JP5641404B2 - 保護層熱転写シート - Google Patents
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Description
基材シート1は、この分野で広く使用されているものと同じ基材シートを適宜用いることができ、特に制限されるものではない。基材シートの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルサルホン等の耐熱性の高いポリエステル;ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレンの誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテン、アイオノマー等のプラスチックフィルム、これらの積層体等が挙げられる。前記プラスチックフィルムは、延伸されたものであってもよいし、未延伸であってもよい。基材シートの厚さは、強度、耐熱性等を考慮して適宜選択することができるが、通常1〜100μm程度である。
本発明においては、上述した技術的課題を解決するために、剥離層のバインダー樹脂の組成を、アクリル樹脂とスチレンアクリル樹脂の特定配合比にしたことが重要である。以下、この点について説明する。
本発明においては、必要に応じて剥離層3と基材シート2との間に、さらに離型層を設けてもよい。離型層は、基材シートと保護層との剥離性が適当でない場合、基材シートと保護層との接着性を調整し、保護層の剥離を良好に行うために設けることができる。このような離型層は、例えば、シリコーンワックス等の各種ワックス類、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、水溶性樹脂、セルロース誘導体樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸系ビニル樹脂、アクリルビニルエーテル系樹脂、無水マレイン酸樹脂等の各種樹脂等やこれらの混合物から構成される。
本発明の保護層熱転写シートにおいては、上記剥離層3とヒートシール層5との間にプライマー層4を形成することができる。このプライマー層は染料プライマー層とも呼ばれ、染料層と基材フィルムを接着する機能を持つ。また、プライマー層は微粒子を含むため、剥離層を透過した光を乱反射させ、ヒートシール層/剥離層の界面に於ける反射を抑制し、虹ムラを軽減する機能を有する場合がある。
ヒートシール層5は、保護層の画像面への接着の役割を担う。このヒートシール層を構成する樹脂としては、従来公知である粘着剤、感熱接着剤等が配合されている樹脂をいずれも使用できるが、ガラス転移温度(Tg)が50〜80℃の熱可塑性樹脂であるのが好ましい。このような熱可塑性樹脂の具体例として、例えば、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂等を挙げることができる。ヒートシール層には、紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光増白剤等の添加剤を含有させても良い。
なお、本発明の保護層熱転写シートにおける保護層は、透過率が95%以上、好ましくは98%以上となるように形成することが好ましい。透過率が95%より低いと保護層の下地に印画されている染料の濃度が薄く見える問題が生じる。本発明において、透過率は分光光度計にて500〜600nmの波長範囲での透過率を用いている。
ダイヤナールBR−60:ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、三菱レイヨン(株)製、Mw:70000
ダイヤナールBR−50:スチレン共重合ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、三菱レイヨン(株)製、Mw:65000
バイロン700:ポリエステル、東洋紡績(株)製、Mn:9000
チヌビン900:UVA化合物、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製
UVAは「ULTRA-VIOLET LIGHT ABSORBER」の略である。
(剥離層)
ダイヤナールBR−60ならびにBR−50を下記表1の重量比で混合し、それぞれ、トルエン40部およびメチルエチルケトン40部を添加混合し、剥離層用塗工組成物を調製した。
下記組成の塗工組成物を、固型分が3%になるようにプライマー稀釈溶剤で稀釈し、プライマー層用塗工組成物を調製した。得られた塗工組成物を、ワイヤーコーターバー(#3)にて表1に記載した塗布量(0.2g/m2)となるように第1層を塗布したPETフィルムに塗布した。得られた塗布フィルムを110℃のオーブンにて1分間乾燥させた。
アルミナゾル(アルミナゾル200、日産化学工業(株)製、固形分10%)24部
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP製) 0.6部
水 26.9部
イソプロピルアルコール 48.5部
<プライマー層塗工液2>
アルミナゾル(アルミナゾル200、日産化学工業(株)製、固形分10%)15部
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP製) 1.5部
水 35部
イソプロピルアルコール 48.5部
バイロン700:23.5部、チヌビン900:6部、サイリシア310P(富士シリシア化学工業株式会社製):0.5部、トルエン:35部、メチルエチルケトン:35部を混合しヒートシール層用インキを調製した。得られたインキをワイヤーコーターバー(#4)にて塗布量1.0g/m2となるように第2層を塗布したPETフィルムに塗布した。得られた塗布フィルムを110℃のオーブンにて1分間乾燥させた。
微細空隙層の39μm厚のミクロボイドフィルムの一方の面に、下記組成からなる接着剤層形成用塗工液を塗布し、乾燥させて接着剤層を形成した。次いで、後記する形成条件により、コート紙(186g/m2)の一方の面に裏面層を設けた支持体と、ミクロボイドフィルムとを、支持体の裏面層を設けた側と反対側の面と接着剤層とが重なるように貼り合わせた。
<接着剤層形成用塗工液>
多官能ポリオール(タケラックA−969V、三井化学株式会社製) 30.0部
イソシアネート(タケネートA−5、三井化学株式会社製) 10.0部
酢酸エチル 60.0部
<プライマー層形成用塗工液>
ポリエステルポリオール(アドコート、東洋モートン株式会社製) 15.0部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比2:1) 85.0部
<染料受容層形成用塗工液>
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(ソルバインC、日信化学工業株式会社製)
(塩化ビニル/酢酸ビニル=87/13、数平均分子量31,000、ガラス転移温度70℃) 20.0部
カルボキシル変性シリコーン(X−22−3701E、信越化学工業株式会社製)
1.0部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 79.0部
実施例1〜9および比較例1〜4で得られた保護層熱転写シートについて虹ムラおよび光沢度を評価した結果は前記表1に示す通りであった。
虹ムラは、シチズン・システムズ社製昇華転写プリンタによって、黒ベタ画像を印画し、印画物を目視確認することにより評価し、以下のようにランク付けした。
○:蛍光灯光下で観察して虹ムラなし
×:蛍光灯光下で観察して、虹ムラが目立つ
光沢度は、シチズン・システムズ社製昇華転写プリンタによって、右側半面黒ベタ、左半面白ベタの画像を印画し、黒ベタ部および白ベタ部をそれぞれ光沢度計(Gloss Meter VG2000(日本電色株式会社製))を用いて、測定角20°おおび測定方向MD(主走査方向)の条件で測定した。
2 基材フィルム
3 剥離層
4 プライマー層
5 ヒートシール層
Claims (5)
- 基材フィルムと、
前記基材フィルムの一方の面の少なくとも一部に、熱転写可能に形成された保護層、とからなる保護層熱転写シートであって、
前記保護層の前記基材フィルム側の界面に形成される剥離層が、アクリル樹脂とスチレンアクリル樹脂とを併用的に含んでなる樹脂組成物であって、該樹脂組成物の全量に対して、前記アクリル樹脂30〜60重量%、スチレンアクリル樹脂40〜70重量%の範囲で含み、
前記剥離層の厚さが、0.5μm〜1.0μm、であることを特徴とする、保護層熱転写シート。 - 前記保護層が、前記基材フィルム側から、剥離層、プライマー層およびヒートシール層の順序で形成されてなる、請求項1に記載の保護層熱転写シート。
- 前記基材フィルムの前記保護層が形成された面と同一の面上に染料層が形成されてなる、請求項1または2に記載の保護層熱転写シート。
- 前記基材フィルムの前記保護層が形成された面と反対側の面に背面滑性層が形成されてなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の保護層熱転写シート。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の保護層熱転写シートの該保護層が転写されてなる、印画物。
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