JP2000200894A - 回路内蔵型受光素子 - Google Patents

回路内蔵型受光素子

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JP2000200894A JP10374824A JP37482498A JP2000200894A JP 2000200894 A JP2000200894 A JP 2000200894A JP 10374824 A JP10374824 A JP 10374824A JP 37482498 A JP37482498 A JP 37482498A JP 2000200894 A JP2000200894 A JP 2000200894A
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貴博 瀧本
Mutsumi Oka
睦 岡
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 接合容量の低減と直列抵抗の低減とを同時に
実現し、且つ十分に高速な応答速度を有するフォトダイ
オード部を有する回路内蔵型受光素子を提供する。 【解決手段】 半導体基板の該表面から遠ざかる方向に
向けて不純物濃度が次第に減少する第1の部分と、該第
1の部分の上方における第1の領域に位置する、深さ方
向に均一な不純物濃度分布を有する第2の部分と、を含
む第1半導体結晶成長層と、該第1半導体結晶成長層の
該第1の部分の上方であって、該第1の領域を除いた第
2の領域に位置する、第1導電型の埋め込み拡散層と、
該第1半導体結晶成長層及び該埋め込み拡散層の表面に
形成された、第2導電型の第2半導体結晶成長層と、該
第2半導体結晶成長層を受光素子形成部に相当する領域
と信号処理回路形成部に相当する領域とに分離するよう
に形成された、第1導電型の分離拡散領域と、を備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、光電変換信号を処
理する回路を内蔵した回路内蔵型受光素子に関し、より
具体的には、入射光に基づいて上記の光電変換信号を発
生するフォトダイオードにおける、信号処理時の応答速
度の改善を可能にする構造に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置は、近年、動画などの多
量のデータを高速で取り扱うようになってきている。例
えば、DVD−ROM装置では、データの読み出し速度
の高速化(等速から倍速へ、など)が急速に進展してき
ており、今後は12倍速、更にはそれ以上の高速化が求
められるものと考えられる。ここで、DVDを利用した
光ディスク装置(例えばDVD−ROM装置)では、信
号の読み出しのために、受光素子とその受光素子によっ
て発生した光電変換信号の処理のための信号処理回路と
を同一チップ上に集積させた光ピックアップチップが、
一般に使用されている。従って、DVD−ROM装置の
動作の高速化を実現するためには、そのような光ピック
アップ(より一般的には、回路内蔵型受光素子)に含ま
れる受光素子の動作の高速化が、強く求められている。
【0003】従来より、光ピックアップに含まれる受光
素子では、N型エピタキシャル層とP型基板との間のP
N接合、或いはN型エピタキシャル層とP型拡散層との
間のPN接合が、使用されてきている。しかし、前者の
N型エピタキシャル層とP型基板との間のPN接合で
は、基板内で発生した光キャリアが拡散によって移動す
るので、応答速度が遅くなる。一方、後者のN型エピタ
キシャル層とP型拡散層との間のPN接合では、N型エ
ピタキシャル層における不純物濃度に応じて接合容量が
大きくなって、応答速度が遅くなるという問題点が存在
している。更に、後者のPN接合をDVD装置に適用す
ると、DVD装置で再生光として使用される波長650
nmのレーザ光の多くの部分が基板内にまで到達してし
まうことから、動作感度の低下が生じる。
【0004】このように、従来の回路内蔵型受光素子
は、回路を内蔵していない単体のpinフォトダイオー
ドに比較して、動作特性が劣る傾向にある。
【0005】以上のような問題点を解決する目的で、こ
れまでに幾つかの構成が提案されてきている。
【0006】図1には、特開昭61−154063号公
報に開示されている構成を示している。
【0007】この構成では、P+−基板141の表面
に、P型高不純物濃度層(オートドープ層)142a及
びP型低不純物濃度層142bを含むP型エピタキシャ
ル層142を形成する。P型エピタキシャル層142に
おけるP型高不純物濃度層142aは、エピタキシャル
成長時に、基板141から不純物の上方拡散(オートド
ープ)が生じた領域に相当する。
【0008】P型エピタキシャル層142の上には、N
型エピタキシャル層143が形成されている。N型エピ
タキシャル層143には、その表面から下地のP型エピ
タキシャル層142に達する、不純物濃度が高いP+
離拡散領域144が形成されており、これによってN型
エピタキシャル層143が幾つかの領域に分離されてい
る。
【0009】この分離されているN型エピタキシャル層
143の領域のうちのあるものは、受光素子部180を
形成しており、具体的には、分離されたN型エピタキシ
ャル層143とその下のP型エピタキシャル層142と
で形成されるPN接合によって、フォトダイオード18
0が形成される。一方、N型エピタキシャル層143に
おける隣接する領域は信号処理回路部190であって、
具体的には、図示されている例では、コレクタ抵抗を下
げるための埋め込み領域145、ベース領域147、及
びエミッタ領域148によってNPNトランジスタ19
0が構成されている。これらのフォトダイオード部18
0及び信号処理回路部190は、先述の分離拡散領域1
44によって電気的に分離されている。
【0010】これらの構成の上面には、酸化物層149
が形成されている。そして、受光素子(フォトダイオー
ド)180のコンタクト領域145には、酸化物層14
9に設けられたコンタクトホールを介して電極配線層1
50aが接続されており、一方、信号処理回路素子(N
PNトランジスタ)190には、同様にコンタクトホー
ルを介して電極配線層150b及び150cが接続され
ている。また、分離拡散領域144にも、電極及び配線
150bが接続されている。
【0011】この構成において、高不純物濃度を有する
基板141の上に、それより低不純物濃度のエピタキシ
ャル層142を形成することで、フォトダイオードを構
成するP型半導体側の空乏層(一点鎖線で示された領
域)を低不純物濃度エピタキシャル層142の内部に大
きく広げて、フォトダイオード180の接合容量を低減
している。同時に、この空乏層の拡がりによって、深い
ところで発生した光キャリアが、十分に光電流に寄与す
るようになっている。
【0012】また、この構成に含まれるP型高不純物濃
度層(オートドープ層)142aは、基板141から上
方に向かって不純物濃度が次第に低下する濃度勾配を有
している。これに基づくポテンシャル勾配によって内部
電界が発生して、P型エピタキシャル層142の深部で
発生した光キャリアの高速での移動を可能にしている。
【0013】次に、図2には、特開平4−271172
号公報に開示されている構成を示している。
【0014】この構成では、P型基板223の上にノン
ドープの第1エピタキシャル層224を形成し、更に、
信号処理回路素子(NPNトランジスタ)290の形成
箇所には、P型ウェル領域226を形成する。第1エピ
