JP2008187683A - 同期式シリアルバスシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】データとクロック信号との遅延時間の差を調整し、セットアップ時間とホールド時間に余裕を持たせて、外来ノイズなどによる誤動作を抑制する。
【解決手段】データ線Ldとクロック線Lkとを備える伝送路にマスタ局1とスレーブ局2とが接続される。マスタ局1は、データ線Ldに出力するデータのビット毎に同期したクロック信号をクロック線Lkに出力する。スレーブ局2は、マスタ局1からのクロック信号に同期してマスタ局1との間でデータ線Ldを介してデータを授受する。マスタ局1は、規定したパターンの調整用データをデータ線Ldに出力する調整用データ生成手段11を有する。スレーブ局2は、受信した調整用データとクロック信号との遅延時間の差が適正値になるようにクロック信号のタイミングを調整した補正クロック信号を生成して内部処理に用いるタイミング調整回路21を有する。
【選択図】図1
【解決手段】データ線Ldとクロック線Lkとを備える伝送路にマスタ局1とスレーブ局2とが接続される。マスタ局1は、データ線Ldに出力するデータのビット毎に同期したクロック信号をクロック線Lkに出力する。スレーブ局2は、マスタ局1からのクロック信号に同期してマスタ局1との間でデータ線Ldを介してデータを授受する。マスタ局1は、規定したパターンの調整用データをデータ線Ldに出力する調整用データ生成手段11を有する。スレーブ局2は、受信した調整用データとクロック信号との遅延時間の差が適正値になるようにクロック信号のタイミングを調整した補正クロック信号を生成して内部処理に用いるタイミング調整回路21を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、データをシリアル伝送するデータ線とデータのビット毎に同期したクロック信号を伝送するクロック線とを備える伝送路を介してマスタ局とスレーブ局との間でデータを伝送する同期式シリアルバスシステムに関するものである。
従来から、同期式シリアルバスシステムとして、I2Cバス(フィリップス社の商標)と称する仕様が知られている。I2Cバスでは、図7に示すように、データをシリアル伝送するデータ線Ldと、クロック信号を伝送するクロック線Lkとを備える伝送路(バス)を用い、伝送路に接続されたマスタ局1とスレーブ局2との間でデータを双方向に伝送することができる。
スレーブ局2にはデバイスアドレスが設定され、マスタ局1がスレーブ局2にデータを伝送する際はデバイスアドレスを指定することにより、特定のスレーブ局2にデータを伝送する。すなわち、スレーブ局2では、データ線Ldを伝送されたデバイスアドレスと、スレーブ局2に設定されているデバイスアドレスが一致すると、マスタ局1からクロック信号に同期してデータ線Ldに出力されたデータを受信する。また、スレーブ局2では、マスタ局1からのデータを受信すると、クロック信号に同期してマスタ局1への応答を返す。この応答は、マスタ局1からスレーブ局2に伝送されるデータの1バイト毎に1ビットのデータで返される。
データ線Ldおよびクロック線Lkはデータあるいはクロック信号を双方向に伝送可能であり、常時はHレベルに保たれている。クロック信号がHレベルである期間にはデータのビット値は一定に保たなければならず、データの変更はクロック信号がLレベルである期間に制限されている。これは、クロック信号がHレベルである期間にデータ線の電圧レベルをHレベルとLレベルとの間で変化させることが、バスの占有と開放との制御に用いているからである。図8に示すように、クロック信号はHレベルとLレベルとを交互に繰り返しており、データの伝送中にバス制御が行われるとデータを正常に伝送できなくなるから、クロック信号がLレベルである期間内に、データ線を伝送されるデータの各ビットの区切りが収まるようにクロック信号のタイミングが設定されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2001−320390号公報
上述のように、クロック信号はHレベルとLレベルとを交互に繰り返しており、Hレベルの期間におけるデータ線のレベルがスレーブ局2において認識されるビット値になる。したがって、マスタ局1においては、図8に示すように、データ線の電圧レベルが安定してからクロック信号がHレベルになるまでのセットアップ時間Tsと、クロック信号をLレベルにしてからもデータ線の電圧レベルを維持するホールド時間Thとを適正に設定しておく必要がある。
