JP3780715B2 - 車載ナビゲーション装置、車両用地図データ提供システム - Google Patents

車載ナビゲーション装置、車両用地図データ提供システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両と外部の通信によって車載ナビゲーション装置の地図データを部分的に更新する技術に関し、特に、更新すべき地図データを自動的に決定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
車載ナビゲーション装置は、現在地または他の地域の地図を表示したり、目的地までの経路に沿って運転者を案内するといった便利な機能をもつ装置として普及している。周知のようにナビゲーション装置は、その機能を果たすためにデジタル地図データを利用して各種の処理を行う。従来一般には、地図データを書き込んだCD−ROM等の記録媒体が用意されており、ナビゲーション装置は記録媒体から地図データを読み出す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、最新の地図データを利用するためには、定期的に地図記録媒体を交換するといった煩わしい作業が必要であった。そこで、最新地図の利用を容易にするため、車両情報通信システムの発展を背景として、外部から車両に最新の地図データを通信で提供することが検討されている。
【0004】
しかし、あまりに大量の地図データを通信で送ることは、通信能力の面からも効率が悪く、困難である。従って、部分更新を行うこと、すなわち、最新地図を入手する対象領域を適当に限定することが好適と考えられる。
【0005】
部分更新を行う場合、どの範囲の地図を更新するべきかを外部の地図提供センタ(例えば情報センタ)に伝える必要がある。この際、ユーザが自分で更新希望領域を設定してもよいが、そのような入力操作は非常に煩わしい。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、どの地域の地図データを更新するかの選択を自動的に行い、効率的な地図データ更新を容易に行えるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、地図データの部分更新を行うための更新地図データを外部から取得する通信装置と、取得した更新地図データを記憶する地図記憶装置と、ユーザ操作を入力すると共にユーザ操作により指定された地図上の領域を画面表示する入出力装置とを有する車載ナビゲーション装置において、ユーザが入力指定した地図上の地点を記憶手段に登録する登録手段と、過去の地図利用に関係する履歴情報における領域の利用頻度に基づいて自動的に選択された対象領域の更新地図データを通信で取得して前記地図記憶装置に格納する格納手段とを有し、前記格納手段は、前記登録手段が前記記憶手段に登録したユーザ固有の登録地点を履歴情報として利用し、その登録地点を含む領域の利用頻度のみに基づいて取得する更新地図データを特定することを特徴とする。
他の発明では、地図データの部分更新を行うための更新地図データを外部から取得する通信装置と、取得した更新地図データを記憶する地図記憶装置と、ユーザ操作を入力すると共にユーザ操作により指定された地図上の領域を画面表示する入出力装置とを有する車載ナビゲーション装置において、ユーザによる入力指定に応じて前記入出力装置が画面表示した領域を記憶手段に登録する登録手段と、過去の地図利用に関係する履歴情報における領域の利用頻度に基づいて自動的に選択された対象領域の更新地図データを通信で取得して前記地図記憶装置に格納する格納手段とを有し、前記格納手段は、前記登録手段が前記記憶手段に登録した領域を履歴情報として利用し、その領域の利用頻度に基づいて取得する更新地図データを特定することを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、履歴情報を参照することによりユーザが普段からよく利用している領域、すなわち利用頻度の高い領域を選択することができる。従って、最新情報の必要性が高い領域の更新地図データを入手することができる。ユーザが地図更新領域を指定する入力操作を行わなくとも、適切な地域の更新地図データを入手可能となる。そして、更新対象の領域の適切な限定により効率的な地図データ更新ができる。
【0010】
また、地図更新の対象領域の決定は、車両側で行ってもよいし、車外の地図提供センタ側で行ってもよい。後者の場合、車両から外部へ必要な履歴情報を送ることが好適と考えられる。
【0011】
また、本発明は、上記の車載ナビゲーション装置の他に、車両用地図提供システム、車両用地図提供方法、またはその他の態様をとることもできる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下、実施形態という)について、図面を参照し説明する。
【0013】
図1は、車載ナビゲーション装置(車載機)の全体構成を示すブロック図である。全体制御部10は、装置全体を制御し、ナビゲーションに関する各種の処理を行う。表示/操作部12は入出力装置であり、ディスプレイとその回りに配置されたスイッチ群を有する。また、ディスプレイ上にタッチスイッチが設けられてもよい。ディスプレイには地図およびその他の操作画面が表示される。
【0014】