タキシャル層224の上には、N型の第2エピタキシャ
ル層225を形成する。フォトダイオード部280にお
けるN型第2エピタキシャル層225の表面近傍には、
+拡散領域230を形成する。一方、信号処理回路素
子部290におけるN型第2エピタキシャル層225に
は、その表面近傍にNPNトランジスタを構成する各領
域235、236、及び237が形成され、その下方に
はN+拡散領域234が形成されている。信号処理回路
素子部290とフォトダイオード部280とは、2つの
領域228及び229からなる分離拡散領域227によ
って、電気的に分離されている。
【0015】これらの構成の上面には、酸化物層231
が形成されている。そして、受光素子(フォトダイオー
ド)280には、酸化物層231に設けられたコンタク
トホールを介して電極配線層232及び233が接続さ
れており、一方、信号処理回路素子(NPNトランジス
タ)290には、同様にコンタクトホールを介して電極
配線層238が接続されている。
【0016】この構成では、比抵抗が約40Ωcm〜約
60Ωcmである基板223を使用して、基板223か
らその上の第1エピタキシャル層224へのオートドー
プを抑制している。また、第1エピタキシャル層224
としてノンドープの半導体結晶層を使用することで、フ
ォトダイオード部280に形成される空乏層を、基板側
に大きく広げることが可能になっている。更に、P型ウ
ェル領域226を形成することによって、分離拡散領域
227(228及び229)並びにP型ウェル領域22
6というP型領域によってNPNトランジスタを取り囲
んで、寄生効果の低減が可能になる。
【0017】一方、図3には、特開平1−205564
号公報に開示されている構成を示している。
【0018】この構成では、P+−基板310の表面
に、P型オートドープ層321とP-型低不純物濃度層
322とを含むP型エピタキシャル層320を形成す
る。P型エピタキシャル層320におけるP型オートド
ープ層321は、エピタキシャル成長時に、基板310
から不純物の上方拡散(オートドープ)によって形成さ
れる。
【0019】P型エピタキシャル層320の上には、N
型エピタキシャル層330が形成されている。N型エピ
タキシャル層330には、その表面からこの層330を
貫通し、更に下地のP型エピタキシャル層320のオー
トドープ層321に達する、不純物濃度が高いP+分離
拡散領域340が形成されており、これによってN型エ
ピタキシャル層330が幾つかの領域に分離されてい
る。
【0020】N型エピタキシャル層330におけるこの
分離されている領域のあるものは、受光素子部380を
形成しており、具体的には、分離されたN型エピタキシ
ャル層330とその下のP型エピタキシャル層320と
で形成されるPN接合によって、フォトダイオード38
0が形成される。また、この受光素子部380における
N型エピタキシャル層330の表面近傍には、受光面電
極として機能するN+型拡散層334が、比較的広い面
積に形成されている。一方、受光素子部380に隣接す
るN型エピタキシャル層330の他の領域は信号処理回
路部390であって、具体的には、図示されている例で
は、コレクタ抵抗を下げるための埋め込み層323、P
型拡散層331、及びN+型拡散層333によってNP
Nトランジスタ390が構成されている。これらのフォ
トダイオード部380及び信号処理回路部390は、先
述の分離拡散領域340によって電気的に分離されてい
る。
【0021】更に、これらの構成の上面には、絶縁膜3
35が形成されており、この絶縁膜335に形成された
コンタクトホールを介して、電極及び配線336及び3
37が、フォトダイオード部380及び信号処理回路部
390の所定の箇所に電気的にコンタクトしている。
【0022】上記のような図3の構成では、フォトダイ
オード部380とその周辺に形成された信号処理回路部
390とは、深く形成された分離拡散領域340によっ
て、お互いに電気的に分離されている。この結果、フォ
トダイオード部380に形成される空乏層は、隣接する
他のフォトダイオード部や信号処理回路部に広がること
なく、基板側に大きく(すなわちP型エピタキシャル層
320におけるオートドープ層321の内部にまで)広
がることが可能になる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】一般に、フォトダイオ
ードの応答特性は、PN接合部に形成される接合容量、
並びにフォトダイオードを構成する各部分の抵抗成分に
よって決定される直列抵抗に、依存する。
【0024】このうちの接合容量は、基本的に基板の不
純物濃度によって決まる。一般には、不純物濃度が低い
高比抵抗基板を使用することによって、接合容量を改善
することができる。前述した図1〜図3に示す従来技術
の構造では、基板の上に形成されるP型エピタキシャル
層の不純物濃度を低く抑える或いはノンドープにして、
その抵抗を高くすることによって、接合容量の改善が実
現されている。
【0025】しかし、図1及び図2に示す構成では、上
記によって接合容量は改善されるものの、直列抵抗の十
分な改善が実現されていない。この点を、以下に説明す
る。
【0026】一般に、フォトダイオードの直列抵抗は、
以下のような成分から構成されると考えられる(R1〜
R7については、図11(a)及び(b)を参照): R1:分離拡散領域の抵抗 R2:分離拡散領域の下に存在する埋め込み拡散層の抵
抗 R3:分離拡散領域の下に存在する高比抵抗エピタキシ
ャル層の抵抗 R4:分離拡散領域の下に存在するオートドープ層の抵
抗 R5:基板抵抗 R6:フォトダイオード部の下に存在するオートドープ
層の抵抗 R7:フォトダイオード部の下に存在する高比抵抗エピ
タキシャル層の抵抗。
【0027】そこで、先述の各従来技術の構成につい
て、フォトダイオード部の直列抵抗について考察する
と、何れの構成でも、分離拡散領域の不純物濃度が高い
ために、その抵抗R1は低くなる。また、基板に関して
も、その不純物濃度が高いために基板抵抗R5は低い。
加えて、基板からの不純物の拡散によって形成されるオ
ートドープ層においても、その抵抗R4及びR6は、直
列抵抗に顕著な影響を及ぼさない。更に、埋め込み拡散
層の抵抗R2は、その構成から判断して、存在しないか
(図1及び図3の場合)、或いはフォトダイオードの直
列抵抗にはほとんど寄与していない(図2の場合)。
【0028】しかし、図1の構成では、分離拡散領域1
44の下に存在する高比抵抗エピタキシャル層142b
の不純物濃度が低く、その抵抗R3が高くなる。更に、
この分離拡散領域144の下に位置する高比抵抗エピタ
キシャル層142bの部分が、その不純物濃度の低さに
起因して、フォトダイオードに印加されるバイアス電圧
の影響で空乏化すると、抵抗R3が更に高抵抗化され
る。この点は図2に示す構造においても同様であり、分
離拡散領域227の下に存在するノンドープエピタキシ
ャル層224の抵抗R3が、やはり高くなる。
【0029】以上の点より、図1及び図2に示す従来技
術の構造では、フォトダイオードの接合容量は低減され
るものの、N型エピタキシャル層の下に位置する低濃度
或いはノンドープのP型エピタキシャル層の高抵抗成分
に起因して、直列抵抗が高い。その結果として、フォト
ダイオードの応答速度が遅くなる。
【0030】これに対して、図3に示す構成では、高不
純物濃度基板310を使用して基板抵抗R5を低減して
いるとともに、分離拡散領域340を、高い不純物濃度
を有するオートドープ層321に達するように深く形成
