JP2004252066A - 有機感光体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導電性基体上に、少なくとも電荷発生層、第1電荷輸送層および第2電荷輸送層を順次積層してなる有機感光体であって、第1電荷輸送層が結着樹脂および電荷輸送材料を含有してなり、第2電荷輸送層が変性ポリカーボネート樹脂、含フッ素樹脂微粒子および特定のスチリル系化合物からなる電荷輸送材料を含有してなり、第2電荷輸送層における結着樹脂100重量部に対する電荷輸送材料の含有量が30〜60重量部であることを特徴とする有機感光体。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は有機感光体、特に電子写真用有機感光体に関する。
【0002】
【従来技術】
従来から、感光層表面の耐摩耗性、離型性および静電特性を確保する観点から、導電性基体上に少なくとも電荷発生層、第1電荷輸送層および第2電荷輸送層(表面層)を順次積層してなる構成の電子写真感光体が有効であることが知られていた。さらに、表面層に潤滑剤としてポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)微粒子等の含フッ素樹脂微粒子を分散含有させることは耐磨耗性の向上に対して効果的であることが知られている。
【0003】
しかしながら、含フッ素樹脂微粒子は分散安定性に乏しく、表面の機能性を満足させるために多量の含フッ素樹脂微粒子を分散させると凝集が生じ、塗膜欠陥となり画質が著しく低下するという欠陥が生じていた。すなわち、長期使用に伴って電位安定性が著しく低下し、画像ノイズ(カブリ)が発生した。そこで、電荷輸送材料の使用量を増加すると、含フッ素樹脂微粒子と結着樹脂と電荷輸送材料との相溶性の悪さから、膜削れが部分的に生じ、すなわち偏磨耗となり、白スジノイズや黒スジノイズとして画像不良が現れることがあった。
【0004】
第2電荷輸送層の結着樹脂としては、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、アクリル系樹脂等が使用されるのが一般的である。また第2電荷輸送層の電荷輸送材料としては、
【化6】
等が使用されるのが一般的である。
【0005】
上記課題を解決するために、含フッ素樹脂微粒子を高ストレス下で分散する技術(例えば、特許文献1および特許文献2)が提案されているが、そのような分散技術では凝集を促進する場合もあり制御が困難であった。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−332219号公報(第2頁請求項1)
【特許文献2】
特開平7−295276号公報(第2頁請求項1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐磨耗性に優れ、長期にわたってカブリ、中抜けおよびスジなどのノイズのない高画質画像を形成可能な電子写真感光体を簡便に提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、導電性基体上に、少なくとも電荷発生層、第1電荷輸送層および第2電荷輸送層を順次積層してなる有機感光体であって、第1電荷輸送層が結着樹脂および電荷輸送材料を含有してなり、第2電荷輸送層が変性ポリカーボネート樹脂、含フッ素樹脂微粒子および下記一般式(A);
【化7】
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、R3〜R7はそれぞれ独立して水素原子;またはハロゲン原子および合計炭素数1〜4の電子供与性基からなる群から選択される1またはそれ以上の置換基を有してもよい芳香族基であり、aおよびbはそれぞれ独立して0または1である)で表される電荷輸送材料を含有してなり、第2電荷輸送層における結着樹脂100重量部に対する電荷輸送材料の含有量が30〜60重量部であることを特徴とする有機感光体に関する。
【0009】
本発明は、第2電荷輸送層において特定のポリカーボネート樹脂と特定の電荷輸送材料とを特定の割合で用いることにより、含フッ素樹脂微粒子の分散性が顕著に向上し、上記目的が達成されることを見い出したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の有機感光体は導電性基体上に少なくとも電荷発生層、第1電荷輸送層および第2電荷輸送層が順次積層されてなり、第2電荷輸送層が最表面層であるものである。
【0011】
本発明において導電性基体としては、体積抵抗1×1010Ωcm以下の導電性を示すもの、例えばアルミニウム、ニッケル、クロム、銅、銀、金、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングによりフィルム状もしくは円筒状のプラスチックまたは紙などに被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらをD.I.、I.I.、押し出し、引き抜き等の工法で素管化したのち切削、超仕上げ、研磨等で表面処理した管などを使用することができる。
【0012】
導電性基体には電荷発生層の形成に先だって下引層が形成されていてもよい。下引層は一般に樹脂を主成分とするが、当該層を構成する樹脂は、その上に感光層を溶剤でもって塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。そのような樹脂としては、ポリアミド、ポリビニルアルコール、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン、ポリブチルブチラール、ポリアクリレートなどの水可溶性またはアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の硬化型樹脂などが挙げられる。また、下引層には、残留電位をより有効に低減し、モアレを防止する観点から、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末が添加されていてもよい。このような下引層は適当な溶媒および公知の塗布法を用いて形成することができる。この他に、下引層としては、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ケイ素などの蒸着膜等が使用可能である。下引層の膜厚は10μm以下、特に1μm以下であることが望ましい。
