JP2018142581A - 半導体装置の製造方法、半導体装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法、半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】弊害を回避しつつ受光素子とキャパシタを同一基板に混載できる半導体装置の製造方法と半導体装置を提供する。【解決手段】基板11の上にn型の光吸収層12を形成する工程と、該光吸収層の上に窓層14を形成する工程と、該窓層の中に固相拡散又は気相拡散により該光吸収層に接するp型の第1拡散層10Aを形成する工程と、該窓層の中に固相拡散又は気相拡散により該光吸収層に接するp型の第2拡散層10Bを形成する工程と、該第1拡散層と該光吸収層によるpn接合を有する受光素子部の電極を形成し、該第2拡散層と該光吸収層によるpn接合を有するキャパシタ部の電極を形成する工程と、を備えたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば光通信などに用いられる半導体装置の製造方法と、その製造方法で製造された半導体装置に関する。
特許文献1には、アノード電極とカソード電極を同一面上に有するプレーナ型のフォトダイオードが開示されている。このフォトダイオードは、裏面入射型として用いることができ、実装が容易であり、素子容量低減による高速化が可能である。このようなフォトダイオードの検出回路として、TIA(トランスインピーダンスアンプ)が用いられる。TIAにコンデンサおよび抵抗を組み合わせて電子回路が形成される。電子回路には通常、フォトダイオードとは別部品である外付けのコンデンサと抵抗が用いられる。しかし、装置の小型化のために、集積回路で実施されているようにMIM(Metal-Insulator-Metal)構造を使用したキャパシタをフォトダイオードに混載したり、半導体部にpn接合を形成したキャパシタをフォトダイオードに混載したりすることが知られている。
特許文献2には、光検出部の受光層と、その受光層に光を導波させる導波路が同一基板に形成されている半導体受光装置が開示されている。特許文献2には、半導体部に、光検出部とバイパスコンデンサを形成した受光装置をエピタキシャル法で形成することも開示されている。pinダイオードをバイパスコンデンサとして用いる。
特開2016−25095号公報 特開2001−127333号公報
受光素子を単独で使用することは稀であり、受光素子に外付けのキャパシタを接続して使用することが多い。そのため、特許文献1に開示の受光素子は、多くの場合、外付けキャパシタとともにパッケージに実装される。部品点数を削減するためには、受光素子とキャパシタを同一基板に混載することが好ましい。
集積回路などで用いられるMIM構造のキャパシタは一般的な技術であり形成しやすいが、使用できる絶縁膜材料が限定される。そのため、MIM構造によって大容量のキャパシタを提供することは難しい。キャパシタを大容量にするためにはキャパシタの面積を大きくする必要があるため、組立スペースの確保が困難になる。また、特許文献2では、受光素子に隣接するpn接合をエピタキシャル成長で形成するので工程が複雑になり工期とコストが増大する。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、弊害を回避しつつ受光素子とキャパシタを同一基板に混載できる半導体装置の製造方法と半導体装置を提供することを目的とする。
本願の発明に係る半導体装置の製造方法は、基板の上にn型の光吸収層を形成する工程と、該光吸収層の上に窓層を形成する工程と、該窓層の中に固相拡散又は気相拡散により該光吸収層に接するp型の第1拡散層を形成する工程と、該窓層の中に固相拡散又は気相拡散により該光吸収層に接するp型の第2拡散層を形成する工程と、該第1拡散層に電気的に接続されるアノード電極と、該基板に電気的に接続されるカソード電極を形成することで該第1拡散層と該光吸収層によるpn接合を有する受光素子部を形成し、該第2拡散層に電気的に接続される第1電極と、該基板に電気的に接続される第2電極を形成することで該第2拡散層と該光吸収層によるpn接合を有するキャパシタ部を形成する工程と、を備えたことを特徴とする。
