JP2001237452A - フォトダイオード及びフォトダイオードの製造方法 - Google Patents

フォトダイオード及びフォトダイオードの製造方法

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JP2001237452A
JP2001237452A JP2000226684A JP2000226684A JP2001237452A JP 2001237452 A JP2001237452 A JP 2001237452A JP 2000226684 A JP2000226684 A JP 2000226684A JP 2000226684 A JP2000226684 A JP 2000226684A JP 2001237452 A JP2001237452 A JP 2001237452A
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photodiode
buried layer
semiconductor region
semiconductor
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Mari Chikamatsu
真理 近松
Nobuyuki Nagashima
伸幸 長島
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NEC Corp
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/08Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof in which radiation controls flow of current through the device, e.g. photoresistors
    • H01L31/10Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof in which radiation controls flow of current through the device, e.g. photoresistors characterised by at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. phototransistors
    • H01L31/101Devices sensitive to infrared, visible or ultraviolet radiation
    • H01L31/102Devices sensitive to infrared, visible or ultraviolet radiation characterised by only one potential barrier or surface barrier
    • H01L31/103Devices sensitive to infrared, visible or ultraviolet radiation characterised by only one potential barrier or surface barrier the potential barrier being of the PN homojunction type

Abstract

(57)【要約】 【課題】 量子効率の高いフォトダイオードを提供す
る。 【解決手段】 本発明によるフォトダイオードは、第1
導電型(p型又はn型)を有する半導体領域(1,7)
と、半導体領域(1,7)の内部に形成された、第1導
電型(p型又はn型)と異なる第2導電型(n型又はp
型)を有する埋込層(2)と、第2導電型(n型又はp
型)を有する半導体により形成された引き出し部(9)
とを具備する。埋込層(2)は、半導体領域(1、7)
の表面(8)に平行に伸展する。引き出し部(9)は、
半導体領域(1、7)の表面(10)から半導体領域の
深さ方向に伸展して埋込層(2)の一部に接合する。ま
た、第2導電型(n型又はp型)の半導体で形成された
ベース層(11)を更に具備するのが望ましい。ベース
層(11)は、半導体領域(1,7)の表面(12)に
接し、半導体領域(1、7)の表面(8)と平行方向に
伸展し、埋込層(2)から隔離され、かつ、引き出し部
(9)に接合して形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトダイオード
に関し、特に、量子効率の高いフォトダイオードに関す
る。
【0002】
【従来の技術】光検出にはフォトダイオードが使用され
る。そのようなフォトダイオードが公開特許公報の特開
平7−15028に知られている。公知のそのフォトダ
イオードは、図13に示されているように、半導体基板
を備えている。半導体基板101はドーピング濃度が比
較的高いp型導電体である。半導体基板101は、フォ
トダイオードの電極として機能する。そのため、半導体
基板101のドーパントの濃度は高くなければならな
い。
【0003】半導体基板101上に、第1の層102が
接合されている。第1の層102はp型導電性を有す
る。第1の層102のドーピング濃度は半導体基板より
も低い。第1の層102の上に、n型導電性を有する第
2の層103が接合されている。第2の層103のドー
ピング濃度は、第1の層102と第2の層103との接
触面に向かって減少する。第2の層103の上に、酸化
物層104が接合されている。酸化物層104は、n型
導電性を示すドーピング不純物を含有する。基板101
と、第2の層103には、それぞれコネクタ105、1
06が接合され、外部に電気的に接続される。
【0004】フォトダイオードは、主としてpn接合の
接合面付近に存在する空乏層により光を検出する。公知
のフォトダイオードでは、第1の層102と第2の層1
03とがpn接合を構成する。フォトダイオードは、入
射された光によって空乏層に発生する電子・正孔対によ
る電流によって光を検出する。
【0005】公知のフォトダイオードは、高い不純物濃
度(約1×1018cm−3)の基板を使用する。とこ
ろで、製造工程中のフォトダイオードの製造工程には高
温度の熱処理が含まれる。この高温度の熱処理により、
ドーピング濃度が高い半導体基板101から、ドーパン
トが、受光部となる第1の層102に拡散し、第1の層
102のドーピング濃度を増加させる。第1の層のドー
ピング濃度が高くなると、第1の層102と、第2の層