【0013】
電荷発生層は、電荷発生物質を主成分とする層であり、電荷発生物質としては、有機系の電荷発生物質あるいは無機系の電荷発生物質のいずれも用いることができるが、好ましくは有機系の電荷発生物質を用いる。有機系の電荷発生物質としては、公知の電荷発生物質を用いることが出来る。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリツク酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。好ましくはフタロシアニン系顔料、より好ましくは金属フタロシアニン、特にチタニルフタロシアニンを用いる。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
【0014】
電荷発生層には、必要に応じて結着樹脂を用いることができ、このとき電荷発生層は結着樹脂中に上記の有機系電荷発生物質あるいは無機系電荷発生物質が分散または溶解されてなっている。このときの電荷発生層における電荷発生物質の含有量は電荷発生層の結着樹脂100重量部に対して50〜300重量部が好適である。電荷発生層に含まれる結着樹脂としては、例えばポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール(ブチラール樹脂)、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなどが挙げられる。好ましくはポリビニルブチラールを用いる。これらは単独または2種以上の混合物として用いることができる。
【0015】
電荷発生層を形成する方法としては、大別すると、真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法とが挙げられる。真空薄膜作製法としては、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法などが挙げられ、上述した有機系あるいは無機系の電荷発生物質を用いて電荷発生層を良好に形成することができる。また、キャスティング法によって電荷発生層を形成するには、上述した有機系あるいは無機系の電荷発生物質を、必要により結着樹脂と共に、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミルなどにより分散させて電荷発生層用塗液を調製し、当該塗液を導電性基体または下引層上に塗布し乾燥させればよい。塗布方法としては特に制限されず、公知の塗布法、例えば、浸漬塗布法、スプレー塗布法、リング塗布法、スピンナー塗布法、ローラー塗布法、マイヤーバー塗布法、ブレード塗布法、ビード塗布法等を採用することができる。このようにして形成される電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、特に0.05〜2μmが好ましい。
【0016】
第1電荷輸送層は結着樹脂および電荷輸送材料を含んでなり、好ましくはさらに酸化防止剤、レベリング剤等の添加剤を含む。
【0017】
第1電荷輸送層の結着樹脂としては、第1電荷輸送層がその上に第2電荷輸送層を形成され、耐摩耗性や機械的強度を有する必要性が比較的低いため、特に制限されない。例えば、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。このように当該結着樹脂は比較的広範囲の樹脂の中から選択できるため、安価な樹脂を用いることによって製造コストを低減できる。安価な樹脂として好ましくは、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、アクリル系樹脂、特にスチレン−アクリル系樹脂等を用いる。
【0018】
第1電荷輸送層の電荷輸送材料としては、正孔を移動させ得る物質であれば特に制限されず、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導休、インデン誘導体、ブタジエン誘導体などが挙げられる。本発明において第1電荷輸送層の電荷輸送材料としては、第2電荷輸送層の電荷輸送材料として使用可能な後述のスチリル系化合物を使用することもできる。第1電荷輸送層の結着樹脂100重量部に対する電荷輸送材料の含有量は特に制限されないが、通常、2〜200重量部、好ましくは3〜120重量部である。
【0019】
第1電荷輸送層の酸化防止剤としては、従来から有機感光体の感光層に含有される種々の酸化防止剤が使用可能である。例えば、ヒンダードフェノール類、ヒンダードアミン類、ベンゾトリアゾール類、有機硫黄化合物類、有機燐化合物類およびハイドロキノン類等が挙げられる。
【0020】
ヒンダードフェノール類の具体例として、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−フェニルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−フェニルメチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,6−ジ−t−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジンなどのモノフェノール系化合物、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などのビスフェノール系化合物、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイト、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、トコフェロール類などの高分子フェノール系化合物が挙げられる。
【0021】
ヒンダードアミン類の具体例として、例えば、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなどのパラフェニレンジアミン系化合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−{3−{3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−4−{3−(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4ピペリジル)アミノ−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物などのピペリジン系化合物が挙げられる。
