JP3776480B2 - 保護層熱転写フィルム及び印画物 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、剥離可能に保護層が設けられた保護層熱転写フィルムに関し、更に詳しくは感熱転写記録方式によって形成された画像に対して捺印性や、水性ペン、万年筆等の筆記性を与え、同時に優れた耐候性、耐薬品性、耐溶剤性等の耐久性を与えることができる保護層熱転写フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来種々の熱転写方法が公知であるが、それらの中で基材フィルム上に熱昇華性染料とバインダーを含有する染料層を設けた熱転写シートを用い、画像情報に対応してサーマルヘッド、レーザー等の加熱手段により染料層中の染料を昇華(熱移行)させて、記録を行う昇華型感熱記録方式が知られている。また、基材フィルム上に顔料等の着色剤及びワックス等のビヒクルを含有する熱溶融性インキ層を設けた熱転写シートを用い、同様の加熱手段により軟化した溶融インキ層成分を転写させて画像を形成する熱溶融型感熱記録方式が知られている。これらの熱転写方法では、各種の画像が簡便に形成することができるので、印刷枚数が比較的少なくてもよい印刷物、例えば身分証明書等のカードや各種証明書等に利用されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような熱転写シートを使用して身分証明書等を作製した場合、熱溶融型の熱転写シートを使用すると、文字や数字等の如き単調な画像の形成は容易であるが、これらの画像は、耐久性、特に耐磨耗性に劣るという欠点がある。一方、熱昇華転写型の熱転写シートを使用した場合には、顔写真等の階調性画像を精密に形成することができるが、形成された画像は、通常の印刷インキによるものとは異なり、ビヒクルが無く、染料によって形成されているが耐候性、耐摩擦性、耐薬品性等の耐久性に劣るという欠点がある。
【0004】
上記の問題を解決する手段として、熱溶融性着色剤層あるいは熱昇華性染料の熱転写によって得られた画像上に、熱転写性樹脂層を有する保護層熱転写フィルムを重ね合わせ、サーマルヘッドや加熱ロール等を用いて熱転写性樹脂層を転写させ、画像上に保護層を形成する方法が知られている。
【0005】
この保護層を設けることによって、画像の耐摩擦性、耐薬品性、耐溶剤性等をある程度向上させることができ、さらに保護層中に紫外線吸収剤等を添加することにより、耐光性を向上させることが可能となる。しかしながら、上記の如き保護層が設けられた画像は、その保護層が吸水性能を全く有しないために、水性スタンプ等の捺印が必要な用途、例えば、パスポートの顔写真用途には使用することができない。従って、文字を書いたりスタンプを押したりする際には、使用できる筆記具やスタンプの種類に制限が生じるという問題が発生する。
【0006】
さらに、パスポートの顔写真等に使用する場合には、偽造防止のためにより高い耐薬品性、耐溶剤性が必要とされており、従来の保護層では、たとえ硬化、架橋させた樹脂からなる保護層を用いても、十分な耐久性を得るには至っていない。従って、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、水性インキを吸収、定着させることができることによって、捺印性、筆記性に優れ、且つより優れた耐薬品性、耐溶剤性を有する画像を保護する保護層熱転写フィルム、及びこの保護層の形成された印画物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
これらの問題を解決するために、本発明者らは、耐熱性基材フィルム上に、少なくとも1層以上の熱転写性保護層が積層された保護層熱転写フィルムにおいて、該熱転写性保護層が、耐熱性基材フィルム側から、透明な吸水性表面層、熱接着性樹脂層の順に積層した構成で、かつ該吸水性表面層が、平均粒子径が0.1ミクロン以下のコロイダルシリカの微粒子を主成分とし、転写後の熱転写性保護層が吸水性を有するもので、かつ前記吸水性表面層がコロイダルシリカと結着剤としてPVA系樹脂を含有し、コロイダルシリカとPVA系樹脂の混合比が、1/30≦PVA系樹脂/コロイダルシリカ≦1/3(重量比)であり、かつ転写後に最表面を形成する吸水性表面層が、少なくとも、吸水性を有する吸水性微細領域と、耐水性を有する耐水性微細領域から成る、部分吸水層であり、且つ優れた耐薬品性、耐溶剤性をも有する画像を保護する保護層熱転写フィルムを発明するに至った。また前記吸水性微細領域を形成する樹脂が、少なくとも水溶性樹脂と非水溶性樹脂の両者を含有することを特徴とする保護層熱転写フィルムを提供するものである。
【0009】
更に、熱転写性保護層中に紫外線を吸収する材料を含有する保護層熱転写フィルムが、前記熱転写性保護層と、熱昇華性色材層、或いは熱溶融性色材層の少なくとも1層が、フィルム基材上に面順次に形成されていることを特徴とする保護層熱転写フィルムも形成できる。
【0010】
従って、着色剤によって形成された画像を有する印画物の表面に、該熱転写性保護層が積層されることにより、印画物上に、水性インキが捺印され、且つ耐薬品性、耐溶剤性を兼ね備えた印画物を提供することを特徴とする。
【0011】
【作用】
本発明の保護層熱転写フィルムにより、画像上に形成された熱転写性保護層は、吸水性を有する層が存在するため、元々は全く水性インキが定着しない印画物に、水性インキによる捺印を施したり、水性ペンで筆記したりすることが可能となる。
【0012】
【実施例】
次に好ましい実施例を図解的に示す添付図面を参照して本発明を更に具体的に説明する。図1、図2、図3、はそれぞれ本発明の保護層熱転写フィルムの一実施例を説明する模式断面図である。
【0013】
図1は、基材フィルム1の一方の面に熱転写性保護層2を基材フィルム側から順に吸水性表面層4、熱接着性樹脂層6の2層に積層したものであり、図2は、基材フィルム1の一方の面に、熱転写性保護層2を基材フィルム側から順に、吸水性表面層4、紫外線遮断層5、熱接着性樹脂層6の3層に分けて積層した構成である。図3は、基材フィルムの一方の面に、基材フィルム側から順に、離型層3、吸水性表面層4、紫外線遮断層5、熱接着性樹脂層6を積層し、もう一方の面には耐熱性、スリップ性を付与する背面層7を設けた構成である。