103の境界付近に形成される空乏層の幅が狭くなる。
光を検出する領域である空乏層の幅が狭くなるため、量
子効率が低下する。量子効率の高いフォトダイオードの
開発が望まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、量子
効率の高いフォトダイオードを提供することにある。
【0007】本発明の他の課題は、応答速度が速いフォ
トダイオードを提供することにある。
【0008】本発明の更に他の課題は、量子効率が高
く、且つ、応答速度が速いフォトダイオードを提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】その課題を解決するため
の手段は、下記のように表現される。その表現中に現れ
る技術的事項には、括弧()つきで、番号、記号等が添
記されている。その番号、記号等は、本発明の複数の実
施の形態のうちの、少なくとも1つの実施の形態を構成
する技術的事項、特に、その実施の形態に対応する図面
に表現されている技術的事項に付せられている参照番
号、参照記号等に一致している。このような参照番号、
参照記号は、請求項記載の技術的事項と実施の形態の技
術的事項との対応・橋渡しを明確にしている。このよう
な対応・橋渡しは、請求項記載の技術的事項が実施の形
態の技術的事項に限定されて解釈されることを意味しな
い。
【0010】本発明によるフォトダイオードは、第1導
電型(p型又はn型)を有する半導体領域(1、7、3
1、33)と、半導体領域(1、7、31、33)の内
部に形成された、第1導電型(p型又はn型)と異なる
第2導電型(n型又はp型)を有する埋込層(2、3
2)と、第2導電型(n型又はp型)を有する半導体に
より形成された引き出し部(9、35)とを具備する。
埋込層(2、32)は、半導体領域(1、7、31、3
3)の表面(8、34)に平行に伸展する。引き出し部
(9、35)は、半導体領域(1、7、31、33)の
表面(8、34)から半導体領域の深さ方向に伸展して
埋込層(2、32)の一部に接合する。半導体領域
(1、7、31、33)の内部を空乏層とすることによ
り、高い量子効率を実現できる。
【0011】また、当該フォトダイオードにおいて、第
2導電型(n型又はp型)の半導体で形成されたベース
層(11)を更に具備することがある。ベース層(1
1)は、半導体領域(1,7)の表面(12)に接し、
半導体領域(1、7)の表面(8)と平行方向に伸展
し、埋込層(2)から隔離され、かつ、引き出し部
(9)に接合して形成される。ベース層(11)が設け
られているために、バイアスの印加時に、半導体領域
(1、7)の表面から深さ方向に空乏層が伸びる。埋込
層(2)から伸びる空乏層と合わせて、半導体領域
(1、7)のうち、ベース層(11)と埋込層(2)に
挟まれた領域を全て空乏層とすることができる。
【0012】このとき、半導体領域(1,7)の表面
(8)と埋込層(2)との間の距離は、前記半導体領域
に入射される光の吸収係数に応じて決められることが望
ましい。光の吸収係数に応じて、半導体領域(1,7)
の表面(8)と埋込層(2)の間の距離を決めることに
より、量子効率を高くし、あるいは、半導体領域におい
て、光検出に寄与しない部分を小さくすることができ
る。半導体領域(1,7)の表面(8)と埋込層(2)
との間の距離は、前記吸収係数をαとしたとき、1/α
以上になるように選ばれることが望ましい。量子効率を
高くすることができる。
【0013】また、当該フォトダイオードにおいて、半
導体領域(1,7)と、埋込層(2)と、ベース層(1
1)のそれぞれのドーパントの濃度は、埋込層(2)と
ベース層(11)との間の空間が全て空乏層になるよう
に選ばれるのが望ましい。ドーパントの濃度は、ベース
層(11)と埋込層(2)の間の距離に応じて決められ
る。埋込層(2)とベース層(11)との間の空間を空
乏化して、高い量子効率を実現できる。
【0014】また、当該フォトダイオードは、第2導電
型(n型又はp型)を有する一以上の第2埋込層(1
3)を更に具備することもある。第2埋込層(13)の
それぞれは、半導体領域(1,7)の内部に形成され、
半導体領域(1,7)の表面(8)に平行に伸展し、埋
込層(2)とベース層(11)から隔離され、引き出し
部(9)に接合する。空乏層の体積を更に大きくし、高
い量子効率を実現できる。
【0015】この場合、半導体領域(1,7)と、埋込
層(2)と、第2埋込層(13)と、ベース層(11)
とのそれぞれのドーパントの濃度は、埋込層(2)と第
2埋込層(13)との間の空間と、第2埋込層(13)
同士の間の空間と、第2埋込層(13)とベース層(1
1)の間の空間とが、全て空乏層になるように選ばれ
る。埋込層(2)と第2埋込層(13)との間の空間
と、第2埋込層(13)同士の間の空間と、第2埋込層
(13)とベース層(11)の間の空間とを空乏化し、
高い量子効率を実現できる。
【0016】また、当該フォトダイオードは、第1導電
型(p型又はn型)の半導体で形成された他のベース層
(36)を更に具備することもある。他のベース層(3
6)は、半導体領域(31、33)の表面(34)に接
し、半導体領域(31、33)の表面(34)と平行方
向に伸展し、且つ、埋込層(32)から隔離されるよう
に形成されている。光(50)が入射されたときに、埋
込層(32)と他のベース層(36)の間に形成された
空乏層で発生した正孔(52)は、その空乏層に隣接し
又は近傍にある他のベース層(36)に移動して光電流
となる。高い量子効率を有すると共に、高速動作に適し
た構造を有するフォトダイオードが形成される。
【0017】この場合、半導体領域(31、37)と、
埋込層(32)と、他のベース層(36)とのそれぞれ
のドーパントの濃度は、埋込層(32)と他のベース層
(36)との間の空間が全て空乏層になるように選ばれ
ていることが望ましい。
【0018】また、当該フォトダイオードは、第1導電
型(p型又はn型)を有する半導体で形成されたガード
リング(16、38)を更に具備するのが望ましい。ガ
ードリング(16、38)は、半導体領域(1、7、3
1、33)の表面に接して形成される。ガードリング
(16、38)は、ベース層(11、36)と引き出し
部(9、35)から隔離され、ベース層(11、36)
と引き出し部(9、35)とを包囲する。ガードリング
(16、38)の不純物濃度は、半導体領域(1、7、
31、33)の表面のうちガードリング(16、38)
の外部である部分と、ベース層(11、36)及び引き
出し部(9、35)とを、実質的に電気的に分離するよ
