JP3050820B2 - ビテルタノール及びその類縁化合物のハプテン化合物、抗体及び測定方法 - Google Patents

ビテルタノール及びその類縁化合物のハプテン化合物、抗体及び測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1−(ビフェニル
−4−イルオキシ)−3,3−ジメチル−1−(1−H
−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オ
ール(以下、本明細書中「ビテルタノール」と言う)及
びその類縁化合物(以下、「ビテルタノール類縁化合
物」と言う)のハプテン化合物、抗原、抗体及びそのフ
ラグメントに関する。
【0002】本発明は、さらに前記抗原、抗体及びその
フラグメントを用いた免疫学的測定方法に関する。
【0003】
【従来の技術】ビテルタノール類縁化合物は、以下の式
(5)または(6):
【化11】
【化12】 [式(5)または(6)中Lは、ハロゲン原子であり
(本明細書中、ハロゲン原子はF、Cl、BrまたはI
を意味する);Aは、以下の式:
【化13】 からなる群より選択された基であり;そしてmは1−4
の整数である]で表される構造を有する、一連の化合物
である。これらの化合物はトリアゾール系のエルゴステ
ロール生合成阻害剤(以下、「EBI剤」と言う)に属
する。
【0004】エルゴステロールは、藻菌類を除く多くの
糸状菌が体内で合成するステロール類の内の一つで、生
体膜のリン脂質の二重層の間に存在し、細胞膜の強度
や、透過性、各種の膜酵素の機能に重要な影響を与えて
いる。エルゴステロールは、生体内では、酢酸からメバ
ロン酸、スクワレンなどを経て合成されるが、この経路
のいずれかの反応を特異的に阻害する一連の化合物群を
EBI剤と総称する。EBI剤は、幅広い抗菌スペクト
ルと浸透性、治療性など優れた特性を有する。子のう菌
類、担子菌類、不完全菌類などに有効で、中でも各種作
物のうどんこ病に卓効を有することが特徴である。従来
の薬剤と比較すると低薬量で効力を発揮し、植物体内へ
速やかに浸透するため耐雨性もある。また、ミツバチな
ど訪花昆虫に対する毒性が低いので、果樹などの開花期
の散布が可能である。EBI剤は化学構造から、トリア
ゾール系、イミダゾール系、ピリミジン系等に分けられ
る。本発明の化合物は、これらのうちトリアゾール系の
EBI剤に属する(農薬ハンドブック 第224頁−第
230頁 1994年版 日本植物防疫協会)。
【0005】本発明の代表的な化合物であるビテルタノ
ールは、以下の式(7):
【化14】 で表される。ビテルタノールは、果実・野菜などに用い
られ、りんごの黒星病に優れた効果を有する。同じくト
リアゾール系EBI剤に属するトリアジメホンと類似し
た化合物であるが、脂溶性が高い分浸透移行性が低くな
っており、移行性がほとんど見られない。予防効果及び
治療効果を有し、残効性もある。土壌中で速やかに分解
する(農薬ハンドブック 同上、「最新農薬の残留分析
法」 農薬残留分析法研究班編集 中央法規出版)。
【0006】また、1−(4−クロロフェノオキシ)−
3,3−ジメチル−1−(1−H−1,2,4−トリアゾ
ール−1−イル)ブタン−2−オール(以下、「トリア
ジメノール」と言う)、1−(2,4−ジクロロフェニ
ル)−4,4−ジメチル−2−(1−H−1,2,4−ト
リアゾール−1−イル)ペンタン−3−オール(以下、
「ジクロブトラゾル」と言う)、1−(2,4−ジクロ
ロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1−H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)−1−ペンテン−3
−オール(以下、「ジニコナゾール」と言う)等も本発
明のビテルタノール類縁化合物に含まれる。
【0007】近年、土壌、水、大気等の環境中での残留
農薬や、最近特に増加してきた輸入農産物のポストハー
ベスト農薬等の残留に大きな社会的関心が寄せられてい
る。例えば、前出のビテルタノールについては、食品衛
生法に基づき残留基準値が大麦・トウモロコシ・そばで
0.05ppm、小麦・ライ麦・その他の穀類及び落花
生で0.1ppm、その他の豆類で0.2ppm、バナナ
で0.5ppm、その他の果実・野菜で0.3−3.0p
pmと定められている(残留農薬基準便覧 厚生省生活
衛生局食品化学課監修 第175頁−第177頁 社団
法人 日本食品衛生協会)。環境や食品に関する安全確
保のためには、これらに含有される、ビテルタノールを
始めとするビテルタノール類縁化合物の量を迅速、かつ
正確に測定することが必要である。
【0008】従来、ビテルタノール類縁化合物は、果
実、野菜、穀類等の試料から抽出し、精製した後、ガス
クロマトグラフィー(GC)により分析されてきた。例
えば、ビテルタノールの場合、試料をアセトンで抽出し
て、酢酸エチルに転溶した後、カラムクロマトグラフィ
ーで溶出し、さらにGCで分析する方法が採用されてい
る。これらの方法は、試料の調製が煩雑で多大の手間と
時間を必要とし、分析に熟練を有すること、並びに、測
定装置や設備等に高額の費用を必要とする等の問題点が
ある。ビテルタノール類縁化合物の測定は、特に輸入農
産物等の残留農薬の分析においては、短時間で膨大な数
の試料の分析結果を出す必要があり、精度面だけでな
く、簡便性、迅速性及び経済性をも具備した新規測定方
法が要求されてきている。
【0009】免疫学的測定方法は、抗体が抗原を特異的
に認識する、抗原抗体反応に基づいて抗原の検出を行う
方法であり、その優れた精度、簡便性、迅速性、経済性
から近年注目を集めてきている。免疫学的測定方法にお
いては検出方法として非常に多種の標識、例えば、酵
素、放射性トレーサー、化学発光あるいは蛍光物質、金
属原子、ゾル、ラテックス及びバクテリオファージが適
用されてきた。
【0010】免疫学的測定方法の中でも、酵素を使用す
る酵素免疫測定法(EIA)は特に優れたものとして広
く使用されるに至っている。酵素免疫測定法についての
優れた論評が、Tijssen P,“Practice and theory of e
nzyme immunoassays" in Laboratory techniques in bi
ochemistry and molecular biology, Elsevier Amsterd
am New York, Oxford ISBN 0-7204-4200-1 (1990) に記
載されている。
【0011】一般に、分子量が大きな分子については、
それ以上修飾することなく動物に接種することにより、
適当な免疫反応を惹起し、抗原を認識する抗体を産生さ
せることができる。しかし、ビテルタノール類縁化合物
のような低分子化合物は通常動物に接種したとき免疫応
答を引き出すことができない。これらの分子は免疫原性
を有する高分子化合物に結合させることによって初めて
一団のエピトープとして行動し、T細胞受容体の存在下
で免疫応答を起こし、その結果、一群のBリンパ球によ
り抗体が産生される。このように高分子化合物と結合さ
せて初めて免疫原性を生じる分子を総称して「ハプテ
ン」と言う。
【0012】しかし、低分子化合物を高分子化合物と結
合させたものを抗原としても、得られた抗体は望む分子
を認識しないか、あるいはごく低い親和性しかもたない
場合がしばしばある。そのため、一般に低分子化合物そ
のものではなく、結合に利用できる官能基と共にスペー
サーアーム(結合手)を導入したものをハプテンとして
使用する必要がある。しかしその場合に、結合手/官能
基の配置、結合手の大きさ等の全ての問題を考慮して導
入が適切に行われたものを使用しないと、好ましい抗体
は得られない。適切な導入は個々の分子に応じて工夫し
なけらばならない。
【0013】ビテルタノール類縁化合物についてはその
必要性が非常に高かったにもかかわらず、適切な抗体は
もとより、抗体を作製するためのハプテンも本発明前に
は得られていなかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ビテルタノ
ール類縁化合物に特異的に反応する新規な抗体を作製す
るための抗原を構成するハプテン化合物となる、当該化
合物の誘導体を提供することを目的とする。
【0015】本発明は、また、ビテルタノール類縁化合
物誘導体と高分子化合物との結合体を提供することを目
的とする。当該結合体はビテルタノール類縁化合物に特
異的に反応する抗体を作製するための抗原となる。
【0016】本発明は、さらに、ビテルタノール類縁化
合物に反応する新規な抗体もしくはそのフラグメント、
及びその作製方法を提供することを目的とする。尚、本
明細書において抗体の「フラグメント」とは、抗原と結
合可能な抗体の一部分、例えばFab断片等を意味する。
【0017】本発明はその一態様において、前記化合物
に反応性を有するモノクローナル抗体を提供する。
【0018】本発明は、さらにまた、前記抗体及びその
フラグメントを産生するハイブリドーマを提供すること
を目的とする。
【0019】本発明は、さらに、前記抗体を使用するこ
とを含む、ビテルタノール類縁化合物の免疫学的測定方
法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、ビテルタノール類縁化合物にスペーサー
アーム及び高分子との結合に利用できる官能基を導入し
た、ビテルタノール類縁化合物の誘導体をハプテンとし
て使用することにより、前記化合物に特異的な抗体を得
ることに成功し、本発明の完成に至った。
【0021】本発明の対象となるビテルタノール類縁化
合物は、以下の式(5)または(6):
【化15】
【化16】 [式(5)または(6)中Lは、ハロゲン原子であり;
Aは、以下の式:
【化17】 からなる群より選択された基であり;そしてmは1−4
の整数である]で表される一連の化合物である。
【0022】抗体作製のためのハプテンとして使用され
る誘導体は、前記ビテルタノール類縁化合物の
【化18】 の部分を
【化19】 [式中、Rはカルボキシル基、ホルミル基、ヒドロキシ
ル基、アミノ基又はメルカプト基であり;nは1−10
の整数であり、好ましくは3−5の整数であり;そして
Xは、以下の式:
【化20】 からなる群より選択された基であるか、あるいは直接結
合である]に変化させたものである。即ち、本発明のビ
テルタノール類縁化合物誘導体は、以下の式(1)また
は(2)
【化21】
【化22】 [式(1)または(2)中、R、X、L、A、n及びm
は先に定義した通りである]で表される構造を有する化
合物である。
【0023】あるいは、式(5)または(6)の化合物
【化23】 の部分を
【化24】 [式中、Rはカルボキシル基、ホルミル基、ヒドロキシ
ル基、アミノ基又はメルカプト基であり;そしてnは1
−10の整数であり、好ましくは3−5の整数である]
に変化させてもよい。即ち、本発明の誘導体は式(3)
または(4)
【化25】
【化26】 [式(3)または(4)中、R、L、A、n及びmは先
に定義した通りである]で表される構造を有する化合物
も含む。
【0024】本発明において、化合物の立体異性体は特
に特に限定されず全ての立体異性体を含む。
【0025】限定するわけではないが、本発明の対象と
なる好ましい化合物は、式(1)−(4)中、Rがカル
ボキシル基であり、Xが−O−であり、そしてAは以下
の式:
【化27】 で示されるものである。特に好ましくはビテルタノー
ル、トリアジメノール、ジクロブトラゾル、またはジニ
コナゾールの誘導体である。最も好ましい化合物はビテ
ルタノールの誘導体である。
【0026】本発明のビテルタノール類縁化合物にスペ
ーサーアーム及び結合に利用できる官能基を結合させた
誘導体をハプテンとして適当な高分子化合物と結合させ
たものを抗原として用いることによって、ビテルタノー
ル類縁化合物に特異的な抗体を得ることができる。
【0027】本発明は、前記ハプテン化合物、ハプテン
化合物と高分子化合物との結合体、ビテルタノール類縁
化合物に反応する抗体及びその作製方法、ならびに該ハ
プテン化合物または該抗体を用いるビテルタノール類縁
化合物の免疫学的測定方法に関する。
【0028】ビテルタノール類縁化合物の誘導体の作製 式(1)ないし(4)で表されるビテルタノール類縁化
合物誘導体は、公知の方法に従って作製することができ
る。例えば以下に記載するI−IVのような方法がある。
【0029】I Aが
【化28】 である式(2)の化合物は、例えば以下のように作製す
ることができる。
【0030】I−1 Xが−O−、−S−、−NH−または−NHCO−の場
I−1−1 Rが−COOH、−OH、−NH2または−SHの場合 以下の式(Z1)