本願の発明に係る半導体装置は、基板と、該基板に形成された受光素子部と、該基板の該受光素子部の隣に形成されたキャパシタ部と、を備え、該受光素子部は、p型の第1拡散層とn型の光吸収層が接するpn接合を有し、該キャパシタ部は、p型の第2拡散層とn型の光吸収層が接するpn接合を有し、該第1拡散層と該第2拡散層の厚みが異なることを特徴とする。
本発明のその他の特徴は以下に明らかにする。
本発明によれば、キャパシタ部のpn接合を提供するp型層を拡散法で形成するので弊害を回避しつつ受光素子とキャパシタを同一基板に混載できる。
実施の形態1に係る半導体装置の断面図である。 図1の半導体装置の底面図である。 図1の半導体装置の平面図である。 CANパッケージの平面図である。 図4のCANパッケージの回路図である。 光吸収層と窓層を示す図である。 第1拡散層の形成方法を示す図である。 第2拡散層の形成方法を示す図である。 アイソレーション溝とカソード溝と絶縁膜を示す図である。 電極を示す図である。 電極とメタルマスクと低反射膜を示す図である。 実施の形態2に係る半導体装置の断面図である。 図12の半導体装置の底面図である。 図12の半導体装置の平面図である。 CANパッケージの平面図である。 図15のCANパッケージの回路図である。 実施の形態3に係る半導体装置の断面図である。 図17の半導体装置の底面図である。 実施の形態4に係る半導体装置の断面図である。 図19の半導体装置の底面図である。 CANパッケージの平面図である。 実施の形態5に係る半導体装置の断面図である。 図22の半導体装置の平面図である。 図22の半導体装置の底面図である。 CANパッケージの平面図である。
本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法と半導体装置について図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る半導体装置10の断面図である。半導体装置10は受光素子部10Aとキャパシタ部10Bを備えている。破線の左側が受光素子部10Aであり破線の右側がキャパシタ部10Bである。受光素子部10Aはアバランシェフォトダイオード(APD)である。キャパシタ部10Bは逆バイアスされたpn接合に生じる空乏層を電気容量として使用するタイプのキャパシタである。図1の半導体装置10の上面を「裏面」と称し、下面を「表面」と称する。受光素子部10Aは裏面側から光が入射する裏面入射型の受光素子部である。
半導体装置10は基板11を備えている。基板11は例えばn型InP基板である。基板11はn型又は絶縁型のInPとすることが好ましい。基板11の下には光吸収層12が形成されている。光吸収層12は例えばn型のInGaAsで形成されている。光吸収層12の下には窓層14が形成されている。窓層14は例えばn型のInPで形成されている。窓層14には、第1拡散層16Aと第2拡散層16Bが形成されている。第1拡散層16Aと第2拡散層16Bは、窓層14にp型のドーパントを熱拡散させて形成したp型の領域である。第1拡散層16Aと第2拡散層16BはP型のInP層である。
第1拡散層16Aと第2拡散層16Bはどちらも、光吸収層12と窓層14に接している。第1拡散層16Aと第2拡散層16Bの厚みは異なっている。第1拡散層16Aの厚みは窓層14の厚みと同じである。第2拡散層16Bは窓層14よりも厚く形成されている。第2拡散層16Bは、窓層14だけでなく光吸収層12にもp型のドーパントを熱拡散させて形成されている。
半導体装置10の表面にはアイソレーション溝I1、I2、及びカソード溝C1が形成されている。半導体装置10の表面には絶縁膜30が形成されている。絶縁膜30はアイソレーション溝I1、I2とカソード溝C1の内壁にも形成されている。絶縁膜30は例えばSiN、SiO又はSiONなどで形成されている。
第1拡散層16Aに接するようにアノード電極18が形成されている。第2拡散層16Bに接するように第1電極20が形成されている。カソード溝C1に形成された絶縁膜30に沿ってカソード電極22が形成されている。カソード電極22は、絶縁膜30の開口に形成されることで基板11に接続されている。アノード電極18、第1電極20およびカソード電極22は絶縁膜30から露出する。アノード電極18、第1電極20およびカソード電極22は、例えばTiとAuなどを用いた積層構造で形成される。そのような積層構造には、Ti/Au、Ti/Pt/Au、Pt/Ti/Pt/Auが含まれる。なお、/は積層を意味し、左端の材料が半導体または絶縁膜に接する。
