JPH11263075A - 接着層転写シートおよび印画物 - Google Patents

接着層転写シートおよび印画物

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JPH11263075A
JPH11263075A JP6667698A JP6667698A JPH11263075A JP H11263075 A JPH11263075 A JP H11263075A JP 6667698 A JP6667698 A JP 6667698A JP 6667698 A JP6667698 A JP 6667698A JP H11263075 A JPH11263075 A JP H11263075A
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Katsuyuki Oshima
克之 大嶋
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 中間転写記録媒体の受容層及び被転写体の何
れに対しても、接着性の優れた転写をする。 【解決手段】 中間転写記録媒体の受容層上に転写性接
着層7を転写するために用いられる接着層転写シート1
であって、転写性接着層7は、基材フィルム2から最も
遠くに配置され、中間転写記録媒体の受容層に対して適
した接着性を有する最上層6及び、基材フィルム2の最
も近くに配置され、最上層6とは異なる材料で形成さ
れ、被転写体の表面に対して適した接着性を有する基底
層4を少なくとも有し、中間転写記録媒体の受容層上に
強固に接着し且つ経時劣化しない接着層7を伴う中間転
写記録媒体を得ることができる。その後、中間転写記録
媒体の受容層を、被転写体と強固で経時劣化等の問題の
ない接着性を有する基底層4によって被転写体上に接着
性の優れた転写を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材フィルム上に
剥離可能に転写性接着層が設けられた接着層転写シート
およびそれを利用して得られた印画物に関し、更に詳し
くは、中間転写記録媒体の受容層を被転写体の表面に接
着性よく転写するため、中間転写記録媒体の受容層上に
接着層を転写するのに用いられる接着層転写シート、お
よびかかる接着層転写シートの転写性接着層によって、
中間転写記録媒体の受容層が被転写体の表面に接着性よ
く転写されることによって形成された印画物に関する。
【0002】
【従来の技術】画像の形成方法として感熱転写方式が知
られている。この方式は、基材フィルム上に色材層が設
けられた熱転写シートと、必要に応じて受容層が設けら
れた被転写体とを、サーマルヘッド等の加熱デバイスと
プラテンロールとの間に圧接し、画像情報に応じて加熱
デバイスの発熱部分を選択的に発熱させ、熱転写シート
上の色材層に含まれる色材を被転写体に移行させること
により画像を記録する方式である。この方式は、溶融熱
転写方式と昇華熱転写方式に大別される。
【0003】溶融熱転写方式は、溶融インキ層を担持し
た熱転写シートを、上述したような加熱手段によって加
熱し、軟化した溶融インク層成分を天然繊維紙またはプ
ラスチックシート等の被転写体上に転写させて画像を形
成する方式である。ここで用いる溶融インキ層は、顔料
等の色材を熱溶融性のワックスまたは樹脂等のバインダ
に分散させたものであり、プラスチックフィルム等の基
材フィルムに担持させている。形成される画像は、高濃
度で鮮鋭性に優れており、文字、線画等の2値画像の記
録に適している。また、イエロー、マゼンタ、シアン、
ブラック等の各色の溶融インキ層を備えた熱転写シート
を用いて、それらを被転写体上に重ねて記録することに
より、多色またはカラー画像を形成することができる。
【0004】昇華熱転写方式は、昇華性染料層を担持し
た熱転写シートを、上述したような加熱手段によって加
熱し、染料層中に含まれる昇華染料を昇華させて被転写
体上に設けられた受容層に移行させて画像を形成する方
式である。ここで用いる昇華性染料層は、色材として用
いる昇華性染料をバインダ樹脂に溶解または分散させた
ものであり、プラスチックフィルム等の基材フィルムに
担持させている。この方式は、サーマルヘッド等の加熱
デバイスのエネルギー量によって、ドット単位で染料の
移行量を制御できるため、濃度変調による階調再現が可
能である。また、使用する色材が染料であるため、形成
される画像には透明性があり、複数の染料層を用いて色
を重ねた際の中間色の再現性に優れている。このため、
イエロー、マゼンタ、シアンの3色またはこれにブラッ
クを加えた4色の昇華性染料層を備えた熱転写シートを
用いて、被転写体上にこれら3色または4色を重ねて記
録することにより、高画質なフルカラー画像を形成する
ことができる。
【0005】これらの画像形成方式のうち、特に昇華熱
転写方式においては、画像を形成すべき被転写体が染料
の染着性を有することが必要である。このため、被転写
体の表面が染着性に乏しい場合には、被転写体上に受容
層を設けないかぎり画像を形成することがほとんど不可
能であった。
【0006】このため、特開昭62−264994号公
報には、受容層が設けられていない被転写体に受容層を
設けるため、受容層を基材フィルム上に剥離可能に設け
た受容層転写シートを作製し、この受容層を被転写体上
に転写することにより設け、その受容層上に染料層を有
する熱転写シートから染料を移行させて画像を形成する
技術が開示されている。
【0007】また、特開昭62−238791号公報お
よび特開平4−133793号公報には、受容層を基材
フィルム上に剥離可能に設けた中間転写記録媒体を作製
し、この受容層上に熱転写シートから染料を移行して画
像を形成し、その後、中間転写記録媒体を加熱すること
によって、画像が形成された受容層を被転写体上に転写
する方法も開示されている。これらの方法により、染料
の染着性の良い被転写体はもとより、染料の染着性に乏
しい被転写体やサーマルヘッド等の加熱により融着し易
い被転写体にも画像を転写形成することができる。ま
た、被転写体の表面凹凸や地合いによる画像品質の影響
を防止することができる。
【0008】また、画像が形成された受容層と被転写体
との接着力が十分でない場合に発生する転写不良の問題
に対しては、特開平7−52522号公報に開示される
ように、中間転写記録媒体の受容層及び/又は被転写体
上に、接着層転写シートから接着層を転写して、受容層
と被転写体との接着力を高め、転写不良の問題を解決し
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
接着層転写シートを用いた場合でも、受容層と被転写体
との接着力を高めることができず、接着不良の問題を解
決できない場合があった。例えば、受容層には十分な接
着性を有する接着層であっても、被転写体との接着性は
十分とはいえない場合があり、また、その逆の場合もあ
った。
【0010】このような場合が起こるのは、特に近年の
熱転写形成画像の高解像度化・高品質化への要求および
被転写体の多様化によるものである。即ち、高解像度で
画像を形成するために、中間転写記録媒体の最表面に設
けられた受容層は染料染着性に優れ且つ染料転写シート
との熱離型性に優れた材料にしなければならず、中間転
写記録媒体の最表面の受容層の材料が制約されていた。
このため、使用される受容層に適した接着層を選ばなけ
ればならなかった。
【0011】一方、高解像度で高品質な画像を種々の被
転写体に転写形成するという需要が増大している。例え
ば、パスポートにカラーの顔写真その他の必要な身分証
明事項等を感熱転写方式によって印画する場合、パスポ
ートは通常天然紙が用いられ、その品質は各国で異なる
場合があり、中には平滑度に劣るものもある。また、パ
スポートその他の証明書等に用いられる場合には、画像
が形成された受容層は、被転写体に強固に接着し、容易
に剥がれてはならないという必要があり、被転写体に適
した接着層を選ばなければならなかった。
【0012】このため、受容層に適した接着層と、被転
写体に適した接着層とが必ずしも一致しないという問題
が起こっていた。
【0013】本発明の目的は、中間転写記録媒体の受容
層を被転写体の表面に接着性よく転写するため、中間転
写記録媒体の最表面の受容層と、被転写体の両方に対し
て適した単一の接着材料がない場合であっても、受容層
および被転写体の何れに対しても適した接着性を有する
接着層を転写することができる接着層転写シートを提供
することにある。さらに、かかる接着層転写シートの接
着層によって、中間転写記録媒体の受容層が被転写体の
表面に接着性よく転写されることによって形成された印
画物を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の接着層転写シー
トは、少なくとも基材フィルムと、該基材フィルム上に
剥離可能に設けられた転写性接着層とからなり、中間転
写記録媒体の受容層上に転写性接着層を転写するために
用いられる接着層転写シートであって、前記の転写性接
着層は、前記基材フィルムから最も遠くに配置され、前
記中間転写記録媒体の受容層に対して適した接着性を有
する最上層と、前記基材フィルムの最も近くに配置さ
れ、前記最上層とは異なる材料で形成され、被転写体の
表面に対して適した接着性を有する基底層とを少なくと
も有していることを特徴とする。
【0015】この発明によれば、転写性接着層のうちの
最上層が受容層に対して適した接着性を有するので、中
間転写記録媒体の受容層上に強固に接着し且つ経時劣化
しない接着層を伴う中間転写記録媒体が得られる。この
