JP3474766B2 - 印画物の形成方法 - Google Patents

印画物の形成方法

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JP3474766B2
JP3474766B2 JP07271198A JP7271198A JP3474766B2 JP 3474766 B2 JP3474766 B2 JP 3474766B2 JP 07271198 A JP07271198 A JP 07271198A JP 7271198 A JP7271198 A JP 7271198A JP 3474766 B2 JP3474766 B2 JP 3474766B2
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二郎 大西
黒川  真一
克之 大嶋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像が形成された
中間転写記録媒体の転写部を、転写性接着層を介するこ
とによって被転写体上に接着性よく転写してなる印画物
の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】中間転写記録媒体を用いた印画物の形成
方法が知られている。中間転写記録媒体は、画像を一旦
受容層に記録し、その後その受容層が被転写体に転写さ
れてなる印画物の形成に従来より用いられている。この
受容層には、熱転写シートを用いた熱転写記録方法によ
って画像が記録されるので、受容層の構成材料によって
は、高画質の画像を形成することができる。さらに、被
転写体に対して優れた接着性を有する受容層とすること
ができたり、接着層を介することによって受容層を被転
写体に接着性よく転写することもできるので、色材が移
行しにくく高画質の画像を直接形成できない被転写体
や、熱転写時に色材層と融着し易い被転写体などに対し
て好ましく用いられている。
【0003】図5は、典型的な中間転写記録媒体の一例
の断面模式図を示したものである。中間転写記録媒体1
01は、基材フィルム102と、少なくとも受容層10
5を有する転写部112とから構成されている。受容層
105には、色材層が設けられた熱転写シートを用いて
熱転写することによって、画像106が形成される。受
容層105に画像106が形成された転写部112は、
基材フィルム102から剥離して被転写体上に転写さ
れ、被転写体上に目的の画像106を形成する。
【0004】このような中間転写記録媒体を用いること
によって、高解像度で高品質な画像を被転写体上に転写
形成することができる。また、あらかじめ中間転写記録
媒体の転写部に必要とされる文字や顔写真等の画像を形
成しておき、その後の転写によって被転写体に画像を形
成することができるので、例えばパスポートの冊子やカ
ード基材のような個別に存在する被転写体であっても簡
単に画像が形成できる点で特に優れており、好ましく使
用されている。さらに、あらかじめ被転写体上にサイン
等の必要な事項を記入または印刷等し、その後に、中間
転写記録媒体から文字や写真等の画像が形成された転写
部を転写することによって作成することもできる。その
ため、中間転写記録媒体は、パスポート等の身分証明書
やクレジットカード・IDカード等の印画物の作成に対
して好ましく用いることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来から用いられてき
た中間転写記録媒体には、画像が形成された受容層と被
転写体との接着力が十分でないという問題があった。こ
の問題に対しては、特開平7−52522号公報に開示
されているように、中間転写記録媒体の受容層及び/又
は被転写体上に、接着層転写シートから接着層を転写し
て、受容層と被転写体との接着力を高めることによって
転写不良の問題を解決している。
【0006】しかしながら、上記の接着層転写シートを
用いた場合でも、受容層と被転写体との接着力を高める
ことができず、接着不良の問題を解決できない場合があ
った。例えば、受容層には十分な接着性を有する接着層
であっても、被転写体との接着性は十分とはいえない場
合があり、また、その逆の場合もあった。
【0007】このような場合が起こるのは、特に近年の
熱転写形成画像の高解像度化・高品質化への要求および
被転写体の多様化によるものである。即ち、高解像度の
画像を形成するために、中間転写記録媒体の最表面に設
けられた受容層を染料染着性に優れ且つ染料転写シート
との熱離型性に優れた材料にしなければならず、中間転
写記録媒体の最表面の受容層の材料が制約されていた。
このため、使用される受容層に適した接着層を選ばなけ
ればならなかった。
【0008】一方、高解像度で高品質な画像を種々の被
転写体に転写形成するという需要が増大している。例え
ば、パスポートにカラーの顔写真その他の必要な身分証
明事項等を熱転写法によって印画する場合、パスポート
は通常天然紙が用いられ、その品質は各国で異なる場合
があり、中には平滑度に劣るものもある。また、パスポ
ートその他の証明書等に用いられる場合には、画像が形
成された受容層は、被転写体に強固に接着し、容易に剥
がれてはならないという必要があり、被転写体に適した
接着層を選ばなければならなかった。
【0009】このため、受容層に適した接着層と、被転
写体に適した接着層とが必ずしも一致しないという問題
が起こっていた。
【0010】また、最近、中間転写記録媒体の転写部の
一部分を、被転写体の所定の箇所に転写してなる印画物
への要求がある。例えば、身分証明書やパスポートの所
定の欄にのみ、顔写真が形成された転写部を転写するよ
うな場合がある。しかし、従来は、中間転写記録媒体の
転写部上の全面に、転写法としては効率のよいローラー
転写によって接着層を転写し、その後再びローラー転写
によって、接着層を介して転写部を被転写体上に転写し
て印画物を得るものであった。そのため、転写部の一部
分を被転写体上に接着性よく転写することはできなかっ
た。
【0011】また、従来、中間転写記録媒体を用いるこ
とによって、画像を被転写体上に形成する場合には、接
着層を介するか否かに関わらず、熱転写法によって行な
われており、その結果、転写時の加熱によって、画像が
形成されている受容層が軟化または流動化するので、印
画画像に乱れが生じるおそれがあった。
【0012】そこで、上記課題を解決するため、本発明
の目的は、中間転写記録媒体の転写部を被転写体の表面
に接着性よく転写させるため、転写部および被転写体の
何れに対しても適した接着性を有する接着層を介して転
写させることができ、さらに、転写部の一部分を被転写
体にパターン転写できると共に、転写された画像に乱れ
のない印画物の形成方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の発明は、画像が形成された中間転写記録媒体の転写部
を、転写性接着層を介することによって被転写体上に転
写してなる印画物の形成方法であって、A. (a) 少なくとも基材フィルムと、当該基材フ
ィルムに剥離可能に設けられた転写部とからなり、当該
転写部は画像が形成される受容層を有し、画像が形成さ
れた後の前記転写部を被転写体上に転写するために用い
られる中間転写記録媒体と、(b) 少なくとも基材シートと、当該基材シート上に剥
離可能に設けられた転写性接着層とからなり、当該転写
性接着層が、前記転写部に対して適した接着性を有する
最上層と、前記最上層とは異なる材料で形成され被転写
体の表面に対して適した接着性を有する基底層と、これ
ら基底層と最上層の間に配され、これらの何れにも強固
に接着する材料によって形成された中間層とを少なくと
も有し、前記最上層が前記転写部に接着するように配置
され、前記基底層が前記被転写体に接着するように配置
された接着層転写シートと、を準備する工程と、B. 前記転写性接着層を、予め画像が形成された前記
転写部上、または、前記被転写体上の何れか一方に転写
する第一転写工程と、C. 前記転写性接着層が転写された前記転写部を前記
転写性接着層が転写されていない前記被転写体上に、ま
たは、前記転写性接着層が転写されていない前記転写部
