JP2879471B2 - 緩動回転軸装置 - Google Patents
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Description
を回転可能に支持する緩動回転軸装置に関する。
ス,ラジオカセット,あるいは自動車のダッシュボード
等の開閉装置の枢支部に用いられている。
部材2に相対回転する回転部材1を回転可能に支持する
軸体3から構成されている。
体31と、この軸本体31の両側部に回転自在に外挿される
キャップ部材32及び33と、一端フック部41を軸本体31内
に係合させ、他端フック部42をキャップ部材33内に係合
させたトーションバー4と、軸本体31とキャップ部材32
及び33間に封入された粘性グリス(図示せず)とから大
略構成されている。
2,及び33をそれぞれ回転自在に外挿する小径軸部31bが
形成された段付の軸体で形成されると共に、長さ方向に
スリット状の貫通孔34が形成されており、大径軸部31a
にはキー35が突出形成されている。キャップ部材32及び
33は内径が小径軸部31bの外径に、外径が大径軸部31aの
外径に略同一の有底円筒体で形成されると共に、各キャ
ップ部材32及び33の外周にはキー37及び38が突出形成さ
れている。
36が形成されている。このキャップ部材32及び33は各小
径軸部31b及び31bに外挿されると共にキャップ部材32及
び33の環状溝32a及び33aが各小径軸部31bの環状リブ31c
に嵌り込んで抜け止めが図られることによって軸本体31
に回転自在に組付けられる。
31の貫通孔34に内挿されると共に、一端フック部41を貫
通孔34に係合させ、かつ他端フック部42をキャップ部材
33の凹部36に係合させて組付けられており、かつ粘性グ
リスはキャップ部材32及び33と各小径軸部31bとの間に
封入されている。
に回転部材1を固定部材2に対して90゜起立させて回転
部材1及び固定部材2の各軸支部位に設けたキー溝(図
示せず)を一致させることによって前記軸支部位に挿入
される。この挿入により軸体3は軸本体31の大径軸部31
aを固定部材2の軸受部21内に位置させ、かつキャップ
部材32及び33をそれぞれ回転部材1の軸支部11及び12内
に位置させると共に、各キー35,37,及び38を軸受部21,
軸支部11及び12にそれぞれ形成されたキー溝(図示せ
ず)に嵌入させて、大径軸部31aを軸受部21に、キャッ
プ部材32及び33を軸支部11及び12にそれぞれ回転不能状
態で取付けられる。
は、回転部材1を中立点bから閉方向へ回転させること
によってトーションバー4に跳ね上げトルクが蓄積さ
れ、この跳ね上げトルクが最大となる全閉点aにおいて
回転部材1は適宜のロック手段を用いて固定部材2に固
定される(第10図参照)。このため前記ロック手段を解
除すると回転部材1はトーションバー4の跳ね上げトル
クにより開方向へ回動するが、この回動の際粘性グリス
の剪断抵抗が生じて、トーションバー4のトルク負荷に
も拘らず緩スピードで回動し中立点bで停止することが
できる。
うに回転部材1の全閉点aから中立点bまでのα1域で
緩動作用を奏する。
回転部材1の最大回転角度αを略135゜にし、中立点b
から全開点cまでのα2域を回転部材1が任意の位置で
停止することのできるフリーストップ領域にしたいとの
要望がある。この場合、前述した従来の緩動回転軸装置
を用いたのでは前記要望を達成することができない。
ると、軸体3内のトーションバー4は前述したα1域で
の閉方向回転時とは逆方向に捩られ、トーションバー4
にトルクが蓄積される。この蓄積されたトルクは回転部
材1を粘性グリスの剪断抵抗に打勝って中立点b方向へ
戻すように作用するので、回転部材1を任意の位置で停
止させることができない。
域及びα2域の全領域をトーションバー4のトルクによ
り回転部材1を回転させた場合α2域においては回転部
材1の回転モーメントとトーションバー4のトルクの作
用方向とが一致し粘性グリスの剪断抵抗だけでは回転部
材1を任意の位置に停止させることができない。
の捩り方向に制限があり、α2域の回転角度が大きくな
るとヘタリを生じてトーションバー4の耐久性が低下す
る、と云う問題点をも有する。
その目的は回転部材の回転角度が中立点を越える開閉装
置の枢支部位に用いられる緩動回転軸装置であって、中
立点以内の回転域においては回転部材をトーションバー
の跳ね上げトルクにより緩スピードで回転させ、かつ中
