JP2004195941A - 画像形成方法、熱転写シート、画像形成物及び中間転写記録媒体 - Google Patents

画像形成方法、熱転写シート、画像形成物及び中間転写記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】被転写体に画像形成された受容層を中間転写記録媒体から被転写体に転写して画像を形成する際に、受容層と染料層との離型性を確保し、かつ熱溶融インキ層の受容層上への接着性、転写性が良好であり、優れた品質の熱転写画像が得られる画像形成方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の画像形成方法によれば、中間転写記録媒体の受容層に染料による第1の熱転写画像を形成し、次にその受容層に透明接着層を転写し、その透明接着層転写部に、熱溶融インキ層を転写して第2の熱転写画像を形成し、その後に、画像形成された受容層を中間転写記録媒体から被転写体に転写して、画像形成物を得るために、染料層との熱融着を防止するための離型剤を含有する受容層であっても、熱溶融インキ層の受容層上への接着性、転写性が良好であり、優れた品質の昇華及び熱溶融の両立した熱転写画像が得られる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも基材シートの片面に離型性を有する受容層を有する中間転写記録媒体を使用し、前記受容層上に熱転写画像を形成し、画像形成された受容層を中間転写記録媒体から被転写体に転写して、画像を形成する方法とそれに使用する熱転写シートと中間転写記録媒体及び画像形成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、簡便な印刷方法として熱転写方法が広く使用されるようになってきた。熱転写方法は、基材シートの一方の面に色材層が設けられた熱転写シートと、必要に応じて画像受容層が設けられた熱転写受像シートを重ね合わせ、サーマルヘッド等の加熱手段により熱転写シートの背面を画像状に加熱して、色材層に含まれる色材を選択的に移行させて、熱転写受像シート上に画像を形成する方法である。
【0003】
熱転写方法は、溶融転写方式と昇華転写方式に分けられる。溶融転写方式は顔料等の色材を熱溶融性のワックスや樹脂等のバインダーに分散させた熱溶融インキ層をPETフィルム等の基材シートに担持させた熱転写シートを用い、サーマルヘッド等の加熱手段に画像情報に応じたエネルギーを印加し、紙やプラスチックシート等の熱転写受像シート上に、色材をバインダーと共に転写する画像形成方法である。溶融転写方式による画像は、高濃度で鮮鋭性に優れ、文字等の2値画像の記録に適している。
【0004】
一方、昇華転写方式は主に昇華により熱移行する染料を樹脂バインダー中に溶解或いは分散させた染料層をPETフィルム等の基材シートに担持させた熱転写シートを用い、サーマルヘッド等の加熱手段に画像情報に応じたエネルギーを印加し、紙やプラスチック等の基材シートに必要に応じて染料受容層を設けなる熱転写受像シート上に、染料のみを転写移行させる画像形成方法である。昇華転写方式は、印加されるエネルギー量に応じて染料の移行量を制御できるため、サーマルヘッドのドット毎に画像濃度を制御した階調画像の形成を行なうことができる。また、使用する色材が染料であるため、形成される画像には透明性があり、異なる色の染料を重ねた場合の中間色の再現性が優れている。したがって、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の異なる色の熱転写シートを用い、熱転写受像シート上に各色染料を重ねて転写する際にも、中間色の再現性に優れた高画質な写真調フルカラー画像の形成が可能である。
【0005】
このような熱転写方法による熱転写受像シートの具体的な用途は、多岐にわたっている。代表的なものとしては、印刷の校正刷り、画像の出力、CAD/CAMなどの設計およびデザインなどの出力、CTスキャンや内視鏡カメラなどの各種医療用分析機器、測定機器の出力用途そしてインスタント写真の代替として、また身分証明書やIDカード、クレジットカード、その他カード類への顔写真などの出力、さらに遊園地、ゲームセンター、博物館、水族館などのアミューズメント施設における合成写真、記念写真としての用途などをあげることができる。上記のような用途の多様化に伴い、任意の対象物に熱転写画像を形成する要求が高まり、その対応の一つとして、受容層が基材上に剥離可能に設けられた中間転写記録媒体で、その受容層に染料層や熱溶融性インキ層を有する熱転写シートを用いて、染料、顔料などの着色剤を転写して画像を形成し、その後に中間転写記録媒体を加熱して、受容層を被転写体上に転写する方法が提案されている。(特許文献1参照)
【0006】
また、上記の中間転写記録媒体を用いることは、受容層を被転写体に転写することができるので、色材が移行しにくく、高画質の画像を直接形成できない被転写体や、熱転写時に色材層と融着し易い被転写体等に対して、好ましく用いられている。そのため、中間転写記録媒体は、パスポート等の身分証明書やクレジットカード・IDカード等の印画物の作成に対して好ましく用いられている。
また、画像受容層の被転写体への転写の際に、転写したい部分の昇華染料や熱溶融インキ等の色材を熱転写して形成した画像受容層を確実に被転写体上に転写するために、基材シートの一方の面に画像受容層を剥離可能に設けた中間転写記録媒体の画像受容層面に、熱転写記録方法により熱転写シートから色材を転写して画像を形成した後、上記画像が形成された画像受容層を接着層を介して被転写体に転写する画像形成方法が知られている。(特許文献2参照)
【0007】
【特許文献1】
特開昭62−238791号公報
【特許文献2】
特開平7−52522号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような中間転写記録媒体を用いて被転写体に昇華染料や熱溶融インキを熱転写して、画像の形成された受容層を転写する画像形成方法では、受容層に昇華染料や熱溶融インキを直接に転写して画像形成しているものであり、受容層と染料層とが融着せずに画像形成するように、受容層には離型剤を添加している。ところが、その受容層に熱溶融インキを転写した場合、熱溶融インキの受容層への接着性、転写性が劣り、印字品質が良くないという問題がある。
【0009】
したがって、本発明は、上記のような問題点を解決し、基材シートの片面に離型性を有する受容層を有する中間転写記録媒体を使用し、受容層に昇華染料と熱溶融インキを熱転写して画像を形成し、その後に画像形成された受容層を中間転写記録媒体から被転写体に転写して画像を形成する際に、受容層と染料層との離型性を確保し、かつ熱溶融インキ層の受容層上への接着性、転写性が良好であり、優れた品質の熱転写画像が得られる画像形成方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の画像形成方法は、請求項1として、少なくとも基材シートの片面に離型性を有する受容層を有する中間転写記録媒体を使用し、熱転写シートの染料層により前記受容層上に第1の画像を形成した後に、前記受容層上に透明接着層を熱転写により転写し、受容層上に設けられた透明接着層転写部に、熱溶融インキ層を転写して第2の画像形成後に、画像形成された受容層を中間転写記録媒体から被転写体に転写して、画像を形成することを特徴とする。
