JP3403849B2 - 多重無線装置の受信部に設けられるクロック位相検出回路及びクロック再生回路 - Google Patents

多重無線装置の受信部に設けられるクロック位相検出回路及びクロック再生回路

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(目次) 産業上の利用分野 従来の技術(図60,図61) 発明が解決しようとする課題(図60,図61) 課題を解決するための手段(図1〜図6) 作用(図1〜図6) 実施例 (a)第1実施例の説明(図7〜図27) (b)第2実施例の説明(図28〜図42) (c)第3実施例の説明(図43〜図50) (d)第4実施例の説明(図51〜図59) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、多重無線装置の受信部
に設けられるクロック位相検出回路及びクロック再生回
路に関する。一般的に、クロック再生回路は、多重無線
装置の受信部に用いられる回路で、BTR(Bit Timing
Recovery) とも呼ばれ、通常、PSK(Phase Shift Key
ing)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation) など
による多値直交変調信号を復調した信号からクロック成
分を再生して、これを、主に受信データ(信号)を識別
する識別器(例えば、A/D変換器など)の動作タイミ
ング信号として供給する回路である。
【0003】ここで、このクロック再生回路にて再生さ
れるクロックは、復調信号のレベルを識別すべきタイミ
ング(いわゆるアイパターンが最も開いたとき)と位相
が一致していなければならないが、温度変化などによる
回線状況の変化によって、クロックに位相ずれが生じて
しまうことがある。そこで、このような位相ずれを高精
度に検出できるクロック位相検出回路及びこのクロック
位相検出回路によって検出されたクロックの位相ずれを
正確に調整して高精度な信号識別用のクロックを供給す
ることができるクロック再生回路が要求されてきてい
る。
【0004】
【従来の技術】図60は一般的な多重無線装置の受信部
に設けられるクロック再生回路の構成を示すブロック図
で、この図60において、71は直交検波部、72,7
3はそれぞれA/D変換器,74はトランスバーサル等
化器、75はクロック再生回路である。
【0005】ここで、直交検波部71は、PSKやQA
Mなどによる多値直交変調信号を復調した信号〔IF
(中間周波)信号〕を検波して互いに位相の90°異な
る2種のベースバンド信号(Ich信号,Qch信号)
を得るもので、この図60に示すように、通常、ハイブ
リッド(H)711,712,位相検波器713,71
4,ロールオフ・フィルタ715,716,ローカル発
振器717で構成される。
【0006】そして、この検波部71では、入力されて
きたIF信号がハイブリッド711で2分波され、それ
ぞれが位相検波部713,714へ出力されるが、この
とき、ローカル発振器717からは搬送波に位相同期し
た搬送波再生信号がハイブリッド712に供給されてお
り、この搬送波再生信号は、ハイブリッド712でそれ
ぞれ位相が90°だけ異なる2波に分波されて各位相検
波部713,714へ出力されるようになっている。
【0007】この結果、各位相検波部713,714で
は互いに位相の90°異なるベースバンド信号(Ich
信号,Qch信号)が得られ、これらのIch信号,Q
ch信号をそれぞれロールオフフィルタ715,726
を通じてA/D変換器(識別部)72,73に入力して
A/D変換(信号識別)を施すことによって、互いに位
相の90°異なるディジタル復調信号が得られるように
なっている。
【0008】また、各A/D変換器72,73は、直交
検波部71からのIch信号,Qch信号を所定の信号
レベルでそれぞれA/D変換してディジタル復調信号を
得るものであり、トランスバーサル等化器74は、各A
/D変換器72,73で得られたディジタル復調信号に
ついて等化処理を施すものである。また、クロック再生
回路75は、各A/D変換器72,73がA/D変換す
べきタイミング(いわゆるアイパターンが最も開いたと
き)と位相が一致するA/D変換用クロックを、直交検
波部71による検波前の受信信号から再生して各A/D
変換器72,73に供給するもので、2乗検波部76,
フィルタ77及びPLL回路78からなっており、さら
に、PLL回路78は、位相検波器(PD:Phase Dete
ctor)79,ループフィルタ80,増幅器81及び発振
器82で構成されている。
【0009】ここで、2乗検波部76は、直交検波部7
1による検波前の信号に対して2乗検波を施すものであ
り、フィルタ77は、この2乗検波部76の出力をろ波
するものである。また、PLL回路78は、フィルタ7
7を通じて入力される2乗検波部76にて2乗検波され
た信号と、発振器82から出力される各A/D変換器7
2,73のためのA/D変換用クロックとを位相検波器
79にて位相比較して、ループフィルタ80,増幅器8
1を介して発振器82に制御信号として供給することに
より、直交検波部71による検波前の信号の位相に追従
したクロック(A/D変換用クロック)を得るものであ
る。
【0010】このような構成により、上述のクロック再
生回路75では、受信信号のアイパターンが最も開いた
ときの位相に追従した各A/D変換72,73のための
A/D変換用クロックを、直交検波部71による検波前
の信号から再生して各A/D変換器72,73へ供給す
ることにより、各A/D変換器72,73にて受信信号
データを正確にディジタル化して再生することができる
ようになっている。
【0011】また、図61に示すように、特開昭63−
215235により提案されているクロック再生回路8
3は、位相偏差検出部831,無限位相器832及び発
振器833で構成されている。なお、81は受信信号を
復調する復調部、82は復調部からの復調信号(デー
タ)を再生するデータ再生部であり、データ再生部82
は復調信号について等化処理を施す等化器(EQL)8
21及びこの等化器により等化処理を施された復調信号
のレベルを識別して符号化(デジタル化)する識別器
(A/D変換器)である。
【0012】ここで、クロック再生回路83において、
位相偏差検出部831は、識別器822の出力信号を監
視して識別器における最適な識別タイミングの信号位相
と、クロック(CLK)の位相との偏差を検出するもの
であり、無限位相器822は、発振器833から出力さ
れる固定周波数の信号に対して位相シフトを与えるもの
である。
【0013】このような構成により、上述のクロック再
生回路83では、識別器822で識別すべきタイミング
と識別部の動作タイミングとして供給されるクロック
(CLK)との間に現れる位相偏差の変化を位相偏差検
出部831で検出し、この位相偏差の変化に同調して発
振器833の出力を無限位相器832にて位相シフトす
ることにより、位相偏差を相殺して、確実に識別タイミ
ングの位相に一致したクロックを再生することができる
ようになっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、まず、
図60にて上述したクロック再生回路75では、直交検
波部71による検波前の信号、つまりアナログ信号から
各A/D変換器72,73のためのA/D変換用クロッ
クを再生しているので、温度変化などの回線状況の影響
を受けることが非常に多く、この結果、各A/D変換器
72,73でのA/D変換タイミングを、受信信号のア
イパターンが最も開いた最適なタイミングに高精度に一
致させることができなくなってしまうという課題があ
る。
【0015】また、上述のようにアナログ信号から各A
/D変換用クロックを再生するので、図60に示すよう
に、クロック再生回路75もアナログ構成となってお
り、このため、手動による調整が非常に多くなってしま
うだけでなく、回路規模も大きくなってしまうという課
題もある。一方、図61にて上述したクロック再生回路
83では、上述のように、位相偏差の変化を位相偏差検
出部831で検出し、この位相偏差の変化に同調して発
振器833の出力を無限位相器832にて位相シフトす
ることにより、位相偏差を相殺して、確実に識別タイミ
ングの位相に一致したクロックを再生することができる
が、この位相偏差検出部831による位相偏差の検出
は、それほど高精度に行なえておらず不十分であるた
め、やはり、識別部822の動作タイミングを、受信信
号のアイパターンが最も開いた最適なタイミングに完全
に一致させることができないという課題がある。
【0016】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、信号識別用クロックの位相成分を確実に検出
して、この位相成分を正確に調整することにより、精度
の高い信号識別用クロックを再生することができるよう
にした、多重無線装置の受信部に設けられるクロック位
相検出回路及びクロック再生回路を提供することを目的
とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】図1は第1の発明の原理
ブロック図で、この図1において、1Aはクロック位相
検出回路であり、このクロック位相検出回路1Aは、多
値直交変調信号を復調した信号を所定の識別レベルで識
別する識別回路11と、この識別回路11のための信号
識別用クロックを再生して識別回路11へ供給するクロ
ック再生回路12と、多値直交変調信号を復調した信号
について等化処理を施す等化回路13とを有する多重無
線装置の受信部に使用されるものである。
【0018】さらに、この図1に示すように、クロック
位相検出回路1Aは、クロック位相検出部14Aをそな
えており、このクロック位相検出部14Aは、等化回路
13の入力信号の傾きと等化回路13の入出力信号間誤
差とから、信号識別用クロックの位相成分を検出して、
これをクロック再生回路12へ供給するものである(以
上、請求項1)。ここで、具体的に、上述のクロック位
相検出部14Aは、等化回路13の入出力信号間誤差を
検出する誤差検出部と、復調信号の傾きを検出する信号
傾き検出部と、これら誤差検出部と信号傾き検出部との
各出力から信号識別用クロックの位相成分を演算にて検
出するクロック位相演算部とをそなえて構成される(請
求項2)。
【0019】また、このクロック位相検出部14Aは、
上述の誤差検出部,信号傾き検出部及びクロック位相演
算部に加えて、特定の信号かどうかを判定する特定信号
判定部と、この特定信号判定部で特定の信号であると判
定されるとクロック位相演算部で得られた信号識別用ク
ロックの位相成分を出力するゲート部とをそなえて構成
してもよい(請求項3)。
【0020】さらに、このとき、上述の信号傾き検出部
は、識別回路11の出力を遅延する遅延部と、識別回路
11の出力,遅延部の出力を比較して復調信号の傾きを
検出する比較部とをそなえて構成される(請求項4)。
また、上述の識別回路11を高速クロック使用とした場
合は、上述の信号傾き検出部が、高速クロックで動作し
て識別回路11の出力を遅延する遅延部と、識別回路1
1の出力,遅延部の出力を高速クロックより低速のクロ
ックで保持するラッチ部と、このラッチ部で保持された
識別回路の出力,遅延部の出力を比較して復調信号の傾
きを検出する比較部とをそなえて構成される(請求項
5)。
【0021】さらに、上述の識別回路11が、多値直交
変調信号を復調した複数の信号の数に対応した複数の識
別部からなり、これらの識別部間で所要量位相の異なっ
たクロックが各識別部に供給されるよう構成された場合
は、上述の信号傾き検出部が、各識別部の出力を比較し
て復調信号の傾きを検出する比較部をそなえて構成され
る(請求項6)。
【0022】また、上述のクロック位相演算部は、具体
的に、誤差検出部の出力と信号傾き検出部の出力につい
て、乗算演算処理を施す乗算部として構成してもよく
(請求項7)、排他論理和演算処理を施す排他論理和演
算部として構成してもよい(請求項8)。さらに、上述
の特定信号判定部は、複数種類の特定信号を判定する複
数の信号判定部をそなえ、且つ、この特定信号判定部と
ゲート部との間に上記複数の信号判定部からの判定結果
を選択する選択部が介装される(請求項9)。
【0023】次に、図2は第2の発明の原理ブロック図
で、この図2において、2Aはクロック再生回路であ
り、このクロック再生回路2Aは、多値直交変調信号を
復調した信号を所定の識別レベルで識別する識別回路1
1と、多値直交変調信号を復調した信号について等化処
理を施す等化回路とを有する多重無線装置の受信部に設
けられることにより、識別回路11のための信号識別用
クロックを再生して識別回路11へ供給するようになっ
ている。
【0024】そして、このクロック再生回路2Aには、
クロック再生部15,位相調整部16及びクロック位相
検出部14Aが設けられている。ここで、クロック再生
部15は、多値直交変調信号についての検波前の信号か
ら該信号識別用クロックを再生するものであり、位相調
整部16は、このクロック再生部15からのクロックの
位相を調整して識別回路11へ供給するものであり、さ
らにクロック位相検出部14Aは、等化回路13の入力
信号の傾きと等化回路13の入出力信号間誤差とから、
信号識別用クロックの位相成分を検出して、これを位相
調整部16へ位相調整用制御信号として供給するもので
ある(以上、請求項10)。
【0025】なお、このとき、クロック位相検出部14
Aと位相調整部16との間に、クロック位相検出部14
Aからの出力を平均化する平均化部を設けてもよい(請
求項11)。また、上述のクロック再生回路2Aは、識
別回路11を、多値直交変調信号を復調した複数の信号
の数に対応した複数の識別部で構成して、クロック再生
部15,位相調整部16及びクロック位相検出部14A
が各識別部に共通であるようにしてもよい(請求項1
2)。
【0026】さらに、上述のクロック再生回路2Aは、
識別回路11を、多値直交変調信号を復調した複数の信
号の数に対応した複数の識別部で構成するとともに、ク
ロック位相検出部15と位相調整部16との間に、クロ
ック位相検出部14Aからの出力を平均化する平均化部
を設けて、クロック再生部15,位相調整部16,平均
化部及びクロック位相検出部14Aが各識別部に共通で
あるようにしてもよい(請求項13)。
【0027】また、上述のクロック再生回路2Aは、識
別回路11を、多値直交変調信号を復調した複数の信号
の数に対応した複数の識別部で構成して、クロック再生
部15がこれら各識別部に共通である一方、位相調整部
16及びクロック位相検出部14Aが各識別部に対応し
て複数設けられるようにしてもよい(請求項14)。さ
らに、上述のクロック再生回路2Aは、識別回路11
を、多値直交変調信号を復調した複数の信号の数に対応
した複数の識別部で構成するとともに、クロック位相検
出部14Aと位相調整部16との間に、クロック位相検
出部14Aからの出力を平均化する平均化部を設けて、
クロック再生部15が各識別部に共通である一方、位相
調整部16,平均化部及びクロック位相検出部14Aが
各識別部に対応して複数設けられるようにしてもよい
(請求項15)。
【0028】また、上述のクロック再生回路2Aは、試
験用信号を発生する試験用信号発生部をそなえるととも
に、クロック位相検出部14A及び試験用信号発生部の
出力を選択的に出力する選択部を設けて、この選択部の
出力が位相調整部16の入力として供給されるようにし
てもよい(請求項16)。次に、図3は第3の発明の原
理ブロック図で、この図3においても、2Bはクロック
再生回路であり、このクロック再生回路2Bも、多値直
交変調信号を復調した信号を所定の識別レベルで識別す
る識別回路11と、多値直交変調信号を復調した信号に
ついて等化処理を施す等化回路とを有する多重無線装置
の受信部に設けられることにより、識別回路11のため
の信号識別用クロックを再生して識別回路11へ供給す
るようになっている。
【0029】そして、このクロック再生回路2Bは、図
3に示すように、クロック位相検出部14A,ループフ
ィルタ部17及び発振部18をそなえて構成される。こ
こで、この場合も、クロック位相検出部14Aは、等化
回路13の入力信号の傾きと等化回路13の入出力信号
間誤差とから、信号識別用クロックの位相成分を検出す
るものであり、ループフィルタ部17は、クロック位相
検出部14Aの出力を積分するものであり、発振部18
は、ループフィルタ部17の出力を制御入力として受け
ることにより識別回路11に識別回路11のための信号
識別用クロックを出力するものである(以上、請求項1
7)。
【0030】なお、上述のクロック再生回路2Bは、識
別回路11を、多値直交変調信号を復調した複数の信号
の数に対応した複数の識別部で構成して、クロック位相
検出部14A,ループフィルタ部17及び発振部18が
これらの各識別部に共通であるようにしてもよい(請求
項18)。また、上述のクロック再生回路2Bは、識別
回路11を、多値直交変調信号を復調した複数の信号の
数に対応した複数の識別部で構成し、クロック位相検出
部14Aがこれらの各識別部に対応して複数設けられる
一方、ループフィルタ部17及び発振部18が各識別部
に共通であり、且つ、各クロック位相検出部14Aの出
力を合成する合成部が設けられて、この合成部の出力が
ループフィルタ部17に入力として供給されるようにし
てもよい(請求項19)。
【0031】さらに、上述のクロック再生回路2Bは、
識別回路11を、多値直交変調信号を復調した複数の信
号の数に対応した複数の識別部で構成し、クロック位相
検出部14A及びループフィルタ部17をこれらの各識
別部に対応して複数設ける一方、発振部18を各識別部
に対し共通にするが、上述の複数の識別部のうちの一部
の識別部を、発振部18に位相調整部を介して接続し、
ループフィルタ部17の出力が発振部18又は位相調整
部に制御入力として供給されるようにしてもよい(請求
項20)。
【0032】また、上述のクロック再生回路2Bは、識
別回路11を、多値直交変調信号を復調した複数の信号
の数に対応した複数の識別部で構成し、クロック位相検
出部14Aとは異なる手法で信号識別用クロックの位相
成分を検出する第2クロック位相検出部をそなえる一
方、ループフィルタ部17及び発振部18が各識別部に
共通であり、且つ、上記のクロック位相検出部14A及
び第2クロック位相検出部の出力を合成する合成部を設
けて、この合成部の出力がループフィルタ部17に入力
として供給されるようにしてもよい(請求項21)。
【0033】なお、上述の合成部の代わりに、クロック
位相検出部14A及び第2クロック位相検出部の出力を
選択的に出力する選択部を設けて、この選択部の出力が
ループフィルタ部17に入力として供給されるようにし
てもよい(請求項22)。また、上述のクロック再生回
路2Bは、試験用信号を発生する試験用信号発生部をそ
なえるとともに、クロック位相検出部14A及び試験用
信号発生部の出力を選択的に出力する選択部を設けて、
この選択部の出力がループフィルタ部17の入力として
供給されるようにしてもよい(請求項23)。
【0034】次に、図4は第4の発明の原理ブロック図
で、この図4において、1Bはクロック位相検出回路で
あり、このクロック位相検出回路1Bは、多値直交変調
信号を復調した信号を所定の識別レベルで識別する識別
回路11と、この識別回路11のための信号識別用クロ
ックを再生して識別回路11へ供給するクロック再生回
路12とを有する多重無線装置の受信部に使用されるも
のである。
【0035】さらに、この図4に示すように、クロック
位相検出回路1Bには、クロック位相検出部14Bが設
けられており、このクロック位相検出部14Bは、識別
回路11へ供給される現在及び過去の信号識別用クロッ
クから得られるクロック位相差情報と識別回路11の現
在及び過去の出力から得られる信号誤差差分情報とか
ら、信号識別用クロックの位相成分を検出して、これを
クロック再生回路12へ供給するものである(以上、請
求項24)。
【0036】このとき、具体的に、クロック位相検出部
14Bは、識別回路11へ供給されるクロック位相差情
報を検出するクロック位相差検出部と、識別回路11で
得られる信号誤差差分情報を検出する信号誤差差分検出
部と、上述のクロック位相差検出部と信号誤差差分検出
部との各出力から信号識別用クロックの位相成分を演算
にて検出するクロック位相演算部とをそなえて構成され
る(請求項25)。
【0037】さらに、上述のクロック位相演算部は、誤
差検出部の出力と信号傾き検出部の出力について除算演
算処理を施す除算部として構成される(請求項26)。
なお、この場合、上述のクロック位相演算部は、誤差検
出部の出力と信号傾き検出部の出力について排他論理和
演算処理を施す排他論理和演算部として構成してもよい
(請求項27)。
【0038】次に、図5は第5の発明の原理ブロック図
で、この図5において、2A′はクロック再生回路であ
り、このクロック再生回路2A′は、多値直交変調信号
を復調した信号を所定の識別レベルで識別する識別回路
11を有する多重無線装置の受信部に設けられることに
より、識別回路11のための信号識別用クロックを再生
して識別部へ供給するようになっている。
【0039】そして、図5に示すように、このクロック
再生回路2A′には、クロック再生部15と位相調整部
16とが設けられるとともに、クロック位相検出部14
Bが設けられている。ここで、クロック再生部15は、
多値直交変調信号についての検波前の信号から信号識別
用クロックを再生するものであり、位相調整部16は、
このクロック再生部15からのクロックの位相を調整し
て識別回路11へ供給するものであり、さらにクロック
位相検出部14Bは、識別回路11へ供給される現在及
び過去の信号識別用クロックから得られるクロック位相
差情報と識別回路11の現在及び過去の出力から得られ
る信号誤差差分情報とから、信号識別用クロックの位相
成分を検出して、これをクロック再生回路15へ供給す
るものである(以上、請求項28)。
【0040】なお、このとき、クロック位相検出部14
Bと位相調整部16との間に、クロック位相検出部14
Bからの出力を平均化する平均化部を設けてもよい(請
求項29)。また、上述のクロック再生回路2A′は、
識別回路11を、多値直交変調信号を復調した複数の信
号の数に対応した複数の識別部で構成して、クロック再
生部15,位相調整部16及びクロック位相検出部14
Bがこれらの各識別部に共通であるように構成してもよ
い(請求項30)。
【0041】さらに、上述のクロック再生回路2A′
は、識別回路11を、多値直交変調信号を復調した複数
の信号の数に対応した複数の識別部で構成するととも