しているので、上述した抵抗R3の成分が存在しない。
更に、フォトダイオード部の下における抵抗成分R7
も、空乏層をオートドープ層にまで広げることによっ
て、同様に無くすことができる。この結果、上述した高
直列抵抗という問題を克服して、応答速度の改善が図ら
れている。
【0031】しかし、図3の構成のように分離拡散領域
340を深い位置まで形成しようとすると、実際には、
そのための拡散工程において不純物が深さ方向だけでは
なく横方向へも拡散するので、分離拡散領域340の深
さだけではなく幅も広がることになる。このように分離
拡散領域340のサイズが横方向に大きくなると、必然
的に、形成される素子の全体サイズが大きくなる。これ
は、素子サイズの小型化に対する最近の強い要求を考慮
すると、好ましいことではない。
【0032】また、分離拡散領域が深く形成されると、
図4(b)に模式的に示しているように、分離拡散領域
の下で発生した光キャリアの移動距離が、分離拡散領域
が浅い図4(a)の場合に比べて、必然的に長くなる。
この結果として、フォトダイオードの応答速度が遅くな
ることになる。このような深い分離拡散領域の形成に起
因する問題点は、例えば特開平8−32100号公報に
説明されているように、特に分割フォトダイオードに適
用した場合に顕著になる。
【0033】このように、従来技術においては、フォト
ダイオードの接合容量の低減と直列抵抗の低減とを同時
に実現し、且つ十分に高速なフォトダイオードの応答速
度を実現することができる構造が、達成されていない。
【0034】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたものであって、その目的は、接合容量の低減と
直列抵抗の低減とを同時に実現し、且つ十分に高速な応
答速度を有するフォトダイオード部を有する回路内蔵型
受光素子を提供することである。
【0035】
【課題を解決するための手段】本発明の回路内蔵型受光
素子は、第1導電型の半導体基板と、該半導体基板の表
面の上に形成された第1導電型の第1半導体結晶成長層
であって、該半導体基板の該表面から遠ざかる方向に向
けて不純物濃度が次第に減少する第1の部分と、該第1
の部分の上方における第1の領域に位置する、深さ方向
に均一な不純物濃度分布を有する第2の部分と、を含む
第1半導体結晶成長層と、該第1半導体結晶成長層の該
第1の部分の上方であって、該第1の領域を除いた第2
の領域に位置する、第1導電型の埋め込み拡散層と、該
第1半導体結晶成長層及び該埋め込み拡散層の表面に形
成された、第2導電型の第2半導体結晶成長層と、該第
2半導体結晶成長層を受光素子形成部に相当する領域と
信号処理回路形成部に相当する領域とに分離するように
形成された、第1導電型の分離拡散領域と、を備え、該
第1の領域は、該受光素子形成部に位置しており、該信
号処理回路形成部では、該埋め込み拡散層が、該第1半
導体結晶成長層の該第1の部分に接していて、そのこと
によって、上記の目的が達成される。
【0036】ある実施形態では、前記半導体基板の不純
物濃度が約1×1016atoms/cm3以下である。
【0037】例えば、前記埋め込み拡散層と前記第1半
導体結晶成長層の前記第1の部分との間の接触界面にお
ける不純物濃度が、約1×1013atoms/cm3
上である。
【0038】ある実施形態では、前記半導体基板と前記
第1半導体結晶成長層との間に形成された、第1導電型
の不純物層を更に備えている。
【0039】好ましくは、前記第1導電型の第1半導体
結晶成長層は、前記受光素子形成部に形成される前記第
2導電型の第2半導体結晶成長層と該第1導電型の第1
半導体結晶成長層とを含む受光素子において、バイアス
印加時に該第1半導体結晶成長層に拡がる空乏層が該第
1半導体結晶成長層の前記第1の部分に達するように、
その不純物濃度及び厚さが調整されている。
【0040】ある実施形態では、前記半導体基板の裏面
に形成された電極を更に備えていて、該電極は、前記受
光素子形成部に形成される受光素子のアノード端子に接
続されている。
【0041】前記第1半導体結晶成長層の第1の部分
は、前記半導体基板からの不純物のオートドープによっ
て形成されたオートドープ層であり得る。
【0042】前記受光素子形成部が複数の領域に分割さ
れて、分割フォトダイオードが形成されていてもよい。
【0043】上記のような特徴を有する本発明によれ
ば、N型エピタキシャル層(第2半導体結晶成長層)と
P型エピタキシャル層(第1半導体結晶成長層)との間
のPN接合を利用して形成されるフォトダイオード部
(受光素子形成部)に隣接して信号処理回路形成部が設
けられている回路内蔵型受光素子において、信号処理回
路形成部のN型エピタキシャル層の表面からP型エピタ
キシャル層の内部に向かって形成される埋め込み拡散層
を、P型エピタキシャル層の中のオートドープ層(第1
の部分)に接触するように形成する。この結果、埋め込
み拡散層とオートドープ層との間にはP型高比抵抗層
(すなわち、P型エピタキシャル層(第1半導体結晶成
長層)の中の、均一な不純物濃度分布を有する第2の部
分)が存在しなくなるので、形成されるフォトダイオー
ドの直列抵抗を低減させることが可能になる。ここで、
埋め込み拡散層とオートドープ層とが接触する位置での
不純物濃度値を、フォトダイオードに要求される応答速
度特性(例えばカットオフ周波数)の値から計算される
濃度値以上(例えば約1×1013atoms/cm3
上)に設定すれば、所望の仕様を満足する素子を得るこ
とが可能になる。
【0044】更に、基板の不純物濃度を、N型エピタキ
シャル層の形成プロセスにて発生する基板からP型エピ
タキシャル層への不純物のオートドープの影響が無視し
得る程度に抑制されるような濃度(例えば約1×1016
atoms/cm3以下)に設定することによって、P
N接合界面の近傍におけるオートドープ層の形成を抑制
できる。これによって、オートドープ層がPN接合界面
の近傍に存在する場合に問題になる、フォトダイオード
部に形成される空乏層の広がりの制限、及びPN接合界
面における電子に対するポテンシャルバリアの形成を抑
制して、フォトダイオードの応答速度の劣化を防ぐこと
ができる。
【0045】更に、基板とP型エピタキシャル層との間
に、ボロンなどのP型不純物を高濃度で導入してP型高
濃度不純物層を形成すれば、基板の比抵抗のばらつきに
起因するオートドープ層の比抵抗(不純物濃度)の局部
的なばらつきの発生が抑制され、フォトダイオードの動
作特性にばらつきが生じる可能性が抑制される。この場
合には更に、基板自体の不純物濃度を、フォトダイオー
ドの直列抵抗の低減を目的として高くする(すなわち基
板抵抗を下げる)必要がないので、低い不純物濃度を有
する基板を使用することが可能になる。この結果、オー
トドープの影響を抑制すると共に、基板内のより深い位
置で発生したキャリアをP型高濃度不純物層の形成に伴
うポテンシャルバリアによってカットできるので、フォ
トダイオードの応答特性が更に改善される。
【0046】なお、P型高比抵抗エピタキシャル層の厚
さ及び比抵抗を、フォトダイオード部に形成される空乏
層がオートドープ層に接触するように設定すれば、フォ
トダイオード部における接合容量が改善される。更に、
基板の裏面にもアノード電極を形成して、基板表面の分
離拡散領域の上に形成したアノード電極に電気的に接続
すれば、基板表面のみにアノード電極が形成される場合
に比べて、図11(a)に示すR1(分離拡散領域の抵
抗)、R2(分離拡散領域の下に存在する埋め込み拡散