【化29】 [式中、X’は−O−、−S−、−NH−または−NH
CO−を表し、L及びmは式(1)−(4)で定義した
通りである]で表される化合物を、メタノール、エタノ
ール、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、ジメチ
ルホルムアミド等の溶媒中、炭酸ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の塩基
の存在下、以下の式(Z2):
【化30】 [式中、Lはハロゲン原子である]の化合物と反応させ
ることにより、式(Z3):
【化31】 [式中、X'、L及びmは先に定義した通りである]で
表される化合物を合成する。反応は、0℃−溶媒の沸点
の温度、好ましくは15℃−120℃で、5分−20時
間、好ましくは1−5時間行う。
【0031】式(Z3)の化合物を精製後、トルエン、
ベンゼン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、
四塩化炭素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニ
トリル、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド等の不活性溶媒中、炭酸水素ナトリウム、
炭酸水素カリウム等の無機塩基、トリエチルアミン、ピ
リジン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基の存
在下に、式(Z4):
【化32】 [式中、Pはアルキル基、アルコキシ基またはベンジル
オキシ基であり、Lは先に定義した通りである]で表さ
れる化合物と反応させ、式(Z5):
【化33】 [式中、P、X'、L及びmは先に定義した通りであ
る]で表される化合物を合成する。反応は、0℃から溶
媒の沸点の温度、好ましくは室温から100℃で、5分
−10時間、好ましくは1−5時間行う。
【0032】尚、式(Z5)の化合物は、式(Z1)の
化合物を式(Z4)の化合物と反応させ、以下の式:
【化34】 [式中、P、X'、L及びmは先に定義した通りであ
る]で表される化合物を得て、さらに式(Z2)の化合
物と反応させることによっても合成することができる。
【0033】式(Z5)の化合物を精製後、四塩化炭
素、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、
クロロホルム、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、アセ
トニトリル、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド等の不活性溶媒中、塩化スルフリル、
臭素等のハロゲン化剤を加えて反応させる。反応は、0
℃から溶媒の沸点の温度、好ましくは室温から100℃
で、5分−20時間、好ましくは1−5時間行う。次
に、このハロゲン化合物に、特公昭55−50947号
に記載された方法に準じて、1H−1,2,4−トリアゾ
ール、及び炭酸カリウム、炭酸カルシウムなどの塩基を
加えて反応させ、式(Z6):
【化35】 [式中、P、X'、L及びmは先に定義した通りであ
る]で表される化合物を合成する。反応は、0℃から溶
媒の沸点の温度、好ましくは室温から100℃で、5分
−10時間、好ましくは1−5時間行う。
【0034】式(Z6)の化合物を精製後、アルカリ加
水分解などで加水分解することにより式(Z7):
【化36】 [式中、X'、L及びmは先に定義した通りである]で
表される化合物を合成する。なお、式(Z6)の化合物
を合成する際、式(Z7)の化合物が同時に生成する場
合がある。
【0035】式(Z7)の化合物を、メタノール、エタ
ノール、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロ
ホルム、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、ジメ
チルホルムアミド等の溶媒中、炭酸ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の塩
基の存在下、以下の式:
【化37】 [式中、P'は、Rの保護基であり;R'は、−OC(O)
−、−O−、−NH−または−S−であり;nは、1−
10の整数であり;そしてLは先に定義した通りであ
る]で表される化合物と反応させ、式(Z8)
【化38】 [式中、P'、R'、X'、L、n及びmは先に定義した
通りである]で表される化合物を合成する。反応は、0
℃から溶媒の沸点の温度、好ましくは室温から100℃
で、5分−10時間、好ましくは1−5時間行う。
【0036】P'で示される保護基は公知のものでよ
く、具体例として、R'が−OC(O)−の場合には、例
えば、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ベン
ジル基、p−メトキシベンジル基、トリクロロエチル
基、トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシ
リル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、トリエ
チルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリメチル
シリルエトキシメチル基等を挙げることができる。ま
た、R'が、−O−、−NH−または−S−の場合に
は、例えば、以下の式:
【化39】 [式中、Pは先に定義した通りである]を挙げることが
できる。
【0037】式(Z8)の化合物を精製後、例えばメタ
ノール、エタノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、
ジクロロメタン、クロロホルム、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、酢酸
エチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、酢酸及び水等の溶媒中、水素化ホウ素ナトリウム、
水素化リチウムアルミニウム等の還元剤を用いて、式
(Z9):
【化40】 [式中、P'、R'、X'、L、n及びmは先に定義した
通りである]で表される化合物を合成する。反応は−8
0℃から溶媒の沸点の温度、好ましくは室温から50℃
で、5分から10時間、好ましくは1−5時間行う。
【0038】最後に、式(Z9)の化合物からP'で表
される保護基を除去することにより、式(1)の化合物
を製造できる。保護基の除去は、酸加水分解、アルカリ
加水分解等の公知の方法で行うことができる。
【0039】例えば、アルカリ加水分解の場合は、式
(Z9)の化合物を、好ましくはメタノール、エタノー
ル、テトラヒドロフラン、エチレングリコール等の有機
溶媒、又はこれらの有機溶媒と水との混合溶媒に水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムまたは炭
酸カリウム等を加えて、0℃から溶媒の沸点の温度、好
ましくは室温から100℃で、1−2時間撹拌反応させ
ることにより式(Z10):
【化41】 [式中、R”は−COOH、−OH、−NH2または−
SHであり;そして、X'、L、n及びmは先に定義し
た通りである]で表される化合物を合成することができ
る。
【0040】また、該保護基がtert−ブチル基であ
る場合は、式(Z9)の化合物を含む有機溶媒に酸触媒
を加えて、好ましくは撹拌下で反応させることにより行
われる。有機溶媒としては、例えば、ベンゼン等の芳香
族炭化水素類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタ
ン等のハロゲン化炭化水素類、又はこれらの混合溶媒等
を使用できる。酸触媒としては公知のもの、例えばトリ
フルオロ酢酸等のカルボン酸、p−トルエンスルホン酸
等のスルホン酸、塩酸、硝酸等の鉱酸などが使用できる
が、その中でもトリフルオロ酢酸が好ましい。反応温度
は、通常0℃−100℃程度、好ましくは室温がよく、
反応時間は通常0.5−3時間程度とすればよい。
【0041】更に、ベンジル基の除去は水素による接触
還元反応によっても行うことができる。
【0042】また、トリメチルシリル基、tert−ブチル
ジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、
トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリ
メチルシリルエトキシメチル基は、フッ化水素、テトラ
ブチルアンモニウムフルオリド、ピリジニウムフルオリ
ド等のフッ素イオンを発生させる試薬により特異的に除
去することもできる。
【0043】I−1−2 Rが−CHOの場合 式(Z8)の化合物から式(Z9)の化合物を合成する
場合と同様の反応操作を用い、式(Z6)の化合物を還
元することにより、以下の式(Z11):
【化42】 [式中、P、X'、L及びmは先に定義した通りであ
る]で表される化合物を合成する。
【0044】この式(Z11)の化合物をアルカリ加水
分解などで加水分解することにより式(Z12):
【化43】 [式中、X'、L及びmは先に定義した通りである]で
表される化合物を合成する。
【0045】式(Z12)の化合物に、以下の式:
【化44】 [式中、L及びnは先に定義した通りである]で表され
る化合物を、式(Z7)の化合物から式(Z8)の化合
物を合成する場合と同様の操作で反応させることによ
り、式(Z13):
【化45】 [式中、X'、L、m及びnは先に定義した通りであ
る]で表される化合物を合成することができる。
【0046】I−2 Xが−COO−または−CONH−の場合 I−2−1 Rが−COOH、−OH、−NH2または−SHの場合 式(Z7)の化合物の中で、X'が−O−、−NH−の
化合物に、以下の式:
【化46】 [式中、P'、R'、L及びnは、先に定義した通りであ
る]で表される化合物を式(Z5)の化合物を合成する
場合と同様の反応条件で反応させることにより式(Z1
4):
【化47】 [式中、X”は−COO−または−CONH−であり;
そして、P'、R'、m及びnは、先に定義した通りであ
る]で表される化合物を合成することができる。
【0047】次に式(Z14)の化合物を、式(Z9)
を合成する場合と同様の反応条件で還元し、さらに式
(Z10)を得る場合と同様の反応条件で保護基のP'
を除去することにより、式(Z15):
【化48】 [式中、R”、X”、L、m及びnは先に定義した通り
である]で表される化合物を合成することができる。
【0048】I−2−2 Rが−CHOの場合 式(Z12)の化合物の中で、X'が−O−、−NH−
の化合物と、以下の式:
【化49】 [式中、L及びnは先に定義した通りである]で表され
る化合物から、式(Z3)の化合物から式(Z5)の化
合物を合成する場合と同様の反応操作で、式(Z1
6):
【化50】 [式中、X”、L、m及びnは先に定義した通りであ
る]で表される化合物を合成することができる。
【0049】II Aが
【化51】 である式(2)の化合物は、例えば以下のように作製す
ることができる。
【0050】II−1 Xが−O−、−S−、−NH−または−NHCO−の場
II−1−1 Rが−COOH、−OH、−NH2または−SHの場合 以下の式(X17):
【化52】 [式中、X'、L及びmは先に定義した通りである]で
表される化合物を、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジ
クロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、
メチルエチルケトン、アセトニトリル、酢酸エチル、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の不活性
溶媒中、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の無
機塩基、トリエチルアミン、ピリジン、ジイソプロピル
エチルアミン等の有機塩基の存在下に、以下の式(Z
4):
【化53】 [式中、P及びLは先に定義した通りである]で表され
る化合物と反応させ、式(Z18):
【化54】 [式中、P、X',L及びmは先に定義した通りであ
る]で表される化合物を合成する。反応は0℃から溶媒
の沸点の温度、好ましくは室温から100℃で、5分か
ら10時間、好ましくは1−5時間行う。