に、クロック位相検出部14Bと位相調整部16との間
に、クロック位相検出部14Bからの出力を平均化する
平均化部を設けて、クロック再生部15,位相調整部1
6,平均化部及びクロック位相検出部14Bが各識別部
に共通であるように構成してもよい(請求項31)。
【0042】また、上述のクロック再生回路2A′は、
識別回路11を、多値直交変調信号を復調した複数の信
号の数に対応した複数の識別部で構成し、クロック再生
部15がこれらの各識別部に共通である一方、位相調整
部16及びクロック位相検出部14Bが各識別部に対応
して複数設けられるように構成してもよい(請求項3
2)。
【0043】さらに、上述のクロック再生回路2A′
は、識別回路11を、多値直交変調信号を復調した複数
の信号の数に対応した複数の識別部で構成するととも
に、クロック位相検出部14Bと位相調整部16との間
に、クロック位相検出部14Bからの出力を平均化する
平均化部を設けて、クロック再生部15がこれらの各識
別部に共通である一方、位相調整部16,平均化部及び
クロック位相検出部14Bが各識別部に対応して複数設
けられるように構成してもよい(請求項33)。
【0044】また、上述のクロック再生回路2A′は、
試験用信号を発生する試験用信号発生部をそなえるとと
もに、クロック位相検出部14B及び試験用信号発生部
の出力を選択的に出力する選択部を設けて、この選択部
の出力が位相調整部16の入力として供給されるように
構成してもよい(請求項34)。次に、図6は第6の発
明の原理ブロック図で、この図6においても、2B′は
クロック再生回路であり、このクロック再生回路2B′
も、多値直交変調信号を復調した信号を所定の識別レベ
ルで識別する識別回路11を有する多重無線装置の受信
部に設けられることにより、識別回路11のための信号
識別用クロックを再生して識別回路11へ供給するよう
になっている。
【0045】そして、この図6に示すように、クロック
再生回路2B′は、クロック位相検出部14B,ループ
フィルタ部17及び発振部18をそなえて構成される。
ここで、クロック位相検出部14Bは、識別回路11へ
供給される現在及び過去の信号識別用クロックから得ら
れるクロック位相差情報と識別回路11の現在及び過去
の出力から得られる信号誤差差分情報とから、信号識別
用クロックの位相成分を検出して、これをクロック再生
回路12Bへ供給するものであり、ループフィルタ部1
7は、このクロック位相検出部14Bの出力を積分する
ものであり、発振部18は、ループフィルタ部17の出
力を制御入力として受けることにより識別回路11に識
別回路11のための信号識別用クロックを出力するもの
である(以上、請求項35)。
【0046】なお、上述のクロック再生回路2B′は、
識別回路11を、多値直交変調信号を復調した複数の信
号の数に対応した複数の識別部で構成して、クロック位
相検出部14B,ループフィルタ部17及び発振部18
がこれらの各識別部に共通であるように構成してもよい
(請求項36)。また、上述のクロック再生回路2B′
は、識別回路11を、多値直交変調信号を復調した複数
の信号の数に対応した複数の識別部で構成し、クロック
位相検出部14Bをこれらの各識別部に対応して複数設
ける一方、ループフィルタ部17及び発振部18を各識
別部に共通とし、且つ、各クロック位相検出部14Bの
出力を合成する合成部を設けて、この合成部の出力がル
ープフィルタ部17に入力として供給されるように構成
してもよい(請求項37)。
【0047】さらに、上述のクロック再生回路2B′
は、識別回路11を、多値直交変調信号を復調した複数
の信号の数に対応した複数の識別部で構成し、クロック
位相検出部14B及びループフィルタ部17をこれらの
各識別部に対応して複数設ける一方、発振部18は各識
別部に対し共通であるが、複数の識別部のうちの一部の
識別部を、発振部18に位相調整部を介して接続し、ル
ープフィルタ部17の出力が発振部18又は位相調整部
に制御入力として供給されるように構成してもよい(請
求項38)。
【0048】また、上述のクロック再生回路2B′は、
識別回路11を、多値直交変調信号を復調した複数の信
号の数に対応した複数の識別部で構成し、クロック位相
検出部14B′とは異なる手法で信号識別用クロックの
位相成分を検出する第2クロック位相検出部をそなえる
一方、ループフィルタ部17及び発振部18が各識別部
に対応して共通であり、且つ、クロック位相検出部14
B及び第2クロック位相検出部の出力を合成する合成部
を設けて、この合成部の出力がループフィルタ部17に
入力として供給されるように構成してもよい(請求項3
9)。
【0049】なお、このとき、上述の合成部の代わり
に、クロック位相検出部14B及び第2クロック位相検
出部の出力を選択的に出力する選択部を設けて、この選
択部の出力がループフィルタ部17に入力として供給さ
れるようにしてもよい(請求項40)。また、上述のク
ロック再生回路2B′は、試験用信号を発生する試験用
信号発生部をそなえるとともに、クロック位相検出部1
4B及び試験用信号発生部の出力を選択的に出力する選
択部を設けて、この選択部の出力がループフィルタ部1
7の入力として供給されるように構成してもよい(請求
項41)。
【0050】
【作用】まず、図1にて上述した本発明の多重無線装置
の受信部に設けられるクロック位相検出回路1Aでは、
多値直交変調信号を復調した信号を識別回路11にて所
定の識別レベルで識別するに際し、クロック再生回路1
2が、識別回路11のための信号識別用クロックを再生
して識別回路11へ供給するが、このとき、クロック位
相検出部14Aでは、多値直交変調信号を復調した信号
について等化処理を施す等化回路13の入力信号の傾き
と等化回路13の入出力信号間誤差とから、信号識別用
クロックの位相成分が検出され、これがクロック再生回
路12へ供給される(以上、請求項1)。
【0051】具体的に、上述のクロック位相成分検出部
14Aでは、誤差検出部により等化回路13の入出力信
号間誤差が検出され、信号傾き検出部により復調信号の
傾きが検出され、クロック位相演算部にて、これら誤差
検出部と信号傾き検出部との各出力が演算されることに
よって、信号識別用クロックの位相成分が検出される
(請求項2)。
【0052】なお、クロック位相検出部14Aに、上述
の誤差検出部,信号傾き検出部及びクロック位相演算部
に加えて、特定信号判定部とゲート部とを設けた場合
は、受けた信号が特定の信号かどうかをこの特定信号判
定部で判定し、特定の信号であると判定されると、ゲー
ト部により、クロック位相演算部で得られた信号識別用
クロックの位相成分が出力される(請求項3)。
【0053】さらに、このとき、上述の信号傾き検出部
による復調信号の傾きの検出は、識別回路11の出力と
この識別回路11の出力を遅延させた遅延部からの出力
とが比較部により比較されることにより行なわれる(請
求項4)。また、上述の識別回路11を高速クロック使
用とした場合の信号傾き検出部による復調信号の傾きの
検出は、遅延部が高速クロックで動作して識別回路11
の出力を遅延させ、ラッチ部により、識別回路11の出
力,遅延部の出力を高速クロックより低速のクロックで
保持し、このラッチ部で保持された識別回路の出力,遅
延部の出力を比較部で比較することにより行なわれる
(請求項5)。
【0054】さらに、上述の識別回路11が、多値直交
変調信号を復調した複数の信号の数に対応した複数の識
別部からなり、これらの識別部間で所要量位相の異なっ
たクロックが各識別部に供給されるよう構成された場合
は、信号傾き検出部の比較部により、各識別部の出力が
比較されることによって復調信号の傾きが検出される
(請求項6)。
【0055】また、上述のクロック位相演算部から出力
される信号識別用クロックの位相成分は、乗算部によ
り、誤差検出部の出力と信号傾き検出部の出力につい
て、乗算演算処理を施すことによっても得られるし(請
求項7)、排他論理和演算部により、排他論理和演算処
理を施すことによっても得られる(請求項8)。さら
に、上述の特定信号判定部が、複数種類の特定信号を判
定する複数の信号判定部をそなえ、且つ、この特定信号
判定部とゲート部との間に選択部が介装されている場合
は、この選択部により、複数の信号判定部からの判定結
果を選択して出力することができる(請求項9)。
【0056】次に、図2にて前述した本発明の多重無線
装置の受信部に設けられるクロック再生回路2Aでは、
識別回路11のための信号識別用クロックを再生して識
別回路11へ供給される。具体的には、クロック再生部
15により、多値直交変調信号についての検波前の信号
から該信号識別用クロックが再生され、位相調整部16
により、このクロック再生部15からのクロックの位相
が調整されて識別回路11へ供給されるが、この位相調
整部16での位相調整は、クロック位相検出部14A
が、等化回路13の入力信号の傾きと等化回路13の入
出力信号間誤差とから、信号識別用クロックの位相成分
を検出して得られる位相調整用制御信号により行なわれ
る(請求項10)。
【0057】なお、このとき、クロック位相検出部14
Aと位相調整部16との間に平均化部が設けられている
場合は、クロック位相検出部14Aからの出力を平均化
することができる(請求項11)。また、上述の識別回
路11を、多値直交変調信号を復調した複数の信号の数
に対応した複数の識別部で構成して、クロック再生部1
5,位相調整部16及びクロック位相検出部14Aが各
識別部に共通であるようにした場合は、これら複数の識
別部ための信号識別用クロックの位相成分が、各識別部
に共通のクロック位相検出部14Aにより検出され、こ
れが、クロック再生部15で再生される信号識別用クロ
ックの位相調整用制御信号として、各識別部に共通の位
相調整部16へ供給される(請求項12)。
【0058】さらに、このとき、クロック位相検出部1
5と位相調整部16との間に、クロック位相検出部14
Aからの出力を平均化する平均化部を設けて、クロック
再生部15,位相調整部16,平均化部及びクロック位
相検出部14Aが各識別部に共通であるようにした場合
も、これら複数の識別部ための信号識別用クロックの位
相成分が、各識別部に共通のクロック位相検出部14A
により検出され、これが、平均化部にて平均化を施され
て、クロック再生部15で再生される信号識別用クロッ
クの位相調整用制御信号として、各識別部に共通の位相
調整部16へ供給される(請求項13)。
【0059】また、上述の識別回路11を、多値直交変
調信号を復調した複数の信号の数に対応した複数の識別
部で構成して、クロック再生部15がこれら各識別部に
共通である一方、位相調整部16及びクロック位相検出
部14Aが各識別部に対応して複数設けられる場合は、
これら複数の識別部ための信号識別用クロックの位相成
分が、各識別部に対応して設けられたクロック位相検出
部14Aによってそれぞれ独立に検出され、それぞれ
が、クロック再生部15で再生される信号識別用クロッ
クの位相調整用制御信号として、各位相調整部16へ供
給される(請求項14)。
【0060】さらに、このとき、クロック位相検出部1
4Aと位相調整部16との間に、平均化部を設けて、ク
ロック再生部15が各識別部に共通である一方、位相調
整部16,平均化部及びクロック位相検出部14Aが各
識別部に対応して複数設ければ、これら複数の識別部た
めの信号識別用クロックの位相成分が、各識別部に対応
して設けられた各クロック位相検出部14Aによってそ
れぞれ独立に検出され、それぞれが、平均化部で平均化
されて、クロック再生部15で再生される信号識別用ク
ロックの位相調整用制御信号として、各位相調整部16
へ供給される(請求項15)。
【0061】また、上述のクロック再生回路2Aでは、
試験用信号発生部により試験用信号を発生し、選択部に
よりクロック位相検出部14A及び試験用信号発生部の
出力を選択的に出力し、この選択部の出力を位相調整部
16の入力として供給することもできる(請求項1
6)。次に、図3にて前述した本発明の多重無線装置に
設けられるクロック再生回路2Bでは、クロック位相検
出部14Aにより、等化回路13の入力信号の傾きと等
化回路13の入出力信号間誤差とから、信号識別用クロ
ックの位相成分が検出され、ループフィルタ部17によ
り、クロック位相検出部14Aの出力が積分される。そ
して、発振部18が、ループフィルタ部17の出力を制
御入力として受けることにより識別回路11に識別回路
11のための信号識別用クロックが出力される(請求項
17)。
【0062】なお、このとき上述の識別回路11を、多
値直交変調信号を復調した複数の信号の数に対応した複
数の識別部で構成して、クロック位相検出部14A,ル
ープフィルタ部17及び発振部18がこれらの各識別部
に共通にした場合は、これら複数の識別部のための信号
識別用クロックの位相成分が、各識別部に共通のクロッ
ク位相検出部14Aによって検出され、ループフィルタ
部17で積分されて、発振部18へ制御入力として供給
される(請求項18)。
【0063】また、同様に、上述の識別回路11を、多
値直交変調信号を復調した複数の信号の数に対応した複
数の識別部で構成し、クロック位相検出部14Aをこれ
らの各識別部に対応して複数設ける一方、ループフィル
タ部17及び発振部18を各識別部に共通にし、且つ、
合成部を設けた場合は、各識別部に対応して設けられた
複数のクロック位相検出部14Aの出力(信号識別用ク
ロックの位相成分)がこの合成部により合成され、その
出力がループフィルタ部17に入力として供給される
(請求項19)。
【0064】さらに、上述の識別回路11を、多値直交
変調信号を復調した複数の信号の数に対応した複数の識
別部で構成し、クロック位相検出部14A及びループフ
ィルタ部17をこれらの各識別部に対応して複数設ける
一方、発振部18を各識別部に対し共通にするが、上述
の複数の識別部のうちの一部の識別部を、発振部18に
位相調整部を介して接続すれば、ループフィルタ部17
の出力(信号識別用クロックの位相成分)が発振部18
又は位相調整部に制御入力として供給される(請求項2
0)。
【0065】また、上述の識別回路11を、多値直交変
調信号を復調した複数の信号の数に対応した複数の識別
部で構成し、クロック位相検出部14Aとは異なる手法
で信号識別用クロックの位相成分を検出する第2クロッ
ク位相検出部をそなえる一方、ループフィルタ部17及
び発振部18を各識別部に共通にし、且つ、上記のクロ
ック位相検出部14A及び第2クロック位相検出部の出
力を合成する合成部を設ければ、この合成部の出力(信
号識別用クロックの位相成分)がループフィルタ部17
に入力として供給される(請求項21)。
【0066】なお、上述の合成部の代わりに、クロック
位相検出部14A及び第2クロック位相検出部の出力を
選択的に出力する選択部を設ければ、この選択部の出力
がループフィルタ部17に入力として供給される(請求
項22)。また、上述のクロック再生回路2Bでは、試
験用信号発生部により試験用信号を発生し、選択部によ
りクロック位相検出部14A及び試験用信号発生部の出
力を選択的に出力して、この選択部の出力をループフィ
ルタ部17の入力として供給することもできる(請求項
23)。
【0067】次に、図4にて前述した本発明の多重無線
装置の受信部に設けられるクロック位相検出回路1Bで
は、クロック位相検出部14Bにより、識別回路11へ
供給される現在及び過去の信号識別用クロックから得ら
れるクロック位相差情報と識別回路11の現在及び過去
の出力から得られる信号誤差差分情報とから、信号識別
用クロックの位相成分を検出して、これをクロック再生
回路12へ供給することができる(以上、請求項2
4)。
【0068】このとき、具体的に、クロック位相検出部
14Bによる信号識別用クロックの位相成分の検出は、
クロック位相差検出部が、識別回路11へ供給されるク
ロック位相差情報を検出し、信号誤差差分検出部が、識
別回路11で得られる信号誤差差分情報を検出し、さら
に、クロック位相演算部が、上述のクロック位相差検出
部と信号誤差差分検出部との各出力を演算することによ
って行なわれる(請求項25)。
【0069】さらに、上述のクロック位相演算部での演
算は、除算部が、誤差検出部の出力と信号傾き検出部の
出力について除算演算処理を施すことによって行なわれ
る(請求項26)。なお、このクロック位相演算部での
演算は、排他論理和演算部が、誤差検出部の出力と信号
傾き検出部の出力について排他論理和演算処理を施すこ
とによって行なってもよい(請求項27)。
【0070】次に、図5にて前述した本発明の多重無線
装置に設けられるクロック再生回路2A′では、クロッ
ク再生部15により、多値直交変調信号についての検波
前の信号から信号識別用クロックが再生され、位相調整
部16により、このクロック再生部15からのクロック
の位相が調整されて識別回路11へ供給される。一方、
クロック位相検出部14Bでは、識別回路11へ供給さ
れる現在及び過去の信号識別用クロックから得られる
ロック位相差情報と識別回路11の現在及び過去の出力
から得られる信号誤差差分情報とから、信号識別用クロ
ックの位相成分が検出され、これがクロック再生回路2
A′へ供給される(請求項28)。
【0071】なお、このとき、クロック位相検出部14
Bと位相調整部16との間に平均化部を設ければ、クロ
ック位相検出部14Bからの出力(信号識別用クロック
の位相成分)を、この平均化部で平均化することができ
る(請求項29)。また、上述の識別回路11を、多値
直交変調信号を復調した複数の信号の数に対応した複数
の識別部で構成して、クロック再生部15,位相調整部
16及びクロック位相検出部14Bがこれらの各識別部
に共通であるようにすれば、各識別部のための信号識別
用クロックの位相成分が、各識別部に共通のクロック位
相検出部14Bによって検出され、これが、クロック再
生部15で再生される信号識別用クロックの位相調整用
制御信号として、位相調整部16へ供給される(請求項
30)。
【0072】さらに、上述の識別回路11を、多値直交
変調信号を復調した複数の信号の数に対応した複数の識
別部で構成するとともに、クロック位相検出部14Bと
位相調整部16との間に平均化部を設けて、クロック再
生部15,位相調整部16,平均化部及びクロック位相
検出部14Bが各識別部に共通であるようにすれば、各
識別部のための信号識別用クロックの位相成分が、各識
別部に共通のクロック位相検出部14Bによって検出さ
れ、これが、各識別部に共通の平均化部で平均化され
て、クロック再生部15で再生される信号識別用クロッ
クの位相調整用制御信号として、位相調整部16へ供給
される(請求項31)。
【0073】また、上述の識別回路11を、多値直交変
調信号を復調した複数の信号の数に対応した複数の識別
部で構成し、クロック再生部15をこれらの各識別部に
共通にする一方、位相調整部16及びクロック位相検出
部14Bを各識別部に対応して複数設ければ、各識別部
のための信号識別用クロックの位相成分が、各識別部に
対応して設けられたクロック位相検出部14Bによって
それぞれ独立に検出され、これが、位相調整用制御信号
として位相調整部16へ供給される(請求項32)。
【0074】さらに、上述の識別回路11を、多値直交
変調信号を復調した複数の信号の数に対応した複数の識
別部で構成するとともに、クロック位相検出部14Bと
位相調整部16との間に、クロック位相検出部14Bか
らの出力を平均化する平均化部を設けて、クロック再生
部15をこれらの各識別部に共通にする一方、位相調整
部16,平均化部及びクロック位相検出部14Bを各識
別部に対応して複数設ければ、各識別部のための信号識
別用クロックの位相成分が、各識別部に対応して設けら
れたクロック位相検出部14Bによってそれぞれ独立に
検出され、それぞれが、各識別部に対応して設けられた
各平均化部で平均化されて、クロック再生部15で再生
される信号識別用クロックの位相調整用制御信号とし
て、各位相調整部16へ供給される(請求項33)。
【0075】また、上述のクロック再生回路2A′で
は、試験用信号発生部により試験用信号を発生し、選択
部によりクロック位相検出部14B及び試験用信号発生
部の出力を選択的に出力して、その出力を位相調整部1
6の入力として供給することもできる(請求項34)。
次に、図6にて前述した本発明の多重無線装置に設けら
れるクロック再生回路2B′では、クロック位相検出部
14Bにより、識別回路11へ供給される現在及び過去
の信号識別用クロックから得られるクロック位相差情報
と識別回路11の現在及び過去の出力から得られる信号
誤差差分情報とから、信号識別用クロックの位相成分が
検出され、これが、ループフィルタ部17により積分さ
れる。そして、さらに発振部18が、このループフィル
タ部17の出力を制御入力として受けることにより識別
回路11に識別回路11のための信号識別用クロックが
出力される(請求項35)。
【0076】なお、このとき、上述の識別回路11を、
多値直交変調信号を復調した複数の信号の数に対応した
複数の識別部で構成して、クロック位相検出部14B,
ループフィルタ部17及び発振部18がこれらの各識別
部に共通であるようにすれば、各識別部のための信号識
別用クロックの位相成分が、各識別部に共通のクロック
位相検出部14Bによって検出され、これが、ループフ
ィルタ部17で積分されて、信号識別用クロックを出力
する発振部18の制御入力として出力される(請求項3
6)。
【0077】また、上述の識別回路11を、多値直交変
調信号を復調した複数の信号の数に対応した複数の識別
部で構成し、クロック位相検出部14Bをこれらの各識
別部に対応して複数設ける一方、ループフィルタ部17
及び発振部18を各識別部に共通とし、且つ、各クロッ
ク位相検出部14Bの出力を合成する合成部を設けれ
ば、各識別部のための信号識別用クロックの位相成分
が、各識別に対応して設けられたクロック位相検出部1
4Bによってそれぞれ独立に検出され、それぞれが、合
成部で合成されて、ループフィルタ部17に入力として
供給される(請求項37)。
【0078】さらに、上述の識別回路11を、多値直交
変調信号を復調した複数の信号の数に対応した複数の識
別部で構成し、クロック位相検出部14B及びループフ
ィルタ部17をこれらの各識別部に対応して複数設ける
一方、発振部18を各識別部に対し共通にするが、複数
の識別部のうちの一部の識別部を、発振部18に位相調
整部を介して接続すれば、各識別部のための信号識別用
クロックの位相成分が、各識別に対応して設けられたク
ロック位相検出部14Bによってそれぞれ独立に検出さ
れ、それぞれが、各ループフィルタ部17で積分され
て、発振部18又は位相調整部の制御入力として供給さ
れる(請求項38)。
