JPH0887119A - 電子写真感光体及びその製造方法 - Google Patents

電子写真感光体及びその製造方法

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JPH0887119A
JPH0887119A JP22508194A JP22508194A JPH0887119A JP H0887119 A JPH0887119 A JP H0887119A JP 22508194 A JP22508194 A JP 22508194A JP 22508194 A JP22508194 A JP 22508194A JP H0887119 A JPH0887119 A JP H0887119A
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JP
Japan
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substituted
alkyl group
aryl group
general formula
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JP22508194A
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English (en)
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Masanari Asano
真生 浅野
Yoshihiko Eto
嘉彦 江藤
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高感度であり、耐摩耗性、耐刷性に優れ高耐
久で、かつ繰り返し使用による電位安定性の低下、残留
電位の上昇及び光感度の低下が少ない電子写真感光体を
提供すること。 【構成】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層と電
荷輸送層とを順次積層してなる感光体において、前記電
荷輸送層が少なくとも2層からなり、最表面の電荷輸送
層にケイ素を含むポリカーボネート重合体を含有させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真分野における感
光体に関するもので、さらに詳しくは複写機やプリンタ
ー中に組み込んで使用される有機電子写真感光体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来電子写真法として最も代表的なカー
ルソン法での複写機について説明すれば、感光体を一様
に帯電させた後、露光によって電荷を像様に消去せし
め、静電荷潜像を形成する。これをトナーによって現像
して可視化し、次いでそのトナーを紙などの転写体に転
写してから定着する。
【0003】一方、感光体は、残存している付着トナー
の除去や、除電等の表面浄化処理が施され、長期にわた
って繰り返し使用される。
【0004】従って、電子写真感光体としては、帯電特
性、及び感度が良好で、更に暗減衰が低いなど、電子写
真特性は勿論、加えて繰り返し使用での耐刷性、耐摩耗
性、表面に傷が付きにくい等の物理的特性、コロナ放電
によって発生するオゾンに対する耐性、露光時に受ける
紫外線などへの耐久性においても良いことが要求され、
実用上はこれらの点が問題視される。
【0005】これまで電子写真感光体としては、セレ
ン、酸化亜鉛、カドミュウムなどの無機光導電性物質を
感光層の主成分とする所謂無機感光体が、広く用いられ
てきた。しかし、これらの無機感光体は有害なものが多
く環境対策上問題がある。
【0006】従って近年、無公害である有機物を用いた
有機感光体の開発が盛んであり、広く実用化されてきて
いる。中でも電荷発生機能と、電荷輸送機能とを異なる
物質に分担させ、希望する特性をもつ化合物を、広い範
囲から選択し得る所謂機能分離型の感光体が盛んに開発
されている。しかし、このような有機感光体は無機感光
体に比べ、一般に機械的強度が劣っており、クリーニン
グブレード、現像ブラシ等の機械的外力による摺擦傷、
摩耗といった問題がある。
【0007】例えば、支持体上に電荷発生層及び電荷輸
送層を順次積層した従来の感光体は電荷輸送層が低分子
の電荷輸送物質を不活性の高分子の樹脂バインダーで結
着することにより形成されているため電荷輸送層は一般
に柔らかく、機械的特性と電子写真的特性とを両立させ
ることが必ずしも十分出来ていない。感度の高い組成ま
たはある種の樹脂バインダーでは感光体の反復使用時に
クリーニングブレード等の摺擦等によって感光体表面に
傷が生じたり、表面が摩耗したり、また、耐摩耗性の高
い組成又はある種の樹脂バインダーでは感度が低いまた
は残電上昇等の電子写真的特性が満足できなかった。こ
れらが、近年その指向が強いカールソンプロセスの高速
化あるいは小型化の障害となっている。
【0008】これらの問題について感光体の表面の摩擦
係数の低減,表面エネルギーの低減,摩耗低減剤とし
て、電荷輸送層にシリコーン含有樹脂(特開昭61-21904
9号、同62-205357号)、フッ素含有樹脂(特開昭50-232
31号、同61-116362号、同61-204633号、同61-270768
号)等が提案されている。しかし、低感度であったり繰
返し使用による残留電位の上昇等の電子写真特性や、反
復使用時の摩耗、傷による画質の低下、膜減耗による感
度低下等の機械的耐久性がなお不充分であり、これらを
満足するような樹脂は見い出されていなかった。また電
荷輸送層の上に更に各種組成、材料で保護層を設けるこ
とによる問題点の解決が提案されているが、感度低下お
よび残電上昇が生じてしまう。また、バインダー樹脂の
高分子量化による問題点の解決法が特開昭60-168153
号、特開平1-206348号で提案されているが、分子量が増
加するに従いその塗布液の粘度は指数的に上昇してしま
う。そのため電荷輸送層の一般的塗布法である浸漬塗布
において、電荷輸送層の適切膜厚に塗工するにはゆっく
りと引上げなければならず生産性の低下を招く。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は高感度であ
り、耐摩耗性、耐刷性に優れた、高耐久性、高潤滑性で
ありかつ繰り返し使用による電位安定性の低下、残留電
位の上昇及び光感度の低下が少ない電子写真感光体を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らが検討した結
果、繰り返し使用において生じる感光体の電位安定性の
低下、残留電位の上昇及び感度低下といった光疲労、耐
オゾン性及び摩耗の程度が電荷輸送層の耐摩耗性以外に
表面の滑り性に大きく依存していることがわかった。
【0011】そして、本発明者らは電荷輸送層を2層以
上とし、上層に特定なポリカーボネートを含有させた積
層型電子写真感光体が上記目的に対して有効であること
を見出し本発明を完成するに至った。
【0012】〔1〕 すなわち導電性支持体上に少なく
とも電荷発生物質を含む電荷発生層及び電荷輸送物質を
含む電荷輸送層とをこの順に積層してなる電子写真感光
体において、前記電荷輸送層が複数の構成層からなり、
かつ前記複数の構成層のうち少なくとも前記感光体の最
外層が下記一般式〔1−I〕で表される繰り返し構造単
位を有するポリマーと下記一般式〔1−II〕又は〔1−
III〕で表される電荷輸送物質とを含有することを特徴
とする電子写真感光体により、また少なくとも最外層用
塗布液をスライド部の傾斜角度が水平に対して40〜70°
の範囲に設定した円形量規制型塗布機により形成された
ことを特徴とする電子写真感光体の製造方法により達成
される。
【0013】
【化22】
【0014】〔式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6
7及びR8は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子又は低
級アルキル基を表す。
【0015】wは2以上の整数を表し、Ra及びRbは、
それぞれ水素原子、各々置換、未置換のアルキル基又は
アリール基を表すか、或いはRa及びRbが結合して炭素
環又は複素環を形成するに必要な原子群を表し、Rc
びRdは、それぞれ置換基、未置換のアルキル基又はア
リール基を表す。pおよびqは(p/(p+q)=0.1
〜0.9)なる関係を満足する数を表す。
【0016】R9は炭素数2〜6のアルキレン基または
アルキリデン基、R10,R11,R12及びR13は炭素数1
〜3のアルキル基、フェニル基または置換フェニル基、
nは1〜200の整数を示す。〕前記最外層が下記一般式
〔1−II〕又は〔1−III〕で表される電荷輸送物質を
含むことが好ましい。
【0017】
【化23】
【0018】〔式中、R12、R13:各々置換、未置換の
アルキル基、アリール基を表し、置換基としてはアルキ
ル基、アルコキシ基、置換アミノ基、水酸基、ハロゲン
原子、アリール基である。
【0019】Ar1、Ar2:置換、未置換のアリール基を表
し、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、置換ア
ミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基である。
【0020】R14、R15:置換、未置換のアリール基、
水素原子を表し、置換基としてはアルキル基、アルコキ
シ基、置換アミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール
基である。〕
【0021】
【化24】
【0022】〔式中、R16及びR17は、水素原子、アル
キル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、
18、R19、R20およびR21は、水素原子、アルキル
基、アルコキシ基、ハロゲン原子または置換アミノ基を
表し、mおよびnはそれぞれ0、1または2を表す。〕 本発明の一般式〔1−I〕で表されるポリカーボネート
の製造方法は、相当する下記一般式〔1−IV〕及び〔1
−V〕で表される2価フェノールの共重合により製造さ
れる。
【0023】
【化25】
【0024】〔一般式〔1−IV〕中、R1、R2、R3
4、R5、R6、R7及びR8は、それぞれ水素原子、ハ
ロゲン原子又は低級アルキル基を表す。
【0025】wは2以上の整数を表し、Ra及びRbは、
それぞれ水素原子、置換、未置換のアルキル基又はアリ
ール基を表すか、或いはRa及びRbが一緒に結合して炭
素環又は複素環を形成する基を表し、Rc及びRdは、そ
れぞれ置換、未置換のアルキル基又はアリール基を表
す、pおよびqは(p/(p+q)=0.1〜0.9)なる関
係を満足する数を表す。
【0026】一般式〔1−V〕中、R9は炭素数2乃至6
のアルキレン基またはアルキリデン基、R10又はR13
炭素数1乃至3のアルキル基、フェニル基または置換フ
ェニル基、置換、無置換のシクロアルキル基、nは1乃
至200を示す。〕 モノマーの合成法については特開平4-268369号明細書に
詳しく述べられているが、代表的なモノマーについては
以下に示す。
【0027】
【化26】
【0028】
【化27】
【0029】又、本発明のポリマーの具体例は以下のも
のがあげられる。
【0030】
【化28】
【0031】
【化29】
【0032】
【化30】
【0033】
【化31】
【0034】〔2〕 すなわち導電性支持体上に少なく
とも電荷発生物質を含む電荷発生層及び電荷輸送物質を
