JP2971404B2 - 車両のシート構造 - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は車両のシート構造の
改良に関する。
改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】車両のシート構造として、例えば実公
平１−９７０６号公報「組合せシート」や実開平７−
８０６０号公報「車両のシート構造」が知られている。
図８は上記の車両のシート構造の説明図であり、便宜
上番号は振り直したものである。車両のシート構造１０
０は、前部の組合せシート１０１と、後部の組合せシー
ト１０２とからなる。組合せシート１０１は、両端シー
ト１１１，１１２と、これらの両端シート１１１，１１
２間を移動可能に配置したセンタシート１１３とからな
る。組合せシート１０２は、両端シート１２１，１２２
と、これらの両端シート１１１，１１２間を移動可能に
配置したセンタシート１２３とからなり、１３１，１３
１は、センタシート１１３，１２３が移動するための下
部レール、Ｌ１は組合せシート１０１及び組合せシート
１０２のシート間スペース、Ｌ２はセンタシート１１３
のシート長である。
平１−９７０６号公報「組合せシート」や実開平７−
８０６０号公報「車両のシート構造」が知られている。
図８は上記の車両のシート構造の説明図であり、便宜
上番号は振り直したものである。車両のシート構造１０
０は、前部の組合せシート１０１と、後部の組合せシー
ト１０２とからなる。組合せシート１０１は、両端シー
ト１１１，１１２と、これらの両端シート１１１，１１
２間を移動可能に配置したセンタシート１１３とからな
る。組合せシート１０２は、両端シート１２１，１２２
と、これらの両端シート１１１，１１２間を移動可能に
配置したセンタシート１２３とからなり、１３１，１３
１は、センタシート１１３，１２３が移動するための下
部レール、Ｌ１は組合せシート１０１及び組合せシート
１０２のシート間スペース、Ｌ２はセンタシート１１３
のシート長である。
【０００３】従って、図８に示すように、シート間スペ
ースＬ１をセンタシート１１３のシート長Ｌ２以上にし
なければ、前部の組合せシート１０１及び後部の組合せ
シート１０２との間を人間が自由に移動することはでき
ない。すなはち、ウォークスルーが困難である。よっ
て、上記は、組合せシート１０１，１０２の間をウォ
ークスルー可能にするために、組合せシート１０１，１
０２の間のスペースをセンタシート長、即ち、シート長
より十分に長く確保したものである。また、上記は、
同公報の図１に示される通り、第３列シートＬ３を左右
シート１６，１７と、中央シート１８とで構成し、ウォ
ークスルー可能に配置した第２列シートＬ２まで中央シ
ート１８をスライド可能としたものである。
ースＬ１をセンタシート１１３のシート長Ｌ２以上にし
なければ、前部の組合せシート１０１及び後部の組合せ
シート１０２との間を人間が自由に移動することはでき
ない。すなはち、ウォークスルーが困難である。よっ
て、上記は、組合せシート１０１，１０２の間をウォ
ークスルー可能にするために、組合せシート１０１，１
０２の間のスペースをセンタシート長、即ち、シート長
より十分に長く確保したものである。また、上記は、
同公報の図１に示される通り、第３列シートＬ３を左右
シート１６，１７と、中央シート１８とで構成し、ウォ
ークスルー可能に配置した第２列シートＬ２まで中央シ
ート１８をスライド可能としたものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記は、限
られたスペース内に大きなセンタシート１１３，１２３
を配置しているためスペース効率に問題があった。すな
わち、組合せシート１０１，１０２の間のスペースを十
分に確保するために、車両を長くしなければならずスペ
ース効率が悪いものであった。上記は、ウォークスル
ーが可能であるが、第２列シートＬ２又は３列シートＬ
３のどちらかのシートで中央シート１８を使用すると、
他方のシートの左右シート間は空いてしまい、この空間
に物が落ちてしまうなど、何かと不便である。すなわ
ち、第２列シートＬ２又は第３列シートＬ３を２人座席
として使用したときには、これらの座席にセンタシート
を変形したアームレストあるいはテーブルがなく利便性
や居住性が損われている。
られたスペース内に大きなセンタシート１１３，１２３
を配置しているためスペース効率に問題があった。すな
わち、組合せシート１０１，１０２の間のスペースを十
分に確保するために、車両を長くしなければならずスペ
ース効率が悪いものであった。上記は、ウォークスル
ーが可能であるが、第２列シートＬ２又は３列シートＬ
３のどちらかのシートで中央シート１８を使用すると、
他方のシートの左右シート間は空いてしまい、この空間
