JP4164046B2 - 保護層転写フィルムおよび印画物 - Google Patents

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本発明は、保護層転写フィルムおよび該フィルムの保護層が画像上に転写された印画物に関する。
従来より、熱転写方式を用いて基材に階調画像、文字、記号等の単調画像等の画像を形成することが行われている。熱転写方式としては、感熱昇華転写方式及び感熱溶融転写方式が広く用いられている。
このうち、感熱昇華転写方式は、色材として用いる昇華性染料をバインダー樹脂に溶融又は分散させた染料層を基材に担持した熱転写フィルムを使用し、この熱転写フィルムを受像シートに重ねてサーマルヘッド等の加熱デバイスに画像情報に応じたエネルギーを印加することにより、熱転写フィルム上の染料層中に含まれる昇華性染料を受像シートに移行させて画像を形成する方法である。
この感熱昇華転写方式は、熱転写フィルムに印加するエネルギー量によってドット単位で染料の移行量を制御できるため、階調性画像の形成に優れ、また、文字、記号等の形成が簡便である利点を有している。
ところで、身分証明書、運転免許書、会員証、IDカード等の各種のカードが普及している。これらのカードには所有者の身分等を明らかにする各種情報が記録されている。特に、IDカード等においては、住所、氏名等の文字情報と共に、顔写真の画像が重要であり、画像が長期間に亘って変化又は劣化しない性質(耐久性)を備えていることが要求される。
現在、このようなカードにおける情報の記録に、上記感熱昇華転写方式が採用されている。ところが、上記感熱昇華転写方式により形成された階調画像及び単調画像は、転写された染料が被転写体の表面に存在するため、耐溶剤性、耐可塑剤性等の耐性に劣っている。このため、顔写真画像が記録されているIDカード等のような耐久性が要求されるカードにおいて、画像の耐久性を向上させる試みがなされている(例えば特許文献1、特許文献2)。特許文献1は、基材フィルム上に熱転写性樹脂層を設けてなる保護層転写フィルムにおいて、該熱転写性樹脂層が基材フィルム側から順次、透明性樹脂層、耐可塑剤性樹脂層、熱接着性樹脂層の順に積層した積層体で構成されていることを特徴とする保護層転写フィルムを開示し、耐可塑剤性樹脂層にアクリル系共重合樹脂を使用することが記載されている。特許文献2は、基材シートの一方の面に少なくとも一部に熱転写性の保護層を備え、該保護層が少なくともアクリル樹脂を主成分とする層、ポリエステル樹脂を主成分とする層をこの順に、基材シート上に設けた、少なくとも2層構成の積層体である構成とすることにより、耐可塑剤性、耐水性、耐褪色性等を改良しようとするものである。
また、印画物(例えばIDカードなど)は、検出機械等に通されたりして保護層が物理的摩擦を受けたりするが、そのような場合に保護層が容易に傷がついたり、また剥離しないように、保護層の耐摩擦性、耐被転写体への接着性が良好であることも望まれる。
しかしながら、被転写体に形成された画像の耐久性、特に耐可塑剤性、耐摩耗性等の性能は、まだまだ充分でなくさらなる改良、向上が望まれている。
特開平7-156567号公報 特開2002-240404号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであって、被転写体に形成された画像の耐久性、特に耐可塑剤性、耐摩耗性のさらなる向上を可能とする保護層転写フィルムを提供することを目的とする。
すなわち本発明は、基材フィルム上に、少なくとも耐可塑剤性層を含む保護層転写フィルムであって、該耐可塑剤性層が、(a)(メタ)アクリル酸4〜50重量部、(b)2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート4〜40重量部、(c)ポリエチレングリコール系ジ(メタ)アクリレート0.1〜2重量部および(d)不飽和結合を含有する化合物((a)〜(c)成分以外)91.9重量部((a)+(b)+(c)+(d)=100重量部)をラジカル重合してなる(A)アクリル系共重合体樹脂からなることを特徴とする、保護層転写フィルムに関する。
本発明の保護層転写フィルムを使用すれば、被転写体に形成された画像に一段と優れた耐久性を付与することができる。それ故、この画像を有する被転写体を、可塑剤入り軟質塩化ビニルフィルム等のフィルムに長期に亘って接触させた場合においても、画像の一部が前記フィルムに移行する虞れはなく、また、保護層が形成された被転写体は耐磨耗性に優れており、同品質の画像を長期に亘って維持できる。
