JP2017013234A - 転写シール用キットとその転写使用法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被写体への貼り付け転写後、水分の投与が不要な利便性に富む転写シール用キットを提供する。【解決手段】透明なベースフィルム(10)の表面へ転写部になる撥水性の透明なアンダーコート層(11)とインク受容性の透明なトップコート層(12)との2層が順次積層一体化された合計3層のプリント基材シート(A)と、粘着剤層(14)の表面に透明な離型フィルム(15)と同じく裏面に離型紙(16)が各々貼り合わされた両面粘着シート(B)との2部品から成り、上記プリント基材シートのトップコート層へ表側からインクジェットプリンターやオフセット印刷機により、希望の標章(T)をプリントして使える転写シール用キットにおいて、上記第アンダーコート層とトップコート層とを成膜性のないゲル状態として、そのうちのアンダーコート層をベースフィルムとの界面から剥離しやすく、そのベースフィルムへ必要最小限の接着力で接着する一方、上記両面粘着シートの粘着剤層を網点状にパターン塗工した。【選択図】図6
Description
本発明は転写シール用キットとその被写体への貼り付け転写使用法に関する。
本発明者はこの種の転写シール用キットとその転写使用法について、既に特許文献1、2を提案している。
その特許文献1に記載された転写シール用キットでは、吸水紙(10)の表面へ水溶性の第1コーティング層(11)と透視可能な撥水性の第2コーティング層(12)並びに同じく透視可能なインク受容性の第3コーティング層(13)とが順次積層一体化された合計4層のプリント基材シート(A)を備え、その基材シート(A)におけるインク受容性第3コーティング層(13)の表側からインクジェットプリンターや水性の筆記具を用いてプリント又は手書きされた希望の標章(画像)(T)が、被写体(M)へ貼り付け転写された使用状態のもとで、第2、3コーティング層(12)(13)の2層によってマスキングされるようになっている。
他方、特許文献2に記載された転写シールの場合、吸水紙(10)の表面へ水溶性のアンダーコート層(11)と透明のトップコート層(12)とが順次積層一体化された合計3層のプリント基材シート(A)を備え、その基材シート(A)におけるインク受容性トップコート層(12)の表側からレーザープリンターや静電複写機などを用いてプリントされた希望の標章(画像)(T)が、被写体(M)へ貼り付け転写された使用状態のもとで、トップコート層(12)だけの1層によってマスキングされるようになっている。
ところが、上記特許文献1、2に開示された転写シール用キットの構成では、そのプリント基材シート(A)を被写体(M)へ貼り付け転写した後に、吸水紙(10)の存在方向(表側)から水分を投与することにより、その吸水紙(10)と水溶性の第1コーティング層(11)又はアンダーコート層(11)との2層を剥離する必要があるため、その作業上甚だ煩らわしいばかりでなく、身近に水分が無い場所では便利良く使えない問題がある。
本発明はこのような課題の改良を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では透明なベースフィルムの表面へ転写部になる撥水性又はインクバリヤー性の透明なアンダーコート層とインク受容性の透明なトップコート層との2層が順次積層一体化された合計3層のプリント基材シートと、
粘着剤層の表面に透明な離型フィルムと同じく裏面に離型紙が各々貼り合わされた両面粘着シートとの2部品から成り、
上記プリント基材シートのトップコート層へ表側からインクジェットプリンターやオフセット印刷機により、希望の標章をプリントして使える転写シール用キットにおいて、
上記アンダーコート層とトップコート層とを成膜性のないゲル状態として、そのうちのアンダーコート層をベースフィルムとの界面から剥離しやすく、そのベースフィルムへ必要最小限の接着力で接着する一方、
上記両面粘着シートの粘着剤層を網点状にパターン塗工したことを特徴とする。
