JP3947283B2 - イプロジオン及びその代謝物のハプテン化合物、抗体及び測定方法 - Google Patents

イプロジオン及びその代謝物のハプテン化合物、抗体及び測定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、3−(3,5−ジクロロフェニル)−N−イソプロピル−2,4−ジオキソイミダゾリジン−1−カルボキサミド(以下、本明細書中「イプロジオン」と言う)及び/またはその代謝化合物であるN−(3,5−ジクロロフェニル)−3−イソプロピル−2,4−ジオキソイミダゾリジン−1−カルボキサミド(以下、「イプロジオン代謝物」と言う)のハプテン化合物、抗原、抗体及び抗原と結合可能なそのフラグメントに関する。
【0002】
本発明は、さらに前記抗原、抗体及び抗原と結合可能なそのフラグメントを用いた免疫学的測定方法に関する。
【0003】
【従来の技術】
イプロジオンは、以下の式(2):
【化4】
Figure 0003947283
で表される構造を有する化合物である。イプロジオンはジカルボキシイミド系殺菌剤の一種で、アルタナリア属菌、ボトリチス属菌及びスクレロチニア属菌等に殺菌性を示し、野菜、豆類、果樹などの灰色かび病及び菌核病等の各種病害に効果がある(「最新農薬の残留分析法」 第368頁−第369頁、農薬残留分析法研究班編集 中央法規出版;農薬ハンドブック 第208頁−第211頁、1994年版、日本植物防疫協会)。
【0004】
また、イプロジオンは植物体中では、以下の式(3):
【化5】
Figure 0003947283
で表される構造を有する、N−(3,5−ジクロロフェニル)−3−イソプロピル−2,4−ジオキソイミダゾリジン−1−カルボキサミド(以下、「イプロジオン代謝物」と言う)を生成する(食品衛生学雑誌,Vol.36,No.2、p.283−288,1995;増補:残留農薬分析法 p.123−125,ソフトサイエンス社)。本明細書中、「イプロジオン」という用語は文脈により、イプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物を意味する。
【0005】
近年、水、土壌、大気等の環境中や食品中の残留農薬が人の健康に及ぼす影響について大きな社会的関心が寄せられている。イプロジオンについては、食品衛生法に基づき農産物中の残留基準値が、イプロジオン及びイプロジオン代謝物の合計値で、穀類で3−10ppm、豆類で0.2−1ppm、いも類で0.1−0.5ppm、てんさいで1ppm、野菜で0.1−25ppm、果実で5−25ppm、オイルシードで10−20ppm、ナッツ類で10ppm、茶で20ppm等、と定められている(「最新農薬の残留分析法」、前出)。また、水質に関しても環境庁による「ゴルフ場で使用される農薬による水質汚濁の防止に係る暫定指導指針」(1990年)において、イプロジオンのゴルフ場農薬排水に係る暫定指導指針値が3mg/lと定められている(用水と廃水 Vol.35No.9(1993) p.39−51)。よって、環境や食品に関する安全確保のためには、これらに含有される、イプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物の量を迅速、かつ正確に測定することが必要である。
【0006】
従来、例えば農産物中のイプロジオンは、穀類、果実、野菜、豆類、いも類等の試料から抽出し、精製した後、ガスクロマトグラフィー(GC)により分析されてきた。例えば、試料をアセトンで抽出し、ヘキサンに転溶、フロリジルカラムクロマトグラフィーで精製した後、イプロジオン及びイプロジオン代謝物をGCで分析する方法が採用されてきた。これらの方法は、試料の調製が煩雑で多大の手間と時間を必要とし、分析に熟練を要すること、並びに、測定装置や設備等に高額の費用を必要とする等の問題点がある。イプロジオンの測定は短時間で膨大な数の試料の分析結果を出す必要があり、精度面だけでなく、簡便性、迅速性及び経済性をも具備した新規測定方法が要求されてきている。
【0007】
免疫学的測定方法は、抗体が抗原を特異的に認識する、抗原抗体反応に基づいて抗原の検出を行う方法であり、その優れた精度、簡便性、迅速性、経済性から近年注目を集めてきている。免疫学的測定方法においては検出方法として非常に多種の標識、例えば、酵素、放射性トレーサー、化学発光あるいは蛍光物質、金属原子、ゾル、ラテックス及びバクテリオファージが適用されてきた。
【0008】
免疫学的測定方法の中でも、酵素を使用する酵素免疫測定法(EIA)は経済性・利便性から特に優れたものとして広く使用されるに至っている。酵素免疫測定法についての優れた論評が、Tijssen P,“Practice and theory of enzyme immunoassays” in Laboratory techniques in biochemistry and molecular biology, Elsevier Amsterdam New York, Oxford ISBN 0−7204−4200−1 (1990) に記載されている。
【0009】
一般に、分子量が大きな分子については、それ以上修飾することなく動物に接種することにより、適当な免疫反応を惹起し、抗原を認識する抗体を産生させることができる。しかし、イプロジオンのような低分子化合物は通常動物に接種したとき免疫応答を引き出すことができない。これらの分子は免疫原性を有する高分子化合物に結合させることによって初めて一団のエピトープとして行動し、T細胞受容体の存在下で免疫応答を起こし、その結果、一群のBリンパ球により抗体が産生される。このように高分子化合物と結合させて初めて免疫原性を生じる分子を総称して「ハプテン」と言う。
【0010】
しかし、低分子化合物を高分子化合物と結合させたものを抗原としても、得られた抗体は望む分子を認識しないか、あるいはごく低い親和性しかもたない場合がしばしばある。そのため、一般に低分子化合物そのものではなく、結合に利用できる官能基と共にスペーサーアーム(結合手)を導入したものをハプテンとして使用する必要がある。しかしその場合に、結合手/官能基の配置、結合手の大きさ等の全ての問題を考慮して導入が適切に行われたものを使用しないと、好ましい抗体は得られない。適切な導入は個々の分子に応じて工夫しなければならない。
【0011】
イプロジオンについての従来の研究は、本発明とは異なるハプテンを用いて抗体作製を行った報告がある(Pestic. Sci. Biotechnol., Proc. Int. Congr. Pestic. Chem., 6th(1987), Meeting Date,1986)。しかしながら、得られた抗体はイプロジオンに対するよりも類似化合物に高い反応性を有するものであり、より適切な抗体の作製が望まれていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、イプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物に反応する新規な抗体もしくは抗原と結合可能なそのフラグメント、及びその作製方法を提供することを目的とする。尚、本明細書において抗体の「フラグメント」とは、抗原と結合可能な抗体の一部分、例えばFab断片等を意味する。