表示地図作成部14は地図データから表示用の地図を作成し、作成された地図はディスプレイに表示される。また経路探索部16は、車両走行の出発地から目的地までの経路を探索、設定する。経路探索は、地図データを利用してダイクストラ法等の周知の方法で行われる。設定された経路を用いて車両を目的地まで導く経路案内が行われる。さらに車両位置検出部18は車両の現在位置を検出する。車両位置検出部18は、例えば、衛星航法の原理で、GPS人工衛星からの受信電波を使って自車位置を算出する。ジャイロセンサなどを使った自律航法を衛星航法に併用することも好適である。さらに、他の任意の現在位置検出手段を適用可能である。
【0015】
記憶装置20は、ナビゲーション処理に必要なプログラムおよびデータを記憶する装置である。地図データも記憶装置20に記憶されている。記憶装置20は書込み可能な装置、本実施形態においてはハードディスク装置である。その他の任意の書込み可能な記憶装置が提供されてもよい。また、記憶装置20の一部を読み出し専用の装置(CD−ROM等)で構成し、残りの部分を読書き可能な装置で構成してもよい。
【0016】
地図更新処理部22は、記憶装置20が記憶している地図データを最新のデータに更新するための各種の処理を行う。地図更新処理部22は、送受信部24を使って外部の地図提供センタから通信により更新地図データを入手する。利用範囲保存処理部26は、地図更新処理に使う履歴情報を記憶装置20内に保存し、予め用意しておくための処理を行う。
【0017】
次に、図2は、車両に更新地図データを提供する地図提供センタの構成を示している。全体制御部30はセンタ全体を制御しており、送受信部32を使って多数の車両と個別に通信を行う。センタ側記憶装置34には、最新の地図データが記憶されている。すなわち、従来からある道路、施設などの情報に加え、工事で新しくできた道路、形状が変更された道路、およびその他の最新情報(最新の施設案内情報など)が記憶されている。
【0018】
地図更新データ編集部36は、記憶装置34に記憶されている最新地図データを利用して、車両に実際に送るべきデータを編集する。この処理により送信ファイルが作成される。経路探索部38は、全体制御部30の指示を受けて、車両側と同様の方法で経路探索演算を行う。経路探索結果は、対象車両についての地図更新の対象領域を決定するために使われる。
【0019】
ここで、地図提供センタから車両に送られる更新地図データは、最新の地図データそのものでもよいが、他のかたちのデータでもよい。例えば最新地図と旧地図の差分データでもよい。すなわち、ある領域の一部のデータが変更されているときは、その部分のデータのみが車両に提供されてもよい。
【0020】
さらに、地図データは周知のように幾つかのデータの集合であり、表示用地図データ、経路計算用地図データ、マップマッチングデータを含み、さらに必要に応じて他の種類のデータを含む。本実施形態では、これらの全種類のデータが更新されてもよく、あるいは、任意の一部が更新されてもよい。経路計算用地図データとしてはリンクデータが代表的である。
【0021】
「地図更新処理」
次に、本実施形態に特徴的な地図更新処理を説明する。本実施形態によれば、地図更新の対象領域が、過去の地図利用に関係する履歴情報に基づいて決定される。このとき、地図利用度(地図利用回数または利用頻度)が高いと考えられる地域が自動的に選択される。そして、対象領域の更新地図データが通信で入手される。履歴情報は、下記の4種類の1または複数を使用する。
【0022】
「履歴情報(1):位置履歴情報(走行履歴情報)」
過去に車両が存在した位置を予め履歴情報として記憶しておく。例えば、一定距離を走行するたびに、または、一定時間走行するたびに車両位置を記憶する。車両位置は車両位置検出部18で検出される。そして、車両位置は、利用範囲保存処理部26の指示で記憶装置20に書き込まれる。
【0023】
地図更新の際は、過去の車両位置を含む領域が選択される。そして、選択された対象領域の更新地図データが地図提供センタから車両に送信される。車両では受信情報を用いて記憶装置20の地図データが更新される。
【0024】
図3に示すように、更新対象領域の決定処理の一例では地図の2次元メッシュを利用する。周知のように、全体の地図は多数の2次元メッシュに区切られている。過去の車両位置が属する2次元メッシュが選択される。そして、選択されたメッシュが対象領域として設定される。
【0025】
ここで、好ましくは一定個数以上の車両位置(プロット点)を含む2次元メッシュが選択される(図3の太線で囲まれるメッシュ)。または、メッシュ内のプロット点の数が所定順位までのメッシュが選択される。これにより、相対的に利用頻度の低い地域を排除し、利用頻度の高い地域を選択することができ、通信データ量を適当な範囲に抑えることができる。
【0026】
図4には、対象領域の第2の決定処理が示されている。この処理では、過去の車両位置を中心とする一定半径の円が描かれる(円以外の図形でもよい)。そして、この円に含まれる領域が更新の対象領域として選択される。
【0027】
さらに、図5には、対象領域の第3の決定処理が示されている。この処理では、過去の車両位置を結ぶ線分が引かれる。そして、全部の線分で囲まれる最大領域の多角形が求められる。この多角形領域が、更新の対象領域として選択される。より好ましくは、上記の多角形領域を所定距離だけ外側に広げた領域を最終的な対象領域とする(点線)。
【0028】
上記の更新対象領域の決定は、車両側で行っても、地図提供センタ側で行ってもよい。前者の場合、車両からセンタへ対象領域情報を送る。後者の場合には、車両からセンタへ履歴情報を送る。センタで、履歴情報から対象領域を決める。車両で一部の処理を行い、センタ側で残りの処理を行ってもよい。これらの点は、下記の他の履歴情報を用いた処理においても同様である。
【0029】
