JP3014324B2 - 人工血管 - Google Patents

人工血管

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JP3014324B2 JP15386896A JP15386896A JP3014324B2 JP 3014324 B2 JP3014324 B2 JP 3014324B2 JP 15386896 A JP15386896 A JP 15386896A JP 15386896 A JP15386896 A JP 15386896A JP 3014324 B2 JP3014324 B2 JP 3014324B2
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泰弘 奥田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工血管に関し、
更に詳しくは、冠状動脈や末梢血管などの小口径血管の
代替血管として用いる人工血管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリエステル繊維の織物また
は編み物や延伸ポリテトラフルオロエチレン(以下、E
PTFEという)のチューブが人工血管として用いられ
ている。EPTFEチューブは素材であるポリテトラフ
ルオロエチレン自体が抗血栓性に優れる上、延伸によっ
て得られる繊維−結節からなる多孔質構造が生体組織適
合性に優れるため、ポリエステルに比べてより小口径の
人工血管に適用されてきた。
【0003】しかしながらEPTFEでも抗血栓性が十
分ではなく、内径5mm以下、特に内径4mm以下の人
工血管では十分な開存性は得られていない。そこでこれ
らを解決する方法として、材料自体の抗血栓性を高め
る方法、人工血管内に、抗血栓性の組織を培養(播
種)する方法、人工血管を移植後に、内面に抗血栓性
の組織形成を促すように工夫する方法が検討されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】具体的には、の方法
としては、血栓が付着しない合成高分子材料や、抗血栓
物質を固定化した材料の開発が検討されている(野一色
ら、トランザクションズ・オブ・アサイオ(Tran
s.A.S.A.I.O.)、23、253(197
7)など)。これらの方法では、人工血管を移植した後
の一時的な抗血栓性の付与は可能であるが、長期間を経
ると血栓を形成して閉塞に至る。の方法としては、人
工血管内面に血管内皮細胞を播種する方法が提案されて
いるが、ヒトの血管内皮細胞の確保が困難でかつ、培養
に数週間を要することが問題であり実用化されていない
(高木ら、人工臓器、17、679(1988)、特開
平1−170466など)。
【0005】の方法としては、内皮細胞の接着性物質
や増殖性物質を塗布または共有結合により固定した材料
が提案されている。内皮細胞接着性物質、または内皮細
胞接着性物質と増殖性物質の両方を塗布した人工血管が
提案されているが、内皮細胞の形成は促進されず開存性
も向上しない。(ルンドグレンら、トランザクションズ
・オブ・アサイオ、32、346(1986)、グライ
スラーら、サージャリー(SURGERY)、112
244(1992)など)。内皮細胞接着性物質を化学
固定した人工血管が提案されているが、効果は不十分で
ある(特開平5−269198)。さらに、内皮細胞接
着性物質と増殖性物質の両方を共有結合固定した材料が
in vitroで内皮細胞の形成を促進した、との報告がある
が、人工血管として移植すると効果は少なく、開存性も
満足できるものではない(ジャーナル・オブ・バイオメ
ディカル・マテリアルズ・リサーチ(J.Biomed.Ma
ter.Res.)27、901、(1993)など)。ま
た、人工血管を移植後、内皮細胞の形成が完了するまで
の間の血栓の形成を抑制するために、内皮細胞の接着物
質であるコラーゲンまたはゼラチンとヘパリンとを塗布
した人工血管が提案されているが、内皮細胞の形成およ
び血栓形成の抑制のいずれも不十分であり、良好な開存
性は得られていない(特開昭63−46169)。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を行った結果、EPTFEからなる多孔性チューブの孔
内部の壁面を含む全ての表面に生体組織誘導性物質を固
定し、要すれば抗血栓性物質を、少なくとも血液に接す
るチューブ表面に固定すれば、開存性が高まり、またE
PTFEチューブの血液に接する面の繊維長を60μm
以上にすれば、更に開存性が高められることを見い出