【0051】式(Z18)の化合物を精製後、四塩化炭
素、ベンゼン、シクロヘキサン等の不活性溶媒中、過酸
化ベンゾイル、アゾビスブチロニトリル等のラジカル開
始剤の存在下、塩化スルフリル、臭素、N−ブロモこは
く酸イミド等のハロゲン化剤を反応させ、式(Z1
9):
【化55】 [式中、L'はハロゲン原子であり;そして、P、X',
L及びmは先に定義した通りである]で表される化合物
を合成する。反応は0℃から溶媒の沸点の温度、好まし
くは室温から100℃で、5分から20時間、好ましく
は1−5時間行う。
【0052】式(Z19)の化合物を精製後、特開昭5
3−28170号公報に記載されたα−1H−1,2,4
−トリアゾール−1−イル−ピナコロンと同公報に記載
された合成方法と同様の操作で反応させ、式(Z2
0):
【化56】 [式中、P、X',L及びmは先に定義した通りであ
る]で表される化合物を合成する。反応は0℃から溶媒
の沸点の温度、好ましくは室温から100℃で、5分か
ら10時間、好ましくは1−5時間行う。
【0053】式(Z20)の化合物を精製後、アルカリ
加水分解などで加水分解することにより、式(Z2
1):
【化57】 [式中、X'、L及びmは先に定義した通りである]で
表される化合物を合成する。
【0054】式(Z21)の化合物を精製後、式(Z
7)から式(Z10)の合成法と同様の操作で式(Z2
2):
【化58】 [式中、R”は−COOH、−OH、−NH2または−
SHであり;そして、X'、n及びmは先に定義した通
りである]で表される化合物を合成することができる。
【0055】II−1−2 Rが−CHOの場合 式(Z8)の化合物から式(Z9)を合成する場合と同
様の反応操作で、式(Z20)の化合物を還元すること
により、以下の式(Z23):
【化59】 [式中、P、X'、L及びmは先に定義した通りであ
る]で表される化合物を合成する。
【0056】この式(Z23)の化合物を、アルカリ加
水分解などで加水分解することにより、以下の式(Z2
4):
【化60】 [式中、X'、L及びmは先に定義した通りである]で
表される化合物を合成する。
【0057】この式(Z24)の化合物に以下の式:
【化61】 [式中、L及びnは先に定義した通りである]で表され
る化合物を、式(Z7)の化合物から式(Z8)の化合
物を合成する場合と同様の操作で反応させることによ
り、式(Z25):
【化62】 [式中、X'、L、m及びnは先に定義した通りであ
る]で表される化合物を合成することができる。
【0058】II−2 Xが−COO−または−CONH−の場合 II−2−1 Rが−COOH、−OH、−NH2または−SHの場合 式(Z21)の化合物の中で、X'が−O−または−N
H−の化合物に以下の式:
【化63】 [式中、P'、R'、L及びnは先に定義した通りであ
る]で表される化合物を、式(Z3)の化合物から式
(Z5)の化合物を合成する場合と同様の反応条件で反
応させることにより式(Z26):
【化64】 [式中、X”は−COO−または−CONH−であり、
そして、P'、R'、L、m及びnは先に定義した通りで
ある]で表される化合物を合成することができる。
【0059】式(Z26)の化合物を精製後、式(Z
8)の化合物から式(Z10)の化合物の合成と同様の
操作で、式(Z27):
【化65】 [式中、R”、X”、L、m及びnは先に定義した通り
である]で表される化合物を合成することができる。
【0060】II−2−2 Rが−CHOの場合 式(Z24)の化合物の中で、X'が−O−または−N
H−の化合物に、以下の式:
【化66】 [式中、L及びnは先に定義した通りである]で表され
る化合物を、式(Z3)の化合物から式(Z5)の化合
物を合成する場合と同様の反応操作で反応させることに
より、式(Z28):
【化67】 [式中、X”、L、m及びnは先に定義した通りであ
る]で表される化合物を合成することができる。
【0061】III Aが
【化68】 である式(2)の化合物は、例えば以下のように作製す
ることができる。
【0062】III−1 Xが−O−、−S−、−NH−または−NHCO−の場
III−1−1 Rが−COOH、−OH、−NH2または−SHの場合 以下の式(Z29):
【化69】 [式中、X'及びLは先に定義した通りである]で表さ
れる化合物を、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロ
ロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、メチ
ルエチルケトン、アセトニトリル、酢酸エチル、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の不活性溶媒
中、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の無機塩
基、トリエチルアミン、ピリジン、ジイソプロピルエチ
ルアミン等の有機塩基の存在下に、以下の式(Z4):
【化70】 [式中、P及びLは先に定義した通りである]で表され
る化合物と反応させ、式(Z30):
【化71】 [式中、P、X',L及びmは先に定義した通りであ
る]で表される化合物を合成する。
【0063】次に式(Z30)の化合物を精製後、特開
昭53−28170号公報に記載されたα−1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル−ピナコロンと特開昭
53−130661号公報に記載された合成方法と同様
の操作で反応させ、式(Z31):
【化72】 [式中、P、X',L及びmは先に定義した通りであ
る]で表される化合物を合成する。
【0064】式(Z31)の化合物を精製後、アルカリ
加水分解などで加水分解することにより、式(Z3
2):
【化73】 [式中、X'、L及びmは先に定義した通りである]で
表される化合物を合成する。
【0065】式(Z32)の化合物を、以下の式:
【化74】 [式中、P'、R'、L及びnは先に定義した通りであ
る]で表される化合物と、式(Z7)から式(Z8)を
合成する場合と同様の操作で反応させ、式(Z33):
【化75】 [式中、P'、R'、X'、L、m及びnは先に定義した
通りである]で表される化合物を合成する。
【0066】式(Z33)の化合物を、例えば、特開昭
55−124771号に記載された方法で還元し、式
(Z34):
【化76】 [式中、P'、R'、L、X'、m及びnは先に定義した
通りである]で表される化合物を合成する。
【0067】この式(Z34)の化合物から、式(Z
9)から式(Z10)の合成法と同様の操作で保護基の
P'を除去し、式(Z35):
【化77】 [式中、R”は、−COOH、−OH、−NH2または
−SHであり;そして、L、X'、m及びnは先に定義
した通りである]で表される化合物を合成することがで
きる。
【0068】III−1−2 Rが−CHOの場合 式(Z31)の化合物を、例えば特開昭55−1247
71号に記載された方法で還元し、以下の式(Z3
6):
【化78】 [式中、P、X'、L及びmは先に定義した通りであ
る]で表される化合物を合成する。
【0069】この式(Z36)の化合物を、アルカリ加
水分解などで加水分解することにより、以下の式(Z3
7):
【化79】 [式中、X'、L及びmは先に定義した通りである]で
表される化合物を合成する。
【0070】この式(Z37)の化合物に以下の式:
【化80】 [式中、L及びnは先に定義した通りである]で表され
る化合物を、式(Z7)の化合物から式(Z8)の化合
物を合成する場合と同様の操作で反応させることによ
り、式(Z38):
【化81】 [式中、X'、L、m及びnは先に定義した通りであ
る]で表される化合物を合成することができる。
【0071】III−2 Xが−COO−または−CONH−の場合 III−2−1 Rが−COOH、−OH、−NH2または−SHの場合 式(Z32)の化合物の中で、X'が−O−または−N
H−の化合物に以下の式:
【化82】 [式中、P'、R'、L及びnは先に定義した通りであ
る]で表される化合物を、式(Z5)の化合物を合成す
る場合と同様の反応条件で反応させることにより式(Z
39):
【化83】 [式中、X”は−COO−または−CONH−であり、
そして、P'、R'、L、m及びnは先に定義した通りで
ある]で表される化合物を合成することができる。
【0072】式(Z39)の化合物を、式(Z33)の
化合物から式(Z35)の化合物を合成する場合と同様
の操作で反応させることにより、式(Z40):
【化84】 [式中、X"、R"、L、m及びnは先に定義した通りで
ある]で表される化合物を合成することができる。
【0073】III−2−2 Rが−CHOの場合 式(Z37)の化合物の中で、X'が−O−または−N
H−の化合物に、以下の式:
【化85】 [式中、L及びnは先に定義した通りである]で表され
る化合物を、式(Z3)の化合物から式(Z5)の化合
物を合成する場合と同様の反応操作で反応させることに
より、式(Z41):
【化86】 [式中、X"、L、m及びnは先に定義した通りであ
る]で表される化合物を合成することができる。
【0074】式(1)の化合物も式(2)の化合物と同
様の方法により合成することができる。
【0075】IV 式(4)の化合物は、例えば以下のように合成すること
ができる。
【0076】IV−1 Rが、−COOH、−OH、−NH2または−SHの場
式(Z42):
【化87】 [式中、L、A及びmは先に定義した通りである]で表
される化合物を、例えばジエチルエーテル、ジブチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジ
メトキシエタンまたはその18−クラウン−6−エーテ
ルもしくはベンゾ−18−クラウン−6−エーテルとの
混合物、あるいはジメチルホルムアミド、N−メチルピ
ロリドン等の溶媒中、水素化ナトリウム、水素化リチウ
ム、ブチルリチウム、メチルマグネシウムクロリド、メ
チルマグネシウムブロミド、ナトリウムメトキシド等の
塩基の存在下、以下の式:
【化88】 [式中、P'はRの保護基であり;R'は−COO−、−
O−、−NH−または−S−であり;そしてL及びnは
先に定義した通りである]で表される化合物と反応さ
せ、式(Z43):
【化89】 [式中、A、L、P'、R'、n及びmは先に定義した通
りである]で表される化合物を得る。反応は−80℃か
ら溶媒の沸点の温度、好ましくは0℃−60℃で、5分
−20時間、好ましくは1−15時間行う。
【0077】次に、式(Z43)の化合物からP'で表
される保護基を除去することにより、式(Z44):
【化90】 [式中、A、L、R”、n及びmは先に定義した通りで
ある]で表される化合物を製造できる。保護基の除去
は、製造方法I−IIIにおいて記載したのと同様の方
法で行うことができる、IV−2 Rが−CHOの場合 式(Z42)の化合物に、以下の式:
【化91】 [式中、L及びnは先に定義した通りである]で表され
る化合物を、式(Z42)の化合物から式(Z43)の
化合物を合成する場合と同様の反応操作で反応させるこ
とにより、式(Z45):
【化92】 [式中、A、L、n及びmは先に定義した通りである]
で表される化合物を合成することができる。
【0078】式(3)の化合物も式(4)の化合物と同
様の方法により合成することができる。
【0079】以上の製造法によって得られた化合物を、
必要に応じシリカゲルクロマトグラフィーまたは再結晶
操作等を行うことにより、さらに高純度の精製品とする
ことができる。
【0080】以下、本発明の抗原、抗体の作製、及び免
疫学的測定方法について説明する。尚、これらの調製は
公知の方法、例えば続生化学実験講座、免疫生化学研究
法(日本生化学会編)等に記載の方法に従って行うこと
ができる。
【0081】ビテルタノール類縁化合物誘導体と高分子
化合物との結合体の作製 上述のように合成されたビテルタノール類縁化合物誘導
体を適当な高分子化合物に結合させてから免疫用抗原と
して使用する。
【0082】好ましい高分子化合物の例としては、スカ
シガイヘモシアニン(以下、「KLH」と言う)、卵白
アルブミン(以下、「OVA」と言う)、ウシ血清アル
ブミン(以下、「BSA」と言う)、ウサギ血清アルブ
ミン(以下、「RSA」と言う)などがある。
【0083】ビテルタノール類縁化合物誘導体と高分子
化合物との結合は、例えば、混合酸無水物法(B.F.Erla
nger et al.:J.Biol.Chem. 234 1090-1094 (1954))、
または活性化エステル法(A.E. KARU et al.:J. Agric.