【0014】
背面層7は、プリンターのサーマルヘッドとの熱融着を防止する作用を有しており、図1〜図2の構成の場合、図示してはいないが、必要に応じて設けることができ、また基材フィルムの耐熱性やスリップ性が良好である場合には不要である。また、基材フィルムと熱転写性保護層の間の剥離性が適当でない場合に、離型層3を設けることができる。これは熱転写性保護層と基材フィルムとの接着性を調整し、熱転写性保護層の剥離を良好に行うために設けるもので、この層も図1〜図2の場合、図示していないが必要に応じて設けることができる。
【0015】
勿論、基材フィルムと熱転写性保護層との剥離性が良好な場合には剥離層3は基本的には不要である。尚、離型層3を設ける場合は、熱転写性保護層2は転写により離型層から剥離され、離型層3自体は基材フィルム側に残るように形成する。
【0016】
以下に本発明の保護層熱転写フィルム及びこれを転写して得られる印画物の構成材料と製造方法について説明する。
【0017】
まず、基材フィルム及び各層について順次説明する。
(基材フィルム)
本発明の保護層熱転写フィルムに用いられている基材フィルムとしては、従来の熱転写フィルムに使用されているものと同じ基材フィルムをそのまま用いることができると共に、フィルムの表面に易接着処理のしてあるものや、その他のものも使用することができ、特に制限はされない。
【0018】
好ましい基材フィルムの具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートを始めとするポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、アイオノマー等のプラスチックフィルム、及びグラシン紙、コンデンサー紙、パラフィン紙等の紙類、セロファン等があり、また、これらの2種以上を積層した複合フィルムなども使用できる。これらの基材フィルムの厚さは、その強度及び耐熱性が適切になるように材料に応じて適宜変更しているが、通常は3〜100ミクロン程度が好ましい。
【0019】
(離型層)通常、基材フィルムの一方の面に熱転写性保護層2を設けて転写フィルムを作製するが、基材フィルムと熱転写性保護層2の材質の組合せによっては熱転写の際の離型性か良好でない場合がある。このような場合、基材フィルム面に予め離型層3を設けることができる(図3)。離型層3は、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース誘導体樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸系ビニル樹脂、アクリルビニルエーテル系樹脂、無水マレイン酸樹脂、及びこれらの樹脂群の共重合体を少なくとも1種以上含有する塗布液を、従来公知のグラビアコート、グラビアリバースコート等の方法で塗布、乾燥することにより形成でき、塗膜の厚さは0.1〜2ミクロン程度で充分である。
【0020】
また、本発明の離型層3は、離型層表面に微細な凹凸を形成させても良く、これによって吸水性表面層の表面積を増大させることができ、吸水性表面層の吸水性能を向上させることが可能となる。離型層3に使用する材料を選定する際に、注意しなければならない点としては、熱転写性保護層2と適切な離型性を有することは勿論の事であるが、更に、熱転写性保護層2との接着力よりも、基材フィルムとの接着力を高くすることが大切であり、もし基材フィルムとの接着力が十分でない場合には、離型層毎、保護層が転写される等の異常転写の原因となる。そのため、上記材料が使用される。
【0021】
(熱転写性保護層)本発明の保護層熱転写フィルムにおいて、熱転写性保護層2は熱転写により被転写体の印画面に転写されて保護層を形成するものである。従って熱転写性保護層2が具備すべき機能としては、熱転写の際、基材フィルムまたはその上に設けられた離型層3から確実に(箔切れ性良く)剥がれること、被転写体に対する接着性が良いこと、印画面の保護層として、まず第一に水性インキを吸収し、水性捺印性、非油性材料による筆記性を有すること、耐摩擦性、耐スクラッチ性等の各種耐性、更に、本発明では優れた耐薬品性、耐溶剤性を付与できること、また透明性がよく転写面の画像が忠実に再現されること、並びに紫外線等により画像の経時的鮮明さを損なわないこと、即ち耐候性を向上させることなどが挙げられる。図1〜図3のように基材フィルム側から吸水性表面層4、熱接着性樹脂層6の順、或いは吸水性表面層4、紫外線遮断層5、熱接着性樹脂層6の順のように2層または3層の多層構成で設けることが好ましい。このような場合の各層について以下に説明する。
【0022】
(吸水性表面層)
前記基材フィルム、または離型層3の上に設ける吸水性表面層4は、吸水性能を有する層であり、平均粒子径が0.1ミクロン以下のコロイダルシリカの微粒子を主成分とし、かつ吸水性表面層はコロイダルシリカと結着剤としてPVA系樹脂を含有し、コロイダルシリカとPVA系樹脂の混合比が、1/30≦PVA系樹脂/コロイダルシリカ≦1/3(重量比)であり、同時に耐水性、耐溶剤性や、耐アルコール性、耐アセトン性等の耐溶剤性、耐可塑剤性等の性能を併せ持つことが好ましい。前記吸水性を有する吸水性表面層4を得る一つの方法としては、吸水性表面層4を透明な多孔層とする方法がある。
【0023】
(透明性多孔層)
吸水性表面層4を透明性多孔層として形成する方法としては、例えば、ある樹脂を、その樹脂に対して親溶媒である低沸点の溶剤と,貧溶媒である高沸点の溶剤の混合溶媒に溶解させ、この樹脂含有インキを前記基材フィルムまたは離型層3の上に塗布し、まず低沸点の親溶媒を乾燥除去した後に、高沸点の貧溶媒を乾燥除去して形成する方法や、あるいは、凍結乾燥を利用して形成する方法が考えられるが、いずれの方法も透明性や、多孔層の物理的強度の点で十分な性能を得ることは難しい。
