JP3652545B2 - 硬貨判別装置 - Google Patents

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Description

【発明の属する技術分野】
本発明は、硬貨判別装置に関するものであり、さらに詳細には、硬貨の表面パターンを光学的に検出して、硬貨が受け入れ可能か否か、硬貨が所定レベルを越えて汚損しているか否かおよび硬貨の金種を確実に判別することのできる硬貨判別装置に関するものである。
【0001】
【従来の技術】
硬貨が受け入れ可能か否か、すなわち、硬貨の真偽および流通硬貨か否かならびに硬貨の金種を判別するため、従来は、硬貨の径、材質、厚みなどを検出していたが、近年、判別精度を高めるために、硬貨の表面パターンを光学的に検出して、硬貨を判別する硬貨判別装置が提案されている。
たとえば、特開平8−36661号公報は、硬貨通路に設けられ、硬貨の磁気的性質を検出する磁気センサと、硬貨通路に設けられた透明通路部上を搬送される硬貨に、下方から光を照射する多数のLEDなどの発光素子と、発光手段から発せられ、硬貨の表面により反射された光を光電的に検出するCCDとを備え、CCDにより、光電的に検出され、ディジタル化された硬貨の画像パターンデータに基づき、硬貨が受け入れ可能か否かおよび硬貨の金種の判別をおこなう硬貨判別装置を提案している。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
ヨーロッパの通貨統合によって誕生したユーロ硬貨は、金種毎に、一方の面には統一したパターンが形成されているが、他方の面には、発行国により異なったパターンが形成されている。したがって、連邦銀行などで、発行国毎の硬貨に仕分ける必要が生じたときに、この硬貨判別装置にあっては、硬貨の一方の表面パターンを光学的に検出して、硬貨の判別をおこなっているため、発行国毎に硬貨を仕分けることができなかった。
また、この硬貨判別装置にあっては、硬貨の一方の表面パターンを光学的に検出して、硬貨の判別をおこなっているため、パターンを検出しない側の硬貨表面が所定レベルを越えて汚損していても、汚損硬貨と判別することができないという問題があった。
【0003】
したがって、本発明は、ユーロ硬貨のように、一方の面のパターンは共通しているが、他方の面のパターンが異なる硬貨が受け入れ可能か否かおよびその金種を確実に判別することのできる硬貨判別装置を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、さらに、硬貨が、所定レベルを越えて汚損しているか否かを確実に判別することのできる硬貨判別装置を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明のかかる目的は、搬送されている硬貨の一方の面に向けて、光を発する第一の光源と、搬送されている前記硬貨の他方の面に向けて、光を発する第二の光源と、前記第一の光源から発せられ、前記硬貨の一方の面により反射された光を光電的に受光し、前記硬貨の一方の面の画像パターンデータを生成する第一の受光手段と、前記第一の受光手段により生成された前記硬貨の一方の面の画像パターンデータを記憶する第一のパターンデータ記憶手段と、前記第二の光源から発せられ、前記硬貨の他方の面により反射された光を光電的に受光し、前記硬貨の他方の面の画像パターンデータを生成する第二の受光手段と、前記第二の受光手段により生成された前記硬貨の他方の面の画像パターンデータを記憶する第二のパターンデータ記憶手段と、金種毎の硬貨の基準データおよび基準画像パターンデータを記憶する基準データ記憶手段と、前記硬貨の搬送方向に対して、前記第一の光源の上流側に、前記硬貨の磁気的性質を検出する磁気センサと、各金種毎の磁気的性質を示す磁気データを記憶している基準磁気データメモリと、前記基準磁気データメモリに記憶された各金種毎の磁気データと、前記磁気センサが検出した前記硬貨の磁気的性質とに基づき、前記硬貨の金種を判別する第一次金種判別手段と、前記第一のパターンデータ記憶手段に記憶された前記硬貨の一方の面の画像パターンデータと前記基準データ記憶手段に記憶された硬貨の金種毎の前記基準画像パターンデータとを比較するとともに、前記第二のパターンデータ記憶手段に記憶された前記硬貨の他方の面の画像パターンデータと前記基準データ記憶手段に記憶された硬貨の金種毎の前記基準画像パターンデータとを比較して、前記硬貨が受け入れ可能か否かおよび前記硬貨の金種を判別する判別手段を備え、前記判別手段が、前記硬貨の一方の面の画像パターンデータに基づいて、前記硬貨の金種を判別する第一の判別手段と、前記硬貨の他方の面の画像パターンデータに基づいて、前記硬貨の金種を判別する第二の判別手段とを備え、前記第一の判別手段が、前記第一のパターンデータ記憶手段に記憶された前記硬貨の一方の面の画像パターンデータに基づいて、前記硬貨の径にしたがって、前記硬貨の金種を判別する第一の金種判別手段と、前記第一次金種判別手段の判別結果および前記第一の金種判別手段の判別結果に基づき、前記硬貨が受け入れ可能か否かを判別するとともに、前記第一次金種判別手段の判別結果および前記第一の金種判別手段の判別結果に基づき、対応する金種の基準画像パターンデータを前記基準データ記憶手段から読み出して、前記第一のパターンデータ記憶手段に記憶された前記硬貨の一方の面の画像パターンデータと比較し、前記硬貨の金種を判別する第二の金種判別手段を備え、前記第二の判別手段が、前記第二のパターンデータ記憶手段に記憶された前記硬貨の他方の面の画像パターンデータに基づいて、前記硬貨の径にしたがって、前記硬貨の金種を判別する第三の金種判別手段と、前記第一次金種判別手段の判別結果および前記第三の金種判別手段の判別結果に基づき、前記硬貨が受け入れ可能か否かを判別するとともに、前記第一次金種判別手段の判別結果および前記第三の金種判別手段の判別結果に基づき、対応する金種の基準画像パターンデータを前記基準データ記憶手段から読み出して、前記第二のパターンデータ記憶手段に記憶された前記硬貨の他方の面の画像パターンデータと比較し、前記硬貨の金種を判別する第四の金種判別手段を備え、前記判別手段が、さらに、前記第一の判別手段の第二の金種判別手段の判別結果と、前記第二の判別手段の第四の金種判別手段の判別結果とが一致したときに、前記硬貨の金種をそれぞれが判別した金種と判別し、一致しないときは、前記硬貨を受け入れ不能と判別する金種判別手段を備えたことを特徴とする硬貨判別装置によって達成される。
【0005】
本発明によれば、判別手段によって、第一のパターンデータ記憶手段に記憶された硬貨の一方の面の画像パターンデータと基準データ記憶手段に記憶された硬貨の金種毎の基準画像パターンデータとを比較するとともに、第二のパターンデータ記憶手段に記憶された硬貨の他方の面の画像パターンデータと基準データ記憶手段に記憶された硬貨の金種毎の基準画像パターンデータとを比較して、硬貨が受け入れ可能か否かおよび硬貨の金種を判別しているので、ユーロ硬貨のように、一方の面のパターンは共通しているが、他方の面のパターンが異なる硬貨が受け入れ可能か否かおよびその金種を確実に判別することができ、発行国毎の硬貨に仕分ける必要が生じたときに、発行国毎に硬貨を仕分けることが可能になる。
また、本発明によれば、第一の判別手段の第二の金種判別手段が、硬貨の磁気的性質に基づいた第一次金種判別手段の判別結果および第一のパターンデータ記憶手段に記憶された硬貨の一方の面の画像パターンデータに基づき、硬貨の径にしたがって、硬貨の金種を判別する第一の金種判別手段の判別結果に基づき、対応する金種の基準画像パターンデータを基準データ記憶手段から読み出して、第一のパターンデータ記憶手段に記憶された硬貨の一方の面の画像パターンデータと比較し、硬貨の金種を判別するように構成され、第二の判別手段の第四の金種判別手段が、硬貨の磁気的性質に基づいた第一次金種判別手段の判別結果および第二のパターンデータ記憶手段に記憶された硬貨の他方の面の画像パターンデータに基づき、硬貨の径にしたがって、硬貨の金種を判別する第三の金種判別手段の判別結果に基づき、対応する金種の基準画像パターンデータを基準データ記憶手段から読み出して、第二のパターンデータ記憶手段に記憶された硬貨の他方の面の画像パターンデータと比較し、硬貨の金種を判別するように構成されているので、硬貨の一方の面の画像パターンデータと対応する金種の基準画像パターンデータとの比較および硬貨の他方の面の画像パターンデータと対応する金種の基準画像パターンデータとの比較を迅速に実行することが可能となり、また、硬貨の磁気的性質、硬貨の径、硬貨の両面のパターンに基づき、硬貨が受け入れ可能か否かおよび硬貨の金種を判別しているので、判別精度を向上させることが可能となる。
さらに、本発明によれば、金種判別手段により、第一の判別手段の判別結果と第二の判別手段の判別結果の双方に基づいて、硬貨が受け入れ可能か否かおよび硬貨の金種を判別しているので、判別精度を向上させることが可能となる。すなわち、たとえば、第一の判別手段が、硬貨の一方の面のパターンデータがある金種の硬貨の表面のパターンと一致したと判別し、第二の判別手段が、硬貨の他方の面のパターンデータがその金種の硬貨の裏面のパターンと一致したと判別した場合、ユーロ硬貨のときには、第一の判別手段および第二の判別手段の一方が、統一したパターンが硬貨の一方の面に形成されていることを判別し、第一の判別手段および第二の判別手段の他方が、発行国の一つのパターンが硬貨の他方の面に形成されていることを判別した場合に限って、硬貨が受け入れ可能であり、その金種の硬貨と判別しているので、判別精度を向上させることが可能となる。
【0006】
本発明の好ましい実施態様においては、前記第一の受光手段および前記第二の受光手段がそれぞれ、カラー画像データを生成可能なカラーセンサ手段によって構成され、前記基準データ記憶手段が、金種毎の硬貨の基準色度データと基準明度データを記憶しており、前記判別手段が、さらに、前記第一のパターンデータ記憶手段に記憶された前記硬貨の一方の面の画像パターンデータ中の光の三原色に対応するRデータ、GデータおよびBデータに基づいて、前記硬貨の一方の面の画像の色度データおよび明度データを算出して、前記基準データ記憶手段に記憶された金種毎の硬貨の前記基準色度データと前記基準明度データと比較し、前記硬貨の一方の面の汚損度を判別する第一の汚損度判別手段と、前記第二のパターンデータ記憶手段に記憶された前記硬貨の他方の面の画像パターンデータ中の光の三原色に対応するRデータ、GデータおよびBデータに基づいて、前記硬貨の他方の面の画像の色度データおよび明度データを算出して、前記基準データ記憶手段に記憶された金種毎の硬貨の前記基準色度データと前記基準明度データと比較し、前記硬貨の他方の面の汚損度を判別する第二の汚損度判別手段とを備えている。
【0007】
本発明の好ましい実施態様によれば、判別手段が、さらに、第一のパターンデータ記憶手段に記憶された硬貨の一方の面の画像パターンデータ中の光の三原色に対応するRデータ、GデータおよびBデータに基づいて、硬貨の一方の面の画像の色度データおよび明度データを算出して、基準データ記憶手段に記憶された金種毎の硬貨の基準色度データと基準明度データと比較し、硬貨の一方の面の汚損度を判別する第一の汚損度判別手段と、第二のパターンデータ記憶手段に記憶された硬貨の他方の面の画像パターンデータ中の光の三原色に対応するRデータ、GデータおよびBデータに基づいて、硬貨の他方の面の画像の色度データおよび明度データを算出して、基準データ記憶手段に記憶された金種毎の硬貨の基準色度データと基準明度データと比較し、硬貨の他方の面の汚損度を判別する第二の汚損度判別手段とを備えているので、さらに、硬貨が、所定レベルを越えて汚損しているか否かを確実に判別することが可能となる。
【0008】
本発明の別の好ましい実施態様においては、前記基準データ記憶手段が、金種毎の硬貨の基準色度データと基準明度データを記憶するように構成され、さらに、前記硬貨の一方の面に向けて、白色光を発する第一の白色光源と、前記硬貨の他方の面に向けて、白色光を発する第二の白色光源と、前記第一の白色光源から発せられ、前記硬貨の一方の面により反射された光を光電的に受光し、前記硬貨の一方の面のカラー画像データを生成する第一のカラーセンサ手段と、前記第一のカラーセンサ手段により生成された前記硬貨の一方の面のカラー画像データを記憶する第一のカラー画像データ記憶手段と、前記第二の白色光源から発せられ、前記硬貨の他方の面により反射された光を光電的に受光し、前記硬貨の他方の面のカラー画像データを生成する第二のカラーセンサ手段と、前記第二のカラーセンサ手段により生成された前記硬貨の他方の面のカラー画像データを記憶する第二のカラー画像データ記憶手段と、硬貨汚損度判別手段を備え、前記硬貨汚損度判別手段が、前記第一のカラー画像データ記憶手段に記憶された前記硬貨の一方の面のカラー画像データ中の光の三原色に対応するRデータ、GデータおよびBデータに基づいて、前記硬貨の一方の面の画像の色度データおよび明度データを算出して、前記基準データ記憶手段に記憶された金種毎の硬貨の前記基準色度データと前記基準明度データと比較し、前記硬貨の一方の面の汚損度を判別する第一の汚損度判別手段と、前記第二のカラー画像データ記憶手段に記憶された前記硬貨の他方の面のカラー画像データ中の光の三原色に対応するRデータ、GデータおよびBデータに基づいて、前記硬貨の他方の面の画像の色度データおよび明度データを算出して、前記基準データ記憶手段に記憶された金種毎の硬貨の前記基準色度データと前記基準明度データと比較し、前記硬貨の他方の面の汚損度を判別する第二の汚損度判別手段とを備えている。
【0009】
本発明の別の好ましい実施態様によれば、硬貨汚損度判別手段が、第一のカラー画像データ記憶手段に記憶された硬貨の一方の面のカラー画像データ中の光の三原色に対応するRデータ、GデータおよびBデータに基づいて、硬貨の一方の面の画像の色度データおよび明度データを算出して、基準データ記憶手段に記憶された金種毎の硬貨の基準色度データと基準明度データと比較し、硬貨の一方の面の汚損度を判別する第一の汚損度判別手段と、第二のカラー画像データ記憶手段に記憶された硬貨の他方の面のカラー画像データ中の光の三原色に対応するRデータ、GデータおよびBデータに基づいて、硬貨の他方の面の画像の色度データおよび明度データを算出して、基準データ記憶手段に記憶された金種毎の硬貨の基準色度データと基準明度データと比較し、硬貨の他方の面の汚損度を判別する第二の汚損度判別手段とを備えているので、さらに、硬貨が、所定レベルを越えて汚損しているか否かを確実に判別することが可能となる。
【0010】
本発明のさらに別の好ましい実施態様においては、前記基準データ記憶手段が、金種毎の硬貨の基準色度データと基準明度データを記憶するように構成され、さらに、前記硬貨の一方の面に向けて、光のR成分の光を発する第一のR成分光源と、前記硬貨の一方の面に向けて、光のG成分の光を発する第一のG成分光源と、前記硬貨の一方の面に向けて、光のB成分の光を発する第一のB成分光源と、前記第一のR成分光源、前記第一のG成分光源および前記第一のB成分光源から発せられ、前記硬貨の一方の面により反射された光を光電的に受光し、前記硬貨の一方の面のR画像データ、G画像データおよびB画像データを生成する第一のフォトセンサ手段と、前記第一のフォトセンサ手段により生成された前記硬貨の一方の面のR画像データ、G画像データおよびB画像データを記憶する第一の画像データ記憶手段と、前記硬貨の他方の面に向けて、光のR成分の光を発する第二のR成分光源と、前記硬貨の他方の面に向けて、光のG成分の光を発する第二のG成分光源と、前記硬貨の他方の面に向けて、光のB成分の光を発する第二のB成分光源と、前記第二のR成分光源、前記第二のG成分光源および前記第二のB成分光源から発せられ、前記硬貨の他方の面により反射された光を光電的に受光し、前記硬貨の他方の面のR画像データ、G画像データおよびB画像データを生成する第二のフォトセンサ手段と、前記第二のフォトセンサ手段により生成された前記硬貨の他方の面のR画像データ、G画像データおよびB画像データを記憶する第二の画像データ記憶手段と、硬貨汚損度判別手段を備え、前記硬貨汚損度判別手段が、前記第一の画像データ記憶手段に記憶された前記硬貨の一方の面のR画像データ、G画像データおよびB画像データに基づいて、前記硬貨の一方の面の画像の色度データおよび明度データを算出して、前記基準データ記憶手段に記憶された金種毎の硬貨の前記基準色度データと前記基準明度データと比較し、前記硬貨の一方の面の汚損度を判別する第一の汚損度判別手段と、前記第二の画像データ記憶手段に記憶された前記硬貨の他方の面のR画像データ、G画像データおよびB画像データに基づいて、前記硬貨の他方の面の画像の色度データおよび明度データを算出して、前記基準データ記憶手段に記憶された金種毎の硬貨の前記基準色度データと前記基準明度データと比較し、前記硬貨の他方の面の汚損度を判別する第二の汚損度判別手段とを備えている。
【0011】
本発明のさらに別の好ましい実施態様によれば、硬貨汚損度判別手段が、第一の画像データ記憶手段に記憶された硬貨の一方の面のR画像データ、G画像データおよびB画像データに基づいて、硬貨の一方の面の画像の色度データおよび明度データを算出して、基準データ記憶手段に記憶された金種毎の硬貨の基準色度データと基準明度データと比較し、硬貨の一方の面の汚損度を判別する第一の汚損度判別手段と、第二の画像データ記憶手段に記憶された硬貨の他方の面のR画像データ、G画像データおよびB画像データに基づいて、硬貨の他方の面の画像の色度データおよび明度データを算出して、基準データ記憶手段に記憶された金種毎の硬貨の基準色度データと基準明度データと比較し、硬貨の他方の面の汚損度を判別する第二の汚損度判別手段とを備えているので、さらに、硬貨が、所定レベルを越えて汚損しているか否かを確実に判別することが可能となる。
【0015】
【発明の好ましい実施の形態】
以下、添付図面に基づいて、本発明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる硬貨判別装置の略正面図である。
図1に示されるように、硬貨1が搬送される硬貨通路2には、光が透過可能なガラス、アクリル樹脂などからなる透明材料により形成された第一の透明通路部3と第二の透明通路部4が設けられている。