層の抵抗)、及びR4(分離拡散領域の下に存在するオ
ートドープ層の抵抗)の各抵抗成分を、低減させること
ができる。
【0047】
【発明の実施の形態】本発明の具体的な実施形態の説明
に先立って、まず、本発明に至る過程で本願発明者らに
よって行われた検討結果を、以下に説明する。
【0048】先に図3を参照して説明した従来技術の構
成では、比較的高い不純物濃度(具体的には1×1019
atoms/cm3程度)を有する基板310を使用し
ていることから、N型エピタキシャル層330を形成す
るときに、基板310の表面に設けられているP型エピ
タキシャル層320の表面(N型エピタキシャル層33
0とP型エピタキシャル層320との間)に、基板31
0の不純物が気相に外方拡散してエピタキシャル成長時
に取り込まれることによって、不純物がオートドープさ
れる。このようにして形成されるオートドープ層の不純
物濃度は、一般に基板310の不純物濃度の10-3程度
であり、図3の例では、基板310の不純物濃度が約1
×1019atoms/cm3であるので、P型エピタキ
シャル層320の表面には、約1×1016atoms/
cm3の不純物濃度を有するオートドープ層が形成され
ることになる。フォトダイオードのPN接合を形成する
P型エピタキシャル層320のPN接合近傍の不純物濃
度は、接合容量の低減のためには約1×1013atom
s/cm3の〜約1×1014atoms/cm3程度であ
ることが好ましいが、上記のような高い不純物濃度を有
するオートドープ層がPN接合界面の近傍に存在してい
ると、空乏層の広がりが制限されて接合容量が増加し、
結果として、フォトダイオードの応答速度が遅くなるこ
とになる。
【0049】更に、図5(a)及び(b)に模式的に示
すように、PN接合界面の近傍に形成されるオートドー
プ層は、P型基板内で発生したキャリア(電子)の移動
に対しても大きな影響を及ぼす。
【0050】すなわち、図5(a)に示すように、P型
基板(ここでは、基板上に形成されるP型エピタキシャ
ル層も含むものとする)の表面(PN接合界面の近傍)
にオートドープ層が存在しなければ、P型基板内で発生
したキャリア(電子)は、何の障壁を感じることもなく
N型エピタキシャル層の内部に移動できる。しかし、図
5(b)に示すようにP型基板の表面(PN接合界面の
近傍)にオートドープ層が存在すると、電子に対するポ
テンシャルバリアとして作用するため、P型基板内から
N型エピタキシャル層への電子の移動が制限されて、結
果としてフォトダイオードの応答速度が遅くなる。
【0051】このように、本願発明者らによる検討によ
れば、図3として示した従来技術の構造では、分離拡散
領域340の深さ方向及び幅方向(横方法)へのサイズ
の拡大に関連するフォトダイオードの応答速度の低下に
加えて、基板310の不純物濃度が高いこと(具体的に
は、それに起因するPN接合界面の近傍におけるオート
ドープ層の形成)に関連するフォトダイオードの応答速
度の低下も、あわせて発生すると考えられる。
【0052】ここで、図3の構成を更に検討すると、フ
ォトダイオードの直列抵抗の低減を実現する目的で、分
離拡散領域340とオートドープ層321との接触点の
近傍では、不純物濃度が約1×1016atoms/cm
3に設定されている。本願発明者らが図3に示す構成を
有する素子を実際に製作して、フォトダイオードの直列
抵抗を実測したところ、上記のような特性を有する直列
抵抗の実測値は約35Ωとなった。
【0053】しかし、この点に関して、本願発明者らの
更なる検討によれば、上記のような35Ωという値ま
で、フォトダイオードの直列抵抗を低減させる必要はな
いことが確認された。
【0054】すなわち、例えば12倍速のDVD−RO
M装置に対応する受光素子を考えると、そこに含まれる
フォトダイオードの応答速度としては、カットオフ周波
数fc=120MHz以上という値が必要になる。ここ
で、レーザビーム径などの光学系のパラメータによって
決定されるフォトダイオードの受光面積が、例えば60
μm×240μmであるとすれば、フォトダイオードの
接合容量Cpdは約0.6pFとなる。これらの数値を
用いて、 fc=1/(2π・Cpd・Rs) (1) なる関係式から、フォトダイオードの直列抵抗Rsとし
て必要な値を計算すれば、Rs=約2.2kΩ以下であ
れば良いことが確認された。
【0055】本発明は、以上のような本願発明者らによ
る検討内容に基づいて、達成されたものである。以下に
は、その具体的な幾つかの実施形態を、添付の図面を参
照しながら説明する。
【0056】(第1の実施形態)図6は、本発明の第1
の実施形態に従って形成される回路内蔵型受光素子の構
成を示す断面図である。
【0057】図6に示す回路内蔵型受光素子は、隣接し
て形成されたフォトダイオード部80と信号処理回路部
90とを有している。なお、メタル配線の処理工程の後
に形成される構造、例えば多層配線や保護膜などは、図
6では省略している。
【0058】この構成では、P型半導体基板1の表面に
P型高比抵抗エピタキシャル層30を形成する。P型高
比抵抗エピタキシャル層30は、基板1からの不純物の
オートドープによって、基板1との界面から遠ざかる方
向に向けて厚さ方向に不純物濃度が次第に減少する第1
の部分2(オートドープ層2とも称する)と、第1の部
分2の上方であって深さ方向に均一な不純物濃度分布を
有する第2の部分3(均一濃度層3とも称する)と、を
含んでいる。
【0059】更に、P型高比抵抗エピタキシャル層30
の上には、N型エピタキシャル層8が形成されている。
N型エピタキシャル層8には、その表面から所定の深さ
に達する分離拡散領域が2つの拡散領域7及び9によっ
て形成されており、これによって、N型エピタキシャル
層8が幾つかの領域に分離されている。
【0060】N型エピタキシャル層8のこの分離されて
いる領域のあるものは、受光素子部80を形成してお
り、具体的には、分離されたN型エピタキシャル層8と
その下のP型エピタキシャル層30とで形成されるPN
接合によって、フォトダイオード80が形成される。受
光素子部(フォトダイオード部)80におけるN型エピ
タキシャル層8の表面近傍には、カソード抵抗を下げる
ためのN型拡散層22が形成されている。
【0061】一方、N型エピタキシャル層8におけるフ
ォトダイオード部80に隣接する領域は、信号処理回路
部90である。具体的には、図示されている例では、コ
レクタ抵抗を下げるための埋め込み領域6、N型補償拡
散層10、ベース拡散領域11、及びエミッタ拡散領域
12によってNPNトランジスタ90が構成されてい
る。
【0062】これらのフォトダイオード部80及び信号
処理回路部90は、先述の分離拡散領域7及び9によっ
て、電気的に分離されている。
【0063】これらの構成の上面には、例えば酸化シリ
コン層などからなる絶縁物層14が形成されている。そ
して、フォトダイオード部80のN型拡散層22の上に
相当する位置には、コンタクトホールを介してカソード
電極15が形成される。また、アノード電極16は、分
離拡散領域7及び9に接続される。更に、信号処理回路
部90の素子(NPNトランジスタ)にも、同様にコン
タクトホールを介して所定の電極及び配線17が電気的
に接続されている。
【0064】図6において、P型半導体基板1の不純物
濃度は、その表面に形成されるP型高比抵抗エピタキシ
ャル層30の表面に、その後に行われるプロセスによっ
てオートドープ層が形成されないように、P型高比抵抗
エピタキシャル層30の表面における不純物濃度の10
