JP3728246B2 - 紐の引き込み装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、ハッチバック車のテールゲートの開閉と連動して、後部荷室側に設けられているリアシェルフを紐を介して上下動させる引き込み装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種引き込み装置として、日本特開昭57−194165号公報に示すものが存する。
該従来の引き込み装置は、その公報の第2図乃至第4図に示す如く、リアシェルフの裏面両側に一対のカバー体を設けて、該各カバー体内に一端部がカバー体側に固定された弾性部材を配設すると共に、該弾性部材の他端部に可撓部材の一端部を接続して、当該可撓部材の他端部をハッチバック車のテールゲート側に止着する構成となっている。
【0003】
依って、従来の引き込み装置の下では、ハッチバック車のテールゲートを開けると、可撓部材の張力で、後部荷室に設けられているリアシェルフの後端部側が上動して、後部荷室に対する荷物の出し入れを許容し、逆に、テールゲートを閉じると、リアシェルフは自重で下動して再び元の水平状態に復帰することとなるが、この時は、可撓部材が弾性部材の弾性力でカバー体の内部に引き込まれることとなるので、可撓部材の存在が邪魔となることはない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、従来の引き込み装置にあっては、テールゲートの開閉と連動してリアシェルフを自動的に上下動させることが可能となる訳であるが、反面、可撓部材に十分な長さを持たせるためには、カバー体を徒に長くしなければならないので、自ずと、引き込み装置自体がその長手方向に対して大型化してしまう嫌いがあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、斯かる従来の引き込み装置が抱える課題を有効に解決するために開発されたもので、筒状のシリンダーと、該シリンダー内を移動するピストンと、シリンダー内でピストンを一端部方向へ弾性付勢する付勢スプリングと、ピストンの移動に伴い引き込み又は引き出される紐とを備える紐の引き込み装置であって、ピストン側に上記紐を摺動可能に引っ掛ける複数の引掛部をピストンの中心を挟んで形成すると共に、シリンダーの他端開口部を閉塞するキャップ側に紐を摺動可能に引っ掛ける引掛部を形成して、当該紐の一端部をシリンダー外に引き出す一方、紐の途中を上記各引掛部に逐次折り返しながら引っ掛けて、紐の他端部をシリンダー又はピストン側に固定する構成を採用した。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1を前提として、シリンダーとピストンとの間に、ピストンのシリンダー内での回転を防止する回転防止手段を設ける構成を採用した。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項1乃至請求項2を前提として、ピストンが弾性変形しながら付勢スプリングの内側を潜り抜けて、シリンダーの一端部側に設けられている付勢スプリングのばね座の下まで入り込む構成を採用した。
【0008】
請求項4記載の発明は、請求項1を前提として、シリンダーの一端部側とピストンの間に気密室を画成して、該気密室にピストンがシリンダーの他端開口部方向に移動した時には空気の流入を許容し、ピストンがシリンダーの一端部方向に移動した時には空気の流入を規制する方向性を持つ弁を設ける構成を採用した。
【0009】
請求項5記載の発明は、請求項4を前提として、紐の一端部を自由引き込みする際に、その引き込み最大速度が1.6m/sec以下となるように、ピストン側にオリフィスを設ける構成を採用した。
【0010】
請求項6記載の発明は、請求項4乃至請求項5を前提として、付勢スプリングの一端部においてはピストンに対する回り止め手段を有し、他端部においてはシリンダーに対する回り止め手段を有する構成を採用した。
【0011】
請求項7記載の発明は、請求項1を前提として、キャップの中心から偏位した位置に紐の一端部側をシリンダー外に導く通孔を設ける構成を採用した。
【0012】
依って、請求項1記載の発明にあっては、シリンダーの長さに比べて紐の長さを遥かに長くでき、引き込み装置自体の小型化が大いに図れると共に、ピストン側の引掛部は、ピストンの中心を挟んで形成されているので、ピストンは、シリンダー内をガタツクことなくスムーズに移動できる。
