JP3317942B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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    • H01L27/144Devices controlled by radiation

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入射した光を電気
信号に変換する受光素子および受光素子から出力される
電気信号を処理する集積回路とを同一基板上に含む回路
内蔵受光素子等の半導体装置に関し、特に、受光素子の
応答速度を高速化して、高性能化された半導体素子およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置である回路内蔵受光素子は、
例えば光ピックアップに用いられている。近年、CD−
ROM、CD−R/RW、DVD−ROMドライブ等に
用いられる光ピックアップの動作の高速化が進み、それ
とともに高性能(高感度、低ノイズ)の回路内蔵受光素
子が求められている。
【0003】例えば、応答速度が高速な回路内蔵受光素
子を得るためには、少なくとも高速な光電変換特性を有
するフォトダイオードが必要である。フォトダイオード
の光電変換特性を高速化するために、例えば、図9に示
す半導体装置が提案されている(特開平10−2094
11号公報)。図9に示す半導体装置は、P型半導体基
板501上にバイポーラとフォトダイオード形成領域が
設けられており、フォトダイオード形成領域にはカソー
ドコモンタイプのフォトダイオードとアノードコモンタ
イプのフォトダイオードとが設けられている。ここでは
特に図9のアノードコモンタイプのフォトダイオード部
の構成を以下に説明する。
【0004】まず、P型半導体基板501上に、高濃度
のP型埋込拡散層502と、極低濃度のP型エピタキシ
ャル層503と、N型エピタキシャル層507とが順次
積層されている。さらに、P型エピタキシャル層503
には、P型エピタキシャル層503表面からP型埋込拡
散層502内部に至るP型分離拡散層504が設けられ
ている。N型エピタキシャル層507領域には、P型分
離拡散層504の上にP型埋込拡散層506が形成され
ている。上記工程により、アノード部が共通となるアノ
ードコモンタイプの分割フォトダイオードが、例えば図
10A〜図10Cに示すように矩形に形成される。ここ
で、P型分離拡散層504およびP型分離拡散層506
にて形成される分割部により、フォトダイオードの矩形
領域が4分割されている。ここでフォトダイオードの周
波数特性を向上させるためには、接合容量と直列抵抗を
小さくすることがまず必要である。
【0005】上記の構造においては、求める接合容量は
P型エピタキシャル層503とN型エピタキシャル層5
07との容量である。ここで、P型エピタキシャル層5
03が極低濃度であることで、逆電圧を印加した際にN
型エピタキシャル層507からP型エピタキシャル層5
03への空乏層の広がりを十分に大きくできるため、結
果的にN型エピタキシャル層507とP型エピタキシャ
ル層503との間の接合容量を低減することができる。
また、直列抵抗の値は、高濃度のP型埋込拡散層502
とP型埋込分離拡散層504との直列抵抗で決まる。こ
こで、共に高濃度で比抵抗が小さいため、直列抵抗も低
減することができる。このようにして、分割フォトダイ
オードの周波数特性を向上させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】光ピックアップは、高
速回転しているディスク上のデータに追随して、そのデ
ータを正確に読み取るためのサーボ信号を取得しなが
ら、再生信号を読み取る動作を行っている。このサーボ
信号は、半導体レーザから出射されたレーザ光の焦点位
置をディスク上に合わせるためのフォーカス誤差信号
(FES:FocusError Signal)と、
レーザ光の焦点位置をディスク上のピット(トラック)
に合わせる(トラッキング)のためのラジアル誤差信号
(RES:Radial Error Signal)
とに分けられる。これらの信号を検出する方法はそれぞ
れいくつかあるが、フォーカス誤差信号を検出する方法
の一例として非点収差法について説明する。
【0007】非点収差法によってフォーカス誤差信号を
検出するためのフォトダイオードとしては、それぞれの
受光領域が異なるように4つに分割されたフォトダイオ
ードが必要である。図10A〜図10Cに非点収差法に
おける受光素子上のビームスポットの様子を示す。図1
0Aは、半導体レーザから出射されたレーザ光の焦点位
置がディスクの表面上に位置している場合である。この
場合、ビームスポットの形状が真円である。また図10
Bおよび10Cは、半導体レーザから出射されたレーザ
光の焦点位置がディスク表面に対して、近い場合と遠い
場合のフォトダイオード上でのビームスポットの様子を
それぞれ示している。これらの場合には、ビームスポッ
トの形状が楕円になる。これは、ある偏光方向の光に対
してのみレンズ効果を及ぼすシリンドリカルレンズを使
用しているためである。図10A〜図10Cに示すよう
な分割された4つのフォトダイオードをそれぞれPD
