JP4129708B2 - トノカバー装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のリアシートの後部に設けられた荷室を覆うトノカバー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハッチバック型自動車のようにリアシート後方に荷室を備えた自動車においては、一般に、その荷室内に積載された荷物を覆い隠して外部から視認できなくすると同時に、美観を向上させるために、必要に応じて荷室を覆うことのできるトノカバー装置が装着される。
【0003】
この種のトノカバー装置は、基本的に、荷室を覆うカバーシートと、そのカバーシートの一端が結合され、所定の向きに回動付勢されることによってそのカバーシートを巻き取る巻取軸と、その巻取軸とそれに巻き取られたカバーシートを収容して荷室の車両前方側の縁部(以下、荷室前縁部と称する)近傍に取り付けられるケーシングと、カバーシートの他端部に結合されたステイと、そのステイの両端に取り付けられて車両の係止部に対して係合することにより、カバーシートの展張状態を維持する一対の係止具によって構成され、ケーシングには、カバーシートの幅方向に沿ってスリット状に開口するカバーシート出入口が車両後方に向けて形成される。
【0004】
また、カバーシートの他端側、つまりカバーシートの引出し側の端部には、荷室の車両後方側の縁部(以下、荷室後縁部と称する)近傍をできるだけ密に覆うべく、その縁部形状に沿わせた形状のボードが一体化される場合が多い。このようなボードは例えば略一様な厚みの樹脂の成形体等からなり、当然のことながら巻取軸に巻き取ることはできず、カバーシートの巻取り状態ではケーシングのカバーシート出入口の外側に位置することになるが、従来のトノカバー装置においては、ボードは自重によって垂れ下がった状態となり、車両の振動等によってリアシートに接触して異音が発生する場合があった。また、カバーシートの巻取り状態においてボードが垂れ下がっていると、荷室に荷物を押し込んだときにボードが荷物とリアシートの間に挟み込まれ、荷室を覆うためにはその都度ボードを引き上げる必要があった。
【0005】
以上のような問題を解決する技術として、従来、特公平3−70650号公報に開示された技術が知られている。この公報記載の技術においては、カバーシートの巻取軸を収容するケーシングの両端を塞ぐキャップに、それぞれ押圧レバーの中央部を回動自在に支持してその一端をカバーシート出入口から外方に臨ませるとともに、その押圧レバーを外方の端部がカバーシートから離れる向きに回動付勢する一方、カバーシートの両側縁部には、カバーシートの巻取り時に押圧レバーの内方側の端部に当接する駒を装着し、その各駒によってカバーシートの巻取り時に各押圧レバーを反付勢方向に回動させて、カバーシートの引出し側の端部に取り付けたシャフトの両端を各押圧レバーとキャップとの間で挟持することによって、巻取り状態のカバーシートの引出し側の端部をケーシングに対して保持し、その垂れ下がりを防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した公報に記載の技術によれば、カバーシートの巻取り時に押圧レバーを回動させる駒はカバーシートに直接的に装着されるため、展張時のカバーシートにその駒の荷重が掛かり、その駒の装着部分のカバーシートが徐々に垂れ下がって皺が生じ、美観を損なうという欠点がある。
【0007】
また、この公報記載の技術においては、カバーシートの引出し側の端部に取り付けられるシャフトを押圧レバーとケーシング両端のキャップとの間に挟み込むために、キャップに車両の後方側に突出する翼部を形成する必要があり、キャップが大型化して装置全体も大きくなって組み付けにくく、部品数も多くなるという問題もある。
【0008】