【0079】また、上述の識別回路11を、多値直交変
調信号を復調した複数の信号の数に対応した複数の識別
部で構成し、クロック位相検出部14Bとは異なる手法
で信号識別用クロックの位相成分を検出する第2クロッ
ク位相検出部をそなえる一方、ループフィルタ部17及
び発振部18を各識別部に対応して共通にし、且つ、ク
ロック位相検出部14B及び第2クロック位相検出部の
出力を合成する合成部を設ければ、各識別部のための信
号識別用クロックの位相成分が、クロック位相検出部1
4B及び第2クロック位相検出部でそれぞれ異なる手法
によって検出され、それぞれが、合成部で合成されてル
ープフィルタ部17の入力として供給される(請求項3
9)。
【0080】なお、このとき、上述の合成部の代わり
に、クロック位相検出部14B及び第2クロック位相検
出部の出力を選択的に出力する選択部を設ければ、クロ
ック位相検出部14B及び第2クロック位相検出部でそ
れぞれ異なる手法によって検出された信号識別用クロッ
クの位相成分が、選択部から選択的に、ループフィルタ
部17の入力として供給される(請求項40)。
【0081】また、上述のクロック再生回路2B′で
は、試験用信号発生部により試験用信号を発生し、選択
部によりクロック位相検出部14B及び試験用信号発生
部の出力を選択的に出力して、その出力をループフィル
タ部17の入力として供給することもできる(請求項4
1)。
【0082】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。 (a)第1実施例の説明 図7は本発明の第1実施例としての多重無線装置の受信
部に設けられるクロック位相検出回路及びクロック再生
回路の構成を示すブロック図で、この図7において、2
2は多重無線装置が受信し周波数変換を施すことにより
得られたIF帯域の信号(本実施例では、発信側の多重
無線装置でPSK,QAMなどの多値直交変調が施され
ているものとする)を検波して互いに90°位相の異な
る(直交する)2種のベースバンド信号(Ich信号,
Qch信号)を得る直交検波部、23,24はそれぞれ
直交検波部22の出力(多値直交変調信号を復調した信
号)を所定の識別レベルで識別する識別部、25は各識
別部23,24の出力(多値直交変調信号を復調した信
号)について等化処理を施す等化器(等化回路)であ
る。
【0083】ここで、本実施例では、図9に示すよう
に、直交検波部22が、ハイブリッド(H)221,2
22,位相検波器223,224,ロールオフ・フィル
タ225,226,ローカル発振器227で構成され、
各識別部23,24が、多値直交変調信号を復調した2
種(複数)の信号(Ich信号,Qch信号)対応して
2つのA/D変換器を用いて構成され、等化器25が、
トランスバーサル等化器を用いて構成される。
【0084】そして、直交検波部22では、入力されて
きたIF信号がハイブリッド221で2分波され、それ
ぞれが各位相検波部223,224へ出力されるが、こ
のとき、ローカル発振器227からは搬送波に位相同期
した搬送波再生信号がハイブリッド222に供給されて
おり、この搬送波再生信号は、ハイブリッド222でそ
れぞれ位相がπ/2だけ異なる2波に分波されて各位相
検波部223,224へ出力されるようになっている。
【0085】この結果、各位相検波部223,224で
は互いに位相の90°異なるベースバンド信号(Ich
信号,Qch信号)が得られ、これらのIch信号,Q
ch信号をそれぞれロールオフフィルタ225,226
を通じてA/D変換器(識別部)23,24に入力して
A/D変換(信号識別)を施すことによって、互いに位
相の90°異なるディジタル復調信号が得られ、さら
に、このようにして得られた各ディジタル復調信号がト
ランスバーサル等化器25で等化処理を施されるように
なっている。
【0086】さらに、図7において、26は位相成分検
出部、27〜29はそれぞれ本発明の要部であるクロッ
ク再生回路35を位相成分検出部26とともに構成する
積分器,位相器、クロック再生部である。なお、本実施
例では、これらの位相成分検出部26,積分器27,位
相器28及びクロック再生部29が各識別部23,24
に共通の構成となっている。
【0087】ここで、位相成分検出部〔クロック位相検
出部(回路)〕26は、等化器25の入出力信号(Ic
h信号)から各識別部23,24における信号識別のた
めのクロック(信号識別用クロック)の位相成分を検出
して、これを後述する位相器28へ位相調整用制御信号
として供給するもので、図8に示すように、傾き判定部
30,減算器311からなる誤差検出部31,乗算器3
21からなるクロック位相演算部32で構成される。
【0088】そして、傾き判定部(信号傾き検出部)3
0は、Ich信号(復調信号)の傾きを後述するごとく
検出するものであり、誤差検出部31は、等化器25の
Ichの入力信号と出力信号とを減算器311により減
算処理を施すことで、等化器25の入出力信号間誤差
(以下、信号誤差という)を検出するものであり、クロ
ック位相演算部32は、これらの傾き判定部30と誤差
検出部31(減算器311)との各出力を乗算器321
で乗算処理を施すことにより、各識別部(A/D変換
器)23,24のための信号識別用(A/D変換用)ク
ロックの位相成分を検出するものである。
【0089】このため、上述の傾き判定部30は、図9
に示すように、フリップフロップ(FF)回路301,
302,ROM303及び時間調整部304で構成さ
れ、各FF回路(遅延部)301,302は、A/D変
換器23の出力を時間的に遅延させるものであり、RO
M(比較部)303は、これら各FF回路301,30
2の出力を比較してIch信号(復調信号)の傾きを検
出するものである。
【0090】そして、このROM303によって検出さ
れるIch信号の傾きと、トランスバーサル等化器25
の入出力信号に対して減算器311(誤差検出部31)
で減算処理を施すことによって得られるIch信号の信
号誤差とを乗算器321(クロック位相演算部32)に
て乗算処理することによって、各A/D変換部(識別
部)23,24でのA/D変換の動作タイミングとして
供給されるA/D変換用(信号識別用)クロックの位相
ずれ情報(位相成分)が得られるようになっている。
【0091】なお、時間調整部31A,304は、傾き
判定部26の出力と誤差検出部31の出力とのクロック
位相演算部32での乗算タイミングを一致させるように
時間調整するものである。また、位相成分検出部26と
位相器28との間に設けられる積分器(平均化部)27
は、上述の位相成分検出部26からの出力を平均化する
もので、図9に示すように、抵抗(R)271とコンデ
ンサ(C)272とで構成され、これらの抵抗271と
コンデンサ272によって、D/A変換器33でディジ
タル信号からアナログ信号に変換されたA/D変換用ク
ロックの位相ずれ情報が平均化されるようになってい
る。
【0092】さらに、位相器(位相調整部)28は、上
述の位相成分検出26で検出され積分器27で平均化さ
れたA/D変換用クロックの位相ずれ情報を基に、後述
するクロック再生部29で生成されるA/D変換用クロ
ックの位相を調整して各識別部(A/D変換器)23,
24へ供給するものである。そして、クロック再生部2
9は、直交検波部22による検波前のIF信号から上述
のA/D変換用クロックを再生して各識別部(A/D変
換器)23,24へ供給するもので、一般的に、図9に
示すように、2乗検波を施す2乗検波部291,ループ
フィルタ292,295,位相検波器(PD:Phase De
tector)294,増幅器296及び発振器297で構成
される。なお、本実施例では、位相検波器(PD:Phas
e Detector)294,ループフィルタ295,増幅器2
96及び発振器297でいわゆるPLL回路293が構
成されている。
【0093】以下、上述のごとく構成された本発明の要
部である位相成分検出部26及びクロック再生回路35
での動作について、図9を参照しながら詳述する。ま
ず、位相成分検出部30では、トランスバーサル等化器
25で等化される前のIch信号(ディジタル復調信
号)の一部が、各FF回路301,302で、例えば、
時間Tずつ遅延され(つまり、時間Tでサンプリングさ
れ)、3点の信号レベル情報がROM303に入力され
る。そして、ROM303では、例えば、図10に示す
ような、「−T,0,T」の3点の信号レベル情報を時
系列に記憶して比較することによって、Ich信号の傾
き「g」が検出される。
【0094】このとき、トランスバーサル等化器25に
よって、このような傾き「g」をもったIch信号が
「e」だけ等化されていたとすると、誤差検出部31
で、トランスバーサル等化器25による等化前のIch
信号と等化後のIch信号とが減算器311で減算処理
されることによって、信号誤差「e」が得られる。ここ
で、図10に示すように、この場合、A/D変換用クロ
ックの位相が、アイパターンの開口部が最も大きく開く
最適な位相から「Δt」だけずれてしまっているのだ
が、この位相ずれ「Δt」は、上述のIch信号の傾き
「g」とIch信号の信号誤差「e」とにより、 Δt=g×e・・・(1) と表すことができる。従って、上述のごとく得られたI
ch信号の傾き「g」と信号誤差「e」とをクロック位
相演算部32の乗算器321で乗算処理することによっ
て、A/D変換用クロックの位相ずれ「Δt」を検出し
て、これをクロック再生部29で再生されるA/D変換
用クロックの位相調整用制御信号として、クロック再生
回路35へ供給することができるそして、クロック再生
回路35では、直交検波部22で検波される前のIF信
号に対して2乗検波部291,フィルタ292,PLL
回路293でそれぞれ所要の処理が施されることによっ
て、各A/D変換器23,24のためのA/D変換のタ
イミング信号が生成され出力されるが、この際、上述の
ようにして得られたA/D変換用クロックの位相ずれ
「Δt」は、D/A変換器33によりディジタル信号か
らアナログ信号に変換されたのち積分器27で平均化さ
れ、この積分器27の出力を位相調整用制御信号として
位相器28が受けることによって、A/D変換用クロッ
クの位相ずれが調整されて各A/D変換器23,24へ
供給される。
【0095】従って、クロック再生回路35で再生され
る各A/D変換器23,24のためのA/D変換用クロ
ックを、常に、アイパターンの開口部が最も大きく開く
最適な位相に一致させることができ、これにより、各A
/D変換器23,24でのA/D変換処理の精度を大幅
に向上させることができる。また、上述のように、A/
D変換用クロックの位相ずれ(位相成分)「Δt」は、
誤差検出部31がトランスバーサル等化器25の入出力
信号間誤差「e」を検出するとともに、傾き判定部(信
号傾き検出部)30が復調信号の傾き「g」を検出し、
クロック位相演算部32がこれらの誤差検出部31と傾
き判定部30との各出力を乗算器321により乗算処理
することによって得られるので、確実に、A/D変換用
クロックの位相ずれを検出することができる。
【0096】さらに、各A/D変換器(識別部)23,
24のためのA/D変換用クロックを、各A/D変換器
(識別部)23,24に共通の位相成分検出部26,積
分器27,位相器28及びクロック再生部29から得る
ので、16QAMなどの多値直交変調信号を復調するこ
とにより2種の直交する信号(Ich信号,Qch信
号)が得られる多重無線装置の受信部においても、極め
て簡素な構成で、A/D変換用クロックの位相ずれを検
出して調整することができる。
【0097】また、このとき、位相成分検出部26から
の出力(位相調整用制御信号)を積分器27で平均化す
ることができるので、位相器28のための位相調整用制
御信号の精度を向上させて、位相器28での位相調整処
理を正確に行なわせることができるようになる。なお、
上述の傾き判定部30及び誤差検出部31で得られる傾
き「g」及び信号誤差「e」を簡易的に極性のみで表す
ことにすると、クロック位相演算部32(図8参照)
は、乗算器321の代わりに、図11に示すごとくEX
−ORゲート(排他的論理和素子)322を用いて構成
することができ、より簡素な構成で、A/D変換用クロ
ックの位相ずれ(位相成分)を検出することができるよ
うになる。
【0098】また、上述のクロック再生回路35では、
Ich側に設けた位相成分検出部26によって、Ich
信号からA/D変換用クロックの位相ずれを検出してい
るが、同様の位相成分検出部26をQch側に設けて、
Qch信号からA/D変換用クロックの位相ずれを検出
するようにしてもよく、後述する各実施例においても、
上述のようなA/D変換用クロックの位相ずれは、Ic
h信号,Qch信号のどちらを用いても検出することが
できる。
【0099】次に、図12及び図13は上述のクロック
再生回路35の他の構成を示すブロック図であるが、こ
の図12及び図13に示すクロック再生回路35Aは、
上述のクロック再生部29が各識別部(A/D変換器)
23,24に共通である一方、図7及び図9にて前述し
た位相器28,積分器27及び位相成分検出部26とそ
れぞれ同様の位相器28A,28B,積分器27A,2
7B及び位相成分検出部26A,26Bが、各識別部2
3,24に対応して設けられている。
【0100】なお、この図13に示す各位相成分検出部
26A,26Bは、それぞれ図11にて前述した位相成
分検出部26Aと同様の構成を有しており、クロック位
相演算部32が、EX−ORゲート322として構成さ
れている。なお、このクロック位相演算部32は、図7
にて前述したように、乗算器321として構成してもよ
い。また、これらの図12及び図13において、それぞ
れ図7及び図9に示す符号と同一符号が指す部分は、そ
れぞれ図12及び図13にて前述したものと同様のもの
である。
【0101】このような構成により、上述のクロック再
生回路35Aでは、A/D変換用クロックの位相ずれ
を、図7及び図9にて前述したのと同様に、各チャネル
(Ich,Qch)の識別部23,24に対応して設け
られた位相成分検出部26A,26Bによって、Ich
信号,Qch信号からそれぞれ独立に検出して、これを
各積分器27で平均化したのち、各位相器28A,28
Bのための位相調整用制御信号として各位相器28A,
28Bへ供給することができ、この結果、クロック再生
部29で再生されるA/D変換用クロックの位相が、各
位相器28A,28Bにより独立に調整されて各識別部
23,24へ供給される。
【0102】従って、図7及び図9にて前述したクロッ
ク再生回路35に比して、各識別部23,24に供給す
る信号識別用クロックを、さらに高精度に、最適なタイ
ミング(アイパターンの開口部が最も大きく開いたと
き)に一致させることができるので、各識別部23,2
4における信号識別処理の精度を大幅に向上させること
ができようになる。
【0103】さてここで、上述の位相成分検出部26
(又は、26A,26B)の傾き判定部30では、図1
0にて前述したように、トランスバーサル等化器25に
よる等化前のIch信号を時間Tでサンプリングして比
較することによってIch信号の傾き「g」を検出して
いるが、このIch信号の傾き検出は、通常、サンプリ
ング時間を短くするほど正確に行なうことができる。
【0104】そこで、例えば、識別部23に、2倍の速
度のクロックで動作する高速使用の識別部を用い、時間
T/2間隔でトランスバーサル等化器25による等化前
のIch信号をサンプリングすれば、現在の時刻「0」
と過去の時刻「−T/2」との2点での信号レベルを比
較するだけでも正確な信号の傾きを検出することができ
る。
【0105】図14はこのような理論に基づいて識別部
23に2倍の速度のクロックで動作する高速使用の識別
部23′を用いた場合の傾き判定部の構成を示すブロッ
ク図で、この場合、傾き判定部30Aは、フリップフロ
ップ(FF)回路305,306及び比較部307で構
成される。ここで、FF回路(遅延部)305は、2倍
の速度のクロック(高速クロック)に基づいて動作して
識別部23の出力を時間T/2だけ遅延させるものであ
り、FF回路(ラッチ部)306は、この高速クロック
が分周器36で分周されることによって得られる基本ク
ロック(高速クロックより低速のクロック)に基づい
て、識別部23′の出力,FF回路305の出力を時間
T毎にラッチ(保持)するものであり、比較部307
は、このFF回路306でラッチされた識別部23′の
出力,FF回路305の出力を比較してIch信号(復
調信号)の傾きを検出するものである。
【0106】このような構成により、上述の傾き判定部
30Aでは、FF回路306により、例えば、図16に
示すように、現在(時刻「0」)のIch信号と、FF
回路305で時間「T/2」だけ遅延された過去(時刻
「−T/2」)のIch信号とがラッチされ、分周器3
6からの基本クロックに応じてそれぞれが比較部307
へ出力される。
【0107】そして、比較部307では、これら時刻
「0」及び時刻「−T/2」の2点での各信号レベルが
比較され、Ich信号の傾きが検出される。図15は上
述の傾き判定部30Aを、例えば、図9にて前述した位
相成分検出部26に傾き判定部30の代わりに適用した
場合のクロック再生回路35A及びその周辺回路の詳細
構成を示すブロック図で、この場合は、上述の比較部3
07としてコンパレータ(COMP)が用いられ、分周
器36として1部の入出力端子をループ接続したフリッ
プフロップ(FF)回路が用いられている。なお、FF
回路306の出力側に設けられている時間調整部(τ)
308は、クロック位相演算部32による演算対象とな
るIch信号の傾きと信号誤差との入力タイミングを一
致させるために、減算器311へ入力するIch信号の
時間調整を施すものである。
【0108】また、この図15では、クロック再生部2
9で2倍の速度のクロックが生成されるよう、PLL回
路293に基本周波数(f)の2倍の周波数を発振する
発振器297′が用いられている。なお、この図15に
おいて、図9中に示す符号と同一符号が指す部分は、そ
れぞれ図9にて前述したものと同様のものである。そし
て、この場合、位相成分検出部26では、図14にて前
述したごとく、傾き判定部30Aにて検出されるトラン
スバーサル等化器25による等化前のIch信号の傾き
と、トランスバーサル等化器25の入出力信号について
減算器311(誤差検出部31)で減算処理を施すこと
によって得られる信号誤差とが、EX−ORゲート32
2(クロック位相演算部32)にて演算されることによ
って、各A/D変換器23′,24のためのA/D変換
用クロックの位相ずれが検出される。
【0109】その後は、図9にて前述したのと同様に、
このA/D変換用クロックの位相ずれが、D/A変換器
33でディジタル信号からアナログ信号に変換され、積
分器27にて平均化を施されて位相器18へ位相調整制
御信号として出力される。そして、位相器18では、ク
ロック再生部29で再生される各A/D変換器23′,
24のためのA/D変換用クロック(この場合は、2倍
の速度のクロック)の位相ずれが、上述の位相調整制御
信号に応じて自動的に調整されて各A/D変換器23,
24へ供給される。
【0110】このように、図15に示すクロック再生回
路35Aによれば、2倍の速度の高速クロックを用いる
ことにより、基本クロックでのサンプリング時間「T」
よりも短い時間「T/2」ごとにIch信号の信号レベ
ルをサンプリングして比較するので、さらに正確なIc
h信号の傾きを検出することができ、これにより、クロ
ック再生部29で再生される各A/D変換器23′,2
4のためのA/D変換用クロックの位相ずれを、より正
確に調整して精度の高いA/D変換用クロックを得るこ
とができるようになる。
【0111】なお、上述の位相成分検出部26では、時
刻「−T/2」と時刻「0」との2点での各Ich信号
をサンプリングして比較することによって、Ich信号
の傾きを検出する例について述べたが、例えば、FF回
路305の出力をさらに時間「T/2」だけ遅延させる
ためのFF回路を設ければ、時刻「−T/2」,時刻
「0」,時刻「T/2」の3点での各Ich信号をサン
プリングして、COMP307でこれら3点のIch信
号の信号レベルを比較することで、さらに正確なIch
信号の傾きを検出することができる。
【0112】さてここで、上述の2倍速度のクロックで
動作する高速クロック使用の識別部(A/D変換器)2
3′の代わりに、図17に示すように、図7又は図12
にて前述したものと同様の識別部23A,23Bを用
い、さらに遅延部37(この場合は、反転ゲート37
1)を設けて、各識別部23A,23B間でそれぞれ位
相が時間「T/2」ずつ異なるクロックが各識別部23
A,23Bに供給されるようにすれば、比較部307の
みで傾き判定部30Bを構成して、同様に、時間「T/
2」間隔でIch信号をサンプリングすることができ
る。
【0113】例えば、図19(a)に示すようなIch
信号(データ)が識別部23Aへ入力される場合に、識
別部23Aに図19(b)に示すごとく時間「T/2」
ごとに“H”レベルとなるクロック(1)を供給し、こ
のクロックの一部を遅延部37の反転ゲート371で反
転させることにより識別部23Aに供給されるクロック
と時間「T/2」だけ位相が異なるクロック(2)(所
要量位相の異なったクロック)を識別部23Bに供給す
る。
【0114】すると、各識別部23A,23Bは、それ
ぞれ供給されるクロックが“H”レベルとなったときに
データを出力するので、この結果、比較部307には、
例えば、時刻「0」でのデータ,時刻「T/2」でのデ
ータが入力され、比較部307では、これら2点の信号
レベルを比較することによって、Ich信号(データ)
の傾きが検出される。
【0115】図18は図17にて上述した回路を、例え
ば、図15にて前述したクロック再生回路35Aにクロ
ック再生回路35Bとして適用した場合の周辺回路の詳
細構成を示すブロック図で、この図18においても、各
識別部23A,23BはそれぞれA/D変換器として構
成され、比較部307はコンパレータ(COMP)30
7として構成されている。
【0116】そして、A/D変換器23Bには、上述し
たごとくA/D変換器23Aに供給されるA/D変換用
クロックの一部を遅延部37で時間「T/2」だけ位相
をずらしたA/D変換用クロックが供給されることによ
り、時間「T/2」ごとに出力されるIch信号のうち
2点の信号レベルがCOMP307で比較されてIch
信号の傾きが検出される。
【0117】その後は、この場合も、上述のごとく得ら
れたIch信号の傾きと、トランスバーサル等化器25
の入出力信号を減算器311(誤差検出部31)で減算
処理することによって得られるIch信号の信号誤差と
