JP2815752B2 - 人工血管及びその製造方法 - Google Patents

人工血管及びその製造方法

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JP2815752B2
JP2815752B2 JP4070824A JP7082492A JP2815752B2 JP 2815752 B2 JP2815752 B2 JP 2815752B2 JP 4070824 A JP4070824 A JP 4070824A JP 7082492 A JP7082492 A JP 7082492A JP 2815752 B2 JP2815752 B2 JP 2815752B2
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泰弘 奥田
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株式会社人工血管技術研究センター
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L27/00Materials for grafts or prostheses or for coating grafts or prostheses
    • A61L27/28Materials for coating prostheses
    • A61L27/34Macromolecular materials

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大動脈、冠状動脈、末
梢血管などの疾患の治療に用いる人工血管に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術と解決すべき課題】従来より、ポリエステ
ル繊維の織物又は編物や、延伸ポリテトラフルオロエチ
レン(以下、EPTFEという。)のチューブが人工血
管として用いられている。EPTFEチューブは、素材
であるポリテトラフルオロエチレン自体が抗血栓性に優
れる上、延伸によって得られる繊維一結節からなる多孔
質構造が生体適合性に優れるため、ポリエステルに比較
して、より小口径領域で人工血管として実用されてき
た。
【0003】しかしながら、EPTFEでも抗血栓性が
十分であるとはいえず、内径6mm以下、特に内径4mm以
下の人工血管では十分な開存率は得られていない。そこ
でこれらを解決する方法として、従来より、材料自体
の抗血栓性を向上させる方法、人工血管を移植後に、
早期に生体組織を誘導して内膜形成を起こすことによっ
て抗血栓性を付与する方法、人工血管の内表面に、抗
血栓性に優れる血管内皮細胞を播種する方法、が検討さ
れている。
【0004】具体的には、としてはミクロ相分離構造
等の抗血栓性高分子材料や抗血栓剤固定化材料の開発が
検討されている(野一色ら、トランザクションズ・オブ
・アサイオ(TransA.S.A.I.O.),23,253
(1977)など)。これらの抗血栓性材料は、移植直
後の血栓形成を抑制することはできるが、移植後長期を
経ると血栓を形成して閉塞に至るという問題がある。
としては、コラーゲンやフィブロネクチン等の細胞接着
性タンパクを塗布後に架橋して固定した人工血管が提案
されている[ルンドグレン(C.H.Lundgren)ら、Tr
ansA.S.A.I.O.32,346('86)など)]。し
かしこれらの人工血管では、タンパク類を塗布すること
によって血栓が付着しやすくなるため、移植初期の開存
率が大幅に低下してしまう。そこでこれらにさらにヘパ
リン等の抗血栓薬を複合化した人工血管も提案されてい
る(特開昭63−46169号公報)が、十分な開存性
は得られていない。また、開存している例でも、長期間
経過すると形成した内膜が肥厚したり剥離する等して開
存率が低下するため、人工血管として十分な性能を有さ
ない。としては、人工血管内面に血管内皮細胞を播種
する方法が検討されている(高木ら、人工臓器,17,6
79('88)、特開平1−170466号公報な