うに選ばれる。このことにより当該フォトダイオードは
半導体基板(1)に設けられた他の素子(図示されな
い)から電気的に分離される。
【0019】本発明によるフォトダイオードの製造方法
は、第1導電型(p型又はn型)を有する半導体領域
(1、7、31、33)の内部に、第1導電型(p型又
はn型)と異なる第2導電型(n型又はp型)を有する
埋込層(2、32)を形成することと、第2導電型(n
型又はp型)を有する引き出し部(9、35)を形成す
ることとを具備する。埋込層(2、32)は、半導体領
域(1、7、31、33)の表面(8、34)に平行し
て形成される。引き出し部(9、35)は、半導体領域
(1、7、31、33)の表面(10、34)から、半
導体領域(1、7、31、33)の深さ方向に伸展し、
埋込層(2、32)の一部に接合して形成される。半導
体領域(1、7、31、33)の内部が空乏化された、
量子効率の高いフォトダイオードを製造できる。
【0020】更に、第1導電型(p型又はn型)を有す
る半導体領域(1、7)の内部に、第1導電型(p型又
はn型)と異なる第2導電型(n型又はp型)を有する
埋込層(2)を形成することは、第1導電型(p型又は
n型)を有する第1半導体部分(1)の表面(3)の一
部に、埋込層(2)を形成することと、第1半導体部分
(1)と埋込層(2)とに接合して、第1導電型(p型
又はn型)を有する第2半導体部分(7)を形成するこ
ととを含む。これにより、簡便な方法で埋込層(2)を
形成できる。
【0021】また、半導体領域(1,7)の表面(1
2)に、第2導電型(n型又はp型)を有する半導体で
あるベース層(11)を形成することを更に具備するこ
とが望ましい。ベース層(11)は、埋込層(2)から
隔離され、かつ、引き出し部(9)に接合して形成され
る。半導体領域(1、7)の表面からも深さ方向に空乏
層が伸びた、高い量子効率を有するフォトダイオードを
製造できる。
【0022】また、第1導電型(p型又はn型)を有す
る半導体領域(1,7)の内部に、第2導電型(n型又
はp型)を有する一つ以上の第2埋込層(13)を形成
することを更に具備することがある。第2埋込層(1
3)は、埋込層(2)から隔離して、半導体領域(1,
7)の表面(8)に平行に伸展する。引き出し部(9)
は、第2埋込層(13)の一部に接合する。空乏層の体
積が更に大きく、量子効率が高いフォトダイオードを製
造できる。
【0023】また、半導体領域(31、33)の表面
(34)に、第1導電型(p型又はn型)を有する半導
体である他のベース層(36)を形成することを更に具
備することがある。このとき、他のベース層(36)
は、埋込層(32)から隔離されて形成される。
【0024】光検出の際には、ガードリング(16)は
GNDに接地され、引き出し部(9)には正の電圧が印
加される。電圧の大きさは、ベース層(11)と埋込部
(2)の間の領域が全て空乏層となるように決められ
る。ベース層(11)と埋込部(2)の間の領域を空乏
化して、高い量子効率を実現する。
【0025】
【発明の実施の形態】図面に一致対応して、本発明によ
るフォトダイオードの実施の形態は、埋込層が基板とと
もに設けられている。その埋込層2は、図1に示されて
いるように、基板1に接合する。
【0026】基板1は第1導電型を有する半導体であ
る。第1導電型は、p型導電型である。基板1のドーパ
ント濃度は約1×1015cm−3である。基板1はそ
の表面に第1表面3を有する。第1表面3は、第1面4
と第2面5とを有する。第1面4は、フォトダイオード
が形成される領域を指定する。
【0027】埋込層2は、第1面4を共有して基板1に
接合する。埋込層2は、第2導電型を有する半導体であ
る。第2導電型は、第1導電型とは異なる導電型であ
り、n型導電型である。埋込層2のドーパント濃度は約
2×1018cm−3である。埋込層2は、第3面6を
有する。
【0028】なお、第1導電型はn型導電型、第2導電
型はp型導電型であることも可能である。本実施の形態
では、第1導電型はp型導電型、第2導電型はn型導電
型であるとして説明される。
【0029】エピタキシャル層7は、第2面5を共有し
て基板1に接合する。更に、エピタキシャル層7は、第
3面6を共有して埋込層2に接合する。エピタキシャル
層7は、その表面として第2表面8を有する。第2表面
8は、第2面5と平行な面である。第2表面8から埋込
層2までの距離は、検出する光の吸収係数に応じて決め
られる。エピタキシャル層7の検出する光に対する吸収
係数をαとしたとき、第2表面8から埋込層2までの距
離は、1/α以上とされる。エピタキシャル層7の厚さ
は、10〜20μmの間で選ばれることになる。エピタ
キシャル層7は、p型半導体で形成される。エピタキシ
ャル層7のドーパント濃度は埋込層のドーパント濃度よ
り低い。エピタキシャル層7のドーパント濃度は、基板
1のドーパント濃度と同じ約1×1015cm−3であ
る。
【0030】引き出し部9がエピタキシャル層7の一部
に形成される。引き出し部9は、第4面10を有する。
第4面10は、エピタキシャル層7の有する第2表面8
の一部である。引き出し部9は、第6面10から基板の
深さ方向に形成され、埋込層2の一部に接合する。引き
出し部9は、n型半導体で形成される。引き出し部9の
ドーパント濃度は約2×1018cm−3である。
【0031】更に、ベース層11がエピタキシャル層7
の一部に形成される。ベース層11は、第5面12を有
する。第5面12は、エピタキシャル層の有する第2表
面8の一部である。ベース層11は、埋込層2から見て
鉛直方向上方に形成される。ベース層11は、埋込層2
と実質的に平行に形成される。ベース層11は、引き出
し部9と接合されている。ベース層11と引き出し部9
とは電気的に接続される。ベース層11は、n型半導体
で形成される。ベース層11のドーパント濃度は約2×
1018cm−3である。
【0032】基板1と埋込層2、埋込層2とエピタキシ
ャル層7、引き出し部9とエピタキシャル層7、エピタ
キシャル層7とベース層11とは、それぞれpn接合を
形成する。接合面付近に空乏層が形成される。埋込層
2、エピタキシャル層7、及びベース層11のドーパン
ト濃度は上述のものに限られない。それらのドーパント
濃度は、埋込層2とベース層11に挟まれた空間がすべ
て空乏層になるように選ばれる。
【0033】更に、第1ガードリング14がエピタキシ
ャル層7の一部に形成される。第1ガードリング14
は、ベース層11と引き出し部9とを取り囲むようにリ
ング状に形成される。第1ガードリング14は、ベース