を前記転写性接着層が転写された前記被転写体上に転写
する第二転写工程とからなり、前記第一転写工程が、前
記転写性接着層を前記転写部上に転写する場合、前記最
上層は前記基材シートから最も遠くに配置され、前記基
底層は前記基材シートの最も近くに配置された接着層転
写シートが準備され、あるいは前記第一転写工程が、前
記転写性接着層を前記被転写体上に転写する場合、前記
基底層は前記基材シートから最も遠くに配置され、前記
最上層は前記基材シートの最も近くに配置された接着層
転写シートが準備されることに特徴を有する。
【0014】この発明によれば、中間転写記録媒体の転
写部に対して適した接着性を有する最上層と、被転写体
の表面に対して適した接着性を有する基底層とからなる
転写性接着層を介することによって、転写部を、被転写
体上に転写して印画物を形成するので、転写部と被転写
体の材質に関わらず、転写部を被転写体上に強固に設け
ることができる。そのため、転写工程での剥離不良や転
写不良が起こらず、且つ、品質に優れた印画物を得るこ
とができる。また、接着層転写シートの転写性接着層
を、第一転写工程として、中間転写記録媒体の転写部上
または被転写体上の何れか一方に転写し、その後の第二
転写工程として、他の一方に転写するので、被転写体の
形状等に応じて、効率的な印画物形成方法を適宜選択す
ることができる。
【0015】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の印画物の形成方法において、前記第一転写工程が、加
熱された前記転写性接着層の転写パターンを、予め画像
が形成された前記転写部上に熱転写する工程であり、前
記第二転写工程が、前記転写部上に転写された前記転写
性接着層と同じ転写パターンの前記転写部を、当該転写
性接着層を介して前記被転写体上にローラー転写する工
程であることに特徴を有する。
【0016】この発明によれば、加熱によって所定の転
写パターンで形成した転写性接着層を転写部上に転写す
ることができるので、その後の経済的に優れるローラー
転写によって、転写部を所定の転写パターンで被転写体
上に転写することができる。
【0017】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の印画物の形成方法において、前記接着層転写シート
は、種々の色の昇華性染料層および種々の色の熱溶融性
インキ層よりなる群から選ばれる少なくとも1つの色材
層と、前記転写性接着層とが前記基材シート上に面順次
に設けられており、前記第一転写工程が、前記中間転写
記録媒体の転写部上に、前記接着層転写シートの転写性
接着層を転写するのに先立って、当該接着層転写シート
に設けられた前記色材層から色材を移行することによっ
て画像を形成することに特徴を有する。
【0018】この発明によれば、接着層転写シートは、
画像を形成するための種々の色材層が転写性接着層と面
順次に設けられているので、中間転写記録媒体の転写部
に、カラー画像や文字を転写形成し、更に一連の連続工
程で転写性接着層を転写形成することができる。そのた
め、画像形成のための工程を短縮でき、経済的に好まし
い。
【0019】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の印画物の形成方法において、前記第一転写工程が、加
熱された前記転写性接着層の転写パターンを、前記被転
写体上に熱転写する工程であり、前記第二転写工程が、
前記被転写体上に転写された前記転写性接着層と同じ転
写パターンの前記転写部が、当該転写性接着層を介して
前記中間転写記録媒体から前記被転写体上にローラー転
写する工程であることに特徴を有する。
【0020】この発明によれば、加熱によって所定の転
写パターンで形成した転写性接着層を被転写体上に転写
することができるので、その後の経済的に優れるローラ
ー転写によって、中間転写記録媒体の転写部を、所定の
転写パターンで被転写体上に転写された転写性接着層上
に転写し、強固に接着させることができる。
【0021】上述する印画物の形成方法によって、画像
を伴う転写部は転写性接着層のうちの最上層との接着性
に優れ、被転写体は転写性接着層のうちの基底層との接
着性に優れるので、被転写体の材質等に関わらず、転写
部を被転写体上に強固に設けることができる。そのた
め、転写不良や画像剥離の起こらない印画物を得ること
ができる。また、身分証明欄を備えたパスポート用紙を
被転写体としたとき、画像を伴う転写部が接着性よく設
けられているので、例えば、顔写真や身分証明事項など
の画像の欠落や転写部の剥がれなどが生じることのない
パスポートとすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】最初に、本発明の印画物の形成方
法に用いられる中間転写記録媒体について説明する。
【0023】図1は、中間転写記録媒体の一例の断面図
を示している。本発明で使用される中間転写記録媒体1
は、画像が形成された後の転写部9を被転写体上に転写
するために用いられる。中間転写記録媒体1は、少なく
とも基材フィルム2と、基材フィルム2上に剥離可能に
設けられた転写部9とからなり、転写部9は画像が形成
される受容層8を少なくとも有し、画像が形成された後
の転写部9を被転写体上に転写するために用いられる。
【0024】転写部9には、基材フィルム2側から、剥
離層3、保護層4、ホログラム層5、透明蒸着層6、ア
ンカー層7、受容層8の順で各層を設けることができ
る。また、これらの層に代えてまたはこれらの層に加え
て紫外線吸収層等の従来公知の層を必要に応じて適宜設
けることもできる。これらの層は、従来から知られてい
る作用および効果を示すものであり、その層構成は特に
限定されるものではない。これらの各層の詳細について
は後述する。
【0025】次に、本発明の印画物の形成方法に用いら
れる接着層転写シートについて説明する。
【0026】図2は、接着層転写シートの一例を示す断
面図である。本発明で用いられる接着層転写シート21
は、画像が形成された後の中間転写記録媒体1の転写部
9と、被転写体とを、強固に接着させるために使用され
る。接着層転写シート21は、基材シート22と、基材
シート22上に剥離可能に設けられた転写性接着層27
(以下「接着層27」という。)とによって少なくとも
構成される。この接着層転写シート21の接着層27
は、最初に中間転写記録媒体1の転写部9上または被転
写体上の何れか一方に転写し、その後、接着層27が転
写された転写部または被転写体と共に他の一方に転写す
るために用いられる。
【0027】接着層27は、中間転写記録媒体1の転写
部9に対して適した接着性を有する最上層26と、最上
層26とは異なる材料で形成され、被転写体の表面に対
して適した接着性を有する基底層24と、これら基底層
と最上層の間に配され、これらの何れにも強固に接着す
る材料によって形成された中間層とで少なくとも構成さ
れている。また、最上層26と基底層24の材料によっ
ては、それらが直接接着しにくかったり、十分な接着性
を有しないことがある。このような場合に、基底層24
と最上層26の何れにも強固に接着する材料によって中
間層25を設ける。また、接着層27の転写を容易にさ
せるために、基材シート22上に離型層23を設けるこ
ともできる。これらの各層の詳細については後述する。
【0028】接着層27を構成する基底層24と最上層
26は、最上層26が転写部9に直接接着するように配
置され、基底層24が被転写体に直接接着するように配
置される。すなわち、接着層27が、先ず転写部9上に
転写される場合には、図2に示すように、最上層26は
接着層転写シートの基材シート22から最も遠くに配置
され、基底層24は基材シート22の最も近くに配置さ
れる。一方、接着層27が、先ず被転写体上に転写され
る場合には、図示しないが、基底層24は接着層転写シ
ートの基材シート22から最も遠くに配置され、最上層
26は基材シート22の最も近くに配置される。
【0029】図3は、本発明の印画物の形成方法に用い
られる接着層転写シートの他の一例を示す断面図であ
る。接着層転写シート31は、基材シート22上に、種
々の色の昇華性染料層39および種々の色の熱溶融性イ