ど)。しかし、内皮細胞の採取、培養に長期間を要する
ために即時性に欠ける上、播種した内皮の生着、機能に
難があり、良好な開存率は得られていない。
【0005】このように、従来技術では、移植初期から
長期間にわたって良好な開存性を維持することのできる
人工血管は得られていなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者らは、人工血管を
移植した後に速やかに内膜を形成させ、かつ形成した内
膜が長期に安定に存在して良好な開存性を与え、しかも
初期の開存性にも優れる人工血管について鋭意検討した
結果、多孔質合成高分子材料として延伸テトラエトラフ
ルオロエチレンまたはポリエステル繊維の織物或いは編
物を用い、これらの材料の多孔質チューブの全表面に物
理的または化学的処理により導入した水酸基、カルボキ
シル基、エポキシ基またはアミノ基に、細胞接着及び成
長作用を有するタンパク質又はペプチド(以下、生体機
能物質という)を共有結合した人工血管は、移植初期の
開存性に優れる上、速やかに内膜が形成され、この内膜
が長期間にわたって肥厚したり剥離することなく安定に
存在し、良好な開存性を与えることを見いだし、本発明
を完成するに至った。本発明において、多孔質チューブ
の全表面とは、チューブを人工血管として移植した場合
に血流と接触する面、すなわちチューブの内側の面であ
る内表面と、外側の生体組織と接する面、すなわちチュ
ーブの外側の面である外表面と、チューブの壁を構成す
る多孔質構造の孔の内壁面の全ての表面をいう。換言す
れば、全表面は、多孔質チューブを移植する前において
チューブの材料が空気と接触している全ての表面を意味
する。
【0007】本発明において、多孔質合成高分子よりな
るチューブの全表面に、水酸基、カルボキシル基、エポ
キシ基又はアミノ基を形成する手段は、合成高分子がE
PTFEにあってはグラフト重合を、ポリエステル繊維
の織物或いは編物にあってはグラフト重合または部分的
加水分解を採用する。本発明の人工血管は、このように
して形成された官能基に細胞接着及び成長作用を有する
タンパク質又はペプチドを共有結合させたものである。
【0008】本発明において、多孔質合成高分子材料と
してEPTFEまたはポリエステル繊維の織物或いは編
物を用いたのは、人工血管として必要な強度を有し、か
つ生体内で分解劣化せず、しかも毒性を有さないという
点から、すでに大中口径人工血管として実績があるから
である。
【0009】早期に内膜を形成させたり、形成した内膜
を安定に維持するためには、移植後に速やかに生体組織
や毛細血管を多孔質内に侵入させる必要があるが、この
ためには、多孔質合成高分子材料の空隙率は50%以
上、好ましくは70%以上であることが望ましい。同様
の理由により、多孔質の孔径は20μm以上であること
が望ましい、特にEPTFEの場合は延伸加工によって
形成される結節間の距離が20〜200μmであること
が望ましい。
【0010】本発明において、さらに人工血管内で血流
が接する内表面における孔部分の合計面積を除く面積
が、該内表面の面積に対して15〜80%、好ましくは
25〜55%であることが望ましい。この面積比率は、
走査電子顕微鏡観察によりチューブの内表面を観察する
ことによって決定する。タンパク質またはペプチドはチ
ューブの材料表面にのみ共有結合により固定されるの
で、チューブ内表面における合成高分子材料の占める面
積比率が高すぎると、固定したタンパク又はペプチドと
血液の接触面積が大きくなり、血栓形成性が高くなるた
め初期開存率が低下する。一方、合成高分子材料が占め
る面積比率が低すぎると、固定したタンパク又はペプチ
ドの量が少なくなり内膜形成促進効果を十分に得ること
が出来ない。
【0011】チューブ材料の全表面に官能基を導入する
方法としては、チューブ材料がポリエステルの場合は、
化学処理による方法、γ線や電子線などの放射線放射や
コロナ放電、グロー放電処理などの物理的処理による方
法が挙げられ、それぞれの高分子材料に適した方法で処
理をおこなえばよい。例えば、ポリエステルの一例であ