に物が落ちてしまうなど、何かと不便である。すなわ
ち、第２列シートＬ２又は第３列シートＬ３を２人座席
として使用したときには、これらの座席にセンタシート
を変形したアームレストあるいはテーブルがなく利便性
や居住性が損われている。
【０００５】そこで、本発明の目的は、多様性に富むシ
ートの組合せを可能にするとともに、居住性がよく、利
便性に優れ、スペース効率がよい車両のシート構造を提
供することにある。
ートの組合せを可能にするとともに、居住性がよく、利
便性に優れ、スペース効率がよい車両のシート構造を提
供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項１は、背面が後上方へ立上がるように傾斜させ
たシートバックを備える左・右シート間に配置され、少
なくとも前後２列のシート間を車体前後方向にスライド
可能なセンタシートを配置する車両のシート構造におい
て、センタシート後方で、且つ後部の左・右シート後方
に収納されるとともに、揺動可能なアームレストを備え
たコンソールボックスを車体前後方向にスライド可能に
配置し、そして、傾斜したシートバック背面と、このシ
ートバック背面の上端から下げた仮想線とで描いたエリ
アに、アームレストを折畳み収納した状態のコンソール
ボックスを納めたことを特徴とする。前左・右シート間
にセンタシートを置いたときは、後左・右シート間にコ
ンソールボックスを前進させ、アームレスト又はカップ
ホルダとして利用できる。従って、後左・右シート間に
空間ができないので、居住性、利便性が高まる。また、
後左・右シート間にセンタシートを移動するときは、ア
ームレストを上方又は下方に揺動して、コンソールボッ
クスを前後方向に小型化し、その状態でコンソールボッ
クスを後左・右シート及びセンタシートで構成する後部
シート列後方に後退収納すれば、センタシートが、後部
シート列に沿う位置に移動でき、後部シート列での３人
座席及び前部シート列からのウォークスルーが可能とな
るので、居住性、利便性及びスペース効率が向上する。
傾斜したシートバック背面と、このシートバック背面の
上端から下げた仮想線とで描いたエリアに、アームレス
トを折畳み収納した状態のコンソールボックスを納める
ようにして、センタシート後方のエリアを有効利用す
る。
に請求項１は、背面が後上方へ立上がるように傾斜させ
たシートバックを備える左・右シート間に配置され、少
なくとも前後２列のシート間を車体前後方向にスライド
可能なセンタシートを配置する車両のシート構造におい
て、センタシート後方で、且つ後部の左・右シート後方
に収納されるとともに、揺動可能なアームレストを備え
たコンソールボックスを車体前後方向にスライド可能に
配置し、そして、傾斜したシートバック背面と、このシ
ートバック背面の上端から下げた仮想線とで描いたエリ
アに、アームレストを折畳み収納した状態のコンソール
ボックスを納めたことを特徴とする。前左・右シート間
にセンタシートを置いたときは、後左・右シート間にコ
ンソールボックスを前進させ、アームレスト又はカップ
ホルダとして利用できる。従って、後左・右シート間に
空間ができないので、居住性、利便性が高まる。また、
後左・右シート間にセンタシートを移動するときは、ア
ームレストを上方又は下方に揺動して、コンソールボッ
クスを前後方向に小型化し、その状態でコンソールボッ
クスを後左・右シート及びセンタシートで構成する後部
シート列後方に後退収納すれば、センタシートが、後部
シート列に沿う位置に移動でき、後部シート列での３人
座席及び前部シート列からのウォークスルーが可能とな
るので、居住性、利便性及びスペース効率が向上する。
傾斜したシートバック背面と、このシートバック背面の
上端から下げた仮想線とで描いたエリアに、アームレス
トを折畳み収納した状態のコンソールボックスを納める
ようにして、センタシート後方のエリアを有効利用す
る。
【０００７】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、
「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向
に従い、Ｆｒは前側、Ｒｒは後側、Ｌは左側、Ｒは右側
を示す。また、図面は符号の向きに見るものとする。図
１は本発明に係る車両のシート構造の平面図である。車
両のシート構造１は、助手席シートである前左シート２
と、運転席シートである前右シート３と、後左シート４
と、後右シート５と、これらの前左・右シート２，３及
び後左・右シート４，５間に配置したレール７，７を移
動し得るセンタシート１０と、このセンタシート１０の
後方にてレール７，７を移動し得るコンソールボックス
４０とからなる。また、８はステアリングハンドルであ
る。
づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、
