JPH1044873A - 収納箱のダンパー装置 - Google Patents

収納箱のダンパー装置

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JPH1044873A
JPH1044873A JP21592996A JP21592996A JPH1044873A JP H1044873 A JPH1044873 A JP H1044873A JP 21592996 A JP21592996 A JP 21592996A JP 21592996 A JP21592996 A JP 21592996A JP H1044873 A JPH1044873 A JP H1044873A
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pulling wire
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精一 佐藤
Akio Oikawa
昭穂 及川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型でも大きな制動力を提供できる収納箱の
ダンパー装置の提供。 【解決手段】 シリンダー1とピストン2と引きワイヤ
ー3とからなるダンパー装置において、シリンダーは、
前部側に引きワイヤーのガイド部4を設け、後部側を開
口して、内部にピストンを付勢する圧縮コイルばね7を
配し、ピストンは、シリンダーの内側を摺動する内筒1
0と引きワイヤーの端部を引っ掛けてシリンダーの外側
を移動する引掛部11を有し、内筒の先端面に通気孔1
6を穿設すると共に、該内筒の先端部側にシリンダーの
内圧の変化で通気孔と接離するバルブ手段19とシール
リング18を設け、引きワイヤーは、引掛部からシリン
ダーの外側に沿ってガイド部を経て外方へ延びる状態に
配線されて、ピストンの摺動に伴うシリンダー内の正圧
状態を利用する構成を採用することにより、負圧状態を
利用するものと比較すると、装置を大型化しなくとも、
大きな制動力が提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のインスト
ルメントパネルに開閉可能に設けられるグローブボック
ス等の収納箱に使用されるダンパー装置の改良に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】グローブボックス等の収納箱において
は、収納箱自体が急激に開いたり、不快な衝撃音が発生
することなどを防止するために、収納箱の開閉動作をコ
ントロールするダンパー装置の付設が必要となる場合が
ある。そこで、この種ダンパー装置として、例えば、実
開平5−76894号公報に示すエア式のダンパー装置
が提案されている。
【0003】該従来のダンパー装置は、具体的には図示
しないが、主として、シリンダーとピストンと引きワイ
ヤーの3部品とからなり、シリンダー内にシールリング
を周設したピストンを摺動可能に配して、該ピストンを
圧縮コイルばねで一方向に付勢する一方、シリンダーの
前端開口部側にガイドキャップを嵌着して、該ガイドキ
ャップで任意方向に配線される引きワイヤーの一端部を
シリンダー内において上記ピストンに連結する構成とな
っている。
【0004】又、シリンダーの後端部側に対しては、円
筒部と通気孔を有する後壁を一体に形成して、当該後壁
の円筒部内に、オリフィスを穿設したシートバルブとバ
ックアップばねとエアフィルターを順に配して、該エア
フィルター側を開口付きのリテーナで保持する構成とな
っている。
【0005】従って、斯るダンパー装置をグローブボッ
クスに使用する場合には、シリンダーをグローブボック
ス側又はインストルメントパネル側のいずれか一方に固
定し、上記ガイドキャップを介して配線される引きワイ
ヤーの他端部を他方に固定すれば良い。
【0006】そして、実際の作動に際して、グローブボ
ックスをその自重を利用して開放方向へ回動させると、
引きワイヤーがシリンダー内から外方へ引っ張られるの
で、これに応じて、ピストンが圧縮コイルばねの付勢ば
ね圧に抗してガイドキャップ側に摺動して、グローブボ
ックスの回動を許容する。しかし、斯るグローブボック
スの回動時には、ピストンの摺動により、空気がエアフ
ィルターの微細孔からシートバルブのオリフィスを経て
シリンダー内に吸い込まれるが、シリンダー内は負圧状
態となって、ピストンの摺動に制動力を働かせるので、
これにより、グローブボックスの開放動作がコントロー
ルされて、グローブボックスはゆっくりと開放方向へ回
動することが保障される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、従来のダン
パー装置の下では、専ら、ピストンの摺動に伴うシリン
