JP3558599B2 - データ伝送システム及びデータ伝送方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ伝送システムに関する。本発明は、特に、データバスを介して複数のデバイスの間でデータを伝送するデータ伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
複数のデバイスの間のデータ伝送は、データバスを介して行われることがある。このようなデータ伝送では、データをサンプリングする際のセットアップ時間及びホールド時間のマージンが確保されることと、高速にデータが転送されることとが重要である。セットアップ時間及びホールド時間のマージンが確保され、更に、高速にデータが伝送することを目的とした高速バスシステムが、公開特許公報(特開平11−85667)に知られている。
【0003】
公知のその高速バスシステムは、図10に示されているように、マスタデバイス5011と、スレーブデバイス5012とを備えている。マスタデバイス5011とスレーブデバイス5012とは、2本のクロックライン(クロックバス)521、522と、データライン(データバス)523とに接続されている。クロックライン521、522の端部には、それぞれ、抵抗524、525が接続されている。データライン523の端部は、抵抗526を介して、基準電圧源527に接続されている。
【0004】
図11は、スレーブデバイス5012の構成を示す。スレーブデバイス5012は、受信エッジ生成回路502と、データサンプラ503と、送信クロック生成回路504と、データ出力回路505とを含む。受信エッジ生成回路502は、クロック信号tclkMをデータのサンプリングに適した内部クロック信号RclkBに変換する。データサンプラ503は、内部クロック信号RclkBのクロックエッジにより、クロック信号tclkMと同じサイクルでデータのサンプリングを行う。
【0005】
公知のその高速バスシステムは、以下に述べられる過程により、マスタデバイス5011とスレーブデバイス5012の間のデータの通信を行う。
【0006】
マスタデバイス5011からスレーブデバイス5012にデータDataを送信する場合、マスタデバイス5011は、クロックライン521を介して、クロック信号tclkMをスレーブデバイス5012に出力する。更に、マスタデバイス5011は、クロック信号tcklMに同期して、データDataをデータライン522に出力する。スレーブデバイス5012は、クロック信号tclkMに基づいて、データDataのサンプリングを行う。
【0007】
同様に、スレーブデバイス5012からマスタデバイス5011にデータDataを送信する場合、スレーブデバイス5012は、クロックライン522を介して、クロック信号tclkSをマスタデバイス5011に出力する。スレーブデバイス5012は、クロック信号tcklSに同期して、データDataをデータライン522に出力する。マスタデバイス5011は、クロック信号tclkSに基づいて、データDataのサンプリングを行う。
【0008】
このような動作を行う公知のその高速バスシステムでは、マスタデバイス5011とスレーブデバイス5012のうちのデータの送信側のデバイスは、送信されるデータDataとともに、データDataの送信に使用したクロック信号tclkM(tclkS)を、マスタデバイス5011とスレーブデバイス5012のうちのデータの受信側のデバイスに与える。更に、受信側のそのデバイスは、そのクロック信号tclkM(tclkS)を使用して、データDataのサンプリングを行う。これにより、セットアップ時間及びホールド時間のマージンが確保され、高速にデータが転送される。
【0009】
しかし、公知のその高速バスシステムでは、スレーブデバイス5012が複数設けられた場合、そのスレーブデバイス5012の特性のばらつきが、そのまま、セットアップ時間及びホールド時間のマージンの減少に結びつく。例えば、マスタデバイス5011からスレーブデバイス5012にデータDataを転送するときを考える。このとき、前述されているように、スレーブデバイス5012に含まれる受信エッジ生成回路502は、クロック信号tclkMを、データDataのサンプリングに適した内部クロック信号RclkBに変換する。複数のスレーブデバイス5012に含まれる受信エッジ生成回路502の特性がばらつくと、そのばらつきに応じて、複数のスレーブデバイス5012がデータDataをサンプリングするタイミングもばらつくことになる。このため、そのバラツキの程度によっては、一部のスレーブデバイス5012において、セットアップ時間及びホールド時間のマージンが確保されない事態が発生し得る。
【0010】
更に、公知のその高速バスシステムでは、動作温度及び電源電圧のような動作条件の変化により、マスタデバイス5011とスレーブデバイス5012との特性に変動が発生し得る。この変動により、データDataをサンプリングする際のセットアップ時間及びホールド時間のマージンが減少する。例えば、マスタデバイス5011からスレーブデバイス5012にデータDataを転送するときを考える。受信エッジ生成回路502の特性は、動作条件の変化により変動する。従って、受信エッジ生成回路502が生成する内部クロック信号RclkBの立ち上がり(立ち下がり)タイミングも、動作条件の変化により変動する。内部クロック信号RclkBの立ち上がり(立ち下がり)タイミングが変動することにより、データDataをサンプリングする際のセットアップ時間及びホールド時間のマージンが減少する。
【0011】
マスターデバイスとスレーブデバイスとの間でデータの転送を行う場合、スレーブデバイスの特性のばらつきによってセットアップ時間及びホールド時間のマージンが減少しないことが望まれる。
【0012】
また、マスターデバイスとスレーブデバイスとの間でデータの転送を行う場合、動作条件の変化によってセットアップ時間及びホールド時間のマージンが減少しないことが望まれる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、マスターデバイスとスレーブデバイスとの間でデータの転送を行うデータ伝送システムであって、データを伝送する際のセットアップ時間及びホールド時間のマージンが大きいデータ伝送システムを提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、マスターデバイスとスレーブデバイスとの間でデータの転送を行うデータ伝送システムであって、スレーブデバイスの特性のばらつきによってセットアップ時間及びホールド時間のマージンが減少しにくいデータ伝送システムを提供することにある。
【0015】
本発明の更に他の目的は、マスターデバイスとスレーブデバイスとの間でデータの転送を行うデータ伝送システムであって、動作条件の変化によってセットアップ時間及びホールド時間のマージンが減少しにくいデータ伝送システムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
その課題を解決するための手段は、下記のように表現される。その表現中に現れる技術的事項には、括弧()つきで、番号、記号等が添記されている。その番号、記号等は、本発明の複数の実施の形態のうちの、少なくとも1つの実施の形態を構成する技術的事項、特に、その実施の形態に対応する図面に表現されている技術的事項に付せられている参照番号、参照記号等に一致している。このような参照番号、参照記号は、請求項記載の技術的事項と実施の形態の技術的事項との対応・橋渡しを明確にしている。このような対応・橋渡しは、請求項記載の技術的事項が実施の形態の技術的事項に限定されて解釈されることを意味しない。
【0017】
本発明によるデータ伝送システムは、スレーブデバイス(30)と、マスタデバイス(10)と、第1バス線(51)と、第2バス線(551)と、第3バス線(53)とを備えている(図2参照)。スレーブデバイス(30)は、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)を生成するスレーブ側クロック信号生成部(31、40)と、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)の位相を制御する位相調整回路(41)と、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)に応答して伝送データ信号(SD1 S→M〜SDm S→M)を出力する出力部(331〜33m)と、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)に応答して、タイミング基準信号(SPH S→M)を出力するタイミング基準信号生成部(34)とを含む。マスタデバイス(10)は、マスタ側クロック信号(CLKM)を生成するマスタ側クロック信号生成部(11)と、マスタ側クロック信号(CLKM)に応答して、第1バス線(51)を介して伝送される伝送データ信号(SD1 S→M〜SDm S→M)をサンプリングする入力部(121〜12m)と、第2バス線(55)により伝送されるタイミング基準信号(SPH S→M)とマスタ側クロック信号(CLKM)とに基づいて位相調整指示信号(SADJ OUT)を生成する位相比較回路(18、19)とを含む。位相調整回路(41)は、第3バス線(53)を介して伝送される位相調整指示信号(SADJ OUT)に応答してスレーブ側クロック信号(CLKS OUT)の位相を調整する。
【0018】
当該データ伝送システムでは、タイミング基準信号(SPH S→M)とマスタ側クロック信号(CLKM)とに基づいて位相調整指示信号(SADJ OUT)が生成され、その位相調整指示信号(SADJ OUT)に基づいてスレーブ側クロック信号(CLKS OUT)の位相が調整される。これにより、入力部(121〜12m)が、伝送データ信号(SD1 S→M〜SDm S→M)をサンプリングする際のセットアップ時間及びホールド時間のマージンが大きくなる。
【0019】
このとき、タイミング基準信号生成部(34)は、位相調整用データ(DPH S)を入力とし、位相調整用データ(DPH S)をスレーブ側クロック信号(CLKS OUT)に応答してサンプリングしてタイミング基準信号(SPH S→M)を生成することが好ましい。
【0020】
また、マスタデバイス(10)は、更に位相シフト回路(17)を含み、位相シフト回路(17)は、マスタ側クロック信号(CLKM)を受け、マスタ側クロック信号(CLKM)を所定の時間だけシフトして位相比較回路(18、19)に供給することが好ましい。
【0021】
このとき、当該データ伝送システムは、nの値を制御する制御回路(26)を更に備え、スレーブデバイス(130)は、位相調整用データ生成部(49)を更に含むことが好ましい(図9参照)。ここで位相調整用データ生成部(49)は、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)に応答して、n回(nは自然数)連続して出力される毎に異なる2つの値が繰り返されるように位相調整用データ(DPH S)を生成するものであり、制御回路(26)は、nの値を制御するものである。
【0022】
更にこのとき、制御回路(26)は、第1期間に、nをnINI(nINIは、2以上の自然数)と定め、且つ、前記第1期間の後の第2期間に、nを前記nINIよりも小さいnSTD(nSTDは自然数)と定めることが好ましい。
【0023】
更にこのとき、第1期間は、当該データ伝送システムの起動時に開始されることが好ましい。
【0024】
また、タイミング基準信号生成部(34)は、出力部(331〜33m)と、実質的に同一の回路構成を有することが好ましい。
【0025】
また、第1バス線(51)と、第2バス線(551)とは、実質的に同一の配線長であることが望ましい。
【0026】
また、本発明のデータ伝送システムは、スレーブデバイス(330)と、マスタデバイス(310)と第4バス線(51m)と、第5バス線(53)とを備えている(図11参照)。スレーブデバイス(330)は、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)を生成するスレーブ側クロック信号生成部(31、40)と、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)の位相を制御する位相調整回路(39)と、伝送データ(Dm S)と位相調整用データ(DPH S)とのうちのいずれかを選択して選択データ(81の出力)を出力するデータ切替回路(81)と、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)に応答して、選択データ(81の出力)をサンプリングし、出力信号(33mの出力)を出力する出力部(33m)とを含む。マスタデバイス(310)は、マスタ側クロック信号(CLKM)を生成するマスタ側クロック信号生成部(11)と、マスタ側クロック信号(CLKM)を所定の時間だけシフトしてシフトマスタ側クロック信号(17の出力)を出力する位相シフト回路(17)と、シフトマスタ側クロック信号(17の出力)とマスタ側クロック信号(CLKM)とのうちのいずれか一方を選択して選択クロック信号(71の出力)を出力するクロック信号切替回路(71)と、選択クロック信号(71の出力)に応答して、第4バス線(51m)を介して伝送される出力信号(33mの出力)をサンプリングする入力部(12m’)とを含む。選択データ(81の出力)として位相調整用データ(DPH S)が選択されたとき、選択クロック信号(71の出力)としてシフトマスタ側クロック信号(17の出力)が選択されるとともに、入力部(12m’)は、選択クロック信号(71の出力)と出力信号(33mの出力)とに基づいて位相調整指示信号(SADJ OUT)を出力する。位相調整回路(39)は、第5バス線(53)を介して伝送される位相調整指示信号(SADJ OUT)に基づいて、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)の位相を調整する。
【0027】
また、上述の複数のデータ伝送システムにおいて、更に、クロックバス(54)を備え、スレーブ側クロック信号生成部(31、40)とマスタ側クロック信号生成部(11)とには、クロックバス(54)を介してクロック信号(CLK)が供給されることが望ましい(図2、図9、図10、図11参照)。
【0028】