るポリエチレンテレフタレート(PET)では、紫外線
照射やコロナ放電処理によるグラフト重合によって水酸
基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基を形成する
ことができる。
【0012】EPTFEの場合は、アルカリ金属化合物
を用いて脱フッ素化した後に、分子内にカルボキシル
基、水酸基、アミノ基、エポキシ基等を有する化合物を
付加させてこれらの官能基を導入することができる。
【0013】アルカリ金属化合物としては、例えばメチ
ルリチウム、n−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、
ナトリウム−ナフタレン、ナフタレン−ベンゾフェノ
ン、ビニルリチウムなどが挙げられ、これらを溶液とし
て使用する。ナトリウム−ナフタレン、ナトリウム−ベ
ンゾフェノンは、処理によってEPTFE表面に黒褐色
の層を形成する上、EPTFEの多孔質内部まで均一に
処理することが困難であるので、本発明の人工血管を作
製するためには、メチルリチウム、n−ブチルリチウ
ム、t−ブチルリチウムを用いることが望ましい。メチ
ルリチウム、n−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム
は、これ自体ではフッ素を引き抜く作用が弱いので、キ
レート試薬、例えばヘキサメチルホスホリックトリアミ
ドや、N,N,N,N−テトラメチルエチレンジアミン等
を添加することが必要である。
【0014】分子内に水酸基、カルボキシル基、エポキ
シ基又はアミノ基を含有する物質としては、グリセロー
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アク
リル酸、アリルアミン、2−アミノエチル(メタ)アク
リレート、アクリルアミド等があげられる。また、無水
マレイン酸等の酸無水物を付加し、その後に加水分解し
てもよい。
【0015】より具体的には、例えば窒素雰囲気下にE
PTFEチューブをメチルリチウムのジエチルエーテル
溶液に浸漬しておき、ここにヘキサメチルホスホリック
トリアミドを添加して0℃で30分間放置してEPTF
Eのフッ素原子を引き抜いた後、反応溶液を除去し、こ
こにアクリル酸のテトラヒドロフラン溶液を加えて60
℃で10時間反応させる。反応後に余剰のアクリル酸ま
たはその重合体を洗浄除去して、アクリル酸のグラフト
体を得ることができる。
【0016】しかしながら、EPTFEにこれらの官能
基を導入するために、γ線や電子線などの放射線照射や
グロー放電を用いると、EPTFEの結晶内部深くまで
PTFEが分解されるのでPTFEの分子量が低下し、
強度が著しく低下するため、人工血管としての実用に供
するのは難しい[モレル(G.Morel)ら、ジャーナル
・オブ・アプライド・ポリマー・サイエンス(J.App
l.Polym.Sci.)24,771(1979)]。また、
グロー放電処理ではEPTFEの多孔質内部まで処理を
施すことが難しく、チューブの外面または内腔面のみし
か処理することができないので、EPTFEの多孔質壁
内にタンパク類を固定することが難しく、壁内の組織
化、毛細血管の侵入を促進させることが出来ない。
【0017】これに対し、アルカリ金属処理によれば、
EPTFEの多孔質の孔の内壁表面まで均一に、しかも
EPTFEの結晶内部深くまでPTFEを分解すること
なく、表面から約数百オングストロームの深さだけが処
理されるため、強度の低下はなく、しかも多孔質チュー
ブの内表面、外表面および多孔質の孔の内壁表面の全表
面にタンパク質又はペプチドを固定することができる。
したがって本発明による複合化人工血管を作製するため
に、アルカリ金属化合物で処理することが望ましい。
【0018】タンパク質やペプチドを固定する結合方法
は、各々の物質に適した方法を選択すればよく、好まし
くは固定することによって生体組織誘導作用を失うこと
がなく、しかも内膜が形成するまでの時間分解せずに存
在する結合を選択して固定すればよい。例えば、水酸