【0013】
本発明はその一態様において、イプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物に反応性を有するモノクローナル抗体を提供する。
【0014】
本発明は、また、イプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物に反応性を有する新規な抗体を作製するための抗原を構成するハプテン化合物となる、当該化合物の誘導体を提供することを目的とする。
【0015】
本発明は、さらに、イプロジオン誘導体と高分子化合物との結合体を提供することを目的とする。当該結合体はイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物に反応性を有する抗体を作製するための抗原となる。
【0016】
本発明は、さらにまた、前記抗体を産生するハイブリドーマを提供することを目的とする。
【0017】
本発明は、さらに、前記抗体もしくは抗原と結合可能なそのフラグメント及び/又は前記イプロジオン誘導体と高分子化合物との結合体を使用することを含む、イプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物の免疫学的測定方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、イプロジオンにスペーサーアーム及び高分子化合物との結合に利用できる官能基を導入した、イプロジオンの誘導体をハプテンとして使用することにより、前記化合物に反応性を有する抗体を得ることに成功し、本発明の完成に至った。
【0019】
本発明の対象となるイプロジオンは、以下の式(2):
【化6】
Figure 0003947283
で表される化合物である。
【0020】
本発明の抗体は、例えば、イプロジオンにスペーサーアーム及び結合に利用できる官能基を導入した誘導体をハプテンとして適当な高分子化合物と結合させたものを抗原として用いることによって得ることができる。例えば、以下の式(1):
【化7】
Figure 0003947283
[式(1)中、nは1−10の整数、好ましくは3−8である]
で表される構造を有する化合物を、抗体作製のためのハプテンとして使用する。本発明において、化合物の立体異性体は特に限定されず全ての立体異性体を含む。
【0021】
また、以下の式(4):
【化8】
Figure 0003947283
[式(4)中、nは1−10の整数、好ましくは3−8である]
で表される構造を有する化合物も、本発明の抗体作製のためのハプテンとして使用することができる。
【0022】
本発明は、前記ハプテン化合物、ハプテン化合物と高分子化合物との結合体、イプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物に反応する抗体及びその作製方法、ならびに該ハプテン化合物または該抗体を用いるイプロジオンの免疫学的測定方法に関する。
【0023】
イプロジオン誘導体の作製
式(1)で表されるイプロジオン誘導体は、公知の方法に従って製造することができる。限定するわけではないが、例えば以下のような方法を用いることができる。
【0024】
先ず、以下の式(X1):
【化9】
Figure 0003947283
で表される構造を有する4−アミノ−2,6−ジメチルフェノールを、以下の式(X2):
【化10】
Figure 0003947283
[式(X2)中、
LはCl,Br,I等のハロゲン原子であり;
1はカルボキシル基の保護基であり;そして
nは先に定義した通りである]
で表される構造を有する、保護基で保護されたカルボキシル基を有する化合物とを反応させて、以下の式(X3):
【化11】
Figure 0003947283
[式(X3)中、L及びnは先に定義した通りである。]
で表される構造を有する化合物を得る。
【0025】
1で示されるカルボキシル基の保護基は公知のものでよく、具体例として、例えばメチル基、エチル基、tert−ブチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、トリクロロエチル基、トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリメチルシリルエトキシメチル基等を挙げることができる。
【0026】
反応は、例えばエタノール、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及び水等の溶媒中で、水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、トリエチルアミン等の塩基の存在下において、0℃から溶媒の沸点の温度、好ましくは室温から50℃において、0.5−15時間、好ましくは1時間−5時間行う。
【0027】
次いで、式(X3)の化合物を以下の式(X4):
【化12】
Figure 0003947283
[式(X4)中、P2はカルボキシル保護基である]
で表される構造を有する、2−イソシアナト酢酸エステル化合物と反応させて、以下の式(X5):
【化13】
Figure 0003947283
[式(X5)中、P1、P2及びnは先に定義した通りである]
で表される構造を有する化合物を得る。
【0028】
反応は、例えば、THF、アセトニトリル、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、等の適当な有機溶媒中で、0℃から溶媒の沸点の温度、好ましくは室温から150℃において、0.5時間−15時間、好ましくは1時間−5時間行う。
【0029】
カルボキシル保護基P2は、P1について上述したものと同様の公知のものでよく、P1と同一であっても、あるいは異なっていてもよい。
【0030】
次いで、式(X5)の化合物を、縮合環化反応させることにより、以下の式(X6):
【化14】
Figure 0003947283
[式(X6)中、nは先に定義した通りである]
で表される構造を有する化合物を得る。縮合環化反応は、例えば濃塩酸、臭化水素酸等の強酸中、0℃から200℃、好ましくは室温から150℃において、0.5時間−15時間、好ましくは1時間−5時間行う。
【0031】
さらに、式(X6)の化合物を、以下の式(X7):
【化15】
Figure 0003947283
で表される構造を有するイソシアナトイソプロピルと反応させることによって、式(1)のイプロジオン誘導体を得ることができる。反応は、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等の塩基の存在下、0℃から200℃、好ましくは室温から150℃において、0.5時間−15時間、好ましくは0.5時間−5時間行う。
【0032】
上述したような製造方法によって得られた化合物を、必要に応じシリカゲルクロマトグラフィーまたは再結晶操作等を行うことにより、さらに高純度の精製品とすることができる。