本発明保護層転写フィルムの一例の模式的断面図を図1に示す。図中、保護層転写フィルム1は、基材フィルム2の一方の面上に、剥離層3、耐可塑剤層4および熱接着樹脂層5が順次形成されている。熱転写に際しては剥離層から上の層(剥離層含む)が、保護層として被転写体に転写される。
基材フィルム1は、この分野で広く使用されているものと同じ基材フィルムを用いることができ、特に制限されるものではない。基材フィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルサルホン等の耐熱性の高いポリエステル;ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレンの誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテン、アイオノマー等のプラスチックフィルム、これらの積層体等が挙げられる。前記プラスチックフィルムは、延伸されたものであってもよいし、未延伸であってもよい。基材フィルムの厚さは、強度、耐熱性等を考慮して適宜選択することができるが、通常1〜100μm程度である。
剥離層3は、バインダー樹脂により構成される。バインダー樹脂としては、この分野で使用されている公知の熱可塑性樹脂及び熱硬化型樹脂を広く使用できる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリメタクリル酸、ポリメタクリルアミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系樹脂;ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のビニル系樹脂;エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロース等のセルロース誘導体等が挙げられる。
熱硬化型樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン系樹脂、アミノアルキッド樹脂等が挙げられる。
これらのバインダー樹脂の中でも、アクリル系樹脂が好ましい。
これらのバインダー樹脂は、1種単独で又は2種以上混合して使用してもよい。
剥離層は、バインダー樹脂と共にワックスを含んでいてもよい。ワックスが含まれると、剥離層の耐擦過性及び箔切れ性が向上する。
ワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリエステルワックス、ポリスチレン系パウダー、オレフィン系パウダー、マイクロクリスタリンワックス、カルナパワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等を挙げることができる。
ワックスは、剥離層中に、通常0.1〜30重量%程度、好ましくは0.1〜10重量%程度含有されているのがよい。
本発明では、剥離層中に紫外線吸収剤を含有していてもよい。紫外線吸収剤を配合することにより、転写された後に保護層により覆われる被転写体の画像等の耐光性、耐候性を向上させることができる。
紫外線吸収剤としては、従来から公知の有機系紫外線吸収剤であるサリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、置換アクリロニトリル系、ニッケルキレート系、ヒンダートアミン系等を広く使用できる。また、これらの紫外線吸収剤に例えば、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基等の付加重合性二重結合、あるいはアルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基等の官能基を導入した紫外線吸収性樹脂を剥離層中に含有させてもよい。
更に、上記剥離層中に、酸化防止剤、蛍光増白剤等の各種添加剤を含有させてもよい。剥離層は、前記の基材フィルム上に、上記バインダー樹脂にワックス等の必要な添加剤を加え、水、有機溶剤等の溶媒に溶解又は分散せしめてなるインキを、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の通常のコーティング方法に従い塗布し、乾燥することにより形成される。
剥離層の厚みは、通常0.1〜10μm程度、好ましくは0.5〜5μm程度である。
本発明においては、必要に応じて剥離層3と基材フィルム2との間に、さらに離型層を設けてもよい。
離型層は、基材フィルムと保護層との剥離性が適当でない場合、基材フィルムと保護層との接着性を調整し、保護層の剥離を良好に行うために設けられる。