又、請求項2では透明なベースフィルムの表面へ転写部になるインク定着性の透明なトップコート層が積層一体化された合計2層のプリント基材シートと、
粘着剤層の表面に透明な離型フィルムと同じく裏面に離型紙が各々貼り合わされた両面粘着シートとの2部品から成り、
上記プリント基材シートのトップコート層へ表側からUVインクジェットプリンターにより、希望の標章をプリントして使える転写シール用キットにおいて、
上記トップコート層を成膜性のないゲル状態として、ベースフィルムとの界面から剥離しやすく、そのベースフィルムへ必要最小限の接着力で接着する一方、
上記両面粘着シートの粘着剤層を網点状にパターン塗工したことを特徴とする。
他方、請求項3では目的の被写体に対する転写シール用キットの転写使用法として、請求項1記載の転写シール用キットにおけるプリント基材シートのトップコート層へ、表側からインクジェットプリンターやオフセット印刷機により希望の標章を逆画像としてプリントする一方、
離型紙の剥離により露出した両面粘着シートの粘着剤層を介して、その両面粘着シートに残っている離型フィルムを先ず上記プリント基材シートのトップコート層へ、その表側から標章のマスキング状態に貼り合わせ、
その後、上記両面粘着シートの離型フィルムも剥離して、その露出した粘着剤層により上記プリント基材シートを目的とする被写体へ貼り付け、
その貼り付けた結果としてプリント基材シートの表側となるベースフィルムを、その基材シートに残っているアンダーコート層との界面から剥離することにより、そのアンダーコート層とトップコート層との2層を通じて、上記逆画像の標章を正画像のそれとして表側から透視できるマスキング状態に保つことを特徴とする。
更に、請求項4ではやはり目的の被写体に対する転写シール用キットの転写使用法として、請求項2記載の転写シール用キットにおけるプリント基材シートのトップコート層へ、表側からUVインクジェットプリンターにより希望の標章を逆画像としてプリントする一方、
離型紙の剥離により露出した両面粘着シートの粘着剤層を介して、その両面粘着シートに残っている離型フィルムを先ず上記プリント基材シートのトップコート層へ、その表側から標章のマスキング状態に貼り合わせ、
その後、上記両面粘着シートの離型フィルムも剥離して、その露出した粘着剤層により上記プリント基材シートを目的とする被写体へ貼り付け、
その貼り付けた結果としてプリント基材シートの表側となるベースフィルムを、その基材シートに残っているトップコート層との界面から剥離することにより、そのトップコート層だけの1層を通じて、上記逆画像の標章を正画像のそれとして表側から透視できるマスキング状態に保つことを特徴とする。
請求項1の上記構成によれば、そのプリント基材シートの透明なベースフィルムとアンダーコート層とは相性が悪く、その界面から剥離しやすく必要最小限の接着力で接着されているため、上記プリント基材シートを両面粘着シートの粘着剤層によって目的の被写体へ貼り付け転写した後、冒頭の特許文献1、2に記載されているような水分の投与を行う必要がなく、最終的に上記ベースフィルムをアンダーコート層との界面から剥離するだけで足り、身近に水分が無い場所でも便利良く使用できる効果がある。
その場合、プリント基材シートのトップコート層へ表側からインクジェットプリンターやオフセット印刷機によりプリントされた標章は、その水性インクなどの滲み出しによる形崩れを、撥水性又はインクバリヤー性のアンダーコート層により防止されるため、美麗なプリント状態を得られる効果がある。
又、上記プリント基材シートの転写部となるアンダーコート層とトップコート層との2層は、成膜性のない(フィルムではない)ゲル状をなし、しかも両面粘着シートの粘着剤層は網点状にパターン塗工されているため、その転写部の2層を各種被写体のフラット面のみならず、曲面や凹凸粗面などにも制約なく、且つ馴染み良く貼り付け転写することができ、安定・確固な転写状態を得られる効果もある。
請求項2の構成によれば、プリント基材シートの転写部が透明なトップコート層だけの1層から成るため、上記請求項1の構成に比して一層極薄の屈曲変形しやすい転写シールを得られ、しかもそのトップコート層にはUVインクジェットプリンターを用いて、標章がプリントされるようになっているため、その速乾性により短時間での効率良く量産できる効果がある。