【0022】
ベンゾトリアゾール類の具体例として、例えば、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンドトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンドトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンドトリアゾール、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール誘導体、メチル−3−[3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート−ポリエチレングリコール(分子量約300)との縮合物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミジルメチル)フェノールなどが挙げられる。
【0023】
有機硫黄化合物類の具体例として、例えば、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネートなどが挙げられる。
有機燐化合物類の具体例として、例えば、トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなどの有機燐化合物類が挙げられる。
ハイドロキノン類の具体例として、例えば、2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなどが挙げられる。
【0024】
第1電荷輸送層の酸化防止剤は上記化合物の中で、ヒンダードフェノール類、ヒンダードアミン類およびベンゾトリアゾール類からなる群から選択される1種類以上の化合物を使用することが好ましく、ポットライフを含む製造コストの観点からより好ましくはヒンダードフェノール類、特にモノフェノール系化合物を単独で使用する。
【0025】
第1電荷輸送層において酸化防止剤の含有量は、長期使用による残留電位の上昇抑制と画像ノイズ(カブリ等)の防止の観点から、電荷輸送材料の含有量に対して0.1〜25重量%、特に0.8〜15重量%であることが好ましい。
【0026】
レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類等が挙げられる。
【0027】
第1電荷輸送層は通常、結着樹脂および電荷輸送材料を、所望の添加剤(酸化防止剤等)とともに溶媒に溶解乃至分散させて塗液を調製し、当該塗液を電荷発生層または下引層上に塗布し乾燥させて形成される。塗布方法としては特に制限されず、電荷発生層の形成時に採用可能な方法として例示した方法と同様の方法が採用可能である。
【0028】
第2電荷輸送層は変性ポリカーボネート樹脂、含フッ素樹脂微粒子および特定の電荷輸送材料を含んでなり、好ましくはさらに酸化防止剤、レベリング剤等の添加剤を含む。本発明においては、第2電荷輸送層において変性ポリカーボネート樹脂と特定の電荷輸送材料とを特定の割合で用いることにより、含フッ素樹脂微粒子の分散性が顕著に向上すると考えられる。このため、感光層の耐磨耗性が向上するだけでなく、カブリ、中抜けおよびスジなどのノイズのない高画質画像を長期にわたって形成できると考えられる。すなわち、第2電荷輸送層において結着樹脂として本発明の変性ポリカーボネート樹脂を使用しなかったり、または後述する特定の電荷輸送材料を使用しないと、長期使用時においてカブリ、中抜けおよびスジなどのノイズのない高画質画像が得られない。
【0029】
また本発明において使用される特定の電荷輸送材料としての後述のスチリル系化合物は電荷輸送能に顕著に優れている。このことは、該スチリル系化合物は後述のような比較的少ない量で使用されるだけで、得られる層は所望の電荷輸送特性を達成することから明らかである。このため、本発明においては、電荷輸送材料を比較的多量に用いた場合に起こる膜強度の低下を有効に回避できる。このことも、カブリや中抜け等のノイズを防止しつつ偏磨耗による白スジノイズや黒スジノイズを有効に防止できる一因と考えられる。
【0030】
第2電荷輸送層の結着樹脂としての変性ポリカーボネート樹脂は以下の変性ポリカーボネート(I)〜(IV)である。
【0031】
変性ポリカーボネート(I)は下記一般式(I):
【化8】
(式中、R11は夫々同一であっても異なっていてもよい炭素数1〜6のアルキル基、または置換または無置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、特にメチル基であり、
R12は夫々同一であっても異なっていてもよい水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、または置換または無置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、好ましくは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、特に水素原子であり、
X1は夫々同一であっても異なっていてもよい(CH2)kで、
kは1〜6、好ましくは2〜3の整数であり、
nは0〜200、好ましくは5〜100、
mは1〜50の範囲内とする)で表される繰返し単位を有するポリカーボネートである。すなわち、変性ポリカーボネート(I)は上記一般式(I)で表される繰返し単位を構成単位の一つとして含めばよい。
【0032】
変性ポリカーボネート(I)の好ましい具体例としては一般式(I−1);
【化9】
(式中、x/(x+y+z)の比が0.5〜0.95、z/(x+y+z)の比が0.0001〜0.1である)で表される変性ポリカーボネートが挙げられる。
【0033】
変性ポリカーボネート(I)の粘度平均分子量は好ましくは20000〜100000、より好ましくは30000〜80000である。このような分子量とすることにより、後述の含フッ素樹脂微粒子の分散性がさらに向上し、画質性、耐摩耗性および離型性のさらなる向上を達成できる。