いずれにしても、最終的にセンタでは対象領域の更新地図データがセンタ側記憶装置34から読み出される。そして、必要な編集処理が地図更新データ編集部36により行われ、更新地図データが送受信部32から該当車両へ送られる。
【0030】
図6は、上記の走行履歴情報を使った更新処理の概要を示すフローチャートである。この例では、更新対象領域の決定は、2次元メッシュを用いて車両側で行われる。ユーザが表示/操作部12を操作して「地図データの更新」を選択すると(S1)、ユーザ走行履歴がチェックされ、一定回数以上走行している領域が判定される(S2)。車載機から地図提供センタに更新領域が通知され(S3)、地図提供センタから車載機へ更新領域の最新地図データが送信される(S4)。そして車載機では受信データを用いて記憶装置20の地図データが更新される(S5)。
【0031】
「履歴情報(2):登録地点情報(登録履歴)」
この処理では、ユーザ固有の登録地点情報を履歴情報として利用する。本実施形態において、登録地点情報はユーザの自宅およびメモリ地点である。ナビゲーション装置は、自宅および所望のメモリ地点を登録する機能をもっている。これらの情報が記憶装置20から読み出されて使われる。
【0032】
地図更新の際は、過去の登録地点(これまでに登録した地点)を含む領域が選択され、選択された対象領域の更新地図データが地図提供センタから車両に送信される。領域選択では、上記の位置履歴情報を利用する場合と同様の処理が行われる。
【0033】
すなわち、一つの方法では、登録地点(自宅およびメモリ地点)を含む2次元メッシュが更新対象領域に選ばれる。別の方法では、登録地点を中心とする円形領域が求められる。また別の方法では、登録地点を結ぶ線分に囲まれる多角形領域が求められ、さらに多角形領域を外側に一定距離拡大した領域が求められる。
【0034】
その他の好適な決定処理では、図7に示すように、自宅とメモリ地点を結ぶ経路が探索される(経路計算は例えば地図提供センタ側で最新地図データを使って行う)。そして、算出した経路が含まれる領域が更新対象領域に選ばれる。図7に示すように、設定経路を含む一定距離の幅をもつ領域が求められてもよい。また、設定経路が通る2次元メッシュが求められてもよい。
【0035】
さらに、図8に示すように、上記の自宅とメモリ地点を結ぶ経路に加え、メモリ地点同士を結ぶ経路が探索されてもよい。メモリ地点間の経路を含む領域も更新対象に選ばれる。
【0036】
また好ましくは、自宅については他のメモリ地点よりも重みを増す。図9の例では、登録地点を中心とする円形領域を求める際、自宅の円の半径をメモリ地点の円の半径よりも大きくする。図8の例では、自宅とメモリ地点を結ぶ経路に沿った帯状領域の幅を広くする。その他の処理でも自宅周辺の領域は大きく設定する。
【0037】
実際、メモリ地点ではユーザの地図利用が限られ、局所的情報が分かればよいと考えられる。しかし、自宅周辺の地図はいろいろな用途に使われ、そして、ある程度広い範囲の地図がユーザに頻繁に利用される。従って、自宅周辺の更新対象の領域を広くすることにより、必要性の高い最新地図を適切に入手できる。重要な場所に限って広い領域を設定するので、全体の通信データ量の増加も回避することができ、この点でも好適である。
【0038】
さらに、更新対象領域を決定するとき、位置履歴を使う処理と同様に、車両位置の頻度を利用することも好適である。位置履歴情報を参照し、各メモリ地点の周辺にユーザが存在した頻度(車両位置の数)を求める。頻度が低いメモリ地点は無視し、頻度が高いメモリ地点を選択する。例えば、一定値以上の頻度をもつメモリ地点が選択され、あるいは、上位の所定順位までの頻度をもつメモリ地点が選択される。そして、選出したメモリ地点を含む領域が求められる。
【0039】
その他、上記の処理では登録地点情報が自宅およびメモリ地点であった。その他、登録地点情報は登録目的地であってもよい。よく使う目的地を登録する機能がナビゲーション装置に周知であり、この機能を使って登録された目的地が上記の処理に利用される。
【0040】
「履歴情報(3):案内経路履歴情報」
この処理では、過去の経路案内で使われた経路を記憶しておく。前述のように車両では経路探索部16が経路探索を行う。算出されて案内に使われた経路は、利用範囲保存処理部26により記憶装置20に書き込まれる。
【0041】
地図更新の際は、過去の案内経路を含む領域が選択される。そして、選択された対象領域の更新地図データが地図提供センタから車両に送信される。車両では受信情報を用いて地図データが更新される。
【0042】
例えば、過去の案内経路が通る2次元メッシュが選択され、選択されたメッシュが対象領域として利用される。
【0043】
もう一つの例では、過去の案内経路の両側に所定の適当な幅をもたせることにより、更新対象領域(帯形状)が求められる。好ましくは、領域の幅を、道路の利用頻度に応じて可変にする。すなわち、過去に案内経路に選ばれた回数が多い道路に関しては、広い幅の領域を定める。あるいは、過去に車両が実際に通った回数が多い道路については、広い幅の領域を定めてもよい。領域幅は、頻度に応じて連続的または段階的に変える。
【0044】
利用頻度が高い道路では、その道路を車両が頻繁に走行する。従って、各種の用途に使うために、ある程度広い範囲の周辺地図が必要になる可能性も高い。本実施形態によれば、利用頻度に応じて領域幅を可変にすることで、必要性の高い最新地図を適切に入手できる。重要な場所に限って広い領域を設定するので、全体の通信データ量の増加を回避することができ、この点でも好適である。
【0045】
「履歴情報(4):画面表示指定履歴」
この処理では、過去にユーザが表示/操作部12を操作して画面に表示させた地図の領域(2次元メッシュなど)を記憶しておく。地図更新の際は、記憶しておいた領域が読み出され、更新対象の領域に指定される。
