JP2011049964A - 通信システムに用いられるノード - Google Patents

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Abstract

【課題】バスを介して通信する通信システムに用いられるノードにおいて、通信を高速化しても、往復分の伝播遅延および同期補正についての制約が満たされやすくすること。
【解決手段】受信状態では、バス信号109に基づいて生成される受信クロック信号106が示すタイミングをSP(サンプリング・ポイント)とし、サンプリング回路205が受信信号104をサンプリングする。送信状態では、送信クロック信号101が遅延した遅延クロック信号が示すタイミングをSPとし、サンプリング回路205が受信信号104をサンプリングする。また、送信権がある状態では送信クロック信号101は受信クロック信号106とクロック公差がほぼ無い。よって、遅延クロック信号103は受信クロック信号106よりも遅延することになる。よって、送信状態では受信状態よりも遅いタイミングで受信信号104をサンプリングすることになる。
【選択図】図1

Description

バスを介して通信をする通信システムに用いられるノードに関する。
車両に搭載された通信システムに用いられるノード(以下、単に「ノード」とも言う)は、通常、CAN等の通信プロトコルに従ってバスを介して互いに通信をする。通常、CANでは、1ビット・タイム中の所定タイミングとしてSP(サンプリング・ポイント)が定められており、SPが示すタイミングでバス信号のレベルを確認(サンプリング)し、位相を認識するようになっている。このサンプリングは、他のノードからのバス信号と、自ノードが送信した信号とを対象にしている。
ところでSPは、他のノードとの間に生じる物理的な伝播遅延時間が過ぎた後に設定されなければならない(制約1)。さもないと、他のノードからのバス信号が届く前にサンプリングをすることになり、正しく通信ができない。
さらに、ノード同士にはクロック公差があるので、送信権があるノードのクロックを基準とした同期補正が必要である。この同期補正のために、SP前後に同期補正用のSJW(同期設定値)分の時間が1ビット・タイム中に確保されるように、SPが設計されなければならない(制約2)。そうすれば、SJW分の時間をクロック公差に応じて伸縮させることで、同期補正ができる。
なお、同期補正は、必ずしも毎ビット行われる訳ではなく、通常は、バス信号の立ち上がりや立ち下がりがあった場合に、そのエッジを基準にして同期ずれがあると判定されたときに行われる。
この二つの制約があることにより、1ビット・タイムから、伝播遅延時間とSJW分の時間とを引いて残る時間が、SPの設計自由度を示すことになる。
ところで伝播遅延というのは、送受信の往復分が発生する場合がある。それは、送信権があるノードから送信された受信確認信号に対して、送信権の無いノードが返信を出力し、その返信を送信権のあるノードが、受信確認信号の出力中にサンプリングする場合である(例えばCANにおけるACK)。当然、この場合でも正しくサンプリングができるように設計される必要がある。
この内容を図5を用いて説明する。図5(a)は、従来技術によるノード1000とノード2000とがバス99を介して、CANに従って通信する様子を示している。具体的には、ノード1000が送信権を持つと共にACK(レセッシブ:劣性値)としてのTxを送信し、ノード2000がACK(ドミナント:優性値)としてのRxを送信する様子を示している。
ここでACKについて説明する。図5(b)は、CANにおけるデータフレームの構成を示した図である。図に示すようにデータフレームは、SOF、アービトレーションフィールド、コントロールフィールド、データフィールド、CRCフィールド、ACKフィールド、及びEOFによって構成される。そしてACKフィールドは2ビットであり、初めの1ビット目が受信確認ビットである。
この受信確認ビットにおいて、送信権を持つノード1000は、レセッシブをバスに送信する。これが図5(a)のTxである。そして、ノード2000は、SOFからCRCフィールドまでを正しく受信すると、ドミナントを送信する。これが図5(a)のRxである。
レセッシブは、ドミナントによって上書きされる性質を持っている。この性質を利用して、ノード1000は、自身が送信したTxとしてのレセッシブではなく、Rxとしてのドミナントを受信確認ビットにおいてサンプリングすることで、受信が正常なことを確認するようになっている。