本発明のデータ伝送システムは、n(nは、2以上の自然数)個のスレーブデバイス(301〜30n)と、マスタデバイス(10)と、データバス(51)と、制御バス(53)と、タイミング基準信号伝送バス(551)とを備えている(図1参照)。n個のスレーブデバイス(301〜30n)のそれぞれは、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)を生成するスレーブ側クロック信号生成部(31、40)と、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)の位相を調整する位相調整回路(39)と、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)に応答して伝送データ信号(SD1 S→M〜SDm S→M)を出力する出力部(331〜33m)と、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)に応答してタイミング基準信号(SPH S→M)を出力するタイミング基準信号生成部(34)とを含む(図2参照)。マスタデバイス(10)は、マスタ側クロック信号(CLKM)を生成するマスタ側クロック信号生成部(CLKM)と、マスタ側クロック信号(CLKM)に応答して、データバス(51)を介して伝送されるn個のスレーブデバイス(301〜30n)の伝送データ信号(SD1 S→M〜SDm S→M)をサンプリングする入力部(121〜12m)と、タイミング基準信号伝送バス(55)を介して伝送されるn個のスレーブデバイス(301〜30n)からのタイミング基準信号(SPH S→M)のそれぞれとマスタ側クロック信号(CLKM)とに基づいて、n個のスレーブデバイス(301〜30n)へ位相調整指示信号(SADJ OUT)を出力する位相比較回路(18、19)とを含む。n個のスレーブデバイス(301〜30n)における位相調整回路(39)のそれぞれは、制御バス(53)を介して前記n個のスレーブデバイスのそれぞれに時分割で伝送される位相調整指示信号(SADJ OUT)に応答して(CLKS OUT)の位相を調整する。
【0029】
また、マスタデバイス(10)は、更に位相シフト回路(17)を含み、位相シフト回路(17)は、マスタ側クロック信号(CLKM)を受け、マスタ側クロック信号(CLKM)を所定の時間だけシフトして位相比較回路(18、19)に供給することが好ましい。
【0030】
このとき、当該データ伝送システムは、nの値を制御する制御回路(26)を更に備え、スレーブデバイス(130)は、位相調整用データ生成部(49)を更に含むことが好ましい(図9参照)。ここで位相調整用データ生成部(49)は、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)に応答して、n回(nは自然数)連続して出力される毎に異なる2つの値が繰り返されるように位相調整用データ(DPH S)を生成するものであり、制御回路(26)は、nの値を制御するものである。
【0031】
本発明によるデータ伝送システムは、n個のスレーブデバイス(330)と、マスタデバイス(310)と第4バス線(51m)と、第5バス線(53)とを備えている(図1、図11参照)。n個のスレーブデバイス(330)のそれぞれは、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)を生成するスレーブ側クロック信号生成部(31、40)と、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)の位相を制御する位相調整回路(39)と、伝送データ(Dm S)と位相調整用データ(DPH S)とのうちのいずれかを選択して選択データ(81の出力)を出力するデータ切替回路(81)と、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)に応答して、選択データ(81の出力)をサンプリングし、出力信号(33m’の出力)を出力する出力部(33m’)とを含む。マスタデバイス(310)は、マスタ側クロック信号(CLKM)を生成するマスタ側クロック信号生成部(11)と、マスタ側クロック信号(CLKM)を所定の時間だけシフトしてシフトマスタ側クロック信号(17の出力)を出力する位相シフト回路(17)と、シフトマスタ側クロック信号(17の出力)とマスタ側クロック信号(CLKM)とのうちのいずれか一方を選択して選択クロック信号(71の出力)を出力するクロック信号切替回路(71)と、選択クロック信号(71の出力)に応答して、第4バス線(51m)を介して伝送される出力信号(33m’の出力)をサンプリングする入力部(12m’)とを含む。選択データ(81の出力)として位相調整用データ(DPH S)が選択されたとき、選択クロック信号(71の出力)としてシフトマスタ側クロック信号(17の出力)が選択されるとともに、入力部(12m’)は、選択クロック信号(71の出力)と出力信号(33mの出力)とに基づいて位相調整指示信号(SADJ OUT)を出力する。n個のスレーブデバイス(330)における位相調整回路(39)のそれぞれは、制御バス(53)を介してn個のスレーブデバイス(330)のそれぞれに時分割で伝送される位相調整指示信号(SADJ OUT)に応答して(CLKS OUT)の位相を調整する。
【0032】
本発明によるデータ伝送システムは、マスタデバイス(10)とスレーブデバイス(30)と、第1バス線(52)と、第2バス線(552)とを備えている(図2参照)。マスタデバイス(10)は、マスタ側クロック信号(CLKM)を生成するマスタ側クロック信号生成部(11)と、マスタ側クロック信号(CLKM)に応答して伝送データ信号(SD1 M→S〜SDm M→S)を出力する出力部(151〜15m)と、マスタ側クロック信号(CLKM)に応答してタイミング基準信号(SPH M→S)を生成するタイミング基準信号生成部(16)とを含む。スレーブデバイス(30)は、スレーブ側クロック信号(CLKS IN)を生成するスレーブ側クロック信号生成部(31、42)と、スレーブ側クロック信号(CLKS IN)に応答して、第1バス線(52)を介して伝送される伝送データ信号(SD1 M→S〜SDm M→S)をサンプリングする入力部(371〜37m)と、第2バス線(552)を介して伝送されるタイミング基準信号(SPH M→S)とスレーブ側クロック信号(CLKS IN)とに基づいて位相調整指示信号(SADJ IN)を出力する位相比較回路(38)と、スレーブ側クロック信号(CLKS IN)の位相を制御する位相調整回路(41)とを含む。位相調整回路(41)は、位相調整指示信号(SADJ IN)に応答してスレーブ側クロック信号(CLKS IN)の位相を調整する。当該データ伝送システムでは、マスタ側クロック信号(CLKM)に基づいて、タイミング基準信号(SPH M→S)が生成され、そのタイミング基準信号(SPH M→S)に基づいて位相調整指示信号(SADJ IN)が生成され、更に位相調整指示信号(SADJ IN)に基づいて、スレーブ側クロック信号(CLKS IN)の位相が調整されることにより、データを伝送する際のセットアップ時間及びホールド時間のマージンが大きくなる。
【0033】
タイミング基準信号生成部(20)は、前記マスタ側クロック信号を所定の時間だけシフトしてシフトクロック信号(CLKM2)を出力する位相シフト回路(20)を備えていることが好ましい。
【0034】
このとき、タイミング基準信号生成部(20)は、更に、位相調整用データ(DPH M)を入力とし、位相調整データ(DPH M)をシフトクロック信号(CLKM2)に応答してサンプリングしてタイミング基準信号(SPH M→S)を生成するタイミング基準信号出力部(21)を備えていることが望ましい。
【0035】
このとき、マスタデバイス(110)は、更に、シフトクロック信号(CLKM2)に応答して、n回(nは自然数)連続して出力される毎に異なる2つの値が繰り返されるように位相調整用データ(DPH M)を生成する位相調整用データ生成部(27)と、nを制御する制御回路(26)とを含むことが望ましい。
【0036】
更にこのとき、制御回路(26)は、第1期間に、nをnINI(nINIは、2以上の自然数)と定め、且つ、第1期間の後の第2期間に、nを前記nINIよりも小さいnSTD(nSTDは自然数)と定めることが望ましい。
【0037】
更にこのとき、第1期間は、当該データ伝送システムの起動時から開始されることが望ましい。
【0038】
また、前記タイミング基準信号出力部(21)は、出力部(151〜15m)と、実質的に同一の回路構成を有することが好ましい。
【0039】
また、第1バス線(52)と第2バス線(552)とは、実質的に同一の配線長であることが好ましい。
【0040】
本発明によるデータ伝送システムは、マスタデバイス(310)と、スレーブデバイス(330)と、バス線(521)とを備えている(図11参照)。マスタデバイス(310)は、マスタ側クロック信号(CLKM)を生成するマスタ側クロック信号生成部(11)と、マスタ側クロック信号(CLKM)を所定の時間だけシフトしてシフトクロック信号(CLKM2)を出力する位相シフト回路(20)と、シフトクロック信号(CLKM2)とマスタ側クロック信号(CLKM)とのいずれか一方を選択して選択クロック信号(73の出力)として出力するクロック切替回路(73)と、位相調整用データ(DPH M)と伝送データ(D1 M)とのいずれか一方を選択データ(72の出力)として出力するデータ切替回路(72)と、選択クロック信号(73の出力)に応答して選択データ(72の出力)をサンプリングし、出力信号(151’の出力)を出力する出力部(151’)とを含む。スレーブデバイス(330)は、スレーブ側クロック信号(CLKS IN)を生成するスレーブ側クロック信号生成回路(31、42)と、スレーブ側クロック信号(CLKS IN)に応答して、バス線(521)を介して出力信号(151’の出力)が入力される入力部(371’)と、スレーブ側クロック信号(CLKS IN)の位相を制御する位相調整回路(41)とを含む。位相調整用データ(DPH M)が選択データ(72の出力)として選択されるとき、選択クロック信号(73の出力)としてシフトクロック信号(CLKM2)が選択されるとともに、入力部(371’)は、出力信号(151’の出力)とスレーブ側クロック信号(CLKS IN)とに基づいて位相調節指示信号(SADJ IN)を生成する。位相調整回路(41)は位相調節指示信号(SADJ IN)に応答してスレーブ側クロック信号(CLKS IN)の位相を調整する。
【0041】
このとき、当該データ伝送システムは、更に、クロックバス(34)を備え、マスタ側クロック信号生成部(11)及びスレーブ側クロック信号生成部(31、42)には、クロックバス(34)を介してクロック信号(CLK)が供給されることが望ましい。
【0042】
また、本発明のデータ伝送システムは、マスタデバイス(10)と、n(nは2以上の自然数)個のスレーブデバイス(301〜30m)と、データバス(52)と、タイミング基準信号伝送バス(552)とを備えている(図1参照)。マスタデバイス(10)は、マスタ側クロック信号(CLKM)を生成するマスタ側クロック信号生成部(11)と、マスタ側クロック信号(CLKM)に応答して伝送データ信号(SD1 M→S〜SDm M→S)を出力する出力部(151〜15m)と、マスタ側クロック信号(CLKM)に応答してタイミング基準信号(SPH M→S)を生成するタイミング基準信号生成部(16)とを含む(図2参照)。n個のスレーブデバイス(301〜30m)のそれぞれは、スレーブ側クロック信号(CLKS IN)を生成するスレーブ側クロック信号生成部(31、42)と、スレーブ側クロック信号(CLKS IN)に応答して、データバス(52)を介して伝送される伝送データ信号(SD1 M→S〜SDm M→S)をサンプリングする入力部(371〜37m)と、タイミング基準信号伝送バス(552)を介して伝送されるタイミング基準信号(SPH M→S)とスレーブ側クロック信号(CLKS IN)とに基づいて位相調整指示信号(SADJ IN)を出力する位相比較回路(38)と、スレーブ側クロック信号(CLKS IN)の位相を制御する位相調整回路(41)とを含む。n個のスレーブデバイス(301〜30m)における位相比較回路(38)は、それぞれ、タイミング基準信号伝送バス(552)を介して時分割に伝送されるタイミング基準信号(SPH M→S)に応答して位相調整指示信号(SADJ IN)を出力する。n個のスレーブデバイス(301〜30m)における位相調整回路(41)は、それぞれ、位相調整指示信号(SADJ IN)に基づいて、スレーブ側クロック信号(CLKS IN)の位相を調整する。
【0043】
本発明によるデータ伝送システムは、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)に同期して伝送データ信号(SD1 S→M〜SDm S→M)を出力するスレーブデバイス(30)と、伝送データ信号(SD1 S→M〜SDm S→M)を、マスタ側クロック信号(CLKM)が示すマスタ側サンプリングタイミングでサンプリングするマスタデバイス(10)とを含むデータ伝送システムである。当該データ伝送システムにおいて、スレーブデバイス(30)は、伝送データ信号(SD1 S→M〜SDm S→M)が遷移するデータ遷移タイミングとマスタ側サンプリングタイミングとが、所定のタイミング差になるように、スレーブ側クロック信号(CLKS OUT)の位相を調整する。
【0044】
本発明によるデータ伝送システムは、マスタ側クロック信号(CLKM)が示すマスタ側サンプリングタイミングで伝送データ信号(SD1 S→M〜SDm S→M)を出力するマスタデバイス(10)と、スレーブ側クロック信号(CLKS IN)が示すスレーブ側サンプリングタイミングで伝送データ信号(SD1 S →M〜SDm S→M)をサンプリングするスレーブデバイス(30)とを含むデータ伝送システムである。当該データ伝送システムにおいて、マスタデバイス(10)は、マスタ側サンプリングタイミングから所定のタイミング差だけずれた目標タイミングを示すタイミング基準信号(SPH M→S)を出力する。スレーブデバイス(30)は、スレーブ側サンプリングタイミングと目標タイミングとが実質的に一致するようにスレーブ側クロック信号(CLKS IN)の位相を調整する。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明による実施の形態のデータ伝送システムを説明する。
【0046】
実施の第1形態:
図1は、本発明の実施の第1形態のデータ伝送システムの構成を示す。当該データ伝送システムは、マスタデバイス10と、n個のスレーブデバイス301〜30nとを備えている。スレーブデバイス301〜30nは、総称して、スレーブデバイス30と記載される。マスタデバイス10とスレーブデバイス30とは、いずれも、入力バス51と、出力バス52と、レジスタ入出力バス53と、クロックライン54と、タイミング基準信号伝送バス55とに接続されている。クロックライン54には、クロック発生回路56が接続されている。クロック発生回路56は、クロックライン54にクロック信号CLKを供給する。
【0047】
図2は、マスタデバイス10と、スレーブデバイス30の構成を示す。マスタデバイス10は、内部クロック発生回路11、m個の入力回路121〜12m、タイミング比較回路13、レジスタ入出力回路14、m個の出力回路151〜15m、及びタイミング基準信号発生回路16を含む。タイミング比較回路13は、半データシフト回路17と分周回路18と位相比較用入力回路19とを含む。タイミング基準信号発生回路16は、半データシフト回路20とタイミング基準信号出力回路21とを含む。
【0048】
内部クロック発生回路11は、クロックライン54に接続され、クロック信号CLKが入力されている。内部クロック発生回路11は、クロック信号CLKを使用して、クロック信号CLKと実質的に同一の周波数を有するマスタ側クロック信号CLKMを発生する。
【0049】
入力回路121〜12m、タイミング比較回路13、及びレジスタ入出力回路14は、スレーブデバイス30が出力するデータを受け取る処理を行う回路群である。入力回路121〜12m、タイミング比較回路13、及びレジスタ入出力回路14は、マスタ側データ入力系10Aと総称される。
【0050】
