JP2004291310A - 印刷シート及び装飾方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱転写プリントシステムを用いて、任意の物品に装飾を施す際に、手間や費用がかからずに必要な画像形成材料を作製でき、かつ容易に任意の物品に画像を形成して装飾をすることができる画像形成材料及びそれを用いた装飾方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の印刷シートは、基材シート上に熱転写手段により少なくとも一層以上からなる仮接着転写層を設け、該転写層上に熱転写手段により画像形成層を設け、該画像形成層に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像を形成したものである。したがって、熱転写プリントシステムを用いて、任意の物品に装飾を施す際に、手間や費用がかからずに必要な画像形成材料を作製でき、かつ容易に任意の物品に画像を形成して装飾をすることができた。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の印刷シートは、基材シート上に熱転写手段により少なくとも一層以上からなる仮接着転写層を設け、該転写層上に熱転写手段により画像形成層を設け、該画像形成層に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像を形成したものである。したがって、熱転写プリントシステムを用いて、任意の物品に装飾を施す際に、手間や費用がかからずに必要な画像形成材料を作製でき、かつ容易に任意の物品に画像を形成して装飾をすることができた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱転写プリントシステムを用いた画像形成材料及びそれを用いた装飾方法に関するものである。また、本発明はインモールド成形等による装飾用の印刷シートにも適用可能である。
【0002】
【従来の技術】
従来、インモールド成形用の加飾には、スクリーン印刷技術が用いられていた。しかし、色数に応じて版を作製しなければならなく、版作製等の余分な手間がかかる、また費用がかかる等の問題がある。そこで、オンデマンドで高精細、また高い意匠性をもたらすため熱転写プリントシステムが有効である。
また、任意物体に装飾する方法として、特許文献1〜5に記載されるように、中間転写記録媒体または転写箔を用いる事例がある。これは中間転写記録媒体上に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像を形成し、その後、ヒートローラーまたはサーマルヘッドによりカード等の平面に再転写するのが一般的である。この場合、中間転写記録媒体の材料選定が必須となる。特にインモールド成形用加飾フィルムとして用いる場合、熱変形しやすい基材等が使われるため、その基材上への材料塗工適性が問題になる。
【0003】
また昇華カラー画像の形成について、種々の基材に対して、その基材にあった中間層及び受像層を設ける必要がなく、特許文献6、7に示されるような転写型受像層を用いることで容易に画像形成が可能となる。一方、これらに記載される転写型受像層は被転写体との密着性を考えた層構成であり、物品上への再転写はできない。
【0004】
【特許文献1】
特開昭62−238791号公報
【特許文献2】
特開平9−234893号公報
【特許文献3】
特開平7−52522号公報
【特許文献4】
特開平7−304247号公報
【特許文献5】
特開平11−268434号公報
【特許文献6】
特開2001−105747号公報
【特許文献7】
特開2002−283750号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、上記の課題を解決するために、熱転写プリントシステムを用いて、任意の物品に装飾を施す際に、手間や費用がかからずに必要な画像形成材料を作製でき、かつ容易に任意の物品に画像を形成して装飾をすることができる画像形成材料及びそれを用いた装飾方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の印刷シートは、請求項1として、基材シート上に熱転写手段により少なくとも一層以上からなる仮接着転写層を設け、該転写層上に熱転写手段により画像形成層を設け、該画像形成層に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像を形成したことを特徴とする。
請求項2として、請求項1に記載する画像を形成した画像形成層上に、少なくとも一層以上からなる接着性保護層を熱転写手段により設けたことを特徴とする。
また、請求項3として、請求項1に記載する仮接着転写層が耐熱滑性層を一方の面に設けた基材の他方の面に接着層兼剥離層、接着層と機能分離された少なくとも2層構成で形成された熱転写リボンを用いて形成されたことを特徴とする。
【0007】
本発明の物品の装飾方法は、請求項4として、請求項1〜3のいずれか一つに記載された印刷シートを、その画像形成層側と任意の物品を重ね合わせて、熱及び圧着により任意の物品に画像を転写させ物品上に画像を形成させることを特徴とする。
また、本発明のインモールド成形を施す物品の装飾方法は、請求項5として、請求項1〜3のいずれか一つに記載された印刷シートをインモールド成形用の加飾転写フィルムとして使用し、その成形された樹脂体上に成形時の工程で、上記の画像を転写して形成することを特徴とする。
本発明の物品の装飾方法は、請求項6として、請求項1〜3のいずれか一つに記載された印刷シートに形成した画像が左右逆画像であり、請求項4または5に記載した物品の装飾方法により得られた物品が、正画像で観賞可能となることを特徴とする。
【0008】
本発明の印刷シートは、基材シート上に熱転写手段により、仮接着転写層、画像形成層を順に設け、該画像形成層に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像を形成したものであるので、基材シート上に塗工方式で直接に層を形成するものではないので、材料の塗工適性が問題になることはない。
インモールド成形用の加飾フィルムとして使用する場合、インモールド成形は一般的にフィルム基材上に画像を形成させ、樹脂を注入し、その印刷画像が形成された印刷層を基材から剥がし、その印刷画像をそのプラスチック成形体上に転写移行させ装飾する。このため、成形加工時に印刷画像がインモールド成形用加飾フィルムから剥がれる機能を持たせなければならない。
【0009】
そこで、色々検討した結果、基材シート上に熱転写手段により少なくとも一層以上からなる仮接着転写層を設け、該転写層上に熱転写手段により画像形成層を設け、該画像形成層に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像を形成することにより、任意の物品に画像を再転写し形成することが可能となった。また、上記の画像形成層上に少なくとも一層以上からなる接着性保護層を熱転写手段により設けることが好ましく、これにより主として、被転写体である任意の物品と画像との接着性が向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、本発明を更に詳しく説明する。
図1は、本発明の印刷シート1である一つの実施形態を示す概略断面図である。図示した印刷シート1は、基材シート2上に、接着層7、接着層兼剥離層8を順に形成した仮接着転写層3を設け、該転写層3上に画像形成層4を設けた構成で、該画像形成層4に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像5が形成されている。但し、接着層7、接着層兼剥離層8の仮接着転写層3は、この印刷シート1とは別個に用意した熱転写リボンから、熱転写手段により、少なくとも一層以上からなる仮接着転写層3を転写して形成したもので、さらに該転写層3上に上記と同様に印刷シート1とは別個に用意した熱転写リボンから、熱転写手段により画像形成層4を転写して形成したものである。
【0011】
また、図2は本発明の印刷シート1である他の実施形態を示す概略断面図であり、基材シート2上に、接着層7、接着層兼剥離層8を順に形成した仮接着転写層3を設け、該転写層3上に画像形成層4を設けた構成で、該画像形成層4に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像5が形成され、また画像形成層4上に、接着性保護層6を形成した構成である。但し、接着層7、接着層兼剥離層8の仮接着転写層3と画像形成層4と接着性保護層6は、全て印刷シート1とは別個に用意した熱転写リボンから、熱転写手段により転写して形成したものである。