セットアップ時間Tsとホールド時間Thとのいずれかが短く余裕がないと、スレーブ局では外来ノイズなどによってデータの授受が正常に行われなくなる可能性がある。つまり、セットアップ時間Tsやホールド時間Thが短いと外来ノイズなどによるわずかなタイミングのずれによって、クロック信号がHレベルである期間にデータ線の電圧レベルが変化し、バス制御と誤認されてデータ伝送が正常に行われなくなるのである。
マスタ局1ではセットアップ時間Tsとホールド時間Thとを適正に設定していたとしても、データ線とクロック線とのインピーダンスの相違によってデータとクロック信号との伝送速度に時間差を生じる場合があり、スレーブ局2においては、セットアップ時間Tsとホールド時間Thとのいずれかの余裕が小さくなる可能性がある。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、データとクロック信号との遅延時間の差を適正に調整し、セットアップ時間とホールド時間に余裕を持たせることにより、外来ノイズなどによる誤動作を抑制した同期式シリアルバスシステムを提供することにある。
請求項1の発明は、データをシリアル伝送するデータ線とデータのビット毎に同期したクロック信号を伝送するクロック線とを備える伝送路に接続されクロック信号をクロック線に出力するマスタ局と、前記伝送路に接続されマスタ局からのクロック信号に同期してマスタ局との間でデータ線を介してデータを授受するスレーブ局とを備え、マスタ局は、規定したパターンの調整用データをデータ線に出力する調整用データ生成手段を有し、スレーブ局は、受信した調整用データとクロック信号との遅延時間の差が適正値になるようにクロック信号のタイミングを調整した補正クロック信号を生成して内部処理に用いるタイミング調整回路を有することを特徴とする。
請求項2の発明は、データをシリアル伝送するデータ線とデータのビット毎に同期したクロック信号を伝送するクロック線とを備える伝送路に接続され相互にデータを授受するとともにデータを出力する際にクロック信号をクロック線に出力する複数台のマスタ/スレーブ局を備え、マスタ/スレーブ局は、規定したパターンの調整用データをデータ線に出力する調整用データ生成手段と、他のマスタ/スレーブ局から受信した調整用データとクロック信号との遅延時間の差が適正値になるようにクロック信号のタイミングを調整した補正クロック信号を生成して内部処理に用いるタイミング調整回路とを有することを特徴とする。
請求項3の発明では、請求項1または請求項2の発明において、前記タイミング調整回路は、クロック信号のタイミングを調整する調整値を求め、前記調整値を記憶する不揮発性メモリからなる調整値記憶部と、前記タイミング調整回路で求めた調整値を調整値記憶部に書き込むとともに電源投入直後に調整値記憶部から調整値を読み出してタイミング調整回路に与える読出書込部とを備えることを特徴とする。
請求項1の発明の構成によれば、規定のパターンである調整用データとクロック信号との遅延時間の差が適正値になるように、スレーブ局においてクロック信号のタイミングを調整するから、セットアップ時間とホールド時間とを確保することができ、外来ノイズなどによる誤動作を抑制することができるという利点を有する。その結果、マスタ局とスレーブ局との間の伝送距離の延長が可能になる。
請求項2の発明の構成によれば、双方向通信が可能なマスタ/スレーブ局において、規定のパターンである調整用データとクロック信号とを他のマスタ/スレーブ局から受信したときに、調整用データとクロック信号との遅延時間の差が適正値になるように、クロック信号のタイミングを調整するから、セットアップ時間とホールド時間とを確保することができ、外来ノイズなどによる誤動作を抑制することができるという利点を有する。その結果、マスタ/スレーブ局間の伝送距離の延長が可能になる。
請求項3の発明の構成によれば、過去の調整値を用いてクロック信号のタイミングを調節することができるから、電源投入毎のクロック信号の調整が不要であり、同期式シリアルバスシステムの電源投入後に使用可能になるまでの時間を短縮することができる。
(実施形態1)
本実施形態におけるシステム構成は、図7に示した従来構成と同様であり、マスタ局1は図8(a)に示すデータおよび図8(b)に示すクロック信号を伝送路に出力する。マスタ局1はデータを出力する期間にのみクロック信号を出力する。
本実施形態におけるシステム構成は、図7に示した従来構成と同様であり、マスタ局1は図8(a)に示すデータおよび図8(b)に示すクロック信号を伝送路に出力する。マスタ局1はデータを出力する期間にのみクロック信号を出力する。