図5(c)は、通信速度が比較的おそい場合のTx、Rx、及びSPの時間的関係を示している。Txの送信開始時から往復分の伝播遅延の時間が経つと、Rxがノード1000に届き始める。その後にSPが訪れるようになっているので、制約1は満たされている。また、SP前後にSJW分の時間が確保されており、制約2も満たされている。正常な通信のためには、このような関係を満たすことが求められるのである。ちなみに従来では、SPは1ビット・タイムの60〜80%に設定されることが多かった。
また、クロック公差の補正に関する技術として、無線通信において、サンプリング周波数を切り替える技術が知られている(特許文献1)。
特開2007−266784号公報
CANを例にとって説明した技術の課題は、通信を高速化すると、複数ある制約が満たされにくくなることである。図5を用いて説明する。図5(d)は、図5(c)に対して通信高速化を試みた場合である。通信を高速化するということは、1ビット・タイムを短くするということである。そして、図示した程度に高速化をすると、SPが設計できなくなってしまう。なぜなら図示のように、制約1・2が両立しないからである。つまり、SJW分の時間が確保されるようにすると、Rxが届く前にSPが来てしまい、サンプリングが正常にできない。一方、Rxが届いてからサンプリングできるようにSPを設計すると、SP後にSJW分の時間が確保できず、クロック公差の補正ができない。
どうしても高速化したければ、図5(e)に示すように、伝播遅延を短くする方法がある。そのためには、ノード間のバス長を短くするのが効果的である。しかし、そうすれば通信システム全体の設計の制約が大きくなってしまう。また、ノード同士のクロック公差が小さくなるように設計して、必要とされるSJW分の時間を短くすることも考えられるが、容易でない。なお、特許文献1の技術は、無線通信に関するものであり、バスを介した通信には適用できない。本発明はこの課題に鑑み、バスを介して通信するノードにおいて、通信を高速化しても、複数ある制約、具体的には往復分の伝播遅延および同期補正についての制約が満たされやすくすることを目的とする。
この課題を解決するための請求項1の発明は、次のような通信システムに用いられるノードである。この通信システムでは、複数のノードが共通のバスを介して通信可能に構成され、以下のことが定められている。まず、各ノードが、バス信号の各ビットを、1ビット・タイム中の所定タイミングとして定められたサンプリング・ポイントでサンプリングする。また、送信権を持つノードが、バス信号の一部である受信確認ビットにおいて劣性値を送信し、他のノードから送信される優性値をその受信確認ビットにおいてサンプリングすることで通信が正常であることを確認する。そして、バス信号を送信中でなく、かつ他のノードから送信されるバス信号を受信中のノードが、サンプリング・ポイント前後の時間を伸縮させることで、受信したバス信号に基づいた同期補正をし、さらに、受信確認ビットを受信するタイミングで優性値を送信する。
そして、このノードは、通信状況に応じて、サンプリング・ポイントを複数の候補から選択するサンプリング・ポイント選択手段を備える。このサンプリング・ポイント選択手段は、送信権を持つ場合における受信確認ビットのサンプリング・ポイントとして、最も遅いタイミングのものを複数の候補から選択することを特徴とする。
このノードによって構築される通信システムによれば、通信を高速化しても、往復分の伝播遅延および同期補正についての制約が満たされやすくなる。理由を述べる。[発明が解決しようとする課題]で述べたように、往復分の伝播遅延が生じる場合とは、バス信号(ノードからバスに送信された信号)を送信中のノードが、バス信号を受信中のノードからの信号をサンプリングするときである。本発明のノードにおいては、受信確認ビットをサンプリングする場合に相当する。
そして、このノードは、通信状況に応じて、具体的には受信確認ビットをサンプリングする場合に、最も遅いタイミングのサンプリング・ポイントを選択するようになっている。このように、往復分の伝播遅延が生じる場合において、バス信号をサンプリングするタイミングを最も遅くすることになり、他のノードから送信される優性値がサンプリング・ポイントに間に合いやすくなる。
なお、高速化をしつつ、受信確認ビットをサンプリングするタイミングを遅くしても、通信に支障は出ない。なぜなら、受信確認ビットをサンプリングする場合は、本発明の構成上、同期補正をしないので、サンプリング・ポイント後に同期補正のための時間が確保されていなくても構わないからである。
