JP3448995B2 - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents
車両の駆動力制御装置Info
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- B60K28/00—Safety devices for propulsion-unit control, specially adapted for, or arranged in, vehicles, e.g. preventing fuel supply or ignition in the event of potentially dangerous conditions
- B60K28/10—Safety devices for propulsion-unit control, specially adapted for, or arranged in, vehicles, e.g. preventing fuel supply or ignition in the event of potentially dangerous conditions responsive to conditions relating to the vehicle
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- B60K28/165—Safety devices for propulsion-unit control, specially adapted for, or arranged in, vehicles, e.g. preventing fuel supply or ignition in the event of potentially dangerous conditions responsive to conditions relating to the vehicle responsive to, or preventing, skidding of wheels acting on elements of the vehicle drive train other than the propulsion unit and brakes, e.g. transmission, clutch, differential
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- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の駆動力(トラク
ション)制御装置に関し、特に、エンジンの吸気通路に
スロットル弁と直列に常開の第2スロットル弁を備え、
駆動輪のスリップ発生時に第2スロットル弁を閉弁方向
に駆動する装置に関する。
ション)制御装置に関し、特に、エンジンの吸気通路に
スロットル弁と直列に常開の第2スロットル弁を備え、
駆動輪のスリップ発生時に第2スロットル弁を閉弁方向
に駆動する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】濡れたアスファルト路や雪路等の滑りや
すい路面では、加速時に駆動輪がスリップして、車両が
十分に加速できなかったり、尻振りを起こして安定性が
低下したりする。そこで、車両の駆動力制御装置とし
て、エンジンの吸気通路にアクセルペダルと連動して開
閉されるスロットル弁と直列に、DCモータ(ステップ
モータ)により駆動される第2スロットル弁を設けてお
き、駆動輪と従動輪との回転数差などに基づいてスリッ
プの発生を検出すると、第2スロットル弁を閉じて、駆
動力(エンジントルク)を低減することにより、発進
性、加速性の向上及び尻振り防止による車両安定性の向
上を図っているものがある。
すい路面では、加速時に駆動輪がスリップして、車両が
十分に加速できなかったり、尻振りを起こして安定性が
低下したりする。そこで、車両の駆動力制御装置とし
て、エンジンの吸気通路にアクセルペダルと連動して開
閉されるスロットル弁と直列に、DCモータ(ステップ
モータ)により駆動される第2スロットル弁を設けてお
き、駆動輪と従動輪との回転数差などに基づいてスリッ
プの発生を検出すると、第2スロットル弁を閉じて、駆
動力(エンジントルク)を低減することにより、発進
性、加速性の向上及び尻振り防止による車両安定性の向
上を図っているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の車両の駆動力制御装置にあっては、第2スロ
ットル弁の駆動用アクチュエータとしてDCモータを用
いており、DCモータを用いることで、緻密に開度を制
御できるものの、特にFF車用として発進補助を含む低
速域での加速性向上のみに使用目的を限定した場合など
は、それほど緻密に制御する必要はないので、DCモー
タを用いることでコスト高になっているという問題点が
あった。
うな従来の車両の駆動力制御装置にあっては、第2スロ
ットル弁の駆動用アクチュエータとしてDCモータを用
いており、DCモータを用いることで、緻密に開度を制
御できるものの、特にFF車用として発進補助を含む低
速域での加速性向上のみに使用目的を限定した場合など
は、それほど緻密に制御する必要はないので、DCモー
タを用いることでコスト高になっているという問題点が
あった。
【0004】また、DCモータは、変速機構上、重量が
重く、またスロットルチャンバと一体であることが一般
的で、汎用性がないという問題点もあった。そこで、前
記第2スロットル弁を全開と全閉との2段階に切り換え
る構成として、DCモータを必要としない低コストな装
置の開発が試みられた。しかし、それほど緻密に制御す
る必要がないとはいえ、2段階に切り換える簡易制御の
場合、緻密制御型のように全閉開度を小さく設定しすぎ
ると、摩擦係数が比較的大きい路面でスリップを生じた
ような場合には、必要以上に駆動力が低下することとな
るので、スリップが回避された後に加速する際の加速性
能が損なわれてしまう。一方、全閉開度を大きく設定し
すぎると、逆に摩擦係数の小さい圧雪路面等で十分駆動
力を低減することができなくなる (図8参照) 。
重く、またスロットルチャンバと一体であることが一般
的で、汎用性がないという問題点もあった。そこで、前
記第2スロットル弁を全開と全閉との2段階に切り換え
る構成として、DCモータを必要としない低コストな装
置の開発が試みられた。しかし、それほど緻密に制御す
る必要がないとはいえ、2段階に切り換える簡易制御の
場合、緻密制御型のように全閉開度を小さく設定しすぎ
ると、摩擦係数が比較的大きい路面でスリップを生じた
ような場合には、必要以上に駆動力が低下することとな
るので、スリップが回避された後に加速する際の加速性
能が損なわれてしまう。一方、全閉開度を大きく設定し
すぎると、逆に摩擦係数の小さい圧雪路面等で十分駆動
力を低減することができなくなる (図8参照) 。
【0005】即ち、全閉開度をどのように設定しても、
単純に全開と全閉との2段階に切り換える制御を行うだ
けでは、摩擦係数の異なる多様の路面に対して良好な性
能を確保することは難しい。一方、スタック脱出時等の
ようにドライバーの加速要求が大きいときに、スリップ
の発生によって第2スロットル弁が全閉とされてエンジ
ン出力が大きく低下してしまうことにも問題がある。
単純に全開と全閉との2段階に切り換える制御を行うだ
けでは、摩擦係数の異なる多様の路面に対して良好な性
能を確保することは難しい。一方、スタック脱出時等の
ようにドライバーの加速要求が大きいときに、スリップ
の発生によって第2スロットル弁が全閉とされてエンジ
ン出力が大きく低下してしまうことにも問題がある。
【0006】本発明は、上記の点に鑑みなされたもの
で、第2スロットル弁を全開と全閉との2段階に切り換
