JP3181799B2 - トリフェニルアミン誘導体、それを用いた電荷輸送材料及び電子写真感光体 - Google Patents
トリフェニルアミン誘導体、それを用いた電荷輸送材料及び電子写真感光体Info
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Description
も異なっていてもよく、水素原子、低級アルキル基、ア
ルコキシ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい
アリ−ル基を示すか、又はR1,R2 及びR3,R4 はそれ
ぞれが互いに結合して環を形成していてもよく、nは0
又は1を示す)で表される新規化合物トリフェニルアミ
ン誘導体及びこれを含有する電荷輸送材料、さらにこの
電荷輸送材料を電荷輸送層に含有する電子写真感光体に
関する。
アモルファスシリコン、アモルファスセレン、硫化カド
ミウム、酸化亜鉛等が用いられているが、製造が困難で
あるため高価であったり、毒性があり環境保護の観点か
ら問題の有る場合がある。一方、有機系の光導電体とし
ては、特に、光導電体を電荷発生材料と電荷輸送材料と
に機能分離した形態が盛んに提案されている(例えば、
米国特許第3791826号)。この方式においては、
キャリア(キャリアとは電荷を示す、以下同様)の発生
効率の大きい物質を電荷発生材料として用い、かつ電荷
輸送能力の高い物質を電荷輸送材料として組み合わせる
ことによって高感度の電子写真感光体が得られる可能性
がある。
は、電界印加下で光照射により電荷発生材料において発
生したキャリアを効率良く受取り、感光体層内を速く移
動させ、表面電荷を速やかに消滅させることである。キ
ャリアが単位電界当りに移動する速さをキャリア移動度
と呼ぶ。キャリア移動度が高いということはキャリアが
電荷輸送層内を速く移動するということである。このキ
ャリア移動度は電荷輸送物質固有のものであり、したが
って、高いキャリア移動度を達成するためにはキャリア
移動度の高い材料を使用する必要があるが、未だ十分な
レベルに達しているとはいえないのが現状である。
もに有機溶剤に溶解させ塗布して用いる場合に、塗膜に
おいて結晶の析出やピンホ−ルの生成のない均質な有機
薄膜を形成する必要がある。これは得られた薄膜に高電
界を印加するため微結晶やピンホ−ルが生成したところ
で絶縁破壊が起きたり、ノイズの原因となるからであ
る。さらに、電荷発生物質及び電荷輸送物質、両者の特
性が良くても、電荷発生物質から電荷輸送物質へのキャ
リアの注入、すなわち、電荷発生層から電荷輸送層への
電荷の注入が効率よく行われることが重要である。この
電荷の注入は電荷発生物質(又は電荷発生層)と電荷輸
送物質(又は電荷輸送層)の界面の特性によるものであ
って各種物質間で一様ではない。以上のように電荷輸送
材料には種々の条件が要求されるため、いろいろな特性
を有する電荷輸送物質の開発が行われている。
昭60−174749号公報には次の式
は次の一般式(2)
換アリ−ル基を含むアリ−ル基を表し、R2 は水素原
子、置換アルキル基を含むアルキル基又は置換アリ−ル
基を含むアリ−ル基を表し、Arは置換アリ−ル基を含
むアリ−ル基を表す。)で表されるスチリル化合物が提
案されている。
が、特開昭62−120346号公報、特開平1−21
7357号公報、特開平4−57056号公報、特開平
4−292663号公報等に提案されている。電荷輸送
材料は、益々その需要が拡大しており、それに伴って種
種の条件に対応しうるさらに新しい材料が求められてい
る。
は、次の化合物Kの溶解性が悪いため、感光体作製時に
一部結晶が析出したことが記載されている。
つ、高いキャリア移動度を発現できる新しい素材の開発
が望まれていた。
は、電荷輸送材料において、製膜化したときに安定で、
高いキャリア移動度が発現でき、しかも電子写真感光体
を形成したときの諸特性においても優れている新しい素
材を提供する事にある。
て、本発明者らは様々な化合物について鋭意研究を行っ
た結果、トリフェニルアミンの1つのフェニル基にジフ
ェニルブタジエニル骨格の置換基を有し、もう1つのフ
ェニル基にジフェニルブタジエニル骨格の置換基又はジ
フェニルビニル骨格の置換基を有する次の一般式(1)
も異なっていてもよく、水素原子、低級アルキル基、ア
ルコキシ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい
アリ−ル基を示すか、又はR1,R2 及びR3,R4 はそれ
ぞれが互いに結合して環を形成していてもよく、nは0
又は1を示す)で表されるトリフェニルアミン誘導体
が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成
した。
誘導体(1)が、結着剤ポリマーへの溶解性が良く、結
晶の析出やピンホ−ルの生成が起こらず、高いキャリア
移動度を発現出来、また、これを使用した感光体は高感
度にして残留電位が低いことを見出した。従って、本発
明は、前記一般式(1)で表される新規なトリフェニル
アミン誘導体、一般式(1)の化合物を含有する電荷輸
送材料及び該電荷輸送材料を電荷輸送層に含有する電子
写真感光体に関する。
5 はそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、水素
原子、低級アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、
置換基を有していてもよいアリ−ル基を示すが、低級ア
ルキル基としては、炭素数1〜4個のアルキル基、例え
ば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基等が挙げられるが、
特にメチル基あるいはエチル基が好ましい。アルコキシ
基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、例えば、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等
が挙げられる。ハロゲン原子としては、例えば、フッ素
原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ
る。
としては、フェニル基、そして、p−トリル基、2,4
−ジメチルフェニル基等の低級アルキル基置換のフェニ
ル基、p−メトキシフェニル基等の低級アルコキシ基置
換のフェニル基、p−クロロフェニル基等のハロゲン原
子置換のフェニル基等が挙げられる。
結合して環を形成していてもよく、5〜7員環を形成す
る置換基が挙げられる。具体的には単結合、2,2′−
メチレン基、2,2′−O−、2,2′−S−、2,
2′−N(Ph)−(Phはフェニル基を示す)、2,
2′−エチレン基、2,2′−ビニレン基、2,2′−
o−フェニレン基等が挙げられる。すなわち、下記の構
造式で表されるものが挙げられる。
ェニルイミノ基、エチレン基、ビニレン基又はo−フェ
ニレン基を示す。)さらに、本発明化合物(1)の好ま
しい具体例として以下の表1及び表2に示す化合物が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
−トリル基 4−Br:フェニル基の4−位に置換する臭素原子 2−N(Ph)−2′:2つのフェニル基の2位及び
2′位に基−N(Ph)−が置換する意、すなわち、化
合物(L)においてXが基−N(Ph)である意味を示
す。
のn=1の化合物(1a)は、例えば、次の反応式1に
従って合成することができる。
味を示し、R6 は低級アルキル基を示す。)なお、R6
は、メチル基あるいはエチル基であることが特に好まし
い。即ち、4,4’−ジホルミルトリフェニルアミン誘
導体(8)とその2倍モル量の3,3−ジアリールアリ
ル亜燐酸ジアルキルエステル(6)とを塩基の存在下で
室温から80℃程度の温度で反応させて容易に製造され
る。塩基としては水酸化ナトリウム、ナトリウムアミド
及びナトリウムメトキシド、ナトリウムtert−ブト
キシド、カリウムtert−ブトキシドなどの金属アル
コキシドが使われる。
の低級アルコール、1,2−ジメトキシエタン、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ
ーテル類、トルエン、キシレンなどの炭化水素、ジメチ
ルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等の非
プロトン性極性溶媒又はそれらの混合物を用いることが
できる。
ルアミン誘導体(8)は、DMF(N,N−ジメチルホ
ルムアミド)又はMFA(N−メチルホルムアニリド)
等及び、塩化ホスホリル、ホスゲン又は塩化チオニル等
を過剰量用いて、トリフェニルアミン誘導体(7)にフ
ィルスマイヤー−ハ−ク(Vilsmeier-Haack )反応を加
熱下で行うことによって容易に得ることが出来る(反応
式2)。
アルキルエステル(6)は反応式3に従って得ることが
できる。
(3)に(i)メチルマグネシウムクロリド(MeMg
Cl)を反応させ、(ii)次いで、得られたアルコール
体を酸の存在下脱水させて1,1−ジアリールエチレン
(4)を得る。酸としては、PTSA(p−トルエンス
ルホン酸)等の脱水反応で通常用いるものを使用するこ
とができる。ここで、1,1−ジアリールエチレン
(4)は次のようにしても得ることができる。すなわ
ち、アセトフェノン誘導体(3′)を出発化合物とし
て、MeMgClの代わりに置換フェニルマグネシウム
ブロミドを用いる以外は、上記(i)(ii)と同様な反
応を行うことにより得ることができる。
記載の方法に従って、1,1−ジアリールエチレン
(4)を酢酸中で、パラホルムアルデヒド(CH2 O)
n 及び塩化水素と反応させて3,3−ジアリールアリル
クロリド(5)を得る。さらに、この3,3−ジアリー
ルアリルクロリド(5)とトリアルキルホスファイトを
反応させて3,3−ジアリールアリル亜燐酸ジアルキル
エステル(6)を得ることが出来る。
は、例えば、トリエチルホスファイト、トリプロピルホ
スファイト、トリブチルホスファイトなどを用いること
ができる。一方、本発明の一般式(1)においてn=0
で表されるトリフェニルアミン誘導体(1b)は反応式
4に従って合成することができる。
(7)を、前述したフィルスマイヤー−ハ−ク(Vilsme
ier-Haack )反応において、当モル量ないしはやや過剰
のDMF及び塩化ホスホリル等を用いて反応を行いホル
ミルトリフェニルアミン誘導体(9)を容易に得ること
が出来る。次いで、このホルミルトリフェニルアミン誘
導体(9)と一般式(10)で表されるジフェニルメチ
ル亜燐酸ジアルキルエステル誘導体を、塩基の存在下反
応させ、ジフェニルビニルトリフェニルアミン誘導体
(11)を得る。
ル誘導体(10)は、対応するハロメチル化合物と亜燐
酸トリアルキルエステルとを直接、あるいはトルエン、
キシレン等の溶媒中で加熱することにより得られる。こ
のジフェニルビニルトリフェニルアミン誘導体(11)
に前述したのと同様にフィルスマイヤー−ハ−ク(Vils
meier-Haack )反応を行なって化合物(12)を得る。
この化合物(12)に前記の様にして得られる3,3−
ジアリールアリル亜燐酸ジアルキルエステル(6)を反
応させて目的とする本発明化合物、すなわち一般式
(1)においてn=0で表されるトリフェニルアミン誘
導体(1b)を得ることができる。
0のトリフェニルアミン誘導体(1b)は次の反応式5
に従っても合成することができる。
る3,3−ジフェニルアリル亜燐酸ジアルキルエステル
(6)と等モル比のジホルミルトリフェニルアミン誘導
体(8)とを塩基存在下に反応させて、4−(4″,
4″−ジフェニル−1″,3″−ブタジエニル)−4′
−ホルミルトリフェニルアミン誘導体(13)を得、こ
れとジフェニルメチル亜燐酸ジアルキルエステル(1
0)を、同様に塩基存在下に反応させて、目的とする本
発明化合物、すなわち一般式(1)においてn=0で表