ンキ層30よりなる群から選ばれる少なくとも1つの色
材層と、接着層37とが面順次に設けられている。接着
層37の構成は、上述した図2の接着層27の構成と同
様である。この接着層転写シート31は、画像の形成に
通常使用される熱転写シートを用いることなく、画像と
接着層37とを同一の転写工程で転写部9に形成するこ
とができるので、生産性に優れると共に、転写不良をさ
らに低減させることができる。
【0030】昇華性染料層39としては、イエロー39
y、マゼンタ39m、シアン39c、ブラック39b等
の種々の色の昇華性染料層39を面順次に設けることが
できる。また、熱溶融性インキ層30においても、種々
の色の熱溶融性インキ層30を面順次に設けることがで
きる。昇華性染料層39と熱溶融性インキ層30は、中
間転写記録媒体1の転写部9に転写すべき画像によっ
て、必要に応じて選択して設けることができ、図3に示
した構成に限定されない。例えば、昇華性染料層39か
ら転写形成された画像は階調性に優れ、また、熱溶融性
インキ層30のうち、熱溶融性ブラックインキからなる
層から転写形成された画像はOCR読み取りが可能であ
るなど、それぞれ特徴を有するので、適宜必要に応じて
設けることができる。
【0031】次に、本発明の印画物の形成方法を、図4
の概略模式図によって説明する。
【0032】印画物の形成方法は、第一転写工程と第二
転写工程の二つの転写工程によって少なくとも構成され
ている。第一転写工程は、接着層転写シート21、31
の接着層27、37を、予め画像が形成された転写部9
上、または、被転写体42上の何れか一方に転写する工
程である。第二転写工程は、接着層27、37が転写さ
れた転写部9を、接着層27、37が転写されていない
被転写体42上、または、接着層27、37が転写され
ていない転写部9を、接着層27、37が転写された被
転写体42上に転写する工程である。
【0033】図4(A)の第一転写工程では、先ず、接
着層転写シート21、31の接着層27、37が、中間
転写記録媒体1の転写部9上に転写される。従って、接
着層転写シート21、31は、最上層26が基材シート
22から最も遠くに配置され、基底層24が基材シート
22の最も近くに配置されたものを準備する。転写は、
通常、サーマルヘッド43等の加熱デバイスを用いた熱
転写法によって行なわれる。また、熱や圧を加えること
ができるローラー44によるローラー転写法で行なうこ
ともできる。サーマルヘッド43によって転写を行なう
場合には、加熱部分だけを転写することができるので、
パターン状の接着層27、37を転写部9上にパターン
転写をすることができるので、好ましく用いることがで
きる。一方、ローラー転写法で転写する場合には、接着
層27、37を転写部9上に全べたで転写することがで
きるので、効率的に転写することができ、生産性に優れ
ている。なお、接着層27、37の最表面には、転写部
9に対して適した接着性を有する最上層26が配置され
るので、接着層27、37は転写部9上に強固に接着す
る。そのため、転写工程での剥離不良や転写不良が起こ
らない。
【0034】色材層が設けられていない接着層転写シー
ト21を使用する場合には、接着層27の転写に先立っ
て、一般的に使用されている熱転写シートによって転写
部9に画像が形成される。一方、色材層が設けられてい
る接着層転写シート31を使用する場合には、接着層3
7が転写部9に転写される直前に、画像を転写部9に形
成できるので、一連の転写工程によって効率的に画像と
接着層37を設けることができ、工程の短縮と経済性に
おいて好ましい。
【0035】次いで行なわれる図4(A)の第二工程
は、接着層27、37が転写された転写部9を、被転写
体42上に転写し、印画物41を形成する工程である。
転写は、通常、ローラー転写法で行なわれる。また、サ
ーマルヘッド43等の加熱デバイスを用いた熱転写法で
行なうこともできる。接着層27、37が転写部9上に
パターン転写されている場合には、生産性に優れたロー
ラー転写法によって、接着層27、37の転写パターン
と同一のパターンの転写部9を、被転写体42上に転写
することができる。なお、接着層27、37が転写した
中間転写記録媒体において、被転写体42に相対する最
表面には、被転写体42に対して適した接着性を有する
基底層24が配置されるので、転写部9は接着層27、
37を介することによって被転写体42上に強固に接着
する。そのため、転写工程での剥離不良や転写不良が起
こらず、且つ、品質に優れた印画物41を形成すること
ができる。
【0036】一方、図4(B)の第一転写工程では、先
ず、接着層転写シート21の接着層27が、被転写体4
2上に転写される。従って、接着層転写シート21は、
基底層24が基材シート22から最も遠くに配置され、
最上層26が基材シート22の最も近くに配置されたも
のを準備する。上述の図4(A)の転写工程と同様に、
転写は、通常、サーマルヘッド43等の加熱デバイスを
用いた熱転写法によって行なわれる。また、熱や圧を加
えることができるローラー44によるローラー転写法で
行なうこともできる。サーマルヘッド43によって転写
を行なう場合には、加熱部分だけを転写することができ
るので、パターン状の接着層27を被転写体42上にパ
ターン転写することができるので、好ましく用いること
ができる。一方、ローラー転写法で転写する場合には、
接着層27を被転写体42上に全べたで転写することが
できるので、効率的に転写することができ、生産性に優
れている。なお、接着層27の最表面には、被転写体4
2に対して適した接着性を有する基底層24が配置され
るので、接着層27は被転写体42上に強固に接着す
る。そのため、転写工程での剥離不良や転写不良が起こ
らない。なお、図4(B)の転写工程は、最初に被転写
体42上に接着層27が転写されるので、色材層が設け
られていない接着層転写シート21が使用される。
【0037】次いで行なわれる図4(B)の第二工程
は、接着層27が転写された被転写体42上に、中間転
写記録媒体1から転写部9を転写し、印画物41を形成
する工程である。転写部9には、一般的に使用されてい
る熱転写シートによってあらかじめ画像が形成される。
転写部9の転写は、通常、ローラー転写法で行なわれ
る。また、サーマルヘッド43等の加熱デバイスを用い
た熱転写法で行なうこともできる。接着層27が被転写
体42上にパターン転写されている場合には、生産性に
優れたローラー転写法によって、接着層27の転写パタ
ーンと同一のパターンの転写部9を、被転写体42上に
転写することができる。なお、接着層27が転写した被
転写体42において、中間転写記録媒体1の転写部9に
相対する最表面には、転写部9に対して適した接着性を
有する最上層26が配置されるので、転写部9は接着層
27を介することによって被転写体42上に強固に接着
する。そのため、転写工程での剥離不良や転写不良が起
こらず、且つ、品質に優れた印画物41を得ることがで
きる。
【0038】以上説明したように、接着層転写シート2
1、31の接着層27、37を、中間転写記録媒体1の
転写部9上または被転写体42上の何れか一方に転写
し、その後、他の一方に転写するので、被転写体42の
形状等に応じて、効率的な印画物形成方法を選択するこ
とができる。
【0039】このような印画物41の形成方法によっ
て、画像を伴う転写部9は接着層27、37のうちの最
上層26との接着性に優れ、被転写体42は接着層2
7、37のうちの基底層24との接着性に優れるので、
被転写体42の材質等に関わらず、転写部9を被転写体
42上に強固に設けることができる。そのため、転写不
良や画像剥離の起こらない印画物41を得ることができ
る。また、身分証明欄を備えたパスポート用紙を被転写
体42としたとき、画像を伴う転写部9が接着性よく設
けられているので、例えば、顔写真や身分証明事項など
の画像の欠落や転写部の剥がれなどが生じることのない
パスポートとすることができる。
【0040】以下に、本発明で使用される接着層転写シ
ート21、31を構成する各層について順次説明する。
【0041】基材シート22は、従来の熱転写シートに
使用されているものと同じ基材シートをそのまま用いる