【0046】
好ましくは、更新対象領域は、一定回数以上、一定縮尺以上での表示が行われた地図領域に限定する。これにより使用頻度が高い領域が選べる。また、縮尺の小さな地図(例えば全国地図)が表示されても、そのような範囲を更新対象に指定することが避けられる。従って、通信データ量が無駄に増大するのを防ぐことができる。
【0047】
「更新処理のフロー」
以下、フローチャートを用いて上記の更新処理の幾つかの例を説明する。
【0048】
(1−1)履歴情報(1)(位置履歴)
これは、車両位置を含むメッシュを利用する処理である。図10を参照すると、車載機では利用範囲保存処理部26が位置履歴を記録するための処理を行う。一定距離(例えば1km)だけ車両が走行するたびに(S100)、車両位置が記憶装置20に記憶される(S101)。距離の代わりに時間を利用し、一定時間(例えば5分)走行毎に車両位置を保存してもよい。車両位置は車両位置検出部18により検出される。
【0049】
次に、図11および図12を参照して更新処理を説明する。全体制御部10の制御の下で、表示/操作部12にナビゲーション装置の機能メニューが表示される(S110)。ユーザがメニューから「地図更新」を選択すると(S111)、地図更新処理部22により以下の処理が行われる。
【0050】
まず表示/操作部12に地図更新メニューが表示される(S112)。ユーザが手動で地図更新領域を指定する場合には、指定領域の最新地図が通信で地図提供センタから入手される(図示せず)。ユーザが地図更新メニューから「よく使う場所」という項目を選択した場合(S113)、ナビゲーション装置により自動地図更新が行われる。
【0051】
地図更新処理部22は、利用範囲保存処理部26が記憶装置20に保存した車両位置を読み出す。読み出した車両位置を含む地図メッシュ番号が求められる。求めたメッシュ番号は送受信部24を使って地図提供センタに送信される(S114)。
【0052】
図12を参照すると、地図提供センタ側では、車載機からのメッシュ番号データの受信を待つ(S120)。そして、受信が発生すると、送信された地図メッシュ番号内の更新地図データを送信ファイルに追加する処理が地図更新データ編集部36により行われる。前述したように、更新地図データは、対象領域全体の地図でも、部分的な地図でも、新旧データの差分でもよい。更新地図データはセンタ側記憶装置34から読み出され、送信ファイルに加えられる(S121)。
【0053】
対象領域の地図が更新されていないときは、更新地図データの追加は行われない。この判断のために、好ましくは、車両から地図提供センタへ、自分のもつ地図のバージョン、更新日付などの情報が送られる。
【0054】
さらに、図12に示すように、次のメッシュがあるか否か、すなわち複数のメッシュの全部の更新地図データを送信ファイルに加えたか否かが判定され(S122)、NO(次メッシュなし)であれば、送信ファイルが送受信部32を使って車両に送信される(S123)。
【0055】
図11に戻り、車両では、更新地図データの受信が待たれる(S115)。受信が発生すると、車載機側の記憶装置20内の地図データに、受信した更新地図データが追加される(S116)。このとき、更新地図データは既存の地図データと別の領域に記憶されてもよい。また、更新地図データと既存の地図データの組合せ、再編集などの作業により、一つの最新地図を作ることも好適である。
【0056】
(1−2)履歴情報(1)(位置履歴)
この処理は、上記のメッシュ番号の代わりに、車両位置を中心とする円形領域を更新対象に設定する。また、車両位置をそのままセンタに送り、主としてセンタ側で処理を行う。この処理に関し、上記の処理と重複する部分の説明は適宜省略する。
【0057】
履歴情報を得るため、車載機では(1−1)と同様に図10に示される車両位置の保存処理が行われる。図13および図14を参照して更新処理を説明する。
【0058】
図13のS130〜S133は、図11のS110〜S113と、それぞれ同等の処理である。そして、S133で「よく使う場所」(自動更新)をユーザが選択した場合、記憶装置20から過去の車両位置が読み出される。読み出されたすべての車両位置が送受信部24を使って地図提供センタに送信される(S134)。
【0059】
図14を参照すると、地図提供センタ側では、車載機からの車両位置データの受信を待つ(S140)。そして受信が発生すると、送信された車両位置を中心とする所定半径(例えば5km)の円形範囲内の更新地図データが送信ファイルに追加される(S141)。
【0060】
次の車両位置、すなわち、位置履歴に含まれる車両位置がまだあるか否かが判断される(S142)。未処理の車両位置があればS141に戻る。ただし、更新地図データを重複して送信ファイルに追加することは禁止される。すべての車両位置の円形領域の更新地図データを送信ファイルに追加すると、送信ファイルを車載機に送信する(S143)。
【0061】
図13に戻り、車両では、更新地図データの受信が待たれ(S135)。受信が発生すると、受信した更新地図データが既存の地図データに追加される(S136)。ここでの処理は、図11のS115、S116と同様である。
【0062】
(1−3)履歴情報(1)(位置履歴)
この処理では、車両位置を包含する多角形を利用する。上記の処理と重複する部分の説明は適宜省略する。履歴情報を得るため、車載機では(1−1)と同様に図10に示される車両位置の保存処理が行われる。図15および図16を参照して更新処理を説明する。
【0063】