【0024】
高い透明性と物理的強度を有する多孔層を形成する簡便な方法としては、微細粒子を水や有機溶剤に分散させ、これを塗布乾燥させて形成する方法がある。形成された被膜が均一で、しかも微細粒子間に十分な結合力が存在する場合には、微細粒子同士を結合させる結着剤を特には必要としないが、微細粒子間の結合力が不十分であったり、あるいは微細粒子を塗布,乾燥する際に粒子が凝集してしまい、均一な被膜が得られない場合には、結着剤や,分散安定剤,増粘剤としての性能を有するような材料の添加が必要である。
【0025】
微細粒子の形状は特に制限はなく、球状、針状、無定形等どのような形状でも良いが、球状粒子を用いる場合には、その粒子径をできる限り均一にすることが望ましく、もし粒子径が不均一な微細粒子を用いて多孔層を形成した場合には、均一な微細粒子を用いて形成された多孔層と比較して、空隙率が低くなってしまい、従って吸水性能が低下してしまう。
【0026】
微細粒子の粒子径は、形成された多孔層が透明である限りにおいては特に制限されるものではないが、例えば球状の微細粒子を用いて多孔層を形成する場合には、透明な性能を維持するためには、その平均粒子径は0.3ミクロン以下、特に好ましくは0.1ミクロン以下であり、これより大きな平均粒子径の微細粒子を用いて多孔層を形成した場合には、その透明性を維持することが困難となってしまう。
【0027】
吸水性表面層としての透明性多孔層の厚みは、0.1ミクロン〜200ミクロン特に好ましくは1.0ミクロン〜50ミクロンの厚みが適当で、これより薄い場合には吸水性能、耐久性が不十分であり、これより厚い場合には透明性、転写性の点で問題が生じてしまう。
【0028】
微細粒子を形成する材料は、無機微細粒子として、シリカあるいはその変成物の微粒子が挙げられる。特に、粒子自体の耐溶剤性が高く、粒子表面に親水性基を有する微細粒子が好ましく、それらの諸性能を満たす微細粒子の中で最も好ましいものは、コロイダルシリカが挙げられ、日産化学社製スノーテックスシリーズ、触媒化成工業社製カタロイドシリーズ等が好適である。
【0029】
個々の微細粒子同士を強固に結合させる結着剤としては、結着剤の性能を有する材料であれば特に制限はなく、あらゆる材料を用いることが可能であるが、微細粒子としてコロイダルシリカを用いるため、結着剤としては水溶性樹脂を用いることが特に好ましく、具体的には、ポリビニルアルコール(PVA)系樹脂、水溶性ポリエステル系樹脂、アルキルビニルエーテル樹脂、マレイン酸共重合体樹脂、ポリビニルピロリドン系樹脂、セルロース系樹脂、水溶性アルキッド樹脂、非セルロース系水溶性多糖類等が挙げられる。
【0030】
その中で特に好適な結着剤はPVA系樹脂であり、コロイダルシリカとPVA系樹脂の混合比は、1/30≦PVA樹脂/コロイダルシリカ≦1/3(重量比)の範囲である。この混合比が1/30よりも小さい場合には結着剤としての効果が不十分であり、1/3よりも大きい場合には多孔質構造を形成することができなくなり、吸水性能が失われてしまう。また、前記結着剤は、硬化剤等を用いて硬化させることによって、多孔層の耐水性,耐溶剤性を一層向上させることが可能となり、結着剤としてPVA樹脂を用いるため、硬化剤としては例えば、スミレーズレジン5004に代表される住友化学社製のスミレーズレジンシリーズ等が効果的である。
【0031】
(部分吸水層による耐水性付与)吸水性と同時に、耐水性を付与するために、部分的に耐水性を吸水性表面層4に付与するものである。その方法としては、吸水性表面層4が少なくとも、吸水性を有する吸水性微細領域と、耐水性を有する耐水性微細領域から構成された部分吸水層とするものである。この部分吸水層を得る方法としては、例えば吸水性樹脂と耐水性樹脂を混合し、その相溶性を調節して、吸水性樹脂と耐水性樹脂が、いわゆる海島構造を形成することによって吸水性微細領域と耐水性微細領域を有する部分吸水層とする方法が考えられる。
【0032】
吸水性能、耐水性能の点で、さらに優れた部分吸水層を得る方法としては前述した透明性多孔層の空隙に、吸水性樹脂を充填する方法があり、この場合、吸水性樹脂が吸水性微細領域であり、透明性多孔層を形成している部分が耐水性微細領域に相当する。吸水性樹脂を透明性多孔層の空隙に充填する方法としては、どのような方法を用いてもよいが、簡便な方法として例えば、透明性多孔層の表面に、吸水性樹脂含有インキをロールコート法等によって塗布し、吸水性樹脂含有インキを透明性多孔層の空隙に浸み込ませる方法がある。
【0033】
吸水性微細領域を形成する材料は、吸水性を有する材料であれば特に制限はなく、どのような材料によって形成しても良いが、最も好ましい材料としては、水溶性の材料が挙げられ、具体的には、寒天やアルギン酸ソーダ等の海草抽出物、アラビアゴムやトロロアオイ等の植物粘物質、カゼインやゼラチン等の動物性蛋白、プルランやデキストラン等の発酵粘物質、デンプン及びデンプン質、メチルセルロースやカルボキシメチルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系物質、ポリビニルピロリドンやアルキルビニルエーテル,ポリマレイン酸共重合体,水溶性ポリエステル,ポリビニルアルコール等の合成高分子、ポリリン酸ソーダ等の無機高分子等が吸水性微細領域を形成する水溶性材料として用いることができる。
【0034】
また、吸水性微細領域を形成する材料としては、前記吸水性材料のみから構成されても良いが、吸水性保護層全体の耐水性、耐溶剤性をより向上させるためには、吸水性微細領域を前記吸水性材料と耐水性材料の混合物とすることが望ましい。耐水性材料として用いることのできる材料としては、吸水性材料との相溶性が良く、均一な被膜を形成することのできる材料であれば特に制限はなく、あらゆる材料が使用できる。
【0035】
このような透明性保護層4を形成する方法としては、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコート、その他多くの手段が利用でき、上記の樹脂を含む塗工液を塗布・乾燥することによって形成することかできる。