一方、スレーブ局2は、図1に示すように、クロック信号のタイミングを調整して内部処理に用いる補正クロック信号を生成するタイミング調整回路21と、タイミング調整回路21から出力される補正クロック信号に同期してデータ線Ldから取り込んだデータを処理するマイクロコンピュータからなるデータ処理部20とを備える。
データ線Ldから取り込まれるシリアルデータは、シリアル−パラレル変換部22によりパラレルデータに変換された後にデータ処理部20に入力される。また、データ処理部20から出力されたパラレルデータは、パラレル−シリアル変換部23によりシリアルデータに変換された後にデータ線Ldに出力される。クロック線Lkとタイミング調整回路21との間と、データ線Ldとシリアル−パラレル変換部22との間と、データ線Ldとパラレル−シリアル変換部23との間には、それぞれバッファ24a,24b,24cが挿入される。データ線Ldとシリアル−パラレル変換部22との間に挿入されたバッファ24bと、データ線Ldとパラレル−シリアル変換部23との間に挿入されたバッファ24cとは、3ステートバッファであり、データ処理部20からの制御信号によって択一的にアクティブになる。つまり、マスタ局1からのデータを受信するときにはバッファ24bをアクティブにし、マスタ局1にデータを送信するときにはバッファ24cをアクティブにする。
ところで、タイミング調整回路21において補正クロック信号を生成するために、データ線Ldとクロック線Lkとの遅延時間の差を検出する必要がある。そこで、マスタ局1は、データの伝送に先立って、クロック信号をクロック線Lkに出力するとともに調整用データをデータ線Ldに出力する。調整用データは、マスタ局1に設けた調整用データ生成手段(図示せず)において生成される。調整用データは、HレベルとLレベルとが交互に繰り返す信号であって、Hレベルをビット値の1に対応付けるとともにLレベルをビット値の0に対応付けているものとすれば、1バイトのデータが10101010あるいは01010101となるように構成される。つまり、ビット毎にビット値が交互に変化するように規定されたパターンを調整用データに用いる。
マスタ局1が調整用データを出力する期間は、スレーブ局2においても調整用データを受信する期間となるように、動作モードを設定しておく。つまり、マスタ局1とスレーブ局2とにおいて、動作モードを通常の動作時とは異なるクロック調整モードに設定し、タイミング調整回路21において以下の処理を行うことにより、補正クロック信号を生成する。
ここに、動作モードの切換のために、マスタ局1とスレーブ局2にはディップスイッチなどのモード切換手段を設けておく。また、後述するように、調整用データはマスタ局1から一定時間だけ出力されるから、クロック調整モードへの切換から一定時間後に通常の動作モードに自動的に復帰する構成を採用してもよく、その場合には押釦スイッチのようなモメンタリ型のスイッチをモード切換手段に用いることができる。クロック調整モードは、システムの施工時や点検時などに切り換えるようにすればよい。
また、調整用データと同じ値をデータに用いないように規定している場合には、スレーブ局2では、データの値によりクロック調整モードと通常の動作モードとに切り換えることが可能になる。本実施形態では、この構成を採用している。すなわち、データ処理部20が調整用データを受信していると判断すると、クロック調整モードに移行し、クロック調整モードへの移行後に一定時間が経過すると通常の動作モードに復帰する動作を採用している。
したがって、マスタ局1においてクロック調整モードを選択し、調整用データを出力すれば、スレーブ局2では動作モードを切り換える操作を行う必要がなく、クロック信号の調整作業が容易になる。また、この構成を採用すれば、マスタ局1から定期的あるいは不定期的に調整用データを出力することで、タイミング調整回路21で補正クロック信号のタイミングを調整することが可能になる。なお、マスタ局1ではデータとクロック信号とを同期させているから、スレーブ局2で受信するデータとクロック信号との遅延時間の差は、通常はデータを読み取れないほどには大きくならず、クロック調整モードを保つ時間(上述の一定時間)内には読み取ることができる。
クロック調整モードでは、マスタ局1は、図3に示すように、調整用データを生成し(S1)、調整用データをデータ線Ldに出力する(S2)。調整用データは一定時間だけ出力される(S3)。
一方、スレーブ局2のタイミング調整回路21では、クロック調整モードになると、図4に示すように、データ線Ldから受信したデータが調整用データか否かを判定し(S1)、調整用データであればクロック調整モードに移行して調整用データとクロック信号との遅延時間の差を求める(S2)。ステップS2の動作は一定時間継続された後に終了する(S3)。調整用データとクロック信号との遅延時間の差は、調整用データのビット毎に微差を有している可能性があるから、上述した一定時間において求めた遅延時間の差の平均値を用い、この値に基づいてクロック信号を時間軸方向にシフトさせる調整値を求める。