【0033】
以下、本発明の抗原、抗体の作製、及び免疫化学的測定法について説明する。尚、これらの調製は公知の方法、例えば続生化学実験講座、免疫生化学研究法(日本生化学会編)等に記載の方法に従って行うことができる。
【0034】
イプロジオン誘導体と高分子化合物との結合体の作製
上述のように合成されたイプロジオン誘導体は適当な高分子化合物に結合させてから免疫用抗原として使用する。
【0035】
好ましい高分子化合物の例としては、スカシ貝のへモシアニン(以下、「KLH」と言う)、卵白アルブミン(以下、「OVA」と言う)、ウシ血清アルブミン(以下、「BSA」と言う)、ウサギ血清アルブミン(以下、「RSA」と言う)などがある。KLH及びBSAが好ましい。
【0036】
イプロジオン誘導体と高分子化合物との結合は、例えば、混合酸無水物法(B.F.Erlanger et al.:J.Biol.Chem.234 1090‐1094(1954)),または活性化エステル法(A.E.KARU et al.:J.Agric.Food Chem.42 301−309(1994))等の公知の方法によって行うことができる。
【0037】
混合酸無水物法において用いられる混合酸無水物は、カルボン酸と蟻酸エステルとの反応により得られ、これを高分子化合物と反応させることにより目的とするハプテン−高分子化合物結合体が作製される。この反応は塩基性化合物の存在下に行われる。塩基性化合物としては、例えば、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ピリジン、ジメチルアニリン、N−メチルモルホリン、DBN、DBU、DABCO等の有機塩基、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基等が挙げられる。該反応は、通常−20℃から100℃、好ましくは0℃から50℃において行われ、反応時間は5分から10時間、好ましくは5分から2時間である。得られた混合酸無水物と高分子化合物との反応は、通常マイナス20℃から150℃、好ましくは0℃から100℃において行われ、反応時間は5分から10時間、好ましくは5分から5時間である。混合酸無水物法は一般に溶媒中で行われる。溶媒としては、混合酸無水物法に慣用されているいずれの溶媒も使用可能であり、具体的にはジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエ−テル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエ−テル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルリン酸トリアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。混合酸無水物法において使用されるハロ蟻酸エステルとしては、例えばクロロ蟻酸メチル、ブロモ蟻酸メチル、クロロ蟻酸エチル、ブロモ蟻酸エチル、クロロ蟻酸イソブチル等が挙げられる。当該方法におけるハプテンとハロ蟻酸エステルと高分子化合物の使用割合は、広い範囲から適宜選択され得る。
【0038】
一方、活性化エステル法は、一般に以下のように行うことができる。まず、ハプテン化合物を有機溶媒に溶解し、カップリング剤の存在下にてN−ヒドロキシこはく酸イミドと反応させ、N−ヒドロキシこはく酸イミド活性化エステルを生成する。
【0039】
カップリング剤としては、縮合反応に慣用されている通常のカップリング剤を使用でき、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾ−ル、水溶性カルボジイミド等が含まれる。有機溶媒としては、例えばN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド、ジオキサン等が使用できる。反応に使用するハプテン化合物とN−ヒドロキシこはく酸イミドのモル比は好ましくは1:10−10:1、最も好ましくは1:1ある。反応温度は、0−50℃、好ましくは22−27℃で、反応時間は5分−24時間、好ましくは1−2時間である。反応温度は各々の融点以上沸点以下の温度で行うことができる。
【0040】
カップリング反応後反応液を遠心し、上清液を高分子化合物を溶解した溶液に加え反応させると、例えば高分子化合物が遊離のアミノ基を有する場合、当該アミノ基とハプテン化合物のカルボキシル基の間に酸アミド結合が生成される。反応温度は、0−60℃、好ましくは5−40℃、より好ましくは22−27℃で、反応時間は5分−24時間、好ましくは1−16時間、より好ましくは1−2時間である。反応物を、透析、脱塩カラム等によって精製して、イプロジオン誘導体と高分子化合物との結合体を得ることができる。
【0041】
また、上記と同様の方法により、酵素等の標識物質をイプロジオン誘導体に結合させたものを、免疫学的測定方法において使用することができる。標識物質としては、西洋わさびペルオキシダーゼ(以下「HRP」と言う)、アルカリフォスファターゼ等の酵素、フルオレセインイソシアネート、ローダミン等の蛍光物質、 32 P、 125 等の放射性物質、化学発光物質などがある。
【0042】
ポリクロ−ナル抗体の作製
イプロジオン誘導体と高分子化合物との結合体を使用して、慣用化された方法により本発明のポリクロ−ナル抗体を作製することができる。例えば、イプロジオン誘導体−KLH結合体をリン酸ナトリウム緩衝液(以下、「PBS」と言う)に溶解し、フロイント完全アジュバントまたは不完全アジュバント、あるいはミョウバン等の補助剤と混合したものを、免疫原として哺乳動物を免疫化することによって行う。免疫化される動物としては当該分野で常用されるものをいずれも使用できるが、例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ウマ等を挙げることができる。
【0043】
免疫の際の投与法は、皮下注射、腹腔内注射、静脈内注射、皮下注射、筋肉内注射のいずれでもよいが、皮下注射または腹腔内注射が好ましい。免疫は1回または適当な間隔で、好ましくは1週間ないし5週間の問隔で複数回行うことができる。
【0044】
免疫化した動物から血液を採取し、そこから分離した血清を用い、イプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物と反応するポリクローナル抗体の存在を評価することができる。
【0045】
モノクロ−ナル抗体の作製
イプロジオン誘導体と高分子化合物との結合体を使用して、公知の方法により本発明のモノクロ−ナル抗体を作製することができる。
【0046】
モノクロ−ナル抗体の製造にあたっては、少なくとも下記のような作業工程が必要である。
【0047】
(a)免疫用抗原として使用するイプロジオン誘導体と高分子化合物との結合体の作製
(b)動物への免疫
(c)血液を採取、アッセイ、及び抗体産生細胞の調製
(d)ミエロ−マの調製
(e)抗体産生細胞とミエロ−マとの細胞融合とハイブリドーマの選択的培養(f)目的とする抗体を産生するハイブリド−マのスクリ−ニングと細胞クローニング