図15のS150〜S153は、図11のS110〜S113と、それぞれ同等の処理である。そして、S153で「よく使う場所」(自動更新)をユーザが選択した場合、記憶装置20に保存された過去の車両位置が読み出され、すべての車両位置が線分で結ばれる(S154)。上記の線分で囲まれる最大領域に相当する多角形が求められ、多角形の形状情報が地図提供センタに送信される(S155)。
【0064】
図16を参照すると、地図提供センタ側では、車載機からの多角形データの受信を待つ(S160)。受信が発生すると、送信された多角形を所定距離だけ(例えば10km)外側に拡大する(S161)。この拡大された領域が更新対象領域となる。そして、拡大領域内の更新地図データが送信ファイルに書き込まれ(S162)、送信ファイルが車載機に送信される(S163)。
【0065】
図15に戻り、車両では、更新地図データの受信が待たれ(S156)。受信が発生すると、受信した更新地図データが既存の地図データに追加される(S157)。ここでの処理は、図11のS115、S116と同様である。
【0066】
(2−1)履歴情報(2)(登録地点情報)
次に、ユーザ固有の登録地点情報を履歴情報として利用する処理を説明する。登録地点は、前述のように、例えば自宅およびメモリ地点である。この処理では、登録地点をそのままセンタに送り、センタ側で主要な処理を行う。なお、この処理に関し、上記の処理と重複する部分の説明は適宜省略する。
【0067】
図17を参照すると、S170〜S173は、図11のS110〜S113と、それぞれ同等の処理である。そして、S173で「よく使う場所」(自動更新)をユーザが選択した場合、地図更新処理部22は、登録された自宅、メモリ地点のすべてを記憶装置20から読み出し、地図提供センタに送る(S174)。
【0068】
図18において、地図提供センタ側では、車載機からの登録地点データの受信を待つ(S180)。そして、受信が発生すると、送信された登録位置を中心とする所定半径(例えば5km)の円形範囲内の更新地図データが送信ファイルに追加される(S181)。好ましくは、前述のように、自宅の重みを増すために自宅回りの円の半径を大きくする(例えば10km)。
【0069】
次の登録地点があるか否かが判断される(S182)。まだ未処理の登録地点が残っていれば、次の地点の円領域の更新地図データが求められる。次の登録地点がなければ、送信ファイルが車載機に送信される(S183)。
【0070】
図17に戻り、車両では、更新地図データの受信が待たれ(S175)。受信が発生すると、受信した更新地図データが既存の地図データに追加される(S176)。ここでの処理は、図11のS115、S116と同様である。
【0071】
(2−2)履歴情報(2)(登録地点情報)
この処理では登録地点(自宅、メモリ地点)を包含する多角形を利用する。上記の処理と重複する部分の説明は適宜省略する。
【0072】
図19を参照すると、S190〜S193は、図11のS110〜S113と、それぞれ同等の処理である。そして、S193で「よく使う場所」(自動更新)をユーザが選択した場合、地図更新処理部22は、登録された自宅、メモリ地点のすべてを記憶装置20から読み出す。そして、読み出された自宅、すべてのメモリ地点が線分で結ばれる(S194)。上記の線分で囲まれる最大領域に相当する多角形が求められる。そして、求めた多角形が地図提供センタに送信される(S195)。
【0073】
以降の処理は、上記の(1−3)と同様であり、詳細な説明は省略する。図20において、地図提供センタでは、車載機から多角形データを受信すると(S200)、多角形を所定距離(例えば10km)外側に拡大し(S201)、拡大領域内の更新地図データが送信ファイルに書き込まれ(S202)、送信ファイルが車載機に送信される(S203)。車載機では更新地図データが受信されると(S196)、受信データが既存の地図データに追加される(S197)。
【0074】
(2−3)履歴情報(2)(登録地点情報)
この処理では登録地点(自宅、メモリ地点)を結ぶ経路を利用する。上記の処理と重複する部分の説明は適宜省略する。
【0075】
図21を参照すると、S210〜S213は、図11のS110〜S113と、それぞれ同等の処理である。そして、S213で「よく使う場所」(自動更新)をユーザが選択した場合、地図更新処理部22は、登録された自宅、メモリ地点のすべてを記憶装置20から読み出す。そして、読み出された自宅、すべてのメモリ地点が地図提供センタに送信される(S214)。
【0076】
図22を参照すると、地図提供センタ側では、車載機からの登録地点データの受信を待つ(S220)。そして、受信が発生すると、送信された地点間を結ぶ経路がセンタ側の経路探索部38によって探索される(S221)。ここでは、自宅と各メモリ地点の組合せの経路が求められ、さらに、メモリ地点の全組合せの経路が求められる。これらの経路を含む地図メッシュが求められ、メッシュ内の更新地図データが送信ファイルに書き込まれる(S222)。送信ファイルは送受信部32を使って車両へ送られる(S223)。
【0077】
図21に戻り、車両では、更新地図データの受信が待たれ(S215)。受信が発生すると、受信した更新地図データが既存の地図データに追加される(S216)。ここでの処理は、図11のS115、S116と同様である。
【0078】
(3−1)履歴情報(3)(案内経路履歴)
次に、過去の経路案内で使われた経路を利用する処理を説明する。ここでは、ユーザが過去に探索した経路を構成するリンクを含むメッシュが利用される。上記の処理と重複する部分の説明は適宜省略する。
【0079】
