JP3339093B2 - クロック再生回路及び多値qam復調器 - Google Patents

クロック再生回路及び多値qam復調器

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JP3339093B2 JP06223693A JP6223693A JP3339093B2 JP 3339093 B2 JP3339093 B2 JP 3339093B2 JP 06223693 A JP06223693 A JP 06223693A JP 6223693 A JP6223693 A JP 6223693A JP 3339093 B2 JP3339093 B2 JP 3339093B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、伝送されて来たデータ
からクロックを再生するクロック再生回路及びこのクロ
ック再生回路を用いて多値QAM信号を復調する多値Q
AM復調器に関する。
【0002】
【従来の技術】データ信号を伝送するための種々の通信
方式が知られているが、近年、特に無線通信において、
できるだけ占有帯域幅を小さくして、効率よくディジタ
ル信号を伝送する技術がさかんに研究されている。
【0003】例えば4相位相変調(QPSK)方式は、
一つの搬送波で二つのディジタル信号を伝送しようとす
るものであり、また例えば16値振幅位相変調方式(1
6値APSK方式)は、一つの搬送波で4チャンネルの
ディジタル信号を伝送しようとするものである。
【0004】この16値APSK方式は、送信用の搬送
波として直交するcos 波とsin 波との二つを用意し、そ
れぞれ負の振幅を含めて4値の振幅変調を行い、それら
を加え合わせて16値APSKの信号を得る。すなわ
ち、この方式は16通りの4ビットの組(クオドビッ
ト:quadbits) に対し、16通りの振幅と位相の組を割
り当てる方式であり、直交振幅変調(QAM:Quadratu
re Amplitude Modulation)とも呼ばれている。このQA
M方式では、16通りの4ビットの組に位相と振幅を割
り当てているが、これを応用すれば、64通りの8ビッ
トの組に位相と振幅を割り当ることもでき、最近では2
56通りの16ビットの組に位相と振幅を割り当てる方
式も報告されている。以下、QAM方式を16値である
ことに限定せず、多値QAM方式とする。
【0005】これらQPSK方式や多値QAM方式によ
り伝送されてきたデータを復調するためには、QPSK
復調器や多値QAM復調器が用いられている。
【0006】例えばQPSK復調器におけるQPSK信
号の復調方法には同期検波、遅延検波の2つの方法があ
る。この内、同期検波方式は、搬送波再生により得られ
た基準位相搬送波を互いに直交させた2つの基準位相搬
送波(以下、I信号及びQ信号という)の内のどちらか
一方からクロックを再生して、この再生クロックを基に
データを復調するものである。
【0007】クロックを再生するクロック再生回路は、
図6に示すように、入力端子91を介して供給される例
えばI信号からクロックを再生するための位相誤差を検
出するクロック位相誤差検出回路92と、このクロック
位相誤差検出回路92で検出された位相誤差信号の直流
分を含めた低周波分を通過させる一種のローパスフィル
タ(LPF)であるループフィルタ93と、このループ
フィルタ93で濾波された位相誤差に基づいてクロック
を発生する電圧制御発振器(以下VCOという)94と
から構成されており、伝送データレートの2倍のクロッ
クを再生し、出力端子95から導出する。
【0008】このクロック再生回路を構成するクロック
位相誤差検出回路92は、従来、図7に示す構成とされ
てきた。すなわち、入力端子91を介して供給される例
えばI信号をそれぞれ1クロック分遅延させる遅延回路
97、98と、この現在のI信号(以下この信号を信号
aという)と遅延回路97と遅延回路98とにより合計
2クロック遅延された信号bとの差をとる減算回路99
と、この減算回路99の減算結果の符号に応じて遅延回
路97により1クロック遅延された信号cより推定され
た値の符号を反転/非反転する符号反転回路100と、
上記減算回路99の減算結果に応じた値が端子104か
ら供給されるしきい値よりも大きいか否かを判定する判
定回路101と、この判定回路101の判定結果に応じ
て上記符号反転回路100で符号が反転又は非反転され
た推定値(信号cと線形の関係にあるので信号c自体で
もよく、以下信号cとする)を位相誤差信号として通過
させるゲート回路102とにより構成される。そして、
この位相誤差信号は出力端子103を介して上記ループ
フィルタ93に供給される。
【0009】このクロック位相誤差検出回路92では、
