JP4170870B2 - 保護層転写シート及び熱転写画像記録体 - Google Patents
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Description
しかしながら、特許文献2に記載の保護層熱転写フィルムでは、吸水性を付与する目的で、転写保護層中に吸水性表面層を設けることによって、通常の吸水性を付与しない保護層熱転写シートと比べて、熱転写の際、基材フィルムから箔切れ性が悪くなり、きれいに剥がれないという欠点がある。
当該剥離層が、数平均分子量が、10000〜30000の水溶性樹脂と、微細粒子と、硬化剤とからなる、
または、
当該剥離層が、水溶性樹脂と、微細粒子と、硬化剤とからなり、当該吸水性樹脂が重量平均分子量が6000〜15000である、
ことを特徴とする。
〔基材シート〕
本発明の保護層熱転写シートに用いられている基材シート1としては、従来の熱転写シートに使用されている基材シートと同等のフィルム強度、耐熱性を有すれば、特に制限はない。
これらの基材シートの厚さは、その強度及び耐熱性が適切になるように材料に応じて適宜変更しているが、通常は1μm〜10μm程度が好ましい。
本発明の熱転写性保護層2は、基材シート上の少なくとも一部に剥離可能で、また、水性インキによる捺印を施したり、水性ペンで筆記したりすることが可能で、更に、箔切れ性、耐磨耗性、耐候性、耐薬品性、耐溶剤性等に優れるものである。
厚みが1.0μmより薄いと、耐磨耗性等の耐久性、吸水性が低下するので好ましくなく、5.0μmより厚いと透明性、箔切れ性が低下するので好ましくない。
本発明に係る剥離層3は、熱転写の際、基材シート1と熱転写性保護層2との箔切れ性を有すると共に、被転写体へ保護層が転写後に最表面となるので、耐磨耗性等の耐久性と、吸水性能を有するものであることが必要であり、更に、耐候性、耐薬品性、耐溶剤性を有するものであることがより好ましい。
このような剥離層3を形成する方法としては、上記の樹脂を使用して、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコート、その他多くの塗布方法で形成することかできる。
本発明に係る剥離層3を構成するバインダーは、水溶性樹脂を用いることが必要である。具体的に、ポリビニルアルコール(PVA)系樹脂、水溶性ポリエステル系樹脂、アルキルビニルエーテル樹脂、マレイン酸共重合体樹脂、ポリビニルピロリドン系樹脂、セルロース系樹脂、水溶性アルキッド樹脂、非セルロース系水溶性多糖類等を使用することができ、中でも、ポリビニルアルコール系樹脂を使用することが、熱転写性保護層により優れた捺印適性を付与することができるので好ましい。
更に、バインダーと同じ樹脂を使用することにより、基材シートとの箔切れ性、熱転写性保護層中の吸水性層との密着性、吸水性能に優れるので好ましい。
バインダーの数平均分子量が30000を超えると、箔切れ性が低下するので好ましくない。
本発明に係るバインダーである水溶性樹脂の活性官能基と反応する硬化剤としては、活性官能基と反応する硬化剤との硬化形態により、耐水性、耐溶剤性を付与すると共に、水溶性樹脂の分子量を制御して箔切れ性を向上させる目的で使用する。
硬化剤の添加量が上限値を超えると、箔切れ性が低下し、下限値を超えると耐水性、耐溶剤性が低下するので好ましくない。
本発明に係る剥離層3を構成する微細粒子は、これを水や有機溶媒に分散させて、塗布乾燥させることによって、多孔層を形成する目的で使用するものである。
微細粒子の形状が不均一な場合、空隙率が低下してしまい、吸水性能が低下してしまうため好ましくない。
また、前記の微細粒子の平均粒子径、0.3μm以下であることが、透明な性能を維持するために好ましく、0.1μm以下であることがより好ましい。
コロイダルシリカとしては、例えば、日産化学社製スノーテックスシリーズ、触媒化成工業社製カタロイドシリーズ等が好ましく使用できる。
この混合比が1/30より小さいと、バインダーとしての効果が不十分となるので好ましくなく、混合比が1/3より大きいと、多孔質構造を形成することができなくなり、吸水性が低下するので好ましくない。
本発明に係る剥離層3に添加する水分散型高分子は、基材シートとの箔持ち性を向上させる目的で使用するものである。