出力回路151〜15mとタイミング基準信号発生回路16とは、スレーブデバイス30にデータを出力する処理を行う回路群である。出力回路151〜15mとタイミング基準信号発生回路16とは、マスタ側データ出力系10Bと総称される。
【0051】
スレーブデバイス30は、初段アンプ31と、スレーブ側出力用クロック生成回路32と、出力回路331〜33mと、タイミング基準信号出力回路34と、レジスタ入出力回路35と、スレーブ側入力用クロック生成回路36と、m個の入力回路371〜37mと、タイミング比較回路38とを含む。スレーブ側入力用クロック生成回路36は、カウンタ41と遅延回路42とを含む。タイミング比較回路38は、分周回路43と、位相比較用入力回路44とを含む。
【0052】
初段アンプ31は、クロックライン54に接続されている。初段アンプ31は、クロック信号CLKを使用して、クロック信号CLKと実質的に同一の周波数を有するスレーブ側クロック信号CLKSを発生する。スレーブ側クロック信号CLKSとマスタ側クロック信号CLKMとは、実質的に同一の周波数を有することになる。
【0053】
スレーブ側出力用クロック生成回路32と、出力回路331〜33mと、タイミング基準信号出力回路34と、レジスタ入出力回路35とは、マスタデバイス10にデータを伝送する処理を行う回路群である。スレーブ側出力用クロック生成回路32と、出力回路331〜33mと、タイミング基準信号出力回路34と、レジスタ入出力回路35とは、スレーブ側データ出力系30Aと総称される。
【0054】
スレーブ側入力用クロック生成回路36と、入力回路371〜37mと、タイミング比較回路38とは、マスタデバイス10が出力するデータを受け取る処理を行う回路群である。スレーブ側入力用クロック生成回路36と、入力回路371〜37mと、タイミング比較回路38とは、スレーブ側データ入力系30Bと総称される。
【0055】
まず、マスタデバイス10とスレーブデバイス30とに含まれる各回路のうち、スレーブデバイス30からマスタデバイス10にデータを伝送する動作に関連する回路群であるスレーブ側データ出力系30Aとマスタ側データ入力系10Aとについて説明する。
【0056】
スレーブ側データ出力系30Aのスレーブ側出力用クロック生成回路32は、スレーブ側クロック信号CLKSを遅延して、スレーブ側クロック信号CLKS OUTを生成する。スレーブ側出力用クロック生成回路32は、カウンタ39と遅延回路40とを含む。カウンタ39は、カウンタ値C1を保持する。遅延回路40は、カウンタ39が保持するカウンタ値C1に対応する遅延時間だけスレーブ側クロック信号CLKSを遅延し、スレーブ側クロック信号CLKS OUTとして出力する。遅延回路40は、カウンタ値C1が大きいほど、遅延時間を大きくする。スレーブ側クロック信号CLKS OUTは、出力回路331〜33mに供給される。
【0057】
出力回路331〜33mは、スレーブ側クロック信号CLKS OUTに同期してそれぞれデータD1 S〜Dm Sをサンプリングし、それぞれデータ信号SD1 S→M〜SDm S→Mを出力する。データD1 S〜Dm Sは、スレーブデバイス30からマスタデバイス10に伝送されるべきデータである。データD1 S〜Dm Sは、”0”又は”1”のいずれかの値をとる。出力回路331〜33mは、”0”であるデータD1 S〜Dm Sをサンプリングした場合、データ信号SD1 S→Mを”L”レベルにし、”1”であるデータD1 S〜Dm Sをサンプリングした場合、データ信号SD1 S→Mを”H”レベルにして出力する。データ信号SD1 S→M〜SDm S→Mが”H”レベルと”L”レベルとの間を遷移するタイミングは、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの立ち下がりエッジのタイミングに対して出力回路331〜33mの遅延時間Δt1だけ遅れたタイミングである。
【0058】
データD1 S〜Dm Sが”0”と”1”とが交互に繰り返されている場合、データ信号SD1 S→M〜SDm S→Mは、”H”レベルと”L”レベルの間を一定の時間間隔で遷移する。その時間間隔を、出力回路331〜33mの出力周期と定義する。この定義に従えば、出力回路331〜33mの出力周期は、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの立ち下がりエッジの時間間隔に等しい。
【0059】
出力回路331〜33mは、それぞれデータ信号SD1 S→M〜SDm S→Mを、それぞれ出力端子451〜45mに出力する。出力端子451〜45mは、入力バス51に含まれる入力バス信号線511〜51mに、それぞれ接続されている。入力バス信号線511〜51mは、それぞれデータ信号SD1 S→M〜SDm S→Mを、マスタデバイス10に伝送する。マスタデバイス10は、入力端子221〜22mを有する。入力端子221〜22mは、それぞれ、入力バス信号線511〜51mに接続されている。入力端子221〜22mには、それぞれ、データ信号SD1 S→M〜SDm S→Mが入力される。
【0060】
入力回路121〜12mは、スレーブデバイス30からマスタデバイス10に送信される伝送データD1 S〜Dm Sを受け取る。入力回路121〜12mは、マスタ側クロック信号CLKMが指示するサンプリングタイミングで、入力端子221〜22mに入力されるデータ信号SD1 S→M〜SDm S→Mをサンプリングする。入力回路121〜12mは、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジをトリガとしてデータ信号SD1 S→M〜SDm S→Mをサンプリングする。
【0061】
マスタ側クロック信号CLKMと、前述のスレーブ側クロック信号CLKS OUTとは、いずれも、クロック信号CLKに基づいて生成され、それらの周期は一致する。従って、入力回路121〜12mがデータ信号SD1 S→M〜SDm S→Mをサンプリングするサンプリング周期は、出力回路331〜33mの出力周期と一致する。入力回路121〜12mがデータ信号SD1 S→M〜SDm S→Mをサンプリングするサンプリング周期と、出力回路331〜33mの出力周期が一致することは、スレーブデバイス30からマスタデバイス10にデータを適切に伝送する上で重要である。ここで、入力回路121〜12mがデータ信号SD1 S→M〜SDm S→Mをサンプリングするサンプリング周期、即ち、出力回路331〜33mの出力周期を、以下では周期TS→Mと表記する。
【0062】
また、スレーブデバイス30からマスタデバイス10にデータを適切に伝送する場合、入力回路121〜12mがデータ信号SD1 S→M〜SDm S→Mをサンプリングする際のマスタ側クロック信号CLKMに対するセットアップ時間ts及びホールド時間thのマージンが確保されることが望ましい。そこで、当該データ伝送システムでは、セットアップ時間ts及びホールド時間thのマージンを確保するために、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相が、以下に述べられるようにして調整される。
【0063】
スレーブ側クロック信号CLKS OUTは、タイミング基準信号出力回路34に供給される。タイミング基準信号出力回路34は、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの立ち下がりエッジをトリガとして位相調整用データDPH Sをサンプリングし、タイミング基準信号SPH S→Mを出力する。位相調整用データDPH Sは、”0”と”1”とが、交互に繰り返されたデータである。位相調整用データDPH Sをサンプリングして生成されたタイミング基準信号SPH S→Mは、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの2分の1の周波数を有する信号になる。タイミング基準信号出力回路34は、タイミング基準信号SPH S→Mを、出力端子46に出力する。出力端子46は、タイミング基準信号伝送バス55に含まれるタイミング基準信号伝送バスライン551に接続されている。タイミング基準信号伝送バスライン551は、タイミング基準信号SPH S→Mをマスタデバイス10に伝送する。マスタデバイス10は、入力端子23を有する。入力端子23は、タイミング基準信号伝送バスライン551に接続されている。入力端子23には、タイミング基準信号SPH S→Mが入力される。
【0064】
タイミング基準信号SPH S→Mを生成するタイミング基準信号出力回路34は、データ信号SD1 S→M〜SDm S→Mをそれぞれ出力する出力回路331〜33mと、実質的に同一の回路構成を有する。更に、タイミング基準信号伝送バスライン551と、入力バス信号線511〜51mとは、実質的に同一の配線長を有し、同一の遅延時間を有する。
【0065】
これにより、入力端子221〜22mにおいて、データ信号SD1 S→M〜SDm S→Mが”L”レベルと”H”レベルとの間を遷移する遷移タイミングと、入力端子23において、タイミング基準信号SPH S→Mが”L”レベルと”H”レベルとの間を遷移する遷移タイミングとが、実質的に一致することになる。図3は、スレーブ側クロック信号CLKS OUT、データ信号SD1 S→M及びタイミング基準信号SPH S→Mの波形を示す。実質的に同一の構成を有するタイミング基準信号出力回路34と出力回路331〜33mとは、実質的に同一の遅延時間Δt1を有する。データ信号SD1 S→M及びタイミング基準信号SPH S→Mは、それぞれ出力端子451、出力端子46において、いずれも、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの立ち下がりエッジから遅延時間Δt1だけ遅れて”L”レベルと”H”レベルの間を遷移する。更に、タイミング基準信号伝送バスライン551と、入力バス信号線511とは、実質的に、同一の遅延時間Δt2を有する。入力バス信号線511により入力端子221に伝送されるデータ信号SD1 S→Mと、タイミング基準信号伝送バスライン551により入力端子23に伝送されるタイミング基準信号SPH S→Mとは、それぞれ入力端子221、入力端子23において、いずれもスレーブ側クロック信号CLKS OUTの立ち下がりエッジから遅延時間Δt1+Δt2だけ遅れて”L”レベルと”H”レベルの間を遷移する。このように、入力端子23に入力されたタイミング基準信号SPH S→Mが”L”レベルと”H”レベルとの間を遷移する遷移タイミングは、データ信号SD1 S→M〜SDm S→Mが”L”レベルと”H”レベルとの間を遷移する遷移タイミングと実質的に同一になる。
【0066】
タイミング比較回路13は、タイミング基準信号SPH S→Mとマスタ側クロック信号CLKMとに基づいて、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相を調整する指示をするための位相調整指示信号SADJ OUTを生成する。位相調整指示信号SADJ OUTは、レジスタ入出力回路14、レジスタ入出力バス53、及びレジスタ入出力回路35を介して、スレーブ側出力用クロック生成回路32のカウンタ39に入力される。
【0067】
カウンタ39は、位相調整指示信号SADJ OUTに基づいてそれが保持するカウンタ値C1を調整する。カウンタ39は、位相調整指示信号SADJ OUTが”1”であると、カウンタ値C1を小さくする。カウンタ値C1が小さくなると、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相は、早められる。カウンタ39は、位相調整指示信号SADJ OUTが”0”であると、カウンタ値C1を大きくする。カウンタ値C1が大きくなると、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相は、遅くされる。
【0068】
スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相は、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジのタイミングが、タイミング基準信号SPH S→Mが遷移するタイミングの中間にあるように定められる。なぜなら、入力回路121〜12mが、データ信号SD1 S→M〜SDm S→Mをサンプリングする場合、図4(c)に示されているように、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジのタイミングが、タイミング基準信号SPH S→Mが遷移するタイミングの中間にあるようにスレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相が定められれば、データ信号SD1 S→M〜SDm S→Mをサンプリングする際のセットアップ時間及びホールド時間のマージンが最大になるからである。
【0069】
タイミング比較回路13は、以下のような動作を行って、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジのタイミングが、タイミング基準信号SPH S→Mが遷移するタイミングの中間になるように位相調整指示信号SADJ OUTを生成する。
【0070】
タイミング比較回路13に含まれる半データシフト回路17は、マスタ側クロック信号CLKMを、サンプリング周期TS→Mの2分の1だけ遅延する。半データシフト回路17は、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジのタイミングと、タイミング基準信号SPH S→Mが遷移するタイミングの中間のタイミングとのタイミング差を設定する役割を果たす。半データシフト回路17は、そのタイミング差が、サンプリング周期TS→Mの2分の1になるように、マスタ側クロック信号CLKMを、サンプリング周期TS→Mの2分の1だけ遅延する。
【0071】
分周回路18は、遅延されたマスタ側クロック信号CLKMを分周し、マスタ側クロック信号CLKMの2分の1の周波数を有する分周クロック信号CLKM1を生成する。このようにして生成された分周クロック信号CLKM1は、図4に示されているように、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジの中間のタイミングで、”H”レベルと”L”レベルの間を遷移する。
【0072】
位相比較用入力回路19は、分周クロック信号CLKM1が”H”レベルから”L”レベルに立ち下がる時にタイミング基準信号SPH S→Mをサンプリングし、位相調整指示信号SADJ OUTを生成する。位相比較用入力回路19は、図4(a)に示されているように、タイミング基準信号SPH S→Mが”H”レベルであるときに分周クロック信号CLKM1が立ち下がると、位相調整指示信号SADJ OUTとして”1”を出力する。位相比較用入力回路19は、、図4(b)に示されているように、タイミング基準信号SPH S→Mが”L”レベルであるときに分周クロック信号CLKM1が立ち下がると、位相調整指示信号SADJ OUTとして”0”を出力する。このようにして生成されたタイミング基準信号SPH S→Mは、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジのタイミングが、タイミング基準信号SPH S→Mが遷移するタイミングの中間のタイミングよりも時間的に前か後かに対応して”1”又は”0”の値をとる。
【0073】