「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向
に従い、Ｆｒは前側、Ｒｒは後側、Ｌは左側、Ｒは右側
を示す。また、図面は符号の向きに見るものとする。図
１は本発明に係る車両のシート構造の平面図である。車
両のシート構造１は、助手席シートである前左シート２
と、運転席シートである前右シート３と、後左シート４
と、後右シート５と、これらの前左・右シート２，３及
び後左・右シート４，５間に配置したレール７，７を移
動し得るセンタシート１０と、このセンタシート１０の
後方にてレール７，７を移動し得るコンソールボックス
４０とからなる。また、８はステアリングハンドルであ
る。
【０００８】前左シート２は、シートクッション２ａ
と、このシートクッション２ａにリクライニング可能に
取付けたシートバック２ｂと、このシートバック２ｂの
上部に昇降可能に取付けたヘッドレスト２ｃとからな
る。前右シート３，後左シート４及び後右シート５も同
様の構成であり、符号ａ〜ｃを付して説明を省略する。
と、このシートクッション２ａにリクライニング可能に
取付けたシートバック２ｂと、このシートバック２ｂの
上部に昇降可能に取付けたヘッドレスト２ｃとからな
る。前右シート３，後左シート４及び後右シート５も同
様の構成であり、符号ａ〜ｃを付して説明を省略する。
【０００９】図２は図１の２−２線断面図（ただし、セ
ンタシート並びにアームレストは断面せず。）であり、
本発明に係るセンタシート及びコンソールボックスの側
面図である。センタシート１０は、レール７に沿って移
動し得るベース部材１１と、このベース部材１１に固定
したステイ部材１２と、このステイ部材１２及びベース
部材１１に組込んだセンタシートロック機構１３と、ス
テイ部材１２に取付けたシートクッション１５と、この
シートクッション１５に対して首振り可能に取付けた下
部シートバック１６と、この下部シートバック１６に対
して首振り可能に取付けた上部シートバック１７とから
なる。
ンタシート並びにアームレストは断面せず。）であり、
本発明に係るセンタシート及びコンソールボックスの側
面図である。センタシート１０は、レール７に沿って移
動し得るベース部材１１と、このベース部材１１に固定
したステイ部材１２と、このステイ部材１２及びベース
部材１１に組込んだセンタシートロック機構１３と、ス
テイ部材１２に取付けたシートクッション１５と、この
シートクッション１５に対して首振り可能に取付けた下
部シートバック１６と、この下部シートバック１６に対
して首振り可能に取付けた上部シートバック１７とから
なる。
【００１０】ベース部材１１はレール７に回転可能に取
付けたローラ１８，１８と、これらのローラ１８，１８
を支持する支軸２１，２１とを備え、シートクッション
１５はその支持体となるシートフレーム２２を備え、下
部シートバック１６はその支持体となるシートフレーム
２３を備え、上部シートバック１７は同様にその支持体
となるシートフレーム２４を備え、途中、１５ａ，１６
ａが折り曲げ支点となる。
付けたローラ１８，１８と、これらのローラ１８，１８
を支持する支軸２１，２１とを備え、シートクッション
１５はその支持体となるシートフレーム２２を備え、下
部シートバック１６はその支持体となるシートフレーム
２３を備え、上部シートバック１７は同様にその支持体
となるシートフレーム２４を備え、途中、１５ａ，１６
ａが折り曲げ支点となる。
【００１１】センタシートロック機構１３は、ステイ部
材１２にピン２６で回転可能に取付けた操作レバー２７
と、この操作レバー２７の先端にピン２８を介して昇降
可能に取り付けた押出し部材２９と、この押出し部材２
９の先端に接するシーソレバー３１と、このシーソレバ
ー３１の先端に昇降可能に取付けたストッパ部材３２
と、ベース部材１１からシーソレバー３１に掛け渡した
リターンばね３４とからなる。なお、レール７は、スト
ッパ部材３２の凸部３２ａ，３２ａと噛み合う複数のス
トッパ孔３５…（…は複数個を示す。以下同じ。）を備
える。
材１２にピン２６で回転可能に取付けた操作レバー２７
と、この操作レバー２７の先端にピン２８を介して昇降
可能に取り付けた押出し部材２９と、この押出し部材２
９の先端に接するシーソレバー３１と、このシーソレバ
ー３１の先端に昇降可能に取付けたストッパ部材３２
と、ベース部材１１からシーソレバー３１に掛け渡した
リターンばね３４とからなる。なお、レール７は、スト
ッパ部材３２の凸部３２ａ，３２ａと噛み合う複数のス
トッパ孔３５…（…は複数個を示す。以下同じ。）を備
える。
【００１２】従って、センタシートロック機構１３は、
操作レバー２７を上方に引張ることで、押出し部材２９
を押し下げ、シーソレバー３１の一端を押し下げ、シー
ソレバー３１の先端に取付けたストッパ部材３２を引き