されるトリフェニルアミン誘導体(1b)を得ることが
できる。
に反応させて、次いで得られた化合物と化合物(6)と
を反応させて化合物(1b)を得ることもできる。ここ
で、ジフェニルメチル亜燐酸ジアルキルエステル(1
0)は、対応するハロメチル化合物と亜燐酸トリアルキ
ルエステルを直接、あるいはトルエン、キシレン等の溶
媒中で加熱することにより得られる。
おいて、n=1で、R1,R2 がR3,R4 と相異なる化合
物(1c)は次の反応式6に従って合成することができ
る。
−ジフェニル−1″,3″−ブタジエニル)−4′−ホ
ルミルトリフェニルアミン誘導体(13)と、これを合
成するために使用した3,3−ジフェニルアリル亜燐酸
ジアルキルエステル(6)とは異なる3,3−ジフェニ
ルアリル亜燐酸ジアルキルエステル(14)とを同様に
塩基存在下に反応させて、目的とする本発明化合物、す
なわち一般式(1)で表されるトリフェニルアミン誘導
体においてn=1で、R1,R2 がR3,R4 と相異なるト
リフェニルアミン誘導体(1c)を得ることができる。
ここで使用する3,3−ジフェニルアリル亜燐酸ジアル
キルエステル(14)は3,3−ジフェニルアリル亜燐
酸ジアルキルエステル(6)と全く同様の方法で合成で
きる。
として用いれば高いキャリア移動度が得られる。又、本
発明化合物(1)は有機エレクトロルミネッセンス(E
L)など幅広い分野で用いることができる。本発明化合
物(1)を電子写真感光体に使用すれば高感度を得るこ
とができる。本発明の電子写真感光体は具体的には、導
電性支持体上に電荷発生層と電荷輸送層に機能分離した
電子写真感光体の、電荷輸送材料として本発明化合物
(1)を電荷輸送層に用いる。また、本発明の電子写真
感光体は、導電性支持体上に電荷発生剤及び電荷輸送剤
として本発明化合物(1)を含有する単層を設けたもの
でもよい。
用いた電荷輸送層は、本発明化合物(1)のみをそのま
ま導電性支持体又は電荷発生層に蒸着させるか、本発明
化合物(1)と結着剤を適当な溶剤に溶解させた溶液を
導電性支持体又は電荷発生層に塗布し、乾燥させること
により形成される。一方、電荷発生剤及び本発明化合物
(1)を含有する単層は、電荷発生剤及び本発明化合物
(1)を結着剤とともに適当な溶剤に溶解又は分散させ
た溶液を導電性支持体に塗布し、乾燥させることにより
形成される。
レート、ポリアミド、アクリル樹脂、アクリロニトリル
樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹
脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル、ア
ルキド樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリス
チレンあるいはこれらの共重合体を挙げることができ
る。また、このような絶縁性ポリマーの他にポリビニル
カルバゾール、ポリビニルアントラセンやポリビニレン
などの有機光導電性ポリマーも使用できる。
を用いるのが特に好適である。好適に使用できるポリカ
ーボネートとしては、下記構造式で示されるビスフェノ
ールA型のポリカーボネート(例えば、三菱ガス化学株
式会社製のユーピロンEシリーズ)、及びビスフェノー
ルZ型ポリカーボネート樹脂(例えば、三菱ガス化学株
式会社製のポリカーボネートZシリーズ)、又は、特開
平4−179961号公報に開示されているビスフェノ
ールA、ビスフェノールZ、ビフェノールカーボネート
を構造単位として含有する共重合ポリカーボネート(例
えば、ビスフェノールA/ビフェノール型共重合ポリカ
ーボネート樹脂)がある。
水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、R11及び
R12は環状に結合していてもよい。R13, R14, R15,
R16,R17, R18, R19, R20, R21, R22, R23, R
24, R25, R26, R27及びR28はそれぞれ独立して水素
原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基を表
し、n及びmは上記の各繰り返し単位のモル数を示して
いる。)
体的な例として、例えば、下記構造で表されるビスフェ
ノールA/ビフェノール型ポリカーボネート樹脂(n/
n+m=0.85)を挙げることができる。
特開平6−214412号公報に開示されている、繰り
返し単位が下記構造式で表されるポリカーボネートを使
用することができる。
開示されている繰り返し単位が下記構造で表されるポリ
カーボネートも使用することができる。
よく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロア
ルキル基、アリール基又はアリールアルキル基を示
す。)具体的には次の表で示されるものが挙げられる。
配合割合は、結着剤100重量部当り電荷輸送物質を1
0〜1000重量部、好ましくは100〜500重量部
添加することができる。
有機溶剤が使用でき、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチ
ルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド
などのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキ
シド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレング
リコールジメチルエーテルなどのエ−テル類、酢酸エチ
ル、酢酸メチルなどのエステル類、塩化メチレン、クロ
ロホルム、1,2−ジクロロエタン、ジクロロエチレ
ン、四塩化炭素、トリクロロエチレンなどの脂肪族ハロ
ゲン化炭化水素あるいはベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族化
合物などを用いることができる。
としては、銅、アルミニウム、銀、鉄、亜鉛、ニッケル
等の金属や合金の箔ないしは板をシート状またはドラム
状にしたものが使用され、あるいはこれらの金属をプラ
スチックのフィルムや円筒等に真空蒸着、電解メッキし
たもの、あるいは導電性ポリマー、酸化インジウム、酸
化スズ等の導電性化合物の層をガラス、紙あるいはプラ
スチックフィルムなどの支持体上に塗布もしくは蒸着に
よって設けられたものが用いられる。
ーティング法、スピンナーコーティング法、マイヤーバ
−コーティング法、ブレードコーティング法、ローラー
コーティング法、カーテンコーティング法などのコーテ
ィング法を用いて行うことができる。乾燥は、室温にお
ける乾燥の後、加熱乾燥する方法が好ましい。加熱乾燥
は30〜200℃の温度で5分〜2時間の範囲で無風ま
たは送風下で行うことが好ましい。
要に応じて他の電荷輸送材料及び種々の添加剤を含有さ
せて用いることができる。種種の添加剤としては、例え
ば、ビフェニル、m−タ−フェニル、ジブチルフタレー
トなどの可塑剤、シリコーンオイル、グラフト型シリコ
ーンポリマー、各種フルオロカーボン類などの表面潤滑
剤、ジシアノビニル化合物、カルバゾール誘導体などの
電位安定剤、1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オ
クタン、2−tert−ブチル−4−メトキシフェノー
ル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノ
ールなどのモノフェノール系酸化防止剤、ビスフェノー
ル系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、サリチル酸系酸
化防止剤などを挙げることができる。
m、好ましくは10〜30μmである。上述のようにし
て得られる電荷輸送層は、電荷発生層と電気的に接続さ
れることにより、電界の存在下で電荷発生層から注入さ
れた電荷キャリアを受け取ると共に、これらの電荷キャ
リアを感光層の表面まで輸送する機能を有することがで
きる。この際、この電荷輸送層は電荷発生層の上に積層
されていても良く、またその下に積層されていても良い
が、電荷発生層の上に積層されていることが望ましい。
この様に作製した感光層上に、必要に応じて保護層を塗
布・形成することができる。
ルル、アモルファスシリコンなどの無機の電荷発生材
料、ピリリウム塩系染料、チアピリリウム塩系染料、ア
ズレニウム塩系染料、チアシアニン系染料、キノシアニ
ン系染料などのカチオン染料、スクアリウム塩系顔料、
フタロシアニン系顔料、アントアントロン系顔料、ジベ
ンズピレンキノン系顔料、ピラントロン系顔料などの多
環キノン顔料、インジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、
アゾ顔料、ピロロピロ−ル系顔料などの有機電荷発生物
質から選ばれた材料を単独ないしは組み合わせて用い、
蒸着層あるいは塗布層として用いることができる。
ルル、アモルファスシリコンなどの無機の電荷発生材
料、ピリリウム塩系染料、チアピリリウム塩系染料、ア
ズレニウム塩系染料、チアシアニン系染料、キノシアニ
ン系染料などのカチオン染料、スクアリウム塩系顔料、
フタロシアニン系顔料、アントアントロン系顔料、ジベ
ンズピレンキノン系顔料、ピラントロン系顔料などの多
環キノン顔料、インジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、
アゾ顔料、ピロロピロール系顔料などの有機電荷発生物
質から選ばれた材料を単独ないしは組み合わせて用い、
蒸着層あるいは塗布層として用いることができる。上述
のような有機電荷発生物質のなかでも特に好ましくは、
Chem. Rev. 1993,93, p.449-486 に記載された有機電荷
発生物質が挙げられる。具体的にはフタロシアニン顔料
が好ましい。
は、オキソチタニウムフタロシアニン(TiOPc)、
銅フタロシアニン(CuPc)、無金属フタロシアニン
(H2Pc)、ヒドロキシガリウムフタロシアニン(H
OGaPc)、バナジルフタロシアニン(VOPc)、
クロロインジウムフタロシアニン(InClPc)が挙
げられる。さらに詳しくは、TiOPcとしては、α型
−TiOPc、β型−TiOPc、γ型TiOPc、m
型−TiOPc、Y型TiOPc、A型−TiOPc、
B型TiOPc、TiOPcアモルファスが挙げられ、
H2 Pcとしては、α型−H2 Pc、β型−H2 Pc、
τ型−H2 Pc、x型−H2 Pcが挙げられる。
はモノアゾ化合物、ビスアゾ化合物及びトリアゾ化合物
が挙げられるが、具体的には、次の構造式で示されるア
ゾ化合物が好ましい。
化合物又は多環キノン系化合物も好ましい。
生する材料であれば、いずれの材料でも使用することが
できる。
ニルアミン誘導体(1)を電荷輸送層に含有する電子写
真感光体を得ることができる。上述の様に、本発明化合
物のトリフェニルアミン誘導体(1)、即ち表1に挙げ
られる様な化合物は、製膜化したときに安定で、高いキ
ャリア移動度が発現でき、しかも電子写真感光体を形成
したときの諸特性においても優れた素材である。
明するが本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。尚、実施例中において用いる測定機器及び測定条件
を以下に示す。 (1) 1H−NMR 機器:ブルッカ−社製、AM-400
型装置(400MHz) 溶剤:CDCl3 内部標準物質:テトラメチルシラン (2)MASS 機器:日立 M−80B(株式会社
日立製作所製) (3)示差走査熱量計(DSC) 機器:SSC-5220装置(セイコ−電子工業株式会社製)
ブタジエニル)−4’−(2’’’,2’’’−ジフェ
ニルビニル)トリフェニルアミン(例示化合物1、n=
0,R1,R2,R3,R4,R5 =H)の合成
(9a、R5 =H)の合成 1 リットルの反応フラスコに窒素雰囲気下、モレキュラ
ーシーブ乾燥のDMF(ジメチルホルムアミド)29.