【0034】
変性ポリカーボネート(I)としては、例えば、G−300、G−400およびG−700(いずれも出光興産社製、いずれも前記一般式(I−1)においてX/(X+Y+Z)=0.85、Z/(X+Y+Z)=0.001)が市販されている。
【0035】
変性ポリカーボネート(II)は下記一般式(II):
【化10】
(式中、R13は夫々同一であっても異なっていてもよいハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、または置換または無置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基であり、
pは夫々同一であっても異なっていてもよい0〜4の整数、好ましくは0であり、
X2は炭素数3〜8の1,1−シクロアルキレン基、−C(CF3)(CF3)−、または−C(R14)(R15)−(式中、R14およびR15のうち少なくとも一方は置換または無置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、他方は水素原子、または炭素数2〜6のアルキル基)、好ましくは1,1−シクロヘキシレン基、−C(CF3)(CF3)−、−CH(Ph)−(Phはフェニル基;以下、同様とする)または−C(Ph)(Ph)−、特に1,1−シクロヘキシレン基である)で表されるポリカーボネートである。すなわち、変性ポリカーボネート(II)は上記一般式(II)で表される繰返し単位のみからなっている。
【0036】
変性ポリカーボネート(II)の好ましい具体例としては一般式(II−1)〜(II−4);
【化11】
で表される変性ポリカーボネートが挙げられる。特に好ましい変性ポリカーボネート(II)の具体例は上記一般式(II−1)で表される変性ポリカーボネートであり、これは一般にZ型ポリカーボネート樹脂と呼ばれているものである。
【0037】
変性ポリカーボネート(II)の粘度平均分子量は好ましくは20000〜100000、より好ましくは30000〜80000である。このような分子量とすることにより、後述の含フッ素樹脂微粒子の分散性がさらに向上し、画質性、耐摩耗性および離型性のさらなる向上を達成できる。
【0038】
変性ポリカーボネート(II)としては、例えば、TS2050(帝人化成社製、前記一般式(II−1)で表される)、ユーピロンZ500(三菱エンジニアリングプラスチック社製、前記一般式(II−1)で表される)、ユーピロンZ800(三菱エンジニアリングプラスチック社製、前記一般式(II−1)で表される)が市販されている。
【0039】
変性ポリカーボネート(III)は下記一般式(III):
【化12】
(式中、R16は夫々同一であっても異なっていてもよいハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、または置換または無置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、好ましくは臭素原子、塩素原子、メチル基またはエチル基であり、
rは夫々同一であっても異なっていてもよい0〜4の整数、好ましくは0〜2の整数であり、
sは0〜50の整数、
tは5〜100の整数、
X3は炭素数3〜8の1,1−シクロアルキレン基、−C(CF3)(CF3)−、−O−、−SO2−、−C(R17)(R18)−(式中、R17およびR18は夫々同一であっても異なっていてもよい水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、または置換または無置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基)または炭素数4〜9の1,1−ビシクロアルキレン基、好ましくは1,1−シクロヘキシレン基、−C(CF3)(CF3)−、−C(CH3)(CH3)−、−C(CH3)(C2H5)−、−C(CH3)(C4H9)−、−CH(Ph)−、−C(Ph)(Ph)−または
【化13】
である)で表されるポリカーボネートである。すなわち、変性ポリカーボネート(III)は上記一般式(III)で表される繰返し単位のみからなっている。
【0040】
変性ポリカーボネート(III)の好ましい具体例としては一般式(III−1)〜(III−17);
【化14】
【0041】
【化15】
【0042】
【化16】
【0043】
【化17】
で表される変性ポリカーボネートが挙げられる。
【0044】
変性ポリカーボネート(III)の粘度平均分子量は好ましくは20000〜100000、より好ましくは30000〜80000である。このような分子量とすることにより、後述の含フッ素樹脂微粒子の分散性がさらに向上し、画質性、耐摩耗性および離型性のさらなる向上を達成できる。
【0045】
変性ポリカーボネート(III)として、例えば、BPPC(出光興産社製、前記一般式(III−1)で表される)が市販されている。
【0046】
変性ポリカーボネート(IV)は下記一般式(IV):
【化18】
(式中、R19は夫々同一であっても異なっていてもよい炭素数1〜6のアルキル基、または置換または無置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、特にメチル基、またはフェニル基であり、
R20は夫々同一であっても異なっていてもよいハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、または置換または無置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、
X4およびX5は夫々同一であっても異なっていてもよい(CH2)hで、
hは1〜6、好ましくは1〜3の整数であり、
uは夫々同一であっても異なっていてもよい0〜4の整数、好ましくは0であり、
vは1〜150の整数、好ましくは10〜50の整数であり、
wは1〜50の範囲内とする)で表される繰返し単位を有するポリカーボネートである。すなわち、変性ポリカーボネート(IV)は上記一般式(IV)で表される繰返し単位を構成単位の一つとして含めばよい。
【0047】
変性ポリカーボネート(IV)の好ましい具体例としては一般式(IV−1)〜(IV−5);