上げ、ストッパ孔３５，３５からストッパ部材３２の凸
部３２ａ，３２ａを引き上げることでスライドロックを
解除するものであり、この状態でセンタシート１０はレ
ール７をに沿って移動可能となる。また、任意の位置へ
センタシート１０を移動した後、操作レバー２７を離す
ことで凸部３２ａ，３２ａと任意のストッパ孔３５，３
５とが噛み合いセンタシート１０は再びロック状態とな
る。
操作レバー２７を上方に引張ることで、押出し部材２９
を押し下げ、シーソレバー３１の一端を押し下げ、シー
ソレバー３１の先端に取付けたストッパ部材３２を引き
上げ、ストッパ孔３５，３５からストッパ部材３２の凸
部３２ａ，３２ａを引き上げることでスライドロックを
解除するものであり、この状態でセンタシート１０はレ
ール７をに沿って移動可能となる。また、任意の位置へ
センタシート１０を移動した後、操作レバー２７を離す
ことで凸部３２ａ，３２ａと任意のストッパ孔３５，３
５とが噛み合いセンタシート１０は再びロック状態とな
る。
【００１３】コンソールボックス４０は、レール７に沿
って移動し得るベース部材４１と、このベース部材４１
に取付けたコンソール本体４２と、このコンソール本体
４２及びベース部材４１に組込んだコンソールロック機
構４３と、コンソール本体４２の揺動可能に取付けたア
ームレスト４４とからなる。
って移動し得るベース部材４１と、このベース部材４１
に取付けたコンソール本体４２と、このコンソール本体
４２及びベース部材４１に組込んだコンソールロック機
構４３と、コンソール本体４２の揺動可能に取付けたア
ームレスト４４とからなる。
【００１４】ベース部材４１は、レール７に回転可能に
取付けたローラ４５，４５と、これらのローラ４５，４
５を支持する支軸４６，４６とを備える。コンソール本
体４２は、ハウジング４７と、このハウジング４７の室
内側の面に設けたコンソールドアー４８と、このコンソ
ールドアー４８の内側に設けたカップホルダ４９，４９
と、ハウジング４７内に設けた収納部５１とからなる。
取付けたローラ４５，４５と、これらのローラ４５，４
５を支持する支軸４６，４６とを備える。コンソール本
体４２は、ハウジング４７と、このハウジング４７の室
内側の面に設けたコンソールドアー４８と、このコンソ
ールドアー４８の内側に設けたカップホルダ４９，４９
と、ハウジング４７内に設けた収納部５１とからなる。
【００１５】コンソールロック機構４３は、ハウジング
４７の取付けた操作レバー５３と、この操作レバー５３
を引き上げることで下方へ回転運動するＬ型レバー５４
と、このＬ型レバー５４を上方に引張るコイルばね５５
と、Ｌ型レバー５４の先端に接するシーソレバー５６
と、このシーソレバー５６の先端に昇降可能に取付けた
ストッパ部材５７と、ベース部材４１からシーソレバー
５６に掛け渡したリターンばね５９とからなる。ストッ
パ部材５７は、センタシートロック機構１３のストッパ
部材３２と同一形状で、ストッパ孔３５と噛み合う凸部
５７ａ，５７ａを備える。
４７の取付けた操作レバー５３と、この操作レバー５３
を引き上げることで下方へ回転運動するＬ型レバー５４
と、このＬ型レバー５４を上方に引張るコイルばね５５
と、Ｌ型レバー５４の先端に接するシーソレバー５６
と、このシーソレバー５６の先端に昇降可能に取付けた
ストッパ部材５７と、ベース部材４１からシーソレバー
５６に掛け渡したリターンばね５９とからなる。ストッ
パ部材５７は、センタシートロック機構１３のストッパ
部材３２と同一形状で、ストッパ孔３５と噛み合う凸部
５７ａ，５７ａを備える。
【００１６】従って、コンソールロック機構４３は、操
作レバー５３を上方に引張ることで、Ｌ型レバー５４を
押し下げ、シーソレバー５６の一端を押し下げ、シーソ
レバー５６の先端に取付けたストッパ部材５７を押上
げ、ストッパ孔３５，３５からストッパ部材５７の凸部
５７ａ，５７ａを引き上げスライドロックを解除するも
のであり、この状態でコンソールボックス４０はレール
７を移動可能となる。また、任意の位置へコンソールボ
ックス４０を移動した後、操作レバー５３を離すことで
凸部５７ａ，５７ａと任意のストッパ孔３５，３５とが
噛み合い再びロック状態となる。なお、レール７は、後
部シート列の後方に延出している。
作レバー５３を上方に引張ることで、Ｌ型レバー５４を
押し下げ、シーソレバー５６の一端を押し下げ、シーソ
レバー５６の先端に取付けたストッパ部材５７を押上
げ、ストッパ孔３５，３５からストッパ部材５７の凸部
５７ａ，５７ａを引き上げスライドロックを解除するも
のであり、この状態でコンソールボックス４０はレール
７を移動可能となる。また、任意の位置へコンソールボ
ックス４０を移動した後、操作レバー５３を離すことで
凸部５７ａ，５７ａと任意のストッパ孔３５，３５とが
噛み合い再びロック状態となる。なお、レール７は、後
部シート列の後方に延出している。