(g)ハイブリドーマの培養または動物へのハイブリドーマの移植によるモノクローナル抗体の調製
(h)調製されたモノクロ−ナル抗体の反応性の測定等
モノクロ−ナル抗体を産生するハイブリド−マを作製するための常法は、例えば、ハイブリドーマテクニックス(Hybridoma Techniques),コ−ルドスプリングハーバーラボラトリ−ズ(Cold Spring Harbor Laboratory,1980年版)、細胞組織化学(山下修二ら、日本組織細胞化学会編;学際企画、1986年)に記載されている。
【0048】
以下、本発明のイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物に対するモノクロ−ナル抗体の作製方法を説明するが、これに制限されないことは当業者によって明らかであろう。
【0049】
(a)−(b)の工程は、ポリクロ−ナル抗体に関して記述した方法とほぼ同様の方法によって行うことができる。
【0050】
(c)の工程における抗体産生細胞はリンパ球であり、これは一般には脾臓、胸腺、リンパ節、末梢血液またはこれらの組み合わせから得ることができるが脾細胞が最も一般的に用いられる。従って、最終免疫後、抗体産生が確認されたマウスより抗体産生細胞が存在する部位、例えば脾臓を摘出し、脾細胞を調製する。
【0051】
(d)の工程に用いることのできるミエロ−マ細胞としては、例えば、Balb/Cマウス由来骨髄腫細胞株のP3/X63−Ag 8(X63)(Nature,256,495−497(1975))、P3/X63−Ag 8.U1(P3U1)(Current Topics.in Microbiology and lmmunology,81, 1−7(1987))、P3/NSI−1−Ag 4−1(NS−1)(Eur.J.Immunol.,6,511−519(1976))、Sp 2/O−Ag 14(Sp 2/O)(Nature, 276,269−270(1978))、FO(J.Immuno.Meth.,35, 1−21(1980))、MPC−11、X63.653、S194等の骨髄腫株化細胞、あるいはラット由来の210.RCY3.Ag 1.2.3.(Y3)(Nature, 277,131−133,(1979))等を使用できる。
【0052】
上述した株化細胞をウシ胎児血清を含むダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)またはイスコフ改変ダルベッコ培地(IMDM)で継代培養し、融合当日に約3X103以上の細胞数を確保する。
【0053】
(e)の工程の細胞融合は公知の方法、例えばミルスタイン(Milstein)らの方法(Methods in Enzymology,73,3(1981))等に準じて行うことができる。現在最も一般的に行われているのはポリエチレングリコ−ル(PEG)を用いる方法である。PEG法については、例えば、細胞組織化学、山下修二ら(上述)に記載されている。別の融合方法としては、電気処理(電気融合)による方法を適宜採用することもできる(大河内悦子ら、実験医学 5.1315−19、1987)。その他の方法を適宜採用することができる。また、細胞の使用比率も公知の方法と同様でよく、例えばミエロ−マ細胞に対して脾細胞を3−10倍程度用いればよい。
【0054】
脾細胞とミエロ−マとが融合し、抗体産生能及び増殖能を獲得したハイブリドーマ群の選択は、例えば、ミエローマ細胞株としてヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ欠損株を使用した場合、例えば上述のDMEMやIMDMにヒポキサンチン・アミノプテリン・チミジンを添加して調製したHAT培地の使用により行うことができる。
【0055】
(f)の工程では、選択されたハイブリド−マ群を含む培養上清の一部をとり、例えば後述するELISA法により、イプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物に対する抗体活性を測定する。
【0056】
さらに、測定によりイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物に反応する抗体を産生することが判明したハイブリドーマの細胞クローニングを行う。この細胞クローニング法としては、限界希釈により1ウェルに1個のハイブリド−マが含まれるように希釈する方法「限界希釈法」;軟寒天培地上に撒きコロニーをとる方法;マイクロマニピュレーターによって1個の細胞を取り出す方法;セルソ−タ−によって1個の細胞を分離する「ソータークローン」法等が挙げられる。限界希釈法が簡単でありよく用いられる。
【0057】
抗体価の認められたウェルについて、例えば限界希釈法によりクローニングを1−4回繰り返して安定して抗体価の得られたものを、抗イプロジオンモノクローナル抗体産生ハイブリドーマ株及び/または抗イプロジオン代謝物モノクローナル抗体産生ハイブリドーマ株として選択する。ハイブリドーマを培養する培地としては、例えば、10%ウシ胎児血清(FCS)を含むDMEMまたはIMDM等が用いられる。ハイブリドーマの培養は、例えば二酸化炭素濃度5−7%程度及び37℃(100%湿度の恒温器中)で培養するが好ましい。
【0058】
(g)の工程で抗体を調製するための大量培養はフォローファイバー型の培養装置等によって行われる。または、同系統のマウス(例えば、上述のBalb/c)あるいはNu/Nuマウスの腹腔内でハイブリドーマを増殖させることも可能である。
【0059】
これらにより得られた培養上清液あるいは腹水液を抗イプロジオンモノクローナル抗体及び/または抗イプロジオン代謝物モノクローナル抗体として使用することできるが、さらに透析、硫酸アンモニウムによる塩析、ゲル濾過、凍結乾燥等を行い、抗体画分を集め精製することにより抗イプロジオンモノクローナル抗体及び/または抗イプロジオン代謝物モノクローナル抗体を得ることができる。さらに、精製が必要な場合には、イオン交換カラムクロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)などの慣用されている方法を組合わせることにより実施できる。
【0060】
以上のようにして得られた抗イプロジオンモノクローナル抗体及び/または抗イプロジオン代謝物モノクローナル抗体は、例えば後述したELISA法などの公知の方法を使用して、サブクラス、抗体価等を決定することができる。
【0061】
抗体によるイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物の測定
本発明で使用するポリクロ−ナル抗体によるイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物の測定法としては、放射性同位元素免疫測定法(RIA法)、ELISA法(Engvall,E.,Methods in Enzymol.,70,419−439(1980))、蛍光抗体法、プラ−ク法、スポット法、凝集法、オクタロニ−(Ouchterlony)等の一般に抗体の検出に使用されている種々の方法(「ハイブリド−マ法とモノクロ−ナル抗体」、株式会社R&Dプラニング発行、第30頁−第53頁、昭和57年3月5日)が挙げられる。感度、簡便性等の観点からELISA法が汎用されている。