える簡易型の制御と他の駆動力制御とを併用することに
より、摩擦係数の異なる路面に対して良好な駆動力制御
を行えるようにした車両の駆動力制御装置を提供するこ
とを目的とする。
で、第2スロットル弁を全開と全閉との2段階に切り換
える簡易型の制御と他の駆動力制御とを併用することに
より、摩擦係数の異なる路面に対して良好な駆動力制御
を行えるようにした車両の駆動力制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に係
る発明は、 エンジンの吸気通路にスロットル弁と直列に
配設され、全開位置と所定開度の全閉位置との2段階に
切換制御される第2スロットル弁と、車両の駆動輪のス
リップ状態を検出するスリップ状態検出手段と、検出さ
れたスリップ状態に応じて前記第2スロットル弁を全閉
位置に制御して車両の駆動力を減少させる第1の駆動力
減少制御手段と、車両走行路面の摩擦係数の状態を検出
する路面状態検出手段と、前記第1の駆動力減少制御手
段より応答性良く車両の駆動力を減少制御する第2の駆
動力減少制御手段と、 前記第1の駆動力減少制御手段の
作動を制限する駆動力減少制御制限手段と、を備え、 摩
擦係数の高い路面状態では、前記駆動力減少制御制限手
段により前記第1の駆動力減少制御手段の作動を制限
し、必要な駆動力減少制御を前記第2の駆動力減少制御
手段で賄うことを特徴とする。
る発明は、 エンジンの吸気通路にスロットル弁と直列に
配設され、全開位置と所定開度の全閉位置との2段階に
切換制御される第2スロットル弁と、車両の駆動輪のス
リップ状態を検出するスリップ状態検出手段と、検出さ
れたスリップ状態に応じて前記第2スロットル弁を全閉
位置に制御して車両の駆動力を減少させる第1の駆動力
減少制御手段と、車両走行路面の摩擦係数の状態を検出
する路面状態検出手段と、前記第1の駆動力減少制御手
段より応答性良く車両の駆動力を減少制御する第2の駆
動力減少制御手段と、 前記第1の駆動力減少制御手段の
作動を制限する駆動力減少制御制限手段と、を備え、 摩
擦係数の高い路面状態では、前記駆動力減少制御制限手
段により前記第1の駆動力減少制御手段の作動を制限
し、必要な駆動力減少制御を前記第2の駆動力減少制御
手段で賄うことを特徴とする。
【0008】また、請求項2に係る発明は、前記第2の
駆動力減少制御手段は、前記第1の駆動力減少制御手段
と併用できることを特徴とする。 また、請求項3に係る
発明は、摩擦係数の高い路面状態では、前記第2の駆動
力減少制御手段のみで駆動力減少制御を行うことを特徴
とする。 また、請求項4に係る発明は、前記第1の駆動
力減少制御手段が、第2スロットル弁の駆動用アクチュ
エータとして、負圧作動室に導入される負圧の有無に応
じたダイアフラムの変位により前記第2スロットル弁を
全開位置と所定開度の全閉位置との2段階に駆動する負
圧ダイアフラム装置を備えていることを特徴とする。
駆動力減少制御手段は、前記第1の駆動力減少制御手段
と併用できることを特徴とする。 また、請求項3に係る
発明は、摩擦係数の高い路面状態では、前記第2の駆動
力減少制御手段のみで駆動力減少制御を行うことを特徴
とする。 また、請求項4に係る発明は、前記第1の駆動
力減少制御手段が、第2スロットル弁の駆動用アクチュ
エータとして、負圧作動室に導入される負圧の有無に応
じたダイアフラムの変位により前記第2スロットル弁を
全開位置と所定開度の全閉位置との2段階に駆動する負
圧ダイアフラム装置を備えていることを特徴とする。
【0009】また、請求項5に係る発明は、前記路面状
態検出手段が、車両の前後方向加速度,横方向加速度の
少なくとも一方を検出し、スリップ発生時に検出された
加速度の大きさに基づいて路面の摩擦係数を検出するこ
とを特徴とする。また、請求項6に係る発明は、前記路
面状態検出手段が、スリップ発生時に推定された駆動輪
の駆動力を推定し、推定出された駆動力の大きさに基づ
いて路面の摩擦係数を検出することを特徴とする。
態検出手段が、車両の前後方向加速度,横方向加速度の
少なくとも一方を検出し、スリップ発生時に検出された
加速度の大きさに基づいて路面の摩擦係数を検出するこ
とを特徴とする。また、請求項6に係る発明は、前記路
面状態検出手段が、スリップ発生時に推定された駆動輪
の駆動力を推定し、推定出された駆動力の大きさに基づ
いて路面の摩擦係数を検出することを特徴とする。
【0010】また、請求項7に係る発明では、前記第2
の駆動力減少制御手段は、スリップ状態に応じて燃料供
給を停止する気筒数を制御することを特徴とする。ま
た、請求項8に係る発明は、前記第2の駆動力減少制御
手段が、目標スリップ量と検出されたスリップ量との偏
差に対して燃料供給量の要求削減量を算出し、該要求削
減量に見合った燃料供給停止気筒数を制御することを特
徴とする。
の駆動力減少制御手段は、スリップ状態に応じて燃料供
給を停止する気筒数を制御することを特徴とする。ま
た、請求項8に係る発明は、前記第2の駆動力減少制御
手段が、目標スリップ量と検出されたスリップ量との偏
差に対して燃料供給量の要求削減量を算出し、該要求削
減量に見合った燃料供給停止気筒数を制御することを特
徴とする。
【0011】また、請求項9に係る発明は、前記駆動力
減少制御制限手段は、第1の駆動力減少制御手段が作動
する駆動輪のスリップの閾値を増大することにより作動
を制限することを特徴とする。また、請求項10に係る
発明は、前記駆動力減少制御制限手段が、第2の駆動力
制御手段による駆動力減少作用を相対的に高めることに
より、第1の駆動力減少制御手段の作動を制限すること
を特徴とする。
減少制御制限手段は、第1の駆動力減少制御手段が作動
する駆動輪のスリップの閾値を増大することにより作動
を制限することを特徴とする。また、請求項10に係る
発明は、前記駆動力減少制御制限手段が、第2の駆動力
制御手段による駆動力減少作用を相対的に高めることに
より、第1の駆動力減少制御手段の作動を制限すること
を特徴とする。
【0012】
【0013】
【0014】
【作用】請求項1に係る発明では、駆動輪のスリップが
検出されると、該スリップの大きさに応じて第1の駆動
力減少制御手段が第2スロットル弁を全閉に制御して車
両の駆動力を減少させてスリップを抑制する。ここで、
走行路面の摩擦係数が大きいときには、前記駆動力減少
制御制限手段により前記第1の駆動力減少制御手段の作
動が制限され、スリップの抑制は第2の駆動力減少制御
手段で賄われることとなる。特に、請求項2に係る発明
では、第2の駆動力減少制御手段を第1の駆動力減少制
御手段と併用可能であり、請求項3に係る発明では、ス
リップの抑制が第2の駆動力減少制御手段のみで賄われ
る。
検出されると、該スリップの大きさに応じて第1の駆動
力減少制御手段が第2スロットル弁を全閉に制御して車
両の駆動力を減少させてスリップを抑制する。ここで、
走行路面の摩擦係数が大きいときには、前記駆動力減少
制御制限手段により前記第1の駆動力減少制御手段の作
動が制限され、スリップの抑制は第2の駆動力減少制御
手段で賄われることとなる。特に、請求項2に係る発明
では、第2の駆動力減少制御手段を第1の駆動力減少制
御手段と併用可能であり、請求項3に係る発明では、ス
リップの抑制が第2の駆動力減少制御手段のみで賄われ
る。
【0015】即ち、走行路面の摩擦係数 (μ) が大きい
ときにはスリップが抑制された後に、再加速するときに
要求される駆動力が大きい。換言すれば、スリップの発
生しにくい高μ路面状態では、スリップ発生直前の車両
の駆動力が大きい状態であるため、当該状態に戻すとき
に要求されるエンジン出力が大きい。このような高μ路
面状態で第1の駆動力減少制御手段で第2のスロットル
弁を全閉にした場合には、スリップ抑制後の再加速の際
に第2スロットル弁を全開に戻しても吸入空気流量の増