基、カルボキシル基及びアミノ基に対しては脱水縮合に
より、エポキシ基に対しては付加反応により共有結合を
形成する。水酸基に対しては、そのままカルボジイミド
を触媒として脱水縮合により結合させても良いし、水酸
基に例えばトリフルオロメタンスルホニル基等の脱離基
を導入して反応性を上げておいてからタンパク質のアミ
ノ基と反応させても良い。また、カルボキシル基に対し
ては、そのままカルボジイミド等の脱水縮合触媒を用い
て結合しても良いし、N−ヒドロキシコハク酸イミドを
反応させて活性エステルを導入して反応性をあげておい
てからタンパク質のアミノ酸と反応させても良い。
【0019】従来のように塗布、架橋処理した表面は、
数μm以上の凹凸が形成され、また多孔質合成高分子材
料の表面を完全に被覆することは困難であるが、本発明
によって固定したものは、表面の凹凸は50nm以下であ
り、しかも多孔質チューブの全表面が完全に被覆され
る。
【0020】複合化するタンパクとしては、細胞接着性
タンパクや、内皮細胞成長因子、血管成長因子をあげる
ことができるが、中でもコラーゲン、ゼラチン、アルブ
ミン、ラミニン、フィブロネクチンがすぐれている。
【0021】
【作用】従来の塗布・架橋型の複合化人工血管では、タ
ンパク質やペプチドが多孔質高分子と共有結合されてい
ないためハンドリングや血流によって剥離しやすい上、
材料表面、特に孔の内壁表面の塗布量の均一性に欠け、
部分的に被覆されない部分があったり、逆に厚く被覆さ
れすぎる部分が生じてしまったり、タンパク質の凝集塊
が付着するなどの欠点がある。このため剥離や塗布によ
って生じる内表面の凹凸によって血液レオロジー的に血
栓が形成されやすく、初期開存率が低い上、形成した内
膜の安定性が悪く、長期にわたって良好な開存性を得る
ことはできなかった。
【0022】本発明の複合化人工血管は、多孔質合成高
分子材料、特に望ましくはEPTFEの全表面に、細胞
接着や細胞増殖作用を有するタンパク質、ペプチドを化
学的に固定したものであり、全表面にわたって約サブミ
クロンの厚さで、共有結合によって強固に被覆されてい
る。複合化された表面の凹凸は50nm以下であり、実質
的に多孔質合成高分子の形状を変化させることなく、全
表面に組織誘導作用を付与することができる。また、多
孔質高分子の表面だけに薄く複合化されるため、複合化
によって多孔質の物理的形状が変化することがないの
で、合成高分子材料の多孔質構造によって、タンパク
質、ペプチドの固定化面積や量を制御することができ
る。
【0023】このように本発明の複合化人工血管は、タ
ンパク質やペプチドが共有結合によって高分子材料に強
固に固定されているため、手術時のハンドリング等によ
ってタンパク質やペプチドが剥離することがない。ま
た、表面の凹凸は50nm以下と微小であり、複合化によ
って生じる凹凸によって血液レオロジー的に血栓が誘発
されることがなく、移植直後の開存率が低下しない。ま
た本複合化人工血管では生体組織誘導性物質が多孔質合
成高分子材料の全表面に薄く複合化されているので、多
孔質の孔内の空隙がタンパク質又はペプチドによって塞
がれることがない。したがって、合成高分子材料の多孔
質構造を変化させることにより、タンパク質又はペプチ
ドの被覆面積や複合化量を制御でき、この結果タンパク
質類と血液の接触面積を変化させることができるので、
複合化による血栓形成と、内膜化促進効果の両方のバラ
ンスをとりながら複合化構造を制御することができる。
【0024】さらに、本発明による複合化人工血管は、
多孔質チューブの全表面にわたって生体組織誘導性物質
が複合化されているので、高空隙率の多孔質構造との相
乗作用によって、人工血管壁外から速やかに生体組織成
分が侵入し、併せて吻合部からの内膜の伸展が非常に速
やかに進行する。また、共有結合によって強固かつ均一
に固定されているため、形成した内膜が剥離することな
く長期間にわたって安定に存在することができる。
【0025】
【実施例】実施例1 平均結節間距離30μm、空隙率72%、内表面に占め
る樹脂部分の面積の比率45%、内径1.5mm、外径2.