がEX−ORゲート321(クロック位相演算部32)
で排他的論理和演算されて、各A/D変換器23A,2
3B,24のためのA/D変換用クロックの位相ずれが
検出される。
【0118】そして、このA/D変換用クロックの位相
ずれは、積分器27で平均化されたのち、クロック再生
部29で再生される各A/D変換器23,24に供給す
るA/D変換用クロックの位相調整のための位相調整制
御信号として位相器28に供給される。このように、上
述のクロック再生回路35Bによれば、図14及び図1
5にて前述したような高速クロック使用の識別器(A/
D変換器)23′を用いなくても、識別器(A/D変換
器)23A,23B間に、それぞれ時間「T/2」だけ
位相の異なる(所要量位相の異なる)クロックを供給す
ることにより、フリップフロップ(FF)回路などの遅
延回路を用いずに、時間「T/2」間隔でIch信号を
サンプリングできるので、より簡素な構成で、正確なI
ch信号の傾きを検出することができ、これにより、さ
らに正確にA/D変換用クロックの位相ずれを検出でき
る。
【0119】従って、クロック再生部29で再生される
各識別部(A/D変換器)23A,23B,24のため
のA/D変換用クロックの位相ずれを、位相器28で自
動的、且つ、高精度に調整して各識別部(A/D変換
器)23A,23B,24に供給できる。なお、上述の
例では、遅延部37の反転ゲート371(図17参照)
により識別器(A/D変換器)23Aに供給されるクロ
ックを反転して識別器(A/D変換器)23Bに供給さ
れるクロックの位相を時間「T/2」だけずらすことに
よって、時間「T/2」間隔でIch信号をサンプリン
グしているが、遅延部37に時間「T/2」より短い時
間「α」だけクロック位相をずらす素子を用いれば、図
20に示すように、時間「T/2」よりさらに短い時間
間隔(例えば、時刻「0」と時刻「α」)でIch信号
をサンプリングすることができるので、さらに正確なI
ch信号の傾きを検出することができるようになる。
【0120】次に、図21は図7及び図8にて前述した
位相成分検出部(クロック位相位相検出回路)26の他
の構成を示すブロック図で、この図21に示す位相成分
検出部26Cは、図8にて前述したものと同様の傾き判
定部30,減算器311として構成された誤差検出部3
1,乗算器321として構成されたクロック位相演算部
32に加えて、信号判定部41及びフリップフロップ
(FF)回路42を有して構成されている。
【0121】ここで、信号判定部(特定信号判定部)4
1は、傾き判定部30及び誤差検出部31へ入力される
Ich信号の信号点が、いわゆるアイパターン上の特定
の位置(例えば、アイパターン上の中心付近)に入って
おり、このIch信号が比較的信号品質の良い状態であ
るかどうか(特定の信号かどうか)を判定するものであ
り、FF回路(ゲート部)42は、傾き判定部30及び
誤差検出部31へ入力されるIch信号の信号点が、信
号判定部41でアイパターン上の特定の位置に入ってい
ると判定された場合にその旨の信号を受けて、クロック
位相演算部32(乗算器321)で得られたA/D変換
用クロック(信号識別用クロック)の位相ずれ(位相成
分)を出力するものである。
【0122】そして、図22は図7に示した位相成分検
出部26の代わりに上述の位相成分検出部26Cを用い
た場合のクロック再生回路35C及びその周辺回路の詳
細構成を示すブロック図で、この図22に示すように、
傾き判定部30は、図9にて前述したものと同様のフリ
ップフロップ(FF)回路301,302及び比較部
(ROM)303で構成され、信号判定部41は、RO
M411及びANDゲート412で構成されている。な
お、31A,31B,304はそれぞれ各部の動作タイ
ミングを一致させるための時間調整部(τ)である。ま
た、この図22において、図9中の符号と同一符号を付
した部分はそれぞれ図9にて前述したものと同様のもの
である。
【0123】そして、この場合、傾き判定部30のRO
M303には、検出されたIch信号の傾きを示すデー
タ入力されており、信号判定部42のROM411に
は、信号品質状態を判定するためのデータとして、例え
ば、図25に示すような、いわゆる信号ビット(D1,
D2)と誤差ビット(D3,D4,・・・)からなるデ
ータのうち斜線部で示す部分のデータが入力されてい
る。
【0124】これにより、上述の位相成分検出部26C
では、傾き判定部30及び誤差検出部31へ入力される
Ich信号について、その信号点がアイパターン上の特
定の位置に入っているかどうかが、信号判定部41のR
OM303のデータに基づいて判定され、特定の位置に
入っていれば、傾き判定部30で検出されたIch信号
の傾きと、誤差検出部31(減算器311)で得られる
Ich信号の信号誤差とをクロック位相演算部32(乗
算器321)で乗算することによって得られたA/D変
換用クロックの位相ずれ(位相成分)がFF回路42か
ら出力される。
【0125】その後は、この場合も、上述のごとく検出
されたA/D変換用クロックの位相ずれは、D/A変換
器33でディジタル信号からアナログ信号に変換され、
積分器27で平均化を施されたのち、クロック再生部2
9で再生される各A/D変換器23,24のためのA/
D変換用クロックの位相調整用制御信号として位相器2
8に供給される。
【0126】このように、上述の位相成分検出部26C
によれば、傾き判定部30及び誤差検出部31に入力さ
れるIch信号の信号点がアイパターン上の特定の位置
に入った場合にのみ、検出したA/D変換用クロックの
位相ずれを位相器28の位相調整用制御信号として供給
するので、さらに正確にA/D変換用クロックの位相ず
れを調整して、各A/D変換器23,24のためのA/
D変換用クロックを、アイパターンの開口部が最も大き
く開いた最適なA/D変換タイミングの位相に一致させ
ることができるようになる。
【0127】次に、図23も図7及び図8にて前述した
位相成分検出部26の他の構成を示すブロック図で、こ
の図23に示す位相成分検出部26Dは、図8にて前述
したものと同様の傾き判定部30,減算器311として
構成された誤差検出部31,乗算器321として構成さ
れたクロック位相演算部32に加えて、信号判定部41
A,41B,フリップフロップ(FF)回路42,信号
品質判定部44を有しており、さらに、信号判定部41
A,41Bとフリップフロップ(FF)回路42との間
には、選択部43が介装されている。
【0128】ここで、信号判定部41A,41Bは、そ
れぞれ図21にて前述した信号判定部41と同様のもの
であるが、この場合、各信号判定部41A,41Bは、
傾き判定部30及び誤差検出部31に入力されるIch
信号について、それぞれアイパターン上の異なる特定の
位置に信号点が入っているかどうかを判定する(複数種
類の特定信号を判定する)ものであり、選択部43は、
後述する信号品質判定部44からの制御信号に応じて、
各信号判定部41A,41BでIch信号の信号点が特
定の位置に入っている判定された場合に出力される判定
結果を選択してFF回路42へ出力するものである。
【0129】また、FF回路(ゲート部)42は、選択
部43からの出力を受けた場合に、クロック位相演算部
32(乗算器321)で得られたA/D変換用クロック
(信号識別用クロック)の位相ずれ(位相成分)を出力
するものであり、信号品質判定部44は、復調された信
号の信号品質状態を判定して、その判定結果を選択部4
3のための制御信号として選択部43へ供給するもので
ある。
【0130】これにより、上述の位相成分検出部26D
では、信号品質判定部44による信号品質の状態に応じ
て、各信号判定部41A,41Bの出力を選択部43か
ら選択的に出力することができる、つまり、復調信号の
信号品質状態に応じて、判定する信号点のアイパターン
上での特定位置を変えることができるので、A/D変換
用クロックの位相ずれを検出するために使用するIch
信号(Qch信号でもよい)の信号品質によらずに、正
確なA/D変換用クロックの位相ずれを検出することが
できるようになる。
【0131】図24は上述の位相成分検出部(クロック
位相検出回路)26Dが適用されるクロック再生回路3
5D及びその周辺回路の詳細構成を示すブロック図で、
この図24に示す位相成分検出部26Dは、上述の選択
部43としてセレクタ(SEL)を用い、信号品質判定
部44としてトランスバーサル等化器25による等化後
信号に対して誤り訂正などの処理を施すフレーム同期回
路を用いて構成されている。なお、この場合も、この図
24において、図9中に示した符号と同一符号が指す部
分は、それぞれ図9にて前述したものと同様のものであ
る。
【0132】さて、次に、図7(又は、図12)にて前
述したクロック再生回路35(又は、35A)は、図2
6に示すように、ランダムパルス発生部47及び選択部
46を設けて、この選択部46の出力が積分器27,増
幅器45を介して位相器28の入力として供給されるよ
うにしてもよい。ここで、ランダムパルス発生部(試験
用信号発生部)47は、クロック再生回路35(又は、
35A)の試験用のランダムパルスを発生するもので、
この場合、位相成分検出部26(又は、26A,26
B)によるA/D変換用クロックの位相ずれの検出結果
の中心値となるようなパルスを発生するようになってい
る。
【0133】また、選択部46は、試験/通常切替信号
を受けて、位相成分検出部26(又は、26A,26
B)及びランダムパルス発生部47の出力を選択的に出
力するものである。なお、積分器27は、図7(又は、
図12)にて前述したものと同様のもので、選択部46
の出力を平均化するものであり、増幅器45は、積分器
27の出力を所要の信号レベルに増幅するものである。
【0134】具体的に、上述のランダムパルス発生部4
7は、図27に示すように、4つのフリップフロップ
(FF)回路471〜474とEX−ORゲート475
からなるPNパターン発生回路として構成され、選択部
46はセレクタ(SEL)として構成される。なお、こ
の図26においても、図9又は図13中に示した符号と
同一符号が指す部分は、それぞれ図9又は図13にて前
述したものと同様である。
【0135】このような構成により、上述のクロック再
生回路35では、クロック再生回路35の調整(試験)
を行なう際、その旨の信号をSEL46に供給すると、
SEL46では、図7〜図9にて前述したごとく位相成
分検出部26にて検出される各A/D変換器23,24
のためのA/D変換用クロックの位相ずれ(位相成分)
の代わりに、PNパターン発生回路47の発生するラン
ダムパルス(試験用信号)が選択されて出力され、積分
器27で平均化されたのち、位相器28のための位相調
整用制御信号として位相器28へ供給される。
【0136】従って、極めて容易に、位相器28による
各A/D変換器23,24のためのA/D変換用クロッ
クの位相ずれ調整処理の試験調整を行なうことができる
ようになる。 (b)第2実施例の説明 図28は本発明の第2実施例としての多重無線装置に設
けられるクロック位相検出回路及びクロック再生回路の
構成を示すブロック図で、この図29においても、22
は第1実施例にて前述したものと同様の多重無線装置が
受信し周波数変換を施すことにより得られたIF信号を
検波して互いに90°位相の異なる(直交する)2種の
信号〔Iチャネル(Ich)信号,Qチャネル(Qc
h)信号〕を出力する直交検波部、23,24はそれぞ
れ直交検波部22の出力(多値直交変調信号を復調した
信号)を所定の識別レベルで識別する識別部、25は各
識別部23,24の出力(多値直交変調信号を復調した
信号)について等化処理を施す等化器(等化回路)であ
る。
【0137】ここで、本実施例でも、図29に示すよう
に、直交検波部22は、ハイブリッド(H)221,2
22,位相検波器223,224,ロールオフ・フィル
タ225,226,ローカル発振器227で構成され、
各識別部23,24は、多値直交変調信号を復調した2
種(複数)の信号(Ich信号,Qch信号)対応して
2つのA/D変換器を用いて構成され、等化器25は、
トランスバーサル等化器を用いて構成されている。な
お、これらの各部の詳細な説明は、第1実施例中、図9
にて前述しているので、本実施例では省略する。
【0138】さらに、図28において、26は図11に
て前述したものと同様の位相成分検出部〔クロック位相
検出部(回路)〕であり、このため、この場合も、図2
9に示すように、フリップフロップ(FF)回路30
1,302,ROM303,時間調整部(τ)304か
らなる傾き判定部30と減算器311からなる誤差検出
部31とEX−ORゲート32からなるクロック位相演
算部32とで構成される。
【0139】また、27′,28′はクロック再生回路
35′を位相成分検出部26とともに構成する積分器,
発振器であり、本実施例では、これらの位相成分検出部
26,積分器27′及び発振器28′が各A/D変換器
23,24に共通の構成となっている。ここで、積分器
(ループフィルタ部)27′は、上述の位相成分検出部
26からの出力を積分するもので、この場合も、図9に
示す積分器27と同様に、抵抗(R)271とコンデン
サ(C)272とで構成され、これらの抵抗271とコ
ンデンサ272によって、位相成分検出部26で検出さ
れたA/D変換用クロックの位相ずれ(位相成分)が積
分されるようになっている。
【0140】さらに、発振器(発振部)28′は、上述
の積分器27′の出力を制御入力として受けることによ
り各A/D変換器23,24に各A/D変換器23,2
4のためのA/D変換用クロック(信号識別用クロッ
ク)を出力するものである。なお、296は位相成分検
出部26により検出される各A/D変換器23,24の
ためのA/D変換用クロックの位相ずれ情報を所要の信
号レベルに増幅する増幅器である。
【0141】このような構成により、上述のクロック再
生回路35′では、位相成分検出部26により、第1実
施例にて前述したごとくトランスバーサル等化器25の
入出力信号から各A/D変換器23,24のためのA/
D変換用クロックの位相ずれが検出され、この位相ずれ
情報が、積分器27′で積分され増幅器196で所要の
信号レベルに増幅されたのち、ディジタル信号のまま発
振器28′へ出力される。
【0142】そして、発振器28′では、この位相ずれ
情報を制御入力として受けることにより、各A/D変換
器23,24のためのA/D変換用クロックの位相ずれ
を自動的に調整してA/D変換用クロックを各A/D変
換器23,24に出力する。つまり、この図29に示す
クロック再生回路35′は、第1実施例にて前述したご
とく位相成分検出部26により検出される各A/D変換
器23,24のためのA/D変換用クロックの位相ずれ
情報をディジタル信号からアナログ信号に変換して直交
検波部22による検波前の信号から再生されるA/D変
換用クロックの位相ずれをアナログ信号で調整するので
はなく、A/D変換用クロックの位相ずれ情報をディジ
タル信号のまま発振器28′の制御入力として出力する
ことによりA/D変換用クロックをディジタル信号で調
整するようになっているのである。
【0143】従って、第1実施例にて前述したようなク
ロック再生部29や位相器28を設けなくても、極めて
簡素な構成で、各A/D変換器23,24のためのA/
D変換用クロックの位相ずれを自動的に調整して、A/
D変換用クロックの位相を、アイパターンの開口部が最
も大きく開く最適な位相に一致させることができ、これ
により、各A/D変換器23,24でのA/D変換処理
の精度が大幅に向上する。
【0144】次に、図30は図29に示す位相成分検出
部26に、第1実施例中、図14にて前述した2倍速度
の高速クロックによって時間「T/2」間隔でIch信
号をサンプリングしてIch信号の傾きを検出する傾き
判定部30Aを用いた場合のクロック再生回路35A′
(位相成分検出部26,積分器27′,増幅器296,
発振器28A′)の詳細構成を示すブロック図で、この
場合も、傾き判定部30Aは、図15にて前述したよう
に、フリップフロップ(FF)回路305,306及び
COMP(比較部)307で構成される。
【0145】そして、この場合、A/D変換器23′
は、2倍の速度の高速クロックで動作する高速使用のA
/D変換器であり、発振器28A′は、2倍速度の高速
クロック(2f)で動作する高速使用の電圧制御形の発
振器(VCO:Voltage-Controlled Oscillator)であ
る。このような構成により、この図30に示すクロック
再生回路35A′では、図14及び図15にて前述した
ごとく位相成分検出部26において、傾き判定部30A
によって時間「T/2」間隔でIch信号がサンプリン
グされてIch信号の傾きが検出され、誤差演算部31
(減算器311)によってトランスバーサル等化器25
の入出力信号からIch信号の信号誤差が得られ、これ
らIch信号の傾きと信号誤差とがクロック位相演算部
32(EX−ORゲート322)で演算(排他的論理和
演算)されることによって、A/D変換用クロックの位
相ずれ(位相成分)が検出される。
【0146】そして、この位相ずれ情報は、積分器2
7′で積分され増幅器196で所要の信号レベルに増幅
されたのち、ディジタル信号のまま発振器28A′へ出
力され、発振器28A′では、この位相ずれ情報を制御
入力として受けることにより、各A/D変換器23,2
4のためのA/D変換用クロックの位相ずれを自動的に
調整してA/D変換用クロックを各A/D変換器23,
24に出力する。
【0147】従って、この場合も、第1実施例にて前述
したようなクロック再生部29や位相器28を設けなく
ても、極めて簡素な構成で、各A/D変換器23,24
のためのA/D変換用クロックの位相ずれを自動的に調
整することができるほか、2倍速度の高速クロックによ
って時間「T/2」間隔でIch信号をサンプリングし
てIch信号の傾きを検出できるので、さらに正確にA
/D変換用クロックの位相ずれを検出することができる
ようになる。
【0148】なお、図31は図30にて上述した傾き判
定部30Aの代わりに、第1実施例の図17及び図18
にて前述したように、高速使用のA/D変換器を用いな
い傾き判定部30Bを適用した場合のクロック再生回路
35B′の詳細構成を示すブロック図である。従って、
この場合は、発振器には、基本クロックで動作する発振
器28B′が用いられる。
【0149】このような構成により、上述のクロック再
生回路35B′でも、第1実施例にて前述したようなク
ロック再生部29や位相器28を設けなくても、極めて
簡素な構成で、発振器28Aによって各A/D変換器2
3,24のためのA/D変換用クロックの位相ずれを自
動的に調整することができる。また、この場合、図30
にて前述したような高速クロック使用のA/D変換器2
3′を用いなくても、図17及び図18にて前述したの
と同様に、A/D変換器23A,23B間に、それぞれ
時間「T/2」だけ位相の異なる(所要量位相の異な
る)クロックを遅延部37から供給して、フリップフロ
ップ(FF)回路などの遅延回路を用いずに、時間「T
/2」間隔でIch信号をサンプリングできるので、よ
り簡素な構成で、正確なIch信号の傾きを検出するこ
とができ、これにより、さらに正確にA/D変換用クロ
ックの位相ずれを検出できる。
【0150】従って、各A/D変換器23A,23B,
24のためのA/D変換用クロックの位相ずれを、自動
的、且つ、高精度に調整して各識別部(A/D変換器)
23A,23B,24に供給できる。次に、図32及び
図33は図28にて前述したクロック再生回路35′の
他の構成を示すブロック図であるが、この図32及び図
33に示すクロック再生回路35C′は、図12及び図
13にて前述したものと同様の位相成分検出部(クロッ
ク位相検出部)26A,26B及び積分器(ループフィ
ルタ部)27A′,27B′が各識別部23,24に対
応して設けられる一方、発振器(発振部)28B′は各
識別部(A/D変換器)23,24に共通であるが、2
つの識別部23,24のうちの識別部23(一部の識別
部)は、発振器28B′に、図7及び図12にて前述し
たものと同様の位相器28Aを介して接続され、各積分
器27A′,27B′の出力が位相器28A又は発振器
28B′に制御入力として供給されるようになってい
る。なお、296は位相成分検出部26Bにより検出さ
れる各A/D変換器23,24のためのA/D変換用ク
ロックの位相ずれ情報を所要の信号レベルに増幅する増
幅器である。
【0151】つまり、この図32及び図33に示すクロ
ック再生回路35C′は、簡単に言えば、図12及び図
13にて前述したクロック再生回路35Aのクロック再
生部29を発振器28B′及び増幅器296からなるデ
ィジタル構成にしたものである。これにより、上述のク
ロック再生回路35C′では、各A/D変換器23,2
4のためのA/D変換用クロックの位相ずれが、それぞ
れ各A/D変換器23,24に対応して設けられた位相
成分検出部26A,26Bから独立に検出され、これが
各積分器27A′,27B′で積分されたのち、位相器
28A又は発振器28B′に制御入力として供給され
る。
【0152】そして、発振器28B′では、このA/D
変換用クロックの位相ずれ情報に基づき自己の発振周波
数を調整してA/D変換用クロックの位相ずれを自動的
に調整して、A/D変換用クロックをA/D変換器24
に供給し、位相器28Aでは、この発振器28B′に供
給される位相ずれ情報の一部に対して位相調整が施され
てA/D変換器23に供給される。
【0153】このように、上述のクロック再生回路35
C′によれば、各A/D変換器23,24のためのA/
D変換用クロックの位相ずれを、それぞれ各A/D変換
器23,24に対応する位相成分検出部26A,26B
から独立に検出して、発振器28B′のための制御信号
として発振器28B′へ供給することができるので、図
28及び図29にて前述したクロック再生回路35に比
して、さらに各識別部23,24での処理の精度を向上
させることができる。
【0154】次に、図34及び図35も図28及び図2
9にて前述したクロック再生回路35′の他の構成を示
すブロック図で、これらの図34及び図35に示すクロ
ック再生回路35D′は、図28及び図29にて前述し
たものとそれぞれ同様の直交検波部22,識別部(A/
D変換器)23,24,等化器(トランスバーサル等化
器)25,位相成分検出部(クロック位相検出部)26
A,26B,積分器(ループフィルタ部)27′及び発
振器28′に加えて、乗算器511からなる合成部51
が設けられている。
【0155】そして、この場合は、位相成分検出部26
A,26Bが各A/D変換器23,24に対応して2つ
設けられる一方、発振器28′及び積分器27′は各識