ことができ、特に限定するものではない。好ましい基材
シート22の具体例としては、グラシン紙、コンデンサ
ー紙またはパラフィン紙等の薄紙、あるいは、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリエーテルケトンもしくはポリエーテルサルホン
等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリ
カーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、
ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテンまたはア
イオノマー等のプラスチックの延伸または未延伸フィル
ムが挙げられる。また、これらの材料を2種以上積層し
た複合フィルムも使用することができる。基材シート2
2の厚さは、その強度および耐熱性等が適切になるよう
に材料に応じて適宜選択することができるが、通常は1
〜100μm程度のものが好ましく用いられる。
【0042】基底層24は、被転写体42との接着性に
優れた材料からなり、接着層転写シート21、31に接
着層27、37の一部として設けられている。基底層2
4の構成材料は、被転写体42の材質や特性に応じて適
宜選択される。通常の構成材料としては、熱可塑性の合
成樹脂、天然樹脂、ゴム、ワックス等を用いることがで
きる。例えば、エチルセルロース、セルロースアセテー
トプロピオネート等のセルロース誘導体、ポリスチレ
ン、ポリα−メチルスチレン等のスチレン共重合体、ポ
リメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリ
アクリル酸エチル等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、
ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポ
リビニルブチラール等のビニル系樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂、アイオノマー、エチレンアクリル酸共重合体、エチ
レンアクリル酸エステル共重合体等の合成樹脂、粘着付
与剤としてのロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、エス
テルガム、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴム、スチレ
ンブタジエンゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴム、
ポリアミド樹脂、ポリ塩素化オレフィン等の天然樹脂や
合成ゴムの誘導体が挙げられる。基底層24は、上記の
材料の1種または2種以上よりなる組成物から構成さ
れ、加熱により接着性を発現する材料を使用することが
好ましい。箔切れ性能を向上させる為に、基底層24中
に体質顔料を添加することもできる。
【0043】基底層24は、被転写体42の材質等に応
じて上述の材料の中から適宜選択された単独または複数
の材料、および必要に応じて各種添加剤等を加え、水ま
たは有機溶剤等の適当な溶剤に溶解または分散させて基
底層用塗工液を調製し、これをグラビア印刷法、スクリ
ーン印刷法またはグラビア版を用いたリバースコーティ
ング法等の手段により、離型層23上または中間層25
上等に塗布、乾燥して形成することができる。その厚さ
は、接着層27、37を介して接着する転写部9と被転
写体42との接着性能および操作性によって決定される
が、通常は乾燥状態で0.5〜20μm程度である。
【0044】最上層26は、転写部9との接着性に優れ
た材料からなり、接着層転写シート21、31に接着層
27、37の一部として設けられている。最上層26の
構成材料は、転写部9の材質や特性に応じて適宜選択さ
れる。通常の構成材料としては、上述した基底層24で
用いられるものと同様のものを使用することができる。
それらの内でも、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタク
リル酸エチル、ポリアクリル酸エチル等のアクリル樹
脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール等のビニル系
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタン樹脂、アイオノマー、エチレンアクリ
ル酸共重合体、エチレンアクリル酸エステル共重合体等
の合成樹脂を、1種または2種以上より構成したものを
使用することが好ましい。
【0045】受容層8が、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体樹脂から形成される場合には、用いられる最上層2
6の材料としては、エステル系樹脂やアクリル系樹脂が
好ましい。これにより、より好ましい強固な接着性を付
与することができる。
【0046】最上層26は、基底層24と同様の方法に
よって中間層25上または離型層23上等に形成するこ
とができる。その厚さは、接着層27、37を介して接
着する受容層8と被転写体42との接着性能および操作
性によって決定されるが、通常は乾燥状態で1.0〜2
0μm程度である。
【0047】中間層25は、基底層24と最上層26と
を一体化させるために必要に応じて設けられる。すなわ
ち、上述した基底層24と最上層26の材料は、それぞ
れが対象とする被転写体42と転写部9の構成材料に従
って異なるのため、基底層24と最上層26とを重ねて
設けた場合、その材料によっては、それらが直接接着し
にくかったり、十分な接着性を有しないことがある。こ
のような場合に、基底層24と最上層26の何れにも強
固に接着する材料を適宜選択することによって中間層2
5を形成することが好ましい。なお、基底層24と最上
層26とが接着性に優れている場合には、中間層25は
必ずしも必要ではない。中間層25は、構成する基底層
24および最上層26の材料に応じた中間層用塗工液を
調製し、これをグラビア印刷法等の手段により、基底層
24上または最上層26上に塗布、乾燥して形成するこ
とができる。その厚さは、乾燥状態で通常0.5〜20
μm程度である。
【0048】こうして形成された中間層25は、基底層
24と最上層26との接着性を向上させる作用のほか
に、被転写体42の表面にある凹凸を吸収する効果があ
る。そのため、基底層24や最上層26が、それぞれ接
着する被転写体42と転写部9との接着性をより高める
のに有効であると共に、最終的に得られた印画物41の
品質を高めるのに有効に作用する。また、この基底層2
4および最上層26を、低温接着可能な材料を用いて形
成した場合は、熱転写時の加熱温度による受容層8の熱
軟化や流動化が生じないので、受容層8に形成された画
像の乱れが起こらない。この低温接着可能な材料として
は、例えば、ポリエステル樹脂、アイオノマー、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体を挙げることができる。
【0049】離型層23は、必要に応じて基材シート2
2上に設けられている。この離型層23により、接着層
27、37を、離型層23との境界面から容易に剥離す
ることができるので、接着層27、37を容易に中間転
写記録媒体1に転写することができる。離型層23は、
バインダ樹脂と離型性材料とからなり、これらの材料は
従来公知のものを使用することができ特に限定されな
い。また、離型層23は、離型層用塗工液を調製し、こ
れを基材シート22上にグラビア印刷法等の手段により
塗布、乾燥して形成するという、従来公知の方法で形成
することができる。その乾燥後の厚さは、通常0.1〜
5μmである。
【0050】昇華性染料層39は、上述したように、中
間転写記録媒体1の転写部9に画像を転写するために、
接着層転写シート31の基材シート22上に接着層37
等と面順次に設けられる。そして、転写部9の受容層8
にサーマルヘッド等の加熱デバイスによって、昇華性染
料層39中の染料が熱転写され、画像が形成される。こ