図4(a)に示されているように、タイミング基準信号SPH S→Mが遷移するタイミングの中間のタイミングが、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジのタイミングよりも時間的に遅い場合、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相は、早められる必要がある。何故なら、マスタ側クロック信号CLKMに対するタイミング基準信号SPH S→Mのセットアップ時間、即ち、マスタ側クロック信号CLKMに対するデータ信号SD1 S→Mのセットアップ時間tsが、ホールド時間thに比べて小さくなっているからである。この場合、位相比較用入力回路19は、位相調整指示信号SADJ OUTを”1”にして出力する。位相調整指示信号SADJ OUTが”1”であるのに対応して、カウンタ39は、カウンタ値C1を小さくする。カウンタ値C1が小さくなると、遅延回路40の遅延時間が小さくなり、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相が早められる。
【0074】
一方、図4(b)に示されているように、タイミング基準信号SPH S→Mが遷移するタイミングの中間のタイミングが、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジのタイミングよりも時間的に遅い場合、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相は、遅くされる必要がある。何故なら、マスタ側クロック信号CLKMに対するタイミング基準信号SPH S→Mのセットアップ時間、即ち、マスタ側クロック信号CLKMに対するデータ信号SD1 S→Mのセットアップ時間tsが、ホールド時間thに比べて大きくなっているからである。この場合、位相比較用入力回路19は、位相調整指示信号SADJ OUTを”0”にして出力する。位相調整指示信号SADJ OUTが”0”であるのに対応して、カウンタ39は、カウンタ値C1を大きくする。カウンタ値C1が大きくなると、遅延回路40の遅延時間が大きくなり、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相が早められる。
【0075】
更に、図4(c)に示されているように、タイミング基準信号SPH S→Mが遷移するタイミングの中間のタイミングが、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジのタイミングと実質的に一致する場合、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相は、そのままに維持されることが望ましい。この場合、分周クロック信号CLKM1が”H”レベルから”L”レベルに立ち下がるタイミングと、タイミング基準信号SPH S→Mが遷移するタイミングとが一致するため、位相比較用入力回路19が生成する位相調整指示信号SADJ OUTは、ランダムに”0”又は”1”になる。位相調整指示信号SADJ OUTが”0”になる確率と、位相調整指示信号SADJ OUTが”1”になる確率とは、概ね同じである。このような場合、カウンタ39は、カウンタ値C1を変更しない。
【0076】
このとき、タイミング基準信号SPH S→Mが遷移するタイミングの中間のタイミングが、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジのタイミングと実質的に一致し、位相調整指示信号SADJ OUTがランダムに”0”又は”1”になる場合と、タイミング基準信号SPH S→Mが遷移するタイミングの中間のタイミングが、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジのタイミングとずれて位相調整指示信号SADJ OUTが”0”又は”1”となる場合とは、区別されなくてはならない。そのためカウンタ39は、所定の回数だけ連続してタイミング基準信号SPH S→Mが”0”であるとき、カウンタ値C1を大きくする。更に、カウンタ39は、所定の回数だけ連続してタイミング基準信号SPH S→Mが”1”であるとき、カウンタ値C1を小さくする。
【0077】
スレーブ側出力用クロック生成回路32は、以上に述べられたようにして生成された位相調整指示信号SADJ OUTに基づいて、タイミング基準信号SPH S→Mが遷移するタイミングの中間のタイミングが、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジのタイミングと実質的に一致するようにスレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相を調整する。これにより、入力回路121〜12mがデータ信号SD1 S→M〜SDm S→Mをサンプリングする際のセットアップ時間及びホールド時間のマージンが最大にされ、スレーブデバイス30からマスタデバイス10にデータを伝送する際の信頼性が向上する。
【0078】
続いて、マスタデバイス10からスレーブデバイス30にデータを伝送する動作に関連する回路群であるマスタ側データ出力系10Bとスレーブ側データ入力系30Bとについて、図2を参照しながら説明する。
【0079】
出力回路151〜15mは、マスタ側クロック信号CLKMに同期してそれぞれデータD1 M〜Dm Mをサンプリングし、それぞれデータ信号SD1 M→S〜SDm M→Sを出力する。データD1 M〜Dm Mが”H”レベルと”L”レベルとの間を遷移するタイミングは、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジのタイミングに対して、出力回路151〜15mの遅延時間Δt1だけ遅れたタイミングである。
【0080】
データD1 M〜Dm Mが”0”と”1”とが交互に繰り返されている場合、データ信号SD1 M→S〜SDm M→Sは、”H”レベルと”L”レベルの間を一定の時間間隔で遷移する。その時間間隔を、出力回路151〜15mの出力周期と定義する。この定義に従えば、出力回路151〜15mの出力周期は、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジの時間間隔に等しい。
【0081】
出力回路151〜15mは、データ信号SD1 M→S〜SDm M→Sを、出力端子241〜24mに出力する。出力端子241〜24mは、出力バス52に含まれる出力バス信号線521〜52mに、それぞれ接続されている。出力バス信号線521〜52mは、それぞれデータ信号SD1 M→S〜SDm M→Sを、スレーブデバイス30に伝送する。スレーブデバイス30は、入力端子471〜47mを有する。入力端子471〜47mは、それぞれ、出力バス信号線521〜52mに接続されている。出力バス信号線521〜52mには、それぞれ、データ信号SD1 M→S〜SDm M→Sが入力される。
【0082】
入力回路371〜37mは、マスタデバイス10からスレーブデバイス30に送信される伝送データD1 M〜Dm Mを受け取る。入力回路371〜37mは、スレーブ側クロック信号CLKS INが指示するサンプリングタイミングで、入力端子471〜47mに入力されるデータ信号SD1 M→S〜SDm M→Sをサンプリングする。入力端子471〜47mは、スレーブ側クロック信号CLKS INの立ち下がりエッジをトリガとして、データ信号SD1 M→S〜SDm M→Sをサンプリングする。
【0083】
スレーブ側クロック信号CLKS INは、スレーブ側入力用クロック生成回路36によりスレーブ側クロック信号CLKSが遅延されることにより生成される。スレーブ側入力用クロック生成回路36は、カウンタ41と遅延回路42とを含む。カウンタ41は、カウンタ値C2を保持する。遅延回路42は、カウンタ41が保持するカウンタ値C2に対応する遅延時間だけスレーブ側クロック信号CLKSを遅延し、スレーブ側クロック信号CLKS INとして出力する。遅延回路42は、カウンタ値C2が大きいほど、遅延時間を大きくする。遅延回路42により生成されたスレーブ側クロック信号CLKS INは、入力回路371〜37mに出力される。入力回路371〜37mは、スレーブ側クロック信号CLKS INが立ち下がった時、データ信号SD1 M→S〜SDm M→Sをサンプリングする。
【0084】
マスタ側クロック信号CLKMと、前述のスレーブ側クロック信号CLKS INとは、いずれも、クロック信号CLKに基づいて生成され、それらの周期は一致する。従って、入力回路371〜37mがデータ信号SD1 M→S〜SDm M→Sをサンプリングするサンプリング周期は、出力回路151〜15mの出力周期と一致する。入力回路371〜37mがデータ信号SD1 M→S〜SDm M→Sをサンプリングするサンプリング周期と、出力回路151〜15mの出力周期とが一致することは、マスタデバイス10からスレーブデバイス30にデータを適切に伝送する上で重要である。入力回路371〜37mがデータ信号SD1 M→S〜SDm M→Sをサンプリングするサンプリング周期、即ち、出力回路151〜15mの出力周期は、以下、周期TM→Sと表記される。
【0085】
更に、マスタデバイス10からスレーブデバイス30にデータを適切に伝送するためには、入力回路371〜37mがデータ信号SD1 M→S〜SDm M→Sをサンプリングする際のセットアップ時間及びホールド時間のマージンが確保されることが望ましい。そこで、当該データ伝送システムでは、セットアップ時間及びホールド時間のマージンを確保するために、スレーブ側クロック信号CLKS INの位相が、以下に述べられるようにして調整される。
【0086】
マスタ側クロック信号CLKMは、タイミング基準信号発生回路16に供給される。タイミング基準信号発生回路16は、マスタ側クロック信号CLKMに基づいて、タイミング基準信号SPH M→Sを生成する。タイミング基準信号発生回路16は、半データシフト回路20とタイミング基準信号出力回路21とを含む。
【0087】
半データシフト回路20は、マスタ側クロック信号CLKMをサンプリング周期TM→Sの2分の1だけ遅延して遅延クロック信号CLKM2を生成する。
【0088】
タイミング基準信号出力回路21は、遅延クロック信号CLKM2の立ち下がりエッジをトリガとして位相調整用データDPH Mをサンプリングし、タイミング基準信号SPH M→Sを出力する。位相調整用データDPH Mは、”0”と”1”とが、交互に繰り返されたデータである。位相調整用データDPH Mをサンプリングして生成されたタイミング基準信号SPH M→Sは、マスタ側クロック信号CLKMの2分の1の周波数を有する信号になる。後述されるように、スレーブ側クロック信号CLKS INの位相は、このようにして生成されたタイミング基準信号SPH M→Sに基づいて調整される。
【0089】
タイミング基準信号出力回路21は、タイミング基準信号SPH M→Sを、出力端子25に出力する。出力端子25は、タイミング基準信号伝送バス55に含まれるタイミング基準信号伝送バスライン552に接続されている。タイミング基準信号伝送バスライン552は、タイミング基準信号SPH M→Sをスレーブデバイス30に伝送する。スレーブデバイス30は、入力端子48を有する。入力端子48は、タイミング基準信号伝送バスライン552に接続されている。入力端子48には、タイミング基準信号SPH M→Sが入力される。
【0090】
タイミング基準信号SPH M→Sを生成するタイミング基準信号出力回路21は、データ信号SD1 M→S〜SDm M→Sをそれぞれ出力する出力回路151〜15mと、実質的に同一の回路構成を有する。更に、タイミング基準信号伝送バスライン552と、出力バス信号線521〜52mとは、実質的に同一の配線長を有し、同一の遅延時間を有する。
【0091】
これにより、入力端子48において、タイミング基準信号SPH M→Sが”L”レベルと”H”レベルとの間を遷移する遷移タイミングは、入力回路371〜37mがデータ信号SD1 M→S〜SDm M→Sをサンプリングする際のセットアップ時間及びホールド時間のマージンが最も大きくなるタイミングを示すことになる。
【0092】
図5は、マスタ側クロック信号CLKM、データ信号SD1 M→S及びタイミング基準信号SPH M→Sの波形を示す。実質的に同一の構成を有するタイミング基準信号出力回路21と出力回路151〜15mとは、実質的に同一の遅延時間Δt1を有する。データ信号SD1 M→Sは、出力端子241において、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジから遅延時間Δt1だけ遅れて”L”レベルと”H”レベルの間を遷移する。タイミング基準信号SPH M→Sは、出力端子25において、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジから、時間(TM→S/2)+Δt1だけ遅れて”L”レベルと”H”レベルの間を遷移する。TM→Sは、前述されているように、出力回路151〜15m及び入力回路371〜37mのサンプリング周期である。出力端子241においてデータ信号SD1 M→Sが、”L”レベルと”H”レベルの間を遷移するタイミングと、出力端子25においてタイミング基準信号SPH M→Sが”L”レベルと”H”レベルの間を遷移するタイミングとは、サンプリング周期TM→S/2だけずれている。
【0093】
更に、タイミング基準信号伝送バスライン552と、入力バス信号線521とは、実質的に、同一の遅延時間Δt2を有する。入力バス信号線511により入力端子471に伝送されるデータ信号SD1 M→Sは、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジから遅延時間Δt1+Δt2だけ遅れて”L”レベルと”H”レベルとの間を遷移する。一方、タイミング基準信号SPH M→Sは、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジから、時間(TM→S/2)+Δt1+Δt2だけ遅れて”L”レベルと”H”レベルとの間を遷移する。従って、入力端子471においてデータ信号SD1 M→Sが、”L”レベルと”H”レベルの間を遷移するタイミングと、入力端子48においてタイミング基準信号SPH M→Sが”L”レベルと”H”レベルの間を遷移するタイミングとは、サンプリング周期TM→S/2だけずれている。データ信号SD1 M→Sが”L”レベルと”H”レベルの間を遷移するタイミングからサンプリング周期TM→Sの半分だけずれているタイミングで、入力回路371がデータ信号SD1 M→Sをサンプリングすると、セットアップ時間ts及びホールド時間thのマージンは、最大になる。このように、入力端子48においてタイミング基準信号SPH M→Sが”L”レベルと”H”レベルの間を遷移するタイミングで、入力回路371〜37mがデータ信号SD1 M→S〜SDm M→Sをサンプリングすることにより、サンプリングの際のセットアップ時間及びホールド時間のマージンが最も大きくなる。
【0094】
データ信号SD1 M→Sが、”L”レベルと”H”レベルの間を遷移するタイミングと、タイミング基準信号SPH M→Sが”L”レベルと”H”レベルの間を遷移するタイミングとのタイミング差は、半データシフト回路20の遅延時間により定まる。半データシフト回路20の遅延時間がサンプリング周期TM→Sの半分であることにより、そのタイミング差は、サンプリング周期TM→Sの半分になる。
【0095】