大の遅れによるエンジン出力の増大の遅れが大きいた
め、良好な加速性を確保することが困難となるが、第2
の駆動力減少制御手段で駆動力を減少しておけば、前記
再加速の際には第2の駆動力減少制御手段の作動を解除
することで応答性よく駆動力を増大させて良好な加速性
能を得ることができる。尚、第1の駆動力減少制御手段
は第2の駆動力減少制御手段に比較して応答性には劣る
が、吸入空気流量を制御するという本来の方法でエンジ
ン出力を制御するものであるから、運転性 (燃焼性等)
や燃費の点で他の駆動力を減少させる方法より優れてい
る (例えば制動による場合は燃費が悪化し、燃料カット
気筒では段階的な出力減少しか行えない) ので、基本的
には第1の駆動力減少制御手段を用いるのである。
ときにはスリップが抑制された後に、再加速するときに
要求される駆動力が大きい。換言すれば、スリップの発
生しにくい高μ路面状態では、スリップ発生直前の車両
の駆動力が大きい状態であるため、当該状態に戻すとき
に要求されるエンジン出力が大きい。このような高μ路
面状態で第1の駆動力減少制御手段で第2のスロットル
弁を全閉にした場合には、スリップ抑制後の再加速の際
に第2スロットル弁を全開に戻しても吸入空気流量の増
大の遅れによるエンジン出力の増大の遅れが大きいた
め、良好な加速性を確保することが困難となるが、第2
の駆動力減少制御手段で駆動力を減少しておけば、前記
再加速の際には第2の駆動力減少制御手段の作動を解除
することで応答性よく駆動力を増大させて良好な加速性
能を得ることができる。尚、第1の駆動力減少制御手段
は第2の駆動力減少制御手段に比較して応答性には劣る
が、吸入空気流量を制御するという本来の方法でエンジ
ン出力を制御するものであるから、運転性 (燃焼性等)
や燃費の点で他の駆動力を減少させる方法より優れてい
る (例えば制動による場合は燃費が悪化し、燃料カット
気筒では段階的な出力減少しか行えない) ので、基本的
には第1の駆動力減少制御手段を用いるのである。
【0016】逆に摩擦抵抗の小さい低μ路面状態で第1
の駆動力減少制御手段によって第2のスロットル弁を全
閉としても十分にエンジン出力を低減してスリップを抑
制しきれないようなときには、第2の駆動力減少制御手
段を併用して足りない駆動力減少分を減少させることに
より、良好なトラクション機能を得ることができる。ま
た、請求項4の発明では、第2スロットル弁の駆動用ア
クチュエータとして、第2スロットル弁を全開位置と所
定開度の全閉位置との2段階に駆動する負圧ダイアフラ
ム装置を用いることにより、最も簡易で信頼性が高く、
コスト面でも有利である。
の駆動力減少制御手段によって第2のスロットル弁を全
閉としても十分にエンジン出力を低減してスリップを抑
制しきれないようなときには、第2の駆動力減少制御手
段を併用して足りない駆動力減少分を減少させることに
より、良好なトラクション機能を得ることができる。ま
た、請求項4の発明では、第2スロットル弁の駆動用ア
クチュエータとして、第2スロットル弁を全開位置と所
定開度の全閉位置との2段階に駆動する負圧ダイアフラ
ム装置を用いることにより、最も簡易で信頼性が高く、
コスト面でも有利である。
【0017】また、請求項5に係る発明では、走行路面
に対して滑らずに走行できる車両の駆動力は路面の摩擦
係数が大きいほど大きくなり、駆動力と加速度とは比例
的であるため、スリップを発生する瞬間の加速度に基づ
いて路面の摩擦係数を検出することができる。また、請
求項6に係る発明では、上記の理由により推定された駆
動輪の駆動力に基づいて路面の摩擦係数を検出すること
ができる。
に対して滑らずに走行できる車両の駆動力は路面の摩擦
係数が大きいほど大きくなり、駆動力と加速度とは比例
的であるため、スリップを発生する瞬間の加速度に基づ
いて路面の摩擦係数を検出することができる。また、請
求項6に係る発明では、上記の理由により推定された駆
動輪の駆動力に基づいて路面の摩擦係数を検出すること
ができる。
【0018】また、請求項7に係る発明では、前記第2
の駆動力減少制御手段は、スリップ状態に応じて燃料供
給を停止する気筒数を制御することにより、エンジン出
力を段階的に減少させて駆動力を減少させることができ
る。また、請求項8に係る発明では、上記燃料供給停止
気筒数の設定を、目標スリップ量と検出されたスリップ
量との偏差に対して算出された燃料供給量の要求削減量
に見合って行うことができるのでスリップ状態に応じて
精度の高い駆動力減少制御を行うことができる。
の駆動力減少制御手段は、スリップ状態に応じて燃料供
給を停止する気筒数を制御することにより、エンジン出
力を段階的に減少させて駆動力を減少させることができ
る。また、請求項8に係る発明では、上記燃料供給停止
気筒数の設定を、目標スリップ量と検出されたスリップ
量との偏差に対して算出された燃料供給量の要求削減量
に見合って行うことができるのでスリップ状態に応じて
精度の高い駆動力減少制御を行うことができる。
【0019】また、請求項9に係る発明では、前記駆動
力減少制御制限手段は、第1の駆動力減少制御手段が作
動する駆動輪のスリップの閾値を増大するという簡易な
方式で作動を制限することができる。また、請求項10
に係る発明では、前記駆動力減少制御制限手段は、第2
の駆動力制御手段による駆動力減少作用によってスリッ
プを発生しにくくすることにより、第1の駆動力減少制
御手段の作動機会が制限されることとなる。
力減少制御制限手段は、第1の駆動力減少制御手段が作
動する駆動輪のスリップの閾値を増大するという簡易な
方式で作動を制限することができる。また、請求項10
に係る発明では、前記駆動力減少制御制限手段は、第2
の駆動力制御手段による駆動力減少作用によってスリッ
プを発生しにくくすることにより、第1の駆動力減少制
御手段の作動機会が制限されることとなる。
【0020】
【0021】
【0022】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は車両全体のシステム図、図2は第2スロッ
トル弁の駆動装置のシステム図である。FF車において
横置きに配置されるエンジン1の吸気通路2には、アク
セルペダルに連動して開閉されるスロットル弁3の上流
側に、常開の第2スロットル弁4が設けられ、また、各
気筒毎に燃料噴射弁31が設けられている。
する。図1は車両全体のシステム図、図2は第2スロッ
トル弁の駆動装置のシステム図である。FF車において
横置きに配置されるエンジン1の吸気通路2には、アク
セルペダルに連動して開閉されるスロットル弁3の上流
側に、常開の第2スロットル弁4が設けられ、また、各
気筒毎に燃料噴射弁31が設けられている。
【0023】一方、左右の前輪(駆動輪)にそれぞれ車
輪速センサ5A,5Bが設けられると共に、左右の後輪
(従動輪)にそれぞれ車輪速センサ6A,6Bが設けら
れ、これらの信号はトラクションコントロールユニット
7に入力されている。トラクションコントロールユニッ
ト7は、駆動輪と従動輪との車輪速差に基づいてスリッ
プの発生を検出し、スリップ発生時に、駆動力低減要求
信号を発生する。駆動力低減要求信号の1つは、第2ス
ロットル弁4の駆動装置(詳しくは後述する三方電磁弁
21)に送られ、これにより第2スロットル弁4が閉弁方
向に駆動される。また、駆動力低減要求信号の他のもの
は、エンジンコントロールモジュール8に送られ、要求
低減駆動力に見合った気筒数の燃料カットなどの制御が
行われる。更に、走行路面の摩擦係数μを推定するた
め、駆動輪のスリップ発生時に車両の進行方向の加速度
を検出するため前後方向加速度を検出する前後Gセンサ
32と横 (左右) 方向加速度を検出する横Gセンサ33とが
設けられ、これらの信号も前記トラクションコントロー
ルユニット7に入力される。一方、前記スロットル弁3
の開度を検出するスロットルセンサ34が設けられ、その
