℃〜氷結点まで0.1℃/時間の割合で緩慢な冷却速度で冷却するスロークーリング処理を行い、続いて、氷結点(−1.7℃)以下の未凍結領域(−1.7〜−18.0℃)で1週間保存して、氷結点以下で未凍結の畜肉製品を得た。次いで、この未凍結領域で1週間保存した食品を、氷結点まで緩慢昇温し、5℃まで更に昇温させた。得られた畜肉製品は、従来製品と比較して高レベルの熟成化が達成されていることがわかった。ポリエチレン、グリセロール、糖タンパク質、ゼラチン等で被覆ないし包装して同様に処理した結果、ほぼ同様の結果が得られた。
【0048】
実施例10
果実等の超低温領域(超氷温領域)による冷却処理
果実(二十世紀梨)を冷蔵庫に収納し、0℃まで急速冷却処理により冷却処理を行い、続いて、氷結点−1.5℃まで0.1℃/時間の緩慢な冷却速度で冷却するスロークーリング処理を行い、続いて、氷結点以下の未凍結以下の未凍結領域−2.2〜−15.0℃で当該生鮮食品を保存した。次いで、この未凍結領域で2週間保存して過冷却状態にしたものを、−18℃以下の冷凍処理を組み合わせることにより、細胞内液から細胞外液へ自由水を移行させ、細胞外液の稀釈と細胞内液の濃縮を同時点に進行させて、細胞外液を凍結し易くし、逆に細胞内液を凍結しにくくさせて、細胞内液が未凍結状態に保存された新しいタイプの果実製品を得た。
上記冷却処理方法を使用して、飲料(アルコール飲料、コーヒー、ソフト飲料等)、薄切りの刺身、生ハム、果物、及び豆腐等について、同様に冷却処理したところ、次のような結果が得られた。すなわち、飲料では、氷結点より−1〜10℃の過冷却状態から、凍結させた場合、瞬時にキメの細かい氷結晶が形成され、きわめて口溶けが良く、なめらかな、新しいタイプのシャーベット状食品となった。また、清涼感、氷結晶の歯応えを重要条件とする、薄切りの刺身、生ハム、果物の場合、氷結点より−3〜−10℃の過冷却状態から、凍結させると、従来法と比較して、微細氷結晶となり、口溶けが良く、マイルド感を呈する高品質のものとなり、かつ、これを解凍した場合、高品質を保持したものが得られた。また、凍豆腐(関西地方では高野豆腐)の場合、木綿豆腐をスロークーリング処理にて、氷結点より−10℃付近までの過冷却状態とし、氷核(氷結晶)添加後、凍結し、タンパク質を凍結変性させて、スポンジ化した後(従来法は、−20℃付近で急速凍結した後、3週間程度冷蔵貯蔵)、解凍、脱水して乾燥させた結果、得られた凍豆腐は、キメが細かく、歯応え、味覚・風味の点できわめて優れたものであった。
【0049】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明は、野菜、果実、畜肉、魚貝類等の生鮮食品等を、氷結点以下の未凍結領域で生鮮食品等を未凍結状態で長期間保存する方法であって、該生鮮食品等の氷結点付近まで、常温から比較的急速(1〜30分以内から数時間以内)に冷却する急速冷却処理を行い、続いて、氷結点以下まで0.01〜0.5℃/時間の緩慢な冷却速度で冷却するスロークーリング処理することを特徴とする生鮮食品等の保存方法等に関するものであり、本発明によれば、次のような効果が得られる。
(1)野菜、果実、魚貝類等の生鮮食品等を高鮮度に保存することができる。
(2)収穫直後に不可避的に生起する生鮮食品等の鮮度低下を確実に抑制することができる。
(3)本発明の生鮮食品等の保存方法により処理した生鮮食品等を、通常の低温流通輸送手段と組み合わせることにより、収穫直後の鮮度を低下させることなく、高鮮度、高品質の生鮮食品等を消費地に供給することができる。
(4)本発明の生鮮食品等の保存方法により処理した生鮮食品等は、消費段階における日持ちが良好であり、従来品に見られるような消費段階における急激な品質劣化を抑制することができる。
(5)従来製品にない新しいタイプの凍結製品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アジのフライディング処理(超氷温保存区(−2℃))の結果を示す説明図である。
【図2】アジのフライディング処理(氷温保存区(−0.5℃))の結果を示す説明図である。
【図3】アジのフライディング処理(氷漬け保存区(0℃〜16℃))の結果を示す説明図である。

Claims (4)

  1. 氷結点以下の未凍結領域で食品を未凍結状態に保持する方法であって、食品を常温から該食品の氷結点付近まで急速に冷却する急速冷却処理を行い、続いて、氷結点以下まで0.01〜0.5℃/時間の緩慢な冷却速度で冷却するスロークーリング処理を行い、食品を氷結点以下0.1〜10℃の低温度帯で未凍結状態に保持すること、及び食品を、上記保持中の適宜の時期及びサイクルで、1時間から数日間に1℃以下の割合で、氷結点あるいは該氷結点より0.5〜1.0℃上まで昇温させることを特徴とする氷結点以下の温度帯における食品の未凍結保持方法。
  2. 食品を所定の加圧条件下で0.01〜0.5℃/時間の緩慢な冷却速度でスロークーリング処理により冷却することを特徴とする請求項1記載の氷結点以下の温度帯における食品の未凍結保持方法。
  3. 氷結点以下の過冷却状態を安定させるために、上記保持中の適宜の時期及びサイクルで、破壊点以上の温度帯において、遠赤外線、マイクロ波などの光線照射、静電気の照射及び/又は振動の付与、を行うことを特徴とする請求項1記載の氷結点以下の温度帯における食品の未凍結保持方法。
  4. 冷却速度を緩慢化し、かつ氷核形成の阻害を防止するために、合成樹脂、紙、生体材料等の包装材料、又はグリセロール等の氷核形成阻害物質、糖タンパク質、ゼラチン等の氷結晶成長阻害物質をコーティングした包装材料あるいはこれらの物質の被膜により包装ないし被覆処理した食品を氷結点以下0.1〜10℃の低温度帯で未凍結状態に保持することを特徴とする請求項1記載の氷結点以下の温度帯における食品の未凍結保持方法。
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