半導体装置10の裏面にはメタルマスク40と第2電極42が形成されている。メタルマスク40は受光素子部10Aの裏面にアノード電極18の直上部を開口する形状を有する。そのため、メタルマスク40はアノード電極18の直上には形成されていない。メタルマスク40は例えばTiとAuなどを用いた積層構造で形成される。そのような積層構造には、AuGe/Ni/Ti/Pt/Au、AuZn/Ti/Pt/Auが含まれる。メタルマスク40は主として遮光のために設けられる。第2電極42は、第1電極20の直上に設けられている。第2電極42は、例えば第1電極20と同じ材料又はAuGe/Ni/Ti/Pt/Auなどで形成される。
半導体装置10の裏面には低反射膜44が形成されている。低反射膜44は反射防止膜として機能する。低反射膜44は前述のメタルマスク40と第2電極42を露出させつつ半導体装置10の裏面に形成されるものである。低反射膜44は、例えばSiとSiOの積層構造である。そのような積層構造には、Si/SiO、Si/SiO/Si/SiOが含まれる。
図2は、図1の半導体装置10の底面図である。アイソレーション溝I1はアノード電極18を囲むように環状に形成されている。カソード電極22は底面視で四角形である。受光素子部10Aはアノード電極18とカソード電極22を同一面上に有するプレーナ構造を有している。アノード電極18とカソード電極22は基板11の表面側に形成されている。図2のA−A’線における断面図が図1の受光素子部10Aである。アイソレーション溝I2は第1電極20を囲むように環状に形成されている。図2のB−B’線における断面図が図1のキャパシタ部10Bである。
図3は、図1の半導体装置10の平面図である。メタルマスク40は、受光素子部10Aの裏面の大部分に形成されるが、一部に円形の開口を有している。この開口部分に外部から光信号が入射する。第2電極42はキャパシタ部10Bの概ね中央に形成されている。
図1の説明に戻る。図1における矢印は受光素子部10Aに入射する光を示す。低反射膜44は入射光の反射を抑え、メタルマスク40はアノード電極18の直上以外から入射する光を遮断する。受光素子部10Aにおけるp型の第1拡散層16Aと、n型の光吸収層12又は窓層14とが接するpn接合に光が達すると電子と正孔が発生する。それぞれのキャリアがアノード電極18とカソード電極22に流れることによって受光素子部10Aに電流が流れる。
キャパシタ部10Bでは、p型の第2拡散層16Bが、n型の光吸収層12と窓層14に接することでpn接合が提供されている。第1電極20と第2電極42に電圧を印加してこのpn接合を逆バイアスすると当該pn接合界面に空乏層が発生する。この空乏層により電気容量を提供することができる。キャパシタ部10Bは受光素子部10Aに対して電気的にアイソレートしているため、キャパシタ部10Bを通常のキャパシタとして使用することができる。そのため、従来フォトダイオードの横に設けていた外付けのコンデンサを不要とすることができる。
図4は、半導体装置10が実装されたCANパッケージ50の平面図である。CANパッケージ50にはサブマウント52、TIA(トランスインピーダンスアンプ)54及びコンデンサ56がはんだで固定されている。半導体装置10は受光領域がある裏面を上にしてサブマウント52に固定されている。これにより、半導体装置10を裏面入射型の受光素子として用いることができるようにした。サブマウント52には配線パターン52aが形成されている。配線パターン52aは、主として半導体装置10の表面側の電極との電気的接続に用いられている。CANパッケージ50には5つのリード線58が固定されている。1本のリード線は、TIA54の裏側にある。ワイヤ60によって各デバイスとリード線58を接続する。例えば、コンデンサ56のボンディングパッドと電源用のリード線58がワイヤ60で接続され、TIA54の信号出力部とリード線58がワイヤ60で接続される。
図5は、図4のCANパッケージ50の回路図である。半導体装置10のキャパシタ部10BはTIA54のバイパスコンデンサとして用いられる。キャパシタ部10BをTIA54のバイパスコンデンサとして使用することで、TIA54に対する電源ノイズをカットすることができる。外付けのコンデンサであるコンデンサ56は、受光素子部10Aのバイパスコンデンサとした。
図6−11を参照して、本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を説明する。まず、光吸収層12と窓層14を形成する。図6は、基板11の上に光吸収層12を形成し、光吸収層12の上に窓層14を形成したことを示す図である。