離型層は、例えば、シリコーンワックス等の各種ワックス類、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、水溶性樹脂、セルロース誘導体樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸系ビニル樹脂、アクリルビニルエーテル系樹脂、無水マレイン酸樹脂等の各種樹脂等やこれらの混合物から構成される。
離型層は、上記ワックス類及び上記樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する塗布液を、従来公知の塗布方法に従って基材フィルム上に塗布し、乾燥することで形成することができる。離型層の厚みは、通常0.5〜5.0μm程度である。
離型層を備える場合、熱転写性樹脂層は転写により剥離層から剥離され、離型層自体は基材フィルム側に残るように形成しておくのが望ましい。
耐可塑剤性層4は、アクリル系共重合体樹脂からなる。本発明においてアクリル共重合体樹脂とは、(a)(メタ)アクリル酸、(b)2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(c)ポリエチレングリコール系ジ(メタ)アクリレート、(d)(a),(b),(c)以外の反応性不飽和結合を含有する化合物らなる組成物をラジカル重合して得られる共重合体樹脂を意味している。
(a)(メタ)アクリル酸は、メタクリル酸またはアクリル酸を表しており、本発明においてはメタクリル酸あるいはアクリル酸単独、またはその両者の混合物で使用しいてよい。
(b)2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートは、2ヒドロキシエチルメタクリレートまたは2ヒドロキシエチルアクリレートを表しており、本発明においては2ヒドロキシエチルメタクリレートあるいは2ヒドロキシエチルアクリレート単独、またはその両者の混合物で使用しいてよい。なお、「(メタ)アクリレート」は、メタクリレートまたはアクリレートを表す。以下同様。
(c)ポリエチレングリコール系ジ(メタ)アクリレートとは、ポリエチレングリコール系ジメタクリレートあるいはポリエチレングリコール系ジアクリレートを表しており、本発明においては、ポリエチレングリコール系ジメタクリレートあるいはポリエチレングリコール系ジアクリレート単独、またはその両者の混合物で使用してよい。
なお、ポリエチレングリコール系ジ(メタ)アクリレート以外のジビニル性単量体を本発明の目的を損なわない範囲で用いてもよい。そのようなものとして、例えば、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(d)成分の(a),(b),(c)以外の反応性不飽和結合を含有する化合物は、特に限定されるものではないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル(「(メタ)アクリロニトリル」はメタクリロニトリルまたはアクリロニトリルを表す)、(メタ)アクリルアミド(「(メタ)アクリルアミド」はメタクリルアミドまたはアクリルアミドを表す)等の窒素含有ビニル性単量体;また官能基含有ビニル性単量体として、
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンとヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの付加物(プラクセルFシリーズ:ダイセル化学工業社製)ポリエチレングリコールとメタクリル酸との付加物(ブレンマーPEシリーズ:日本油脂社製)、ポリプロピレングリコールとメタクリル酸との付加物(ブレンマーPPシリーズ:日本油脂社製)等のヒドロキシ基含有ビニル性単量体;
マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸及びそれらのモノエステル化物等のカルボキシル基含有ビニル性単量体;
グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有ビニル性単量体等、
その他スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、エチレン、プロピレン、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸及びそれらのモノエステル化物等が挙げられる。