層11と引き出し部9とから隔離されている。第1ガー
ドリング14は、第6面15を有する。第6面15は、
エピタキシャル層7の有する第2表面8の一部である。
第1ガードリング14は、n型半導体により形成され
る。第1ガードリング14のドーパント濃度は、約2×
1018cm−3である。
【0034】更に、第2ガードリング16がエピタキシ
ャル層7の一部に形成される。第2ガードリング16
は、第1ガードリングを取り囲むようにリング状に形成
される。第2ガードリング16は、第1ガードリングか
ら隔離されている。第2ガードリング16は、p型半導
体により形成される。第2ガードリング16は、フォト
ダイオードの接地端子となる。光検出時に発生する正孔
は、第2ガードリング16から引き出される。加えて、
第2ガードリング16はフォトダイオードを、半導体基
板上に設けられた他の素子(図示されない)から分離す
る。第2ガードリング16のドーパント濃度は、素子分
離をするように選ばれる。具体的には、第2ガードリン
グ16のドーパント濃度は、約2×1018cm−3
ある。
【0035】エピタキシャル層7の有する第2表面8の
上に、第1層間絶縁膜18と、第1配線層19と、第1
プラグ20とが形成される。第1層間絶縁膜18は、S
iO 膜とSiN膜の積層膜である。第1層間絶縁膜1
8はSiO膜の単層膜であることも可能である。引き
出し部9と、第1ガードリング14と、第2ガードリン
グ16とは、第1プラグ20により第1配線層19に接
続される。
【0036】第1層間絶縁膜18と第1配線層19との
上に、第2層間絶縁膜21と、第2配線層22と、第2
プラグ23とが形成されている。第2プラグ23は、第
1配線層19と、第2配線層22とを接続する。更に、
第2層間絶縁膜21と、第2配線層22の上には、パッ
シベーション層29が形成されている。
【0037】第1の実施の形態のフォトダイオードは、
エピタキシャル層7をp型半導体とし、埋込層2、ベー
ス層11及び引き出し部9をn型半導体としたpn接合
により光を検出する。光検出の際には、第2ガードリン
グ16は接地される。引き出し部9と、第1ガードリン
グ14とに正の電圧が印加される。電圧の大きさは、ベ
ース層11と埋込部2の間の領域が全て空乏層となるよ
うに決められる。pn接合に対しては、逆バイアスが印
加されることになる。バイアスを印加したときの光電流
により光を検出する。
【0038】なお、第1の実施の形態において、第1ガ
ードリング14がない構造も可能である。これにより、
工程が簡略化される。ベース層11がない構造も可能で
ある。量子効率は低下するが、工程が簡略化される。
【0039】更に、第1の実施の形態において、p型半
導体の代わりにn型半導体、n型半導体の代わりにp型
半導体を用いる構造も可能である。更に、第2層間絶縁
膜、第2配線層、第2プラグがない構造も可能である。
また、第2層間絶縁膜、第2配線層の上に、更に一以上
の層間絶縁膜及び配線層を有する構造も可能である。
【0040】本発明による第1の実施の形態のフォトダ
イオードの製造方法の工程断面図が図2から図11に示
されている。まず、図2に示されているように、p型半
導体である基板1の一部にドーパントとしてヒ素が注入
され、埋込層2が形成される。埋込層2のドーパント濃
度は約2×1018cm−3である。続いて、図3に示
されているように、エピタキシャル層7が成長される。
エピタキシャル層7は、p型半導体である。エピタキシ
ャル層7のドーパントの濃度は約1×1015cm−3
である。
【0041】続いて、シリコン酸化膜24が成長され
る。シリコン酸化膜24の厚さは約3000Åである。
その後、フォトレジストが塗布され、露光される。図4
に示されているように、引き出し部9と第1ガードリン
グ14とが形成されない領域の直上に、フォトレジスト
層25が形成される。
【0042】その後、フォトレジスト層25をマスクと
してシリコン酸化膜24がエッチングされる。引き出し
部9と第1ガードリング14とが形成される領域の直上
に開口部が設けられる。続いて、図5に示されているよ
うに、シリコン酸化膜24とフォトレジスト層25とを
マスクとして、引き出し部9と第1ガードリング14と
なる領域に、ドーパントとしてリンが注入される。リン
の注入濃度は、引き出し部9と第1ガードリング14の
リン濃度が、約2×1018cm−3となるように定め
られる。
【0043】その後、フォトレジスト層25と、シリコ
ン酸化膜24が順次除去される。続いて、約300Åの
シリコン酸化膜26が形成される。シリコン酸化膜26
は、不純物注入時のダメージを減少する。その後、高温
アニール処理がなされる。図6に示されているように、
引き出し部9と第1ガードリング14とが形成される。
【0044】続いて、フォトレジストが塗付され、露光
される。図7に示されているように、第2ガードリング
16が形成される領域の直上以外の領域に、フォトレジ
スト層27が形成される。その後、フォトレジスト層2
7をマスクとしてBFが注入される。図8に示されて
いるように、第2ガードリング16が形成される。BF
の注入濃度は、第2ガードリング16のボロン濃度が
約2×1018cm となるように定められる。
【0045】続いて、フォトレジストが塗付され、露光
される。図9に示されているように、ベース層11が形
成される領域の直上以外の領域に、フォトレジスト層2
8が形成される。その後、図10に示されているよう
に、フォトレジスト層28をマスクとしてリンが注入さ
れる。ベース層11が形成される。リンの注入濃度は、
ベース層11のリン濃度が約2×1018cm−3とな
るように定められる。続いて、フォトレジスト層28、
シリコン酸化膜26が順次除去される。
【0046】その後、図11に示されているように、配
線工程が行われる。その配線工程は、半導体装置の製造
方法として周知であるものと同様である。シリコン酸化
膜により第1層間絶縁膜18が、タングステンにより第
1プラグ20が、アルミニウムにより第1配線層19が
順次形成される。同様に、第2層間絶縁膜21と、第2
プラグ23と、第2配線層22とが順次形成される。そ
の後、パッシベーション層29が形成され、図1に示さ
れている本実施の形態のフォトダイオードの製造が完了
する。
【0047】本発明による第1の実施の形態のフォトダ
イオードは、従来のフォトダイオードと比べ、約2倍の
量子効率を実現できる。その理由は以下のとおりであ
る。フォトダイオードは、入射した光が空乏層領域に発
生する電子・正孔対を光電流として取り出して、光を検
知するデバイスである。本発明による第1の実施の形態