次いで、第1拡散層16Aを形成する。図7は、第1拡散層16Aの形成方法を示す図である。写真製版技術、エッチング技術、及び蒸着又はスパッタなどの薄膜形成技術を用いて、拡散元となるZnO膜16aを窓層14の上に成膜する。そして、基板11とZnO膜16aに熱処理を施してZnを拡散させる。これにより、窓層14の中に光吸収層12に接するp型の第1拡散層16Aを形成する。なお、第1拡散層16Aは固相拡散又は気相拡散により形成することができる。
次いで、第2拡散層16Bを形成する。図8は、第2拡散層16Bの形成方法を示す図である。第2拡散層16Bは、第1拡散層16Aと同じ方法で形成する。すなわち、エッチング技術、及び蒸着又はスパッタなどの薄膜形成技術を用いて、拡散元となるZnO膜16bを窓層14の上に成膜する。そして、基板11とZnO膜16bに熱処理を施してZnを拡散させる。これにより、窓層14の中に光吸収層12に接するp型の第2拡散層16Bを形成する。第2拡散層16Bは固相拡散又は気相拡散により形成することができる。
ZnO膜以外のドープした酸化膜又は多結晶シリコンを窓層14に形成して熱処理することで、固相拡散により第1拡散層16Aと第2拡散層16Bを形成してもよい。気相拡散で第1拡散層16Aと第2拡散層16Bを形成する場合、不純物を含んだ気体などを用いて窓層14に不純物を高濃度に含んだ層を形成した後、基板11を高温で長時間加熱して不純物を所望の深さまで導入する。
どの程度の深さまで第2拡散層16Bを形成するかによってキャパシタ部10Bの電気容量を任意の値にすることができる。つまり、第2拡散層16Bの厚みはキャパシタ部10Bの電気容量を決める。第2拡散層16Bを厚くすればC=εS/dのdを小さくすることができるので、電気容量を大きくすることができる。例えば、1.7μmのdを0.1μmとした場合は39pFの電気容量を提供することができる。第2拡散層16Bの厚さは、熱拡散の温度および時間などの条件を調整することで制御できる。第2拡散層16Bの厚さを窓層14の厚さと一致させてもよいし、第2拡散層16Bの厚さを窓層14の厚みより大きくしてもよい。
次いで、溝と絶縁膜を形成する。図9は、アイソレーション溝I1、I2とカソード溝C1と絶縁膜30を示す図である。写真製版技術とエッチング技術を用いて、アイソレーション溝I1、I2とカソード溝C1を形成する。次いで、ウエハ表面全面に絶縁膜30を形成する。アイソレーション溝I1、I2とカソード溝C1は光吸収層12を複数の領域に分けてそれらをアイソレートする目的で設ける。アイソレーション溝I2は、第2拡散層16Bの周りに窓層14と光吸収層12を貫通して基板11を露出させる貫通溝である。基板11と光吸収層12の間に他のエピ層を形成してもよい。
次いで、基板の表面側に電極を形成する。図10は、アノード電極18、第1電極20及びカソード電極22を形成したことを示す図である。写真製版技術、エッチング技術、および薄膜形成技術を用いて、アノード電極18、第1電極20及びカソード電極22を基板11の表面側に形成する。カソード電極22は、窓層14と光吸収層12を貫通するカソード溝C1を形成することで露出した基板11に接触するように形成する。なお、第1拡散層16Aとアノード電極18の間と、第2拡散層16Bと第1電極20の間に、コンタクト抵抗を下げるための半導体層を設けてもよい。
次いで、基板11の裏面側に電極、メタルマスク、低反射膜を形成する。図11は、基板11の裏面側に第2電極42とメタルマスク40と低反射膜44を形成したことを示す図である。まず、基板11の裏面側全面に低反射膜44を形成する。そして、写真製版技術、エッチング技術、および薄膜形成技術を用いて、第2電極42とメタルマスク40を形成する。低反射膜44は、目的とする波長と反射率に応じて材料、層厚又は層数を変えてもよい。こうして、受光素子部10Aとキャパシタ部10Bを有する半導体装置10が完成する。
第1拡散層16Aに電気的に接続されるアノード電極18と、基板11に電気的に接続されるカソード電極22を形成することで第1拡散層16Aと光吸収層12によるpn接合を有する受光素子部10Aが形成される。第2拡散層16Bに電気的に接続される第1電極20と、基板11に電気的に接続される第2電極42を形成することで第2拡散層16Bと光吸収層12によるpn接合を有するキャパシタ部10Bが形成される。