【0013】
請求項2記載の発明にあっては、シリンダー内でピストン側に引っ掛けられている紐が絡まることを防止できる。
【0014】
請求項3記載の発明にあっては、装置の組み付け時には、シリンダー内に付勢スプリングを挿入してからピストンを潜り抜けさせれば、当該ピストンはシリンダーの一端部側に設けられている付勢スプリングのばね座の下まで入り込むことが可能となるので、全体としての組付性が良好となる。
【0015】
請求項4記載の発明にあっては、紐の自由引き込み時には、紐がのたうち回りながら引き込まれることがない。
【0016】
請求項5記載の発明にあっては、紐の引き込み速度に制動力が加わるので、紐が高速で引き込まれることがない。
【0017】
請求項6記載の発明にあっては、ピストン側に引っ掛けられている紐が絡まることを防止できる。
【0018】
請求項7記載の発明にあっては、シリンダーを相手部材側に取り付ける際には、中心から偏位した位置に設けられた通孔を相手部材側に近接して配置することができるので、紐の存在が邪魔となることはない。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明を図示する各好適な実施の形態に基づいて詳述すれば、第一実施の形態に係る紐の引き込み装置も、ハッチバック車のテールゲートの開閉と連動して、後部荷室側に設けられているリアシェルフを上下動させる引き込み装置として開発されたもので、その基本構造は、第1図に示す如く、筒状のシリンダー1と、該シリンダー1内を移動するピストン2と、シリンダー1内でピストン2をシリンダー1の一端部方向へ弾性付勢する付勢スプリングたる圧縮コイルばね3と、ピストン2の移動を伴いシリンダー1内に引き込まれたり又はシリンダー1から引き出される紐4とを備えるものである。
【0020】
そして、シリンダー1は、図示する如く、一端部側が閉塞し他端部側が開口する筒状体を呈し、一端部側に対しては、その対向する個所に上記圧縮コイルばね3の除去可能なばね座5を設け、他端部側に対しては、その開口縁に該他端開口部を閉塞するキャップ6を薄肉ヒンジ7を介して一体に連設する一方、シリンダー1の対向する内面の長手方向に後述するピストン2の弾性腕13を回転不能に係合する一対の凹長溝8を設ける構成となっている。
【0021】
尚、ばね座5は、シリンダー1の内部に突出して圧縮コイルばね3の端末を支持するもので、その外面に突設された操作片5aを引っ張って付根部を切断することにより、シリンダー1から除去できる構成となっており、又、キャップ6は、その周縁にシリンダー1側の受け爪9に係止する係止爪10を設ける一方、その中央部に上記紐4を摺動可能に引っ掛ける2個の引掛部11をT字状のブロック壁を介して形成すると共に、中心から偏位した位置に紐4の一端部4a側をシリンダー1外に導く通孔12を開設する構成となっている。
【0022】
ピストン2は、図示する如く、矩形状を呈して、その両側縁に上記各凹長溝8に沿って移動する一対の弾性腕13を一定の傾斜角度をもって立設すると共に、中心を挟んだ両側に紐4を摺動可能に引っ掛ける2個の引掛部14をT字状のブロック壁を介して形成する構成となっている。
【0023】
従って、この引き込み装置自体を組み付ける場合には、まず、最初に、第2図に示す如く、シリンダー1の内部に圧縮コイルばね3を挿入すると、第3図に示す如く、当該圧縮コイルばね3の端末がシリンダー1の一端部側に設けられている一対のばね座5に支持されるので、後は、紐4の一端部4aをキャップ6の通孔12内に挿通して外部に導きながら、当該紐4の途中をキャップ6側の引掛部11とピストン2側の引掛部14に逐次折り返しながら引っ掛けて、紐4の他端部4bをキャップ6側の一方の引掛部11に引っ掛ける。続いて、ピストン2をシリンダー1の内部に押し込むと、第4図に示す如く、圧縮コイルばね3を圧縮しながら、ピストン2がシリンダー1の内部に押し込まれることとなる。
【0024】
そして、第5図に示す如く、ピストン2を更にシリンダー1の内部に押し込むと、今度は、一対の弾性腕13が内方に撓みながら圧縮コイルばね3の内側を潜り抜けて、第6図に示す如く、ばね座5の下まで入り込むこととなる。但し、この状態にあっては、図示する如く、ピストン2の各弾性腕13は、対応する凹長溝8とは係合することとなるが、圧縮コイルばね3の端末とは未だ接触していない。又、この時は、キャップ6は薄肉ヒンジ7を介して回動して、自身の係止爪10をシリンダー1側の受け爪9に係止することにより、シリンダー1の他端開口部を閉塞することとなる。