5mm、長さ10mmのEPTFEチューブを、0℃で窒素
雰囲気下にメチルリチウムのエーテル溶液(1.4M)
20mlとヘキサメチルホスホリックトリアミド2mlの混
合溶液に30分間浸漬した後、溶液だけを除去し、アク
リル酸1gのテトラヒドロフラン20ml中溶液を加え、
60℃で10時間反応させた。
【0026】この後、未反応のアクリル酸や重合したア
クリル酸を洗浄除去し、アクリル酸グラフト体を得た。
アクリル酸のグラフト量はチューブ1cmにあたり45μ
gであった。
【0027】次に0.3%酸可溶化アテロコラーゲン
(新田ゼラチンセルマトリックスI−P)を熱変性させ
た0.3%ゼラチン化アテロコラーゲン(以下、GAC
という。)、及び0.3%1−エチル−3−(3−ジメ
チルアミノプロピル)カルボジイミドの水溶液を1N塩
酸でpH1.5に調整し、ここに先に作製したアクリル酸
グラフト化EPTFEチューブを24時間浸漬し、この
後水洗して、GAC結合EPTFEを得た。ニンヒドリ
ン法によって定量したところ、結合しているGACはチ
ューブ1cmあたり55μgであった。
【0028】このチューブの内表面を走査電子顕微鏡で
観察したところ、EPTFEの繊維一結節による微細構
造が完全に保たれており、複合化された表面の凹凸は1
0nm以下で、塗布複合の際に見られたような大きな凹凸
は認められなかった。また、曲げ等のハンドリングによ
って複合化したGACが剥離することはなかった。この
人工血管の引張強度は3.2kg、スーチャー強度(チュ
ーブ端より3mmのところに0.2mmφの針金を通して引
っ張った時に引き裂きの起きる荷重。)は142gと、
それぞれ未処理のEPTFE人工血管の3.3kg、15
0gと比較して殆ど低下しておらず、人工血管としての
実用上十分な強度を有していた。
【0029】このチューブ6本を1本ずつラットの腹部
大動脈に移植した。3週間後、人工血管の多孔質壁内は
線維芽細胞等の生体組織成分により満たされていた。ま
た内表面の内皮被覆率は100%で、開存率は100%
であった。1年経過後も開存率は低下せず、100%の
開存率が維持され、内表面に形成した内皮は安定で、血
栓等の付着も認められなかった。
【0030】実施例2 平均結節間距離30μm、空隙率72%、内表面に占め
る樹脂部分の面積の比率45%、内径2.0mm、外径3.
0mm、長さ20mmのEPTFEチューブを、0℃で窒素
雰囲気下にメチルリチウムのエーテル溶液(1.4M)
20mlとヘキサメチルホスホリックトリアミド2mlの混
合溶液に30分間浸漬した後、溶液だけを除去し、アク
リル酸1gのテトラヒドロフラン20ml中溶液を加え、
60℃で10時間反応させた。この後、未反応のアクリ
ル酸や重合したアクリル酸を洗浄除去し、アクリル酸グ
ラフト体を得た。アクリル酸のグラフト量はチューブ1
cmあたり45μgであった。
【0031】次に、0.3%酸可溶化アテロコラーゲン
(新田ゼラチンセルマトリックスI−P)を熱変性させ
た0.3%ゼラチン化アテロコラーゲン(GAC)、及
び0.3%1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミドの水溶液を1N塩酸でpH1.5に
調整し、これに先に作製したアクリル酸グラフト化EP
TFEチューブを24時間浸漬し、この後水洗して、G
AC結合EPTFEを得た。ニンヒドリン法によって定
量したところ、結合しているGACはチューブ1cmあた
り55μgであった。
【0032】このチューブの内表面を走査電子顕微鏡で
観察したところ、EPTFEの繊維一結節による微細構
造が完全に保たれており、複合化された表面の凹凸は1
0nm以下で、塗布複合の際に見られたような大きな凹凸
は認められなかった。また、曲げ等のハンドリングによ
って複合化したGACが剥離することはなかった。
【0033】このチューブ6本を1本ずつウサギの頸動
脈に移植した。4週後、人工血管の多孔質壁内は線維芽
細胞等の生体組織成分により満たされていた。また内表
面の内皮被覆率は95%で、開存率は100%であっ