【0062】
イプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物の測定は、各種ELISA法のうち、例えば間接競合阻害ELISA法により、以下のような手順により行うことができる。(a)まず、抗原であるイプロジオン誘導体と高分子化合物との結合体を担体に固相化する。(b)抗原が吸着していない固相表面を抗原と無関係な、例えばタンパク質によりブロッキングする。(c)これに各種濃度のイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物を含む試料及び抗体を加え、該抗体を前記固相化抗原及びイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物に競合的に結合させて、固相化抗原−抗体複合体及び、イプロジオン−抗体複合体及び/またはイプロジオン代謝物−抗体複合体を生成させる。(d)固相化抗原−抗体複合体の量を測定することにより、予め作成した検量線から試料中のイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物の量を決定することができる。
【0063】
(a)工程において、抗原を固相化する担体としては、特別な制限はなく、ELISA法において常用されるものをいずれも使用することができる。例えば、ポリスチレン製の96ウェルのマイクロタイタープレ−トが挙げられる。
【0064】
抗原を担体に固相化させるには、例えば、抗原を含む緩衝液を担体上に加え、インキュベ−ションすればよい。緩衝液としては公知のものが使用でき、例えば、145mM NaClを含む10mMのPBSを挙げることができる。緩衝液中の抗原の濃度は広い範囲から選択できるが、通常0.01−100μg/ml程度、好ましくは0.05−5μg/mlが適している。また、担体として96ウェルのマイクロタイタープレ−トを使用する場合には、300μl/ウェル以下で20−150μl/ウェル程度が望ましい。更に、インキュベ−ションの条件にも特に制限はないが、通常4℃程度で一晩インキュベ−ションが適している。
【0065】
なお、抗体に固相化させる抗原としては、抗体に作製したイプロジオン誘導体と高分子化合物との結合体自体のみならず、式(1)で表される他の誘導体と高分子化合物との結合体を用いることもできる。さらに、式(1)に含まれない他のイソキサチオン類似化合物も、固相化抗原として使用することも可能である。
【0066】
(b)工程のブロッキングは、抗原(イプロジオン誘導体と高分子化合物との結合体)を固相化した担体において、イプロジオン誘導体部分以外に後で添加する抗体が吸着され得る部分が存在する場合があり、もっぱらそれを防ぐ目的で行われる。ブロッキング剤として、例えば、BSAやスキムミルク溶液を使用できる。あるいは、ブロックエ−ス(「Block‐Ace」、大日本製薬、コ−ドNo.UK−25B)等のブロッキング剤として市販されているものを使用することもできる。具体的には、限定されるわけではないが、例えば抗原を固相化した部分に、ブロックエ−スを適量加え、約4℃で、一晩インキュベ−ションした後、緩衝液で洗浄することにより行われる。緩衝液としては特に制限はないが、例えば、10mM PBS(pH7.2)、0.8%(w/v)NaCl、0.02%(w/v)KCl、0.02%(v/v)Tween20の組成のものが適している。
【0067】
次いで(c)工程において、イプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物を含む試料と抗体を固相化抗原と接触させ、抗体を固相化抗原及び、イプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物と反応させることにより、固相化抗原−抗体複合体及ぴ、イプロジオン−抗体複合体及び/またはイプロジオン代謝物−抗体複合体が生成する。
【0068】
この際、抗体としては、第一抗体として本願発明のイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物に対する抗体を加え、更に第二抗体として標識酵素を結合した第一抗体に対する抗体を順次加えて反応させる。
【0069】
第一抗体は緩衝液に溶解して添加する。限定されるわけではないが、反応は、37℃程度で約1時間行えばよい。反応終了後、緩衝液で担体を洗浄し、未反応の第一抗体を除去する。この反応に用いる試薬としては、10mM PBS(pH7.2)、0.8%(w/v)NaCl、0.02%(w/v)KClの組成のものが好ましい。
【0070】
次いで第二抗体を添加する。例えば第一抗体としてマウスモノクローナル抗体を用いる場合、酵素(例えば、ペルオキシダ−ゼまたはアルカリホスファタ−ゼ等)を結合した抗マウス−ヤギ抗体を用いるのが適当である。担体に結合した第一抗体に約5000−10000倍、好ましくは最終吸光度が1.0−1.5となるように希釈した第二抗体を反応させるのが望ましい。希釈には緩衝液を用いる。限定されるわけではないが、反応は約37℃で約1時間行い、反応後、緩衝液で洗浄する。以上の反応により、第二抗体が第一抗体に結合する。また、標識した第一抗体を用いてもよく、その場合、第二抗体は不要である。
【0071】
次いで(d)工程において担体に結合した第二抗体の標識物質と反応する発色基質溶液を加え、吸光度を測定することによって検量線からイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物の量を算出することができる。
【0072】
第二抗体に結合する酵素としてペルオキシダ−ゼを使用する場合には、例えば、過酸化水素及びο−フェニレンジアミン(以下、「OPD」と言う)を含む発色基質溶液を使用することができる。限定されるわけではないが、発色基質溶液を加え約25℃で約20分間反応させた後、2Nの硫酸を加えることにより酵素反応を停止させる。OPDを使用する場合、492nmの吸光度を測定する。一方、第二抗体に結合する酵素としてアルカリホスファタ−ゼを使用する場合には、p−ニトロフェニルリン酸を基質として発色させ、2NのNaOHを加えて酵素反応を止め、415nmでの吸光度を測定する方法が適している。
【0073】
イプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物を添加しない反応溶液の吸光度に対して、それらを添加して抗体と反応させた溶液の吸光度の減少率を阻害率として計算する。既知の濃度のイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物を添加した反応液の阻害率により予め作成しておいた検量線を用いて、試料中のイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物の濃度を算出できる。