【0036】
(紫外線遮断層)
本発明において、保護層を転写する印画物に形成された画像が、太陽光等に含まれる紫外線によって、退色や変色するのを抑制するために、熱転写性保護層に紫外線遮断層を設けることが望ましい。紫外線遮断層は紫外線吸収剤を樹脂に含有させたインキを塗布し、成膜して形成される。使用する紫外線吸収剤としては、従来公知のベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シュウ酸アニリド系化合物、シアノアクリレート系化合物、サリシレート系化合物等の有機系の紫外線吸収剤が使用可能であり、また亜鉛、チタン、セリウム、スズ、鉄等の酸化物の如き無機系の紫外線吸収能を有する微粒子を樹脂中に添加することができる。使用する樹脂としては、特に制限されず、あらゆる樹脂が使用可能であるが、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、スチレン系樹脂、ハロゲン化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、セルロース系樹脂、ポリエチレン等の炭化水素系樹脂、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂及びこれらの共重合体等が挙げられる。また、紫外線遮断層を特別に設けず、前記の紫外線吸収剤を吸水性表面層或いは熱接着性樹脂層に添加しても良い。
【0037】
また、反応性紫外線吸収剤を樹脂に反応結合させた樹脂を単独または混合して、吸水性表面層4及び/又は熱接着性樹脂層6に含有させたり、それら樹脂を紫外線遮断層として設けてもよい。上記反応性紫外線吸収剤を樹脂に反応固定する方法としては、種々の方法が利用可能であるが、例えば従来公知のモノマー、オリゴマー、又は反応性重合体の樹脂成分と前記の如き付加重合性二重結合を有する反応性紫外線吸収剤とラジカル重合することにより、共重合体を得ることができる。また、反応性紫外線吸収剤が水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基イソシアネート基等を有する場合には、上記の官能基と反応性基を有する熱可塑性樹脂を使用し、必要に応じて触媒を用いて、熱等によって反応性紫外線吸収剤を熱可塑性樹脂に反応固定することができる。反応性紫外線吸収剤と共重合するモノマー成分としては、以下のようなものが挙げられる。
【0038】
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャリーブチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ラウリルトリデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セリルステアリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メタアクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ターシャリーブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、エチレンジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、デカエチレングリコール(メタ)アクリレート、ペンタデカエチレン(メタ)アクリレート、ペンタコンタヘクタエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブチレンジ(メタ )アクリレート、アリール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(メタアクリレート、へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジメタアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトニルヘキサ(メタ)アクリレート、1,6─へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールペンタ(メタ)アクリレート、ホスファゼンヘキサ(メタ)アクリレート等が使用できる。
【0039】
また、上記の物質はモノマーに限らずオリゴマーとして使用してもよく、更に上記物質の重合体またはその誘導体からなるポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系等のアクリル系反応性重合体も使用可能である。これらのモノマー、オリゴマー、アクリル系反応性重合体は、単独でも混合して用いてもよい。
【0040】
以上の如き熱可塑性樹脂のモノマー、オリゴマー、又はアクリル系反応性重合体と反応性紫外線吸収剤とを共重合することにより、反応性紫外線吸収剤を反応固定した熱可塑性の共重合樹脂が得られるが、この共重合性樹脂中には10〜90重量%、好ましくは30〜70重量%の反応性紫外線吸収剤を含有していることか望ましい。含有量がこれより少ないと満足できる耐光性が得難く、これより大きくなると塗布時のベトつきや、染料画像への接着時の画像のにじみ等の問題を生じる等の問題がある。また、この共重合樹脂の分子量は5000〜290000程度が好ましく、更には9000〜250000程度が良い。分子量が5000未満であると、皮膜強度に劣るため、保護層として十分な強靭性が得られない。また、300000を越えると粘度が上がり、取扱いが煩雑になるという問題がある。本発明の紫外線遮断層は、上記の如き反応性紫外線吸収剤を反応結合させてなる樹脂をから形成することができるが、この層は前記樹脂単独で形成してもよいし、必要であれば他の樹脂を混合してもよい。尚、前記反応性紫外線吸収剤を共重合してなる熱可塑性樹脂の構造式の一例を示すが、本発明の共重合樹脂はこれに限定されるべきものではない。
【0041】
【化1】