た。1年経過後も開存率は低下せず、100%の開存率
が維持され、形成した内皮は安定で、血栓等の付着も認
められなかった。
【0034】実施例3 実施例2と同じEPTFEチューブに、同様の方法によ
り2−ヒドロキシエチルアクリレートをグラフト化し
た。グラフト化量はチューブ1cmあたり65μgであっ
た。このチューブを、2,2,2−トリフルオロエタンス
ルホン酸1mlとトリエチルアミン1mlのジエチルエーテ
ル20ml溶液に浸漬し、室温で4時間反応させて水酸基
に2,2,2−トリフルオロエタンスルホニル基を導入し
た。
【0035】次にフィブロネクチン(牛血漿由来、日本
ハム製)5mgを炭酸ナトリウム緩衝液(pH=7)20m
lに溶解し、これに先に作製したチューブを24時間浸
漬し、この後水洗して、フィブロネクチン結合EPTF
Eを得た。ニンヒドリン法によって定量したところ、結
合しているフィブロネクチンはチューブ1cmあたり40
μgであった。
【0036】このチューブの内表面を走査電子顕微鏡で
観察したところ、EPTFEの繊維一結節による微細構
造が完全に保たれており、複合化された表面の凹凸は1
0nm以下で、塗布複合の際に見られたような大きな凹凸
は認められなかった。また、曲げ等のハンドリングによ
って複合化したGACが剥離することはなかった。
【0037】このチューブ6本を1本ずつウサギの頸動
脈に移植した。4週後、人工血管の多孔質壁内は線維芽
細胞等の生体組織成分により満たされていた。また、内
表面の内皮被覆率は85%で、開存率は83%(5/
6)であった。1年経過後も開存率はあまり低下せず、
開存率83%であり、内表面に形成した内皮は安定で、
血栓等の付着も認められなかった。
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】比較例1 実施例1と同じEPTFEチューブを6本を1本ずつラ
ットの腹部大動脈に移植した。3週後、開存率は100
%であったが、人工血管の多孔質壁内に線維芽細胞等の
生体組織成分はほとんど侵入しておらず、内表面の内皮
被覆率は50%と低かった。1年経過後、開存率は67
%に低下しており、開存例においても部分的に狭窄が起
きていた。
【0042】比較例2 実施例1と同じEPTFEチューブの内表面側から、実
施例1と同じ0.3%GAC溶液を真空注入し、グルタ
ールアルデヒドで架橋後、乾燥した。GACの複合化量
は0.2mg/cmであった。この複合化人工血管の内表面
を走査電子顕微鏡で観察したところ、複合化したGAC
はEPTFEの繊維間にも部分的に膜を形成し、その表
面には0.5〜1μmの凹凸が形成されていた。また、部
分的にGACが塗布されていない部分があった。この複
合化人工血管に曲率半径5mm以下の曲げを繰り返すと、
容易にGACが剥離した。
【0043】この複合化人工血管6本を1本ずつラット
の腹部大動脈に移植した。3週後、開存率は67%に低
下しており、開存例での内皮被覆率は85%であった。
1年経過後、開存率は33%に低下しており、開存例に
おいても形成した内膜がはがれ、部分的に狭窄が起きて
いた。
【0044】比較例3 実施例2と同じEPTFEチューブを6本を1本ずつウ
サギの頸動脈に移植した。4週後、開存率は100%で
あったが、人工血管の多孔質壁内には線維芽細胞等の生
体組織成分はほとんど侵入しておらず、内腔面の内皮被
覆率は50%と低かった。1年経過後、開存率は33%
に低下しており、開存例においても部分的に狭窄が起き
ていた。
【0045】比較例4 実施例2と同じEPTFEチューブの内側から、実施例
1と同じ0.3%GAC溶液を真空注入し、グルタール
アルデヒドで架橋後、乾燥した。GACの複合化量は
0.3mg/cmであった。この複合化人工血管の内表面を
走査電子顕微鏡で観察したところ、複合化したGACは
EPTFEの繊維間にも部分的に膜を形成し、その表面
には0.5〜1μmの凹凸が形成されていた。また、部分
的にGACが塗布されていない部分があった。この複合
化人工血管に曲率半径5mm以下の曲げを繰り返すと、容