【００１７】以上に述べた車両のシート構造１の作用を
次に説明する。図３（ａ）〜（ｄ）はセンタシート及び
コンソールボックスの作用説明図である。（ａ）は、シ
ートクッション１５と、下部バックシート１６と、上部
バックシート１７とでコ字形になるように下部バックシ
ート１６と上部バックシート１７とを折り曲げたもので
ある。上部バックシート１７をアームレスト又はテーブ
ルとして使用することができる。（ｂ）は、センタシー
ト１０の上部バックシート１７を矢印の如く起こし、
下部バックシート１６を矢印の如く起こして、センタ
シート１０を本来のシートとして使用する例を示す。
（ｃ）は、コントロールボックス４０のアームレスト４
４を矢印の如く回転させたアームレスト４４の使用状
態を示す。（ｄ）は、コントロールボックス４０のアー
ムレスト４４を矢印の如く跳ね上げ、コンソールドア
ー４８を矢印の如く回転させ、コンソールドアー４８
内部に設けたカップホルダ４９，４９の使用状態を示
す。
次に説明する。図３（ａ）〜（ｄ）はセンタシート及び
コンソールボックスの作用説明図である。（ａ）は、シ
ートクッション１５と、下部バックシート１６と、上部
バックシート１７とでコ字形になるように下部バックシ
ート１６と上部バックシート１７とを折り曲げたもので
ある。上部バックシート１７をアームレスト又はテーブ
ルとして使用することができる。（ｂ）は、センタシー
ト１０の上部バックシート１７を矢印の如く起こし、
下部バックシート１６を矢印の如く起こして、センタ
シート１０を本来のシートとして使用する例を示す。
（ｃ）は、コントロールボックス４０のアームレスト４
４を矢印の如く回転させたアームレスト４４の使用状
態を示す。（ｄ）は、コントロールボックス４０のアー
ムレスト４４を矢印の如く跳ね上げ、コンソールドア
ー４８を矢印の如く回転させ、コンソールドアー４８
内部に設けたカップホルダ４９，４９の使用状態を示
す。
【００１８】図４（ａ）〜（ｃ）は本発明に係る車両の
シート構造の作用説明図（前半）である。（ａ）は、後
左・右シート４，５間にセンタシート１０を配置し、且
つセンタシート１０をアームレストとして使用した状態
を示す。このときには、コンソールボックス４０はセン
タシート１０の後方に配置してアームレスト４４を跳ね
上げた状態にしておく。コンソールボックス４０は、後
部の左・右シート４，５の後方に収納され、アームレス
ト４４を跳ね上げてあるので、センタシート１０を使用
するのに邪魔にならない。（ｂ）は、センタシート１０
を起こし、センタシート１０及び後左・右シート４，５
で、ベンチシートを構成した例を示す。（ｃ）は、セン
タシート１０を後左・右シート４，５から前左・右シー
ト２，３の間に移動した状態を示し、センタシート１
０，前左・右シート２，３でベンチシートを構成した例
を示すが、後左・右シート４，５間に空間があくので、
次の要領でコンソールボックス４０を活用する。
シート構造の作用説明図（前半）である。（ａ）は、後
左・右シート４，５間にセンタシート１０を配置し、且
つセンタシート１０をアームレストとして使用した状態
を示す。このときには、コンソールボックス４０はセン
タシート１０の後方に配置してアームレスト４４を跳ね
上げた状態にしておく。コンソールボックス４０は、後
部の左・右シート４，５の後方に収納され、アームレス
ト４４を跳ね上げてあるので、センタシート１０を使用
するのに邪魔にならない。（ｂ）は、センタシート１０
を起こし、センタシート１０及び後左・右シート４，５
で、ベンチシートを構成した例を示す。（ｃ）は、セン
タシート１０を後左・右シート４，５から前左・右シー
ト２，３の間に移動した状態を示し、センタシート１
０，前左・右シート２，３でベンチシートを構成した例
を示すが、後左・右シート４，５間に空間があくので、
次の要領でコンソールボックス４０を活用する。
【００１９】図５（ａ）〜（ｃ）は本発明に係る車両の
シート構造の作用説明図（後半）である。（ａ）は、セ
ンタシート１０，前左・右シート２，３でベンチシート
を構成し、コンソールボックス４０を後左・右シート
４，５間まで移動し、アームレスト４４を倒した状態を
示す。このアームレスト４４が後左・右シート４，５間
を塞ぐ部材となる。この様に、前左・右シート２，３間
にセンタシート１０を移動しても、後左・右シート４，
５間にアームレスト４４を備えたコンソールボックス４
０を移動して使用することができるので、後左・右シー
ト７，８の利便性がよい。
シート構造の作用説明図（後半）である。（ａ）は、セ
ンタシート１０，前左・右シート２，３でベンチシート
を構成し、コンソールボックス４０を後左・右シート
４，５間まで移動し、アームレスト４４を倒した状態を
示す。このアームレスト４４が後左・右シート４，５間
を塞ぐ部材となる。この様に、前左・右シート２，３間
にセンタシート１０を移動しても、後左・右シート４，