Figure 0003776480
【0042】
前記の如き紫外線遮断層を、前記透明シート上に形成する場合、接着性が悪い場合には、プライマー層を形成することができる。かかるプライマー層を形成する樹脂としては、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリオール樹脂、及びこれらの樹脂とイソシアネート類との反応物等を使用することができる。使用するイソシアネート類としては従来使用されている、ジイソシアネート化合物、トリイソシアネート化合物等を使用することができる。前述の如きプライマー層は、厚さ0.1〜10ミクロンの範囲となるように形成することが好ましい。
【0043】
以上の如きの紫外線遮断層は、通常第2図ないしは第3図のように、吸水性表面層4と熱接着性樹脂層6の間に、層5として設けることが好ましい。紫外線遮断層5の形成方法は、前記吸水性保護層の形成方法と同じ方法でよく、その厚さは0.1〜5ミクロン程度で充分である。
【0044】
(熱接着性樹脂層)次に、以上の各層を接着性よく印画面に転写するために、最上層として熱接着性樹脂層6を設ける。この熱接着性樹脂層6には、例えば、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル─酢酸ビニル共重合樹脂、スチレン─アクリル共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等のような熱時接着性の良好な樹脂を用いることができる。これらの樹脂の1種または2種以上を溶液、或いはエマルジョンなど塗布可能な形にしたものを、前記透明性樹脂層で挙げた塗布方法の中から適した方法をそれぞれ選択して、塗布、乾燥することにより形成できる。熱接着性樹脂層6の厚さは、0.1〜5ミクロン程度の範囲が好ましい。
【0045】
(背面層)また、本発明の保護層熱転写フィルムにおいて、熱転写性保護層2を設けた反対側の面には、必要に応じてプリンタ一のサーマルヘッドや転写用熱板等との粘着を防止し、且つ、滑り性を良くする目的で背面層7(耐熱性スリップ層)を設けることができる(図3参照)。背面層7の材質は、ブチラール樹脂等をイソシアネート化合物で硬化した樹脂、シリコーン樹脂等従来公知のものがそのまま使用でき、その厚さは0.1〜5ミクロン程度で十分である。また、背面層は必要に応じてプライマー層を介して設けてもよい。
【0046】
(保護層熱転写フィルムの製造および転写方法)
以上、本発明の保護層熱転写フィルムを構成する各層について説明したが、これらの中、熱転写性保護層の全体の厚さは、0.5〜200ミクロン程度の範囲が好ましい。そして、このような熱転写性保護層は、基材フィルム上に単独で設けて保護層のみの転写フィルムとしてもよいが、例えば、イエロー、マゼンタ、シアンの熱昇華性染料インキ層やブラックの熱溶融型転写インキ層(カーボンブラック含有)の熱転写インキ層を面順次に配列して設け、熱転写インキ層と熱転写性保護層とが同一基材に配置された一体型の転写フィルムとしてもよい。一体型の転写フィルムとする場合、版のパターンは特に限定されないが、例えば下記のような層パターンを面順次に繰り返し設けた転写フィルムが挙げられる。(以下、色の表示について、イエローはYe、マゼンタはMg、シアンはCy、ブラックはBkと略記する。)(1)Ye染料層、Mg染料層、Cy染料層、熱転写性保護層(2)Ye染料層、Mg染料層、Cy染料層、Bk染料層、熱転写性保護層(3)Ye染料層、Mg染料層、Cy染料層、Bk溶融インキ層、熱転写性保護層(4)Bk染料層、熱転写性保護層(5)Bk溶融インキ層、熱転写性保護層これらの版パターンにおいて、Bk染料層、Bk溶融インキ層、熱転写性保護層の大きさは、他の層に比べて大きく形成されていてもよい。また、各層を検出する検知マークは、各層の何処に設けてもよく例えば、各層領域の頭、或いは先頭色の頭に設けることができる。また、上記のようなインキ層と熱転写性保護層とが一体型の転写フィルムにおいては、これらを所定のパターンで位置を合わせて刷り重ねる必要があるため、これらの各層には蛍光増白剤などの添加剤を加えておき、紫外線照射などにより、目視、或いは機械検知による位置合わせを容易にすることができる。また、上記の熱転写インキ層に関して、使用するインキの材質および基材フィルム面に設ける方法などについては、従来公知の熱転写シートに用いたインキや方法をそのまま使用することかできる。以上のような保護層熱転写フィルムを用いて保護する画像は、通常は、熱昇華型転写方法及び/又は熱溶融型転写方法により形成された画像であるが、特に、熱昇華型転写による画像に適用する場合には、該画像に保護層が形成されると共に、転写時の熱によって画像を形成している染料が再発色処理されるので、画像が一層鮮明になるという効果がある。しかし、これに限定するものではなく広く利用できるものである。
【0047】
また、熱昇華型転写画像及び/又は溶融型熱転写画像は、熱昇華型のインキ層を有する熱転写シート、熱溶融型インキ層を有する熱転写シート、或いは本発明の保護層熱転写シートを用いてポリエステル樹脂や塩化ビニル樹脂、塩化ビニル─酢酸ビニル供重合樹脂、ポリカーボネート等のプラスチックシートを基材とする受像シートやカード基材、或いは、染料受容性のある樹脂層(受容層)を後述する基材シート上に設けた熱転写受像シートやこれらの樹脂類からなるフィルム、シート、成形物に形成され、本発明の印画物を構成する。染料受容性のある樹脂としては、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、各種ポリアクリレート等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリスチレンまたはその共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、そして、アイオノマー、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカーボネートなどが挙げられ、これらの樹脂層中に、保護層熱転写フィルムとの融着を防止するためにシリコーンオイル等の離型剤を添加してもよい。