図2に示されているように、タイミング比較回路38は、スレーブ側クロック信号CLKS INとタイミング基準信号SPH M→Sとに基づいて、スレーブ側クロック信号CLKS INの位相を調整する指示をするための位相調整指示信号SADJ INを生成し、スレーブ側入力用クロック生成回路36に出力する。スレーブ側入力用クロック生成回路36のカウンタ41は、位相調整指示信号SADJ INに基づいて、それが保持するカウンタ値C2を調整する。カウンタ41は、位相調整指示信号SADJ INが”0”であると、カウンタ値C2を小さくする。カウンタ値C2が小さくなると、スレーブ側クロック信号CLKS INの位相は、早められる。カウンタ41は、位相調整指示信号SADJ OUTが”1”であると、カウンタ値C2を大きくする。カウンタ値C2が大きくなると、スレーブ側クロック信号CLKS INの位相は、遅くされる。
【0096】
スレーブ側クロック信号CLKS INの位相は、スレーブ側クロック信号CLKS INの立ち下がりエッジのタイミングが、タイミング基準信号SPH M→Sが”L”レベルと”H”レベルとの間を遷移するタイミングに一致するように定められる。これにより、入力回路371〜37mが、スレーブ側クロック信号CLKS INによりデータデータ信号SD1 M→S〜SDm M→Sをサンプリングする際、セットアップ時間及びホールド時間は、ともに最大になる。
【0097】
タイミング比較回路38は、以下のような動作を行って、スレーブ側クロック信号CLKS INの立ち下がりエッジのタイミングが、タイミング基準信号SPH M→Sが”L”レベルと”H”レベルとの間を遷移するタイミングに一致するように、位相調整指示信号SADJ INを生成する。
【0098】
タイミング比較回路38に含まれる分周回路43は、スレーブ側クロック信号CLKS INを分周し、スレーブ側クロック信号CLKS INの2分の1の周波数を有する分周クロック信号CLKS IN1を生成する。位相比較用入力回路44は、分周クロック信号CLKS IN1が”H”レベルから”L”レベルに立ち下がる時にタイミング基準信号SPH M→Sをサンプリングし、位相調整指示信号SADJ INを生成する。位相比較用入力回路44は、図6に示されているように、タイミング基準信号SPH M→Sが”H”レベルであるときに分周クロック信号CLKM1が立ち下がると、位相調整指示信号SADJ INとして”1”を出力する。また、位相比較用入力回路44は、タイミング基準信号SPH M→Sが”L”レベルであるときに分周クロック信号CLKS IN1が立ち下がると、位相調整指示信号SADJ INとして”0”を出力する。このようにして生成されたタイミング基準信号SPH M→Sは、スレーブ側クロック信号CLKS INの立ち下がりエッジのタイミングが、タイミング基準信号SPH M→Sが遷移するタイミングよりも時間的に前か後かに対応して”1”又は”0”の値をとる。
【0099】
図6に示されているように、タイミング基準信号SPH M→Sが遷移するタイミングが、分周クロック信号CLKS IN1の立ち下がりエッジのタイミングよりも時間的に遅い場合、スレーブ側クロック信号CLKS INの位相は、遅くされる必要がある。この場合、位相比較用入力回路44は、位相調整指示信号SADJ INを”1”にして出力する。位相調整指示信号SADJ INが”1”であるのに対応して、カウンタ41は、カウンタ値C2を増加する。カウンタ値C2が大きくなると、遅延回路42の遅延時間が大きくなり、スレーブ側クロック信号CLKS INの位相が遅くされる。スレーブ側クロック信号CLKS INの位相は、位相調整信号SPH M→Sが遷移するタイミングが、分周クロック信号CLKS IN1の立ち下がりエッジのタイミングと一致するように調節される。
【0100】
タイミング基準信号SPH M→Sが遷移するタイミングの中間のタイミングが、スレーブ側クロック信号CLKS INの立ち下がりエッジのタイミングよりも時間的に早い場合、位相比較用入力回路44は、位相調整指示信号SADJ INを”0”にして出力する。SADJ INが”0”であるのに対応して、カウンタ41は、カウンタ値C2を減少する。カウンタ値C2が小さくなると、遅延回路42の遅延時間が小さくなり、スレーブ側クロック信号CLKS INの位相が早められる。これにより、スレーブ側クロック信号CLKS INの位相は、SPH M→Sが遷移するタイミングが、分周クロック信号CLKS IN1の立ち下がりエッジのタイミングと一致するように調節される。
【0101】
また、タイミング基準信号SPH M→Sが遷移するタイミングが、分周クロック信号CLKS IN1の立ち下がりエッジのタイミングと実質的に一致する場合、位相比較用入力回路44が生成する位相調整指示信号SADJ INは、ランダムに”0”又は”1”になる。スレーブ側クロック信号CLKS INの位相はそのままに維持される。
【0102】
このとき、タイミング基準信号SPH M→Sが遷移するタイミングが、分周クロック信号CLKS IN1の立ち下がりエッジのタイミングと実質的に一致することにより位相調整指示信号SADJ INがランダムに”0”又は”1”になる場合と、タイミング基準信号SPH M→Sが遷移するタイミングが、分周クロック信号CLKS IN1の立ち下がりエッジのタイミングとずれることにより位相調整指示信号SADJ INが”0”又は”1”となる場合とを区別するために、カウンタ41は、所定の回数だけ連続してタイミング基準信号SPH M→Sが”0”であるとき、カウンタ値C2を小さくする。更に、カウンタ41は、所定の回数だけ連続してタイミング基準信号SPH M→Sが”1”であるとき、カウンタ値C2を大きくする。
【0103】
スレーブ側入力用クロック生成回路36は、以上に述べられたようにして生成された位相調整指示信号SADJ INに基づいて、タイミング基準信号SPH M →Sが遷移するタイミングと分周クロック信号CLKS IN1の立ち下がりエッジのタイミングとが実質的に一致するようにスレーブ側クロック信号CLKS INの位相を調整する。これにより、入力回路371〜37mがデータ信号SD1 M→S〜SDm M→Sをサンプリングする際のセットアップ時間及びホールド時間のマージンが最大にされ、マスタデバイス10からスレーブデバイス30にデータを伝送する際の信頼性が向上する。
【0104】
以上に説明されたように、本実施の形態のデータ転送システムでは、スレーブデバイス30からマスターデバイス10にデータが伝送される場合、タイミング基準信号SPH S→Mが”L”レベルと”H”レベルとの間を遷移するタイミングと、マスタ側クロック信号CLKMとが立ち下がるタイミングとの差に基づいて生成される位相調整指示信号SADJ OUTに基づいて、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相が調整される。これにより、入力回路121〜12mが、データ信号SD1 S→M〜SDm S→Mを、マスタ側クロック信号CLKMでサンプリングする際のセットアップ時間及びホールド時間のマージンを最大にすることができる。
【0105】
更に、本実施の形態のデータ転送システムでは、マスタデバイス10からスレーブデバイス30にデータが伝送される場合、タイミング基準信号SPH M→Sが遷移するタイミングと分周クロック信号CLKS IN1とが立ち下がるタイミングとの差から生成される位相調整指示信号SADJ INに基づいて、スレーブ側クロック信号CLKS INの位相が調整される。これにより、入力回路371〜37mが、データ信号SD1 M→S〜SDm M→Sをスレーブ側クロック信号CLKS INでサンプリングする際のセットアップ時間及びホールド時間のマージンを最大にすることができる。
【0106】
このとき、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相の調整と、スレーブ側クロック信号CLKS INの位相の調整とは、スレーブデバイス30毎に独立して行われる。これにより、スレーブデバイス30に含まれる初段アンプ31の特性にバラツキがあっても、そのバラツキが、上述のセットアップ時間及びホールド時間のマージンに影響することはない。更に、初段アンプ31の特性が、動作温度や、供給される電源電圧の動作条件によって変動しても、その変動が上述のセットアップ時間及びホールド時間のマージンに影響することはない。
【0107】
このとき、半データシフト回路17がマスタデバイス10に設けられていることにより、スレーブデバイス30の特性バラツキが、入力回路121〜12mが、データ信号SD1 S→M〜SDm S→Mをサンプリングする際のセットアップ時間及びホールド時間のマージンの劣化に結びつきにくくなる。仮に、半データシフト回路17に相当する回路が、スレーブデバイス30のそれぞれに設けられているとする。この場合、スレーブデバイス30の特性のバラツキが、そのまま、セットアップ時間及びホールド時間のマージンの劣化に結びつく。このように、半データシフト回路17がマスタデバイス10に設けられていることは、セットアップ時間及びホールド時間のマージンの確保に寄与する。
【0108】
同様の理由から、半データシフト回路20がマスタデバイス10に設けられていることが、スレーブデバイス30の特性バラツキが、入力回路371〜37mが、データ信号SD1 M→S〜SDm M→Sをサンプリングする際のセットアップ時間及びホールド時間のマージンの劣化を招きにくくする。
【0109】
スレーブ側クロック信号CLKS OUT及びスレーブ側クロック信号CLKS INとの位相の調整に使用されるタイミング基準信号SPH S→M及びタイミング基準信号SPH M→Sは、いずれのスレーブデバイス30に伝送されるものであっても、また、いずれのスレーブデバイス30からマスタデバイス10に伝送られるものであっても、共通のタイミング基準信号伝送バス55を介して伝送される。各スレーブデバイス30からのタイミング基準信号SPH S→Mの伝送と、各スレーブデバイス30へのタイミング基準信号SPH M→Sの伝送とは、時分割で行われる。
【0110】
図7に示されているように、まず、マスタデバイス10とスレーブデバイス301との間で、タイミング基準信号SPH S→M及びタイミング基準信号SPH M→Sの伝送が行われ、スレーブデバイス301のスレーブ側クロック信号CLKS OUT及びスレーブ側クロック信号CLKS INの位相の調整が行われる。続いて、マスタデバイス10とスレーブデバイス302との間で、タイミング基準信号SPH S→M及びタイミング基準信号SPH M→Sの伝送が行われ、スレーブデバイス302のスレーブ側クロック信号CLKS OUT及びスレーブ側クロック信号CLKS INの位相の調整が行われる。以下同様に、マスタデバイス10と他のスレーブデバイス30との間で、順次に、SPH S→M及びタイミング基準信号SPH M→Sの伝送が行われ、他のスレーブデバイス30のスレーブ側クロック信号CLKS OUT及びスレーブ側クロック信号CLKS INの位相の調整が行われる。
【0111】
このように、各スレーブデバイス30からのタイミング基準信号SPH S→Mの伝送と、各スレーブデバイス30へのタイミング基準信号SPH M→Sの伝送とが、時分割で行われることは、マスターデバイス10と、スレーブデバイス30との間の配線の数を減少する点で有効である。
【0112】
なお、本実施の形態では、上述されているとおり、タイミング基準信号SPH S→Mを生成するのに使用される位相調整用データDPH Sは、”0”と”1”とが交互に繰り返されている。ここで位相調整用データDPH Sは、連続したn1個の”0”と、連続したn1個の”1”とが交互に繰り返されるものであれば、上述の位相調整用データDPH Sに限られない。ここで、n1は1以上の自然数である。このとき、タイミング基準信号SPH S→Mは、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの2×n1分の1の周波数を有することになる。更に、分周回路18は、マスタ側クロック信号CLKMを2×n1分の1の周波数に分周したものを分周クロック信号CLKM1として出力する分周回路に置換される。
【0113】
同様に、タイミング基準信号SPH M→Sを生成するのに使用される位相調整用データDPH Mは、”連続したn2個の”0”と、連続したn2個の”1”とが交互に繰り返されるものであれば、上述の位相調整用データDPH Mに限られない。ここでn2は、1以上の自然数である。このとき、分周回路43は、スレーブ側クロック信号CLKS INを2×n2分の1の周波数に分周したものを分周クロック信号CLKS IN1として出力する分周回路に置換される。
【0114】
また、本実施の形態のデータ伝送システムにおいては、上述されているように、マスタデバイス10とスレーブデバイス30とにそれぞれ含まれる出力回路151〜15m及び出力回路301〜30mは、クロック信号の立ち下がりエッジをトリガとしてデータをサンプリングするとともに、それらに接続されている出力端子へ出力する。一方、マスタデバイス10及びスレーブデバイス30に含まれる入力回路121〜12m及び入力回路371〜37mは、クロック信号の立ち下がりエッジをトリガとして入力端子に入力された信号をサンプリングするとともに、それらに接続されている内部回路に、その入力信号を出力する。出力回路151〜15m、出力回路301〜30m、入力回路121〜12m及び入力回路371〜37mは、いずれも、それらの遅延時間を考慮に入れなければ、データのサンプリングとそのデータの出力を同時に行う入出力回路である。出力回路151〜15m、出力回路301〜30m、入力回路121〜12m及び入力回路371〜37mは、このような入出力回路に限定されない。
【0115】
他の形態として、出力回路151〜15m、出力回路301〜30m、入力回路121〜12m及び入力回路371〜37mには、フリップフロップからなるラッチ回路が使用されることが可能である。この場合、出力回路151〜15m、出力回路301〜30m、入力回路121〜12m及び入力回路371〜37mは、クロック信号の立ち下がりエッジに同期して出力すべき新しいデータを取り込むと同時に、既に取り込んである前のデータを出力することになる。これは、前述された本実施の形態において、出力回路151〜15m、出力回路301〜30m、入力回路121〜12m及び入力回路371〜37mの遅延時間Δt1が、マスタ側クロック信号CLKM及びスレーブ側クロック信号CLKSの立ち下がりエッジの時間間隔に一致する場合に相当する。
【0116】
更に他の形態として、マスタデバイス10に含まれる入力回路121〜12m及び出力回路151〜15m、並びに、スレーブデバイス30に含まれる入力回路371〜37m及び出力回路331〜33mがサンプリングを行うタイミングは、立ち上がりエッジと、立ち下がりエッジの両方をトリガとすることが可能である。この場合、サンプリング周期TS→M、TM→Sは、時間的に最近接する立ち上がりエッジと立ち下がりエッジとの時間間隔になる。更に、マスタデバイス10に含まれる入力回路121〜12m及び出力回路151〜15m、並びに、スレーブデバイス30に含まれる入力回路371〜37m及び出力回路331〜33mがサンプリングを行うタイミングは、立ち上がりエッジをトリガとすることも可能である。
【0117】
実施の第2形態:
図9に示されている実施の第2形態のデータ伝送システムは、実施の第1形態のデータ伝送システムと、同様の構成を有する。実施の第2形態のデータ伝送システムでは、上述の実施の形態の位相調整用データDPH S、DPH Mが、当該データ伝送システムの状況に応じて可変とされる点で、実施の第1形態のデータ伝送システムと異なる。これに伴い、マスタデバイス10がマスタデバイス110に置換され、更にスレーブデバイス30がスレーブデバイス130に置換される。
【0118】
マスタデバイス110は、マスタデバイス10に、制御回路26と位相調整用データ生成回路27とが追加される構成を有する。マスタデバイス110の他の部分の構成は、マスタデバイス10と同一であり、その構成要素には同一の符号が付されている。スレーブデバイス130は、スレーブデバイス30に、位相調整用データ生成回路49が追加される構成を有する。スレーブデバイス130の他の部分の構成は、スレーブデバイス30と同一であり、その構成要素には同一の符号が付されている。
【0119】
本実施の形態では、タイミング基準信号SPH S→Mを生成するためにタイミング基準信号出力回路34に入力される位相調整用データDPH Sは、連続したn1個の”0”と、連続したn1個の”1”とが交互に繰り返されたデータである。ここでn1は、自然数である。
【0120】
制御回路26は、上述のn1を定める。制御回路26は、上述のn1を指定する信号である位相調整用データ指示信号SINI S→Mを生成する。位相調整用データ指示信号SINI S→Mは、レジスタ入出力回路14、レジスタ入出力バス53、レジスタ入出力回路35を介して、位相調整用データ生成回路49に伝送される。位相調整用データ生成回路49は、位相調整用データ指示信号SINI S→Mに応答して、連続したn1個の”0”と、連続したn1個の”1”とが交互に繰り返された位相調整用データDPH Sを生成し、タイミング基準信号出力回路34に出力する。
【0121】
制御回路26は、更に、上述のn1を分周回路18に伝達する分周指示信号SDIV S→Mを生成する。分周回路18は、分周指示信号SDIV S→Mに応答してマスタ側クロック信号CLKMを分周し、マスタ側クロック信号CLKMの周波数の2×n1分の1の周波数を有する分周クロック信号CLKM1を生成する。分周回路18は、分周クロック信号CLKM1を位相比較用入力回路19に出力する。
【0122】
同様に、タイミング基準信号SPH M→Sを生成するために出力端子21に入力される位相調整用データDPH Mは、連続したn2個の”0”と、連続したn2個の”1”とが交互に繰り返されたデータである。ここでn2は自然数である。
【0123】
制御回路26は、上述のn2を定める。制御回路26は、上述のn1を指定する信号である位相調整用データ指示信号SINI M→Sを生成して位相調整用データ生成回路27に出力する。位相調整用データ生成回路27は、位相調整用データ指示信号SINI M→Sに応答して、連続したn2個の”0”と、連続したn2個の”1”とが交互に繰り返された位相調整用データDPH Mを生成し、タイミング基準信号出力回路21に出力する。
【0124】
制御回路26は、更に、上述のn2を分周回路43に伝達する分周指示信号SDIV M→Sを生成する。分周指示信号SDIV M→Sは、レジスタ入出力回路14、レジスタ入出力バス53、及びレジスタ入出力回路35を介して、分周回路43に伝達される。分周回路43は、分周指示信号SDIV M→Sに応答してスレーブ側クロック信号CLKS INを分周し、スレーブ側クロック信号CLKS INの周波数の2×n2分の1の周波数を有する分周クロック信号CLKS IN1を生成する。
【0125】
制御回路26が定めるn1とn2とは、いずれも可変である。制御回路26は、本実施の形態のデータ伝送システムが起動された直後には、n1をn1 INIと定める。その後、所定の時間が経過すると、制御回路26は、n1をn1 STDに定める。このとき、制御回路26は、
n1 STD<n1 INI,
となるように、n1を定める。
【0126】
このようにn1が定められることは、以下に述べられている技術的意義を有する。上述のn1は、それが小さいほど、タイミング基準信号SPH S→Mとマスタ側クロック信号CLKMとの位相の比較の頻度が大きくなり、スレーブ側クロック信号CLKS OUTが調整されるレスポンスが良くなる。その一方で、n1が小さいと、以下に述べられるような問題も発生し得る。
【0127】
遅延回路40が、スレーブ側クロック信号CLKSを遅延する遅延時間は、なるべく小さいことが望ましい。なぜなら、スレーブ側クロック信号CLKS OUTを生成する遅延回路40が発生し得る遅延時間は、回路上の制約からある程度上限があるからである。
【0128】
しかしながら、図8(a)に示されているように、タイミング基準信号SPH S→Mが立ち下がるタイミングが、分周クロック信号CLKM1が立ち下がるタイミングから、時間n1×TS→Mよりも大きく遅れている場合には、遅延回路40によって不必要な遅延時間が発生される事態が起こり得る。ここでTS→Mは、上述されているように、入力回路121〜12mがデータ信号SD1 S→M〜SDm S→Mをサンプリングするときのサンプリング周期である。
【0129】
図8(a)は、n1=1であるときにおいて、タイミング基準信号SPH S→Mが立ち下がるタイミングが、分周クロック信号CLKM1が立ち下がるタイミングから、時間TS→Mよりも大きく遅れている場合に、位相調整指示信号SADJ OUTが生成される過程を示している。この場合、タイミング基準信号SPH S→Mが立ち下がるタイミングが、分周クロック信号CLKM1が立ち下がるタイミングから遅れているのにもかかわらず、位相調整指示信号SADJ OUTは、スレーブ側出力用クロック生成回路32にスレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相を遅らせる指示をする”0”となって出力される。これにより、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相遅れは大きくされ、本来スレーブ側クロック信号CLKS OUTが有すべき位相から、ちょうど、一サンプリング周期TS→Mだけ遅れた位相でスレーブ側クロック信号CLKS OUTは安定する。このように、本来有するべき位相から、ちょうど、一サンプリング周期TS→Mだけ遅れた位相でスレーブ側クロック信号CLKS OUTが安定することは、安定するまでの時間が必要以上にかかるため好ましくない。
【0130】
タイミング基準信号SPH S→Mが立ち下がるタイミングと、分周クロック信号CLKM1が立ち下がるタイミングとの差が、時間n1×TS→Mよりも小さい場合には、このような事態は発生しない。例えば、図8(b)は、n1=2であるときにおいて、分周クロック信号CLKM1が立ち下がるタイミングからのタイミング基準信号SPH S→Mが立ち下がるタイミングの遅れが、時間TS→ Mよりも大きく、且つ、時間2×TS→Mよりも小さい場合に、位相調整指示信号SADJ OUTが生成される過程を示している。この場合、図8(b)に位相調整指示信号SADJ OUTは、スレーブ側出力用クロック生成回路32にスレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相を進ませる指示をする”1”となって出力される。スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相遅れは小さくされ、本来スレーブ側クロック信号CLKS OUTが有すべき位相で安定する。このように、前述のn1が大きくなることにより、タイミング基準信号SPH S→Mが立ち下がるタイミングと分周クロック信号CLKM1が立ち下がるタイミングとの差の許容範囲が大きくなる。タイミング基準信号SPH S→Mが立ち下がるタイミングと分周クロック信号CLKM1が立ち下がるタイミングとの差の許容範囲を重視する場合には、n1は大きく定められることが望ましい。
【0131】
本実施の形態のデータ伝送システムでは、それが起動された直後には、n1がn1 INIと定められ、その後、所定の時間が経過すると、n1はn1 INIより小さいn1 STDに定められる。これにより、スレーブ側クロック信号CLKS INが調整されるレスポンスを早くすることと、タイミング基準信号SPH M→Sが立ち下がるタイミングと分周クロック信号CLKS IN1が立ち下がるタイミングとの差の許容範囲を大きくすることとの両立が図られている。
【0132】
本実施の形態のデータ伝送システムが起動された直後では、タイミング基準信号SPH S→Mが立ち下がるタイミングと分周クロック信号CLKM1が立ち下がるタイミングとが大きくずれている可能性がある。そこで、n1は、n1 STDよりも大きいn1 INIに定められる。これにより、タイミング基準信号SPH S→Mが立ち下がるタイミングと分周クロック信号CLKM1が立ち下がるタイミングとが大きくずれていることによって遅延回路40に不必要な遅延時間が発生することが防がれる。n1がn1 INIに定められた状態で、所定の時間だけスレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相が調整され、タイミング基準信号SPH S→Mが立ち下がるタイミングと分周クロック信号CLKM1が立ち下がるタイミングとは、概ね一致する状態になる。
【0133】
その後、制御回路26は、n1をn1 INIよりも小さいn1 STDに定める。n1がn1 STDに定められると、スレーブ側クロック信号CLKS OUTが調整されるレスポンスがより早くなる。このように、以上に説明されているように、実施の第2形態では、スレーブ側クロック信号CLKS OUTが調整されるレスポンスを早くすることと、タイミング基準信号SPH S→Mが立ち下がるタイミングと分周クロック信号CLKM1が立ち下がるタイミングとの差の許容範囲を大きくすることとの両立が図られている。
【0134】
このとき、スレーブ側クロック信号CLKS OUTが調整されるレスポンスをより早くする観点から、n1 STDは、1であることが望ましい。
【0135】
n2についても同様の議論は成立する。即ち、スレーブ側クロック信号CLKS INが調整されるレスポンスを重視する場合には、n2が小さく定められ、タイミング基準信号SPH M→Sが立ち下がるタイミングと分周クロック信号CLKS IN1が立ち下がるタイミングとの差の許容範囲を重視する場合には、n2が大きく定められることが望ましい。
【0136】
そこで、制御回路26は、本実施の形態のデータ伝送システムが起動された直後には、n2をn2 INIと定める。その後、所定の時間が経過すると、制御回路26は、n2をn2 STDに定める。このとき、制御回路26は、
n2 STD<n2 INI,
となるように、n2を定める。このようにn2が定められることにより、実施の第2形態では、スレーブ側クロック信号CLKS INが調整されるレスポンスを早くすることと、タイミング基準信号SPH M→Sが立ち下がるタイミングと分周クロック信号CLKS IN1が立ち下がるタイミングとの差の許容範囲を大きくすることとの両立が図られている。
【0137】
このとき、スレーブ側クロック信号CLKS INが調整されるレスポンスをより早くする観点から、n2 STDは、1であることが望ましい。
【0138】
実施の第3形態:
実施の第3形態のデータ伝送システムは、実施の第1形態のデータ伝送システムと、ほぼ同様の構成を有する。実施の第3形態のデータ伝送システムは、実施の第1形態のマスタデバイス10に、シフト量調整回路28とシフト量調整回路29とが追加された構成を有する。シフト量調整回路28とシフト量調整回路29とが追加されたマスタデバイス10は、以後、マスタデバイス210と記載される。
【0139】
実施の第3形態のデータ伝送システムの他の部分の構成は、実施の第1形態のデータ伝送システムと同一であり、その構成要素には、同一の符号が付されている。
【0140】
シフト量調整回路28は、シフト量Δtd S→Mだけマスタ側クロック信号CLKMをシフトする。シフトされたマスタ側クロック信号CLKMは、半データシフト回路17に入力される。マスタ側クロック信号CLKMは、半データシフト回路17とシフト量調整回路28とにより、(TS→M/2)+Δtd S→Mだけシフトされる。ここで、シフト量Δtd S→Mは、正負いずれの値も取り得る。これにより、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジのタイミングに対し、タイミング基準信号SPH S→Mが遷移するタイミングの中間のタイミングが、シフト量Δtd S→Mだけ時間的にずれているように、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相が調整される。
【0141】
このように、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相が調整されることにより、マスタデバイス10がスレーブデバイス30からデータを受け取るときの信頼性が向上することがある。スレーブデバイス30から送信されるデータ信号SD1 S→M〜SDm S→Mをサンプリングする入力回路121〜12mは、マスタ側クロック信号CLKMの立ち下がりエッジのタイミングが、タイミング基準信号SPH S→Mが遷移するタイミングの中間のタイミングよりもわずかにずれる方が、より確実にデータ信号SD1 S→M〜SDm S→Mをサンプリングできる場合がある。このシフト量Δtd S→Mは、マスタ側クロック信号CLKMに対するデータ信号SD1 S→M〜SDm S→Mのセットアップ・ホールド時間を微調整することを可能とし、もって、マスタデバイス10がスレーブデバイス30からデータを受け取るときの信頼性が向上されている。
【0142】
シフト量調整回路29は、シフト量Δtd M→Sだけマスタ側クロック信号CLKMをシフトする。シフトされたマスタ側クロック信号CLKMは、半データシフト回路20に入力される。マスタ側クロック信号CLKMは、半データシフト回路20とシフト量調整回路29とにより、(TM→S/2)+Δtd M→Sだけシフトされる。これにより、スレーブ側クロック信号CLKS INの立ち下がりエッジのタイミングが、タイミング基準信号SPH M→Sが遷移するタイミングから、シフト量Δtd M→Sだけ時間的に早くなるように、スレーブ側クロック信号CLKS INの位相が調整される。入力回路121〜12mと同様に、データ信号SD1 M→S〜SDm M→Sをサンプリングする入力回路371〜37mも、スレーブ側クロック信号CLKS INの立ち下がりエッジのタイミングが、タイミング基準信号SPH M→Sが遷移するタイミングの中間のタイミングよりもわずかにずれる方が、より確実にデータ信号SD1 M→S〜SDm M→Sをサンプリングできる場合がある。このシフト量Δtd S→Mは、スレーブ側クロック信号CLKS INに対するデータ信号SD1 M→S〜SDm M→Sのセットアップ・ホールド時間を微調整することを可能とし、もって、スレーブデバイス30がマスタデバイス10からデータを受け取るときの信頼性が向上されている。
【0143】
実施の第4形態:
図11に示されている実施の第4形態のデータ伝送システムは、実施の第1形態のデータ伝送システムとほぼ同様の構成を有する。実施の第4形態のデータ伝送システムでは、タイミング基準信号SPH S→M、及びタイミング基準信号SPH M→Sを伝送する専用のタイミング基準信号伝送バス55が設けられず、入力バス51と出力バス52との一部が、タイミング基準信号SPH S→Mとタイミング基準信号SPH M→Sとを伝送するのに使用される。