8gと1,2−ジクロロエタン300mlを仕込み、撹
拌しながら5〜10℃、10分間で三塩化ホスホリル3
7.5gを滴下し、室温で1時間攪拌した。続いてトリ
フェニルアミン50gを1,2−ジクロロエタン200
mlに溶解した混合液を、室温下、10分間で滴下し
た。その後、室温で18時間、還流下(86℃)で2時
間反応させ、TLCで原料の消失を確認してから反応終
了とした。
入し、トルエン1リットルを加え、60〜65℃でソー
ダ灰を加えて中和し、同温度で1時間撹拌して、分液、
水洗、硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮して粗結晶55.
78gを得た。イソプロピルアルコ−ルから2回再結晶
し、結晶49.9gを得た。 理論収率89.5% m.p.138〜138.5℃
ル)トリフェニルアミン(11a,R3,R4,R5 =H)
の合成 1 リットルの反応フラスコに窒素雰囲気下で、上記の4
−ホルミルトリフェニルアミン(9a)30g、ジフェ
ニルメチル亜燐酸ジエチルエステル(10a)55.2
g、モレキュラ−シ−ブ乾燥のDMF300mlを仕込
み、室温で撹拌し完全に溶解させた。次いでカリウムt
ert−ブトキシド16gを少量づつ加え(25〜50
℃に発熱)、室温で9時間反応させ、TLCで原料の消
失を確認してから反応終了とした。
入し、トルエン500mlで抽出、水洗、硫酸マグネシ
ウムで乾燥、濃縮して粗結晶59.37gを得た。アセ
トニトリルから再結晶し、4−(2’,2’−ジフェニ
ルビニル)トリフェニルアミン(11a)の黄色結晶4
5.95gを得た。 理論収率98.8% m.p.87−88℃
2’’−ジフェニルビニル)トリフェニルアミン(12
a、R3,R4,R5 =H)の合成 1 リットルの反応フラスコに窒素雰囲気下で、モレキュ
ラーシーブ乾燥の31.86gと1,2−ジクロロエタ
ン277mlを仕込み、撹拌しながら5〜10℃、10
分間で三塩化ホスホリル33.41gを滴下し、その後
同温で1時間撹拌した。続いてここへ、前記の4−
(2’,2’−ジフェニルビニル)トリフェニルアミン
(11a)46.16gを1,2−ジクロロエタン18
5mlに溶解した混合液を、室温下20分間で滴下した
後、室温で17時間、還流下(86℃)で8時間反応
し、TLCで原料の消失を確認してから反応終了とし
た。
入し、トルエン1リットルを加え、60〜65℃でソ−
ダ灰を加えて中和し、同温度で1時間撹拌して、分液、
水洗(2リットル、2回、洗浄後のPH7)、硫酸マグ
ネシウムで乾燥、濃縮して粗生成物49.9gを得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(溶離液:
ベンゼン/酢酸エチル=9/1(容量比))にて精製し
て4−ホルミル−4’−(2’’,2’’−ジフェニル
ビニル)トリフェニルアミン(12a)43.98gを
得た。 理論収率89.4% m.p.49〜50℃ マススペクトル(m/e);451(M+ ),781 H−NMRスペクトル(400MHz,δ;ppm in
CDCl3 ):6.87−7.03(m,6H),
7.08−7.18(m、3H),7.20−7.38
(m,13H),7.66(d,J=8.8Hz,2
H),9.81(s,1H)
−1’’,3’’−ブタジエニル)−4’−
(2’’’,2’’’−ジフェニルビニル)トリフェニ
ルアミン(例示化合物1)の合成 500mlの反応フラスコに窒素雰囲気下で、前述の4
−ホルミル−4’−(2’’,2’’−ジフェニルビニ
ル)トリフェニルアミン(12a)3.72g(8.2
ミリモル) 及び3,3−ジフェニルアリル亜燐酸ジエチ
ルエステル(6a)3.35g(9.7ミリモル) 、モ
レキュラ−シ−ブ乾燥のDMF37mlを仕込み、室温
で撹拌し完全に溶解させた。次いでカリウムtert−
ブトキシド1.09g(9.7ミリモル )を少量づつ加
え(20〜33℃に発熱)、室温で16時間反応させTL
Cで原料の消失を確認してから反応終了とした。
中に注入し、析出した結晶を濾取し、5.67gを得
た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離
液:ベンゼン/n−ヘキサン=9/1(容量比))にて
精製し4.80gを得た。これをアセトニトリル240
mlと酢酸エチル135mlの混合溶媒から再結晶し、
4−(4’’,4’’−ジフェニル−1’’,3’’−
ブタジエニル)−4’−(2’’’,2’’’−ジフェ
ニルビニル)トリフェニルアミン(例示化合物1)2.
73g(高速液体クロマトグラフィ−(HPLC)での
純度99.7%)の黄色結晶を得た。 理論収率52.8% m.p.108〜109℃
である。1 H−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3 ,
δppm):6.66(1H,d,J=15.1H
z),6.77(1H,dd,J=10.7Hz,1
5.1Hz),6.80(1H,d,J=10.7H
z),6.87(2H,d,J=8.7Hz),6.9
0(1H,s),6.92(2H,d,J=8.7H
z),7.00−7.05(3H,m),7.15(2
H,d,J=8.7Hz),7.19−7.42(22
H,m) MASS(m/e):627(M+ ),451
1’’,3’’−ブタジエニル)トリフェニルアミン
(例示化合物2、n=1,R1,R2,R3,R4,R5 =H)
の合成
a)の合成 2 リットルの反応フラスコに、窒素雰囲気下でマグネシ
ウム31.6g(1.3モル)と乾燥テトラヒドロフラ
ン(THF)50mlを仕込み、さらにヨウ素、臭化エ
チルを微量加え、反応開始を確認した。ここへ攪拌しな
がら乾燥THF600mlを加え、塩化メチルガスを吹
き込んだ。この際、30〜40℃を保つように吹き込み
量と冷却をコントロ−ルした。2時間で発熱が収まりマ
グネシウムが消失した。塩化メチルガスの吹き込みを止
め、同温度で1時間攪拌しグリニア試薬の調製を終了し
た。
R1,R2 =H)182.22g(1.1 モル)と乾燥T
HF364mlの混合液を35〜40℃、30分間で滴
下し、さらに同温度で2時間、更に同温度で13時間攪
拌し、反応を終了した。この溶液を、氷冷下、冷却10
%塩化アンモニウム水溶液1400g中へ加え、30分
間攪拌し、静置、分液後、食塩水で洗浄、硫酸マグネシ
ウムで乾燥、濃縮し、粗1,1−ジフェニルエタノ−ル
200.23g(ベンゾフェノンより理論收率98.6
%)を得た。
1−ジフェニルエタノ−ル200.23g、トルエン4
00ml及びp−トルエンスルホン酸(PTSA)1 g
を加え、トルエン還流下(94〜116℃)で、2 時間
共沸脱水した。その後、冷却、水洗、2 %ソ−ダ灰にて
洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮し、粗1,1−ジ
フェニルエチレン(4a、R1,R2 =H)190.09
gを得た。この粗1,1−ジフェニルエチレン(4a)
をビグロ−付きクライゼンで蒸留(b.p.103℃/1mm
Hg) し、174.06gの1,1−ジフェニルエチレン
(4a)を得た。ベンゾフェノンより理論収率96.5
%の收率である。
(5a、R1,R2 =H)の合成 300ml反応フラスコに上記1, 1−ジフェニルエチ
レン(4a)54.13g(0.3モル) 、酢酸10
8.26g、パラホルムアルデヒド13.51g(0.