とき、得られた中間転写記録媒体の表面には、転写性接
着層のうち、被転写体の表面に対して適した接着性を有
する基底層が位置するので、中間転写記録媒体の受容層
を、被転写体と強固で且つ経時劣化等の問題のない接着
性を有する基底層によって被転写体上に接着性よく転写
することができる。このため、本発明の接着層転写シー
トは、単一材料の接着層では中間転写記録媒体の受容層
と被転写体との両方に対して好適な接着性を得ることが
できない場合であっても、この問題を解決して、その何
れに対しても優れた接着性で転写することができる。
【0016】また、前記基底層が、天然紙に対して高い
接着性を有する材料からなることが好ましく、具体的に
はアイオノマーを含有すること、ポリビニルピロリドン
を含有すること、ポリアミドを含有することが好まし
い。ここで、アイオノマーを含有する基底層は、中間層
を介して前記の最上層と接合していることがより好まし
い。これにより、被転写体が天然紙の場合に、中間転写
記録媒体の受容層を天然紙上に接着性よく転写すること
ができる。
【0017】また、前記最上層が、60℃以上のガラス
転移温度を有する樹脂からなることが好ましい。これに
より、接着層転写シートをロール状に巻いたり重ね合せ
た状態で保管等しておいた場合、特に保管時の温度が高
い等の環境が悪い場合であっても、最上層が基材フィル
ムの背面に粘着するというブロッキングを防止すること
ができる。
【0018】また、本発明の接着層転写シートは、前記
基材フィルム上に、種々の色の昇華性染料層および種々
の色の熱溶融性インキ層よりなる群から選ばれる少なく
とも1つの色材層と、前記転写性接着層とが面順次に設
けられており、当該各色材層は、前記の中間転写記録媒
体を用いて画像を転写形成する被転写体の表面に割り振
られた個々の画像形成領域に合せて無駄のない平面形状
と大きさに形成され、当該転写性接着層は、被転写体表
面の受容層転写領域に合せて無駄のない平面形状と大き
さに形成されていることが好ましい。このとき、前記の
各色材層を、前記の転写性接着層よりも小さい面積にな
るように形成してもよい。
【0019】この発明によれば、基材フィルム上に、画
像を形成するための種々の色材層が接着層と面順次に設
けられているので、中間転写記録媒体の受容層に、カラ
ー画像や文字を転写形成し、更に一連の連続工程で接着
層を転写形成することができる。そのため、画像形成の
ための工程を短縮でき、経済的に好ましい。
【0020】本発明の印画物は、被転写体と、該被転写
体上に設けられた転写性接着層と、該転写性接着層上に
設けられた画像を伴う受容層とによって少なくとも構成
された印画物であって、前記転写性接着層が、前記受容
層に対して適した接着性を有して該受容層に接着した最
上層と、前記最上層とは異なる材料で形成され、前記被
転写体に対して適した接着性を有して該被転写体に接着
した基底層とを少なくとも有していることを特徴とす
る。このとき、前記被転写体を、ベックの平滑度で10
〜1500秒の範囲の天然紙とすることができる。
【0021】この発明によれば、画像を伴う受容層は転
写性接着層のうちの最上層との接着性に優れ、被転写体
は転写性接着層のうちの基底層との接着性に優れている
ので、被転写体の材質等に関わらず、受容層を被転写体
上に強固に設けることができる。そのため、転写不良や
画像剥離の起こらない印画物を得ることができる。ま
た、身分証明欄を備えたパスポート用紙を被転写体とし
たとき、画像を伴う受容層が接着性よく設けられている
ので、例えば、顔写真や身分証明事項などの画像の欠落
や受容層の剥がれなどが生じることのないパスポートと
することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の接着層転写シー
トの一例を示す断面図である。接着層転写シート1は、
基材フィルム2と、基材フィルム2上に剥離可能に設け
られた転写性接着層7(以下「接着層7」という。)と
からなる。この接着層転写シート1は、中間転写記録媒
体の受容層上に接着層7を転写するために用いられる。
【0023】接着層7は、基材フィルム2から最も遠く
に配置され、中間転写記録媒体の受容層に対して適した
接着性を有する最上層6と、基材フィルム2の最も近く
に配置され、最上層6とは異なる材料で形成され、被転
写体の表面に対して適した接着性を有する基底層4とに
よって少なくとも構成されている。
【0024】基材フィルム2上から接着層7を剥離し易
くするために、図1に示すように、基材フィルム2と接
着層7との間に離型層3を設けることができる。
【0025】また、最上層6と基底層4の材料によって
は、それらが直接接着しにくかったり、十分な接着性を
有しないことがある。このような場合に、基底層4と最
上層6の何れにも強固に接着する材料によって、図1に
示すように、中間層5を形成することもできる。
【0026】また、接着層転写シート1とサーマルヘッ
ド等の加熱デバイスとの摺動性を向上させるために、基
材フィルム2の接着層7が形成されているのとは反対側
の面に背面層(図示しない)を設けてもよい。
【0027】図2は、本発明の接着層転写シートの他の
一例を示す断面図である。接着層転写シート11は、基
材フィルム2上に、種々の色の昇華性染料層9、熱溶融
性ブラックインキ層10および接着層7が面順次に設け
られている。この接着層7の構成は、上述した図1の場
合と同様である。
【0028】昇華性染料層9としては、イエロー9y、
マゼンタ9m、シアン9c、ブラック9b等の種々の色
の昇華性染料層を面順次に設けることができる。この各
色の昇華性染料層9と熱溶融性ブラックインキ層10
は、中間転写記録媒体の受容層に転写すべき画像によっ
て、必要に応じて選択して設けることができ、図2に示
した構成に限定されない。例えば、昇華性染料層9から
転写形成された画像は階調性に優れ、また、熱溶融性ブ
ラックインキ層10から転写形成された画像はOCR読
み取り可能であるなど、それぞれ特徴を有するので適宜
必要に応じて設けられる。
【0029】図3は、本発明の接着層転写シートの他の
一例を示す正面図である。接着層転写シート11におい
て、基材フィルム2上に面順次に設けられた昇華性染料
層9および熱溶融性ブラックインキ層10は、中間転写
記録媒体を用いて画像を転写形成する被転写体の表面に
割り振られた個々の画像形成領域に合せて無駄のない平
面形状と大きさで形成される。昇華性染料および熱溶融
性ブラックインキ等の色材は、被転写体の表面に割り振
られた個々の画像形成領域に対応する中間転写記録媒体
の受容層の所定の領域に、サーマルヘッド等の加熱デバ
イスによって転写され、画像が形成される。そのため、
昇華性染料層9および熱溶融性ブラックインキ層10の
平面形状と大きさは、それぞれの染料またはインキによ
って転写形成される画像の領域に合わせた形や大きさと
することが好ましい。こうすることにより、不要な部分
が少なくなるので、無駄がなく経済的である。特に、比
較的簡単な形、例えば、複雑な花形や星形のような画像
に対し、各色材層の形状をその花形や星形の形状を覆う
ような丸形または四角形、で形成することにより、簡便
であり且つ無駄を少なくすることができる。
【0030】接着層7も同様に、被転写体表面の受容層
転写領域に合せて無駄のない平面形状と大きさで形成さ
れる。また、その平面形状と大きさは、必ずしも受容層
の平面形状および大きさと同じでなくともよい。このた
め、受容層上に形成された画像の面積よりも接着層7の
面積が小さいという場合があるが、この場合、形成され
た画像のうち必要な領域のみが被転写体に接着層7を介
して転写される。
【0031】さらに、図4に示すように、昇華性染料層
9および熱溶融性ブラックインキ層10の各色材層の面
積を、接着層7よりも小さい面積になるように形成して
もよい。こうすることにより、接着層転写シート11の
各色材層によって画像が形成された受容層を、余すこと
なく被転写体に転写することができる。このため、昇華
性染料層9および熱溶融性ブラックインキ層10の不要
な部分が少なくなるので、無駄がなく経済的である。
【0032】図5は、接着層7が転写された後の中間転
写記録媒体(以下「中間積層体26」という。)の一例
を示す断面図である。接着層転写シート1の接着層7
は、予め画像24が形成された中間転写記録媒体21の
受容層23上に転写される。また、予め画像24が形成
されていない中間転写記録媒体21に対しては、図2に
示す接着層転写シート11を用い、先ずイエロー9y、
マゼンタ9m、シアン9c、ブラック9bの各色の昇華
性染料層を順次転写し、次いで熱溶融性ブラックインク
層10を転写して、受容層23に画像24を形成し、そ
の後連続して接着層7が受容層23上に転写される。こ
れら何れにおいても、接着層7を構成する最上層6は、
受容層23に直接接着する。また、接着層転写シート1
の離型層3から容易に剥離した基底層4は、接着層7が
転写された後の中間積層体26の最表面に位置する。
尚、ここでの画像24は、最終的に被転写体上に転写さ
れた後に、目視やOCR読み取り機等によって認識され
る画像とは鏡像関係となるように形成される。
【0033】図6は、中間積層体26を熱転写して得ら
れた本発明の印画物32の一例を示す断面図である。接
着層転写シート1から接着層7が転写された中間積層体
26は、画像24を伴う受容層23が被転写体31に転
写される時、基材フィルム22と保護層25の間で剥離
し、基底層4が被転写体31に直接接着するように転写
される。こうして得られた印画物32において、画像2
4が形成された受容層23と被転写体31との接着は、