信号がエンジン制御用としてエンジンコントロールモジ
ュール8に入力されると共に、後述する所定の条件で第
2スロットル弁4の閉動作を禁止する条件設定用の信号
として該エンジンコントロールモジュール8からトラク
ションコントロールユニット7に入力される。
輪速センサ5A,5Bが設けられると共に、左右の後輪
(従動輪)にそれぞれ車輪速センサ6A,6Bが設けら
れ、これらの信号はトラクションコントロールユニット
7に入力されている。トラクションコントロールユニッ
ト7は、駆動輪と従動輪との車輪速差に基づいてスリッ
プの発生を検出し、スリップ発生時に、駆動力低減要求
信号を発生する。駆動力低減要求信号の1つは、第2ス
ロットル弁4の駆動装置(詳しくは後述する三方電磁弁
21)に送られ、これにより第2スロットル弁4が閉弁方
向に駆動される。また、駆動力低減要求信号の他のもの
は、エンジンコントロールモジュール8に送られ、要求
低減駆動力に見合った気筒数の燃料カットなどの制御が
行われる。更に、走行路面の摩擦係数μを推定するた
め、駆動輪のスリップ発生時に車両の進行方向の加速度
を検出するため前後方向加速度を検出する前後Gセンサ
32と横 (左右) 方向加速度を検出する横Gセンサ33とが
設けられ、これらの信号も前記トラクションコントロー
ルユニット7に入力される。一方、前記スロットル弁3
の開度を検出するスロットルセンサ34が設けられ、その
信号がエンジン制御用としてエンジンコントロールモジ
ュール8に入力されると共に、後述する所定の条件で第
2スロットル弁4の閉動作を禁止する条件設定用の信号
として該エンジンコントロールモジュール8からトラク
ションコントロールユニット7に入力される。
【0024】次に第2スロットル弁4の駆動装置につい
て説明する。第2スロットル弁4は、吸気通路を構成す
る樹脂製のチャンバ10の中心より偏心した位置に弁軸11
を有するバタフライ式の弁で、弁軸11に固定したレバー
12の操作により開閉される。このレバー12に対しては、
その揺動範囲を規制するようにストッパ13,14が設けら
れており、これらにより、第2のスロットル弁4が、全
開位置と、1/8開度程度の全閉位置とをとるようにな
っている。
て説明する。第2スロットル弁4は、吸気通路を構成す
る樹脂製のチャンバ10の中心より偏心した位置に弁軸11
を有するバタフライ式の弁で、弁軸11に固定したレバー
12の操作により開閉される。このレバー12に対しては、
その揺動範囲を規制するようにストッパ13,14が設けら
れており、これらにより、第2のスロットル弁4が、全
開位置と、1/8開度程度の全閉位置とをとるようにな
っている。
【0025】第2スロットル弁4のレバー12には負圧ダ
イアフラム装置15のダイアフラム16に連結された出力ロ
ッド17が連結されている。負圧ダイアフラム装置15は、
ダイアフラム16により画成される負圧作動室18と、負圧
作動室18に収納されてダイアフラム16を付勢するスプリ
ング19とを備え、負圧作動室18への負圧の導入によりダ
イアフラム16が図で右方に変位して第2スロットル弁4
を全閉位置に駆動し、負圧作動室18への大気の導入によ
りダイアフラム16が図で左方に変位して第2スロットル
弁4を全開位置に復帰させる。
イアフラム装置15のダイアフラム16に連結された出力ロ
ッド17が連結されている。負圧ダイアフラム装置15は、
ダイアフラム16により画成される負圧作動室18と、負圧
作動室18に収納されてダイアフラム16を付勢するスプリ
ング19とを備え、負圧作動室18への負圧の導入によりダ
イアフラム16が図で右方に変位して第2スロットル弁4
を全閉位置に駆動し、負圧作動室18への大気の導入によ
りダイアフラム16が図で左方に変位して第2スロットル
弁4を全開位置に復帰させる。
【0026】負圧ダイアフラム装置15の負圧作動室18へ
の連通路20には、負圧又は大気圧を選択的に導入する三
方電磁弁21が接続されている。三方電磁弁21は、OFF
状態では、負圧側ポートP1 を閉じて、大気圧側ポート
P2 を開き、ON状態では、逆に、大気圧側ポートP2
を閉じて、負圧側ポートP1 を開くようになっている。
の連通路20には、負圧又は大気圧を選択的に導入する三
方電磁弁21が接続されている。三方電磁弁21は、OFF
状態では、負圧側ポートP1 を閉じて、大気圧側ポート
P2 を開き、ON状態では、逆に、大気圧側ポートP2
を閉じて、負圧側ポートP1 を開くようになっている。
【0027】三方電磁弁21の負圧側ポートP1 は、負圧
導入通路22により負圧タンク23に接続され、この負圧タ
ンク23はチェック弁24を介して吸気マニホールド(吸気
通路2のスロットル弁3下流)に接続されている。三方
電磁弁21の大気圧側ポートP2 は、大気圧導入通路25に
より大気に開放されているが、大気圧導入通路25には動
作時間規定手段の1つであるオリフィス26が設けられて
いる。
導入通路22により負圧タンク23に接続され、この負圧タ
ンク23はチェック弁24を介して吸気マニホールド(吸気
通路2のスロットル弁3下流)に接続されている。三方
電磁弁21の大気圧側ポートP2 は、大気圧導入通路25に
より大気に開放されているが、大気圧導入通路25には動
作時間規定手段の1つであるオリフィス26が設けられて
いる。
【0028】このように第2スロットル弁4を全開と全
閉との2段階に切り換える駆動装置として負圧ダイアフ
ラム装置を用いることで、従来のDCモータに比較して
大幅なコスト低減を図れる。また、負圧ダイアフラム装
置の他、例えば一定量ストロークするソレノイドアクチ
ュエータによって構成してもよく、このものでもDCモ
ータに比較してコスト低減を図れる。
閉との2段階に切り換える駆動装置として負圧ダイアフ
ラム装置を用いることで、従来のDCモータに比較して
大幅なコスト低減を図れる。また、負圧ダイアフラム装
置の他、例えば一定量ストロークするソレノイドアクチ
ュエータによって構成してもよく、このものでもDCモ
ータに比較してコスト低減を図れる。
【0029】次に第2スロットル弁4とその駆動装置と
からなる第1の駆動力減少制御手段の基本的な動作を説
明する。通常運転時は、三方電磁弁21はOFF状態であ
り、負圧側ポートP1 を閉じて、大気圧側ポートP2 を
開いている。よって、負圧ダイアフラム装置15の負圧作
動室18には大気圧が導入されており、スプリング19によ
りダイアフラム16を図2で左方に変位させて、第2スロ
ットル弁4を全開位置に保持している。ここでいう全開
位置とは、エンジン要求空気量を確保し得る開度であ
る。
からなる第1の駆動力減少制御手段の基本的な動作を説
明する。通常運転時は、三方電磁弁21はOFF状態であ
り、負圧側ポートP1 を閉じて、大気圧側ポートP2 を
開いている。よって、負圧ダイアフラム装置15の負圧作
動室18には大気圧が導入されており、スプリング19によ
りダイアフラム16を図2で左方に変位させて、第2スロ
ットル弁4を全開位置に保持している。ここでいう全開
位置とは、エンジン要求空気量を確保し得る開度であ
る。
【0030】一方、トラクションコントロールユニット
7は、前輪側の車輪速センサ5A,5Bにより検出され
る車輪速と、後輪側の車輪速センサ6A,6Bにより検
出される車輪速との差を算出し、この差が所定値を超え
ると、スリップ発生と判断して、駆動力低減要求信号を
出力する。この信号により、三方電磁弁21がOFF状態
からON状態になり、三方電磁弁21において、大気圧側
ポートP2 を閉じて、負圧側ポートP1 を開く。よっ
て、負圧ダイアフラム装置15の負圧作動室18には負圧が
導入され、スプリング19の付勢力に抗してダイアフラム
16を図2で右方に変位させて、第2スロットル弁4を1
/8開度程度の全閉位置に駆動する。
7は、前輪側の車輪速センサ5A,5Bにより検出され