上記(d)成分は単独または2種以上の混合物で用いることができる。好ましい(d)成分は、(メタ)アクリル酸エステル、または(メタ)アクリル酸エステルとスチレンの混合モノマーである。
本発明で使用するアクリル系共重合体樹脂は、(a)(メタ)アクリル酸4〜50重量部、(b)2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート4〜40重量部、(c)ポリエチレングリコール系ジ(メタ)アクリレート0.1〜2重量部および(d)不飽和結合を含有する化合物((a)〜(c)成分以外)8〜91.9重量部((a)+(b)+(c)+(d)=100重量部)をラジカル重合してなる。
(a)(メタ)アクリル酸が4〜50質量%の範囲であれば、目標とする良好な耐可塑剤性,耐磨耗性が得られる。
(b)2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが4〜40質量%の範囲であれば、目標とする良好な耐可塑剤性が得られる。
(c)ポリエチレングリコール系ジ(メタ)アクリレートが0.1〜2質量%の範囲であればバランス良好な耐可塑剤性、耐磨耗性が両立できる。
(d)反応性不飽和結合を含有する化合物が8〜91.9の範囲であれば良好な成膜性が得られ、耐可塑剤性と耐摩耗性の向上が出来る。
アクリル系共重合体樹脂は、好ましくは、(a)/(b)/(c)/(d)=10〜40/8〜30/0.1〜1.5/28.5〜81.9(質量%)、さらに好ましくは、10〜40/15〜25/0.5〜1.5/33.5〜74.5(質量%)である。
ラジカル重合は、開始剤等を使用し、従来から使用されている方法を使用すればよく、アクリル系共重合体樹脂として、好ましくは以下に記載のようなガラス転移温度、分子量を有するように重合するようにする。
本発明で使用するアクリル系共重合体樹脂は、重量平均分子量が25000より小さいと塗膜として脆くなり、硬度,耐摩耗性、耐可塑剤性が不足する。なお、本発明において、重量平均分子量は、ポリスチレンを標準としたゲル・パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって得られた値を用いている。
本発明で使用するアクリル系共重合体樹脂は、アクリル系共重合体樹脂のモノマー組成から計算されるガラス転移温度(Tg1)が50〜90℃、好ましくは50〜80℃で、示差走査型熱量計(DSC)で測定したガラス転移温度(Tg2)との差が(Tg2-Tg1)20℃以上であるものを使用するようにする。その差が20℃未満の場合、耐摩耗性が低下する。Tg1が50℃未満では塗膜の軟質化が生じ、90℃を超えると塗膜の柔軟性が低下し、いずれも耐可塑剤性が低下する。
アクリル系共重合体樹脂のモノマー組成から計算されるガラス転移温度Tg1は、公知の方法フォックス(Fox)の式により求めることができる。フォックスの式とは、共重合体を形成する個々の単量体について、その単量体の単独重合体のTgに基づいて、共重合体のTgを算出するためのものであり、その詳細は、ブルテン・オブ・ザ・アメリカン・フィジカル・ソサエティー、シリーズ2(Bulletin of the American Physical Society、Series 2)1巻・3号・123項(1956年)に記載されている。フォックスの式による共重合体のTg1を算出するための基礎となる各種ビニル性単量体についてのTgは、例えば、新高分子文庫・第7巻・塗料用合成樹脂入門(北岡協三著、高分子刊行会、京都、1974年)168〜169項の表10-2(塗料用アクリル樹脂の主な原料単量体)に記載されている数値を用いることができる。
示差走査型熱量計(DSC)で測定したガラス転移温度Tg2は、DSC-60A;島津社製の測定装置を用いて得られた値を用いている。その測定は以下の通りである。サンプル10mgを正確にはかりとり、前処理として25℃より30℃/分にて250℃まで昇温し、250℃より10℃/分で25℃まで冷却する。当該前処理後サンプルを、標準サンプルとしてアルミナを用い10℃/分にて昇温し、その時の熱変化ピークをガラス転移温度Tg2とした。なお、本発明において、ガラス転移温度Tg2はDSC-60A;島津社製の測定装置を用いているが、同様の原理、法則等を適用し同様に測定できるのであれば、そのような測定装置で測定された値も使用可能である。
耐可塑剤層は、基材フィルム上又は基材フィルム上に形成された剥離層上に、上記共重合樹脂その他添加剤を水、有機溶剤等の溶媒に溶解又は分解せしめてなるインキを、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の通常のコーティング方法に従い塗布し、乾燥することにより形成される。耐可塑剤層の厚みは、通常0.1〜10μm程度、好ましくは0.5〜5μm程度である。