接着層7によって強固なものとなる。そのため、転写時
の転写不良が起こらず、また、その後の使用によっても
剥離が起こらない。
【0034】尚、上述した転写は、全てサーマルヘッド
等の加熱デバイスにより行なわれる。また、中間転写記
録媒体21の構成は、図3に示したものに特に限定され
ず、従来公知のものを用いることができる。
【0035】本発明の接着層転写シート1、11によれ
ば、接着層7のうちの最上層6が中間転写記録媒体21
の受容層23に対して適した接着性を有するので、中間
転写記録媒体21の受容層23上に強固に接着し且つ経
時劣化などの問題のない接着層7が形成され、その結
果、接着層7を伴う中間転写記録媒体(中間積層体2
6)が得られる。このとき、得られた中間転写記録媒体
の表面には、接着層7のうち、被転写体31の表面に対
して適した接着性を有する基底層4が位置するので、中
間転写記録媒体の受容層23を、被転写体31と強固で
且つ経時劣化等の問題のない接着性を有する基底層4に
よって被転写体31上に接着性よく転写することができ
る。このため、本発明の接着層転写シートは、単一材料
の接着層では中間転写記録媒体の受容層23と被転写体
31との両方に対して好適な接着性を得ることができな
い場合であっても、この問題を解決して、被転写体31
上に受容層23を強固に接合することができる。
【0036】また、基材フィルム2上に、接着層7と面
順次に画像24を形成するための昇華性染料層9および
/または熱溶融性ブラックインキ層10が設けられてい
る。そのため、中間転写記録媒体21の受容層23に接
着層7を転写する直前に、カラー画像や文字を受容層2
3に転写形成し、更に一連の連続工程で接着層7を転写
形成することができる。この結果、画像形成のための工
程を短縮でき、経済的に好ましい。
【0037】また、本発明の印画物32によれば、画像
24を伴う受容層23は接着層7のうちの最上層6との
接着性に優れ、被転写体31は接着層7のうちの基底層
4との接着性に優れているので、被転写体31の材質等
に関わらず、受容層23を被転写体31上に強固に設け
ることができる。そのため、転写不良や画像剥離の起こ
らない印画物32を得ることができる。また、身分証明
書欄を備えたパスポート用紙を被転写体31としたと
き、画像24を伴う受容層23が接着性よく設けられて
いるので、例えば、顔写真や身分証明事項などの画像2
4の欠落や受容層23の剥がれなどが生じることのない
パスポートとすることができる。
【0038】以下に、本発明の接着層転写シート1、1
1を構成する各層について順次説明する。
【0039】(1)基材フィルム 本発明の接着層転写シート1、11に用いられる基材フ
ィルム2は、従来の熱転写シートに使用されているもの
と同じ基材フィルムをそのまま用いることができ、特に
限定するものではない。
【0040】好ましい基材フィルム2の具体例として
は、グラシン紙、コンデンサー紙またはパラフィン紙等
の薄紙、あるいは、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトンもし
くはポリエーテルサルホン等の耐熱性の高いポリエステ
ル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロー
ス、ポリエチレン誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポ
リメチルペンテンまたはアイオノマー等のプラスチック
の延伸または未延伸フィルムが挙げられる。また、これ
らの材料を2種以上積層した複合フィルムも使用するこ
とができる。
【0041】基材フィルム2の厚さは、その強度および
耐熱性等が適切になるように材料に応じて適宜選択する
ことができるが、通常は1〜100μm程度のものが好
ましく用いられる。
【0042】(2)基底層 基底層4は、被転写体31との接着性に優れた材料から
なり、接着層転写シート1、11に接着層7の一部とし
て基材フィルム2上に設けられている。基材フィルム2
上に離型層3が設けられている場合には、図1に示すよ
うに、離型層3上に設けられる。
【0043】基底層4は、接着層7を接着層転写シート
1、11から中間転写記録媒体21に転写する際に、接
着層転写シート1、11の離型層3から容易に剥がれて
転写される。中間転写記録媒体21に転写された基底層
4は、図5に示す中間積層体26の最表面に位置する。
そして、その後の被転写体31への転写時に、被転写体
31に直接接着して、画像24を伴う受容層23を被転
写体31に強固に接着する役割を担っている。
【0044】それゆえ、基底層4の構成材料は、被転写
体31の材質や特性に応じて適宜選択される。通常の構
成材料としては、熱可塑性の合成樹脂、天然樹脂、ゴ
ム、ワックス等を用いることができる。例えば、工チル
セルロース、セルロースアセテートプロピオネート等の
セルロース誘導体、ポリスチレン、ポリα−メチルスチ
レン等のスチレン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、
ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル等のア
クリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール等の
ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アイオノマー、エチレ
ンアクリル酸共重合体、エチレンアクリル酸エステル共
重合体等の合成樹脂、粘着付与剤としてのロジン、ロジ
ン変性マレイン酸樹脂、エステルガム、ポリイソブチレ
ンゴム、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジ
エンアクリロニトリルゴム、ポリアミド樹脂、ポリ塩素
化オレフィン等の天然樹脂や合成ゴムの誘導体が挙げら
れる。基底層4は、上記の材料の1種または2種以上よ
りなる組成物から構成され、加熱により接着性を発現す
る材料を使用することが好ましい。
【0045】被転写体31が、身分証明欄を備えたパス
ポート用紙であり、その材質がベックの平滑度で10〜
1500秒の範囲の天然紙である場合、用いられる基底
層4の材料としては、アイオノマー、ポリビニルピロリ
ドン、ポリアミドが好ましい。また、被転写体31とし
て、コート紙、樹脂含浸紙、樹脂コート紙を使用する場
合には、基底層4の材料として塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体を用いることもできる。箔切れ性能を向上させ
る為に、基底層4中に体質顔料を添加してもよい。
【0046】基底層4は、被転写体31の材質等に応じ
て上述の材料の中から適宜選択された単独または複数の
材料、および必要に応じて各種添加剤等を加え、水また
は有機溶剤等の適当な溶剤に溶解または分散させて基底
層用塗工液を調製し、これをグラビア印刷法、スクリー
ン印刷法またはグラビア版を用いたリバースコーティン
グ法等の手段により、離型層3上に塗布、乾燥して形成
することができる。その厚さは、接着層7を介して接着
する受容層23と被転写体31との接着性能および操作
性によって決定されるが、通常は乾燥状態で0.5〜5
0μm程度である。
【0047】(3)最上層 最上層6は、受容層23との接着性に優れた材料からな
り、接着層転写シート1、11に接着層7の一部として
その最表面に設けられている。最上層6は、接着層7を
接着層転写シート1、11から中間転写記録媒体21に
転写する際に、既に画像24が形成されている受容層2
3に強固に接着する役割を担っている。
【0048】中間転写記録媒体21に転写された最上層
6は、図5に示す中間積層体26の中頃に位置し、その
後の被転写体31への転写時に、受容層23等と共に被
転写体31に転写される。
【0049】それゆえ、最上層6の構成材料は、受容層
23の材質や特性に応じて適宜選択される。通常の構成
材料としては、上述した基底層4で用いられるものと同
様のものを使用することができる。それらの内でも、ポ
リメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリ
アクリル酸エチル、アクリルポリオール等のアクリル樹
脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール等のビニル系
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタン樹脂、エチレンアクリル酸共重合体、
エチレンアクリル酸エステル共重合体等の合成樹脂を、
1種または2種以上より構成したものを使用することが
好ましい。
【0050】また、最上層6を構成する樹脂のガラス転
移温度を60℃以上とすることが好ましい。これによ
り、接着層転写シート1、11をロール状に巻いたり重
ね合せた状態で保管等しておいたとき、特に保管時の温
度が高い等のように環境が悪いときであっても、最上層
6が基材フィルム2の背面に粘着するというブロッキン
グを防止することができる。
【0051】受容層23が塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体樹脂から形成される場合には、用いられる最上層6
の材料としては、同じく塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂が好まし
い。これにより、より好ましい強固な接着性を付与する
ことができる。
【0052】最上層6は、受容層23を形成する材料に