【化19】
【0048】
【化20】
で表される変性ポリカーボネートが挙げられる。
【0049】
変性ポリカーボネート(IV)の粘度平均分子量は好ましくは20000〜100000、より好ましくは30000〜80000である。このような分子量とすることにより、後述の含フッ素樹脂微粒子の分散性がさらに向上し、画質性、耐摩耗性および離型性のさらなる向上を達成できる。
【0050】
第2電荷輸送層には結着樹脂として前記変性ポリカーボネート樹脂以外の樹脂を含有させてもよい。そのような樹脂として、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂等が挙げられる。変性ポリカーボネート樹脂以外の樹脂の含有量は変性ポリカーボネート樹脂の50重量%以下とする。当該含有量が50重量%を超えると、含フッ素樹脂微粒子の分散性向上効果が十分ではない。
【0051】
第2電荷輸送層の含フッ素樹脂微粒子は含フッ素重合性モノマーの重合体からなる粒子、または含フッ素重合性モノマーとフッ素フリー重合性モノマーとの共重合体からなる粒子である。含フッ素重合性モノマーは一般式;
【化21】
(式中、R21〜R24のうち少なくとも1の基はフッ素原子であり、残りの基はそれぞれ独立して水素原子、塩素原子、メチル基、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、またはトリフルオロメチル基である)で表されるモノマーである。好ましい含フッ素重合性モノマーとして、四フッ化エチレン、三フッ化塩化エチレン、六フッ化プロピレン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、二フッ化二塩化エチレン等が挙げられる。含フッ素重合性モノマーとして、2種類以上のモノマーが使用されてもよい。
【0052】
フッ素フリー重合性モノマーとして、例えば、塩化ビニル等が挙げられる。フッ素フリー重合性モノマーとして、2種類以上のモノマーが使用されてもよい。
【0053】
耐磨耗性と離型性のさらなる向上の観点から好ましい含フッ素樹脂微粒子の具体例として、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)が挙げられる。
【0054】
含フッ素樹脂微粒子を構成する樹脂の平均分子量は10万から100万の範囲であれば、特に限定されるものでない。
含フッ素樹脂微粒子の平均粒径は、表面層の透明性確保の観点から、0.4μm以下、好ましくは0.01μm以上0.4μm以下、より好ましくは0.05μm以上0.3μm以下が好適である。
【0055】
第2電荷輸送層における含フッ素樹脂微粒子の含有量は第2電荷輸送層の結着樹脂100重量部に対して1〜40重量部、好ましくは3〜30重量部である。1重量部より少ない場合には含フッ素樹脂微粒子の分散性が不均一となり、離型性の持続効果がえられ難く、さらに画像ノイズ(中抜けや黒斑点ノイズ)が発生し易い。また、40重量部を超えると、感光体の感度が劣化する。ここで、第2電荷輸送層の結着樹脂とは変性ポリカーボネート樹脂を意味し、当該層が変性ポリカーボネート樹脂以外の樹脂も含む場合は「それらの混合結着樹脂」を意味する(以下、同様とする)。
【0056】
第2電荷輸送層の電荷輸送材料は下記一般式(A);
【化22】
で表されるスチリル系化合物である。
【0057】
一般式(A)において、R1〜R7は該化合物分子の立体障害、共役性ならびに変性ポリカーボネート樹脂および塗布溶媒に対する相溶性および溶解性(以下、単に「相溶性」という)の観点から選択される。具体的にはR1およびR2はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、R3〜R7はそれぞれ独立して水素原子;またはハロゲン原子および合計炭素数1〜4の電子供与性基からなる群から選択される1またはそれ以上の置換基を有してもよい芳香族基である。aおよびbはそれぞれ独立して0または1である。立体障害が起きると、層中において該化合物分子が有効に並ばないために、分子間で電荷が有効に輸送されず、所望の電荷輸送能が得られない。該分子の共役性が低下すると、分子内で電荷が有効に輸送されないため、所望の電荷輸送能が得られない。変性ポリカーボネート樹脂および塗布溶媒に対する相溶性が低下すると、該化合物が析出し易くなるため、電荷輸送能を発揮できない。
【0058】
R1およびR2について、炭素数1〜4のアルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基等である。
【0059】
R3〜R7についてはそれぞれ独立して水素原子または芳香族基であり、該芳香族基はハロゲン原子および合計炭素数1〜4の電子供与性基からなる群から選択される1またはそれ以上の置換基を有してもよい。
【0060】
芳香族基が有しても良い置換基について、ハロゲン原子は、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子である。
また合計炭素数1〜4の電子供与性基は、基全体に含まれる炭素の合計数が1〜4であって、かつ水素原子と比べて、結合原子側に電子を与えやすい置換基である。具体例として、炭素数1〜4のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基等;炭素数1〜4のアルコキシ基、例えば、メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基およびブチルオキシ基等;合計炭素数1〜4のジアルキルアミノ基、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルエチルアミノ基等;合計炭素数1〜4のアシルオキシル基、例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基等;合計炭素数1〜4のアミド基、例えば、アセトアミド基、プロピオンアミド基、ブチルアミド基等が挙げられる。そのような置換基を有し得る芳香族基はフェニル基、ナフチル基、アントリル基である。
【0061】
好ましいR1〜R7について説明する。
R1およびR2は立体障害および相溶性の観点から、それぞれ独立して水素原子またはメチル基が好ましく、より好ましくは同時に水素原子またはメチル基である。