【0074】
あるいはイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物の測定は、例えば以下に述べるような本発明のモノクローナル抗体を用いた直接競合阻害ELISA法によって行うこともできる。
【0075】
(a)まず、本発明のモノクロ−ナル抗体を、担体に固相化する。
(b)抗体が固相化されていない担体表面を抗原と無関係な、例えばタンパク質により、ブロッキングする。
(c)上記工程とは別に各種濃度のイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物を含む試料にイプロジオン誘導体と酵素を結合させた酵素結合ハプテンを加えた混合物を調製する。
(d)上記混合物を上記抗体固相化担体と反応させる。
(e)固相化抗体−酵素結合ハプテン複合体の量を測定することにより、あらかじめ作成した、検量線から試料中のイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物の量を決定する。
【0076】
(a)工程においてモノクローナル抗体を固相化する担体としては、特別な制限はなくELISA法において常用されるものを用いることができ、例えば、96ウェルマイクロタイタープレートが挙げられる。モノクローナル抗体の固相化は、例えばモノクローナル抗体を含む緩衝液を担体上にのせ、インキュベートすることによって行える。緩衝液の組成・濃度は前述の間接競合阻害ELISA法と同様のものを採用できる。あるいは、アミノ基結合型のマイクロタイタープレートに化学結合法を用いて抗体を結合させたものを使用することもできる。
【0077】
(b)工程のブロッキングは、抗体を固相化した担体において、後に添加する試料中のイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物、並びに酵素結合ハプテンが抗原抗体反応とは無関係に吸着される部分が存在する場合があるので、それを防ぐ目的で行う。ブロッキング剤及びその方法は、前述の間接競合阻害ELISA法と同様のものを使用できる。
【0078】
(c)工程において用いる酵素結合ハプテンの調製はイプロジオン誘導体を酵素に結合する方法であれば、特に制限なく、いかなる方法で行ってもよい。例えば、前述した活性化エステル法を採用することができる。調製した酵素結合ハプテンはイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物を含む試料と混合する。
【0079】
なお、酵素に結合させるハプテンとしては、抗体作製に使用したイプロジオン誘導体自体のみならず、式(1)で表される他の誘導体を用いることもできる。例えば、式(1)においてnの数が相違する化合物を各々抗体作製用と標識競合用の化合物として用いることができる。さらに、式(1)に含まれない他のイプロジオン類似化合物も、酵素に結合させるハプテンとして使用可能である。
【0080】
(d)工程において当該化合物を抗体固相化担体に接触させ、混合物中のイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物と酵素結合ハプテンとの競合阻害反応により、これらと固相化担体との複合体が生成する。イプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物を含む試料は適当な緩衝液で希釈して使用する。限定されるわけではないが、反応は例えば、室温でおよそ1時間行う。反応終了後、緩衝液で担体を洗浄し、未反応の酵素結合ハプテンを除去する。洗浄液は、例えばPBSを使用することができる。
【0081】
さらに(e)工程において酵素結合ハプテンの酵素に反応する発色基質溶液を前述の間接競合阻害ELISA法と同様に加え、吸光度を測定することにより、検量線からイプロジオン及び/またはイプロジオン代謝物の量を算出することができる。
【0082】
上記に記載の方法において、イプロジオン及びイプロジオン代謝物の両方に反応性を有する抗体を用いてそれらの同時測定法に適用することも可能であるし、イプロジオンあるいはイプロジオン代謝物に特異的な抗体を用いて、各々の個別測定に適用することも可能である。さらに、反応性の異なる抗体を組み合わせることにより、イプロジオン及びイプロジオン代謝物を同時に測定することも可能である。
【0083】
本発明のモノクロ−ナル抗体IPD2−54は、直接競合阻害ELISA法でイプロジオンの量を3−3000ng/ml、好ましくは30−3000ng/mlの範囲で測定できる。また、イプロジオン代謝物の量を1−1000ng/ml、好ましくは3−300ng/mlの範囲で測定できる(実施例8、図1)。よって、IPD2−54はイプロジオンに対する反応性に比べイプロジオン代謝物に約10倍の高感度で反応する。
【0084】
また、モノクローナル抗体IPD4−188は直接競合阻害EILSA法でイプロジオンの量を0.03−300ng/ml、好ましくは0.1−30ng/mlの範囲で測定できる(実施例8、図2)。また、イプロジオン代謝物には約1%の交差反応性を認めるだけである(実施例9、図4)。
【0085】
本発明の抗体の交差反応性
上述した直接競合阻害ELISA法または間接競合阻害ELISA法により、本発明のモノクローナル抗体の交差反応性を調べることができる。
【0086】
例えば、IPD2−54は、前述したように直接競合阻害ELISA法でイプロジオンに対する反応性に比べイプロジオン代謝物に約10倍の高感度で反応する。しかしながら、他のジカルボキシイミド系化合物であるプロシミドン、ビンクロゾリンとは反応しない(実施例9、図3)。また、IPD4−188は非常に特異性が高く、直接競合阻害EILSA法でイプロジオンとのみ反応し、イプロジオン代謝物には約1%の交差反応性を認めるだけで、他のジカルボキシイミド系化合物であるプロシミドン、ビンクロゾリンとは反応しない(実施例9、図4)。
【0087】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の技術的範囲を制限するためのものではない。当業者は本明細書の記載に基づいて容易に本発明に修飾、変更を加えることができ、それらは本発明の技術的範囲に含まれる。
【0088】
【実施例】
実施例 1 イプロジオン誘導体の合成
【化16】
Figure 0003947283
【0089】
6−(4−アミノ−2,6−ジクロロフェノキシ)ヘキサン酸エチルエステル(1)の合成
N,N−ジメチルホルムアミド100mlに4−アミノ−2,6−ジクロロフェノール10.0g(56mmol)を溶解し、この溶液に60%水素化ナトリウム2.5g(63mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。つぎにこの溶液に6−ブロモヘキサン酸エチルエステル13.5g(61mmol)を5−10℃で加え、室温で1時間撹拌反応させた。反応混合物を濃縮後、トルエンで抽出し、トルエン層を水洗後、硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮し、残渣をシリカゲルクロマログラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、12.5g(収率70%)の(1)を得た。