【0144】
これに伴い、スレーブデバイス30には、タイミング基準信号SPH S→Mを生成するタイミング基準信号出力回路34は設けられず、代わりにデータ切替回路81が設けられる。データ切替回路81は、伝送データDm Sと位相調整用データDPH Sとのうちのいずれかを選択的に出力回路33mに出力する。出力回路33mは、データ信号SDm S→Mを生成するのに加え、実施の第1形態ではタイミング基準信号出力回路34が行っていたタイミング基準信号SPH S→Mを発生する役割を果たす。タイミング基準信号SPH S→Mを発生する役割を果たす出力回路33mは、以下、出力回路33m’と記載される。
【0145】
更に、マスタデバイス10には、位相調整指示信号SADJ OUTを生成する位相比較用入力回路19は設けられず、代わりにクロック切替回路71が設けられる。クロック切替回路71は、マスタ側クロック信号CLKMと分周クロック信号CLKM1とのうちのいずれかを選択的に入力回路12mに出力する。入力回路12mは、データ信号SDm S→Mをサンプリングするのに加え、分周クロック信号CLKM1でタイミング基準信号SPH S→Mをサンプリングし、位相調整指示信号SADJ OUTを生成する役割を果たす。位相調整指示信号SADJ OUTを生成する役割を果たす入力回路12mは、以下、入力回路12m’と記載される。
【0146】
更に、マスタデバイス10には、タイミング基準信号SPH M→Sを生成するタイミング基準信号出力回路21は設けられず、代わりにデータ切替回路72とクロック切替回路73とが設けられる。データ切替回路72は、位相調整用データDPH Mと伝送データD1 Mのうちのいずれかを選択的に出力回路151に出力する。クロック切替回路73は、マスタ側クロック信号CLKMと遅延クロック信号CLKM2のうちのいずれかを選択的に出力回路151に出力する。出力回路151は、データ信号SD1 M→Sを生成するのに加え、実施の第1形態ではタイミング基準信号出力回路21が行っていたタイミング基準信号SPH M→Sを発生する役割を果たす。タイミング基準信号SPH M→Sを発生する役割を果たす出力回路151は、以下、出力回路151’と記載される。
【0147】
更に、スレーブデバイス30には、位相調整指示信号SADJ INを生成する位相比較用入力回路44は設けられず、代わりにクロック切替回路82が設けられる。クロック切替回路82は、スレーブ側クロック信号CLKS INと分周クロック信号CLKS IN1とのうちのいずれかを入力回路371に選択的に出力する。入力回路371は、データ信号SDm S→Mをサンプリングするのに加え、分周クロック信号CLKS IN1に同期してタイミング基準信号SPH M→Sをサンプリングし、位相調整指示信号SADJ INを生成する役割を果たす。位相調整指示信号SADJ INを生成する役割を果たす入力回路371は、以下、入力回路371’と記載される。
【0148】
以上に述べられたように、構成が変更されたマスターデバイス10と、スレーブデバイス30とは、以後、それぞれ、マスターデバイス310とスレーブデバイス330と記載される。
【0149】
実施の第4形態では、スレーブデバイス330からマスタデバイス310に伝送データD1 S〜Dm Sを伝送することと、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相を調整することとは、排他的に行われる。
【0150】
スレーブデバイス330からマスタデバイス310に伝送データD1 S〜Dm Sを伝送する場合、出力回路331〜33m−1は、スレーブ側クロック信号CLKS OUTに同期してそれぞれ伝送データD1 S〜Dm−1 Sをサンプリングし、データ信号SD1 S→M〜SD(m−1) S→Mを生成する。このときデータ切替回路81は、伝送データDm Sを出力回路33m’に出力する。出力回路33m’は、スレーブ側クロック信号CLKS OUTに同期して伝送データDm Sをサンプリングし、データ信号SDm S→Mを生成する。データ信号SD1 S→M〜SDm S→Mは、マスタデバイス310に伝送される。マスタデバイス310に含まれるクロック切替回路71は、マスタ側クロック信号CLKMと分周クロック信号CLKM1とのうちのマスタ側クロック信号CLKMを入力回路12m’に供給する。入力回路121〜12m−1と入力回路12m’は、マスタ側クロック信号CLKMに同期してデータ信号SD1 S→M〜SDm−1 S→Mをサンプリングし、伝送データD1 S〜Dm Sを受け取る。
【0151】
一方、CLKS OUTの位相を調整する場合、データ切替回路81は、位相調整用データDPH Sを出力回路33m’に出力する。出力回路33m’は、スレーブ側クロック信号CLKS OUTに同期して位相調整用データDPH Sをサンプリングし、タイミング基準信号SPH S→Mを生成する。タイミング基準信号SPH S→Mは、入力回路12m’に伝送される。クロック切替回路71は、マスタ側クロック信号CLKMと分周クロック信号CLKM1とのうちの分周クロック信号CLKM1を入力回路12m’に供給する。入力回路12m’は、分周クロック信号CLKM1に同期してタイミング基準信号SPH S→Mをサンプリングし、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相を調整する指示を行う位相調整指示信号SADJ OUTを生成する。位相調整指示信号SADJ OUTは、レジスタ入出力回路14、レジスタ入出力バス53、及びレジスタ入出力回路35を介して、スレーブ側出力用クロック生成回路32に伝送される。位相調整指示信号SADJ OUTに基づいて、スレーブ側出力用クロック生成回路32は、スレーブ側クロック信号CLKS OUTの位相の調整を行う。
【0152】
また、実施の第4形態では、マスタデバイス310からスレーブデバイス330に伝送データD1 M〜Dm Mを伝送することと、スレーブ側クロック信号CLKS INの位相を調整することとは、排他的に行われる。
【0153】
マスタデバイス310からスレーブデバイス330に伝送データD1 M〜Dm Mを伝送する場合、出力回路152〜15mは、マスタ側クロック信号CLKMに同期して、それぞれ伝送データD2 M〜Dm Mをサンプリングし、データ信号SD2 M→S〜SDm M→Sを生成する。このときデータ切替回路72は、伝送データD1 Sを出力回路151’に出力する。更にクロック切替回路73は、マスタ側クロック信号CLKMと遅延クロック信号CLKM2とのうちのマスタ側クロック信号CLKMを出力回路151’に供給する。出力回路151’は、マスタ側クロック信号CLKMに同期して伝送データD1 Mをサンプリングし、データ信号SD1 M→Sを生成する。生成されたデータ信号SD1 M→S〜SDm M→Sは、スレーブデバイス330に伝送される。スレーブデバイス330に含まれるクロック切替回路82は、スレーブ側クロック信号CLKS INと分周クロック信号CLKS IN1とのうちのスレーブ側クロック信号CLKS INを入力回路371に供給する。入力回路371〜37mは、スレーブ側クロック信号CLKS INに同期してデータ信号SD1 M→S〜SDm M→Sをサンプリングし、伝送データD1 M〜Dm Mを受け取る。
【0154】
一方、クロック信号CLKS INの位相を調整する場合、データ切替回路72は、位相調整用データDPH Mを出力回路151’に出力する。更に、クロック切替回路73は、マスタ側クロック信号CLKMと遅延クロック信号CLKM2とのうちの遅延クロック信号CLKM2を出力回路151’に供給する。出力回路151’は、遅延クロック信号CLKM2に同期して位相調整用データDPH Mをサンプリングし、タイミング基準信号SPH M→Sを生成する。タイミング基準信号SPH M→Sは、入力回路371’に伝送される。このときクロック切替回路82は、スレーブ側クロック信号CLKS INと分周クロック信号CLKS IN1とのうちの分周クロック信号CLKS IN1を入力回路371’に供給する。入力回路371’は、分周クロック信号CLKS IN1に同期してタイミング基準信号SPH M→Sをサンプリングし、スレーブ側クロック信号CLKS INの位相を調整する指示を行う位相調整指示信号SADJ INを生成する。位相調整指示信号SADJ INは、スレーブ側入力用クロック生成回路36に入力される。位相調整指示信号SADJ INに基づいて、スレーブ側入力用クロック生成回路36は、スレーブ側クロック信号CLKS INの位相の調整を行う。
【0155】
実施の第4形態のデータ伝送システムは、タイミング基準信号SPH S→Mとタイミング基準信号SPH M→Sとを伝送するタイミング基準信号伝送バス55を設ける必要がない点で、実施の第1形態のデータ伝送システムよりも好ましい。
【0156】
【発明の効果】
本発明により、マスターデバイスとスレーブデバイスとの間でデータの転送を行うデータ伝送システムであって、データを伝送する際のセットアップ時間及びホールド時間のマージンが大きいデータ伝送システムが提供される。
【0157】
また、本発明により、マスターデバイスとスレーブデバイスとの間でデータの転送を行うデータ伝送システムであって、スレーブデバイスの特性のばらつきによってセットアップ時間及びホールド時間のマージンが減少しにくいデータ伝送システムが提供される。
【0158】
また、本発明により、マスターデバイスとスレーブデバイスとの間でデータの転送を行うデータ伝送システムであって、動作条件の変化によってセットアップ時間及びホールド時間のマージンが減少しにくいデータ伝送システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施の形態のデータ伝送システムを示す。
【図2】図2は、本発明の実施の第1形態のマスタデバイス10とスレーブデバイス30を示す。
【図3】図3は、データ信号SD1 S→Mと、タイミング基準信号SPH S→Mの波形を示す。
【図4】図4は、位相調整指示信号SADJ OUTが生成される過程を示す。
【図5】図5は、データ信号SD1 M→Sと、タイミング基準信号SPH M→Sの波形を示す。
【図6】図6は、位相調整指示信号SADJ INが生成される過程を示す。
【図7】図7は、各スレーブデバイス30の位相が調整される過程を示す。
【図8】図8は、n1=1の場合と、n1=2の場合とのそれぞれについて、位相調整指示信号SADJ OUTが生成される過程を示す。
【図9】図9は、実施の第2形態のマスタデバイス110とスレーブデバイス130を示す。
【図10】図10は、実施の第3形態のマスタデバイス210とスレーブデバイス230を示す。
【図11】図11は、実施の第4形態のマスタデバイス310とスレーブデバイス330を示す。
【図12】図12は、従来の高速バスシステムを示す。
【図13】図13は、従来の高速バスシステムに含まれるスレーブデバイス5012を示す。
【符号の説明】
10、110、210、310:マスタデバイス
11:内部クロック発生回路
121〜12m、12m’:入力回路
13:タイミング比較回路
14:レジスタ入出力回路
151〜15m、151’:出力回路
16:タイミング基準信号発生回路
17:半データシフト回路
18:分周回路
19:位相比較用入力回路
20:半データシフト回路
21:位相基準信号出力回路
221〜22m、23:入力端子
241〜24m、25:出力端子
26:制御回路
27:位相調整用データ生成回路
28、29:遅延調整回路
30(301〜30n)、130、230、330:スレーブデバイス
31:初段アンプ
32:スレーブ側出力用クロック生成回路
331〜33m、33m’:出力回路
34:タイミング基準信号出力回路
35:レジスタ入出力回路
36:スレーブ側入力用クロック生成回路
371〜37m、371’:入力回路
38:タイミング比較回路
39、41:カウンタ
40、42:遅延回路
43:分周回路
44:位相比較用入力回路
451〜45m、46:出力端子
471〜47m、48:入力端子
49:位相調整用データ生成回路
51:入力バス
52:出力バス
53:レジスタ入出力バス
54:クロックライン
55:位相調整用バス
56:クロック発生回路
71、73、82:クロック切替回路
72、81:データ切替回路
Claims (34)
- スレーブデバイスと、
マスタデバイスと
第1バス線と、
第2バス線と、
第3バス線
とを備え、
前記スレーブデバイスは、
スレーブ側クロック信号を生成するスレーブ側クロック信号生成部と、
前記スレーブ側クロック信号の位相を制御する位相調整回路と、
前記スレーブ側クロック信号に応答して伝送データ信号を出力する出力部と、
前記スレーブ側クロック信号に応答して、タイミング基準信号を出力するタイミング基準信号生成部
とを含み、
前記マスタデバイスは、
マスタ側クロック信号を生成するマスタ側クロック信号生成部と、
前記マスタ側クロック信号に応答して、前記第1バス線を介して伝送される前記伝送データ信号をサンプリングする入力部と、
前記第2バス線により伝送される前記タイミング基準信号と前記マスタ側クロック信号とに基づいて位相調整指示信号を生成する位相比較回路
とを含み、
前記位相調整回路は、前記第3バス線を介して伝送される前記位相調整指示信号に応答して前記スレーブ側クロック信号の位相を調整する
データ伝送システム。 - 請求項1に記載のデータ伝送システムにおいて、
前記タイミング基準信号生成部は、位相調整用データを入力とし、前記位相調整用データを前記スレーブ側クロック信号に応答してサンプリングして前記タイミング基準信号を生成する
データ伝送システム。 - 請求項1又は請求項2に記載のデータ伝送システムにおいて、
前記マスタデバイスは、更に位相シフト回路を含み、
前記位相シフト回路は、前記マスタ側クロック信号を受け、前記マスタ側クロック信号を所定の時間だけシフトして前記位相比較回路に供給する
データ伝送システム。 - 請求項1から請求項3のいずれか一に記載のデータ伝送システムにおいて、
前記スレーブデバイスは、更に、
前記スレーブ側クロック信号に応答して、n回(nは自然数)連続して出力される毎に異なる2つの値が繰り返されるように前記位相調整用データを生成する位相調整用データ生成部と、
前記nの値を制御する制御回路
とを含む
データ伝送システム。 - 請求項4に記載のデータ伝送システムにおいて、
前記制御回路は、第1期間に、前記nをnINI(nINIは、2以上の自然数)と定め、且つ、前記第1期間の後の第2期間に、前記nを前記nINIよりも小さいnSTD(nSTDは自然数)と定める
データ伝送システム。 - 請求項5に記載のデータ伝送システムにおいて、
前記第1期間は、当該データ伝送システムの起動時から開始される
データ伝送システム。 - 請求項2に記載のデータ伝送システムにおいて、
前記タイミング基準信号生成部は、前記出力部と、実質的に同一の回路構成を有する
データ伝送システム。 - 請求項1に記載のデータ伝送システムにおいて、
前記第1バス線と前記第2バス線とは、実質的に同一の配線長である
データ伝送システム。 - スレーブデバイスと、
マスタデバイスと
第1バス線と、
第2バス線
とを備え、
前記スレーブデバイスは、
スレーブ側クロック信号を生成するスレーブ側クロック信号生成部と、
前記スレーブ側クロック信号の位相を制御する位相調整回路と、
伝送データと位相調整用データとのうちのいずれかを選択し、選択データとして出力するデータ切替回路と、