のため、中間転写記録媒体1に、画像の形成と接着層3
7の転写を一連の工程で行なうことができるので、工程
の煩雑さを避けることができて好ましい。この昇華性染
料層39は、昇華性染料、バインダー樹脂およびその他
の任意成分を含む塗工液から形成される。昇華性染料、
バインダー樹脂等は、従来公知のものを使用することが
でき、特に限定されない。昇華性染料層39は、昇華性
染料層用塗工液を調製し、これを基材シート22上にグ
ラビア印刷法等の手段により塗布、乾燥して形成すると
いう、従来公知の方法で形成することができる。
【0051】熱溶融性インキ層30は、上述した昇華性
染料層39と同様に、接着層転写シート31の基材シー
ト22上に接着層37等と面順次に設けられる。そし
て、中間転写記録媒体1の転写部9にサーマルヘッド等
の加熱デバイスによって熱転写され、画像を形成する。
このため、中間転写記録媒体1に、画像の形成と接着層
37の転写を一連の工程で行なうことができるので、工
程の煩雑さを避けることができて好ましい。この熱溶融
性インキ層30は、従来と同様の熱溶融性インキを用い
て形成することができ、必要に応じて種々の添加剤が加
えられる。これらの材料は、従来公知のものを使用する
ことができ特に限定されない。熱溶融性インキ層30
は、ホットメルトコート等の方法を用い、基材シート2
2上に上述した熱溶融性インキを塗布することによって
形成される。形成される熱溶融性インキ層30の厚さ
は、必要な濃度と熱感度との関係から決定され、通常、
約0.2〜10μmの範囲が好ましい。
【0052】また、基材シート22上に設けられる昇華
性染料層39および熱溶融性インキ層30を、中間転写
記録媒体1を用いて画像を転写形成する被転写体42の
表面に割り振られた個々の画像形成領域に合せて無駄の
ない平面形状と大きさで形成することもできる。このよ
うな平面形状と大きさで形成された昇華性染料および熱
溶融性インキ等の色材は、被転写体42の表面に割り振
られた個々の画像形成領域に対応する中間転写記録媒体
1の転写部9の所定の領域に、サーマルヘッド等の加熱
デバイスによって転写され、画像が形成される。その結
果、不要な部分が少なくなるので、無駄がなく経済的で
ある。
【0053】接着層37も同様に、被転写体42上に転
写される転写部9の転写領域に合せて、無駄のない平面
形状と大きさで形成することが好ましい。また、その平
面形状と大きさは、必ずしも転写部9の平面形状および
大きさと同じでなくともよい。このため、転写部9に形
成された画像の面積よりも接着層37の面積が小さいと
いう場合があるが、この場合、形成された画像のうち必
要な領域のみが被転写体42に接着層37を介して転写
されることになる。
【0054】さらに、昇華性染料層39および熱溶融性
インキ層30の各色材層の面積を、接着層37よりも小
さい面積になるように形成してもよい。こうすることに
より、接着層転写シート31の各色材層によって画像が
形成された転写部9を、余すことなく被転写体42に転
写することができる。このため、昇華性染料層39およ
び熱溶融性インキ層30の不要な部分が少なくなるの
で、無駄がなく経済的である。
【0055】背面層(図示しない)は、接着層転写シー
ト21、31から中間転写記録媒体1に接着層27、3
7等を転写する際、接着層転写シート21、31とサー
マルヘッド43等の加熱デバイスとの融着を防止し、摺
動性を向上させるために、加熱デバイスと接触する基材
シート22の接着層27、37を設けた側とは反対の面
に必要に応じて従来公知の方法で設けることができる。
この背面層に用いる樹脂は、従来公知のものを使用する
ことができ特に限定されない。
【0056】検知マーク(図示しない)は、例えばプリ
ンター内において、中間転写記録媒体1の転写部9上の
指定された位置に接着層27、37を転写するため、ま
たは、転写部9に各色の染料、インキ、接着層等を位置
ズレおよび色ズレなく転写するための位置決め用のマー
クとして、接着層転写シート21、31に設けることが
好ましい。また、このような検知マークは、後述する中
間転写記録媒体1の適切な箇所にも設けることができ、
被転写体42への転写の際の位置決め用のマークとして
作用させることもできる。検知マークは、光学的に認識
可能であればどのような形状であってもよく、従来公知
の検知マークを設けることができる。印刷による検知マ
ークは、接着層転写シート21、31の基材シート22
の何れか一方の面の一部または複数箇所に、従来公知の
印刷方法等によって設けることができる。また、検知マ
ークをホログラムマークとすることもできる。印刷によ
って検知マークを設ける場合、使用されるインキとして
は、従来から使用されている材料を使用することがで
き、特に限定されない。
【0057】次に、本発明の印画物の形成方法で使用さ
れる中間転写記録媒体1を構成する各層について説明す
る。
【0058】基材フィルム2は、上述の接着層転写シー
ト21、31で使用される基材シート22と同様のもの
を用いることができる。また、基材フィルム2の転写部
9を設けた側とは反対の面に、中間転写記録媒体1の転
写部9を被転写体42に転写する際にサーマルヘッド4
3等との摺動性を向上させるための背面層(図示しな
い)を設けてもよい。
【0059】受容層8は、同時に転写された最上層26
との接着性に優れるので、被転写体42に強固に接着
し、剥がれることがない。また、受容層8は、上述した
昇華性染料または熱溶融性インキを受容しやすい樹脂材
料からなるので、階調性に優れて高品質の画像を形成し
易く、特に高画質が要求される身分証明用の顔写真等、
例えばパスポート等の顔写真等の形成に優れている。こ
うした受容層8を形成するための材料としては、ポリプ
ロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルも
しくはポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化樹脂、ポリ酢
酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−酢酸ビニル共重合体もしくはポリアクリル酸エステル
等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートもしく
はポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、
ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンもし
くはプロピレン等のオレフィンと他のビニルポリマーと
の共重合体系樹脂、アイオノマーもしくはセルロースジ
アスターゼ等のセルロース系樹脂、ポリカーボネイト等
が挙げられ、特に、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチ
レン系樹脂またはポリエステル樹脂が好ましい。また、
画像42の転写形成の際、熱転写シートまたは接着層転
写シート21、31との熱融着を防止するため、上記の
樹脂に従来公知の離型剤を添加することが好ましい。
【0060】受容層8は、基底層24と最上層26とを
有する接着層27、37を介して被転写体42に転写さ
れるので、受容層8自体の熱接着性は必ずしも要求され
ない。従って、受容層8は、熱により軟化し難い樹脂、
例えばポリエステルおよびその硬化物などで形成するこ
ともできる。このような樹脂を用いることにより、サー
マルヘッド43等による加熱接着時に起こるおそれのあ
った受容層8の熱軟化や流動化が起こらないので、受容
層8上に形成された画像の乱れが生じない。
【0061】また、通常の材料を用いた受容層8であっ
ても、上述したように、基底層24や最上層26を低温
接着可能な材料で形成することにより、熱転写時に受容
層8の熱軟化や流動化による画像の乱れを防止すること
ができる。
【0062】受容層8は、従来公知の方法で受容層用塗
工液を調製し、これをグラビア印刷法等の手段により、
基材フィルム2上に、または、基材フィルム2上に保護
層4等が設けられている場合にはその上に塗布、乾燥し
て形成することができる。その厚さは、乾燥状態で0.