別部23,24に共通であり、且つ、各位相成分検出部
26A,26Bの出力を合成する合成部51が設けられ
て、この合成部51の出力が積分器27′に入力として
供給されるようになっている。
【0156】これにより、上述のクロック再生回路35
D′では、各A/D変換器23,24のためのA/D変
換用クロック(信号識別用クロック)の位相ずれを、各
A/D変換器23,24に対応する各位相成分検出部2
6A,26Bにてそれぞれ独立に検出し、これら各位相
成分検出部26A,26Bの出力を合成部51の乗算器
511にて乗算して、各A/D変換器23,24に共通
の積分器27′,発振器28′に入力として供給するこ
とができる。
【0157】従って、発振器28′から各A/D変換器
23,24に供給されるA/D変換用クロックの位相ず
れを、自動的に、且つ高精度に調整して、A/D変換用
クロックの位相を、信号のアイパターンの開口部が最も
大きく開く最適なA/D変換タイミングとなる位相に、
さらに高精度に一致させることができるようになる。な
お、上述の合成部51は、図36に示すように、抵抗5
12,513を用いてアナログ構成としてもよい。
【0158】次に、図37及び図38も図28及び図2
9にて前述したクロック再生回路35′の他の構成を示
すブロック図で、これらの図37及び図38において
も、図28及び図29中の符号と同一符号が指す部分は
それぞれ図28及び図29にて前述したものと同様のも
のである。そして、この図37及び図38に示すクロッ
ク再生回路35E′は、図28及び図29にて前述した
位相成分検出部26に加えて、他の位相成分検出部5
2,及び合成部51′をそなえている。
【0159】ここで、他の位相成分検出部(第2クロッ
ク位相検出部)52は、位相成分検出部26とは異なる
手法で各識別部(A/D変換器)23,24のためのA
/D変換用クロックの位相ずれ(位相成分)を検出する
もので、この場合は、図38に示すように、トランスバ
ーサル等化器25による等化後のIch信号の誤差信号
と傾き判定部30で得られたIch信号の傾きとを排他
的論理和演算するEX−ORゲート521で構成され
る。なお、522はEX−ORゲート521での演算対
象となるIch信号の誤差信号と傾きとの入力タイミン
グを一致させるための時間調整部(τ)である。
【0160】また、合成部51′は、位相成分検出部2
6及び他の位相成分検出部52の出力を合成して積分器
27′に入力として供給するもので、この場合も、図3
8に示すように、乗算器511で構成されている。な
お、図37及び図38に示すように、この場合も、積分
器27′及び発振器28′は、各A/D変換器23,2
4に共通である。
【0161】これにより、上述のクロック再生回路35
E′では、他の位相成分検出部52により、位相成分検
出部26とは異なる手法によって各A/D変換器23,
24のためのA/D変換用クロックの位相ずれが検出さ
れ、このA/D変換用クロックの位相ずれ情報と、第1
実施例にて前述したごとく位相成分検出部26で検出さ
れるA/D変換用クロックの位相ずれ情報とが合成部5
1′の乗算器511で乗算処理(合成)され積分器2
7′に入力として供給される。
【0162】従って、各A/D変換器23,24にA/
D変換用クロックを供給している発振器28′に、積分
器27′を通じて、より精度の高いA/D変換用クロッ
クの位相ずれ情報(位相成分情報)を出力することがで
きるので、自動的、且つ、正確にA/D変換用クロック
の位相ずれを調整して、各A/D変換器23,24での
A/D変換処理の精度を大幅に向上させることができる
ようになる。
【0163】次に、図39及び図40も図28及び図2
9にて前述したクロック再生回路35′の他の構成を示
すブロック図で、これらの図39及び図40において
も、図28及び図29中の符号と同一符号が指す部分は
それぞれ図28及び図29にて前述したものと同様のも
のである。そして、この図39及び図40に示すクロッ
ク再生回路35F′は、図28及び図29にて前述した
直交検波部22,識別部(A/D変換器)23,24,
等化器(トランスバーサル等化器)25,位相成分検出
部26,積分器27′,発振器28′に加えて、他の位
相成分検出部52,選択部53及び信号品質判定部54
をそなえている。
【0164】ここで、他の位相成分検出部(第2クロッ
ク位相検出部)52は、図37及び図38にて前述した
ものと同様に、位相成分検出部26とは異なる手法でA
/D変換用クロックの位相ずれを検出するもので、この
場合も、図40に示すように、トランスバーサル等化器
25による等化後のIch信号の誤差信号と傾き判定部
30で得られたIch信号の傾きとを排他的論理和演算
するEX−ORゲート521で構成される。
【0165】また、選択部53は、後述する信号品質判
定部54からの制御信号に応じて、位相成分検出部26
及び他の位相成分検出部52の出力を選択的に積分器2
7′の入力として出力するもので、この場合は、図40
に示すように、セレクタ(SEL)として構成されてい
る。さらに、信号品質判定部54は、この選択部53で
の出力信号の選択を制御する信号を供給するもので、こ
の場合は、図40に示すように、誤り訂正などによって
信号品質の判定を行ないフレーム同期信号を制御信号と
して出力するフレーム同期回路として構成されている。
【0166】これにより、上述のクロック再生回路35
F′では、他の位相成分検出部52により、位相成分検
出部26とは異なる手法によって各A/D変換器23,
24のためのA/D変換用クロックの位相ずれが検出さ
れ、この他の位相成分検出部52にて得られたA/D変
換用クロックの位相ずれ情報と、第1実施例にて前述し
たごとく位相成分検出部26で検出されるA/D変換用
クロックの位相ずれ情報とが、フレーム同期回路54か
らの制御信号に応じて、SEL53から選択的に積分器
27′に入力として供給される。
【0167】従って、この場合も、各A/D変換器2
3,24にA/D変換用クロックを供給している発振器
28′に、積分器27′を通じて、より精度の高いA/
D変換用クロックの位相ずれ情報(位相成分情報)を発
振器28′に出力して、自動的、且つ、正確にA/D変
換用クロックの位相ずれを調整して、各A/D変換器2
3,24でのA/D変換処理の精度を大幅に向上させる
ことができる。
【0168】次に、図41及び図42も図28及び図2
9にて前述したクロック再生回路35′の他の構成を示
すブロック図で、これらの図41及び図42に示すクロ
ック再生回路35G′は、図28及び図29にて前述し
たものとそれぞれ同様の位相成分検出部26,発振器2
8′,増幅器296,積分器27′に加えて、選択部4
6及びランダムパルス発生部47をそなえている。
【0169】ここで、選択部46及びランダムパルス発
生部(試験用信号発生部)47は、それぞれ第1実施例
中、図26及び図27にて前述したものと同様のもの
で、この場合も、選択部46はセレクタ(SEL)とし
て構成され、試験(調整)/通常切替信号を受けて位相
成分検出部26の出力とランダムパルス発生部47の出
力とを選択的に積分器27′へ出力するようになってお
り、ランダムパルス発生部47は、4つのフリップフロ
ップ(FF)回路471〜474及びEX−ORゲート
475で構成されており、位相成分検出部26で検出さ
れるA/D変換用クロックの位相ずれの中心値となるよ
うなパルスを発生するようになっている。
【0170】つまり、上述のクロック再生回路35G′
は、簡単に言えば、図26及び図27にて前述したアナ
ログ構成のクロック再生回路をディジタル構成としたも
のである。これにより、上述のクロック再生回路35
G′では、ランダムパルス発生部47からの試験用信号
と位相成分検出部26の出力とを、試験(調整)/通常
切替信号に応じて、選択的に、積分器(ループフィルタ
部)27′の入力として供給することができる。
【0171】従って、極めて容易に、各A/D変換器2
3,24のためのA/D変換用クロックの位相ずれの試
験調整を行なうことができるようになる。 (c)第3実施例の説明 図43は本発明の第3実施例としての多重無線装置に設
けられるクロック位相検出回路及びクロック再生の構成
を示すブロック図で、この図43において、22は直交
検波部、23,24はそれぞれ識別部、27は積分器、
28は位相器、29はクロック再生部、61は位相成分
検出部である。なお、本実施例では、基本的に、位相成
分検出部61,積分器27,位相器28及びクロック再
生部29でクロック再生回路68が構成される。
【0172】ここで、直交検波部22,各識別部23,
24,積分器27,位相器28及びクロック再生部29
は、それぞれ第1実施例にて前述した同一符号を付した
ものと同様のもので、直交検波部22は、IF帯域の信
号を検波して互いに90°位相の異なる(直交する)2
種の信号Ich信号,Qch信号を出力するものであ
り、各識別部23,24は、本実施例でも後述するよう
にA/D変換器として構成され、それぞれ直交検波部2
2の出力(多値直交変調信号を復調した信号)を所定の
レベルでA/D変換(識別)するものである。
【0173】そして、本実施例でも、図44に示すよう
に、直交検波部22が、ハイブリッド(H)221,2
22,位相検波器223,224,ロールオフ・フィル
タ225,226,ローカル発振器227で構成され、
各識別部23,24が、多値直交変調信号を復調した2
種(複数)の信号(Ich信号,Qch信号)対応して
2つのA/D変換器として構成される。
【0174】また、積分器(平均化部)27は、後述す
る位相成分検出部61と位相器28との間に設けられ、
位相成分検出部61からの出力を平均化するもので、こ
の場合も図44に示すように、抵抗(R)271及びコ
ンデンサ(C)272とで構成される。さらに、位相器
(位相調整部)28は、クロック再生部29で再生され
る各識別部(A/D変換器)23,24のためのA/D
変換用クロック(信号識別用クロック)の位相を調整し
て各識別部23,24へ供給するものであり、クロック
再生部29は、直交検波部22による検波前のIF信号
(多値直交変調信号)から各識別部23,24のための
A/D変換用クロックを再生して各識別部23,24に
供給するもので、この場合も、第1実施例にて前述した
ごとく、2乗検波部291,フィルタ292及び位相検
波器(PD:Phase Detector)294,ループフィルタ
295,増幅器296,発振器297からなるPLL回
路293で構成される。
【0175】また、位相成分検出部〔クロック位相検出
回路(部)〕61は、各識別部23,24へ供給される
A/D変換用クロックの位相差情報と識別部23で得ら
れる信号誤差差分情報とから、A/D変換用クロックの
位相ずれ(位相成分)を検出して、これをクロック再生
回路27の構成要素である積分器27へ供給するもの
で、このため、位相差分検出部62,誤差差分検出部6
3,クロック位相演算部64及びフリップフロップ(F
F)回路65,66で構成される。
【0176】ここで、位相差分検出部62は、各識別部
23,24へ供給されるA/D変換用クロックの位相差
情報を検出するものであり、誤差差分検出部63は、識
別部23で得られるIch信号の信号誤差差分情報を検
出するものであり、本実施例では、図44に示すよう
に、それぞれ減算器として構成される。なお、各FF回
路65,65′,66,66′は、それぞれ入力される
信号について所要の遅延を施すものである。
【0177】また、クロック位相演算部64は、これら
の位相差分検出部62と誤差差分検出部63との各出力
からA/D変換用クロックの位相ずれを演算にて検出す
るもので、具体的には、除算器(除算部)641として
構成され、位相差分検出部62の出力と誤差差分検出部
63の出力について除算処理を施すようになっている。
【0178】なお、D/A変換器33は、この場合も位
相成分検出部61により検出されたA/D変換用クロッ
クの位相ずれ情報をディジタル信号からアナログ信号に
変換するものであり、変換回路67は、各識別部23,
24へ供給されるA/D変換用クロックの位相差情報を
所要の信号に変換するもので、この場合は、図44に示
すように、高速クロック(CLK)で動作するカウンタ
671を用いて構成されている。また、本実施例では、
上述の位相成分検出部68,積分器27,位相器28及
びクロック再生部29が各識別部23,24に共通の構
成となっている。
【0179】以下、上述のごとく構成された本発明の要
部であるクロック再生回路68の動作について、図44
を参照して詳述する。まず、位相成分検出部61では、
各A/D変換器23,24へ供給されるA/D変換用ク
ロックの位相誤差を変換回路67にて所要の信号に変換
した信号がFF回路65′に入力される一方、A/D変
換器23によってA/D変換が施されたIch信号の信
号誤差(信号誤差情報)がFF回路66′に入力され
る。
【0180】そして、各信号は、それぞれFF回路6
5,65′,66,66′で所要の遅延が施されて、そ
れぞれ減算器62,63に入力されるが、このとき、減
算器62には、現在(例えば、時刻t2)の位相情報φ
(t2)とFF回路65によって遅延された過去(例え
ば、時刻t1)の位相情報φ(t1)とが入力され、減
算器63には、現在(時刻t2)のIch信号の誤差信
号e(t2)とFF回路66によって遅延された過去
(時刻t1)のIch信号の誤差信号e(t1)とが入
力される。
【0181】さらに、各減算器62,63では、それぞ
れの入力に対して減算処理を施すことによって、減算器
62では、A/D変換用クロックの位相差情報〔φ(t
2)−φ(t1)〕が得られ、減算器63では、Ich
信号の信号誤差差分情報〔e(t2)−e(t1)〕が
得られる。そして、それぞれが除算器641(クロック
位相演算部64)で除算処理されると、この除算器64
1では、位相差情報〔φ(t2)−φ(t1)〕と信号
誤差差分情報〔e(t2)−e(t1)〕とに対して除
算処理が施される。
【0182】この結果、上述の位相成分検出部61で
は、A/D変換用クロックの位相ずれ情報Δtとして、 Δt=〔e(t2)−e(t1)〕/〔φ(t2)−φ
(t1)〕 が得られる。つまり、上述の処理は、A/D変換用クロ
ックの位相がアイパターン上の信号点の位置からずれて
いる場合、図45に示すような誤差ビット(D3,D
4,・・・)と呼ばれる16QAMなどによる多値直交
変調信号を復調したベースバンド信号の信号ビット(D
1,D2)よりも下位のビットが、図46に示すごとく
増加するので、A/D変換用クロックの位相を調整する
方向(位相ずれΔt)を、この図46に示すクロック位
相−信号誤差曲線の時刻t1での位相誤差φ(t1),
信号誤差e(t1)と、時刻t2での位相誤差φ(t
2),信号誤差e(t2)との間の曲線を微分すること
によって求めているのである。
【0183】その後、上述のごとく検出されたA/D変
換用クロックの位相ずれ情報(Δt)は、積分器27で
平均化されたのち、直交検波部22による検波前のIF
信号からクロック再生部29によって再生されるA/D
変換用クロックの位相ずれを調整するための位相調整用
制御信号として位相器28に供給される。従って、位相
器28により、各A/D変換器23,24のためのA/
D変換用クロックの位相ずれを自動的、且つ、高精度に
調整することができるので、各A/D変換器23,24
でのA/D変換処理の精度を大幅に向上させることがで
きるようになる。
【0184】なお、図44に示すように、第1及び第2
実施例にて前述したような等化器(トランスバーサル等
化器)25を用いる場合は、各A/D変換器23,24
の後段に設けられる。ところで、上述のクロック再生回
路68は、本実施例でも、第1実施例にて前述したのと
同様に、上述の位相差分検出部62及び誤差差分検出部
63で得られる位相差分情報及び信号誤差情報を簡易的
に極性のみで表せば、図47及び図48に示すように、
上述のクロック位相演算部64を、除算器641の代わ
りに、EX−ORゲート(排他的論理和素子)642と
して構成することができるので、より簡素な構成で、A
/D変換用クロックの位相ずれ(位相成分)を検出する
ことができる。なお、これらの図47及び図48におい
て、図43及び図44中に示す符号と同一符号が指す部
分は、それぞれ図43及び図44にて前述したものとそ
れぞれ同様のものである。
【0185】次に、図49は図43及び図44にて前述
したクロック再生回路68の他の構成を示すブロック図
で、この図49に示すクロック再生回路68Aは、クロ
ック再生部29が各識別部23,24に共通である一
方、図43及び図44にて前述した位相器28,積分器
27及び位相成分検出部61とそれぞれ同様の位相器2
8A,28B,積分器27A,27B及び位相成分検出
部61A,61Bが各A/D変換器23,24に対応し
て設けられている。
【0186】これにより、この図49に示すクロック再
生回路68Aでは、各識別部23,24のための信号識
別用クロック(A/D変換用クロック)の位相ずれ(位
相成分)が、各識別部23,24に対応して設けられた
各位相成分検出部61A,61Bにて、図43及び図4
4にて前述したのと同様に、各識別部23,24へ供給
される信号識別用クロック(A/D変換用クロック)の
位相差情報と識別部23で得られる信号誤差差分情報と
から、それぞれ独立に検出される。
【0187】そして、各位相成分検出部61A,61B
で独立に検出されたクロックの位相ずれ情報は、それぞ
れ対応する積分器27A,27Bへ入力され、各積分器
27A,27Bで平均化を施されたのち、直交検波部2
2による検波前のIF信号から各識別部23,24に共
通のクロック再生部29によって再生される信号識別用
クロックの位相ずれを調整するための位相調整用制御信
号として、それぞれ対応する位相器28A,28Bに供
給される。
【0188】これにより、各位相器28A,28Bは、
各識別部23,24のためのクロックの位相ずれを、そ
れぞれ独立に調整することができるので、さらに、各識
別部23,24での信号識別処理の精度を大幅に向上さ
せることができるようになる。ここで、上述のクロック
再生回路68(又は、68A)は、図50に示すよう
に、第1実施例の図26及び図27にて前述したのと同
様のPNパターン発生回路(ランダムパルス発生部:試
験用信号発生部)47及びセレクタ(SEL:選択部)
46を設けて、このSEL46の出力が積分器27を介
して位相器28の入力として供給されるようにすること
もできる。
【0189】そして、この場合も、PNパターン発生回
路47は、4つのフリップフロップ(FF)回路471
〜474とEX−ORゲート475で構成されており、
位相成分検出部61(又は、61A,61B)によるA
/D変換用クロックの位相ずれの検出結果の中心値とな
るような試験用のランダムパルスを発生するようになっ
ており、SEL46は、試験/通常切替信号を受けて、
位相成分検出部61(又は、61A,61B)及びPN
パターン発生回路47の出力を選択的に出力するもので
ある。なお、この図49において、図44に示す符号と
同一符号が指す部分は、それぞれ図44にて前述したも
のと同様である。
【0190】このような構成により、図50に示すクロ
ック再生回路68でも、クロック再生回路68の調整
(試験)を行なう際、その旨の信号をSEL46に供給
すると、SEL46では、図43〜図46にて前述した
ごとく位相成分検出部61にて検出される各A/D変換
器23,24のためのA/D変換用クロックの位相ずれ
(位相成分)の代わりに、PNパターン発生回路47の
発生するランダムパルス(試験用信号)が選択されて出
力され、積分器27で平均化されたのち、位相器28の
ための位相調整用制御信号として位相器28へ供給され
る。
【0191】従って、極めて容易に、位相器28による
各A/D変換器23,24のためのA/D変換用クロッ
クの位相ずれ調整処理の試験を行なうことができるよう
になる。 (d)第4実施例の説明 図51は本発明の第4実施例としての多重無線装置に設
けられるクロック位相検出部及びクロック再生回路の構
成を示すブロック図で、この図51においても、22は
直交検波部、23,24はそれぞれ識別部、61は位相
成分検出部で、それぞれ第3実施例にて前述したものと
同様のものであり、27′は積分器、28′は発振器で
あり、本実施例では、位相成分検出部61,積分器2
7′,発振器28′でクロック再生回路68′が構成さ
れる。
【0192】ここで、直交検波部22,各識別部23,
24,積分器27′及び発振器28′は、それぞれ第2
実施例にて前述した同一符号を付したものと同様のもの
であり、まず直交検波部22は、IF帯域の信号を検波
して互いに90°位相の異なる(直交する)2種の信号
Ich信号,Qch信号を出力するもので、図52に示
すように、ハイブリッド(H)221,222,位相検
波器223,224,ロールオフ・フィルタ225,2
26,ローカル発振器227で構成され、各識別部2
3,24は、それぞれ直交検波部22の出力(多値直交
変調信号を復調した信号)を所定のレベルでA/D変換
(識別)するA/D変換器として構成される。
【0193】また、積分器(ループフィルタ部)27′
は、後述する位相成分検出部61からの出力を積分する
もので、この場合も、図52に示すように、抵抗(R)
271とコンデンサ(C)272とで構成され、これら
の抵抗271とコンデンサ272によって、位相成分検
出部26で検出されたA/D変換用クロックの位相ずれ
(位相成分)情報が積分されるようになっている。
【0194】さらに、発振器(発振部)28′は、上述
の積分器27′の出力をA/D変換用クロックの位相ず
れを調整する制御入力として受けることにより各識別部
(A/D変換器)23,24に信号識別用クロック(A
/D変換用クロック)を出力するものである。また、位
相成分検出部〔クロック位相検出回路(部)〕61は、
第3実施例にて前述したものと同様に、各A/D変換器
23,24へ供給されるA/D変換用クロックの位相差
情報とA/D変換器23で得られる信号誤差差分情報と
から、A/D変換用クロックの位相ずれ(位相成分)を
検出して、これをクロック再生回路68′の構成要素で
ある積分器27′へ供給するもので、このため、位相差
分検出部62,誤差差分検出部63,クロック位相演算
部64及びフリップフロップ(FF)回路65,66で
構成される。
【0195】ここで、位相差分検出部62は、各A/D
変換器23,24へ供給されるA/D変換用クロックの
位相差情報を検出するものであり、誤差差分検出部63
は、識別部23で得られるIch信号の信号誤差差分情
報を検出するものであり、本実施例でも、図52に示す
ように、それぞれ減算器として構成される。なお、各F