【0012】
以下、本発明の印刷シートについて、詳細に説明する。
(基材シート)
印刷シートの基材シート2は、少なくとも一層以上からなる仮接着転写層と画像形成層等を支持し、被転写体に画像形成された仮接着転写層と画像形成層を転写する際の耐熱性、強度等を有するものであれば、限定されるものではない。基材シートとして、例えば、グラシン紙、コンデンサ紙、パラフイン紙等の薄葉紙、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の熱可塑性ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂のフィルム(シート)の単層又は2層以上の積層体、或いはこれら樹脂フィルムと前該紙とを複合した基材、等が挙げられる。
印刷シートをインモールド成形用の加飾転写フィルムとして使用する場合は、成形性を考慮して樹脂フィルムを使用することが望ましい。
この基材シートの厚さは、その強度及び耐熱性等が適切になる様に、材料に応じて適宜変更することが出来るが、その厚さは、好ましくは、2〜100μmである。
【0013】
(仮接着転写層)
接着層7、接着層兼剥離層8等の少なくとも一層以上からなる仮接着転写層3は、印刷シートとは別個に用意した熱転写リボンから、熱転写手段により、転写して形成する。
基材シート上に仮接着転写層を設けた、仮接着転写層用熱転写リボンは、耐熱滑性層を一方の面に設けた基材シートの他方の面に、接着層兼剥離層、接着層と機能分離された少なくとも2層構成で形成されていることが好ましい。
【0014】
仮接着転写層用熱転写リボンを構成する接着層兼剥離層用樹脂としては、サーマルヘッド加熱等の熱転写手段により基材シートから剥がれ、画像形成層がその層に容易に密着し、さらに成形加工時またはヒートローラー等によるプラスチック材への熱転写時にハクリ可能とならなければならない。このため、基材シート上に接着層兼剥離層、剥離層(再転写時に剥離界面となる)、接着層の順に3層として機能分離しても良い。接着層兼剥離層用樹脂、または、剥離層用樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、アクリルポリオール樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリアミドイミ樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ノルボルネン樹脂等が挙げられ、再転写性を向上するためにカルナバワックス、シリコーンオイル、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、フッ素樹脂等の離型成分を含有することが好ましい。接着層兼剥離層の厚さは、通常0.1〜5μmが好ましい。
【0015】
さらに、この熱転写リボンを構成する接着層としては、例えば、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂等の如く熱時接着性の良好な樹脂から、適当なガラス転移温度を有するものを選択することが好ましい。特に、被転写体への密着性を考慮し、ガラス転移温度Tgが50℃〜100℃の熱可塑性樹脂からなることが好ましい。ここにおける被転写体とは、アクリルフィルムやポリエステルフィルム等の上記に説明した印刷シートの基材シートである。
接着性や、サーマルヘッド等の加熱手段にて全面ではなく一部がパターン形成される場合には、前記に挙げたような樹脂は分子量の小さい方が好ましい。接着層の厚さは、通常0.1〜5μmが好ましい。
【0016】
(画像形成層)
画像形成層4は、溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像を受容する層であり、受容層とも言える。この画像形成層は、印刷シートとは別個に用意した熱転写リボンから、基材シート上の仮接着転写層の上に、熱転写手段により、転写して形成する。
基材シート上に画像形成層、つまり受容層を設けた、受容層用熱転写リボンについて、以下に説明する。
受容層用熱転写リボンにおける基材シート上に剥離可能に設ける昇華性染料受容層は、任意の被転写体上に転写された後、熱転写シートから移行してくる昇華性染料を受容し、形成された画像を維持するためのものである。受容層を形成するための樹脂としては、例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアクリルエステル等のビニルポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、等のポリエステル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂等を挙げることができる。特に好ましい樹脂は、ビニル系樹脂、およびポリエステル系樹脂である。
【0017】
また、受容層の構成成分として、他の追加成分を添加することもできる。このような追加成分としては、たとえば、エポキシ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルスチレン変性シリコーンなどの離型性成分や蛍光染料、蛍光顔料、蛍光増白剤といった受容層を、着色しセキュリティー機能や外観意匠性を設ける成分や、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定化剤、クエンチャーといった形成された画像の保存性を向上させる成分などを添加することができる。
また、上記の受容層は昇華型熱転写画像を受容するもので、説明したが、溶融型熱転写画像を受容する場合は、上記と同様の樹脂が使用でき、離型性成分は必要ないが、その他の添加剤は上記と同様に使用することができる。
受容層の厚さは、通常0.1〜5μmが好ましい。
【0018】
さらに、被転写体との接着性を向上させるために、接着層を設けてもよい。接着層成分としては、例えば、アクリル樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂のような加熱時接着性の良好な樹脂で形成することができる。接着層の厚さは、通常0.1〜5μmが好ましい。
【0019】
(接着性保護層)
接着性保護層6は、印刷シートにおける画像形成層に形成された熱転写画像を保護し、さらに任意の物品である被転写体へ画像を転写する際の接着性、密着性を向上させるものである。この接着性保護層は、印刷シートとは別個に用意した保護層用熱転写リボンから、基材シート上の画像形成層の上に、熱転写手段により、転写して形成する。
接着性保護層形成用樹脂としては、サーマルヘッド等の加熱により基材から剥がれ、さらに、被転写体に密着しなければならない。このため、必要に応じて、剥離層及び接着層の2層構成にしてもよい。ここにおける被転写体とは、ABS樹脂、塩ビ等のプラスチック材料やインモールド成形加工時に注入されるアクリル樹脂等のことである。剥離層形成用樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物、触媒硬化型樹脂、このほかに必要に応じて、滑り性、転写性を向上すべく、有機フィラー及び/又は無機フィラーを適宜添加することが出来る。また、帯電性を制御するために帯電防止剤を添加しても良い。
また、保護層用熱転写リボンにおける接着層は、上記の仮接着転写層用熱転写リボンで説明した接着層と同様の材料と構成で形成することができる。
【0020】
以上の仮接着転写層用熱転写リボン、受容層用熱転写リボン、保護層用熱転写リボンの3種の熱転写リボンの説明を行なったが、それらの熱転写リボンが同一の基材シート上に、面順次に繰り返し形成したものでも、また同一の基材シート上に、仮接着転写層、受容層、保護層の中のいずれか2つを面順次に繰り返し形成したものでも、また仮接着転写層、受容層、保護層の3つをそれぞれ別個の基材シート上に形成した熱転写リボンでも良い。
このような熱転写リボンにおける基材シートとしては、従来の熱転写リボンに使用されていると同じ基材シートがそのまま用いることが出来ると共に、その他のものも使用することが出来、特に制限されない。具体的には、印刷シートで説明した基材シートと同様のものが使用できる。
【0021】
また、基材の耐熱性を向上させるため、サーマルヘッドとの滑り性を制御するため耐熱滑性層を設けても良い。