図23を参照すると、車載機では利用範囲保存処理部26が経路履歴を記録するための処理を行う。ユーザが経路探索をナビゲーション装置に行わせるたびに(S230)、経路を構成するリンクが記憶装置20に保存される(S231)。道路データは周知のように多数のリンクで構成され、このリンクの番号などが保存される。なお、経路は経路探索部16によって探索される。
【0080】
次に、図24および図25を参照して更新処理を説明する。図24のS240〜S243は、図11のS110〜S113と、それぞれ同等の処理である。そして、S243で「よく使う場所」(自動更新)をユーザが選択した場合、地図更新処理部22は、利用範囲保存処理部26が記憶装置20に保存したリンクを読み出す。そして、読み出されたリンクを含む地図メッシュの番号が求められる。該当するすべてのメッシュ番号が地図提供センタに送信される(S244)。
【0081】
以降の処理は、上記の(1−1)と同様であり、詳細な説明は省略する。図25において、地図提供センタでは、車載機からメッシュ番号データを受信すると(S250)、各メッシュ番号内の更新地図データを送信ファイルに追加し(S251)、次のメッシュがあるか否かを判定する(S252)。次のメッシュが無ければ、送信ファイルを車載機に送信する(S253)。車載機では更新地図データが受信されると(S245)、受信データが既存の地図データに追加される(S246)。
【0082】
(3−2)履歴情報(3)(案内経路履歴)
この処理は、ユーザが探索した経路をなすリンクの両端点を利用する。上記の処理と重複する部分の説明は適宜省略する。履歴情報を得るため、車載機では(3−1)と同様に、図23に示されるリンクの保存処理が行われる。
【0083】
図26を参照すると、S260〜S263は、図11のS110〜S113と、それぞれ同等の処理である。そして、S263で「よく使う場所」(自動更新)をユーザが選択した場合、記憶装置20に保存されたリンク(番号)が読み出される。読み出されたリンクはすべて地図提供センタに送信される(S264)。
【0084】
図27において、地図提供センタ側では、車載機からのリンクデータの受信を待つ(S270)。そして、受信が発生すると、送信されたリンクの両端位置を中心とする所定半径(例えば5km)の円形領域が求められる。この円形範囲内の更新地図データが送信ファイルに追加される(S271)。
【0085】
そして、次のリンクがあるか否かが判断される(S272)。すべてのリンクについての処理が終わると、送信ファイルが車両に送信される(S273)。図26に戻り、車両では、更新地図データの受信が待たれ(S265)、受信した更新地図データが既存の地図データに追加される(S266)。
【0086】
(4−1)履歴情報(4)(画面表示指定履歴)
次に、過去にユーザが表示した地図領域を利用する処理を説明する。ここでは、過去に表示された地図領域を含むメッシュ内の地図が自動更新される。上記の処理と重複する部分の説明は適宜省略する。
【0087】
図28を参照すると、車載機では利用範囲保存処理部26が表示履歴を記録するための処理を行う。ユーザがどこかの地点を指定して一定縮尺以上で地図を表示すると(S280)、表示された地図を構成する地図メッシュの番号が記憶装置20に保存される(S281)。
【0088】
次に、図29および図30を参照して更新処理を説明する。図29のS290〜S293は、図11のS110〜S113と、それぞれ同等の処理である。そして、S293で「よく使う場所」(自動更新)をユーザが選択した場合、地図更新処理部22は、利用範囲保存処理部26が記憶装置20に保存した地図メッシュ番号を読み出す。読み出したメッシュ番号は地図提供センタに送信される(S294)。
【0089】
以降の処理は、上記の(1−1)と同様であり、詳細な説明は省略する。図30において、地図提供センタでは、車載機からメッシュ番号データを受信すると(S300)、メッシュ番号内の更新地図データを送信ファイルに追加し(S301)、次のメッシュがあるか否かを判定する(S302)。次のメッシュが無ければ、送信ファイルを車載機に送信する(S303)。車載機では更新地図データが受信されると(S295)、受信データが既存の地図データに追加される(S296)。
【0090】
(4−2)履歴情報(4)(画面表示指定履歴)
この処理でも過去にユーザが表示した地図領域を利用する。ただし、(4−1)と異なり、過去に表示された地図領域の中心点を利用する。上記の処理と重複する部分の説明は適宜省略する。
【0091】
図31を参照すると、車載機では利用範囲保存処理部26が表示履歴を記録する。ユーザが一定縮尺以上で地図を表示すると(S310)、表示された地図の中心位置が記憶装置20に保存される(S311)。
【0092】
図32において、S320〜S323は、図11のS110〜S113と、それぞれ同等の処理である。そして、S323で「よく使う場所」(自動更新)をユーザが選択した場合、地図更新処理部22は、利用範囲保存処理部26が記憶装置20に保存した表示中心位置を読み出す。そして、読み出された表示中心位置はすべて地図提供センタに送信される(S264)。
【0093】
図33において、地図提供センタ側では、車載機からの中心位置データの受信を待つ(S330)。そして、受信が発生すると、送信された地点を中心とする所定半径(例えば5km)の円形範囲が求められる。この円形範囲内の更新地図データが送信ファイルに追加される(S331)。未処理の次の地点があるか否かが判断される(S332)。すべての地点についての処理が終わると、送信ファイルが車両に送信される(S333)。図32に戻り、車両では、更新地図データの受信が待たれ(S325)、受信した更新地図データが既存の地図データに追加される(S326)。