45モル) を仕込み、攪拌しながら30℃、3.5時間
で塩化水素13.67g(0.375モル) を吹き込ん
だ。その際、弱く発熱するので冷却し反応温度を30℃
に保った。塩化水素の吹き込みを止めた後、同温で2時
間攪拌した後一夜静置した。反応液を水200ml中へ
注入し、トルエン200mlで抽出、水洗、2 %ソーダ
灰で洗浄、水洗、硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮して粗
生成物68.42gを得た。これをビグロー付きクライ
ゼンで蒸留(b.p.120〜132℃/1mmHg) し、3,
3−ジフェニルアリルクロリド(5a)を57.51g
得た。 (3a)より理論収率79%1 H−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3 ,
δppm):4.11(2H,d,J=8.0Hz),
6.23(1H,t,J=8.0Hz),7.21−
7.41(10H,m) MASS(m/e):228(M+ ) ,193,17
8,115
ジエチルエステル(6a、R1,R2 =H)の合成 3,3−ジフェニルアリルクロリド(5a)40.75
g(0.155モル)及びトリエチルホスファイト9
4.48g(0.569モル)を24時間還流攪拌し
た。3,3−ジフェニルアリルクロリド(5a)の消失
をガスクロマトグラフィ−(GC)で確認し、反応終了
とした。冷却後、ビグロー付きクライゼンで蒸留(17
0−203℃/1mmHg) し、3,3−ジフェニルアリル
亜燐酸ジエチルエステル(6a)を55.39g得た。
理論収率99%
CDCl3 ,δppm):1.31(6H,t,J=
7.0Hz),2.71(2H,dd,J=7.9H
z,J=22.4Hz),4.08(6H,dt,J=
7.1Hz,J=7.6Hz) ,6.12(1H,q,
J=7.9Hz,J=7.6Hz),7.22−7.3
8(10H,m) MASS(m/e):330(M+ ),193,115
アミン(8a、R5 =H)の合成 1 リットルの反応フラスコにジメチルホルムアミド(D
MF)44.74g(0.612モル) 、ジクロロエタ
ン200mlを仕込み、5〜10℃、30分で三塩化ホ
スホリル93.82g(0.612モル) を滴下した。
その後、トリフェニルアミン(7a)50g(0.20
4モル) を200mlのジクロロエタンに溶解した溶液
を室温下、30分で加えた。次いで、室温で12時間、
さらに還流下24時間攪拌した。
モル) 、三塩化ホスホリル93.82g(0.612モ
ル)を加え、還流攪拌を24時間行なった。この操作を
さらに3回繰り返した後、氷水4リットル中に注入し、
トルエン1リットルを加えて、炭酸ソーダで中和した。
この溶液を65℃で1 時間攪拌し、分液、水洗、乾燥、
濃縮して粗生成物56.6gを得た。イソプロピルアル
コールから2回再結晶して4,4’−ジホルミルトリフ
ェニルアミン(8a)24.3g(理論収率39.5
%)を得た。 m.p.148.5〜149.5℃ このもののスペクトルデータは次のとおりである。 マススペクトル(m/e);302,301(M+ ),
300,272,243,167,141,451 H−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3 ,
δppm):7.15−7.22(m,6H),7.2
7(t,J=7.3Hz,1H),7.41(t,J=
7.4Hz,2H),7.78(d,J=8.8Hz,
4H),9.90(s,2H)
ジフェニル−1’’,3’’−ブタジエニル)トリフェ
ニルアミン(例示化合物2)の合成 100mlの反応フラスコに4,4’−ジホルミルトリ
フェニルアミン(8a)3.0g(9.93ミリモル)
、3,3−ジフェニルアリル亜燐酸ジエチルエステル
(6a)7.52g(21.83ミリモル) 、DMF6
0mlを仕込み、カリウムtert−ブトキシド2.6
7g(23.8ミリモル) を少量づつ加えた。17時間
攪拌し、4,4’−ジホルミルトリフェニルアミン(8
a)の消失をTLC(薄層クロマトグラフィ−)で確認
して反応終了とした。
入して析出した結晶をろ取し、メタノ−ルで洗浄し、
5.8gの粗結晶を得た。トルエンから再結晶して4,
4’−ビス(4’’,4’’−ジフェニル−1’’,
3’’−ブタジエニル)トリフェニルアミン(例示化合
物2)を3.31g(理論収率50.9%)得た。 m.p.115〜116℃
りである。1 H−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3 ,
δppm):6.67(2H,d,J=15.0H
z),6.78(2H,dd,J=15.0,10.7
Hz),6.85(2H,d,J=10.7Hz) ,
6.93−7.40(33H,m)。この他に、マイナ
ーピークとして6.25(t,J=11Hz),6.3
6(d,J=11.6Hz)が観測された(シス二重結
合)。MASS(m/e):653(M+ ) ,477,
373,281
1’’,3’’−ブタジエニル〕トリフェニルアミン
(例示化合物5、n=1,R1,R2,R3,R4 =4−M
e,R5 =H)の合成
(4b、R1,R2 =4−Me)の合成窒素雰囲気下で、
1リットルの反応フラスコに15.6g(0.65モ
ル)のマグネシウム、20mlのTHFを入れ、少量の
ヨウ化エチルとヨウ素で反応を開始し、p−ブロモトル
エン111.15g(0.65モル)のTHF500m
l溶液を2時間、室温〜40℃で滴下し、グリニア試薬
を調製した。これにp−メチルアセトフェノン83.7
5g(0.625モル)のTHF200mlの溶液を同
温度で、3時間で滴下した。滴下後さらに3時間室温で
攪拌し、後4時間還流攪拌した。反応溶液を冷却し、5
%硫酸水1リットルに注入し、加水分解した。
にて洗浄、水洗、濃縮した。これにトルエン300m
l、PTSA0.5gを加え、4時間還流攪拌して供沸
脱水した。次いで、ソ−ダ灰水にて洗浄、水洗、濃縮し
た。粗生成物をビグロー付きクライゼンで蒸留(b.p.1
20−121℃/1mmHg)し、1,1−ジ(p−トリ
ル)エチレン(4b)98.5gを得た。 p−メチルアセトフェノンからの理論収率75.8%
ロリド(5b、R1,R2 =4−Me)の合成 1,1−ジフェニルエチレン(4a)の代わりに1,1
−ジ(p−トリル)エチレン(4b)70.5g(0.
337モル) を用い、パラホルムアルデヒド15.1
(0.505モル) を用いた以外は、実施例2の(2)
に準じて合成を行い、生成物58.7gを得た( b.p.1
53−173℃/1mmHg, 理論収率67.9%)。これ
をヘキサンから再結晶して3,3−ジ(p−トリル)ア
リルクロリド(5b)49.0gを得た。 理論収率56.7% m.p.66℃
(5b) のスペクトルデ−タは次のとおりである。1 H−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3 ,
δppm):2.33(3H,s),2.39(3H,
s),4.13(2H,d,J=8.1Hz),6.1
7(1H,t,J=8.1Hz),7.01−7.24
(8H,m) MASS(m/e):256(M+ ) ,221,20
6,165,129
酸ジエチルエステル(6b、R1,R2=4−Me)の合
成 3,3−ジフェニルアリルクロリド(5a)の代わり
に、3,3−ジ(p−トリル)アリルクロリド(5b)
35.0g(0.1365モル)を使用し、トリエチル
ホスファイトを68g(0.409モル)使用した以外
は、実施例2の(3)と同様にして反応を行い、蒸留残
渣を49.3g得た。これをヘキサンから再結晶して2
9.9gの3,3−ジ(p−トリル)アリル亜燐酸ジエ
チルエステル(6b)を得た。 理論収率61.16% m.p.56.0℃
である。1 H−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3 ,
δppm):1.30(6H,t,J=7.1Hz),
2.32(3H,s),2.39(3H,s),2.7
1(2H,dd,J=7.9Hz,J=22.4H
z),4.07(4H,q,J=7.1Hz,J=8.
1Hz),6.05(1H,dd,J=7.9Hz,J
=15.2Hz),7.06−7.19(8H,m) MASS(m/e):358(M+ ) , 221,129
ジ(p−トリル)−1’’,3’’−ブタジエニル〕ト
リフェニルアミン(例示化合物5)の合成 4,4’−ジホルミルトリフェニルアミン(8a)3.
01g(10ミリモル)を使用し、3,3−ジフェニル
アリル亜燐酸ジエチルエステル(6a)の代わりに3,
3−ジ(p−トリル)アリル亜燐酸ジエチルエステル
(6b)7.52g(21ミリモル)を使用した以外
は、実施例2の(5)と同様にして反応を行い、4,
4’−ビス〔4’’,4’’−ジ(p−トリル)−
1’’,3’’−ブタジエニル〕トリフェニルアミン
(例示化合物5)を3.51g得た。 理論収率49.4% m.p.123−124℃1 H−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3 ,
δppm):2.34(6H,s),2.40(6H,
s),6.62−6.67(2H,m),6.78−
6.82(4H,m),6.93−7.29(29H,
m) この他に、マイナーピークとして6.24(t,J=1
1.4Hz)、6.35(d,J=11.4Hz)が観
測された(シス二重結合)。 MASS(m/e):709(M+ ) , 490,21
9,169
−ジ(p−トリル)−1’’’,3’’’−ブタジエニ
ル〕トリフェニルアミン(例示化合物13、n=1,R
1,R2,R3,R4,R5 =4−Me)の合成
チルトリフェニルアミン(8b)の合成 トリフェニルアミン(7a)の代わりに4−メチルトリ
フェニルアミン(7b)28.73g(0.111モ
ル)を使用した以外は、実施例2の(4)と同様にして
合成を行い、の4,4’−ジホルミル−4’’−メチル
トリフェニルアミン(8b)を3.84g得た。 理論収率11.8% m.p.153.5−154℃
〔4’’’,4’’’−ジ(p−トリル)−1’’’,
3’’’−ブタジエニル〕トリフェニルアミン(例示化
合物13)の合成 4,4’−ジホルミルトリフェニルアミン(8a)の代
わりに4,4’−ジホルミル−4’’−メチルトリフェ
ニルアミン(8b)1.0g(3.2ミリモル)を使用
し、3,3−ジフェニルアリル亜燐酸ジエチルエステル
(6a)の代わりに3,3−ジ(p−トリル)アリル亜
燐酸ジエチルエステル(6b)3.43g(9.5ミリ
モル)を使用した以外は、実施例2の(5)と同様にし
て4−メチル−4’,4’’−ビス〔4’’’,
4’’’−ジ(p−トリル)−1’’’,3’’’−ブ
タジエニル〕トリフェニルアミン(例示化合物13)を
1.55g得た。 理論収率67.2% m.p.134−135℃
ある。1 H−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3 ,
δppm):2.29(3H,s),2.33(6H,
s),2.39(6H,s),6.64(2H,dd,
J=14.5Hz, J=6.7Hz),6.75−6.