図2は、第一の透明通路部3の略平面図であり、図3は、第一の透明通路部3近傍の詳細を示す略側面図である。
【0016】
図2および図3に示されるように、硬貨1は、搬送ベルト3aによって、一対のガイドレール5、5に沿って、矢印Aの方向に、硬貨通路2内を第一の透明通路部3に送られる。硬貨1の搬送方向に対して、第一の透明通路部3の上流側には、硬貨1の磁気的性質を検出する一対の磁気センサ6、6が設けられている。第一の透明通路部3の部分では、硬貨1は、搬送ベルト3aにより第一の透明通路部3の上面に押し付けられつつ、搬送されるように構成されている。第一の透明通路部3の下方には、第一の透明通路部3を通過する硬貨1に光を照射する第一の発光手段7が設けられ、さらに、その下方には、第一の発光手段7から発せられ、硬貨1により反射された光を受光し、画像データを生成する第一の画像データ生成手段8が設けられている。第一の発光手段7と第一の画像データ生成手段8とによって、第一のパターンデータ検出ユニット10が構成されている。
【0017】
第一の発光手段7は、図2に示されるように、第一の透明通路部3の中心部を中心とした円上に配置された多数のLEDなどの発光素子9を備えており、各発光素子9は、光軸が、水平方向に対して、小さな角度をなし、第一の透明通路部3の中心部を中心とした円の中心軸上の所定の点を向くように配置されており、第一の透明通路部3上を通過する硬貨1に、浅い角度で光を照射可能なようになっている。
【0018】
第一の画像データ生成手段8は、光軸が、第一の透明通路部3の中心部を中心とした円の中心軸と一致するように配置されたレンズ系12と、レンズ系12の下方に設けられ、その焦点が、第一の透明通路部3の上表面に位置するように配置されており、発光素子9から発せられ、硬貨1の表面により反射された光を光電的に検出するカラーセンサ13と、カラーセンサ13により光電的に検出されて得られた硬貨1の下面の画像データをディジタル信号に変換して、硬貨1の下面のディジタル化された画像データを生成するA/Dコンバータ(図示せず)を備えている。カラーセンサ13としては、二次元CCDタイプのカラーセンサが用いられている。
【0019】
第一の画像データ生成手段8の直下流側には、発光素子15と受光素子16とからなる二組のタイミングセンサ17、17が設けられており、発光素子15から発せられた光が、第一の透明通路部3を介して、受光素子16により受光可能に、かつ、受光素子16が発光素子15から発せられた光を受光しないときに、タイミング信号を出力するように構成されている。タイミングセンサ17は、発光素子15から発せられた光が、第一の透明通路部3の表面上を搬送される硬貨1によって遮られて、受光素子16に受光されず、タイミング信号が出力されるときに、硬貨1の中心が第一の透明通路部6の中心と合致する位置にあるように、画像データ生成手段8に対して、配置されている。
【0020】
図1に示されるように、第一の透明通路部3の下流側には、第二の透明通路部4が設けられており、第二の透明通路部4の上方には、第二のパターンデータ検出ユニット20が設けられている。硬貨1は、搬送ベルト4aにより第二の透明通路部4の下面に押し付けられつつ、搬送されるように構成されている。搬送ベルト4aが、硬貨1の自重によって、下方に撓むことを防止するため、複数のバックアップローラ4b、4cが設けられている。
【0021】
第二のパターンデータ検出ユニット20は、第二の透明通路部4の上方に設けられ、第二の透明通路部4を通過する硬貨1に光を照射する第二の発光手段21と、第二の透明通路部4の上方に設けられ、第二の発光手段21から発せられ、硬貨1により反射された光を受光し、画像データを生成する第二の画像データ生成手段22を備えている。第二の発光手段21は、第二の透明通路部4の上方に設けられ、下方に向けて、光を照射する点を除き、第一の発光手段7と同様に構成され、第二の透明通路部4の中心部を中心とした円上に配置された多数のLEDなどの発光素子23を備えており、各発光素子23は、光軸が、水平方向に対して、小さな角度をなし、第二の透明通路部4の中心部を中心とした円の中心軸上の所定の点を向くように、配置されており、第二の透明通路部4上を通過する硬貨1に、浅い角度で光を照射可能なようになっている。
【0022】
第二の画像データ生成手段22は、光軸が、第二の透明通路部4の中心部を中心とした円の中心軸と一致するように配置されたレンズ系24と、レンズ系24の上方に設けられ、その焦点が、第二の透明通路部4上を通過する硬貨1の上表面に位置するように配置されており、発光素子23から発せられ、硬貨1の表面により反射された光を光電的に検出するカラーセンサ25と、カラーセンサ25により、光電的に検出されて得られた硬貨1の上面の画像データをディジタル信号に変換して、硬貨1の上面のディジタル化された画像データを生成するA/Dコンバータ(図示せず)を備えている。カラーセンサ25としては、二次元CCDタイプのカラーセンサが用いられている。
【0023】
第二の画像データ生成手段22の直下流側には、発光素子26と受光素子27とからなる二組のタイミングセンサ28、28が設けられており、発光素子26から発せられた光が、第二の透明通路部4を介して、受光素子27により、受光可能に、かつ、受光素子27が発光素子26から発せられた光を受光しないときに、タイミング信号を出力するように構成されている。タイミングセンサ28は、発光素子26から発せられた光が、第二の透明通路部4の表面上を搬送される硬貨1によって遮られて、受光素子27に受光されず、タイミング信号が出力されるときに、硬貨1の中心が透明通路部6の中心と合致する位置にあるように、画像データ生成手段8に対して、配置されている。
【0024】
図4は、本発明の実施態様にかかる硬貨判別装置の検出系、制御系、判別系を示すブロックダイアグラムである。
図4において、硬貨判別装置の検出系は、硬貨1が第一の透明通路部3に達したことを検出する2組のタイミングセンサ17、17および硬貨1が第二の透明通路部4に達したことを検出する2組のタイミングセンサ28、28を備えている。
【0025】
図4において、硬貨判別装置の制御系は、タイミングセンサ17、17からタイミング信号を受けたときに、発光手段7に、発光信号を出力して、光を発せさせ、第一の透明通路部3の上表面に位置する硬貨1に光を照射させ、タイミングセンサ28、28からタイミング信号を受けたときに、発光手段21に、発光信号を出力して、光を発せさせ、第二の透明通路部4の上表面に位置する硬貨1に光を照射させる発光制御手段30と、タイミングセンサ17、17からタイミング信号を受けたときに、第一の画像データ生成手段8のカラーセンサ13に、硬貨1の表面により反射された光の検出を開始させ、タイミングセンサ28、28からタイミング信号を受けたときに、第二の画像データ生成手段22のカラーセンサ25に、硬貨1の表面により反射された光の検出を開始させる画像読み取り制御手段31とを備えている。
【0026】
図4において、硬貨判別装置の判別系は、各金種毎の磁気的性質を示す磁気データを記憶している第1基準データメモリ40と、各金種の硬貨の径に関するデータ、色度データおよび明度データを記憶する第2基準データメモリ41と、各金種の硬貨表面の複数の環状領域に対応する2値画像パターンデータ群中のデータ“0”のデータの割合を示す基準比率データを記憶する第3基準データメモリ42と、磁気センサ6、6からの検出信号に基づき、第1基準データメモリ40にアクセスし、第1基準データメモリ40に記憶されている各金種毎の磁気的性質を示す磁気データと磁気センサ6、6から入力された硬貨1の磁気データとを比較して、硬貨1の金種を判別する第1判別手段43と、第1判別手段44の判別結果、第2基準データメモリ41に記憶されている各金種の硬貨の径に関するデータ、色度データおよび明度データ、第3基準データメモリ42に記憶されている基準比率データおよびカラーセンサ13により光電的に検出され、A/Dコンバータ18によってディジタル化された硬貨1の下面の画像パターンデータに基づいて、硬貨1の金種と下面の汚損度を判別する第2判別手段44と、第1判別手段43の判別結果、第2基準データメモリ41に記憶されている各金種の硬貨の径に関するデータ、基準色度データおよび基準明度データ、第3基準データメモリ42に記憶されている基準比率データおよびカラーセンサ25によって光電的に検出され、A/Dコンバータ29によってディジタル化された硬貨1の上面の画像パターンデータに基づき、硬貨1の金種と上面の汚損度を判別する第3判別手段45と、第1判別手段43、第2判別手段44および第3判別手段45の判別結果に基づき、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種を最終的に判別する金種・受け入れ可能決定手段46を備えている。
【0027】
図4において、48は、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1が所定レベルを越えて汚損している旨を表示する表示手段である。
本実施態様においては、第1判別手段43からの金種判別信号は、発光制御手段30に出力され、発光制御手段30は、第1判別手段43からの金種判別信号にしたがい、第1判別手段43の判別した硬貨1の金種に基づいて、発光素子9および発光素子23の発光量を制御するように構成されている。ここに、第3基準データメモリ42には、処理すべきすべての金種の表面および裏面の各環状領域に対応する2値画像パターンデータ群の基準比率データが記憶されている。
【0028】
図5は、第2判別手段44のブロックダイアグラムである。
図5に示されるように、第2判別手段44は、カラーセンサ13により、光電的に検出され、A/Dコンバータ18によって、ディジタル化された硬貨1の下面の画像パターンデータを、直交座標系、すなわち、xy座標系に、展開して記憶する画像パターンデータメモリ50と、第2基準データメモリ41にアクセスし、第2基準データメモリ41に記憶されている各金種の硬貨の径に関するデータと、画像パターンデータメモリ50から読み出した硬貨1の下面の画像パターンデータとを比較して、硬貨1の径に基づき、硬貨1の金種を判別し、金種判別信号を出力する第1金種判別部51と、第1判別手段43から入力された金種判別信号と第1金種判別部51から入力された金種判別信号とに基づいて、硬貨1の金種を判別し、金種判別信号を出力する第2金種判別部53と、画像パターンデータメモリ50に記憶された硬貨1の下面の画像パターンデータ中の光の三原色R、G、Bに対応するR、G、Bデータに基づき、硬貨1の色度データと明度データを算出し、第2金種判別部53から入力された金種判別信号に基づいて、第2基準データメモリ41に記憶されている第2金種判別部53により判別された金種の硬貨の基準色度データと基準明度データと比較して、硬貨1の汚損度を判別し、金種・受け入れ可能決定手段46に汚損判別信号を出力する硬貨汚損度判別部52と、画像パターンデータメモリ50に展開されて記憶された硬貨1の下面の画像パターンデータの中心座標を求める中心座標決定部54と、画像パターンデータメモリ50に展開されて記憶された硬貨1の下面の画像パターンデータを2値化して、第2金種判別部53から入力された金種判別信号および中心座標決定部54から入力された中心座標信号とに基づいて、2値化された画像パターンデータを、硬貨1の表面の複数の環状領域に対応する金種に応じた数の2値画像パターンデータ群に分けて、それぞれの環状領域に対応する2値画像パターンデータ群中のデータ“0”のデータの数を求め、さらに、全データ中のデータ“0”のデータの割合を求めて、硬貨1の下面の各環状領域に対応する各2値画像パターンデータ群の比率データを生成する2値化データ生成部55と、各金種の硬貨表面の複数の環状領域に対応する2値画像パターンデータ群中のデータ“0”のデータの割合を示す基準比率データを記憶する第3基準データメモリ42にアクセスして、第2金種判別部53から入力された金種判別信号にしたがって、対応する金種の硬貨表面の各環状領域に対応する2値画像パターンデータ群中の比率データを読み出し、2値化データ生成部55から入力された硬貨1の下面の各環状領域に対応する各2値画像パターンデータ群の比率データと比較して、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種を判別し、金種・受け入れ可能決定手段46に金種決定信号を出力する金種決定部56を有している。
【0029】
図6は、第3判別手段43のブロックダイアグラムである。
図6に示されるように、第3判別手段45は、カラーセンサ25により、光電的に検出され、A/Dコンバータ29によって、ディジタル化された硬貨1の上面の画像パターンデータを、直交座標系、すなわち、xy座標系に、展開して記憶する画像パターンデータメモリ60と、第2基準データメモリ41にアクセスし、第2基準データメモリ41に記憶されている各金種の硬貨の径に関するデータと、画像パターンデータメモリ60から読み出した硬貨1の上面の画像パターンデータとを比較して、硬貨1の径に基づき、硬貨1の金種を判別し、金種判別信号を出力する第1金種判別部61と、第1判別手段43から入力された金種判別信号および第1金種判別部61から入力された金種判別信号とに基づいて、硬貨1の金種を判別し、金種判別信号を出力する第2金種判別部63と、画像パターンデータメモリ60に記憶された硬貨1の上面の画像パターンデータ中のR、G、Bデータに基づき、硬貨1の色度データと明度データを算出し、第2金種判別部63から入力された金種判別信号に基づいて、第2基準データメモリ41に記憶されている第2金種判別部63により判別された金種の硬貨の基準色度データと基準明度データと比較して、硬貨1の汚損度を判別し、金種・受け入れ可能決定手段46に汚損判別信号を出力する硬貨汚損度判別部62と、画像パターンデータメモリ60に展開されて記憶された硬貨1の上面の画像パターンデータの中心座標を求める中心座標決定部64と、画像パターンデータメモリ60に展開されて記憶された硬貨1の上面の画像パターンデータを2値化して、第2金種判別部63から入力された金種判別信号および中心座標決定部64から入力された中心座標信号とに基づき、2値化された画像パターンデータを、硬貨1の表面の複数の環状領域に対応する金種に応じた数の2値画像パターンデータ群に分けて、それぞれの環状領域に対応する2値画像パターンデータ群中のデータ“0”のデータの数を求め、さらに、全データ中のデータ“0”のデータの割合を求めて、硬貨1の上面の各環状領域に対応する各2値画像パターンデータ群の比率データを生成する2値化データ生成部65と、各金種の硬貨表面の複数の環状領域に対応する2値画像パターンデータ群中のデータ“0”のデータの割合を示す基準比率データを記憶する第3基準データメモリ42にアクセスして、第2金種判別部63から入力された金種判別信号にしたがって、対応する金種の硬貨表面の各環状領域に対応する2値画像パターンデータ群中の比率データを読み出し、2値化データ生成部65から入力された硬貨1の上面の各環状領域に対応する各2値画像パターンデータ群の比率データと比較して、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種を判別し、金種決定信号を金種・受け入れ可能決定手段46に出力する金種決定部66とを有している。
【0030】
以上のように構成された本発明の実施態様にかかる硬貨判別装置は、以下のようにして、硬貨1が受け入れ可能か否か、硬貨1が所定レベルを越えて汚損しているか否かおよび硬貨1の金種を判別する。
硬貨1は、一対のガイドレール5、5に沿って、矢印Aの方向に、硬貨通路2内を送られ、一対の磁気センサ6、6により、その磁気的性質が検出され、検出信号が、第1判別手段43に出力される。
【0031】
第1判別手段43は、磁気センサ6、6から検出信号が入力されると、第1基準データメモリ40にアクセスして、第1基準データメモリ40に記憶されている各金種毎の磁気的性質を示す磁気データを読み出し、磁気センサ6、6から入力された硬貨1の磁気データと比較して、硬貨1の金種を判別し、金種判別信号を、第2判別手段44、第3判別手段45および発光制御手段30に出力する。さらに、硬貨1が、硬貨通路2内を第一の透明通路部3に送られ、タイミングセンサ17の発光素子15から発せられた光を遮り、受光素子16が発光素子15からの光を受光しなくなると、タイミングセンサ17からタイミング信号が発光制御手段30および画像読み取り制御手段31に出力される。
【0032】
発光制御手段30は、タイミングセンサ17からタイミング信号が入力されると、第1判別手段43から入力された金種判別信号に基づき、発光手段7に発光信号を出力して、発光素子9から、第一の透明通路部3上に位置している硬貨1の下側表面に向けて、第1判別手段43により判別された硬貨1の金種に応じた光量の光を発光させる。ここに、第1判別手段43による硬貨1の金種の判別結果に基づいて、発光素子9の発光量を制御しているのは、硬貨1の材質により、反射量が異なり、つねに、同一の光量の光を硬貨1に照射するときは、精度良く、硬貨1の画像パターンを検出することができないからである。すなわち、白銅やアルミニウムなどの光の反射率の高い材料からなる硬貨の場合には、照射する光の光量が高いと、カラーセンサ13により、検出される光量が全体として多くなって、飽和し、硬貨1の表面からの反射光を検出することにより、硬貨1の表面のパターンに応じた2値化データを精度良く生成することが困難になり、他方、銅や黄銅など光の反射率の小さい材料からなる硬貨の場合には、照射する光の光量が低いときは、反射光の光量が小さすぎて、硬貨1の画像パターンを精度良く検出することができないので、第1判別手段43により判別された金種の硬貨1が、白銅やアルミニウムなどの光の反射率の高い材料からなる場合には、発光制御手段30は、発光素子9が、強度の小さい光を発光するように、発光手段7に発光信号を出力し、他方、第1判別手段43によって判別された金種の硬貨1が、銅や黄銅など光の反射率の小さい材料からなる場合には、発光制御手段30は、発光素子9が、強度の大きい光を発光するように、発光制御手段30が構成されている。
【0033】
また、画像読み取り制御手段31は、タイミングセンサ17からタイミング信号が入力されると、第一の画像データ生成手段9のカラーセンサ13に、発光素子10から発せられ、硬貨1の下側表面によって反射された光の検出を開始させる。