【0011】
請求項2として、請求項1に記載の透明接着層を、中間転写記録媒体の受容層上の所望領域にのみ転写することを特徴とする。
また、請求項3として、請求項1に記載の受容層が被転写体に接着することなく、接着層を介在した層の部分のみが、被転写体に接着することを特徴とする。
【0012】
請求項4として、本発明の熱転写シートは、少なくとも基材シートの片面に離型性を有する受容層を有する中間転写記録媒体を使用し、熱転写シートの染料層により前記受容層上に第1の画像を形成した後に、前記受容層上に透明接着層を熱転写により転写し、受容層上に設けられた透明接着層転写部に、熱溶融インキ層を転写して第2の画像形成後に、画像形成された受容層を中間転写記録媒体から被転写体に転写して、画像を形成する上で、使用される熱転写シートにおいて、基材シート上に少なくとも1色以上の染料層と、少なくとも1パネル以上の透明接着層と、少なくとも1色以上の熱溶融インキ層がこの順に面順次に設けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項5として、本発明の画像形成物は、請求項1〜3のいずれかの画像形成方法により作製されたことを特徴とする。
請求項6として、本発明の中間転写記録媒体は、少なくとも基材シートの片面に離型性を有する受容層を有する中間転写記録媒体において、熱転写シートの染料層により前記受容層上に第1の画像を形成した後に、前記受容層上に透明接着層を熱転写により転写し、受容層上に設けられた透明接着層転写部に、熱溶融インキ層を転写して第2の画像形成を行ない、その後に、画像形成された受容層を中間転写記録媒体から被転写体に転写するもので、(受容層表面−熱溶融インキ層表面間)の転写性T1と、(受容層表面に透明接着層を転写する事によって形成された透明接着層表面−熱溶融インキ層表面間)の転写性T2が、T1>T2の関係にあることを特徴とする。
但し、転写性T1とは、中間転写媒体の受容層表面と熱転写シートの熱溶融インキ層表面を対向して重ね合わせ、熱転写シートの背面側から、解像度300dpi、平均抵抗値3100Ωのサーマルヘッドを用いて、16ミリ秒/ラインの速度、65%のパルスデューティでエネルギーを与えた際に熱溶融インキ層が満遍なく受容層表面に転写された階調値(X/255階調)のことを指す。
また、転写性T2とは、中間転写媒体の受容層表面に、熱転写シートの透明接着層表面を対向して重ね合わせ、サーマルヘッドや熱ロールなどの加熱デバイスを用いて加熱し、受容層表面上に透明接着層を形成する。次にこの透明接着層表面に熱転写シートの熱溶融インキ層表面を対向して重ね合わせ、熱転写シートの背面側から、解像度300dpi、平均抵抗値3100Ωのサーマルヘッドを用いて16ミリ秒/ラインの速度、65%のパルスデューティでエネルギーを与えた際に、熱溶融インキ層が満遍なく透明接着層表面に転写された階調値(Y/255階調)のことを指す。
【0014】
本発明の画像形成方法は、中間転写記録媒体の受容層に染料による第1の熱転写画像を形成し、次にその受容層に透明接着層を転写し、その透明接着層転写部に、熱溶融インキ層を転写して第2の熱転写画像を形成するために、染料層との熱融着を防止するための離型剤を含有する受容層であっても、熱溶融インキ層の受容層への接着性、転写性が良好であり、優れた品質の昇華及び熱溶融の両立した熱転写画像が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の画像形成方法を説明する概略図であり、
(1)基材シート11の片面に、剥離層13を介して受容層12を有する中間転写記録媒体1を用意し、尚、中間転写記録媒体1は基材シート11の他方の面に背面層14が設けられていて、その受容層12に対して、図示してはいないが別に用意した熱転写シートの染料層により、第1の画像4を形成する。尚、受容層12は、剥離層13が形成されているので、基材シート11から熱転写時に離型しやくなっており、また基材シート11の他方の面に背面層14を有するので、サーマルヘッドやヒートロール等の熱によるスティッキングやシワなどの悪影響を防止している。
(2)次に、前記受容層12上に、図示してはいないが別に用意した熱転写シートから透明接着層22を熱転写により転写する。
(3)次に、その受容層12上に設けられた透明接着層22の転写部に、別に用意した熱転写シートの熱溶融インキ層を転写して、第2の画像5を形成する。
(4)その後に、上記の第1の画像4と第2の画像5が形成された受容層12と剥離層13を中間転写記録媒体1から被転写体7に転写して、画像形成された被転写体7、すなわち画像形成物6が得られる。
【0016】
また、図2は、本発明の熱転写シートである一つの実施形態を示す概略図であり、(1)は平面図、(2)は(1)で示した図の断面図である。熱転写シート3は、基材シート31上に、イエロー染料層35、マゼンタ染料層36、シアン染料層37、透明接着層33、熱溶融インキ層34をこの順に面順次に形成したもので、透明接着層33と基材シートの間、及び熱溶融性インキ層と基材シートの間には、離型層32が設けられ、透明接着層33と熱溶融インキ層34の転写性を向上させている。また、基材シート31の反対側には背面層34が設けられ、サーマルヘッドやヒートロール等の熱によるスティッキングやシワなどの悪影響を防止している。
【0017】
図2では、染料層、透明接着層、熱溶融インキ層が全て、同一の基材シート上に形成された例であったが、これに限定されず、各層を別個の基材シート上に設けたり、染料層と透明接着層の2種や、透明接着層と熱溶融インキ層の2種を同一の基材シート上に設けたりすることができる。
但し、図2に示すような、基材シート上に染料層、透明接着層、熱溶融インキ層を全て、この順に面順次に形成した熱転写シートであれば、本発明の画像形成方法において、サーマルヘッド等の加熱手段を一つ有した熱転写記録装置(熱転写プリンター)にて、インラインで、染料層により中間転写記録媒体の受容層上に第1の画像を形成し、その後、前記受容層上に透明接着層を熱転写により転写し、受容層上に設けられた透明接着層転写部に、熱溶融インキ層を転写して第2の画像を形成することができる。このインラインで転写を行なう方法は、効率的で好ましい。
【0018】