a、PDb、PDcおよびPDdとし、それぞれから出
力される信号をSa、Sb、ScおよびSdとすると、
フォーカス誤差信号は次式で示すように対角上に配置さ
れた一対のフォトダイオードからの出力信号の和をそれ
ぞれ計算して、それらの差を計算することにより得られ
る。 FES=(Sa+Sd)−(Sb+Sc) この演算結果とフォトダイオード上のビームスポット状
態との対応は以下の通りである。
【0008】図10A:ディスク上に合焦している場
合、FES=0 図10B:ディスク上に対して近い場合、FES>0 図10C:ディスク上に対して遠い場合、FES<0 従って、FESの値が0になるようにフィードバックを
かけることにより、最終的にはビームがディスク上に合
焦する。また、図10Aは、正確なサーボ制御によっ
て、再生信号RFを定常的に読んでいる状態でもある。
よって、再生信号RFは、分割された4つのフォトダイ
オードPDa、PDb、PDcおよびPDdからの出力
信号の和、つまり以下の演算を行うことにより得られ
る。
【0009】RF=Sa+Sb+Sc+Sd 上記のピックアップの使用状態から考えると、光ピック
アップの高速化、高感度化、低ノイズ化などの高性能化
のためには、分割フォトダイオードの分割部にレーザ光
が照射されている状態での高性能化が必要である。しか
し、図9のアノードコモンタイプの分割フォトダイオー
ドにおいて、P型分離拡散層504およびP型分離拡散
層506にて形成された分割部に光が照射されている場
合には応答が低下することになる。その理由を以下に説
明する。
【0010】光ピックアップで使用される780nmあ
るいは650nmの波長のレーザ光が分割部に侵入する
深さ(到達する光強度が入射光強度の1/eとなる深さ
で定義する(eは自然対数))は、それぞれ約9μm、
約3.5μmである。従って、分割部にレーザ光が照射
されている状態では、光キャリアの大部分は、高濃度な
P型埋込分離拡散層504内または、それよりも深いP
型埋込拡散層502で発生することになる。発生した光
キャリアは、図11に示すように高濃度の分離拡散層5
02中を拡散により移動する。ここで分割部は、分離耐
圧を一定値以上確保するために、例えば約2μm以上の
幅を必要とする。その場合、約1μm以上は拡散によっ
て光キャリアが移動する。拡散による光キャリアの移動
は、空乏層内で発生する空乏層電界による移動に比べて
遅い。逆に、分割フォトダイオードの分割部以外の領域
にレーザ光が照射された場合には、発生した光キャリア
の大部分は、空乏層電界によって高速に移動される。従
って、分割フォトダイオードの分割部に光が照射された
場合には、応答速度の遅い信号成分を含むため、分割部
に光が照射されていない場合に比べて応答速度が低下す
るという問題が起こる。
【0011】本発明は、上記の課題を鑑みてなされたも
のであり、その目的は、分割フォトダイオードの分割部
にレーザ光が照射された場合に応答速度が低下しない高
速なフォトダイオードと集積回路とを同一基板上に形成
した回路内蔵受光素子とその製造方法とを提供するもの
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
第1導電型半導体積層構造と、前記第1導電型半導体積
層構造上に形成された第1の第2導電型半導体層と、前
記第1導電型半導体積層構造と第1の第2導電型半導体
層とのPN接合からなる受光素子を複数に分割する分割
部とを含む半導体装置において、前記第1導電型半導体
積層構造は、第1導電型半導体基板と、前記第1導電型
半導体基板上に形成され、前記第1導電型半導体基板よ
り高濃度の第1の第1導電型半導体層と、前記第1の第
1導電型半導体層上に形成され、前記第1の第1導電型
半導体層より低濃度の第2の第1導電型半導体層とを有
し、前記受光素子は、前記第1の第2導電型半導体層表
面より前記第2の第1導電型半導体層まで到達するよう
に形成される第3の第1導電型半導体層に囲まれた領域
に形成されており、前記第3の第1導電型半導体層の下
には、前記第3の第1導電型半導体層の少なくとも一部
と重なり、前記第2の第1導電型半導体層を貫通し、少
なくとも前記第1の第1導電型半導体層まで到達するよ
うに形成される第4の第1導電型半導体層を有し、前記
分割部は、前記第1の第2導電型半導体層表面より前記
第2の第1導電型半導体層まで到達し、前記第1の第1
導電型半導体層まで到達しないように形成される第5
第1導電型半導体層を有する。
【0013】このような構成により、受光素子の分割部
に光が照射された場合、第1の第1導電型半導体層の拡
散プロファイルピークより表面側で発生した光キャリア
を内蔵電界によって加速させることができ、それにより
フォトダイオードの応答速度を高速化することができ
る。さらに、第1の第1導電型半導体層の拡散プロファ
イルピークよりも基板側で発生した光キャリアはポテン
シャルバリアによりブロックされ、それにより深い位置
で発生した応答速度の遅い光キャリアが応答に寄与しな
くなるため、受光素子全体の応答速度は高速化される。
【0014】前記第1の第1導電型半導体層と接する部
分における前記第4の第1導電型半導体層の不純物濃度
が、1×1014cm-3以上であってもよい。