熱接着性樹脂層5は、被転写体である印画物への転写性、接着性を良好にする。熱接着性樹脂層を構成する樹脂としては、従来より公知である粘着剤、感熱接着剤等に配合されている樹脂をいずれも使用できるが、ガラス転移温度(Tg)が50〜80℃の熱可塑性樹脂であるのが好ましい。このような熱可塑性樹脂の具体例として、例えば、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、プチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル−ウレタン樹脂等を挙げることができる。
熱接着性樹脂層5に紫外線吸収剤を含有させることによって、転写された後に保護層により覆われる画像の耐光性、耐候性を向上させることが出来る。含有させる紫外線吸収剤としては、上述の紫外線吸収剤を使用することが出来る。また、酸化防止剤、蛍光増白剤等の添加剤を含有させても良い。
熱接着性樹脂層は、耐可塑剤層上に、上記樹脂その他添加剤を水、有機溶剤等の溶媒に溶解又は分散せしめてなるインキを、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の通常のコーティング方法に従い塗布し、乾燥することにより形成される。熱接着性樹脂の厚みは、通常0.1〜10μm程度、好ましくは0.5〜5μm程度である。
本発明においては、基材フィルムの他の面上に背面層を形成してもよい。背面層は、サーマルヘッド等の加熱デバイスと基材フィルム2との熱融着を防止し、走行を滑らかに行う目的で設けられる。この背面層に用いる樹脂としては、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂;ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリルアミド、アクリロニトリルースチレン共重合体等のアクリル系樹脂;ポリアミド樹脂;ポリビニルトルエン樹脂;クマロンインデン樹脂;ポリエステル系樹脂;ポリウレタン樹脂;シリコーン変性又はフッ素変性ウレタン等の天然又は合成樹脂の単体又は混合物が用いられる。背面層の耐熱性をより高めるために上記の樹脂のうち、水酸基系の反応性基を有している樹脂(例えば、ブチラール樹脂、アセタール樹脂等)を使用し、架橋剤としてポリイソシアネート等を併用して、架橋樹脂層とすることが好ましい。
さらに、サーマルヘッドとの摺動性を付与するために、背面層に固形あるいは液状の離型剤又は滑剤を加えて耐熱滑性をもたせてもよい。離型剤又は滑剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス等の各種ワックス類;高級脂肪族アルコール、オルガノポリシロキサン、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等の各種界面活性剤;有機カルボン酸およびその誘導体、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、タルク、シリカ等の無機化合物の微粒子等を用いることができる。背面層に含有される滑剤の量は、背面中に5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%程度である。
背面層は、基材フィルム上に、上記樹脂その他添加剤を水、有機溶剤等の溶媒に溶解又は分散せしめてなるインキを、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースコーティング法等の通常のコーティング方法に従い塗布し、乾燥することにより形成される。背面層の厚みは、通常0.1〜10μm程度、好ましくは0.5〜5μm程度である。
本発明の保護層転写フィルムは、上述の態様に限定されるものではなく、熱転写性の保護層と熱昇華性色材層との複合タイプの保護層転写フィルム、熱転写性の保護層と熱溶融性色材層との複合タイプの保護層転写フィルム等、使用目的等に応じて任意に設定することができる。前者の複合タイプの保護層転写フィルムの場合は、被転写体として染料の受容層を有していれば、熱転写方式による画像形成と保護層の被転写体への転写とを同時に行うことができる。
保護層転写フィルムの例としては、基材フィルムの一方面に、熱転写性保護層と熱昇華性色材層及び熱溶融性色材層からなる群より選ばれた少なくとも1つの色材層が面順次に設けられている保護層転写フィルム等を挙げることができる。