3倍を越えない濃度とする。具体的には、例えば約1k
Ωcmの高比抵抗を有するP型高比抵抗エピタキシャル
層30を形成する場合には、P型半導体基板1の不純物
濃度は、約1Ωcmとする。これは、先述のように、P
型高比抵抗エピタキシャル層30の表面に形成されるオ
ートドープ層の不純物濃度とP型半導体基板1の不純物
濃度との間には、およそ1:103という関係が成立す
るためである。すなわち、P型半導体基板1の不純物濃
度を、P型高比抵抗エピタキシャル層30の表面におけ
る不純物濃度の設定値の103倍を越えない濃度とすれ
ば、仮に不純物のオートドープが発生したとしても、結
果として得られるP型高比抵抗エピタキシャル層30の
表面における不純物濃度は、所定の設定値を超えること
はない。
【0065】P型高比抵抗エピタキシャル層30の中の
所定の箇所には、更に埋め込み拡散層4が形成されてい
る。具体的には、この埋め込み拡散層4は、信号処理回
路部90において、P型高比抵抗エピタキシャル層30
の中のオートドープ層2に接触するように形成されてお
り、結果として、その領域におけるP型高比抵抗エピタ
キシャル層30の均一濃度層3が存在しなくなる。
【0066】図7(a)及び(b)は、このような埋め
込み拡散層4とP型高比抵抗エピタキシャル層30との
関係を、不純物濃度の変化として描いた図である。
【0067】分離拡散領域7の直下では、図7(a)に
示すように、埋め込み拡散層4とオートドープ層2とが
直接に接触している。ここで、2つの層4及び2が接触
している箇所での不純物濃度が約1×1013atoms
/cm3或いはそれ以上の値となるように、熱処理条件
を制御して、埋め込み拡散層4の深さ及びオートドープ
層2の厚さを設定する。但し、熱処理条件を他の拡散条
件に基づいて設定しなければならない場合には、P型高
比抵抗エピタキシャル層30のうちの均一濃度層3の厚
さを調整することによって、2つの層4及び2が接触し
ている箇所での不純物濃度を、約1×1013atoms
/cm3或いはそれ以上の値とする。
【0068】埋め込み拡散層4は、実際には、分離拡散
領域7及び9の下を回り込んで、フォトダイオード部8
0の端部にも存在している。しかし、フォトダイオード
部80の端部近傍の直下では、図7(b)に示すよう
に、埋め込み拡散層4とオートドープ層2とは直接に接
触せずに、P型高比抵抗エピタキシャル層30の均一濃
度層3を介して接触することになる。
【0069】ここで、埋め込み拡散層4とオートドープ
層2との接触箇所における不純物濃度に関連して上述し
た約1×1013atoms/cm3という値は、例えば
12倍速DVD−ROM装置に対応するために必要とな
るカットオフ周波数fc=120MHzという値を満足
するように決定されたものである。この点を更に説明す
ると、例えば、フォトダイオードの受光面のサイズが6
0μm×120μmである場合、その接合容量Cpdは
約0.6pFとなる。そこで、前述の式(1)に基づい
て求められる、カットオフ周波数fc=120MHzを
実現するためのフォトダイオードの接合容量Cpdと直
列抵抗Rsとの関係を示す図8のグラフより、フォトダ
イオードの直列抵抗Rsは約2.2kΩ以下の値に設定
すればよい。更に、図9に示す、埋め込み拡散層4とオ
ートドープ層2との接触箇所における不純物濃度とフォ
トダイオードの直列抵抗Rsとの関係に関する2次元シ
ミュレーション結果から、Rsとして約2.2kΩ以下
の値を得るためには、2つの層2及び4の接触箇所の不
純物濃度を約1×1013atoms/cm3或いはそれ
以上の値にすればよいことがわかる。
【0070】一方、P型高比抵抗エピタキシャル層30
は、フォトダイオード部80に印加されるバイアス電圧
によって広がる空乏層5がオートドープ層2に達するよ
うに、その比抵抗と厚さとを調整して形成する。例え
ば、P型高比抵抗エピタキシャル層30(具体的にはそ
の均一濃度層3)の比抵抗が約1kΩcmである場合、
その不純物濃度は、導電型がP型であることから約1×
1013atoms/cm 3となる。この不純物濃度条件
下で形成される空乏層5は、バイアス電圧が1.5Vで
あるとすると、N型エピタキシャル層8との界面からP
型高比抵抗エピタキシャル層30の内部に向かって約1
4.5μm広がる。また、熱処理によって基板1の表面
から上方に形成されるオートドープ層2の厚さは、約1
6μmである。従って、これらの結果より、P型高比抵
抗エピタキシャル層30の厚さは、約30.5μmに設
定すればよいことになる。
【0071】次に、以上のような構成を有する本実施形
態の受光素子の製造方法を、図10(a)〜(f)を参
照して以下に説明する。
【0072】まず、図10(a)に示すように、P型半
導体基板1の上に、P型高比抵抗エピタキシャル層30
を形成する。この時点で、P型高比抵抗エピタキシャル
層30のうちで基板1に近い側には、基板1の表面から
離れる方向に向かって不純物濃度が次第に減少していく
オートドープ層2が、既にある程度の厚さで形成される
ことになる。また、P型高比抵抗エピタキシャル層30
の残りの部分は、一定の不純物濃度を有する均一濃度層
3となる。
【0073】次に、図10(b)に示すように、P型高
比抵抗エピタキシャル層30の所定の領域(主として、
後のプロセスで信号処理回路が形成される領域)に、P
型埋め込み拡散層4を形成する。このP型埋め込み拡散
層4の形成に伴う熱処理によって、オートドープ層2の
厚さは、図10(a)の場合に比べて厚くなるが、先述
のようにP型埋め込み拡散層4は、オートドープ層2に
直接に接触するように形成する。
【0074】続いて、図10(c)に示すように、P型
埋め込み拡散層4の表面に、分離拡散領域7及び埋め込
み領域6を形成する。更にその後に、P型埋め込み拡散
層4及びP型高比抵抗エピタキシャル層30の表面に、
N型エピタキシャル層8を形成する。続いて、形成され
たN型エピタキシャル層8の表面から、分離拡散領域9
を、先に形成した分離拡散領域7に接続するように形成
する。また、信号処理回路の形成部におけるN型エピタ
キシャル層8の表面には、N型補償拡散層10を形成す
る(図10(d)参照)。
【0075】続いて、信号処理回路の形成部におけるN
型エピタキシャル層8の表面に、N型補償拡散層10に
重ならないようにP型不純物を拡散して、ベース拡散領
域11を形成する。更に、ベース拡散領域11の内部に
N型不純物を拡散して、エミッタ拡散領域12を形成す
る。なお、このエミッタ拡散領域12の形成と同時に、
受光素子の形成部におけるN型エピタキシャル層8の表
面に、形成される受光素子(フォトダイオード)のカソ
ード側直列抵抗を低減するためのN型拡散層22を形成
する。更に、上記の各領域が形成されたN型エピタキシ
ャル層8の上面を覆うように、酸化シリコンなどによっ
て絶縁物層14を形成する(図10(e)参照)。
【0076】更に、図10(f)に示すように、絶縁物
層14の所定の箇所にコンタクトホールを形成する。そ
して、受光素子(フォトダイオード)のN型拡散層22
に接触するカソード電極15、及び分離拡散領域9に接
触するアノード電極16を、例えばアルミニウムを使用
して形成する。また、信号処理回路部に関しては、形成
された素子(NPNトランジスタ)を構成する各拡散領
域に接触する電極及び配線17を、同様にアルミニウム
などを使用して形成する。
【0077】この後に、多層配線形成工程や保護膜形成
工程など半導体技術で一般的に行われるプロセスを適宜
行って(これらについての説明はここでは省略する)、