【0094】
「各実施形態の利点」
以上に説明したように、本実施形態によれば、ナビゲーション装置の利用履歴情報を参照することで地図更新の対象領域を自動的に判定できる。このとき、ユーザが普段から利用している地域周辺に対象領域が限られる。従って、更新の必要性の高い地域を更新対象に含めることができ、かつ、通信データ量を適切な範囲に抑えることができ、効率の良い地図データ更新が可能となる。ユーザにとっては、更新対象地域を自ら指定するという煩わしい作業が不要になる。
【0095】
履歴情報は、(1)位置履歴、(2)登録地点履歴、(3)案内経路履歴、(4)画面表示指定履歴を含んでいた。さらに、各情報に対応して複数種類の処理が考えられる。1つの装置で1種類の更新処理が行われてもよい。また、1つの装置で複数種類の更新処理が行われてもよい。異なる履歴情報を使う異なる処理を組み合わせることで、より好適な更新処理ができると考えられ、このような装置も本発明の範囲に含まれる。
【0096】
ここで、(1)位置履歴を用いる処理では、実際の過去の存在位置を使う。過去の存在位置の地図情報は確実に使われていると考えられる。従って、位置履歴の利用により、確実に過去に利用した地図についての更新ができる。特に、豊富に得られる位置情報を利用することで、利用頻度の高い地域を精度よく求めることができる。例えば、前述のように一定回数以上の位置保存が行われた領域を選択したり、頻度順位の高い領域を選択したり、その他の適当な統計処理を行うことが好適である。
【0097】
また、(2)登録地点履歴を用いる処理では、車載ナビゲーション装置の自宅登録機能、メモリ地点登録機能、または目的地登録機能を利用する。そして、これらの機能を使って登録された地点を含む領域の地図を更新する。特別に過去の履歴情報を記憶装置20に記憶したり、そのための記憶領域を記憶装置20に設定する必要がない。従って、既存の機能を使って、容易に、ユーザが普段利用する地図領域を判断することができるという利点が得られる。
【0098】
また、(3)案内経路履歴を用いる処理では、単に過去に走行した道路の地図を更新するのではなく、経路案内に使われた道路の地図を更新する。このような地図は、繰り返してユーザに使われる可能性が高い。従って、ニーズの高い地図を更新できるという利点が得られる。
【0099】
また、(4)画面表示指定履歴を用いる処理では、ユーザが指定して表示した地図領域が更新対象になる。例えば、今まで走行したことがない、または走行回数が少ないものの、ユーザがときどき表示させる地図があるとする。このような地図については、最新情報の必要性が高い。表示指定履歴の参照により、このような地図、すなわち、上記の他の処理では網羅されないが利用頻度の高い地図も更新される。
【0100】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、履歴情報を参照することにより、ユーザが普段からよく利用している領域に限定して更新処理を行うことができ、効率のよい地図データ更新ができる。ユーザが自分で具体的に更新対象領域を設定するという煩わしい手作業が不要になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の車載機を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施形態の地図提供センタを示すブロック図である。
【図3】 位置履歴に基づきメッシュを使って地図更新の対象領域を設定する処理を示す図である。
【図4】 位置履歴に基づき円形領域を使って地図更新の対象領域を設定する処理を示す図である。
【図5】 位置履歴に基づき包含多角形を使って地図更新の対象領域を設定する処理を示す図である。
【図6】 図3の処理の概略的なフローチャートである。
【図7】 登録地点情報に基づき経路を使って地図更新の対象領域を設定する処理を示す図である。
【図8】 図7の処理の応用例を示す図である。
【図9】 登録地点情報に基づき円形領域を使って地図更新の対象領域を設定する処理を示す図である。
【図10】 車載機で位置履歴を保存する処理のフローチャートである。
【図11】 位置履歴に基づきメッシュを使った地図更新の車両側処理のフローチャートである。
【図12】 位置履歴に基づきメッシュを使った地図更新のセンタ側処理のフローチャートである。
【図13】 位置履歴に基づき円形領域を使った地図更新の車両側処理のフローチャートである。
【図14】 位置履歴に基づき円形領域を使った地図更新のセンタ側処理のフローチャートである。
【図15】 位置履歴に基づき包含多角形を使った地図更新の車両側処理のフローチャートである。
【図16】 位置履歴に基づき包含多角形を使った地図更新のセンタ側処理のフローチャートである。
【図17】 地点登録履歴に基づき円形領域を使った地図更新の車両側処理のフローチャートである。
【図18】 地点登録履歴に基づき円形領域を使った地図更新のセンタ側処理のフローチャートである。
【図19】 地点登録履歴に基づき包含多角形を使った地図更新の車両側処理のフローチャートである。
【図20】 地点登録履歴に基づき包含多角形を使った地図更新のセンタ側処理のフローチャートである。
【図21】 地点登録履歴に基づき経路を使った地図更新の車両側処理のフローチャートである。
【図22】 地点登録履歴に基づき経路を使った地図更新のセンタ側処理のフローチャートである。
【図23】 車載機で案内経路履歴を保存する処理のフローチャートである。