【0062】
R3は立体障害、共役性および相溶性の観点から、フェニル基;または合計炭素数1〜4の電子供与性基からなる群から選択される1〜3個の置換基を有するフェニル基が好ましい。より好ましくはフェニル基;または炭素数1〜4のアルキル基および炭素数1〜4のアルコキシ基からなる群から選択される1〜3の置換基を有するフェニル基であり、特にフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基または4−ブチルフェニル基が好ましい。最も好ましいR3はフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基または2,4,6−トリメチルフェニル基である。
【0063】
R4およびR6は立体障害、共役性および相溶性、特に共役性の観点から、それぞれ独立してフェニル基;またはハロゲン原子および合計炭素数1〜4の電子供与性基からなる群から選択される1〜2個の置換基を有するフェニル基が好ましい。より好ましくはフェニル基;またはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基および合計炭素数1〜4のジアルキルアミノ基からなる群から選択される1〜2個の置換基を有するフェニル基であり、特にフェニル基、4−メチルフェニル基、4−クロロフェニル基、4−ジエチルアミノフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基または4−フルオロフェニル基が好ましい。最も好ましいR4およびR6はそれぞれ独立してフェニル基、4−メチルフェニル基、4−クロロフェニル基、4−ジエチルアミノフェニル基または2,3−ジメチルフェニル基である。製造コストの観点からはR4およびR6は同一であることが好ましい。
【0064】
R5およびR7は立体障害および共役性の観点から、それぞれ独立して水素原子;フェニル基;ナフチル基;またはハロゲン原子および合計炭素数1〜4の電子供与性基からなる群から選択される1〜2個の置換基を有するフェニル基もしくはナフチル基が好ましい。より好ましくは水素原子;フェニル基;ナフチル基;またはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基および合計炭素数1〜4のジアルキルアミノ基からなる群から選択される1〜2個の置換基を有するフェニル基であり、特に4−ジエチルアミノフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、4−メチルフェニル基、フェニル基、4−メトキシフェニル基、水素原子、ナフチル基または2,4−ジメチルフェニル基が好ましい。最も好ましいR5およびR7はそれぞれ独立して4−ジエチルアミノフェニル基、4−メチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、フェニル基、4−メトキシフェニル基または水素原子である。製造コストの観点からはR5およびR7は同一であることが好ましい。
【0065】
上記一般式(A)で表されるスチリル系化合物の好ましい具体例として、例えば、下記一般式(A−1)、(A−2)および(A−3);
【化23】
で表される化合物が例示できる。なお、一般式(A−1)の化合物は一般式(A)においてa=b=0のときの化合物に対応し、一般式(A−2)の化合物は一般式(A)においてa=1およびb=0のときの化合物に対応し、一般式(A−3)の化合物は一般式(A)においてa=b=1のときの化合物に対応する。
【0066】
一般式(A−1)、(A−2)および(A−3)中、共通して、R1〜R7は下記表における具体例No.1〜85に示すR1〜R7の組み合わせの基である。以下、例えば、一般式(A−1)においてR1〜R7が表1の具体例No.1に示すR1〜R7の組み合わせの基である化合物は単に「一般式(A−1)における具体例No.1で表される化合物(電荷輸送材料)」と表記するものとする。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】
【表4】
【0071】
【表5】
【0072】
【表6】
【0073】
【表7】
【0074】
上記具体例の中でも、一般式(A−1)、(A−2)および(A−3)における具体例No.9、12、24、26、34、44、45、54、63および67で表される化合物、特に一般式(A−1)における具体例No.9、34および44で表される化合物、一般式(A−2)における具体例No.12、26、54および63で表される化合物、ならびに一般式(A−3)における具体例No.24、45および67で表される化合物が好ましい。
【0075】
上記一般式(A)で表されるスチリル系化合物は公知の方法(特公平5−42661号公報および特開昭49−75564号公報等)を用いて合成可能である。例えば、下式に示すように、所望のスチリル系化合物に対応するアルデヒド誘導体(Aa)と亜リン酸エステル誘導体(Ab)および(Ac)とを、Wittig反応で縮合させることによって、上記一般式(A)で表されるスチリル系化合物を得ることができる。
【0076】
【化24】
【0077】
第2電荷輸送層の結着樹脂100重量部に対する電荷輸送材料の含有量は30〜60重量部、好ましくは40〜50重量部である。30重量部未満では、耐久時に残留電位が上昇し、画像ノイズ(カブリ)が発生する。60重量部を越えると、耐久時に表面粗さが大きくなり、画像上に黒スジあるいは白スジ状ノイズが発生する。本発明においては、長期使用時の電位安定性の観点から、第2電荷輸送層における結着樹脂に対する電荷輸送材料の含有量は第1電荷輸送層における結着樹脂に対する電荷輸送材料の含有量と比較して同量か多いことが望ましい。2種類以上の電荷輸送材料を使用してもよく、その場合は、それらの合計含有量が上記範囲内であればよい。
【0078】
第2電荷輸送層の酸化防止剤およびレベリング剤はそれぞれ、第1電荷輸送層の説明で例示した各材料の具体例と同様のものが使用可能である。
【0079】
第2電荷輸送層に酸化防止剤を含有することによって、感光層、特に第2電荷輸送層中の電荷輸送材料が空気中の酸素や帯電時に発生するオゾンによって酸化し、劣化するのを有効に防止することができる。本発明の感光体は耐磨耗性を向上させており、磨耗による表面のリフレッシュ効果が少ないため、酸化防止剤の添加によって、さらに長寿命化を図ることができる。