含む電荷輸送層とをこの順に積層してなる電子写真感光
体において、前記電荷輸送層が複数の構成層からなり、
かつ前記複数の構成層のうち少なくとも前記感光体の最
外層が下記一般式〔2−I〕で表される繰り返し構造単
位を有するポリマーを含有することを特徴とする電子写
真感光体により達成される。
【0035】
【化32】
【0036】〔但し式中Xは、アルキレン基を表し
1、R2、R3は各々独立し置換、未置換のアルキル基
またはアリール基を表し、R4は炭素数が1から15のペ
ルフルオロアルキル基を表し、R5、R6、R7、R8は各
々独立し水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表
す。また、m,nは、10≦(n+m)≦500の関係を満
足する0又は正の整数である。
【0037】R9、R10、R11、R12は各々水素原子、
ハロゲン原子、置換、未置換のアルキル基又は置換、未
置換のアリール基を表す。
【0038】wは2以上の整数を表し、Ra及びRbは、
それぞれ水素原子、置換、未置換のアルキル基又はアリ
ール基を表す。又はRa及びRbが一緒に結合して炭素環
又は複素環を形成する基を表し、Rc及びRdは、それぞ
れ置換基未置換のアルキル基又はアリール基を表す、p
およびqは(p/(p+q)=0.1〜1.0)の関係を満足
する数を表す。〕少なくとも最外層用塗布液に下記一般
式〔2−I〕を含有し、スライド部の傾斜角度が水平に
対して40〜70°の範囲に設定した円形量規制型塗布機に
より形成されたことを特徴とする電子写真感光体の製造
方法により達成される。
【0039】前記最外層が下記一般式〔2−II〕で表さ
れる電荷輸送物質を含むことを特徴とする電子写真感光
体により達成される。
【0040】
【化33】
【0041】〔式中、R12、R13:置換、未置換のアル
キル基、アリール基を表し、置換基としてはアルキル
基、アルコキシ基、置換アミノ基、水酸基、ハロゲン原
子、アリール基である。
【0042】Ar1、Ar2:置換、未置換のアリール基を表
し、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、置換ア
ミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基である。
【0043】R14、R15:置換、未置換のアリール基、
水素原子を表し、置換基としてはアルキル基、アルコキ
シ基、置換アミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール
基である。〕 本発明の一般式〔2−I〕で示されるシロキサン結合含
有のポリカーボネートの製法は相当する下記一般式〔2
−III〕及び〔2−IV〕で示される2価フェノールを常
法により共重合することにより製造される。
【0044】
【化34】
【0045】〔式中Xは、アルキレン基を表しR1
2、R3は各々独立し置換、未置換のアルキル基、また
はアリール基を表し、R4は炭素数が1から15のペルフ
ルオロアルキル基を表し、R5、R6、R7、R8は各々水
素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表す。また、
m,nは0又は正の整数を表す。〕
【0046】
【化35】
【0047】〔式中、wは2以上の整数を表し、Ra
びRbは、それぞれ水素原子、置換、未置換のアルキル
基又はアリール基を表すか、或いはRa及びRbが一緒に
結合して置換、未置換の炭素環又は複素環を形成する基
を表し、Rc及びRdは、それぞれ置換基を有していても
よいアルキル基又はアリール基を表す、pおよびqは
(p/(p+q)=0.1〜1.0)を満足する数を表す。〕 一般式〔2−III〕で示されるモノマーの具体例を挙げ
れば下記のごとき化合物である。
【0048】
【化36】
【0049】次にこれらの共重合ポリマーの具体例を挙
げれば下記のごときものである。
【0050】
【化37】
【0051】
【化38】
【0052】
【化39】
【0053】
【化40】
【0054】
【化41】
【0055】
【化42】
【0056】〔3〕 導電性支持体上に少なくとも電荷
発生物質を含む電荷発生層及び電荷輸送物質を含む電荷
輸送層とをこの順に積層してなる電子写真感光体におい
て、前記電荷輸送層が複数の構成層からなり、かつ前記
複数の構成層のうち少なくとも前記感光体の最外層が下
記一般式〔3−I〕で表される繰り返し構造単位を有す
るポリマーを含有することを特徴とする電子写真感光
体。
【0057】
【化43】
【0058】〔式中、P1ないしP4は上記の一般式〔3
−II〕で示されるポリシロキサン基、水素原子、アリル
基、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、アリー
ル基またはハロゲン化アルキル基を示し、P1ないしP4
のうち少なくとも1つはポリシロキサン基であり、上記
の一般式〔3−II〕におけるR3は炭素数2〜5のアル
キレン基を有し、R4ないしR10は炭素数1〜20のアル
キル基、アリール基またはフルオロアルキル基を示しn
は1〜500の整数を表す。
【0059】但しwは2以上の整数を表し、Ra及びRb
は、それぞれ水素原子、各々置換、未置換のアルキル基
又はアリール基を表すか、あるいはRa及びRbが一緒に
結合して置換、未置換の炭素環又は複素環を形成するに
必要な原子群を表し、Rc及びRdは、各々置換、未置換
のアルキル基又はアリール基を表す。〕又、少なくとも
最外層用塗布液をスライド部の傾斜角度が水平に対して
40〜70°の範囲である円形量規制塗布機により、形成さ
れたことを特徴とする電子写真感光体の製造方法により
達成される。
【0060】本発明において前記ポリシロキサンを側鎖
に有する2価フェノールを含む2価フェノール化合物の
重合または共重合は通常ポリカーボネートを合成するい
かなる手段、例えば界面重合法、ピリジン法、あるいは
溶融重合法などによっても可能であるが、生成ポリマー
の精製の容易さや分子量向上の容易さなどから界面重合
法がより好適である。
【0061】界面重合による共重合ポリカーボネートの
合成は具体的には塩化メチレン、1,2-ジクロロメタンや
クロロホルム等の不活性溶媒の存在下、2価フェノール
化合物に酸受容体としてアルカリ水溶液を入れ、ホスゲ
ンを導入し反応させることにより達成される。ここで触
媒としトリエチルアミン等の第3級アミン、テトラブチ
ルアンモニウムクロリド、ベンジルトリブチルアンモニ
ウムプロミド等の第4級アンモニウム化合物に代表され
る相間移動触媒などを適宜加えることにより反応速度を
増大させることができる。また分子量の調節を目的にフ
ェノール、p-tert-ブチルフェノール、アミルフェノー
ル、オクチルフェノール等の1価フェノールを適宜共存
させても良い。触媒、あるいは分子量調節剤の添加時期
はホスゲン化と同時、あるいはホスゲン化の後など任意
の時期を選ぶことができる。必要に応じてこれら反応試
薬の添加時期を数回に分けることも可能である。反応温
度は−10℃から100℃が適当である。2種以上の2価フ
ェノール化合物は (a)すべてを最初に同時にホスゲンと反応させて重合
する (b)一部の2価フェノール化合物をまずホスゲンと反
応させた後その他の成分を加えて重合する (c)すべての成分を別々にホスゲンと反応させた後混
合し重合するなど種々の方法を任意に選ぶことができ
る。
【0062】一般式〔3−I〕で示される構造単位を含
むポリカーボネート樹脂は、相当するポリシロキサンを
側鎖に有する2価フェノールを含む2価フェノール化合
物重合あるいは共重合、また炭素-炭素二重結合を側鎖
に有するポリカーボネートへの片末端Si−H構造のポリ
シロキサンのヒドロシリル化反応により製造される。ポ
リシロキサンを側鎖に有する2価フェノールは炭素-炭
素二重結合を側鎖に持つ2価フェノールと片末端Si−H
構造のポリシロキサンのヒドロシリル化反応により合成
される。
【0063】上記炭素-炭素二重結合を側鎖に持つ2価
フェノール化合物は下記一般式〔3−IV〕で表される。
【0064】
【化44】
【0065】〔式中、P1′ないしP4′は炭素数2ない
し5で炭素-炭素の二重結合を少なくとも1つ含む官能
基、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1ないし20のアル
キル基、アリール基または、ハロゲン置換アルキル基を
示すが、より好ましくは、アリル基、ビニル基、水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1ないし20のアルキル基、ア
リール基、ハロゲン置換アルキル基、アリール基であ
り、更に好ましくは、アリル基、ビニル基または水素原
子であって、P1′ないしP4′のうち少なくとも1つは
炭素-炭素の二重結合を持つ官能基である。
【0066】wは2以上の整数を表し、Ra及びRbは、
それぞれ水素原子、各々置換、未置換のアルキル基又は
アリール基を表すか、あるいはRa及びRbが一緒に結合
して各々置換、未置換の炭素環又は複素環を形成するに
必要な原子群を表し、Rc及びRdは、各々置換、未置換
のアルキル基又はアリール基を表す。
【0067】上記、炭素-炭素二重結合を側鎖に持つ2
価フェノール化合物は、具体的には、2,2-ビス(4-ヒド
ロキシ-3-ビニルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒ
ドロキシ-3-アリルフェニル)プロパン、2,2-ビス-(4-
ヒドロキシ-3,5-ジビニルフェニル)プロパン、2,2-ビ
ス(4-ヒドロキシ-3,5-ジアリルフェニル)プロパン等
を挙げることができるが、中でも入手の容易さ、ヒドロ
シリル化反応の反応性等から下式で示される通称ジアリ
ルビスフェノールAを用いることがより好適である。
【0068】
【化45】
【0069】本発明でポリカーボネートの側鎖にグラフ
トされるポリシロキサンの構造は、ポリアルキルシロキ
サン、ポリアリールシロキサンあるいはポリアルキルア
リールシロキサンの1種以上からなるホモポリマーない
しはコポリマーで、具体的にはポリジメチルシロキサ
ン、ポリジエチルシロキサン、ポリジフェニルシロキサ
ン、ポリメチルフェニルシロキサンなどを挙げることが
できる。
【0070】またポリシロキサン側鎖の鎖長は一般式
〔3−II〕のnが1〜500、好適には10〜400、さらに好
適には20〜300である。nが1以下ではシロキサン構造
の導入による物性改良効果が顕著でなく、一方500以上
では製造が難しい。本発明のポリシロキサンを側鎖に有
するポリカーボネート樹脂の分子量は粘度平均分子量で
10,000から300,000、より好適には20,000から150,000で
ある。分子量が10,000以下では機械的強度が不足し一方
300,000以上では成膜が難しく適当でない。
【0071】本発明のポリシロキサン側鎖含有ポリカー
ボネートは他の通常のポリカーボネートとの共重合体で
あってもよい。又、本発明のポリシロキサン側鎖含有ポ
リカーボネートは必要に応じて物性や塗工性を微少調整
する為に他のポリカーボネートとを混合して用いてもよ
い。他のポリカーボネートの混入率は側鎖ポリシロキサ
ンの鎖長、含有量によって異なるが0〜95%がよく、好
ましくは、5〜80%がよい。
【0072】本発明で用いられる2価フェノールの具体
例は下記のごときものがあげられる。
【0073】
【化46】
【0074】
【化47】
【0075】
【化48】
【0076】
【化49】
【0077】
【化50】
【0078】本発明のポリマーとしては、以下のものが
あげられる。
【0079】
【化51】
【0080】