ダー内の負圧状態を利用して、グローブボックスの開放
動作をコントロールする関係で、比較的小さな制動力し
か提供できないので、必要な制動力を得るためには、自
ずと、装置全体を大型化しなければならない大きな問題
点を有していた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、斯る従来のダ
ンパー装置が抱える課題を有効に解決するために開発さ
れたもので、請求項1記載の発明は、シリンダーとピス
トンと引きワイヤーとからなるダンパー装置において、
シリンダーは、前部側に上記引きワイヤーのガイド部を
設け、後部側を開口して、内部にピストンを付勢する圧
縮コイルばねを配し、ピストンは、シリンダーの内側を
摺動する内筒と、引きワイヤーの端部を引っ掛けてシリ
ンダーの外側を移動する引掛部とを有し、内筒の先端面
に通気孔を穿設すると共に、該内筒の先端部側に、シリ
ンダーの内圧の変化で上記通気孔と接離するバルブ手段
と、シールリングとを設け、引きワイヤーは、上記引掛
部からシリンダーの外側に沿ってガイド部を経て外方へ
延びる状態に配線され、ピストンの摺動に伴うシリンダ
ー内の正圧状態を利用して、収納箱の開放動作をコント
ロールする構成を採用した。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1を前提と
して、引掛部が、ピストンとシリンダーの摺動部分より
も前方に位置する構成を採用した。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1乃至請求
項2を前提として、ピストンは、シリンダーの外側を摺
動する外筒を有し、シリンダーを当該ピストンの外筒と
内筒とで内外側から挾持する構成を採用した。
【0011】請求項4記載の発明は、シリンダーとピス
トンと引きワイヤーとからなるダンパー装置において、
シリンダーは、前端部側に上記引きワイヤーのガイド部
を一体に設け、後端面のみを開口して、内部にピストン
を付勢する圧縮コイルばねを配し、ピストンは、シリン
ダーの後端部外側を摺動する外筒と、シリンダーの後端
部内側を摺動する内筒とを一体に有し、外筒に上記引き
ワイヤーの端部を引っ掛ける引掛部を形成し、内筒の先
端面に通気孔を穿設すると共に、該内筒の先端部側にシ
リンダーの内圧の変化で上記通気孔と接離するバルブ手
段を有するシールリングを周設する一方、シリンダーの
後端部側にガイド爪を形成し、ピストンの外筒側に該ガ
イド爪を係入するスリットを形成して、スリット内に対
するガイド爪の係入状態の下で、ピストンを摺動させ、
当該ピストンの摺動に伴うシリンダー内の正圧状態を利
用して、収納箱の開放動作をコントロールする構成を採
用した。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項4を前提と
して、ピストンの内筒の先端面に圧縮コイルばねの座巻
部を受ける肩部を形成し、該肩部の直径方向中央に肩部
面より窪んだ凹部を画成し、且つ、この凹部面に通気孔
を穿設して、凹部内に装着されたバルブ手段を上記通気
孔と接離可能に対面させる構成を採用した。
【0013】依って、請求項1にあっては、ピストンの
摺動に伴うシリンダー内の正圧状態を利用することによ
り、引きワイヤーを使用した簡略且つ小型なダンパー装
置の下で、大きな制動力を提供できると共に、引きワイ
ヤーを引掛部とガイド部を介してシリンダーの外側に沿
わせる関係で、シリンダーの内部に対するシール部材の
点数が削減できることに加えて、摺動抵抗や気密性にも
優れることとなる。又、例え、ダンパー装置と収納箱等
の間に位置関係上のバラツキが生じていても、シリンダ
ーに対するピストンの摺動に悪影響を与える心配がない
ので、制動機能が低下することがない。
【0014】更に、請求項2にあっては、ピストンとシ
リンダー間で発生するフリクションによって、ピストン
が後方へ引き戻される荷重点位置よりも前方において、
引きワイヤーがその引掛部に引っ掛けられることとなる
ので、ピストンはスリップスティック等を引き起こすこ
となく、円滑に摺動できるので、摩耗が生じにくい。
又、請求項3にあっては、外筒の存在によって、シリン
ダー自体やピストンの内筒の変形を抑制して、シリンダ
ーとピストンの確実な接触状態を保障できるので、ピス
トンの更なる円滑な摺動が保障できる。
【0015】請求項4にあっては、やはり、ピストンの
摺動に伴うシリンダー内の正圧状態を利用することによ
り、引きワイヤーを使用した簡略且つ小型なダンパー装
置の下で、大きな制動力を提供できると共に、ガイド爪
とスリットの案内作用で、ピストンを円滑に摺動させる
ことが可能となる。請求項5にあっては、例え、全縮状
態となって、ピストンの内筒の先端部側がシリンダーの
対応壁面に衝突しても、バルブ手段が破損する心配がな