このように、このノードによって構築される通信システムによれば、設計の自由度が上がり、通信を高速化しても、往復分の伝播遅延および同期補正についての制約が満たされやすくなる。
なお、送信権とは、バス信号を送信する権利のことであり、複数のノードが共通のバスを介して通信する通信システムでは、複数のノードが同時に送信権を持つことができない。よって、送信権を持つノードがバス信号を送信中、他のノードは、バス信号を送信しないようにする必要があるので、バス信号を送信しない状態(受信状態)となる。
このため、原則として送信状態(バス信号を送信する状態)のノードが送信権を持つことになるが、例えばCANのアービトレーションフィールドの送信中においては、この限りでない。アービトレーションフィールドの送信中は、他のノードもアービトレーションフィールドの送信中(つまり調停中)である可能性があり、調停中は、送信状態であるものの、送信権を得た状態ではない。
なお、送信状態でなければ受信状態であり、受信状態でなければ送信状態である。また、送信状態は、送信権がある状態と、調停中の状態とに分けることができる。また、受信状態は、他のノードが送信状態の場合と、バスアイドル状態の場合とに分けることができる。「バス信号を送信中でなく、かつ他のノードから送信されるバス信号を受信中」とは、バスアイドル状態を除いた受信状態を指している。
なお、優性値および劣性値は、両者が同時にバスに送信された場合、バス信号は優性値となる関係にある。
ところで当初の課題は、請求項2のようにしても解決される。請求項2は、サンプリング・ポイント選択手段を備えることについての説明までは、請求項1と同じである。そして、請求項2のサンプリング・ポイント選択手段は、バス信号の送信中における受信確認ビットのサンプリング・ポイントとして、バス信号を送信中でなく、かつ他のノードから送信されるバス信号を受信中の場合に選択するサンプリング・ポイントよりも遅いタイミングのものを、複数の候補から選択することを特徴とする。
このノードによって構築される通信システムにおいては、バス信号を送信中でなく、かつ他のノードから送信されるバス信号を受信中の場合、つまり同期補正をすることがある場合、さらに換言するとバスアイドル状態を除く受信状態に比べて、往復分の伝播遅延が生じる場合のサンプリング・ポイントを遅くする。よって、請求項1と同様に、往復分の伝播遅延および同期補正についての制約が満たされやすくなる。
ところで、請求項3のサンプリング・ポイント選択手段は、送信権がある場合のサンプリング・ポイントとして、バス信号を送信中でなく、かつ他のノードから送信されるバス信号を受信中の場合に選択するサンプリング・ポイントよりも遅いタイミングのものを選択することを特徴とする。受信確認ビットは送信権がある場合に送信するものなので、請求項2の通信システムに用いられるノードをこのように構成してもよい。
例えばCANの場合、送信権がある際には同期補正を行わないし、自ノードが送信したバス信号のサンプリングについても、送信と受信とが同一クロックで動作しているため、クロック公差は考慮しなくてもよい。よって、送信権がある場合、クロック公差を補正するための同期補正のための時間がサンプリングのタイミング後に確保されておらず、同期補正ができなくても支障は無い。
ところで、請求項4のサンプリング・ポイント選択手段は、バス信号を送信中のサンプリング・ポイントとして、バス信号を送信中でない場合のサンプリング・ポイントよりも遅いタイミングのものを選択することを特徴とする。
調停中に同期補正を実施していなければ(例えばCANは実施していない)、調停中においてサンプリング・ポイントを遅くしても構わない。そして、バス信号を送信中の場合(送信状態)は送信権がある場合を含み、バス信号を送信中でない場合(受信状態)は「バス信号を送信中でなく、かつ他のノードから送信されるバス信号を受信中」の場合を含むので、請求項2又は請求項3の通信システムに用いられるノードを請求項4のように構成してもよい。
ところで、請求項1〜請求項4何れか1項の通信システムに用いられるノードは、請求項5のように構成できる。請求項5の通信システムに用いられるノードは、エッジ検出手段と、クロック信号出力手段と、遅延手段と、クロック信号選択手段と、サンプリング手段とを備える。