【化52】
【0081】
【化53】
【0082】
【化54】
【0083】
【化55】
【0084】
【化56】
【0085】導電性支持体上に少なくとも電荷発生物質
を含む電荷発生層及び電荷輸送物質を含む電荷輸送層と
をこの順に積層してなる電子写真感光体において、前記
電荷輸送層が複数の構成層からなり、かつ前記複数の構
成層のうち前記感光体の最外層となる層が、下記一般式
〔4−I〕で表される繰り返し構造単位を有するポリマ
ーを含有することを特徴とする電子写真感光体により達
成される。
【0086】
【化57】
【0087】〔式中、R1、R2、R3及びR4は、それぞ
れ水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜3のアルキ
ル基、又はアリール基を表し、R5及びR6は、それぞれ
水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基又はアリール
基を表す。〕 さらに少なくとも上記組成の最外層用塗布液をスライド
部の傾斜角度が水平に対して40〜70°の範囲に設定した
円形量規制型塗布機により形成されたことを特徴とする
電子写真感光体の製造方法により達成される。
【0088】さらにこの時前記最外層が下記一般式〔4
−II〕で表される電荷輸送物質を含むことを特徴とする
電子写真感光体によりさらに好ましく達成される。
【0089】
【化58】
【0090】〔但し、この一般式中、R12、R13:各々
置換、未置換のアルキル基又はアリール基を表し、置換
基としてはアルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基、
水酸基、ハロゲン原子、アリール基である。
【0091】Ar1、Ar2:置換、未置換のアリール基を表
し、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、置換ア
ミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基である。
【0092】R14、R15:各々置換、未置換のアリール
基、水素原子を表し、置換基としてはアルキル基、アル
コキシ基、置換アミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリ
ール基である。〕 本発明のポリマーは上記電荷輸送物質との相溶性が良い
ため、上記電荷輸送物質を高濃度に電荷輸送層に含有す
ることができ、又最外層に加えることにより所定の性能
が得られる。
【0093】本発明の一般式〔4−I〕で示されるケイ
素原子を含むポリカーボネートの製造法は相当する下記
一般式〔4−III〕で示される2価フェノール化合物の
重合あるいは共重合によって製造される。
【0094】
【化59】
【0095】〔式中、R1、R2、R3及びR4は、それぞ
れ水素原子、アルキル基、アリール基又はハロゲン原子
を表し、R5及びR6は、それぞれ水素原子、アルキル基
又はアリール基を表す。〕 これらモノマーの合成方法については、特開平2-236555
号明細書に詳しく述べられている。具体的なモノマーに
ついては以下に示す。
【0096】
【化60】
【0097】本発明のポリマーとしては、以下のものが
挙げられる。
【0098】
【化61】
【0099】
【化62】
【0100】
【化63】
【0101】本発明で使用されるポリカーボネート樹脂
は少なくとも最外層に添加して使用されるが、その場合
の電荷輸送剤の割合は本発明のポリカーボネート樹脂10
0重量部に対して30〜300重量部、好ましくは40〜200重
量部、より好ましくは40〜150重量部の範囲で使用され
る。
【0102】また電荷輸送層には必要に応じて酸化防止
剤、増感剤などの各種添加剤を含んでいても良い。電荷
輸送層の膜厚は10〜60μm、好ましくは10〜45μmの厚み
で使用されるのが良い。分散型感光層の場合には本発明
のポリカーボネート樹脂を含む上記のような配合比の電
荷輸送媒体中に前出の電荷発生物質が分散される。その
場合に粒子径は十分に小さいことが必要であり、好まし
くは1μm以下、より好ましくは0.5μm以下で使用され
る。感光層内に分散される電荷発生物質の量は少なすぎ
ると十分な感度が得られず、多すぎると帯電性の低下、
感度の低下などの弊害があり、例えば好ましくは0.5〜5
0重量%の範囲で、より好ましくは1〜20重量%の範囲
で使用される。感光層の膜厚は通常5〜50μm、より好
ましくは10〜45μmで使用される。またこの場合にも成
膜性、可撓性、機械的強度などを改良するための公知の
可塑剤、残留電位を制御するための添加剤、分散安定性
向上のための分散補助剤、塗布性を改善するためのレベ
リング剤、界面活性剤、例えばシリコーンオイル、フッ
素系オイルその他の添加剤が含まれていても良い。
【0103】電子写真感光体の構造は種々の形態が知ら
れているが、本発明の電子写真感光体は機能分離型感光
体であり、その一般的層構成は図1の(1),(2)のような
構造となる。(1)に示す層構成は導電性支持体1上に電
荷発生物質を含有する電荷発生層2を形成し、電荷発生
層2上に構成層4,5からなる電荷輸送物質を含有する
電荷輸送層3を設けたものである。(2)は(1)の層構成の
電荷発生層2と導電性支持体1との間に接着層、バリア
層などの中間層6を設けたものである。図1の(1),(2)
の構造において、最表層にはさらに保護層を設けてもよ
く、また電荷発生層2中に電荷輸送物質を含有してもよ
い。
【0104】本発明において、導電性支持体と電荷発生
層との間に中間層を有している場合、その際中間層の膜
厚は0.01〜15μm、好ましくは0.05〜3.0μmの範囲とさ
れる。0.01μmを下まわると支持体から感光層への電荷
の注入が阻止され得ない。また支持体の凸凹を原因とし
て感光体にピンホールが発生し易くなる。15μmを上ま
わると感光層の残留電位が効果的に除去され得ない。
【0105】さらに中間層に用いられるバインダーとし
ては、電気抵抗、耐環境性、他層との接着性あるいは他
層の溶媒に不溶であること等を考慮して選ばれる。
【0106】中間層に用いられるバインダー樹脂、材料
としては酸化アルミニウム、酸化インジウム等の金属酸
化物、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、シリコン
樹脂、メラミン樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体
樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体
樹脂等の高分子物質を用いることができる。
【0107】溶媒あるいは分散媒としては、n-ブチルア
ミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパ
ノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジ
アミン、N,N-ジメチルホルムアミド、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキ
サノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホル
ム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、1,2-ジクロ
ロプロパン、1,1,2-トリクロロエタン、1,1,1-トリクロ
ロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジ
メチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる
が、本発明はこれらに限定されるものではない。これら
の溶媒は単独あるいは2種以上の混合溶媒として用いる
ことができる。
【0108】中間層の成膜法としては、樹脂を溶剤に溶
解して、浸漬塗工法、スプレー塗工法、ビードコート法
等を用いればよい。
【0109】本発明の電子写真感光体に用いられる導電
性支持体としては、アルミニウム、ニッケルなどの金属
板、金属ドラム又は金属箔、アルミニウム、酸化錫、酸
化インジウムなどを蒸着したプラスチックフィルムある
いは導電性物質を塗布した紙、プラスチックなどのフィ
ルム又はドラムを使用することができる。
【0110】本発明において、電荷発生層は電荷発生物
質を適当な分散媒に単独もしくは適当なバインダー樹脂
と共に分散せしめた分散液を導電性支持体あるいは必要
に応じて中間層を設けた上に塗布して乾燥させる方法、
真空蒸着法等によって形成することができる。
【0111】本発明の感光体においては、電荷発生物質
として次の代表例で示されるような顔料が用いられる。
【0112】(1)モノアゾ顔料、ビスアゾ顔料、トリ
アゾ顔料、金属錯塩アゾ顔料等のアゾ顔料 (2)ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミド等のペリレ
ン顔料 (3)アントラキン誘導体、アントアントロン誘導体、
ジベンズピレンキノン誘導体、ピラントロン誘導体、ビ
オラントロン誘導体及びイソビオラントロン誘導体等多
環キノン顔料 (4)インジゴ誘導体及びチオインジゴ誘導体等のイン
ジゴイド顔料 (5)金属フタロシアニン及び無金属フタロシアニン等
のフタロシアニン顔料更に詳しくは電荷発生物質につい
て述べると、本発明において好ましく用いられる電荷発
生物質としては、特開昭59-184353号記載の多環キノン
顔料、更に好ましくはジブロムアンスアンスロン顔料が
良い。
【0113】あるいは、特開平2-20877号記載のビスア
ゾ顔料、更に好ましくは、同明細書記載の一般式〔II
I〕で表されるフルオレノン型ビスアゾ顔料が良い。
【0114】あるいは、特公平3-26384号記載のハロゲ
ン置換型ペリレン系顔料、特開昭62-54267号記載の非対
称型ペリレン系顔料、特開昭54-126036号、同58-152247
号、同59-31957号、特開平2-251858号、同4-62560号、
同5-6014号記載のペリレン系顔料、更に好ましくは特願
平3-279764号記載のビスイミダゾピリドノペリレン系顔
料が良い。
【0115】あるいは、特開昭61-239248号記載のα型
チタニルフタロシアニン、同62-67094号記載のβ型チタ
ニルフタロシアニン、同63-366号記載のC型チタニルフ
タロシアニン、特開平2-309362号記載のI型チタニルフ
タロシアニンがあり、更に好ましくは、特願昭62-17364
0号記載のY型チタニルフタロシアニンが良い。
【0116】電荷発生層の形成に使用される溶媒あるい
は分散媒としては、n-ブチルアミン、ジエチルアミン、
エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタ
ノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N-ジメチルホ
ルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トル
エン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-
ジクロロエタン、1,2-ジクロロプロパン、1,1,2-トリク
ロロエタン、1,1,1-トリクロロエタン、トリクロロエチ
レン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、メタノール、エタノール、イソプロパナール、
酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルハキシド、メチ