５間にアームレスト４４を備えたコンソールボックス４
０を移動して使用することができるので、後左・右シー
ト７，８の利便性がよい。
【００２０】（ｂ）は、センタシート１０を倒し、前左
・右シート２，３間でセンタシート１０をアームレスト
として使用した例を示す。なお、矢印の如く前左・右
シート２，３と、後左・右シート４，５の間に移動する
ことでセンタシート１０をテーブルとしても利用するこ
とができる。（ｃ）は、コンソールボックス４０のコン
ソールドアー４８を開放し、コンソールドアー４８の内
側に取付けたカップホルダ４９，４９の使用する例を示
す。
・右シート２，３間でセンタシート１０をアームレスト
として使用した例を示す。なお、矢印の如く前左・右
シート２，３と、後左・右シート４，５の間に移動する
ことでセンタシート１０をテーブルとしても利用するこ
とができる。（ｃ）は、コンソールボックス４０のコン
ソールドアー４８を開放し、コンソールドアー４８の内
側に取付けたカップホルダ４９，４９の使用する例を示
す。
【００２１】上記のように、車両のシート構造１は、前
列×後列で、２人×２人，３人×２人及び２人×３人の
多様性に富むシートの組合せを可能にするとともに、前
列から後列へ又は後列から前列に自由に移動可能であ
る。２着席時には、前部シート列では、センタシートを
アームレスト又はテーブルに変形して使用でき、後部シ
ート列では、コンソールボックスをアームレスト又はカ
ップホルダとして使用することができるので、車室空間
が広くなり、居住性、利便性及びスペース効率が向上す
る。また、後左・右シート間にセンタシートを移動する
ときは、アームレストを上方又は下方に揺動して、コン
ソールボックスを前後方向に小型化し、その状態でコン
ソールボックスを後部シート列後方に後退収納すれば、
センタシートが、後部シート列に沿う位置に移動でき、
３人座席及びシート列間をセンタシートより長くしない
でウォークスルーが可能となるので、居住性、利便性及
びスペース効率が向上する。
列×後列で、２人×２人，３人×２人及び２人×３人の
多様性に富むシートの組合せを可能にするとともに、前
列から後列へ又は後列から前列に自由に移動可能であ
る。２着席時には、前部シート列では、センタシートを
アームレスト又はテーブルに変形して使用でき、後部シ
ート列では、コンソールボックスをアームレスト又はカ
ップホルダとして使用することができるので、車室空間
が広くなり、居住性、利便性及びスペース効率が向上す
る。また、後左・右シート間にセンタシートを移動する
ときは、アームレストを上方又は下方に揺動して、コン
ソールボックスを前後方向に小型化し、その状態でコン
ソールボックスを後部シート列後方に後退収納すれば、
センタシートが、後部シート列に沿う位置に移動でき、
３人座席及びシート列間をセンタシートより長くしない
でウォークスルーが可能となるので、居住性、利便性及
びスペース効率が向上する。
【００２２】図６は本発明に係るコンソールボックスの
別実施例の斜視図である。コンソールボックス６０は、
レール７に沿って移動し得るベース部材６１と、このベ
ース部材６１に揺動可能に取付けたアームレスト６４
と、このアームレスト６４にスライド可能に組込んだカ
ップホルダ６９とからなる。アームレスト６４やカップ
ホルダ６９を使用しないときには、カップホルダ６９
は、アームレスト６４内部に収納することができ、アー
ムレスト６４は、ベース部材６１内に納めることができ
る。
別実施例の斜視図である。コンソールボックス６０は、
レール７に沿って移動し得るベース部材６１と、このベ
ース部材６１に揺動可能に取付けたアームレスト６４
と、このアームレスト６４にスライド可能に組込んだカ
ップホルダ６９とからなる。アームレスト６４やカップ
ホルダ６９を使用しないときには、カップホルダ６９
は、アームレスト６４内部に収納することができ、アー
ムレスト６４は、ベース部材６１内に納めることができ
る。
【００２３】図７（ａ），（ｂ）は本発明に係るコンソ
ールボックスの前記別実施例の説明図である。（ａ）
は、コンソールボックス６０を収納した状態の側面図を
示し、後左・右シート４，５のシートバック４ｂ，５ｂ
及びセンタシートをシートとして利用する場合のシート
バック（本図では後右シート５及びシートバック５ｂは
不図示。）の傾斜を利用して、シートバック後部エリア
Ａ内にコンパクトに収納可能である。よって、（ｂ）に
示すように、コンソールボックス６０を収納した状態
で、後左・右シート４，５及びセンタシート１０のシー
ト列後端の稜線Ｂがそろい外観が向上する。
ールボックスの前記別実施例の説明図である。（ａ）
は、コンソールボックス６０を収納した状態の側面図を
示し、後左・右シート４，５のシートバック４ｂ，５ｂ
及びセンタシートをシートとして利用する場合のシート
バック（本図では後右シート５及びシートバック５ｂは