信号処理回路素子(NPNトランジスタ)とフォトダイ
オードとが一体的に隣接して形成された回路内蔵型受光
素子が、形成される。
【0078】図11(a)及び(b)を参照して、本発
明におけるフォトダイオードの直列抵抗の低減の様子を
説明する。
【0079】図11(a)は、図6に示した本実施形態
における受光素子の構成に、従来技術の説明に関連して
説明したフォトダイオードの直列抵抗を構成する各抵抗
成分を重ねて描いた図である。この図からわかるよう
に、本発明の構成では、フォトダイオードの直列抵抗
は、R1:分離拡散領域7及び9の抵抗、R2:埋め込
み拡散層4の抵抗、R4:分離拡散領域の下に存在する
オートドープ層2の抵抗、R5:基板1の抵抗、及びR
6:フォトダイオード部80の下に存在するオートドー
プ層2の抵抗によって、構成される。埋め込み拡散層4
がオートドープ層4に接していること、及びフォトダイ
オード部80に形成される空乏層5がオートドープ層2
に接していることによって、従来技術に関連して説明し
た抵抗成分R3及びR7は、本発明の構成では存在しな
くなる。また、分離拡散領域7及び9の不純物濃度が高
いために、その抵抗R1は低い。更に、基板抵抗R5、
並びにオートドープ層2及び埋め込み拡散層4に起因す
る抵抗成分R2、R4、及びR6は、フォトダイオード
の直列抵抗にはほとんど寄与しない程度の値である。
【0080】このように、本発明によれば、フォトダイ
オードの直列抵抗が十分に低減された構成が実現され
る。また、基板1の不純物濃度が低いために、P型エピ
タキシャル層30の表面(N型エピタキシャル層8との
PN接合界面)の近傍にオートドープ層が形成されて不
純物濃度が高くなることがなく、接合容量の増加も防が
れる。
【0081】なお、図11(b)は、図6に示すような
本発明の第1の実施形態の構成において、一般的な従来
技術の構成(P型高比抵抗エピタキシャル層30のオー
トドープ層2と、空乏層5或いは埋め込み拡散層4が接
していない)を想定して、フォトダイオードの直列抵抗
を構成する各抵抗成分R1〜R7を重ねて描いた図であ
る。但し、本発明の構成との対比を明確にする目的で、
便宜上、本発明の各構成要素に対応する箇所には同じ参
照番号を付している。
【0082】従来技術の構成で、PN接合部での接合容
量の増加やフォトダイオードの応答速度の劣化を招くこ
となく、十分な直列抵抗の低減が実現されないことは、
既に説明した通りである。
【0083】(第2の実施形態)図12は、本発明の第
2の実施形態に従って形成される回路内蔵型受光素子の
構成を示す断面図である。
【0084】図12において、メタル配線の処理工程の
後に形成される構造、例えば多層配線や保護膜などは、
省略している。更に、図12において、図6を参照して
説明した第1の実施形態の構成と同じ構成要素には、同
じ参照番号を付している。従って、ここでは、第1の実
施形態と同じ構成要素の説明は省略して、異なる部分の
みを説明する。
【0085】P型半導体基板からのオートドープ量を低
減するためには、その不純物濃度を抑制することが好ま
しい。この点を比抵抗の観点から説明すれば、基板1の
比抵抗は約1Ωcm以上であることが好ましく、より好
ましくは約100Ωcm程度に設定する。しかし、更な
るフォトダイオードの応答の高速化には、図11(a)
における基板抵抗R5の値を下げる必要がある。すなわ
ち、フォトダイオードの応答の更なる高速化のために
は、基板の比抵抗を下げなくてはならない。一方、基板
の比抵抗を単純に下げると、オートドープが問題にな
る。
【0086】そこで、本実施形態では、P型基板1の表
面に、イオン注入などによって、比較的高い不純物濃度
を有するP型不純物層13を形成する。具体的には、基
板1の表面にイオン注入によりボロンなどの不純物を導
入して、例えば不純物濃度が約1×1019atoms/
cm3であるようなP型高濃度不純物層13を精度良く
形成する。このようにして形成したP型高濃度不純物層
13の上には、第1の実施形態と同様にP型エピタキシ
ャル層6及びN型エピタキシャル層8などを順次積層
し、更に所定の各拡散領域を形成して、回路内蔵型受光
素子を形成する。P型高濃度不純物層13以外の構成や
製造プロセスは、第1の実施形態で説明したものと実質
的に同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0087】このようなP型高濃度不純物層13を形成
することによって、図11(a)における基板抵抗R5
の値を下げることができる。
【0088】なお、本実施形態におけるP型高濃度不純
物層13は、その上に形成されるP型高比抵抗エピタキ
シャル層30によって、キャップされたかたちになる。
従って、後のプロセスとしてN型エピタキシャル層8を
形成するための熱処理プロセスを行っても、P型高濃度
不純物層13に起因するオートドープの問題は発生しな
い、或いは、無視し得る程度である。
【0089】P型高濃度不純物層13の不純物濃度は、
フォトダイオードの直列抵抗を低減させる目的で、高く
設定することが好ましい。
【0090】以上のように、基板1とP型エピタキシャ
ル層30との間に、ボロンなどのP型不純物を高濃度で
導入してP型高濃度不純物層13を形成すれば、P型半
導体基板からのオートドープの影響を低減しつつ、フォ
トダイオードの直列抵抗における基板抵抗成分R5を低
くすることができる。この場合には更に、基板自体の不
純物濃度を、フォトダイオードの直列抵抗の低減を目的
として高くする(すなわち基板抵抗を下げる)必要がな
いので、低い不純物濃度を有する基板を使用することが
可能になる。この結果、オートドープの影響を抑制する
と共に、アノード抵抗の低減によるフォトダイオードの
応答速度の改善が可能になる。また、P型高濃度不純物
層13とP型エピタキシャル層30との間の濃度勾配を
更に急にすることができるので、濃度勾配による内部電
界を大きくすることができる。この内部電界によってキ
ャリアの走行時間を短くすることができるので、フォト
ダイオードの応答速度が更に改善される。
【0091】なお、P型高濃度不純物層13は、エピタ
キシャル成長によって形成しても良い。
【0092】(第3の実施形態)図13は、本発明の第
3の実施形態に従って形成される回路内蔵型受光素子の
構成を示す断面図である。
【0093】図13において、メタル配線の処理工程の
後に形成される構造、例えば多層配線や保護膜などは、
省略している。更に、図13において、図6を参照して
説明した第1の実施形態の構成と同じ構成要素には、同
じ参照番号を付している。従って、ここでは、第1の実
施形態と同じ構成要素の説明は省略して、異なる部分の
みを説明する。
【0094】本実施形態の構成では、図6に示す第1の
実施形態の構成に加えて更に、基板1の裏面に、例えば
Auなどの仕事関数の小さい材料を使用してアノード電
極26を形成する。そして、この基板裏面のアノード電
極26を、基板表面側の分離拡散領域の上に形成された
アノード電極16に、任意の配線方法によって電気的に
接続する。
【0095】第1の実施形態の構成のように、基板1の
表面側のみに分離拡散領域を通じたアノード電極16を
形成する場合には、基板抵抗が1Ωである場合に、図1
1(a)に示すR1(分離拡散領域の抵抗)、R2(分
離拡散領域の下に存在する埋め込み拡散層の抵抗)、及
びR4(分離拡散領域の下に存在するオートドープ層の
抵抗)の各抵抗成分の合計が約1kΩとなる。これに対
して、本実施形態のように基板1の裏面側にもアノード