し、本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明は、 (1)少なくとも血液に接する面の繊維長が60μm以
上である延伸ポリテトラフルオロエチレンの多孔質チュ
ーブからなり、該チューブの孔内部の壁面を含む全ての
表面に生体組織誘導性物質を固定し、かつ抗血栓性物質
を少なくとも血液に接する該チューブの表面に固定し、
かつ抗血栓性物質は血液に接する面と反対側の該チュー
ブの表面には固定されていない人工血管、並びに (2)血液に接する面の繊維長が60μm以上であり、
繊維長が40μm以下である層を少なくとも一層含む多
層構造を有する延伸ポリテトラフルオロエチレンの多孔
質チューブであり、該チューブの孔内部の壁面を含む全
ての表面に生体組織誘導性物質を固定し、抗血栓性物質
を少なくとも血液に接する該チューブの表面に固定し、
かつ抗血栓性物質は血液に接する面と反対側の該チュー
ブの表面には固定されていない人工血管を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】使用するEPTFEチューブとし
ては、少なくとも血液に接触する面の繊維長が60μm
以上のものが好ましく用いられる。より好ましくは、血
液に接触する面の繊維長は60μm以上で、且つ繊維長
が40μm以下の層を含む多層構造を有するEPTFE
チューブが好ましい。また壁の厚さは生体血管に合わせ
るために、300〜1000μmの間で選択すれば良
い。
【0009】EPTFEチューブの多孔質体の孔内部の
壁面を含む全ての表面に生体誘導性物質を共有結合によ
り固定するには、EPTFEに官能基を導入する必要が
ある。このような官能基としては、カルボキシル基、水
酸基、アミノ基、エポキシ基等が好ましい。中でも、カ
ルボン酸のエステルまたは水酸基のスルホン酸エステル
に生体組織誘導性物質を反応させて、カルボン酸のエス
テルのアルコール部分、または水酸基のスルホン酸エス
テルのスルホン酸部分を置換して、生体誘導性物質を共
有結合により固定するのが好ましい。
【0010】EPTFEチューブの多孔質体の孔内部の
壁面を含む全ての表面に官能基を形成する方法として
は、γ線や電子線などの放射線やグロ−放電を用いても
よい。しかしながら、公知の事実より、γ線による処理
では、EPTFEの結晶内部深くまでPTFEが分解さ
れるためPTFEの分子量が低下し、強度が著しく低下
するため、人工血管としての実用に供するのは難しい
[モレル(G.Morel)ら、ジャーナル・オブ・アプラ
イド・ポリマー・サイエンス(J.Appl.Polym.Sc
i.)Vol.24,771(1979)]。また、グロ−
放電処理ではEPTFEの孔内部の壁面まで処理を施す
ことが難しく、チュ−ブの外表面または内表面のみしか
処理することができないので、多孔質EPTFEの孔内
部の壁面の全面にタンパク類を固定することが難しく、
人工血管の壁の中への生体組織や毛細血管の侵入を促進
させることが出来ない。
【0011】これに対し、アルカリ金属処理によれば、
EPTFEの内表面や外表面だけでなく、多孔質EPT
FEの孔内部の壁面の全面を均一に、表面から約数百オ
ングストロ−ムの深さ部分のみが処理される。しかもγ
線や電子線などの放射線照射のようにEPTFEの結晶
内部深くまでPTFEを分解することがないため、EP
TFEの強度低下を招くことがない。このため、タンパ
ク質やペプチドをEPTFEの内表面、外表面、孔内部
の壁面の全表面に共有結合によって固定することが可能
となる。従って、本発明による複合化人工血管を作製す
るためには、アルカリ金属化合物で処理することが望ま
しい。
【0012】このように、アルカリ金属化合物を用いて
EPTFEを脱フッ素化した後に、分子内にカルボキシ
ル基、水酸基、アミノ基、エポキシ基等の官能基を有す
る化合物を付加させて、これらの官能基を導入する。
【0013】アルカリ金属化合物としては、例えばメチ
ルリチウム、n−ブチルリチウム、t−ブチルリチウ
ム、ナトリウム−ナフタレン、ナフタレン−ベンゾフェ
ノン、ビニルリチウムなどが挙げられ、これらを溶液と
して使用する。ナトリウム−ナフタレンまたはナトリウ
ム−ベンゾフェノンは、処理によってPTFE表面に黒
褐色の層を形成する上、均一に処理することが困難であ
るので、本発明の人工血管を作成するためにはメチルリ
チウム、n−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムを用
いることが望ましい。メチルリチウム、n−ブチルリチ
ウム、t−ブチルリチウムはこれ自体ではフッ素を引き