のフォトダイオードは、公知のフォトダイオードよりも
空乏層の体積を大きくすることができる。そのため、量
子効率を大きくすることができる。
【0048】本発明による第1の実施の形態のフォトダ
イオードの空乏層の体積が大きくなる理由は以下のとお
りである。第1の理由は、埋込層2が設けられているこ
とである。そのため、エピタキシャル層7の内部及び基
板1を空乏層として活用できる。第2の理由は、基板1
の不純物濃度が低いためである。そのため、本発明のフ
ォトダイオードの製造工程中に含まれる高温度の処理工
程によっても基板1からエピタキシャル層7に不純物が
拡散することがない。そのため、エピタキシャル層7の
不純物濃度は、低い濃度を保つ。不純物濃度が低く保た
れることにより空乏層幅が大きくなる。
【0049】以上述べられたように、本発明による第1
の実施の形態のフォトダイオードは、大きな量子効率を
実現することができる。また、本発明による第1の実施
の形態のフォトダイオードの製造方法により、量子効率
の高いフォトダイオードを製造することができる。
【0050】続いて、本発明による第2の実施の形態が
述べられる。本発明による第2の実施の形態のフォトダ
イオードの構造は、第1の実施の形態のフォトダイオー
ドの構造と類似する。相違点は、図12に示されている
ように、埋込層2とベース層11との間に、更に第2埋
込層13が設けられる点である。第2埋込層13はエピ
タキシャル層7の表面に平行方向に伸展し、引き出し部
9に接合する。複数の第2埋込層13が設けられること
も可能である。それぞれの第2埋込層13は引き出し部
9に接合する。
【0051】本発明による第2の実施の形態のフォトダ
イオードの製造工程が以下で説明される。まず、p型半
導体である基板の一部にドーパントとしてヒ素が注入さ
れ、埋込層2が形成される。埋込層2が形成された後の
断面の構造は、図2に示されているものと同様である。
埋込層2のドーパント濃度は約2×1018cm−3
ある。続いて、図14に示されているように、第1エピ
タキシャル層7aが成長される。エピタキシャル層7a
は、p型半導体である。第1エピタキシャル層7aのド
ーパントの濃度は約1×1015cm−3である。
【0052】次に、第1エピタキシャル層7aの一部に
ドーパントとしてヒ素が注入され、図15に示されてい
るように第2埋込層13が形成される。第2埋込層13
のドーパント濃度は約2×1018cm−3である。そ
の後、図16に示されているように、第2エピタキシャ
ル層7bが成長される。第1エピタキシャル層7aと第
2エピタキシャル層7bとは、エピタキシャル層7を形
成する。
【0053】以下の工程は、第1の実施の形態のフォト
ダイオードの製造方法と同様である。即ち、第1の実施
の形態のフォトダイオードの製造方法の、引き出し部9
と第1ガードリング14の形成の工程から、パッシベー
ション層29の形成の工程までと同様の工程が行われ
る。以上の工程により、第2の実施の形態のフォトダイ
オードが製造される。
【0054】なお、第2の実施の形態において、第2埋
込層13は複数形成され得る。このとき、第1エピタキ
シャル層7aの形成の工程と、第2埋込層13の形成の
工程は、所望の数だけ繰り返される。第2埋込層13の
それぞれは、エピタキシャル層7の表面に平行に伸展す
る。第2埋込層13のそれぞれは、埋込層2とベース層
11から隔離されて形成される。第2埋込層13のそれ
ぞれは、引き出し部9に接合する。
【0055】第2の実施の形態のフォトダイオードは、
第2埋込層13も、空乏層の体積の増加に寄与する。そ
のため、更に量子効率を向上することができる。また、
第2の実施の形態のフォトダイオードの製造方法によ
り、更に空乏層の体積が大きく、量子効率の高いフォト
ダイオードを製造することができる。
【0056】続いて、本発明による第3の実施の形態が
述べられる。図17は、本発明による第3の実施の形態
のフォトダイオードの構成を示す。
【0057】本発明による第3の実施の形態のフォトダ
イオードの構造は、第1の実施の形態のフォトダイオー
ドの構造とほぼ同様である。しかし、第1の実施の形態
においては、ベース層11がn型半導体で形成されてい
るが、第3の実施の形態のベース層36はp型半導体で
形成されている点で、第3の実施の形態と第1の実施の
形態とは異なる。以下、第3の実施の形態について説明
する。
【0058】第3の実施の形態のフォトダイオードは、
基板31を備えている。基板31はp型導電型を有する
半導体である。基板31のドーパント濃度は約1×10
15cm−3である。基板31のドーパント濃度は、第
1の実施の形態で説明されたのと同様の理由により、積
極的に低くされている。
【0059】基板31に接合して、埋込層32が形成さ
れている。埋込層32は、n型導電型である。埋込層3
2のドーパント濃度は約2×1018cm−3である。
【0060】基板31と埋込層32に接合して、エピタ
キシャル層33が形成されている。エピタキシャル層3
3は、基板31と埋込層32に対向する表面34を有す
る。表面34から埋込層32までの距離は、検出する光
の吸収係数に応じて決められている。エピタキシャル層
33の検出する光に対する吸収係数をαとしたとき、表
面34から埋込層32までの距離は、1/α以上とされ
ている。この結果、エピタキシャル層33の厚さは、1
0〜20μmの間で選ばれることになる。エピタキシャ
ル層33は、p型半導体で形成されている。エピタキシ
ャル層33のドーパント濃度は埋込層32のドーパント
濃度より低くされており、基板31のドーパント濃度と
同じ約1×1015cm−3である。
【0061】エピタキシャル層33には、引き出し部3
5が形成されている。引き出し35は、表面34から基
板31の深さ方向に形成され、埋込層32の一部に接合
する。引き出し部35は、n型半導体で形成されてい
る。引き出し部35のドーパント濃度は約2×1018
cm−3である。
【0062】エピタキシャル層33には、更に、ベース
層36が形成されている。ベース層36は、エピタキシ
ャル層33の表面34に接している。ベース層36は、
ベース層36は、埋込層32から見て鉛直方向上方に形
成されている。ベース層36は、埋込層32と実質的に
平行に形成されている。
【0063】ベース層36は、第1の実施の形態のベー
ス層11とは異なり、p型半導体で形成されている。ベ
ース層36のドーパント濃度は約2×1018cm−3
である。更に、ベース層36は、引き出し部35に接合
されていない。この点も、第1の実施の形態のベース層
11と引き出し部9とが接合されているのと異なる。