【0025】
そこで、最後に、既述した要領で、各ばね座5をシリンダー1から除去すると、第7図に示す如く、圧縮コイルばね3の端末が降下して、ピストン2の各弾性腕13に接触するので、これにより、第8図にも示す如く、引き込み装置が簡単に組み付けられることとなる。尚、ばね座5が除去された位置には、図示する如く、角孔状の空部が画成されることとなる。
【0026】
依って、斯かる引き込み装置の下で、リアシェルフSを上下動させる場合には、まず、第9図に示す如く、シリンダー1から紐4の一端部4aを若干引き出して、該紐4の一端部4a側にリアシェルフSの取付孔に係着するグロメットGを取り付けた状態を得て、第10図に示す如く、リアシェルフSの裏面両側にシリンダー1を個々に固定する。
【0027】
そして、具体的には図示しないが、各シリンダー1のキャップ6の通孔12から上記したグロメットGの内部を経て外部に導かれた紐4の一端部4aをハッチバック車のテールゲート側に止着して、ハッチバック車のテールゲートを開けると、第11図に示す如く、シリンダー1内でピストン2が圧縮コイルばね3の弾性付勢力に抗して移動して、キャップ6側の引掛部11とピストン2側の引掛部14間の距離が狭まるにつれて、シリンダー1から紐4が十分に引き出されて、圧縮コイルばね3が密着状態となるので、これから得られる紐4の張力で、後部荷室に設けられているリアシェルフSの後端部側が上動して、後部荷室に対する荷物の出し入れを許容する。
【0028】
しかも、ピストン2がシリンダー1内を移動する時には、その一対の弾性腕13の先端部が対応する凹長溝8に係合しながら移動することとなるので、これにより、ピストン2がシリンダー1内で回転することが確実に防止されて、各引掛部11・14に逐次引っ掛けられている紐4が絡まることがないので、紐4のスムーズな引き出しが保障される。又、シリンダー1の他端開口部を閉塞するキャップ6に対しては、紐4を外部に引き出す通孔12をその中心から偏位させた位置に設けているので、シリンダー1をリアシェルフS側に取り付ける際に、紐4をリアシェルフSに近づくように取り付ければ、紐4の存在が邪魔となることもない。
【0029】
逆に、テールゲートを閉じると、リアシェルフSが自重で下動して再び元の水平状態に復帰する訳であるが、この時には、第12図に示す如く、圧縮コイルばね3の弾性付勢力で、ピストン2がシリンダー1内を逆方向に移動して、キャップ6側の引掛部11とピストン2側の引掛部14との距離を広げるので、この引掛部11・14の広がりにより、外部に引き出された紐4は各引掛部11・14間に自動的に引き込まれることとなるので、紐4の存在が邪魔となることはない。尚、この場合も、ピストン2はシリンダー1内を回転防止された状態をもって移動することとなるので、紐4が絡まることなく、円滑に引き込まれると共に、ピストン2の弾性腕13が凹長溝8を滑るので、異音の発生も効果的に防止できる。
【0030】
従って、第一実施の形態に係る引き込み装置にあっては、紐4の途中がピストン2側の引掛部14とキャップ6側の引掛部11間に逐次折り返されながら引っ掛けられているので、シリンダー1の長さに比べて紐4の長さを遥かに長くでき、引き込み装置自体の小型化が図れると共に、特に、ピストン2側の引掛部14は、ピストン2の中心を挟んで形成されているので、ピストン2は、シリンダー1内をガタツクことなくスムーズに移動することが保障できる。更に、キャップ6はシリンダー1と一体に成形されているので、部品点数も減少して、コスト的にも安価となる。
【0031】
次に、第二実施の形態に係る引き込み装置を説明すると、当該第二実施の形態のものも、基本的には、第一実施の形態をそのまま踏襲するものであるが、異なるところは、シリンダー1の一端部側に設けられる圧縮コイルばね3のばね座を形成するに際して、第13図に示す如く、シリンダー1の一端部側に対向する差込孔15を開設する一方、該各差込孔15内に差し込まれる二叉状の突起16aを有するクリップ16を独立して成形して、最初の組み付け時には、当該クリップ16の各突起16aを上記差込孔15に差し込んで、圧縮コイルばね3の端末を支持するばね座となしたものである。
【0032】