判定回路101に供給された減算回路99の減算結果の
絶対値|a−b|が、この判定回路101に供給される
しきい値より大きいとき、遅延回路97により1クロッ
ク遅延された信号cを符号反転回路100で符号調整
(反転又は非反転)し、位相誤差信号としている。
【0010】符号反転回路100で行われる符号反転と
は、位相誤差信号の極性をクロック位相の進み/遅れに
合わせるために、減算結果(a−b)の符号に応じて反
転/非反転する回路である。例えば、クロック位相が進
んでいる時に、位相誤差信号は正の値を示すものとする
と、図8に示すように(a’−b’)>0で位相誤差信
号c' の符号を非反転、(a−b)<0で位相誤差信号
cの符号を反転して、位相誤差信号の極性を合わせる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うなクロック再生回路を多値化が進んだ多値QAM信号
を復調するような多値QAM復調器に適用すると、しき
い値を越える信号変化分すなわち信号an と信号bn
差の絶対値|an −bn |が求められる信号anと信号
n の信号変化パス((an ,bn )と表現する)が増
え、その中には誤った位相誤差(その値が直接位相誤差
信号とはならない)を与える信号変化パスも含まれてし
まうので、再生されたクロックはジッタを伴い、安定し
た復調が行えなくなる。
【0012】図9を用いてこれを説明する。例えば、ク
ロック位相が遅れ、信号a1 と信号b1 の信号変化パス
(a1 ,b 1 )、信号a2 と信号b2 の信号変化パス
(a2 ,b2 )及び信号a3 と信号b 3 の信号変化パス
(a3 ,b3 )から求められる差の絶対値|a1 −b1
|、|a2 −b2 |及び|a3 −b3 |がしきい値を超
えるとする。
【0013】信号変化パス(a1 ,b1 )と信号変化パ
ス(a3 ,b3 )は、図9からも判るように破線Oを中
心として対称関係にあるので信号c1 と信号c3 の値を
位相誤差にできるが、信号変化パス(a2 ,b2 )は対
称関係にないので信号c2 を位相誤差にできない。
【0014】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、確実な位相誤差を検出することによって、ジッタ
の少ないクロック再生ができるクロック再生回路及びこ
のクロック再生回路を用いて安定したデータ復調が行え
る多値QAM復調器の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係るクロック再
生回路は、入力信号である多値ディジタル変調信号から
クロックを再生するクロック再生回路において、現在の
入力信号から1データ周期遅れた入力信号を減算する減
算部と、この減算部の減算結果に応じて1/2データ周
期遅れた入力信号の符号を反転又は非反転する符号反転
部と、上記減算部の減算結果に応じた値が第1のしきい
値よりも大きいか否かを判定する第1の判定部と、現在
の入力信号と1データ周期遅れた入力信号を加算する加
算部と、この加算部の加算結果に応じた値が第2のしき
い値よりも小さいか否かを判定する第2の判定部と、上
記第1の判定部及び上記第2の判定部の判定結果に応じ
て上記符号反転部で反転又は非反転された信号を通過さ
せるゲート部を有することを特徴として上記課題を解決
する。
【0016】ここで、上記符号反転部は排他的論理和回
路によって構成されるのが好ましい。
【0017】また、現在の入力信号から1データ周期遅
れた入力信号や、1/2データ周期遅れた入力信号を得
るには、変調時の標本化周波数の2倍の周波数で動作す
る遅延回路を前段に2段直列接続するのが好ましい。す
なわち、上記減算部及び上記加算部に供給され、現在の
入力信号と減算及び加算される1データ周期遅れた入力
信号は上記減算部及び上記加算部の前段に接続され、変
調時の標本化周波数の2倍の周波数で動作する遅延回路
を2つ通過した入力信号であり、上記符号反転部に供給
される1/2データ周期遅れた入力信号は上記遅延回路
を1つ通過した入力信号である。
【0018】また、本発明に係る多値QAM復調器は、
伝送されてきた多値QAM信号を入力信号として受け取
り、該入力信号から再生したクロックに応じてディジタ
ル信号を復調する多値QAM復調器において、上記再生
クロックを、現在の入力信号から1データ周期遅れた入
力信号を減算する減算部と、この減算部の減算結果に応
じて1/2データ周期遅れた入力信号の符号を反転又は
非反転する符号反転部と、上記減算部の減算結果に応じ
た値が第1のしきい値よりも大きいか否かを判定する第
1の判定部と、現在の入力信号と1データ周期遅れた入
力信号を加算する加算部と、この加算部の加算結果に応
じた値が第2のしきい値よりも小さいか否かを判定する