る車輪速と、後輪側の車輪速センサ6A,6Bにより検
出される車輪速との差を算出し、この差が所定値を超え
ると、スリップ発生と判断して、駆動力低減要求信号を
出力する。この信号により、三方電磁弁21がOFF状態
からON状態になり、三方電磁弁21において、大気圧側
ポートP2 を閉じて、負圧側ポートP1 を開く。よっ
て、負圧ダイアフラム装置15の負圧作動室18には負圧が
導入され、スプリング19の付勢力に抗してダイアフラム
16を図2で右方に変位させて、第2スロットル弁4を1
/8開度程度の全閉位置に駆動する。
【0031】全閉位置での開度を1/8開度程度とする
ことで、スリップを抑制する上で必要な小開度に制限す
ると共に、エンストを防止する。また、このときの全開
位置から全閉位置までの動作時間(図3のt1 )は、ダ
イアフラム16の有効受圧面積、負圧導入通路22の通路径
などにより、低μ路でのスリップをも早期に押さえるこ
とを可能とするために、 0.2秒以下という極めて短い時
間に設定する。
ことで、スリップを抑制する上で必要な小開度に制限す
ると共に、エンストを防止する。また、このときの全開
位置から全閉位置までの動作時間(図3のt1 )は、ダ
イアフラム16の有効受圧面積、負圧導入通路22の通路径
などにより、低μ路でのスリップをも早期に押さえるこ
とを可能とするために、 0.2秒以下という極めて短い時
間に設定する。
【0032】このような第2スロットル弁4の閉動作に
より駆動力が低減されて、スリップ率が低下すると、ト
ラクションコントロールユニット7からの駆動力低減要
求信号が解除される。この信号解除により、三方電磁弁
21がON状態からOFF状態になり、三方電磁弁21にお
いて、負圧側ポートP1 を閉じて、大気圧側ポートP2
を開く。よって、負圧ダイアフラム装置15の負圧作動室
18には大気圧が導入され、スプリング19によりダイアフ
ラム16を図2で左方に変位させて、第2スロットル弁4
を全開位置に復帰させる。
より駆動力が低減されて、スリップ率が低下すると、ト
ラクションコントロールユニット7からの駆動力低減要
求信号が解除される。この信号解除により、三方電磁弁
21がON状態からOFF状態になり、三方電磁弁21にお
いて、負圧側ポートP1 を閉じて、大気圧側ポートP2
を開く。よって、負圧ダイアフラム装置15の負圧作動室
18には大気圧が導入され、スプリング19によりダイアフ
ラム16を図2で左方に変位させて、第2スロットル弁4
を全開位置に復帰させる。
【0033】このときの全閉位置から全開位置までの動
作時間(図3のt2 )は、負圧導入通路22の通路抵抗に
比し、大気導入通路25側にオリフィス26を設けて、通路
抵抗を大きくすることにより、全開位置から全閉位置ま
での動作時間の10倍以上である、2〜7秒に設定する。
これは、低μ路から高μ路に変わった際の突走り感を押
さえるためである。
作時間(図3のt2 )は、負圧導入通路22の通路抵抗に
比し、大気導入通路25側にオリフィス26を設けて、通路
抵抗を大きくすることにより、全開位置から全閉位置ま
での動作時間の10倍以上である、2〜7秒に設定する。
これは、低μ路から高μ路に変わった際の突走り感を押
さえるためである。
【0034】また、本実施例において、何らかの原因で
負圧が消失した場合は、負圧ダイアフラム装置16の負圧
作動室18内は大気圧となるが、このとき、第2スロット
ル弁4は全開位置をとる。従って、かかる故障時にも走
行が可能となる。更に、負圧ダイアフラム装置15の出力
ロッド17の欠損等により、第2スロットル弁4が自由に
なった場合は、この第2スロットル弁4の弁軸11が吸気
通路の中心から偏心して設けられていて、弁軸11を挟ん
で左右の弁体部分の受圧面積に差があるので、第2スロ
ットル弁4が閉じようとしても、第2スロットル弁4の
上・下流の圧力差(下流側が負圧)により、第2スロッ
トル弁4に開弁方向のモーメントが作用する。よって、
かかる故障時にも第2スロットル弁4を開弁させて、走
行が可能となる。
負圧が消失した場合は、負圧ダイアフラム装置16の負圧
作動室18内は大気圧となるが、このとき、第2スロット
ル弁4は全開位置をとる。従って、かかる故障時にも走
行が可能となる。更に、負圧ダイアフラム装置15の出力
ロッド17の欠損等により、第2スロットル弁4が自由に
なった場合は、この第2スロットル弁4の弁軸11が吸気
通路の中心から偏心して設けられていて、弁軸11を挟ん
で左右の弁体部分の受圧面積に差があるので、第2スロ
ットル弁4が閉じようとしても、第2スロットル弁4の
上・下流の圧力差(下流側が負圧)により、第2スロッ
トル弁4に開弁方向のモーメントが作用する。よって、
かかる故障時にも第2スロットル弁4を開弁させて、走
行が可能となる。
【0035】次に、上記のように基本動作する第1の駆
動力減少制御手段と、スリップ状態に応じて燃料供給を
停止する気筒数を制御して駆動力を減少制御する第2の
駆動力減少制御手段とを併用した駆動力減少制御 (トラ
クション制御) について図4,図5のフローチャートに
従って説明する。図4は、前記駆動力減少制御の一例を
示す。
動力減少制御手段と、スリップ状態に応じて燃料供給を
停止する気筒数を制御して駆動力を減少制御する第2の
駆動力減少制御手段とを併用した駆動力減少制御 (トラ
クション制御) について図4,図5のフローチャートに
従って説明する。図4は、前記駆動力減少制御の一例を
示す。
【0036】ステップ (図ではSと記す。以下同様) 1
では、前記したように前輪と後輪との車輪速の差からス
リップを発生しているか否かを判定する。スリップが発
生していないと判定されたときはステップ8で第2スロ
ットル弁4を全開に維持してこのルーチンを終了する。
スリップの発生が検出されると、ステップ2へ進み、前
記前後Gセンサ32により検出された前後方向の加速度X
gと横Gセンサ33により検出された横 (左右)方向の加
速度Ygとに基づいて、車両進行方向の加速度の大きさ
に比例した値として走行路面の摩擦係数μ{=k・ (X
g2 +Yg2 )1/2}を算出する。ここで、前記前後Gセ
ンサ32及び横Gセンサ33と該ステップ2の機能とが路面
状態検出手段を構成する。
では、前記したように前輪と後輪との車輪速の差からス
リップを発生しているか否かを判定する。スリップが発
生していないと判定されたときはステップ8で第2スロ
ットル弁4を全開に維持してこのルーチンを終了する。
スリップの発生が検出されると、ステップ2へ進み、前
記前後Gセンサ32により検出された前後方向の加速度X
gと横Gセンサ33により検出された横 (左右)方向の加
速度Ygとに基づいて、車両進行方向の加速度の大きさ
に比例した値として走行路面の摩擦係数μ{=k・ (X
g2 +Yg2 )1/2}を算出する。ここで、前記前後Gセ
ンサ32及び横Gセンサ33と該ステップ2の機能とが路面
状態検出手段を構成する。
【0037】尚、本実施例では前後Gセンサ32と横Gセ
ンサ33とを設けて加速度を検出したが、例えば前後方向
加速度Xgは従動輪速の加速度 (単位時間当りの変化量
で求められる) から算出し、横方向加速度Ygは左右の
従動輪速の差から算出{Yg=|VFL−VFR|・ (VFL
−VFR) /2・α , VFL,VFRは左右の従動輪速,α
は定数}することもできる。
ンサ33とを設けて加速度を検出したが、例えば前後方向
加速度Xgは従動輪速の加速度 (単位時間当りの変化量
で求められる) から算出し、横方向加速度Ygは左右の
従動輪速の差から算出{Yg=|VFL−VFR|・ (VFL
−VFR) /2・α , VFL,VFRは左右の従動輪速,α
は定数}することもできる。
【0038】次いでステップ3では、算出された路面の
摩擦係数μを設定値μ0 と大小関係を比較する。ここ