【0064】基板31と埋込層32、埋込層32とエピ
タキシャル層33、引き出し部35とエピタキシャル層
33とは、それぞれpn接合を形成する。そのpn接合
の接合面付近に空乏層が形成される。埋込層32とベー
ス層36に挟まれた空間は、実質的に、その全体が、空
乏層となっている。
【0065】埋込層32、エピタキシャル層33のドー
パント濃度は、埋込層32とベース層36に挟まれた空
間の実質的に全体が、空乏層になるように選ばれてい
る。埋込層32、エピタキシャル層33のドーパント濃
度は、上述のものに限られないが、埋込層32とベース
層36に挟まれた空間の実質的に全体が空乏層になると
いう条件を満足することが望ましい。
【0066】更に、エピタキシャル層33には、第1ガ
ードリング37が形成されている。第1ガードリング3
7は、エピタキシャル層33の表面34に接し、且つ、
引き出し部35とベース層36とを取り囲むようにリン
グ状に形成されている。第1ガードリング37は、引き
出し部35とベース層36とから隔離されて形成されて
いる。第1ガードリング37は、n型半導体により形成
されている。第1ガードリング37のドーパント濃度
は、約2×1018cm−3である。
【0067】更に、エピタキシャル層33には、第2ガ
ードリング38が形成されている。第2ガードリング3
8は、第1ガードリング37を取り囲むようにリング状
に形成されている。第2ガードリング38は、第1ガー
ドリング33から隔離されて形成されている。第2ガー
ドリング38は、p型半導体により形成されている。光
検出時に発生する正孔は、第2ガードリング38から引
き出される。加えて、第2ガードリング38はフォトダ
イオードを、半導体基板上に設けられた他の素子(図示
されない)から分離する。第2ガードリング38のドー
パント濃度は、素子分離をするように選ばれる。具体的
には、第2ガードリング38のドーパント濃度は、約2
×1018cm−3である。
【0068】エピタキシャル層33の上には、第1層間
絶縁膜39と、第1配線層40と、第1プラグ41とが
形成されている。第1層間絶縁膜39は、SiO膜と
SiN膜の積層膜である。第1層間絶縁膜39はSiO
膜の単層膜であることも可能である。引き出し部3
5、ベース層36、第1ガードリング37、第2ガード
リング38とは、第1プラグ41により第1配線層40
に接続されている。
【0069】第1層間絶縁膜39と第1配線層40との
上には、第2層間絶縁膜42と、第2配線層43と、第
2プラグ44とが形成されている。第2プラグ44は、
第1配線層40と第2配線層43とを接続している。第
2層間絶縁膜42と、第2配線層4の上には、パッシベ
ーション層45が形成されている。
【0070】第3の実施の形態のフォトダイオードは、
エピタキシャル層33とベース層36とをp型半導体と
し、埋込層32、引き出し部35をn型半導体としたp
n接合により光を検出する。光検出の際には、ベース層
36が接地される。更に、引き出し部35に正の電圧が
印加される。電圧の大きさは、埋込部32とベース層3
6の間の領域が全て空乏層となるように決められる。p
n接合に対しては、逆バイアスが印加されることにな
る。バイアスを印加したときの光電流により光が検出さ
れる。
【0071】続いて、第3の実施の形態のフォトダイオ
ードの製造方法について説明する。第3の実施の形態の
フォトダイオードの製造方法は、第1の実施の形態のフ
ォトダイオードの製造方法とほぼ同様である。第3の実
施の形態のフォトダイオードの製造方法は、ベース層を
形成する工程が、第1の実施の形態と異なる。
【0072】まず、第1の実施の形態と同様にして、図
18に示されているように、基板31の上に埋込層3
2、エピタキシャル層33、引き出し部35、第1ガー
ドリング37、第2ガードリング38及びシリコン酸化
膜46が形成される。ここで、エピタキシャル層33を
被覆するシリコン酸化膜46は、不純物注入時のダメー
ジを減少するための保護膜である。埋込層32、エピタ
キシャル層33、引き出し部35、第1ガードリング3
7、第2ガードリング38及びシリコン酸化膜46が形
成される過程は、第1の実施の形態と同様であるので説
明されない。
【0073】続いて、フォトレジストが塗付され、露光
される。図19に示されているように、ベース層36が
形成される領域の直上以外の領域に、フォトレジスト層
47が形成される。第1の実施の形態とは異なり、フォ
トレジスト層47は引き出し層35を被覆するように形
成される。その結果、ベース層36は、引き出し層35
から分離されて形成される。
【0074】その後、図10に示されているように、フ
ォトレジスト層47をマスクとしてBFが注入され、
ベース層36が形成される。BFの注入濃度は、ベー
ス層36のボロン濃度が約2×1018cm−3となる
ように定められる。続いて、フォトレジスト層47、シ
リコン酸化膜46が順次除去される。
【0075】その後、第1の実施の形態と同様にして、
配線工程が行われ、図17に示された構造を有する第3
の実施の形態のフォトダイオードの製造が完了する。
【0076】第3の実施の形態のフォトダイオードは、
第1及び第2の実施の形態のフォトダイオードと同様
に、体積が大きい空乏層が形成されるため、量子効率が
高い。即ち、第3の実施の形態のフォトダイオードは、
第1の実施の形態のフォトダイオードと同様に、エピタ
キシャル層33の内部及び基板31を空乏層として活用
できる。更に、基板31の不純物濃度を低くすることが
でき、そのため、製造工程中に含まれる高温度の処理工
程によっても基板31からエピタキシャル層33に不純
物が拡散することがない。そのため、エピタキシャル層
33の不純物濃度は、低い濃度を保つ。不純物濃度が低
く保たれることにより空乏層幅が大きくなる。
【0077】更に、第3の実施の形態のフォトダイオー
ドは、第1及び第2の実施の形態のフォトダイオードよ
りも、応答速度が速い。その理由を以下で説明する。
【0078】第1及び第2の実施の形態のフォトダイオ
ードに光48が入射されると、図21に示されているよ
うに、埋込層2とベース層11との間の空間に形成され
た空乏層に、電子49と正孔50とが発生する。電子4
9は、埋込層2に移動して光電流になる。一方、正孔5
0が光電流になるには、埋込層2とベース層11との間
の空間から、第2ガードリング16にまで移動されなく
てはならない。従って、正孔50は、長い距離を移動す
ることを強いられる。
【0079】一方、第3の実施の形態のフォトダイオー
ドに、光50が入射されると、図22に示されているよ
うに、埋込層32とベース層36との間の空間に形成さ