【0090】
6−[2,6−ジクロロ−4−(N’−エトキシカルボニルメチルウレイド)フェノキシ]ヘキサン酸エチルエステル(2)の合成
テトラヒドロフラン80mlに6−(4−アミノ−2,6−ジクロロフェノキシ)ヘキサン酸エチルエステル(1)6.4g(20mmol)と2−イソシアナート酢酸エチルエステル2.8g(22mmol)を溶解し、この溶液を環流下に2時間撹拌した。反応混合物を濃縮後、トルエンで抽出し、トルエン層を水、5N塩酸、水の順に洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮した.残渣の固体をn−ヘキサンで洗い、6.2g(収率69%)の(2)を得た。
融点=94−96℃
【0091】
6−[2,6−ジクロロ−4−(2,4−ジオキソイミダゾリジン−3−イル)フェノキシ]ヘキサン酸(3)の合成
濃塩酸50mlに6−[2,6−ジクロロ−4−(N’−エトキシカルボニルメチルウレイド)フェノキシ]ヘキサン酸エチルエステル(2)4.5g(10mmol)を加え、この縣濁液を環流下で1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却後、濾過した。得られた固体を水洗、乾燥後、ベンゼンで再結し2.5g(66%)の(3)を得た。
融点=160−162℃
【0092】
−[2,6−ジクロロ−4−(1−イソプロピルカルバモイル−2,4−ジオキソイミダゾリジン−3−イル)フェノキシ]ヘキサン酸(4)の合成
6−[2,6−ジクロロ−4−(2,4−ジオキソイミダゾリジン−3−イル)フェノキシ]ヘキサン酸(3)1.1g(3mmol)、イソシアナトイソプロピル0.5g(6mmol)及びトリエチルアミン0.6g(6mmol)の混合物を110℃で30分間加熱撹拌した。反応混合物を室温まで冷却後、ジエチルエーテル50mlと1N塩酸を加えた。エーテル層を水洗後、硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマログラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、0.8g(収率57%)の(4)を得た。
1H−NMR (DMSO-D6,δ)
1.17 (6H,d), 1.47-1.62 (4H,m),
1.56-1.82 (2H, m), 2.25 (2H,t),
3.86-3.93 (1H, m), 4.01-4.05 (2H,m),
4.33 (2H,s), 7.55 (2H,s),
7.65 (1H,d), 12.01 (1H,s)
【0093】
実施例2 免疫用抗原の作製
免疫用抗原としてイプロジオン誘導体とKLHとの結合体を以下のように混合酸無水物法により作製した。
【0094】
実施例1によって作製されたイプロジオン誘導体の7mgを無水ジオキサン0.7mlに溶解し、10−12℃に冷却した後、トリ−N−ブチルアミン4μl及びクロロ蟻酸イソブチル24μlを添加し、10−12℃にて30分間撹拌した(以下、これを「A液」とする)。
【0095】
一方、蒸留水1mlにKLHを20mg溶解し、0.5%NaHCO3 pH9.4を外液として一晩透析した。透析後3000rpm、30分間遠心し得られた上清1.5mlにA液をゆっくり添加した。4℃にて2時間反応させた後、スパーテル1杯分のグリシンを添加してさらに4℃にて30分間撹拌することにより反応を終了させた。この反応液を145mM NaCl−10mM PBS(pH7.4)中で1週間透析して免疫用抗原を得た。このようにして得られたイプロジオン誘導体−KLH結合体を免疫用抗原として用いた。
【0096】
実施例3 スクリーニング用抗原の作製
スクリーニング用抗原として実施例2と同様の方法によりイプロジオン誘導体−BSA結合体を得た。
【0097】
実施例4 免疫感作
実施例2において調製した免疫用抗原を用いて、マウスに免疫を行った。免疫用抗原100μgをPBS 100μlに溶解し、等量のフロイント完全アジュバントと混合した後、Balb/cマウスに接種した。17日後にフロイント不完全アジュバントを用いて調製した免疫用抗原を、前記と同様の操作によりマウスに追加免疫をおこなった。また、41日後にはPBSに溶解した免疫抗原をマウスに追加免疫した。
【0098】
実施例5 抗血清によるイプロジオンとの反応性
実施例4で調製した抗血清を、以下の間接競合阻害ELISA法でイプロジオンを測定し、抗血清を評価した。
【0099】
実施例3で調製したスクリーニング用抗原の溶液(0.1μg/ml)を50μl/ウェルにて96ウェルプレートにコーティングした。洗浄の後、4倍に希釈したブロックエース(「Block Ace」:大日本製薬、コードNo.UK−25B)でブロッキングした後、抗血清希釈液と各種濃度のイプロジオンあるいはイプロジオン代謝物,その類似化合物を含む10%メタノ−ル溶液とを等量混合し、その100μlをウェルに入れ、37℃にて1時間反応させた。
【0100】
反応終了後、0.05%Tween20−PBSにて1回洗浄の後、PBSを用いて5000倍希釈したペルオキシダ−ゼ結合抗マウスIgGヤギ抗体(Cappel社製)を50μlずつ各ウェルに添加し、37℃にて1時間反応させた。さらに反応終了後、0.05%Tween20−PBSにて2回洗浄し、0.4mg/mlのOPD、及び0.04%過酸化水素を含む0.05Mリン酸クエン酸緩衝液(pH4.5)を100μlずつ各ウェルにいれ室温にて20分間放置し、発色させた。反応後、2N硫酸100μlを各ウェルに加え、反応を停止させた後、490nmの吸光度を測定した。
【0101】
実施例6 ハイブリド−マ細胞の作製
実施例4に続き、血清中の抗イプロジオン抗体の活性が高くなったマウスの脾臓細胞と、マウスミエロ−マ細胞(P3U1)とを電気融合法にて細胞融合をおこなった。細胞増殖が認められた培養上清液について以下の方法でイプロジオン及びイプロジオン代謝物に対する抗体活性を調べた。
【0102】
実施例3で調製したスクリーニング用抗原の溶液(0.1μg/ml)を50μl/ウェルにて96ウェルプレートにコーティングした。洗浄の後、4倍に希釈したブロックエースでブロッキングした後、培養上清液と各種濃度のイプロジオンあるいはイプロジオン代謝物,その類似化合物を含む10%メタノ−ル溶液とを等量混合し、その100μlをウェルに入れ、37℃にて1時間反応させた。反応終了後、0.05%Tween20−PBSにて1回洗浄の後、PBSを用いて、5000倍希釈したペルオキシダ−ゼ結合抗マウスIgGヤギ抗体(Cappel社製)を50μlずつ各ウェルにて37℃1時間反応させる。さらに反応終了後、0.05%Tween20−PBSにて2回洗浄の後、0.4mg/mlのOPD、及び0.04%過酸化水素を含む0.05Mリン酸クエン酸緩衝液(pH4.5)を100μlずつ各ウェルにいれ室温にて20分間放置し、発色させた。反応後、2N硫酸100μlを各ウェルに加え、反応を停止させた後、490nmの吸光度を測定し、抗体活性が認められたものを選抜した。