【図24】 案内経路履歴に基づきメッシュを使った地図更新の車両側処理のフローチャートである。
【図25】 案内経路履歴に基づきメッシュを使った地図更新のセンタ側処理のフローチャートである。
【図26】 案内経路履歴に基づき円形領域を使った地図更新の車両側処理のフローチャートである。
【図27】 案内経路履歴に基づき円形領域を使った地図更新のセンタ側処理のフローチャートである。
【図28】 車載機で地図表示履歴を保存する処理のフローチャートである。
【図29】 地図表示履歴に基づきメッシュを使った地図更新の車両側処理のフローチャートである。
【図30】 地図表示履歴に基づきメッシュを使った地図更新のセンタ側処理のフローチャートである。
【図31】 車載機で地図表示履歴を保存する処理のフローチャートである。
【図32】 地図表示履歴に基づき円形領域を使った地図更新の車両側処理のフローチャートである。
【図33】 地図表示履歴に基づき円形領域を使った地図更新のセンタ側処理のフローチャートである。
【符号の説明】
10,30 全体制御部、12 表示/操作部、14 表示地図作成部、16,38 経路探索部、18 車両位置検出部、20,34 記憶装置、22 地図更新処理部、24,32 送受信部、26 利用範囲保存処理部、36 地図更新データ編集部。

Claims (8)

  1. 地図データの部分更新を行うための更新地図データを外部から取得する通信装置と、
    取得した更新地図データを記憶する地図記憶装置と
    ユーザ操作を入力すると共にユーザ操作により指定された地図上の領域を画面表示する入出力装置と、
    を有する車載ナビゲーション装置において、
    ユーザが入力指定した地図上の地点を記憶手段に登録する登録手段と、
    過去の地図利用に関係する履歴情報における領域の利用頻度に基づいて自動的に選択された対象領域の更新地図データを通信で取得して前記地図記憶装置に格納する格納手段と、
    を有し、
    前記格納手段は、前記登録手段が前記記憶手段に登録したユーザ固有の登録地点を履歴情報として利用し、その登録地点を含む領域の利用頻度のみに基づいて取得する更新地図データを特定することを特徴とする車載ナビゲーション装置。
  2. 地図データの部分更新を行うための更新地図データを外部から取得する通信装置と、
    取得した更新地図データを記憶する地図記憶装置と、
    ユーザ操作を入力すると共にユーザ操作により指定された地図上の領域を画面表示する入出力装置と、
    を有する車載ナビゲーション装置において、
    ユーザによる入力指定に応じて前記入出力装置が画面表示した領域を記憶手段に登録する登録手段と、
    過去の地図利用に関係する履歴情報における領域の利用頻度に基づいて自動的に選択された対象領域の更新地図データを通信で取得して前記地図記憶装置に格納する格納手段と、
    を有し、
    前記格納手段は、前記登録手段が前記記憶手段に登録した領域を履歴情報として利用し、その領域の利用頻度に基づいて取得する更新地図データを特定することを特徴とする車載ナビゲーション装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車載ナビゲーション装置において、
    前記履歴情報に基づいて地図更新を行うべき対象領域を選択して外部に送信し、対象領域の更新地図データを外部から受信することを特徴とする車載ナビゲーション装置。
  4. 請求項1又は2に記載の車載ナビゲーション装置において、
    前記履歴情報を外部に送信し、前記履歴情報に基づいて外部で選択され、車両に送信された更新地図データを受信することを特徴とする車載ナビゲーション装置。
  5. 地図提供センタと車両が通信可能に接続されており、車両がもつ地図データの部分更新を行うための更新地図データを地図提供センタから車両に送信する車両用地図データ提供システムにおいて、
    前記車両には、ユーザが入力指定した地図上の地点を記憶手段に登録する登録手段が搭載され、
    前記登録手段が前記記憶手段に登録したユーザ固有の登録地点を履歴情報として利用し、その登録地点を含む領域の利用頻度のみに基づいて自動的に選択された対象領域の更新地図データを車両に送信することを特徴とする車両用地図データ提供システム。
  6. 地図提供センタと車両が通信可能に接続されており、車両がもつ地図データの部分更新を行うための更新地図データを地図提供センタから車両に送信する車両用地図データ提供システムにおいて、
    前記車両には、
    ユーザ操作を入力すると共にユーザ操作により指定された地図上の領域を画面表示する入出力装置と、
    ユーザによる入力指定に応じて前記入出力装置が画面表示した領域を記憶手段に登録する登録手段と、
    が搭載され、
    前記登録手段が前記記憶手段に登録した領域を履歴情報として利用し、その領域の利用頻度に基づいて自動的に選択された対象領域の更新地図データを車両に送信することを特徴とする車両用地図データ提供システム。
  7. 請求項5又は6に記載の車両用地図データ提供システムにおいて、
    前記履歴情報に基づいた地図更新を行うべき対象領域の選択を車両側で行うことを特徴とする車両用地図データ提供システム。
  8. 請求項5又は6に記載の車両用地図データ提供システムにおいて、
    前記履歴情報を車両から地図提供センタに送信し、地図提供センタが前記履歴情報に基づいて車両に提供するべき更新地図データを決定することを特徴とする車両用地図データ提供システム。
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