本発明はこのような従来技術の欠点を解消すべくなされたもので、カバーシートの引出し側の端部にボードを有していても、カバーシートの巻取り状態においてそのボードが垂れ下がることを確実に防止することができ、しかも、前記公報記載の技術に比して部品点数が少なく、かつ、簡単でコンパクトな構成のもとに、展張時におけるカバーシートに皺がよるといった不具合も生じないトノカバー装置の提供を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明のトノカバー装置は、車両の荷室を覆うためのカバーシートと、そのカバーシートの一端部が結合され、かつ、一定の向きに回動付勢されて当該カバーシートを巻き取る巻取軸と、その巻取軸を収容してその両端部を回動自在に支持するとともに、上記荷室の車両前方側の縁部近傍に車幅方向に沿って取り付けられ、車両後方側に向けて開口するスリット状のカバーシート出入口が形成されたケーシングと、カバーシートの他端部に結合され、かつ、その両端に車両の係止部に係合して当該カバーシートの展張状態を維持するための一対の係止具が装着されるステイと、そのステイに結合されて上記カバーシートの他端部に一体化され、当該カバーシートの展張時において上記荷室の車両後方側の縁部近傍を覆うボードを備えたトノカバー装置において、上記一対の係止具には、それぞれ、上記車両の係止部に係合する第1係合部のほかに、上記ケーシングのカバーシート出入口に係合する第2係合部が一体形成されているとともに、上記ケーシングは、そのカバーシート出入口が開口幅を広げる向きに弾性変形可能に形成され、上記各係止具の第2係合部はそのカバーシート出入口に対して、当該出入口を弾性変形させつつ嵌まり込むことによって係合するように構成され、かつ、当該各係止具の第2の係合部の上面に、カバーシート出入口の上縁部が嵌まり込む溝が形成されていることによって特徴づけられる(請求項1)。
【0010】
ここで、本発明においては、各係止具の第2係合部の上面に形成した溝の両側壁のうち、カバーシート出入口に係合した状態でケーシングの内側の位置する側壁を、カバーシート出入口への挿入方向に対して垂直な面によって形成し、その反対側の側壁を、溝底部よりも溝開口部が広くなる向きに傾斜した斜面によって形成した構成(請求項)を併せて採用することができる。
【0011】
また、本発明においては、各係止具の第2係合部のカバーシート出入口に対する挿入側の先端部を、先端に向くほど厚みが薄くなるくさび状の形状とした構成(請求項)を採用することができる。
【0012】
更に、本発明においては、各係止具の下面に、カバーシート出入口に対する係合状態で当該カバーシート出入口の下方においてケーシング表面に当接するストッパを突出形成した構成(請求項)を採用してもよい。
【0013】
本発明は、カバーシートの引出し側の端部に結合されたステイの両端に設けられて、カバーシートを展張して荷室を覆った状態を維持すべく車両の係止部に対して係合する一対の係止具を利用して、その各係止具をケーシングのカバーシート出入口に係合させ、かつ、ケーシングをカバーシート出入口が開口幅を広げる向きに弾性変形可能に形成することによって、少ない部品点数並びに簡単な構成のもとに、カバーシートの引出し側の端部の垂れ下がりを防止しようとするものである。
【0014】
すなわち、一対の係止具に、車両の係止部に対して係合する第1係合部のほかに、ケーシングのカバーシート出入口に係合する第2係合部を一体形成して、その第2係合部をカバーシート出入口に嵌め込むことによってその出入口を拡開させるようにケーシングを弾性変形させると、そのケーシングの復元力が各係止具に対して挟持力として作用することになり、その挟持力と巻取軸による巻取力とによってカバーシートの引出し側の端部は確実に保持され、そこに一体化されたボードは垂れ下がることなく水平状態を保つ。
【0015】
しかも、第2係合部の上面にシートカバー出入口の上縁部が嵌まり込む溝を形成しているため、第2係合部とシートカバー出入口との係合位置が安定して保持力も安定したものとなるとともに、第2係合部がカバーシート出入口に係合している状態においてボードが自重によって垂れ下がる向きに回転しようとしたとき、ケーシングの内側に位置する側の溝の側壁がカバーシート出入口の上縁部に当接して、その回動を阻止するように機能し、第2係合部がカバーシート出入口から離脱することを防止することができる。また、この溝の形成によって第2係合部をカバーシート出入口に対して嵌め込んで係合させる際に、その係合が全うしたことを感覚的に把握することが容易となる。
【0016】
また、この溝と、第2係合部の形状をその挿入側の先端ほど薄くなるくさび状とする請求項に係る発明の特徴的構成とを併用すれば、第2係合部がカバーシート出入口に係合している状態においてボードの先端(車両後方側端部)に対して上向きの力を加えたとき、カバーシート出入口の上縁と第2係合部の上面の溝との接触部位を支点としてボードが回動し、この回動によりカバーシート出入口の下縁部に接触する第2係合部の下面の部位は徐々に先端側に移動し、カバーシート出入口に対して嵌まり込んでいる部位における第2係合部の厚みは徐々に薄くなっていくため、第2係合部のカバーシート出入口からの取外しが容易となるという利点がある。