【0103】
次に、選抜されたウェルの細胞について限界希釈法を用いた細胞クロ−ニングをおこなった。その結果、主にイプロジオン代謝物に対して反応性を示す抗体を産生するハイブリド−マ細胞株をクロ−ン化し、そのうちのIPD2−54を平成9年11月13日に寄託番号FERM P−16519として工業技術院生命工学工業研究所(〒305 茨城県つくば市東1丁目1番3号)に寄託した。また同様に、抗イプロジオン抗体を産生するハイブリド−マ細胞株をクロ−ン化した。そのうちのIPD4−188を平成9年11月13日に寄託番号FERM P−16520として工業技術院生命工学工業研究所に寄託した。
【0104】
実施例7 イプロジオン誘導体とHRPとの結合体作製
実施例2と同様な混合無水物法により実施例1で作製したイプロジオン誘導体とHRPの結合体を作製した。1mgのイプロジオン誘導体を無水ジオキサン0.2mlに溶解した後、トリ−N−ブチルアミン0.5μl,クロロ蟻酸イソブチル0.3μlを添加し、10−12℃にて30分間撹拌した。(以下、これを「B液」とする)
【0105】
一方、0.5%NaHCO3をNaOHでpH9.4に調整した溶液1mlにHRP5mgを溶解し、B液をこの中に滴下した。4℃にて2時間撹拌し、さらにグリシンを添加して30分間撹拌することにより反応を終了させた。反応物をPBSにて透析することにより、精製HRP結合イプロジオン誘導体を得た。
【0106】
実施例8 直接競合阻害ELISA法によるイプロジオン及びイプロジオン代謝物の測定
実施例6で得られたハイブリド−マ細胞(IPD2−54及びIPD4−188)をマウスの腹腔に移植し、10−15日後に得られた腹水を採取し、硫安分画法によりモノクロ−ナル抗体を分取し、以下の試験法にてイプロジオンを測定した。
【0107】
それぞれのモノクロ−ナル抗体溶液( IPD2−54抗体2μg/ml、IPD4−188抗体5μg/ml )を100μl/ウェルで96ウェルプレ−トに加え、4℃で一晩静置し、翌日4倍希釈したブロックエ−スでブロッキングした後、イプロジオンあるいはイプロジオン代謝物、及び実施例7で作製した適度に希釈されたHRP結合イプロジオン誘導体を含む10%メタノ−ル−PBS溶液を50μl/ウェルで加え、37℃1時間静置した。反応終了後、0.05%Tween20−PBSにて2回洗浄の後、0.4mg/mlのOPD、及び0.04%過酸化水素を含む0.05Mリン酸クエン酸緩衝液(pH4.5)を100μlずつ各ウェルにいれ室温にて20分間放置し、発色させた。反応後、2N硫酸100μlを各ウェルに加え、反応を停止させた後、490nmの吸光度を測定した。
【0108】
IPD2−54抗体の結果を図1に示す。直接競合阻害ELISA法において、イプロジオン及びイプロジオン代謝物を測定することができ、その測定範囲はイプロジオン代謝物1−1000ng/ml,イプロジオン3−3000ng/mlであった。
【0109】
IPD4−188抗体の結果を図2に示す。直接競合阻害ELISA法において、イプロジオンを測定することができ、その測定範囲は0.03−300ng/mlであった。
【0110】
実施例9 モノクロ−ナル抗体の評価
イプロジオン誘導体に由来する、クロ−ン化したハイブリド−マIPD2−54の産生するモノクロ−ナル抗体IPD2−54ならびにハイブリド−マIPD4−188の産生するモノクロ−ナル抗体IPD4−188について実施例8と同様の方法を用いてイプロジオン及びイプロジオン代謝物と他の類似するジカルボキシイミド系化合物に対する反応性について調べた。
【0111】
その結果、モノクローナル抗体IPD2−54はイプロジオンに対する反応性に比べイプロジオン代謝物に約10倍の高感度で反応し、他のジカルボキシイミド系化合物であるプロシミドン、ビンクロゾリンとは反応しないことが判明した(図3)。また、モノクローナル抗体IPD4−188は非常に特異性が高く、イプロジオンとのみ反応し、イプロジオン代謝物には約1%の交差反応性を認めるだけで、他のジカルボキシイミド系化合物であるプロシミドン、ビンクロゾリンとは反応しないことが判明した(図4)。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のモノクロ−ナル抗体IPD2−54の直接競合阻害ELISA法によるイプロジオン及びイプロジオン代謝物の測定を示す。
【図2】図2は、本発明のモノクロ−ナル抗体IPD4−188の直接競合阻害ELISA法によるイプロジオンの測定を示す。
【図3】図3は、本発明のモノクロ−ナル抗体IPD2−54の直接競合阻害ELISA法によるイプロジオン及びイプロジオン代謝物、並びに他の類似するジカルボキシイミド系化合物の測定を示す。
【図4】図4は、本発明のモノクロ−ナル抗体IPD4−188の直接競合阻害ELISA法によるイプロジオン及びイプロジオン代謝物と他の類似するジカルボキシイミド系化合物の測定を示す。

Claims (9)

  1. 以下の式(1):
    Figure 0003947283
    [式(1)中、nは1−10の整数である]
    で表される構造を有する化合物。
  2. 請求項1に記載された化合物とBSA及びKLHからなる群から選択される高分子化合物又は標識物質との結合体。
  3. 請求項1に記載の化合物とBSA及びKLHからなる群から選択される高分子化合物を結合させることにより抗原を作製し、当該抗原を用いることにより、以下の式(2):
    Figure 0003947283
    で表される構造を有する化合物、及び/または、式(3):
    Figure 0003947283
    で表される構造を有する化合物に反応性を示す抗体を製造することを特徴とする、式(2)及び/または(3)で表される化合物に反応性を示す抗体または抗原と結合可能なそのフラグメントの製造方法。
  4. 請求項2に記載の結合体を抗原として用いることにより製造された、式(2)及び/または(3)で表される化合物に反応性を示す抗体または抗原と結合可能なそのフラグメント。
  5. モノクローナル抗体である、請求項4に記載の抗体または抗原と結合可能なそのフラグメント。
  6. 寄託番号FERM P−16519またはFERM P−16520で寄託されているハイブリドーマから産生される、請求項4または5に記載の抗体または抗原と結合可能なそのフラグメント。
  7. 請求項4ないし6のいずれか1項に記載の抗体を産生するハイブリドーマ。
  8. 寄託番号FERM P−16519またはFERM P−16520で寄託されている、請求項7に記載のハイブリドーマ。
  9. 請求項4ないし6のいずれか1項に記載の抗体または抗原と結合可能なそのフラグメントを用いることを特徴とする、式(2)及び/または(3)で表される化合物の免疫学的測定方法。
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