【0048】
上記のような熱転写受像シートに使用するシート基材としては、(1)合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系等)、(2)上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打ち用紙、合成樹脂溶液若しくはエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙、その他セルロース繊維紙等の天然繊維紙、(3)ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリカーボネート等の各種のプラスチックのフィルム若しくはシートが使用できる。上記の中、(1)の合成紙は、その表面に熱伝導率の低い(換言すれば断熱性の高い)ミクロボイド層を有するものが好ましい。また、上記(1)〜(3)の任意の組合せによる積層体も使用できる。代表的な積層体の例として、セルロース繊維紙と合成紙、或いは、セルロース繊維紙とプラスチックフィルム若しくはシートとの積層体が挙げられる。
【0049】
また、画像が形成される被転写体としてカードを用いる場合の材料について説明する。本発明で使用するカード基材は、熱昇華性染料が染着される樹脂で構成されている。従来公知のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリメタアクリレート、ポリカーボネート等の各種のプラスチックのフィルムまたはシート、合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明のフィルム若しくはシート、或いは発泡させた発泡シート等、更に、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系等)等が単体で使用でき、必要に応じて染料受容層を形成できる。また染料受容層を設けた上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打ち用紙、合成樹脂溶液またはエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙、その他セルロース繊維紙等も使用でき、特に限定されない。また、上記基材フィルム等の任意の組合せによる積層体も使用できる。
【0050】
本発明における好ましいカード基材の一例は、白色顔料を含むポリ塩化ビニルシートの中心層の両面に透明なポリ塩化ビニル層が積層された構成を有しており、少なくとも画像形成面である透明塩化ビニル層には適当な量の可塑剤が含有されて染科の染着性が良好にされている。これら可塑剤の量の好ましい範囲は、染料受容面を形成するポリ塩化ビニル100重量部当たり0.1〜10重量部であり特に好ましい範囲は3〜5重量部である。可塑剤の使用量が少なすぎると昇華性染料に対する染着性が不充分であり、一方、可塑剤の量が多すぎると染料受容面が柔らかくなり、熱転写時に画像を形成する熱転写シートの染料層と密着し易くなるため、染料層が剥離し、そのまま転写するという異常転写が発生し易くなり、また、保存中に印字画像に惨みが生じ、鮮明な画像が得られないので好ましくない。
【0051】
印画物の染料受容面には、更に、着色顔料、白色顔料、体質顔料、充填剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、蛍光増白剤等も任意に使用することができる。また印画物を構成するカード基材には、予めその面に必要な磁気記録層やエンボス模様、他の印刷模様、光メモリー、ICメモリー、バーコード等を形成しておいてもよいし、また、昇華転写方式等により顔写真等の情報を形成前後にこれらの磁気記録層等を設けてもよい。上記カード基材上に設けられる顔写真は、本発明の昇華型の熱転写シートを用いて常法に従って形成することができる。また、同時に昇華型の熱転写シートで文字、バーコード等の情報も形成できるが、これらの情報は、高濃度の黒色印字が可能な熱溶融インキ型の熱転写シートを用いて形成することが好ましい。
【0052】
受像シートもしくはカード等に熱転写シートを用いてサーマルプリンターによってカラ一画像及び/又は文字画像を形成し、その上に本発明の保護層熱転写フィルムを用いて、熱転写性保護層を転写して保護層を形成するか熱転写インキ層を有する本発明の保護層熱転写フィルムを用いる。転写に際しては、サーマルプリンターは、昇華転写用、溶融転写用、保護層転写用というように別々に転写条件を設定してもよいし、また、共通のプリンターでそれぞれ印字エネルギーを適切に調整して行ってもよい。尚、本発明の保護層熱転写フィルムでは、加熱手段としてサーマルプリンターに限定されず、その他熱板、ホットスタンパー、熱ロール、ラインヒーター、アイロン等でも転写できる。また、保護層は、形成された画像の全面に転写してもよいし、特定の部分のみに転写してもい。
【0053】
次に、より具体的な実施例および比較例を挙げ、本発明を更に詳細に説明する。尚、文中、「部」で表示したものは、重量部を意味する。
(実施例1)
1.昇華性染料熱転写フィルムの作製
下記組成の昇華性染料を含む3色のインキを調整した。
(1)イエローインキの組成
下記構造式で表されるキノフタロン系染料 5.5部
ポリビニルブチラール(エスレックBX─1積水化学工業製)4.5部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1:1) 90.0部
【0054】
【化2】
Figure 0003776480
【0055】
(2)マゼンタインキの組成
イエローインキの組成において、染料の種類のみをマゼンタ染料(C.I.D─isperse Red 60)に換え、その他はイエローインキと同様にしてマゼンタインキを調整した。
(3)シアンインキの組成