【0017】
そして、上記の溝の形状を、カバーシート出入口に係合している状態においてケーシングの外側に位置する側壁を、溝底部よりも溝開口部が広くなる向きに傾斜させる請求項2に係る発明の構成を採用すると、カバーシート出入口の上縁部とその斜面との接触状態において、ケーシングの復元力によってカバーシート出入口の上縁部が常に溝の最深部に嵌まり込むように第2係合部がスライドし、両者の係合関係がより安定したものとなり、外力の作用によって係合位置がずれることを防止することもできる。
【0018】
第2係合部のカバーシート出入口に対する挿入側の先端部を、その先端ほど厚みが薄くなるくさび状に形成する請求項に係る発明の構成の採用により、カバーシート出入口に対する挿入が容易となり、上記した溝の形成と相まって第2係合部とカバーシート出入口との係合を容易かつ確実なものとすることができる。
【0019】
そして、第2係合部の下面に、カバーシート出入口に対する係合状態においてその下方のケーシング表面に当接するストッパを突出形成する請求項に係る発明の構成の採用により、これら両者の係合状態においてボードが垂れ下がる向きに回動することが阻止され、ボードは常に水平状態に維持される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の好適な実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態を展張状態で示す平面図であり、図2はその要部拡大図で、図3は図2のA−A断面図、図4は同じく図2のB−B断面図である。
【0021】
車両の荷室Cの幅と略同等の幅を有するカバーシート1はその一端が巻取軸2に結合されている。巻取軸2は、荷室Cの前縁部に一対のケーシングホルダ30を介して両端が装着されるケーシング3内に回動自在に支承されているとともに、図示しないつる巻きばね等の付勢手段によって一定の向きに回動付勢され、その付勢力によって、カバーシート1に外力を加えない状態では巻取軸2が上記の向きに回動し、カバーシート1が巻取軸2の周囲に巻回されてケーシング3内に収容されるように構成されている。
【0022】
カバーシート1の他端にはステイ4が結合されており、そのステイ4の両端に一対の係止具5,5が固着されている。各係止具5,5には、その詳細構造については後述するが、それぞれ荷室Cの後縁部近傍の両内側壁に形成された係止部(図示せず)に係合する第1係合部51が形成されており、その第1係合部51を荷室の係止部に係合させることによって、カバーシート1が展張して荷室Cの上面部を覆った図1に示す状態を維持できるようになっている。
【0023】
ステイ4は、図3および図4に示すように、荷室Cの後縁部側に向けて開口する一様な開口部41を有し、その開口部41にボード6が嵌め込まれることによって、ステイ4とボード6とが互いに結合されている。また、カバーシート1の引出し側の端部は、本体シート11がステイ4およびボード6の上面を覆い、その先端部に別部材からなる端縁用シート12の一端が縫製され、更にその端縁用シート12の他端に裏面用シート13が縫製されて、全体としてステイ4およびボード6を袋状に包み込んでいる。以上の構成により、カバーシート1の巻取軸2に対する引出し側の端部、つまり展張状態における荷室Cの後縁部に、ステイ4並びにボード5が一体化されている。ボード5の平面形状は、荷室Cの後縁部の平面形状と略等しく、これによりカバーシート1の展張状態において荷室Cの略全面をボード5を含むカバーシート1によって覆うことができるようになっている。なお、ステイ4の両端を除く中央部分は、図4に示すように断面円弧状の部分が形成され、強度並びに取扱い性を向上させている。
【0024】
図5はケーシング3の縦断面図である。また、図6はステイ4の両端に固着された係止具5の説明図で、図6(A)はステイ4の軸方向から見た正面図で、同図同図(B)、(C)および(D)にはそれぞれその平面図、右側面図および底面図を示している。
【0025】