耐熱滑性層を形成する樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル―酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂、スチレン―ブタジエン共重合体樹脂、アクリルポリオール、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタン又はエポキシのプレポリマー、ニトロセルロース樹脂、セルロースナイトレート樹脂、セルロースアセトプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテートヒドロジエンフタレート樹脂、酢酸セルロース樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。
【0022】
これらの樹脂からなる耐熱滑性層に添加或いは上塗りする滑り性付与剤としては、燐酸エステル、シリコーンオイル、グラファイトパウダー、シリコーン系グラフトポリマー、フッ素系グラフトポリマー、アクリルシリコーングラフトポリマー、アクリルシロキサン、アリールシロキサン等のシリコーン重合が挙げられるが、好ましくは、ポリオール、例えばポリアルコール高分子化合物とポリイソシアネート化合物及び燐酸エステル系化合物からなる層であり、更に充填剤を添加することが望ましい。
耐熱滑性層は、上記に記載した樹脂、滑り性付与剤、更に充填剤を適当な溶剤により、溶解又は分解させて、耐熱滑性層形成用インキを調整し、これを、上記の基材シートの裏面に、例えばグラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースコーティング法等の形成手段により塗布し、乾燥して形成することができる。
【0023】
(被転写体)
本発明で、印刷シートに形成した熱転写画像を転写して画像が形成される任意の物品である被転写体としては、以下のような基材から構成することができる。例えば天燃パルプ紙、コート紙、トレーシングペーパー、転写時の熱で変形しないプラスチックフイルム、ガラス、金属、セラミックス、木材、布等いずれのものでもよい。
天然パルプ紙は特に限定されず、例えば、上質紙、アート紙、軽量コート紙、微塗工紙、コート紙、キャストコート紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、熱転写用紙等が挙げられる。
【0024】
被転写体の形状・用途についても、株券、証券、証書、通帳類、乗車券、車馬券、印紙、切手、鑑賞券、入場券、チケット等の金券類、キャッシュカード、クレジットカード、プリペイドカード、メンバーズカード、グリーティングカード、ハガキ、名刺、運転免許証、ICカード、光カードなどのカード類、カートン、容器等のケース類、バッグ類、帳票類、封筒、タグ、OHPシート、スライドフィルム、しおり、カレンダー、ポスター、パンフレット、メニュー、パスポート、POP用品、コースター、ディスプレイ、ネームプレート、キーボード、化粧品、腕時計、ライター等の装身具、文房具、レポート用紙など文具類、建材、パネル、エンブレム、キー、布、衣類、履物、ラジオ、テレビ、電卓、OA機器等の装置類、各種見本帳、アルバム、また、コンピュータグラフィックスの出力、医療画像出力等、種類を問うものではない。
【0025】
印刷シートをインモールド成形用の加飾転写フィルムとして使用する場合は、その印刷シートに形成した熱転写画像を転写して画像が形成される被転写体、つまり成形樹脂としては、成形加工適性を有する熱可塑性の樹脂が挙げられる。例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ABS樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩ビ系樹脂、ポリプロピレン樹脂等が挙げられる。
【0026】
(物品の装飾方法)
本発明の物品の装飾方法は、上記に説明した印刷シートを、その画像形成層側と任意の物品を重ね合わせて、熱及び圧着により任意の物品に画像を転写させ物品上に画像を形成させるものである。
図3に、本発明の印刷シートを用いて、物品上に画像を転写した画像形成物の一例を示す概略図を示した。この使用した印刷シート1は、基材シート2上に、接着層7、接着層兼剥離層8を順に形成した仮接着転写層3を設け、また該転写層3上に画像形成層4を設けた構成で、該画像形成層4に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像5が形成されたものである。この印刷シート1の画像形成層4側と物品9を重ね合わせて、熱及び圧着により、物品9に、画像形成層4、接着層兼剥離層8が物品9上に転写して、物品9上に画像5が形成された画像形成物10となる。この例では、印刷シート1から、画像形成層4、接着層兼剥離層8が基材シートから剥離して転写したものであるが、画像形成層4のみ転写し、接着層兼剥離層8が基材シート2側に残存したり、また接着層兼剥離層8が凝集破壊して、基材シート2に残存する部分と、物品に転写する部分と分かれる形態であってもよい。
また、上記の例のみならず、画像の形成された画像形成層の上に接着性保護層が設けられた印刷シートを使用して、物品に転写して、画像を形成することも可能である。
印刷シートの画像形成層への熱転写画像の形成方法は、サーマルヘッド等の加熱デバイスを使用でき、印刷シートの画像形成層と、熱転写シートの色材転写層を接するように圧接し、画像情報に応じて、加熱デバイスの発熱部分を選択的に発熱させ、熱転写シート上の色材転写層の色材(染料)あるいは色材転写層を画像形成層に移行転写させる。尚、色材(染料)の移行転写は昇華転写記録であり、色材転写層の転写は熱溶融転写記録であり、その転写は両者のいずれか一つ、あるいは両方とも同一画像形成層に実施することができる。
【0027】
上記の熱転写画像の形成された画像形成層を含めた仮接着転写層を、任意の物品である被転写体に転写する手段は、画像が形成された画像形成層と被転写体とを接するように、圧接して、サーマルヘッドや、ホットスタンプ、熱ロール等の加熱手段が利用できる。
また、印刷シートをインモールド成形用の加飾転写フィルムとして使用する場合は、その加飾転写フィルムを射出成形の雌雄両金型間に配置した後、流動状態の樹脂を型内に射出充填し、樹脂成形物の成形と同時に、その樹脂成形物表面に該転写シートを積層して、そして基材シートを剥離して、画像を有する画像形成層、仮接着転写層を転写して、樹脂成形物表面を加飾できる。
【0028】
上記のように、印刷シートの熱転写画像の形成された画像形成層を含めた仮接着転写層を、任意の物品である被転写体に転写する手段は、サーマルヘッドや、ホットスタンプ、熱ロール等の加熱手段や、インモールド成形と同時に、成形時の加熱、加圧条件により、成形品の表面に印刷シートの熱転写画像の形成された画像形成層を含めた仮接着転写層を転写する方法が挙げられる。
上記のいずれの方法においても、使用する印刷シートにおいて、画像形成層に形成した熱転写画像は、印刷シートの基材シートを下にして、上に画像形成された画像形成層を外側にして、観察した画像は左右逆画像にして、その印刷シートを用いて、任意の物品に画像を転写させた物品は、その表面に正画像が形成され、違和感のない正常な画像が観賞できる。
【0029】
【実施例】
以下に実施例をあげて、本発明をさらに具体的に説明する。尚、文中部または%とあるのは重量基準である。
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製ルミラー)の一方の面に、下記の耐熱滑性層用インキをワイヤーバーコーティング法により塗布、乾燥後、さらに加熱熟成して硬化処理を施し、乾燥時で1g/m2の塗工量で耐熱滑性層を形成し、耐熱滑性層付基材シートを用意した。
【0030】
(耐熱滑性層用インキの組成)
・ポリビニルブチラール樹脂 3.6部
(積水化学工業(株)製 エスレックBX−1)
・ポリイソシアネート 19.2部
(大日本インキ化学工業(株)製バーノックD750−45)
・リン酸エステル系界面活性剤 2.9部
(第一工業製薬(株)製 プライサーフA208S)
・リン酸エステル系界面活性剤 0.3部
(東邦化学(株)製 フォスファノールRD720)
・タルク 0.2部
(日本タルク(株)製:Y/X=0.03)
・メチルエチルケトン 33.0部
・トルエン 33.0部
【0031】
<受容層用熱転写リボン>
下記インキを作製し、耐熱滑性層付基材シートの耐熱滑性層とは反対面に乾燥時で2g/m2の塗工量で、ワイヤーバーにて塗工し、ドライヤーで仮乾燥後、100℃のオーブン中で2分間乾燥し、受容層を形成した。
(受容層用インキの組成)
・塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂 100部