第2の判定部と、上記第1の判定部及び上記第2の判定
部の判定結果に応じて上記符号反転部で反転又は非反転
された信号を通過させるゲート部とを有するクロック再
生回路によって再生し、上記課題を解決する。
【0019】すなわち、本発明に係る多値QAM復調器
は、入力信号である多値QAM信号から2系列の位相変
調信号を再生するそれぞれ2つの同期検波回路と、変調
器側で用いられた搬送波を再生する搬送波再生回路と、
2系列の位相変調信号の一方から変調器側で用いられた
クロックを再生するために上記構成とされたクロック再
生回路と、このクロック再生回路からの再生クロックを
元に2系列それぞれの位相変調信号から多値データを識
別判定する2つの多値識別判定回路とを有して構成され
ている。
【0020】なお、上記第1のしきい値は、入力信号の
最大信号変化に対して約70%の値としてもよい。ま
た、上記第2のしきい値は、加算部の加算結果が0に近
い小さな値であることを第2の判定部が判定するような
小さな値であることが望ましい。
【0021】
【作用】現在の入力信号から1データ周期遅れた入力信
号を減算した減算結果に応じた値が第1のしきい値より
大きく、現在の入力信号と1データ周期遅れた入力信号
を加算した加算結果に応じた値が第2のしきい値より小
さいときに、上記減算結果に応じて符号が反転又は非反
転された1/2データ周期遅れた信号をゲート出力とす
るので、多値化が進んだ変調信号からでも確実な位相誤
差を検出でき、ジッタの少ないクロックを再生できる。
【0022】また、このようにジッタの少ないクロック
を再生する再生回路を用いた多値QAM復調器では安定
した復調が行える。
【0023】
【実施例】以下、本発明に係るクロック再生回路の実施
例とこの実施例を採用した多値QAM復調器の構成を説
明する。図1は、実施例であるクロック再生回路の回路
構成を示すブロック図であり、図2は上記クロック再生
回路を採用した多値QAM復調器の回路構成を示すブロ
ック図である。
【0024】先ず、多値QAM復調器について図2を用
いて説明する。入力端子1を介して供給された多値QA
M信号は同期検波回路2及び同期検波回路3に供給され
る。この同期検波回路2及び同期検波回路3は多値QA
M信号から2系列の位相変調信号であるI信号とQ信号
を再生する。
【0025】例えばI信号は、搬送波再生回路4で再生
された搬送波を同期検波回路2で多値QAM信号に乗算
することによって得られる。また例えばQ信号は、π/
2移相回路5を介した搬送波再生回路4からの搬送波を
同期検波回路3で多値QAM信号に乗算することによっ
て得られる。ここで、上記搬送波再生回路4は、多値Q
AM変調器側で用いられた搬送波と同じ搬送波を再生す
る回路である。
【0026】上記同期検波回路2からのI信号は、上記
搬送波再生回路4、多値識別判定回路6及びクロック再
生回路10に供給される。上記同期検波回路3からのQ
信号は、上記搬送波再生回路4及び多値識別判定回路7
に供給される。ここで、多値識別判定回路6及び7は、
後述するクロック再生回路10から供給される再生クロ
ックに基づいて上記I信号及び上記Q信号を多値識別判
定し、例えば4値の振幅変調された信号から2ビットデ
ータを得る。
【0027】上記多値識別判定回路6及び7から出力さ
れた例えば2次元の2ビットデータは、並列直列変換回
路8に供給され、1次元の復調データとされ、出力端子
9から導出される。
【0028】ここで、クロック再生回路10は、同期検
波されて得られたI信号又はQ信号(以下、I信号から
得るものとして説明するがもちろんQ信号からでもよ
い)からデータ変調に必要なタイミングのクロックを再
生する回路であり、クロックを再生するための位相誤差
を検出するクロック位相誤差検出回路11と、このクロ
ック位相誤差検出回路11で検出された位相誤差信号の
直流分を含めた低周波分を通過させるループフィルタ1
2と、このループフィルタ12でフィルタリングされた
位相誤差に基づいて、クロックを発生する電圧制御発振
器(以下VCOという)13とから構成されており、伝
送レートの2倍のクロックを再生し、該再生クロックを
出力端子14から上記同期検波2及び3や上記多値識別
判定回路6及び7に供給している。
【0029】この図2に示された多値QAM復調器で
は、上記クロック再生回路10を図1に示すような構成
としている。但し、図1に示したループフィルタ12、
VCO13は省略している。もちろん、出力端子29か
らの位相誤差信号は、このループフィルタ12、VCO
13に供給されることによって、再生クロックとされ
る。
【0030】すなわち、上記クロック再生回路10は、
図1に示すように、入力端子21から供給される多値Q
AM信号のI信号を多値QAM変調時の標本化周波数の