【0015】このような構成により、フォトダイオード
の直列抵抗の値を十分に低減することができ、それによ
りフォトダイオードの応答速度を高速化することができ
る。
【0016】前記第2の第1導電型半導体層表面と接す
る部分における前記第4の第1導電型半導体層の不純物
濃度が、1×1018cm-3以下であってもよい。
【0017】このような構成により、前記第1の第2導
電型半導体層形成を形成する際に半導体装置内にオート
ドーピング層が形成されることはなく、それによりフォ
トダイオードの応答が低下することを防止することがで
きる。
【0018】複数に分割された前記受光素子の周辺に、
少なくとも前記第4の第1導電型半導体層を備えた、前
記受光素子の一方の極性の電極取り出しが複数形成され
ていてもよい。
【0019】このような構成により、直列抵抗の値が高
い場合でも、その同じ抵抗値を有する構造が並列に存在
することにより、全体としての直列抵抗値を低減するこ
とができ、それによりフォトダイオードの応答速度を高
速化することができる。
【0020】前記受光素子が形成されている前記第2の
第1導電型半導体層上に、トランジスタが形成されてい
てもよい。
【0021】このような構成により、光電変換部と、光
電変換された電気信号を処理する処理部とを同一基板上
に集積して形成することができる。
【0022】本発明の半導体装置の製造方法は、請求項
1に記載の半導体装置の製造方法であって、第1導電型
半導体基板上に、前記第1導電型半導体基板より高濃度
の第1の第1導電型半導体層を形成する工程と、前記第
1の第1導電型半導体層上に、前記第1の第1導電型半
導体層より低濃度の第2の第1導電型半導体層を形成す
る工程と、前記第2の第1導電型半導体層上に、第2の
第2導電型埋込半導体層を選択的に形成する工程と、前
記第2の第2導電型埋込半導体層を形成するための熱処
理工程と、前記第2の第1導電型半導体層上に第1の第
2導電型半導体層を形成する工程と、前記第1の第2導
電型半導体層より前記第2の第1導電型半導体層まで到
達するように前記第3の第1導電型半導体層を形成する
工程と、前記第3の第1導電型半導体層の下の少なくと
も一部に前記第4の第1導電型半導体層を形成する工程
と、前記第4の第1導電型半導体層を、前記第2の第1
導電型半導体層を貫通し、少なくとも前記第1の第1導
電型半導体層まで到達するように形成するための熱処理
工程とを含み、前記第2の第2導電型半導体層を形成す
るための熱処理工程と前記第4の第1導電型半導体層を
形成するための熱処理工程とが兼用されており、それに
より上記目的が達成されると同時に製造工程数を削減で
き、且つ製造コストを低減することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態につい
て説明する。
【0024】図1に本発明の半導体装置の実施形態であ
る回路内蔵受光素子100の断面図を示す。本実施形態
の回路内蔵受光素子100は、4つの受光素子に分割さ
れた分割フォトダイオード部110と光電変換された電
気信号を処理するための集積回路部をなすNPNトラン
ジスタ部120とで構成される。図1では、カバー保護
層などは省略している。図2は本実施形態の分割フォト
ダイオード部110の平面図である。ここで、図1内の
分割フォトダイオード部110は、図2のa−a′に沿
った断面を示している。
【0025】本実施形態の回路内蔵受光素子は、図1お
よび図2に示すように、P型半導体基板1(40Ω・c
m)上に、高濃度(低抵抗:0.01Ω・cm)のP型
埋込拡散層2と、極低濃度(高抵抗:1000Ω・c
m)のP型エピタキシャル層3と、N型エピタキシャル
層7(約3Ω・cm)とが順次積層されている。さら
に、P型エピタキシャル層3には、P型エピタキシャル
層3表面からP型埋込拡散層2内部に至るP型分離拡散
層4が設けられている。N型エピタキシャル層7領域に
は、P型分離拡散層4の上にP型埋込拡散層8が形成さ
れている。P型分離拡散層4は、イオンドーピング工程
とその後の熱拡散工程を経て形成されている。P型埋込
拡散層8もイオンドーピング工程とその後の熱拡散工程
を経て形成されている。これらP型分離拡散層4および
P型分離拡散層8により他の領域から分離されて囲まれ
た領域が分割フォトダイオード部110となる。
【0026】分割フォトダイオード部110の内部に
は、上記の素子分離領域と同様にP型埋込拡散層8が形
成され、その下部のP型エピタキシャル層3にはP型分
離拡散層4にて囲まれた領域を4分割するようにP型埋
込拡散層6が設けられている。P型埋込拡散層6は、P
型埋込拡散層2に到達しない深さで形成されている。P
型埋込拡散層6上には、N型エピタキシャル層7内に埋
設されたP型埋込拡散層8が設けられている。これらP
型埋込拡散層8およびP型埋込拡散層6により分割フォ
トダイオード部110が、図2に示すような4つのフォ
トダイオードPDa〜PDdに分割されている。また、
PDeおよびPDfはトラッキングサーボ信号を取得す
るためのフォトダイオードであるが、図1の断面図では
省略している。図2では、分割フォトダイオード部11
0の周囲を規定する素子分離領域(P型分離拡散層4と
N型エピタキシャル層7との積層構造)を参照番号4’