エッジ検出手段は、バス信号のエッジを示すエッジ信号を出力する。クロック信号出力手段は、エッジ検出手段によって出力されたエッジ信号に基づいて、バス信号をサンプリングするタイミングを示すためのクロック信号を出力する。遅延手段は、エッジ検出手段によって出力されたクロック信号よりも遅れた遅延クロック信号を出力する。クロック信号選択手段は、バス信号を送信中であれば遅延手段によって出力された遅延クロック信号を選択する一方で、バス信号を送信中でなければクロック信号出力手段によって出力されたクロック信号を選択する。サンプリング手段は、クロック信号選択手段によって選択された信号が示すタイミングでバス信号をサンプリングする。
本発明が適用されたECUのブロック構成図。 各信号のタイミングチャート。 第一設定処理のフローチャート。 第二設定処理のフローチャート。 従来技術のノードのブロック構成図、データフレームの構成、及び従来技術と本発明との通信タイミングの違いを示した図。
本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明が適用されたECU(電子制御装置)1のブロック構成図である。ECU1は、車両に搭載される機器(エンジン等)の制御をする装置であり、複数のECU1が車両に搭載される。そして、ECU1同士は、その制御のために、バス99を介してCAN(Hi-Speed CAN:通信速度500kbps)に従って互いに通信可能に構成されている。図示のように、ECU1は、トランシーバ10・通信コントローラ11を備える。なお本来は、この他にも制御等のための構成を備えるが、本発明は通信に特徴があるので通信のための構成のみを図示し、その他の構成の図示や説明は省略する。
通信コントローラ11は、信号を送受信する主体である。トランシーバ10は、バス99と通信コントローラ11との間に接続され、通信コントローラ11がバス99に対して信号を送受信するのを仲介する。
より詳細な構成を説明する。通信コントローラ11は、通信制御回路200・遅延回路201・クロック信号出力回路202・エッジ検出回路203・選択回路204・サンプリング回路205を備える。トランシーバ10は、ドライバ301・レシーバ302を備える。
ここから図2も用いて説明する。図2は、各回路から出力される信号およびバス信号を示したタイミングチャートである。横軸は時間であり、各チャートの横軸は揃っている。また、各チャートは、ECU1が送信状態(バス信号を送信中である状態)の場合の信号と、ECU1が受信状態(バス信号を送信中でない状態)の場合の信号とを重ね合わせて示している。破線が送信状態、実線が受信状態に対応する。実線しか示されていない箇所については、送信状態において何も出力されていない訳ではなく、受信状態の場合と同じ信号が出力されている。なお、バス信号109が送信状態と受信状態とで同じになっているのは一例として示したものであって、必ずしもこのようになる訳ではない。
まず受信状態から説明する。レシーバ302は、バス99を流れるバス信号109を受信信号104として、エッジ検出回路203とサンプリング回路205とに転送する。(サンプリング回路205については後述。)そうするとエッジ検出回路203は、受信信号104のエッジ(立ち上がり・立ち下がり)を示すエッジ信号105を生成すると共に、クロック信号出力回路202に入力する。そうするとクロック信号出力回路202は、エッジ信号105に基づいて受信クロック信号106を生成すると共に、選択回路204に入力する。なお、受信クロック信号106は、エッジ信号105の各立ち上がりから所定時間後に立ち上がりを持つ信号である。この所定時間は、SPとほぼ一致する。
そして選択回路204は、受信クロック信号106をサンプリングクロック信号107として、サンプリング回路205に転送する。そうするとサンプリング回路205は、サンプリングクロック信号107の立ち上がりのタイミングをSPとして、レシーバ302からの受信信号104をそのSPのタイミングでサンプリングした入力信号108を通信制御回路200に入力する。
なお、選択回路204は、通信制御回路200からトリガ信号102の入力を受ける。トリガ信号102とは、SPのタイミングをずらすためのものであり、本実施例では、自装置が送信状態であるか受信状態であるかに信号値が対応するようになっている。そして、受信状態に対応するトリガ信号102が入力されている時は、クロック信号出力回路202からの受信クロック信号106を、サンプリング回路205に転送する。なお、この状態を初期状態とする。
