JPH1078669A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH1078669A
JPH1078669A JP8233218A JP23321896A JPH1078669A JP H1078669 A JPH1078669 A JP H1078669A JP 8233218 A JP8233218 A JP 8233218A JP 23321896 A JP23321896 A JP 23321896A JP H1078669 A JPH1078669 A JP H1078669A
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JP
Japan
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layer
photosensitive member
charge
electrophotographic photosensitive
electrophotographic
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JP8233218A
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English (en)
Inventor
Masahiro Fuse
昌宏 布施
Mamoru Rin
護 臨
Toru Uenaka
徹 上中
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性が高い電子写真感光体を提供する。 【解決手段】 導電性基体上に有機電荷発生物質を含有
する電荷発生層と有機電荷輸送物質を含有する電荷輸送
層をこの順に積層した感光層を有する電子写真感光体に
おいて、電荷輸送層中の有機電荷輸送物質の吸収スペク
トルにおける420nmの吸光度と吸光度の最大値の比
Abs(420)/Abs(Max)が以下の式で表さ
れ、 【数1】Abs(420)/Abs(Max)<0.2 かつ、感光層の膜厚が28μm以上であり、感光層と導
電性基体の間にブロッキング層を有することを特徴とす
る電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体に関
する。詳しくは、耐久性が極めて高く、高感度で、かつ
画像が良好である電子写真用感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真用感光体の感光層にはセレン、
硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無機系の光導電性物質が
広く用いられてきた。しかしながら、セレン、硫化カド
ミウムは毒物として回収が必要であり、セレンは熱によ
り結晶化するため耐熱性に劣り、硫化カドミウム、酸化
亜鉛は耐湿性に劣り、又、酸化亜鉛は耐刷性がないなど
の欠点を有しており、新規な感光体の開発につき努力が
続けられている。
【0003】一方、有機系の光導電性物質を電子写真感
光体の感光層に用いる研究が進み、そのいくつかが実用
化された。有機系の光導電性物質は無機系のものに比
し、軽量である、成膜が容易である、感光体の製造が容
易である、種類によっては透明な感光体を製造できる等
の利点を有する。このように多くの利点を有しながら、
有機系の光導電性物質が電子写真感光体として広く用い
られなかったのは、耐久性の点で問題があるためであっ
た。
【0004】最近は、電荷キャリヤーの発生と移動の機
能を別々の化合物に分担させる、いわゆる積層型(機能
分離型)の感光体が高感度化に有効であることから、開
発の主流となっており、このタイプによる有機系感光体
の実用化も行われている。中でも、特定のアゾ化合物を
電荷発生物質として用いた電子写真感光体は高感度、か
つ、白色光領域に広い分光感度を有し、また、特定のフ
タロシアニン化合物を電荷発生物質として用いた電子写
真感光体は近赤外域に高感度を有し、それぞれ複写機
用、プリンター用として実用に供されている。一方、積
層型感光体の耐久性を決める主な要因として種々のもの
が挙げられる。すなわち、トナーによる現像、紙との摩
擦、クリーニング部材による摩擦等によって摩耗や表面
傷が生じるといった機械的な劣化によるもの、コロナ放
電の際に生じる活性ガスによる電気特性的な劣化による
ものなどがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】電荷発生物質などの改