そして、請求項3の構成によれば、その転写部が透明なトップコート層とアンダーコート層との2層から成る転写シールを被写体へ、又請求項4の構成によれば、その転写部が同じく透明なトップコート層だけの1層から成る転写シールを被写体へ、何れも人手などにより押圧する如く貼り付け転写して、最終的に透明なベースフィルムを剥離するだけで良く、そのベースフィルムの剥離上特別な水分の投与を必要としないため、非常に便利良く使用できる効果がある。
以下、図面に基いて本発明を詳述すると、その転写シール用キットの第1実施形態を示した図1〜6において、(A)はプリンター記録シートとしての搬送特性を有する一定厚みのプリント基材シート、(B)はそのプリント基材シート(A)との対をなす一定厚みの両面粘着シートであり、このような予じめ別個独立する2部品から、希望のオリジナル(個性的)な標章(T)を備えた転写シール(S)として作成した上、例えば人体の腕やバッグ、ゴルフボール、その他の目的とする各種被写体(M)の表面へ、すばやく貼り付け転写使用できるようになっている。
上記標章(T)とは文字、図形、記号若しくはこれらの結合又はこれらと色彩との結合を意味する。
先ず、上記プリント基材シート(A)について言えば、これは例えばA4サイズやA3サイズ、はがきサイズなどの適当な大きさ・平面形状として、図1のような合計3層の積層状態に作成準備されている。
即ち、(10)は約30μm〜50μmの一定厚みを有する透明なベースフィルムであって、そのままではコーティングやラミネート層の接着力が小さいポリプロピレンやポリエチレン、テフロン(登録商標)などのプラスチックフィルムから成り、後述のアンダーコート層と定着上の相性が悪く、そのアンダーコート層をベースフィルム(10)との界面から確実に安定良く剥離(箔切れ)し得るようになっている。
(11)はその透明のアンダーコート層であって、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂や、その他の撥水性又はインクバリヤー性を有する合成高分子から成り、上記ベースフィルム(10)の表面全体へ約5μm〜10μmの厚みに塗工されている。そして、これはインクジェットプリンターの水性インクやオフセット印刷の湿し水が滲むことを防ぐが、成膜性がない(フィルムではない)ゲル状態をなすことによって、人手でも強い押し付け力や引き裂き力を加えれば、切り離されるようになっている。
又、(12)は上記アンダーコート層(11)の表面全体へ約3μm〜5μmの厚みに塗工された透明のトップコート層であって、インクジェットプリンターの水性インクやオフセット印刷の湿し水を受容するポリビニルアルコール(商品名:ポバール)やポリビニルピロリドン、その他の水溶性の合成高分子から成る。そして、これも上記アンダーコート層(11)と同様な非成膜状態(ゲル状態)にあり、フィルムではないため、やはり人手での強い押圧力や引き裂き力を加えれば、自づと切り離されるようになっている。
上記アンダーコート層(11)とトップコート層(12)との2層は転写シール(S)の転写部をなすが、その上記数値から例示されるように、ベースフィルム(10)よりも著しく薄肉であり、しかも透明であるため、被写体(M)へ転写使用した時には、上記転写部の2層が標章(T)を表側から保護するマスキングシートとして機能し、その標章(T)を表側から透視できる状態に保つこととなる。
上記プリント基材シート(A)は合計3層として積層一体化されており、インクジェットプリンターやオフセット印刷機などによる自動的な搬送特性を備えると共に、そのトップコート層(12)がインク受容性を有するため、上記プリント基材シート(A)のトップコート層(12)へ一般家庭などのユーザーがインクジェットプリンターを用いて、又印刷業者がオフセット印刷機を用いて、表側から希望の標章(T)をプリント(カラープリントを含む)することができる。