いと共に、バルブ手段は低いばね常数をもって僅かな圧
力変化にも十分に応答できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する好適な実
施の形態に基づいて詳述すれば、該実施の形態に係るダ
ンパー装置も、図1に示す如く、自動車のインストルメ
ントパネルPに開閉可能に設けられるグローブボックス
Bを対象として開発されたもので、基本的には、従来と
同様に、シリンダー1とピストン2と引きワイヤー3と
からなるものではあるが、特徴とするところは、以下の
構成を採用した点にある。
【0017】まず、シリンダー1に関しては、全体を合
成樹脂材料で成形して、図2にも示す如く、その前端部
側に引きワイヤー3の引込窓5と曲面状のガイド壁6を
有するガイド部4を一体に連設する一方、後端面側のみ
を開口して、当該開口から内部にピストン2を付勢する
圧縮コイルばね7を配すると共に、その後端開口縁側に
後述するピストン2のスリット内に係入する複数のガイ
ド爪8を形成する構成となしている。
【0018】ピストン2に関しては、図3にも示す如
く、合成樹脂材料で、上記シリンダー1の後端部外側を
摺動する外筒9と、シリンダー1の後端部内側を摺動す
る内筒10とを一体に有する二重構造体として成形し
て、前者の外筒9の前端縁には、引きワイヤー3の環状
一端部3aを引っ掛ける引掛部11を形成し、その長手
方向には、上記ガイド爪8を係入する複数のスリット1
2を形成し、後者の内筒10には、その先端部側に後述
するシールリングを周設するための環状段部13と、上
記圧縮コイルばね7の座巻部を受ける肩部14を形成す
ると共に、先端の直径方向中央に後述するシールリング
のバルブ板を装着するための凹部15を画成して、当該
凹部15面に通気孔16とオリフィス17を穿設する構
成となしている。尚、この凹部15面は、バルブ板の破
損防止の見地から、上記肩部14面よりも内筒10の後
部側に窪ませるものとする。
【0019】又、上記シールリング18は、そのリング
部は合成ゴム又は軟質樹脂材料で成形されるものである
が、一側面側に略逆M字状を呈する金属製のバルブ板1
9を一体に設けて、該バルブ板19を上記凹部15内に
臨ましめながら、シールリング18のリング部を上記ピ
ストン2の内筒10に形成された環状段部13に係止す
ることにより、シールリング18自体が内筒10の先端
部に周設されると同時に、バルブ板19と通気孔16の
孔縁とが微小のクリアランスをもって対面して、シリン
ダー1の内圧の変化により、当該バルブ板19が通気孔
16に対して接離できる構成となっている。尚、バルブ
板19は、上記オリフィス17とは干渉しないように設
定されているので、オリフィス17自体は常時開放され
ている。
【0020】依って、斯るダンパー装置にあっては、ピ
ストン2の内筒10の先端部に対するバルブ板19を有
するシールリング18の周設状態を得て、当該内筒10
の先端部をシリンダー1の後端開口内に臨ましめなが
ら、ピストン2の外筒9をシリンダー1の後端部外側に
嵌合して、スリット12内に対応するガイド爪8を係入
すれば、ピストン2が抜け外れることなくシリンダー1
の後端部側に摺動可能に支承されると共に、ガイド爪8
とスリット12の規制を受けるまで、ピストン2自体は
圧縮コイルばね7のばね圧で外方に付勢されることとな
る。
【0021】そこで、後は、引きワイヤー3の環状一端
部3aをピストン2の外筒9の引掛部11に引っ掛け、
同環状他端部3bをシリンダー1の外側に沿って上記し
た引込窓5を経てシリンダー1のガイド部4内から外方
に引き出し、シリンダー1をその取付部1aを介してグ
ローブボックスBの背面と対向するインストルメントパ
ネルP側にネジ止め固定する一方、引きワイヤー3の環
状他端部3bをグローブボックスBの側面に設けられて
いる止着部20に引っ掛けて固定すれば、これにより、
ダンパー装置が簡単に取り付けられる。
【0022】そして、ロック手段(図示せず)のロック
を解除して、グローブボックスBをその自重を利用して
開放方向へ回動させると、引きワイヤー3がシリンダー
1のガイド部4のガイド壁6でガイドされながら外方に
引っ張られるので、これに応じて、図4に示す如く、ガ
イド爪8とスリット12との案内作用を得て、ピストン
2が圧縮コイルばね7の付勢ばね圧に抗してガイド部4
側に摺動して、グローブボックスBの回動を許容する。
【0023】しかし、斯るグローブボックスBの回動時
には、上記ピストン2の摺動により、シリンダー1の内
圧が上昇するので、これに起因して、シールリング18
のバルブ板19が撓んで通気孔16を塞いで、シリンダ
ー1内の空気は小さなオリフィス17から外部に放出さ
れるだけであるから、このシリンダー1内の正圧状態
で、ピストン2の摺動に制動力が働く。