その一方で、送信状態に対応するトリガ信号102が入力されている時は、遅延回路201からの遅延クロック信号103を、サンプリング回路205に転送する。このような構成により、受信状態であれば、先に説明した信号の流れになる。
次に、送信状態の場合を説明する。まず、通信制御回路200は、自ら送信クロック信号101を生成し、その送信クロック信号101が示すタイミングに従って、出力信号100(受信確認ビットを有するフレームであるデータフレーム又はリモートフレーム)をドライバ301に入力する。そうするとドライバ301は、出力信号100をバス信号109として、バス99とレシーバ302とに入力する。そうするとレシーバ302は、バス信号109を受信信号104として、エッジ検出回路203とサンプリング回路205とに入力する(ただし調停中の場合は、調停相手が送信したバス信号109を入力することがある)。
一方、通信制御回路200は、送信クロック信号101を遅延回路201に入力する。そうすると遅延回路201は、送信クロック信号101を遅延させた遅延クロック信号103を生成すると共に選択回路204に入力する。そうすると選択回路204は、送信状態に対応するトリガ信号102の入力を受けているので、遅延クロック信号103をサンプリングクロック信号107として、サンプリング回路205に入力する。サンプリング回路205の動作は、受信状態の場合と同じなので説明を省く。
このようにECU1は、通信状況に応じて、具体的には送信状態か受信状態かに基づいて二つのサンプリング・ポイントの何れかを選択する。
なお、受信状態においても、送信クロック信号101・遅延クロック信号103は出力されている。また、送信状態においても、エッジ信号105・受信クロック信号106は出力されている。ただし、選択回路204の機能によって、入力信号108には影響しないので、上記では説明を省いた。
ところで受信状態と送信状態とを比べると、バス信号109が同じであってもサンプリングクロック信号107が違うので、入力信号108は違うものとなる。具体的には、遅延回路201が送信クロック信号101を遅延させる程度に依存して、入力信号108も時間的にずれることになる。そして、この違いは、サンプリングクロック信号107の立ち上がりのタイミングとしてのSPが後にずれたことに起因する。
なお、そのSPのずれの程度は、往復分の伝播遅延を考慮しても確実にRxをサンプリングできる程度に、かつ、受信信号104が変化しないことが保証されている範囲内で(ビットをまたがない範囲で)サンプリングが行われるように、設定されることが求められる(例えば、1ビットの分割数が最大16の場合であれば、15/16(=93.75%))。これを示したのが図5(f)である。
図5(f)は、送信状態のECU1の場合におけるTx、Rx、及びSPの時間的関係を示している。従来技術に比べてSPが後にずれており、TxとRxとが重なっている時間にSPがあるので、サンプリングが正常にできる。この場合は、SPの前後にSJW分の時間は確保されていないが、通信に支障はない。[課題を解決するための手段]で述べたように、送信権がある際には同期補正を行わないので、SJW分の時間は不要だからである(ACK(ドミナント)は、受信状態のECU1によってクロック公差が補正された上で送信されるので、同期補正は不要である)。一方、受信状態の場合は、SPの前後にSJW分の時間を確保する必要がある。
図3は、第一設定処理を示すフローチャートである。この処理は、通信コントローラ11において実行される。そして、通信コントローラ11の電源ONの間、繰り返し実行される処理である。なお、出力信号100の出力の処理は、別の処理で並行して実行される。
まず、出力信号100の出力がアプリケーションによって要求されたかを判定する(S110)。要求されていないと判定すると(S110NO)、S110を繰り返す。そして、要求されたと判定すると(S110YES)、通信コントローラ11自身によってSOF(初回のビット)が出力されたかを判定する(S120)。出力されていないと判定すると(S120NO)、S120を繰り返す。そして、出力されたと判定すると(S120YES)、SPを初期状態よりも後に設定する(S130)。(詳しく言うと、通信制御回路200が、出力するトリガ信号102を「0」から「1」に変更する。)