電極26を形成して、両アノード電極16及び26を電
気的に接続すれば、空乏層5の端部からアノード電極2
6までの抵抗成分の大きさが約0.6kΩに低減され
る。この結果、形成されるフォトダイオードの応答速度
の更なる高速化が実現される。
【0096】なお、図13では、第1の実施形態の構成
(図6に示した構成)の改変として、本実施形態の構成
を示しているが、図12に示した第2の実施形態の構成
における基板1の裏面に対しても、本実施形態の付加的
なアノード電極26を形成できることは言うまでもな
く、その場合には上記と同様の効果が得られる。
【0097】(第4の実施形態)以上に説明した第1〜
第3の実施形態では、一つのフォトダイオード部80を
有する構成を例にとって、本発明を説明してきている。
しかし、本発明の適用はそれに限られるわけではなく、
フォトダイオード部80が複数の部分に分割されている
分割フォトダイオードの構成にも、同様に適用すること
ができる。
【0098】そこで、以下では、図14を参照しなが
ら、図6に示す第1の実施形態の構成にて分割フォトダ
イオードを形成した場合の構成を説明する。なお、図1
4において、メタル配線の処理工程の後に形成される構
造、例えば多層配線や保護膜などは、省略している。更
に、図14において、図6を参照して説明した第1の実
施形態の構成と同じ構成要素には同じ参照番号を付して
おり、それらの説明はここでは省略する。
【0099】具体的には、本実施形態では、フォトダイ
オード部80の中に更に分離拡散領域71及び91を作
成して、フォトダイオード部80を2つの領域81及び
82に分割する。分割された個々の領域81及び82
が、それぞれフォトダイオードとして機能し、これによ
って、分割フォトダイオードの構成が形成される。
【0100】ここで、図15には、先に図3を参照して
説明した特開平1−205564号公報に開示される技
術(深い分離拡散領域の形成)を、図14に示すような
分割フォトダイオードの構成に適用した場合を想定し
て、得られる構成を描いている。本発明の構成との対比
を明確にする目的で、便宜上、本発明の各構成要素に対
応する箇所には同じ参照番号を付している。
【0101】図15の場合には、分離拡散領域の下側部
分7a及び71aを、P型エピタキシャル層30のオー
トドープ層2に達するように深く形成しなければならな
いが、そのために深さ方向への拡散を増そうとすると、
それに伴って幅方向(横方向)への拡散量も増えること
になる。その結果、実際に得られる構成では、図15に
示すように、分離拡散領域の下側部分7a及び71aが
太くなってしまう。
【0102】図15に示すような分割フォトダイオード
の構成では、個々のフォトダイオード部81及び82に
おける受光領域が狭くなることに加えて、図4(b)を
参照して先に説明したように、分離拡散領域71の下で
発生した光キャリアの移動距離が長くなる。この結果、
分割フォトダイオード81及び82の応答速度の低下が
生じたり、場合によっては正常な動作が得られなくなっ
たりなどの弊害が生じる。更に、十分な受光領域を維持
しようとする場合には、フォトダイオード部80の内部
に形成する分離拡散領域71及び91と隣接する分離拡
散領域7及び9との間隔を十分に広く設定する必要が生
じて、結果的に、形成される素子の全体サイズが大きく
なってしまう。
【0103】図14に示す本実施形態の構成では、上記
のような図15の構成で発生し得る問題点を生じさせる
ことなく、良好な動作特性を奏する分割フォトダイオー
ドを有する回路内蔵型受光素子を形成することができ
る。
【0104】なお、図14では、第1の実施形態の構成
(図6に示した構成)の改変として、本実施形態の構成
を示しているが、図12に示した第2の実施形態の構成
或いは図13に示した第3の実施形態の構成に対して本
実施形態を適用して分割フォトダイオードを形成するこ
とも、勿論、可能である。また、その場合に上記と同様
の効果が得られることは、言うまでもない。
【0105】また、以上の本発明の実施形態の説明の中
では、本発明の回路内蔵型受光素子の具体的な適用例の
装置として、12倍速DVD−ROM装置に言及してい
るが、これは単なる例であって、本発明の適用先が12
倍速DVD−ROM装置に限られないことは明らかであ
る。
【0106】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、N型エピタキシャル層とP型エピタキシャル層との
間のPN接合を利用して形成されるフォトダイオード部
に隣接して信号処理回路部が設けられている回路内蔵型
受光素子において、信号処理回路部のN型エピタキシャ
ル層の表面からP型エピタキシャル層の内部に向かって
形成される埋め込み拡散層を、P型エピタキシャル層の
中のオートドープ層に接触するように形成する。この結
果、埋め込み拡散層とオートドープ層との間にはP型高
比抵抗層が存在しなくなるので、形成されるフォトダイ
オードの直列抵抗を低減させることが可能になる。ここ
で、埋め込み拡散層とオートドープ層とが接触する位置
での不純物濃度値を、フォトダイオードに要求される応
答速度特性(例えばカットオフ周波数)の値から計算さ
れる濃度値以上に設定すれば、所望の仕様を満足する素
子を得ることが可能になる。
【0107】更に、基板の不純物濃度を、N型エピタキ
シャル層の形成プロセスにて発生する基板からP型エピ
タキシャル層への不純物のオートドープの影響が無視し
得る程度に抑制されるような濃度に設定することによっ
て、PN接合界面の近傍におけるオートドープ層の形成
を抑制できる。これによって、オートドープ層がPN接
合界面の近傍に存在する場合に問題になる、フォトダイ
オード部に形成される空乏層の広がりの制限、及びPN
接合界面における電子に対するポテンシャルバリアの形
成を抑制して、フォトダイオードの応答速度の劣化を防
ぐことができる。
【0108】更に、基板とP型エピタキシャル層との間
に、ボロンなどのP型不純物を高濃度で導入してP型高
濃度不純物層を形成すれば、P型半導体基板からのオー
トドープの影響を抑制すると共に、フォトダイオードの
直列抵抗における基板抵抗成分R5を低くすることがで
きて、アノード抵抗の低減によるフォトダイオードの応
答速度の改善が可能になる。また、P型高濃度不純物層
13とP型エピタキシャル層30との間の濃度勾配を更
に急にすることができるので、濃度勾配による内部電界
を大きくすることができる。この内部電界によってキャ
リアの走行時間を短くすることができるので、フォトダ
イオードの応答速度が更に改善される。この場合には更
に、基板自体の不純物濃度を、フォトダイオードの直列
抵抗の低減を目的として高くする(すなわち基板抵抗を
下げる)必要がないので、低い不純物濃度を有する基板
を使用することが可能になる。
【0109】なお、P型高比抵抗エピタキシャル層の厚
さ及び比抵抗を、フォトダイオード部に形成される空乏
層がオートドープ層に接触するように設定すれば、フォ
トダイオード部における接合容量が改善される。更に、
基板の裏面にもアノード電極を形成して、基板表面の分
離拡散領域の上に形成したアノード電極に電気的に接続
すれば、基板表面のみにアノード電極が形成される場合
に比べて、図11(a)に示すR1(分離拡散領域の抵
抗)、R2(分離拡散領域の下に存在する埋め込み拡散
層の抵抗)、及びR4(分離拡散領域の下に存在するオ
ートドープ層の抵抗)の各抵抗成分を、低減させること
ができる。
【0110】以上のように、本発明によれば、フォトダ