具体的には、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリル系樹脂および塩化ビニリデン系樹脂等を少なくとも1種類以上含む高分子材料等を使用でき、基材シートの樹脂成分との箔持ち性の良好な樹脂を選択することが好ましい。
本発明で用いられる水分散型高分子としては、水に可溶、乳化または分散できる高分子である。水分散型ポリエステル樹脂としては、例えば、東洋紡社製バイロナール等が好ましく使用できる。
次に、本発明に係る捺印・筆記性保護層4は、耐水性の多孔質層と吸水性樹脂とからなるものである。
本発明に係る捺印・筆記性保護層4を構成する吸水性樹脂の材料は、吸水性を有する材料であれば特に制限はなく、どのような材料によって形成しても良いが、中でも水溶性の材料が好ましく、具体的には、アクリルポリオール樹脂、ウレタンポリオール樹脂、メチルセルロースやカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂やアルキルビニルエーテル、ポリマレイン酸共重合体樹脂,水溶性ポリエステル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等の合成高分子、ポリリン酸ソーダ等の無機高分子寒天やアルギン酸ソーダ等の海草抽出物、アラビアゴムやトロロアオイ等の植物粘物質、カゼインやゼラチン等の動物性蛋白、プルランやデキストラン等の発酵粘物質、デンプン及びデンプン質等を使用することができる。
また、吸水性樹脂の重量平均分子量としては、6000〜15000の範囲にあることが、箔切れ性に優れるので好ましいものである。
吸水性樹脂の重量平均分子量が15000を超えると、箔切れ性が低下するので好ましくなく、6000未満であると、熱転写性保護層の耐水性が低下するので好ましくない。
本発明に係る捺印・筆記性保護層4を構成する耐水性の多孔質層は、剥離層3を通過して浸透する水性インキ等を吸水性樹脂と共に保持することを目的とする。
前記の多孔質層の材料は、バインダーと、微細粒子と、硬化剤を必須の構成成分とし、必要に応じて、分散剤を添加してもよい。
吸水性能を有するものであることが必要であり、更に、耐候性、耐薬品性、耐水性、耐溶剤性を有するものであることがより好ましい。
本発明に係る多孔層を構成するバインダー、及び、硬化剤、分散剤としては、剥離層3に用いるものと同様の材料を用いることができ、微細粒子も、剥離層3に用いる微細粒子と同様の形状、平均粒子径、構成材料、添加量を使用できる。
前記の多孔層を形成する方法としては、バインダーと硬化剤を親溶媒(水や有機溶剤等)に溶解して混合し、これを塗布・乾燥することによって形成することかできる。
このような多孔層を形成する方法としては、上記の樹脂を使用して、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコート、その他多くの塗布方法で形成することかできる。
本発明に係る多孔層を構成するバインダーは、水溶性樹脂を用い、更に、硬化剤を添加して、耐水性、耐溶剤性を持たせることが必要である。
中でも、バインダーとしては、ポリビニルアルコール系樹脂を使用し、硬化剤としては、例えば、ポリアミド樹脂系樹脂を使用することが、捺印適性向上のため好ましい。
前記のバインダーの数平均分子量としては、10000〜80000の範囲にあることが、熱転写の際、吸水性、箔切れ性に優れるので好ましいものである。
バインダーの数平均分子量が80000を超えると、箔切れ性が低下するので好ましくない。
本発明に係る多孔層である水溶性樹脂の活性官能基と反応する硬化剤としては、活性官能基と反応する硬化剤との硬化形態により、耐水性、耐溶剤性を付与すると共に、水溶性樹脂の分子量を制御して箔切れ性を向上させる目的で使用する。
硬化剤としては、例えば、ポリアミド樹脂系のスミレーズレジン5004に代表される住友化学社製のスミレーズレジンシリーズ等が使用できる。
本発明において、保護層を転写する印画物に形成された画像が、太陽光等に含まれる紫外線によって、退色や変色するのを抑制するために、熱転写性保護層に紫外線遮断層を設けることが望ましい。
紫外線遮断層は紫外線吸収剤を樹脂に含有させたインキを塗布し、成膜して形成される。
使用する紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シュウ酸アニリド系化合物、シアノアクリレート系化合物、サリシレート系化合物等の有機系の紫外線吸収剤が使用可能であり、また亜鉛、チタン、セリウム、スズ、鉄等の酸化物の如き無機系の紫外線吸収能を有する微粒子を樹脂中に添加することができる。