立点を越える回転域においては回転部材を任意の位置に
停止させることのできるフリーストップ領域にすること
を可能とした緩動回転軸装置を提供するにある。
対して相対回転する第2の部材を回転可能に支持する軸
体が、第1の部材に回転不能に係合された中空軸本体
と、この軸本体の端部に回転自在に外挿されると共に、
第2の部材に回転不能に係合されたキャップ部材と、前
記軸本体に一端が係合され他端がキャップ部材に係合さ
れたトーションバーと、前記軸本体とキャップ部材間に
封入された粘性グリスとからなり、前記トーションバー
の両端のうち少なくとも一端が係合するキャップ部材あ
るいは中空軸本体にトーションバーを負方向へ捩るため
に空転する空転域が設けられていることを特徴としてい
る。
と一体化し、第1及び第2の両部材の内一方の部材が他
方の部材に対して枢支部位を中心にして回転する。この
回転はトーションバーの正方向捩り領域と負方向捩り領
域に亘って行われる。
部材の相対回転はトーションバーのトルクによって行わ
れるが、このトルク負荷にも拘らず、軸本体とキャップ
部材間に封入された粘性グリスの剪断抵抗により緩スピ
ードとなる。
変換した当初の領域における第1あるいは第2の部材の
相対回転は外力の負荷によりトーションバーの何等関与
しないキャップ部材あるいは軸本体の空転域内で行われ
る。この領域内の被回転部材はその回転モーメントも小
さく、該部材への外力負荷を解除すると粘性グリスの剪
断抵抗により任意の位置で停止する。
向捩り領域における第1あるいは第2の部材の相対回転
は外力負荷によりトーションバーを負方向へ捩りながら
行われる。この領域内の被回転部材は該部材への外力負
荷を解除すると被回転部材の回転モーメントと粘性グリ
スの剪断抵抗との合力がトーションバーのトルクとバラ
ンスして被回転部材を任意の位置で停止させることがで
きる。
第1あるいは第2の部材の相対回転は空転領域を経て行
われるものであるからトーションバーの負方向への捩り
角度を小さくすることができると共に、前記負方向捩り
領域全体を外力の解除により被回転部材を任意の位置に
停止させることのできるフリーストップ領域とすること
ができる。
明する。
を付して説明する。
した従来の軸体と同様に中空軸本体31と、この軸本体31
の両側部に回転自在に外挿されるキャップ部材32及び33
と、一端フック部41を軸本体31内に係合させ他端フック
部42をキャップ部材33内に係合させたトーションバー4
と、軸本体31とキャップ部材32及び33間に封入された粘
性グリス5とから大略構成されている。
2及び33をそれぞれ回転自在に外挿する小径軸部31b及び
31bが形成された段付の軸体で形成される。そしてこの
軸本体31に一端側に開口するスリット状孔34aと、この
スリット状孔34aに連通し他端側に開口する円形孔34bと
からなる貫通孔が形成されており、かつ大径軸部31aの
外側にはキー35が形成されている。
に外挿される有底円筒体で形成されると共に、一方のキ
ャップ部材33の底部には凹部36が穿設されている。
ー4の他端フック部42の外径と略同一長さの長軸を有す
る長孔の点対称の位置に膨出させて空転域36a,36aを形
成してなる断面が変形長孔となるように形成されてい
る。
軸部31aと同一となるように形成され、かつ外側にはそ
れぞれキー37及び38が形成されている。
にそれぞれ外挿することによって軸本体31に回転自在に
組付けられる。
小径軸部31b及び31bの外表面に塗布しておき、キャップ
部材32及び33の外挿によりキャップ部材32及び33と各小
径軸部31b,31bとの間に封入される。
貫通孔に内挿されると共に、一端フック部41をスリット
状孔34aに係合させ、かつ他端フック部42を軸本体31の
貫通孔から外方へ抜き出してキャップ部材33の凹部36に
係合させて軸体3内に組付けられている。
置60の枢支部に取り付けられて緩動回転軸装置を構成す
る。
回りに回転可能に支持されている。回転部材1には一側
端面に軸体3の挿通可能な軸支部11が形成されており、
かつ前記軸支部11の上面はテーパ面12に形成されると共
に、このテーパ面12の頂部端面にストッパー面13が形成
されている。
うにして軸受部21,22が形成されており、かつこの軸受
部21,22の形成側端面には回転部材1のストッパー面13
が突当る当り面23が形成されている。
(c)の全閉状態から略垂直に起立した第4図(a)の
中立点を経てストッパー面13が当り面23に突き当ること