不図示。）の傾斜を利用して、シートバック後部エリア
Ａ内にコンパクトに収納可能である。よって、（ｂ）に
示すように、コンソールボックス６０を収納した状態
で、後左・右シート４，５及びセンタシート１０のシー
ト列後端の稜線Ｂがそろい外観が向上する。
【００２４】尚、本実施例において車体前後方向に移動
し得るセンタシート１０と、揺動可能なアームレスト４
４を備えたコンソールボックス４０とを、前左・右シー
ト２，３及び後左右シート４，５の組合せである前後の
２列シートに配置したが、２列シートに限定するもので
はなく、３列シートを有する車両内に配置してもよい。
また、アームレスト４４をはずして、そこへパソコンテ
ーブル等のアタッチメントを取付けもよい。
し得るセンタシート１０と、揺動可能なアームレスト４
４を備えたコンソールボックス４０とを、前左・右シー
ト２，３及び後左右シート４，５の組合せである前後の
２列シートに配置したが、２列シートに限定するもので
はなく、３列シートを有する車両内に配置してもよい。
また、アームレスト４４をはずして、そこへパソコンテ
ーブル等のアタッチメントを取付けもよい。
【００２５】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項１は、背面が後上方へ立上がるように傾斜
させたシートバックを備える左・右シート間に配置さ
れ、少なくとも前後２列のシート間を車体前後方向にス
ライド可能なセンタシートを配置する車両のシート構造
において、センタシート後方で、且つ後部の左・右シー
ト後方に収納されるとともに、揺動可能なアームレスト
を備えたコンソールボックスを車体前後方向にスライド
可能に配置し、そして、傾斜したシートバック背面と、
このシートバック背面の上端から下げた仮想線とで描い
たエリアに、アームレストを折畳み収納した状態のコン
ソールボックスを納めたことを特徴とする。前左・右シ
ート間にセンタシートを置いたときは、後左・右シート
間にコンソールボックスを前進させ、アームレスト又は
カップホルダとして利用でき、後左・右シート間に空間
ができないので、居住性、利便性が高まる。また、後左
・右シート間にセンタシートを移動するときは、アーム
レストを上方又は下方に揺動して、コンソールボックス
を前後方向に小型化し、その状態でコンソールボックス
を後部シート列後方に後退収納すれば、センタシート
が、後部シート列に沿う位置に移動でき、３人座席及び
ウォークスルーが可能となるので、居住性、利便性及び
スペース効率が向上する。傾斜したシートバック背面
と、このシートバック背面の上端から下げた仮想線とで
描いたエリアに、アームレストを折畳み収納した状態の
コンソールボックスを納めるようにしたので、センタシ
ート後方のエリアを有効利用でき、コンソールボックス
を収納状態で左・右シート及びセンタシートの稜線がそ
ろいシートの外観を向上させることができる。
する。請求項１は、背面が後上方へ立上がるように傾斜
させたシートバックを備える左・右シート間に配置さ
れ、少なくとも前後２列のシート間を車体前後方向にス
ライド可能なセンタシートを配置する車両のシート構造
において、センタシート後方で、且つ後部の左・右シー
ト後方に収納されるとともに、揺動可能なアームレスト
を備えたコンソールボックスを車体前後方向にスライド
可能に配置し、そして、傾斜したシートバック背面と、
このシートバック背面の上端から下げた仮想線とで描い
たエリアに、アームレストを折畳み収納した状態のコン
ソールボックスを納めたことを特徴とする。前左・右シ
ート間にセンタシートを置いたときは、後左・右シート
間にコンソールボックスを前進させ、アームレスト又は
カップホルダとして利用でき、後左・右シート間に空間
ができないので、居住性、利便性が高まる。また、後左
・右シート間にセンタシートを移動するときは、アーム
レストを上方又は下方に揺動して、コンソールボックス
を前後方向に小型化し、その状態でコンソールボックス
を後部シート列後方に後退収納すれば、センタシート
が、後部シート列に沿う位置に移動でき、３人座席及び
ウォークスルーが可能となるので、居住性、利便性及び
スペース効率が向上する。傾斜したシートバック背面
と、このシートバック背面の上端から下げた仮想線とで
描いたエリアに、アームレストを折畳み収納した状態の
コンソールボックスを納めるようにしたので、センタシ
ート後方のエリアを有効利用でき、コンソールボックス
を収納状態で左・右シート及びセンタシートの稜線がそ
ろいシートの外観を向上させることができる。
【図１】本発明に係る車両のシート構造の平面図
【図２】図１の２−２線断面図
【図３】センタシート及びコンソールボックスの作用説
明図
明図
【図４】本発明に係る車両のシート構造の作用説明図
（前半）
（前半）
【図５】本発明に係る車両のシート構造の作用説明図