図2は本発明の保護層転写フィルムの他の一例を示す模式的断面図である。図2において本発明の保護層転写フィルム21は、基材フィルム22の一方の面に、熱昇華性色材層Y、熱昇華性色材層M、熱昇華性色材層C、熱昇華性色材層Bおよび熱転写性保護層26が面順次に形成され、基材フィルム22の他方面に背面層27が形成されている。熱転写性保護層26は、例えば剥離層23、耐可塑剤層24及び熱接着性樹脂層25からなっている。
図2における熱昇華性色材層Y、M、C、Bは、熱溶融性色材層Y、M、C、Bであってもよく、また、それらの層が混合されて構成されていてもよい。
本発明保護層転写フィルムを用いて保護層を転写する被転写体としては、特に制限はない。
被転写体としては、例えば、普通紙、上質紙、トレーシングペーパー、プラスチックフィルム等のいずれの基材からなるシートでもよい。また、被転写体は、カード、葉書、パスポート、便箋、レポート用紙、ノート、カタログ等のいずれの形状でもよい。
本発明の被転写体の具体例としては、例えば、株券、証券、証書、通帳類、乗車券、車馬券、印紙、切手、鑑賞券、入場券、チケット等の金券類;キャッシュカード、クレジットカード、プリペイドカード、メンバーズカード、グリーティングカード、ハガキ、名刺、運転免許証、ICカード、光カード等のカード類;カートン、容器等のケース類;バッグ類:帳票、封筒、タグ、OHPシート、スライドフィルム、しおり、カレンダー、ポスター、パンフレット、メニュー、パスポート、POP用品、コースター、ティスプレイ、ネームプレート、キーボード、化粧品、腕時計、ライター等の装身具;文房具、レポート用紙等の文具類;建材、パネル、エンブレム、キー、布、衣類、履物、ラジオ、テレビ、電卓、OA機器等の装置類、各種見本帳、アルバム、コンピュータグラフィックスの出力、医療画像出力等を挙げることができる。
被転写体上の画像は、電子写真方式、インクジェット記録方式、熱転写記録方式等のいずれの方式により形成されていてもよい。
熱昇華性色材層は、例えば、バインダー樹脂に主に昇華により熱移行する染料を担持させたものである。
染料としては、従来より公知の熱転写フィルムに使用されている染料をいずれも有効に使用でき、特に限定されるものではない。好ましい染料としては、マゼンタ染料として、例えば、MS Red G、Macrolex Red Violet R、Ceres Red 7B、Samaron Red HBSL、Resolin Red F3BS等が挙げられる。イエローの染料としては、例えば、ホロンブリリアントイエロー6GL、PTY-52、マクロレックスイエロー6G等が挙げられる。また、シアン染料としては、例えば、カヤセットブルー714、ワクソリンブルーAP-FW、ホロンブリリアントブルーS-R、MSブルー100等が挙げられる。
上記染料を担持するバインダー樹脂としては、従来より公知のものがいずれも使用できる。好ましいバインダー樹脂を例示すれば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロース系樹脂;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルプチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂;ポリエステル系樹脂等が挙げられる。これらの中では、セルロース系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール等のビニル系樹脂及びポリエステル系樹脂が耐熱性、染料の移行性等の観点から好ましい。
更に熱昇華性色材層中には、その他必要に応じて従来より公知の各種の添加剤が配合されていてもよい。
上記染料の含有量は、熱昇華性色材層全量を基準にして、通常5〜90重量%程度、好ましくは10〜70重量%程度である。
熱昇華性色材層の形成は、好ましくは適当な溶剤中に前記の昇華性染料、バインダー樹脂及びその他の任意成分を加え、各成分を溶解又は分散させて熱昇華性色材層形成用塗料又はインキを調製し、これを上記の基材フィルム上に面順次に塗布し、乾燥させることにより行われる。
熱昇華性色材層の厚みは、通常0.2〜5μm程度、好ましくは、0.4〜2μm程度である。
熱溶融性色材層は、バインダーに着色剤を担時させたものである。
着色剤としては、有機もしくは無機顔料及び染料のうち、記録材料として良好な特性を有するもの、例えば、十分な着色濃度を有し、光、熱、温度等により変褐色しないものが好ましい。このような着色剤としては、例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー等の色相のものが用いられる。