SOLBIN CL(日信化学工業(株)製)
・エポキシ変性シリコーン 7.5部
X−22−3000T(信越化学工業(株)製)
・メチルスチレン変性シリコーン 7.5部
X−24−510(信越化学工業(株)製)
・ポリエーテル変性シリコーン 5部
FZ2101(日本ユニカー(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0032】
下記インキを作製し、上記の受容層上に、乾燥時で1.5g/m2の塗工量でワイヤーバーにて塗工し、ドライヤーで仮乾燥後、100℃のオーブン中で2分間乾燥し、接着層を形成し、受容層用熱転写リボンを作製した。
(接着層用インキの組成)
・塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂 100部
SOLBIN CL(日信化学工業(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0033】
<仮接着転写層用熱転写リボン1>
下記の接着層兼剥離層用インキを作製し、耐熱滑性層付基材シートの耐熱滑性層とは反対面に、乾燥時で1g/m2の塗工量で、ワイヤーバーにて塗工し、ドライヤーで仮乾燥後、接着層剥離層を形成し、その剥離層上に、下記の剥離層用インキで、乾燥時で1g/m2の塗工量で塗工し、ドライヤーで仮乾燥し、剥離層を形成し、さらに、その剥離層上に下記の接着層用インキを乾燥時で1g/m2の塗工量で塗工し、ドライヤーで仮乾燥後80℃のオーブン中で2分間乾燥し、接着層を形成して、仮接着転写層用熱転写リボン1を作製した。
(接着層兼剥離層用インキの組成)
・アクリル樹脂 100部
BR−87(三菱レイヨン(株)製)
・ポリエステル樹脂 2部
バイロン200(東洋紡績(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0034】
(剥離層用インキの組成)
・カルナバワックス 15部
・エチレン・酢酸ビニル共重合体 15部
・酸化マイクロクリスタリンワックス 5部
・水 130部
【0035】
(接着層用インキの組成)
・ポリエステル樹脂 100部
バイロン700(東洋紡績(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0036】
<仮接着転写層用熱転写リボン2>
下記の接着層兼剥離層用インキを作製し、耐熱滑性層付基材シートの耐熱滑性層とは反対面に、乾燥時で1.5g/m2の塗工量で、ワイヤーバーにて塗工し、ドライヤーで仮乾燥後、接着層剥離層を形成し、その剥離層上に、下記の接着層用インキで、乾燥時で1g/m2の塗工量で塗工し、ドライヤーで仮乾燥後80℃のオーブン中で2分間乾燥し、接着層を形成して、仮接着転写層用熱転写リボン2を作製した。
(接着層兼剥離層用インキの組成)
・シリコーン変性アクリル樹脂 100部
セルトップ227(ダイセル化学工業(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0037】
(接着層用インキの組成)
・ポリエステル樹脂 100部
バイロン700(東洋紡績(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0038】
<保護層用熱転写リボン>
下記の剥離層用インキを作製し、耐熱滑性層付基材シートの耐熱滑性層とは反対面に、乾燥時で1g/m2の塗工量で、ワイヤーバーにて塗工し、ドライヤーで仮乾燥後、剥離層を形成し、その剥離層上に下記の接着層用インキで、乾燥時で1g/m2の塗工量で塗工し、ドライヤーで仮乾燥後80℃のオーブン中で2分間乾燥し、接着層を形成し、保護層用熱転写リボンを作製した。
(剥離層用インキの組成)
・アクリル樹脂 100部
BR−87(三菱レイヨン(株)製)
・ポリエステル樹脂 2部
バイロン200(東洋紡績(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0039】
(接着層用インキの組成)
・ポリエステル樹脂 100部
バイロン700(東洋紡績(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0040】
(仮接着層転写条件)
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%固定、ライン周期あたりのパルス数を200個に固定した。
上記条件にて、被転写体である三菱レイヨン社製アクリルシート(商品名:アクリルプレン 厚さ200μm)に、上記の仮接着転写層用熱転写リボン1または2を用いて、仮接着転写層を転写した。
【0041】
(受容層転写条件)
上記条件で基材シート上に仮接着転写層を転写したサンプルの仮接着転写層上に、下記条件にて受容層(画像形成層)を転写させ、印刷シート1、2を用意した。
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%固定、ライン周期あたりのパルス数を210個に固定した。
【0042】
(Mg画像の画像印字条件)
上記方法で形成した印刷シートと、市販のオリンパス光学工業(株)製デジタルカラープリンターP−400用インクリボン(品名:P−RBN)のMg染料層を重ね、下記印画条件でMg画像を形成させた。
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%固定、ライン周期あたりのパルス数を180個に固定した。
【0043】
(接着性保護層転写条件)
上記画像上に、上記に用意した保護層用熱転写リボンを使用して、接着性保護層を下記条件にて形成させ、印刷シート1、2を作製した。尚、印刷シート1は仮接着転写層用熱転写リボン1を使用して得られたもの、印刷シート2は仮接着転写層用熱転写リボン2を使用して得られたものである。
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%固定、ライン周期あたりのパルス数を165個に固定する。
【0044】
(評価方法)
上記の各画像形成された印刷シート1、2を、下記条件のヒートローラーを通し、プラスチック材料(三菱レイヨン社製アクリルシート 商品名:アクリルプレン 厚さ200μm)に再転写するかを確認した。尚、印刷シートの接着性保護層とプラスチック材料が接する条件である。
・ヒートシーラー テスター産業(株)社製
・温度 125℃
・印圧 2.5kgf/cm2
・速度 2mm/sec
【0045】
(結果)
得られた印刷シート1及び2は、上記の実施例に示される材料を用い、上記方法により転写することにより、容易にプラスチック材料に加飾可能となった。
【0046】
【発明の効果】
本発明の印刷シートは、基材シート上に熱転写手段により少なくとも一層以上からなる仮接着転写層を設け、該転写層上に熱転写手段により画像形成層を設け、該画像形成層に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像を形成したものである。したがって、熱転写プリントシステムを用いて、任意の物品に装飾を施す際に、手間や費用がかからずに必要な画像形成材料を作製でき、かつ容易に任意の物品に画像を形成して装飾をすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷シートである一つの実施形態を示す概略断面図である。
【図2】本発明の印刷シートである他の実施形態を示す概略断面図である。
【図3】本発明の印刷シートを用いて、物品上に画像を転写した画像形成物の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 印刷シート
2 基材シート
3 仮接着転写層
4 画像形成層
5 画像
6 接着性保護層
7 接着層
8 接着層兼剥離層
9 物品
10 画像形成物
【発明の属する技術分野】
本発明は熱転写プリントシステムを用いた画像形成材料及びそれを用いた装飾方法に関するものである。また、本発明はインモールド成形等による装飾用の印刷シートにも適用可能である。
【0002】
【従来の技術】
従来、インモールド成形用の加飾には、スクリーン印刷技術が用いられていた。しかし、色数に応じて版を作製しなければならなく、版作製等の余分な手間がかかる、また費用がかかる等の問題がある。そこで、オンデマンドで高精細、また高い意匠性をもたらすため熱転写プリントシステムが有効である。