（後半）
（後半）
【図６】本発明に係るコンソールボックスの別実施例の
斜視図
斜視図
【図７】本発明に係るコンソールボックスの前記別実施
例の説明図
例の説明図
【図８】従来の車両のシート構造の説明図
１…車両のシート構造、４…（左シート）後左シート、
５…（右シート）後右シート、１０…センタシート、４
０，６０…コンソールボックス、４４，６４…アームレ
スト。
５…（右シート）後右シート、１０…センタシート、４
０，６０…コンソールボックス、４４，６４…アームレ
スト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−24133（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−189647（ＪＰ，Ａ) 実開 昭63−162662（ＪＰ，Ｕ) 実開 平７−8060（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭61−3032（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−180639（ＪＰ，Ｕ) 独国特許出願公開3436509（ＤＥ，Ａ １) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B60N 2/00 - 2/54 B60N 3/00 B60R 7/04
Claims (1)
- 【請求項１】 背面が後上方へ立上がるように傾斜させ
たシートバックを備える左・右シート間に配置され、少
なくとも前後２列のシート間を車体前後方向にスライド
可能なセンタシートを配置する車両のシート構造におい
て、 前記センタシート後方で、且つ後部の左・右シート後方
に収納されるとともに、揺動可能なアームレストを備え
たコンソールボックスを車体前後方向にスライド可能に
配置し、 且つ、傾斜した前記シートバック背面と、このシートバ
ック背面の上端から下げた仮想線とで描いたエリアに、
アームレストを折畳み収納した状態の前記コンソールボ
ックスを納めた ことを特徴とする車両のシート構造。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8257043A JP2971404B2 (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | 車両のシート構造 |
| US08/936,731 US5951084A (en) | 1996-09-27 | 1997-09-25 | Seat structure for a vehicle |
| DE19742408A DE19742408B4 (de) | 1996-09-27 | 1997-09-25 | Sitzstruktur für ein Fahrzeug |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8257043A JP2971404B2 (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | 車両のシート構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10100747A JPH10100747A (ja) | 1998-04-21 |
| JP2971404B2 true JP2971404B2 (ja) | 1999-11-08 |
Family
ID=17300953
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8257043A Expired - Fee Related JP2971404B2 (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | 車両のシート構造 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5951084A (ja) |
| JP (1) | JP2971404B2 (ja) |
| DE (1) | DE19742408B4 (ja) |
Families Citing this family (76)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA2245311C (en) * | 1997-08-19 | 2006-10-24 | Atoma International Inc. | Multi-position sliding center console with adjustable table top |
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