発光手段7は、第一の透明通路部3上を通過する硬貨1に、浅い角度で光を照射可能に配置されているので、硬貨1の下面の凹凸パターンにしたがって、光は反射される。硬貨1の表面からの反射光は、レンズ系12により、カラーセンサ13に導かれて、カラーセンサ13により光電的に検出され、硬貨1の表面の画像パターンデータがカラーセンサ13によって生成される。カラーセンサ13により生成された硬貨1の表面の画像パターンデータは、A/Dコンバータ18によって、ディジタル化され、ディジタル化された画像パターンデータは、第2判別手段44の画像パターンデータメモリ50内に、直交座標系、すなわち、xy座標系に、展開されて記憶される。
【0034】
第2判別手段44の画像パターンデータメモリ50に、硬貨1の下面の画像パターンデータが記憶されると、第2判別手段44の第1金種判別部51が、第2基準データメモリ41にアクセスして、硬貨1の径に関するデータを読み出すとともに、画像パターンデータメモリ50に記憶された画像パターンデータを読み出して比較し、硬貨1の金種を判別して、金種判別信号を第2金種判別部53に出力する。ここに、金種が異なっていても、径がわずかしか違わない硬貨があり、わずかに径の大きい硬貨が摩耗した場合などには、径がほとんど一致することがあるから、径を検出することによっては、正確に、硬貨1の金種を判別し得ない場合がある。本実施態様においては、第1判別手段43により、硬貨1の磁気的性質に基づき、硬貨1の金種を判別して、金種判別信号を第2金種判別部53に出力するとともに、第2判別手段44の第1金種判別部51により、硬貨の径に基づき、硬貨1の金種を判別し、金種判別信号を第2金種判別部53に出力して、これらの金種判別信号に基づき、第1判別手段43および第2判別手段44の第1金種判別部51により判別された硬貨1の金種が一致しないときは、受け入れ不能の硬貨であると判別するように構成されているので、第2判別手段44の第1金種判別部51が、硬貨1の径に基づき、硬貨1の金種を一つに決めて、金種判別信号を生成し、第2金種判別部53に出力する場合には、硬貨1が受け入れ可能な硬貨であるにもかかわらず、第2金種判別部53において、硬貨1が受け入れ不能と判別されるおそれがある。そこで、本実施態様においては、第2判別手段44の第1金種判別部51は、検出された硬貨1の径に基づき、最も径が近い金種および二番目に径が近い金種の二つの金種を選択して、第2判別信号を、第2金種判別部53に出力するように構成されている。
【0035】
こうして第1判別手段43から入力された金種判別信号および第2判別手段44の第1金種判別部51から入力された金種判別信号に基づいて、第2金種判別部53は、硬貨1の金種を判別して、第1判別手段43と第2判別手段44の第1金種判別部51の判別結果が一致しているときは、金種判別信号を、硬貨汚損度判別部52、2値化データ生成部55および金種決定部56に出力し、一致していないときは、硬貨1は、偽貨あるいは外国硬貨であって、受け入れ不能であると判別して、表示手段に受け入れ不能信号を出力する。
【0036】
また、硬貨汚損度判別部52は、画像パターンデータメモリ50に記憶されている硬貨1の下面の画像パターンデータを読み出し、画像パターンデータ中のR、G、Bデータに基づき、硬貨1の色度データおよび明度データを算出するとともに、第2基準データメモリ41にアクセスして、第2金種判別部53から入力された金種判別信号に基づいて、第2金種判別部53によって判別された金種の硬貨の基準色度データおよび基準明度データを読み出し、算出した硬貨1の色度データおよび明度データと比較して、硬貨1が所定レベルを越えて汚損しているか否かを判別する。すなわち、硬貨1が所定レベルを越えて汚損している場合には、硬貨1の表面の色が変化し、硬貨1の色度データと基準色度データの差が所定レベルを越えることになり、また、硬貨1の表面が黒ずんで、硬貨1の明度データと基準明度データが所定レベルを越えることになるので、硬貨汚損度判別部52は、硬貨1の色度データおよび明度データと、基準色度データおよび基準明度データを比較することによって、硬貨1が所定レベルを越えて汚損しているか否かを判別することができる。硬貨1が所定レベルを越えて汚損していると判別したときは、硬貨汚損度判別部52は、汚損判別信号を金種・受け入れ可能判別手段46に出力する。同時に、硬貨汚損度判別部52は、表示手段(図示せず)に、汚損判別信号を出力して、その旨を表示させる。
【0037】
他方、中心座標決定部54は、画像パターンデータメモリ50内に、直交座標系、すなわち、xy座標系に、展開されて記憶された画像パターンデータの中心座標を決定して、2値化データ生成部55に出力する。2値化データ生成部55は、画像パターンデータメモリ50に展開されて記憶された硬貨1の下面の画像パターンデータを読み出して、2値化し、第2金種判別部53から入力された金種判別信号および中心座標決定部54から入力された中心座標信号とに基づき、2値化された画像パターンデータを、硬貨1の表面の複数の環状領域に対応する金種に応じた数の2値画像パターンデータ群に分けて、それぞれの環状領域に対応する2値画像パターンデータ群中のデータ“0”のデータの数を求め、全データ中のデータ“0”のデータの割合を求めて、硬貨1の表面の各環状領域に対応する各2値画像パターンデータ群の比率データを生成し、金種決定部56に出力する。
【0038】
金種決定部56は、第2金種判別部53から金種判別信号を受けると、第3基準データメモリ42にアクセスして、第3基準データメモリ42に記憶された基準比率データの中から、第2金種判別部53から入力された金種信号にしたがって、まず、対応する金種の硬貨の裏面の基準比率データを読み出し、2値化データ生成部55から入力された比率データと比較して、硬貨1の金種を判別する。
【0039】
硬貨1の金種の判別にあたり、金種決定部56は、硬貨1の各環状領域に対応する各2値画像パターンデータ群の基準比率データと2値化データ生成部55から入力された検出比率データとの差の絶対値Di(i=1〜n、nは硬貨1の環状領域の数であり、金種によってあらかじめ定められている。)を求め、硬貨1の各環状領域に対応する各2値画像パターンデータ群の基準比率データと検出比率データとの差の絶対値Diがあらかじめ定めた所定値D0未満か否かを判定する。その結果、硬貨1のすべて環状領域に対応する2値画像パターンデータ群の基準比率データと検出比率データとの差の絶対値Diが所定値D0未満であるときには、金種決定部56は、さらに、基準比率データと比率データとの差の絶対値Diを、硬貨1の全環状領域に対応する全2値画像パターンデータ群にわたって積分し、得られた積分値Iがあらかじめ定めた所定値I0未満か否かを判定する。その結果、積分値Iが所定値I0未満であるときは、金種決定部56は、硬貨1は、第2金種判別部53によって判別された金種の硬貨であると判定する。なお、硬貨1の金種が、第2金種判別部53により判別された金種と一致していれば、理論上は、絶対値Diおよび積分値Iはゼロになるはずであるが、硬貨1の表面が摩耗したり、あるいは、検出誤差などにより、金種が一致していても、ゼロにならない場合があり得るので、本実施態様においては、DiがD0未満で、かつ、IがI0未満であるときに、硬貨1が、第2金種判別部53により判別された硬貨であると判別している。
【0040】
これに対して、硬貨1の少なくとも一つの環状領域に対応する2値画像パターンデータ群の基準比率データと検出比率データとの差の絶対値Diが所定値D0以上であるとき、あるいは、硬貨1のすべて環状領域に対応する2値画像パターンデータ群の基準比率データと検出比率データとの差の絶対値Diが所定値D0未満ではあるが、積分値Iが所定値I0以上であるときは、硬貨1の金種が、第2金種判別部53によって判別された金種と同一であると判定することはできない。しかし、硬貨1を、つねに、その表面が上を向くように搬送することはできず、硬貨1の表面が下向きになって、硬貨通路2内を送られ、硬貨1の表面側の表面パターンがカラーセンサ13により検出されている可能性がある。したがって、硬貨1の検出比率データが、第2金種判別部53により判別された金種の硬貨の裏面の基準比率データと一致していないからといって、ただちに、その硬貨1が、偽貨あるいは外国硬貨であって、受け入れ不能であると判定することは、判別精度を著しく低下させることになる。
【0041】
そこで、金種決定部56は、さらに、第3基準データメモリ42にアクセスして、第2金種判別部53により判別された金種の硬貨の表面の基準比率データを読み出し、まったく同様にして、硬貨1の各環状領域に対応する各2値画像パターンデータ群の基準比率データと検出比率データとの差の絶対値Diがあらかじめ定めた所定値D0未満か否かを判定し、硬貨1のすべて環状領域に対応する2値画像パターンデータ群の基準比率データと検出比率データとの差の絶対値Diが所定値D0未満であるときには、金種決定部56は、さらに、基準比率データと比率データとの差の絶対値Diを、硬貨1の全環状領域に対応する全2値画像パターンデータ群にわたって積分し、得られた積分値Iがあらかじめ定めた所定値I0未満か否かを判定する。その結果、積分値Iが所定値I0未満であるときは、金種決定部56は、硬貨1は、第2金種判別部53により判別された金種の硬貨であると判定する。
【0042】
これに対して、硬貨1の表面の少なくとも一つの環状領域に対応する2値画像パターンデータ群の基準比率データと検出比率データとの差の絶対値Diが所定値D0以上であるとき、あるいは、硬貨1の表面のすべて環状領域に対応する2値画像パターンデータ群の基準比率データと検出比率データとの差の絶対値Diが所定値D0未満であるが、積分値Iが所定値I0以上であるときには、流通硬貨の中で、硬貨1の磁気的性質および径が最も近似した金種の硬貨の基準比率データと検出比率データとを比較した結果、硬貨1の表面および裏面の表面パターンが、第2金種判別部53によって判別された金種の硬貨の表面パターンとは異なっていることを意味し、したがって、硬貨1は、偽貨かあるいは外国硬貨であり、受け入れ不能と判定されるから、金種決定部56は、表示手段48に受け入れ不能硬貨信号を出力して、硬貨1が受け入れ不能である旨を表示させる。
他方、硬貨1が受け入れ可能と判別したときは、金種決定部56は金種決定信号を金種・受け入れ可能決定手段46に出力する。
【0043】
さらに、硬貨1が、硬貨通路2内を第二の透明通路部4に送られ、タイミングセンサ28の発光素子26から発せられた光を遮り、受光素子27が発光素子26からの光を受光しなくなると、タイミングセンサ28からタイミング信号が発光制御手段30および画像読み取り制御手段31に出力される。
発光制御手段30は、タイミングセンサ28からタイミング信号が入力されると、第1判別手段43から入力された金種判別信号に基づき、発光手段21に発光信号を出力して、発光素子23から、第二の透明通路部4に位置している硬貨1の上側表面に向けて、第1判別手段43により判別された硬貨1の金種に応じた光量の光を照射させる。
【0044】
画像読み取り制御手段31は、タイミングセンサ28からタイミング信号が入力されると、第二の画像データ生成手段22のカラーセンサ25に、発光素子23から発せられ、硬貨1の上側表面によって反射された光の検出を開始させる。ここに、発光素子23の発光量は、第一の発光手段7の発光素子8と全く同様に、第1判別手段43から入力された金種判別信号に基づき、発光制御手段30によって制御されている。
【0045】
発光手段21は、第二の透明通路部4上を通過する硬貨1に、浅い角度で光を照射可能に配置されているので、硬貨1の上面の凹凸パターンにしたがって、光は反射される。硬貨1の表面からの反射光は、レンズ系24により、カラーセンサ25に導かれて、カラーセンサ25により光電的に検出され、硬貨1の表面の画像パターンデータがカラーセンサ25によって生成される。カラーセンサ25により生成された硬貨1の表面の画像パターンデータは、A/Dコンバータ29によって、ディジタル化され、ディジタル化された画像パターンデータは、第3判別手段45の画像パターンデータメモリ60内に、直交座標系、すなわち、xy座標系に、展開されて記憶される。
【0046】
第3判別手段45の画像パターンデータメモリ60に、硬貨1の上面の画像パターンデータが記憶されると、第3判別手段45の第1金種判別部61が、第2基準データメモリ41にアクセスして、硬貨1の径に関するデータを読み出すとともに、画像パターンデータメモリ60に記憶された画像パターンデータを読み出して比較し、硬貨1の金種を判別して、金種判別信号を第2金種判別部63に出力する。ここに、本実施態様においては、第3判別手段45の第1金種判別部61は、検出された硬貨1の径に基づき、最も径が近い金種および二番目に径が近い金種の二つの金種を選択して、金種判別信号を、第2金種判別部63に出力するように構成されている。
こうして、第1判別手段43から入力された金種判別信号および第1金種判別部61から入力された金種判別信号に基づいて、第2金種判別部63は、硬貨1の金種を判別して、第1判別手段43および第1金種判別部61の判別結果が一致しているときは、金種判別信号を、硬貨汚損度判別部62、2値化データ生成部65および金種決定部66に出力し、一致していないときは、硬貨1は、偽貨あるいは外国硬貨であって、受け入れ不能であると判別して、表示手段48に受け入れ不能信号を出力する。
【0047】
また、硬貨汚損度判別部62は、画像パターンデータメモリ60に記憶されている硬貨1の上面の画像パターンデータを読み出し、画像パターンデータ中のR、G、Bデータに基づき、硬貨1の色度データおよび明度データを算出するとともに、第2基準データメモリ41にアクセスして、第2金種判別部63から入力された金種判別信号に基づいて、第2金種判別部63によって判別された金種の硬貨の基準色度データおよび基準明度データを読み出し、硬貨汚損度判別部52と全く同様にして、算出した硬貨1の色度データおよび明度データと基準色度データおよび基準明度データを比較して、硬貨1が、所定レベルを越えて汚損しているか否かを判別する。硬貨1が所定レベルを越えて汚損していると判別したときは、硬貨汚損度判別部62は、汚損判別信号を、金種・受け入れ可能決定手段46に出力する。同時に、硬貨汚損度判別部62は、汚損判別信号を、表示手段に出力して、その旨を表示させる。
【0048】
他方、中心座標決定部64は、画像パターンデータメモリ60内に、直交座標系、すなわち、xy座標系に、展開されて記憶された画像パターンデータの中心座標を決定して、2値化データ生成部65に出力する。2値化データ生成部65は、画像パターンデータメモリ60に展開されて記憶された硬貨1の上面の画像パターンデータを読み出して、2値化し、第2金種判別部63から入力された金種判別信号および中心座標決定部64から入力された中心座標信号とに基づき、2値化された画像パターンデータを、硬貨1の表面の複数の環状領域に対応する金種に応じた数の2値画像パターンデータ群に分けて、それぞれの環状領域に対応する2値画像パターンデータ群中のデータ“0”のデータの数を求め、全データ中のデータ“0”のデータの割合を求めて、硬貨1の表面の各環状領域に対応する各2値画像パターンデータ群の比率データを生成し、金種決定部66に出力する。
【0049】
金種決定部66は、第2金種判別部63から金種判別信号を受けると、第3基準データメモリ42にアクセスし、第3基準データメモリ42に記憶された基準比率データの中から、第2金種判別部63から入力された金種信号にしたがって、まず、対応する金種の硬貨の表裏両面の基準比率データを読み出し、2値化データ生成部65から入力された比率データと比較して、第2判別手段44の金種決定部56と全く同様に、硬貨1の金種を判別する。
その結果、硬貨1が、偽貨かあるいは外国硬貨であり、受け入れ不能と判定したときは、金種決定部66は、表示手段48に受け入れ不能硬貨信号を出力して、硬貨1が受け入れ不能である旨を表示させ、他方、硬貨1が受け入れ可能であると判別したときは、金種決定部66は金種決定信号を金種・受け入れ可能決定手段46に出力する。
【0050】
金種・受け入れ可能決定手段46は、第1判別手段43から入力された磁気データに基づく金種判別信号、第2判別手段44の金種決定部56から入力された硬貨の径データおよび画像パターンデータに基づく金種決定信号、硬貨汚損度判別部52から入力される色度データおよび明度データに基づく汚損判別信号の有無、第3判別手段45の金種決定部66から入力された硬貨の径データおよび画像パターンデータに基づく金種決定信号ならびに硬貨汚損度判別部62から入力される色度データおよび明度データに基づく汚損判別信号の有無に基づき、第1判別手段43、第2判別手段44および第3判別手段45の判別した硬貨1の金種が一致する場合には、金種・受け入れ可能決定手段46は、硬貨1は、その金種の受け入れ可能な硬貨であると判別し、一致しない場合には、硬貨1は、偽貨かあるいは外国硬貨であり、受け入れ不能と判定し、表示手段に受け入れ不能硬貨信号を出力して、硬貨1が受け入れ不能である旨を表示させる。すなわち、金種・受け入れ可能決定手段46は、たとえば、第2判別手段44が、硬貨1の下面のパターンデータがある金種の硬貨の表面のパターンと一致したと判別し、第3判別手段45が、硬貨1の上面のパターンデータがその金種の硬貨の裏面のパターンと一致したと判別した場合、あるいは、ユーロ硬貨のときには、第2判別手段44および第3判別手段45の一方が、統一したパターンが硬貨1の一方の面に形成されていることを判別し、第2判別手段44および第3判別手段45の他方が、発行国の一つのパターンが硬貨1の他方の面に形成されていることを判別した場合であって、こうして第2判別手段44および第3判別手段45により判別された硬貨1の金種が、第1判別手段43によって判別された硬貨1の金種と一致する場合に限って、その硬貨1が受け入れ可能であり、その硬貨1の金種は、第1判別手段43、第2判別手段44および第3判別手段45が判別した金種であると判別し、そうでない場合には、硬貨1は受け入れ不能な硬貨であると判別する。
【0051】
こうして、受け入れ不能と判別された硬貨は選別され、受け入れ可能と判別された硬貨とは、別個の回収され、また、受け入れ可能な硬貨であっても、少なくとも一方の面が所定レベルを越えて汚損している判別された硬貨も、受け入れ可能と判別された硬貨とは、別個に回収される。