ルセロソルブ等が挙げられるが、本発明はこれらに限定
されるものではない。
【0117】これらの溶媒は単独あるいは2種以上の混
合溶媒として用いることができる。
【0118】電荷発生層の形成に使用される溶媒あるい
は分散媒としては、n-ブチルアミン、ジエチルアミン、
エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタ
ノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N-ジメチルホ
ルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トル
エン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-
ジクロロエタン、1,2-ジクロロプロパン、1,1,2-トリク
ロロエタン、1,1,1-トリクロロエタン、トリクロロエチ
レン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、
酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチ
ルセロソルブ等が挙げられるが、本発明はこれらに限定
されるものではない。
【0119】これらの溶媒は単独あるいは2種以上の混
合溶媒として用いることができる。
【0120】また、少なくとも後記する電荷輸送物質を
含有する電荷輸送層は上記電荷発生層と同様にして形成
することができる。電荷発生層あるいは後記する電荷輸
送層の形成にもちいられるバインダー樹脂は任意のもの
を用いることができるが、疎水性で、かつ誘電率が高
く、電気絶縁性のフィルム形成性高分子重合体を用いる
のが好ましい。このような高分子重合体としては、例え
ば、ポリカーボーネート、ポリエチレン、メタクリル樹
脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリスチレン、ポリビニルアセテートスチレン-ブ
タジエン共重合体、塩化ビニリデン-アクリロニトリル
共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体、シリコン樹
脂、シリコン-アルキッド樹脂、フェノールホルムアル
デヒド樹脂、スチレン-アルキッド樹脂、ポリ-N-ビニル
カルバゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルフォ
ルマール等を挙げることができ、これらのバインダー樹
脂は、単独であるいは2種以上の混合物として用いるこ
とができる。
【0121】以上のようにして形成される電荷発生層に
おいて、電荷発生物質とバインダーとの重量比は好まし
くは100:0〜1000である。
【0122】電荷発生物質の含有割合がこれよりも少な
いと光感度が低く、残留電位の増加を招き、またこれよ
りも多いいと暗減衰の増加及び受容電位が低下する。
【0123】また電荷発生層中に電荷輸送物質を含有す
る場合には、電荷発生物質と電荷輸送物質との割合は重
量比で10:0〜10:1000であることが好ましく、特に好
ましくは10:0〜10:100である。
【0124】電荷発生層の塗布は中間層を塗布するのと
同様な方法で行うことができる。形成される電荷発生層
の膜厚は、好ましくは0.01〜10μmである。
【0125】次に本発明に用いられる電荷輸送層(CT
L)について説明する。本発明においてはCTLは少な
くとも2層から成り立っており、最外層のCTL(図1
の5)には電荷輸送物質(CTM)と本発明のポリカー
ボネート、場合によっては本発明のポリカーボネートと
他の通常のポリカーボネート(例えば特開昭56-119135
号、特開平1-250981号明細書等記載のポリカーボネー
ト)との混合物を塗設し、支持体側のCTL(図1の
4)には前述したバインダー樹脂、好ましくは上述した
通常又は本発明のポリカーボネートとを溶媒中に溶解分
散せしめた溶液又は分散液を電荷発生層上に塗布して乾
燥させる方法によって形成することができる。
【0126】本発明の感光体において、電荷輸送物質と
してピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、スチル
ベン系化合物、トリフェニルアミン系化合物、ベンジン
系化合物、オキサゾール系化合物、インドール系化合
物、カルバゾール系化合物等が用いられる。
【0127】更に詳しく電荷輸送物質について述べる
と、本発明において好ましく用いられる電荷輸送物質と
しては代表例には特願平5-240801号記載の一般式〔II〕
〜〔X〕で表される化合物がよい。具体的な化合物例は
上記特願平5-240801号の58頁〜64頁にわたり記載されて
いる。
【0128】更に好ましくは下記一般式で示される。
【0129】
【化64】
【0130】〔一般式中、R13,R14:各々置換、未置
換のアルキル基又はアリール基を表し、置換基としては
アルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基、水酸基、ハ
ロゲン原子、アリール基である。
【0131】Ar1,Ar2:置換、未置換のアリール基
を表し、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、置
換アミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基であ
る。
【0132】R15,R16:置換、未置換のアリール基、
水素原子を表し、置換基としてはアルキル基、アルコキ
シ基、置換アミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール
基である。〕CTLのうち、最外層のCTLには、電荷
輸送物質を含有させ、層中における電荷輸送物質のバイ
ンダー物質に対する含有率(重量比、電荷輸送物質/バ
インダー物質の百分率)は5.0〜200重量%(更には20か
ら80重量%)とすることが好ましく、その膜厚は1.0〜1
0μmとすることが好ましい。
【0133】導電性支持体側のCTLには、最外層に添
加したものと同一あるいは異なる電荷輸送物質を含有さ
せ、層中における電荷輸送物質のバインダー物質に対す
る含有率は、30重量%以上、さらには50〜300重量%と
することが好ましい。これにより、電荷輸送層からの光
電荷注入能を大きくできる。特筆すべきことは、電荷輸
送物質の含有率を例えば300重量%と非常に大きくでき
ることであり、これは最外層の電荷輸送層の成膜強度を
大きくすれば可能となるのである。また、膜厚は5〜30
μmとすることが好ましい。
【0134】電荷輸送層の形成方法について述べる。前
記電荷発生層と同様にして塗布液を調液し、これを塗布
して電荷輸送層を形成する。塗布は、中間層、電荷発生
層と同様に浸漬塗布、スプレー塗布、ビードコート法等
を用いれば良い。
【0135】従来、有機光導電性感光層を塗布し形成す
る場合、浸漬塗布、ブレード塗布、スピン塗布、ビーム
塗布、スパイラル塗布等種々の塗布方法が用いられてい
るが、塗布方法が手軽でかつ平滑な塗膜が容易に得られ
ることから、多量の塗布液を満したタンクに被塗布体を
浸漬して塗布する浸漬塗布法が最も普及している。
【0136】しかしながら前記浸漬塗布法では、感光層
を積層塗布する場合下層が溶解される。すなわち、表面
層の塗布時下層が溶解されると、塗膜が破壊されて表面
層及び下層の機能が失われ、感光体の性能が発現されな
い。又表面層の塗布時、むら、筋、斑点、凹凸等を発生
した場合、電子写真性能が部分的に又は局所的に異な
り、画像むらを生じ画質が低下し、かつ光電的、機能的
耐久性も低下し、電子写真性能が殷損される。又前記浸
漬塗布法は多量の塗布液を収容したタンクに被塗布体を
1本づつ浸漬して塗布を行うため塗布液の無駄が多く、
塗布能率が悪くかつ塗布加工の初期と後期とではタンク
内の塗布液が変化して電子写真性能にばらつきを生ずる
等の問題も生ずる。
【0137】そこで本発明のように少なくとも上記最外
層を円形量規制型塗布機(例えば円形スライドホッパ塗
布機など)を用いれば上記問題を解決でき更に最外層と
それ以外の構成層で異なった電荷輸送物質を使用する場
合、最外層塗布液への下層電荷輸送物質の溶出によるコ
ンタミが生じる問題点に対しても有効な手段となる。
【0138】円形量規制型塗布機の塗布原理及び特徴に
ついて、特開昭60-95440号、特願平3-90250号に開示し
ている。
【0139】本発明に係る感光体に用いられる導電性支
持体1としては、合金を含めた金属板、金属ドラムまた
は導電性ポリマー、酸化インジウム等の導電性化合物や
合金を含めたアルミニウム、パラジウム、金等の金属薄
層を塗布、蒸着あるいはラミネートして、導電性化され
た紙、プラスチックフィルム等が挙げられる。接着層あ
るいはバリヤ層などの中間層5としては、前記バインダ
ー樹脂として用いられる高分子重合体のほか、ポリビニ
ルアルコール、エチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、ポリアミドなどの有機高分子物質または酸化
アルミニウムなどが用いられる。
【0140】本発明によるCTLが2層以上あり、少な
くとも最外層に特定のポリシロキサンを側鎖に有するポ
リカーボネート樹脂を含有する電子感光体は電気特性な
どに対してはまったく悪影響をおよぼさず感光体の長寿
命化に極めて効果的であり、高速の複写機やプリンター
などに有用である。
【0141】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0142】実施例1 本実施例は特許請求の範囲請求項1〜6に関する実施例
である。
【0143】導電性支持体としては鏡面加工を施した直
径80mm、長さ355mmのアルミニウム支持体を用いた。
【0144】感光体1−1(実施例1−1用) 前記支持体上に下記の中間層塗布液を浸漬塗布により乾
燥後の膜厚が0.2μmになるように浸漬塗布で塗布して中
間層を形成した。
【0145】 〔中間層塗布液〕 ポリアミド(東レ社製) 27g メタノール 1800ml 次いで、上記中間層上に下記組成物をサンドミルにて20
時間分散して作製した電荷発生層塗布液を浸漬塗布によ
り乾燥後の膜厚が1.5μmになるように塗布して電荷発生
層を形成した。
【0146】 〔電荷発生層塗布液〕 CGM−1 30g ブチラール樹脂エレックスB(BX−L積水化学工業社製) 10g メチルエチルケトン 1800ml 次いで下記の電荷輸送層塗布液Aを浸漬塗布により乾燥
後の膜厚が20μmになるように塗布し、電荷輸送層の支
持体側構成層を形成した。
【0147】 〔電荷輸送層塗布液A〕 CTM−2 500g ポリカーボネート(Z300 三菱瓦斯化学社製) 560g からなる混合物を、1,2-ジクロロエタン2800mlに溶解し
たもの。
【0148】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Bをスラ
イド角50°の円形量規制型塗布機により、乾燥後の膜厚
が7μmになるように塗布して電荷輸送層の表面領域側
構成層を形成した。感光体No.を1−1とする。(実施
例1−1用) 〔電荷輸送層塗布液B〕 CTM−1 350g ポリカーボネート(例示化合物P1−7) 700g からなる混合物を、1,2-ジクロロエタン2800mlに溶解し
たもの。
【0149】感光体No.1−2〜1−9(実施例1−2
〜1−9用) 実施例1−1と同様な方法で表1の如くCGL、CTL
下層、CTL上層の感光体を作製した。各々感光体No.