依って、第二実施の形態の下では、予め、別体成形のクリップ16の二叉状の突起16aをシリンダー1の差込孔15内に差し込んで、該各突起16aで圧縮コイルばね3の端末を支持して、その後、ピストン2をシリンダー1内に押し込んで、一対の弾性腕13を撓ませながら圧縮コイルばね3の内側を潜り抜けさせれば、後は、クリップ16をシリンダー1から除去するだけで、圧縮コイルばね3の端末が降下して、ピストン2の各弾性腕13に接触することとなるので、これにより、同様に、引き込み装置が容易に組み付けられることとなる。
【0033】
尚、上記した各実施の形態にあっては、キャップ6側とピストン2側の夫々に2個の引掛部11・14を形成して、シリンダー1を含めた装置自体の小型化を図ったものであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第14図のAに示す如く、キャップ6側とピストン2側の夫々に3個の引掛部11・14を形成するか、第14図のBに示す如く、キャップ6側とピストン2側の夫々に4個の引掛部11・14を形成するか、或いは、第14図のCに示す如く、キャップ6側に3個の引掛部11を形成し、ピストン2側に4個の引掛部14を形成して、同様に、シリンダー1を含めた装置自体の更なる小型化を図ることも可能である。又、圧縮コイルばね3に代えて、引張コイルばねをシリンダー1の一端部とピストン2間に装着して、当該引張コイルばねを付勢スプリングとして利用することも可能である。
【0034】
最後に、第三実施の形態に係る引き込み装置を説明すると、当該第三実施の形態のものは、上記した第一・第二実施の形態と異なり、テールゲートの開閉と連動して、リアシェルフSを上下動させないために、紐4の一端部4aをテールゲート側から取り外した時に、紐4の一端部4aが急激にシリンダー1内に引き込まれないように、引き込み装置自体にダンパー機能を付与したことを特徴とするものである。
【0035】
これを具体的に説明すると、第15図に示す如く、第三実施の形態にあっても、シリンダー1の他端開口部側に対しては、係止爪10と2個の引掛部11と通孔12を有するキャップ6を薄肉ヒンジ7を介して連設するものであるが、一端部側に対しては、ばね座を設けずに、シリンダー1の一端部とピストン2の間に気密室17を画成すると共に、該気密室17内への空気の通過量を制御する弁機構18を設ける構成となっている。
【0036】
尚、上記キャップ6の各引掛部11間には、圧縮コイルばね3のコイル中心方向に折曲する一の端末部3aを嵌入する溝19を形成すると共に、通孔12に関しては、紐4の案内を良好となすために、外部側に向かったラッパ形状を付与するものとする。
【0037】
又、ピストン2に対しては、全体を円盤状に成形して、その外周にOリング20を装着すると共に、各引掛部14の間にオリフィス21を開設した溝22を形成して、該溝22内に圧縮コイルばね3のコイル中心方向に折曲された他の端末部3bを嵌入する構成となっている。
【0038】
シリンダー1の一端部側に設けられる弁機構18は、第16図に示す如く、シリンダー1の一端部側に開口24を有する弁室23を形成して、該弁室23内にその開口24を開閉するシート弁25を配設する一方、弁室23とシリンダー1の境に空気の通路26aを有するストッパー26を設けて、ピストン2がシリンダー1の他端開口部方向に移動した時には、第16図のAに示す如く、シート弁25で弁室23の開口24を開放することにより、シート弁25の周面と弁室23間に生じる隙間及びストッパー26の通路26aを経て、気密室17に対する空気の流入を許容し、逆に、ピストン2がシリンダー1の一端部方向に移動した時には、第16図のBに示す如く、シート弁25で弁室23の開口24を閉塞することにより、気密室17内に対する空気の流入を規制する構成となっている。
【0039】
依って、斯かる引き込み装置の下でも、第17図に示す如く、シリンダー1から紐4の一端部4aを若干引き出して、該紐4の一端部4a側にリアシェルフSの取付孔に係着するグロメットGを取り付けた状態を得て、リアシェルフSの裏面両側にシリンダー1を個々に固定して、各シリンダー1のキャップ6の通孔12から上記グロメットGの内部を経て外部に導かれた紐4の一端部4aをハッチバック車のテールゲート側に止着して、ハッチバック車のテールゲートを開けると、シリンダー1内でピストン2が圧縮コイルばね3の弾性付勢力に抗して移動して、キャップ6側の引掛部11とピストン2側の引掛部14間の距離が狭まるにつれて、シリンダー1から紐4が十分に引き出されて、圧縮コイルばね3が密着状態となるので、これから得られる紐4の張力で、後部荷室に設けられているリアシェルフSの後端部側が上動することとなる。