その場合、上記標章(T)は図6、7に示すような左右の反転する逆画像(13a)としてプリントされ、これを具備する転写シール(S)が追って被写体(M)へ貼り付け転写された使用時に、その逆画像(13a)の標章(T)を正画像(13b)のそれとして、表側から透視できるようになっている。但し、上記標章(T)が文字を含まず、その逆画像(13a)と正画像(13b)との区別を必要としない図形や模様などとして、プリントされることも勿論あり得る。
他方、上記プリント基材シート(A)との対をなす両面粘着シート(B)は、その基材シート(A)とほぼ同じ大きさと平面形状を備え、図2〜5から明白なように、その粘着剤層(14)の表面全体にはポリエチレンテレフタレートやその他のプラスチックフィルムから成る透明な離型フィルム(15)が、同じく粘着剤層(14)の裏面全体には不透明な離型紙(16)が各々貼り合わせ一体化された合計3層をなしている。
その場合、粘着剤層(14)は図4、5に拡大して示すように、凝集破壊しやすく、網点状にパターン塗工されており、粘着剤の塗工部(14a)は点在分布する状態にあるが、その隣り合う塗工部(14a)同士の境界は連続する非塗工部(14b)となっている。その粘着剤層(14)の厚みは約5μm〜10μm、離型フィルム(15)の厚みは約50μm、離型紙(16)の厚みも約50μmであるが、表側の離型フィルム(15)に比して、裏側の離型紙(16)を軽く剥離できるように、その剥離上の軽重差(剥離力の強弱差)を与えておくことが好ましい。
本発明の第1実施形態に係る転写シール用キットは、上記構成を備えたプリント基材シート(A)と両面粘着シート(B)との2部品から成り、これから転写シール(S)を作成するに当っては、次のとおり作業する。
即ち、先ずプリント基材シート(A)のトップコート層(12)へ、その表側からインクジェットプリンターやオフセット印刷機を使って、希望の標章(T)を図6、7のような左右が反転する逆画像(13a)としてプリント(カラープリントを含む)する。そうすれば、上記プリント基材シート(A)のトップコート層(12)はインク受容性を有するため、そのインクが支障なく吸収されて、標章(T)が安定良く定着保持される結果となる。
そこで、上記プリント基材シート(A)を一定時間(数分程度)だけ乾燥させた後、両面粘着シート(B)の離型紙(16)を図6のように剥離し、これにより裏面が露出した粘着剤層(14)を介して、その両面粘着シート(B)に残っている離型フィルム(15)を上記プリント基材シート(A)のトップコート層(12)へ、図8のようにやはり表側から標章(T)の被覆状態に貼り合わせる。
その状態では表側から離型フィルム(15)を通じて、上記逆画像(13a)の標章(T)を透視することができる。その標章(T)の汚損するおそれが、上記離型フィルム(15)によって予防されることになるため、このような貼り合わせ状態の転写シール(S)を保管することも可能である。
更に、このような転写シール(S)を目的の被写体(M)へ転写使用するに当っては、その標章(T)をマスキング状態に保っている両面粘着シート(B)の離型フィルム(15)も、図9のように剥離して、その露出した粘着剤層(14)により上記プリント基材シート(A)を、図10〜12のように目的とする被写体(M)の表面へ貼り付ける。
そうすれば、上記転写シール(S)のプリント基材シート(A)は表裏反転するため、その基材シート(A)に逆画像(13a)としてプリントされていた標章(T)を図13のような正画像(13b)のそれとして、上記プリント基材シート(A)の表側からベースフィルム(10)を通じて透視できることになる。
その場合、図示の実施形態では上記被写体(M)としてジグソーパズルを例示しており、その転写シール(S)におけるプリント基材シート(A)のトップコート層(12)にプリントされた標章(T)は、ジグソーパズルにおける多数の小さな分離ピース(17)をその共通のピース受け台(18)へ、正しく組み合わせた状態に敷き並べることにより、パズルを完成したときに、初めて予定どおり連続した言わば1枚物の図形や模様などとして認識できるようになっている。