応じて、上述の材料の中から適宜選択された単独または
複数の材料および必要に応じて各種添加剤等を加えたも
のを、水または有機溶剤等の適当な溶剤に溶解または分
散させて最上層用塗工液を調製し、これをグラビア印刷
法、スクリーン印刷法またはグラビア版を用いたリバー
スコーティング法等の手段により、中間層5上に塗布、
乾燥して形成することができる。その厚さは、接着層7
を介して接着する受容層23と被転写体31との接着性
能および操作性によって決定されるが、通常は乾燥状態
で1.0〜20μm程度である。
【0053】(4)中間層 中間層5は、基底層4と最上層6とを一体化させるため
に必要に応じて設けられる。すなわち、上述した基底層
4と最上層6の材料は、それぞれが対象とする被転写体
31と受容層23の構成材料に従って異なる。そのた
め、基底層4と最上層6とを重ねて設けた場合、その材
料によっては、それらが直接接着しにくかったり、十分
な接着性を有しないことがある。このような場合に、基
底層4と最上層6の何れにも強固に接着する材料によっ
て中間層5を形成することが好ましい。なお、基底層4
と最上層6とが接着性に優れている場合には、中間層5
は必ずしも必要ではない。
【0054】基底層4がアイオノマーを構成材料とし、
最上層6がポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸
エチル、ポリアクリル酸エチル等のアクリル樹脂、ポリ
塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレ
タン樹脂、エチレンアクリル酸共重合体、エチレンアク
リル酸エステル共重合体等の合成樹脂を構成材料とする
場合には、ポリビニルピロリドン、ポリアミド樹脂、ア
クリルポリオールまたはポリビニルブチラールによって
中間層5を形成することが好ましい。
【0055】また、基底層4がポリビニルピロリドン、
ポリアミドまたはアクリルポリオールを構成材料とし、
最上層6がポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸
エチル、ポリアクリル酸エチル等のアクリル樹脂、ポリ
塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリウレタン樹脂、エチレンアクリル酸共重合
体、エチレンアクリル酸エステル共重合体等の合成樹脂
を構成材料にする場合には、基底層4と最上層6の接着
性はよいので、中間層5は必ずしも必要ではない。
【0056】中間層5は、基底層4および最上層6を形
成する材料に応じて、上述の材料の中から適宜選択され
た単独または複数の材料および必要に応じて各種添加剤
等を加えたものを、水または有機溶剤等の適当な溶剤に
溶解または分散させて中間層用塗工液を調製し、これを
グラビア印刷法、スクリーン印刷法またはグラビア版を
用いたリバースコーティング法等の手段により、基底層
4上に塗布、乾燥して形成することができる。その厚さ
は、乾燥状態で通常0.5〜20μm程度である。
【0057】こうして形成された中間層5は、基底層4
と最上層6との接着性を向上させる作用のほかに、被転
写体31の表面にある凹凸を吸収する効果がある。その
ため、基底層4や最上層6が、それぞれ接着する被転写
体31と受容層23との接着性をより高めるのに有効で
あると共に、最終的に得られた印画物32の品質を高め
るのに有効に作用する。
【0058】なお、上述した基底層4、最上層6および
必要に応じて設けられる中間層5からなる接着層7の合
計の厚さは、被転写体31の表面のベック平滑度が10
〜1500秒のときに、それそれの厚さに関わらず、2
〜60μmであることが好ましい。接着層の厚さが2μ
m未満では被転写体31へ均一な接着が不足するという
不都合があり、60μmを超えると箔落ちや箔切れ不良
という不都合があると共に不経済である。
【0059】(5)離型層 本発明の接着層転写シート1、11に用いられる離型層
3は、必要に応じて基材フィルム2上に設けられてい
る。この離型層3により、基底層4を、離型層3との境
界面から容易に剥離することができるので、接着層7を
容易に中間転写記録媒体21に転写することができる。
【0060】離型層3には、バインダ樹脂と離型性材料
とが含有される。バインダ樹脂としては、熱可塑性樹脂
であるポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチ
ル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系樹脂、ポリ酢
酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルブチラール等のビニル系樹
脂、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロ
ース等のセルロース誘導体、あるいは熱硬化型樹脂であ
る不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂、アミノアルキッド樹脂等が使用できる。ま
た、離型性材料としては、ワックス類、シリコーンワッ
クス、シリコーン系樹脂、メラミン樹脂、フッ素系樹
脂、タルクやシリカの微粉末、界面活性剤や金属セッケ
ン等の潤滑等が使用できる。
【0061】離型層3は、上記樹脂を適当な溶剤によ
り、溶解または分散させて離型層用塗工液を調製し、こ
れを基材フィルム2上にグラビア印刷法、スクリーン印
刷法またはグラビア版を用いたリバースコーティング法
等の手段により塗布、乾燥して形成することができる。
その乾燥後の厚さは、通常0.1〜5μmである。
【0062】(6)昇華性染料層 昇華性染料層9は、上述したように、中間転写記録媒体
21の受容層23上に画像24を転写するために、接着
層転写シート11の基材フィルム2上に接着層7等と面
順次に設けられる。そして、中間転写記録媒体21の受
容層上23にサーマルヘッド等の加熱デバイスによっ
て、昇華性染料層9中の染料が熱転写され、画像24が
形成される。このため、中間転写記録媒体21に、画像
24の形成と接着層7の転写を一連の工程で行なうこと
ができるので、工程の煩雑さを避けることができて好ま
しい。
【0063】この昇華性染料層9は、昇華性染料、バイ
ンダー樹脂およびその他の任意成分を含む塗工液から形
成される。
【0064】昇華性染料としては、従来公知のものを使
用することができ、特に限定されない。幾つかの好まし
い昇華性染料としては、マゼンタ染料としては、MS
Red G、Macrolex Red Violet
R、Ceres Red7B、Samaron Re
d HBSL、Resolin Red F3BS等が
挙げられ、イエロー染料としては、ホロンブリリアント
イエロー6GL、PTY−52、マクロレックスイエロ
ー6G等が挙げられ、シアン染料としては、カヤセット
ブルー714、ワクソリンブルーAP−FW、ホロンブ
リリアントブルーS−R、MSブルー100等が挙げら
れる。
【0065】上記昇華性染料を担持するためのバインダ
ー樹脂としては、従来公知のものを使用することがで
き、特に限定されない。好ましいものとしては、エチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒド
ロキシセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セ
ルロースもしくは酢酪酸セルロース等のセルロース系樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロ
リドンもしくはポリアクリルアミド等のビニル系樹脂ま
たはポリエステル等が挙げられる。
【0066】昇華性染料層9には、有機フィラーなどの
任意成分を含有させることができる。この任意性分は、
従来公知のものを使用することができ、特に限定されな
い。
【0067】昇華性染料層9の塗工厚は、乾燥状態で
0.2〜3μmが好ましく、0.3〜2μmがより好ま
しい。
【0068】昇華性染料層9は、上記昇華性染料、バイ
ンダー樹脂およびその他の任意成分を、適当な溶剤で溶
解または分散させて調整した昇華性染料層用塗工液を、
基材フィルム2上に、グラビア印刷法、スクリーン印刷
法またはグラビア板を用いたリバースコーティング法等
の手段により塗布し、乾燥して形成することができる。
【0069】(7)熱溶融性ブラックインキ層 熱溶融性ブラックインキ層10は、上述した昇華性染料
層9と同様に、接着層転写シート11の基材フィルム2
上に接着層7等と面順次に設けられる。そして、中間転
写記録媒体21の受容層23上にサーマルヘッド等の加
熱デバイスによって熱転写され、画像24を形成する。
このため、中間転写記録媒体21に、画像24の形成と
接着層7の転写を一連の工程で行なうことができるの
で、工程の煩雑さを避けることができて好ましい。
【0070】この熱溶融性ブラックインキ層10は、従
来と同様の熱溶融性ブラックインキを用いて形成するこ
とができる。熱溶融性ブラックインキは、着色剤とビヒ
クルとからなり、必要に応じて種々の添加剤が加えられ
る。
【0071】着色剤としては、カーボンブラックが好ま
しい。カーボンブラックは、有機または無機の顔料もし
くは染料の中でも、記録材料として良好な特性、例えば
十分な着色濃度を有し、光、熱、温度等により変褪色し
ないため、高濃度で明瞭な文字や記号を印字することが
できる。さらに、熱溶融性ブラックインキは、OCR読
み取りが可能なので、OCR読み取りが要求される画像
の形成に好適に用いられる。
【0072】ビヒクルとしては、中間転写記録媒体21