【0052】
本実施態様によれば、硬貨1の両面のパターンを検出して、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種を判別しているから、金種毎に、一方の面には統一したパターンが形成され、他方の面には、発行国により異なったパターンが形成されているユーロ硬貨を、必要に応じて、発行国毎の硬貨に仕分けることができる。また、硬貨1の両面のパターンを検出して、硬貨1が所定レベルを越えて汚損されているか否かを判別しているので、一方の硬貨表面が所定レベルを越えて汚損している場合に、確実に、汚損硬貨と判別して、回収することが可能となる。
【0053】
また、本実施態様によれば、磁気センサ6、6の検出した硬貨1の磁気的性質に基づいて、第1判別手段43により、硬貨1の金種を判別し、硬貨1の径に基づいて、第2判別手段44の第1金種判別部51によって、硬貨1の金種を判別し、両者の判別結果に基づき、第2金種判別部53により、硬貨1の金種を推定し、金種決定部56によって、硬貨1のパターンデータを、第1金種判別部51により判別された金種の基準データとのみ比較して、硬貨1の金種を判別し、さらに、第3判別手段45によって、第2判別手段44と同様にして、硬貨1の金種を判別して、第1判別手段43、第2判別手段44および第3判別手段45の判別結果に基づいて、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種を判別しているから、すべての金種の基準データと比較する場合に比して、大幅に判別時間を短縮して、精度良く、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種を判別することが可能になる。
【0054】
さらに、本実施態様によれば、硬貨1を構成する材料の反射率が低いときには、発光素子9、23から硬貨1に照射される光の光量が大きくなるように、他方、硬貨1を構成する材料の反射率が高いときには、発光素子9、23から硬貨1に照射される光の光量が小さくなるように、制御しているから、硬貨1が反射率の高い材料からなるか、あるいは、反射率の低い材料からなるかにかかわらず、つねに、硬貨1の表面パターンに応じた2値化データを生成して、精度良く、硬貨1の金種および硬貨1が受け入れ可能か否かを判別することが可能になる。さらに、硬貨1の各環状領域に対応する各パターンデータ群内のデータ“0”のデータの割合を算出して得られた比率データを、あらかじめ求めた基準比率データと比較することによって、硬貨1の金種および硬貨1が受け入れ可能か否かを判別しているので、硬貨が基準位置に対して、円周方向に回転していても、得られた硬貨の各環状領域に対応する2値画像領域データを回転させて、基準パターンデータと比較する必要がなく、より短時間に、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種を判別することが可能になる。
【0055】
図7は、本発明の他の実施態様にかかる硬貨判別装置の検出、制御、判別系のブロックダイアグラムである。
図7において、硬貨判別装置の検出系は、前記実施態様と同様に、タイミングセンサ17、28および画像データ生成手段8、22を備えている。
図7において、硬貨判別装置の制御系は、前記実施態様と同様に、発光制御手段30および画像読み取り制御手段31を備えている。前記実施態様とは異なって、本実施態様においては、第1判別手段43からの金種判別信号は、発光制御手段30には入力されずに、画像読み取り制御手段31に入力されている。
【0056】
図7において、硬貨判別装置の判別系は、各金種の硬貨の基準磁気データを記憶している第1基準データメモリ40と、各金種の硬貨の径に関するデータ、色度データおよび明度データを記憶する第2基準データメモリ41と、硬貨1の金種別の基準パターンデータを記憶する基準パターンデータ記憶手段70と、磁気センサ6、6からの検出信号に基づいて、第1基準データメモリ40にアクセスし、第1基準データメモリ40に記憶されている各金種毎の磁気的性質を示す磁気データと磁気センサ6、6から入力された硬貨1の磁気データとを比較して、硬貨1の金種を判別する第1判別手段43と、第1判別手段44の判別結果、第2基準データメモリ41に記憶されている各金種の硬貨の径に関するデータ、色度データおよび明度データ、基準パターンデータ記憶手段70に記憶されている基準パターンデータおよびカラーセンサ13によって光電的に検出され、A/Dコンバータ18によってディジタル化された硬貨1の下面の画像パターンデータに基づいて、硬貨1の金種と汚損度を判別する第2判別手段44と、第1判別手段43の判別結果、第2基準データメモリ41に記憶されている各金種の硬貨の径に関するデータ、色度データおよび明度データ、基準パターンデータ記憶手段70に記憶されている基準パターンデータおよびカラーセンサ25によって光電的に検出され、A/Dコンバータ29によってディジタル化された硬貨1の上面の画像パターンデータに基づき、硬貨1の金種と汚損度を判別する第3判別手段45と、第1判別手段43、第2判別手段44および第3判別手段45の判別結果に基づき、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種を最終的に判別する金種・受け入れ可能決定手段46を備えている。
【0057】
本実施態様においては、基準パターンデータ記憶手段70は、金種毎の硬貨1の両面のパターンデータを、rθ座標系に展開して、記憶している。
図8は、第2判別手段44のブロックダイアグラムである。
【0058】
図8に示されるように、第2判別手段44は、カラーセンサ13により、光電的に検出され、A/Dコンバータ18によって、ディジタル化された硬貨1の下面の画像パターンデータを、直交座標系、すなわち、xy座標系に、展開して記憶する画像パターンデータメモリ50と、第2基準データメモリ41にアクセスし、第2基準データメモリ41に記憶されている各金種の硬貨の径に関するデータと、画像パターンデータメモリ50から読み出した硬貨1の下面の画像パターンデータとを比較して、硬貨1の径に基づき、硬貨1の金種を判別し、金種判別信号を出力する第1金種判別部51と、第1判別手段43から入力された金種判別信号と第1金種判別部51から入力された金種判別信号とに基づいて、硬貨1の金種を判別し、金種判別信号を出力する第2金種判別部53と、画像パターンデータメモリ50に記憶された硬貨1の下面の画像パターンデータ中のR、G、Bデータに基づき、硬貨1の色度データと明度データを算出し、第2金種判別部53から入力された金種判別信号に基づき、第2基準データメモリ41に記憶されている第2金種判別部53により判別された金種の硬貨の基準色度データと基準明度データと比較して、硬貨1の汚損度を判別する硬貨汚損度判別部52と、画像パターンデータメモリ50に展開されて記憶された硬貨1の下面の画像パターンデータの中心座標を求める中心座標決定部54と、中心座標決定部54により算出されたパターンデータの中心座標に基づき、パターンデータを、極座標系、すなわち、rθ座標系に、座標変換するパターンデータ変換手段71と、パターンデータ変換手段71によって、rθ座標系に、座標変換された変換パターンデータと、基準パターンデータ記憶手段70に記憶された基準パターンデータとを比較して、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種を判別し、金種・受け入れ可能決定手段46に出力するパターンデータ比較手段72とを備えている。
【0059】
図9は、第3判別手段45のブロックダイアグラムである。
図9に示されるように、第3判別手段45は、カラーセンサ25により、光電的に検出され、A/Dコンバータ29によって、ディジタル化された硬貨1の上面の画像パターンデータを、直交座標系、すなわち、xy座標系に、展開して記憶する画像パターンデータメモリ60と、第2基準データメモリ41にアクセスし、第2基準データメモリ41に記憶されている各金種の硬貨の径に関するデータと、画像パターンデータメモリ60から読み出した硬貨1の上面の画像パターンデータとを比較して、硬貨1の径に基づき、硬貨1の金種を判別し、金種判別信号を出力する第1金種判別部61と、第1判別手段43から入力された金種判別信号と第1金種判別部61から入力された金種判別信号とに基づき、硬貨1の金種を判別し、金種判別信号を出力する第2金種判別部63と、画像パターンデータメモリ60に記憶された硬貨1の上面の画像パターンデータ中のR、G、Bデータに基づいて、硬貨1の色度データと明度データを算出し、第2金種判別部63から入力された金種判別信号に基づき、第2基準データメモリ41に記憶されている第2金種判別部63により判別された金種の硬貨の基準色度データと基準明度データと比較して、硬貨1の汚損度を判別する硬貨汚損度判別部62と、画像パターンデータメモリ60に展開されて記憶された硬貨1の上面の画像パターンデータの中心座標を求める中心座標決定部64と、中心座標決定部64によって算出されたパターンデータの中心座標に基づき、パターンデータを、極座標系、すなわち、rθ座標系に、座標変換するパターンデータ変換手段76と、パターンデータ変換手段76により、rθ座標系に、座標変換された変換パターンデータと、基準パターンデータ記憶手段70に記憶された基準パターンデータとを比較して、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種を判別し、金種・受け入れ可能決定手段46に出力するパターンデータ比較手段77とを備えている。
【0060】
図10は、中心座標決定部64によって実行されるパターンデータの中心座標の算出方法を示す概念図である。
図10において、画像パターンデータメモリ50には、カラーセンサ13により生成された硬貨1のパターンデータが、xy座標系に、展開されて、記憶されており、中心座標決定部54は、画像パターンデータメモリ50に展開されて、記憶されたパターンデータのy座標がy0である境界データa1、a2のx座標x1、x2を求めて、境界データa1、a2の中央のデータa0のx座標xc=(x1+x2)/2を求める。次いで、中心座標決定部54は、仮想的に、データa0から、境界データa1、a2を結ぶ直線に直交する直線を引き、この直線とパターンデータとが交わる境界データb1、b2のy座標y1、y2を求めて、境界データb1、b2の中央のデータOのy座標yc=(y1+y2)/2を求める。こうして得られたデータOの座標(xc、yc)は、xy座標系に、展開された硬貨1のパターンデータの中心座標となり、データOは、xy座標系に、展開された硬貨1のパターンデータのデータ中心となる。
中心座標決定部64によって実行されるパターンデータの中心座標の算出方法も全く同様である。
【0061】
図11は、カラーセンサ13により生成され、画像パターンデータメモリ50に展開されて、記憶された硬貨1のパターンデータの一例を示すものであり、図12は、中心座標決定部54によって算出された硬貨1のパターンデータの中心座標(xc、yc)に基づいて、パターンデータ変換手段71により、図11に示されたパターンデータが、rθ座標系に、座標変換されて、生成された変換パターンデータの例を示すものである。図12において、縦軸は、xy座標系におけるデータ中心Oからのの距離rであり、横軸は、データ中心Oまわりの角度θである。カラーセンサ25により生成され、画像パターンデータメモリ60に展開されて、記憶された硬貨1のパターンデータも例も同様であり、パターンデータ変換手段76により、パターンデータが、rθ座標系に、座標変換されて、生成された変換パターンデータの例も同様である。
【0062】
こうして、パターンデータ変換手段71により、rθ座標系に、座標変換された変換パターンデータは、パターンデータ比較手段72に入力される。他方、第2金種判別部53が生成した金種判別信号は、基準パターンデータ記憶手段70に入力され、基準パターンデータ記憶手段70は、金種判別信号にしたがって、記憶しているrθ座標系に展開された硬貨の基準パターンデータの中から、対応する金種の基準パターンデータを選択して、パターンデータ比較手段72に出力する。
第3判別手段45におけるパターンデータの処理も、第2判別手段44におけるパターンデータの処理と同様である。
【0063】
図13は、図11に示されたrθ座標系に、展開された硬貨1の基準パターンデータの例を示すものであり、図12に示された変換パターンデータと対応するものである。図12に示された変換パターンデータは、中心座標決定部54により算出された硬貨1のパターンデータの中心座標(xc、yc)に基づき、パターンデータ変換手段71によって、xy座標系のパターンデータが、rθ座標系に、座標変換されて、得られたものであるから、縦座標軸、すなわち、r座標軸のゼロ点は、図13の基準パターンデータのゼロ点と一致しているが、判別すべき硬貨1の位置は、基準パターンデータを生成したときの硬貨1に対して、回転方向にオフセットしているのが通常であるので、θ値が同一でも、図12の変換パターンデータと、図13の基準パターンデータとは、硬貨1の異なる部分のデータであるのが一般である。したがって、図12の変換パターンデータと図13の基準パターンデータとを、そのまま、比較しても、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種を判別することはできず、θ軸方向の変換パターンデータのゼロ点が、θ軸方向の基準パターンデータの横軸のゼロ点と一致するように、変換パターンデータを補正した上で、両者を比較することが必要である。
【0064】
そこで、パターンデータ比較手段72は、図12に示された変換パターンデータのデータ中心から所定の距離r0のパターンデータ値、すなわち、縦座標値が所定の値r0に等しいパターンデータ値を360度の範囲にわたり読み取るとともに、図13に示された基準パターンデータのデータ中心から所定の距離r0のパターンデータ値、すなわち、縦座標値が所定の値r0に等しいパターンデータ値を360度の範囲にわたって読み取って、両者を比較して、硬貨1の周方向のオフセットに起因した変換パターンデータのずれを補正するように構成されている。
【0065】
図14は、データ中心から所定の距離r0の図12に示された変換パターンデータを360度の範囲にわたって読み取ったパターンデータ値を示すグラフであり、図15は、データ中心から所定の距離r0の図13に示された基準パターンデータを360度の範囲にわたり読み取ったパターンデータ値を示すグラフである。図14および図15において、縦軸は、データ値であり、横軸は、角度θである。
ここに、硬貨1は、一対のガイドレール5、5によってガイドされつつ、硬貨通路3内を送られるので、硬貨1の中心は、第一の透明通路部3上の一定の位置を通過する。しかしながら、硬貨1の位置は、基準パターンデータを生成したときの硬貨1の位置に対して、回転方向にオフセットしているのが通常であり、したがって、θ値が同一でも、図12の変換パターンデータの値と、図13の基準パターンデータの値とは、硬貨1の異なる部分のデータであるので、比較をおこなう前に、θ軸方向の変換パターンデータのゼロ点が、θ軸方向の基準パターンデータのゼロ点と一致するように、変換パターンデータを補正することが必要である。
【0066】
そこで、パターンデータ比較手段72は、図14の変換パターンデータ値および基準パターンデータ値が最大となるθ値θ1およびθ2を、それぞれ求め、θ1がθ2に等しくなるように、図11に示された変換パターンデータを展開し直す。図16は、こうして展開し直された変換パターンデータを示している。
パターンデータ比較手段72は、以上のようにして、展開し直され、図16に示された変換パターンデータを、図13に示される基準パターンデータと比較し、変換パターンデータと基準パターンデータとの一致の程度にしたがって、硬貨1が、第2金種判別部53により、判別された金種の硬貨であるか、あるいは、受け入れ不能な硬貨であるかを判定する。
第3判別手段45のパターンデータ比較手段77による変換パターンデータの再展開処理も、第2判別手段44のパターンデータ比較手段72における処理と同様である。
【0067】
以上のように構成された本発明の実施態様にかかる硬貨判別装置は、以下のようにして、硬貨の判別をおこなう。
硬貨1は、一対のガイドレール5、5に沿って、矢印Aの方向に、硬貨通路2内を送られ、一対の磁気センサ6、6により、その磁気的性質が検出され、検出信号が、第1判別手段43に出力される。
第1判別手段43は、磁気センサ6、6から検出信号が入力されると、第1基準データメモリ40にアクセスして、第1基準データメモリ40に記憶されている各金種毎の磁気的性質を示す磁気データを読み出し、磁気センサ6、6から入力された硬貨1の磁気データと比較して、硬貨1の金種を判別し、金種判別信号を、第2判別手段44、第3判別手段45および画像読み取り制御手段31に出力する。
【0068】
さらに、硬貨1が、硬貨通路3内を第一の透明通路部3に送られ、タイミングセンサ17の発光素子15から発せられた光を遮って、受光素子16が発光素子16からの光を受光しなくなると、タイミングセンサ17からタイミング信号が発光制御手段30および画像読み取り制御手段31に出力される。
発光制御手段30は、タイミングセンサ17からタイミング信号が入力されると、発光手段7に発光信号を出力して、発光素子9から、第一の透明通路部3上に位置している硬貨1の下側表面に向けて、光を発光させる。
【0069】