Food Chem. 42 301-309 (1994))等の公知の方法によ
って行うことができる。
【0084】混合酸無水物法において用いられる混合酸
無水物は、カルボン酸とハロ蟻酸エステルとの反応によ
り得られ、これを高分子化合物と反応させることにより
目的とするハプテン−高分子化合物結合体が製造され
る。この反応は塩基性化合物の存在下に行われる。塩基
性化合物としては例えば、N−メチルモルホリン、トリ
エチルアミン、トリメチルアミン、ピリジン、N,N−
ジメチルアニリン、DBN、DBU、DABCO等の有
機塩基、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリ
ウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基等が挙げられ
る。該反応は、通常マイナス20℃−100℃、好まし
くは0℃−50℃において行われ、反応時間は5分−1
0時間、好ましくは5分−2時間である。得られた混合
酸無水物と高分子化合物との反応は、通常マイナス20
℃−150℃、好ましくは0℃−100℃において行わ
れ、反応時間は5分−10時間、好ましくは5分−5時
間である。混合酸無水物法は一般に溶媒中で行われる。
溶媒としては、混合酸無水物法に慣用されているいずれ
の溶媒も使用可能であり、具体的にはジオキサン、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン
等のエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジク
ロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸メチル、酢
酸エチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルリン酸トリア
ミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。混合酸
無水物法において使用されるハロ蟻酸エステルとして
は、例えばクロロ蟻酸イソブチル、クロロ蟻酸メチル、
ブロモ蟻酸メチル、クロロ蟻酸エチル、ブロモ蟻酸エチ
ル等が挙げられる。当該方法におけるハプテンとハロ蟻
酸エステルと高分子化合物の使用割合は、広い範囲から
適宜選択され得る。
【0085】一方活性化エステル法は、一般に以下のよ
うに行うことができる。まず、ハプテン化合物を有機溶
媒に溶解し、カップリング剤の存在下にてN−ヒドロキ
シこはく酸イミドと反応させ、N−ヒドロキシこはく酸
イミドエステルを生成する。
【0086】カップリング剤としては、縮合反応に慣用
されている通常のカップリング剤を使用でき、例えば、
ジシクロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダ
ゾール、水溶性カルボジイミド等が含まれる。有機溶媒
としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(D
MF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジオキサ
ン等が使用できる。反応に使用するハプテン化合物とN
−ヒドロキシこはく酸イミドのモル比は好ましくは1:
10−10:1、より好ましくは、1:1−1:10、
最も好ましくは1:1である。反応温度は、0℃−10
0℃、好ましくは5℃−50℃、より好ましくは22℃
−27℃で、反応時間は5分−24時間、好ましくは3
0分−6時間、より好ましくは1−2時間である。反応
温度は各々の融点以上沸点以下の温度で行うことができ
る。
【0087】カップリング反応後反応液を遠心し、上清
液を高分子化合物を溶解した溶液に加え反応させると、
例えば高分子化合物が遊離のアミノ基を有する場合、当
該アミノ基とハプテン化合物のカルボキシル基の間に酸
アミド結合が生成される。反応温度は、0℃−60℃、
好ましくは5℃−40℃、より好ましくは22℃−27
℃で、反応時間は5分−24時間、好ましくは1−16
時間、より好ましくは1−2時間である。反応物を、透
析、脱塩カラム等によって精製して、ビテルタノール類
縁化合物誘導体と高分子化合物との結合体を得ることが
できる。
【0088】また、上記と同様の方法により、酵素等の
標識物質をビテルタノール類縁化合物誘導体に結合させ
たものを、免疫測定法において使用することができる。
標識物質としては、西洋わさびペルオキシダーゼ(以
下、「HRP」と言う)やアルカリフォスファターゼ等
の酵素、フルオレセインイソチオシアネートやローダミ
ン等の発色物質、32P、125I等の放射性物質などがあ
る。
【0089】ポリクローナル抗体の作製 ビテルタノール類縁化合物誘導体と高分子化合物との結
合体を使用して、慣用化された方法により本発明のポリ
クローナル抗体を作製することができる。例えば、ビテ
ルタノール類縁化合物誘導体−KLH結合体をリン酸緩
衝液(以下、「PBS」と言う)に溶解し、フロイント
完全アジュバントまたは不完全アジュバント、あるいは
ミョウバン等の補助剤と混合したものを、免疫用抗原と
して動物に免疫することによって行う。免疫される動物
としては当該分野で常用されるものをいずれも使用でき
るが、例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ウマ等
を挙げることができる。
【0090】免疫の際の投与法は、皮下注射、腹腔内注
射、静脈内注射、皮内注射、筋肉内注射のいずれでもよ
いが、皮下注射または腹腔内注射が好ましい。投与は1
回または適当な間隔で、好ましくは1週間ないし5週間
の間隔で複数回行うことができる。
【0091】免疫した動物から血液を採取し、そこから
分離した血清を用い、ビテルタノール類縁化合物と反応
するポリクローナル抗体の存在を評価することができ
る。
【0092】本発明のビテルタノール類縁化合物誘導体
と高分子化合物との結合体により免疫感作させたマウス
の抗血清は、後述する間接競合ELISA法において、
ビテルタノールの量を0.001−100μg/ml、
好ましくは0.01−10μg/mlの範囲で測定でき
る(実施例5、図1)。
【0093】モノクローナル抗体の作製 ビテルタノール類縁化合物誘導体と高分子化合物との結
合体を使用して、公知の方法により本発明のモノクロー
ナル抗体を作製することができる。
【0094】モノクローナル抗体の作製にあたっては、
少なくとも下記のような作業工程が必要である。
【0095】(a)免疫用抗原として使用するビテルタ
ノール類縁化合物誘導体と高分子化合物との結合体の作
製 (b)動物への免疫 (c)血液の採取、アッセイ、及び抗体産生細胞の調製 (d)ミエローマ細胞の調製 (e)抗体産生細胞とミエローマ細胞との細胞融合とハ
イブリドーマの選択的培養 (f)目的とする抗体を産生するハイブリドーマのスク
リーニングと細胞クローニング (g)ハイブリドーマの培養または動物へのハイブリド
ーマの移植によるモノクローナル抗体の調製 (h)調製されたモノクローナル抗体の反応性の測定等
【0096】モノクローナル抗体を産生するハイブリド
ーマを作製するための常法は、例えば、ハイブリドーマ
テクニックス(Hybridoma Techniques),コールド
スプリング ハーバーラボラトリーズ(Cold Spring Ha
rbor Laboratory),1980年版)、細胞組織化学
(山下修二ら、日本組織細胞化学会編;学際企画、19
86年)に記載されている。
【0097】以下、上述の本発明のビテルタノール類縁
化合物−ジメチル−1−(1−H−1,2,4−トリアゾ
ール−1−イル)ブタン−2−オール類に対するモノク
ローナル抗体の作製方法を説明するが、これに制限され
ないことは当業者によって明らかであろう。
【0098】(a)−(b)の工程は、ポリクローナル
抗体に関して記述した方法とほぼ同様の方法によって行
うことができる。
【0099】(c)の工程における抗体産生細胞はリン
パ球であり、これは一般には脾臓、胸腺、リンパ節、末
梢血液またはこれらの組み合わせから得ることができる
が脾細胞が最も一般的に用いられる。従って、最終免疫
後、抗体産生が確認されたマウスより抗体産生細胞が存
在する部位、例えば脾臓を摘出し、脾細胞を調製する。
【0100】(d)の工程に用いることができるミエロ
ーマ細胞としては、例えば、Balb/cマウス由来骨
髄腫細胞株のP3/X63−Ag8(X63)(Natur
e,25 6, 495-497 (1975))、P3/X63−Ag8.U
1(P3U1)(Current Topics.in Microbiology and
Immunology, 81 1-7 (1987))、P3/NSI−1−A
g4−1(NS−1)(Eur.J.Immunol., 6, 511-519
(1976))、Sp2/0−Ag14(Sp2/0)(Natu
re 276, 269-270 (1978))、FO(J. Immuno.Meth., 3
5, 1-21 (1980))、MPC−11、X63.653、S
194等の骨髄腫株化細胞、あるいはラット由来の21
0.RCY3.Ag1.2.3.(Y3)(Nature 277, 1
31-133, (1979))等を使用できる。
【0101】上述した株化細胞をウシ胎児血清を含むダ
ルベッコ改変イーグル培地(DMEM)またはイスコフ
改変ダルベッコ培地(IMDM)で継代培養し、融合当
日に1×106以上の細胞数を確保する。
【0102】(e)の工程の細胞融合は公知の方法、例
えばミルシュタイン(Milstein)らの方法(Methods in
Enzymology, 73, 3 (1981))等に準じて行うことがで
きる。現在最も一般的に行われているのは、融合作業も
簡単なポリエチレングリコール(PEG)を用いる方法
である。PEG法については、例えば、細胞組織化学、
山下修二ら(上述)に記載されている。その他の融合方
法としては、電気処理(電気融合)による方法等を適宜
採用することもできる(大河内悦子ら、実験医学 5.