【0024】この結果、グローブボックスBの開放動作
がコントロールされて、グローブボックスBはゆっくり
と開放方向へ回動することが保障される。従って、本実
施の形態の下では、従来のものとは異なり、ピストン2
の摺動に伴うシリンダー1内の正圧状態を積極的に利用
するものであるから、装置自体を徒に大型化しなくと
も、小型な装置で大きな制動力が初めて提供できること
となる。
【0025】しかも、グローブボックスBとピストン2
を連結する引きワイヤー3は、ピストン2とシリンダー
1間で発生するフリクションによって、ピストン2が後
方へ引き戻される荷重点位置よりも前方に位置する引掛
部11に引っ掛けられて、シリンダー1の外側に沿って
配線されることとなるので、ピストン2はスリップステ
ィック等を引き起こすことなく、円滑に摺動して摩耗が
生じにくいと共に、シリンダー1の内部に対するシール
部材の点数を削減して、摺動抵抗や気密性にも優れるこ
ととなる。更に、バルブ板19自体は、肩部14よりは
一段窪んだ凹部15内に完全に没する状態で装着されて
いるので、例え、全縮状態となって、ピストン2の内筒
10の先端部側がシリンダー1の対応壁面に衝突して
も、破損する心配がないと共に、バルブ板19は低いば
ね常数をもって僅かな圧力変化にも十分に応答できるこ
ととなる。
【0026】又、グローブボックスBを閉塞する場合に
は、今度は、グローブボックスBを逆方向に回動させる
こととなるが、斯る逆方向の回動時には、圧縮コイルば
ね7の付勢ばね圧により、ピストン2も上記した方向と
は逆方向へ摺動すると同時に、引きワイヤー3もガイド
部4のガイド壁6でガイドされながらピストン2の付勢
された摺動方向へ引き戻される。
【0027】しかし、この時には、シリンダー1の内圧
が低下して、当該内圧の変化で、今度は、バルブ板19
が撓んで通気孔16を開放して、空気をシリンダー1内
に流入させるので、これにより、ピストン2の摺動が促
されて、グローブボックスBはスムーズに閉塞方向へ回
動することが保障される。
【0028】尚、上記した実施の形態においては、シリ
ンダー1をインストルメントパネルP側に固定し、引き
ワイヤー3の他端部3b側をグローブボックスB側に固
定したものであるが、本発明のダンパー装置は、これに
限定されるものではなく、逆に、シリンダー1をグロー
ブボックスB側に固定し、引きワイヤー3の他端部3b
側を止着部20を介してインストルメントパネルP側に
固定することも可能である。又、実施の形態の下では、
シリンダー1のガイド部4のガイド作用で、引きワイヤ
ー3を任意の方向へ自在に引き出せるので、シリンダー
1の固定位置や固定姿勢に関しても、図示するものに限
定されるものでは決してない。
【0029】
【発明の効果】以上の如く、本発明のダンパー装置は、
上記構成の採用より、ピストンの摺動に伴うシリンダー
内の正圧状態を利用して、収納箱に制動力を提供するこ
とが可能となるので、負圧状態を利用する従来のものと
比較すると、装置を徒に大型化しなくとも、大きな制動
力を提供できることとなる。
【0030】しかも、請求項1の下では、引きワイヤー
を引掛部とガイド部を介してシリンダーの外側に沿わせ
る関係で、シリンダーの内部に対するシール部材の点数
が削減できることに加えて、摺動抵抗や気密性にも優れ
ると共に、ダンパー装置と収納箱等の間に位置関係上の
バラツキが生じていても、シリンダーに対するピストン
の摺動に悪影響を与える心配がないので、制動機能が低
下することがない。
【0031】請求項2の下では、ピストンとシリンダー
間で発生するフリクションによって、ピストンが後方へ
引き戻される荷重点位置よりも前方において、引きワイ
ヤーがその引掛部に引っ掛けられることとなるので、ピ
ストンはスリップスティック等を引き起こすことなく、
円滑に摺動できるので、摩耗が生じにくい。請求項3の
下では、外筒の存在によって、シリンダーやピストンの
内筒の変形を抑制して、シリンダーとピストンの確実な
接触状態を保障できるので、ピストンの更なる円滑な摺
動が保障できる。
【0032】請求項4の下では、やはり、ピストンの摺
動に伴うシリンダー内の正圧状態を利用することによ
り、引きワイヤーを使用した簡略且つ小型なダンパー装
置の下で、大きな制動力を提供できると共に、ガイド爪
とスリットの案内作用で、ピストンを円滑に摺動させる
ことが可能となる。請求項5の下では、例え、全縮状態
となって、ピストンの内筒の先端部がシリンダーの対応
壁面に衝突しても、バルブ手段が破損する心配がないと
共に、バルブ手段は低いばね常数をもって僅かな圧力変
化にも十分に応答できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るダンパー装置をグロ
ーブボックスとインストルメントパネルとの関係をもっ