図4のステップS2において調整用データとクロック信号との遅延時間の差を求めるには、クロック信号の立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを検出するとともに、調整用データのビット値の変化点を検出する。クロック信号の立ち下がりエッジから調整用データのビット値の変化点までの時間と、調整用データのビット値の変換点からクロック信号の立ち上がりエッジまでの時間とを計時すれば、両時間の平均が遅延時間の差になる。
遅延時間の差が求められると、タイミング調整回路21では、クロック信号がLレベルである期間の中央に調整用データの立ち上がりまたは立ち下がりが位置するようにクロック信号を時間軸方向にシフトさせた補正クロック信号を生成する。クロック信号を時間軸方向にシフトさせるには、遅延時間の差から求めた演算によって求めた調整値を用いる構成と、調整値を求めずにクロック信号の立ち下がりエッジと立ち上がりエッジとの間に調整用データの変化点が位置するように時間差を0にするようなフィードバックを行う構成とのいずれかを採用する。なお、フィードバックによって得られた遅延時間の差を用いる場合でも調整値を求める。
たとえば、スレーブ局2において図2(a)のように調整用データを受信し、このときスレーブ局2でクロック線Lkから受信しているクロック信号が図2(b)のようなタイミングであったとする。図示例では、クロック信号の遅延時間がデータの遅延時間よりも大きくなっている。そこで、クロック信号を時間軸方向において進み側にシフトさせる補正値を生成すると、図2(c)のように補正クロック信号がLレベルである期間の中央位置に調整用データの変化点を位置させることができる。
遅延時間の差に基づいて求めた調整値は、タイミング調整回路21において記憶され、通常の動作モードにおいて用いられる。つまり、通常の動作モードにおいては、クロック信号を調整値だけ時間軸方向にシフトさせた補正クロック信号が生成され、データ処理部20とシリアル−パラレル変換部22とパラレル−シリアル変換部23とにおいて補正クロック信号が用いられる。
補正クロック信号では、データのビット値の区切りの位置が、補正クロック信号がLレベルである期間の中央にほぼ一致するから、セットアップ時間Tsおよびホールド時間Thの余裕を大きくとることができ、結果的にデータの伝送が正常に行われなくなる可能性を大幅に低減することができる。つまり、耐ノイズ性を向上させることができる。
(実施形態2)
実施形態1では、クロック信号を出力するマスタ局1と、マスタ局1がら出力されたクロック信号に同期してデータを授受するスレーブ局2とを設けたシステム構成を採用しているが、本実施形態は、マスタ局とスレーブ局との機能を併せ持つマスタ/スレーブ局3を伝送路に接続するものである。システム構成としては、基本的には伝送路に複数台のマスタ/スレーブ局3のみを接続する場合を想定している。
実施形態1では、クロック信号を出力するマスタ局1と、マスタ局1がら出力されたクロック信号に同期してデータを授受するスレーブ局2とを設けたシステム構成を採用しているが、本実施形態は、マスタ局とスレーブ局との機能を併せ持つマスタ/スレーブ局3を伝送路に接続するものである。システム構成としては、基本的には伝送路に複数台のマスタ/スレーブ局3のみを接続する場合を想定している。
マスタ/スレーブ局3は、クロック線Lkにクロック信号を出力する機能と、クロック線Lkから受信したクロック信号を時間軸方向にシフトさせる機能とを備える。したがって、図5に示すように、図1に示したスレーブ局2と類似した構成を有しているが、クロック信号を出力する機能を有し、クロック信号の出力経路にバッファ34dを挿入している点でスレーブ局2の構成と相違している。また、データ処理部30は、データを受信して応答するだけではなく、データを送信して応答を検証する機能およびクロック信号を生成する機能を備える。つまり、マスタ局1としての機能を備える。マスタ局として動作する間には、実施形態1と同様に、データを出力する期間にのみクロック信号を出力する。