で、前記設定値μ0 は例えば圧雪路面相当の値 (0.35程
度) に設定されており、かつ、前記第2スロットル弁4
の全閉の1/8という開度は該摩擦係数μ0 を有する路
面でスリップの抑制されたグリップ走行が可能な上限開
度に設定されている。
摩擦係数μを設定値μ0 と大小関係を比較する。ここ
で、前記設定値μ0 は例えば圧雪路面相当の値 (0.35程
度) に設定されており、かつ、前記第2スロットル弁4
の全閉の1/8という開度は該摩擦係数μ0 を有する路
面でスリップの抑制されたグリップ走行が可能な上限開
度に設定されている。
【0039】そして、ステップ3で路面摩擦係数の検出
値μが設定値μ0 以下と判定されたときは、ステップ4
へ進み、三方電磁弁21をONとして第2スロットル弁4
を全閉とする。即ち、前記第2スロットル弁4及びその
駆動装置と該ステップ4の機能とが第1の駆動力減少制
御手段を構成する。これにより、前記したように摩擦係
数μ0 を有する路面でのグリップ走行が可能な程度にま
でエンジン出力ひいては車両の駆動力が絞られる。
値μが設定値μ0 以下と判定されたときは、ステップ4
へ進み、三方電磁弁21をONとして第2スロットル弁4
を全閉とする。即ち、前記第2スロットル弁4及びその
駆動装置と該ステップ4の機能とが第1の駆動力減少制
御手段を構成する。これにより、前記したように摩擦係
数μ0 を有する路面でのグリップ走行が可能な程度にま
でエンジン出力ひいては車両の駆動力が絞られる。
【0040】さらにステップ6, ステップ7へ進み、ス
リップ状態に応じて燃料カットを行う気筒数を制御する
第2の駆動力減少制御を行う。即ち、ステップ6,ステ
ップ7の機能が第2の駆動力減少制御手段を構成する。
具体的には、最適な走行が行えるスリップの目標値を設
定し、ステップ6で検出されたスリップとの偏差εに応
じて要求燃料カット量CをPID制御によって算出し、
ステップ7で該算出値に見合った気筒数の燃料カットを
行う。前記要求燃料カット量Cは次式により演算され
る。
リップ状態に応じて燃料カットを行う気筒数を制御する
第2の駆動力減少制御を行う。即ち、ステップ6,ステ
ップ7の機能が第2の駆動力減少制御手段を構成する。
具体的には、最適な走行が行えるスリップの目標値を設
定し、ステップ6で検出されたスリップとの偏差εに応
じて要求燃料カット量CをPID制御によって算出し、
ステップ7で該算出値に見合った気筒数の燃料カットを
行う。前記要求燃料カット量Cは次式により演算され
る。
【0041】C=kP ・ε+kI ・∫εdt+kD ・ dε
/dt , (kP , kI , kD はP分,I分, D分のゲイン) 即ち、路面の摩擦係数μが前記設定値μ0 より小さい場
合には、スリップは目標値より大きく発生することにな
るから、その分燃料供給量を減少させて車両の駆動力を
減少させるフィードバック制御を行うことにより、スリ
ップを目標値近傍に維持しつつ最適な駆動力で走行する
ことができるのである。
/dt , (kP , kI , kD はP分,I分, D分のゲイン) 即ち、路面の摩擦係数μが前記設定値μ0 より小さい場
合には、スリップは目標値より大きく発生することにな
るから、その分燃料供給量を減少させて車両の駆動力を
減少させるフィードバック制御を行うことにより、スリ
ップを目標値近傍に維持しつつ最適な駆動力で走行する
ことができるのである。
【0042】また、ステップ3で路面の摩擦係数μが設
定値μ0 より大きいと判定されたときはステップ5へ進
み第2スロットル弁4を全開に保持してステップ6へ進
む。このステップ3の判定機能とステップ5で第2スロ
ットル弁4を全開に維持する機能とが駆動力減少制御制
限手段を構成する。そして、前記同様にして要求燃料カ
ット量CをPID制御によって算出し、ステップ7で該
算出値に見合った気筒数の燃料カットを行う。この場合
は、燃料カット制御のみで車両の駆動力を制御すること
となる。即ち、設定値μ0 より摩擦係数μの大きい路面
では第2スロットル弁4を閉じると必要以上に車両の駆
動力が減少され目標値より小さいスリップ率で低車速で
の走行に制限されてしまう。また、その後、スリップ状
態が回避されて再加速を行うときに第2スロットル弁4
を全開に切り換えても、吸入空気流量の増大の遅れによ
るエンジン出力増大の遅れが大きく、以て十分な加速性
能を確保することができない。
定値μ0 より大きいと判定されたときはステップ5へ進
み第2スロットル弁4を全開に保持してステップ6へ進
む。このステップ3の判定機能とステップ5で第2スロ
ットル弁4を全開に維持する機能とが駆動力減少制御制
限手段を構成する。そして、前記同様にして要求燃料カ
ット量CをPID制御によって算出し、ステップ7で該
算出値に見合った気筒数の燃料カットを行う。この場合
は、燃料カット制御のみで車両の駆動力を制御すること
となる。即ち、設定値μ0 より摩擦係数μの大きい路面
では第2スロットル弁4を閉じると必要以上に車両の駆
動力が減少され目標値より小さいスリップ率で低車速で
の走行に制限されてしまう。また、その後、スリップ状
態が回避されて再加速を行うときに第2スロットル弁4
を全開に切り換えても、吸入空気流量の増大の遅れによ
るエンジン出力増大の遅れが大きく、以て十分な加速性
能を確保することができない。
【0043】そこで、かかる高μ路では燃料カット制御
のみとすることで、スリップ発生時には該スリップを目
標値近傍に維持しつつ可及的に高い車速で走行を行え、
かつ、その後スリップが回避されて再加速を行う場合に
は燃料カットを停止することでエンジン出力を速やかに
立ち上げて良好な加速性能をうることができるのであ
る。
のみとすることで、スリップ発生時には該スリップを目
標値近傍に維持しつつ可及的に高い車速で走行を行え、
かつ、その後スリップが回避されて再加速を行う場合に
は燃料カットを停止することでエンジン出力を速やかに
立ち上げて良好な加速性能をうることができるのであ
る。
【0044】尚、第1の駆動力減少制御手段より応答性
の良い第2の駆動力減少制御手段としては、上記の燃料
カット気筒数制御の他、別のエンジン出力制御例えば点
火時期の遅角制御 (但し余り大きな遅角を行うと燃焼性
が悪化するので、前記燃料カット気筒数制御と併用して
極め細かく出力を減少する方式とするのが好ましい)を
行ったり、自動変速機のシフトダウン制御や制動力を増
大する制御 (これらの場合も前記要求燃料カット量Cと
同等の要求駆動力減少量を算出し、該算出値に見合った
変速比,制動力になるように制御すればよい) してもよ
い。
の良い第2の駆動力減少制御手段としては、上記の燃料
カット気筒数制御の他、別のエンジン出力制御例えば点
火時期の遅角制御 (但し余り大きな遅角を行うと燃焼性
が悪化するので、前記燃料カット気筒数制御と併用して
極め細かく出力を減少する方式とするのが好ましい)を
行ったり、自動変速機のシフトダウン制御や制動力を増
大する制御 (これらの場合も前記要求燃料カット量Cと
同等の要求駆動力減少量を算出し、該算出値に見合った
変速比,制動力になるように制御すればよい) してもよ
い。
【0045】また、本実施例では路面の摩擦係数μを車
両の加速度から求めたが、スリップ発生時の駆動輪の駆
動力によって求めるようにしてもよい。図5は、路面摩
擦係数を直接算出する方式に代えて上記駆動輪の駆動力
から推定される路面摩擦係数に応じた駆動力制御を行う
実施例のフローチャートを、図4のステップ2〜ステッ
プ3に代えた部分について示したものである。
両の加速度から求めたが、スリップ発生時の駆動輪の駆
動力によって求めるようにしてもよい。図5は、路面摩
擦係数を直接算出する方式に代えて上記駆動輪の駆動力
から推定される路面摩擦係数に応じた駆動力制御を行う
実施例のフローチャートを、図4のステップ2〜ステッ
プ3に代えた部分について示したものである。