て示す要部外観斜視図である。
【図2】同ダンパー装置の作動前の状態を示す断面図で
ある。
【図3】シールリングとピストンの内筒の関係を示す要
部分解斜視図である。
【図4】同ダンパー装置の作動中の状態を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 シリンダー 2 ピストン 3 引きワイヤー 3a 引きワイヤーの一端部 3b 引きワイヤーの他端部 4 ガイド部 5 引込窓 6 ガイド壁 7 圧縮コイルばね 8 ガイド爪 9 外筒 10 内筒 11 引掛部 12 スリット 16 通気孔 17 オリフィス 18 シールリング 19 バルブ板(バルブ手段) B グローブボックス(収納箱) P インストルメントパネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辰巳 茂樹 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダーとピストンと引きワイヤーと
    からなるダンパー装置において、シリンダーは、前部側
    に上記引きワイヤーのガイド部を設け、後部側を開口し
    て、内部にピストンを付勢する圧縮コイルばねを配し、
    ピストンは、シリンダーの内側を摺動する内筒と、引き
    ワイヤーの端部を引っ掛けてシリンダーの外側を移動す
    る引掛部とを有し、内筒の先端面に通気孔を穿設すると
    共に、該内筒の先端部側に、シリンダーの内圧の変化で
    上記通気孔と接離するバルブ手段と、シールリングとを
    設け、引きワイヤーは、上記引掛部からシリンダーの外
    側に沿ってガイド部を経て外方へ延びる状態に配線さ
    れ、ピストンの摺動に伴うシリンダー内の正圧状態を利
    用して、収納箱の開放動作をコントロールするように構
    成したことを特徴とする収納箱のダンパー装置。
  2. 【請求項2】 引掛部が、ピストンとシリンダーの摺動
    部分よりも前方に位置することを特徴とする請求項1記
    載の収納箱のダンパー装置。
  3. 【請求項3】 ピストンは、シリンダーの外側を摺動す
    る外筒を有し、シリンダーを当該ピストンの外筒と内筒
    とで内外側から挾持することを特徴とする請求項1乃至
    請求項2のいずれかに記載の収納箱のダンパー装置。
  4. 【請求項4】 シリンダーとピストンと引きワイヤーと
    からなるダンパー装置において、シリンダーは、前端部
    側に上記引きワイヤーのガイド部を一体に設け、後端面
    のみを開口して、内部にピストンを付勢する圧縮コイル
    ばねを配し、ピストンは、シリンダーの後端部外側を摺
    動する外筒と、シリンダーの後端部内側を摺動する内筒
    とを一体に有し、外筒に上記引きワイヤーの端部を引っ
    掛ける引掛部を形成し、内筒の先端面に通気孔を穿設す
    ると共に、該内筒の先端部側にシリンダーの内圧の変化
    で上記通気孔と接離するバルブ手段を有するシールリン
    グを周設する一方、シリンダーの後端部側にガイド爪を
    形成し、ピストンの外筒側に該ガイド爪を係入するスリ
    ットを形成して、スリット内に対するガイド爪の係入状
    態の下で、ピストンを摺動させ、当該ピストンの摺動に
    伴うシリンダー内の正圧状態を利用して、収納箱の開放
    動作をコントロールするように構成したことを特徴とす
    る収納箱のダンパー装置。
  5. 【請求項5】 ピストンの内筒の先端面に圧縮コイルば
    ねの座巻部を受ける肩部を形成し、該肩部の直径方向中
    央に肩部面より窪んだ凹部を画成し、且つ、この凹部面
    に通気孔を穿設し、凹部内に装着されたバルブ手段を上
    記通気孔と接離可能に対面させたことを特徴とする請求
    項4記載の収納箱のダンパー装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009103178A (ja) * 2007-10-22 2009-05-14 Nifco Inc 操作部材のダンパ装置
WO2019039370A1 (ja) * 2017-08-22 2019-02-28 株式会社パイオラックス エアダンパー

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JP2009103178A (ja) * 2007-10-22 2009-05-14 Nifco Inc 操作部材のダンパ装置
WO2019039370A1 (ja) * 2017-08-22 2019-02-28 株式会社パイオラックス エアダンパー

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