他の構成および動作については、図5に示すタイミング調整回路31、シリアル−パラレル変換部32、パラレル−シリアル変換部33、バッファ34a〜34cを、それぞれ図1に示すタイミング調整回路21、シリアル−パラレル変換部22、パラレル−シリアル変換部23、バッファ24a〜24cと読み替えることができる。すなわち、実施形態1のスレーブ局にマスタ局としての機能を付加した構成ということができる。また、データ処理部30は、マスタ局1における調整用データ生成手段(図示せず)と同様に動作する調整用データ生成手段35も備える。
マスタ局としての動作は図3に示した動作になり、スレーブ局2としての動作は図4に示した動作になる。また、マスタ/スレーブ局3では、他のマスタ/スレーブ局3からの要求に応じて調整用データ生成手段35が生成した調整用データを出力することが可能であり、スレーブ局として動作している期間において受信したデータが、調整用データの出力を要求している場合には、マスタ局として動作し調整用データとともにクロック信号を出力する。
この動作により、2台のマスタ/スレーブ局3の間で遅延時間の差を双方向で求めてそれぞれ補正クロック信号を生成することが可能になる。つまり、データおよびクロック信号の伝送方向に応じて遅延時間の差に相違が生じる伝送路であっても、適正な補正クロック信号を生成することができる。
ところで、クロック調整モードにおいて、タイミング調整回路31では、調整用データとクロック信号との遅延時間の差を求め、この遅延時間の差から求めた調整値だけクロック信号を時間軸方向にシフトさせているが、電源を入切するシステムの場合に電源の投入毎にクロック調整モードとして調整値を求めるようにすると、電源の投入からシステムの動作が可能になるまでに時間がかかる。
そこで、図5に示すように、データ処理部30に不揮発性メモリからなる調整値記憶部30aと、クロック調整モードで求めた調整値を調整値記憶部30aに書き込むとともに電源投入毎に調整値記憶部30aから調整値を読み出して補正クロック信号の生成に用いる読出書込部30bとを設けるのが望ましい。この構成を採用すれば、データ処理部30では、クロック調整モードにおいて求めた調整値を調整値記憶部30aに記憶させ、調整値記憶部30aに記憶された調整値を電源の投入直後に読み出して補正クロック信号を生成することになる。この構成は図1に示したスレーブ局3でも採用することができる。
この構成を採用することにより、電源の投入毎にクロック調整モードとする必要がなく、過去に求めた調整値を用いて補正クロック信号を生成することができる。なお、電源の投入後にクロック調整モードを選択すれば、遅延時間の差を再測定することができるから、システム構成を変更するなどして遅延時間の差が変化した場合には、調整値記憶部30aに記憶させる調整値を更新することができる。
本実施形態において2台のマスタ/スレーブ局3が相互に調整値を求める場合の動作を図6にまとめて示す。電源が投入されると、データ処理部30の読出書込部30bでは調整値記憶部30aに調整値が記憶されているか否かを判定し(S1)、調整値が記憶されていれば調整値記憶部30aから読み出してタイミング調整回路31に与え補正クロック信号の生成に用いる(S2)。
一方、調整値記憶部30aに調整値が記憶されていなければ、データ線Ldから調整用データを受信するまで待機する(S3)。調整用データを受信すると、クロック調整モードに移行してタイミング調整回路31において調整用データとクロック信号と遅延時間の差を求める(S4)、ステップS4の動作は一定時間継続された後に終了(S5)。また、読出書込部30bはタイミング調整回路31が求めた調整値を読み出して(S6)、調整値記憶部30aに書き込む(S7)。
次に、データ処理部30はデータ線Ldから調整用データの出力が要求されるまで待機し(S8)、調整用データの出力が要求されると、マスタ/スレーブ局3はマスタ局と同様に動作して、調整用データ生成手段35において調整用データを生成し(S9)、生成した調整用データをデータ線Ldに出力する(S10)。調整用データは一定時間だけ出力される(S11)。
以上の動作によって、調整値記憶部30aに調整値を書き込んだ後には、電源の投入毎にクロック調整モードに移行させる必要がなくなり、過去に求めた調整値を適用してデータの伝送を行うことができる。また、マスタ/スレーブ局3では、調整値記憶部30aに調整値を記憶した後に、調整用データを出力するから、2台のマスタ/スレーブ局3の間で相互に遅延時間の差を計測して記憶することが可能になる。
なお、調整値を調整値記憶部30aに書き込む際には、目的とする2台のマスタ/スレーブ局3の一方の電源を投入した後に、他方において電源を投入するとともにクロック調整モードを選択する。クロック調整モードが選択されたマスタ/スレーブ局3は、調整用データをクロック信号とともに一定時間出力して前記一方のマスタ/スレーブ局3に調整値を設定させる。その後、前記他方のマスタ/スレーブ局3は、調整用データの出力を要求するデータを出力してクロック信号を停止する。この動作によって、前記他方のマスタ/スレーブ局3は、前記一方のマスタ/スレーブ局3からクロック信号とともに調整用データを受信することができ、調整値を求めることができる。