の受容層23への接着性および耐スクラッチ性などの観
点から、以下の〜に示すバインダー樹脂の何れかを
使用することが好ましい。
【0073】アクリル樹脂 アクリル樹脂+塩化ゴム アクリル樹脂+塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂 アクリル樹脂+セルロース系樹脂 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂
【0074】上記バインダー樹脂に代えてワックス等を
使用してもよく、上記バインダー樹脂にワックス等を加
えて使用してもよい。ワックスの代表例としては、マイ
クロクリスタリンワックス、カルナウバワックス、パラ
フィンワックス等が例示できる。さらに、フィッシャー
トロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロ
ウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラッ
クワックス、キャンデリラワックス、ペトロラタム、一
部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等の種
々のワックスを用いることもできる。
【0075】熱溶融性ブラックインキ層10は、ホット
メルトコート、ホットラッカーコート、グラビアコー
ト、グラビアリバースコート、ロールコート等の方法を
用い、基材フィルム2上に上述した熱溶融性ブラックイ
ンキを塗布することによって形成される。形成される熱
溶融性ブラックインキ層の厚さは、必要な濃度と熱感度
との関係から決定され、通常、約0.2〜10μmの範
囲が好ましい。
【0076】(8)背面層 背面層(図示しない)は、接着層転写シート1、11か
ら中間転写記録媒体21に接着層7等を転写する際、接
着層転写シート1、11とサーマルヘッド等の加熱デバ
イスとの融着を防止し、摺動性を向上させるために、加
熱デバイスと接触する基材フィルム2の接着層7を設け
た側とは反対の面に必要に応じて従来公知の方法で設け
ることができる。
【0077】この背面層に用いる樹脂としては、例えば
エチルセルロース、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロー
ス、酢酪酸セルロース、ニトロセルロース等のセルロー
ス系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルアセ夕一ル、ポリビニ
ルピロリドン等のビニル系樹脂、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリルアミド、アク
リロニトリルースチレン共重合体等のアクリル系樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、クマロンイ
ンデン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、
シリコーン変性もしくはフッ素変性ウレタン等の天然ま
たは合成樹脂の単体または混合物が用いられる。
【0078】背面層の耐熱性をより高める為に上記の樹
脂のうち、水酸基等の反応性基を有している樹脂を使用
し、架橋剤としてポリイソシアネート等を併用して、架
橋樹脂層とすることが好ましい。更に、サーマルヘッド
等との摺動性を付与する為に、背面層に固形あるいは液
状の離型剤または滑剤を加えて耐熱滑性をもたせてもよ
い。
【0079】離型剤または滑剤としては、例えばポリエ
チレンワックス、パラフィンワックス等の各種ワックス
類、高級脂肪族アルコール、オルガノポリシロキサン、
アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界
面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性
剤、有機カルボン酸およびその誘導体、フッ素系樹脂、
シリコーン系樹脂、タルク、シリカ等の無機化合物の微
粒子等を用いることができる。背面層に含有される滑剤
の量は5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%程
度である。
【0080】(9)検知マーク 検知マーク(図示しない)は、例えばプリンター内にお
いて、中間転写記録媒体21の受容層23上の指定され
た位置に接着層7を転写するため、または、受容層23
に各色の染料、インキ、接着層7等を位置ズレおよび色
ズレなく転写するための位置決め用のマークとして、接
着層転写シート1、11に設けることが好ましい。
【0081】また、このような検知マークは、後述する
中間転写記録媒体21の適切な箇所にも設けることがで
き、被転写体31への転写の際の位置決め用のマークと
して作用する。
【0082】検知マークは、光学的に認識可能であれば
どのような形状であってもよい。例えば、丸形状、四角
形状、ライン形状等の印刷マークまたは貫通穴等の従来
公知の検知マークを設けることができる。印刷による検
知マークは、接着層転写シート1、11の基材フィルム
2の何れか一方の面の一部または複数箇所に、従来公知
の印刷方法等によって設けることができる。印刷によっ
て検知マークを設ける場合、使用されるインキとして
は、従来から使用されている材料を使用することがで
き、特に限定されない。
【0083】次に、本発明の印画物32を形成するのに
用いられる中間転写記録媒体21について説明する。
【0084】図7および図8は、本発明の印画物を形成
するのに用いられる中間転写記録媒体の一例の断面図を
示している。中間転写記録媒体21には、基材フィルム
22上に、少なくとも受容層23が設けられている。
【0085】基材フィルム22は、上述の接着層転写シ
ート1、11で使用される基材フィルム2と同様のもの
を用いることができる。また、基材フィルム22の受容
層23を設けた側とは反対の面に、中間転写記録媒体2
1の受容層23を被転写体31に転写する際にサーマル
ヘッド等との摺動性を向上させるための背面層(図示し
ない)を設けてもよい。
【0086】また、基材フィルム22上には、図7に示
すように、剥離層41、保護層25、ホログラム層4
2、透明蒸着層43、アンカー層44、受容層23の順
で各層を設けることができる。また、図8に示すよう
に、基材フィルム22上に、保護層25、アンカー層4
4、紫外線吸収層45、ヒートシール層46、受容層2
3の順で各層を設けることもできる。これらの層は、従
来から知られている作用および効果を示すものであり、
その構成は、図7および図8に示す構成に限定されるも
のでない。また、従来公知の他の層を加えることもでき
る。
【0087】中間転写記録媒体21に設けられている受
容層23上には、上述した本発明の接着層転写シート
1、11から接着層7、または、画像24と接着層7が
転写される。そして、画像24と接着層7が転写された
この中間転写記録媒体(中間積層体26)の接着層7の
表面には、被転写体31の表面に対して適した接着性を
有する基底層4が配置される。そのため、画像24が形
成された受容層23は、熱転写によって、中間積層体2
6から被転写体31に、他の必要な層とともに転写さ
れ、その結果、本発明の印画物32が形成される。
【0088】受容層23は、同時に転写された最上層6
との接着性に優れるので、被転写体31に強固に接着
し、剥がれることがない。また、受容層23は、上述し
た昇華性染料または熱溶融性ブラックインキを受容しや
すい樹脂材料からなるので、階調性に優れて高品質の画
像を形成し易く、特に高画質が要求される身分証明用の
顔写真等、例えばパスポート等の顔写真等の形成に優れ
ている。
【0089】こうした受容層23を形成するための材料
としては、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、
ポリ塩化ビニルもしくはポリ塩化ビニリデン等のハロゲ
ン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル系
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体もしくはポリ
アクリル酸エステル等のビニル系樹脂、ポリエチレンテ
レフタレートもしくはポリブチレンテレフタレート等の
ポリエステル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系
樹脂、エチレンもしくはプロピレン等のオレフィンと他
のビニルポリマーとの共重合体系樹脂、アイオノマーも
しくはセルロースジアスターゼ等のセルロース系樹脂、
ポリカーボネイト等が挙げられ、特に、塩化ビニル系樹
脂、アクリル−スチレン系樹脂またはポリエステル樹脂
が好ましい。
【0090】受容層23は、高い染料染着性を有する熱
可塑性樹脂の中から、単独または複数の材料および必要
に応じて各種添加剤等を加え、水または有機溶剤等の適
当な溶剤に溶解または分散させて受容層用塗工液を調製
し、これをグラビア印刷法、スクリーン印刷法またはグ
ラビア版を用いたリバースコーティング法等の手段によ
り、基材フィルム22上に、または、基材フィルム22
上に保護層25等が設けられている場合にはその上に塗
布、乾燥して形成することができる。その厚さは、乾燥
状態で0.11〜10μm程度である。
【0091】添加剤としては、受容層23の印画感度を
よくするために、フタル酸エステル、リン酸エステルま
たはポリエステル型可塑剤等、塩化ビニル樹脂用の可塑
剤として一般的に用いられている低分子量から高分子量