第1拡散層16Aと第2拡散層16Bを形成する前に、アイソレーション溝I1、I2とカソード溝C1を形成してもよい。しかしこの場合、第1拡散層16Aと第2拡散層16Bの拡散元の膜が溝の影響で凹凸を持つことになる。そのため、半導体面と拡散元の膜が密着しない箇所が発生し、p型領域フロントが均一にならないことがある。つまり、第1拡散層16Aと第2拡散層16Bの不純物プロファイルが狙いどおりにならないことがある。よって、第1拡散層16Aと第2拡散層16Bの寸法に注意が必要である。
本発明の実施の形態1に係る半導体装置10は、基板11に、受光素子部10Aと、受光素子部10Aの隣に設けられたキャパシタ部10Bとが形成されたものである。本発明の実施の形態1では、第1拡散層16Aと第2拡散層16Bを別々の工程で形成するので、第1拡散層16Aと第2拡散層16Bの厚みを自在に調整できる。すなわち、窓層14の表面からの深さが異なる第1拡散層16Aと第2拡散層16Bを提供することができる。特に、第2拡散層16Bを拡散で形成することで、その厚みを自在に調整し、必要な電気容量値を得ることができる。図1には第2拡散層16Bが第1拡散層16Aより厚く形成されることが示されているが、第2拡散層16Bの厚さを第1拡散層16Aの厚さと一致させてもよいし、第2拡散層16Bを第1拡散層16Aより薄くしてもよい。
また、本発明の実施の形態1では、第1拡散層16Aと第2拡散層16Bを、エピタキシャル成長ではなく拡散法で形成する。よって、エピキシャル成長する場合と比べて簡単かつ低コストで半導体装置10を製造できる。第2拡散層16Bと、光吸収層12及び窓層14とのpn接合部に逆バイアスを印加することで形成される空乏層によって電気容量を得ることができる。pn接合部のp型キャリア濃度が1E18cm−3、n型キャリア濃度が2E15cm−3の場合、3.3Vのバイアス印加で1.7μmの空乏層が得られる。この空乏層はφ200μmのパターンであれば2.3pFに相当する。
一般に外付けコンデンサに利用されるアルミナの比誘電率は10である。実施の形態1に係るキャパシタ部10Bの光吸収層12はInGaAsで形成されておりその比誘電率は14である。キャパシタ部10Bの電気容量はεS/dで算出されるので、εを大きくすることは電気容量を大きくできることを意味する。さらに、受光素子部10Aを有する半導体装置にキャパシタ部10Bを混載することで、半導体装置10に外付けする外付けコンデンサを不要としたりその数を減らしたりすることができる。外付けコンデンサを減らすことで組み立てを要する部品点数を減らすことができる。また、外付けコンデンサが減った分だけ、半導体装置10とサブマウント52を大きくすることができる。キャパシタ部10Bの面積Sを大きくすれば、εS/dで算出される電気容量Cを大きくすることができる。例えばφ200μmであったSをφ1000μmまで大きくできれば57pFの電気容量を提供できる。
さらに、図2に示されるように、第1電極20の周りにアイソレーション溝I2を形成することで、電気容量の最大値を制限することができる。アイソレーション溝I2を設けることで、第2拡散層16Bの深さのみで電気容量を調整できるようになるので、電気容量を安定化できる。
本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法と半導体装置はその特徴を失わない範囲で様々な変形が可能である。受光素子部10Aはアバランシェフォトダイオード(APD)以外の受光素子としてもよい。例えば、フォトダイオード(PD)又はPINフォトダイオードを受光素子部10Aとしてもよい。第1拡散層16Aと第2拡散層16Bの形成順は入れ替えても良い。実施の形態1では、厚みが異なる第1拡散層16Aと第2拡散層16Bを説明したが、第1拡散層16Aと第2拡散層16Bの窓層14表面からの深さを等しくする場合は、第1拡散層16Aと第2拡散層16Bは同じ工程で形成することができる。基板11は、n型のInPでなく絶縁型のInPとすることもでき、基板11と光吸収層12の間にn型のInP層を形成すれば実施の形態1と同じ効果が得られる。これらの変形は以下の実施の形態に係る半導体装置の製造方法と半導体装置に応用することができる。なお、以下の実施の形態に係る半導体装置の製造方法と半導体装置は実施の形態1との共通点が多いので実施の形態1との相違点を中心に説明する。
実施の形態2.