1315−19、1987)。また、細胞の使用比率も
公知の方法と同様でよく、例えばミエローマ細胞に対し
て脾細胞を3−10倍程度用いればよい。脾細胞とミエ
ローマ細胞とが融合し、抗体産生能及び増殖能を獲得し
たハイブリドーマ群の選択は、例えば、ミエローマ細胞
株としてヒポキサンチングアニンホスホリボシルトラン
スフェラーゼ欠損株を使用した場合、例えば上述のDM
EMやIMDMにヒポキサンチン・アミノプテリン・チ
ミジンを添加して調製したHAT培地の使用により行う
ことができる。
【0103】(f)の工程では、選択されたハイブリド
ーマ群を含む培養上清の一部をとり、例えば後述するE
LISA法により、ビテルタノール類縁化合物に対する
抗体活性を測定する。さらに、測定によりビテルタノー
ル類縁化合物に反応する抗体を産生することが判明した
ハイブリドーマの細胞クローニングを行う。この細胞ク
ローニング法としては、限界希釈により1ウェルに1個
のハイブリドーマが含まれるように希釈する方法「限界
希釈法」;軟寒天培地上に撒きコロニーをとる方法;マ
イクロマニピュレーターによって1個の細胞を取り出す
方法;セルソーターによって1個の細胞を分離する「ソ
ータークローン法」等が挙げられる。限界希釈法が簡単
でありよく用いられる。
【0104】抗体価の認められたウェルについて、例え
ば限界希釈法により細胞クローニングを1−4回繰り返
して安定して抗体価の得られたものを、抗ビテルタノー
ル類縁化合物モノクローナル抗体産生ハイブリドーマ株
として選択する。
【0105】ハイブリドーマを培養する培地としては、
例えば、ウシ胎児血清を含むDMEMまたはIMDM等
が用いられる。ハイブリドーマの培養は、例えば二酸化
炭素濃度5−7%程度及び37℃(100%湿度中の恒
温器中)で培養するのが好ましい。
【0106】(g)の工程で抗体を調製するための大量
培養は、フォローファイバー型の培養装置等によって行
われる。または、同系統のマウス(例えば、上述のBa
lb/c)あるいはNu/Nuマウスの腹腔内でハイブ
リドーマを増殖させ、腹水液より抗体を調製することも
可能である。
【0107】これらにより得られた培養上清液あるいは
腹水液を抗ビテルタノール類縁化合物モノクローナル抗
体として使用することできるが、さらに透析、硫酸アン
モニウムによる塩析、ゲル濾過、凍結乾燥等を行い、抗
体画分を集め精製することにより抗ビテルタノール類縁
化合物モノクローナル抗体を得ることができる。さらに
精製が必要な場合には、イオン交換カラムクロマトグラ
フィー、アフィニティークロマトグラフィー、オープン
カラムクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィ
ー(HPLC)などの慣用されている方法を使用して抗
体画分を集める操作を1回、または複数回行うことによ
り実施できる。
【0108】以上のようにして得られた抗ビテルタノー
ル類縁化合物モノクローナル抗体は、例えば後述するE
LISA法などの公知の方法を使用して、サブクラス、
抗体価等を決定することができる。
【0109】抗体によるビテルタノール類縁化合物の測
本発明で使用する抗体によるビテルタノール類縁化合物
の測定方法としては、放射性同位元素免疫測定方法(R
IA法)、ELISA法(Engvall,E.,Meth. Ensymol.,
70, 419-439 (1980))、蛍光抗体法、プラーク法、ス
ポット法、凝集法、オクタロニー(Ouchterlo
ny)法等の一般に抗原の検出に使用されている種々の
方法(「ハイブリドーマ法とモノクローナル抗体」、株
式会社R&Dプラニング発行、第30頁−第53頁、昭
和57年3月5日)が挙げられる。感度、簡便性等の観
点からELISA法が汎用されている。
【0110】ビテルタノール類縁化合物の測定は各種E
LISA法のうち、例えば間接競合阻害ELISA法に
より、以下のような手順により行うことができる。
(a)まず、抗原であるビテルタノール類縁化合物誘導
体と高分子化合物との結合体を担体に固相化する。
(b)抗原が吸着していない固相表面を抗原と無関係
な、例えばタンパク質によりブロッキングする。(c)
これに各種濃度のビテルタノール類縁化合物を含む試料
及び抗体を加え、該抗体を前記固相化抗原及び遊離ビテ
ルタノール類縁化合物に競合的に反応させて、固相化抗
原−抗体複合体及び遊離ビテルタノール類縁化合物−抗
体複合体を生成させる。(d)固相化抗原−抗体複合体
の量を測定することにより、予め作成した検量線から試
料中の遊離ビテルタノール類縁化合物の量を決定するこ
とができる。
【0111】(a)工程において、抗原を固相化する担
体としては、特別な制限はなく、ELISA法において
常用されるものをいずれも使用することができる。例え
ば、ポリスチレン製の96ウェルのマイクロタイタープ
レートが挙げられる。
【0112】抗原を担体に固相化させるには、例えば、
抗原を含む緩衝液を担体上に載せ、インキュベーション
すればよい。緩衝液としては公知のものが使用でき、例
えばリン酸緩衝液を挙げることができる。緩衝液中の抗
原の濃度は広い範囲から選択できるが、通常0.01−
100μg/ml程度、好ましくは0.05−10μg
/mlが適している。また、担体として96ウェルのマ
イクロタイタープレートを使用する場合には、300μ
l/ウェル以下で50−150μl/ウェル程度が望ま
しい。更に、インキュベーションの条件にも特に制限は
ないが、通常4℃程度で一晩インキュベーションが適し
ている。
【0113】(b)工程のブロッキングは、ビテルタノ
ール類縁化合物誘導体と高分子化合物との結合体を固相
化した担体において、ビテルタノール類縁化合物誘導体
部分以外に後で添加する抗体が吸着され得る部分が存在
する場合があり、もっぱらそれを防ぐ目的で行われる。
ブロッキング剤として、例えば、BSAやスキムミルク
溶液を使用できる。あるいは、ブロックエース(「Bl
ock Ace」、雪印乳業社製、コードNo.UK−
25B)等のブロッキング剤として市販されているもの
を使用することもできる。具体的には、限定されるわけ
ではないが、例えば抗原を固相化した部分に、ブロッキ
ング剤を含む緩衝液[例えば、1%BSAと60mM
NaClを添加した85mM ホウ酸緩衝液(pH8.