2倍の周波数のクロックで遅延させる遅延回路22及び
遅延回路23と、入力端子21から供給される現在のI
信号から遅延回路22と遅延回路23とにより2クロッ
ク遅延されたI信号を減算する減算回路24と、この減
算回路24の減算結果に応じて遅延回路22により1ク
ロック遅延されたI信号の符号を反転又は非反転する符
号反転回路27と、上記減算回路24の減算結果の絶対
値が入力端子26から供給される第1のしきい値よりも
大きいか否かを判定する第1の判定回路25と、入力端
子21から供給される現在のI信号と遅延回路22、遅
延回路23とにより2クロック遅延されたI信号を加算
する加算回路30と、この加算回路30の加算結果が入
力端子32から供給される第2のしきい値よりも小さい
か否かを判定する第2の判定回路31と、上記第1の判
定回路25及び上記第2の判定回路31の判定結果に応
じて上記符号反転回路27で反転又は非反転された信号
を通過させるゲート回路28を有して構成され、該ゲー
ト回路28が出力端子29を介して導出する位相誤差検
出信号は、上述のループフィルタ12及びVCO13を
介して再生クロックとされ、出力端子14から導出され
る。
【0031】上記遅延回路22と上記遅延回路23は、
多値QAM変調時の2倍の周波数のクロックで動作する
遅延回路であり、2段直列接続されている。
【0032】ここで、現在のI信号を信号a、2クロッ
ク遅延されたI信号をb、1クロック遅延された信号を
cとする。第1の判定回路25に供給された減算回路2
4の減算結果の絶対値|a−b|は、入力端子26から
供給される第1のしきい値(例えばI信号の最大振幅の
約70%)と比較される。また、第2の判定回路31に
供給された加算回路30の加算結果の絶対値|a+b|
は、入力端子32から供給される第2のしきい値と比較
される。ゲート回路28は、第1の判定回路25の判定
結果と第2の判定回路31の判定結果に応じて符号反転
回路27の出力信号すなわち符号が反転又は非反転され
た信号cを通すか否かを制御されるが、減算結果の絶対
値|a−b|が第1のしきい値より大きく、かつ加算結
果の絶対値|a+b|が第2のしきい値より小さいとき
にゲートを開放し、符号が反転又は非反転された信号c
を位相誤差検出信号として出力する。
【0033】ゲート回路28に供給される信号cの符号
の反転又は非反転は、位相誤差の極性をクロック位相の
進み/遅れに合わせるために行われるものである。すな
わち、符号反転回路27は、上記減算回路24の減算結
果(a−b)の符号に応じて現在のI信号より1クロッ
ク遅延された信号cの符号を反転又は非反転する。この
ため、クロック位相が進んでいるときには常に位相誤差
信号の極性を正とし、クロック位相が遅れているときに
は常に位相誤差信号の極性を負とできる。
【0034】この図1に示したクロック再生回路11
は、図7に示したクロック再生回路に図3に示す回路を
付加したものである。図3の回路は、上記遅延回路24
に対応する遅延回路42と、上記遅延回路23に対応す
る遅延回路43と、上記加算回路30に対応する加算回
路44と、上記第2の判定回路31に対応する判定回路
46と、上記符号反転回路27に対応する符号反転回路
45と、上記ゲート回路28に対応するゲート回路48
とを有している。
【0035】この回路は、入力端子41から供給される
現在の信号aと遅延回路42、43によって2クロック
遅延された信号bとを加算回路44によって加算し、こ
の加算結果が入力端子47から供給されるしきい値より
も小さいか否かを判定回路46で判定し、ゲート回路4
8のゲートの開閉を行う。ゲート回路48には、加算結
果a+bに応じて1クロック遅延された信号cの符号を
反転又は非反転する符号反転回路45からの出力信号が
供給されており、判定回路46の判定結果に応じて出力
端子49から位相誤差検出信号を導出する。この位相誤
差検出信号は図示しないループフィルタ、VCOを介す
ことによって再生クロックとされる。
【0036】この図3に示された回路は、上記図9に示
した信号a2 と信号b2 の信号変化パス(a2 ,b2
のように非対称関係にあるパスから位相誤差を検出する
のを避ける。しかし、対称関係にある信号変化パスであ
れば、小さな変化のパスにまで対応してしまい、ノイズ
等の影響を受けやすくしてしまう。
【0037】このため、図7に示された位相誤差検出回
路に図3に示された回路を付加し、図1に示すようなク
ロック再生回路を用いている。すなわち、図1に示され
たクロック再生回路は、2重の位相誤差検出を行う構成
とすることにより、第1の判定回路25及び第2の判定
回路31の判定条件のいずれも満たす場合のみ、位相誤
差信号を検出し、この位相誤差検出信号に応じて確実に
クロックを再生している。