を1−2〜1−9とする。
【0150】感光体No.1−10(比較例1−1用) 感光体1−1の支持体側のCTLを単層27μで用いた以
外感光体と同様にして作製した。感光体No.1−10とす
る。
【0151】感光体No.1−11(比較例1−2用) 感光体No.1−1の最外層側のCTLを単層27μで用い
た以外感光体No.1−1と同様にして作製した。感光体N
o.1−11とする。
【0152】感光体No.1−12(比較例1−3用) 感光体No.1−1のCTLを表1の如く変えた以外は、
感光体No.1−1と同様にして作製した。感光体No.1−
12とする。
【0153】感光体No.1−13(比較例1−4用) 感光体1−5の最外層側のCTLを表1の如く変えた以
外は感光体No.1−5と同様にして作製した。感光体No.
を1−13とする。
【0154】〈電子写真感光体の評価〉以上のようにし
て得た電子の写真感光体をコニカ(株)社製複写機Konica
U−BIX4045を用いて以下に述べる特性評価を行っ
た。その結果を表1に示した。
【0155】[電気的特性,繰り返し特性評価]上記複
写機を改造し表面電位計を備え付けて、帯電→露光→除
電のプロセスを、50,000回繰り返したときの1回目と5
0,000回目の黒紙電位,白紙電位及び残留電位(それぞ
れVb,Vw,Vr)を測定して評価した。
【0156】なお、ここでいう黒紙電位とは反射濃度1.
3の黒紙原稿を複写する際の感光体の表面電位をいう。
同様に白紙電位とは反射濃度0.0の白紙原稿を複写する
際の感光体の表面電位をいう。
【0157】評価はVbを−750Vに設定した時のVw
値が5万コピー後について、120V以下を○、121〜199
Vを△とし、200V以上を×とした。
【0158】[耐摩粍性評価]感光体の耐摩粍性を5万
枚コピーの実写試験の前後での感光体膜厚の変化量で評
価した。なお、感光体の膜厚はFischer社製EDDY 560Cで
測定した。
【0159】[膜ハガレ]5万コピー後の端部のハガレ
を目視判定した。
【0160】[クリーニングブレードめくれの有無]5
万コピー後の状態を機器から、感光体・クリーニング部
分を取り出して調べた。
【0161】
【表1】
【0162】表1よりCTLを2層とし、本発明のポリ
マーを用いることにより、電気的特性、減耗量、膜ハガ
レ、ブレードめくれ等が良好となる。
【0163】又、本発明のポリマーをCTL単層のCT
Lバインダーとして用いた場合、電気的特性が劣化す
る。これはCTL中のCTM量を増加することで良好と
なるが、CGL界面との接着性がさらに悪化する。
【0164】実施例1−10 下記電荷輸送層塗布液を作製し、鏡面加工した直径80mm
長さ355mmのアルミニウム支持体上にスライド角度40の
円形量規制型塗布機により、乾燥後の膜厚が10μmにな
るように塗布した。
【0165】 CTM−1 500g 例示化合物P1−4 560g 1,2-ジクロロエタン 2800ml 実施例1−11〜1−14及び比較例1−5〜1−6 実施例1−10と同様な組成割合にし、例示化合物及びス
ライド角度を表2に示した如く変えた以外は実施例1−
10と同様にして作製した。なお例示化合物P1−7とZ
−300の混合の場合、総量は560gであり比率(重量比)
を表2記載の如くにした。
【0166】得られた塗布ドラムの表面を目視観察し
た。又、膜厚を測定し、中心部から±150mm以内につい
ての膜厚差Δhを算出した。結果を表2に示す。
【0167】
【表2】
【0168】
【化65】
【0169】
【化66】
【0170】
【化67】
【0171】
【化68】
【0172】実施例2 本実施例は特許請求の範囲請求項7〜13に関する実施例
である。
【0173】導電性支持体としては鏡面加工を施した直
径80mm、長さ355mmのアルミニウム支持体を用いた。
【0174】感光体No.2−1(実施例2−1用) 前記支持体上に下記の中間層塗布液を浸漬塗布により乾
燥後の膜厚が0.2μmになるように浸漬塗布で塗布して中
間層を形成した。
【0175】 〔中間層塗布液〕 ポリアミド(東レ社製) 27g メタノール 1800ml 次いで、上記中間層上に下記組成物をサンドミルにて20
時間分散して作製した電荷発生層塗布液を浸漬塗布によ
り乾燥後の膜厚が1.5μmになるように塗布して電荷発生
層を形成した。
【0176】 〔電荷発生層塗布液〕 CGM−1 30g ブチラール樹脂エレックスB(BX−L積水化学工業社製) 10g メチルエチルケトン 1800ml 次いで下記の電荷輸送層塗布液Aを浸漬塗布により乾燥
後の膜厚が20μmになるように塗布し、電荷輸送層の支
持体側構成層を形成した。
【0177】 〔電荷輸送層塗布液A〕 CTM−2 500g ポリカーボネート(Z200 三菱瓦斯化学社製) 560g からなる混合物を、1,2-ジクロロエタン2800mlに溶解し
たもの。
【0178】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Bをスラ
イド角度50°の円形量規制型塗布機により、乾燥後の膜
厚が7μmになるように塗布して電荷輸送層の表面領域
側構成層を形成した。感光体No.を2−1とする(実施
例2−1用)。
【0179】 〔電荷輸送層塗布液B〕 CTM−1 350g ポリカーボネート(例示化合物P2−2) 700g からなる混合物を、1,2-ジクロロエタン2800mlに溶解し
たもの。
【0180】感光体No.2−2〜2−10(実施例2−2
〜2−10用) 実施例2−1と同様な方法で表3の如くCGL、CTL
下層、CTL上層の感光体を作製した。各々感光体No.
を2−2〜2−10とする。
【0181】感光体2−11(比較例2−1用) 感光体2−5の支持体側のCTLを単層27μで用いた以
外、感光体2−5と同様にして作製した。感光体No.を
2−11とする。
【0182】感光体2−12(比較例2−2用) 感光体2−5の最外層側のCTLを単層27μで用いた以
外感光体2−5と同様にして作製した。感光体No.を2
−12とする。
【0183】感光体2−13(比較例2−3用) 感光体2−12のCTLを表3の如く変えた以外は、感光
体2−12と同様にして作製した。感光体No.を2−13と
する。
【0184】感光体2−14(比較例2−4用) 感光体2−4の最外層側のCTLを表3の如く変えた以
外は感光体2−1と同様にして作製した。感光体No.を
2−14とする。
【0185】〈電子写真感光体の評価〉以上のようにし
て得た電子写真感光体No.2−1〜2−14をコニカ(株)
社製複写機KonicaU−BIX4045を用いて以下に述べる
特性評価を行った。その結果を表3に示した。
【0186】[電気的特性,繰り返し特性評価]上記複
写機を改造し表面電位計を備え付けて、帯電→露光→除
電のプロセスを、50,000回繰り返したときの1回目と5
0,000回目の黒紙電位,白紙電位及び残留電位(それぞ
れVb,Vw,Vr)を測定して評価した。
【0187】なお、ここでいう黒紙電位とは反射濃度1.