ケーシング3は例えばポリ塩化ビニル樹脂等の比較的弾性に富んだ合成樹脂の成形体であり、全体として断面矩形の筒状体であって、車両後方側に向けてスリット状に一様な開口幅で開口するカバーシート出入口31が形成されており、そのカバーシート出入口31の上縁部および下縁部には、それぞれケーシング1内部に円弧状に折り返されてなる上縁折返し部31aと下縁折返し部31bが形成されている。また、カバーシート出入口31は、ケーシング3の矩形断面の1つのコーナー部32に隣接して形成され、そのコーナー部32とカバーシート出入口31の上縁折返し部31aとの間の壁体33は、ケーシング3の上面に対して略45°の角度でカバーシート出入口31から後退する向きに傾斜している。
【0026】
係止具5は同じく合成樹脂の成形体であり、前記した荷室Cの係止部に係合してカバーシート1の展張状態を維持するための突起状の第1係合部51とともに、図3および図6に示すように、ケーシング3のカバーシート出入口31に対して係合する第2係合部52が一体成形されている。また、この係止具5には、その内側に空洞部53が形成されており、その空洞部53内に突起54が形成されているとともに、中心部には貫通孔55が形成されている。ステイ4に対しては、図3に示すように、ステイ4の開口部41に突起54が嵌まり込み、かつ、空洞部53内にステイ4が入り込んだ状態で、貫通孔55にねじを通してステイ4に対して締結することによって行われる。この構成により、ステイ4の開口部41に開口幅が狭くなる向きの外力が作用したときにステイ4が塑性変形することを防止すると同時に、係止具5が同じ向きに弾性変形して樹脂が伸ばされて白色化することを防止している。
【0027】
また、係止具5の空洞部53は第1係合部51の内側にまで及んでおり、図2に示すように、ステイ4の先端に形成された突出部42がその第1係合部51の空洞部分に嵌まり込んだ状態となって第1係合部51を補強するように考慮されている。
【0028】
係止具5の第2係合部52は、第1係合部51が形成されている辺Fに直交する辺Sに形成され、先端ほど厚みが薄くなったくさび形状部52aと、そのくさび形状部52aの終端部分の上面に形成され、辺Sに沿って伸びる溝52bと、その溝52bの形成面の裏面側に突出するストッパ52cによって構成されている。くさび形状部52aの厚みは、先端部ではケーシング3のカバーシート出入口31の開口幅よりも薄く、終端部ではその開口幅よりも厚くなっている。また、溝52bの両側壁のうち、くさび形状部52aの先端側の側壁Wiは溝52bの形成面に対して垂直であり、それと反対側の側壁Woは、溝底部よりも溝開口部が広くなる向きに傾斜した斜面によって形成されている。
【0029】
以上の本発明の実施の形態は、一対の係止具5の第1係合部51の車両の係止具に対する係合を解くことによって、カバーシート1が巻取軸2に巻き取られてケーシング3内に収容される。この巻取軸2によるカバーシート1の巻取りの最終段階において、一対の係止具5をケーシング3のカバーシート出入口31に係合させる。
【0030】
この係合に際しては、図7(A)〜(C)に係止具5の内部構造を省略した模式的断面図を示すように、くさび形状部52aをその先端からカバーシート出入口31に対して水平に差し込む(図7(A))。カバーシート出入口31に対してくさび形状部52aをある程度以上差し込むと、カバーシート出入口31にはその開口幅よりも厚い部分が挿入された状態となり、それ以降は、ケーシング3は略45°で後退している壁体33が上方に持ち上げられるように、つまりカバーシート出入口31の開口幅が拡開する向きに弾性変形を開始する(図7(B))。くさび形状部52aを更に差し込んでいくと、やがて、その上面の溝52b内にカバーシート出入口31の上縁折返し部31aが嵌まり込んだ状態となり、各係止具5は水平の姿勢でケーシング3のカバーシート出入口31に対して安定して係合した状態となる(図7(C))。この状態においては、同時に係止具5の下面側に突出形成されているストッパ52cが、カバーシート出入口31の下方においてケーシング3の表面に当接する。
【0031】
この安定係合状態においては、各係止具5に対してステイ4を介して一体化されたボード6は水平状態となり、このボード6を含むカバーシート1の引出し側の端部には、巻取軸2によるカバーシート1の巻取力と、ケーシング3の弾性的な復元力による各係止具5の挟持力が作用し、ボード6は水平状態に保たれる。また、ボード6に対して垂れ下がる向きの外力が作用しても、係止具5の溝52bにカバーシート出入口31の上縁折返し部31aが嵌まり込み、かつ、ストッパ52cがカバーシート出入口31の下方においてケーシング3の表面に当接しているため、ボード6の回動は阻止されて水平の姿勢を維持する。従って、車両の振動等によってボード6がリアシートに衝突して異音を発生することはない。