【0038】図4は、図1に示されたクロック再生回路
の位相誤差検出回路の具体的構成例である。入力端子5
1には、データレートFS の2倍の周波数2FS でサン
プリングされたI信号が供給される。遅延回路としては
クロック端子53、55から周波数2FS の再生クロッ
クが供給されるDフリップフロップ回路52、54が、
第1の判定回路としては端子58から第1のしきい値が
供給されるコンパレータ57が、第2の判定回路として
は端子61から第2のしきい値が供給されるコンパレー
タ60が、符号反転回路としては排他的論理和回路64
が、ゲート回路としてはクロック端子63から周波数F
S のクロックが供給されるAND回路62と該AND回
路62の出力をクロック端子に受け取るDフリップフロ
ップ回路65が用いられている。
【0039】入力端子51から供給されるディジタル多
値QAM信号は、Dフリップフロップ回路52、54に
より2クロック遅延されて減算器56及び加算器59に
供給される。この減算器56及び加算器59には、現在
のディジタル多値QAM信号も供給されており、減算器
56は、現在の信号aと2クロック遅延された信号bを
減算し、加算器59は、現在の信号aと2クロック遅延
された信号bを加算する。減算器56の減算結果の絶対
値|a−b|はコンパレータ57に供給され、端子58
から供給された第1のしきい値と比較される。加算器6
0の加算結果の絶対値|a+b|はコンパレータ60に
供給され、端子61から供給された第2のしきい値と比
較される。コンパレータ57は、第1のしきい値より減
算結果の絶対値|a−b|が大きいと判定したとき、A
ND回路62に“H”を送る。コンパレータ60は、第
2のしきい値より加算結果の絶対値|a+b|が小さい
と判定したとき、AND回路62に“H”を送る。AN
D回路62は、クロック端子63から周波数FS のクロ
ックが供給されるタイミングでDフリップフロップ回路
65にAND出力“H”を送る。
【0040】加算器56からの減算結果(a−b)の最
上位ビット(MSB)は、排他的論理和回路(Ex −O
R)64に送られる。このEx −OR回路64には、D
フリップフロップ回路52により1クロック遅延された
信号cも供給されている。したがって、このEx −OR
回路64は、MSBが“H”のとき(クロック位相が進
んでいるとき)1クロック遅延された信号cの符号を非
反転し、MSBが“L”のとき(クロック位相が遅れて
いるとき)1クロック遅延された信号cの符号を反転し
て出力する。このEx −OR回路64の出力は、Dフリ
ップフロップ回路65に供給されており、AND回路6
2のAND出力に応じて、該Dフリップフロップ回路6
5はEx −OR回路64で符号が反転又は非反転された
1クロック遅延された信号cを位相誤差検出信号として
出力する。そして、この位相誤差検出信号は、出力端子
66から上記ループフィルタ12に供給されて帯域制限
され、VCO13でクロックが発生される。
【0041】以上より、本実施例は、確実に位相誤差信
号を検出でき、この確実な位相誤差検出信号を基にジッ
タの少ないクロックを再生できる。また、このようにジ
ッタの少ないクロックを再生する再生回路を用いた多値
QAM復調器は安定した復調を行える。
【0042】なお、本発明に係るクロック再生回路及び
多値QAM復調器は、上記実施例にのみ限定されるもの
ではなく、例えばクロック再生回路の具体的構成例は、
図5に示すような回路でもよい。
【0043】すなわち、図5に示す具体例は、図4に示
した具体例の第1の判定部であるコンパレータ57の代
わりにROM77を用い、第2の判定部であるコンパレ
ータ60の代わりにROM79を用いている。他の構成
は、図4と同様であるので説明を省略する。
【0044】
【発明の効果】本発明に係るクロック再生回路は、減算
部が現在の入力信号から1データ周期遅れた入力信号を
減算し、符号反転部が上記減算結果に応じて1/2デー
タ周期遅れた入力信号の符号を反転又は非反転し、第1
の判定部が上記減算部の減算結果に応じた値が第1のし
きい値よりも大きいか否かを判定し、加算部が現在の入
力信号と1データ周期遅れた入力信号を加算し、第2の
判定部が上記加算結果に応じた値が第2のしきい値より
も小さいか否かを判定し、ゲート部が上記第1の判定部
及び上記第2の判定部の判定結果に応じて上記符号反転
部の出力信号を通過させるので、現在の入力信号から1
データ周期遅れた入力信号を減算した減算結果に応じた
値が第1のしきい値より大きく、現在の入力信号と1デ
ータ周期遅れた入力信号を加算した加算結果が第2のし
きい値より小さいときに、上記減算結果に応じて符号が
反転又は非反転された1/2データ周期遅れた入力信号
を位相誤差検出信号として出力でき、この位相誤差検出
信号に応じてクロックを再生するので、ジッタの少ない