良により、積層型感光体に代表される感光体は、感度等
の点で、近年、大きな進歩を遂げることができた。しか
し、この様な感光体を複写機、プリンターなどで使う場
合、機械的な劣化や電気特性的な劣化により帯電性や感
度などの特性、画質が低下し、満足な耐久性が得られて
いないのが現状である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、耐久性に
優れ、高感度かつ画像の良好な電子写真感光体について
鋭意研究した。耐久性を向上させるために、機械的な損
傷の少ない高強度のバインダー樹脂や、電気特性的な劣
化の少ない感光材料の追及が行われているが、未だ、こ
れらの改良のみでは十分な耐久性を得るには至っていな
い。
【0007】一方、感光層の摩耗による特性の変化を防
ぐ手段として、特開平1−267551号公報や特開平
3−63653号公報には感光層の厚膜化が述べられて
いる。現像剤、紙、クリーニング部材などと感光層との
摩擦による膜減りが感光層膜厚によらず一定であるとす
れば、感光層の膜厚を厚くすることにより、相対的な膜
減りの割合(膜減り量/初期膜厚)を減少させることが
でき、帯電圧、感度などの変化を減らすことができる。
また、コロナ放電により発生する活性ガスによる劣化に
ついても電荷輸送層の厚膜化により減らすことができ
る。この機構の詳細は不明であるが、オゾンなどの活性
ガスの浸透が電荷輸送層の厚膜化により減少し、電荷発
生層(または電荷発生層と電荷輸送層との界面)、基体
の化学的な劣化が抑えられるためと考えられる。
【0008】このように感光層の厚膜化が耐久性の向上
に有効であることがわかっているが、厚膜化の弊害とし
て、電荷発生層で発生したキャリアの移動距離が長くな
り、高速応答性が悪くなる。電荷輸送層の移動度は主に
電荷輸送物質により決まるため、電荷輸送物質として高
移動度のものの使用が必須である。高移動度の電荷輸送
物質としては、いくつかの誘導体が知られているが、こ
のうち可視光の短波長成分を透過するような電荷輸送物
質を用いた場合、感光層と基体との間にブロッキング層
が無いものでは繰り返し使用において、帯電性が低下し
てしまい耐久性が劣ることがわかった。本発明の感光体
では、ここにブロッキング層を設けることにより改善さ
れ、厚膜化と併せ極めて優れた耐久性を得るに至った。
【0009】すなわち、本発明の要旨は、導電性基体上
に有機電荷発生物質を含有する電荷発生層と有機電荷輸
送物質を含有する電荷輸送層をこの順に積層した感光層
を有する電子写真感光体において、感光層の膜厚が28
μm以上で、電荷輸送層中の有機電荷輸送物質の吸収ス
ペクトルにおける420nmの吸光度と吸光度の最大値
の比Abs(420)/Abs(Max)が以下の式で
表され、
【0010】
【数2】Abs(420)/Abs(Max)<0.2
【0011】かつ、感光層の導電性基体の間にブロッキ
ング層を有することを特徴とする電子写真感光体に存す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の電子写真感光体は導電性支持体上にブロ
ッキング層、有機電荷発生物質を含有する電荷発生層、
有機電荷輸送物質を含有する電荷輸送層をこの順に積層
したものである。導電性支持体としては、例えばアルミ
ニウム、ステンレス鋼、銅、ニッケルなどの金属材料、
表面にアルミニウム、銅、パラジウム、酸化スズ、酸化
インジウムなどの導電性層を設けたポリエステルフィル
ム、紙などの絶縁性支持体などが使用される。
【0013】導電性支持体と感光層の間に設けるブロッ
キング層は公知のいずれのものを用いても良い。ブロッ
キング層としては、例えばアルマイト層などの無機層、
ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸、ポ
リウレタン、ポリイミド、ポリアミド、ナイロンなどの
有機層が使用され、有機層にはカーボンブラック、アル
ミニウム、銅、酸化スズ、酸化亜鉛、チタニア、アルミ
ナなどの導電性微粉末を含有しても良い。このうち、ア
ルマイト層、または、無機微粒子を含有した樹脂層が好
ましく、この場合、無機微粒子としては、チタニアもし
くはアルミナが好ましい。更にはアルマイト層、また
は、チタニアもしくはアルミナを含有したナイロンの樹
脂層がとくに好ましい。ブロッキング層は、陽極酸化、
浸漬塗布等の方法により、導電性支持体上に設けられ
る。ブロッキング層の膜厚は0.01〜10μmが好ま