染料層、透明接着層、熱溶融インキ層の内の少なくとも一つを、他の層と別に、オフラインで熱転写プリンターにて転写することも可能である。この場合は、少なくとも2種類の熱転写シートを、例えば、基材シート上に染料層のみを形成した熱転写シートと、別の基材シート上に透明接着層と熱溶融インキ層を設けた熱転写シートを用意したり、基材シート上に染料層と透明接着層を形成した熱転写シートと、別の基材シート上に熱溶融インキ層を設けた熱転写シートを用意したり、染料層、透明接着層、熱溶融インキ層の各層を別々の基材シートに単独で設けて用意したりする。
図3は、本発明で使用できる接着層転写シート2の例を示す概略断面図であり、基材シート21の一方の面に離型層23を介して透明接着層22を設けたものであり、この場合は基材シート21には染料層、透明接着層、熱溶融インキ層の中の透明接着層22のみが設けられたものである。尚、基材シート21の他方の面には背面層24が形成されている。
【0019】
以下に中間転写記録媒体を構成する各要素について、説明する。
(基材シート)
中間転写記録媒体1を構成する基材シート11は、従来の中間転写記録媒体に使用されているものと同じ基材シートをそのまま用いることができ、特に限定するものではない。好ましい基材シートの具体例としては、グラシン紙、コンデンサー紙またはパラフィン紙等の薄紙、あるいは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトンもしくはポリエーテルサルホン等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテンまたはアイオノマー等のプラスチックの延伸または未延伸フィルムが挙げられる。
【0020】
また、これらの材料を2種以上積層した複合フィルムも使用することができる。基材シートの厚さは、その強度及び耐熱性等が適切になるように、材料に応じて適宜選択することができるが、通常は1〜100μm程度のものが好ましく用いられる。
本発明の中間転写記録媒体では、必要に応じて、基材シートの裏面、すなわち受容層の設けてある面と反対面に、画像形成された転写部を被転写体へ再転写する手段としてのサーマルヘッドやヒートロール等の熱によるスティッキングやシワなどの悪影響を防止するため、従来から知られる背面層を設けてもよい。
【0021】
(剥離層)
本発明の中間転写記録媒体は、基材シート上に剥離層13を介して、受容層を形成することができる。この剥離層を有していることにより、その中間転写記録媒体から受容層を確実に、かつ容易に被転写体へ転写させることができる。
剥離層は、例えば、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等のワックス類や、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、硝化綿等の熱可塑性樹脂を用いて形成することができる。
【0022】
また、剥離層はバインダー樹脂と離型性材料とから形成できる。そのバインダー樹脂としては、熱可塑性樹脂であるポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のビニル系樹脂、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、あるいは熱硬化型樹脂である不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アミノアルキッド樹脂等が使用できる。また、離型性材料としては、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン系樹脂、メラミン樹脂、フッ素系樹脂、タルクやシリカの微粉末、界面活性剤や金属セッケン等の潤滑等が使用できる。
剥離層は、上記の必要な材料を適当な溶剤により、溶解または分散させて剥離層用塗工液を調製し、これを基材シート上にグラビア印刷法、スクリーン印刷法またはグラビア版を用いたリバースコーティング法等の手段により塗布、乾燥して形成することができる。その乾燥後の厚さは0.05〜1μm程度である。
【0023】
(受容層)
受容層12は、中間転写記録媒体の表面に位置するように設けられる。この受容層上には、熱転写によって、染料層を有する熱転写シートから熱転写法によって画像が形成される。そして、画像が形成された中間転写記録媒体の受容層は、被転写体に転写され、その結果、印画物が形成される。
このため、受容層を形成するための材料としては、昇華性染料の熱移行性の色材を受容し易い従来公知の樹脂材料を使用することができる。例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルもしくはポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体もしくはポリアクリル酸エステル等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートもしくはポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンもしくはプロピレン等のオレフィンと他のビニルポリマーとの共重合体系樹脂、アイオノマーもしくはセルロースジアスターゼ等のセルロース系樹脂、ポリカーボネイト等が挙げられ、特に、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂またはポリエステル樹脂が好ましい。
【0024】
受容層は、熱転写シートの染料層との熱融着を防止する為に、上記の樹脂に離型剤を配合することが好ましい。離型剤としては、シリコーンオイル、リン酸エステル系界面活性剤、フッ素系化合物等を用いることができるが、この中でも特にシリコーンオイルが好ましく用いられる。この離型剤の添加量は、受容層を形成するバインダ樹脂100重量部に対し0.2〜30重量部が好ましい。受容層は、前記の基材シート上に、必要に応じて、剥離層を介して、上記の樹脂に離型剤等の必要な添加剤を加え、水又は有機溶剤等の溶媒に溶解又は分散させたインキを、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の通常の方法で塗布して形成することが可能である。その塗布量は、塗布乾燥後の膜厚が0.1〜10g/m2程度である。
【0025】
本発明の中間転写記録媒体では、基材シート上の剥離層と受容層との間に中間層を形成することができる。この中間層に様々な役割をもたせることで、中間転写記録媒体の受容層を主体とした転写部(中間転写記録媒体における被転写体へ転写される部分)に優れた機能を付加させることができる。例えば、紫外線吸収剤を含有させて画像の耐光性を向上させたり、蛍光体を含有させて偽造防止性を高めたり、また剥離層と受容層との接着性を向上させたりすることができる。
中間層を構成する樹脂としては、例えば、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン系樹脂、ブタジエンラバー、エポキシ樹脂等が挙げられる。中間層の厚さは、乾燥状態で0.5〜1μm程度である。尚、中間層の形成方法は上記受容層と同様でよい。