【0040】
この場合には、ピストン2の移動に伴って、弁室23内のシート弁25が弁室23の開口24を開放する方向に移動して、該シート弁25の周面と弁室23間に生じる隙間及びストッパー26の通路26aを経て、気密室17内に空気を流入させるので、第一・第二実施の形態と同様に、ピストン2が圧縮コイルばね3のばね圧のみに抗して移動する結果、ダンパー効果は得られない。
【0041】
しかし、この状態にあって、リアシェルフSのテールゲートと連動した上下動を望まない場合には、今度は、紐4の一端部4aをテールゲート側から取り外すこととなるが、単に、紐4の一端部4aを取り外しただけでは、圧縮コイルばね3のばね圧で、紐4の一端部4aは、のたうち回るようにして急激にシリンダー1内に引き込まれることとなるので、のたうち回る紐4の一端部4aによって、グロメットGが破損されたり、内装材を傷つけることとなってしまう。
【0042】
そこで、第三実施の形態にあっては、紐4の一端部4aがテールゲートから取り外されて、自由に引き込まれようとした場合には、今度は、ピストン2の移動に伴い、シール弁25が弁室23の開口24を閉塞して、気密室17内の空気がオリフィス21を通過することとなるので、これにより、ダンパー効果を得て、ピントン2がシリンダー1内で徐々に移動することで、紐4が急激に引き込まれることを有効に防止できることとなる。尚、オリフィス21の孔径は、紐4の引き込み最大速度が1.6m/sec以下に規制できるように設定することが好ましい。
【0043】
又、第三実施の形態にあっては、シリンダー1と一体に成形されるキャップ6側とピストン2側の夫々に溝19・22を形成して、圧縮コイルばね3の折曲した端末部3a・3bを嵌入する構成を採用している関係で、第一実施の形態と同様に、ピストン2がシリンダー1内で回転することが確実に防止されて、各引掛部11・14に逐次引っ掛けられている紐4が絡まることがない。
【0044】
尚、弁機構18に関しては、上記したものに限定されるものではなく、例えは、第18図に示す如く、シート弁25とストッパー26間に、シート弁25を常時弁室23の開口24を閉塞する方向に付勢するコイルばね27を介設して、ピストン2の移動によって、弁室23の開口24を開閉するように構成することも任意である。
【0045】
【発明の効果】
以上の如く、本発明に係る紐の引き込み装置は、紐の途中がピストン側の引掛部とキャップ側の引掛部間に逐次折り返されながら摺動可能に引っ掛けられているので、シリンダーの長さに比べて紐の長さを遥かに長くでき、引き込み装置自体の小型化が大いに図れることとなる。又、特に、ピストン側の引掛部は、ピストンの中心を挟んで形成されているので、ピストンは、シリンダー内をガタツクことなくスムーズに移動できる。
更に、シリンダーとピストンの間に回転防止手段を設けたので、シリンダー内でピストン側に引っ掛けられている紐が絡まることを防止できると共に、ピストンは弾性変形して付勢スプリングの内側を潜り抜けられるので、装置の組み付け時には、シリンダー内に付勢スプリングを挿入してからピストンを潜り抜けさせれば、当該ピストンはシリンダーの一端部側に設けられている付勢スプリングのばね座の下まで入り込むことが可能となるので、全体としての組付性が良好となる。
又、本発明に係る紐の引き込み装置は、装置自体にダンパー機能を付与したので、紐の自由引き込み時には、紐が急激にのたうち回りながら引き込まれることがなくなると共に、紐の一端部を自由引き込みする際に、その引き込み最大速度が1.6m/sec以下に規制されているので、紐の引き込み速度に制動力が加わり、紐が高速で引き込まれることがない。
又、回り止め手段の存在により、ピストンがシリンダー内で回転することが防止されるので、やはり、紐が絡まることを防止できる。
又、キャップの中心から偏位した位置に紐の一端部側をシリンダー外に導く通孔を設けたので、シリンダーをリアシェルフ等の相手部材側に取り付ける際には、中心から偏位した位置に設けられた通孔を相手部材側に近接して配置することができるので、紐の存在が邪魔となることはない。
【図面の簡単な説明】
【第1図】本発明の第一実施の形態に係る紐の引き込み装置を示す分解斜視図である。
【第2図】圧縮コイルばねをシリンダーの内部に挿入する状態を示す断面図である。
【第3図】ピストンをシリンダーの内部に押し込む状態を示す断面図である。