【0080】
第2電荷輸送層において酸化防止剤の含有量は電荷輸送材料に対して0.5〜40重量%、好ましくは1〜20重量%である。40重量%を越えると感度が悪く、耐久時に残留電位が上昇し、画像ノイズ(カブリ)が発生する。また、0.5重量%未満では、酸化防止の効果が得られない。第2電荷輸送層における電荷輸送材料に対する酸化防止剤の含有量は第1電荷輸送層における電荷輸送材料に対する酸化防止剤の含有量と比較して同量か多いこと、好ましくは多いことが耐久時の電位安定性、解像力低下による画像ノイズをより有効に防止する観点から望ましい。2種類以上の酸化防止剤を使用する場合は、それらの合計含有量が上記範囲内であればよい。
【0081】
また、第2電荷輸送層には含フッ素樹脂微粒子の分散性をさらに向上させる観点から、特公平5−4667号公報に記載のシリコーン系グラフトポリマーや特開平8−62869号公報に記載のフッ素系グラフトポリマーを含有させることができる。
【0082】
第2電荷輸送層にはさらに、ハロゲン化パラフィン、ポリ塩化ビフェニル、ジメチルナフタレン、ジブチルフタレートO−ターフェニル等の可塑剤、クロラニエル、テトラシアノエチレン、2,4,7−トリニトロフルオレン、5,6−ジシアノベンゾキノン、3,5−ジニトロ安息香酸等の電子吸引性物質、およびシアニン染料、ピリリウム塩、チアピリリウム塩、ローダミン−B等の増感剤を含有させてもよい。
【0083】
第2電荷輸送層は通常、変性ポリカーボネート樹脂、含フッ素樹脂微粒子および電荷輸送材料を、所望の添加剤(酸化防止剤等)とともに溶媒に溶解乃至分散させて塗液を調製し、当該塗液を第1電荷輸送層上に、第1電荷輸送層で採用可能な方法で塗布し乾燥させて形成される。
【0084】
第2電荷輸送層の厚さは1〜15μm、好ましくは2〜12μmであり、第1電荷輸送層と第2電荷輸送層を合わせた厚さは10〜35μm、好ましくは12〜30μmであることが望ましい。
【0085】
本発明は第1電荷輸送層が幾つかの層からなる多層式であることを妨げるものではない。このとき第1電荷輸送層としての各層の電荷輸送材料、結着樹脂、酸化防止剤およびレベリング剤ならびにそれらの含有量等はそれぞれ独立して選択されればよい。
【0086】
【実施例】
(実施例1)
外径30mm、長さ285mmのアルミ素管を1%水酸化ナトリウム水溶液中で30℃で5分間エッチングし、水洗した後、25℃の7%硫酸中に1分間浸漬した。水洗後、150g/lの硫酸電解液中で、1.0A/dm2の電流密度で陽極酸化を行い、平均膜厚6μmの陽極酸化皮膜を形成した。さらに水洗後、酢酸ニッケルの10g/lの水溶液に80℃で30分間浸漬した後、引き上げて純水にて洗浄し表面にアルマイト層を有するアルマイト管を得、これを導電性基体とした。
次に、テトラヒドロフラン(THF)100重量部に対して、ブチラール樹脂(積水化学工業社製:エスレックBX−1)を1重量部、m型チタニルフタロシアニン(東洋インキ製造社製:am−TiOPc)を1重量部加え、これらをサンドミルで5時間分散させて電荷発生層用塗液を調製し、この電荷発生層用塗液を上記の基体上に浸漬塗布して膜厚が0.2μmになった電荷発生層を形成した。
【0087】
テトラヒドロフラン100重量部に対して、スチレン−アクリレート樹脂(新日鉄化学社製:MS200)を10重量部、前記一般式(A−3)における具体例No.67で表される電荷輸送材料を5重量部、酸化防止剤(吉富ファインケミカル社製:ヨシノックスBHT)を0.35重量部、レベリング剤(信越化学工業社製:KF50)を0.001重量部の割合で溶解させて第1電荷輸送層用塗液を調製し、この電荷輸送層用塗液を上記電荷発生層上に浸漬塗布し、これを60℃で20分間乾燥させて膜厚が20μmになった第1電荷輸送層を形成した。
【0088】
さらに、THF150重量部に対して、一般式(I−1)で表されるポリジアルキルシロキサン含有ポリカーボネート樹脂(出光興産社製:G−400)を10重量部、前記一般式(A−3)における具体例No.67で表される電荷輸送材料を5重量部、酸化防止剤(吉富ファインケミカル社製:ヨシノックスBHT)を0.5重量部、レベリング剤(信越化学工業社製:KF50)を0.001重量部の割合で溶解させた後、フッ素微粒子分散液(喜多村社製:KD600AS)25重量部を加え超音波で30分分散させて第2電荷輸送層用塗液を調製し、この第2電荷輸送層用塗液を上記の第1電荷輸送層上に2槽型リング塗布方法で塗布し、これを120℃で40分間乾燥させて膜厚が6μmになった第2電荷輸送層を形成して電子写真感光体を得た。
【0089】
(実施例2)
実施例1において、第1電荷輸送層のスチレン−アクリレート樹脂をビスフェノール型ポリカーボネート樹脂(帝人化成社製:K1300)に代えて、第1および第2電荷輸送層の電荷輸送材料を前記一般式(A−3)における具体例No.24で表される電荷輸送材料3重量部に代える以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作成した。
【0090】
(実施例3)
実施例1において、第1電荷輸送層のスチレン−アクリレート樹脂をスチレン樹脂(旭化成社製:スタイロン679)に代えて、第1および第2電荷輸送層の電荷輸送材料を前記一般式(A−3)における具体例No.45で表される電荷輸送材料4重量部に代える以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作成した。
【0091】
(実施例4)
実施例1において、第1電荷輸送層のスチレン−アクリレート樹脂を一般式(II−1)で表されるZ型ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック社製:ユーピロンZ300)に、第2電荷輸送層のポリカーボネート樹脂を一般式(II−1)で表されるZ型ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック社製:ユーピロンZ800)に、第1および第2電荷輸送層の電荷輸送材料を前記一般式(A−2)における具体例No.12で表される電荷輸送材料6重量部に代える以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作成した。