そして、送信権を得たかをアービトレーションフィールドのサンプリング結果に基づいて判定する(S140)。送信権を得なかったと判定すると(S140NO)、SPを初期状態に設定する(S150)。(詳しく言うと、通信制御回路200が、出力するトリガ信号102を「1」から「0」に戻す。)そして、S110に戻る。
一方、送信権を得たと判定すると(S140YES)、出力信号100の出力が完了したかを判定する(S160)。完了していないと判定すると(S160NO)、S160を繰り返す。そして、完了したと判定すると(160YES)、S150に進む。
効果を述べる。ECU1によれば、通信を高速化しても、複数ある制約、具体的には往復分の伝播遅延および同期補正についての制約が満たされやすくなる。図5(f)で説明したように送信状態においてはSP後にSJW分の時間を確保するのを止め、受信状態においてはSPを片道分の伝播遅延とクロック同期補正とを考慮してSPを決めればよいからである。
実施例1との違いだけを説明する。実施例2では、第一設定処理に替えて、第二設定処理を実行する。初めに、第一設定処理と第二設定処理との違いを簡単に述べておく。第一設定処理ではSPの選択、つまりトリガ信号102の変更が、送信状態か受信状態かという基準で行われていた。一方、第二設定処理ではSPの選択が、受信確認ビットか否かという基準で行われる。次から具体的に説明する。
図4は、第二設定処理を示したフローチャートである。まず、出力信号100の出力がアプリケーションによって要求されたかを判定する(S210)。要求されていないと判定すると(S210NO)、S210を繰り返す。そして、要求されたと判定すると(S210YES)、送信権を得たかをアービトレーションフィールドのサンプリング結果に基づいて判定する(S220)。送信権を得なかったと判定すると(S220NO)、S210に戻る。
一方、送信権を得たと判定すると(S220YES)、ACK直前のビット(CRCデリミタ)の送信が完了したかを判定する(S230)。まだ完了していないと判定すると(S230NO)、S230を繰り返す。そして、完了したと判定すると(S230YES)、SPを初期状態よりも後に設定する(S240)。(詳しく言うと、通信制御回路200が、出力するトリガ信号102を「0」から「1」に変更する。)
そして、受信確認ビットの送信が完了したかを判定する(S250)。まだ完了していないと判定すると(S250NO)、S250を繰り返す。そして、完了したと判定すると(S250YES)、SPを初期状態に設定する(S260)。(詳しく言うと、通信制御回路200が、出力するトリガ信号102を「1」から「0」に戻す。)そして、S210に戻る。
効果を述べる。実施例2のECU1によれば、実施例1と同様に、通信を高速化しても、複数ある制約、具体的には往復分の伝播遅延および同期補正についての制約が満たされやすくなる。すなわち、受信確認ビットの場合にSPを遅らせるというのが本発明の要点であり、その点について実施例1も実施例2も共通しているので、効果も同じものが得られることになる。
変形例を述べる。上記のように少なくとも受信確認ビットの場合に遅らせれば良いので、SPをずらす基準を送信権の有無としてもよい(調停中は送信権を未獲得なので、SPは後にずらさないことになる)。調停中は片道分の伝播遅延しか発生しないので、SPを後にずらさなくてもサンプリングに支障は無い。これを実現するためには、トリガ信号102を送信権の有無に対応させればよい。また、通信プロトコルは、CANでなくても、本発明が適用可能であれば何でもよい。また、通信コントローラ11に属する各回路の機能を、通信制御回路200がソフトウェアを実行することによって実現してもよい。また、車両用のECUでなくても、同様な通信プロトコルによって通信するノードに適用してもよい。またSPは、二つでなくても二つ以上であればよい。例えば、フレームを構成するフィールド毎にSPを替えるようにしてもよい。さらに、SPが三つ以上の場合、受信確認ビットのSPは、サンプリングが正常にできるのであれば、最も遅くなくてもよい。
なお、サンプリング・ポイント選択手段は、通信制御回路200、遅延回路202、及び選択回路204に相当する。
1…ECU、10…トランシーバ、11…通信コントローラ、99…バス、100…出力信号、101…送信クロック信号、102…トリガ信号、103…遅延クロック信号、104…受信信号、105…エッジ信号、106…受信クロック信号、107…サンプリングクロック信号、108…入力信号、109…バス信号、200…通信制御回路、201…遅延回路、202…クロック信号出力回路、203…エッジ検出回路、204…選択回路、205…サンプリング回路、301…ドライバ、302…レシーバ、1000/2000…ノード