で表し、分割フォトダイオード部110の分割部(P型
分離拡散層4とP型分離拡散層6との積層構造)を参照
番号6’で表している。
【0027】また、P型分離拡散層4とP型埋込拡散層
8との積層領域で囲まれているNPNトランジスタ部1
20では、P型エピタキシャル層3とN型エピタキシャ
ル層7にまたがってN型埋込拡散層5が形成され、N型
エピタキシャル層7の表面部にはN型半導体層であるエ
ミッタ領域12と接続されたエミッタ電極取り出し1
6、P型半導体層であるベース領域10、11と接続さ
れたベース電極取り出し17、N型半導体層であるコレ
クタ補償拡散層9と接続されたコレクタ電極取り出し1
8からなるNPNトランジスタが形成されている。
【0028】このような分割フォトダイオード部110
は、CD−ROMなどの光ピックアップの光検出部に使
用される。
【0029】本実施形態の分割フォトダイオード部11
0では、光の照射される分割部6’においてP型エピタ
キシャル層3までは到達するが、P型埋込拡散層2まで
は到達しないP型分離拡散層6が形成されている。
【0030】図2に示す分割フォトダイオード部110
について説明する。分割された4つのフォトダイオード
PDa〜PDdは、先に説明した非点収差法などでフォ
ーカス誤差信号を読み取っている。このフォトダイオー
ド(PDa〜PDd)に対して、分割部6’が交差する
受光素子の中心付近にレーザ光が照射される。分割フォ
トダイオード部110を分割するために形成されている
P型分離拡散層6は、P型エピタキシャル層3までは到
達するが、P型埋込拡散層2までは到達しないように形
成される。従って、レーザ光が照射されるP型分離拡散
層6の下は極低濃度のままであり、実動作中は空乏化さ
れている。従って、光キャリアは空乏領域で発生し、空
乏層内の電界ドリフトによる高速な移動によりPN接合
に達するため、分割フォトダイオード部110の応答速
度が高速化される。
【0031】本実施形態の分割フォトダイオード部11
0の接合容量は、極低濃度(高抵抗:1000Ω・c
m)のP型エピタキシャル層3とN型エピタキシャル層
7(約3Ω・cm)とのPN接合における容量のことで
ある。P型エピタキシャル層3は、P型半導体基板1
(40Ω・cm)上の高濃度(低抵抗:0.01Ω・c
m)のP型埋込拡散層2上に形成されている。従って、
寄生容量は小さい。
【0032】また、分割フォトダイオード部110が低
抵抗のP型埋込拡散層2とP型分離拡散層4とによって
周囲から分離される構成であるため、分割フォトダイオ
ード部110の直列抵抗も低くなる。
【0033】次に分割フォトダイオード部110と同一
基板上に形成されているNPNトランジスタ120で
は、N型埋込拡散層5の下部が極低濃度のP型エピタキ
シャル層3である。従って、コレクタ−基板間容量が低
減されており、よってバイポーラトランジスタであるN
PNトランジスタ120も応答速度が高速化される。
【0034】また、回路内蔵受光素子100は、P型半
導体基板1と極低濃度であって高抵抗であるP型エピタ
キシャル層3との間に高濃度のP型埋込拡散層2が形成
されており、しかもP型埋込拡散層2が、素子分離部
4’を形成する低抵抗のP型分離拡散層4とつながって
いるため、寄生サイリスタのラッチアップも起こりにく
くなる。しかし、高濃度のP型分離拡散層4を形成して
いないと寄生サイリスタのラッチアップに対する耐性を
低下させる要因となる。
【0035】上記のようにP型分離拡散層4とP型埋込
拡散層2とで形成される直列抵抗を低減し、それにより
分割フォトダイオード部110の周波数特性を向上さ
せ、かつトランジスタの寄生サイリスタのラッチアップ
を防止することができる。ここで、互いに接する拡散層
における、それぞれの界面における濃度が重要である。
その理由を以下に説明する。
【0036】例えば、10倍速DVD−ROM用光ピッ
クアップ向けの分割フォトダイオードを考えると、その
動作のためには少なくとも75MHzの遮断周波数が必
要である。次に、フォトダイオードのサイズを考える
と、10倍速DVD−ROM用光ピックアップ向けで使
用されるサイズは、例えば60×200μm2であり、
このサイズの場合、本発明の分割フォトダイオード部1
10の構造では接合容量が約0.5pFとなる。ここ
で、分割フォトダイオード部110の接合容量、直列抵
抗および遮断周波数は以下の式、 遮断周波数=1/{2π(フォトダイオードの接合容
量)×(フォトダイオードの直列抵抗) のような関係にある。
【0037】上記の式より逆算すると、遮断周波数が7
5MHz以上であるためには、直列抵抗は約4kΩ以下
でなければならない。さらに、カソード側の抵抗などを
考慮すると、P型分離拡散層4とP型埋込拡散層2とで
決まる直列抵抗の値は、約1.5kΩ以下にしなければ
ならない。
【0038】図3Aは、本実施形態の回路内蔵受光素子
100における要部の概略図であり、図3Bは、P型エ
ピタキシャル層3の厚さが薄い場合における、図3Aに
示すb−b’線に沿った素子分離領域のキャリア濃度を
示すグラフである。また、図3Cは、P型エピタキシャ
ル層3の厚さが厚い場合における、図3Aに示すb−
b’線に沿った素子分離領域のキャリア濃度を示すグラ
フである。図3Bおよび3Cに示すように、P型分離拡