れた空乏層に、電子51と正孔52とが発生する。電子
は、第1及び第2の実施の形態と同様に、埋込層32に
移動して光電流になる。しかし、正孔52は、第1及び
第2の実施の形態とは異なり、その空乏層に隣接するベ
ース層36に移動して光電流になる。従って、正孔52
が移動する距離は短い。ゆえに、第3の実施の形態のフ
ォトダイオードは、第1及び第2の実施の形態のフォト
ダイオードよりも、応答速度を速くすることができる。
【0080】このように、第3の実施の形態により、量
子効率が高く、且つ、応答速度が速いフォトダイオード
が実現される。
【0081】
【発明の効果】本発明のフォトダイオードは、量子効率
を大きくすることができる。また、本発明のフォトダイ
オードの製造方法により、量子効率の大きいフォトダイ
オードを製造することができる。
【0082】また、本発明のフォトダイオードは、応答
速度が速い。
【0083】また、本発明のフォトダイオードは、量子
効率が高く、且つ、応答速度が速い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態のフォトダイオ
ードの構造を示す断面図である。
【図2】本発明による第1の実施の形態のフォトダイオ
ードの製造工程を示しており、埋込層2の形成後の断面
図である。
【図3】本発明による第1の実施の形態のフォトダイオ
ードの製造工程を示しており、エピタキシャル層7の形
成後の断面図である。
【図4】本発明による第1の実施の形態のフォトダイオ
ードの製造工程を示しており、引き出し部9と第1ガー
ドリング14とが形成されない領域の直上に、フォトレ
ジスト層25が形成された後の構造の断面図である。
【図5】本発明による第1の実施の形態のフォトダイオ
ードの製造工程を示しており、引き出し部9と第1ガー
ドリング14となる領域にリンが注入された後の構造の
断面図である。
【図6】本発明による第1の実施の形態のフォトダイオ
ードの製造工程を示しており、リン注入後に高温アニー
ルした後の構造の断面図である。
【図7】本発明による第1の実施の形態のフォトダイオ
ードの製造工程を示しており、第2ガードリング16が
形成される領域の直上以外の領域に、フォトレジスト層
27が形成された後の構造の断面図である。
【図8】本発明による第1の実施の形態のフォトダイオ
ードの製造工程を示しており、第2ガードリング16が
形成された後の構造の断面図である。
【図9】本発明による第1の実施の形態のフォトダイオ
ードの製造工程を示しており、ベース層11が形成され
る領域の直上以外の領域に、フォトレジスト層28が形
成された後の構造の断面図である。
【図10】本発明による第1の実施の形態のフォトダイ
オードの製造工程を示しており、ベース層11が形成さ
れた後の構造の断面図である。
【図11】本発明による第1の実施の形態のフォトダイ
オードの製造工程を示しており、第1層間絶縁膜18、
第1配線層19、第1プラグ20が形成された後の構造
の断面図である。
【図12】本発明による第2の実施の形態のフォトダイ
オードの構造を示す図である。
【図13】公知のフォトダイオードの構造を示す図であ
る。
【図14】本発明による第2の実施の形態のフォトダイ
オードの製造工程を示しており、第1エピタキシャル層
7aが形成された後の構造の断面図である。
【図15】本発明による第2の実施の形態のフォトダイ
オードの製造工程を示しており、第2埋込層13が形成
された後の構造の断面図である。
【図16】本発明による第2の実施の形態のフォトダイ
オードの製造工程を示しており、第2エピタキシャル層
7bが形成された後の構造の断面図である。
【図17】本発明による第3の実施の形態のフォトダイ
オードの構造を示す断面図である。
【図18】本発明による第3の実施の形態のフォトダイ
オードの製造工程を示しており、第2ガードリング38
が形成された後の構造の断面図である。
【図19】本発明による第3の実施の形態のフォトダイ
オードの製造工程を示しており、ベース層36が形成さ
れる領域の直上以外の領域に、フォトレジスト層47が
形成された後の構造の断面図である。
【図20】本発明による第1の実施の形態のフォトダイ
オードの製造工程を示しており、ベース層36が形成さ
れた後の構造の断面図である。
【図21】第1の実施の形態のフォトダイオードの動作
を説明するための図である。
【図22】第3の実施の形態のフォトダイオードの動作
を説明するための図である。
【符号の説明】
1、31:基板 2、32:埋込層 7、33:エピタキシャル層 9、35:引き出し部 11、36:ベース層 13:第2埋込層 16:第2ガードリング

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型を有する半導体領域と、 前記半導体領域の内部に形成された、前記第1導電型と
    異なる第2導電型を有する埋込層と、 前記第2導電型を有する半導体により形成された引き出
    し部とを具備し、 前記埋込層は、前記半導体領域の表面に平行に伸展し、 前記引き出し部は、前記半導体領域の表面から前記半導
    体領域の深さ方向に伸展して前記埋込層の一部に接合す
    るフォトダイオード。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記第2導電型の半導体で形成されたベース層を更に具
    備し、 前記ベース層は、前記半導体領域の表面に接し、前記半
    導体領域の表面と平行方向に伸展し、且つ、前記埋込層
    から隔離されるように形成され、且つ、前記引き出し部
    に電気的に接続された、 フォトダイオード。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記半導体領域と、前記埋込層と、前記ベース層とのそ
    れぞれのドーパントの濃度は、 前記埋込層と前記ベース層との間の空間が全て空乏層に
    なるように選ばれたフォトダイオード。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2において、 前記第2導電型を有する一以上の第2埋込層を更に具備
    し、 前記第2埋込層のそれぞれは、前記半導体領域の内部に
    形成され、前記半導体領域の表面に平行に伸展し、前記
    埋込層と前記ベース層から隔離され、かつ、前記引き出
    し部に接合するフォトダイオード。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記半導体領域と、前記埋込層と、前記第2埋込層と、