しく、0.5〜8μmがとくに好ましい。
【0014】電荷発生層の有機電荷発生物質としては、
公知の有機電荷発生物質がいずれも使用でき、例えば、
フタロシアニン、アゾ色素、キナクリドン、多環キノ
ン、ピリリウム塩、チアピリリウム塩、インジゴ、アン
トアントロン、ペリレン誘導体、シアニン等の有機顔
料、色素が挙げられる。これらのうち、無金属フタロシ
アニン、銅、インジウム、ガリウム、スズ、チタン、亜
鉛、バナジウム等の金属又は、その酸化物、塩化物の配
位したフタロシアニン類、モノアゾ、ビスアゾ、トリス
アゾ、ポリアゾ類などのアゾ顔料が好ましい。
【0015】電荷発生層のバインダー樹脂としては、ポ
リメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ルなどのビニル系樹脂、およびその共重合体、ポリエス
テル、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリアリレー
ト、ポリエーテル、ポリケトン、フェノキシ樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリビニルアセタールなど種々の公知の樹脂
を用いることができる。このうち、ポリビニルブチラー
ルなどのポリビニルアセタールを含むことが好ましい。
これらの比率は、通常、バインダー樹脂100重量部に
対して、電荷発生物質20〜500重量部、好ましく
は、50〜300重量部の範囲で用いられる。電荷発生
層の膜厚は0.05〜3μm、好ましくは0.1〜1μ
mの範囲で使用される。
【0016】電荷輸送層中の有機電荷輸送物質として
は、アリールアミン、ベンジジン、ピラゾリン、オキサ
ゾール、ヒドラゾン、スチルベン各誘導体などの公知の
もののうち、可視光の短波長成分、すなわち400〜4
50nm付近の吸収が少なく、有機電荷輸送物質の吸収
スペクトルにおける420nmの吸光度と吸光度の最大
値の比Abs(420)/Abs(Max)が以下の式
で表されるものを用いる。
【0017】
【数3】Abs(420)/Abs(Max)<0.2
【0018】Abs(420)/Abs(Max)は濃
度、膜厚などによらず電荷輸送物質固有の値であり、溶
液状態でも樹脂と相溶させた薄膜でも測定することがで
きる。以下にその測定方法の例を具体的に述べる。電荷
輸送物質2.0mgをテトラヒドロフラン100gに溶
解した溶液を調製する。この吸収スペクトルを市販の分
光光度計、例えば、日立製作所製、日立分光光度計U−
3210型を用いて測定する。
【0019】吸収スペクトルにおける吸光度の最大値A
bs(Max)と420nmの吸光度Abs(420)
を求める。可視光の短波長成分(400〜450nm)
を吸収しない電荷輸送物質では、Abs(420)が相
対的に小さな値となり、Abs(420)/Abs(M
ax)をこの領域の光の透過し易さの指標とすることが
できる。
【0020】このうち、高移動度の電荷輸送物質が、感
光層の膜厚を厚くしても十分な高速応答性を得られ好ま
しい。電荷輸送層の移動度は、例えば、電荷輸送物質1
10重量部とポリカーボネート100重量部をジオキサ
ン、テトラヒドロフランの混合溶媒に溶解し、これを表
面にアルミニウムを蒸着したポリエチレンテレフタレー
トフィルム上に塗布、乾燥し作成した感光体にアルミニ
ウムを蒸着し、サンドイッチセル型サンプルを作成し、
これを通常のTOF法を用いることにより、測定するこ
とができる。
【0021】電荷輸送層の移動度は25V/μmの電場
において、5.0×10-6cm2 /Vs以上であること
が好ましく、8.0×10-6cm2 /Vs以上であるこ
とがより好ましい。電荷輸送物質はトリアリールアミン
構造、もしくは、スチルベン構造を有することが好まし
く、下記一般式(1)〜(3)から選ばれるユニットの
1つ以上を分子内に含有することが特に好ましい。
【0022】
【化4】
【0023】但し、Ar1 、Ar2 、Ar3 、Ar4
Ar5 、Ar7 、Ar8 は、メチル基、エチル基等のア
ルキル基、メトキシ基等のアルコキシ基等を置換基とし
て有してもよい、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル
基、フルオレン基等のアリール基を表し、これらのう
ち、無置換もしくはメチル基により置換されたフェニル
基、ナフチル基、ビフェニル基、フルオレン基が好まし
い。Ar6 は、メチル基等のアルキル基等を置換基とし
て有してもよい、フェニレン基、ナフチル基等のアリー