【0026】
(背面層)
本発明の中間転写記録媒体は、基材シートの受容層の設けてある側と反対面に、サーマルヘッドやヒートロール等の熱によるスティッキングやシワなどの悪影響を防止するために、背面層14を設けることができる。背面層に使用されるバインダー樹脂は、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、硝化綿などのセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドンなどのビニル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリルアミド、アクリロニトリル/スチレン共重合体などのアクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、ビニルトルエン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン変性ウレタン樹脂、フッ素変性ウレタン樹脂などが、あげられる。
【0027】
また、これらの樹脂は混合して用いてもよい。背面層の耐熱性をより高めるために、前記の樹脂のうち、水酸基などの反応性基を有している樹脂を使用し、架橋剤としてポリイソシアネートなどを併用して架橋樹脂層としてもよい。さらに、サーマルヘッドのような加熱デバイスとの滑り性を向上させるために、背面層に固形あるいは液状の離型剤または滑剤を加えて、耐熱滑性をもたせてもよい。離型剤または滑剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、パラフィンワックスなどの各種ワックス類、高級脂肪族アルコール、オレガノポリシロキサン、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、有機カルボン酸およびその誘導体、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、タルク、シリカなどの無機化合物の微粒子などを用いることができる。背面層への滑剤の好ましい添加量は、背面層の全固形分に対し、5〜50重量%であり、特に好ましくは、10〜30重量%である。背面層は、バインダー樹脂と必要に応じて添加剤を加え、調製したインキを、基材シート上に公知の手段により塗布、乾燥させて行なうことができ、厚みは乾燥時0.1〜5g/m2程度が好ましい。
【0028】
(被転写体)
次に、被転写体7について説明する。被転写体上には、上述した中間転写記録媒体の熱転写画像の形成された受容層を主体としたものが転写される。中間転写記録媒体から剥離層等を含めて、受容層が転写される場合がある。
本発明で使用される被転写体は、磁気的に読取りや書込みの可能な磁気記録層や光学的、電気的に読取りや書き込み可能な記録層からなる情報記録部分を予め形成しておくことができる。この情報記録部分には、用途に対応して、例えばID情報、保持者情報、金銭に関する情報等が書込まれている。
上記のような情報記録部分は、可視情報として記録することが可能であるが、秘密保持や偽造防止等のために、非可視情報として記録することがよく行なわれる。
【0029】
本発明では、少なくとも基材シートの片面に離型性を有する受容層を有する中間転写記録媒体を使用し、熱転写シートの染料層により前記受容層上に第1の画像を形成した後に、前記受容層上に透明接着層を熱転写により転写し、受容層上に設けられた透明接着層転写部に、熱溶融インキ層を転写して第2の画像形成後に、画像形成された受容層を中間転写記録媒体から被転写体に転写して、画像を形成する方法において、前記の受容層が被転写体に接着することなく、接着層を介在した層の部分のみを、被転写体に接着させることができる。これにより、上記の被転写体における情報記録部分に受容層、接着層を転写させずに、例えば、磁気読取り、書き込み出力低下やICチップの読取り、書き込み時の接触不良等、情報記録部分の性能劣化を回避することができる。
【0030】
被転写体は、上記のような情報記録部分を被転写体の少なくとも一部に有し、以下のような基材から構成することができる。例えば天燃パルプ紙、コート紙、トレーシングペーパー、転写時の熱で変形しないプラスチックフイルム、ガラス、金属、セラミックス、木材、布等いずれのものでもよい。
天然パルプ紙は特に限定されず、例えば、上質紙、アート紙、軽量コート紙、微塗工紙、コート紙、キャストコート紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、熱転写用紙等が挙げられる。
被転写体の形状・用途についても、株券、証券、証書、通帳類、乗車券、車馬券、印紙、切手、鑑賞券、入場券、チケット等の金券類、キャッシュカード、クレジットカード、プリペイドカード、メンバーズカード、グリーティングカード、ハガキ、名刺、運転免許証、ICカード、光カードなどのカード類、カートン、容器等のケース類、バッグ類、帳票類、封筒、タグ、OHPシート、スライドフィルム、しおり、カレンダー、ポスター、パンフレット、メニュー、パスポート、POP用品、コースター、ディスプレイ、ネームプレート、キーボード、化粧品、腕時計、ライター等の装身具、文房具、レポート用紙など文具類、建材、パネル、エンブレム、キー、布、衣類、履物、ラジオ、テレビ、電卓、OA機器等の装置類、各種見本帳、アルバム、また、コンピュータグラフィックスの出力、医療画像出力等、種類を問うものではない。
【0031】
以上に説明した中間転写記録媒体と被転写体を用いて、中間転写記録媒体の受容層に、熱転写シートの染料層により第1の画像を形成し、その後に前記受容層上に透明接着層を熱転写により転写し、その後にその受容層上に設けられた透明接着層転写部に、熱溶融インキ層を転写して第2の画像を形成する。
本発明の中間転写記録媒体は、少なくとも基材シートの片面に離型性を有する受容層を有する構成において、熱転写シートの染料層により前記受容層上に第1の画像を形成した後に、前記受容層上に透明接着層を熱転写により転写し、受容層上に設けられた透明接着層転写部に、熱溶融インキ層を転写して第2の画像形成を行ない、その後に、画像形成された受容層を中間転写記録媒体から被転写体に転写するもので、(受容層表面−熱溶融インキ層表面間)の転写性T1と、(受容層表面に透明接着層を転写する事によって形成された透明接着層表面−熱溶融インキ層表面間)の転写性T2が、T1>T2の関係にある。
【0032】
但し、転写性T1とは、中間転写媒体の受容層表面と熱転写シートの熱溶融インキ層表面を対向して重ね合わせ、熱転写シートの背面側から、解像度300dpi、平均抵抗値3100Ωのサーマルヘッドを用いて、16ミリ秒/ラインの速度、65%のパルスデューティでエネルギーを与えた際に熱溶融インキ層が満遍なく受容層表面に転写された階調値(X/255階調)のことを指す。