散層4とP型埋込拡散層2とは共に拡散プロファイルを
もち、領域:領域:領域での抵抗値の比は、およ
そ1:100:1となるため、得られる直列抵抗の値
は、ほぼ領域の抵抗で決まる。
【0039】次に、領域の抵抗値を求める。領域で
の抵抗値は、P型分離拡散層4の形成の形状によっても
変わるが、例えば2×200μm2(面積に相当)で領
域の深さ(長さに相当)を1μmとすると、 (領域での抵抗)=(比抵抗)×(長さ)/(面積) つまり、(比抵抗)について解くと、 (比抵抗)=(領域での抵抗)×(面積)/(長さ) となる。この式に上記の数値を代入すると、 比抵抗=1500(Ω)×2×200(μm2)/1
(μm)=60(Ω・cm) 以上より、領域での抵抗率は、60(Ω・cm)以下
にする必要がある。抵抗率が60(Ω・cm)の場合の
不純物濃度を求めると、2×1014cm-3となる。これ
は領域での平均的な濃度になるため、拡散プロファイ
ルの最も低い点(図3Bの矢印で示す)での濃度が1×
1014cm-3となるようにすることが必要である。
【0040】一方で、図3Cに示すように、P型エピタ
キシャル層3の膜厚が厚い場合、P型分離拡散層4を形
成するための熱処理工程を行っても、P型エピタキシャ
ル層3を貫通してP型埋込拡散層2に至る領域を有する
程大きな拡散層を得ることができない。従って、P型埋
込拡散層2による拡散プロファイルとP型分離拡散層4
による拡散プロファイルとの間には拡散層が形成されて
いない領域(図3Cにおける平坦部)が存在することに
なる。従って、求める直列抵抗の値は大きくなり、それ
により、分割フォトダイオード部110の応答速度は低
下する。よって、後述するように、P型エピタキシャル
層3について適切な厚さを選択することも重要であるこ
とがわかる。
【0041】上記のようなP型分離拡散層4を形成する
ためには、P型エピタキシャル層3の厚さおよびP型埋
込拡散層2の拡散プロファイルも重要である。P型エピ
タキシャル層3の厚さについては後述する。本構造で
は、直列抵抗を低減するためにP型埋込拡散層2を形成
しているが、このP型埋込拡散層2の役割はそれだけで
はない。
【0042】P型埋込拡散層2の役割としては第1に、
図4Aに示すようにP型埋込拡散層2が拡散プロファイ
ルを持つことを利用して、その不純物の濃度勾配による
内蔵電界によって、P型埋込拡散層2のピークより表面
側で発生した光キャリアを加速させることである。この
内蔵電界は、P型埋込拡散層2の拡散プロファイルが急
峻である程大きく、それゆえ光キャリアを加速させる力
が強い。
【0043】第2の役割としては、図4Bに示すように
P型埋込拡散層2のプロファイルピークより基板側で発
生した光キャリアをP型埋込拡散層2によるポテンシャ
ルバリアでブロックすることである。一般的な波長λ=
780nmのレーザ光を光ピックアップのために使用し
た場合、基板の深いところで発生する光キャリアは少な
くない(例えば、表面から約15μm付近の深さで発生
する光キャリアは、全体の約16%である)。深いとこ
ろで発生した光キャリアは、空乏領域まで拡散で移動し
てくるため応答が遅く、それにより受光素子全体の応答
速度を高速化することが困難になっている。従って、受
光素子の感度が幾分低下するものの、ある深さより深い
ところで発生する光キャリアをP型埋込拡散層2による
ポテンシャルバリアによりブロックすることで再結合さ
せ、応答に寄与しないようにした方が応答速度を向上さ
せるためには有効である。この効果もやはりP型埋込拡
散層2の拡散プロファイルが急峻であるほど大きい。ポ
テンシャルバリアが急峻であるほど、基板側で発生した
光キャリアがこのP型埋込拡散層2を乗り越えにくく、
結果的に再結合することになるからである。
【0044】上記の2つの理由から、P型埋込拡散層2
の拡散プロファイルは急峻でなければならないが、各拡
散層の形成が、キャリア注入工程と熱処理によるキャリ
ア拡散工程とによって行われることに留意すべきであ
る。
【0045】例えば、P型分離拡散層4が低抵抗なP型
埋込拡散層2と接するようにするために熱処理工程を長
く行って拡散を進行させる程、または温度を高くするこ
とにより拡散を進行させる程、P型埋込拡散層2が表面
側および基板側に共に広がることになる。P型埋込拡散
層2が幅広く広がることは、P型埋込拡散層2の拡散プ
ロファイルが横に広がり、かつ濃度が低くなる、即ちポ
テンシャルバリアが低くなることを意味する。従って、
ポテンシャルバリアが急峻であることによる上記2つの
効果は小さくなり、分割フォトダイオード部110の応
答特性の改善効果が少ない。上記の理由から、熱処理工
程を必要最小限に抑えなければならない。また、PN接
合からの空乏層の広がりが、基板側にはい上がったP型
埋込拡散層2により制限され、接合容量が増えることも
応答低下につながる。
【0046】従って、トランジスタなどを形成する熱処
理工程と、P型分離拡散層4を形成する熱処理工程とを
兼用することにより実施される熱処理工程を必要最小限
にすることができ、しかも、工程数の削減による製造コ
ストの低減と、工程の低手番化も可能となる。
【0047】また、確定した熱処理工程でP型分離拡散
層4をより深く形成するためにそのキャリア濃度を上げ
すぎると、後のN型エピタキシャル層7を成長させる工