【第4図】ピストンをシリンダーの内部に押し込んでいる途中の状態を示す断面図である。
【第5図】ピストンが圧縮コイルばねの内側を潜り抜ける直前の状態を示す断面図である。
【第6図】ピストンが圧縮コイルばねの内側を潜り抜けた状態を示す断面図である。
【第7図】ピストンの弾性腕に圧縮コイルばねの端末が接触した状態を示す断面図である。
【第8図】引き込み装置を組み付けた状態で示す斜視図である。
【第9図】紐の一端部側にグロメットを取り付けた状態を示す要部斜視図である。
【第10図】リアシェルフの裏面両側にシリンダーを固定した状態を示す説明図である。
【第11図】紐がシリンダーから引き出された状態を示す断面図である。
【第12図】紐がシリンダーの内部に引き込まれた状態を示す断面図である。
【第13図】第二実施の形態に係る紐の引き込み装置を示す要部分解斜視図である。
【第14図】(A)(B)(C)は、引掛部の他例を示す要部斜視図である。
【第15図】第三実施の形態に係る紐の引き込み装置を示す要部分解斜視図である。
【第16図】(A)は、弁機構の開状態を示す要部断面図、(B)は弁機構の閉状態を示す要部断面図である。
【第17図】紐の一端部側にグロメットを取り付けた状態を示す要部斜視図である。
【第18図】(A)は、弁機構の他例を開状態をもって示す要部断面図、(B)は弁機構の他例を閉状態をもって示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダー
2 ピストン
3 圧縮コイルばね(付勢スプリング)
3a 圧縮コイルばねの一の端末部
3b 圧縮コイルばねの他の端末部
4 紐
4a 紐の一端部
4b 紐の他端部
5 はね座
5a ばね座の操作片
6 キャップ
7 薄肉ヒンジ
8 凹長溝
9 受け爪
10 係止爪
11 引掛部
12 通孔
13 弾性腕
14 引掛部
15 差込孔
16 クリップ
16a クリップの突起
17 気密室
18 弁機構
19 溝
20 Oリング
21 オリフィス
22 溝
23 弁室
24 開口
25 シート弁
26 ストッパー
26a ストッパーの通路
S リアシェルフ
G グロメット

Claims (7)

  1. 筒状のシリンダーと、該シリンダー内を移動するピストンと、シリンダー内でピストンを一端部方向へ弾性付勢する付勢スプリングと、ピストンの移動に伴い引き込み又は引き出される紐とを備える紐の引き込み装置であって、ピストン側に上記紐を摺動可能に引っ掛ける複数の引掛部をピストンの中心を挟んで形成すると共に、シリンダーの他端開口部を閉塞するキャップ側に紐を摺動可能に引っ掛ける引掛部を形成して、当該紐の一端部をシリンダー外に引き出す一方、紐の途中を上記各引掛部に逐次折り返しながら引っ掛けて、紐の他端部をシリンダー又はピストン側に固定したことを特徴とする紐の引き込み装置。
  2. シリンダーとピストンとの間に、ピストンのシリンダー内での回転を防止する回転防止手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の紐の引き込み装置。
  3. ピストンが弾性変形しながら付勢スプリングの内側を潜り抜けて、シリンダーの一端部側に設けられている付勢スプリングのばね座の下まで入り込むことを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の紐の引き込み装置。
  4. シリンダーの一端部側とピストンの間に気密室を画成して、該気密室にピストンがシリンダーの他端開口部方向に移動した時には空気の流入を許容し、ピストンがシリンダーの一端部方向に移動した時には空気の流入を規制する方向性を持つ弁を設けたことを特徴とする請求項1記載の紐の引き込み装置。
  5. 紐の一端部を自由引き込みする際に、その引き込み最大速度が1.6m/sec以下となるように、ピストン側にオリフィスを設けることを特徴とする請求項4記載の紐の引き込み装置。
  6. 付勢スプリングは、一端部においてはピストンに対する回り止め手段を有し、他端部においてはシリンダーに対する回り止め手段を有することを特徴とする請求項4乃至請求項5のいずれかに記載の紐の引き込み装置。
  7. キャップの中心から偏位した位置に紐の一端部側をシリンダー外に導く通孔を設けたことを特徴とする請求項1記載の紐の引き込み装置。
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