3の黒紙原稿を複写する際の感光体の表面電位をいう。
同様に白紙電位とは反射濃度0.0の白紙原稿を複写する
際の感光体の表面電位をいう。
【0188】評価はVbを−750Vに設定した時のVw
値が5万コピー後について、120V以下を○、121〜199
Vを△、200V以上を×とした。
【0189】[耐摩粍性評価]感光体の耐摩粍性を5万
枚コピーの実写試験の前後での感光体膜厚の変化量で評
価した。なお、感光体の膜厚はFischer社製EDDY 560Cで
測定した。
【0190】[膜ハガレ]5万コピー後の端部のハガレ
を目視判定した。
【0191】[クリーニングブレードめくれの有無]5
万コピー後の状態を機器から、感光体・クリーニング部
分を取り出して調べた。
【0192】
【表3】
【0193】表3よりCTLを2層とし本発明のポリマ
ーを用いることにより、電気的特性、減耗量、膜ハガ
レ、ブレードめくれ等が良好となる。
【0194】実施例2−11 下記電荷輸送層塗布液を作成し、鏡面加工した直径80mm
長さ355mmのアルミニウム支持体上にスライド角度40の
円形量規制型塗布機により、乾燥後の膜厚が10μmにな
るように塗布した。
【0195】 CTM−1 500g 例示化合物P2−15 560g 1,2-ジクロロエタン 2800ml 実施例2−12〜2−15及び比較例2−5〜2−6 実施例2−11と同様な組成割合にし、例示化合物及びス
ライド角度を表4に示した如く変えた以外は実施例2−
11と同様に2−12以下を作製した。なお例示化合物P2
−19とZ−300の混合の場合、総量は560gであり比率
(重量比)を表4記載の如くにした。
【0196】得られた塗布ドラムの表面を目視観察し
た。又、膜厚を測定し、中心部から±150mm以内につい
ての膜厚差Δhを算出した。結果を表4に示す。
【0197】
【表4】
【0198】実施例3 本実施例は特許請求の範囲請求項14〜20に関する実施例
である。
【0199】導電性支持体としては鏡面加工を施した直
径80mm、長さ355mmのアルミニウム支持体を用いた。
【0200】感光体No.3−1(実施例3−1用) 前記支持体上に下記の中間層塗布液を浸漬塗布により乾
燥後の膜厚が0.2μmになるように浸漬塗布で塗布して中
間層を形成した。
【0201】 〔中間層塗布液〕 ポリアミド(東レ社製) 27g メタノール 1800ml 次いで、上記中間層上に下記組成物をサンドミルにて20
時間分散して作製した電荷発生層塗布液を浸漬塗布によ
り乾燥後の膜厚が1.5μmになるように塗布して電荷発生
層を形成した。
【0202】 〔電荷発生層塗布液〕 CGM−1 30g ブチラール樹脂エレックスB(BX−L積水化学工業社製) 10g メチルエチルケトン 1800ml 次いで下記の電荷輸送層塗布液Aを浸漬塗布により乾燥
後の膜厚が20μmになるように塗布し、電荷輸送層の支
持体側構成層を形成した。
【0203】 〔電荷輸送層塗布液A〕 CTM−2 500g ポリカーボネート(Z300 三菱瓦斯化学社製) 560g からなる混合物を、1,2-ジクロロエタン2800mlに溶解し
たもの。
【0204】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Bをスラ
イド角度50°の円形量規制塗布機により、乾燥後の膜厚
が7μmになるように塗布して電荷輸送層の表面領域側
構成層を形成した。感光体No.を3−1とする。(実施
例3−1用) 〔電荷輸送層塗布液B〕 CTM−1 350g ポリカーボネート(例示化合物P3−9) 700g からなる混合物を、1,2-ジクロロエタン2800mlに溶解し
たもの。
【0205】感光体No.3−2〜3−10(実施例3−2
〜3−10用) 実施例1と同様な方法で表5の如くCGL、CTL下
層、CTL上層の感光体を作製した。各々感光体No.を
3−2〜3−10とする。
【0206】感光体3−11(比較例3−1用) 感光体3−8の支持体側のCTLを単層27μで用いた以
外、感光体3−8と同様にして作製した。感光体No.を
3−11とする。
【0207】感光体3−12(比較例3−2用) 感光体3−8の最外層側のCTLを単層27μで用いた以
外感光体3−8と同様にして作製した。感光体No.を3
−12とする。
【0208】感光体3−13(比較例3−3用) 感光体3−12のCTLを表5の如く変えた以外は、感光
体3−12と同様にして作製した。感光体No.を3−13と
する。
【0209】感光体3−14(比較例3−4用) 感光体3−1の最外層側のCTLを表5の如く変えた以
外は感光体3−1と同様にして作製した。感光体No.を
3−14とする。
【0210】〈電子写真感光体の評価〉以上のようにし
て得た電子写真感光体No.3−1〜3−14をコニカ(株)
社製複写機KonicaU−BIX4045を用いて以下に述べる
特性評価を行った。その結果を表5に示した。
【0211】[電気的特性,繰り返し特性評価]上記複
写機を改造し表面電位計を備え付けて、帯電→露光→除
電のプロセスを、50,000回繰り返したときの1回目と5
0,000回目の黒紙電位,白紙電位及び残留電位(それぞ
れVb,Vw,Vr)を測定して評価した。
【0212】なお、ここでいう黒紙電位とは反射濃度1.
3の黒紙原稿を複写する際の感光体の表面電位をいう。
同様に白紙電位とは反射濃度0.0の白紙原稿を複写する
際の感光体の表面電位をいう。
【0213】評価はVbを−750Vに設定した時のVw
値が5万コピー後について、120V以下を○、121〜199
Vを△、200V以上を×とした。
【0214】[耐摩粍性評価]感光体の耐摩粍性を5万
枚コピーの実写試験の前後での感光体膜厚の変化量で評
価した。なお、感光体の膜厚はFischer社製EDDY 560Cで
測定した。
【0215】[膜ハガレ]5万コピー後の端部のハガレ
を目視測定した。
【0216】[クリーニングブレードめくれの有無]5
万コピー後の状態を機器から、感光体・クリーニング部
分を取り出して調べた。
【0217】
【表5】
【0218】表5よりCTLを2層とし本発明のポリマ
ーを用いることにより電気的特性、減耗量、膜ハガレ、
ブレードめくれ等が良好となる。又、本発明のポリマー
をCTL1層のCTLバインダーとして用いた場合、電
気的特性も劣化する。感度的にはCTL中のCTM量を
増加させることで良好となるが、その場合CGL界面と
の接着性がさらに悪化する。
【0219】実施例3−11 下記電荷輸送層塗布液を作成し、鏡面加工した直径80mm
長さ355mmのアルミニウム支持体上にスライド角度40の
円形量規制型塗布機により、乾燥後の膜厚が10μmにな
るように塗布した。
【0220】 CTM−1 500g 例示化合物P3−3 560g 1,2-ジクロロエタン 2800ml 実施例3−12〜3−16及び比較例3−5〜3−6 実施例3−11と同様な組成割合にし、例示化合物及びス
ライド角度を表6に示した如く変えた以外は実施例3−
11と同様に3−12を作製した。なお例示化合物P3−13
とZ−300の混合の場合、総量は560gであり比率(重量
比)を表6記載の如くにした。
【0221】得られた塗布ドラムの表面を目視観察し
た。又、膜厚を測定し、中心部から±150mm以内につい
ての膜厚差Δhを算出した。結果を表6に示す。
【0222】
【表6】
【0223】実施例4 本実施例は特許請求の範囲請求項21〜27に対する実施例
である。
【0224】導電性支持体としては鏡面加工を施した直
径80mm、長さ355mmのアルミニウム支持体を用いた。
【0225】感光体4−1(実施例4−1用) 前記支持体上に下記の中間層塗布液を浸漬塗布により乾
燥後の膜厚が0.2μmになるように浸漬塗布で塗布して中
間層を形成した。
【0226】 〔中間層塗布液〕 ポリアミド(東レ社製) 27g メタノール 1800ml 次いで、上記中間層上に下記組成物をサンドミルにて20
時間分散して作製した電荷発生層塗布液を浸漬塗布によ
り乾燥後の膜厚が1.5μmになるように塗布して電荷発生
層を形成した。
【0227】 〔電荷発生層塗布液〕 CGM−1 30g ブチラール樹脂エレックスB(BX−L積水化学工業社製) 10g メチルエチルケトン 1800ml 次いで下記の電荷輸送層塗布液Aを浸漬塗布により乾燥
後の膜厚が20μmになるように塗布し、電荷輸送層の支
持体側構成層を形成した。
【0228】 〔電荷輸送層塗布液A〕 CTM−2 500g ポリカーボネート(Z300 三菱瓦斯化学社製) 560g からなる混合物を、1,2-ジクロロエタン2800mlに溶解し
たもの。
【0229】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Bをスラ
イド角50°の円形量規制型塗布機により、乾燥後の膜厚
が7μmになるように塗布して電荷輸送層の表面領域側
構成層を形成した。感光体No.を4−1とする。(実施
例4−1用) 〔電荷輸送層塗布液B〕 CTM−1 350g ポリカーボネート(例示化合物P4−9) 700g からなる混合物を、1,2-ジクロロエタン2800mlに溶解し
たもの。
【0230】感光体No.4−2〜4−10(実施例4−2
〜4−10用) 実施例4−1と同様な方法で表7の如くCGL、CTL
下層、CTL上層の感光体を作製した。各々感光体No.
を4−2〜4−10とする。
【0231】感光体No.4−11(比較例4−1用) 感光体4−1の支持体側のCTLを単層27μで用いた以
外感光体と同様にして作製した。感光体No.4−11とす
る。
【0232】感光体No.4−12(比較例4−2用) 感光体No.4−1の最外層側のCTLを単層27μで用い
た以外感光体No.4−1と同様にして作製した。感光体N
o.4−12とする。
【0233】感光体No.4−13(比較例4−3用) 感光体No.4−12のCTLを表7の如く変えた以外は、
感光体No.4−12と同様にして作製した。感光体No.4−
13とする。
【0234】感光体No.4−14(比較例4−4用) 感光体4−4の最外層側のCTLを表4の如く変えた以
外は感光体No.4−4と同様にして作製した。感光体No.
を4−14とする。
【0235】〈電子写真感光体の評価〉以上のようにし
て得た電子の写真感光体をコニカ(株)社製複写機Konica
U−BIX4045を用いて以下に述べる特性評価を行っ
た。その結果を表7に示した。
【0236】[電気的特性,繰り返し特性評価]上記複
写機を改造し表面電位計を備え付けて、帯電→露光→除
電のプロセスを、50,000回繰り返したときの1回目と5
0,000回目の黒紙電位,白紙電位及び残留電位(それぞ
れVb,Vw,Vr)を測定して評価した。
【0237】なお、ここでいう黒紙電位とは反射濃度1.