イエローインキの組成において、染料の種類のみをシアン染料(C.I.So─lvent Blue 63)に換え、その他はイエローインキと同様にしてシアンインキを調整した。一方、基材フィルムとして厚さ6ミクロンの軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下PETと表示)(商品名ルミラー東レ製)を用い、その一方に背面層としてシリコーン樹脂からなる耐熱性スリップ層をグラビア印刷方式で全面に厚さ1ミクロンで設け、もう一方の面にウレタン系樹脂からなるプライマー層を全面に厚さ0.5ミクロンで設けた。次にこのプライマー層の上に上記のインキ組成物をグラビア印刷方式により塗布量が約3g/m2(固形分)になるようにそれぞれイエロー、マゼンタ、シアンの順に面順次にPETフィルムの流れ方向に、各色とも長さ15cmで繰り返しベタ印刷して3色の昇華性染料によるインキ層を形成し、昇華性染料熱転写フィルムを作製した。
【0056】
2.保護層熱転写フィルムの作製
次に、厚さ6ミクロンのPETフィルム(商品名ルミラー東レ製)を基材フィルムとし、その一方の面に背面層としてシリコーン樹脂による耐熱製スリップ層を乾燥時の厚さが1ミクロンとなるるようにグラビアコート法で形成し、もう一方の面に下記の組成の吸水性表面層用塗布液をグラビアコート法で乾燥時の塗布量が10g/m2となるように塗布、乾燥して吸水性表面層を形成した。
【0057】
<吸水性表面層用塗布液の組成>
コロイダルシリカ分散液 100部
(スノーテックスOL 日産化学社製、平均粒径約50nm)
ポリビニルアルコール樹脂(以下PVAと表示する) 3部
(ポバールC318:クラレ社製)
イソプロピルアルコ−ル(以下IPAと表示する) 20部
次に、上記吸水性表面層の上に、下記の組成の吸水性微細領域用塗布液をグラビコート方式で乾燥時の塗布量が2g/m2になるように吸水性表面層に塗布、乾燥して吸水性微細領域を形成し、更に紫外線遮断層として、下記の組成の紫外線遮断層用塗布液を、グラビアコート方式で乾燥時の塗布量が1g/m2になるように塗布、乾燥して紫外線遮断層を形成した。
<吸水性微細領域用塗布液の組成>
ポリビニルピロリドン樹脂(以下PVPと表示する) 10部
(PVP K−90 ISP社製)
IPA 90部
<紫外線遮断層用塗布液の組成>
反応性紫外線吸収剤を反応結合した共重合樹脂 70部
(UVA−635L BASFジャパン社製)
メチルエチルケトン(以下MEKと表示する) 30部
【0058】
上記紫外線遮断層の上に、下記の組成の熱接着性樹脂層用塗布液をグラビアコート方式で乾燥時の塗布量が1g/m2になるように塗布、乾燥して熱接着性樹脂層を形成し、吸水性保護層を有する保護層熱転写フィルムを得た。
<熱接着性樹脂層用塗布液の組成>
スチレンーアクリルエマルジョン 100部
(ポリゾールAT─2011 昭和高分子社製)
水 50部
IPA 50部
【0061】
実施例2実施例1の吸水性微細領域用塗布液を下記の組成にした以外は、実施例1と同様にして実施例2の保護層熱転写フィルムを形成した。
<吸水性微細領域用塗布液の組成>
PVP 10部
アクリル樹脂 25部
(BR─83 三菱レイヨン社製)
IPA 60部
MEK 120部
【0062】
実施例3実施例2の基材フィルムと吸水性表面層の間に、下記の組成の離型層用塗布液を、グラビアコート方式で乾燥時の塗布量が0.5g/m2になるように塗布、乾燥して離型層を形成した以外は、実施例2と同様にして、実施例3の保護層熱転写フィルムを形成した。
<離型層用塗布液の組成>
酢酸セルロース樹脂 4部
(L−20 ダイセル化学社製)
酢酸ビニル樹脂 1部
(C─2 セキスイ化学社製)
MEK 95部
【0063】
実施例4実施例3の吸水性表面層用塗布液を下記の組成にした以外は、実施例3と同様にして実施例4の保護層熱転写フィルムを形成した。
<吸水性表面層用塗布液の組成>
コロイダルシリカ分散液 100部
(スノーテックスOL 日産化学社製、平均粒径約50nm)
PVA 2部
硬化剤(スミレーズレジン5004 住友化学社製) 1部
IPA 20部
水 20部
【0064】
実施例5実施例3の吸水性表面層用塗布液を下記の組成にした以外は、実施例3と同様にして実施例5の保護層熱転写フィルムを形成した。
<吸水性表面層用塗布液の組成>
コロイダルシリカ分散液 100部
(スノーテックス20 日産化学社製、平均粒径約20nm)
PVA 2部
硬化剤(スミレーズレジン5004 住友化学社製) 1部
IPA 20部
水 20部
【0065】
実施例6実施例3の吸水性表面層用塗布液を下記の組成にした以外は、実施例3と同様にして実施例6の保護層熱転写フィルムを形成した。
<吸水性表面層用塗布液の組成>
コロイダルシリカ分散液 50部
(スノーテックスXL 日産化学社製、平均粒径約60nm)
PVA 2部
硬化剤(スミレーズレジン5004 住友化学社製) 1部
IPA 20部
水 70部
【0066】
実施例7実施例3の吸水性表面層用塗布液を下記の組成にした以外は、実施例3と同様にして実施例7の保護層熱転写フィルムを形成した。
<吸水性表面層用塗布液の組成>
コロイダルシリカ分散液 100部
(スノーテックスXL 日産化学社製)
PVA 2部
硬化剤(スミレーズレジン5004 住友化学社製) 1部
IPA 40部
水 140部
【0067】
(比較例1)実施例1の吸水性表面層用塗布液の代わりに、下記の組成の塗布液を用い
かつ実施例1の構成で、吸水性微細領域と紫外線遮断層を設けない構成で、それ以外は、実施例1と同様にして比較例1の保護層熱転写フィルムを形成した。
<表面層用塗布液の組成>
アクリル樹脂(BR−83 三菱レイヨン社) 20部
MEK 40部
トルエン 40部
【0068】
下記に示す熱転写受像シートの受容層側に、前述の昇華性染料熱転写フィルム或いは染料層一体型保護層熱転写フィルムの染料塗布面を重ね合わせ、顔写真を色分解して得た電気信号に連結したプリンターのサーマルヘッドを用いて熱エネルギーを付与し、フルカラー画像を形成した。受像シートの基材シートとして合成紙(ユポFRG−150、厚さ150ミクロン・王子油化合成紙製)を用い、その一方の面に下記の組成の染料受容層塗布液をバーコーターにより、乾燥時塗布量か4g/m2となるように塗布、乾燥して、染料受容層を形成し、熱転写受像シートを作製した。