使用する樹脂としては、特に制限されず、あらゆる樹脂が使用可能であるが、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、スチレン系樹脂、ハロゲン化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、セルロース系樹脂、ポリエチレン等の炭化水素系樹脂、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂及びこれらの共重合体等が挙げられる。また、紫外線遮断層を特別に設けず、前記の紫外線吸収剤を吸水性表面層または熱接着性樹脂層に添加しても良い。
また、50000を越えると粘度が上がり、取扱いが煩雑になるという問題がある。また箔切れに悪影響を与えるので好ましくない。
本発明の紫外線遮断層は、上記のような反応性紫外線吸収剤を反応結合させてなる樹脂をから形成することができるが、この層は前記樹脂単独で形成してもよいし、必要であれば他の樹脂を混合してもよい。
かかるプライマー層を形成する樹脂としては、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリオール樹脂、及びこれらの樹脂とイソシアネート類との反応物等を使用することができる。
使用するイソシアネート類としては、ジイソシアネート化合物、トリイソシアネート化合物等を使用することができる。
前記のプライマー層は、厚さ、0.1μm〜10μmの範囲となるように形成することが好ましい。
本発明において、熱転写性保護層2を構成する熱接着性樹脂層5は、熱転写性保護層8を接着性よく印画面に転写するために形成するものである。
この熱接着性樹脂層5には、例えば、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル─酢酸ビニル共重合樹脂、スチレン─アクリル共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等の樹脂を用いることができる。
上記のような接着層を構成する樹脂と、必要に応じて、上記のような添加剤を加えた塗工液を塗布及び乾燥することによって、好ましくは乾燥状態で0.5μm〜10μm程度の厚みで接着層を形成する。
また、本発明の保護層転写シートにおいて、図3に示すように、耐熱滑性層7は、耐熱性基材シート1の熱転写性保護層2を設けた反対側の面には、必要に応じてプリンタ一のサーマルヘッドや転写用熱板等との粘着を防止し、且つ、滑り性を良くする目的で形成することができる。
耐熱滑性層7の材料としては、ブチラール樹脂等をイソシアネート化合物で硬化した樹脂、シリコーン樹脂等がそのまま使用でき、その厚さは0.1μm〜5μm程度で使用できる。
また、耐熱滑性層7は必要に応じてプライマー層を介して設けてもよい。
また、各層を検出する検知マークは、各層の何処に設けてもよく、例えば、各層領域の頭、或いは先頭色の頭に設けることができる。
また、上記の熱転写インキ層に関して、使用するインキの材質および基材シート面に設ける方法などについては、従来公知の熱転写シートに用いたインキや方法をそのまま使用することかできる。
その受容層の形成方法としては、コーティング法、サーマルヘッドや熱ロール等による熱転写でも良い。
なお、シート基材自体が染料の受容性を有していれば、受容層を設ける必要が無い。
次に、画像が形成される被転写体としてカードを用いる場合の材料について説明する。
本発明で使用するカード基材は、熱昇華性染料が染着される樹脂で構成されている。
例えば、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリメタアクリレートフィルム、ポリカーボネートフィルム等を使用することができる。