【0032】
また、各係止具5のカバーシート出入口31に差し込んでこれら両者を係合させる操作においては、先端ほど厚さの薄いくさび形状部52aを差し込むため、差し込み当初の位置決めが容易で比較的弱い力で簡単に差し込むことができ、また、溝52bにカバーシート出入口31の上縁折返し部31aが嵌まり込むことによって安定結合状態となったことを感覚的に容易に認識することができる。更に、溝52bの側壁のうち、係合状態においてケーシング3の外側に位置する側壁Woが、溝底部よりも溝開口部が広がる向きに傾斜しているため、各係止具5のカバーシート出入口31に対する差し込み時において、カバーシート出入口31の上縁折返し部31aが溝52bの側壁Woに接触することにより、ケーシング3の復元力により上縁折返し部31aが常に溝52bの最深部に位置するように係止具5が自動的に移動し、常に安定して一定の位置関係のもとに係止具5をカバーシート出入口3に係合させることができる。
【0033】
各係止具5がカバーシート出入口31に係合されている状態から、カバーシート1を展張して荷室Cを覆うには、水平状態に保持されているボード6をその先端(車両後方側)が上に向くように回動させる。これにより、各係止具5は、カバーシート出入口31の上縁折返し部31aが嵌まり込んでいる上面の溝52bを支点として回動する。このとき、カバーシート出入口31の下縁折返し部31bに対する係止具5の下面の当接位置は徐々に先端側に移動し、従ってカバーシート出入口31の上縁折返し部31aと下縁折返し部31bとの間で挟まれている部位における係止具5の厚みは徐々に薄い方へと移行し、各係止具5とカバーシート出入口31との係合関係を容易に解除することができ、その状態でカバーシート1を引き出して各係止具5の第1係合部51を荷室Cの係止部に係合させることにより、カバーシート1を展張して荷室Cを覆うことができる。
【0034】
なお、本発明は以上の実施の形態に限定されることなく、要は、カバーシート1の引出し側の端部に結合されたステイ4の両端に設けられて荷室Cの係止具に係合させることによってカバーシート1の展張状態を維持するための一対の係止具5に、上記係合のための第1係合部51と併せて、ケーシング3のカバーシート出入口31に対して係合する第2係合部52を一体的に形成し、その第2係合部52をカバーシート出入口31に挿入することによって、その出入口31が拡開する向きに弾性変形して各係止具5を挟持するとともに、この第2係合部52には、カバーシート出入口31の上縁部が嵌まり込む溝が形成されている構造であれば、細部構造については種々の変形が可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、カバーシートの引出し側の端部に結合されるステイの両端に装着され、荷室の係止部に対して係合することによってカバーシートの展張状態を維持するための係止具に、その係止部に対して係合する第1係合部のほかに、カバーシートの巻取軸並びにそこに巻き取られたカバーシートを収容するケーシングのカバーシート出入口に対して係合する第2係合部を一体的に形成し、その第2係合部をカバーシート出入口に差し込むことによって、カバーシート出入口が拡開する向きにケーシングが弾性変形し、第2係合部がカバーシート出入口に弾性的に挟持された状態でこれら両者が係合し、カバーシートの引出し側の端部に一体化されているボードを水平状態に保持するから、車両の走行時における振動等によってボードがリアシートに衝突して異音を発生することを確実に防止することができる。
【0036】
しかも、カバーシートの引出し側の端部とケーシングとの係合は、特に専用の部品を追加したり、あるいは部品を大型化することなく、カバーシート展張用の係止具と、ケーシングのカバーシート引出口を利用した簡単な構造のもとに実現しているため、従来のこの種の係合機能を持つトノカバー装置に比して、部品点数の削減並びにコンパクト化を達成することができる。また、カバーシートに係合用の部材を直接的に装着しないため、従来装置のように展張状態におけるカバーシートに皺がよるといった不具合も生じない。
【0037】
加えて、第2係合部の上面に、カバーシート引出口の上縁部が嵌まり込む溝を形成しているので、これら両者の係合関係が安定したものとなるとともに、カバーシートの引出し側の端部のボードが垂れ下がることをより確実に防止することができる。その溝の側壁を斜面によって構成する請求項に係る発明の構成を採用すると、係合状態における第2係合部とカバーシート出入口との位置関係が常に一定となって、係合操作の容易化と係合関係のより一層の安定化を図ることができる。