82(4H,m),6.91−7.20(28H,m) この他に、マイナーピークとして6.23(t,J=1
1.4Hz)、6.32(d,J=11.4Hz)が観
測された(シス二重結合)。 MASS(m/e):723(M+ ) , 504
4’’’−ジ(p−トリル)−1’’’,3’’’−ブ
タジエニル〕トリフェニルアミン(例示化合物18、n
=1,R1,R2,R3,R4 =4−Me,R5 =4−Me
O)の合成
トキシトリフェニルアミン(8c)の合成 トリフェニルアミン(7a)の代わりに4−メトキシト
リフェニルアミン(7c)20.0g(0.075モ
ル) を使用した以外は、実施例2の(4)と同様にして
反応を行い、4,4’−ジホルミル−4’’−メトキシ
トリフェニルアミン(8c)19.0gを得た。 理論収率76.5% m.p.113−114℃
ある。1 H−NMR(400MHz,CDCl3 ,δ−pp
m):3.85(3H,s),6.94(2H,d,J
=9.0Hz),7.12(2H,d,J=9.0H
z),7.17(4H,d,J=8.7Hz),7.5
6(4H,d,J=8.7Hz),9.88(2H,
s) MASS(m/e):331(M+ ),316,25
9,230
〔4’’’,4’’’−ジ(p−トリル)−1’’’,
3’’’−ブタジエニル〕トリフェニルアミン(例示化
合物18)の合成 3,3−ジフェニルアリル亜燐酸ジエチルエステル(6
a)の代わりに3,3−ジ(p−トリル)アリル亜燐酸
ジエチルエステル(6b)3.58g(10ミリモル)
を使用し、4,4’−ジホルミルトリフェニルアミン
(8a)の代わりに4,4’−ジホルミル−4’’−メ
トキシトリフェニルアミン(8c)1.655g(5.
0ミリモル)を使用した以外は、実施例2の(5)と同
様にして反応を行い、1.19gの4−メトキシ−
4’,4’’−ビス〔4’’’,4’’’−ジ(p−ト
リル)−1’’’,3’’’−ブタジエニル〕トリフェ
ニルアミン(例示化合物18)を得た。 理論収率76.5%、m.p.127.5−128.5
℃
ある。1 H−NMR(400MHz,CDCl3 ,δ−pp
m):2.34(6H,s),2.40(6H,s),
3.79(3H,s),6.23(2H,d,J=1
4.9Hz),6.79−6.83(6H,m),6.
90(4H,d,J=7.4Hz),7.03(2H,
d,J=8.6Hz),7.08−7.21(20H,
m) MASS(m/e):739(M+ ),601,92
R4 =4−Me、R5=4−Br、n=1)の合成 (1)4,4’−ジホルミル−4’’−ブロムトリフェ
ニルアミン(8d、R5=4−Br)の合成 トリフェニルアミンジアルデヒド(8a)の合成と同様
にして4−ブロムトリフェニルアミン(7d)12.0
g(0.037モル) から2.92gの4,4’−ジホ
ルミル−4’’−ブロムトリフェニルアミン(8d)を
得た。 m.p.205〜6℃、理論収率20.8%
である。 マススペクトル;m/e 379(M+ ),2711 H−NMRスペクトル(400MHz,δ;ppm i
n CDCl3 ):7.06(2H,d,J=8.8H
z) ,7.19(4H,d,J=8.8Hz),7.5
0(2H,d,J=8.8Hz),7.79(4H,
d,J=8.8Hz),9.91(2H,s)
(6b)1.79g(5ミリモル)と4,4’−ジホル
ミル−4’’−ブロムトリフェニルアミン(8d)0.
76g(2ミリモル)から例示化合物2と同様にして
1.35gの例示化合物27を得た。 理論収率85.6%、m.p.146〜149℃
とおりである。 マススペクトル(SIMS);m/e 789(M+ +1
), 5701 H−NMRスペクトル(400MHz,δ;ppm i
n CDCl3 ):2.34(6H,s),2.41
(6H,s),6.61−6.65(2H,m),6.
78−6.82(4H,m),7.08−7.32(2
8H,m) この他に、マイナーピークとして6.20〜6.35
(m)がが観測された(シス二重結合)。
4 =R5 =H,n=0)の合成
3−ブタジエニル)−4−ホルミル−トリフェニルアミ
ン(13a、R1 =R2 =R5 =H)の合成 1リットル反応フラスコに窒素気流中モレキュラーシー
ブ乾燥のDMF300ml中に、3,3−ジフェニルア
リル亜燐酸ジエチルエステル(6a)54.8g(0.
166モル)と4,4′−ジホルミルトリフェニルアミ
ン(8a)50.0g(0.166モル)とを溶解さ
せ、攪拌しながら5〜10℃、10分間でカリウムtert
−ブトキシド20g(0.178モル)を少量づつ加
え、その後室温で1時間攪拌した。混合物を氷水3リッ
トル中に注加し、トルエンで抽出、分液、水洗、硫酸マ
グネシウム乾燥、濃縮して粗品76.3gを得た。シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;ベンゼン/
酢酸エチル=9/1(容積比)で精製し19.8gの表
題化合物を得た。 理論収率 25.0%
である。 マススペクトル(m/e);477(M+ ),286,
203,168,911 H−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3 ,
δppm):6.70(d,J=14.0Hz,1
H),6.82(d,J=10.8Hz,1H),6.
85−6.90(m,1H),7.00−7.44
(m,13H),7.68(d,J=8.8Hz,2
H),9.85(s、1H)
−1′′,3′′−ブタジエニル)−4′−
(2′′′,2′′′−ジフェニルビニル)トリフェニ
ルアミン(例示化合物1、R1 =R2 =R3 =R4 =R
5 =H,n=0)の合成 100ml反応フラスコに窒素気流中、4′−
(4′′,4′′−ジフェニル−1′′,3′′−ブタ
ジエニル)−4−ホルミルトリフェニルアミン(13
a、R1 =R2 =R5 =H)3.91g(8.2ミリモ
ル)、ジフェニルメチル亜燐酸ジエチルエステル(10
a)2.95g(9.7ミリモル)、乾燥DMF37m
lを仕込み、室温で攪拌し完溶させた。次いで、カリウ
ムtert−ブトキシド1.09g(9.7ミリモル)
を少量づつ加え(20−33℃に発熱)、室温で16時
間反応させ、TLCで原料の消失を確認し反応終了とし
た。冷却後、メタノール370ml中に注加し、析出し
た結晶をろ取し5.67gを得た。これをシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(溶離液:ベンゼン/酢酸エチ
ル=9/1(容積比)で精製し4.80gを得た。これ
をアセトニトリルと酢酸エチルの混合溶媒から再結晶
し、例示化合物1の黄色結晶2.73gを得た。 理論収率 52.8% m.p.108−109℃
(M+ ),4511 H−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3 ,
δppm):6.66(1H,d,J=15.1H
z),6.77(1H,dd,J=10.7Hz,J=
15.1Hz),6.80(1H,d,J=10.7H
z),6.87(2H,d,J=8.7Hz),6.9
0(1H,s),6.92(2H,d,J=8.7H
z),7.00−7.05(3H,m),7.15(2
H,d,J=8.7Hz),7.19−7.42(22
H,m)
3′′−ブタジエニル〕−4′−〔2′′,2′′−ジ
(m−トリル)ビニル〕・トリフェニルアミン(例示化
合物3、一般式1においてR1 =R2 =4−Me,R3
=R4 =3−Me,R5 =H,n=0)の合成
トリル)−1′′,3′′−ブタジエニル)−4−ホル
ミル〕−トリフェニルアミン(13b、R1 =R2 =4
−Me,R5 =H)の合成 3,3−ジフェニルアリル亜燐酸ジエチルエステル(6
a)の代わりに、3,3−ジ(p−トリル)アリル亜燐
酸ジエチルエステル(6b)59.50g(0.166
モル)を用い、4,4−ジホルミルトリフェニルアミン
(8a)を50.0g(0.166モル)使用して、実
施例7の(1)と同様の操作を行ない24.3gの粗生
成物を得た。このものをアセトニトリルと酢酸エチルか
らなる混合溶媒で再結晶を行なうことにより16.5g
の黄色結晶を得た。理論収率19.7%、m.p.14
3〜145℃
である。 マススペクトル(m/e);505(M+ ),286,
1681 H−NMRスペクトル(400MHz,δ;ppm i
n CDCl3 ):2.35(s,3H),2.40
(s,3H),6.67(d,J=14.4Hz,1
H),6.79−6.90(m,2H),7.00−
7.07(m,4H),7.08−7.37(m,15
H),7.67(d,J=8.9Hz,2H),9.8
0(s,1H)
リル)−1′′,3′′−ブタジエニル〕−4′−
〔2′′′,2′′′−ジ(m−トリル)ビニル〕トリ
フェニルアミン(例示化合物3)の合成 4′−〔4′′,4′′−ジ(p−トリル)−1′′,
3′′−ブタジエニル〕−4−ホルミル〕−トリフェニ
ルアミン(13b)3.5g(6.92ミリモル)、ジ
(m−トリル)メチル亜燐酸ジエチルエステル(10
b、R3 =R4 =3−Me)2.53g(7.61ミリ
モル)を30mlのDMFに溶かし、0.9g(80.