また、任意物体に装飾する方法として、特許文献1〜5に記載されるように、中間転写記録媒体または転写箔を用いる事例がある。これは中間転写記録媒体上に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像を形成し、その後、ヒートローラーまたはサーマルヘッドによりカード等の平面に再転写するのが一般的である。この場合、中間転写記録媒体の材料選定が必須となる。特にインモールド成形用加飾フィルムとして用いる場合、熱変形しやすい基材等が使われるため、その基材上への材料塗工適性が問題になる。
【0003】
また昇華カラー画像の形成について、種々の基材に対して、その基材にあった中間層及び受像層を設ける必要がなく、特許文献6、7に示されるような転写型受像層を用いることで容易に画像形成が可能となる。一方、これらに記載される転写型受像層は被転写体との密着性を考えた層構成であり、物品上への再転写はできない。
【0004】
【特許文献1】
特開昭62−238791号公報
【特許文献2】
特開平9−234893号公報
【特許文献3】
特開平7−52522号公報
【特許文献4】
特開平7−304247号公報
【特許文献5】
特開平11−268434号公報
【特許文献6】
特開2001−105747号公報
【特許文献7】
特開2002−283750号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、上記の課題を解決するために、熱転写プリントシステムを用いて、任意の物品に装飾を施す際に、手間や費用がかからずに必要な画像形成材料を作製でき、かつ容易に任意の物品に画像を形成して装飾をすることができる画像形成材料及びそれを用いた装飾方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の印刷シートは、請求項1として、基材シート上に熱転写手段により少なくとも一層以上からなる仮接着転写層を設け、該転写層上に熱転写手段により画像形成層を設け、該画像形成層に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像を形成したことを特徴とする。
請求項2として、請求項1に記載する画像を形成した画像形成層上に、少なくとも一層以上からなる接着性保護層を熱転写手段により設けたことを特徴とする。
また、請求項3として、請求項1に記載する仮接着転写層が耐熱滑性層を一方の面に設けた基材の他方の面に接着層兼剥離層、接着層と機能分離された少なくとも2層構成で形成された熱転写リボンを用いて形成されたことを特徴とする。
【0007】
本発明の物品の装飾方法は、請求項4として、請求項1〜3のいずれか一つに記載された印刷シートを、その画像形成層側と任意の物品を重ね合わせて、熱及び圧着により任意の物品に画像を転写させ物品上に画像を形成させることを特徴とする。
また、本発明のインモールド成形を施す物品の装飾方法は、請求項5として、請求項1〜3のいずれか一つに記載された印刷シートをインモールド成形用の加飾転写フィルムとして使用し、その成形された樹脂体上に成形時の工程で、上記の画像を転写して形成することを特徴とする。
本発明の物品の装飾方法は、請求項6として、請求項1〜3のいずれか一つに記載された印刷シートに形成した画像が左右逆画像であり、請求項4または5に記載した物品の装飾方法により得られた物品が、正画像で観賞可能となることを特徴とする。
【0008】
本発明の印刷シートは、基材シート上に熱転写手段により、仮接着転写層、画像形成層を順に設け、該画像形成層に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像を形成したものであるので、基材シート上に塗工方式で直接に層を形成するものではないので、材料の塗工適性が問題になることはない。
インモールド成形用の加飾フィルムとして使用する場合、インモールド成形は一般的にフィルム基材上に画像を形成させ、樹脂を注入し、その印刷画像が形成された印刷層を基材から剥がし、その印刷画像をそのプラスチック成形体上に転写移行させ装飾する。このため、成形加工時に印刷画像がインモールド成形用加飾フィルムから剥がれる機能を持たせなければならない。
【0009】
そこで、色々検討した結果、基材シート上に熱転写手段により少なくとも一層以上からなる仮接着転写層を設け、該転写層上に熱転写手段により画像形成層を設け、該画像形成層に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像を形成することにより、任意の物品に画像を再転写し形成することが可能となった。また、上記の画像形成層上に少なくとも一層以上からなる接着性保護層を熱転写手段により設けることが好ましく、これにより主として、被転写体である任意の物品と画像との接着性が向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、本発明を更に詳しく説明する。
図1は、本発明の印刷シート1である一つの実施形態を示す概略断面図である。図示した印刷シート1は、基材シート2上に、接着層7、接着層兼剥離層8を順に形成した仮接着転写層3を設け、該転写層3上に画像形成層4を設けた構成で、該画像形成層4に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像5が形成されている。但し、接着層7、接着層兼剥離層8の仮接着転写層3は、この印刷シート1とは別個に用意した熱転写リボンから、熱転写手段により、少なくとも一層以上からなる仮接着転写層3を転写して形成したもので、さらに該転写層3上に上記と同様に印刷シート1とは別個に用意した熱転写リボンから、熱転写手段により画像形成層4を転写して形成したものである。
【0011】
また、図2は本発明の印刷シート1である他の実施形態を示す概略断面図であり、基材シート2上に、接着層7、接着層兼剥離層8を順に形成した仮接着転写層3を設け、該転写層3上に画像形成層4を設けた構成で、該画像形成層4に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像5が形成され、また画像形成層4上に、接着性保護層6を形成した構成である。但し、接着層7、接着層兼剥離層8の仮接着転写層3と画像形成層4と接着性保護層6は、全て印刷シート1とは別個に用意した熱転写リボンから、熱転写手段により転写して形成したものである。
【0012】
以下、本発明の印刷シートについて、詳細に説明する。
(基材シート)
印刷シートの基材シート2は、少なくとも一層以上からなる仮接着転写層と画像形成層等を支持し、被転写体に画像形成された仮接着転写層と画像形成層を転写する際の耐熱性、強度等を有するものであれば、限定されるものではない。基材シートとして、例えば、グラシン紙、コンデンサ紙、パラフイン紙等の薄葉紙、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の熱可塑性ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂のフィルム(シート)の単層又は2層以上の積層体、或いはこれら樹脂フィルムと前該紙とを複合した基材、等が挙げられる。
印刷シートをインモールド成形用の加飾転写フィルムとして使用する場合は、成形性を考慮して樹脂フィルムを使用することが望ましい。
この基材シートの厚さは、その強度及び耐熱性等が適切になる様に、材料に応じて適宜変更することが出来るが、その厚さは、好ましくは、2〜100μmである。
【0013】
(仮接着転写層)
接着層7、接着層兼剥離層8等の少なくとも一層以上からなる仮接着転写層3は、印刷シートとは別個に用意した熱転写リボンから、熱転写手段により、転写して形成する。
基材シート上に仮接着転写層を設けた、仮接着転写層用熱転写リボンは、耐熱滑性層を一方の面に設けた基材シートの他方の面に、接着層兼剥離層、接着層と機能分離された少なくとも2層構成で形成されていることが好ましい。
【0014】
仮接着転写層用熱転写リボンを構成する接着層兼剥離層用樹脂としては、サーマルヘッド加熱等の熱転写手段により基材シートから剥がれ、画像形成層がその層に容易に密着し、さらに成形加工時またはヒートローラー等によるプラスチック材への熱転写時にハクリ可能とならなければならない。このため、基材シート上に接着層兼剥離層、剥離層(再転写時に剥離界面となる)、接着層の順に3層として機能分離しても良い。接着層兼剥離層用樹脂、または、剥離層用樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、アクリルポリオール樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリアミドイミ樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ノルボルネン樹脂等が挙げられ、再転写性を向上するためにカルナバワックス、シリコーンオイル、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、フッ素樹脂等の離型成分を含有することが好ましい。接着層兼剥離層の厚さは、通常0.1〜5μmが好ましい。