また、転写性T2とは、中間転写媒体の受容層表面に、熱転写シートの透明接着層表面を対向して重ね合わせ、サーマルヘッドや熱ロールなどの加熱デバイスを用いて加熱し、受容層表面上に透明接着層を形成する。次にこの透明接着層表面に熱転写シートの熱溶融インキ層表面を対向して重ね合わせ、熱転写シートの背面側から、解像度300dpi、平均抵抗値3100Ωのサーマルヘッドを用いて16ミリ秒/ラインの速度、65%のパルスデューティでエネルギーを与えた際に、熱溶融インキ層が満遍なく透明接着層表面に転写された階調値(Y/255階調)のことを指す。
【0033】
上記の転写性T1とT2は、中間転写記録媒体における受容層あるいは透明接着層と、熱転写シートの熱溶融インキ層を接触させて熱転写させた時の熱溶融インキ層の密着性を示すものでもあり、転写性Tの値が小さいほど、つまりその階調値の値が小さいほど、転写時のエネルギーが低く、熱溶融インキ層と転写対象物表面との密着性が高いものである。それに対し、転写性Tの値が大きいほど、つまりその階調値の値が大きいほど、転写時のエネルギーが高く、熱溶融インキ層と転写対象物表面との密着性が低いものである。
【0034】
次に、染料層、透明接着層、熱溶融インキ層を基材シート上に設ける熱転写シートの構成する各要素について、説明する。
(基材シート)
染料層、透明接着層、熱溶融インキ層を支持し、形成する基材シート21、31は、上記の中間転写記録媒体における基材シートと同様のものが使用できる。
(背面層)
上記の基材シートの他方の側に、背面層24、34を設け、サーマルヘッド等の熱によるスティッキングやシワなどの悪影響を防止することができる。
背面層は、上記の中間転写記録媒体における背面層と同様のものが使用できる。
【0035】
(染料層)
昇華性染料を含有する染料層は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の各種色相の昇華性染料、バインダー樹脂およびその他の任意成分を含む塗工液から形成される。昇華性染料、バインダー樹脂等は、従来公知のものを使用することができ、特に限定されない。染料層は、染料層用塗工液を調製し、これを基材シートにグラビア印刷法等の手段により塗布、乾燥して形成するという、従来公知の方法で形成することができる。染料層の厚さは、乾燥状態で0.2〜3g/m2程度である。
尚、基材シートと染料層との間には、従来から知られているプライマー層を設け、基材シートと染料層との密着性を向上させることができる。
【0036】
(熱溶融インキ層)
熱溶融インキ層34は、従来公知の着色剤とバインダーよりなり、必要に応じて、鉱物油、植物油、ステアリン酸等の高級脂肪酸、可塑剤、熱可塑性樹脂、充填剤等の種々の添加剤を加えたものが使用される。バインダーとして用いられるワックス成分としては、例えば、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス等がある。更に、フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、ポリエステルワックス、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等、種々のワックスが用いられる。このなかで、特に融点が50〜85℃であるものが好ましい。50℃以下であると、保存性に問題が生じ、又85℃以上であると感度不足になる。
【0037】
バインダーとして用いられる樹脂成分としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリブデン、石油樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、塩化ビニリデン樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、フッ素樹脂、ポリビニルフォルマール、ポリビニルブチラール、アセチルセルロース、ニトロセルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリイソブチレン、エチルセルロース又はポリアセタール等が挙げられるが、特に従来より感熱接着剤として使用されている比較的低軟化点、例えば、50〜80℃の軟化点を有するものが好ましい。
【0038】
着色剤としては、公知の有機または無機の顔料、あるいは染料の中から適宜選択することができ、例えば、十分な着色濃度を有し、光、熱等により変色、退色しないものが好ましい。また、加熱により発色する物質や、被転写体の表面に塗布されている成分と接触することにより発色するような物質であってもよい。さらに、着色剤の色としては、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックに限定されるものではなく、種々の色の着色剤を使用することができる。
【0039】
熱溶融インキ層の形成は、上記のような着色剤成分とバインダー成分と、さらに、これに必要に応じて水、有機溶剤等の溶媒成分を配合調整した熱溶融インキ層形成用塗工液を、従来公知のホットメルトコート、ホットラッカーコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコート等の方法で行なう。また、水系又は非水系のエマルジョン塗液を用いて形成する方法もある。熱溶融インキ層の厚みは、必要な印字濃度と熱感度との調和がとれるように、決定すべきであって、0.1〜30g/m2の範囲、好ましくは、1〜20g/m2程度が、好ましい。
尚、熱溶融インキ層は単層で設けるだけでなく、熱溶融インキ層成分を2層以上の多層にして構成することも可能である。例えば、熱溶融インキ層を2層構成にして、転写して接着層と接する層には、接着層成分との接着性に優れた成分として、接着層成分と相溶性の高い成分として、接着層と同一成分の熱可塑性樹脂を使用したりすることが好ましく、また一方の層として、転写して被転写体と接する層には被転写体表面の成分と接着性の高い成分を使用することが好ましい。
【0040】
(透明接着層)
透明接着層22、33に用いる材料としては、熱可塑性の合成樹脂、天然樹脂、ゴム、ワックス等を用いることができる。例えば、エチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース誘導体、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン等のスチレン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール等のビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エボキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アイオノマー、エチレンアクリル酸共重合体、エチレンアクリル酸エステル共重合体等の合成樹脂、粘着付与剤としてのロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、エステルガム、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴム、ポリアミド樹脂、ポリ塩素化オレフイン等の天然樹脂や合成ゴムの誘導体が挙げられる。