図12は、実施の形態2に係る半導体装置70の断面図である。半導体装置70は、2つのキャパシタ部10B、10Bを備えている。1つの基板11に受光素子部10Aとキャパシタ部10Bとキャパシタ部10Bが混載されている。キャパシタ部10Bを例えばTIA54のバイパスコンデンサとして用い、キャパシタ部10Bを例えば受光素子部10Aの電源用バイパスコンデンサとして用いることができる。キャパシタ部Bにより受光素子部10Aに対する電源ノイズをカットすることが可能となる。半導体装置70に、複数のアイソレートされたキャパシタ部を形成することで外付けコンデンサの更なる削減が可能となる。
図13は、半導体装置70の底面図である。C−C´線における断面図が図12のキャパシタ部10Bであり、B−B´線における断面図が図12のキャパシタ部10Bである。図14は、半導体装置70の平面図である。
図15は、半導体装置70を含むCANパッケージ50の平面図である。半導体装置70の2つのキャパシタ部はワイヤ60で別々のリード線58に接続される。図16は、図15のCANパッケージ50の回路図である。キャパシタ部10Bは受光素子部10Aのバイパスコンデンサとして用いられる。キャパシタ部10BはTIA54のバイパスコンデンサとして用いられる。これにより外付けコンデンサは不要となる。
実施の形態3.
図17は、実施の形態3に係る半導体装置80の断面図である。実施の形態1の半導体装置10と異なり、キャパシタ部10Bの周囲にアイソレーション溝を設けていない。これにより、製造工程を簡素化できる。キャパシタ部10Bの第2拡散層16Bと、光吸収層12及び窓層14とのpn接合面で発生する空乏層の上限を精確に制御する必要がない場合は、上述のとおりキャパシタ部10Bの周囲のアイソレーション溝を省略することができる。図18は、半導体装置80の底面図である。キャパシタ部10Bの底面には溝は形成されていない。実施の形態3に係る半導体装置80の平面図は図3と同じである。半導体装置90を備えたCANパッケージの平面図は、図4の半導体装置10を半導体装置80に置き換えたものであるため省略する。
実施の形態4.
図19は、実施の形態4に係る半導体装置90の断面図である。半導体装置90のキャパシタ部10Bは、表面側に第1電極20と第2電極92が形成されたものである。第2電極92は、窓層14と光吸収層12を貫通し基板11を露出させるカソード溝C2に沿って、基板11と接触するように形成されている。基板11の裏面側には低反射膜44とメタルマスク40が形成され、第2電極は形成されない。
図20は、半導体装置90の底面図である。底面にキャパシタ部10Bの第1電極20と第2電極92が設けられている。半導体装置90の底面に、第1電極20、第2電極92、アノード電極18及びカソード電極22が設けられている。半導体装置90の平面図は図3と同じである。図21は、半導体装置90を含むCANパッケージ50の平面図である。半導体装置90の底面の4つの電極がサブマウント52の配線パターン52aに個別に接続されている。キャパシタ部10Bの第2電極92の電位であるカソード電位は、サブマウント52の配線パターン52aから与えられる。半導体装置90へ直接結線する必要がなくなるため、配線ダメージなどによる不良を抑制できる。
実施の形態5.