【0015】
さらに、この熱転写リボンを構成する接着層としては、例えば、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂等の如く熱時接着性の良好な樹脂から、適当なガラス転移温度を有するものを選択することが好ましい。特に、被転写体への密着性を考慮し、ガラス転移温度Tgが50℃〜100℃の熱可塑性樹脂からなることが好ましい。ここにおける被転写体とは、アクリルフィルムやポリエステルフィルム等の上記に説明した印刷シートの基材シートである。
接着性や、サーマルヘッド等の加熱手段にて全面ではなく一部がパターン形成される場合には、前記に挙げたような樹脂は分子量の小さい方が好ましい。接着層の厚さは、通常0.1〜5μmが好ましい。
【0016】
(画像形成層)
画像形成層4は、溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像を受容する層であり、受容層とも言える。この画像形成層は、印刷シートとは別個に用意した熱転写リボンから、基材シート上の仮接着転写層の上に、熱転写手段により、転写して形成する。
基材シート上に画像形成層、つまり受容層を設けた、受容層用熱転写リボンについて、以下に説明する。
受容層用熱転写リボンにおける基材シート上に剥離可能に設ける昇華性染料受容層は、任意の被転写体上に転写された後、熱転写シートから移行してくる昇華性染料を受容し、形成された画像を維持するためのものである。受容層を形成するための樹脂としては、例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアクリルエステル等のビニルポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、等のポリエステル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂等を挙げることができる。特に好ましい樹脂は、ビニル系樹脂、およびポリエステル系樹脂である。
【0017】
また、受容層の構成成分として、他の追加成分を添加することもできる。このような追加成分としては、たとえば、エポキシ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルスチレン変性シリコーンなどの離型性成分や蛍光染料、蛍光顔料、蛍光増白剤といった受容層を、着色しセキュリティー機能や外観意匠性を設ける成分や、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定化剤、クエンチャーといった形成された画像の保存性を向上させる成分などを添加することができる。
また、上記の受容層は昇華型熱転写画像を受容するもので、説明したが、溶融型熱転写画像を受容する場合は、上記と同様の樹脂が使用でき、離型性成分は必要ないが、その他の添加剤は上記と同様に使用することができる。
受容層の厚さは、通常0.1〜5μmが好ましい。
【0018】
さらに、被転写体との接着性を向上させるために、接着層を設けてもよい。接着層成分としては、例えば、アクリル樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂のような加熱時接着性の良好な樹脂で形成することができる。接着層の厚さは、通常0.1〜5μmが好ましい。
【0019】
(接着性保護層)
接着性保護層6は、印刷シートにおける画像形成層に形成された熱転写画像を保護し、さらに任意の物品である被転写体へ画像を転写する際の接着性、密着性を向上させるものである。この接着性保護層は、印刷シートとは別個に用意した保護層用熱転写リボンから、基材シート上の画像形成層の上に、熱転写手段により、転写して形成する。
接着性保護層形成用樹脂としては、サーマルヘッド等の加熱により基材から剥がれ、さらに、被転写体に密着しなければならない。このため、必要に応じて、剥離層及び接着層の2層構成にしてもよい。ここにおける被転写体とは、ABS樹脂、塩ビ等のプラスチック材料やインモールド成形加工時に注入されるアクリル樹脂等のことである。剥離層形成用樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物、触媒硬化型樹脂、このほかに必要に応じて、滑り性、転写性を向上すべく、有機フィラー及び/又は無機フィラーを適宜添加することが出来る。また、帯電性を制御するために帯電防止剤を添加しても良い。
また、保護層用熱転写リボンにおける接着層は、上記の仮接着転写層用熱転写リボンで説明した接着層と同様の材料と構成で形成することができる。
【0020】
以上の仮接着転写層用熱転写リボン、受容層用熱転写リボン、保護層用熱転写リボンの3種の熱転写リボンの説明を行なったが、それらの熱転写リボンが同一の基材シート上に、面順次に繰り返し形成したものでも、また同一の基材シート上に、仮接着転写層、受容層、保護層の中のいずれか2つを面順次に繰り返し形成したものでも、また仮接着転写層、受容層、保護層の3つをそれぞれ別個の基材シート上に形成した熱転写リボンでも良い。
このような熱転写リボンにおける基材シートとしては、従来の熱転写リボンに使用されていると同じ基材シートがそのまま用いることが出来ると共に、その他のものも使用することが出来、特に制限されない。具体的には、印刷シートで説明した基材シートと同様のものが使用できる。
【0021】
また、基材の耐熱性を向上させるため、サーマルヘッドとの滑り性を制御するため耐熱滑性層を設けても良い。
耐熱滑性層を形成する樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル―酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂、スチレン―ブタジエン共重合体樹脂、アクリルポリオール、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタン又はエポキシのプレポリマー、ニトロセルロース樹脂、セルロースナイトレート樹脂、セルロースアセトプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテートヒドロジエンフタレート樹脂、酢酸セルロース樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。
【0022】
これらの樹脂からなる耐熱滑性層に添加或いは上塗りする滑り性付与剤としては、燐酸エステル、シリコーンオイル、グラファイトパウダー、シリコーン系グラフトポリマー、フッ素系グラフトポリマー、アクリルシリコーングラフトポリマー、アクリルシロキサン、アリールシロキサン等のシリコーン重合が挙げられるが、好ましくは、ポリオール、例えばポリアルコール高分子化合物とポリイソシアネート化合物及び燐酸エステル系化合物からなる層であり、更に充填剤を添加することが望ましい。
耐熱滑性層は、上記に記載した樹脂、滑り性付与剤、更に充填剤を適当な溶剤により、溶解又は分解させて、耐熱滑性層形成用インキを調整し、これを、上記の基材シートの裏面に、例えばグラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースコーティング法等の形成手段により塗布し、乾燥して形成することができる。
【0023】
(被転写体)
本発明で、印刷シートに形成した熱転写画像を転写して画像が形成される任意の物品である被転写体としては、以下のような基材から構成することができる。例えば天燃パルプ紙、コート紙、トレーシングペーパー、転写時の熱で変形しないプラスチックフイルム、ガラス、金属、セラミックス、木材、布等いずれのものでもよい。
天然パルプ紙は特に限定されず、例えば、上質紙、アート紙、軽量コート紙、微塗工紙、コート紙、キャストコート紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、熱転写用紙等が挙げられる。
【0024】