3の黒紙原稿を複写する際の感光体の表面電位をいう。
同様に白紙電位とは反射濃度0.0の白紙原稿を複写する
際の感光体の表面電位をいう。
【0238】評価はVbを−750Vに設定した時のVw
値が5万コピー後について、120V以下を○、121
〜199Vを△とし、200V以上を×とした。
【0239】[耐摩粍性評価]感光体の耐摩粍性を5万
枚コピーの実写試験の前後での感光体膜厚の変化量で評
価した。なお、感光体の膜厚はFischer社製EDDY 560Cで
測定した。
【0240】[膜ハガレ]5万コピー後の端部のハガレ
を目視判定した。
【0241】[クリーニングブレードめくれの有無]5
万コピー後の状態を機器から、感光体・クリーニング部
分を取り出して調べた。
【0242】
【表7】
【0243】表7よりCTLを2層とし、本発明のポリ
マーを用いることにより、電気的特性、減耗量、膜ハガ
レ、ブレードめくれ等が良好となる。
【0244】又、本発明のポリマーをCTL単層のCT
Lバインダーとして用いた場合、電気的特性的には劣化
する。これはCTL中のCTM量を増加することで良好
となるが、CGL界面との接着性がさらに悪化する。
【0245】実施例4−11 下記電荷輸送層塗布液を作製し、鏡面加工した直径80mm
長さ355mmのアルミニウム支持体上にスライド角度40の
円形量規制型塗布機により、乾燥後の膜厚が10μmにな
るように塗布した。
【0246】 CTM−1 500g 例示化合物P4−11 560g 1,2-ジクロロエタン 2800ml 実施例4−12〜4−15及び比較例4−5〜4−6 実施例4−11と同様な組成割合にし、例示化合物及びス
ライド角度を表8に示した如く変えた以外は実施例4−
11と同様にして作製した。なお例示化合物P4−12とZ
−300の混合の場合、総量は560gであり比率(重量比)
を表8記載の如くにした。
【0247】得られた塗布ドラムの表面を目視観察し
た。又、膜厚を測定し、中心部から±150mm以内につい
ての膜厚差Δhを算出した。結果を表8に示す。
【0248】
【表8】
【0249】
【発明の効果】本発明により、耐摩耗性、耐刷性に優れ
高耐久で、かつ繰り返し使用による電位安定性の低下、
残留電位の上昇及び光感度の低下が少ない電子写真感光
体を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の構成例を示す断面図
である。
【図2】本発明に用いられるチタニルフタロシアニンの
X線回折スペクトル図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 電荷発生層 3 電荷輸送層 4 電荷輸送層下側構成層 5 電荷輸送層上側構成層 6 中間層

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生物
    質を含む電荷発生層及び電荷輸送物質を含む電荷輸送層
    とをこの順に積層してなる電子写真感光体において、前
    記電荷輸送層が複数の構成層からなり、かつ前記複数の
    構成層のうち前記感光体の少なくとも最外層が下記一般
    式〔1−I〕で表される繰り返し構造単位を含有するポ
    リマーと下記一般式〔1−II〕又は〔1−III〕で表さ
    れる電荷輸送物質とを含有することを特徴とする電子写
    真感光体。 【化1】 〔式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR
    8は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子又は低級アルキ
    ル基を表し、wは2以上の整数を表し、Ra及びRbは、
    それぞれ水素原子、各々置換、未置換のアルキル基又は
    アリール基を表すか、或いはRa及びRbが結合して炭素
    環又は複素環を形成するに必要な原子群を表し、Rc
    びRdは、それぞれ各々置換、未置換のアルキル基又は
    アリール基を表す。pおよびqは(p/(p+q)=0.
    1〜0.9)なる関係を満足する数を表す。R9は炭素数2
    〜6のアルキレン基またはアルキリデン基、R10
    11、R12及びR13は炭素数1〜3のアルキル基、
    フェニル基または置換フェニル基、nは1〜200の整数
    を示す。〕 【化2】 〔一般式中、 R12、R13:各々置換、未置換のアルキル基、アリール
    基を表し、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、
    置換アミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基であ
    る。 Ar1、Ar2:置換、未置換のアリール基を表し、置換基と
    してはアルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基、水酸
    基、ハロゲン原子、アリール基である。 R14、R15:置換、未置換のアリール基、水素原子を表
    し、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、置換ア
    ミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基である。〕 【化3】 〔式中、R16及びR17は、水素原子、アルキル基、アル
    コキシ基またはハロゲン原子を表し、R18、R19、R20
    およびR21は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、
    ハロゲン原子または置換アミノ基を表し、mおよびnは
    それぞれ0、1または2を表す。〕
  2. 【請求項2】 導電性支持体上に電荷発生物質を含む電
    荷発生層と電荷輸送物質を含みかつ複数の構成層からな
    る電荷輸送層とをこの順に積層した感光層を有する感光
    体の製造方法において、前記複数の構成層のうち少なく
    とも最外層が下記一般式〔1−I〕で表される繰り返し
    構造単位のポリマーと下記一般式〔1−II〕又は〔1−
    III〕で表される電荷輸送物質とを含有し、当該構成層
    用塗布液をスライド部の傾斜角度が水平に対して40〜70
    °の範囲に設定した円形量規制型塗布機により形成され
    たことを特徴とする電子写真感光体の製造方法。 【化4】 〔式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR
    8は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子又は低級アルキ
    ル基を表し、wは2以上の整数を表し、Ra及びRbは、
    それぞれ水素原子、各々置換、未置換のアルキル基又は
    アリール基を表すか、或いはRa及びRbが結合して炭素
    環又は複素環を形成するに必要な原子群を表し、Rc
    びRdは、それぞれ各々置換、未置換のアルキル基又は
    アリール基を表す。pおよびqは(p/(p+q)=0.
    1〜0.9)なる関係を満足する数を表す。R9は炭素数2
    〜6のアルキレン基またはアルキリデン基、R10
    11、R12及びR13は炭素数1〜3のアルキル基、フェ
    ニル基または置換フェニル基、nは1〜200の整数を示
    す。〕 【化5】 〔一般式中、 R12、R13:各々置換、未置換のアルキル基、アリール
    基を表し、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、
    置換アミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基であ
    る。 Ar1、Ar2:置換、未置換のアリール基を表し、置換基と
    してはアルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基、水酸
    基、ハロゲン原子、アリール基である。 R14、R15:置換、未置換のアリール基、水素原子を表
    し、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、置換ア
    ミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基である。〕 【化6】 〔式中、R16及びR17は、水素原子、アルキル基、アル
    コキシ基またはハロゲン原子を表し、R18、R19、R20
    およびR21は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、
    ハロゲン原子または置換アミノ基を表し、mおよびnは
    それぞれ0、1または2を表す。〕
  3. 【請求項3】 前記一般式〔1−I〕が下記一般式〔1
    −I〕′であることを特徴とする請求項1記載の電子写
    真感光体。 【化7】 〔但し、式中の表示は請求項1に準ずる。〕
  4. 【請求項4】 前記一般式〔1−I〕が下記一般式〔1
    −I〕″であることを特徴とする請求項1記載の電子写
    真感光体。 【化8】 〔式中の表示は請求項1に準じ、Zは少なくとも2つ以
    上のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基から
    なる置換基を有するシクロアルキル環を表す。〕
  5. 【請求項5】 前記最外層に本発明に含まれないポリカ
    ーボネートポリマーがさらに含有されることを特徴とす
    る請求項1,2,3又は4記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生物
    質を含む電荷発生層及び電荷輸送物質を含む電荷輸送層
    とをこの順に積層してなる電子写真感光体において、前
    記電荷輸送層が複数の構成層からなり、かつ該複数の構
    成層のうち前記感光体の少なくとも最外層が下記一般式
    〔2−I〕で表される少なくとも2つの繰り返し構造単
    位を有するポリマーを含有することを特徴とする電子写
    真感光体。 【化9】 〔式中、Xは、アルキレン基を表し、R1、R2、R3
    各々置換、未置換のアルキル基又はアリール基を表し、
    4は炭素数が1〜15のペルフルオロアルキル基を表
    し、R5、R6、R7及びR8は各々水素原子、アルキル基
    又はハロゲン原子を表す。また、m,nは、10≦(n+
    m)≦500の関係を満足する0又は正の整数である。
    9、R10、R11、R12は各々水素原子、ハロゲン原
    子、各々置換、未置換のアルキル基又はアリール基を表
    す。wは2以上の整数を表し、Ra及びRbは、それぞれ
    水素原子、各々置換、未置換のアルキル基又はアリール
    基を表すか、或いはRa及びRbが一緒に結合して置換、
    未置換の炭素環又は複素環を形成するに必要な原子群を
    表し、Rc及びRdは、それぞれ各々置換、未置換のアル
    キル基又はアリール基を表す。pおよびqは(p/(p
    +q)=0.1〜1.0)の関係を満足する数を表す。〕
  7. 【請求項7】 導電性支持体上に電荷発生物質を含む電
    荷発生層と電荷輸送物質を含みかつ複数の構成層からな
    る電荷輸送層とをこの順に積層した感光層を有する感光
    体の製造方法において、前記複数の構成層のうち少なく
    とも最外層が下記一般式〔2−I〕で表される少なくと
    も2つの繰り返し構造単位のポリマーを含有し、当該構
    成層用塗布液をスライド部の傾斜角度が水平に対して40
    〜70°の範囲に設定した円形量規制型塗布機により形成
    されたことを特徴とする電子写真感光体の製造方法。 【化10】 〔式中Xは、アルキレン基を表し、R1、R2、R3は各
    々置換、未置換のアルキル基又はアリール基を表し、R
    4は炭素数が1〜15のペルフルオロアルキル基を表し、
    5、R6、R7及びR8は各々水素原子、アルキル基又は
    ハロゲン原子を表す。また、m,nは、10≦(n+m)
    ≦500の関係を満足する0又は正の整数である。R9、R
    10、R11、R12は各々水素原子、ハロゲン原子、各々置