また、画像読み取り制御手段31は、タイミングセンサ17からタイミング信号が入力されると、第1判別手段43から入力された金種判別信号にしたがい、硬貨1が白銅やアルミニウムなどの光の反射率の高い材料からなる金種の硬貨であると判別した場合には、所定時間経過後に、カラーセンサ13に読み取り開始信号を出力して、硬貨1の反射光の読み取りを開始させ、他方、硬貨1が銅や黄銅など光の反射率の小さい材料からなる硬貨の場合には、直ちに、カラーセンサ13に読み取り開始信号を出力して、硬貨1の反射光の読み取りを開始させる。ここに、第1判別手段43による硬貨1の金種の判別結果に基づいて、カラーセンサ13の読み取り開始時期を制御しているのは、硬貨1の材質によって、反射量が異なり、つねに、同一の光量の光を硬貨1に照射するときは、精度良く、硬貨1の画像パターンを検出することができないからである。すなわち、白銅やアルミニウムなどの光の反射率の高い材料からなる硬貨の場合には、光の受光時間が長いと、カラーセンサ13により、検出される光量が全体として多くなって、飽和し、硬貨1の表面からの反射光を検出することにより、硬貨1の表面の画像パターンを精度良く検出することが困難になり、他方、銅や黄銅など光の反射率の小さい材料からなる硬貨の場合には、光を受光する時間が短いときは、受光される反射光の光量が小さすぎて、硬貨1の表面の画像パターンを精度良く検出することができないので、第1判別手段43によって判別された金種の硬貨1が、白銅やアルミニウムなどの光の反射率の高い材料からなる場合には、画像読み取り制御手段31は、カラーセンサ13が硬貨1の反射光を検出する時間を短くし、他方、第1判別手段43により判別された金種の硬貨1が、銅や黄銅など光の反射率の小さい材料からなる場合には、画像読み取り制御手段31は、カラーセンサ13が硬貨1の反射光を検出する時間を長くして、十分な量の反射光を、カラーセンサ13に受光させるように、画像読み取り制御手段26が構成されている。
【0070】
カラーセンサ13によって生成され、A/Dコンバータ18によってディジタル信号に変換された硬貨1の下面の画像パターンデータは、画像パターンデータメモリ50内に、xy座標系に、展開されて記憶される。図11は、画像パターンデータメモリ50に展開されて、記憶された硬貨1の下面の画像パターンデータの一例を示すものである。
画像パターンデータメモリ50に、硬貨1の下面の画像パターンデータが記憶されると、第2判別手段44の第1金種判別部51が、第2基準データメモリ41にアクセスして、硬貨1の径に関するデータを読み出すとともに、画像パターンデータメモリ50に記憶された画像パターンデータを読み出して、比較し、硬貨1の金種を判別して、金種判別信号を、第2金種判別部53に出力する。
本実施態様においては、第2判別手段44の第1金種判別部51は、検出された硬貨1の径に基づき、最も径が近い金種および二番目に径が近い金種の二つの金種を選択して、第2判別信号を、第2金種判別部53に出力するように構成されている。
【0071】
こうして第1判別手段43から入力された金種判別信号および第2判別手段44の第1金種判別部51から入力された金種判別信号に基づいて、第2金種判別部53は、硬貨1の金種を判別して、第1判別手段43と第2判別手段44の第1金種判別部51の判別結果が一致しているときは、金種判別信号を、パターンデータ比較手段72および硬貨汚損度判別部52に出力する。
また、硬貨汚損度判別部52は、前記実施態様と同様にして、画像パターンデータメモリ50に記憶されている硬貨1の下面の画像パターンデータを読み出して、硬貨1の色度データおよび明度データを算出するとともに、第2基準データメモリ41にアクセスして、第2金種判別手段53によって判別された金種の硬貨の基準色度データおよび基準明度データを読み出し、算出した硬貨1の色度データおよび明度データと比較して、硬貨1が所定レベルを越えて汚損しているか否かを判別する。その結果、硬貨1が所定レベルを越えて汚損していると判別したときは、硬貨汚損度判別部52は、汚損判別信号を金種・受け入れ可能決定手段46に出力する。同時に、硬貨汚損度判別部52は、汚損判別信号を表示手段に出力して、その旨を表示させる。
【0072】
他方、中心座標決定部54は、画像パターンデータメモリ50内に、xy座標系に、展開されて記憶されたパターンデータに基づいて、硬貨1のパターンデータの中心座標(xc、yc)を算出して、パターンデータ変換手段71に出力する。
パターンデータ変換手段71は、中心座標決定部54から入力された硬貨1のパターンデータの中心座標(xc、yc)に基づいて、画像パターンデータメモリ50内に、xy座標系に、展開されて記憶されたパターンデータを、r−θ座標系に、座標変換する。図12は、こうして、rθ座標系に、座標変換された変換パターンデータの例を示すものである。
【0073】
他方、パターンデータ比較手段72は、第2判別手段44の第2金種判別部53から入力された金種信号に基づいて、基準パターンデータ記憶手段70が記憶しているrθ座標系に展開された硬貨1の基準パターンデータの中から、対応する金種の裏面の基準パターンデータを選択して、パターンデータ比較手段72に出力させる。図13は、基準パターンデータ記憶手段70から、パターンデータ比較手段72に出力された基準パターンデータの例を示すものである。
硬貨1を、回転方向において、所定の位置に位置させて、カラーセンサ13によってパターンデータを生成することはできず、硬貨1は、基準パターンデータを生成したときの硬貨1の位置に対して、通常、回転方向にオフセットしているので、図12および図13から明らかなように、変換パターンデータは、基準パターンデータに対して、通常、横軸、すなわち、θ軸方向に、オフセットしている。したがって、変換パターンデータを、基準パターンデータと比較することにより、硬貨1の判別をするためには、硬貨1の回転方向のオフセットに起因する変換パターンデータのθ軸方向のずれを補正することが必要となる。
そこで、パターンデータ比較手段72は、図12に示された変換パターンデータの縦座標値が所定値r0に等しいパターンデータ値を360度の範囲にわたり読み取るとともに、図13に示された基準パターンデータの縦座標値が、所定値r0に等しいパターンデータ値を360度の範囲にわたって読み取る。
【0074】
図14および図15は、それぞれ、こうして読み取られた縦座標値がr0の変換パターンデータおよび基準パターンデータのデータ値をプロットして得たグラフである。パターンデータ比較手段72は、さらに、変換パターンデータ値および基準パターンデータ値が最大値となるθの値を、それぞれ、求める。こうして求められたθの値は、図14においてはθ1であり、図15においてはθ2である。
こうして、θ1およびθ2が求められると、パターンデータ比較手段72は、θ1がθ2に等しくなるように、変換パターンデータを展開し直す。図16は、パターンデータ比較手段72により、展開し直された変換パターンデータの例を示すものである。このように、展開し直された変換パターンデータは、硬貨1の回転方向のオフセットに起因するずれが補正されているので、基準パターンデータとパターンマッチングすることによって、硬貨1が、第2判別手段44の第2金種判別部53により判別された金種と等しい金種の硬貨か、偽貨、外国硬貨などの受け入れ不能硬貨かを判別することが可能になる。
【0075】
しかしながら、硬貨1を、つねに、一方の面が上を向くように、搬送することはできないから、硬貨1が、その裏面が上を向くように、搬送されている場合には、展開し直された変換パターンデータは、第2判別手段44の第2金種判別部53によって判別された金種の裏面の基準パターンデータとは一致しない。したがって、展開し直された変換パターンデータが、第2判別手段44の第2金種判別部53から入力された金種判別信号にしたがって、選択した金種の裏面の基準パターンデータと一致しないからといって、偽貨あるいは外国硬貨と判別するときは、硬貨の判別精度を低下させることになる。
そこで、本実施態様においては、まず、変換パターンデータを、第2金種判別部53によって判別された金種の裏面の基準パターンデータと比較し、一致しないときは、同様な方法により、変換パターンデータを、その金種の表面の基準パターンデータと比較して、硬貨1が、第2金種判別手段53により仮に決定された金種と等しい金種の硬貨か、偽貨、外国硬貨などの受け入れ不能硬貨かを判別するようにしている。
【0076】
その結果、硬貨1が受け入れ不能硬貨であると判別したときは、パターンデータ比較手段72は、表示手段48にその旨を表示させ、硬貨1が、第2判別手段44の第2金種判別部53により判別された金種と等しい金種の硬貨であると判別したときは、金種・受け入れ可能決定手段46に金種判別信号を出力する。
さらに、硬貨1が、硬貨通路2内を第二の透明通路部4に送られ、タイミングセンサ28の発光素子26から発せられた光を遮って、受光素子27が発光素子26からの光を受光しなくなると、タイミングセンサ28からタイミング信号が発光制御手段30および画像読み取り制御手段31に出力される。
発光制御手段30は、タイミングセンサ28からタイミング信号を受けると、発光素子23に発光信号を出力して、発光素子23から、第二の透明通路部分4に位置している硬貨1の上側表面に向けて、光を照射させる。
【0077】
画像読み取り制御手段31は、タイミングセンサ28からタイミング信号が入力されると、第二の画像データ生成手段22のカラーセンサ25に、発光素子23から発せられ、硬貨1の上側表面によって反射された光の検出を開始させる。
また、画像読み取り制御手段31は、タイミングセンサ28からタイミング信号が入力されると、第1判別手段43から入力された金種判別信号に基づき、硬貨1の材質にしたがって、カラーセンサ13の読み取り開始時期と全く同様に、カラーセンサ25の読み取り開始時期を制御する。
発光手段21は、第二の透明通路部4上を通過する硬貨1に、浅い角度で光を照射可能に配置されているので、硬貨1の下面の凹凸パターンにしたがって、光は反射される。硬貨1の表面からの反射光は、レンズ系24により、カラーセンサ25に導かれて、カラーセンサ25により光電的に検出され、硬貨1の表面の画像パターンデータがカラーセンサ25によって生成される。カラーセンサ25により生成された硬貨1の表面の画像パターンデータは、A/Dコンバータ29によって、ディジタル化され、ディジタル化された画像パターンデータは、第3判別手段45の画像パターンデータメモリ60内に、直交座標系、すなわち、xy座標系に、展開されて記憶される。
【0078】
画像パターンデータメモリ60に、硬貨1の上面の画像パターンデータが記憶されると、第3判別手段45の第1金種判別部61が、第2基準データメモリ41にアクセスして、硬貨1の径に関するデータを読み出すとともに、画像パターンデータメモリ60に記憶された画像パターンデータを読み出して、比較し、硬貨1の金種を判別して、金種判別信号を、第2金種判別部63に出力する。
本実施態様においては、第3判別手段45の第1金種判別部61は、検出された硬貨1の径に基づき、最も径が近い金種および二番目に径が近い金種の二つの金種を選択して、第2判別信号を、第2金種判別部63に出力するように構成されている。
こうして第1判別手段43から入力された金種判別信号および第3判別手段45の第1金種判別部61から入力された金種判別信号に基づいて、第2金種判別部63は、硬貨1の金種を判別して、第1判別手段43と第3判別手段45の第1金種判別部61の判別結果が一致しているときは、金種判別信号を、パターンデータ比較手段77および硬貨汚損度判別部62に出力する。
【0079】
また、硬貨汚損度判別部62は、前記実施態様と同様にして、画像パターンデータメモリ60に記憶されている硬貨1の上面の画像パターンデータを読み出して、画像パターンデータ中のR、G、Bデータに基づき、硬貨1の画像の色度データおよび明度データを算出するとともに、第2金種判別部63から入力された金種判別信号に基づき、第2基準データメモリ41にアクセスして、第2金種判別部63によって判別された金種の硬貨の基準色度データおよび基準明度データを読み出し、算出した硬貨1の色度データおよび明度データと比較して、硬貨1が所定レベルを越えて汚損しているか否かを判別する。その結果、硬貨1が所定レベルを越えて汚損していると判別したときは、硬貨汚損度判別部62は、汚損判別信号を金種・受け入れ可能決定手段46に出力する。同時に、硬貨汚損度判別部62は、汚損判別信号を表示手段48に出力して、その旨を表示させる。
【0080】
他方、中心座標決定部64は、画像パターンデータメモリ60内に、xy座標系に、展開されて記憶されたパターンデータに基づいて、硬貨1のパターンデータの中心座標(xc、yc)を算出して、パターンデータ変換手段76に出力する。
パターンデータ変換手段76は、中心座標決定部64から入力された硬貨1のパターンデータの中心座標(xc、yc)に基づいて、画像パターンデータメモリ60内に、xy座標系に、展開されて記憶されたパターンデータを、r−θ座標系に、座標変換する。
他方、パターンデータ比較手段77は、第3判別手段45の第2金種判別部63から入力された金種信号に基づいて、基準パターンデータ記憶手段70が記憶しているrθ座標系に展開された硬貨1の基準パターンデータの中から、対応する金種の裏面の基準パターンデータを選択して、パターンデータ比較手段77に出力させる。
【0081】
第3判別手段45のパターンデータ比較手段77は、第2判別手段44のパターンデータ比較手段72と全く同様にして、変換パターンデータのθ軸方向のずれを補正した上で、変換パターンデータを展開し直し、基準パターンデータとパターンマッチングすることによって、硬貨1が、第3判別手段45の第2金種判別部63により判別された金種と等しい金種の硬貨か、偽貨、外国硬貨などの受け入れ不能硬貨かを判別する。
その結果、硬貨1が受け入れ不能硬貨であると判別したときは、パターンデータ比較手段72は、表示手段48にその旨を表示させ、硬貨1が、第3判別手段45の第2金種判別部63により判別された金種と等しい金種の硬貨であると判別したときは、金種・受け入れ可能決定手段46に金種判別信号を出力する。
【0082】
金種・受け入れ可能決定手段46は、第1判別手段43から入力された硬貨1の磁気データに基づく金種判別信号、第2判別手段44のパターンデータ比較手段72から入力された硬貨1の径データおよび画像パターンデータに基づく金種判別信号、硬貨汚損度判別部52から入力された硬貨1の色度データおよび明度データに基づく汚損判別信号、第3判別手段45のパターンデータ比較手段77から入力された硬貨1の径データおよび画像パターンデータに基づく金種判別信号ならびに硬貨汚損度判別部62から入力された硬貨1の色度データおよび明度データに基づく汚損判別信号に基づき、第1判別手段43、第2判別手段44および第3判別手段45の判別した硬貨1の金種が一致する場合には、金種・受け入れ可能決定手段46は、硬貨1は、その金種の受け入れ可能な硬貨であると判別し、一致しない場合には、硬貨1は、偽貨かあるいは外国硬貨であり、受け入れ不能と判定し、表示手段に受け入れ不能硬貨信号を出力して、硬貨1が受け入れ不能である旨を表示させる。すなわち、金種・受け入れ可能決定手段46は、たとえば、第2判別手段44が、硬貨1の下面のパターンデータがある金種の硬貨の表面のパターンと一致したと判別し、第3判別手段45が、硬貨1の上面のパターンデータがその金種の硬貨の裏面のパターンと一致したと判別した場合、あるいは、ユーロ硬貨のときには、第2判別手段44および第3判別手段45の一方が、統一したパターンが硬貨1の一方の面に形成されていることを判別し、第2判別手段44および第3判別手段45の他方が、発行国の一つのパターンが硬貨1の他方の面に形成されていることを判別した場合であって、こうして第2判別手段44および第3判別手段45により判別された硬貨1の金種が、第1判別手段43によって判別された硬貨1の金種と一致する場合に限って、その硬貨1が受け入れ可能であり、その硬貨1の金種は、第1判別手段43、第2判別手段44および第3判別手段45が判別した金種であると判別し、そうでない場合には、硬貨1は受け入れ不能な硬貨であると判別する。
【0083】
こうして、受け入れ不能と判別された硬貨は選別され、受け入れ可能と判別された硬貨とは、別個の回収され、また、受け入れ可能な硬貨であっても、少なくとも一方の面が所定レベルを越えて汚損している判別された硬貨も、受け入れ可能と判別された硬貨とは、別個に回収される。
【0084】
本実施態様によれば、硬貨1の両面のパターンを検出して、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種を判別しているから、金種毎に、一方の面には統一したパターンが形成され、他方の面には、発行国により異なったパターンが形成されているユーロ硬貨を、必要に応じて、発行国毎の硬貨に仕分けることができる。また、硬貨1の両面のパターンを検出して、硬貨1が所定レベルを越えて汚損されているか否かを判別しているので、一方の硬貨表面が所定レベルを越えて汚損している場合に、確実に、汚損硬貨と判別して、回収することが可能となる。
【0085】
さらに、本実施態様によれば、磁気センサ6、6の検出した硬貨1の磁気的性質に基づいて、第1判別手段43により、硬貨1の金種を判別し、硬貨1の径に基づいて、第2判別手段44の第1金種判別部51によって、硬貨1の金種を判別し、両者の判別結果に基づき、第2金種判別部53により、硬貨1の金種を推定し、金種決定部56によって、硬貨1のパターンデータを、第1金種判別部51により判別された金種の基準データとのみ比較して、硬貨1の金種を判別し、さらに、第3判別手段45によって、第2判別手段44と同様にして、硬貨1の金種を判別して、第1判別手段43、第2判別手段44および第3判別手段45の判別結果に基づいて、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種を判別しているから、すべての金種の基準データと比較する場合に比して、大幅に判別時間を短縮して、精度良く、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種を判別することが可能になる。
【0086】
また、前記実施態様においては、硬貨1の各環状領域に対応する2値パターンデータ群中のデータ“0”のデータの比率のみに基づき、硬貨1の金種および硬貨1が受け入れ可能か否かを判別しているため、本来は、偽貨あるいは外国硬貨で、受け入れ不能な硬貨であるにもかかわらず、たまたま、硬貨1の各環状領域に対応する2値パターンデータ群中のデータ“0”のデータの割合である比率データが、第2金種判別部53、63により判別された金種の硬貨の基準比率データと一致する場合があり得るが、本実施態様においては、硬貨1の全面のパターンを検出して、パターンデータを生成し、第2金種判別部53、63により判別された金種の基準パターンデータと比較することにより、硬貨1の判別をおこなっているから、硬貨1の判別精度を向上させることができる。