【0038】
更に、請求項に係る発明のように、第2係合部をカバーシート出入口に対する挿入端ほど厚さが薄くなるくさび状とすると、第2係合部をスムーズにカバーシート出入口に挿入することが可能となり、係合操作を容易化するうえで有効である。
【0039】
更にまた、各係止具の下面に、カバーシート引出口の下方においてケーシングに当接するストッパを突出形成した請求項に係る発明の構成の採用により、シートカバーの引出し側の端部のボードに垂れ下がる向きの外力が作用しても、その回動を阻止することができ、ボードの垂れ下がりをより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を展張状態で示す平面図である。
【図2】 図1の要部拡大図である。
【図3】 図2のA−A断面図である。
【図4】 図2のB−B断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態におけるケーシング3の縦断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態におけるステイ4の両端に固着された係止具5の説明図であり、図6(A)はステイ4の軸方向から見た正面図で、同図(B)はその平面図、同図(C)は同じく右側面図、同図(D)は底面図である。
【図7】 本発明の係止具5の第2係合部とケーシング3のカバーシート引出口31との係合操作時の挙動を模式的断面図によって(A)〜(C)の順で示す説明図である。
【符号の説明】
1 カバーシート
2 巻取軸
3 ケーシング
30 ケーシングホルダ
31 シートカバー出入口
31a 上縁折返し部
31b 下縁折返し部
4 ステイ
41 開口部
5 係止具
51 第1係合部
52 第2係合部
52a くさび形状部
52b 溝
52c ストッパ
6 ボード
C 荷室

Claims (4)

  1. 車両の荷室を覆うためのカバーシートと、そのカバーシートの一端部が結合され、かつ、一定の向きに回動付勢されて当該カバーシートを巻き取る巻取軸と、その巻取軸を収容してその両端部を回動自在に支持するとともに、上記荷室の車両前方側の縁部近傍に車幅方向に沿って取り付けられ、車両後方側に向けて開口するスリット状のカバーシート出入口が形成されたケーシングと、カバーシートの他端部に結合され、かつ、その両端に車両の係止部に係合して当該カバーシートの展張状態を維持するための一対の係止具が装着されるステイと、そのステイに結合されて上記カバーシートの他端部に一体化され、当該カバーシートの展張時において上記荷室の車両後方側の縁部近傍を覆うボードを備えたトノカバー装置において、上記一対の係止具には、それぞれ、上記車両の係止部に係合する第1係合部のほかに、上記ケーシングのカバーシート出入口に係合する第2係合部が一体形成されているとともに、上記ケーシングは、そのカバーシート出入口が開口幅を広げる向きに弾性変形可能に形成され、上記各係止具の第2係合部はそのカバーシート出入口に対して、当該出入口を弾性変形させつつ嵌まり込むことによって係合するように構成され、かつ、当該各係止具の第2の係合部の上面に、カバーシート出入口の上縁部が嵌まり込む溝が形成されていることを特徴とするトノカバー装置。
  2. 上記溝の両側壁のうち、カバーシート出入口に係合した状態でケーシングの内側に位置する側壁がカバーシート出入口への挿入方向に対して垂直な面によって形成され、その反対側の側壁は溝底部よりも溝開口部が広くなる向きに傾斜した斜面によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のトノカバー装置。
  3. 上記各係止具の第2係合部のカバーシート出入口に対する挿入側の先端部は、先端に向くほど厚みが薄くなるくさび状の形状を有していることを特徴とする請求項1またはに記載のトノカバー装置。
  4. 上記各係止具の下面に、カバーシート出入口に対する係合状態で当該カバーシート出入口の下方においてケーシング表面に当接するストッパが突出形成されていることを特徴とする請求項1、2または3に記載のトノカバー装置。
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