程において、B(ボロン)のオートドーピングが発生す
る。オートドーピングは、エピタキシャル成長を行うベ
ルジャー内のバックグラウンドとして存在するB(ボロ
ン)およびウェハ内から気相へ飛び出したB(ボロン)
が再度ウェハ内に吸着することにより生じる。オートド
ーピングが発生することは、高速な分割フォトダイオー
ド部110を形成する上で致命的な問題となる。これを
図5A〜図5Cを用いて以下に説明する。
【0048】図5Aに示すように、N型エピタキシャル
層7を成長させる際に、B(ボロン)のオートドーピン
グが発生することにより、N型エピタキシャル層7とP
型エピタキシャル層3との界面近傍にP型オートドーピ
ング層25が形成される。各層の拡散プロファイルは図
5Bに示す通りである。本構成では、接合容量を低減す
るためにP型エピタキシャル層3を低濃度にしているこ
とから、このP型オートドーピング層25はP型エピタ
キシャル層3より高濃度となる。その場合、N型エピタ
キシャル層7からP型エピタキシャル層3への空乏層の
広がりがオートドーピング層25により制限されること
により、N型エピタキシャル層7とP型エピタキシャル
層3との間の接合容量を十分に低減できない。また図5
Cに示すように、P型エピタキシャル層3内で発生した
光キャリアにとって、このオートドーピング層25はポ
テンシャルバリアとなる。従って、光キャアリアの移動
を不必要に妨げる結果となり、それにより分割フォトダ
イオード部110の応答が低下してしまう。
【0049】本実施形態では、オートドーピング層25
が空乏層の広がりを制限しないようにするために、P型
分離拡散層4の濃度をある濃度以下にしている。例え
ば、1.5Vの逆電圧を印加した場合に、分割フォトダ
イオード部110の接合容量が増えないようにするに
は、オートドーピング層25のピーク濃度を1×1014
cm-3以下にする必要がある。ここで、P型分離拡散層
4の表面濃度を1×1018 cm-3以下にしていれば、B
(ボロン)を含むP型分離拡散層4の面積がウェハ全体
の約10%以下であること、およびウェハ内のB(ボロ
ン)の内、気相へ飛び出すのもはごく一部であり、さら
に再度ウェハに吸着するのはそのごく一部であるという
理由から、ウェハ内のB(ボロン)によるオートドーピ
ングの影響については問題とならない。
【0050】以上のことから、分割フォトダイオード部
110の応答特性を向上させるためのP型分離拡散層4
を形成する熱処理条件およびP型分離拡散層4の不純物
濃度の上限値が決まる。この熱処理条件および不純物濃
度の下で形成されたP型分離拡散層4の拡散プロファイ
ルを求めることができることから、P型分離拡散層4が
P型エピタキシャル層3を貫通し、かつP型埋込拡散層
2と十分な濃度(1×1014cm-3)で接するようにP
型エピタキシャル層3の厚さを選べばよい。
【0051】次に、直列抵抗の値およびオートドーピン
グの影響を考慮した本発明の実施形態に基づいた、図1
の構造の回路内蔵受光素子を製造する方法を図6A〜図
6Cを用いて説明する。
【0052】まずCZ法で形成した比抵抗30〜50Ω
・cmのP型半導体基板1上に、高濃度のB(ボロン)
を塗布し、熱処理することによりピーク濃度を1×10
18cm-3とした高濃度P型埋込拡散層2を形成する。さ
らにその上に抵抗率が10〜1000Ω・cmの高抵抗
(低濃度)P型エピタキシャル層3を形成する(図6A
を参照)。
【0053】次に素子分離領域や少なくとも集積回路部
分の寄生サイリスタのラッチアップを防止するために必
要とされる領域にB(ボロン)3×1014ions/c
2 を65keVでイオン注入する。この後、NPNト
ランジスタの埋込コレクタ領域にSb(アンチモン)を
塗布し、1200℃で熱処理を行う。この熱処理工程は
N型埋込拡散層5を形成するための熱処理工程と先に注
入したB(ボロン)によるP型分離拡散層4の熱処理形
成工程を兼ねている。ここで、P型エピタキシャル層3
の厚さは、P型分離拡散層4がP型埋込拡散層2まで到
達するような厚さに設定する。これにより、P型埋込拡
散層2の拡散プロファイルを急峻にすることで、P型分
離拡散層4とP型埋込拡散層2とで決まる分割フォトダ
イオード部110の直列抵抗を低減でき、応答速度を高
速化できる。さらに工程数の削減、高温の熱処理の時間
の短縮、および工程の低手番化を達成することができ
る。(図6B参照)。
【0054】次に分割フォトダイオード部110の分割
領域6’および通常の素子分離領域4’(図2を参照)
に、B(ボロン)1.8×1014ions/cm2を6
5keVでイオン注入した後、N型エピタキシャル層7
を、3.0Ω・cm−3.0μm成長させる。その後、
熱処理を行うことにより、P型分離拡散層6を形成す
る。これらの熱処理は、P型分離拡散層4、N型埋込拡
散層5を形成するための熱処理と比較して、低い温度お
よび短い時間で行われる。従って、P型分離拡散層6は
P型分離拡散層4より浅くまでしか広がらない(図6C
参照)。ここで、P型エピタキシャル層3の厚さは、P
型分離拡散層4はP型エピタキシャル層3を貫通する
が、P型分離拡散層6はP型エピタキシャル層3を貫通
することがないような厚さに形成する。本発明の実施形