【0087】
さらに、本実施態様によれば、縦座標値がr0の変換パターンデータおよび基準パターンデータのデータ値が最大になるときのθの値θ1およびθ2を求めて、θ1がθ2に等しくなるように、変換パターンデータを展開し直すだけで、硬貨1の回転方向のオフセットに起因する変換パターンデータのずれを補正することができるから、演算時間を短縮して、高速で、硬貨1の判別をおこなうことが可能になる。また、硬貨1を構成する材料の反射率が低いときには、カラーセンサ13、25の硬貨1からの反射光の受光時間が長くなるように、他方、硬貨1を構成する材料の反射率が高いときには、カラーセンサ13、25の硬貨1からの反射光の受光時間が短くなるように、制御しているから、硬貨1が反射率の高い材料から作られているか、あるいは、反射率の低い材料から作られているかにかかわらず、つねに、硬貨1の表面パターンに応じた変換パターンデータを生成して、精度良く、硬貨1の金種および硬貨1が受け入れ可能か否かを判別することが可能になる。
【0088】
図17は、本発明のさらに他の実施態様にかかる硬貨判別装置の略正面図である。
図17に示されるように、本実施態様にかかる硬貨判別装置においては、第一のパターンデータ検出ユニット10のカラーセンサ13に代えて、モノクロタイプのCCD80が、第二のパターンデータ検出ユニット20のカラーセンサ25に代えて、モノクロタイプのCCD81が、それぞれ、用いられるとともに、第二のパターンデータ検出ユニット20の下流側の硬貨通路2内に、第一の硬貨汚損度判別ユニット90および第二の硬貨汚損度判別ユニット100が設けられている。本実施態様においては、第2判別手段44および第3判別手段45には、硬貨汚損度判別部52、硬貨汚損度判別部62は設けられておらず、第一のパターンデータ検出ユニット10および第二のパターンデータ検出ユニット20は、もっぱら、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種を判別し、硬貨1が所定レベルを越えて汚損しているか否かは、第一の硬貨汚損度判別ユニット90および第二の硬貨汚損度判別ユニット100が判別するように構成されている。
【0089】
図17には図示されていないが、図1に示される実施態様と同様に、第一のパターンデータ検出ユニット10においては、第一の透明通路部3の上方に硬貨1を搬送する搬送ベルトが配置され、第二のパターンデータ検出ユニット20においては、第二の透明通路部4の下方に搬送ベルトが配置されている。また、第一の硬貨汚損度判別ユニット90においては、第三の透明通路部91の上方に搬送ベルトが配置され、第二の硬貨汚損度判別ユニット100においては、第四の透明通路部101の下方に搬送ベルトが配置されている。
【0090】
図17に示されるように、第一の硬貨汚損度判別ユニット90は、硬貨通路2に形成された第三の透明通路部91の下方に、白色光源92を備えており、白色光源92から発せられ、硬貨1の下面で反射された光を受光する位置に、単一検出素子タイプのカラーセンサ93が設けられている。第二の硬貨汚損度判別ユニット100は、硬貨通路2に形成された第四の透明通路部101の上方に、白色光源102を備えており、白色光源102から発せられ、硬貨1の上面で反射された光を受光する位置に、単一検出素子タイプのカラーセンサ103が設けられている。第一の硬貨汚損度判別ユニット90および第二の硬貨汚損度判別ユニット100には、第一のパターンデータ検出ユニット10および第二のパターンデータ検出ユニット20と同様に、タイミングセンサ94、94およびタイミングセンサ104、104が設けられている。
【0091】
図18は、第一の硬貨汚損度判別ユニット90の検出、制御、判別系のブロックダイアグラムである。
図18に示されるように、第一の硬貨汚損度判別ユニット90の検出系は、タイミングセンサ94、94を備えている。
図18に示されるように、第一の硬貨汚損度判別ユニット90の制御系は、タイミングセンサ94、94からの検出信号にしたがって、白色光源92を制御する発光制御手段95と、タイミングセンサ94、94からの検出信号にしたがって、カラーセンサ93を制御する画像読み取り制御手段96を備えている。
【0092】
図18に示されるように、第一の硬貨汚損度判別ユニット90の判別系は、カラーセンサ93によって光電的に検出され、A/Dコンバータ110によりディジタル化された硬貨1の下面のカラーデータを記憶するカラーデータメモリ111と、金種別の硬貨の基準色度データおよび基準明度データを記憶する基準データメモリ112と、カラーデータメモリ111に記憶された硬貨1の下面のカラーデータ中のRデータ、GデータおよびBデータに基づき、硬貨1の下面の色度データおよび明度データを算出し、基準データメモリ112に記憶されている基準色度データおよび基準明度データと比較して、硬貨汚損度判別部52および硬貨汚損度判別部62と全く同様にして、硬貨1が所定レベルを越えて汚損されているか否かを判別し、所定レベルを越えて汚損されているときは、金種・受け入れ可能決定手段46に汚損判別信号を出力し、表示手段(図示せず)にその旨を表示させる硬貨汚損度判別部116を備えている。
【0093】
図19は、第一の硬貨汚損度判別ユニット100の検出、制御、判別系のブロックダイアグラムである。
図19に示されるように、第二の硬貨汚損度判別ユニット100の検出系は、タイミングセンサ104、104を備えている。
図19に示されるように、第二の硬貨汚損度判別ユニット100の制御系は、タイミングセンサ104、104からの検出信号にしたがって、白色光源102を制御する発光制御手段105と、タイミングセンサ104、104からの検出信号にしたがって、カラーセンサ103を制御する画像読み取り制御手段106を備えている。
【0094】
図19に示されるように、第二の硬貨汚損度判別ユニット100の判別系は、カラーセンサ103により光電的に検出され、A/Dコンバータ120によってディジタル化された硬貨1の上面のカラーデータを記憶するカラーデータメモリ121と、画像パターンデータメモリ121に記憶された硬貨1の上面のカラーデータ中のRデータ、GデータおよびBデータに基づき、硬貨1の上面の色度データおよび明度データを算出し、基準データメモリ112に記憶されている基準色度データおよび基準明度データと比較して、硬貨汚損度判別部52および硬貨汚損度判別部62と全く同様にして、硬貨1が所定レベルを越えて汚損されているか否かを判別し、所定レベルを越えて汚損されているときは、金種・受け入れ可能決定手段46に汚損判別信号を出力し、表示手段(図示せず)にその旨を表示させる硬貨汚損度判別部126を備えている。
【0095】
以上のように構成された本実施態様にかかる硬貨判別装置にあっては、第一の硬貨汚損度判別ユニット90および第二の硬貨汚損度判別ユニット100によって、以下のようにして、硬貨1が所定レベルを越えて汚損されているか否かが判別される。
タイミングセンサ94、94が硬貨1を検出すると、検出信号が、発光制御手段95および画像読み取り制御手段96に出力される。
タイミングセンサ94、94から検出信号を受けると、発光制御手段95は、所定のタイミングで、白色光源92をオンし、画像読み取り制御手段96は、所定のタイミングで、カラーセンサ80の受光を開始させる。
白色光源92から発せられ、硬貨1の下面により反射された光は、カラーセンサ80により光電的に検出され、カラーデータが生成される。カラーセンサ80が生成したカラーデータは、A/Dコンバータ110によって、ディジタル化され、カラーデータメモリ111に、硬貨1の下面のカラーデータとして、記憶される。
【0096】
硬貨汚損度判別部116は、第一のパターンデータ検出ユニット10および第二のパターンデータ検出ユニット20からの検出信号にしたがって、第一のパターンデータ検出ユニット10および第二のパターンデータ検出ユニット20が検出した金種の硬貨の基準色度データおよび基準明度データを、基準データメモリ112から読み出すとともに、カラーデータメモリ111に記憶された硬貨1の下面のカラーデータ中のRデータ、GデータおよびBデータに基づき、硬貨1の下面の色度データを算出して、基準色度データと比較し、色度データに基づく金種判別信号を金種・受け入れ可能決定手段46に出力し、さらに、カラーデータメモリ111に記憶された硬貨1の下面のカラーデータ中のRデータ、GデータおよびBデータに基づいて、硬貨1の下面の画像の明度データを算出して、硬貨1の下面の画像の色度データおよび明度データを、基準色度データおよび基準明度データと比較し、硬貨汚損度判別部52、硬貨汚損度判別部62と全く同様にして、硬貨1の下面が所定レベルを越えて汚損しているか否かを判別する。その結果、硬貨1の下面が、所定レベルを越えて汚損していると判別したときは、硬貨汚損度判別部116は、金種・受け入れ可能決定手段46および表示手段(図示せず)に、硬貨汚損判別信号を出力して、表示手段にその旨を表示させる。
【0097】
硬貨1が、さらに硬貨通路2内を下流側に送られ、タイミングセンサ104、104が硬貨1を検出すると、検出信号が、発光制御手段105および画像読み取り制御手段106に出力される。
タイミングセンサ104、104から検出信号が入力されると、発光制御手段105は、所定のタイミングで、白色光源102をオンし、画像読み取り制御手段106は、所定のタイミングで、カラーセンサ81の受光を開始させる。
白色光源102から発せられ、硬貨1の上面により反射された光は、カラーセンサ81によって光電的に検出され、カラーデータが生成される。カラーセンサ81が生成したカラーデータは、A/Dコンバータ120によって、ディジタル化され、画像パターンデータメモリ121に、硬貨1の上面のカラーデータとして、記憶される。
【0098】
硬貨汚損度判別部126は、第一のパターンデータ検出ユニット10および第二のパターンデータ検出ユニット20からの検出信号にしたがって、第一のパターンデータ検出ユニット10および第二のパターンデータ検出ユニット20が検出した金種の硬貨の基準色度データおよび基準明度データを、基準データメモリ112から読み出すとともに、カラーデータメモリ121に記憶された硬貨1の上面のカラーデータ中のRデータ、GデータおよびBデータに基づき、硬貨1の上面の画像の色度データを算出して、基準色度データと比較し、色度データに基づく金種判別信号を金種・受け入れ可能決定手段46に出力し、さらに、カラーデータメモリ121に記憶された硬貨1の上面のカラーデータ中のRデータ、GデータおよびBデータに基づき、硬貨1の下面の画像の明度データを算出し、硬貨1の下面の画像の色度データおよび明度データを、基準色度データおよび基準明度データと比較して、硬貨汚損度判別部52、硬貨汚損度判別部62と全く同様にして、硬貨1の上面が所定レベルを越えて汚損しているか否かを判別する。その結果、硬貨1の上面が、所定レベルを越えて汚損していると判別したときは、硬貨汚損度判別部126は、金種・受け入れ可能決定手段46および表示手段(図示せず)に、硬貨汚損判別信号を出力して、表示手段に、その旨を表示させる。
【0099】
金種の異なる硬貨であっても、組成、材質が一致し、したがって、色度データに基づいて、硬貨1の金種を判別したとき、いずれの金種にも該当することがあり得るが、その場合には、硬貨汚損度判別部116及び硬貨汚損度判別部126は、二以上の金種判別信号を、金種・受け入れ可能決定手段46に出力するように構成されている。
金種・受け入れ可能決定手段46にあっては、磁気センサ6、6による硬貨1の磁気的性質に基づくの判別結果、第一のパターンデータ検出ユニット10および第二のパターンデータ検出ユニット20による硬貨1の径、硬貨1の表裏面のパターンに基づく判別結果に加えて、硬貨汚損度判別部116および硬貨汚損度判別部126から入力された金種判別信号に基づいて、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種が、最終的に判別される。
【0100】
本実施態様によれば、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種は、第一のパターンデータ検出ユニット10および第二のパターンデータ検出ユニット20によって、硬貨1の両面のパターンが検出され、また、第一の硬貨汚損度判別ユニット90および第二の硬貨汚損度判別ユニット100によって、硬貨1の表裏面の色度データが検出されて、判別されているから、金種毎に、一方の面には統一したパターンが形成され、他方の面には、発行国により異なったパターンが形成されているユーロ硬貨を、必要に応じて、発行国毎の硬貨に仕分けることができる。また、第一の硬貨汚損度判別ユニット90および第二の硬貨汚損度判別ユニット100によって、硬貨1の両面につき、硬貨1が所定レベルを越えて汚損されているか否かを判別しているので、一方の硬貨表面が所定レベルを越えて汚損している場合に、確実に、汚損硬貨と判別して、回収することが可能となる。
【0101】
図20は、本発明のさらに他の好ましい実施態様を示す硬貨判別装置の略正面図である。
図20に示されるように、本実施態様にかかる硬貨判別装置においては、図17ないし図19に示された硬貨判別装置と同様に、第一のパターンデータ検出ユニット10のカラーセンサ13に代えて、モノクロタイプのCCD80が、第二のパターンデータ検出ユニット20のカラーセンサ25に代えて、モノクロタイプのCCD81が、それぞれ、用いられるとともに、第二のパターンデータ検出ユニット20の下流側の硬貨通路2内に、第一の硬貨汚損度判別ユニット90および第二の硬貨汚損度判別ユニット100が設けられている。第2判別手段44および第3判別手段45には、硬貨汚損度判別部52、硬貨汚損度判別部62は設けられておらず、第一のパターンデータ検出ユニット10および第二のパターンデータ検出ユニット20は、もっぱら、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種を判別し、硬貨1が所定レベルを越えて汚損しているか否かは、第一の硬貨汚損度判別ユニット90および第二の硬貨汚損度判別ユニット100が判別するように構成されている。
【0102】
図20には図示されていないが、図1に示される実施態様と同様に、第一のパターンデータ検出ユニット10においては、第一の透明通路部3の上方に硬貨1を搬送する搬送ベルトが配置され、第二のパターンデータ検出ユニット20においては、第二の透明通路部4の下方に搬送ベルトが配置されている。また、第一の硬貨汚損度判別ユニット90においては、第三の透明通路部91の上方に搬送ベルトが配置され、第二の硬貨汚損度判別ユニット100においては、第四の透明通路部101の下方に搬送ベルトが配置されている。
【0103】
図20に示されるように、本実施態様にかかる第一の硬貨汚損度判別ユニット90は、図17ないし図19に示された第一の硬貨汚損度判別ユニット90とは異なって、白色光源92に代えて、R成分に対応する光を発する第1LED光源130、G成分に対応する光を発する第2LED光源131およびB成分に対応する光を発する第3LED光源132を備え、カラーセンサ93に代えて、フォトセンサ134を備えている。また、第二の硬貨汚損度判別ユニット100は、図17ないし図19に示された第二の硬貨汚損度判別ユニット100とは異なって、白色光源102に代えて、R成分に対応する光を発する第1LED光源140、G成分に対応する光を発する第2LED光源141およびB成分に対応する光を発する第3LED光源142を備え、カラーセンサ103に代えて、フォトセンサ144を備えている。
【0104】
図21は、第一の硬貨汚損度判別ユニット90における第1LED光源130、第2LED光源131、第LED光源132およびにフォトセンサ134の配置を示す略平面図である。
図21に示されるように、第1LED光源130、第2LED光源131およぼ第LED光源132は、フォトセンサ134のまわりに、120度の角度を隔てて配置され、同じ条件で、硬貨1からの反射光が、フォトセンサ134に入射するように構成されている。
【0105】
図22は、第1LED光源130、第2LED光源131および第LED光源132の発光タイミングを示すチャートである。
図22に示されるように、第1LED光源130が時間T1ないしT2の間、オンされて、R成分の光により、硬貨1の下面が照射され、反射光がフォトセンサ134によって検出され、第2LED光源131が時間T2ないしT3の間、オンされて、G成分の光により硬貨1の下面が照射され、反射光がフォトセンサ134によって検出され、第3LED光源132が時間T3ないしT4の間、オンされて、B成分の光により、硬貨1の下面が照射され、反射光がフォトセンサ134によって検出されるように構成されている。
【0106】
第二の硬貨汚損度判別ユニット100における第1LED光源140、第2LED光源141、第LED光源142およびにフォトセンサ144の配置も、第一の硬貨汚損度判別ユニット90におけると同様であり、第二の硬貨汚損度判別ユニット100における第1LED光源140、第2LED光源141および第LED光源142の発光タイミングも第一の硬貨汚損度判別ユニット90におけると同様である。
第一の硬貨汚損度判別ユニット90および第二の硬貨汚損度判別ユニット100には、第一のパターンデータ検出ユニット10および第二のパターンデータ検出ユニット20と同様に、タイミングセンサ94、94およびタイミングセンサ104、104が設けられている。
【0107】
図23は、第一の硬貨汚損度判別ユニット90の検出、制御、判別系のブロックダイアグラムである。
図23に示されるように、第一の硬貨汚損度判別ユニット90の検出系は、タイミングセンサ94、94を備えている。
図23に示されるように、第一の硬貨汚損度判別ユニット90の制御系は、タイミングセンサ94、94からの検出信号にしたがって、第1LED光源130、第2LED光源131および第LED光源132を制御するとともに、タイミングセンサ94、94からの検出信号にしたがって、フォトセンサ134を制御するタイミング制御手段95を備えている。
【0108】