被転写体の形状・用途についても、株券、証券、証書、通帳類、乗車券、車馬券、印紙、切手、鑑賞券、入場券、チケット等の金券類、キャッシュカード、クレジットカード、プリペイドカード、メンバーズカード、グリーティングカード、ハガキ、名刺、運転免許証、ICカード、光カードなどのカード類、カートン、容器等のケース類、バッグ類、帳票類、封筒、タグ、OHPシート、スライドフィルム、しおり、カレンダー、ポスター、パンフレット、メニュー、パスポート、POP用品、コースター、ディスプレイ、ネームプレート、キーボード、化粧品、腕時計、ライター等の装身具、文房具、レポート用紙など文具類、建材、パネル、エンブレム、キー、布、衣類、履物、ラジオ、テレビ、電卓、OA機器等の装置類、各種見本帳、アルバム、また、コンピュータグラフィックスの出力、医療画像出力等、種類を問うものではない。
【0025】
印刷シートをインモールド成形用の加飾転写フィルムとして使用する場合は、その印刷シートに形成した熱転写画像を転写して画像が形成される被転写体、つまり成形樹脂としては、成形加工適性を有する熱可塑性の樹脂が挙げられる。例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ABS樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩ビ系樹脂、ポリプロピレン樹脂等が挙げられる。
【0026】
(物品の装飾方法)
本発明の物品の装飾方法は、上記に説明した印刷シートを、その画像形成層側と任意の物品を重ね合わせて、熱及び圧着により任意の物品に画像を転写させ物品上に画像を形成させるものである。
図3に、本発明の印刷シートを用いて、物品上に画像を転写した画像形成物の一例を示す概略図を示した。この使用した印刷シート1は、基材シート2上に、接着層7、接着層兼剥離層8を順に形成した仮接着転写層3を設け、また該転写層3上に画像形成層4を設けた構成で、該画像形成層4に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像5が形成されたものである。この印刷シート1の画像形成層4側と物品9を重ね合わせて、熱及び圧着により、物品9に、画像形成層4、接着層兼剥離層8が物品9上に転写して、物品9上に画像5が形成された画像形成物10となる。この例では、印刷シート1から、画像形成層4、接着層兼剥離層8が基材シートから剥離して転写したものであるが、画像形成層4のみ転写し、接着層兼剥離層8が基材シート2側に残存したり、また接着層兼剥離層8が凝集破壊して、基材シート2に残存する部分と、物品に転写する部分と分かれる形態であってもよい。
また、上記の例のみならず、画像の形成された画像形成層の上に接着性保護層が設けられた印刷シートを使用して、物品に転写して、画像を形成することも可能である。
印刷シートの画像形成層への熱転写画像の形成方法は、サーマルヘッド等の加熱デバイスを使用でき、印刷シートの画像形成層と、熱転写シートの色材転写層を接するように圧接し、画像情報に応じて、加熱デバイスの発熱部分を選択的に発熱させ、熱転写シート上の色材転写層の色材(染料)あるいは色材転写層を画像形成層に移行転写させる。尚、色材(染料)の移行転写は昇華転写記録であり、色材転写層の転写は熱溶融転写記録であり、その転写は両者のいずれか一つ、あるいは両方とも同一画像形成層に実施することができる。
【0027】
上記の熱転写画像の形成された画像形成層を含めた仮接着転写層を、任意の物品である被転写体に転写する手段は、画像が形成された画像形成層と被転写体とを接するように、圧接して、サーマルヘッドや、ホットスタンプ、熱ロール等の加熱手段が利用できる。
また、印刷シートをインモールド成形用の加飾転写フィルムとして使用する場合は、その加飾転写フィルムを射出成形の雌雄両金型間に配置した後、流動状態の樹脂を型内に射出充填し、樹脂成形物の成形と同時に、その樹脂成形物表面に該転写シートを積層して、そして基材シートを剥離して、画像を有する画像形成層、仮接着転写層を転写して、樹脂成形物表面を加飾できる。
【0028】
上記のように、印刷シートの熱転写画像の形成された画像形成層を含めた仮接着転写層を、任意の物品である被転写体に転写する手段は、サーマルヘッドや、ホットスタンプ、熱ロール等の加熱手段や、インモールド成形と同時に、成形時の加熱、加圧条件により、成形品の表面に印刷シートの熱転写画像の形成された画像形成層を含めた仮接着転写層を転写する方法が挙げられる。
上記のいずれの方法においても、使用する印刷シートにおいて、画像形成層に形成した熱転写画像は、印刷シートの基材シートを下にして、上に画像形成された画像形成層を外側にして、観察した画像は左右逆画像にして、その印刷シートを用いて、任意の物品に画像を転写させた物品は、その表面に正画像が形成され、違和感のない正常な画像が観賞できる。
【0029】
【実施例】
以下に実施例をあげて、本発明をさらに具体的に説明する。尚、文中部または%とあるのは重量基準である。
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製ルミラー)の一方の面に、下記の耐熱滑性層用インキをワイヤーバーコーティング法により塗布、乾燥後、さらに加熱熟成して硬化処理を施し、乾燥時で1g/m2の塗工量で耐熱滑性層を形成し、耐熱滑性層付基材シートを用意した。
【0030】
(耐熱滑性層用インキの組成)
・ポリビニルブチラール樹脂 3.6部
(積水化学工業(株)製 エスレックBX−1)
・ポリイソシアネート 19.2部
(大日本インキ化学工業(株)製バーノックD750−45)
・リン酸エステル系界面活性剤 2.9部
(第一工業製薬(株)製 プライサーフA208S)
・リン酸エステル系界面活性剤 0.3部
(東邦化学(株)製 フォスファノールRD720)
・タルク 0.2部
(日本タルク(株)製:Y/X=0.03)
・メチルエチルケトン 33.0部
・トルエン 33.0部
【0031】
<受容層用熱転写リボン>
下記インキを作製し、耐熱滑性層付基材シートの耐熱滑性層とは反対面に乾燥時で2g/m2の塗工量で、ワイヤーバーにて塗工し、ドライヤーで仮乾燥後、100℃のオーブン中で2分間乾燥し、受容層を形成した。
(受容層用インキの組成)
・塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂 100部
SOLBIN CL(日信化学工業(株)製)
・エポキシ変性シリコーン 7.5部
X−22−3000T(信越化学工業(株)製)
・メチルスチレン変性シリコーン 7.5部
X−24−510(信越化学工業(株)製)
・ポリエーテル変性シリコーン 5部
FZ2101(日本ユニカー(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0032】
下記インキを作製し、上記の受容層上に、乾燥時で1.5g/m2の塗工量でワイヤーバーにて塗工し、ドライヤーで仮乾燥後、100℃のオーブン中で2分間乾燥し、接着層を形成し、受容層用熱転写リボンを作製した。
(接着層用インキの組成)
・塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂 100部
SOLBIN CL(日信化学工業(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0033】
<仮接着転写層用熱転写リボン1>
下記の接着層兼剥離層用インキを作製し、耐熱滑性層付基材シートの耐熱滑性層とは反対面に、乾燥時で1g/m2の塗工量で、ワイヤーバーにて塗工し、ドライヤーで仮乾燥後、接着層剥離層を形成し、その剥離層上に、下記の剥離層用インキで、乾燥時で1g/m2の塗工量で塗工し、ドライヤーで仮乾燥し、剥離層を形成し、さらに、その剥離層上に下記の接着層用インキを乾燥時で1g/m2の塗工量で塗工し、ドライヤーで仮乾燥後80℃のオーブン中で2分間乾燥し、接着層を形成して、仮接着転写層用熱転写リボン1を作製した。
(接着層兼剥離層用インキの組成)
・アクリル樹脂 100部
BR−87(三菱レイヨン(株)製)
・ポリエステル樹脂 2部
バイロン200(東洋紡績(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0034】
(剥離層用インキの組成)
・カルナバワックス 15部
・エチレン・酢酸ビニル共重合体 15部
・酸化マイクロクリスタリンワックス 5部
・水 130部
【0035】
(接着層用インキの組成)
・ポリエステル樹脂 100部
バイロン700(東洋紡績(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0036】
<仮接着転写層用熱転写リボン2>