前記スレーブ側クロック信号に応答して前記選択データをサンプリングし、出力信号を出力する出力部
とを含み、
前記マスタデバイスは、
マスタ側クロック信号を生成するマスタ側クロック信号生成部と、
前記マスタ側クロック信号を所定の時間だけシフトしてシフトマスタ側クロック信号を出力する位相シフト回路と、
前記シフトマスタ側クロック信号と前記マスタ側クロック信号とのうちのいずれか一方を選択し、選択クロック信号として出力するクロック信号切替回路と、
前記選択クロック信号に応答して、前記第1バス線を介して伝送される前記出力信号をサンプリングする入力部
とを含み、
前記選択データとして前記位相調整用データが選択されたとき、前記選択クロック信号として前記シフトマスタ側クロック信号が選択されるとともに、前記入力部は、前記選択クロック信号と前記出力信号とに基づいて位相調整指示信号を出力し、
前記位相調整回路は、前記第2バス線を介して伝送される前記位相調整指示信号に基づいて、前記位相を調整する
データ伝送システム。 - 請求項1から請求項9のいずれか一の請求項に記載のデータ伝送システムにおいて、
更に、クロックバスを備え、
前記スレーブ側クロック信号生成部と前記マスタ側クロック信号生成部とには、前記クロックバスを介してクロック信号が供給される
データ伝送システム。 - n(nは、2以上の自然数)個のスレーブデバイスと、
マスタデバイスと、
データバスと、
制御バスと、
タイミング基準信号伝送バス
とを備え、
前記n個のスレーブデバイスのそれぞれは、
スレーブ側クロック信号を生成するスレーブ側クロック信号生成部と、
前記スレーブ側クロック信号の位相を調整する位相調整回路と、
前記スレーブ側クロック信号に応答して伝送データ信号を出力する出力部と、
前記スレーブ側クロック信号に応答してタイミング基準信号を出力するタイミング基準信号生成部
とを含み、
前記マスタデバイスは、
マスタ側クロック信号を生成するマスタ側クロック信号生成部と、
前記マスタ側クロック信号に応答して、前記データバスを介して伝送される前記n個のスレーブデバイスの前記伝送データ信号をサンプリングする入力部と、
前記タイミング基準信号伝送バスを介して伝送される前記n個のスレーブデバイスからの前記タイミング基準信号のそれぞれと前記マスタ側クロック信号とに基づいて、前記n個のスレーブデバイスへ位相調整指示信号を出力する位相比較回路
とを含み、
前記n個のスレーブデバイスにおける位相調整回路のそれぞれは、前記制御バスを介して前記n個のスレーブデバイスのそれぞれに時分割で伝送される前記位相調整指示信号に応答して前記位相を調整する
データ伝送システム。 - 請求項11に記載のデータ伝送システムにおいて、
前記n個のスレーブデバイスのそれぞれは、更に、
前記スレーブ側クロック信号に応答して、m回(mは自然数)連続して出力される毎に異なる2つの値が繰り返されるように前記位相調整用データを生成する位相調整用データ生成部と、
前記mを制御する制御回路
とを含む
データ伝送システム。 - 請求項11又は請求項12のいずれかに記載のデータ伝送システムにおいて、
前記マスタデバイスは、更に位相シフト回路を含み、
前記位相シフト回路は、前記マスタ側クロック信号を受け、前記マスタ側クロック信号を所定の時間だけシフトして前記位相比較回路に供給する
データ伝送システム。 - n(nは、2以上の自然数)個のスレーブデバイスと、
マスタデバイスと
データバスと、
制御バス
とを備え、
前記n個のスレーブデバイスのそれぞれは、
スレーブ側クロック信号を生成するスレーブ側クロック信号生成部と、
前記スレーブ側クロック信号の位相を制御する位相調整回路と、
伝送データと位相調整用データとのうちのいずれかを選択して選択データを出力するデータ切替回路と、
前記スレーブ側クロック信号に応答して前記選択データをサンプリングし、出力信号を出力する出力部
とを含み、
前記マスタデバイスは、
マスタ側クロック信号を生成するマスタ側クロック信号生成部と、
前記マスタ側クロック信号を所定の時間だけシフトしてシフトマスタ側クロック信号を出力する位相シフト回路と、
前記シフトマスタ側クロック信号と前記マスタ側クロック信号とのうちのいずれか一方を選択して選択クロック信号を出力するクロック信号切替回路と、
前記選択クロック信号に応答して、前記データバスを介して伝送される前記出力信号をサンプリングする入力部
とを含み、
前記選択データとして前記位相調整用データが選択されたとき、前記選択クロック信号として前記シフトマスタ側クロック信号が選択されるとともに、前記入力部は、前記選択クロック信号と前記出力信号とに基づいて前記n個のスレーブデバイスのそれぞれに位相調整指示信号を時分割で出力し、
前記n個のスレーブデバイスにおける前記位相調整回路のそれぞれは、前記制御バスを介して伝送される前記位相調整指示信号に基づいて、前記位相を調整する
データ伝送システム。 - マスタ側クロック信号を生成するマスタ側クロック信号生成部と、
前記マスタ側クロック信号を所定の時間だけシフトしてシフトクロック信号を出力する位相シフト回路と、
伝送データ信号が入力される第1端子と、
前記伝送データ信号と同期したタイミング基準信号が入力される第2端子と、
前記マスタ側クロック信号に応答して、前記伝送データ信号をサンプリングする入力部と、
前記シフトクロック信号と前記タイミング基準信号とに基づいて、前記伝送データ信号の送出元へ送付すべき位相調整指示信号を生成し、第3端子に出力する位相比較回路
とを備える
データ伝送システム用マスタデバイス。 - スレーブ側クロック信号を生成するスレーブ側クロック信号生成部と、
前記スレーブ側クロック信号の位相を調整する位相調整回路と、
前記スレーブ側クロック信号に応答して、伝送データ信号を第1端子に出力する出力部と、
前記スレーブ側クロック信号に応答してタイミング基準信号を第2端子に出力するタイミング基準信号生成部
とを備え、
前記位相調整回路は、第3端子に入力された制御信号に基づいて、前記位相を調整し、
前記タイミング基準信号生成部は、位相調整用データを入力とし、且つ、前記位相調整用データを前記スレーブ側クロック信号に応答してサンプリングして前記タイミング基準信号を生成する
データ伝送システム用スレーブデバイス。 - 請求項16のデータ伝送システム用スレーブデバイスにおいて、
更に、
前記スレーブ側クロック信号に応答して、n回(nは自然数)連続して出力される毎に異なる2つの値が繰り返されるように前記位相調整用データを生成する位相調整用データ生成部と、
前記nを制御する制御回路
とを含む
データ伝送システム用スレーブデバイス。 - マスタデバイスと
スレーブデバイスと、
第1バス線と、
第2バス線
とを備え、
前記マスタデバイスは、
マスタ側クロック信号を生成するマスタ側クロック信号生成部と、
前記マスタ側クロック信号に応答して伝送データ信号を出力する出力部と、
前記マスタ側クロック信号に応答してタイミング基準信号を生成するタイミング基準信号生成部
とを含み、
前記スレーブデバイスは、
スレーブ側クロック信号を生成するスレーブ側クロック信号生成部と、
前記スレーブ側クロック信号に応答して、前記第1バス線を介して伝送される前記伝送データ信号をサンプリングする入力部と、
前記第2バス線を介して伝送される前記タイミング基準信号と前記スレーブ側クロック信号とに基づいて位相調整指示信号を出力する位相比較回路と、
前記スレーブ側クロック信号の位相を制御する位相調整回路
とを含み、
前記位相調整回路は、前記位相調整指示信号に応答して前記位相を調整する
データ伝送システム。 - 請求項18に記載のデータ伝送システムにおいて、
前記タイミング基準信号生成部は、前記マスタ側クロック信号を所定の時間だけシフトしてシフトクロック信号を出力する位相シフト回路を備えている
データ伝送システム。 - 請求項19に記載のデータ伝送システムにおいて、
前記タイミング基準信号生成部は、更に、
位相調整用データを入力とし、前記位相調整データを前記シフトクロック信号に応答してサンプリングして前記タイミング基準信号を生成するタイミング基準信号出力部を備えている
データ伝送システム。 - 請求項20に記載のデータ伝送システムにおいて、
前記マスタデバイスは、
更に、
前記シフトクロック信号に応答して、n回(nは自然数)連続して出力される毎に異なる2つの値が繰り返されるように前記位相調整用データを生成する位相調整用データ生成部と、
前記nを制御する制御回路
とを含む
データ伝送システム。 - 請求項21に記載のデータ伝送システムにおいて、
前記制御回路は、第1期間に、前記nをnINI(nINIは、2以上の自然数)と定め、且つ、前記第1期間の後の第2期間に、前記nを前記nINIよりも小さいnSTD(nSTDは自然数)と定める
データ伝送システム。 - 請求項22に記載のデータ伝送システムにおいて、
前記第1期間は、当該データ伝送システムの起動時から開始される
データ伝送システム。 - 請求項20のデータ伝送システムにおいて、
前記タイミング基準信号出力部は、前記出力部と、実質的に同一の回路構成を有する
データ伝送システム。 - 請求項18のデータ伝送システムにおいて、
前記第1バス線と前記第2バス線とは、実質的に同一の配線長である
データ伝送システム。 - マスタデバイスと、
スレーブデバイスと、
バス線と、
とを備え、
前記マスタデバイスは、
マスタ側クロック信号を生成するマスタ側クロック信号生成部と、
前記マスタ側クロック信号を所定の時間だけシフトしてシフトクロック信号を出力する位相シフト回路と、
前記シフトクロック信号と前記マスタ側クロック信号とのいずれか一方を選択して選択クロック信号として出力するクロック切替回路と、
位相調整用データと伝送データとのいずれか一方を選択データとして出力するデータ切替回路と、
前記選択クロック信号に応答して前記選択データをサンプリングし、出力信号を出力する出力部とを含み、
前記スレーブデバイスは、
スレーブ側クロック信号を生成するスレーブ側クロック信号生成回路と、
前記スレーブ側クロック信号に応答して、前記バス線を介して前記出力信号が入力される入力部と
前記スレーブ側クロック信号の位相を制御する位相調整回路
とを含み、
前記位相調整用データが前記選択データとして選択されるとき、前記選択クロック信号として前記シフトクロック信号が選択され、且つ、前記入力部は、前記出力信号と前記スレーブ側クロック信号とに基づいて位相調節指示信号を生成し、
前記位相調整回路は前記位相調節指示信号に応答して前記位相を調整する
データ伝送システム。 - 請求項26のデータ伝送システムにおいて、
更に、クロックバスを備え、
前記マスタ側クロック信号生成部及び前記スレーブ側クロック信号生成部には、前記クロックバスを介してクロック信号が供給される
データ伝送システム。 - マスタデバイスと、
n(nは2以上の自然数)個のスレーブデバイスと、
データバスと、
タイミング基準信号伝送バス
とを備え、
前記マスタデバイスは、
マスタ側クロック信号を生成するマスタ側クロック信号生成部と、
前記マスタ側クロック信号に応答して伝送データ信号を出力する出力部と、
前記マスタ側クロック信号に応答してタイミング基準信号を生成するタイミング基準信号生成部
とを含み、
前記n個のスレーブデバイスのそれぞれは、
スレーブ側クロック信号を生成するスレーブ側クロック信号生成部と、
前記スレーブ側クロック信号に応答して、前記データバスを介して伝送される前記伝送データ信号をサンプリングする入力部と、
前記タイミング基準信号伝送バスを介して伝送される前記タイミング基準信号と前記スレーブ側クロック信号とに基づいて位相調整指示信号を出力する位相比較回路と、
前記スレーブ側クロック信号の位相を制御する位相調整回路
とを含み、
前記n個のスレーブデバイスにおける前記位相比較回路は、それぞれ、前記タイミング基準信号伝送バスを介して時分割に伝送される前記タイミング基準信号に応答してそれぞれ前記位相調整指示信号を出力し、
前記n個のスレーブデバイスにおける前記位相調整回路は、それぞれ、前記位相調整指示信号に基づいて前記位相を調整する
データ伝送システム。 - マスタ側クロック信号を生成するマスタ側クロック信号生成部と、
前記マスタ側クロック信号を所定の時間だけシフトしてシフトクロック信号を出力する位相シフト回路と、
前記マスタ側クロック信号に応答して伝送データ信号を第1端子に出力する出力回路と、
前記シフトクロック信号に応答して、前記伝送データ信号に対して前記時間だけシフトされたタイミング基準信号を第2端子に出力するタイミング基準信号生成部
とを備える
データ伝送システム用マスタデバイス。 - 請求項29に記載のデータ伝送システム用マスタデバイスにおいて、
前記タイミング基準信号生成部は、位相調整用データを入力とし、且つ、前記位相調整用データを前記シフトクロック信号に応答してサンプリングして前記タイミング基準信号を生成する
データ伝送システム用マスタデバイス。 - 請求項30に記載のデータ伝送システム用マスタデバイスにおいて、
更に、前記シフトクロック信号に応答して、n回(nは自然数)連続して出力される毎に、異なる2つの値が繰り返されるように前記位相調整用データを生成する位相調整用データ生成部と
前記nを制御する制御回路
とを備えている
データ伝送システム用マスタデバイス。 - スレーブ側クロック信号を生成するスレーブ側クロック信号生成部と、
前記スレーブ側クロック信号の位相を制御する位相調整部と、
伝送データ信号が入力される第1端子と、
前記伝送データ信号と同期したタイミング基準信号が入力される第2端子と、
前記スレーブ側クロック信号に応答して、前記伝送データ信号をサンプリングする入力部と、
前記スレーブ側クロック信号と前記タイミング基準信号とに基づいて位相調整指示信号を生成する位相比較回路
とを備え、
前記位相調整部は、前記位相調整指示信号に応答して、前記スレーブ側クロック信号の位相を調整する
データ伝送システム用スレーブデバイス。 - (a)スレーブ側クロック信号を生成するステップと、
(b)前記スレーブ側クロック信号が指示するスレーブ側サンプリングタイミングで伝送データをサンプリングして伝送データ信号を生成するステップと、
(c)前記伝送データ信号が遷移するデータ遷移タイミングを示すタイミング基準信号を生成するステップと、
(d)マスタ側クロック信号を生成するステップと、
(e)前記マスタ側クロック信号が指示するマスタ側サンプリングタイミングで前記伝送データ信号をサンプリングするステップと、
(f)前記タイミング基準信号と前記マスタ側クロック信号とに基づいて位相調整指示信号を生成するステップと、
(g)前記位相調整指示信号に基づいて、前記スレーブ側クロック信号の位相を調整するステップ
とを備える
データ伝送方法。 - (a)マスタ側クロック信号を生成するステップと、
(b)前記マスタ側クロック信号が指示するマスタ側サンプリングタイミングで伝送データをサンプリングして伝送データ信号を生成するステップと、
(c)前記マスタ側クロック信号に基づいて、目標タイミングを指示するタイミング基準信号を生成するステップと、
(e)スレーブ側クロック信号を生成するステップと、
(f)前記スレーブ側クロック信号が指示するスレーブ側サンプリングタイミングで前記伝送データ信号をサンプリングするステップと、
(g)前記タイミング基準信号に基づいて、前記スレーブ側サンプリングタイミングと前記目標タイミングとが実質的に一致するように、前記スレーブ側クロック信号の位相を調整するステップ
とを備える
データ伝送方法。
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