によって回転が規制される第4図(b)の全開状態とな
る。この時の回転部材1の全閉状態から全開状態までの
回転角度αは略135゜である。
支部位に挿入される。
に起立させて固定部材2の軸受部21,22と回転部材1の
軸支部11とにそれぞれ設けられた挿通孔及びキー溝(図
示せず)を一致させた後、軸体3を前記挿通孔に透通さ
せると共に、キャップ部材32のキー37を軸受部22のキー
溝に、軸本体31のキー35を軸支部11のキー溝に、及びキ
ャップ部材33のキー38を軸受部21のキー溝にそれぞれ嵌
入させることによって、軸本体31及びキャップ部材32,3
3がそれぞれ回転部材1及び固定部材2に回転不能状態
に取り付けられる。
のトーションバー4の他端フック部42とキャップ部材33
の凹部36との係合状態は第2図(a)に示すように凹部
36内の空転域36aを空隙のままに残して係合している。
トーションバー4の他端フック部42とキャップ部材33の
凹部36との係合状態を前述した中立点の状態に維持して
軸本体31が第2図(c)に示すA方向に回転部材1と共
に回動する。この回転部材1の閉方向への回転でトーシ
ョンバー4は正方向へ捩られて、回転部材1を開方向へ
回転させるエネルギーが蓄積される。そして第3図
(c)に示す全閉状態になる。その全閉状態においては
回転部材1は適宜のロック手段(図示せず)により全閉
状態が維持される。
と回転部材1はトーションバー4のトルクにより開方向
へ回転する。この時の回転は粘性グリスの剪断抵抗を生
じ、トーションバー4のトルク負荷にも拘らず緩スピー
ドで行われる。しかして回転部材1は第4図(a)の中
立点付近に至って停止する。それ以降の回転部材1の開
方向への回転は手動で行われる。
負荷して更に開方向へ回転させる。この回転は軸本体31
の第2図(c)のB方向の回転を伴なう。このときトー
ションバー4の他端フック部42は第2図(a)に示すキ
ャップ部材33の凹部36内の空転域36aで軸本体31と同方
向に空転し空転域36aの規制壁に当接して(第5図)凹
部36に係合する。この間の回転部材1の回転ではトーシ
ョンバー4は何ら捩られることがなく無負荷状態となっ
ているものであり、回転部材1は外力の解除により任意
の位置で停止することができる。これは回転部材1の上
記回転角度が略30゜であり、回転部材1の回転モーメン
トも小さいので回転部材1の回転を粘性グリスの剪断抵
抗だけで停止させることができるからである。
せて回転部材1を全開状態(第4図(b))に至らしめ
る。この間の回転部材1の回転はトーションバー4を前
述した回転部材1閉方向回転時とは逆の負方向へ捩りな
がら行われるものであり、かつ回転部材1は外力の解除
により任意の位置で停止することができる。これは回転
部材1の上記回転角度が略15゜であり、該回転角度に相
当する捩りがトーションバー4に付加されたとしても回
転部材1を中立点へ戻すまでのトルクとはならず、該ト
ルクが回転部材1の回転モーメントと粘性グリスの剪断
抵抗の合力にバランスして回転部材1を任意の位置で停
止することができるからである。
角度は小さくなるので、負方向への捩りによるトーショ
ンバー4のへたりも生じない。
降の開方向回転領域をフリーストップ領域とすることが
できる。
けた場合がこの例で、この場合、キャップ部材32,及び3
3はそれぞれ回転部材1の軸支部11,及び12に回転不能に
取付けられると共に軸本体31は固定部材2の軸受部21に
回転不能に取付けられる。
ップは回転部材1と共に回転するキャップ部材33が空転
域36aをトーションバー4に無関係に単に空転すること
によって可能となる。
係合する軸本体31に空転域を設けた場合である。この場
合、キャップ部材33の凹部36は単なるスリット状孔とし
ても良いし、前述した実施例のように変形長孔としても
良い。
31の孔34aは変形長孔に加工される。即ち、トーション
バー4の一端フック部41の係合する孔34aは第6図に示
すようにスリット状孔(前記実施例のスリット状孔34a
に相当する)の点対称位置に空転域340を膨出させて穿
設した変形長孔となる。
ップは回転部材1と共に回転する軸本体31が空転域340
をトーションバー4に無関係に単に空転することによっ
て可能となる。このときの軸本体31の回転は第6図に示
すように小径軸部31bがc方向へ回転する。
同様に前記した空転域36a(340)を経た後、トーション
バー4を負方向へ捩ることとなるのでトーションバー4