11〜10μm程度である。
【0063】剥離層3は、被転写体42に転写させるべ
き転写部9を、容易に転写させるために設けられる。例
えば、図1に示すように剥離層3が基材フィルム2上に
設けられている場合、剥離層3は、基材フィルム2との
界面から容易に剥離することができ、転写部9を構成す
るその他の保護層4、ホログラム層5、透明蒸着層6、
アンカー層7、受容層8を容易に転写させることができ
る。この剥離層3を形成するための材料は、従来公知の
ものを使用することができ、特に限定されない。
【0064】保護層4は、被転写体42に転写された受
容層8を保護して画像の品質を維持する目的で設けられ
るものである。保護層4を形成するための材料は、従来
公知の保護層用の材料を用いることができ、基材フィル
ム2と適当な剥離性をもち、受容層8と共に被転写体4
2に転写された後は受容層8の表面保護層として所望の
物性、例えば耐指紋性をもつ樹脂組成を選定することが
好ましい。また、耐擦過性、耐薬品性、耐汚染性が特に
要求される場合は、保護層用の樹脂として電離放射線硬
化型樹脂を用いることもできる。また、画像形成物の耐
擦過性を向上させるための滑剤、汚染防止のための界面
活性剤、耐候性能を向上させるための紫外線吸収剤、酸
化防止剤等を適宜添加した保護層用材料を用いることも
できる。保護層4は受容層8と同様の方法で形成するこ
とができ、厚さは0.1〜10μmが好ましい。
【0065】ホログラム層5が設けられた中間転写記録
媒体1を用いることにより、ホログラムパターンを有す
る印画物を得ることができる。このようなホログラムパ
ターンが設けられた印画物は、装飾用以外でも複写によ
る偽造等が困難なことからクレジットカードやパスポー
トなどにも使用される。ホログラム層5に、さらに、エ
ンボス加工によってマイクロ文字や彩紋柄を形成する
と、偽造や改ざんがさらに困難になり、特に安全性や信
頼性が要求される印画物を形成することができるので好
ましい。ホログラム層5を形成するための材料は、従来
公知のものを使用することができ、特に限定されない。
また、その形成方法も、従来と同様の方法で形成するこ
とができる。
【0066】透明蒸着層6は、ホログラム層5に接して
受容層8の側に設けられる。この透明蒸着層6は、他の
層とは屈折率が異なるので、形成された印画物におい
て、ホログラムの絵柄を浮き立たせる作用を有する。こ
の透明蒸着層6を形成するための材料および形成方法
は、従来公知のものと同様であり、特に限定されない。
【0067】アンカー層7は、例えば図1においては、
その表面に透明蒸着層6が設けられたホログラム層5と
受容層8とを接着させるために設けられる。このアンカ
ー層7を形成するための材料および形成方法は、従来公
知のものと同様であり、特に限定されない。
【0068】紫外線吸収層(図示しない)は、受容層8
と基材フィルム2の間の適当な位置に設けられ、転写後
の受容層8を覆って、自然光中の紫外線から印画物の画
像の劣化を防止する。紫外線吸収層を形成するための材
料および形成方法は、従来公知のものと同様であり、特
に限定されない。
【0069】次に、被転写体42について説明する。被
転写体42は特に限定されず、例えば天燃繊維紙、コー
ト紙、トレーシングペーパー、転写時の熱で変形しない
プラスチックフイルム、ガラス、金属、セラミックス、
木材、布等いずれのものでもよい。被転写体42の形状
・用途についても、株券、証券、証書、通帳類、乗車
券、車馬券、印紙、切手、鑑賞券、入場券、チケット等
の金券類、キヤッシユカード、クレジットカード、プリ
ペイドカード、メンバーズカード、グリーティングカー
ド、ハガキ、名刺、運転免許証、ICカード、光カード
などのカード類、カートン、容器等のケース類、バッグ
類、帳票類、封筒、タグ、OHPシート、スライドフィ
ルム、しおり、カレンダー、ポスター、パンフレット、
メニュー、パスポート、POP用品、コースター、ディ
スプレイ、ネームプレート、キーボード、化粧品、腕時
計、ライター等の装身具、文房具、レポート用紙など文
具類、建材、パネル、エンブレム、キー、布、衣類、履
物、ラジオ、テレビ、電卓、OA機器等の装置類、各種
見本帳、アルバム、また、コンピュータグラフィックス
の出力、医療画像出力等、種類を問うものではない。
【0070】特に、高解像度で高品質な画像を要求され
るパスポートにフルカラーの顔写真やその他の必要とさ
れる事項を転写する場合に、転写部9を被転写体42に
強固に接着させることができる接着層転写シート21、
31が好ましく用いられる。パスポート用紙としては、
通常、天然紙が用いられ、平滑度等の品質は各国で異な
る場合があるが、平滑度に劣るものであっても、それに
適した基底層24が強固に接着し、さらに、必要に応じ
て設けられる中間層25が緩衝層の役割をするので、画
像品質に優れて画像の欠落や剥離が起こらない印画物4
1とすることができる。
【0071】
【実施例】次に、実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに具体的に説明する。なお、文中で「部」または
「%」とあるのは、特に断りのない限り重量基準であ
る。
【0072】(昇華型熱転写シートの作成)先ず、厚さ
6μmのポリエチレンテレフタレート(以下「PET」
という。)フィルム(ルミラー、東レ製)の一面側に、
ウレタン系樹脂からなる厚さ0.5μmのプライマー層
を設け、他面側(背面)に厚さ1μmの耐熱性スリップ
層を設けた。また、昇華性染料を含有する3色のインキ
を調製した。各色のインキは、それぞれ下記のごとき組
成を有していた。
【0073】 <イエローインキ> 下記構造式(1)で表わされるキノフタロン系染料 5.5重量部 ポリビニルブチラール 4.5重量部 (エスレックBX−1、積水化学工業製) メチルエチルケトン/トルエン(1/1) 90.0重量部
【0074】
【化1】
【0075】<マゼンタインキ>前記のイエローインキ
において、染料をシーアイ・ディスパースレッド60
(C.I.Disperse Red 60)に代えた
以外は同様にして、マゼンタインキを得た。
【0076】<シアンインキ>前記のイエローインキに
おいて、染料をシーアイ・ソルベントブルー63(C.