イオードの接合容量の低減と直列抵抗の低減とを同時に
実現し、且つ例えば12倍速のDVD−ROM装置にも
対応できる程度の十分に高速な応答速度を有するフォト
ダイオード部を有する回路内蔵型受光素子が提供され
る。
【0111】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術によるある回路内蔵型受光素子の構成
を示す断面図である。
【図2】従来技術による他の回路内蔵型受光素子の構成
を示す断面図である。
【図3】従来技術による更に他の回路内蔵型受光素子の
構成を示す断面図である。
【図4】(a)及び(b)は、深い分離拡散領域の形成
に伴う問題点を説明するための模式的な図である。
【図5】(a)及び(b)は、フォトダイオードのPN
接合界面の近傍におけるオートドープ層の形成に伴う問
題点を説明するための模式的な図である。
【図6】本発明の第1の実施形態による回路内蔵型受光
素子の構成を示す断面図である。
【図7】(a)及び(b)は、図1の構成における埋め
込み拡散層とP型高比抵抗エピタキシャル層との形成位
置の関係を、不純物濃度の変化によって説明する図であ
る。
【図8】カットオフ周波数fc=120MHzを実現す
るためのフォトダイオードの接合容量Cpdと直列抵抗
Rsとの関係を示すグラフである。
【図9】埋め込み拡散層とオートドープ層との接触箇所
における不純物濃度とフォトダイオードの直列抵抗Rs
との関係に関する2次元シミュレーション結果を示す図
である。
【図10】(a)〜(f)は、図1の回路内蔵型受光素
子の製造プロセスにおける各工程を説明する模式的な断
面図である。
【図11】(a)及び(b)は、本発明の回路内蔵型受
光素子の構成によって、フォトダイオードの直列抵抗が
低減されることを説明するための模式的な断面図であ
る。
【図12】本発明の第2の実施形態による回路内蔵型受
光素子の構成を示す断面図である。
【図13】本発明の第3の実施形態による回路内蔵型受
光素子の構成を示す断面図である。
【図14】本発明の第4の実施形態による回路内蔵型受
光素子の構成を示す断面図である。
【図15】図14に示す本発明の第4の実施形態による
回路内蔵型受光素子の効果を説明するための、対比構成
を示す模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 P型半導体基板 2 オートドープ層 3 均一濃度層 4 埋め込み拡散層 5 空乏層 6 埋め込み領域 7 分離拡散領域 8 N型エピタキシャル層 9 分離拡散領域 10 N型補償拡散層 11 ベース拡散領域 12 エミッタ拡散領域 13 P型高濃度不純物層 14 絶縁物層 15 カソード電極 16 アノード電極 17 電極及び配線 22 N型拡散層 26 基板裏面のアノード電極 30 P型高比抵抗エピタキシャル層 71 分離拡散領域 80 受光素子部(フォトダイオード部) 81、82 フォトダイオード部の分割された領域 90 信号処理回路部 91 分離拡散領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福永 直樹 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 瀧本 貴博 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 岡 睦 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 笠松 利光 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 4M118 AA10 AB10 BA02 CA03 CA18 CA19 FC09 5F049 MA02 MB12 NA03 NB08 PA10 RA06 SE05 SS02 SZ13

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板と、 該半導体基板の表面の上に形成された第1導電型の第1
    半導体結晶成長層であって、該半導体基板の該表面から
    遠ざかる方向に向けて不純物濃度が次第に減少する第1
    の部分と、該第1の部分の上方における第1の領域に位
    置する、深さ方向に均一な不純物濃度分布を有する第2
    の部分と、を含む第1半導体結晶成長層と、 該第1半導体結晶成長層の該第1の部分の上方であっ
    て、該第1の領域を除いた第2の領域に位置する、第1
    導電型の埋め込み拡散層と、 該第1半導体結晶成長層及び該埋め込み拡散層の表面に
    形成された、第2導電型の第2半導体結晶成長層と、 該第2半導体結晶成長層を受光素子形成部に相当する領
    域と信号処理回路形成部に相当する領域とに分離するよ
    うに形成された、第1導電型の分離拡散領域と、を備
    え、 該第1の領域は、該受光素子形成部に位置しており、 該信号処理回路形成部では、該埋め込み拡散層が、該第
    1半導体結晶成長層の該第1の部分に接している、回路
    内蔵型受光素子。
  2. 【請求項2】 前記半導体基板の不純物濃度が約1×1
    16atoms/cm3以下である、請求項1に記載の
    回路内蔵型受光素子。
  3. 【請求項3】 前記埋め込み拡散層と前記第1半導体結
    晶成長層の前記第1の部分との間の接触界面における不
    純物濃度が、約1×1013atoms/cm 3以上であ
    る、請求項1或いは2に記載の回路内蔵型受光素子。
  4. 【請求項4】 前記半導体基板と前記第1半導体結晶成
    長層との間に形成された、第1導電型の不純物層を更に
    備えている、請求項1或いは3に記載の回路内蔵型受光
    素子。
  5. 【請求項5】 前記第1導電型の第1半導体結晶成長層
    は、前記受光素子形成部に形成される前記第2導電型の
    第2半導体結晶成長層と該第1導電型の第1半導体結晶
    成長層とを含む受光素子において、バイアス印加時に該
    第1半導体結晶成長層に拡がる空乏層が該第1半導体結
    晶成長層の前記第1の部分に達するように、その不純物
    濃度及び厚さが調整されている、請求項1〜4の何れか
    一つに記載の回路内蔵型受光素子。
  6. 【請求項6】 前記半導体基板の裏面に形成された電極
    を更に備えており、該電極は、前記受光素子形成部に形
    成される受光素子のアノード端子に接続されている、請
    求項1〜5の何れか一つに記載の回路内蔵型受光素子。
  7. 【請求項7】 前記第1半導体結晶成長層の第1の部分
    は、前記半導体基板からの不純物のオートドープによっ
    て形成されたオートドープ層である、請求項1〜6の何
    れか一つに記載の回路内蔵型受光素子。
  8. 【請求項8】 前記受光素子形成部が複数の領域に分割
    されて、分割フォトダイオードが形成されている、請求
    項1〜7の何れか一つに記載の回路内蔵型受光素子。
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JP2011204873A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 On Semiconductor Trading Ltd 半導体装置及びその製造方法

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