図22は、実施の形態5に係る半導体装置100の断面図である。半導体装置100は、実施の形態1の裏面入射型構造ではなく、表面入射型構造を採用するものである。図22の半導体装置100の上面を表面と称し、下面を裏面と称する。半導体装置100は表面側にアノード電極102を有している。アノード電極102は第1拡散層16Aに接している。キャパシタ部10Bの表面側には第1電極20と第2電極92が形成されている。受光素子部10Aとキャパシタ部10Bの裏面側には、メタルマスク104が形成されている。
図23は、半導体装置100の平面図である。アノード電極102は環状に形成されている。アノード電極102に囲まれた領域に光が入射すると、受光素子部10Aによって光検出される。図24は、半導体装置100の底面図である。受光素子部10Aの裏面側はメタルマスク104に覆われている。キャパシタ部10Bの裏面の概ね中央に円形のメタルマスク104が設けられている。
図25は、半導体装置100が実装されたCANパッケージ50の平面図である。半導体装置100は、窓層14がある表面側を上にしてサブマウント52に固定し、表面入射型として用いる。図25のCANパッケージ50の回路図は図5と同じであるので省略する。ここまでに説明した各実施の形態に係る半導体装置の製造方法と半導体装置の特徴は組み合わせて用いてもよい。
10 半導体装置、 11 基板、 12 光吸収層、 14 窓層、 18 アノード電極、 20 第1電極、 22 カソード電極、 42 第2電極、 50 CANパッケージ

Claims (11)

  1. 基板の上にn型の光吸収層を形成する工程と、
    前記光吸収層の上に窓層を形成する工程と、
    前記窓層の中に固相拡散又は気相拡散により前記光吸収層に接するp型の第1拡散層を形成する工程と、
    前記窓層の中に固相拡散又は気相拡散により前記光吸収層に接するp型の第2拡散層を形成する工程と、
    前記第1拡散層に電気的に接続されるアノード電極と、前記基板に電気的に接続されるカソード電極を形成することで前記第1拡散層と前記光吸収層によるpn接合を有する受光素子部を形成し、前記第2拡散層に電気的に接続される第1電極と、前記基板に電気的に接続される第2電極を形成することで前記第2拡散層と前記光吸収層によるpn接合を有するキャパシタ部を形成する工程と、を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記基板はn型であり、前記カソード電極は、前記窓層と前記光吸収層に貫通溝を形成することで露出した前記基板に接触するように形成し、
    前記基板は表面と裏面を有し、前記アノード電極と前記カソード電極は前記表面側に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記基板はn型又は絶縁型のInPであり、前記光吸収層はInGaAsであることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第2拡散層の周りに前記窓層と前記光吸収層を貫通して前記基板を露出させる貫通溝を形成する工程を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記第1拡散層と前記第2拡散層は前記窓層の上にZnO膜を形成し、前記ZnO膜に熱処理を施すことで形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記第1拡散層と前記第2拡散層の前記窓層の表面からの深さは異なることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記第1拡散層と前記第2拡散層の前記窓層の表面からの深さは等しく、
    前記第1拡散層と前記第2拡散層は同じ工程で形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記第2拡散層を2つ形成し、前記キャパシタ部を2つ備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記第2電極は、前記窓層と前記光吸収層に貫通溝を形成することで露出した前記基板に接触させることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記アノード電極は前記第1拡散層の上に環状に形成されたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 基板と、
    前記基板に形成された受光素子部と、
    前記基板の前記受光素子部の隣に形成されたキャパシタ部と、を備え、
    前記受光素子部は、p型の第1拡散層とn型の光吸収層が接するpn接合を有し、
    前記キャパシタ部は、p型の第2拡散層とn型の光吸収層が接するpn接合を有し、
    前記第1拡散層と前記第2拡散層の厚みが異なることを特徴とする半導体装置。


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