【0041】
透明接着層は上記の材料の1種又は2種以上よりなる組成物から構成され、加熱により接着性を発現する材料、特にガラス転移温度(Tg)が50℃〜80℃の熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。透明接着層の厚さは、受容層と被転写体との接着性能及び操作性を鑑みて決定されるが、通常は乾燥状態で、0.05〜5.0g/m2程度が好ましい。
尚、接着層は単層で設けるだけでなく、接着層成分を2層以上の多層にして構成することも可能である。例えば、接着層を2層構成にして、転写して受容層と接する層には受容層成分との接着性に優れた成分として、受容層成分と相溶性の高い成分として、受容層と同一成分の熱可塑性樹脂を使用したりすることが好ましく、また一方の層として、転写して被転写体と接する層には被転写体表面の成分と接着性の高い成分を使用することが好ましい。
【0042】
(離型層)
本発明で使用する熱転写シートの透明接着層、熱溶融インキ層の少なくとも一層と基材シートとの間に離型層32を設け、転写性を向上させることができる。離型層は、バインダー樹脂と必要に応じて離型性材料とが含有される。バインダー樹脂としては、熱可塑性樹脂であるポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のビニル系樹脂、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、あるいは熱硬化型樹脂である不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン系樹脂、アミノアルキッド樹脂等が使用できる。また、離型性材料としては、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン系樹脂、メラミン樹脂、フッソ系樹脂、タルク、シリカの微粉末や、界面活性剤や金属セッケン等の滑剤等が使用できる。離型層は、受容層と同様な方法で形成することができ、その厚みは乾燥状態で0.1〜5g/m2程度が好ましい。
【0043】
(画像形成方法)
上述の中間転写記録媒体、熱転写シートを用いて、任意の被転写体に昇華及び熱溶融の2つの熱転写画像を形成する本発明の画像形成方法について説明する。先ず、上述した中間転写記録媒体1と、基材シート上に染料層が設けられた熱転写シートとを準備し、サーマルヘッド等の加熱デバイスとプラテンロールとの間に、中間転写記録媒体の受容層12と、熱転写シートの染料層を接するように圧接し、画像情報に応じて、加熱デバイスの発熱部分を選択的に発熱させ、熱転写シート上の染料層の色材である昇華性染料を中間転写記録媒体の受容層12に移行させることによって、第1の画像4を記録する。(図1(1)参照)
【0044】
次に、基材シート上に透明接着層が設けられた熱転写シートを用いて、サーマルヘッド等の加熱デバイスとプラテンロールとの間に、上記受容層12と透明接着層22を接するように圧接し、加熱デバイスの発熱部分を選択的に発熱させ、所望の領域に、熱転写シートの基材シート上の透明接着層22を中間転写記録媒体の受容層12に転写移行させる。(図1(2)参照)
尚、透明接着層の受容層への転写は、受容層の全面や、また図1(2)では第1の画像4上にも転写されているが、それに限らず、第1の画像を含まない受容層12上のみに転写しても良く、所望領域にのみ転写することが望ましい。
【0045】
また、次に基材シート上に熱溶融インキ層を設けた熱転写シートを用いて、サーマルヘッド等の加熱デバイスとプラテンロールとの間に、上記受容層12と熱溶融インキ層を接するように圧接し、画像情報に応じて、加熱デバイスの発熱部分を選択的に発熱させ、熱転写シートの基材シート上の熱溶融インキ層を中間転写記録媒体の転写された接着層22上に転写させることによって、第2の画像5を記録する。(図1(3)参照)
【0046】
次に、上記の第1の画像4と、透明接着層22が転写され、さらに第2の画像5が形成された受容層12が、その画像面と被転写体7を接するように、圧接して、サーマルヘッドや、ホットスタンプ、熱ロール等の加熱手段で、被転写体7に転写して、画像形成物6が得られる。(図1(4)参照)
上記の被転写体への受容層の転写加熱手段において、部分的な転写ではサーマルヘッドもしくはホットスタンプの手段を用いることが望ましく、被転写体全面に、受容層を転写する場合は熱ロール方式が望ましい。
尚、図1(4)では、中間転写記録媒体の基材シートから、画像形成された受容層12が剥離層12とともに、被転写体7に転写されたものである。
また、図1(4)では、受容層12が被転写体7に直に接して接着することなく、接着層22を介在した層の対応した部分のみが、被転写体7に転写、接着している。
【0047】
【実施例】
(実施例1)
尚、文中部または%とあるのは特に断りのない限り、重量基準である。
<熱転写シートの調整>
下記組成の背面層をグラビアコートにて、乾燥時1.0g/m2の塗工量でポリエチレンテレフタレート(PET)からなる基材シート上に塗工した。
(背面層組成)
ポリビニルブチラール樹脂 3.6部
ポリイソシアネート 8.6部
リン酸エステル系界面滑性剤 2.8部
タルク 0.7部
メチルエチルケトン 32.0部
トルエン 32.0部
【0048】
下記の組成に従って、染料層を形成する組成物を調製した。これらの組成物をグラビアコートで、乾燥時0.8g/m2の塗工量で、上記背面層と反対側の基材シートの表面にY、M、Cの順に、面順次にそれぞれを塗工し、図2に示すような染料層部35、36、37を形成させた。
(イエロー「Y」染料層組成物)
キノフタロン系染料 6.0部
ポリビニルアセトアセタール樹脂 3.0部
(積水化学工業(株)製、KS−5)
トルエン 45部
メチルエチルケトン 45部
【0049】
(マゼンタ「M」染料層組成物)
ピラゾロトリアゾールアゾメチン系染料 4.4部
アントラキノン系染料 1.0部
ポリビニルアセトアセタール樹脂 3.0部
(積水化学工業(株)製、KS−5)
トルエン 45部
メチルエチルケトン 45部
【0050】
(シアン「C」染料層組成物)
インドアニリン系染料 4.0部
アントラキノン系染料 1.0部
ポリビニルアセトアセタール樹脂 3.0部
(積水化学工業(株)製、KS−5)
トルエン 45部
メチルエチルケトン 45部
【0051】
下記の組成に従って、離型層を形成する組成物を調整した。この組成物をグラビアコートで、乾燥時0.5g/m2の塗工量で、上記基材シートの表面に、図2に示すような配置で塗工し、離型層32を形成させた。