レン基を表し、これらのうち、フェニレン基が特に好ま
しい。
【0024】R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 は、
アルキル基などで置換されてもよい、メチル基、エチル
基、プロピル基などのアルキル基、メトキシ基などのア
ルコキシ基、フェニル基などのアリール基を表し、メチ
ル基が好ましい。R7 は水素原子、メチル基などのアル
キル基、フェニル基などのアリール基を表し、水素原子
が好ましい。アルキル基、アリール基は置換基を有して
いても良い。m、qは0〜5の整数を表し、0〜2が好
ましい。n、pは0〜4の整数を表し、0又は1が好ま
しい。このような電荷輸送物質の具体例を表−1に示す
がこれらに限定されるものではない。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】電荷輸送層のバインダー樹脂としては、ポ
リメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ルなどのビニル系樹脂、およびその共重合体、ポリエス
テル、ポリスルホン、種々のポリカーボネート、ポリア
リレート、ポリエーテル、ポリケトンなど種々の公知の
樹脂を用いることができる。このうち、ポリカーボネー
ト樹脂を含むことが好ましい。これらの比率は、通常、
バインダー樹脂100重量部に対して、電荷輸送物質2
0〜500重量部、好ましくは、50〜200重量部の
範囲で用いられる。電荷輸送層の膜厚は25〜50μ
m、好ましくは30〜40μmの範囲で使用される。
【0030】電荷輸送層と電荷発生層を合わせた感光層
の厚さとしては28μm以上あることが必要であり、よ
り好ましくは33μm以上である。感光層には成膜性、
可とう性、耐久性などを向上させる目的で、レベリング
剤、酸化防止剤、増感剤などの各種添加剤を添加しても
良い。必要に応じて、感光層上に保護層を設けても良
い。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実
施例によって限定されるものではない。なお、以下の実
施例中「部」とあるは「重量部」を示す。 実施例1 下記構造を有するアゾ化合物10部を150部の4−メ
トキシ−4−メチル−2−ペンタノンに加え、サンドグ
ラインドミルにて粉砕分散処理を行った。
【0032】
【化5】
【0033】ここで得られた顔料分散液をポリビニルブ
チラール(電気化学工業(株)製、商品名#6000−
C)の5%ジメトキシエタン溶液100部及びフェノキ
シ樹脂(ユニオンカーバイト社製、商品名PKHH)の
5%ジメトキシエタン溶液100部の混合液に加え、最
終的に固形分濃度4.0%の分散液Pを作製した。分散
液Pに、ブロッキング層として、表面に陽極酸化により
アルマイト層を3μm設けた外径80mm、長さ348
mm、肉厚1.0mmのアルミシリンダーを浸漬塗布し
その乾燥膜厚が0.4g/m2 (約0.4μm)となる
ように電荷発生層を設けた。この電荷発生層を設けたア
ルミシリンダー上に、表−1の例示化合物(15)11
0部と、下記構造を有するシアノ化合物0.5部
【0034】
【化6】
【0035】次に示す2つの繰り返し構造を有するポリ
カーボネート樹脂(モノマーモル比40:60以下同
様)100部
【0036】
【化7】
【0037】及び、2,6−ジターシャリブチルヒドロ
キシトルエン8部をジオキサン、テトラヒドロフランの
混合溶媒に溶解させた液を浸漬塗布することにより、乾
燥後の膜厚が35μmとなるように電荷移動層を設け、
感光体を得た。このようにして得られた感光体をサンプ
ル1−Aとする。次に、下記構造を有する共重合ナイロ
【0038】
【化8】
【0039】を溶解した混合アルコール(メタノール/
n−プロパノール=7/3)溶液に、予めボールミルに
より分散したアルミナ〔昭和電工(株)製:UA−53
05〕の混合アルコール溶液を混合し、さらに超音波分
散を行い、UA−5305/ナイロン=2/1組成(重
量比)で、固形分濃度9%の分散液を調製した。この分
散液に、外径80mm、長さ348mm、肉厚1.0m
mの表面を鏡面仕上げしたアルミシリンダーを浸漬塗布
し、乾燥膜厚が1.5μmとなるようにブロッキング層
を設けた。これ以外は、サンプル1−Aと同様にして、
電荷発生層、電荷輸送層を設け、サンプル1−Bを得
た。
【0040】次に、サンプル1−Bで使用した共重合ナ
イロンを溶解した混合アルコール(メタノール/n−プ