の可塑剤を添加することもできる。その添加量は樹脂量
に対して0.5〜30重量%が好ましい。
【0092】また、画像24の転写形成の際、熱転写シ
ートまたは本発明の接着層転写シート11との熱融着を
防止するため、上記の樹脂に離型剤を添加することが好
ましい。離型剤としては、シリコーンオイル、リン酸エ
ステル系界面活性剤、フッ素系化合物を用いることがで
きる。この中でも特にシリコーンオイルが好ましく用い
られる。この離型剤の添加量は、受容層を形成するバイ
ンダ樹脂100重量部に対し0.2〜30重量部が好ま
しい。
【0093】図7に示すような剥離層41、保護層2
5、ホログラム層42、透明蒸着層43、アンカー層4
4や、図8に示すような保護層25、アンカー層44、
紫外線吸収層45、ヒートシール層46は、通常、中間
転写記録媒体21において、基材フィルム22と受容層
23との間に、それぞれの層の特質によって適当な位置
に設けられる。これらの各層は、受容層23とともに基
材フィルム22から剥離して被転写体31上に転写し、
印画物32を構成する。
【0094】以下、これらの各層について簡単に説明す
る。
【0095】保護層25は、予め中間転写記録媒体21
に設けられていたものであって、被転写体31に転写さ
れた受容層23を保護して画像24の品質を維持する目
的で設けられるものである。
【0096】保護層25を形成するための材料は、従来
公知の保護層用の材料を用いることができ、基材フィル
ム22と適当な剥離性をもち、受容層23と共に被転写
体31に転写された後は受容層23の表面保護層として
所望の物性、例えば耐指紋性をもつ樹脂組成を選定する
ことが好ましい。
【0097】また、耐摩擦性、耐薬品性、耐汚染性が特
に要求される場合は、保護層用の樹脂として電離放射線
硬化型樹脂を用いることもできる。また、画像形成物の
耐擦過性を向上させるための滑剤、汚染防止のための界
面活性剤、耐候性能を向上させるための紫外線吸収剤、
酸化防止剤等を適宜添加した保護層用材料を用いること
もできる。保護層25は受容層23と同様の方法で形成
することができ、厚さは0.1〜10μmが好ましい。
【0098】剥離層41は、被転写体31に転写させる
べき各層を、容易に転写させるために設けられる。例え
ば、図7に示すように剥離層41が基材フィルム22上
に設けられている場合、剥離層41は、基材フィルム2
2との界面から容易に剥離することができ、その他の保
護層25、ホログラム層42、透明蒸着層43、アンカ
ー層44、受容層23を容易に転写させることができ
る。
【0099】この剥離層41を形成するための材料は、
従来公知のものを使用することができ、特に限定されな
い。
【0100】ホログラム層42が設けられた中間転写記
録媒体21を用いることにより、ホログラムパターンを
有する印画物を得ることができる。このようなホログラ
ムパターンが設けられた印画物は、装飾用以外でも複写
による偽造等が困難なことからクレジットカードやパス
ポートなどにも使用される。
【0101】このホログラム層42を形成するための材
料は、従来公知のものを使用することができ、特に限定
されない。また、その形成方法も、従来と同様の方法で
形成することができる。
【0102】透明蒸着層43は、通常、ホログラム層4
2に接して受容層23の側に設けられる。この透明蒸着
層43は、他の層とは屈折率が異なるので、形成された
印画物32において、ホログラムの絵柄を浮き立たせる
作用を有する。
【0103】この透明蒸着層43を形成するための材料
は、従来公知のもの、例えばZnS、TiO2、Si
2、Cr23等の金属硫化物または金属酸化物等を使
用することができ、特に限定されない。また、その形成
方法も、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング
等の従来と同様の方法で形成することができる。
【0104】アンカー層44は、例えば図7において
は、その表面に透明蒸着層43が設けられたホログラム
層42と受容層23とを接着させるために設けられ、ま
た、図8においては、保護層25と紫外線吸収層45と
を接着させるために設けられる。
【0105】このアンカー層44を形成するための材料
は、従来公知のものを使用することができ、特に限定さ
れない。また、その形成方法も、従来と同様の方法で形
成することができる。
【0106】紫外線吸収層45は、受容層23と基材フ
ィルム22の間の適当な位置に設けられ、転写後の受容
層23を覆って、自然光中の紫外線から印画物32の画
像24の劣化を防止する。
【0107】この紫外線吸収層45を形成するための材
料は、従来公知のものを使用することができ、特に限定
されない。また、その形成方法も、従来と同様の方法で
形成することができる。
【0108】次に、被転写体31について説明する。被
転写体31上には、画像24を伴った受容層23および
上述したようなその他の必要な各層が中間積層体26か
ら転写され、その結果、印画物32が構成される。
【0109】本発明で使用される被転写体31は特に限
定されず、例えば天燃繊維紙、コート紙、トレーシング
ペーパー、転写時の熱で変形しないプラスチックフイル
ム、ガラス、金属、セラミックス、木材、布等いずれの
ものでもよい。被転写体31の形状・用途についても、
株券、証券、証書、通帳類、乗車券、車馬券、印紙、切
手、鑑賞券、入場券、チケット等の金券類、キヤッシユ
カード、クレジットカード、プリペイドカード、メンバ
ーズカード、グリーティングカード、ハガキ、名刺、運
転免許証、ICカード、光カードなどのカード類、カー
トン、容器等のケース類、バッグ類、帳票類、封筒、タ
グ、OHPシート、スライドフィルム、しおり、カレン
ダー、ポスター、パンフレット、メニュー、パスポー
ト、POP用品、コースター、ディスプレイ、ネームプ
レート、キーボード、化粧品、腕時計、ライター等の装
身具、文房具、レポート用紙など文具類、建材、パネ
ル、エンブレム、キー、布、衣類、履物、ラジオ、テレ
ビ、電卓、OA機器等の装置類、各種見本帳、アルバ
ム、また、コンピュータグラフィックスの出力、医療画
像出力等、種類を問うものではない。
【0110】特に、高解像度で高品質な画像を要求され
るパスポートにフルカラーの顔写真やその他の必要とさ
れる事項を転写する場合に、接着層転写シート1、11
および図5に示す中間積層体26が好ましく用いられ
る。パスポート用紙としては、通常、天然紙が用いら
れ、平滑度等の品質は各国で異なる場合があるが、ベッ
ク平滑度が10〜1500秒の紙であっても、基底層4
が強固に接着し、さらに、平滑度が悪いものであっても
基底層4と必要に応じて設けられる中間層5が緩衝層の
役割をするので、画像品質に優れて画像の欠落や剥離が
起こらない印画物32とすることができる。
【0111】次に、本発明の印画物32は、上述の接着
層転写シート1、11および中間転写記録媒体21を用
い、以下のようにして形成することができる。
【0112】本発明の印画物32は、上述した接着層転
写シート1、11を用い、画像24が形成された受容層
23を中間転写記録媒体21から被転写体31に転写し
て、被転写体31上に画像24を形成することによって
得ることができる。
【0113】すなわち、接着層転写シート1、11を、
少なくとも基材フィルム22と受容層23とからなり、
被転写体31上に画像24を伴う受容層23を転写する
ために用いられる中間転写記録媒体21の受容層23上
に、最上層6が接着するように接着層7を転写し、接着
層7が転写されてその最表面に基底層4が配置された中
間転写記録媒体21(中間積層体26)を被転写体31
上に転写して、被転写体31上に画像24を形成して印
画物32を形成する。
【0114】このとき用いられる接着層転写シート1、
11、中間転写記録媒体21および被転写体31は、上
述した材料および方法によって形成されたものを使用す
ることができる。
【0115】昇華性染料層9および/または熱溶融性ブ
ラックインキ層10が接着層7と共に面順次に基材フィ
ルム2上に設けられている接着層転写シート11を用い
る場合には、中間転写記録媒体21の受容層23上に接
着層転写シート11から接着層7を転写する際に、一連
の連続工程でカラー画像や文字と接着層7とを転写形成
することができる。そのため、画像形成のための工程を
別工程として行なう必要がないので、工程を短縮するこ
とができ、特に経済的に好ましい。
【0116】こうして、画像24が形成された受容層2
3と被転写体31は、それぞれに対して適した接着性を
有する最上層6と基底層4によって強固に接着される。
そのため、印画物32の形成工程において、受容層23
と被転写体31との接着不良が発生しない。また、形成
後の印画物32においても、受容層23の剥離が起こら
ず、画像24の欠落が起こらない。この方法により、例
えば、パスポート、IDカード、クレジットカード、身
分証明書などのような画像の欠落を特に嫌う印画物を好
ましく形成することができる。
【0117】これらの印画物のうち、パスポート51に
ついて説明する。
【0118】パスポート51は、図9に示すように、カ
ラーの顔写真52その他の必要な身分証明事項等が印画
されている。しかし、形成すべき画像や文字の種類は、
位置によって多種多様である。
【0119】例えば図9において、顔写真52は、各色
の昇華性染料によって鮮明なカラー画像で形成され、パ
スポート51の左上の一角に丸形、楕円形または四辺形
で形成される。国籍、住所、氏名、生年月日、性別等の
文字(以下「国籍など53」という。)は、中央部に熱
溶融性ブラックインキによって形成され、OCR読み取