図23に示されるように、第一の硬貨汚損度判別ユニット90の判別系は、フォトセンサ134により、硬貨1の下面からの反射光が光電的に検出され、A/Dコンバータ110によってディジタル化されて生成された硬貨1の下面の画像データのRデータを記憶するRデータメモリ135と、Gデータを記憶するGデータメモリ136と、Bデータを記憶するBデータメモリ137と、金種別の硬貨の基準色度データおよび基準明度データを記憶する基準データメモリ112と、Rデータメモリ135に記憶されたRデータ、Gデータメモリ136に記憶されたGデータおよびBデータメモリ137に記憶されたBデータに基づき、硬貨1の下面の画像の色度データを算出し、基準データメモリ112に記憶されている基準色度データと比較して、色度データに基づく金種判別信号を金種・受け入れ可能決定手段46に出力するとともに、Rデータメモリ135に記憶されたRデータ、Gデータメモリ136に記憶されたGデータおよびBデータメモリ137に記憶されたBデータに基づき、硬貨1の下面の画像の明度データを算出し、硬貨1の下面の画像の色度データおよび明度データを、基準データメモリ112に記憶されている基準色度データおよび基準明度データと比較して、硬貨汚損度判別部52および硬貨汚損度判別部62と全く同様にして、硬貨1が所定レベルを越えて汚損されているか否かを判別し、所定レベルを越えて汚損されているときは、金種・受け入れ可能決定手段46に硬貨汚損判別信号を出力するとともに、表示手段(図示せず)に、硬貨汚損判別信号を出力して、表示手段にその旨を表示させる硬貨汚損度判別部139を備えている。
【0109】
ここに、本実施態様においては、タイミング制御手段95によって、第1LED光源130、第2LED光源131、第LED光源132およびにフォトセンサ134が制御されているが、これは、単一のタイミング制御手段95によって制御することにより、R成分に対応する光を発する第1LED光源130から発せられ、硬貨1により反射された光を、フォトセンサ134が検出して、A/Dコンバータ110でディジタル化されたRデータをRデータメモリ135に、G成分に対応する光を発する第2LED光源131から発せられ、硬貨1により反射された光を、フォトセンサ134が検出して、A/Dコンバータ110でディジタル化されたGデータをGデータメモリ136に、B成分に対応する光を発する第3LED光源132から発せられ、硬貨1により反射された光を、フォトセンサ134が検出して、A/Dコンバータ110でディジタル化されたBデータをBデータメモリ137に、それぞれ、確実に記憶させるためである。
【0110】
図24は、第二の硬貨汚損度判別ユニット100の検出、制御、判別系のブロックダイアグラムである。
図24に示されるように、第二の硬貨汚損度判別ユニット100の検出系は、タイミングセンサ104、104を備えている。
図24に示されるように、第二の硬貨汚損度判別ユニット100の制御系は、タイミングセンサ104、104からの検出信号にしたがって、第1LED光源140、第2LED光源141および第LED光源142を制御するするとともに、タイミングセンサ104、104からの検出信号にしたがって、フォトセンサ144を制御するタイミング制御手段105を備えている。
【0111】
図24に示されるように、第二の硬貨汚損度判別ユニット100の判別系は、フォトセンサ144により、硬貨1の上面からの反射光が光電的に検出され、A/Dコンバータ120によってディジタル化されて生成された硬貨1の上面の画像データのRデータを記憶するRデータメモリ145と、Gデータを記憶するGデータメモリ146と、Bデータを記憶するBデータメモリ147と、Rデータメモリ145に記憶されたRデータ、Gデータ146に記憶されたGデータおよびBデータメモリ147に記憶されたBデータに基づき、硬貨1の上面の画像の色度データを算出し、基準データメモリ112に記憶されている基準色度データと比較して、色度データに基づく金種判別信号を金種・受け入れ可能決定手段46に出力するとともに、Rデータメモリ145に記憶されたRデータ、Gデータメモリ146に記憶されたGデータおよびBデータメモリ147に記憶されたBデータに基づき、硬貨1の上面の画像の明度データを算出し、硬貨1の上面の画像の色度データおよび明度データを、基準データメモリ112に記憶されている基準色度データおよび基準明度データと比較して、硬貨汚損度判別部52および硬貨汚損度判別部62と全く同様にして、硬貨1が所定レベルを越えて汚損されているか否かを判別し、所定レベルを越えて汚損されているときは、金種・受け入れ可能決定手段46に硬貨汚損判別信号を出力するとともに、表示手段(図示せず)に、硬貨汚損判別信号を出力して、表示手段にその旨を表示させる硬貨汚損度判別部149を備えている。
【0112】
ここに、本実施態様においては、タイミング制御手段105によって、第1LED光源140、第2LED光源141、第LED光源142およびにフォトセンサ144が制御されているが、これは、単一のタイミング制御手段105によって制御することにより、R成分に対応する光を発する第1LED光源140から発せられ、硬貨1により反射された光を、フォトセンサ144が検出して、A/Dコンバータ120でディジタル化されたRデータを、Rデータメモリ145に、G成分に対応する光を発する第2LED光源141から発せられ、硬貨1により反射された光を、フォトセンサ144が検出して、A/Dコンバータ120でディジタル化されたGデータを、Gデータメモリ146に、B成分に対応する光を発する第3LED光源142から発せられ、硬貨1によって反射された光を、フォトセンサ144が検出して、A/Dコンバータ120でディジタル化されたBデータを、Bデータメモリ147に、それぞれ、確実に記憶させるためである。
【0113】
以上のように構成された本実施態様にかかる硬貨判別装置にあっては、第一の硬貨汚損度判別ユニット90および第二の硬貨汚損度判別ユニット100によって、以下のようにして、硬貨1が所定レベルを越えて汚損されているか否かが判別される。
タイミングセンサ94、94が硬貨1を検出すると、検出信号が、タイミング制御手段95に出力される。
タイミングセンサ94、94から検出信号を受けると、タイミング制御手段95は、時間T1からT2までの間、第1LED光源130をオンし、同じタイミングで、フォトセンサ134の受光を開始させる。
第1LED光源130から発せられ、硬貨1の下面により反射された光は、フォトセンサ134により光電的に検出され、硬貨1の下面の画像のRデータが生成される。生成されたRデータはRデータメモリ135に記憶される。
時間T2において、タイミング制御手段95は、第1LED光源130をオフし、時間T2からT3までの間、第2LED光源131をオンする。
【0114】
第2LED光源131から発せられ、硬貨1の下面により反射された光は、フォトセンサ134により光電的に検出され、硬貨1の下面の画像のGデータが生成される。生成されたGデータはGデータメモリ136に記憶される。
時間T3において、タイミング制御手段95は、第2LED光源131をオフし、時間T3からT4までの間、第3LED光源132をオンする。
第3LED光源132から発せられ、硬貨1の下面により反射された光は、フォトセンサ134により光電的に検出され、硬貨1の下面の画像のBデータが生成される。生成されたBデータはBデータメモリ137に記憶される。
【0115】
こうして、硬貨1の下面の画像のRデータ、GデータおよびBデータがそれぞれ、Rデータメモリ135、Gデータメモリ136およびBデータメモリ137に記憶されると、硬貨汚損度判別部139は、第一のパターンデータ検出ユニット10および第二のパターンデータ検出ユニット20からの検出信号にしたがって、第一のパターンデータ検出ユニット10および第二のパターンデータ検出ユニット20が検出した金種の硬貨の基準色度データおよび基準明度データを、基準データメモリ112から読み出すとともに、Rデータメモリ135、Gデータメモリ136およびBデータメモリ137から、Rデータ、GデータおよびBデータを読み出し、硬貨1の下面の画像の色度データを算出して、基準色度データと比較し、色度データに基づく金種判別信号を金種・受け入れ可能決定手段46に出力し、さらに、Rデータメモリ135、Gデータメモリ136およびBデータメモリ137から読み出したRデータ、GデータおよびBデータに基づき、硬貨1の下面の画像の明度データを算出し、硬貨1の下面の画像の色度データおよび明度データを基準色度データおよび基準明度データと比較して、硬貨汚損度判別部52、硬貨汚損度判別部62と全く同様にして、硬貨1の下面が所定レベルを越えて汚損しているか否かを判別する。その結果、硬貨1の下面が、所定レベルを越えて汚損していると判別したときは、硬貨汚損度判別部139は、金種・受け入れ可能決定手段46および表示手段(図示せず)に、硬貨汚損判別信号を出力して、表示手段にその旨を表示させる。
【0116】
硬貨1が、さらに硬貨通路2内を下流側に送られ、タイミングセンサ104、104が硬貨1を検出すると、検出信号が、タイミング制御手段105に出力される。
タイミングセンサ104、104から検出信号が入力されると、タイミング制御手段105は、時間T1からT2までの間、第1LED光源140をオンし、同じタイミングで、フォトセンサ144の受光を開始させる。
第1LED光源140から発せられ、硬貨1の上面により反射された光は、フォトセンサ144により光電的に検出され、硬貨1の上面の画像のRデータが生成される。生成されたRデータはRデータメモリ145に記憶される。
【0117】
時間T2において、タイミング制御手段105は、第1LED光源140をオフし、時間T2からT3までの間、第2LED光源141をオンする。
第2LED光源141から発せられ、硬貨1の上面により反射された光は、フォトセンサ144により光電的に検出され、硬貨1の上面の画像のGデータが生成される。生成されたGデータはGデータメモリ146に記憶される。
時間T3において、タイミング制御手段105は、第2LED光源141をオフし、時間T3からT4までの間、第3LED光源142をオンする。
第3LED光源142から発せられ、硬貨1の上面により反射された光は、フォトセンサ144により光電的に検出され、硬貨1の上面の画像のBデータが生成される。生成されたBデータはBデータメモリ147に記憶される。
【0118】
こうして、硬貨1の上面の画像のRデータ、GデータおよびBデータがそれぞれ、Rデータメモリ145、Gデータメモリ146およびBデータメモリ147に記憶されると、硬貨汚損度判別部149は、第一のパターンデータ検出ユニット10および第二のパターンデータ検出ユニット20からの検出信号にしたがって、第一のパターンデータ検出ユニット10および第二のパターンデータ検出ユニット20が検出した金種の硬貨の基準色度データおよび基準明度データを、基準データメモリ112から読み出すとともに、Rデータメモリ145、Gデータメモリ146およびBデータメモリ147から、Rデータ、GデータおよびBデータを読み出し、硬貨1の上面の画像の色度データを算出して、基準色度データと比較し、色度データに基づく金種判別信号を金種・受け入れ可能決定手段46に出力し、さらに、Rデータメモリ145、Gデータメモリ146およびBデータメモリ147から読み出したRデータ、GデータおよびBデータに基づき、硬貨1の上面の画像の明度データを算出し、硬貨1の上面の画像の色度データおよび明度データを基準色度データおよび基準明度データと比較して、硬貨汚損度判別部52、硬貨汚損度判別部62と全く同様にして、硬貨1の上面が所定レベルを越えて汚損しているか否かを判別する。その結果、硬貨1の上面が、所定レベルを越えて汚損していると判別したときは、硬貨汚損度判別部149は、金種・受け入れ可能決定手段46および表示手段(図示せず)に、硬貨汚損判別信号を出力して、表示手段にその旨を表示させる。
【0119】
金種の異なる硬貨であっても、組成、材質が一致し、したがって、色度データに基づいて、硬貨1の金種を判別したとき、いずれの金種にも該当することがあり得るが、本実施態様においても、その場合には、硬貨汚損度判別部139および硬貨汚損度判別部149は、二以上の金種判別信号を、金種・受け入れ可能決定手段46に出力するように構成されている。
金種・受け入れ可能決定手段46にあっては、磁気センサ6、6による硬貨1の磁気的性質に基づくの判別結果、第一のパターンデータ検出ユニット10および第二のパターンデータ検出ユニット20による硬貨1の径、硬貨1の表裏面のパターンに基づく判別結果に加えて、硬貨汚損度判別部139および硬貨汚損度判別部149から入力された金種判別信号に基づいて、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種が、最終的に判別される。
【0120】
本実施態様によれば、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種は、第一のパターンデータ検出ユニット10および第二のパターンデータ検出ユニット20によって、硬貨1の両面のパターンが検出されて、判別されているから、金種毎に、一方の面には統一したパターンが形成され、他方の面には、発行国により異なったパターンが形成されているユーロ硬貨を、必要に応じて、発行国毎の硬貨に仕分けることができる。また、第一の硬貨汚損度判別ユニット90および第二の硬貨汚損度判別ユニット100によって、硬貨1の両面につき、硬貨1が所定レベルを越えて汚損されているか否かを判別しているので、一方の硬貨表面が所定レベルを越えて汚損している場合に、確実に、汚損硬貨と判別して、回収することが可能となる。
【0121】
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることがいうまでもない。
たとえば、前記実施態様においては、第1判別手段43、第2判別手段44および第3判別手段45の判別結果に基づいて、金種・受け入れ可能決定手段46が、硬貨1が受け入れ可能か否かおよび硬貨1の金種を最終的に判別するように構成されているが、第3判別手段45の金種決定部66に、第2判別手段44の判別結果を入力させて、第3判別手段45の金種決定部66の判別結果と第2判別手段44の判別結果とが一致しているときにのみ、硬貨1が受け入れ可能で、判別した金種の硬貨1であると、金種決定部66に判別させるように構成すれば、金種・受け入れ可能決定手段46を設けることは必ずしも必要がない。
【0122】
さらに、前記実施態様においては、第一のパターンデータ検出ユニット10の下流側に、第二のパターンデータ検出ユニット20が設けられ、第一の硬貨汚損度判別ユニット90の下流側に、第二の硬貨汚損度判別ユニット100が設けられているが、第一のパターンデータ検出ユニット10と第二のパターンデータ検出ユニット20を、硬貨通路2の同じ位置に、硬貨通路2を挟んで、反対側に設けることも、また、第一の硬貨汚損度判別ユニット90と第二の硬貨汚損度判別ユニット100を、硬貨通路2の同じ位置に、硬貨通路2を挟んで、反対側に設けることもでき、この場合には、タイミングセンサ17、28の一方を省略することが可能になり、また、タイミングセンサ94、104の一方を省略することができる。
【0123】
また、図17ないし図19に示された実施態様および図20ないし図24示された実施態様においては、第一のパターンデータ検出ユニット10の下流側に、第二のパターンデータ検出ユニット20を設け、第二のパターンデータ検出ユニット20の下流側に、第一の硬貨汚損度判別ユニット90を配置し、第一の硬貨汚損度判別ユニット90の下流側に、第二の硬貨汚損度判別ユニット100を設けているが、第一のパターンデータ検出ユニット10の下流側に、第一の硬貨汚損度判別ユニット90を設け、第一の硬貨汚損度判別ユニット90の下流側に、第二のパターンデータ検出ユニット20を配置し、第二のパターンデータ検出ユニット20の下流側に、第二の硬貨汚損度判別ユニット100を設けるようにしてもよい。この場合には、硬貨通路2の上方の搬送ベルト3aによって、硬貨1を搬送しつつ、硬貨1の下面のパターンならびに色度および明度の検出をおこなって、硬貨1が受け入れ可能か否か、硬貨1の金種および硬貨1の汚損度の判別をし、硬貨通路2の上方の搬送ベルト4aによって、硬貨1を搬送しつつ、硬貨1の上面のパターンならびに色度および明度の検出をおこなって、硬貨1が受け入れ可能か否か、硬貨1の金種および硬貨1の汚損度の判別をすることができ、搬送ベルトの構成を簡略化することが可能となる。
【0124】
さらに、図17ないし図19に示された実施態様および図20ないし図24示された実施態様においては、カラーセンサ93、103、フォトセンサ134、144として、単一の検出素子タイプのものを用いているので、白色光源92、102を常時発光させ、第1LED光源130、140、第2LED光源131、141および第3LED光源132、142を時分割発光させ、時間T4以降も、これらを、同じタイミングで、時分割発光させるようにして、硬貨1が硬貨通路3の所定位置に搬送されると、硬貨1からの反射光が、カラーセンサ93、103、フォトセンサ134、144に受光されるように構成し、カラーセンサ93、103、フォトセンサ134、144が、この反射光を常時モニターすることによって、タイミングセンサ94、94、104、104を省略することもできる。
【0125】
また、図17ないし図19に示された実施態様および図20ないし図24示された実施態様においては、硬貨汚損度判別部116、126、139、149は、カラーセンサ93、103、フォトセンサ134、144から得られた硬貨1の表裏面のカラーデータに基づいて、色度データおよび明度データを算出し、第一のパターンデータ検出ユニット10および第二のパターンデータ検出ユニット20からの検出信号にしたがって、第一のパターンデータ検出ユニット10および第二のパターンデータ検出ユニット20が検出した金種の硬貨の基準色度データおよび基準明度データを、基準データメモリ112から読み出して、算出した色度データおよび明度データと基準色度データおよび基準明度データを比較し、色度データに基づく金種判別信号を出力するとともに、色度データおよび明度データに基づき、硬貨1の表裏面の汚損度を判別しているが、第一の硬貨汚損度判別ユニット90および第二の硬貨汚損度判別ユニット100の上流側の硬貨通路3に、それぞれ、磁気センサを設け、磁気センサにより、硬貨1の磁気的性質に基づいて、硬貨1の金種を判別し、硬貨汚損度判別部116、126、139、149が、磁気センサからの検出信号にしたがって、磁気センサが検出した金種の硬貨の基準色度データおよび基準明度データを、基準データメモリ112から読み出して、硬貨1の色度データおよび明度データと基準色度データおよび基準明度データを比較するようにしてもよく、さらには、カラーセンサ93、103、フォトセンサ134、144から得られた硬貨1の表裏面のカラーデータのみに基づいて、硬貨汚損度判別部116、126、139、149が、基準データメモリ112に記憶されている対応する基準色度データおよび基準明度データを読み出し、硬貨1の色度データおよび明度データと基準色度データおよび基準明度データを比較するようにしてもよい。