0)]を適量加え、約4℃で、一晩インキュベーション
した後、緩衝液で洗浄することにより行われる。洗浄液
としては特に制限はないが、例えば、PBSが適してい
る。
【0114】次いで(c)工程において、ビテルタノー
ル類縁化合物を含む試料と抗体を固相化抗原と接触さ
せ、抗体を固相化抗原及び遊離ビテルタノール類縁化合
物と反応させることにより、固相化抗原−抗体複合体及
び遊離ビテルタノール類縁化合物−抗体複合体が生成す
る。
【0115】この際、抗体としては、第一抗体として本
願発明のビテルタノール類縁化合物に対する抗体を加
え、更に第二抗体として標識酵素を結合した第一抗体に
対する抗体を順次加えて反応させる。
【0116】第一抗体は緩衝液に溶解して添加する。限
定されるわけではないが、反応は、25℃程度で約1時
間行えばよい。反応終了後、緩衝液で担体を洗浄し、未
反応の第一抗体を除去する。洗浄液としては、例えば、
PBSが好ましい。
【0117】次いで第二抗体を添加する。例えば第一抗
体としてマウスモノクローナル抗体を用いる場合、酵素
(例えば、ペルオキシダーゼまたはアルカリホスファタ
ーゼ等)を結合した抗マウス抗体−ヤギ抗体を用いるの
が適当である。担体に結合した第一抗体に最終吸光度が
4以下で、好ましくは0.5−3.0となるように希釈
した第二抗体を反応させるのが望ましい。希釈には緩衝
液を用いる。限定されるわけではないが、反応は室温で
約1時間行い、反応後、緩衝液で洗浄する。以上の反応
により、第二抗体が第一抗体に結合する。また、標識し
た第一抗体を用いてもよく、その場合、第二抗体は不要
である。
【0118】次いで(d)工程において担体に結合した
第二抗体の酵素と反応する発色基質溶液を加え、吸光度
を測定することによって検量線からビテルタノール類縁
化合物の量を算出することができる。
【0119】第二抗体に結合する酵素としてペルオキシ
ダーゼを使用する場合には、例えば発色基質として過酸
化水素、オルトフェニレンジアミン(以下、「OPD」
と言う)を使用する。限定されるわけではないが、発色
基質溶液を加え室温で約10分間反応させた後、1Nの
硫酸を加えることにより酵素反応を停止させる。OPD
を使用する場合、490nmの吸光度を測定する。一
方、第二抗体に結合する酵素としてアルカリホスファタ
ーゼを使用する場合には、例えばp−ニトロフェニルリ
ン酸を基質として発色させ、2NのNaOHを加えて酵
素反応を止め、415nmでの吸光度を測定する方法が
適している。
【0120】上述した間接競合阻害ELISA法によれ
ば、本発明のモノクローナル抗体6D16−6−1は、
ビテルタノールを0.0001−10μM、好ましくは
0.001−1μMの範囲で測定できる。6D16−6
−1はさらに、トリアジメノール(0.01−10μ
M)、ジクロブトラゾル(1−100μM)及びトリア
ジメホン(10−100μM)等のビテルタノール以外
のトリアゾール系化合物に対してもより低い感度で反応
する(実施例7(1)、図2)。また、本発明の別のモ
ノクローナル抗体7C1−1−1は、ビテルタノールを
0.001−100μM、好ましくは0.01−10μM
の範囲で測定できる(実施例7(2)、図3)。モノク
ローナル抗体7C1−1−1は、ビテルタノールに特異
的に反応し、他のトリアゾール系化合物とはほとんど反
応しなかった。
【0121】あるいは、ビテルタノール類縁化合物の測
定は、例えば以下に述べるような本発明のモノクローナ
ル抗体を用いた直接競合阻害ELISA法によって行う
こともできる。
【0122】(a)まず、本発明のモノクローナル抗体
を担体に固相化する。 (b)抗体が固相化されていない担体表面を抗原と無関
係な、例えばタンパク質によりブロッキングする。 (c)上記工程とは別に、各種濃度のビテルタノール類
縁化合物を含む試料に、ビテルタノール類縁化合物誘導
体と酵素を結合させた酵素結合ハプテンを加えた混合物
を調製する。 (d)上記混合物を上記抗体固相化担体と反応させる。 (e)固相化抗体−酵素結合ハプテン複合体の量を測定
することにより、あらかじめ作成した検量線から試料中
のビテルタノール類縁化合物の量を決定する。
【0123】(a)工程においてモノクローナル抗体を
固相化する担体としては、特別な制限はなくELISA
法において常用されるものを用いることができ、例えば
96ウェルのマイクロタイタープレートが挙げられる。
モノクローナル抗体の固相化は、例えばモノクローナル
抗体を含む緩衝液を担体上にのせ、インキュベートする
ことによって行える。緩衝液の組成・濃度は前述の間接
競合阻害ELISA法と同様のものを採用できる。ある
いは、アミノ基結合型のマイクロタイタープレートに化
学結合法を用いて抗体を結合させたものを使用すること
もできる。
【0124】(b)工程のブロッキングは、抗体を固相
化した担体において、後に添加する試料中のビテルタノ
ール類縁化合物及び酵素結合ハプテンが抗原抗体反応と
は無関係に吸着される部分が存在する場合があるので、
それを防ぐ目的で行う。ブロッキング剤及びその方法
は、前述の間接競合阻害ELISA法と同様のものを採
用できる。
【0125】(c)工程において用いる酵素結合ハプテ
ンの調製は、ビテルタノール類縁化合物誘導体を酵素に
結合する方法であれば、特に制限なくいかなる方法で行
ってもよい。例えば、前述した活性化エステル法を採用
することができる。調製した酵素結合ハプテンは、ビテ
ルタノール類縁化合物を含む試料と混合する。
【0126】(d)工程において当該混合物を抗体固相
化担体に接触させ、混合物中のビテルタノール類縁化合
物と酵素結合ハプテンとの競合阻害反応により、これら
と固相化抗体との複合体が生成する。ビテルタノール類
縁化合物を含む試料は適当な緩衝液で希釈して使用す
る。限定されるわけではないが、反応は例えば室温でお
よそ1時間行う。反応終了後、緩衝液で担体を洗浄し、
未反応の酵素結合ハプテンを除去する。洗浄液は、例え
ばPBSを採用することができる。
【0127】さらに、(e)工程において酵素結合ハプ
テンの酵素に反応する発色基質溶液を前述の間接競合阻
害ELISA法と同様に加え、吸光度を測定することに
より検量線からビテルタノール類縁化合物の量を算出す
ることができる。
【0128】本発明のモノクローナル抗体6D16−6
−1は、物理吸着法を用いた直接競合阻害ELISA法
において0.01−1000ng/ml,好ましくは
0.1−100ng/mlの範囲で、7C1−1−1
は、0.1−1,000ng/ml、好ましくは1−1,
000ng/mlの範囲でビテルタノールを測定できる
(実施例9、図4)。また、アミノプレートを使用した
直接競合阻害ELISA法では、6D16−6−1及び
7C1−1−1は、0.0001−100ng/ml、
好ましくは0.001−10ng/mlの範囲でビテル
タノールを測定できる(実施例10 図5)。
【0129】以下、実施例によって本発明を具体的に説
明するが、これらは本発明の技術的範囲を限定するため
のものではない。当業者は本明細書の記載に基づいて容
易に本発明に修飾、変更を加えることができ、それらは
本発明の技術的範囲に含まれる。
【0130】
【実施例】実施例1 ビテルタノール誘導体−1の合成
【化93】
【0131】3,3−ジメチル−1−[4−(4−ヒドロ
キシフェニル)フェニル]−2−ブタノン(2)の合成 エタノール200mlに4,4−ビフェノール(1)8.
5g(46mmol)及び炭酸カリウム7.6g(55
mmol)を加え、この混合物に1−ブロモ−−3,3
−ジメチル−2−ブタノン8.2g(46mmol)を
室温下に加えて、室温で1時間、還流下に2時間撹拌反
応させた。この反応混合物を濃縮後、水50mlを加え
トルエンで抽出した。トルエン層を水、5%水酸化ナト
リウム水溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、トルエンを留去した。残渣をシリカゲルクロ
マトグラフィー(ジクロロメタン)で精製し、6.5g
(収率47%)の3,3−ジメチル−1−[4−(4−ヒ
ドロキシフェニル)フェニル]−2−ブタノン(2)を
得た。
【0132】4−[4−(3,3−ジメチル−2−ブタノ
ン−1−イルオキシ)フェニル]フェニルアセテート
(3)の合成 トルエン120mlに3,3−ジメチル−1−[4−(4
−ヒドロキシフェニル)フェニル]−2−ブタノン
(2)6.0g(20mmol)及び塩化アセチル1.7
g(22mmol)を溶解し、この溶液に氷水冷却下、
15℃−20℃でトリエチルアミン2.3g(23mm
ol)を滴下し、室温下に1時間撹拌した。反応混合物
に水を加え、トルエン層を水洗い後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、トルエンを留去した。残渣をシリカゲル
クロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=3:
1)で精製し、6.3g(収率97%)の4−[4−
(3,3−ジメチル−2−ブタノン−1−イルオキシ)フ
ェニル]フェニルアセテート(3)を得た。
【0133】4−[4−(3,3−ジメチル−1−(1H
−1,2,4−トリアゾール−1−イル )−2−ブタノン
−1−イルオキシ)フェニル]フェニルアセテート
(5)及び4−[4−(3,3−ジメチル−1−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル )−2−ブタノン−
1−イルオキシ)フェニル]フェノール(6)の合成 四塩化炭素20mlに4−[4−(3,3−ジメチル−2
−ブタノン−1−イルオキシ)フェニル]フェニルアセ
テート(3)6.3g(19mmol)を溶解し、この
溶液に塩化スルフリル2.9g(21mmol)を室温
下に滴下し、還流下に2時間反応させた。反応混合物を
濃縮した。残渣をアセトン30mlに溶解し、この溶液
に1H−1,2,4−トリアゾール1.5g(22mmo
l)及び炭酸カリウム3.3g(24mmol)を加
え、還流下に1時間撹拌反応させた。反応混合物に水を
加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水洗い
後、無硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシ
リカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン次にn−
ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、4−[4−
(3,3−ジメチル−1−(1H−1,2,4−トリアゾー
ル−1−イル)−2−ブタノン−1−イルオキシ)フェ
ニル]フェニルアセテート(5)2.5g(収率33
%)及び4−[4−(3,3−ジメチル−1−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)−2−ブタノン−
1−イルオキシ)フェニル]フェノール(6)1.4g
(収率13%、融点203℃−205℃)を得た。
【0134】4−[4−(3,3−ジメチル−1−(1H
−1,2,4−トリアゾール−1−イル )−2−ブタノン
−1−イルオキシ)フェニル]フェノール(6)の合成 エタノール30mlに4−[4−(3,3−ジメチル−
1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−2−
ブタノン−1−イルオキシ)フェニル]フェニルアセテ
ート(5)2.5g(6.4mmol)を溶解し、この溶
液に水10mlに溶かした水酸化ナトリウム1.5g
(37mmol)を加え、室温下に1時間撹拌反応させ
た。反応混合物を濃縮し、残渣に水30ml及びトルエ
ン30mlを加え、分液し、水層を希塩酸で弱酸性に
し、析出した結晶を濾過し、水洗い後、乾燥して4−
[4−(3,3−ジメチル−1−(1H−1,2,4−トリ
アゾール−1−イル)−2−ブタノン−1−イルオキ
シ)フェニル]フェノール(6)2.2g(収率82
%)を得た。
【0135】4−[4−(4−(3,3−ジメチル−1
−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−2−ブ
タノン−1−イルオキシ)フェニル)フェノキシ]ブタ
ノエート(7)の合成 エタノール100mlに4−[4−(3,3−ジメチル
−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−2
−ブタノン−1−イルオキシ)フェニル]フェノール
(6)1.9g(5.4mmol)及び炭酸カリウム1.