F回路65,65′,66,66′は、それぞれ入力さ
れる信号について所要の遅延を施すものである。
【0196】また、クロック位相演算部64は、この場
合も、位相差分検出部62と誤差差分検出部63との各
出力からA/D変換用クロックの位相ずれを演算にて検
出するもので、具体的には、除算器(除算部)641を
用いて構成され、位相差分検出部62の出力と誤差差分
検出部63の出力について除算処理を施すようになって
いる。
【0197】なお、図52において、67は各A/D変
換器23,24へ供給されるA/D変換用クロックの位
相差情報を所要の信号に変換する変換回路で、高速クロ
ック(CLK)で動作するカウンタ671を用いて構成
されており、296は増幅器296で、位相成分検出部
61で検出されたA/D変換用クロックの位相ずれ情報
を所要の信号レベルに増幅するものである。また、本実
施例では、上述の位相成分検出部68,積分器27,位
相器28及びクロック再生部29が各識別部(A/D変
換器)23,24に共通の構成となっている。
【0198】このような構成により、上述のクロック再
生回路68′でも、まず位相成分検出部61において、
第3実施例にて前述したごとく、各A/D変換器23,
24へ供給されるA/D変換用クロックの位相誤差を変
換回路67にて所要の信号に変換した信号がFF回路6
5′に入力される一方、A/D変換器23によってA/
D変換が施されたIch信号の信号誤差(信号誤差情
報)がFF回路66′に入力される。
【0199】そして、各信号は、それぞれFF回路6
5,65′,66,66′で所要の遅延が施されて、そ
れぞれ減算器62,63に入力され、各減算器62,6
3では、それぞれの入力に対して減算処理を施すことに
よって、減算器62では、A/D変換用クロックの位相
差情報が得られ、減算器63では、Ich信号の信号誤
差差分情報が得られる。
【0200】そして、それぞれが除算器641(クロッ
ク位相演算部64)で除算処理されると、この除算器6
41では、位相差情報と信号誤差差分情報とに対して除
算処理が施され、この結果、A/D変換用クロックの位
相ずれ情報が得られる。その後、上述のごとく検出され
たA/D変換用クロックの位相ずれ情報は、第3実施例
にて前述したようにディジタル信号からアナログ信号に
変換せずに、ディジタル信号のまま積分器27′で積分
され、増幅器296で所要の信号レベルに増幅されたの
ち、A/D変換用クロックの位相ずれを調整するための
制御信号として発振器28′に供給される。
【0201】つまり、上述のクロック再生回路68′
は、第3実施例にて前述したごとく位相成分検出部61
により検出される各A/D変換器23,24のためのA
/D変換用クロックの位相ずれ情報をディジタル信号か
らアナログ信号に変換して、A/D変換用クロックの位
相ずれをアナログ信号で調整するのではなく、A/D変
換用クロックの位相ずれ情報をディジタル信号のまま発
振器28′の制御入力として出力することにより、A/
D変換用クロックをディジタル信号で調整するようにな
っているのである。
【0202】従って、第3実施例にて前述したようなク
ロック再生部29や位相器28を設けなくても、極めて
簡素な構成で、各A/D変換器23,24のためのA/
D変換用クロックの位相ずれを自動的に調整することが
でき、これにより、各A/D変換器23,24でのA/
D変換処理の精度が大幅に向上する。ところで、上述の
位相成分検出部61におけるクロック位相演算部64
は、本実施例でも、上述の位相差分検出部62及び誤差
差分検出部63で得られる位相差分情報及び信号誤差情
報を簡易的に極性のみで表せば、図53に示すように、
除算器641の代わりに、EX−ORゲート(排他的論
理和素子)642として構成することができるので、よ
り簡素な構成で、A/D変換用クロックの位相ずれ(位
相成分)を検出することができる。なお、他の各構成部
については、図52にて前述したものとそれぞれ同様の
ものである。
【0203】また、図52及び図53に示すクロック再
生回路68′は、変換回路67の代わりに、図54に示
すような、A/D変換器672として構成した変換回路
67′を用いれば、より簡単な構成にすることができ
る。次に、図55は図51〜図54にて上述したクロッ
ク再生回路68′の他の構成を示すブロック図で、この
図55に示すクロック再生回路68A′は、図51〜図
54にて前述したものとそれぞれ同様の直交検波部2
2,識別部23,24,位相成分検出部(クロック位相
検出部)61A,61B,積分器(ループフィルタ部)
27′及び発振器28′に加えて、乗算器511からな
る合成部51Aが設けられている。
【0204】そして、この場合は、位相成分検出部26
A,26Bが各A/D変換器23,24に対応して2つ
設けられる一方、発振器28′及び積分器27′は各識
別部23,24に共通であり、且つ、各位相成分検出部
61A,61Bの出力を合成する合成部51Aが設けら
れて、この合成部51Aの出力が積分器27′に入力と
して供給されるようになっている。
【0205】これにより、上述のクロック再生回路68
A′では、各A/D変換器23,24のための信号識別
用クロックの位相ずれ情報を、各識別部23,24に対
応する各位相成分検出部26A,26Bにてそれぞれ独
立に検出し、これら各位相成分検出部26A,26Bの
出力を合成部51Aの乗算器511にて乗算して、各識
別部23,24に共通の積分器27′,発振器28′に
入力として供給することができる。
【0206】従って、発振器28′から各識別部23,
24に供給される信号識別用クロックの位相ずれを、各
識別部23,24に対応して独立に、高精度に調整する
ことができるようになる。なお、上述の合成部51A
は、ディジタル,アナログのどちらでも構成できる。ま
た各部の詳細構成については、それぞれ図52〜54に
て前述したものとそれぞれ同様であるので省略する。
【0207】次に、図56も図51〜図54にて上述し
たクロック再生回路68′の他の構成を示すブロック図
で、この図56に示すクロック再生回路68B′は、図
51〜図54にて前述したものと同様の位相成分検出部
(クロック位相検出部)61A,61B及び積分器(ル
ープフィルタ部)27A′27B′が、各識別部23,
24に対応して2つ設けられる一方、発振器(発振部)
28B′は各識別部(A/D変換器)23,24に共通
であるが、2つの識別部23,24のうちの識別部23
は、発振器28B′に、第3実施例にて前述したものと
同様の位相器28を介して接続され、各積分器27
A′,27B′の出力がこの位相器28A又は発振器2
8B′に制御入力として供給されるようになっている。
なお、296は位相成分検出部61Bにより検出される
各識別部23,24のための信号識別用クロックの位相
ずれ情報を所要の信号レベルに増幅する増幅器である。
【0208】これにより、上述のクロック再生回路68
B′では、各識別部23,24のための信号識別用クロ
ックの位相ずれ情報が、それぞれ各識別部23,24に
対応して設けられた位相成分検出部61A,61Bによ
って、第3実施例にて前述したごとく独立に検出され、
これが各積分器27A′,27B′で積分されたのち、
位相器28又は発振器28B′に制御入力として供給さ
れる。
【0209】そして、発振器28B′では、この信号識
別用クロックの位相ずれ情報に基づき自己の発振周波数
を調整してクロックの位相ずれを自動的に調整して、信
号識別用クロックを識別部24に供給し、位相器28A
では、この発振器28B′に供給される位相ずれ情報の
一部に対して位相調整が施されて識別部23に供給され
る。
【0210】このように、上述のクロック再生回路68
A′によれば、各識別部23,24のための信号識別用
クロックの位相ずれを、それぞれ各識別部23,24に
対応して設けられた位相成分検出部61A,61Bから
それぞれ独立に検出して、各積分器27A′,27B′
を通じて発振器28B′又は位相器28のための制御信
号として発振器28B′へ供給することができるので、
さらに各識別部23,24での信号識別処理の精度を向
上させることができる。
【0211】さらに、図57も図51〜図54にて前述
したクロック再生回路68′の他の構成を示すブロック
図で、この図57に示すクロック再生回路68C′は、
他の位相成分検出部52′をなえる一方、図51〜図5
4にて前述したものとそれぞれ同様の積分器(ループフ
ィルタ部)27′及び発振器(発振部)28′が各識別
部23,24に共通であり、且つ、合成部51Bが設け
られている。
【0212】ここで、他の位相成分検出部(第2クロッ
ク位相検出部)52′は、第2実施例中、図37及び図
38にて前述した他の位相成分検出部52と同様のもの
で、本実施例でも、位相成分検出部61とは異なる手法
で信号識別用クロックの位相ずれ情報を検出するもので
あり、合成部51Bは、位相成分検出部61及び他の位
相成分検出部52′の出力を合成するものである。
【0213】これにより、上述のクロック再生回路68
C′では、他の位相成分検出部52′により、位相成分
検出部61とは異なる手法によって各識別部23,24
のための信号識別用クロックの位相ずれ情報が検出さ
れ、この信号識別用クロックの位相ずれ情報と、第3実
施例にて前述したごとく位相成分検出部26によって位
相差情報と信号誤差差分情報とから検出される信号識別
用クロックの位相ずれ情報とが合成部51Bの乗算器5
11で乗算処理(合成)され積分器27′に入力として
供給される。
【0214】従って、各識別部23,24に信号識別用
クロックを供給する発振器28′に、積分器27′を通
じて、より精度の高いA/D変換用クロックの位相ずれ
情報(位相成分情報)を出力することができるので、自
動的、且つ、高精度に各識別部のための信号識別用クロ
ックの位相ずれを調整して、各識別部23,24におけ
る信号識別(A/D変換)処理の精度を大幅に向上させ
ることができる。
【0215】次に、図58も図51〜図54にて前述し
たクロック再生回路68′の他の構成を示すブロック図
で、この図57に示すクロック再生回路68D′は、図
57にて上述した他の位相成分検出部(第2クロック位
相検出部)52′をそなえる一方、それぞれ図51〜図
54にて前述したものと同様の積分器(ループフィルタ
部)27′及び発振器(発振部)28′が各識別部2
3,24に共通であり、且つ、選択部53′が設けられ
ている。なお、信号品質判定部54′は、この選択部5
3′での出力信号の選択を制御する信号を供給するもの
で、具体的には、例えば、図40にて前述したごとく誤
り訂正などによって信号品質の判定を行ないフレーム同
期信号を制御信号として出力するフレーム同期回路とし
て構成される。
【0216】ここで、選択部53′は、信号品質判定部
54′からの制御信号(例えば、フレーム同期信号)に
応じて位相成分検出部61及び他の位相成分検出部5
2′の出力を選択的に積分器27′へ出力するものであ
る。このような構成により、上述のクロック再生回路6
8D′では、他の位相成分検出部52′で、位相成分検
出部26とは異なる手法によって各A/D変換器23,
24のためのA/D変換用クロックの位相ずれが検出さ
れ、このA/D変換用クロックの位相ずれ情報と、第1
実施例にて前述したごとく位相成分検出部26で検出さ
れるA/D変換用クロックの位相ずれ情報とが、信号品
質判定部54′からの制御信号に応じて、選択部53′
から選択的に積分器27′に入力として供給される。
【0217】従って、この場合も、各識別部23,24
に信号識別用クロックを供給する発振器28′に、積分
器27′を通じて、より精度の高いA/D変換用クロッ
クの位相ずれ情報(位相成分情報)を供給することがで
きるので、自動的、且つ、正確に信号識別用クロックの
位相ずれを調整して、各識別部23,24での信号識別
処理の精度を大幅に向上させることができる。
【0218】次に、図59も図51〜図54にて前述し
たクロック再生回路68′の他の構成を示すブロック図
で、この図57に示すクロック再生回路68E′は、図
53にて前述したものとそれぞれ同様の位相成分検出部
61,発振器28′,増幅器296,積分器27′に加
えて、第3実施例中、図49にて前述したセレクタ(S
EL)46及びPNパターン発生回路47とそれぞれ同
様のセレクタ(SEL:選択部)46′及びPNパター
ン発生回路47′をそなえている。
【0219】つまり、上述のクロック再生回路68E′
は、簡単に言えば、図53にて前述したアナログ構成の
クロック再生回路68をディジタル構成としたものであ
る。なお、この図59において、図50に示す符号と同
一符号が指す部分はそれぞれ図50に示すものと同様で
ある。これにより、上述のクロック再生回路68E′で
は、PNパターン発生回路47′からの試験用信号と位
相成分検出部61の出力とを、試験(調整)/通常切替
信号に応じて、選択的に、積分器(ループフィルタ部)
27′の入力として供給することがきる。
【0220】従って、極めて容易に、各A/D変換器
(識別部)23,24のためのA/D変換用クロック
(信号識別用クロック)の位相ずれの試験調整を行なう
ことができるようになる。
【0221】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の多重無線
装置の受信部に設けられるクロック位相検出回路によれ
ば、クロック位相検出部により、多値直交変調信号を復
調した信号について等化処理を施す等化回路の入力信号
の傾きと等化回路の入出力信号間誤差とから、信号識別
用クロックの位相成分を検出して、クロック再生回路へ
供給することができるので、クロック再生回路における
信号識別用クロックの位相成分の調整を極めて正確に行
なわせることができ、これにより、多重無線装置の性能
を大幅に向上させることができるという利点がある(請
求項1)。
【0222】具体的に、上述のクロック位相成分の検出
は、誤差検出部が等化回路の入出力信号間誤差を検出
し、信号傾き検出部が復調信号の傾きを検出し、クロッ
ク位相演算部がこれら誤差検出部と信号傾き検出部との
各出力から信号識別用クロックの位相成分を演算するこ
とによって行なうので、確実に、信号識別用クロックの
位相成分を検出することができるようになる(請求項
2)。
【0223】また、クロック位相検出部では、受けた信
号が特定信号判定部で信号品質の良い特定の信号である
と判定された場合にのみ、ゲート部から、クロック位相
演算部で得られた信号識別用クロックの位相成分を出力
することができるので、信号識別用クロックの位相成分
の精度をさらに大幅に向上させることができるようにな
る(請求項3)。
【0224】一方、このとき、上述の信号傾き検出部に
よる復調信号の傾きの検出は、識別回路の出力とこの識
別回路の出力を遅延させた遅延部からの出力とが比較部
により比較されることにより行なわれるので、信号識別
用クロックの位相成分を演算する際に必要な復調信号の
傾きを、確実に、得ることができるようになる(請求項
4)。
【0225】また、上述の識別回路を高速クロック使用
として、遅延部が高速クロックで動作して識別回路の出
力を遅延させ、ラッチ部が、識別回路の出力,遅延部の
出力を高速クロックより低速のクロックで保持し、この
ラッチ部で保持された識別回路の出力,遅延部の出力を
比較部で比較すれば、復調信号の傾き検出の感度を向上
させることができるので、さらに精度の高い信号識別用
クロックの位相成分が得られるようになる(請求項
5)。
【0226】さらに、このとき、これらの識別部間で所
要量位相の異なったクロックを各識別部に供給するよう
にしても、各識別部の出力を比較部で比較することによ
り、復調信号の傾きを検出することができるので、高速
クロック使用の識別部を用いなくても、簡素な構成で、
より精度の高い信号識別用クロックの位相成分が得られ
るようになる(請求項6)。
【0227】また、具体的に、上述のクロック位相演算
部を乗算部として構成すれば、誤差検出部の出力と信号
傾き検出部の出力について、この乗算部にて乗算演算処
理を施すことによって信号識別用クロックの位相成分が
得られるので、極めて容易に、位相成分検出回路を実現
することができる(請求項7)。一方、このとき上述の
クロック位相演算部を排他的論理和演算部として構成し
ても、誤差検出部の出力と信号傾き検出部の出力につい
て、この排他的論理和演算部にて排他的論理和演算処理
を施すことによって信号識別用クロックの位相成分が得
られるので、極めて簡素な構成で、位相成分検出回路を
実現することができる(請求項8)。
【0228】さらに、上述の特定信号判定部が、複数種
類の特定信号を判定する複数の信号判定部をそなえ、且
つ、この特定信号判定部とゲート部との間に選択部が介
装されている場合は、この選択部により、複数の特定信
号判定部からの判定結果を選択して出力することができ
るので、信号品質の良い特定の信号であると判定された
場合にゲート部から出力される信号識別用クロックの位
相成分の精度をさらに向上させることができるようにな
る(請求項9)。
【0229】また、本発明の多重無線装置に設けられる
クロック再生回路によれば、多値直交変調信号について
の検波前の信号から識別回路のための信号識別用クロッ
クを再生し、このクロック再生部からのクロックの位相
を位相調整部で調整して識別回路へ供給する際、クロッ
ク位相検出部が、等化回路の入力信号の傾きと等化回路
の入出力信号間誤差とから、信号識別用クロックの位相
成分を検出して、これを位相調整用制御信号として、位
相調整部に供給することができるので、識別回路のため
の信号識別用クロックの位相成分を正確に調整すること
ができ、これにより識別回路での信号識別処理の精度を
大幅に向上させることができるという利点がある(請求
項10)。
【0230】そして、このとき、クロック位相検出部と
位相調整部との間に平均化部を設ければ、クロック位相
検出部からの出力(位相調整用制御信号)を平均化する
ことができるので、より精度の高い位相調整用制御信号
を得ることができるようになる(請求項11)。また、
上述の識別回路を多値直交変調信号を復調した複数の信
号の数に対応した複数の識別部で構成して、これら各識
別部のための信号識別用クロックを、各識別部に共通の
クロック再生部,位相調整部及びクロック位相検出部か
ら得ることもできるので、多値直交変調信号を復調する
ことにより複数の信号が得られる多重無線装置の受信部
においても、極めて容易に、信号識別用クロックの位相
成分を検出して調整することができる(請求項12)。
【0231】また、このとき、クロック位相検出部と位
相調整部との間に、クロック位相検出部からの出力を平
均化する平均化部を設けて、クロック再生部,位相調整
部,平均化部及びクロック位相検出部を、上述の各識別
部に共通にした場合も、同様に、多値直交変調信号を復
調することにより複数の信号が得られる多重無線装置の
受信部においても、極めて容易に、信号識別用クロック
の位相成分を検出して調整することができるとともに、
この場合、クロック位相検出部からの出力(位相調整用
制御信号)を平均化部で平均化することができるので、
より精度の高い位相調整用制御信号を得ることができる
ようになる(請求項13)。
【0232】さらに、このように、識別回路を多値直交
変調信号を復調した複数の信号の数に対応した複数の識
別部で構成する場合、クロック再生部をこれら各識別部
に共通にする一方、位相調整部及びクロック位相検出部
を各識別部に対応して複数設ければ、これら複数の識別
部のための信号識別用クロックの位相成分を、各識別部
に対応するクロック位相検出部から独立に検出し、各位
相調整部によってこの位相成分を調整してそれぞれ対応
する識別部に供給することできるので、各識別部での信
号識別処理の精度をさらに向上させることができるよう
になる(請求項14)。
【0233】また、このときも、クロック位相検出部と
位相調整部との間に、平均化部を設けて、クロック再生
部を各識別部に共通にする一方、位相調整部,平均化部
及びクロック位相検出部を各識別部に対応して複数設け
ても、これら複数の識別部のための信号識別用クロック
を、それぞれ対応するクロック位相検出部から得ること
ができるとともに、この際、クロック位相検出部からの
出力である位相調整部のための位相調整用制御信号を各
平均化部で平均化することができるので、さらに各識別
部での信号識別処理の精度を向上させることができる
(請求項15)。
【0234】また、上述のクロック再生回路では、試験
用信号発生部により試験用信号を発生し、選択部により
クロック位相検出部及び試験用信号発生部の出力を選択
的に出力して、この選択部の出力を位相調整部の入力と
して供給することもできるので、極めて容易に、位相調
整部での位相調整処理の試験を行なって識別回路のため
の信号識別用クロックの試験再生を行なうことができ、
これにより、多重無線装置の性能向上に大いに寄与する
(請求項16)。
【0235】さらに、本発明の多重無線装置に設けられ
るクロック再生回路によれば、クロック位相検出部によ
り、等化回路の入力信号の傾きと等化回路の入出力信号
間誤差とから、信号識別用クロックの位相成分を検出
し、これをループフィルタ部で積分し、さらに、発振部
が、このループフィルタ部の出力を制御入力として受け
ることにより、識別回路のための信号識別用クロックの
位相成分を調整して識別回路に供給することができるの
で、極めて簡素な構成で、識別回路での信号識別処理の
性能を大幅に向上させることができるという利点がある
(請求項17)。
【0236】また、このとき、上述の識別回路を、多値
直交変調信号を復調した複数の信号の数に対応した複数
の識別部で構成して、これら各識別部のための信号識別
用クロックの位相成分を、各識別部に共通のクロック位
相検出部で検出し、これを同じく各識別部に共通のルー
プフィルタ部で積分して発振部に供給することができる
ので、多値直交変調信号を復調することにより複数の信
号を得る多重無線装置の受信部においても、極めて容易
に、信号識別用クロックの位相成分を、自動的、且つ、
正確に調整して各識別部での信号識別処理の精度を向上
させることができる(請求項18)。
【0237】さらに、クロック位相検出部をこれらの各
識別部に対応して複数設ける一方、ループフィルタ部及
び発振部を各識別部に共通にし、且つ、合成部を設けれ
ば、各識別部のための信号識別用クロックの位相成分
を、各クロック位相検出部にてそれぞれ独立に検出し、
これら各クロック位相検出部の出力を合成部で合成し
て、各識別部に共通であるループフィルタ部を通じて発
振部に供給することができるので、より簡素な構成で、
発振部から供給される信号識別用クロックの位相成分を
正確に調整することができ、これにより各識別部での信
号識別処理の精度を大幅に向上させることができるよう