クロックを再生できる。
【0045】また、このようにジッタの少ないクロック
を再生するクロック再生回路を用いた本発明に係る多値
QAM復調器は安定したデータの復調を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクロック再生回路の一実施例の構
成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した一実施例が適用される多値QAM
復調器の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示した一実施例の要部の構成を示すブロ
ック図である。
【図4】図1に示した一実施例の具体的構成例を示す回
路図である。
【図5】図1に示した一実施例の他の具体的構成例を示
す回路図である。
【図6】一般的なクロック再生回路の概略構成を示すブ
ロック図である。
【図7】従来のクロック再生回路の要部の構成を示すブ
ロック図である。
【図8】符号反転回路の動作を説明するための図であ
る。
【図9】図7に示した従来のクロック再生回路の要部を
多値QAM復調器に適用したときの該クロック再生回路
の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
22、23・・遅延回路 24・・・・・減算回路 25・・・・・第1の判定回路 27・・・・・符号反転回路 28・・・・・ゲート回路 30・・・・・加算回路 31・・・・・第2の判定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−211935(JP,A) 特開 昭63−215235(JP,A) 特開 昭62−12219(JP,A) 特開 平6−37838(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 27/00 - 27/38

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号である多値ディジタル変調信号
    からクロックを再生するクロック再生回路において、 現在の入力信号から1データ周期遅れた入力信号を減算
    する減算部と、 この減算部の減算結果に応じて1/2データ周期遅れた
    入力信号の符号を反転又は非反転する符号反転部と、 上記減算部の減算結果に応じた値が第1のしきい値より
    も大きいか否かを判定する第1の判定部と、 現在の入力信号と1データ周期遅れた入力信号を加算す
    る加算部と、 この加算部の加算結果に応じた値が第2のしきい値より
    も小さいか否かを判定する第2の判定部と、 上記第1の判定部及び上記第2の判定部の判定結果に応
    じて上記符号反転部で反転又は非反転された信号を通過
    させるゲート部を有することを特徴とするクロック再生
    回路。
  2. 【請求項2】 上記符号反転部は排他的論理和回路によ
    って構成されることを特徴とする請求項1記載のクロッ
    ク再生回路。
  3. 【請求項3】 上記減算部及び上記加算部に供給され、
    現在の入力信号と減算及び加算される1データ周期遅れ
    た入力信号は上記減算部及び上記加算部の前段に接続さ
    れ、変調時の標本化周波数の2倍の周波数で動作する遅
    延回路を2つ通過した入力信号であり、上記符号反転部
    に供給される1/2データ周期遅れた入力信号は上記遅
    延回路を1つ通過した入力信号であることを特徴とする
    請求項1記載のクロック再生回路。
  4. 【請求項4】 伝送されてきた多値QAM信号を入力信
    号として受け取り、該入力信号から再生したクロックに
    応じてディジタル信号を復調する多値QAM復調器にお
    いて、 上記再生クロックは、 現在の入力信号から1データ周期遅れた入力信号を減算
    する減算部と、 この減算部の減算結果に応じて1/2データ周期遅れた
    入力信号の符号を反転又は非反転する符号反転部と、 上記減算部の減算結果に応じた値が第1のしきい値より
    も大きいか否かを判定する第1の判定部と、 現在の入力信号と1データ周期遅れた入力信号を加算す
    る加算部と、 この加算部の加算結果に応じた値が第2のしきい値より
    も小さいか否かを判定する第2の判定部と、 上記第1の判定部及び上記第2の判定部の判定結果に応
    じて上記符号反転部で反転又は非反転された信号を通過
    させるゲート部とを有するクロック再生回路によって再
    生されることを特徴とする多値QAM復調器。
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