り記号・文字54は、下部に熱溶融性ブラックインキに
よって形成される。指紋パターンやサイン55は、右部
に昇華性ブラック染料で形成される。
【0120】パスポート51のように一定の位置に印画
すべき画像の種類が固定される場合には、その作成に適
した接着層転写シート50を用いることが好ましい。具
体的には、図10に示すように、カラー顔写真52を形
成すべき領域に対応した平面形状と大きさで各色の昇華
性染料層9y、9m、9cを設け、指紋パターンやサイ
ン55を形成すべき領域に対応した平面形状と大きさで
昇華性ブラック染料層9bを設け、国籍など53やOC
R読み取り記号・文字54を形成すべき領域に対応した
平面形状と大きさで熱溶融性ブラックインキ層10を設
けることが好ましい。これにより、不要な色材を節約す
ることができ、無駄が少なく経済的となる。
【0121】接着層7は、中間転写記録媒体21の受容
層23に適した接着性を有する最上層6と、被転写体3
1であるパスポート用紙に適した接着性を有する基底層
4とから構成される。接着層7の平面形状と大きさは、
パスポート51の画像形成領域(H×L)であることが
好ましい。
【0122】パスポート51への各種画像の形成は、先
ず、上述のパスポート用接着層転写シート50から中間
転写記録媒体21の受容層23に、各色の昇華性染料9
および熱溶融性ブラックインキ10を形成すべき画像2
4に対して鏡像となるように転写形成し、さらに、接着
層7を画像全面を覆うように転写する。接着層7と受容
層23は、受容層23に適した接着性を有する最上層6
によって強固に接着する。そのため、その後にパスポー
ト51上に転写する際の転写不良が生じない。
【0123】こうして必要な画像が転写形成された中間
転写記録媒体21は、パスポート50上に転写され、画
像形成領域(H×L)に画像が形成される。このとき、
中間転写記録媒体21に転写された接着層7の最表面に
は、パスポート51と適した接着性を有する基底層4が
配置されている。そのため、この基底層4によって画像
24を伴った受容層23は、接着層7を介してパスポー
ト51上に強固に接着することができる。
【0124】また、中間転写記録媒体21には、上述し
たような、剥離層41、保護層25、ホログラム層4
2、透明蒸着層43、アンカー層44、紫外線吸収層4
5、ヒートシール層46等を適宜設けることができる。
パスポート用の中間転写記録媒体21としては、例えば
図7に示すような、基材フィルム22上に、剥離層4
1、保護層25、ホログラム層42、透明蒸着層43、
アンカー層44、受容層23が順次設けられたものが好
ましい。
【0125】こうして作成されたパスポート51は、中
間転写記録媒体21から画像24が転写される際の転写
不良が起こらないので、受容層23の剥がれや画像24
の欠け落ちなどがない。このことは、顔写真52や国籍
など53のように、形成画像に重要な意味をもつパスポ
ートその他の身分証明書等において、極めて重要なこと
である。
【0126】本発明によれば、高解像度で、高品質な画
像を転写するために、受容層23の材質や被転写体31
の材質が多様なものであったとしても、それぞれに適し
た接着性を有した異なる材料からなる接着層7を設けた
接着層転写シート1、11を使用することによって、こ
れらの問題を解決することができた。
【0127】
【実施例】次に、実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに具体的に説明する。なお、文中で「部」または
「%」とあるのは、特に断りのない限り重量基準であ
る。
【0128】(昇華型熱転写シートの作成)先ず、厚さ
6μmのポリエチレンテレフタレート(以下「PET」
という。)フィルム(ルミラー、東レ製)の一面側に、
ウレタン系樹脂からなる厚さ0.5μmのプライマー層
を設け、他面側(背面)に厚さ1μmの耐熱性スリップ
層を設けた。また、昇華性染料を含有する3色のインキ
を調製した。各色のインキは、それぞれ下記のごとき組
成を有していた。
【0129】 <イエローインキ> 下記構造式(1)で表わされるキノフタロン系染料 5.5重量部 ポリビニルブチラール 4.5重量部 (エスレックBX−1、積水化学工業製) メチルエチルケトン/トルエン(1/1) 90.0重量部
【0130】
【化1】
【0131】<マゼンタインキ>前記のイエローインキ
において、染料をシーアイ・ディスパースレッド60
(C.I.Disperse Red 60)に代えた
以外は同様にして、マゼンタインキを得た。
【0132】<シアンインキ>前記のイエローインキに
おいて、染料をシーアイ・ソルベントブルー63(C.
I.Solvent Blue 63)に代えた以外は
同様にして、シアンインキを得た。
【0133】次に、準備しておいた前記PETフィルム
のプライマー層の表面に、PETフィルムの流れ方向に
沿ってイエロー、マゼンタ、シアンの各インキを、この
順序で面順次に、且つ、各色を長さが15cmとなるよ
うに繰り返しグラビア印刷し、乾燥させて3色の昇華性
染料層を形成し、昇華型熱転写シートを得た。各色の塗
布量は、それぞれ約3g/m2(固形分)とした。
【0134】(実施例1)基材フィルム2として厚さ6
μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名
「ルミラー」、東レ製)を使用し、その一方の面に耐熱
スリップ層として、シリコーン樹脂を厚さ1μmとなる
ようにグラビアコート方式により形成し、もう一方の面
に離型層3を同様の方式で形成し、その離型層3上に下
記組成の基底層用塗布液をグラビアコート方式で、乾燥
時の塗布量が2.0g/m2となるように塗布・乾燥し
て基底層4を形成した。
【0135】 基底層用塗布液No.1; ポリビニルピロリドン(ISP社製) 20重量部 マイクロシリカ(富士シリシア社製) 5重量部 イソプロピルアルコール 75重量部
【0136】次に、上記の基底層4の上に、最上層6と
して下記の組成の最上層用塗布液No.1をグラビアコ
ート方式で、乾燥時の塗布量が3.0g/m2となるよ
うに塗布・乾燥して最上層6を形成し、接着層転写シー
トを形成した。
【0137】 最上層用塗布液No.1; 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 15重量部 (デンカビニル1000ALK、電気化学工業社製) 反応性紫外線吸収剤を反応結合した共重合樹脂 20重量部 (UVA635L、BASFジャパン社製) トルエン/メチルエチルケトン(1/1) 100重量部
【0138】(実施例2)実施例1において、基底層用
塗布液No.1の代わりに下記組成の基底層用塗布液N
o.2を塗布した。それ以外は実施例1と同様にして、
実施例2の接着層転写シートを形成した。
【0139】 基底層用塗布液No.2; ポリアミド樹脂 15重量部 (プラタボンド、日本リルサン社製) エタノール 85重量部
【0140】(実施例3)実施例1において、基底層用
塗布液No.1の代わりに下記組成の基底層用塗布液N
o.3を塗布し、最上層用塗布液No.1の代わりに下
記組成の最上層用塗布液No.2を塗布した。それ以外
は実施例1と同様にして、実施例3の接着層転写シート
を形成した。
【0141】 基底層用塗布液No.3; アイオノマー樹脂ディスパージョン 30重量部 (ケミパール、三井石油化学工業社製) ポリビニルアルコール(クラレ社製) 5重量部 水 30重量部 工タノール 35重量部 最上層用塗布液No.2; ポリビニルビロリドン(ISP社製) 20重量部 マイクロシリカ(富士シリシア社製) 10重量部 イソプロピルアルコール 70重量部
【0142】(実施例4)実施例3において、実施例3
での最上層6を中間層5として使用し、その上にさらに
下記組成の最上層用塗布液No.3を、乾燥時の塗布量
が3.0g/m2となるように塗布・乾燥して最上層6
を形成した。それ以外は実施例3と同様にして、実施例
4の接着層転写シートを形成した。
【0143】 最上層用塗布液No.3; 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 15重量部 (デンカビニル1000ALK、電気化学工業社製) 反応性紫外線吸収剤を反応結合した共重合樹脂 20重量部 (UVA635L、BASFジャパン社製) トルエン/メチルエチルケトン(1/1) 100重量部
【0144】(比較例1)実施例1において、基底層4
を設けなかった以外は実施例1と同様にして、比較例1
の接着層転写シートを形成した。
【0145】(比較例2)実施例1において、最上層6
を設けなかった以外は実施例1と同様にして、比較例2
の接着層転写シートを形成した。
【0146】(比較例3)実施例4において、中間層5
を設けなかった以外は実施例1と同様にして、比較例3
の接着層転写シートを形成した。
【0147】(比較例4)実施例1において、最上層用
塗布液No.1の代わりに下記組成の最上層用塗布液N
o.4を塗布した。それ以外は実施例1と同様にして、
比較例4の接着層転写シートを形成した。
【0148】 最上層用塗布液No.4; 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(Tg=50℃) 30重量部 トルエン/メチルエチルケトン(1/1) 70重量部
【0149】(評価および評価結果)先ず、上述した昇
華型熱転写シートを使用し、中間転写記録媒体21の受
容層23に昇華性染料を移行させて画像24を形成し
た。
【0150】次いで、実施例1〜4および比較例1〜4
で得られた接着層転写シート1の接着層7を、画像24