(染料受容層形成用塗布液)
塩化ビニル─酢酸ビニル共重合体 20部
(電化ビニル1000A 電気化学社製)
エポキシ変性シリコーンオイル 1部
(X─22─2900T 信越化学社製)
MEK/トルエン(1/1) 80部
【0069】
上記の方法により得られた、フルカラー画像上に、実施例1〜7及び比較例1の保護層転写フィルムを重ね合わせ、フルカラー画像を形成したプリンターと同じプリンターを用いて、それぞれの熱転写性保護層を転写し、保護層付フルカラー画像を形成した。
【0070】
(転写画像の耐光性試験)上記で得られたカラー画像に保護層の転写された各シートを試料として、画像面の耐光性をキセノンフェードメータ(アトラス社製Ci─35A)で300KJ/m2照射し、照射前後の光学濃度の変化を光学濃度計(マクベス社RD918)により測定し、下記式により光学濃度の残存率を算出した。
【0071】
残存率は、照射後の光学濃度/照射前の光学濃度で評価した。尚、耐光性試験の結果としては、上記残存率を下記の区分の記号に換えて表1に示した。
○:90%以上の残存率
△:残存率が80%以上90%未満
×:残存率が80%未満
【0072】
(転写画像の捺印性試験)上記で得られたカラー画像に保護層の転写された受像シートを試料とし、水性染科インキ(シャチハタ社製)を付着させたスタンプを画像面に押し付け、10分間放置し、インキが定着しているかどうかを観察した。インキが定着しているものを○、定着していないものを×とし、同様に表1に結果を示した。
【0073】
(転写画像の耐溶剤性及び耐水性試験)上記で得られたカラー画像に保護層の転写された受像シートを試料とし、アセトン、エタノール、水をそれぞれ綿棒に浸して、試料の画像上を20往復擦り、画像及び保護層の変化を観察した。尚、耐溶剤性、耐水性試験の結果としては、画像及び保護層共に損傷のないものを○、画像に損傷はないが保護層に損傷のあるものを△、画像,保護層共に損傷のあるものを×とし、同様に表1に結果を示した。
【0074】
(転写画像の耐可塑剤性試験)上記で得られたカラー画像に保護層の転写された受像シートを試料とし、画像上に消しゴム(MONOトンボ社製)をのせ、300g/cm2の荷重をかけ、60℃の環境下に48時問保存し、画像の損傷を観察した。画像の損傷が全くないものを○、損傷の程度が低いものを△、損傷の程度が著しいものを×とし、同様に表1に結果を示した。
【0075】
【表1】
Figure 0003776480
【0076】
【発明の効果】
本発明は、上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を有する。
【0077】
本発明は、着色剤によって形成された印画物の上に、透明な保護層熱転写フィルムを介して熱転写性保護層を転写、積層し、その保護層に吸水性を有する効果を付与することで、これまでパスポート等の感熱昇華性染料、或いは感熱溶融転写顔料含有バインダー等による顔写真部等に水性の捺印ができず使用できなかったが、該熱転写性保護層の積層によりその捺印が可能となり、パスポート写真等を本記録媒体により作製することができるようになった。また水性の筆記体での筆記が可能となり、パスポート写真等に限らず、水溶性の捺印、筆記が必要な印画物への利用ができるようになった。
【0078】
また本熱転写保護層が、部分的吸水性と部分的耐水性を有することにより、耐溶剤性、耐薬品性が付与され、それら溶剤、薬品によるパスポート等の偽造が防止できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の保護層熱転写フィルムの一実施例を説明する模式断面図である。
【図2】本発明の保護層熱転写フィルムの別の一実施例を説明する模式断面図である。
【図3】本発明の保護層熱転写フィルムのまた別の一実施例を説明する模式断面図である。
【符号の説明】
1,基材フィルム
2,熱転写保護層
3,離型層
4,吸水性表面層
5,紫外線遮断層
6,熱接着性樹脂層
7,背面

Claims (6)

  1. 耐熱性基材フィルム上に、少なくとも1層以上の熱転写性保護層が積層された保護層熱転写フィルムにおいて、該熱転写性保護層が、耐熱性基材フィルム側から、透明な吸水性表面層、熱接着性樹脂層の順に積層した構成で、かつ該吸水性表面層が、平均粒子径が0.1ミクロン以下のコロイダルシリカの微粒子を主成分とし、転写後の熱転写性保護層が吸水性を有するもので、かつ前記吸水性表面層がコロイダルシリカと結着剤としてPVA系樹脂を含有し、コロイダルシリカとPVA系樹脂の混合比が、1/30≦PVA系樹脂/コロイダルシリカ≦1/3(重量比)であり、かつ転写後に最表面を形成する吸水性表面層が、少なくとも、吸水性を有する吸水性微細領域と、耐水性を有する耐水性微細領域から成る、部分吸水層であることを特徴とする保護層熱転写フィルム。
  2. 前記吸水性微細領域を形成する樹脂が少なくとも水溶性樹脂と非水溶性樹脂の両者を含有することを特徴とする請求項1に記載の保護層熱転写フィルム。
  3. 熱転写性保護層中に紫外線を吸収する材料を含有することを持徴とする請求項1または2に記載の保護層熱転写フィルム。
  4. 前記熱転写性保護層が、熱昇華性色材層、或いは熱溶融性色材層の少なくとも1層と、同一の基材フィルム上に面順次に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の保護層転写フィルム。
  5. 着色剤によって形成された画像を有する印画物の、画像形成面の少なくとも一部に、請求項1〜4のいずれかに記載の熱転写性保護層が積層されていることを特徴とする印画物。
  6. 請求項5に記載の印画物上に、水性インキが捺印されていることを特徴とする印画物。
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