I.Solvent Blue 63)に代えた以外は
同様にして、シアンインキを得た。
【0077】次に、準備しておいた前記PETフィルム
のプライマー層の表面に、PETフィルムの流れ方向に
沿ってイエロー、マゼンタ、シアンの各インキを、この
順序で面順次に、且つ、各色を長さが15cmとなるよ
うに繰り返しグラビア印刷し、乾燥させて3色の昇華性
染料層を形成し、昇華型熱転写シートを得た。各色の塗
布量は、それぞれ約3g/m2(固形分)とした。
【0078】(参考例1) 基材シート22として厚さ6μmのポリエチレンテレフ
タレートフィルム(商品名「ルミラー」、東レ製)を使
用し、その一方の面に耐熱スリップ層として、シリコー
ン樹脂を厚さ1μmとなるようにグラビアコート方式に
より形成し、もう一方の面に離型層23を同様の方式で
形成し、その離型層23上に下記組成の基底層用塗布液
をグラビアコート方式で、乾燥時の塗布量が2.0g/
m2となるように塗布・乾燥して基底層24を形成し
た。
【0079】 基底層用塗布液No.1; ポリビニルピロリドン(ISP社製) 20重量部 マイクロシリカ(富士シリシア社製) 5重量部 イソプロピルアルコール 75重量部
【0080】次に、上記の基底層24の上に、最上層2
6として下記の組成の最上層用塗布液No.1をグラビ
アコート方式で、乾燥時の塗布量が3.0g/m2とな
るように塗布・乾燥して最上層26を形成し、接着層転
写シートを形成した。
【0081】 最上層用塗布液No.1; 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 15重量部 (デンカビニル1000ALK、電気化学工業社製) 反応性紫外線吸収剤を反応結合した共重合樹脂 20重量部 (UVA635L、BASFジャパン社製) トルエン/メチルエチルケトン(1/1) 100重量部
【0082】(参考例2)参考 例1において、基底層用塗布液No.1の代わりに
下記組成の基底層用塗布液No.2を塗布した。それ以
外は参考例1と同様にして、実施例2の接着層転写シー
トを形成した。
【0083】 基底層用塗布液No.2; ポリアミド樹脂 15重量部 (プラタボンド、日本リルサン社製) エタノール 85重量部
【0084】(参考例3)参考 例1において、基底層用塗布液No.1の代わりに
下記組成の基底層用塗布液No.3を塗布し、最上層用
塗布液No.1の代わりに下記組成の最上層用塗布液N
o.2を塗布した。それ以外は参考例1と同様にして、
参考例3の接着層転写シートを形成した。
【0085】 基底層用塗布液No.3; アイオノマー樹脂ディスパージョン 30重量部 (ケミパール、三井石油化学工業社製) ポリビニルアルコール(クラレ社製) 5重量部 水 30重量部 工タノール 35重量部 最上層用塗布液No.2; ポリビニルビロリドン(ISP社製) 20重量部 マイクロシリカ(富士シリシア社製) 10重量部 イソプロピルアルコール 70重量部
【0086】(実施例参考 例3において、参考例3での最上層26を中間層2
5として使用し、その上にさらに下記組成の最上層用塗
布液No.3を、乾燥時の塗布量が3.0g/m2とな
るように塗布・乾燥して最上層26を形成した。それ以
外は参考例3と同様にして、実施例の接着層転写シー
トを形成した。
【0087】 最上層用塗布液No.3; 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 15重量部 (デンカビニル1000ALK、電気化学工業社製) 反応性紫外線吸収剤を反応結合した共重合樹脂 20重量部 (UVA635L、BASFジャパン社製) トルエン/メチルエチルケトン(1/1) 100重量部
【0088】
【0089】(比較例1)参考 例1において、基底層24を設けなかった以外は
例1と同様にして、比較例1の接着層転写シートを形
成した。
【0090】(比較例2)参考 例1において、最上層26を設けなかった以外は
例1と同様にして、比較例2の接着層転写シートを形
成した。
【0091】(比較例3)実施において、中間層25を設けなかった以外は
例1と同様にして、比較例3の接着層転写シートを形
成した。
【0092】(比較例4)参考 例1において、最上層用塗布液No.1の代わりに
下記組成の最上層用塗布液No.4を塗布した。それ以
外は実施例1と同様にして、比較例4の接着層転写シー
トを形成した。
【0093】 最上層用塗布液No.4; 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(Tg=50℃) 30重量部 トルエン/メチルエチルケトン(1/1) 70重量部
【0094】
【0095】(印画物の形成および評価)先ず、上述し
た昇華型熱転写シートを使用し、予め準備しておいた中
間転写記録媒体1の転写部9(受容層8)に昇華性染料
を移行させて画像を形成した。
【0096】次いで、上述の実施例1〜4および比較例
1〜4で得られた接着層転写シート21を準備し、第一
転写工程として、得られた接着層転写シート21の接着
層27を、画像が形成された中間転写記録媒体1の転写
部9上にサーマルヘッド43によってパターン転写し
た。その際に、転写部9上への接着層27の接着状態を
観察し、転写性を評価した。結果を表1に示す。なお、
ここでいう接着層27とは、実施例においては基底層2
4と最上層26が少なくとも設けられているものであ
り、比較例においては少なくとも基底層24と最上層2
6の何れかが設けられているものである。
【0097】さらに、第二転写工程として、接着層27
が転写された転写部9を、被転写体42上にローラー4
4によって熱転写し、印画物41を形成した。その際
に、被転写体42上への転写部9の接着状態を観察し、
転写性を評価した。結果を表1に示す。このとき、天然
紙を被転写体42として使用した。
【0098】一方、実施例5および比較例5で得られた
接着層転写シート21を準備し、第一転写工程として、
得られた接着層転写シート21の接着層27を、被転写
体42上にサーマルヘッド43によってパターン転写し
た。その際に、被転写体42上への接着層27の接着状
態を観察し、転写性を評価した。結果を表1に示す。
【0099】次いで、第二転写工程として、上述した昇
華型熱転写シートによって予め画像を形成しておいた中
間転写記録媒体1の転写部9を、第一転写工程によって
接着層27が転写された被転写体42上にローラー44
によって熱転写し、印画物41を形成した。その際に、
被転写体42上への転写部9の接着状態を観察し、転写
性を評価した。結果を表1に示す。このとき、天然紙を
被転写体42として使用した。
【0100】得られた印画物41に転写された転写部9
のパターン転写の状態、すなわち第一転写工程のサーマ
ルヘッド43によって形成された転写パターンが、第二
転写工程のローラー転写によって転写性よく被転写体4
2上に形成されているかを観察した。その結果も表1に
示す。
【0101】なお、ロール状に巻かれた接着層転写シー
ト21の保存性についても評価した。保存条件は、60
℃、48時間とし、ブロッキングの発生の有無を評価し
た。結果を表1に示す。
【0102】
【表1】
【0103】実施例において、基底層24と最上層2
6と中間層25とによって構成された接着層27は、
底層24と最上層26との組合せにかかわらず参考例1
〜4と同様に、中間転写記録媒体1の転写部9および被
転写体42の何れに対しても優れた接着性を示し、得ら
れた印画物41は、良好なパターン転写性を示してい
た。また、ブロッキングも起こらなかった。
【0104】比較例1においては、中間転写記録媒体1
の転写部9に対して優れた接着性を示した最上層26で
あっても、被転写体42に対しては十分な接着性を示す
ことができなかった。
【0105】比較例2および比較例5においては、被転
写体42に対して優れた接着性を示す基底層24であっ
ても、中間転写記録媒体1の転写部9に対しては十分な
接着性を示すことができなかった。
【0106】比較例3においては、基底層24と最上層
26との間で層分離が起こり、転写性に劣る結果となっ