が形成された中間転写記録媒体21に転写し、その際の
接着状態を観察し、転写性を評価した。結果を表1に示
す。なお、ここでいう接着層7とは、実施例においては
基底層4と最上層6が少なくとも設けられているものを
いい、比較例においては少なくとも基底層4と最上層6
の何れかが設けられているものをいう。
【0151】さらに、接着層7の転写によって構成され
た中間積層体26から被転写体31に、画像24が形成
された受容層23を接着層7を介して転写し、その際の
接着状態を観察し、転写性を評価した。ここで、天然紙
を被転写体31として使用した。結果を表1に示す。
【0152】なお、ロール状に巻かれた接着層転写シー
ト1の保存性についても評価した。保存条件は、60
℃、48時間とし、ブロッキングの発生の有無を評価し
た。結果を表1に示す。
【0153】
【表1】
【0154】実施例1〜4において、基底層4と最上層
6とによって構成された接着層7は、中間転写記録媒体
21の受容層23および被転写体31の何れに対しても
優れた接着性を示した。また、ブロッキングも起こらな
かった。
【0155】比較例1においては、中間転写記録媒体2
1の受容層23に対して優れた接着性を示した最上層6
であっても、被転写体31に対しては十分な接着性を示
すことができなかった。
【0156】比較例2においては、被転写体31に対し
て優れた接着性を示した基底層4であっても、中間転写
記録媒体21の受容層23に対しては十分な接着性を示
すことができなかった。
【0157】比較例3においては、基底層4と最上層6
との間で層分離が起こり、転写性に劣る結果となった。
【0158】比較例4においては、最上層6が接着層転
写シート1の背面に粘着するというブロッキングが起こ
った。
【0159】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の接着層転
写シートによれば、転写性接着層のうちの最上層が受容
層に対して適した接着性を有するので、中間転写記録媒
体の受容層上に強固に接着し且つ経時劣化しない接着層
を伴う中間転写記録媒体が得られる。このとき、得られ
た中間転写記録媒体の表面には、転写性接着層のうち、
被転写体の表面に対して適した接着性を有する基底層が
位置するので、中間転写記録媒体の受容層を、被転写体
と強固で且つ経時劣化等の問題のない接着性を有する基
底層によって被転写体上に接着性よく転写することがで
きる。このため、本発明の接着層転写シートは、単一材
料の接着層では中間転写記録媒体の受容層と被転写体と
の両方に対して好適な接着性を得ることができない場合
であっても、この問題を解決して、その何れに対しても
優れた接着性で転写することができる。
【0160】また、基材フィルム上に、接着層と面順次
に画像を形成するための種々の色の色材層を少なくとも
一つ設けた接着層転写シートを用いると、中間転写記録
媒体の受容層に、カラー画像や文字および接着層を一連
の連続工程で転写形成することができる。そのため、画
像形成のための工程を短縮でき、経済的に好ましい。
【0161】また、本発明の印画物によれば、画像を伴
う受容層は転写性の接着層のうちの最上層との接着性に
優れ、被転写体は転写性の接着層のうちの基底層との接
着性に優れているので、被転写体の材質等に関わらず、
受容層を被転写体上に強固に設けることができる。その
ため、転写不良や画像剥離の起こらない印画物を得るこ
とができる。また、身分証明欄を備えたパスポート用紙
を被転写体としたとき、画像を伴う受容層が接着性よく
設けられているので、例えば、顔写真や身分証明事項な
どの画像の欠落や受容層の剥がれなどが生じることのな
いパスポートとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接着層転写シートの一例を示す断面図
である。
【図2】本発明の接着層転写シートの他の一例を示す断
面図である。
【図3】本発明の接着層転写シートの他の一例を示す正
面図である。
【図4】本発明の接着層転写シートの他の一例を示す正
面図である。
【図5】接着層が転写された後の中間転写記録媒体の一
例を示す断面図である。
【図6】接着層を伴う中間転写記録媒体を熱転写して得
られた本発明の印画物の一例を示す断面図である。
【図7】本発明の印画物を形成するのに用いられる中間
転写記録媒体の他の一例を示す断面図である。
【図8】本発明の印画物を形成するのに用いられる中間
転写記録媒体の他の一例を示す断面図である。
【図9】本発明の画像形成方法によって作成されたパス
ポートの身分証明欄の一例の正面図である。
【図10】パスポート用接着層転写シートの一例を示す
正面図である。
【符号の説明】
1、11 接着層転写シート 2、22 基材フィルム 3 離型層 4 基底層 5 中間層 6 最上層 7 接着層 9 昇華性染料層 9y イエロー(昇華性染料層) 9m マゼンタ(昇華性染料層) 9c シアン (昇華性染料層) 9b ブラック(昇華性染料層) 10 熱溶融性ブラックインキ層 21 中間転写記録媒体 23 受容層 24 画像 25 保護層 26 中間積層体 31 被転写体 32 印画物 41 剥離層 42 ホログラム層 43 透明蒸着層 44 アンカー層 45 紫外線吸収層 46 ヒートシール層 50 パスポート用接着層転写シート 51 パスポート 52 顔写真 53 国籍など 54 OCR読み取り記号・文字 55 指紋パターン、サイン H 画像形成領域の高さ L 画像形成領域の幅

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも基材フィルムと、該基材フィ
    ルム上に剥離可能に設けられた転写性接着層とからな
    り、中間転写記録媒体の受容層上に転写性接着層を転写
    するために用いられる接着層転写シートであって、 前記の転写性接着層は、前記基材フィルムから最も遠く
    に配置され、前記中間転写記録媒体の受容層に対して適
    した接着性を有する最上層と、前記基材フィルムの最も
    近くに配置され、前記最上層とは異なる材料で形成さ
    れ、被転写体の表面に対して適した接着性を有する基底
    層とを少なくとも有していることを特徴とする接着層転
    写シート。
  2. 【請求項2】 前記基底層が、天然紙に対して高い接着
    性を有する材料からなることを特徴とする請求項1に記
    載の接着層転写シート。
  3. 【請求項3】 前記基底層が、アイオノマーを含有する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の接着
    層転写シート。
  4. 【請求項4】 前記のアイオノマーを含有する基底層
    が、中間層を介して前記の最上層と接合していること特
    徴とする請求項3に記載の接着層転写シート。
  5. 【請求項5】 前記基底層が、ポリビニルピロリドンを
    含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の接着層転写シート。
  6. 【請求項6】 前記基底層が、ポリアミドを含有するこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の接着層
    転写シート。
  7. 【請求項7】 前記最上層が、60℃以上のガラス転移
    温度を有する樹脂からなることを特徴とする請求項1に
    記載の接着層転写シート。
  8. 【請求項8】 前記基材フィルム上に、種々の色の昇華
    性染料層および種々の色の熱溶融性インキ層よりなる群
    から選ばれる少なくとも1つの色材層と、前記転写性接
    着層とが面順次に設けられており、 当該各色材層は、前記の中間転写記録媒体を用いて画像
    を転写形成する被転写体の表面に割り振られた個々の画
    像形成領域に合せて無駄のない平面形状と大きさに形成
    され、 当該転写性接着層は、被転写体表面の受容層転写領域に
    合せて無駄のない平面形状と大きさに形成されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載の
    接着層転写シート。
  9. 【請求項9】 前記の各色材層は、前記の転写性接着層
    よりも小さい面積になるように形成されていることを特
    徴とする請求項8に記載の接着層転写シート。
  10. 【請求項10】 被転写体と、該被転写体上に設けられ
    た転写性接着層と、該転写性接着層上に設けられた画像
    を伴う受容層とによって少なくとも構成された印画物で
    あって、 前記転写性接着層が、前記受容層に対して適した接着性
    を有して該受容層に接着した最上層と、前記最上層とは
    異なる材料で形成され、前記被転写体に対して適した接
    着性を有して該被転写体に接着した基底層とを少なくと
    も有していることを特徴とする印画物。
  11. 【請求項11】 前記被転写体が、ベックの平滑度で1
    0〜1500秒の天然紙であることを特徴とする請求項
    10に記載の印画物。
  12. 【請求項12】 前記被転写体が、身分証明欄を備えた
    パスポート用紙であることを特徴とする請求項10また
    は請求項11に記載の印画物。
JP06667698A 1998-03-17 1998-03-17 接着層転写シートおよび印画物 Expired - Lifetime JP3963555B2 (ja)

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