下記の接着層兼剥離層用インキを作製し、耐熱滑性層付基材シートの耐熱滑性層とは反対面に、乾燥時で1.5g/m2の塗工量で、ワイヤーバーにて塗工し、ドライヤーで仮乾燥後、接着層剥離層を形成し、その剥離層上に、下記の接着層用インキで、乾燥時で1g/m2の塗工量で塗工し、ドライヤーで仮乾燥後80℃のオーブン中で2分間乾燥し、接着層を形成して、仮接着転写層用熱転写リボン2を作製した。
(接着層兼剥離層用インキの組成)
・シリコーン変性アクリル樹脂 100部
セルトップ227(ダイセル化学工業(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0037】
(接着層用インキの組成)
・ポリエステル樹脂 100部
バイロン700(東洋紡績(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0038】
<保護層用熱転写リボン>
下記の剥離層用インキを作製し、耐熱滑性層付基材シートの耐熱滑性層とは反対面に、乾燥時で1g/m2の塗工量で、ワイヤーバーにて塗工し、ドライヤーで仮乾燥後、剥離層を形成し、その剥離層上に下記の接着層用インキで、乾燥時で1g/m2の塗工量で塗工し、ドライヤーで仮乾燥後80℃のオーブン中で2分間乾燥し、接着層を形成し、保護層用熱転写リボンを作製した。
(剥離層用インキの組成)
・アクリル樹脂 100部
BR−87(三菱レイヨン(株)製)
・ポリエステル樹脂 2部
バイロン200(東洋紡績(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0039】
(接着層用インキの組成)
・ポリエステル樹脂 100部
バイロン700(東洋紡績(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0040】
(仮接着層転写条件)
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%固定、ライン周期あたりのパルス数を200個に固定した。
上記条件にて、被転写体である三菱レイヨン社製アクリルシート(商品名:アクリルプレン 厚さ200μm)に、上記の仮接着転写層用熱転写リボン1または2を用いて、仮接着転写層を転写した。
【0041】
(受容層転写条件)
上記条件で基材シート上に仮接着転写層を転写したサンプルの仮接着転写層上に、下記条件にて受容層(画像形成層)を転写させ、印刷シート1、2を用意した。
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%固定、ライン周期あたりのパルス数を210個に固定した。
【0042】
(Mg画像の画像印字条件)
上記方法で形成した印刷シートと、市販のオリンパス光学工業(株)製デジタルカラープリンターP−400用インクリボン(品名:P−RBN)のMg染料層を重ね、下記印画条件でMg画像を形成させた。
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%固定、ライン周期あたりのパルス数を180個に固定した。
【0043】
(接着性保護層転写条件)
上記画像上に、上記に用意した保護層用熱転写リボンを使用して、接着性保護層を下記条件にて形成させ、印刷シート1、2を作製した。尚、印刷シート1は仮接着転写層用熱転写リボン1を使用して得られたもの、印刷シート2は仮接着転写層用熱転写リボン2を使用して得られたものである。
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%固定、ライン周期あたりのパルス数を165個に固定する。
【0044】
(評価方法)
上記の各画像形成された印刷シート1、2を、下記条件のヒートローラーを通し、プラスチック材料(三菱レイヨン社製アクリルシート 商品名:アクリルプレン 厚さ200μm)に再転写するかを確認した。尚、印刷シートの接着性保護層とプラスチック材料が接する条件である。
・ヒートシーラー テスター産業(株)社製
・温度 125℃
・印圧 2.5kgf/cm2
・速度 2mm/sec
【0045】
(結果)
得られた印刷シート1及び2は、上記の実施例に示される材料を用い、上記方法により転写することにより、容易にプラスチック材料に加飾可能となった。
【0046】
【発明の効果】
本発明の印刷シートは、基材シート上に熱転写手段により少なくとも一層以上からなる仮接着転写層を設け、該転写層上に熱転写手段により画像形成層を設け、該画像形成層に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像を形成したものである。したがって、熱転写プリントシステムを用いて、任意の物品に装飾を施す際に、手間や費用がかからずに必要な画像形成材料を作製でき、かつ容易に任意の物品に画像を形成して装飾をすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷シートである一つの実施形態を示す概略断面図である。
【図2】本発明の印刷シートである他の実施形態を示す概略断面図である。
【図3】本発明の印刷シートを用いて、物品上に画像を転写した画像形成物の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 印刷シート
2 基材シート
3 仮接着転写層
4 画像形成層
5 画像
6 接着性保護層
7 接着層
8 接着層兼剥離層
9 物品
10 画像形成物
Claims (6)
- 基材シート上に熱転写手段により少なくとも一層以上からなる仮接着転写層を設け、該転写層上に熱転写手段により画像形成層を設け、該画像形成層に溶融型または/及び昇華型熱転写方法を用いて画像を形成したことを特徴とする印刷シート。
- 前記の画像を形成した画像形成層上に、少なくとも一層以上からなる接着性保護層を熱転写手段により設けたことを特徴とする請求項1に記載する印刷シート。
- 前記の仮接着転写層が耐熱滑性層を一方の面に設けた基材の他方の面に接着層兼剥離層、接着層と機能分離された少なくとも2層構成で形成された熱転写リボンを用いて形成されたことを特徴とする請求項1に記載する印刷シート。
- 請求項1〜3のいずれか一つに記載された印刷シートを、その画像形成層側と任意の物品を重ね合わせて、熱及び圧着により任意の物品に画像を転写させ物品上に画像を形成させることを特徴とする物品の装飾方法。
- 請求項1〜3のいずれか一つに記載された印刷シートをインモールド成形用の加飾転写フィルムとして使用し、その成形された樹脂体上に成形時の工程で、上記の画像を転写して形成することを特徴とするインモールド成形を施す物品の装飾方法。
- 請求項1〜3のいずれか一つに記載された印刷シートに形成した画像が左右逆画像であり、請求項4または5に記載した物品の装飾方法により得られた物品が、正画像で観賞可能となることを特徴とする物品の装飾方法。
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JP2003084837A JP2004291310A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | 印刷シート及び装飾方法 |
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JP2003084837A JP2004291310A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | 印刷シート及び装飾方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7863219B2 (en) | 2006-02-28 | 2011-01-04 | Fujifilm Corporation | Heat-sensitive transfer image-receiving sheet and method for producing heat-sensitive transfer image-receiving sheet |
KR101110040B1 (ko) | 2010-03-10 | 2012-02-29 | 주식회사 디지털프린팅솔루션 | 열전사 리본 |
GB2513997A (en) * | 2013-04-08 | 2014-11-12 | Xpe Ltd | Methods of colouring a foamed polyolefin product and a flight case |
-
2003
- 2003-03-26 JP JP2003084837A patent/JP2004291310A/ja not_active Withdrawn
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