(離型層組成)
ポリビニルアルコール樹脂 2.0部
ウレタンエマルジョン樹脂 2.6部
イソプロピルアルコール 63.6部
イオン交換水 31.8部
【0052】
下記の組成に従って透明接着層を形成する組成物を調製した。この組成物をグラビアコートで、乾燥時0.8g/m2の塗工量で、上記離型層の表面に塗工し、図2に示すような配置で、透明接着層33を形成させた。
(透明接着層組成)
塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂 30部
(ユニオンカーバイト社製 VY−LFX)
トルエン 35部
メチルエチルケトン 35部
【0053】
上記の組成に従って、離型層を形成する組成物を調整した。この組成物をグラビアコートで、乾燥時0.5g/m2の塗工量で、上記基材シートの表面に、図2に示すような配置で塗工し、離型層32を形成させた。
下記の組成に従って、熱溶融インキ層を形成する組成物を調製した。この組成物をグラビアコートで、乾燥時0.8g/m2の塗工量で、上記離型層の表面に、図2に示すような配置で塗工し、熱溶融インキ層34を形成させ、実施例1の熱転写シートを用意した。
(熱溶融インキ層組成)
塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂 17.5部
(ユニオンカーバイト社製 VY−LFX)
カーボンブラック 12.5部
トルエン 25.0部
メチルエチルケトン 35.0部
酢酸エチル 10.0部
【0054】
<中間転写記録媒体の調製>
先ず、厚さ12μmで透明なポリエチレンテレフタレートを基材フィルムとして用い、その表面に以下に示す剥離層用塗工液を、グラビアコーターで塗布、乾燥して、基材フィルムの全面上に乾燥時で厚さ0.8μmの剥離層を形成した。
(剥離層組成)
アクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製、BR−83) 88部
ポリエステル樹脂 1部
ポリエチレンワックス 11部
メチルエチルケトン 50部
トルエン 50部
【0055】
上記の剥離層上に、下記に示す受容層用塗工液により、グラビアコーターで塗布、乾燥し、乾燥時で厚さ1.5μmの受容層を形成し、図4に示すような中間転写記録媒体1を用意した。
(受容層塗工液)
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 40部
(ユニオンカーバイト社製 VY−LFX)
アクリルシリコーン 2.0部
メチルエチルケトン 50部
トルエン 50部
【0056】
(印画試験1)
熱転写プリンター(ビクター・データ・システムズ社製 CX710)に、上記で調製した熱転写シート並びに中間転写記録媒体を装着し、中間転写記録媒体の受容層面に、マクベスRD−918濃度計Visualフィルターにて測定した反射濃度値0.7〜1.0となる画像1を解析して得た信号を、上記プリンターに設けられたサーマルヘッドに伝達し、Y、M、C染料層を用いて、熱転写して第1の画像(4)を形成した後、透明接着層22を画像1領域(4)よりも大きくなるように、最終的に被転写体に転写された配置が図1に示すようになるように、上記プリンターに設けられたサーマルヘッドにより、透明接着層22の熱転写を行った。その後、透明接着層転写領域部に、8ptからなる文字情報を解析して得た電気信号を上記プリンターに設けられたサーマルヘッドにて、熱溶融インキ層を用いて、第2の画像5を形成後、中間転写記録媒体の受容層を形成した反対側より、上記プリンターに設けられたヒートローラーにて、下記条件の被転写体に、転写を行い、図1に示すような染料による熱転写画像4と透明接着層22と熱溶融インキ層による熱転写画像5と被転写体が一体となった画像形成物6を得た。
【0057】
(被転写体)
ポリ塩化ビニル組成物 100部
(重合度800;添加剤(安定化剤)を約10%含有)
白色顔料(酸化チタン) 10部
可塑剤(DOP) 0.5部
【0058】
(比較例1)
実施例1で作製した熱転写シートの透明接着層を除くもので、図5に示すような配置で、Y、M、Cの各染料層35、36、37、離型層32と熱溶融インキ層34を積層した熱溶融インキ層部分をこの順に面順次に形成した比較例1の熱転写シートを用意した。中間転写記録媒体は、実施例1で作製したものと同様のものを用意し、下記条件の印画試験2を実施した。
【0059】
(印画試験2)
比較例1の熱転写シートと実施例1で作製した中間転写記録媒体と同様のものを用いて、印画試験1に記載の方法に準じて、比較例1の画像形成物を得た。(接着層なしの画像形成方法による印画物)
印画試験1により得られた画像形成物と印画試験2により得られた画像形成物に形成された熱溶融インキ層の画像(文字)品質を比較した。その結果、印画試験2により得られた画像形成物の文字部に欠けが生じているのに対して、印画試験1により得られた画像形成物は、文字細線部を含めて、全ての文字部に欠けが全く生じていない、優れた画像品質を有するものであった。
【0060】
(実施例2)
実施例1で作製した熱転写シートと、中間転写媒体を用いて、下記条件の印画試験3を行った。
(印画試験3)
熱転写プリンター(ビクター・データ・システムズ社製 CX710)に、実施例1で調製した熱転写シート並びに中間転写記録媒体を装着し、中間転写記録媒体の受容層面に、マクベスRD−918濃度計Visualフィルターにて測定した反射濃度値0.7〜1.0となる画像1を解析して得た信号を、上記プリンターに設けられたサーマルヘッドに伝達し、Y、M、C染料層を用いて、熱転写して第1の画像を形成した後、透明接着層を被転写体の転写面の大きさよりも小さくなるように画像1の一部分に上記プリンターに設けられたサーマルヘッドにより熱転写を行った。
【0061】
その後、透明接着層転写領域部に、8ptからなる文字情報を解析して得た電気信号を、上記プリンターに設けられたサーマルヘッドにて、熱溶融インキ層を用いて印画した後、中間転写記録媒体の受容層を形成した反対側より、上記プリンターに設けられたヒートローラーにて、印画試験1で使用した被転写体と同様のものに、転写を行い、被転写体の一部分に、染料による熱転写画像と透明接着層と熱溶融インキ層による熱転写画像を有し、それらと被転写体が一体となった画像形成物を得た。
印画試験3により得た画像形成物を肉眼にて観察した結果、被転写体へ転写された領域が透明接着層転写領域と一致することを確認し、熱転写画像、特に熱溶融インキ層による熱転写画像に欠けが全く生じていなく、優れた画像品質を有し、転写領域を所望の位置に形成できた画像転写物を得ることができた。
【0062】
(実施例3)
実施例1で作製した熱転写シートと中間転写記録媒体を用いて、下記条件の印画試験4を行った。
(印画試験4)