そして、上記転写シール(S)のプリント基材シート(A)を被写体(ジグソーパズル)(M)へ貼り付けた図12、13の状態から、その基材シート(A)のベースフィルム(10)を図14のように、アンダーコート層(11)との接着力が弱い界面から剥離して、最後に上記プリント基材シート(A)へ表側から図外のスポンジやゴム板などを当てがい、図15の矢印で示す如く人手などによって強く押圧する。その人手などによって被写体(M)へ押し付けること以外に、冒頭の特許文献1、2に記載されているような水分の投与を行う必要はない。
そうすれば、転写シール(S)の転写部をなすプリント基材シート(A)のアンダーコート層(11)とトップコート層(12)との2層が、その両面粘着シート(B)の粘着剤層(14)を介して、上記ジグソーパズル(被写体)(M)における多数の分離ピース(17)の全体へ、言わば一連の被覆状態に貼り付け転写されたとしても、その転写部の上記2層は成膜性のない(フィルムではない)ゲル状態にあり、しかも上記両面粘着シート(B)の粘着剤層(14)は網点状にパターン塗工されているため、図15から示唆されるようにジグソーパズル(被写体)(M)における分離ピース(17)同士の隣り合う相互間やその分離ピース(17)とピース受け台(18)との相互間へ、上記粘着剤層(14)が進入するに連れて、その相互間から自づと確実に切り離される(拡開する)こととなり、そのジグソーパズル(被写体)(M)の分離ピース(17)と同じ輪郭形状と個数に言わば分解する結果、ジグソーパズルとしての使用に支障を与えるおそれがない。
次に、図17、18は本発明に係る転写シール用キットの第2実施形態を示しており、これではプリント基材シート(A)のベースフィルム(10)として上記第1実施形態のそれと同じく、接着力が小さいポリプロピレンやポリエチレン、テフロン(登録商標)などを採用しつつも、その表面全体へ転写シール(S)の転写部となる透明なトップコート層(120)の1層だけを、やはり成膜性がない(フィルムではない)ゲル状態として約3μm〜10μmの厚みに塗工している。
ここにトップコート層(120)としては、UV(紫外線)硬化インクを定着できる合成高分子であれば足り、印刷用油ニスの採用が考えられるが、上記第1実施形態のアンダーコート層(11)と同様なポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂を採用することが好ましい。ベースフィルム(10)との界面から確実に安定良く剥離(箔切れ)できるようにするためである。
そして、そのプリント基材シート(A)のトップコート層(120)へUV(紫外線)硬化インクジェットプリンターを用いて、表側から希望の標章(T)をプリント(カラープリントを含む)することができるようになっている。
尚、第2実施形態のプリント基材シート(A)と対をなす両面粘着シート(B)の構成は、上記第1実施形態と実質的に同一であるため、その図17、18に図1〜6との同一符号を記入するにとどめて、その詳細な説明を省略する。
本発明の第2実施形態に係る転写シール用キットは、上記構成のプリント基材シート(A)と両面粘着シート(B)との2部品から成るため、これから転写シール(S)を作成するに当っては、先ずプリント基材シート(A)のトップコート層(120)へUVインクジェットプリンターを使って、表側から希望の標章(T)をやはり逆画像(13a)としてプリント(カラープリントを含む)する。
そして、プリンターヘッド部分のUV−LEDランプにより紫外線を照射し、上記トップコート層(120)も速乾・硬化させれば、そのトップコート層(120)のインク定着性とも相俟って、鮮明な標章(T)をすばやく形成することができる。
そこで、両面粘着シート(B)の離型紙(16)を図18のように剥離し、これにより裏面が露出した粘着剤層(14)を介して、その両面粘着シート(B)に残っている離型フィルム(15)を上記プリント基材シート(A)のトップコート層(120)へ、図19のようにやはり表側から標章(T)の被覆状態に貼り合わせる。その貼り合わせ状態の転写シール(S)にあっては、その表側から離型フィルム(15)を通じて、上記逆画像(13a)の標章(T)を透視することができる。