    換、未置換のアルキル基又はアリール基を表す。wは2
    以上の整数を表し、Ra及びRbは、それぞれ水素原子、
    各々置換、未置換のアルキル基又はアリール基を表す
    か、或いはRa及びRbが一緒に結合して置換、未置換の
    炭素環又は複素環を形成するに必要な原子群を表し、R
    c及びRdは、それぞれ各々、置換、未置換のアルキル基
    又はアリール基を表す。pおよびqは(p/(p+q)
    =0.1〜1.0)の関係を満足する数を表す。〕
  8. 【請求項8】 前記最外層が下記一般式〔2−II〕で表
    される電荷輸送層物質を含むことを特徴とする請求項6
    記載の電子写真感光体。 【化11】 〔一般式中、 R12、R13:各々置換、未置換のアルキル基、又はアリ
    ール基を表し、置換基としてはアルキル基、アルコキシ
    基、置換アミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基
    である。 Ar1、Ar2:置換、未置換のアリール基を表し、置換基と
    してはアルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基、水酸
    基、ハロゲン原子、アリール基である。 R14、R15:置換、未置換のアリール基、水素原子を表
    し、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、置換ア
    ミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基である。〕
  9. 【請求項9】 前記一般式〔2−I〕が下記一般式〔2
    −I〕′であることを特徴とする請求項6記載の電子写
    真感光体。 【化12】 〔但し、式中の表示は請求項7に準ずる〕
  10. 【請求項10】 前記一般式〔2−I〕が下記一般式
    〔2−I〕″であることを特徴とする請求項6記載の電
    子写真感光体。 【化13】 〔式中の表示は請求項6に準じ、Zは少なくとも2つ以
    上のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基から
    なる置換基を有するシクロアルキル環を表す。〕
  11. 【請求項11】 前記最外層に本発明以外のポリカーボ
    ネートポリマーが含まれることを特徴とする請求項6,
    7,8,9又は10記載の電子写真感光体。
  12. 【請求項12】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生
    物質を含む電荷発生層及び電荷輸送物質を含む電荷輸送
    層とをこの順に積層してなる電子写真感光体において、
    前記電荷輸送層が複数の構成層からなり、かつ前記複数
    の構成層のうち前記感光体の少なくとも最外層が下記一
    般式〔3−I〕で表される繰り返し構造単位を含有する
    ポリマーを含有することを特徴とする電子写真感光体。 【化14】 〔式中、P1ないしP4は上記の一般式〔3−II〕で示さ
    れるポリシロキサン基、水素原子、アリル基、ハロゲン
    原子、炭素数1〜20のアルキル基、アリール基またはハ
    ロゲン化アルキル基を示し、P1ないしP4のうち少なく
    とも1つはポリシロキサン基であり、上記の一般式〔3
    −II〕におけるR3は炭素数2〜5のアルキレン基を示
    し、R4ないしR10は炭素数1〜20のアルキル基、アリ
    ール基、またはフルオロアルキル基を示し、nは1〜50
    0の整数を示す。但し、wは2以上の整数を表し、Ra
    びRbは、それぞれ水素原子、各々置換、未置換のアル
    キル基又はアリール基を表すか、或いはRa及びRbが一
    緒に結合して置換、未置換の炭素環又は複素環を形成す
    るに必要な原子群を表し、Rc及びRdは、各々置換、未
    置換のアルキル基又はアリール基を表す。〕
  13. 【請求項13】 導電性支持体上に電荷発生物質を含む
    電荷発生層と電荷輸送物質を含みかつ複数の構成層から
    なる電荷輸送層とをこの順に積層した感光層を有する感
    光体の製造方法において、前記複数の構成層のうち少な
    くとも最外層が下記一般式〔3−I〕で表される繰り返
    し構造単位のポリマーを含有し、当該構成層用塗布液を
    スライド部の傾斜角度が水平に対して40〜70°の範囲に
    設定した円形量規制型塗布機により形成されたことを特
    徴とする電子写真感光体の製造方法。 【化15】 〔式中、P1ないしP4は上記の一般式〔3−II〕で示さ
    れるポリシロキサン基、水素原子、アリル基、ハロゲン
    原子、炭素数1〜20のアルキル基、アリール基またはハ
    ロゲン化アルキル基を示し、P1ないしP4のうち少なく
    とも1つは該ポリシロキサン基であり、上記の一般式
    〔3−II〕におけるR3は炭素数2〜5のアルキレン基
    を示し、R4ないしR10は炭素数1〜20のアルキル基、
    アリール基、またはフルオロアルキル基を示しnは1〜
    500の整数を示す。但し、wは2以上の整数を表し、Ra
    及びRbは、それぞれ水素原子、各々置換、未置換のア
    ルキル基又はアリール基を表すか、或いはRa及びRb
    一緒に結合して置換、未置換の炭素環又は複素環を形成
    するに必要な原子群を表し、Rc及びRdは、各々置換、
    未置換のアルキル基又はアリール基を表す。〕
  14. 【請求項14】 前記一般式〔3−I〕が下記一般式
    〔3−I〕′で表されることを特徴とする請求項12記載
    の電子写真感光体。 【化16】
  15. 【請求項15】 前記一般式〔3−I〕が下記一般式
    〔3−I〕″で表されることを特徴とする請求項12記載
    の電子写真感光体。 【化17】 〔但し、式中の表示は請求項14に準じ、Zは少なくとも
    2つ以上のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール
    基からなる置換基を有するシクロアルキル環を表す。〕
  16. 【請求項16】 前記最外層が下記一般式〔3−III〕
    で表される電荷輸送物質を含むことを特徴とする請求項
    12,13,14又は15記載の電子写真感光体。 【化18】 〔一般式中、 R12、R13:各々置換、未置換のアルキル基、又はアリ
    ール基を表し、置換基としてはアルキル基、アルコキシ
    基、置換アミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基
    である。 Ar1、Ar2:各々置換、未置換のアリール基を表し、置換
    基としてはアルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基、
    水酸基、ハロゲン原子、アリール基である。 R14、R15:置換、未置換のアリール基、水素原子を表
    し、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、置換ア
    ミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基である。〕
  17. 【請求項17】 前記最外層に本発明以外のポリカーボ
    ネートポリマーが含まれることを特徴とする請求項12,
    13,14,15又は16記載の電子写真感光体。
  18. 【請求項18】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生
    物質を含む電荷発生層及び電荷輸送物質を含む電荷輸送
    層とをこの順に積層してなる電子写真感光体において、
    前記電荷輸送層が複数の構成層からなり、かつ前記複数
    の構成層のうち前記感光体の最外層となる層が、下記一
    般式〔4−I〕で表される繰り返し構造単位を有するポ
    リマーを含有することを特徴とする電子写真感光体。 【化19】 〔式中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ水素原子、
    ハロゲン原子、炭素原子数1〜3のアルキル基、又はア
    リール基を表し、R5及びR6は、それぞれ水素原子、炭
    素原子数1〜4のアルキル基又はアリール基を表す。〕
  19. 【請求項19】 導電性支持体上に電荷発生物質を含む
    電荷発生層と電荷輸送物質を含みかつ複数の構成層から
    なる電荷輸送層とをこの順に積層した感光層を有する感
    光体の製造方法において、前記複数の構成層のうち少な
    くとも最外層が下記一般式〔4−I〕で表される繰り返
    し構造単位のポリマーを含有し、当該構成用塗布液をス
    ライド部の傾斜角度が水平に対して40〜70°の範囲に設
    定した円形量規制型塗布機により形成されたことを特徴
    とする電子写真感光体の製造方法。 【化20】 〔式中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ水素原子、
    ハロゲン原子、炭素原子数1〜3のアルキル基、又はア
    リール基を表し、R5及びR6は、それぞれ水素原子、炭
    素原子数1〜4のアルキル基又はアリール基を表す。〕
  20. 【請求項20】 前記最外層が下記一般式〔4−II〕で
    表される電荷輸送物質を含むことを特徴とする請求項18
    記載の電子写真感光体。 【化21】 〔一般式中、 R12、R13:置換、未置換のアルキル基、アリール基を
    表し、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、置換
    アミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基である。 Ar1、Ar2:置換、未置換のアリール基を表し、置換基と
    してはアルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基、水酸
    基、ハロゲン原子、アリール基である。 R14、R15:置換、未置換のアリール基、水素原子を表
    し、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、置換ア
    ミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基である。〕
  21. 【請求項21】 前記最外層に含まれる電荷輸送物質が
    支持体側の構成層に含まれる電荷輸送物質よりも低濃度
    であることを特徴とする請求項18又は20記載の電子写真
    感光体。
  22. 【請求項22】 前記複数の構成層が2層より成ること
    を特徴とする請求項18,20又は21記載の電子写真感光
    体。
  23. 【請求項23】 前記最外層に本発明以外のポリカーボ
    ネートポリマーが含まれることを特徴とする請求項18,
    19,20,21又は22記載の電子写真感光体。
  24. 【請求項24】 前記最外層に含有されるポリマーが一
    般式〔4−I〕を含む少なくともポリカーボネート共重
    合体であることを特徴とする請求項18,19,20,21,22
    又は23記載の電子写真感光体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004252066A (ja) * 2003-02-19 2004-09-09 Minolta Co Ltd 有機感光体
WO2006003897A1 (ja) * 2004-06-30 2006-01-12 Yamanashi Electronics Co., Ltd. 電子写真感光体
JP2009151329A (ja) * 2009-03-04 2009-07-09 Konica Minolta Business Technologies Inc 有機感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

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