厚み、5.2μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)基材シートとし、その一方の面に耐熱滑性層として、シリコーン樹脂からなる耐熱滑性層用塗工液を乾燥時0.7g/m2になるように、グラビアコート法により塗工し、もう一方の面に下記の組成の剥離層用塗工液を乾燥時1.0g/m2になるように、塗工し、乾燥して剥離層を形成し、更にその上に下記の組成の多孔質層用塗工液をグラビアコート法により乾燥時2.0g/m2になるように塗布し、乾燥して多孔質層を形成し、更にその上に下記の組成の吸水性樹脂用塗工液をグラビアコート法により乾燥時0.5g/m2になるように塗布し、多孔質層に染み込ませ、空隙に浸透させ、捺印・筆記性保護層を形成した。更に、捺印・筆記性保護層の上に、下記の組成の熱接着性樹脂層用塗工液を用いて同様にして乾燥時1.2g/m2 となるように塗布、乾燥して熱接着性樹脂層を形成して、層構成、熱接着性樹脂層/捺印・筆記性保護層(吸水性樹脂・多孔質層)/剥離層/基材シート/耐熱滑性層とする本発明にかかる実施例1の保護層転写シートを得た。
ポリビニルアルコール樹脂 1.08重量部
(ポバールC506、クラレ社製、数平均分子量:約30000)
コロイダルシリカ分散液 7.5重量部
(スノーテックスOL−40 日産化学社製、平均粒径:約20nm)
水分散系ポリエステル樹脂 0.2重量部
(バイロナールMD−1500、東洋紡社製)
硬化剤(スミレーズレジン5004 住友化学社製) 0.045重量部
イソプロピルアルコ−ル 18重量部
水 5重量部
ポリビニルアルコール樹脂 0.24重量部
(ポバールC318、クラレ社製、数平均分子量:約80000)
コロイダルシリカ分散液 8重量部
(スノーテックスOL−40 日産化学社製、平均粒径:約20nm)
硬化剤(スミレーズレジン5004 住友化学社製) 0.1重量部
イソプロピルアルコ−ル 3重量部
水 1重量部
ポリビニルピロリドン樹脂 4重量部
(PVP K−90 ISPジャパン社製、重量平均分子量:約900000〜1500000)
アクリルポリオール 10重量部
(ダイヤナールLR209、三菱レイヨン社製)
ウレタンポリオール 3重量部
(サンプレンIB114、三洋化成社製)
メチルエチルケトン 40重量部
イソプロピルアルコ−ル 25重量部
ポリエステル樹脂 8重量部
(バイロン700、東洋紡社製)
アクリル樹脂 2重量部
(PUVA50M、大塚化学社製)
紫外線吸収剤 1重量部
(チヌビン900、チバ・スペシャリティケミカルズ)
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
なお、受像シートの基材シートとして合成紙(ユポFRG−150、厚さ150ミクロン・王子油化合成紙製)を用い、その一方の面に下記の組成の染料受容層塗布液をバーコーターにより、乾燥時塗布量が4g/m2となるように塗布、乾燥して、染料受容層を形成し、熱転写受像シートを作製した。
塩化ビニル─酢酸ビニル共重合体 20重量部
(電化ビニル1000A 電気化学社製)
エポキシ変性シリコーンオイル 1重量部
(X─22─2900T 信越化学社製)
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
ポリビニルアルコール樹脂 1.08重量部
(ポバールC318:クラレ社製、数平均分子量:約90000)
コロイダルシリカ分散液 7.5重量部
(スノーテックスOL−40 日産化学社製、平均粒径:約20nm)
水分散系ポリエステル樹脂 0.2重量部
(バイロナールMD−1500、東洋紡社製)
硬化剤(スミレーズレジン5004 住友化学社製) 0.045重量部
イソプロピルアルコ−ル 18重量部
水 5重量部
ポリビニルピロリドン樹脂 4重量部
(PVP K−15 ISPジャパン社製、重量平均分子量:約6000〜15000)
アクリルポリオール 10重量部
(ダイヤナールLR209、三菱レイヨン社製)
ウレタンポリオール 3重量部
(サンプレンIB114、三洋化成社製)
メチルエチルケトン 40重量部
イソプロピルアルコ−ル 25重量部
ポリビニルアルコール樹脂 1.08重量部
(ポバールC506:クラレ社製、数平均分子量:約30000)
コロイダルシリカ分散液 7.5重量部
(スノーテックスOL−40 日産化学社製、平均粒径:約20nm)
水分散系ポリエステル樹脂 0.2重量部
(バイロナールMD−1500、東洋紡社製)
硬化剤(スミレーズレジン5004 住友化学社製) 0.015重量部
イソプロピルアルコ−ル 18重量部
水 5重量部
実施例1の離型層用塗工液の組成を下記の組成にした以外は、実施例1と同様にして比較例1の保護層転写シートを形成した。