易にGACが剥離した。
【0046】この複合化人工血管6本を1本ずつウサギ
の頸動脈に移植した。4週後、開存率は17%に低下し
ていた。
【0047】図1は、本発明によりゼラチン化アテロコ
ラーゲンをEPTFEに化学結合した実施例1の人工血
管の内表面の走査電子顕微鏡写真である。図2は、従来
のように、ゼラチン化アテロコラーゲンをEPTFEに
塗布した後にグルタルアルデヒドによって架橋処理した
比較例2の人工血管の内表面の走査電子顕微鏡写真であ
る。図3は、比較例1の未処理EPTFE人工血管の内
表面の走査型電子顕微鏡写真である。本発明による人工
血管ではゼラチン化アテロコラーゲンが薄く均一に複合
化され、EPTFEの形状が完全に保持されているのに
対し、従来法では数μmの凹凸が形成されている。
【0048】
【発明の効果】このように、本発明の複合化人工血管で
は、多孔質合成高分子材料の形状を変化させることなく
全表面に均一に生体組織誘導作用を有する物質が共有結
合によって安定に複合化されている。このため、多孔質
構造、中でもEPTFEの多孔質構造との相乗効果によ
って、初期血栓を誘発することなく、速やかに内膜を形
成し、しかもこれを長期間にわたって安定に維持するこ
とが可能である。したがって、特に従来のいかなる材料
をもってしても良好な開存性を得ることができなかった
冠状動脈や末梢動脈など小口径血管の代用血管として有
用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明により、ゼラチン化アテロコラーゲン
をEPTFEに化学結合した実施例1の人工血管の内表
面上の薄膜の写真。
【図2】 従来のように、ゼラチン化アテロコラーゲン
をEPTFEに塗布した後にグルタルアルデヒドによっ
て架橋処理した比較例2の人工血管の内表面上の薄膜の
写真。
【図3】 比較例1の未処理EPTFE人工血管の内表
面上の薄膜の写真。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 延伸ポリテトラフルオロエチレンよりな
    る多孔質チューブの内表面、外表面および多孔内壁表面
    の全表面に、グラフト重合によって形成された水酸基、
    カルボキシル基、エポキシ基またはアミノ基を介して細
    胞接着および成長作用を有するタンパク質またはペプチ
    ドを共有結合させた人工血管。
  2. 【請求項2】 ポリエステル繊維の織物または編物より
    なる多孔質チューブの内表面、外表面および多孔内壁表
    面の全表面に、グラフト重合により形成された水酸基、
    カルボキシル基、エポキシ基またはアミノ基を介して細
    胞接着および成長作用を有するタンパク質またはペプチ
    ドを共有有合させた人工血管。
  3. 【請求項3】 多孔質チューブの内表面における孔部分
    の合計面積を除く面積が、該内表面の面積の15〜80
    %である請求項1または2記載の人工血管。
  4. 【請求項4】 細胞接着および成長作用を有するタンパ
    ク質がコラーゲン、ゼラチン、ラミニンおよびフィブロ
    ネクチンから選択された少なくとも一種類の物質である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の人工
    血管。
  5. 【請求項5】 延伸ポリテトラフルオロエチレンよりな
    る多孔質チューブにアルカリ金属化合物を反応させてフ
    ッ素を脱離させた後、水酸基、カルボキシル基、エポキ
    シ基またはアミノ基を含有する化合物をグラフト重合し
    て多孔質チューブの内表面、外表面および多孔内壁表面
    の全表面に水酸基、カルボキシル基、エポキシ基または
    アミノ基を形成し、次いで、これらの官能基に細胞接着
    および成長作用を有するタンパク質またはペプチドを共
    有結合させることを特徴とする人工血管の製造方法。
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