1g(8.0mmol)を加え、この混合物に4−ブロ
モブタン酸エチルエステル2.1g(1.1mmol)を
室温下に加えて、室温で1時間、還流下に2時間撹拌反
応させた。この反応混合物を濃縮後、水50mlを加え
ジエチルエーテルで抽出した。エーテル層を水洗い後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリ
カゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル
=1:1)で精製し、1.8g(収率72%)のエチル
4−[4−(4−(3,3−ジメチル−1−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)−2−ブタノン−1−
イルオキシ)フェニル)フェノキシ]ブタノエート
(7)を得た。
【0136】4−[4−(4−(3,3−ジメチル−2
−ヒドロキシ−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イル)ブトキシ)フェニル)フェノキシ]ブタノエ
ート(8)の合成 メタノール20mlにエチル 4−[4−(4−(3,
3−ジメチル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イル)−2−ブタノン−1−イルオキシ)フェニ
ル)フェノキシ]ブタノエート(7)1.6g(3.4m
mol)を溶解し、この溶液に90%水酸化ホウ素ナト
リウム0.14g(3.3mmol)を氷水冷却下5℃−
10℃で加えた後、室温下で1時間撹拌反応させた。次
にメタノールを濃縮留去し、残渣に2Nの塩酸10ml
を加え、エーテルで抽出した。エーテル層を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、濃縮し、1.4g(収率88%)
のエチル 4−[4−(4−(3,3−ジメチル−2−
ヒドロキシ−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1
−イル)ブトキシ)フェニル)フェノキシ]ブタノエー
ト(8)を得た。
【0137】4−[4−(4−(3,3−ジメチル−2
−ヒドロキシ−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イル)ブトキシ)フェニル)フェノキシ]ブタン酸
(ビテルタノール誘導体−1)(9)の合成 エタノール40mlにエチル 4−[4−(4−(3,
3−ジメチル−2−ヒドロキシ−1−(1H−1,2,4
−トリアゾール−1−イル)ブトキシ)フェニル)フェ
ノキシ]ブタノエート(8)1.4g(3.0mmol)
を溶解し、この溶液に、水10mlに溶かした水酸化ナ
トリウム1.0g(25mmol)を加え、室温下に1
時間撹拌反応させた。反応混合物を濃縮し、残渣に水3
0mlを加え、希塩酸でpH6にしてエーテルで抽出し
た。エーテル層を水洗い後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー
(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、0.
9g(収率69%)の4−[4−(4−(3,3−ジメ
チル−2−ヒドロキシ−1−(1H−1,2,4−トリア
ゾール−1−イル)ブトキシ)フェニル)フェノキシ]
ブタン酸(ビテルタノール誘導体−1)(9)を得た。
【0138】 1H−NMR(DMSO−D6,ppm) 0.91、0.94(9H,s,s) 1.95(2H,m) 2.39(2H,t) 3.56(2H,m) 4.00(2H,t) 6.33,6.38(1H,d,d) 6.97(2H,d) 7.06(2H,m) 7.51(4H,m) 8.04(1H,d) 8.75(1H,d) 12.18(1H,br)
【0139】実施例2 ビテルタノール誘導体−2の合
【化94】
【0140】エチル 6−[3,3−ジメチル−1−
(4−フェノキシフェニル)−1−(1H−1,2,4−
トリアゾール−1−イル)エトキシ]ヘキサノエート
(2)の合成 テトラヒドロフラン15mlに60%水素化ナトリウム
0.33g(8.3mmol)を懸濁し、これに1−
(3,3−ジメチル−2−ヒドロキシ−1−(4−フェニ
ルフェノキシ)ブチル−1H−1,2,4−トリアゾール
(1)(ビテルタノール)1.7g(5.0mmol)を
氷水冷却下に加え、室温下に4時間撹拌した。次にこれ
をエチル 6−ブロモヘキサノエート1.2g(5.5m
mol)を氷水冷却下5℃−10℃で加え、室温下に1
6時間撹拌反応させた。この反応混合物を濃縮後、残渣
をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸
エチル=4:1)で精製し、0.5g(収率20%)の
エチル 6−[3,3−ジメチル−1−(4−フェノキ
シフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イル)エトキシ]ヘキサノエート(2)を得た。
【0141】6−[3,3−ジメチル−1−(4−フェ
ノキシフェニル)−1−(1H−1,2 ,4−トリアゾー
ル−1−イル)エトキシ]ヘキサン酸(ビテルタノール
誘導体−2)(3)の合成 エタノール20mlにエチル 6−[3,3−ジメチル
−1−(4−フェノキシフェニル)−1−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)エトキシ]ヘキサノエ
ート(2)0.2g(0.42mmol)を溶解し、この
溶液に水5mlに溶かした水酸化ナトリウム0.2g
(5.0mmol)を加え、室温下に1時間撹拌反応さ
せた。反応混合物を濃縮し、残渣を水30mlに溶解
し、希塩酸でpH6に調製した。析出した結晶を濾過
し、水、ヘキサンで洗い、0.15g(79%)の6−
[3,3−ジメチル−1−(4−フェノキシフェニル)
−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)エ
トキシ]ヘキサン酸(ビテルタノール誘導体−2)
(3)を得た。融点124℃−126℃
【0142】 1H−NMR(DMSO−D6,ppm) 0.89(9H,s) 1.29(2H,m) 1.47(4H,m) 2.16(1H,t) 3.22(1H,m) 3.40(1H,m) 3.57(1H,d) 6.45(1H,d) 7.09(2H,d) 7.32(1H,t) 7.42(2H,t) 7.59(4H,d) 8.11(1H,s) 8.81(1H,s) 11.95(1H,br)
【0143】実施例3 免疫用抗原の調製 免疫用抗原として、ビテルタノール誘導体とBSAとの
結合体を混合酸無水物法を用いて調製した。実施例1及
び2で調製したビテルタノール誘導体−1または−2を
12mg秤量し、無水ジオキサン1mlに溶解した後、
N−メチルモルフィリン25μlを添加し、室温で20
分間撹拌した。次に、クロロギ酸イソブチル10μlを
添加し、室温で20分間撹拌した(これを、以下、「A
液」と言う)。
【0144】一方、蒸留水2mlにBSA 40mgを
溶解し、0.5M水酸化ナトリウムでpHを8.0に調整
したA液をpH8.0になるように調整しながら滴下し
た。4℃にて4時間反応させた後、蒸留水に対して4℃
で透析を行い、凍結乾燥してビテルタノール誘導体−B
SA結合体を得た。また、BSAの代わりにRSAとの
結合体も同様に方法で調製した。
【0145】このようにして得られた結合体を免疫用抗
原として用いた。
【0146】実施例4 免疫感作 免疫用抗原50μg又は100μgを145mM Na
Cl−10mM PBS(pH7.2)100μlに溶解
し、等量のフロイント完全アジュバントと混合して、B
alb/cマウスの皮下に接種した。さらに、2週間及
び4週間後にフロイント不完全アジュバントを用いて調
製した免疫用抗原を、前記と同様にマウスの皮下に追加
免疫した。また、5週間目にPBS60μlに溶解した
免疫用抗原30μgをマウスの尾静脈又は腹腔内に最終
免疫した。
【0147】実施例5 抗血清によるビテルタノールの
測定 実施例4におけるマウス尾静脈又は腹腔内への接種前に
採血し、抗血清を希釈調製して、以下に記述する間接競
合阻害ELISA法にてビテルタノールを測定した。
【0148】免疫用抗原としてビテルタノール誘導体−
BSA結合体を用いた場合には、ビテルタノール−RS
A結合体の溶液(0.1μg/ml)を、また、免疫用
抗原としてビテルタノール誘導体−RSA結合体を用い
た場合には、ビテルタノール誘導体−BSA結合体の溶
液(0.1μg/ml)を、50μl/ウェルの量で9
6ウェルプレートにコーティングした。4倍希釈したブ
ロックエース(雪印乳業社製)でブロッキングした後、
抗血清希釈液と、各種濃度のビテルタノールを溶解した
20%メタノール−PBS溶液とを等量混合し、その5
0μlをウェルに入れ、室温で1時間反応させた。
【0149】反応後PBSで5回洗浄した後、10倍希
釈のブロックエースを用いて2,000倍に希釈したペ
ルオキシダーゼ結合抗マウスIgGヤギ抗体(Tago
社製)を50μlずつ各ウェルに入れ、室温で1時間反
応させた。
【0150】反応後、PBSで5回洗浄の後、2mg/
mlのOPD及び0.02%の過酸化水素を含む0.1M
クエン酸−PBS(pH5.0)を50μlずつ各ウェ
ルに入れ、室温で10分間ずつ静置して発色反応を行っ
た。
【0151】次に、1N硫酸を50μlずつ各ウェルに
加えて発色反応を停止させ、490nmの吸光度を測定
した。その一例を図1に示す。図1より、マウスの抗血
清(ポリクローナル抗体)を使用することにより、ビテ
ルタノールの量を0.01−10μg/mlの範囲で測
定することができた。
【0152】実施例6 ハイブリドーマ細胞の作製 実施例4に続いて、血清中の抗ビテルタノール抗体の活
性が高くなったマウスの脾細胞とミエローマ細胞(Sp
2/0−Ag14)とを山下修二らの方法(組織細胞化
学:日本組織細胞化学会編:学際企画 1986年)に
従ってポリエチレングリコール法により融合し、培養し
た。細胞の増殖が見られた培養液につき、ビテルタノー
ルに対する抗体活性を以下の方法で調べた。
【0153】免疫用抗原としてビテルタノール誘導体−
BSA結合体を用いた場合には、ビテルタノール−RS
A結合体の溶液(0.1μg/ml)を、また、免疫用
抗原としてビテルタノール誘導体−RSA結合体を用い
た場合には、ビテルタノール誘導体−BSA結合体の溶
液(0.1μg/ml)を、50μl/ウェルの量で9
6ウェルプレートにコーティングした。これを4倍希釈
したブロックエース(雪印乳業社製)でブロッキングし
た後、融合細胞の培養上清液を50μlずつ各ウェルに
入れ、室温で1時間反応させた。
【0154】反応後、PBSで5回洗浄した後、10倍
希釈のブロックエースを用いて2,000倍に希釈した
ペルオキシダーゼ結合抗マウスIgGヤギ抗体(Tag
o社製)を50μlずつ各ウェルに入れ、室温で1時間
反応させた。
【0155】反応後、PBSで5回洗浄した後、2μg
/mlのOPD及び0.02%の過酸化水素を含む0.1
Mクエン酸−PBS(pH5.0)を50μlずつ各ウ
ェルに入れ、室温で10分間静置して発色反応を行っ
た。
【0156】次に、1N硫酸を50μlずつ各ウェルに
加えて発色反応を停止させ、490nm吸光度を測定し
て反応性を示す細胞を選抜した。