更に、このような転写シール(S)を目的の被写体(M)へ転写使用する場合には、上記第1実施形態と同じく、図20のように両面粘着シート(B)の離型フィルム(15)も剥離して、その露出した粘着剤層(14)により上記プリント基材シート(A)を図21のように目的とする被写体(M)の表面へ貼り付ける。
そうすれば、上記転写シール(S)のプリント基材シート(A)は表裏反転するため、そのトップコート層(120)に逆画像(13a)としてプリントされていた標章(T)を、表側からの正画像(13b)としてベースフィルム(10)を通じ透視することができる。
上記転写シール(S)のプリント基材シート(A)を被写体(M)へ貼り付けた図21の状態から図22のように、その基材シート(A)のベースフィルム(10)を剥離すれば、その転写シール(S)の転写部をなすプリント基材シート(A)のトップコート層(120)だけが、被写体(M)の表面へ図23のように残留することとなり、その標章(T)だけを目視することができる。
そこで、最後に図23の矢印で示す如く、上記プリント基材シート(A)のトップコート層(120)へ表側からブラシやスポンジ(図示省略)などを当てがって、人手などにより強く押し付けるのであり、そうすればトップコート層(120)が成膜性のないゲル状態をなし、しかも粘着剤層(14)は一連の非塗工部(14b)を有する網点状にパターン塗工された状態にあるため、その転写部のトップコート層(120)は上記第1実施形態と同様に、そのジグソーパズル(被写体)(M)の分離ピース(17)と同じ輪郭形状と個数に自づと切り離されることになり、ジグソーパズルとして支障なく使用できるのである。
尚、上記第1、2実施形態の何れにあっても、そのプリント基材シート(A)の透明なトップコート層(12)(120)へ標章(T)をカラープリントした場合、そのカラープリントした後に標章(T)を鮮明に極立たせるため、白色インクを載せる如くプリントすることが望ましい。
又、上記第1、2実施形態では被写体(M)としてジグソーパズルを挙げ、これに基き転写使用法を説明したが、本発明の使用対象となる被写体(M)に制限はない。上記ジグソーパズルのような多数の分離できるピース(17)から組み合わせ完成される品物だけでなく、例えばカード類やケース類などのフラットな表面を有する一枚物の品物、人体における柔らかい皮膚の曲面、ゴルフボールなどの凹凸粗面、その他の各種被写体(M)に貼り付け転写使用することができる。
本発明の上記キットから作成される転写シール(S)は、第1実施形態の場合その転写部になるプリント基材シート(A)の透明なアンダーコート層(11)とトップコート層(12)との2層が成膜性のないゲル状をなし、第2実施形態の場合同じく転写部となるプリント基材シート(A)の透明なトップコート層(120)だけの1層がやはり成膜性のないゲル状をなし、しかもその第1、2実施形態の何れも転写シール(S)の粘着剤層(14)がその塗工部(14a)の網点状にパターン化されているため、各種被写体(M)の多様な表面に馴染み良く追従変形して、安定な定着固定状態を保つことができるからである。
(10)・ベースフィルム
(11)・アンダーコート層
(12)(120)・トップコート層
(13a)・逆画像
(13b)・正画像
(14)・粘着剤層
(15)・離型フィルム
(16)・離型紙
(17)・分離ピース
(18)・ピース受け台
(A)・プリント基材シート
(B)・両面粘着シート
(M)・被写体
(S)・転写シール
(T)・標章
(11)・アンダーコート層
(12)(120)・トップコート層
(13a)・逆画像
(13b)・正画像
(14)・粘着剤層
(15)・離型フィルム
(16)・離型紙
(17)・分離ピース
(18)・ピース受け台
(A)・プリント基材シート
(B)・両面粘着シート
(M)・被写体
(S)・転写シール
(T)・標章
Claims (4)
- 透明なベースフィルム(10)の表面へ転写部になる撥水性又はインクバリヤー性の透明なアンダーコート層(11)とインク受容性の透明なトップコート層(12)との2層が順次積層一体化された合計3層のプリント基材シート(A)と、
粘着剤層(14)の表面に透明な離型フィルム(15)と同じく裏面に離型紙(16)が各々貼り合わされた両面粘着シート(B)との2部品から成り、