【0046】即ち、ステップ11ではスリップ発生時のエ
ンジンの出力トルクTE を基本燃料噴射量TP 等で推定
し、ステップ12では推定された出力トルクTE に変速機
のギア比NT と終減速機のギア比NF とを乗じて駆動輪
の出力トルクTD を算出する。ステップ13では該出力ト
ルクTD を設定値TS と大小関係を比較し、TD ≦TS
と判定されたときは図4のステップ4以降へ進んで第2
スロットル弁を閉じた上で燃料カット気筒数制御を行
い、TD >TS と判定されたときはステップ5以降へ進
んで第2スロットル弁4は全開に保持して燃料カット気
筒数制御のみを行う。ここで、前記設定値TS は前記実
施例の路面摩擦係数の設定値μ0を有した路面でスリッ
プの抑制されたグリップ走行が可能な駆動輪の出力トル
ク値に相当するように設定されている。
ンジンの出力トルクTE を基本燃料噴射量TP 等で推定
し、ステップ12では推定された出力トルクTE に変速機
のギア比NT と終減速機のギア比NF とを乗じて駆動輪
の出力トルクTD を算出する。ステップ13では該出力ト
ルクTD を設定値TS と大小関係を比較し、TD ≦TS
と判定されたときは図4のステップ4以降へ進んで第2
スロットル弁を閉じた上で燃料カット気筒数制御を行
い、TD >TS と判定されたときはステップ5以降へ進
んで第2スロットル弁4は全開に保持して燃料カット気
筒数制御のみを行う。ここで、前記設定値TS は前記実
施例の路面摩擦係数の設定値μ0を有した路面でスリッ
プの抑制されたグリップ走行が可能な駆動輪の出力トル
ク値に相当するように設定されている。
【0047】したがって、前記実施例において摩擦係数
μを設定値μ0と比較して制御する場合と全く同等の駆
動力制御が行われることとなる。図6は路面摩擦係数μ
に応じて第1の駆動力減少制御手段の作動の有無を判別
するスリップの閾値を変更することにより、第1の駆動
力減少制御手段の作動を制限するようにしたの駆動力制
御の実施例 (請求項9,10に係る実施例) のフローチ
ャートを、図4のステップ3に代えた部分について示し
たものである。フローチャートの一部を示す。
μを設定値μ0と比較して制御する場合と全く同等の駆
動力制御が行われることとなる。図6は路面摩擦係数μ
に応じて第1の駆動力減少制御手段の作動の有無を判別
するスリップの閾値を変更することにより、第1の駆動
力減少制御手段の作動を制限するようにしたの駆動力制
御の実施例 (請求項9,10に係る実施例) のフローチ
ャートを、図4のステップ3に代えた部分について示し
たものである。フローチャートの一部を示す。
【0048】即ち、図4のステップ2で路面摩擦係数μ
を算出した後、ステップ21へ進み、後述する第2スロッ
トル弁による駆動力減少制御の有無を決定するスリップ
の閾値S0 を、前記算出された摩擦係数μに応じて設定
する。ここで、該閾値S0 は図示のように摩擦係数μが
大きくなるほど大きな値に設定されている。ステップ22
では、スリップの検出値Sと前記閾値S0 との大小関係
を比較し、S>S0 であるときに図4のステップ4へ進
んで第2スロットル弁4を閉じた後ステップ5で燃料カ
ット気筒数制御を行い、S≦S0 であるときには、第2
スロットル弁4を全開に維持したままで、ステップ5で
燃料カット気筒数制御を行う。
を算出した後、ステップ21へ進み、後述する第2スロッ
トル弁による駆動力減少制御の有無を決定するスリップ
の閾値S0 を、前記算出された摩擦係数μに応じて設定
する。ここで、該閾値S0 は図示のように摩擦係数μが
大きくなるほど大きな値に設定されている。ステップ22
では、スリップの検出値Sと前記閾値S0 との大小関係
を比較し、S>S0 であるときに図4のステップ4へ進
んで第2スロットル弁4を閉じた後ステップ5で燃料カ
ット気筒数制御を行い、S≦S0 であるときには、第2
スロットル弁4を全開に維持したままで、ステップ5で
燃料カット気筒数制御を行う。
【0049】このようにすれば、路面摩擦係数μが大き
いほど第1の駆動力減少制御手段による第2スロットル
弁を閉じる駆動力減少制御が行われにくくなる。なお、
必要な駆動力減少制御は前記燃料カット気筒数制御等の
第2の駆動力減少制御手段によって賄われることになる
ことは同様である。図7は第2の駆動力減少制御手段に
よる駆動力減少作用の程度を変更することにより、第1
の駆動力減少制御手段の作動を制限するようにした実施
例のフローチャートを、図4のステップ3に代えた部分
について示したものである。
いほど第1の駆動力減少制御手段による第2スロットル
弁を閉じる駆動力減少制御が行われにくくなる。なお、
必要な駆動力減少制御は前記燃料カット気筒数制御等の
第2の駆動力減少制御手段によって賄われることになる
ことは同様である。図7は第2の駆動力減少制御手段に
よる駆動力減少作用の程度を変更することにより、第1
の駆動力減少制御手段の作動を制限するようにした実施
例のフローチャートを、図4のステップ3に代えた部分
について示したものである。
【0050】ステップ31では、スリップ状態に応じた燃
料カット気筒数制御を行うに際して前記のように要求燃
料カット量Cを算出するときのPID制御におけるP分
の制御ゲインkP を摩擦係数μに応じて設定する。ここ
で、ゲインkP は図示のように摩擦係数μが大きくなる
ほど大きな値に設定されている。ステップ32では、スリ
ップの検出値Sと前記閾値S0 との大小関係を比較して
前記同様S>S0 であるときに図4のステップ4へ進ん
で第2スロットル弁4を閉じた後ステップ5で燃料カッ
ト気筒数制御を行い、S≦S0 であるときには、第2ス
ロットル弁4を全開に維持したままで、ステップ5で燃
料カット気筒数制御を行う。
料カット気筒数制御を行うに際して前記のように要求燃
料カット量Cを算出するときのPID制御におけるP分
の制御ゲインkP を摩擦係数μに応じて設定する。ここ
で、ゲインkP は図示のように摩擦係数μが大きくなる
ほど大きな値に設定されている。ステップ32では、スリ
ップの検出値Sと前記閾値S0 との大小関係を比較して
前記同様S>S0 であるときに図4のステップ4へ進ん
で第2スロットル弁4を閉じた後ステップ5で燃料カッ
ト気筒数制御を行い、S≦S0 であるときには、第2ス
ロットル弁4を全開に維持したままで、ステップ5で燃
料カット気筒数制御を行う。
【0051】このようにすれば、路面摩擦係数μが大き
いほど比例分Pの制御ゲインkP が増大して、同一のス
リップ値に対して要求燃料カット量Cが増大して算出さ
れ、その結果燃料カット気筒数が増大して駆動力が減少
されるので、スリップは抑制され、ステップ32の判定で
実行される第1の駆動力減少制御の作動が相対的に制限
されることとなる。つまり、このようにしても既述した
実施例と同様の機能を奏する。
いほど比例分Pの制御ゲインkP が増大して、同一のス
リップ値に対して要求燃料カット量Cが増大して算出さ
れ、その結果燃料カット気筒数が増大して駆動力が減少
されるので、スリップは抑制され、ステップ32の判定で
実行される第1の駆動力減少制御の作動が相対的に制限
されることとなる。つまり、このようにしても既述した
実施例と同様の機能を奏する。
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、走行路面の摩擦係数が大きいときには、第1の駆動
力減少制御手段の作動を制限して再加速時の性能を良好
に確保することができ、摩擦係数が小さいときには第2
の駆動力減少制御手段を併用して十分駆動力を減少させ
てスリップを抑制することができ、第2スロットル弁を
2段階に開閉切換する簡易型の装置を用いて、可及的に
良好なトラクション制御を行うことができる。
ば、走行路面の摩擦係数が大きいときには、第1の駆動
力減少制御手段の作動を制限して再加速時の性能を良好