【0157】次に各ウェルのビテルタノールとの反応性
を実施例5に記載した方法で調べ、目的の抗体を産生し
ている細胞について限界希釈法によりクローニングを行
った。その結果、十数株のハイブリドーマ細胞が抗ビテ
ルタノール抗体を産生する細胞株としてクローン化され
た。その一部である6D16−6−1及び7C1−1−
1を平成8年12月4日に、各々寄託番号FERM P
−15976、FERM P−15977で工業技術院
生命工学工業技術研究所(〒305 茨城県つくば市東
1丁目1番3号)に寄託した。
【0158】実施例7 モノクローナル抗体の評価 (1)6D16−6−1抗体の反応性 クローン化したハイブリドーマ6D16−6−1に由来
するモノクローナル抗体6D16−6−1について、そ
の培養上清を用いて実施例5に記載した方法でアゾール
系化合物に対する吸光度を測定した。得られた吸光度か
ら以下の式:
【化95】 で阻害率を算出し、アゾール系化合物に対する反応性を
調べた。この結果を図2に示す。図2より、この抗体は
ビテルタノールの量を0.001−1μMの範囲で測定
できることを確認した。また、この抗体はトリアジメノ
ール、トリアジメホン、ジクロブトラゾルに対しても反
応した。
【0159】(2)7C1−1−1抗体の反応性 クローン化したハイブリドーマ7C1−1−1に由来す
るモノクローナル抗体7C1−1−1について、(1)
と同様にしてアゾール系化合物に対する反応性を調べ
た。この結果を図3に示す。図3より、この抗体はビテ
ルタノールに対して特異的に反応し、ビテルタノールの
量を0.01−10μMの範囲で測定できることを確認
した。
【0160】実施例8 ビテルタノール誘導体と西洋わ
さびペルオキシダーゼ(HRP)との結合体の調製 直接競合阻害ELISA法を行うために必要な酵素結合
ビテルタノール誘導体を調製するため、活性化エステル
法を用いてビテルタノール誘導体とHRPとの結合を行
った。
【0161】ビテルタノール誘導体−1または−2を
0.05mmol秤量し、無水N,N−ジメチルホルムア
ミド 0.25mlに溶解した。次に、N−ヒドロキシこ
はく酸イミド0.05mmol、ジシクロヘキシルカル
ボジイミド0.05mmolを添加し、室温にて3.5時
間撹拌し、反応させた。反応後、10,000rpmで
15分間遠心し、上清と沈殿とに分離した。
【0162】一方、PBS2.5mlにHRP25mg
を溶解した後、無水DMF0.5mlを添加した溶液を
調製しておき、その溶液に前記の上清0.125mlを
加え、4℃にて一晩撹拌し、反応させた。反応後、HR
P結合ビテルタノール誘導体をPBSによる透析によっ
て精製した。
【0163】実施例9 物理吸着法を用いた直接競合阻
害ELISA法によるビテルタノールの測定 (1)6D16−6−1抗体による測定 実施例6で得られたハイブリドーマ細胞6D16−6−
1をマウスの腹腔に移植し、10−15日後に得られた
腹水を採取し、硫安分画法によりモノクローナル抗体を
分取し、以下の試験法(直接競合阻害ELISA法)に
てビテルタノールの量を測定した。
【0164】モノクローナル抗体溶液(10μg/m
l)を50μl/ウェルの量で96ウェルプレートに入
れ、4℃で一晩静置してコーティングした。これを4倍
希釈したブロックエース(雪印乳業社製)でブロッキン
グした後、各種濃度のビテルタノール及び実施例8で調
製したHRP結合ビテルタノール誘導体−1を溶解した
10%メタノール−PBS溶液を50μlずつ各ウェル
に入れ、25℃で1時間反応させた。
【0165】反応後、PBSで5回洗浄した後に、2m
g/mlのOPD及び0.02%の過酸化水素を含む0.
1M クエン酸−PBS(pH5.0)を50μlずつ
各ウェルに入れ、室温で10分間静置して発色反応を行
った。
【0166】次に、1N硫酸を50μlずつ各ウェルに
加えて発色反応を停止させ、490nm吸光度を測定し
た。この結果を図4に示した。図4より直接競合阻害E
LISA法においても、本発明のモノクローナル抗体6
D16−6−1はビテルタノールの量を0.1−100
ng/mlの範囲で測定することができた。
【0167】(2)7C1−1−1抗体による測定 実施例6で得られたハイブリドーマ細胞7C1−1−1
を用いて、(1)と同様にしてモノクローナル抗体を分
取した。そのモノクローナル抗体及び、実施例で調製
したHRP結合ビテルタノール誘導体−2を用いた以外
は(1)と同様にして、ビテルタノールを測定した。こ
の結果を図4に示した。図4より直接競合阻害ELIS
A法においても、本発明のモノクローナル抗体7C−1
−1はビテルタノールの量を1−1,000ng/ml
の範囲で測定することができた。
【0168】実施例10 化学結合法を用いた直接競合
阻害ELISA法によるビテルタノールの測定 (1)6D16−6−1抗体による測定 2%グルタルアルデヒド水溶液を100μl/ウェルの
量でアミノ基結合型96ウェルプレート(住友ベークラ
イト社製「ELISA用プレートA」、品番:MS−8
696F)に入れ、25℃で2時間反応させた。反応
後、PBSで2回洗浄した後、実施例9で得られたモノ
クローナル抗体6D16−6−1(10μg/ml)を
50μlずつウェルに入れ、4℃で一晩静置してコーテ
ィングした後、4倍希釈したブロックエース(雪印乳業
社製)でブロッキングしてプレートを調製した。
【0169】このプレートを使用して、実施例7に記載
した方法でビテルタノールを測定した。この結果を図5
に示した。図5より、アミノ基結合型プレートを使用し
た化学結合法によって、本発明のモノクローナル抗体6
D16−6−1は、高感度でビテルタノールの量が測定
できることを確認した。
【0170】(2)7C1−1−1抗体による測定 実施例9で得られたモノクローナル抗体7C1−1−1
を用いて(1)と同様にしてプレートを調製し、そのプ
レートを用いた以外は(1)と同様にしてビテルタノー
ルを測定した。この結果を図5に示した。図5より、ア
ミノ基結合型プレートを使用した化学結合法によって、
本発明のモノクローナル抗体7C1−1−1は、高感度
でビテルタノールの量が測定できることを確認した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、マウス抗血清を用いた、間接競合阻
害ELISA法によるビテルタノールの測定を示す。
【図2】 図2は、本発明のモノクローナル抗体6D1
6−6−1のアゾール系化合物に対する感度を間接競合
阻害ELISA法によって調べた結果を示す。
【図3】 図3は、本発明のモノクローナル抗体7C1
−1−1のアゾール系化合物に対する感度を間接競合阻
害ELISA法によって調べた結果を示す。
【図4】 図4は、本発明のモノクローナル抗体6D1
6−6−1及び7C1−1−1を用いた、物理吸着法を
用いた直接競合阻害ELISA法によるビテルタノール
の測定の結果を示す。
【図5】 図5は、本発明のモノクローナル抗体6D1
6−6−1及び7C1−1−1を用いた、化学結合法を
用いた直接競合阻害ELISA法によるビテルタノール
の測定の結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12P 21/08 G01N 33/53 S G01N 33/53 C12N 5/00 B 15/00 C //(C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 鎌田 良雄 東京都港区浜松町1丁目27番14号 株式 会社環境免疫技術研究所内 (72)発明者 渡邊 繁幸 東京都港区浜松町1丁目27番14号 株式 会社環境免疫技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−155266(JP,A) 特開 昭53−205390(JP,A) 特開 昭53−100377(JP,A) Bull.Envioron.Con tam.Toxicol.,Vol.36 (No.1)p9−14(1986) 「酵素免疫測定法」(蛋白質核酸酵素 別冊No.31、共立出版1987年9月) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 249/08 C07K 16/44 C12N 5/10 C12N 15/02 C12P 21/08 G01N 33/53 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の式(I): 【化1】 [式(I)中、 Rは、カルボキシル基、ホルミル基、ヒドロキシル基、
    アミノ基又はメルカプト基であり; Xは、以下の式: 【化2】 からなる群より選択された基であるか、あるいは直接結
    合であり; Lは、ハロゲン原子であるか、あるいは無置換であり; nは、1−10の整数であり;そしてmは、1−4の整
    数である]で表される構造を有する化合物。
  2. 【請求項2】Rがカルボキシル基であり、Xが−O−で
    あり、Lが無置換である、請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の化合物と高分子化
    合物若しくは標識物質との結合体。
  4. 【請求項4】請求項1又は2に記載の化合物に高分子化
    合物を結合させることにより抗原を作製し、当該抗原を
    用いることにより、以下の式(II): 【化3】 で表される構造を有する化合物に反応性を示す抗体を製
    造することを特徴とする、式(II)の化合物と反応性
    を示す抗体またはそのフラグメントの製造方法。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の結合体を抗原として用い
    ることにより製造された、式(II)の化合物と反応性
    を示す抗体又はそのフラグメント。
  6. 【請求項6】モノクローナル抗体である、請求項5に記
    載の抗体又はフラグメント。
  7. 【請求項7】アミノ基結合型プレートを用いた免疫学的
    測定方法において、式(II)で表される化合物を0.
    001ng/mlないし10ng/mlの範囲で測定可
    能な、請求項5又は6に記載の抗体又はフラグメント。
  8. 【請求項8】寄託番号FERM P−15976で寄託
    されているハイブリドーマから産生されるモノクローナ
    ル抗体6D16−6−1である、請求項5ないし7のい
    ずれか1項に記載の抗体又はフラグメント。
  9. 【請求項9】請求項5ないし8のいずれか1項に記載の
    抗体又はフラグメント産生するハイブリドーマ。
  10. 【請求項10】寄託番号FERM P−15976で寄
    託されている、請求項9に記載のハイブリドーマ。
  11. 【請求項11】請求項5ないし8のいずれか1項に記載
    の抗体又はフラグメント、並びに所望により請求項1又
    は2において式(I)で表される化合物を用いることを
    特徴とする、式(II)で表される化合物の免疫学的測
    定方法。
  12. 【請求項12】アミノ基結合型プレートを用い、式(I
    I)で表される化合物を0.001ng/mlないし1
    0ng/mlの範囲で測定することを特徴とする、請求
    項11に記載の免疫学的測定方法。
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