ロパノール=7/3)溶液に、予めボールミルにより分
散したチタニア〔石原産業(株)製:TTO55N〕の
混合アルコール溶液を混合し、さらに超音波分散を行
い、TTO55N/ナイロン=2/1組成(重量比)
で、固形分濃度9%の分散液を調製した。この分散液
に、外径80mm、長さ348mm、肉厚1.0mmの
表面を鏡面仕上げしたアルミシリンダーを浸漬塗布し、
乾燥膜厚が1.5μmとなるようにブロッキング層を設
けた。これ以外は、サンプル1−Aと同様にして、電荷
発生層、電荷輸送層を設け、サンプル1−Cを得た。
【0041】比較例1 比較のため、アルマイト層を設けたアルミシリンダーの
代わりに、アルマイト層の無い鏡面仕上げを施したアル
ミシリンダーを使用し、ブロッキング層を設けないこと
以外はサンプル1−Aと同様にして比較サンプル1−D
を作成した。また、乾燥後の膜厚を20μmとした以外
はサンプル1−Aと同様にして比較サンプル1−Eを作
成した。
【0042】実施例2 電荷輸送物質として、表−2の化合物(10)を使用し
た以外はサンプル1−Aと同様にしてサンプル2−Aを
作成した。 比較例2 比較のため、アルマイト層を設けたアルミシリンダーの
代わりに、アルマイト層の無い鏡面仕上げを施したアル
ミシリンダーを使用し、ブロッキング層を設けないこと
以外はサンプル2−Aと同様にして比較サンプル2−B
を作成した。
【0043】実施例3 電荷輸送物質として、表−2の化合物(10)を使用し
た以外はサンプル1−Aと同様にしてサンプル3−Aを
作成した。 比較例3 比較のため、アルマイト層を設けたアルミシリンダーの
代わりに、アルマイト層の無い鏡面仕上げを施したアル
ミシリンダーを使用し、ブロッキング層を設けないこと
以外はサンプル3−Aと同様にして比較サンプル3−B
を作成した。
【0044】実施例4 電荷輸送物質として、表−2の化合物(10)を使用し
た以外はサンプル1−Aと同様にしてサンプル4−Aを
作成した。 比較例4 比較のため、アルマイト層を設けたアルミシリンダーの
代わりに、アルマイト層の無い鏡面仕上げを施したアル
ミシリンダーを使用し、ブロッキング層を設けないこと
以外はサンプル4−Aと同様にして比較サンプル4−B
を作成した。
【0045】以上のようにして作成した感光体の耐久性
を、市販のコピー速度50枚/分の複写機により30万
枚の実写ランニングを行った。その際の黒地電位(初期
−700V):Vd、露光電位(初期−300V):V
Lと感光層の膜厚の変化、及び実写ランニング後の画像
の結果を表−2に示す。また、これらのサンプル、比較
サンプルに用いた電荷輸送物質の吸収スペクトルを図1
に、Abs(Max)、Abs(420)、Abs(4
20)/Abs(Max)を表−2に示す。
【0046】これらの結果から明らかなように、比較サ
ンプル1−Eのように、感光層の膜厚が薄いものでは、
感度変化が大きく耐久性が不十分である。また、高移動
度の電荷輸送物質としてAbs(420)/Abs(M
ax)の値が本発明の範囲内のものでは、実写ランニン
グにより、ブロッキング層無しでは、Vdが低下し画像
が悪化するが、ブロッキング層を設けることにより、電
位、画像とも良好で安定した感光体が得られることがわ
かる。
【0047】
【表5】
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、感光層膜厚をある程度
以上厚くし、可視光の短波長域の光を透過する電荷輸送
層を用いた場合でも基体と感光層の間にブロッキング層
を設けることにより、極めて優れた耐久性を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電荷輸送物質の吸収スペクトルを示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 5/06 371 G03G 5/06 371 5/14 101 5/14 101B 101D 101E

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に有機電荷発生物質を含有
    する電荷発生層と有機電荷輸送物質を含有する電荷輸送
    層をこの順に積層した感光層を有する電子写真感光体に
    おいて、電荷輸送層中の有機電荷輸送物質の吸収スペク
    トルにおける420nmの吸光度と吸光度の最大値の比
    Abs(420)/Abs(Max)が以下の式で表さ
    れ、 【数1】Abs(420)/Abs(Max)<0.2 かつ、感光層の膜厚が28μm以上であり、感光層と導