    前記ベース層とのそれぞれのドーパントの濃度は、 前記埋込層と前記第2埋込層との間の空間と、前記第2
    埋込層同士の間の空間と、前記第2埋込層と前記ベース
    層の間の空間とが、全て空乏層になるように選ばれたフ
    ォトダイオード。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 前記第1導電型の半導体で形成された他のベース層を更
    に具備し、 前記他のベース層は、前記半導体領域の表面に接し、前
    記半導体領域の表面と平行方向に伸展し、且つ、前記埋
    込層から隔離されるように形成された、 フォトダイオード。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記半導体領域と、前記埋込層と、前記他のベース層と
    のそれぞれのドーパントの濃度は、 前記埋込層と前記他のベース層との間の空間が全て空乏
    層になるように選ばれたフォトダイオード。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7までのいずれか一
    の請求項において、 前記第1導電型を有する半導体で形成されたガードリン
    グを更に具備し、 前記ガードリングは、前記半導体領域の表面に形成さ
    れ、前記ベース層と前記引き出し部から隔離され、か
    つ、前記ベース層と前記引き出し部とを包囲し、 前記ガードリングの不純物濃度は、前記半導体領域の表
    面のうち前記ガードリングの外部である部分と、前記ベ
    ース層及び前記引き出し部とを、実質的に電気的に分離
    するように選ばれたフォトダイオード。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8までのいずれか一
    の請求項において、前記半導体領域の表面と前記埋込層
    との間の距離は、前記半導体領域に入射される光の吸収
    係数に応じて決められたフォトダイオード。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 前記距離は、前記吸収係数をαとしたとき、1/α以上
    であるフォトダイオード。
  11. 【請求項11】 第1導電型を有する半導体領域の内部
    に、前記第1導電型と異なる第2導電型を有する埋込層
    を形成することと、 前記第2導電型を有する引き出し部を形成することとを
    具備し、 前記埋込層は、半導体領域の表面に平行して形成され、 前記引き出し部は、前記半導体領域の表面から、前記半
    導体領域の深さ方向に伸展し、前記埋込層の一部に接合
    して形成されるフォトダイオードの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 前記第1導電型を有する半導体領域の内部に、前記第1
    導電型と異なる第2導電型を有する埋込層を形成するこ
    とは、 前記第1導電型を有する第1半導体部分の表面の一部
    に、前記埋込層を形成することと、 前記第1半導体部分と前記埋込層とに接合して、前記第
    1導電型を有する第2半導体部分を形成することとを含
    むフォトダイオードの製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項11又は請求項12において、 前記半導体領域の表面に、前記第2導電型を有する半導
    体であるベース層を形成することを更に具備し、 前記ベース層は、前記埋込層から隔離され、かつ、前記
    引き出し部に接合して形成されるフォトダイオードの製
    造方法。
  14. 【請求項14】 請求項13において、 前記半導体領域と、前記埋込層と、前記ベース層とに含
    まれるドーパントの濃度は、 前記埋込層と前記ベース層の間の空間が全て空乏層にな
    るように選ばれたフォトダイオードの製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項11から請求項14までのいず
    れか一の請求項において、 第1導電型を有する半導体領域の内部に、前記第2導電
    型を有する一つ以上の第2埋込層を形成することを更に
    具備し、 前記第2埋込層は、前記埋込層から隔離して、前記半導
    体領域の表面に平行に伸展し、 前記引き出し部は、前記第2埋込層の一部に接合するフ
    ォトダイオードの製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項15において、 前記半導体領域と、前記埋込層と、前記第2埋込層と、
    前記ベース層とのそれぞれのドーパントの濃度は、前記
    埋込層と前記第2埋込層との間の空間と、前記第2埋込
    層同士の間の空間と、前記第2埋込層と前記ベース層の
    間の空間とが、全て空乏層になるように選ばれたフォト
    ダイオードの製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項11又は請求項12において、 前記第1導電型を有する半導体である他のベース層を、
    前記半導体領域の表面に形成することを更に具備し、 前記他のベース層は、前記埋込層から隔離されて形成さ
    れるフォトダイオードの製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項17において、 前記半導体領域と、前記埋込層と、前記他のベース層と
    に含まれるドーパントの濃度は、 前記埋込層と前記他のベース層の間の空間が全て空乏層
    になるように選ばれたフォトダイオードの製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項11から請求項18までのいず
    れか一の請求項において、 前記第1導電型を有する半導体で形成されたガードリン
    グを形成することを更に有し、 前記ガードリングの表面は、前記半導体領域の表面上に
    あり、前記ベース層と前記引き出し部から隔離され、か
    つ、前記ベース層と前記引き出し部とを包囲し、 前記ガードリングの不純物濃度は、前記半導体領域の表
    面のうち前記ガードリングの外部である部分と、前記ベ
    ース層と前記引き出し部とを、実質的に電気的に分離す
    るように選ばれたフォトダイオードの製造方法。
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