になる(請求項19)。
【0238】また、このとき、発振部を各識別部に対し
共通にし、さらに上述の複数の識別部のうちの一部の識
別部を、位相調整部を介して接続すれば、各識別部のた
めの信号識別用クロックの位相成分を、それぞれ対応す
るクロック位相検出部で独立に検出し、発振部又は位相
調整部に制御入力として供給することができるので、信
号識別用クロックの位相成分をそれぞれ発振部又は位相
調整部にて独立に調整して信号識別用クロックを各識別
部に供給することができ、これにより、さらに各識別部
での信号識別処理の精度を大幅に向上させることができ
るようになる(請求項20)。
【0239】さらに、クロック位相検出部とは異なる手
法で信号識別用クロックの位相成分を検出する第2クロ
ック位相検出部をそなえる一方、ループフィルタ部及び
発振部を各識別部に共通にし、且つ、上記のクロック位
相検出部及び第2クロック位相検出部の出力を合成する
合成部を設ければ、クロック位相成分検出部で検出され
る各信号識別用クロックの位相成分と、異なる手法によ
って検出される各識別部のための各信号識別用クロック
の位相成分とを合成部で合成してループフィルタ部に入
力として供給することができるので、さらに正確に、信
号識別用クロックの位相成分を調整することができ、こ
れにより各識別部での信号識別処理の精度をさらに向上
させることができる(請求項21)。
【0240】なお、上述の合成部の代わりに、クロック
位相検出部及び第2クロック位相検出部の出力を選択的
に出力する選択部を設けた場合も、クロック位相成分検
出部で検出される各信号識別用クロックの位相成分と、
異なる手法によって検出される各識別部のための各信号
識別用クロックを、選択部から選択的にループフィルタ
部を通じて発振部に供給することができるので、この場
合も、これにより、正確に信号識別用クロックの位相成
分を調整して、各識別部での信号識別処理の精度をさら
に向上させることができる(請求項22)。
【0241】また、上述のクロック位相検出回路では、
試験用信号発生部からの試験用信号とクロック位相検出
部の出力とを、選択的に、ループフィルタ部の入力とし
て供給することもできるので、極めて容易に、識別回路
のための信号識別用クロックの試験再生を行なうことが
できるようになる(請求項23)。さらに、本発明の多
重無線装置の受信部に設けられるクロック位相検出回路
によれば、クロック位相検出部により、識別回路へ供給
される現在及び過去の信号識別用クロックから得られる
クロック位相差情報と識別回路の現在及び過去の出力か
得られる信号誤差差分情報とから、信号識別用クロッ
クの位相成分を検出して、クロック再生回路へ供給する
ことができるので、極めて簡素な構成で、クロック再生
回路における信号識別用クロックの再生処理の精度を大
幅に向上させることができ、これにより識別回路での信
号識別処理の精度が大幅に向上する(請求項24)。
【0242】このとき、具体的に、クロック位相検出部
による信号識別用クロックの位相成分の検出は、クロッ
ク位相差検出部が、識別回路へ供給されるクロック位相
差情報を検出し、信号誤差差分検出部が、識別回路で得
られる信号誤差差分情報を検出し、さらに、クロック位
相演算部が、上述のクロック位相差検出部と信号誤差差
分検出部との各出力を演算することによって行なわれる
ので、極めて簡素な構成で、確実に、信号識別用クロッ
クの位相成分を検出することができるようになる(請求
項25)。
【0243】ここで、上述のクロック位相演算部を除算
部として構成すれば、誤差検出部の出力と信号傾き検出
部の出力について、この除算部で除算演算処理を施すこ
とによって信号識別用クロックの位相成分を得ることが
できるので、極めて容易に上述のクロック位相演算部を
実現することができる(請求項26)。なお、このクロ
ック位相演算部を排他論理和演算部として構成しても、
この排他論理和演算部が誤差検出部の出力と信号傾き検
出部の出力について排他論理和演算処理を施すことによ
って信号識別用クロックの位相成分を検出することがで
きるので、さらに簡素な構成で容易に上述のクロック位
相演算部を実現することができる(請求項27)。
【0244】また、本発明の多重無線装置の受信部に設
けられるクロック再生回路によれば、クロック再生回路
において、位相調整部によりクロック再生部からのクロ
ックの位相を調整する際、クロック位相検出部が、識別
回路へ供給される現在及び過去の信号識別用クロックか
ら得られるクロック位相差情報と識別回路の現在及び過
去の出力から得られる信号誤差差分情報とから検出され
る信号識別用クロックの位相成分をクロック再生回路に
供給することができるので、復調信号について等化処理
を施す等化回路が設けられていない場合でも、極めて簡
素な構成で、クロック再生回路で再生される信号識別用
クロックの精度を向上させることができる(請求項2
8)。
【0245】なお、このとき、クロック位相検出部と位
相調整部との間に平均化部を設ければ、クロック位相検
出部からの出力(信号識別用クロックの位相成分)を、
この平均化部で平均化することができるので、クロック
再生回路において、より精度の高い信号識別用クロック
を再生することができる(請求項29)。また、上述の
識別回路を、多値直交変調信号を復調した複数の信号の
数に対応した複数の識別部で構成して、クロック再生
部,位相調整部及びクロック位相検出部をこれらの各識
別部に共通にすれば、各識別部のための信号識別用クロ
ックを、各識別部に共通のクロック位相検出部で検出し
て、各識別に共通のクロック再生部,位相調整部に供給
することができるので、多値直交変調信号を復調するこ
とにより複数の信号が得られる多重無線装置の受信部に
おいても、正確に、各識別部のための信号識別用クロッ
クの位相成分を調整して、各識別部における信号識別処
理の精度を大幅に向上させることができる(請求項3
0)。
【0246】さらに、このとき、クロック位相検出部と
位相調整部との間に平均化部を設けて、クロック再生
部,位相調整部,平均化部及びクロック位相検出部を各
識別部に共通にすれば、信号識別用クロックの位相成分
を、各識別部に共通のクロック位相検出部で検出して、
この信号識別用クロックの位相成分を平均化部で平均化
することができるので、信号識別用クロックの位相成分
をより正確に調整して各識別部へ供給でき、これにより
各識別部における信号識別処理の精度をさらに大幅に向
上させることができる(請求項31)。
【0247】また、クロック再生部を各識別部に共通に
する一方、位相調整部及びクロック位相検出部を各識別
部に対応して複数設ければ、信号識別用クロックの位相
成分を、各識別部に対応して設けられたクロック位相検
出部でそれぞれ独立に検出して、位相調整部にて調整す
ることができるので、さらに精度の高い信号識別用クロ
ックを各識別に供給することができるようになる(請求
項32)。
【0248】さらに、このとき、クロック位相検出部と
位相調整部との間に、クロック位相検出部からの出力を
平均化する平均化部を設けて、クロック再生部を各識別
部に共通にする一方、位相調整部,平均化部及びクロッ
ク位相検出部を各識別部に対応して複数設けても、信号
識別用クロックの位相成分を、各識別部に対応して設け
られたクロック位相検出部でそれぞれ独立に検出し、そ
れぞれを各平均化部で平均化して、位相調整部にて調整
することができるので、さらに精度の高い信号識別用ク
ロックを各識別部に供給することができる(請求項3
3)。
【0249】また、上述のクロック再生回路でも、試験
用信号発生部からの試験用信号とクロック位相検出部の
出力とを、選択的に、位相調整部の入力として供給する
こともできるので、極めて容易に、識別回路のための信
号識別用クロックの試験再生を行なうことができる(請
求項34)。さらに、本発明の多重無線装置に設けられ
るクロック再生回路によれば、クロック位相検出部によ
り、識別回路へ供給される現在及び過去の信号識別用ク
ロックから得られるクロック位相差情報と識別回路の現
在及び過去の出力から得られる信号誤差差分情報とか
ら、識別回路のための信号識別用クロックの位相成分が
検出され、これがクロック再生回路へ供給されるので、
復調信号について等化処理を施す等化回路が設けられて
いない場合でも、より簡素な構成で、クロック再生回路
で再生される信号識別用クロックの精度を大幅に向上さ
せることができるようになる(請求項35)。
【0250】また、このとき、上述の識別回路を、多値
直交変調信号を復調した複数の信号の数に対応した複数
の識別部で構成した場合でも、クロック位相検出部,ル
ープフィルタ部及び発振部をこれらの各識別部に共通に
すれば、各識別部のための信号識別用クロックの位相成
分を、各識別部に共通のクロック位相検出部で検出し
て、発振部へ供給することができるので、多値直交変調
信号を復調することにより複数の信号が得られる多重無
線装置の受信部においても、極めて容易に、各識別部の
ための信号識別用クロックの位相成分を発振部にて調整
して各識別部に供給することができ、これにより各識別
部における信号識別処理の精度を大幅に向上させること
ができる(請求項36)。
【0251】また、このとき、ループフィルタ部及び発
振部を各識別部に共通とし、且つ、各クロック位相検出
部の出力を合成する合成部を設ければ、各識別部のため
の信号識別用クロックの位相成分を、各識別部に対応し
て設けられた各クロック位相検出部にてそれぞれ独立に
検出し、合成部で合成して、ループフィルタ部を通じて
発振部に供給することができるので、さらに各識別部で
の信号識別処理の精度を大幅に向上させることができる
ようになる(請求項37)。
【0252】さらに、上述のクロック位相検出部及びル
ープフィルタ部をこれらの各識別部に対応して複数設け
る一方、発振部を各識別部に対し共通にするが、複数の
識別部のうちの一部の識別部を、発振部に位相調整部を
介して接続すれば、各識別部のための信号識別用クロッ
クの位相成分を、それぞれ対応するクロック位相検出部
で独立に検出し各ループフィルタ部で積分して、発振部
又は位相調整部に制御入力として供給することができる
ので、各識別部のための信号識別用クロックの位相成分
をそれぞれ発振部又は位相調整部にて独立に調整してか
ら信号識別用クロックを各識別部に供給でき、これによ
り、さらに各識別部での信号識別処理の精度を大幅に向
上させることができるようになる(請求項38)。
【0253】また、このとき、クロック位相検出部とは
異なる手法で信号識別用クロックの位相成分を検出する
第2クロック位相検出部をそなえる一方、ループフィル
タ部及び発振部を各識別部に共通にし、且つ、クロック
位相検出部及び第2クロック位相検出部の出力を合成す
る合成部を設ければ、異なる手法によって検出される各
識別部のための信号識別用クロックの位相成分を合成部
で合成してループフィルタ部に入力として供給すること
ができるので、より正確に、各識別部のための信号識別
用クロックの位相成分を調整して、この信号識別用クロ
ックを各識別部に供給でき、これにより、各識別部での
信号識別処理の精度をさらに向上させることができる
(請求項39)。
【0254】なお、このとき、上述の合成部の代わり
に、クロック位相検出部及び第2クロック位相検出部の
出力を選択的に出力する選択部を設けた場合も、異なる
手法によって検出される各識別部のための各信号識別用
クロックを選択部から選択的にループフィルタ部に入力
として供給することができるので、各識別部での信号識
別処理の精度を大幅に向上させることができる(請求項
40)。
【0255】また、上述のクロック再生回路でも、試験
用信号発生部からの試験用信号とクロック位相検出部の
出力とを、選択的に、ループフィルタ部の入力として供
給することもできるので、極めて容易に、識別回路のた
めの信号識別用クロックの試験再生を行なうことができ
る(請求項41)。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の原理ブロック図である。
【図2】第2の発明の原理ブロック図である。
【図3】第3の発明の原理ブロック図である。
【図4】第4の発明の原理ブロック図である。
【図5】第5の発明の原理ブロック図である。
【図6】第6の発明の原理ブロック図である。
【図7】本発明の第1実施例としての多重無線装置に設
けられるクロック位相検出回路及びクロック再生回路の
構成を示すブロック図である。
【図8】第1実施例における位相成分検出部の構成を示
すブロック図である。
【図9】第1実施例におけるクロック再生回路及びその
周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図10】第1実施例におけるクロック再生回路の動作
を説明するための図である。
【図11】第1実施例における位相成分検出部の他の構
成を示すブロック図である。
【図12】第1実施例におけるクロック再生回路の他の
構成を示すブロック図である。
【図13】第1実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図14】第1実施例における位相成分検出部の他の構
成を示すブロック図である。
【図15】第1実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図16】第1実施例におけるクロック再生回路の動作
を説明するための図である。
【図17】第1実施例における位相成分検出部の他の構
成を示すブロック図である。
【図18】第1実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図19】(a)〜(c)はそれぞれ第1実施例におけ
るクロック再生回路の動作を説明するための図である。
【図20】第1実施例におけるクロック再生回路の動作
を説明するための図である。
【図21】第1実施例における位相成分検出部の他の構
成を示すブロック図である。
【図22】第1実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図23】第1実施例における位相成分検出部の他の構
成を示すブロック図である。
【図24】第1実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図25】第1実施例における位相成分検出部に使用さ
れるデータの一例を示す図である。
【図26】第1実施例におけるクロック再生回路の他の
構成を示すブロック図である。
【図27】第1実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図28】本発明の第2実施例としてのクロック位相検
出回路及びクロック再生回路の構成を示すブロック図で
ある。
【図29】第2実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図30】第2実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図31】第2実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図32】第2実施例におけるクロック再生回路の他の
構成を示すブロック図である。
【図33】第2実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図34】第2実施例におけるクロック再生回路の他の
構成を示すブロック図である。
【図35】第2実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図36】第2実施例におけるクロック再生回路に設け
られる合成部の他の構成を示すブロック図である。
【図37】第2実施例におけるクロック再生回路の他の
構成を示すブロック図である。
【図38】第2実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図39】第2実施例におけるクロック再生回路の他の
構成を示すブロック図である。
【図40】第2実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図41】第2実施例におけるクロック再生回路の他の
構成を示すブロック図である。
【図42】第2実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図43】本発明の第3実施例としてのクロック位相検
出回路及びクロック再生回路の構成を示すブロック図で
ある。
【図44】第3実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図45】第3実施例におけるクロック再生回路の動作
を説明するための図である。
【図46】第3実施例におけるクロック再生回路の動作
を説明するための図である。
【図47】第3実施例におけるクロック再生回路の他の
構成を示すブロック図である。
【図48】第3実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図49】第3実施例におけるクロック再生回路の他の
構成を示すブロック図である。
【図50】第3実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図51】本発明の第4実施例としてのクロック位相検
出回路及びクロック再生回路の構成を示すブロック図で
ある。
【図52】第4実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図53】第4実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図54】第4実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図55】第4実施例におけるクロック再生回路の他の
構成を示すブロック図である。
【図56】第4実施例におけるクロック再生回路の他の
構成を示すブロック図である。
【図57】第4実施例におけるクロック再生回路の他の
構成を示すブロック図である。
【図58】第4実施例におけるクロック再生回路の他の
構成を示すブロック図である。
【図59】第4実施例におけるクロック再生回路及びそ
の周辺回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図60】一般的な多重無線装置の受信部に設けられる
クロック再生回路の構成を示すブロック図である。
【図61】一般的な多重無線装置の受信部に設けられる
クロック再生回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1A,1B クロック位相検出回路 2A,2A′,2B,2B′ クロック再生回路 11 識別回路 12,35,35′,35A,35A′〜35G′,6
8,68′,68A,68A′〜68C′ クロック再
生回路 13 等化回路 14A,14B クロック位相検出部 15,29 クロック再生部 16 位相調整部 17 ループフィルタ部 18 発振部 22 直交検波部 23,23′,23A,23B,24,識別部(A/D
変換器) 25 等化器(トランスバーサル等化器) 26,26A〜26D,61,61A,61B 位相成
分検出部〔クロック位相検出部(回路)〕 27,27A,27B 積分器(平均化部) 28,28A,28B 位相器(位相調整部) 27′,27A′,27B′ 積分器(ループフィルタ
部) 28′,28A′,28B′ 発振器(発振部) 30,30A,30B 傾き判定部(信号傾き検出部) 31 誤差検出部 31A,31B,304,522 時間調整部(τ) 32,64 クロック位相演算部 33 D/A変換器 36 分周器(FF) 37 遅延部 41,41A,41B 信号判定部(特定信号判定部) 42 フリップフロップ(FF)回路(ゲート部) 43,46,53,53′ 選択部(SEL) 44,54,54′ 信号品質判定部(フレーム同期回
路) 47 ランダムパルス発生部(PNパターン発生回路:
試験用信号発生部) 51,51A,51B 合成部 52,52′ 他の位相成分検出部 62 位相差分検出部(減算器) 63 誤差差分検出部(減算器) 65,65′,66,66′,301,302,30
5,306,471〜474 フリップフロップ(F
F)回路 67 変換回路 221,222 ハイブリッド(H) 223,224 位相検波器 225,226 ロールオフ・フィルタ 227 ローカル発振器 271,512,513 抵抗(R) 272 コンデンサ(C) 291 2乗検波部 292 フィルタ 293 PLL回路 294 位相検波器(PD) 295 ループフィルタ 296 増幅器 297,297′ 発振器 303,411 ROM 307 比較部(COMP) 311 減算器 321 乗算器 322,475,521,642 EX−ORゲート
(排他的論理和素子) 371 反転ゲート 412 ANDゲート 511 乗算器 641 除算器(除算部) 671 カウンタ 672 A/D変換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−84834(JP,A) 特開 平6−311193(JP,A) 特開 昭63−215235(JP,A) 特開 平9−98198(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 27/00 H04L 7/00

Claims (41)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多値直交変調信号を復調した信号を所定
    の識別レベルで識別する識別回路と、該識別回路のため
    の信号識別用クロックを再生して該識別回路へ供給する
    クロック再生回路と、該多値直交変調信号を復調した信
    号について等化処理を施す等化回路とを有する多重無線
    装置の受信部に使用されるものであって、 該等化回路の入力信号の傾きと該等化回路の入出力信号
    間誤差とから、該信号識別用クロックの位相成分を検出
    して、これを該クロック再生回路へ供給するクロック位
    相検出部をそなえて構成されたことを特徴とする、多重
    無線装置の受信部に設けられるクロック位相検出回路。
  2. 【請求項2】 該クロック位相検出部が、該等化回路の
    入出力信号間誤差を検出する誤差検出部と、復調信号の
    傾きを検出する信号傾き検出部と、該誤差検出部と該信
    号傾き検出部との各出力から該信号識別用クロックの位
    相成分を演算にて検出するクロック位相演算部とをそな
    えて構成されたことを特徴とする請求項1記載の多重無
    線装置の受信部に設けられるクロック位相検出回路。