【0126】
さらに、前記実施態様においては、タイミングセンサ17、17、28、28、94、94、104、104が硬貨1を検出したときに、発光手段7、21、白色光源92、102、第1LED光源130、140、第2LED光源131、141、第3LED光源132、142に発光信号を出力して、硬貨1に光を照射し、硬貨1によって反射された光を、カラーセンサ13、25、93、103、フォトセンサ134、144が検出するように構成されているが、発光手段7、21および白色光源92、102を常時発光させ、第1LED光源130、140、第2LED光源131、141および第3LED光源132、142を時分割発光させ、時間T4以降も、これらを、同じタイミングで、時分割発光させるようにして、タイミングセンサ17、17、28、28、94、94、104、104が硬貨1を検出したときに、硬貨1によって反射された光を、カラーセンサ13、25、93、103、フォトセンサ134、144が検出し、画像パターンデータを画像パターンデータメモリ50、60に記憶させ、カラーデータをカラーデータメモリ111、121に記憶させ、RデータをRデータメモリ135、145に、GデータをGデータメモリ136、146に、BデータをBデータメモリ137、147に、それぞれ、記憶させるように構成することもできる。
【0127】
また、前記実施態様においては、硬貨汚損度判別部52、62、116、126、139、149は、カラーセンサ13、25、93、103、フォトセンサ134、144が検出した硬貨1のRデータ、GデータおよびBデータに基づいて、硬貨1の色度データおよび明度データを算出するように構成されているが、硬貨1の色度データは、光の三原色R、G、Bに対応するRデータ、GデータおよびBデータのうち、2色のデータから算出することができ、また、硬貨1の明度データは、Rデータ、GデータおよびBデータのうち、1色のデータから算出することができるから、必ずしも、硬貨1のRデータ、GデータおよびBデータをすべて記憶する必要はなく、また、必ずしも、硬貨1のRデータ、GデータおよびBデータをすべて読み出して、硬貨1の色度データおよび明度データを算出する必要はない。
【0128】
さらに、本明細書において、手段とは、必ずしも物理的手段を意味するものではなく、各手段の機能が、ソフトウエアによって実現される場合も包含する。また、一つの手段の機能が二以上の物理的手段により実現されても、二以上の手段の機能が一つの物理的手段により実現されてもよい。
【0129】
【発明の効果】
本発明によれば、ユーロ硬貨のように、一方の面のパターンは共通しているが、他方の面のパターンが異なる硬貨が受け入れ可能か否かおよびその金種を確実に判別することのできる硬貨判別装置を提供することが可能になる。
また、本発明によれば、硬貨が所定レベルを越えて汚損しているか否かを確実に判別することのできる硬貨判別装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる硬貨判別装置の略正面図である。
【図2】図2は、第一の透明通路部の略平面図である。
【図3】図3は、第一の透明通路部近傍の詳細を示す略側面図である。
【図4】図4は、本発明の好ましい実施態様にかかる硬貨判別装置の検出、制御、判別系のブロックダイアグラムである。
【図5】図5は、第2判別手段のブロックダイアグラムである。
【図6】図6は、第3判別手段のブロックダイアグラムである。
【図7】図7は、本発明の他の実施態様にかかる硬貨判別装置の検出、制御、判別系のブロックダイアグラムである。
【図8】図8は、第2判別手段のブロックダイアグラムである。
【図9】図9は、第3判別手段のブロックダイアグラムである。
【図10】図10は、中心座標決定部によって実行されるパターンデータの中心座標の算出方法を示す概念図である。
【図11】図11は、カラーセンサにより生成され、画像パターンデータメモリに展開されて、記憶された硬貨のパターンデータの一例を示す図面である。
【図12】図12は、パターンデータ変換手段により、図11に示されたパターンデータが、rθ座標系に、座標変換されて、生成された変換パターンデータの例を示す図面である。
【図13】図13は、図11に示されたrθ座標系に、展開された硬貨の基準パターンデータの例を示す図面である。
【図14】図14は、データ中心から所定の距離r0の図12に示された変換パターンデータを360度の範囲にわたって読み取ったパターンデータ値を示すグラフである。
【図15】図15は、データ中心から所定の距離r0の図13に示された基準パターンデータを360度の範囲にわたって読み取ったパターンデータ値を示すグラフである。
【図16】図16は、展開し直された変換パターンデータを示す図面である。
【図17】図17は、本発明のさらに他の実施態様にかかる硬貨判別装置の略正面図である。
【図18】図18は、第一の硬貨汚損度判別ユニットの検出、制御、判別系のブロックダイアグラムである。
【図19】図19は、第一の硬貨汚損度判別ユニットの検出、制御、判別系のブロックダイアグラムである。
【図20】図20は、本発明のさらに他の好ましい実施態様を示す硬貨判別装置の略正面図である。
【図21】図21は、第一の硬貨汚損度判別ユニットにおける第1LED光源、第2LED光源、第3LED光源およびフォトセンサの配置を示す略平面図である。
【図22】図22は、第1LED光源、第2LED光源および第LED光源の発光タイミングを示すチャートである。
【図23】図23は、第一の硬貨汚損度判別ユニットの検出、制御、判別系のブロックダイアグラムである。
【図24】図24は、第一の硬貨汚損度判別ユニットの検出、制御、判別系のブロックダイアグラムである。
【符号の説明】
1 硬貨
2 硬貨通路
3 第一の透明通路部
3a 搬送ベルト
4 第二の透明通路部
4a 搬送ベルト
4b バックアップローラ
4c バックアップローラ
5 ガイドレール
6 磁気センサ
7 第一の発光手段
8 第一の画像データ生成手段
9 発光素子
10 第一のパターンデータ検出ユニット
12 レンズ系
13 カラーセンサ
15 発光素子
16 受光素子
17 タイミングセンサ
18 A/Dコンバータ
20 第二のパターンデータ検出ユニット
21 第二の発光手段
22 第二の画像データ生成手段
23 発光素子
24 レンズ系
25 カラーセンサ
26 発光素子
27 受光素子
28 タイミングセンサ
29 A/Dコンバータ
30 発光制御手段
31 画像読み取り制御手段
40 第1基準データメモリ
41 第2基準データメモリ
42 第3基準データメモリ
43 第1判別手段
44 第2判別手段
45 第3判別手段
46 金種決定手段
50 画像パターンデータメモリ
51 第1金種判別部
52 硬貨汚損度判別部
53 第2金種判別部
54 中心座標決定部
55 2値化データ生成部
56 金種決定部
60 画像パターンデータメモリ
61 第1金種判別部
62 硬貨汚損度判別部
63 第2金種判別部
64 中心座標決定部
65 2値化データ生成部
66 金種決定部
70 基準パターンデータ記憶手段
71 パターンデータ変換手段
72 パターンデータ比較手段
76 パターンデータ変換手段
77 パターンデータ比較手段
80 CCD
81 CCD
90 第一の硬貨汚損度判別ユニット
91 第三の透明通路部
92 白色光源
93 カラーセンサ
94 タイミングセンサ
95 発光制御手段
96 画像読み取り制御手段
100 第二の硬貨汚損度判別ユニット
101 第四の透明通路部
102 白色光源
103 カラーセンサ
104 タイミングセンサ
105 発光制御手段
106 画像読み取り制御手段
110 A/Dコンバータ
111 カラーデータメモリ
112 基準データメモリ
116 硬貨汚損度判別部
120 A/Dコンバータ
121 カラーデータメモリ
126 硬貨汚損度判別部
130 第1LED光源
131 第2LED光源
132 第3LED光源
134 フォトセンサ
135 Rデータメモリ
136 Gデータメモリ
137 Bデータメモリ
139 硬貨汚損度判別部
140 第1LED光源
141 第2LED光源
142 第3LED光源
144 フォトセンサ
145 Rデータメモリ
146 Gデータメモリ
147 Bデータメモリ
149 硬貨汚損度判別部

Claims (4)

  1. 搬送されている硬貨の一方の面に向けて、光を発する第一の光源と、搬送されている前記硬貨の他方の面に向けて、光を発する第二の光源と、前記第一の光源から発せられ、前記硬貨の一方の面により反射された光を光電的に受光し、前記硬貨の一方の面の画像パターンデータを生成する第一の受光手段と、前記第一の受光手段により生成された前記硬貨の一方の面の画像パターンデータを記憶する第一のパターンデータ記憶手段と、前記第二の光源から発せられ、前記硬貨の他方の面により反射された光を光電的に受光し、前記硬貨の他方の面の画像パターンデータを生成する第二の受光手段と、前記第二の受光手段により生成された前記硬貨の他方の面の画像パターンデータを記憶する第二のパターンデータ記憶手段と、金種毎の硬貨の基準データおよび基準画像パターンデータを記憶する基準データ記憶手段と、前記硬貨の搬送方向に対して、前記第一の光源の上流側に、前記硬貨の磁気的性質を検出する磁気センサと、各金種毎の磁気的性質を示す磁気データを記憶している基準磁気データメモリと、前記基準磁気データメモリに記憶された各金種毎の磁気データと、前記磁気センサが検出した前記硬貨の磁気的性質とに基づき、前記硬貨の金種を判別する第一次金種判別手段と、前記第一のパターンデータ記憶手段に記憶された前記硬貨の一方の面の画像パターンデータと前記基準データ記憶手段に記憶された硬貨の金種毎の前記基準画像パターンデータとを比較するとともに、前記第二のパターンデータ記憶手段に記憶された前記硬貨の他方の面の画像パターンデータと前記基準データ記憶手段に記憶された硬貨の金種毎の前記基準画像パターンデータとを比較して、前記硬貨が受け入れ可能か否かおよび前記硬貨の金種を判別する判別手段を備え、前記判別手段が、前記硬貨の一方の面の画像パターンデータに基づいて、前記硬貨の金種を判別する第一の判別手段と、前記硬貨の他方の面の画像パターンデータに基づいて、前記硬貨の金種を判別する第二の判別手段とを備え、前記第一の判別手段が、前記第一のパターンデータ記憶手段に記憶された前記硬貨の一方の面の画像パターンデータに基づいて、前記硬貨の径にしたがって、前記硬貨の金種を判別する第一の金種判別手段と、前記第一次金種判別手段の判別結果および前記第一の金種判別手段の判別結果に基づき、前記硬貨が受け入れ可能か否かを判別するとともに、前記第一次金種判別手段の判別結果および前記第一の金種判別手段の判別結果に基づき、対応する金種の基準画像パターンデータを前記基準データ記憶手段から読み出して、前記第一のパターンデータ記憶手段に記憶された前記硬貨の一方の面の画像パターンデータと比較し、前記硬貨の金種を判別する第二の金種判別手段を備え、前記第二の判別手段が、前記第二のパターンデータ記憶手段に記憶された前記硬貨の他方の面の画像パターンデータに基づいて、前記硬貨の径にしたがって、前記硬貨の金種を判別する第三の金種判別手段と、前記第一次金種判別手段の判別結果および前記第三の金種判別手段の判別結果に基づき、前記硬貨が受け入れ可能か否かを判別するとともに、前記第一次金種判別手段の判別結果および前記第三の金種判別手段の判別結果に基づき、対応する金種の基準画像パターンデータを前記基準データ記憶手段から読み出して、前記第二のパターンデータ記憶手段に記憶された前記硬貨の他方の面の画像パターンデータと比較し、前記硬貨の金種を判別する第四の金種判別手段を備え、前記判別手段が、さらに、前記第一の判別手段の第二の金種判別手段の判別結果と、前記第二の判別手段の第四の金種判別手段の判別結果とが一致したときに、前記硬貨の金種をそれぞれが判別した金種と判別し、一致しないときは、前記硬貨を受け入れ不能と判別する金種判別手段を備えたことを特徴とする硬貨判別装置。
  2. 前記第一の受光手段および前記第二の受光手段がそれぞれ、カラー画像データを生成可能なカラーセンサ手段によって構成され、前記基準データ記憶手段が、金種毎の硬貨の基準色度データと基準明度データを記憶しており、前記判別手段が、さらに、前記第一のパターンデータ記憶手段に記憶された前記硬貨の一方の面の画像パターンデータ中の光の三原色に対応するRデータ、GデータおよびBデータに基づいて、前記硬貨の一方の面の画像の色度データおよび明度データを算出して、前記基準データ記憶手段に記憶された金種毎の硬貨の前記基準色度データと前記基準明度データと比較し、前記硬貨の一方の面の汚損度を判別する第一の汚損度判別手段と、前記第二のパターンデータ記憶手段に記憶された前記硬貨の他方の面の画像パターンデータ中の光の三原色に対応するRデータ、GデータおよびBデータに基づいて、前記硬貨の他方の面の画像の色度データおよび明度データを算出して、前記基準データ記憶手段に記憶された金種毎の硬貨の前記基準色度データと前記基準明度データと比較し、前記硬貨の他方の面の汚損度を判別する第二の汚損度判別手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の硬貨判別装置。
  3. 前記基準データ記憶手段が、金種毎の硬貨の基準色度データと基準明度データを記憶するように構成され、さらに、前記硬貨の一方の面に向けて、白色光を発する第一の白色光源と、前記硬貨の他方の面に向けて、白色光を発する第二の白色光源と、前記第一の白色光源から発せられ、前記硬貨の一方の面により反射された光を光電的に受光し、前記硬貨の一方の面のカラー画像データを生成する第一のカラーセンサ手段と、前記第一のカラーセンサ手段により生成された前記硬貨の一方の面のカラー画像データを記憶する第一のカラー画像データ記憶手段と、前記第二の白色光源から発せられ、前記硬貨の他方の面により反射された光を光電的に受光し、前記硬貨の他方の面のカラー画像データを生成する第二のカラーセンサ手段と、前記第二のカラーセンサ手段により生成された前記硬貨の他方の面のカラー画像データを記憶する第二のカラー画像データ記憶手段と、硬貨汚損度判別手段を備え、前記硬貨汚損度判別手段が、前記第一のカラー画像データ記憶手段に記憶された前記硬貨の一方の面のカラー画像データ中の光の三原色に対応するRデータ、GデータおよびBデータに基づいて、前記硬貨の一方の面の画像の色度データおよび明度データを算出して、前記基準データ記憶手段に記憶された金種毎の硬貨の前記基準色度データと前記基準明度データと比較し、前記硬貨の一方の面の汚損度を判別する第一の汚損度判別手段と、前記第二のカラー画像データ記憶手段に記憶された前記硬貨の他方の面のカラー画像データ中の光の三原色に対応するRデータ、GデータおよびBデータに基づいて、前記硬貨の他方の面の画像の色度データおよび明度データを算出して、前記基準データ記憶手段に記憶された金種毎の硬貨の前記基準色度データと前記基準明度データと比較し、前記硬貨の他方の面の汚損度を判別する第二の汚損度判別手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の硬貨判別装置。
  4. 前記基準データ記憶手段が、金種毎の硬貨の基準色度データと基準明度データを記憶するように構成され、さらに、前記硬貨の一方の面に向けて、光のR成分の光を発する第一のR成分光源と、前記硬貨の一方の面に向けて、光のG成分の光を発する第一のG成分光源と、前記硬貨の一方の面に向けて、光のB成分の光を発する第一のB成分光源と、前記第一のR成分光源、前記第一のG成分光源および前記第一のB成分光源から発せられ、前記硬貨の一方の面により反射された光を光電的に受光し、前記硬貨の一方の面のR画像データ、G画像データおよびB画像データを生成する第一のフォトセンサ手段と、前記第一のフォトセンサ手段により生成された前記硬貨の一方の面のR画像データ、G画像データおよびB画像データを記憶する第一の画像データ記憶手段と、前記硬貨の他方の面に向けて、光のR成分の光を発する第二のR成分光源と、前記硬貨の他方の面に向けて、光のG成分の光を発する第二のG成分光源と、前記硬貨の他方の面に向けて、光のB成分の光を発する第二のB成分光源と、前記第二のR成分光源、前記第二のG成分光源および前記第二のB成分光源から発せられ、前記硬貨の他方の面により反射された光を光電的に受光し、前記硬貨の他方の面のR画像データ、G画像データおよびB画像データを生成する第二のフォトセンサ手段と、前記第二のフォトセンサ手段により生成された前記硬貨の他方の面のR画像データ、G画像データおよびB画像データを記憶する第二の画像データ記憶手段と、硬貨汚損度判別手段を備え、前記硬貨汚損度判別手段が、前記第一の画像データ記憶手段に記憶された前記硬貨の一方の面のR画像データ、G画像データおよびB画像データに基づいて、前記硬貨の一方の面の画像の色度データおよび明度データを算出して、前記基準データ記憶手段に記憶された金種毎の硬貨の前記基準色度データと前記基準明度データと比較し、前記硬貨の一方の面の汚損度を判別する第一の汚損度判別手段と、前記第二の画像データ記憶手段に記憶された前記硬貨の他方の面のR画像データ、G画像データおよびB画像データに基づいて、前記硬貨の他方の面の画像の色度データおよび明度データを算出して、前記基準データ記憶手段に記憶された金種毎の硬貨の前記基準色度データと前記基準明度データと比較し、前記硬貨の他方の面の汚損度を判別する第二の汚損度判別手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の硬貨判別装置。
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