2ミリモル)のカリウム−tert−ブトキシドを塩基とし
て用いて実施例7(6)と同様に反応、後処理を行ない
2.53gの例示化合物3を得た。 理論収率 88.7%
である。 マススペクトル(m/e);683(M+ ),464,
342,2821 H−NMRスペクトル(400MHz,δ;ppm i
n CDCl3 ):2.30(s,3H),2.33
(s,3H),2.34(s,3H),2.41(s,
3H),6.59−6.67(m,1H),6.77−
6.83(m,4H),6.83−6.88(m,3
H),6.92(d,J=8.6Hz,2H),6.9
7−7.13(m,10H),7.13−7.25
(m,13H)
3′′−ブタジエニル〕−4′−〔2′′,2′′−ジ
フェニルビニル〕トリフェニルアミン(例示化合物3
1、R1 =R2 =4−Me、R3 =R4 =R5 =H、n
=0)の合成 3.0g(6.53ミリモル)の4−ホルミル−4′−
(2′′,2′′−ジフェニルビニル〕トリフェニルア
ミン(12a、R3 =R4 =R5 =H)、3,3−ジ
(p−トリル)アリル亜燐酸ジエチルエステル(6b)
2.58g(7.18ミリモル)、カリウム−tert−ブ
トキシド0.97g(8.64ミリモル)、DMF30
mlを実施例7の(6)と同様の操作を行ない3.91
gの4−〔4′′,4′′−ジ(p−トリル)−
1′′,3′′−ブタジエニル〕−4′−〔2′′,
2′′−ジフェニルビニル〕トリフェニルアミン(例示
化合物31)を得た。 理論収率90.4% m.p.124〜125℃
である。 マススペクトル(m/e);655(M+ ),436,
179,431 H−NMRスペクトル(400MHz,δ;ppm in
CDCl3 ):2.34(s,3H),2.40
(s、3H),6.59−6.67(m,1H),6.
76−6.95(m,9H),6.95−7.37
(m,25H)
ブタジエニル〕−4′−〔4′′′,4′′′−ジ(p
−トリル)−1′′′,3′′′−ブタジエニル〕トリ
フェニルアミン(例示化合物36、一般式1においてR
1 =R2 =4−Me、R3 =R4 =R5 =H、n=1)
の合成 3.5g(6.92ミリモル)の4′−〔4′′,
4′′−ジ(p−トリル)−1′′,3′′−ブタジエ
ニル)−4−ホルミル〕−トリフェニルアミン(13
b)2.52g(7.63ミリモル)の3,3−ジフェ
ニルメチル亜燐酸ジエチルエステル(6a)、、カリウ
ム−tert−ブトキシド0.9g(8.02mM)、DM
F30mlを実施例7の(2)と同様に処理して4.7
1gの4−(4′′,4′′−ジフェニル−1′′,
3′′−ブタジエニル)−4′−〔4′′′,4′′′
−ジ(p−トリル)−1′′′,3′′′−ブタジエニ
ル〕トリフェニルアミン(例示化合物36)を得た。 理論収率99.8%
である。 マススペクトル(m/e);681(M+ )1 H−NMRスペクトル(400MHz,δ;ppm in
CDCl3 ):2.35(s,3H),2.40
(s,3H),6.60−6.69(m,2H),6.
75−6.88(m,4H),6.93−7.12
(m,6H),7.10−7.32(m,19H),
7.32−7.43(m,3H) このほかにマイナーピークとして6.22(t,J=1
1.6Hz),6.38(d,J=11.6Hz)が観
測された(シス二重結合)。
ン,R3 =R4 =R5=H、n=0) (1)10,11−ジヒドロ−5−メチレン−5H−ジ
ベンゾ〔a,d〕シクロヘプテン(4c)の合成
(0.576モル)と乾燥THF500mlを仕込み、
少量のヨードとヨウ化メチルで反応を開始させ、反応温
度を20〜30℃に保つように4時間で塩化メチルを吹
き込みグリニヤ試薬を調製した。ジベンゾスベロン10
0g(0.48モル)/乾燥トルエン300ml溶液を
2時間で滴下した。室温で5時間反応させ、ジベンゾス
ベロンの消失をガスクロマトグラフィーで確認し、氷冷
下、希塩酸中に注入した。加水分解した反応液を分液
し、水層をトルエンで抽出し、有機層に合し、飽和重曹
水で中和、水洗した。濃縮後、トルエン500ml、p
−トルエンスルホン酸0.5gを加え、還流攪拌しなが
ら共沸脱水し、冷却後、飽和重曹水で中和、水洗した。
無水硫酸ソーダで乾燥、濃縮後蒸留し、b.p.137
℃/1mmHgで92.3gを得た。これをヘキサンか
ら再結晶し、84.2gを得た。 理論収率 85.1% m.p.68〜69℃ このもののスペクトルデータは次のとおりである。 マススペクトル(m/e);206(M+ )、219,
203,178,141,115,911 HNMR(400MHz,CDCl3 ,δppm);
3.05(s,4H),5.42(s,2H),7.0
9−7.23(m,6H),7.35(m,2H)
0,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ〔a,d〕シクロ
ヘプテン(5c)の合成
ドロ−5−メチレン−5H−ジベンゾ〔a,d〕シクロ
ヘプテン(4c)20.6g(0.1モル)、酢酸41
g、パラホルムアルデヒド4.5g(0.15モル)に
塩化水素ガスを吹き込み、反応させた後、トルエン抽
出、飽和重曹水で中和、水洗した。無水硫酸ソーダで乾
燥、濃縮後、ヘキサンから再結晶して23.4gを得
た。 理論収率 92.0% m.p.103〜104℃ このもののスペクトルデータは次のとおりである。 マススペクトル(m/e);254(M+ )、219,
203,141,115,91,231 HNMRスペクトル(400MHz,CDCl3 ,δ
ppm);2.70−3.05(brs,2H),3.
20−3.45(brs,2H),4.12(d,J=
8.1Hz,2H),6.07(t,J=8.1Hz,
1H),7.08(m,1H),7.12−7.30
(m,6H),7.34(m,1H)
−ジベンゾ〔a,d〕シクロヘプテニリデン−5)−エ
チル亜燐酸ジエチルエステル(6c)の合成
1−ジヒドロ−5H−ジベンゾ〔a,d〕シクロヘプテ
ン(5c)20g(0.0786モル)、トリエチルホ
スファイト65g(0.393モル)を10時間攪拌還
流を行なった。ガスクロマトグラフィで5cの消失を確
認し、減圧下トリエチルホスファイトを溜去した。残渣
27.8gを得た。 理論収率 99.2% マススペクトル(m/e);356(M+ )、191,
1251 HNMRスペクトル(400MHz,CDCl3 ,δ
ppm);1.28(m,6H),2.67(d,J=
8.1Hz,1H),2.75(d,J=8.1Hz,
1H),2.70(m,1H),2.95(m,1
H),3.25−3.48(m,2H),3.93−
4.18(m,4H),5.90(q,J=7.9H
z,1H),7.05(m,1H),7.10−7.3
1(m,7H)
ジフェニルビニル)トリフェニルアミン(12a)3.
0g(6.53ミリモル)、β−(10,11−ジヒド
ロ−5H−ジベンゾ〔a,d〕シクロヘプテニリデン−
5)−エチル亜燐酸ジエチルエステル(6c)2.65
g(7.19ミリモル)、乾燥DMF30ml、及びカ
リウム−tert−ブトキシド0.97g(8.64ミリモ
ル)を実施例7(2)と同様の操作を行い、例示化合物
41を4.23g得た。理論収率 97.2%マススペ
クトル(m/e);653(M+ )、436,191,
73,431HNMRスペクトル(400MHz,CD
Cl3 ,δppm);2.70−3.50(brs,4
H),6.60−6.67(m,2H),6.75−
6.94(m,8H),6.97−7.09(m,4
H),7.13−7.40(m,21H) そのほかにマイナーピークとして6.24(t,J=1
1.5Hz),6.33(d,J=11.5Hz)が観
測された(シス二重結合)。
ン、R3 =R4 =R5=H、n=1)
(4′′,4′′−ジフェニル−1′′,3′′−ブタ
ジエニル)−4−ホルミルトリフェニルアミン(13
a)、1.1g(3.09ミリモル)のβ−(10,1
1−ジヒドロ−5H−ジベンゾ〔a,d)シクロヘプテ
ニリデン−5)−エチル亜燐酸ジエチルエステル(6
c)、330mg(2.94ミリモル)カリウム−te
rt−ブトキシド、10mlのDMFを実施例7の
(2)と同様の操作を行い、例示化合物42を570m
g合成した。 理論収率 29.4% m.p.125〜130℃ マススペクトル(m/e);679(M+ )、4621 HNMRスペクトル(400MHz,CDCl3 ,δ
ppm);2.70−3.45(brs,4H),6.
60−6.71(m,3H),6.74−6.83
(m,3H),6.83−7.43(m,31H) この他に、マイナーピークとして6.20−6.37
(m)が観測された(シス二重結合)。
ェニルアミン(比較化合物1)の合成 100ミリリットル反応フラスコにトリフェニルアミン
モノアルデヒド(9a)3.76g(13.7ミリモ
ル)、3,3−ジフェニルアリル亜燐酸ジエチルエステ
ル(6a)5.44g(16.4ミリモル)、乾燥DM
F38ミリリットルを仕込み、撹拌して完全に溶解させ
た。ここへ、カリウムtert−ブトキシド1.84g(1
6.4ミリモル)を少量づつ加え、室温で16時間撹拌
し、原料の消失をTLCで確認した後反応終了とした。
この反応溶液をベンゼンで抽出し、濃縮して7.24g
の濃縮物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラ
フィ−(溶離液:ベンゼン)で精製し6.09gを得
た。酢酸エチル/ヘキサンの混合溶媒から再結晶して
4.03gの4−(4’,4’−ジフェニルブタジエニ
ル)−トリフェニルアミン(比較化合物1)を得た。理
論収率65.2%、m.p.148.5〜149℃
である。 マススペクトル;m/e 449(M+ ),258,2
03,1681 H−NMRスペクトル(400MHz,δ;ppm i
n CDCl3 ):6.67(1H,d,J=15.1
Hz),6.78(1H,dd,J=10.7Hz,1
5.1Hz),6.89(1H,d,J=10.7H
z),6.94(2H,d,J=8.7Hz),7.0
0(2H,d,J=7.3Hz),7.06(4H,
d,J=7.5Hz),7.16(2H,d,J=8.