  3. 【請求項3】 該クロック位相検出部が、該等化回路の
    入出力信号間誤差を検出する誤差検出部と、復調信号の
    傾きを検出する信号傾き検出部と、該誤差検出部と該信
    号傾き検出部との各出力から該信号識別用クロックの位
    相成分を演算にて検出するクロック位相演算部と、特定
    の信号かどうかを判定する特定信号判定部と、該特定信
    号判定部で特定の信号であると判定されると該クロック
    位相演算部で得られた該信号識別用クロックの位相成分
    を出力するゲート部とをそなえて構成されたことを特徴
    とする請求項1記載の多重無線装置の受信部に設けられ
    るクロック位相検出回路。
  4. 【請求項4】 該信号傾き検出部が、該識別回路の出力
    を遅延する遅延部と、該識別回路の出力,該遅延部の出
    力を比較して復調信号の傾きを検出する比較部とをそな
    えて構成されたことを特徴とする請求項2または請求項
    3記載の多重無線装置の受信部に設けられるクロック位
    相検出回路。
  5. 【請求項5】 該識別回路を高速クロック使用とした場
    合において、該信号傾き検出部が、該高速クロックで動
    作して該識別回路の出力を遅延する遅延部と、該識別回
    路の出力,該遅延部の出力を該高速クロックより低速の
    クロックで保持するラッチ部と、該ラッチ部で保持され
    た該識別回路の出力,該遅延部の出力を比較して復調信
    号の傾きを検出する比較部とをそなえて構成されたこと
    を特徴とする請求項2または請求項3記載の多重無線装
    置の受信部に設けられるクロック位相検出回路。
  6. 【請求項6】 該識別回路が、該多値直交変調信号を復
    調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    り、該識別部間で所要量位相の異なったクロックを該識
    別部に供給した場合において、該信号傾き検出部が、各
    識別部の出力を比較して復調信号の傾きを検出する比較
    部をそなえて構成されたことを特徴とする請求項2また
    は請求項3記載の多重無線装置の受信部に設けられるク
    ロック位相検出回路。
  7. 【請求項7】 該クロック位相演算部が、該誤差検出部
    の出力と該信号傾き検出部の出力について乗算演算処理
    を施す乗算部として構成されたことを特徴とする請求項
    2または請求項3記載の多重無線装置の受信部に設けら
    れるクロック位相検出回路。
  8. 【請求項8】 該クロック位相演算部が、該誤差検出部
    の出力と該信号傾き検出部の出力について排他論理和演
    算処理を施す排他論理和演算部として構成されたことを
    特徴とする請求項2または請求項3記載の多重無線装置
    の受信部に設けられるクロック位相検出回路。
  9. 【請求項9】 該特定信号判定部が、複数種類の特定信
    号を判定する複数の信号判定部をそなえ、且つ、該特定
    信号判定部と該ゲート部との間に上記複数の信号判定部
    からの判定結果を選択する選択部が介装されていること
    を特徴とする請求項3記載の多重無線装置の受信部に設
    けられるクロック位相検出回路。
  10. 【請求項10】 多値直交変調信号を復調した信号を所
    定の識別レベルで識別する識別回路と、該多値直交変調
    信号を復調した信号について等化処理を施す等化回路と
    を有する多重無線装置の受信部に設けられることによ
    り、該識別回路のための信号識別用クロックを再生して
    該識別回路へ供給するクロック再生回路において、 該多値直交変調信号についての検波前の信号から該信号
    識別用クロックを再生するクロック再生部と、該クロッ
    ク再生部からのクロックの位相を調整して該識別回路へ
    供給する位相調整部とが設けられるとともに、 該等化回路の入力信号の傾きと該等化回路の入出力信号
    間誤差とから、該信号識別用クロックの位相成分を検出
    して、これを該位相調整部へ位相調整用制御信号として
    供給するクロック位相検出部が設けられたことを特徴と
    する、多重無線装置の受信部に設けられるクロック再生
    回路。
  11. 【請求項11】 該クロック位相検出部と該位相調整部
    との間に、該クロック位相検出部からの出力を平均化す
    る平均化部が設けられたことを特徴とする請求項10記
    載の多重無線装置の受信部に設けられるクロック再生回
    路。
  12. 【請求項12】 該識別回路が、該多値直交変調信号を
    復調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    り、 上記のクロック再生部,位相調整部及びクロック位相検
    出部が各識別部に共通であることを特徴とする請求項1
    0記載の多重無線装置の受信部に設けられるクロック再
    生回路。
  13. 【請求項13】 該識別回路が、該多値直交変調信号を
    復調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    るとともに、該クロック位相検出部と該位相調整部との
    間に、該クロック位相検出部からの出力を平均化する平
    均化部が設けられたものであって、 上記のクロック再生部,位相調整部,平均化部及びクロ
    ック位相検出部が各識別部に共通であることを特徴とす
    る請求項10記載の多重無線装置の受信部に設けられる
    クロック再生回路。
  14. 【請求項14】 該識別回路が、該多値直交変調信号を
    復調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    り、 上記のクロック再生部が各識別部に共通である一方、上
    記の位相調整部及びクロック位相検出部が各識別部に対
    応して複数設けられていることを特徴とする請求項10
    記載の多重無線装置の受信部に設けられるクロック再生
    回路。
  15. 【請求項15】 該識別回路が、該多値直交変調信号を
    復調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    るとともに、該クロック位相検出部と該位相調整部との
    間に、該クロック位相検出部からの出力を平均化する平
    均化部が設けられたものであって、 上記のクロック再生部が各識別部に共通である一方、上
    記の位相調整部,平均化部及びクロック位相検出部が各
    識別部に対応して複数設けられていることを特徴とする
    請求項10記載の多重無線装置の受信部に設けられるク
    ロック再生回路。
  16. 【請求項16】 試験用信号を発生する試験用信号発生
    部をそなえるとともに、上記のクロック位相検出部及び
    試験用信号発生部の出力を選択的に出力する選択部が設
    けられて、該選択部の出力が該位相調整部の入力として
    供給されていることを特徴とする請求項10記載の多重
    無線装置の受信部に設けられるクロック再生回路。
  17. 【請求項17】 多値直交変調信号を復調した信号を所
    定の識別レベルで識別する識別回路と、該多値直交変調
    信号を復調した信号について等化処理を施す等化回路と
    を有する多重無線装置の受信部に設けられることによ
    り、該識別回路のための信号識別用クロックを再生して
    該識別回路へ供給するクロック再生回路において、 該等化回路の入力信号の傾きと該等化回路の入出力信号
    間誤差とから、該信号識別用クロックの位相成分を検出
    するクロック位相検出部と、 該クロック位相検出部の出力を積分するループフィルタ
    部と、 該ループフィルタ部の出力を制御入力として受けること
    により該識別回路に該識別回路のための信号識別用クロ
    ックを出力する発振部とをそなえて構成されたことを特
    徴とする、多重無線装置の受信部に設けられるクロック
    再生回路。
  18. 【請求項18】 該識別回路が、該多値直交変調信号を
    復調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    り、 上記のクロック位相検出部,ループフィルタ部及び発振
    部が各識別部に共通であることを特徴とする請求項17
    記載の多重無線装置の受信部に設けられるクロック再生
    回路。
  19. 【請求項19】 該識別回路が、該多値直交変調信号を
    復調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    り、 上記のクロック位相検出部が各識別部に対応して複数設
    けられる一方、上記のループフィルタ部及び発振部が各
    識別部に共通であり、且つ、各クロック位相検出部の出
    力を合成する合成部が設けられて、該合成部の出力が該
    ループフィルタ部に入力として供給されていることを特
    徴とする請求項17記載の多重無線装置の受信部に設け
    られるクロック再生回路。
  20. 【請求項20】 該識別回路が、該多値直交変調信号を
    復調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    り、 上記のクロック位相検出部及びループフィルタ部が各識
    別部に対応して複数設けられる一方、該発振部は各識別
    部に対し共通であるが、複数の該識別部のうちの一部の
    該識別部は、該発振部に位相調整部を介して接続され、
    該ループフィルタ部の出力は該発振部又は該位相調整部
    に制御入力として供給されていることを特徴とする請求
    項17記載の多重無線装置の受信部に設けられるクロッ
    ク再生回路。
  21. 【請求項21】 該識別回路が、該多値直交変調信号を
    復調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    り、 該クロック位相検出部とは異なる手法で該信号識別用ク
    ロックの位相成分を検出する第2クロック位相検出部を
    そなえる一方、上記のループフィルタ部及び発振部が各
    識別部に共通であり、且つ、上記のクロック位相検出部
    及び第2クロック位相検出部の出力を合成する合成部が
    設けられて、該合成部の出力が該ループフィルタ部に入
    力として供給されていることを特徴とする請求項17記
    載の多重無線装置の受信部に設けられるクロック再生回
    路。
  22. 【請求項22】 該識別回路が、該多値直交変調信号を
    復調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    り、 該クロック位相検出部とは異なる手法で該信号識別用ク
    ロックの位相成分を検出する第2クロック位相検出部を
    そなえる一方、上記のループフィルタ部及び発振部が各
    識別部に共通であり、且つ、上記のクロック位相検出部
    及び第2クロック位相検出部の出力を選択的に出力する
    選択部が設けられて、該選択部の出力が該ループフィル
    タ部に入力として供給されていることを特徴とする請求
    項17記載の多重無線装置の受信部に設けられるクロッ
    ク再生回路。
  23. 【請求項23】 試験用信号を発生する試験用信号発生
    部をそなえるとともに、上記のクロック位相検出部及び
    試験用信号発生部の出力を選択的に出力する選択部が設
    けられて、該選択部の出力が該ループフィルタ部の入力
    として供給されていることを特徴とする請求項17記載
    の多重無線装置の受信部に設けられるクロック再生回
    路。
  24. 【請求項24】 多値直交変調信号を復調した信号を所
    定の識別レベルで識別する識別回路と、該識別回路のた
    めの信号識別用クロックを再生して該識別回路へ供給す
    るクロック再生回路とを有する多重無線装置の受信部に
    使用されるものであって、 該識別回路へ供給される現在及び過去の信号識別用クロ
    ックから得られるクロック位相差情報と該識別回路の現
    在及び過去の出力から得られる信号誤差差分情報とか
    ら、該信号識別用クロックの位相成分を検出して、これ
    を該クロック再生回路へ供給するクロック位相検出部を
    そなえて構成されたことを特徴とする、多重無線装置の
    受信部に設けられるクロック位相検出回路。
  25. 【請求項25】 該クロック位相検出部が、該識別回路
    へ供給されるクロック位相差情報を検出するクロック位
    相差検出部と、該識別回路で得られる信号誤差差分情報
    を検出する信号誤差差分検出部と、該クロック位相差検
    出部と該信号誤差差分検出部との各出力から該信号識別
    用クロックの位相成分を演算にて検出するクロック位相
    演算部とをそなえて構成されたことを特徴とする請求項
    24記載の多重無線装置の受信部に設けられるクロック
    位相検出回路。
  26. 【請求項26】 該クロック位相演算部が、該誤差検出
    部の出力と該信号傾き検出部の出力について除算演算処
    理を施す除算部として構成されたことを特徴とする請求
    項24記載の多重無線装置の受信部に設けられるクロッ
    ク位相検出回路。
  27. 【請求項27】 該クロック位相演算部が、該誤差検出
    部の出力と該信号傾き検出部の出力について排他論理和
    演算処理を施す排他論理和演算部として構成されたこと
    を特徴とする請求項24記載の多重無線装置の受信部に
    設けられるクロック位相検出回路。
  28. 【請求項28】 多値直交変調信号を復調した信号を所
    定の識別レベルで識別する識別回路を有する多重無線装
    置の受信部に設けられることにより、該識別回路のため
    の信号識別用クロックを再生して該識別回路へ供給する
    クロック再生回路において、 該多値直交変調信号についての検波前の信号から該信号
    識別用クロックを再生するクロック再生部と、該クロッ
    ク再生部からのクロックの位相を調整して該識別回路へ
    供給する位相調整部とが設けられるとともに、 該識別回路へ供給される現在及び過去の信号識別用クロ
    ックから得られるクロック位相差情報と該識別回路の現
    在及び過去の出力から得られる信号誤差差分情報とか
    ら、該信号識別用クロックの位相成分を検出して、これ
    を該クロック再生回路へ供給するクロック位相検出部が
    設けられたことを特徴とする、多重無線装置の受信部に
    設けられるクロック再生回路。
  29. 【請求項29】 該クロック位相検出部と該位相調整部
    との間に、該クロック位相検出部からの出力を平均化す
    る平均化部が設けられたことを特徴とする請求項28記
    載の多重無線装置の受信部に設けられるクロック再生回
    路。
  30. 【請求項30】 該識別回路が、該多値直交変調信号を
    復調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    り、 上記のクロック再生部,位相調整部及びクロック位相検
    出部が各識別部に共通であることを特徴とする請求項2
    8記載の多重無線装置の受信部に設けられるクロック再
    生回路。
  31. 【請求項31】 該識別回路が、該多値直交変調信号を
    復調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    るとともに、該クロック位相検出部と該位相調整部との
    間に、該クロック位相検出部からの出力を平均化する平
    均化部が設けられたものであって、 上記のクロック再生部,位相調整部,平均化部及びクロ
    ック位相検出部が各識別部に共通であることを特徴とす
    る請求項28記載の多重無線装置の受信部に設けられる
    クロック再生回路。
  32. 【請求項32】 該識別回路が、該多値直交変調信号を
    復調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    り、 上記のクロック再生部が各識別部に共通である一方、上
    記の位相調整部及びクロック位相検出部が各識別部に対
    応して複数設けられていることを特徴とする請求項28
    記載の多重無線装置の受信部に設けられるクロック再生
    回路。
  33. 【請求項33】 該識別回路が、該多値直交変調信号を
    復調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    るとともに、該クロック位相検出部と該位相調整部との
    間に、該クロック位相検出部からの出力を平均化する平
    均化部が設けられたものであって、 上記のクロック再生部が各識別部に共通である一方、上
    記の位相調整部,平均化部及びクロック位相検出部が各
    識別部に対応して複数設けられていることを特徴とする
    請求項28記載の多重無線装置の受信部に設けられるク
    ロック再生回路。
  34. 【請求項34】 試験用信号を発生する試験用信号発生
    部をそなえるとともに、上記のクロック位相検出部及び
    試験用信号発生部の出力を選択的に出力する選択部が設
    けられて、該選択部の出力が該位相調整部の入力として
    供給されていることを特徴とする請求項28記載の多重
    無線装置の受信部に設けられるクロック再生回路。
  35. 【請求項35】 多値直交変調信号を復調した信号を所
    定の識別レベルで識別する識別回路を有する多重無線装
    置の受信部に設けられることにより、該識別回路のため
    の信号識別用クロックを再生して該識別回路へ供給する
    クロック再生回路において、 該識別回路へ供給される現在及び過去の信号識別用クロ
    ックから得られるクロック位相差情報と該識別回路の現
    在及び過去の出力から得られる信号誤差差分情報とか
    ら、該信号識別用クロックの位相成分を検出して、これ
    を該クロック再生回路へ供給するクロック位相検出部
    と、 該クロック位相検出部の出力を積分するループフィルタ
    部と、 該ループフィルタ部の出力を制御入力として受けること
    により該識別回路に該識別回路のための信号識別用クロ
    ックを出力する発振部とをそなえて構成されたことを特
    徴とする、多重無線装置の受信部に設けられるクロック
    再生回路。
  36. 【請求項36】 該識別回路が、該多値直交変調信号を
    復調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    り、 上記のクロック位相検出部,ループフィルタ部及び発振
    部が各識別部に共通であることを特徴とする請求項35
    記載の多重無線装置の受信部に設けられるクロック再生
    回路。
  37. 【請求項37】 該識別回路が、該多値直交変調信号を
    復調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    り、 上記のクロック位相検出部が各識別部に対応して複数設
    けられる一方、上記のループフィルタ部及び発振部が各
    識別部に共通であり、且つ、各クロック位相検出部の出
    力を合成する合成部が設けられて、該合成部の出力が該
    ループフィルタ部に入力として供給されていることを特
    徴とする請求項35記載の多重無線装置の受信部に設け
    られるクロック再生回路。
  38. 【請求項38】 該識別回路が、該多値直交変調信号を
    復調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    り、 上記のクロック位相検出部及びループフィルタ部が各識
    別部に対応して複数設けられる一方、該発振部は各識別
    部に対し共通であるが、複数の該識別部のうちの一部の
    該識別部は、該発振部に位相調整部を介して接続され、
    該ループフィルタ部の出力は該発振部又は該位相調整部
    に制御入力として供給されていることを特徴とする請求
    項35記載の多重無線装置の受信部に設けられるクロッ
    ク再生回路。
  39. 【請求項39】 該識別回路が、該多値直交変調信号を
    復調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    り、 該クロック位相検出部とは異なる手法で該信号識別用ク
    ロックの位相成分を検出する第2クロック位相検出部を
    そなえる一方、上記のループフィルタ部及び発振部が各
    識別部に共通であり、且つ、上記のクロック位相検出部
    及び第2クロック位相検出部の出力を合成する合成部が
    設けられて、該合成部の出力が該ループフィルタ部に入
    力として供給されていることを特徴とする請求項35記
    載の多重無線装置の受信部に設けられるクロック再生回
    路。
  40. 【請求項40】 該識別回路が、該多値直交変調信号を
    復調した複数の信号の数に対応した複数の識別部からな
    り、 該クロック位相検出部とは異なる手法で該信号識別用ク
    ロックの位相成分を検出する第2クロック位相検出部を
    そなえる一方、上記のループフィルタ部及び発振部が各
    識別部に共通であり、且つ、上記のクロック位相検出部
    及び第2クロック位相検出部の出力を選択的に出力する
    選択部が設けられて、該選択部の出力が該ループフィル
    タ部に入力として供給されていることを特徴とする請求
    項35記載の多重無線装置の受信部に設けられるクロッ
    ク再生回路。
  41. 【請求項41】 試験用信号を発生する試験用信号発生
    部をそなえるとともに、上記のクロック位相検出部及び
    試験用信号発生部の出力を選択的に出力する選択部が設
    けられて、該選択部の出力が該ループフィルタ部の入力
    として供給されていることを特徴とする請求項35記載
    の多重無線装置の受信部に設けられるクロック再生回
    路。
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