態では、P型エピタキシャル層3の厚さを15μmに設
定している。
【0055】次にN型エピタキシャル層7の表面からB
(ボロン)のイオン注入を行う。その後、アニールによ
りP型分離拡散層8を形成し、トランジスタの各領域
(NPNトランジスタコレクタ補償拡散層9、内部ベー
ス拡散層10、外部ベース拡散層11およびエミッタ拡
散層12)を形成した後、分割フォトダイオード部11
0のカソード抵抗を低減するための、N型拡散層13
(VPNPベース拡散層(図示せず)と兼用)を形成す
る。最後に、各部のコンタクト、メタル(AlSi)配
線およびカバー保護層(図示せず)を形成する。
【0056】以上の方法により、図1に示す回路内蔵受
光素子100が得られる。
【0057】さらに、接合容量を増やすことなく、直列
抵抗の値を低減するための方法として、図7に示すよう
にアノード電極取り出し15を複数形成することが有効
である。ここでアノード電極取り出し15は、高濃度P
型埋込拡散層2まで到達するように形成されたP型分離
拡散層4およびP型埋込拡散層8を含む素子分離部4’
上に形成されている。これにより、個々のP型分離拡散
層4とP型埋込拡散層2が互いに接する濃度が十分に高
くなく、個々の素子分離構造による直列抵抗の値が高い
場合でも、同じ抵抗値を有する素子分離構造4’(P型
分離拡散層4およびP型埋込拡散層8)が並列に複数存
在することにより、全体としての直列抵抗の値を下げる
ことができる。この並列に並んだ素子分離構造4’の上
面図は図8のようになり、矩形の分割フォトダイオード
部110の周囲を取り囲む素子分離領域4’と平行に素
子分離領域4’が形成されていることがわかる。例え
ば、図8に示すように、分割フォトダイオード部110
を取り囲む素子分離構造4’を部分的に取り囲む直線状
の素子分離部を形成されている。また、各アノード電極
取り出しは、AlSiなどの導電性材料で接続配線され
ている方が望ましい。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、光の照射される分割フ
ォトダイオードの分割部と光の照射されない素子分離部
の拡散構造を別々に形成することにより、光が照射され
る分割部での応答低下が生じることなく、寄生抵抗およ
び寄生容量を低減した高速な分割フォトダイオードが得
られる。また、同一基板上に形成されるトランジスタの
寄生容量を低減して高速化すると同時に、少なくともト
ランジスタの素子分離にフォトダイオードの寄生抵抗を
低減するためのアノード電極取り出し部と同一の拡散構
造を形成しているため、寄生サイリスタのラッチアップ
を防止することができる。また、分割フォトダイオード
の周辺に抵抗の低いアノード電極取り出しを複数形成し
ており、よりフォトダイオードの寄生抵抗を低減し、さ
らに高速化することができる。必要な熱処理は、従来か
らのトランジスタ形成条件のものと兼用しており、製造
コストが上昇することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における受光素子および集積
回路を含む回路内蔵受光素子の断面図である。
【図2】本発明の実施形態における分割フォトダイオー
ドの平面図である。
【図3A】本発明の実施形態における分割フォトダイオ
ードの、図2のa−a’線に沿った断面図である。
【図3B】エピタキシャル層の厚さが薄い場合の、図3
Aのb−b’線に沿った拡散層の拡散プロファイルを示
すグラフである。
【図3C】エピタキシャル層の厚さが厚い場合の、図3
Aのb−b’線に沿った拡散層の拡散プロファイルを示
す図である。
【図4A】拡散層の内蔵電界の作用による本発明の受光
素子における応答速度の向上を説明する図である。
【図4B】拡散層のポテンシャルバリアの作用による本
発明の受光素子の動作を説明する図である。
【図5A】オートドーピング層の形成を説明する図であ
る。
【図5B】図5Aのc−c’線に沿った受光素子の拡散
プロファイルを示すグラフである。
【図5C】図5Aのc−c’線に沿った受光素子におけ
るオートドーピング層の拡散プロファイルを示すグラフ
である。
【図6A】本発明の実施形態における回路内蔵受光素子
の製造方法を示す図である。
【図6B】本発明の実施形態における回路内蔵受光素子
の製造方法を示す図である。
【図6C】本発明の実施形態における回路内蔵受光素子
の製造方法を示す図である。
【図7】本発明の実施形態における分割フォトダイオー
ドの断面図である。
【図8】本発明の実施形態における分割フォトダイオー
ドの平面図である。
【図9】従来の回路内蔵受光素子の断面図である。
【図10A】非点収差法における分割フォトダイオード
とビームスポットとの位置関係を示す図である。
【図10B】非点収差法における分割フォトダイオード
とビームスポットとの位置関係を示す図である。
【図10C】非点収差法における分割フォトダイオード
とビームスポットとの位置関係を示す図である。
【図11】従来の受光素子にレーザ光を照射した場合に
発生する光キャリアの移動を示す図である。
【符号の説明】