7Hz),7.20−7.41(14H,m)
ン(比較化合物2)の合成 特開昭60−174749号公報にしたがってトリフェ
ニルアミンジアルデヒド(8a)1.51g(5.02
ミリモル)とジフェニルメチル亜燐酸ジエチル3.46
g(11.4ミリモル)から4,4’−ビス−ジフェニ
ルビニル−トリフェニルアミン2.53gを得た。 理論収率83.9%、m.p.156〜157℃
ル)−1,3−ブタジエン(比較化合物3)の合成 3,3−ジフェニルアリル亜燐酸ジエチルエステル(6
a)3.3gとp−ジメチルアミノベンズアルデヒド
1.49gを乾燥DMF50ミリリットルに溶解しカリ
ウムt−ブトキシド1.2gを少量づつ加え、室温下反
応させた。冷後、メタノ−ル中に注加し生成した結晶を
ろ取、酢酸エチルから再結晶をして2.35gの1,1
−ジフェニル−4−(p−ジメチルアミノフェニル)−
1,3−ブタジエン(比較化合物3)を得た。 理論収率72.3%、m.p.179〜180℃
ノフェニル)−1,3−ブタジエン(比較化合物4)の
合成 合成例3においてp−ジメチルアミノベンズアルデヒ
1.49gをp−ジ−n−プロピルアミノベンズアルデ
ヒド2.05gに変えたほかは合成例3と同様にして
2.35gの1,1−ジフェニル−4−(p−ジ−n−
プロピルアミノフェニル)−1,3−ブタジエン(比較
化合物4)を得た。 理論収率73.8%、m.p.94.5−95.2℃
−ト樹脂(三菱瓦斯化学(株)製ユ−ピロンE−200
0)1重量部をジクロロエタン30重量部を溶剤として
ボ−ルミルで5時間混練した。得られた顔料分散液をポ
リエチレンテレフタレ−ト(PET)フィルム上にアル
ミニウムを蒸着したシート上にワイヤ−バ−を用いて塗
布し、45℃で3時間乾燥して約1ミクロンの厚さに電
荷発生層を作った。さらに実施例2〜5において合成し
た例示化合物2、5、13、18をそれぞれ1重量部、
及びポリカ−ボネ−ト樹脂(三菱瓦斯化学(株)製ポリ
カ−ボネ−トZ)1重量部をジクロロエタン8重量部中
で混合溶解した。この溶液をドクタ−ブレ−ドで電荷発
生層上に塗布し、80℃で3時間乾燥させ感光体1〜4
を作製した。
電子写真特性を静電記録試験装置SP−428型(川口
電機製作所製)を用いてスタティック方式により測定し
た。すなわち、感光体を−6kVのコロナ放電を5秒間
行って帯電せしめ、表面電位V0 (単位は−ボルト)を
測定し、これを暗所で5秒間保持した後、タングステン
ランプにより照度5ルックスの光を照射し、表面電位を
半分に減衰させるに必要な露光量すなわち半減電光量E
1/2 (ルックス・秒)、および照度5ルックスの光を1
0秒間照射後の表面残留電位VR10 (−ボルト)を求め
た。この結果を表4に示した。
2において合成した比較化合物1、2を用いた以外は応
用例1〜4と同様にして感光体5、6を作製し、電子写
真特性を測定した。結果を表4に示した。応用例1〜4
と比較例1〜2を比較してみれば、明らかに本発明化合
物を使用した感光体1〜4は半減露光量(E1/2 )が少
なく、高感度であり、従って本発明化合物は電子写真感
光体材料として有効であることがわかる。
に、オキソチタニウムフタロシアニン(TiOPc)を
10-6Torrで約0.8ミクロンの厚さに真空蒸着
し、電荷発生層を形成した。さらに実施例1、2、4、
5において合成した例示化合物1、2、13、18をそ
れぞれ1重量部、ポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学
(株)製ポリカ−ボネ−トZ)1重量部をジクロロエタ
ン8重量部中で混合溶解した。この溶液をドクタ−ブレ
−ドで電荷発生層上に塗布し、80℃で3時間乾燥させ
感光体7〜10を作製した。応用例1〜4と同様に電子
写真特性を測定した。結果を表4に示した。
4において合成した比較化合物2、3、4を用いた以外
は応用例5〜8と同様にして感光体11、12、13を
作製し、電子写真特性を測定した。結果を表4に示し
た。感光体7〜10は感光体11、12に比較して半減
露光量(E1/2 )は同等であるが、帯電電位が高く、帯
電能に優れている。また、感光体7〜10は感光体13
に比較して高感度であり、残留電位も小さい。すなわ
ち、明らかに本発明化合物が電子写真感光体材料として
優れていることがわかる。
ブチラール樹脂(積水化学工業(株)ポリビニルブチラ
−ルBM−1)1重量部をテトラヒドロフラン30重量
部を溶剤としてボールミルで5時間混練した。得られた
顔料分散液をポリエチレンテレフタレ−ト(PET)フ
ィルム上にアルミニウムを蒸着したシート上に塗布し、
50℃で2時間乾燥させた。さらに実施例2〜6におい
て合成した例示化合物2、5、13、18、27をそれ
ぞれ1重量部、ポリカ−ボネート樹脂(三菱瓦斯化学
(株)ポリカーボネートZ)1重量部をジクロロエタン
8重量部中で混合溶解した。この溶液をドクターブレー
ドで電荷発生層上に塗布し、80℃で2時間乾燥させ、
感光体14〜18を作製した。このようにして得た感光
体の電子写真特性を応用例1〜4と同様にして測定し
た。この結果を表5に示した。
例4において合成した比較化合物4を用いた以外は応用
例9〜13と同様にして感光体19を作製した。応用例
1〜4と同様に電子写真特性を測定した。この結果を表
5に示した。感光体14〜18は感光体19に比較して
明らかに帯電電位が高く、高感度にして、残留電位が低
いなど優れた電子写真特性を示している。すなわち、本
発明化合物が電子写真感光体材料として極めて有効であ
ることがわかる。
ラール樹脂(積水化学工業(株)製ポリビニルブチラー
ルBM−1)1重量部をテトラヒドロフラン30重量部
を溶剤としてボールミルで5時間混練した。得られた顔
料分散液をポリエチレンテレフタレート(PET)フィ
ルム上にアルミニウムを蒸着したシート上に塗布し、5
0℃で2時間乾燥させた。さらに実施例1〜6で合成し
た例示化合物1、2、13,18,27をそれぞれ1重
量部、ポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学(株)製ポ
リカーボネートZ)1重量部をジクロロエタン8重量部
中で混合溶解した。この溶液をドクターブレードで電荷
発生層上に塗布し、80℃で2時間乾燥させ、感光体2
0〜24を作製した。このようにして得た感光体の電子
写真特性を応用例1〜4と同様にして測定した。この結
果を表5に示した。
例4において合成した 比較化合物4を用いた以外は応用例14〜18と同様に
して感光体25を作製した。応用例1〜4と同様に電子
写真特性を測定した。この結果を表5に示した。
て、ブチラール樹脂(積水化学工業(株)製ポリビニル
ブチラールBM−1)35重量部をテトラヒドロフラン
1425重量部に溶解させて得た結着剤樹脂溶液に、結
晶性オキシチタニウムフタロシアニン40重量部を加
え、ガラスビーズと共に2時間振動ミルを用いて分散さ
せた。この分散液をポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルムにアルミニウムを蒸着したシート上にワイ
ヤーバーを用いて塗布、乾燥し、約0.5ミクロンの電
荷発生層を作製した。さらに実施例1〜3で合成した例
示化合物1、2、5をそれぞれ1重量部、ポリカーボネ
ート樹脂(三菱瓦斯化学(株)ポリカーボネートZ)1
重量部をジクロロエタン8重量部中で混合溶解した。こ
の溶液をドクターブレードで上記電荷発生層上に塗布
し、80℃で2時間乾燥させ、感光体26〜28を作製
した。このようにして得た感光体の電子写真特性を応用
例1〜4と同様にして測定した。この結果を表5に示し
た。
成した比較化合物4を用いた以外は応用例19〜21と
同様にして感光体29を作製した。応用例1〜4と同様
にして電子写真特性を測定し、この結果を表5に示し
た。比較例8の感光体29に比較して、本発明化合物を
用いた感光体26〜28は帯電電位が高く、高感度であ
ることがわかる。
18、27をそれぞれ1重量部、ポリカーボネート樹脂
1重量部をジクロロエタン8重量部中で混合溶解した。
この溶液をドクターブレードでポリエチレンテレフタレ
ート(PET)フィルム上にアルミを蒸着したシート上
に塗布し、80℃で2時間乾燥させた。さらに電荷輸送
層上に半透明金電極を蒸着して電荷キャリア移動度を測
定した。キャリア移動度の測定は、光源としてパルス半
値幅0.9nsec、波長337nmの窒素ガスレーザ
ーを用い、Time-of-flight法(田中聡明、山口康浩、横
山正明:電子写真,29,366(1990))にて行
った。25℃、25V/μmでの測定結果を表6に示し
た。
合成例4において合成した比較化合物4を用いた以外は
応用例22〜27と同様にしてフィルムを作製し、キャ
リア移動度を測定した。この結果を表6に示した。表4
から明らかなように本発明化合物1、2、5、13、1
8、27は比較化合物4と比べ、高いキャリア移動度を
示している。
溶解した。すべて均一に溶解し、電荷輸送材料の溶解性
は高かった。この溶液を応用例22〜27と同様にして
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上にア
ルミを蒸着したシート上に塗布し、80℃で2時間乾燥
させた。このように電荷輸送物質を高濃度に含有する電
荷輸送層を形成しても、結晶の析出やピンホールの生成
のない均質な層を形成することができた。次いで電荷輸
送層上に半透明金電極を蒸着してキャリア移動度を測定
した。100%本発明化合物を使用した場合でも、均質
で安定な薄膜が作製され、56.7×10-6(cm2 /