上記プリント基材シート(A)のトップコート層(12)へ表側からインクジェットプリンターやオフセット印刷機により、希望の標章(T)をプリントして使える転写シール用キットにおいて、
上記第アンダーコート層(11)とトップコート層(12)とを成膜性のないゲル状態として、そのうちのアンダーコート層(11)をベースフィルム(10)との界面から剥離しやすく、そのベースフィルム(10)へ必要最小限の接着力で接着する一方、
上記両面粘着シート(B)の粘着剤層(14)を網点状にパターン塗工したことを特徴とする転写シール用キット。 - 透明なベースフィルム(10)の表面へ転写部になるインク定着性の透明なトップコート層(120)が積層一体化された合計2層のプリント基材シート(A)と、
粘着剤層(14)の表面に透明な離型フィルム(15)と同じく裏面に離型紙(16)が各々貼り合わされた両面粘着シート(B)との2部品から成り、
上記プリント基材シート(A)のトップコート層(120)へ表側からUVインクジェットプリンターにより、希望の標章(T)をプリントして使える転写シール用キットにおいて、
上記トップコート層(120)を成膜性のないゲル状態として、ベースフィルム(10)との界面から剥離しやすく、そのベースフィルム(10)へ必要最小限の接着力で接着する一方、
上記両面粘着シート(B)の粘着剤層(14)を網点状にパターン塗工したことを特徴とする転写シール用キット。 - 請求項1記載の転写シール用キットにおけるプリント基材シート(A)のトップコート層(12)へ、表側からインクジェットプリンターやオフセット印刷機により希望の標章(T)を逆画像(13a)としてプリントする一方、
離型紙(16)の剥離により露出した両面粘着シート(B)の粘着剤層(14)を介して、その両面粘着シート(B)に残っている離型フィルム(15)を先ず上記プリント基材シート(A)のトップコート層(12)へ、その表側から標章(T)のマスキング状態に貼り合わせ、
その後、上記両面粘着シート(B)の離型フィルム(15)も剥離して、その露出した粘着剤層(14)により上記プリント基材シート(A)を目的とする被写体(M)へ貼り付け、
その貼り付けた結果としてプリント基材シート(A)の表側となるベースフィルム(10)を、その基材シート(A)に残っているアンダーコート層(11)との界面から剥離することにより、そのアンダーコート層(11)とトップコート層(12)との2層を通じて、上記逆画像(13a)の標章(T)を正画像(13b)のそれとして表側から透視できるマスキング状態に保つことを特徴とする転写シール用キットの転写使用法。 - 請求項2記載の転写シール用キットにおけるプリント基材シート(A)のトップコート層(120)へ、表側からUVインクジェットプリンターにより希望の標章(T)を逆画像(13a)としてプリントする一方、
離型紙(16)の剥離により露出した両面粘着シート(B)の粘着剤層(14)を介して、その両面粘着シート(B)に残っている離型フィルム(15)を先ず上記プリント基材シート(A)のトップコート層(120)へ、その表側から標章(T)のマスキング状態に貼り合わせ、
その後、上記両面粘着シート(B)の離型フィルム(15)も剥離して、その露出した粘着剤層(14)により上記プリント基材シート(A)を目的とする被写体(M)へ貼り付け、
その貼り付けた結果としてプリント基材シート(A)の表側となるベースフィルム(10)を、その基材シート(A)に残っているトップコート層(120)との界面から剥離することにより、そのトップコート層(120)だけの1層を通じて、上記逆画像(13a)の標章(T)を正画像(13b)のそれとして表側から透視できるマスキング状態に保つことを特徴とする転写シール用キットの転写使用法。
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- 2015-06-26 JP JP2015128749A patent/JP2017013234A/ja active Pending
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