1 P型半導体基板 2 P型埋込拡散層 3 P型エピタキシャル層 4 P型分離拡散層 5 N型埋込拡散層 6 P型分離拡散層 7 N型エピタキシャル層 8 P型埋込拡散層 9 コレクタ補償拡散層 10 内部ベース領域 11 外部ベース領域 12 エミッタ領域 13 N型拡散層 14 カソード電極取り出し 15 アノード電極取り出し 16 エミッタ電極取り出し 17 ベース電極取り出し 18 コレクタ電極取り出し
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大久保 勇 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 細川 誠 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−284753(JP,A) 特開 平9−219534(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/14 H01L 31/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型半導体積層構造と、前記第1
    導電型半導体積層構造上に形成された第1の第2導電型
    半導体層と、前記第1導電型半導体積層構造と第1の第
    2導電型半導体層とのPN接合からなる受光素子を複数
    に分割する分割部とを含む半導体装置において、 前記第1導電型半導体積層構造は、 第1導電型半導体基板と、 前記第1導電型半導体基板上に形成され、前記第1導電
    型半導体基板より高濃度の第1の第1導電型半導体層
    と、 前記第1の第1導電型半導体層上に形成され、前記第1
    の第1導電型半導体層より低濃度の第2の第1導電型半
    導体層とを有し、 前記受光素子は、 前記第1の第2導電型半導体層表面より前記第2の第1
    導電型半導体層まで到達するように形成される第3の第
    1導電型半導体層に囲まれた領域に形成されており、 前記第3の第1導電型半導体層の下には、前記第3の第
    1導電型半導体層の少なくとも一部と重なり、前記第2
    の第1導電型半導体層を貫通し、少なくとも前記第1の
    第1導電型半導体層まで到達するように形成される第4
    の第1導電型半導体層を有し、 前記分割部は、 前記第1の第2導電型半導体層表面より前記第2の第1
    導電型半導体層まで到達するように形成される前記第3
    の第1導電型半導体層と、を有することを特徴とする半
    導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の第1導電型半導体層と接する
    部分における前記第4の第1導電型半導体層の不純物濃
    度が、1×1014cm-3以上であることを特徴とする請
    求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の第1導電型半導体層表面と接
    する部分における前記第4の第1導電型半導体層の不純
    濃度が、1×1018cm-3以下であることを特徴とす
    る請求項1に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 複数に分割された前記受光素子の周辺
    に、少なくとも前記第4の第1導電型半導体層を備え
    た、前記受光素子の一方の極性の電極取り出しが複数形
    成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の受光
    素子が形成されている前記第2の第1導電型半導体層上
    に、トランジスタが形成されていることを特徴とする半
    導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の半導体装置の製造方法
    であって、 第1導電型半導体基板上に、前記第1導電型半導体基板
    より高濃度の第1の第1導電型半導体層を形成する工程
    と、 前記第1の第1導電型半導体層上に、前記第1の第1導
    電型半導体層より低濃度の第2の第1導電型半導体層を
    形成する工程と、 前記第2の第1導電型半導体層上に、第2の第2導電型
    埋込半導体層を選択的に形成する工程と、 前記第2の第2導電型埋込半導体層を形成するための熱
    処理工程と、 前記第2の第1導電型半導体層上に第1の第2導電型半
    導体層を形成する工程と、 前記第1の第2導電型半導体層より前記第2の第1導電
    型半導体層まで到達するように前記第3の第1導電型半
    導体層を形成する工程と、 前記第3の第1導電型半導体層の下の少なくとも一部に
    前記第4の第1導電型半導体層を形成する工程と、 前記第4の第1導電型半導体層を、前記第2の第1導電
    型半導体層を貫通し、少なくとも前記第1の第1導電型
    半導体層まで到達するように形成するための熱処理工程
    とを含み、 前記第2の第2導電型半導体層を形成するための熱処理
    工程と前記第4の第1導電型半導体層を形成するための
    熱処理工程とが兼用されていることを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
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