    電性基体の間にブロッキング層を有することを特徴とす
    る電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 上記請求項1において、感光層の膜厚が
    33μm以上であることを特徴とする電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 上記請求項1において、電荷輸送物質が
    トリアリールアミン構造を有することを特徴とする電子
    写真感光体。
  4. 【請求項4】 上記請求項1において、電荷輸送物質が
    下記一般式(1)で表されるユニットを1以上有するこ
    とを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 但し、Ar1 は置換基を有してもよいアリール基を表
    す。R1 、R2 はアルキル基、アルコキシ基、アリール
    基を表し、これらは置換基を有してもよい。k、lは1
    〜5の整数を表す。
  5. 【請求項5】 上記請求項において、電荷輸送物質が下
    記一般式(2)で表されるユニットを1以上有すること
    を特徴とする電子写真感光体。 【化2】 但し、Ar2 、Ar3 は置換基を有してもよいアリール
    基を表す。R3 、R4、R5 、R6 はアルキル基、アル
    コキシ基、アリール基を表し、これらは置換基を有して
    もよい。m、qは0〜5の整数を表し、n、pは0〜4
    の整数を表す。
  6. 【請求項6】 上記請求項1において、電荷輸送物質が
    スチルベン構造を有することを特徴とする電子写真感光
    体。
  7. 【請求項7】 上記請求項1において、電荷輸送物質が
    下記一般式(3)で表されるユニットを1つ以上有する
    ことを特徴とする電子写真感光体。 【化3】 但し、Ar4 、Ar5 、Ar7 、Ar8 は置換基を有し
    てもよいアリール基を表し、Ar6 は置換基を有しても
    よいアリーレン基を表す。R7 は水素原子、アリール
    基、アルキル基を表し、アリール基、アルキル基は置換
    基を有してもよい。
  8. 【請求項8】 上記請求項1において、ブロッキング層
    がアルマイト層であることを特徴とする電子写真感光
    体。
  9. 【請求項9】 上記請求項1において、ブロッキング層
    が塗布により設けられたものであることを特徴とする電
    子写真感光体。
  10. 【請求項10】 上記請求項1において、ブロッキング
    層が少なくとも無機粒子を含有することを特徴とする電
    子写真感光体。
  11. 【請求項11】 上記請求項1において、ブロッキング
    層が少なくともチタニア粒子もしくはアルミナ粒子とバ
    インダー樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光
    体。
  12. 【請求項12】 上記請求項1において、ブロッキング
    層が少なくともチタニア粒子とナイロンを含有すること
    を特徴とする電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 上記請求項1において、電荷発生物質
    がアゾ顔料であることを特徴とする電子写真感光体。
  14. 【請求項14】 上記請求項1において、電荷発生物質
    がフタロシアニン顔料であることを特徴とする電子写真
    感光体。
  15. 【請求項15】 上記請求項1において、バインダー樹
    脂としてポリカーボネート樹脂を含有することを特徴と
    する電子写真感光体。
  16. 【請求項16】 上記請求項1において、バインダー樹
    脂100重量部に対して電荷輸送物質100重量部以上
    を含有することを特徴とする電子写真感光体。
  17. 【請求項17】 上記請求項1において、電荷輸送層の
    移動度が25V/μmの電場において5.0×10-6
    2 /Vs以上であることを特徴とする電子写真感光
    体。
  18. 【請求項18】 上記請求項1において、電荷輸送層の
    移動度が25V/μmの電場において8.0×10-6
    2 /Vs以上であることを特徴とする電子写真感光
    体。
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