に確保することができ、摩擦係数が小さいときには第2
の駆動力減少制御手段を併用して十分駆動力を減少させ
てスリップを抑制することができ、第2スロットル弁を
2段階に開閉切換する簡易型の装置を用いて、可及的に
良好なトラクション制御を行うことができる。
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【図1】 本発明の一実施例を示す車両全体のシステム
図。
図。
【図2】 同上実施例における第2スロットル弁の駆動
装置のシステム図。
装置のシステム図。
【図3】 動作時間特性を示す図。
【図4】 同上実施例の駆動力制御の第1の例を示すフ
ローチャート。
ローチャート。
【図5】 同じく第2の例の要部を示すフローチャー
ト。
ト。
【図6】 同じく第3の例の要部を示すフローチャー
ト。
ト。
【図7】 同じく第4の例の要部を示すフローチャー
ト。
ト。
【図8】
簡易型トラクション制御の作用を示す図。
1 エンジン
2 吸気通路
3 スロットル弁
4 第2スロットル弁
5A,5B 車輪速センサ
6A,6B 車輪速センサ
7 トラクションコントロールユニット
8 エンジンコントロールモジュール
10 チャンバ
15 負圧ダイアフラム装置
31 燃料噴射弁
32 前後Gセンサ
33 横Gセンサ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
F02D 43/00 301 F02D 43/00 301H
301K
45/00 312 45/00 312M
314 314K
(56)参考文献 特開 昭60−151159(JP,A)
特開 平6−107154(JP,A)
特開 平3−99945(JP,A)
特開 平2−204646(JP,A)
特開 昭60−127645(JP,A)
実開 平3−129750(JP,U)
特公 平6−26945(JP,B2)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F02D 17/00 - 45/00
Claims (10)
- 【請求項1】エンジンの吸気通路にスロットル弁と直列
に配設され、全開位置と所定開度の全閉位置との2段階
に切換制御される第2スロットル弁と、 車両の駆動輪のスリップ状態を検出するスリップ状態検
出手段と、 検出されたスリップ状態に応じて前記第2スロットル弁
を全閉位置に制御して車両の駆動力を減少させる第1の
駆動力減少制御手段と、 車両走行路面の摩擦係数の状態を検出する路面状態検出
手段と、前記第1の駆動力減少制御手段より応答性良く車両の駆
動力を減少制御する第2の駆動力減少制御手段と、 前記第1の駆動力減少制御手段の作動を制限する駆動力
減少制御制限手段と、を備え、 摩擦係数の高い路面状態では、前記駆動力減少制御制限
手段により前記第1の駆動力減少制御手段の作動を制限
し、必要な駆動力減少制御を前記第2の駆動力減少制御
手段で賄うこと を特徴とする車両の駆動力制御装置。 - 【請求項2】前記第2の駆動力減少制御手段は、前記第
1の駆動力減少制御手段と併用できることを特徴とする
請求項1に記載の車両の駆動力制御装置。 - 【請求項3】摩擦係数の高い路面状態では、前記第2の
駆動力減少制御手段のみで駆動力減少制御を行うことを
特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の駆動
力制御装置。 - 【請求項4】 前記第1の駆動力減少制御手段は、第2ス
ロットル弁の駆動用アクチュエータとして、負圧作動室
に導入される負圧の有無に応じたダイアフラムの変位に
より前記第2スロットル弁を全開位置と所定開度の全閉
位置との2段階に駆動する負圧ダイアフラム装置を備え
ていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか
1つに記載の車両の駆動力制御装置。 - 【請求項5】 前記路面状態検出手段は、車両の前後方向
加速度,横方向加速度の少なくとも一方を検出し、スリ
ップ発生時に検出された加速度の大きさに基づいて路面
の摩擦係数を検出することを特徴とする請求項1〜請求
項4のいずれか1つに記載の車両の駆動力制御装置。 - 【請求項6】 前記路面状態検出手段は、スリップ発生時
に推定された駆動輪の駆動力を推定し、該推定された駆
動力の大きさに基づいて路面の摩擦係数を検出すること
を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載
の記載の車両の駆動力制御装置。 - 【請求項7】 前記第2の駆動力減少制御手段は、スリッ
プ状態に応じて燃料供給を停止する気筒数を制御するこ
とを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記
載の車両の駆動力制御装置。 - 【請求項8】 前記第2の駆動力減少制御手段は、目標ス
リップ量と検出されたスリップ量との偏差に対して燃料
供給量の要求削減量を算出し、該要求削減量に見合った
燃料供給停止気筒数を制御することを特徴とする請求項
7に記載の車両の駆動力制御装置。 - 【請求項9】 前記駆動力減少制御制限手段は、第1の駆
動力減少制御手段が作動する駆動輪のスリップの閾値を
増大することにより作動を制限することを特徴とする請
求項1〜請求項8のいずれか1つに記載の車両の駆動力
制御装置。 - 【請求項10】 前記駆動力減少制御制限手段は、第2の
駆動力制御手段による駆動力減少作用を相対的に高める
ことにより、第1の駆動力減少制御手段の作動を制限す
ることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1つ
に記載の車両の駆動力制御装置。
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KR1019950045379A KR0150435B1 (ko) | 1994-12-01 | 1995-11-30 | 차량의 구동 토크 제어 시스템 |
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---|---|---|---|
JP29840994A JP3448995B2 (ja) | 1994-12-01 | 1994-12-01 | 車両の駆動力制御装置 |
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08158903A JPH08158903A (ja) | 1996-06-18 |
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---|---|---|---|
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---|---|
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-
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- 1994-12-01 JP JP29840994A patent/JP3448995B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1995
- 1995-11-29 US US08/565,611 patent/US5732380A/en not_active Expired - Fee Related
- 1995-11-30 KR KR1019950045379A patent/KR0150435B1/ko not_active IP Right Cessation
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