Claims (5)

  1. 複数のノードが共通のバスを介して通信可能に構成され、
    各ノードが、バス信号の各ビットを、1ビット・タイム中の所定タイミングとして定められたサンプリング・ポイントでサンプリングすると共に、
    送信権を持つノードが、バス信号の一部である受信確認ビットにおいて劣性値を送信し、他のノードから送信される優性値をその受信確認ビットにおいてサンプリングすることで通信が正常であることを確認し、
    バス信号を送信中でなく、かつ他のノードから送信されるバス信号を受信中のノードが、前記サンプリング・ポイント前後の時間を伸縮させることで、受信したバス信号に基づいた同期補正をし、さらに、前記受信確認ビットを受信するタイミングで優性値を送信する通信システムに用いられるノードであって、
    通信状況に応じて、前記サンプリング・ポイントを複数の候補から選択するサンプリング・ポイント選択手段を備え、
    前記サンプリング・ポイント選択手段は、送信権を持つ場合における前記受信確認ビットのサンプリング・ポイントとして、最も遅いタイミングのものを前記複数の候補から選択する
    ことを特徴とする通信システムに用いられるノード。
  2. 複数のノードが共通のバスを介して通信可能に構成され、
    各ノードが、バス信号の各ビットを、1ビット・タイム中の所定タイミングとして定められたサンプリング・ポイントでサンプリングすると共に、
    送信権を持つノードが、バス信号の一部である受信確認ビットにおいて劣性値を送信し、他のノードから送信される優性値をその受信確認ビットにおいてサンプリングすることで通信が正常であることを確認し、
    バス信号を送信中でなく、かつ他のノードから送信されるバス信号を受信中のノードが、前記サンプリング・ポイント前後の時間を伸縮させることで、受信したバス信号に基づいた同期補正をし、さらに、前記受信確認ビットを受信するタイミングで優性値を送信する通信システムに用いられるノードであって、
    通信状況に応じて、前記サンプリング・ポイントを複数の候補から選択するサンプリング・ポイント選択手段を備え、
    前記サンプリング・ポイント選択手段は、送信権を持つ場合における前記受信確認ビットのサンプリング・ポイントとして、バス信号を送信中でなく、かつ他のノードから送信されるバス信号を受信中の場合に選択するサンプリング・ポイントよりも遅いタイミングのものを、前記複数の候補から選択する
    ことを特徴とする通信システムに用いられるノード。
  3. 前記サンプリング・ポイント選択手段は、送信権がある場合のサンプリング・ポイントとして、バス信号を送信中でなく、かつ他のノードから送信されるバス信号を受信中の場合に選択するサンプリング・ポイントよりも遅いタイミングのものを選択する
    ことを特徴とする請求項2の通信システムに用いられるノード。
  4. 前記サンプリング・ポイント選択手段は、バス信号を送信中のサンプリング・ポイントとして、バス信号を送信中でない場合のサンプリング・ポイントよりも遅いタイミングのものを選択する
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3の通信システムに用いられるノード。
  5. バス信号のエッジを示すエッジ信号を出力するエッジ検出手段と、
    前記エッジ検出手段によって出力されたエッジ信号に基づいて、バス信号をサンプリングするタイミングを示すためのクロック信号を出力するクロック信号出力手段と、
    前記エッジ検出手段によって出力されたクロック信号よりも遅れた遅延クロック信号を出力する遅延手段と、
    バス信号を送信中であれば前記遅延手段によって出力された遅延クロック信号を選択する一方で、バス信号を送信中でなければ前記クロック信号出力手段によって出力されたクロック信号を選択するクロック信号選択手段と、
    前記クロック信号選択手段によって選択された信号が示すタイミングでバス信号をサンプリングするサンプリング手段とを備える
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4何れか1項の通信システムに用いられるノード。
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