バインダーとしては、例えば、ワックスの主成分として、これに乾性油、樹脂、鉱油、セルロースの誘導体、ゴムの誘導体等を配合した混合物が用いられる。
ワックスとしては、例えば、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、ポリエステルワックス、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等の種々のワックスが用いられる。
また、バンダーとして、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、塩化ゴム、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂、セルロース系樹脂等を使用することもできる。
熱溶融性色材層の形成は、上記着色剤、バインダー樹脂及び必要に応じてその他の添加剤を加えた熱溶融性色材層形成用組成物を調製し、これを上記の基材フィルム上に、ホットメルトコート、ホットラッカーコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、ナイフコート、エアコート、ロールコート法等により塗布し、乾燥させることにより行われる。
熱溶融性色材層の厚みは、通常0.1〜8μm程度、好ましくは0.4〜2μm程度である。
基材フィルム上に形成される熱溶融色材層は、1層からなっていてもよいし、2層又はそれ以上の多層からなっていてもよい。
本発明では、基材フィルム及び熱昇華性色材層との間にプライマー層が設けられていてもよい。また本発明では、基材フィルム及び熱溶融性色材層との間に剥離層が設けられていてもよい。この剥離層は、前記した剥離層と同じものでよい。
本発明の保護層転写フィルムを使用するに当たっては、従来より知られている保護層転写フィルムの使用方法をそのまま採用することができる。例えば、本発明保護層転写フィルムの熱接着性樹脂層面を被転写体に重ね合わせ、被転写体上に熱転写性樹脂層を熱転写すればよい。
以下実施例により本発明を説明する。なお、実施例中、「部」または「%」とある場合は、特に断りのない限り質量基準である。
保護層転写フィルムの作製
実施例1〜実施例8および比較例1〜比較例9
(背面層の形成)
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製 易接着処理品)の一方の面に下記の組成の背面層用インキをグラビコート法により塗布(塗布量1.0g/m2(乾燥時))して乾燥した。その後、硬化処理を施し背面層を形成した。
・ポリビニルブチラール 15重量部
(積水化学工業(株)製 エスレックBX-1)
・ポリイソシアネート 35重量部
(大日本インキ化学工業(株)製 バーノックD450)
・燐酸エステル界面活性剤 10重量部
(第一工業製薬(株)製 プライサーフA208S)
・タルク(日本タルク(株)製 ミクロエースP-3) 3重量部
(離型層の形成)
次に、背面層を形成した面と反対の面に、グラビアコート法により下記の組成の離型層用インキを塗布(塗布量0.7g/m2(乾燥時))、乾燥して離型層を形成した。
・シリコーン変性アクリル系樹脂 16重量部
(ダイセル化学工業(株)製 セルトップ226 固形分50%)
・アルミニウム触媒 3重量部
(ダイセル化学工業(株)製 セルトップCAT-A 固形分10%)
・メチルエチルケトン 8重量部
・トルエン 8重量部
(剥離層形成)
離型層上に、グラビアコート法により下記組成の剥離層用インキを、乾燥後の膜厚が1.0μmになるように塗布、乾燥して剥離層を形成した。
・アクリル樹脂(三菱レーヨン(株)製、BR-85) 40重量部
・ポリエステル樹脂(東洋紡(株)製、バイロン200) 2重量部
・メチルエチルケトン 50重量部
・トルエン 50重量部
(耐可塑剤層の形成)
表1に示す共重合体を合成した。この共重合体を用いて、剥離層上に、グラビアコート法により下記組成の耐可塑剤層用インキを、乾燥後の膜厚が1.5μmになるように塗布、乾燥して耐可塑剤層を形成した。
・表1示す共重合体 100重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテル 100重量部
・メチルエチルケトン 25重量部
・エタノール 25重量部
Figure 0004164046
(熱接着性樹脂層の形成)
前記耐可塑剤性層の上に、更に、下記の組成の熱接着性樹脂層用塗布液を、グラビアコート方式で乾燥時の膜厚が1.5μmとなるように塗布、乾燥して熱接着性樹脂層を形成した。