【0092】
(実施例5)
酸化チタン(テイカ社製:SMT−100AS)3.5重量部と共重合ナイロン(CM8000)1重量部とをメチルアルコール80重量部とイソプロピルアルコール20重量部との混合溶剤に分散した溶液を、外径30mm、長さ285mmの円筒状アルミ管に塗布、乾燥して、膜厚1μmの下引層を得た。
この下引層を設けたアルミ管を導電性基体として使用したこと、電荷発生層のm型チタニルフタロシアニンをY型チタニルフタロシアニン(SYNTHON社製)に代えたこと、および第1および第2電荷輸送層の電荷輸送材料を前記一般式(A−2)における具体例No.26で表される電荷輸送材料に代えたこと以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作成した。
【0093】
(実施例6)
実施例5において、第1および第2電荷輸送層の電荷輸送材料を前記一般式(A−1)における具体例No.9で表される電荷輸送材料に代える以外は、実施例5と同様にして、電子写真感光体を作成した。
(実施例7)
実施例5において、第2電荷輸送層のポリカーボネート樹脂を一般式(I−1)で表されるポリジアルキルシロキサン含有ポリカーボネート樹脂(出光興産社製:G−700)に、第1および第2電荷輸送層の電荷輸送材料を前記一般式(A−1)における具体例No.34で表される電荷輸送材料に代える以外は、実施例5と同様にして、電子写真感光体を作成した。
【0094】
(実施例8)
実施例7において、電荷発生層のY型チタニルフタロシアニンをB型チタニルフタロシアニン(SYNTHON社製)に代え、第1および第2電荷輸送層の電荷輸送材料を前記一般式(A−1)における具体例No.44で表される電荷輸送材料に代える以外は、実施例7と同様にして、電子写真感光体を作成した。
(実施例9)
実施例8において、第1および第2電荷輸送層の電荷輸送材料を前記一般式(A−2)における具体例No.54で表される電荷輸送材料に代える以外は、実施例8と同様にして、電子写真感光体を作成した。
(実施例10)
実施例8において、第1および第2電荷輸送層の電荷輸送層材料を前記一般式(A−2)における具体例No.63で表される電荷輸送材料に代える以外は、実施例8と同様にして、電子写真感光体を作成した。
【0095】
(比較例1)
実施例1において、第2電荷輸送層を設けない以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作成した。
(比較例2)
実施例1において、第2電荷輸送層の電荷輸送材料を下記式(i);
【化25】
で表されるスチリル系化合物に代えた以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作成した。
(比較例3)
実施例1において、第2電荷輸送層の電荷輸送材料を上記式(i)で表されるスチリル系化合物に代え、その使用量を8重量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作成した。
【0096】
(比較例4)
実施例5において、第2電荷輸送層の電荷輸送材料を下記式(ii);
【化26】
で表されるトリフェニルアミン化合物に代えた以外は、実施例5と同様にして、電子写真感光体を作成した。
(比較例5)
実施例5において、第2電荷輸送層の電荷輸送材料を上記式(ii)で表されるトリフェニルアミン化合物に代え、その使用量を8重量部に代えた以外は、実施例5と同様にして、電子写真感光体を作成した。
【0097】
(比較例6)
実施例7において、第2電荷輸送層の電荷輸送材料使用量を2.5重量部に代えた以外は、実施例7と同様にして、電子写真感光体を作成した。
(比較例7)
実施例7において、第2電荷輸送層の電荷輸送材料使用量を7.0重量部に代えた以外は、実施例7と同様にして、電子写真感光体を作成した。
(比較例8)
実施例1において、第2電荷輸送層のポリカーボネート樹脂をビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂(K1300;帝人化成社製)に代える以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作成した。その結果、感光体の表面に凝集物が発生したため、以下の評価は行わなかった。
【0098】
<評価>
得られた感光体を、市販のカラープリンター(ミノルタ社製:magicolor 2200)に搭載してレーザー光量を25%に絞り込んで評価を行なった。
(磨耗量)
磨耗量は、連続コピー10000枚実施し、その前後について、感光体の上中下の各4点、計12点の膜厚を膜厚計(Fischer社製、ECBe2Ty)にて計測し、磨耗量を平均として求めた。
【0099】
(画像ノイズ)
画像ノイズは、連続コピー10000枚実施し、その前後の画像の「カブリ」、「白スジおよび黒スジ」および「中抜け」について10倍のルーペを用いて評価をした。中抜けとは感光体表面から記録シートヘの転写性(離型性)の悪化によってトナー像が転写されるべき領域に転写されない現象である。
【0100】
【表8】
【0101】
(粘度平均分子量)
オストワルド粘度計を用いて、溶質濃度0.7g/100mlのジクロルメタン溶液を温度20℃で測定して得られた極限粘度の実測値から算出した。
【0102】
【発明の効果】
本発明の感光体は優れた耐磨耗性を有し、長期にわたってカブリ、中抜けおよびスジなどのノイズのない高画質画像を形成可能である。またそのような感光体を本発明により簡便に提供可能である。
Claims (3)
- 導電性基体上に、少なくとも電荷発生層、第1電荷輸送層および第2電荷輸送層を順次積層してなる有機感光体であって、第1電荷輸送層が結着樹脂および電荷輸送材料を含有してなり、第2電荷輸送層が変性ポリカーボネート樹脂、含フッ素樹脂微粒子および下記一般式(A);
- 変性ポリカーボネート樹脂が
一般式(I);
一般式(II);
一般式(III);
一般式(IV);
であることを特徴とする請求項1記載の有機感光体。 - 変性ポリカーボネート樹脂がZ型ポリカーボネート樹脂であることを特徴とする請求項1記載の有機感光体。
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