熱転写プリンタ(ビクター・データ・システムズ社製 CX710)に、実施例1で作製した熱転写シート並びに中間転写記録媒体を装着し、中間転写記録媒体の受容層面に、マクベスRD−918濃度計Visualフィルターにて測定した反射濃度値0.7〜1.0となる画像1を解析して得た信号を、上記プリンターに設けられたサーマルヘッドに伝達し、Y、M、C染料層を用いて、熱転写して第1の画像(4)を形成した後、図6に示すように、透明接着層22を被転写体に設けている磁気ストライプ部8を避けるように、上記プリンターに設けられたサーマルヘッドにより熱転写を行った。
【0063】
その後、接着層転写領域部に、8ptからなる文字情報を解析して得た電気信号を、上記プリンターに設けられたサーマルヘッドにて、熱溶融インキ層を用いて、第2の画像(5)を形成後、中間転写記録媒体の受容層を形成した反対側より、上記プリンターに設けられたヒートローラーにて、JIS規格を満足する磁気ストライプ付きPET−Gカードの被転写体の一部分に、転写を行い、図6に示すような染料による熱転写画像4と透明接着層22と熱溶融インキ層による熱転写画像5と被転写体が一体となった画像形成物6を得た。
【0064】
印画試験4により得た画像形成物を肉眼にて観察した結果、被転写体へ転写された領域が透明接着層転写領域と一致することを確認し、磁気ストライプ部に中間転写記録媒体からの転写層が積層されることなく、磁気読み取り性能の低下を防ぐことができ、転写画像部に文字欠けが全く無い、優れた画像品質を有する画像形成物を得ることができた。
【0065】
(実施例4)
実施例1で作製した熱転写シートと中間転写記録媒体を用いて、特許請求の範囲の請求項6に記載の転写性T1及び転写性T2の値を測定した。その結果、転写性T1;191/255階調(X=191)、T2;95/255階調(Y=95)の結果が得られた。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像形成方法によれば、中間転写記録媒体の受容層に染料による第1の熱転写画像を形成し、次にその受容層に透明接着層を転写し、その透明接着層転写部に、熱溶融インキ層を転写して第2の熱転写画像を形成し、その後に、画像形成された受容層を中間転写記録媒体から被転写体に転写して、画像形成物を得るために、染料層との熱融着を防止するための離型剤を含有する受容層であっても、熱溶融インキ層の受容層上への接着性、転写性が良好であり、優れた品質の昇華及び熱溶融の両立した熱転写画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法を説明する概略図である。
【図2】本発明の熱転写シートである一つの実施形態を示す概略図である。
【図3】本発明で使用できる接着層転写シートの例を示す概略断面図である。
【図4】本発明の中間転写記録媒体の一例を示す概略断面図である。
【図5】比較例における熱転写シートの例を示す概略断面図である。
【図6】本発明の画像形成物である一例を示す概略平面図である。
【符号の説明】
1 中間転写記録媒体
2 接着層転写シート
3 熱転写シート
4 第1の画像
5 第2の画像
6 画像形成物
7 被転写体
8 磁気ストライプ(情報記録部分)
11 基材シート
12 受容層
13 剥離層
14 背面層
21 基材シート
22 透明接着層
23 離型層
24 背面層
31 基材シート
32 離型層
33 透明接着層
34 背面層
35 イエロー染料層
36 マゼンタ染料層
37 シアン染料層

Claims (6)

  1. 少なくとも基材シートの片面に離型性を有する受容層を有する中間転写記録媒体を使用し、熱転写シートの染料層により前記受容層上に第1の画像を形成した後に、前記受容層上に透明接着層を熱転写により転写し、受容層上に設けられた透明接着層転写部に、熱溶融インキ層を転写して第2の画像形成後に、画像形成された受容層を中間転写記録媒体から被転写体に転写して、画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記の透明接着層を、中間転写記録媒体の受容層上の所望領域にのみ転写することを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記の受容層が被転写体に接着することなく、接着層を介在した層の部分のみが、被転写体に接着することを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  4. 少なくとも基材シートの片面に離型性を有する受容層を有する中間転写記録媒体を使用し、熱転写シートの染料層により前記受容層上に第1の画像を形成した後に、前記受容層上に透明接着層を熱転写により転写し、受容層上に設けられた透明接着層転写部に、熱溶融インキ層を転写して第2の画像形成後に、画像形成された受容層を中間転写記録媒体から被転写体に転写して、画像を形成する上で、使用される熱転写シートにおいて、基材シート上に少なくとも1色以上の染料層と、少なくとも1パネル以上の透明接着層と、少なくとも1色以上の熱溶融インキ層がこの順に面順次に設けられていることを特徴とする熱転写シート。
  5. 請求項1〜3のいずれかの画像形成方法により作製されたことを特徴とする画像形成物。
  6. 少なくとも基材シートの片面に離型性を有する受容層を有する中間転写記録媒体において、熱転写シートの染料層により前記受容層上に第1の画像を形成した後に、前記受容層上に透明接着層を熱転写により転写し、受容層上に設けられた透明接着層転写部に、熱溶融インキ層を転写して第2の画像形成を行ない、その後に、画像形成された受容層を中間転写記録媒体から被転写体に転写するもので、(受容層表面−熱溶融インキ層表面間)の転写性T1と、(受容層表面に透明接着層を転写する事によって形成された透明接着層表面−熱溶融インキ層表面間)の転写性T2が、T1>T2の関係にあることを特徴とする中間転写記録媒体。
    但し、転写性T1とは、中間転写媒体の受容層表面と熱転写シートの熱溶融インキ層表面を対向して重ね合わせ、熱転写シートの背面側から、解像度300dpi、平均抵抗値3100Ωのサーマルヘッドを用いて、16ミリ秒/ラインの速度、65%のパルスデューティでエネルギーを与えた際に熱溶融インキ層が満遍なく受容層表面に転写された階調値(X/255階調)のことを指す。
    また、転写性T2とは、中間転写媒体の受容層表面に、熱転写シートの透明接着層表面を対向して重ね合わせ、サーマルヘッドや熱ロールなどの加熱デバイスを用いて加熱し、受容層表面上に透明接着層を形成する。次にこの透明接着層表面に熱転写シートの熱溶融インキ層表面を対向して重ね合わせ、熱転写シートの背面側から、解像度300dpi、平均抵抗値3100Ωのサーマルヘッドを用いて16ミリ秒/ラインの速度、65%のパルスデューティでエネルギーを与えた際に、熱溶融インキ層が満遍なく透明接着層表面に転写された階調値(Y/255階調)のことを指す。
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