ポリビニルアルコール樹脂 1.08重量部
(ポバールC318:クラレ社製、数平均分子量:約90000)
コロイダルシリカ分散液 7.5重量部
(スノーテックスOL−40 日産化学社製、平均粒径:約20nm)
水分散系ポリエステル樹脂 0.2重量部
(バイロナールMD−1500、東洋紡社製)
硬化剤(スミレーズレジン5004 住友化学社製) 0.045重量部
イソプロピルアルコ−ル 18重量部
水 5重量部
実施例1の剥離層用塗工液の組成を下記の組成にした以外は、実施例1と同様にして比較例2の保護層転写シートを形成した。
ポリビニルアルコール樹脂 1.08重量部
(ポバールC506:クラレ社製、数平均分子量:約30000)
コロイダルシリカ分散液 7.5重量部
(スノーテックスOL−40 日産化学社製、平均粒径:約20nm)
水分散系ポリエステル樹脂 0.2重量部
(バイロナールMD−1500、東洋紡社製)
イソプロピルアルコ−ル 18重量部
水 5重量部
実施例1〜3及び比較例1〜2の各保護層転写シートを用い、熱転写性保護層を転写して得られた保護層付ブラックのベタ画像部分の表面を目視にて観察し、箔切れが均一になっているか、尾引きがないかを下記基準で評価し、その結果を表1に示す。
(評価基準)
◎:尾引きがなく、問題ないレベル
○:浮きのある尾引きがなく、問題ないレベル
△:浮きのある尾引きが1〜5枚有り
×:浮きのある尾引きが6〜10枚有り
実施例1〜3及び比較例1〜2の各保護層転写シートを用いて得られた上記の熱転写画像記録体の保護層上に、水道水を含ませた綿棒(ピップトウキョウ社製、抗菌綿棒H101)を用い、10gの荷重をかけて10往復擦り、保護層付ブラックのベタ画像部の汚染性を目視にて観察し、下記の基準で評価を行い、その結果を表1に示す。
(評価基準)
○:ブラックのベタ画像部にダメージなく、問題なし
×:熱転写性保護層が擦り取られており、問題あり
2 熱転写性保護層
3 剥離層
4 捺印・筆記性保護層
5 熱接着性樹脂層
6 紫外線遮断層
7 耐熱滑性層
8 保護層転写シート
Claims (8)
- 基材シートの一方の面の少なくとも一部に、熱転写性保護層を備える保護層転写シートにおいて、当該熱転写性保護層が、熱転写後に吸水性を有するものであり、基材シート側から、剥離層、耐水性の多孔質層、吸水性樹脂、熱接着性樹脂層とを順次積層し、
当該剥離層が、数平均分子量が、10000〜30000の水溶性樹脂と、微細粒子と、硬化剤とからなる、
または、
当該剥離層が、水溶性樹脂と、微細粒子と、硬化剤とからなり、当該吸水性樹脂が重量平均分子量が6000〜15000である、
ことを特徴とする保護層転写シート。 - 前記の吸水性樹脂が、ポリビニルピロリドン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の保護層転写シート。
- 前記の剥離層に含まれる水溶性樹脂が、ポリビニルアルコール樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の保護層転写シート。
- 前記の剥離層が、活性官能基を有する水溶性樹脂と、活性官能基と反応する硬化剤との硬化形態にあり、水溶性樹脂と硬化剤の添加重量との固形分比が、0.05%≦硬化剤/水溶性樹脂≦2%の範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の保護層転写シート。
- 前記の剥離層の塗布量が、0.05g/m2以上、1.0g/m2以下の範囲にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の保護層転写シート。
- 前記の熱転写性保護層が、熱昇華性色材層、または熱溶融性色材層の少なくとも1層と、同一の基材フィルム上に面順次に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の保護層転写シート。
- 請求項1〜6のいずれかに記載される保護層熱転写シートにより熱転写性保護層を有する熱転写画像が被覆されていることを特徴とする熱転写画像記録体。
- 前記の熱転写画像記録体の熱転写性保護層上に水性インキが捺印されていることを特徴とする請求項7に記載の熱転写画像記録体。
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