なお、調整値を双方向に設定する必要がない場合には、図6におけるステップS8〜S10を電源投入直後の動作からは省略し、通常の動作モードにおいて他のマスタ/スレーブ局3から調整用データの出力要求を受信したときに、調整用データを出力する処理を行うようにしてもよい。この場合、ステップS8においては、調整用データの出力要求を待つ必要はない。また、調整用データの出力を要求したほうのマスタ/スレーブ局3では、要求後にはクロック信号を停止して調整用データを受信待機する状態に移行する。
さらに、本実施形態の調整値記憶部30aおよび読出書込部30bの機能は、実施形態1に説明したスレーブ局2において用いることも可能である。スレーブ局2は、調整用データを出力する機能は備えていないが、調整値を記憶することにより電源投入毎に調整値を求める処理を行う必要がなくなる。他の構成および動作は実施形態1と同様であるから説明を省略する。
1 マスタ局
2 スレーブ局
3 マスタ/スレーブ局
21 タイミング調整回路
30a 調整値記憶部
30b 読出書込部
31 タイミング調整回路
35 調整用データ生成手段
Ld データ線
Lk クロック線
2 スレーブ局
3 マスタ/スレーブ局
21 タイミング調整回路
30a 調整値記憶部
30b 読出書込部
31 タイミング調整回路
35 調整用データ生成手段
Ld データ線
Lk クロック線
Claims (3)
- データをシリアル伝送するデータ線とデータのビット毎に同期したクロック信号を伝送するクロック線とを備える伝送路に接続されクロック信号をクロック線に出力するマスタ局と、前記伝送路に接続されマスタ局からのクロック信号に同期してマスタ局との間でデータ線を介してデータを授受するスレーブ局とを備え、マスタ局は、規定したパターンの調整用データをデータ線に出力する調整用データ生成手段を有し、スレーブ局は、受信した調整用データとクロック信号との遅延時間の差が適正値になるようにクロック信号のタイミングを調整した補正クロック信号を生成して内部処理に用いるタイミング調整回路を有することを特徴とする同期式シリアルバスシステム。
- データをシリアル伝送するデータ線とデータのビット毎に同期したクロック信号を伝送するクロック線とを備える伝送路に接続され相互にデータを授受するとともにデータを出力する際にクロック信号をクロック線に出力する複数台のマスタ/スレーブ局を備え、マスタ/スレーブ局は、規定したパターンの調整用データをデータ線に出力する調整用データ生成手段と、他のマスタ/スレーブ局から受信した調整用データとクロック信号との遅延時間の差が適正値になるようにクロック信号のタイミングを調整した補正クロック信号を生成して内部処理に用いるタイミング調整回路とを有することを特徴とする同期式シリアルバスシステム。
- 前記タイミング調整回路は、クロック信号のタイミングを調整する調整値を求め、前記調整値を記憶する不揮発性メモリからなる調整値記憶部と、前記タイミング調整回路で求めた調整値を調整値記憶部に書き込むとともに電源投入直後に調整値記憶部から調整値を読み出してタイミング調整回路に与える読出書込部とを備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の同期式シリアルバスシステム。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011049964A (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-10 | Denso Corp | 通信システムに用いられるノード |
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- 2007-01-31 JP JP2007021971A patent/JP2008187683A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011049964A (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-10 | Denso Corp | 通信システムに用いられるノード |
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