Vs)もの高いキャリア移動度を発現することができ、
本発明化合物が極めて有用であることがわかる。
て電荷発生層を作製した。電荷輸送材料として実施例
1、2、3において合成した例示化合物1、2、5をそ
れぞれ1部、応用例1〜4で用いたポリカーボネート樹
脂(三菱瓦斯化学(株)ポリカーボネートZ)の代わり
に下記構造式で示されるビスフェノールA/ビフェノー
ル型共重合ポリカーボネート樹脂(出光興産(株))1
部をジクロロエタン8部中で混合溶解した。この液をド
クターブレードでクロルジアンブルーの電荷担体発生層
上に塗布し、80℃で3時間乾燥させ感光体30〜32
を作製した。感光体30〜32について応用例1〜4と
同様にして、電子写真特性を測定した。結果を表7に示
した。
した比較化合物1を用いた以外は応用例29〜31と同
様にして感光体33を作製し、電子写真特性を測定し
た。結果を表7に示した。本発明化合物を使用した感光
体30〜32と比較化合物1を使用した感光体33とを
比較してみれば、明らかに本発明の感光体30〜32は
半減露光量(E1/ 2 )が小さく、高感度であり、残留電
位(VR10 )がないなど電子写真感光体として優れた特
性を有していることがわかる。
(TiOPc)を真空蒸着し、電荷発生層を形成した。
さらに実施例1、2、3において合成した例示化合物
1、2、5をそれぞれ1部、応用例5〜8で用いたポリ
カーボネート樹脂(三菱瓦斯化学(株)ポリカーボネー
トZ)の代わりに前記構造式で示されるビスフェノール
A/ビフェノール型共重合ポリカーボネート樹脂(出光
興産(株))1部をジクロロエタン8部中で混合溶解し
た。この液をドクターブレードで電荷発生層上に塗布
し、80℃で3時間乾燥させ感光体34〜36を作製し
た。応用例1〜4と同様に電子写真特性を測定した。結
果を表7に示した。
(TiOPc)を真空蒸着し、電荷発生層を形成した。
さらに合成例4において合成した比較化合物4を1部、
応用例5〜8で用いたポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯
化学(株)ポリカーボネートZ)の代わりに前記構造式
で示されるビスフェノールA/ビフェノール型共重合ポ
リカーボネート樹脂(出光興産(株))1部をジクロロ
エタン8部中で混合溶解した。この液をドクターブレー
ドで電荷発生層上に塗布し、80℃で3時間乾燥させて
感光体37を作製した。応用例1〜4と同様に電子写真
特性を測定した。結果を表7に示した。感光体37に比
較して、本発明化合物を使用した電子写真感光体34〜
36は半減露光量(E1/2 )が小さく、高感度であり、
残留電位(VR10 )がないなど電子写真感光体として優
れた特性を有していることがわかる。
H2 Pc)電荷発生層を形成した。さらに実施例1、
2、3において合成した例示化合物1、2、5をそれぞ
れ1部、応用例9〜13で用いたポリカーボネート樹脂
(三菱瓦斯化学(株)ポリカーボネートZ)の代わりに
前記構造式で示されるビスフェノールA/ビフェノール
型共重合ポリカーボネート樹脂(出光興産(株))1部
をジクロロエタン8部中で混合溶解した。この液をドク
ターブレードで電荷発生層上に塗布し、80℃で2時間
乾燥させ、感光体38〜40を作製した。電子写真特性
を応用例1〜4と同様にして測定した。結果を表8に示
した。
(x−H2 Pc)電荷発生層を形成した。さらに例示化
合物2を1部、応用例14〜18で用いたポリカーボネ
ート樹脂(三菱瓦斯化学(株)ポリカーボネートZ)の
代わりに前記構造式で示されるビスフェノールA/ビフ
ェノール型共重合ポリカーボネート樹脂(出光興産
(株))1部をジクロロエタン8部中で混合溶解した。
この液をドクターブレードで電荷発生層上に塗布し、8
0℃で2時間乾燥させ、感光体41を作製した。ついで
感光体41の電子写真特性を応用例1〜4と同様にして
測定した。結果を表8に示した。
(x−H2 Pc)電荷発生層を形成した。さらに比較化
合物4を1部、応用例14〜18で用いたポリカーボネ
ート樹脂(三菱瓦斯化学(株)ポリカーボネートZ)の
代わりに前記構造式で示されるビスフェノールA/ビフ
ェノール型共重合ポリカーボネート樹脂(出光興産
(株))1部をジクロロエタン8部中で混合溶解した。
この液をドクターブレードで電荷発生層上に塗布し、8
0℃で2時間乾燥させ、感光体42を作製した。ついで
感光体42の電子写真特性を応用例1〜4と同様にして
測定した。結果を表8に示した。本発明化合物を使用し
た感光体41は感光体42に比較して、明らかに、半減
露光量(E1/2 )が小さく、高感度であり、残留電位
(VR10 )がないなど電子写真感光体として優れた特性
を有していることがわかる。
シアニンを使用した電荷発生層を形成した。さらに例示
化合物1、2をそれぞれ1部、応用例19〜21で用い
たポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学(株)ポリカー
ボネートZ)の代わりに前記構造式で示されるビスフェ
ノールA/ビフェノール型共重合ポリカーボネート樹脂
(出光興産(株))1部をジクロロエタン8部中で混合
溶解した。この液をドクターブレードで上記電荷発生層
上に塗布し、80℃で2時間乾燥させ、感光体43〜4
4を作製した。このようにして得た感光体の電子写真特
性を応用例1〜4と同様にして測定した。結果を表8に
示した。
シアニンを使用した電荷発生層を形成した。さらに比較
化合物4を1部、応用例19〜21で用いたポリカーボ
ネート樹脂(三菱瓦斯化学(株)ポリカーボネートZ)
の代わりに前記構造式で示されるビスフェノールA/ビ
フェノール型共重合ポリカーボネート樹脂(出光興産
(株))1部をジクロロエタン8部中で混合溶解した。
この液をドクターブレードで上記電荷発生層上に塗布
し、80℃で2時間乾燥させ、感光体45を作製した。
このようにして得た感光体の電子写真特性を応用例1〜
4と同様にして測定した。結果を表8に示した。
菱瓦斯化学(株)ポリカーボネートZ)の代わりに前記
構造式で示されるビスフェノールA/ビフェノール型共
重合ポリカーボネート樹脂(出光興産(株))1部を使
用した以外は応用例22〜27と同様に電荷輸送層を形
成し、80℃で2時間乾燥させた。応用例22〜27と
同様に電荷キャリア移動度を Time-of-flight 法にて測
定した電荷キャリア移動度の値は25℃、25V/mm
での測定結果を表9に示した。
較化合物4を用い、ポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化
学(株)ポリカーボネートZ)の代わりに前記構造式で
示されるビスフェノールA/ビフェノール型共重合ポリ
カーボネート樹脂(出光興産(株))1部を使用した以
外は応用例22〜27と同様に電荷輸送層を形成し、8
0℃で2時間乾燥させた。応用例22〜27と同様に電
荷キャリア移動度を Time-of-flight 法にて測定した電
荷キャリア移動度の値は25℃、25V/mmでの測定
結果を表9に示した。
1、42を用い、CDBの代わりにビスアゾ化合物(B
ISAZO)(20)を用いた以外は、応用例1〜4と
同様にして感光体46、47を作製した。このようにし
て得た電子写真感光体の電子写真特性も同様にして測定
した。この結果を表10に示した。
2を用いた以外は、応用例9〜13と同様にして感光体
48を作製した。このようにして得た電子写真感光体の
電子写真特性を応用例1〜4と同様にして測定した。こ
の結果を表10に示した。
合物36を用いた以外は、応用例14〜18と同様にし
て感光体49を作製した。このようにして得た電子写真
感光体の電子写真特性を応用例1〜4と同様にして測定
した。この結果を表10に示した。
を用い、特開平1−291256号公報の方法で得られ
た結晶性オキソチタニルフタロシアニンの代わりに、特
開昭63−20365号公報の方法で得られた結晶性オ
キソチタニルフタロシアニンを用いた以外は、応用例1
9〜21と同様にして感光体50、51を作製した。こ
のようにして得た電子写真感光体の電子写真特性を応用
例1〜4と同様にして測定した。この結果を表10に示
した。
示化合物36、42を用いた以外は、応用例22〜27
と同様にして電荷キャリア移動度を測定した。測定結果
を表11に示した。
ミン誘導体(1)は、溶解性が良く、製膜化したときに
も均質および安定で、電荷輸送材料としての性能に優
れ、そのため電子写真感光体としたときに高いキャリア
移動度を発現することができ、しかも高感度で残留電位
の無いといった諸特性も良好な、工業的に優れた化合物
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 (式中、R1,R2,R3,R4,R5 はそれぞれ同一であって
も異なっていてもよく、水素原子、低級アルキル基、ア
ルコキシ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい
アリ−ル基を示すか、又はR1,R2 及びR3,R4 はそれ
ぞれが互いに結合して環を形成していてもよく、nは0
又は1を示す)で表されるトリフェニルアミン誘導体。 - 【請求項2】 請求項1記載のトリフェニルアミン誘導
体を含有することを特徴とする電荷輸送材料。 - 【請求項3】 請求項1記載のトリフェニルアミン誘導
体を電荷輸送層に含有することを特徴とする電子写真感
光体。
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