熱接着性樹脂層用塗布液の組成
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 (1000ALK,電気化学工業製) 20部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1:1) 80部
(印画物の製造)
イエロー、マゼンタ及びシアンの各色材層が設けられた熱転写フィルムを用い、プリンタ(ELTRON製カードプリンタP310)で、塩化ビニル製カード(塩ビカード)(縦85.5mm×横54.0mm×厚さ0.8mm)の上に画像を形成した。
次に、塩ビカードの画像形成部に上記実施例、比較例で製造した各保護層転写フィルムを重ね合わせ、プリンタ(ELTRON製カードプリンタP310)を用いて、保護層転写フィルムから保護層を、画像形成部を覆うように転写し、保護層で被覆した印画物を形成した。
得られたカードについて、耐可塑剤性・耐摩耗性・転写性を評価し、その結果を表2に示した。
(評価)
(耐可塑剤性の評価)
上記で製造した印画物の保護層側を、可塑剤入り軟質塩化ビニルシート(三菱化学(株)製、アルトロン#480、厚さ400μm)に重ね合わせ、70.2g/m2の荷重をかけて82℃の環境下に32時間保存し、可塑剤による画像の劣化状態を観察し、下記のようにランク付した。結果を表2にまとめた。
○:塩化ビニルシートへの画像の転移が全く認められなかった;
△:塩化ビニルシートへの画像の転移が一部認められた;
×:塩化ビニルシートへの画像の転移が画像全体にわたって認められた。
(耐摩耗性の評価)
上記で製造した印画物を、ROTARY ABRASION TESTER(東洋精機社製)を用い、磨耗輪CS-10、荷重500gで300回転し、目視にて以下の基準で耐久性を評価した。結果を表2にまとめた。
〔評価基準〕
○:画像破壊が見られなかった;
△:一部画像が劣化した;
×:画像破壊が見られた。
Figure 0004164046
本発明の保護層転写フィルムの一実施形態の模式的断面図。 本発明の保護層転写フィルムの一実施形態の模式的断面図。
符号の説明
1、21 保護層転写フィルム
2、22 基材フィルム
3、23 剥離層
4、24 耐可塑剤層
5、25 熱接着性樹脂層
6、26 熱転写性保護層
27 背面層

Claims (5)

  1. 基材フィルム上に、少なくとも耐可塑剤性層を含む保護層転写フィルムであって、該耐可塑剤性層が、(a)(メタ)アクリル酸4〜50重量部、(b)2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート4〜40重量部、(c)ポリエチレングリコール系ジ(メタ)アクリレート0.1〜2重量部および(d)不飽和結合を含有する化合物((a)〜(c)成分以外)8〜91.9重量部((a)+(b)+(c)+(d)=100重量部)をラジカル重合してなる(A)アクリル系共重合体樹脂からなることを特徴とする、保護層転写フィルム。
  2. 基材フィルム上の片面の少なくとも一部に、熱転写可能な保護層を有し、該保護層が基材フィルム側から少なくとも剥離層、耐可塑剤層および熱接着性樹脂層を順次積層されてなり、該耐可塑剤性層が、(a)(メタ)アクリル酸4〜50重量部、(b)2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート4〜40重量部、(c)ポリエチレングリコール系ジ(メタ)アクリレート0.1〜2重量部および(d)不飽和結合を含有する化合物((a)〜(c)成分以外)8〜91.9重量部((a)+(b)+(c)+(d)=100重量部)をラジカル重合してなる(A)アクリル系共重合体樹脂からなることを特徴とする、保護層転写フィルム。
  3. (A)アクリル系共重合体は、モノマー組成から計算されるガラス転移温度(Tg1)が50〜90℃で、示差走査型熱量計(DSC)で測定したガラス転移温度(Tg2)との差(Tg2-Tg1)が20℃以上であることを特徴とする、請求項1〜請求項2いずれかに記載の保護層転写フィルム。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の保護層転写フィルムの保護層を、印画物の画像上に熱転写して得られる印画物。
  5. 印画物の画像が、電子写真方式、インクジェット記録方式または熱転写記録方式のいずれかによるものであることを特徴とする、請求項4に記載の印画物。

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