た。
【0107】比較例4においては、最上層26が接着層
転写シートの背面に粘着するというブロッキングが起こ
った。
【0108】また、比較例1〜3で得られた印画物41
は、パターン転写性に劣っていた。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の印画物の
形成方法によれば、中間転写記録媒体の転写部に対して
適した接着性を有する最上層と、被転写体の表面に対し
て適した接着性を有する基底層と、これら基底層と最上
層の間に配され、これらの何れにも強固に接着する材料
によって形成された中間層とからなる転写性接着層を介
することによって、転写部を、被転写体上に転写して印
画物を形成するので、受容層と被転写体の材質に関わら
ず、転写部を被転写体上に強固に設けることができる。
そのため、転写工程での剥離不良や転写不良が起こら
ず、且つ、品質に優れた印画物を得ることができる。ま
た、接着層転写シートの転写性接着層を、中間転写記録
媒体の転写部上または被転写体上の何れか一方に転写す
る第一転写工程と、その後他の一方に転写する第二転写
工程とによって転写するので、被転写体の形状等に応じ
て、効率的な印画物形成方法を選択することができる。
【0110】また、加熱によって所定の転写パターンで
形成した転写性接着層を転写部上、または、被転写体上
に転写することができるので、その後の経済的に優れる
ローラー転写によって、転写部を所定の転写パターンで
被転写体上に、または、被転写体上に転写された転写性
接着層上に転写し、強固に接着させることができる。
【0111】本発明の印画物の形成方法によって、画像
を伴う転写部は、転写性接着層のうちの最上層との接着
性に優れ、被転写体は転写性接着層のうちの基底層との
接着性に優れるので、被転写体の材質等に関わらず、転
写部を被転写体上に強固に設けることができる。そのた
め、転写不良や画像剥離の起こらない印画物を得ること
ができる。また、身分証明欄を備えたパスポート用紙を
被転写体としたとき、画像を伴う転写部が接着性よく設
けられているので、例えば、顔写真や身分証明事項など
の画像の欠落や転写部の剥がれなどが生じることのない
パスポートとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用される中間転写記録媒体の一例を
示す断面図である。
【図2】本発明で使用される接着層転写シートの一例を
示す断面図である。
【図3】本発明で使用される接着層転写シートの他の一
例を示す断面図である。
【図4】本発明の印画物の形成方法の一例を示す概略模
式図である。
【図5】典型的な中間転写記録媒体の構成を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 中間転写記録媒体 2 基材フィルム 3 剥離層 4 保護層 5 ホログラム層 6 透明蒸着層 7 アンカー層 8 受容層 9 転写部 21、31 接着層転写シート 22 基材シート 23 離型層 24 基底層 25 中間層 26 最上層 27、37 接着層 30 熱溶融性インキ層 39 昇華性染料層 39y イエロー(昇華性染料層) 39m マゼンタ(昇華性染料層) 39c シアン (昇華性染料層) 39b ブラック(昇華性染料層) 41 印画物 42 被転写体 43 サーマルヘッド 44 ローラー 101 中間転写記録媒体 102 基材フィルム 103 剥離層 104 保護層 105 受容層 106 画像 112 転写部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−276700(JP,A) 特開 平7−52522(JP,A) 特開 平10−272849(JP,A) 特開 平10−114195(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40 B41M 3/12 B44C 1/17

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像が形成された中間転写記録媒体の転
    写部を、転写性接着層を介することによって被転写体上
    に転写してなる印画物の形成方法であって、A. (a) 少なくとも基材フィルムと、当該基材フ
    ィルムに剥離可能に設けられた転写部とからなり、当該
    転写部は画像が形成される受容層を有し、画像が形成さ
    れた後の前記転写部を被転写体上に転写するために用い
    られる中間転写記録媒体と、(b) 少なくとも基材シートと、当該基材シート上に剥
    離可能に設けられた転写性接着層とからなり、当該転写
    性接着層が、前記転写部に対して適した接着性を有する
    最上層と、前記最上層とは異なる材料で形成され被転写
    体の表面に対して適した接着性を有する基底層と、これ
    ら基底層と最上層の間に配され、これらの何れにも強固
    に接着する材料によって形成された中間層とを少なくと
    も有し、前記最上層が前記転写部に接着するように配置
    され、前記基底層が前記被転写体に接着するように配置
    された接着層転写シートと、 を準備する工程と、B. 前記転写性接着層を、予め画像が形成された前記
    転写部上、または、前記被転写体上の何れか一方に転写
    する第一転写工程と、C. 前記転写性接着層が転写された前記転写部を前記
    転写性接着層が転写されていない前記被転写体上に、ま
    たは、前記転写性接着層が転写されていない前記転写部
    を前記転写性接着層が転写された前記被転写体上に転写
    する第二転写工程とからなり、 前記第一転写工程が、前記転写性接着層を前記転写部上
    に転写する場合、前記最上層は前記基材シートから最も
    遠くに配置され、前記基底層は前記基材シートの最も近
    くに配置された接着層転写シートが準備され、あるいは
    前記第一転写工程が、前記転写性接着層を前記被転写体
    上に転写する場合、前記基底層は前記基材シートから最
    も遠くに配置され、前記最上層は前記基材シートの最も
    近くに配置された接着層転写シートが準備されることを
    特徴とする、 印画物の形成方法。
  2. 【請求項2】 前記第一転写工程が、加熱された前記転
    写性接着層の転写パターンを、予め画像が形成された前
    記転写部上に熱転写する工程であり、前記第二転写工程
    が、前記転写部上に転写された前記転写性接着層と同じ
    転写パターンの前記転写部を、当該転写性接着層を介し
    て前記被転写体上にローラー転写する工程であることを
    特徴とする請求項1に記載の印画物の形成方法。
  3. 【請求項3】 前記接着層転写シートは、種々の色の昇
    華性染料層および種々の色の熱溶融性インキ層よりなる
    群から選ばれる少なくとも1つの色材層と、前記転写性
    接着層とが前記基材シート上に面順次に設けられてお
    り、前記第一転写工程が、前記中間転写記録媒体の転写
    部上に、前記接着層転写シートの転写性接着層を転写す
    るのに先立って、当該接着層転写シートに設けられた前
    記色材層から色材を移行することによって画像を形成す
    ることを特徴とする請求項2に記載の印画物の形成方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第一転写工程が、加熱された前記転
    写性接着層の転写パターンを、前記被転写体上に熱転写
    する工程であり、前記第二転写工程が、前記被転写体上
    に転写された前記転写性接着層と同じ転写パターンの前
    記転写部が、当該転写性接着層を介して前記中間転写記
    録媒体から前記被転写体上にローラー転写する工程であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の印画物の形成方
    法。
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