の負方向への捩り角度が小さくなる。このため第1及び
第2の変形例も又前述した実施例と同様な作用を奏す
る。
回転する回転部材を全閉状態から中立点までトーション
バーのばね力と粘性グリスの剪断抵抗により緩スピード
で回転させることができると共に、トーションバーが負
方向へ捩られる中立点以降の開方向回転領域をフリース
トップ領域とすることができるので使い勝手の良好な開
閉装置を提供することができる。
ションバーは空転域を経て負方向へ捩られるものである
からその捩り角度はトーションバーにヘタリを生じない
程度に小さくなって本来の耐久性を維持することができ
る。
示し、同図(a)はその縦断面図、同図(b)はその左
側面図、第2図は同上軸体の横断面図を示し、同図
(a)はそのa−a線断面図、同図(b)はそのb−b
線断面図、同図(c)はそのc−c線断面図、同図
(d)はそのd−d線断面図、同図(e)はそのe−e
線断面図、第3図は同上軸体が取付けられる開閉装置を
示し、同図(a)はその正面図、同図(b)及び(c)
はその側面図、第4図は同上開閉装置の作動を示し、同
図(a)はその中立点状態の側面図、同図(b)は全開
状態の側面図、第5図は第2図(a)に相当する作動後
の断面図、第6図は第2図(e)に相当する他の実施例
の断面図、第7図は従来の緩動回転軸装置が用いられる
開閉装置の斜視図、第8図は同上緩動回転軸装置を構成
する軸体の分解縦断面図、第9図(a)は同上軸体の一
方のキャップ部材の右側面図、第9図(b)は同上軸体
のb−b線断面図、第9図(c)は同上軸体の他方のキ
ャップ部材の左側面図、第10図は同上開閉装置の作動を
示す側面図である。 1……回転部材(第2の部材)、 2……固定部材(第1の部材)、3……軸体、 4……トーションバー、5……粘性グリス、 6,60……開閉装置、31……中空軸本体、 32,33……キャップ部材、 36a,340……空転域、 41……一端フック部、42……他端フック部。
Claims (1)
- 【請求項1】第1の部材に対して相対回転する第2の部
材を回転可能に支持する軸体が、 第1の部材に回転不能に係合された中空軸本体と、 この軸本体の端部に回転自在に外挿されると共に、第2
の部材に回転不能に係合されたキャップ部材と、 前記軸本体に一端が係合され他端がキャップ部材に係合
されたトーションバーと、 前記軸本体とキャップ部材間に封入された粘性グリスと
からなり、 前記トーションバーの両端のうち少なくとも一端が係合
するキャップ部材あるいは中空軸本体にトーションバー
を負方向へ捩るために空転する空転域が設けられている
ことを特徴とする緩動回転軸装置。
Priority Applications (3)
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---|---|---|---|
JP2319203A JP2879471B2 (ja) | 1990-11-21 | 1990-11-21 | 緩動回転軸装置 |
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DE4138323A DE4138323C2 (de) | 1990-11-21 | 1991-11-21 | Langsamwirkende Drehwelleneinrichtung |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2319203A JP2879471B2 (ja) | 1990-11-21 | 1990-11-21 | 緩動回転軸装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JP2879471B2 true JP2879471B2 (ja) | 1999-04-05 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2319203A Expired - Fee Related JP2879471B2 (ja) | 1990-11-21 | 1990-11-21 | 緩動回転軸装置 |
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Families Citing this family (4)
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