抜く作用が弱いので、キレート試薬であるヘキサメチル
リン酸トリアミドやN,N,N',N'−テトラメチルエチ
レンジアミン等を添加することが必要である。
【0014】分子内に水酸基、カルボキシル基、エポキ
シ基またはアミノ基を含有する物質としては、グリセロ
ール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アク
リル酸、アリルアミン、2−アミノエチル(メタ)アク
リレート、アクリルアミド等が挙げられる。また、無水
マレイン酸等の無水物を付加し、その後に加水分解して
もよい。
【0015】抗血栓性物質または生体組織誘導性物質を
固定するためには、単に物理的に塗布してもよいし、導
入した官能基に化学結合させてもよい。目的の物質が化
学結合によっても活性を失わない物質であれば、導入し
た官能基に化学結合させる方法を用いた方がより好まし
い。その方法はその官能基に適した方法を選択すればよ
く、好ましくは固定することによって活性を失うことが
ない方法を選択すればよい。
【0016】例えば水酸基、カルボキシル基およびアミ
ノ基に対しては脱水縮合により、エポキシ基に対しては
付加反応により共有結合を形成させる。水酸基に対して
は、そのままカルボジイミドを触媒として脱水縮合によ
り結合させてもよいし、水酸基に例えばトリフルオロメ
タンスルホニル基等の脱離基を導入して反応性を上げて
おいてから組織誘導性物質のアミノ基と反応させてもよ
い。またカルボキシル基に対しては、そのままカルボジ
イミド等の脱水縮合触媒を用いて結合してもよいし、N
−ヒドロキシコハク酸イミドを反応させて活性エステル
を導入して反応性を上げておいてから抗血栓物質または
組織誘導性物質のアミノ基と反応させてもよい。
【0017】しかし、生体組織誘導性物質を共有結合に
よって固定するための官能基としては、とりわけカルボ
ン酸のN−ヒドロキシこはく酸イミドエステル、または
水酸基をトリフルオロエタンスルホニル化した基が好ま
しい。すなわち、アルカリ金属を用いたグラフト重合に
よって形成したこれらの官能基に生体組織誘導性物質を
反応させ、カルボン酸のN−ヒドロキシこはく酸イミド
部分を置換して、または水酸基のトリフルオロエタンス
ルホニル基を置換して生体組織誘導性部分を共有結合に
よって固定すると、人工血管を移植した後の生体組織誘
導効果が大きく、優れた開存成績が得られる。
【0018】EPTFEにカルボン酸基を導入し、N−
ヒドロキシこはく酸イミドエステルとしてから生体組織
誘導性物質を共有結合により固定する方法をより具体的
に説明する。アルゴンや窒素などの不活性ガス雰囲気
下、EPTFEチューブをメチルリチウムのジエチルエ
ーテル溶液に浸漬しておき、ここへヘキサメチルリン酸
トリアミドを添加して0℃で30分間放置してPTFE
のフッ素原子を引き抜いた後、反応液を除去し、ここに
(メタ)アクリル酸のテトラヒドロフラン溶液を加えて
60〜80℃で10時間反応させる。反応後に余剰の
(メタ)アクリル酸とその重合体を洗浄除去して(メ
タ)アクリル酸のグラフト体を得る。
【0019】このようにして作製した(メタ)アクリル
酸グラフト化EPTFEチューブを、N−ヒドロキシこ
はく酸イミドとジシクロヘキシルカルボジイミドとの
1,4ージオキサン中溶液に、0℃で12時間浸漬する
ことによって、N−ヒドロキシこはく酸イミドエステル
とする。
【0020】この後に、溶液のpHを11とした、EP
TFEチューブを生体組織誘導性物質のリン酸緩衝溶液
に浸漬して、生体組織誘導性物質を共有結合する。
【0021】複合化する生体組織誘導性物質としては、
細胞吸着性物質と細胞増殖性物質とが優れており、これ
ら両者を共有結合により固定することにより、最も優れ
た生体組織誘導作用を得るこことができる。細胞接着性
物質としては、例えばコラーゲン、ゼラチン、ラミニン
やフィブロネクチン等が例示できるが、特にフィブロネ
クチンが好ましい。細胞増殖性物質としては、TGF−
α、トランスフェリン、インスリン、ECGF(内皮細
胞増殖因子)、BPE(脳下垂体抽出物)、PDGF
(血小板由来増殖因子)、FGF(線維芽細胞増殖因
子)等が例示できるが、中でも、TGF−α、トランス
フェリン、インスリン、FGFなどが好ましい。
【0022】抗血栓性物質としては、ヒルジン、ヘパリ
ン等の抗凝固薬、t-PAやウロキナーゼ等のプラスミノ
ーゲンアクチベータ、プラスミンやスブチリシン等の線
溶酵素、プロスタサイクリンやアスピリン等の抗血小板
剤を用いればよいが、ヘパリンが最も好ましい。
【0023】以上のような処理によって、延伸PTFE
チューブからなる多孔質チューブの孔内部の壁面を含む
全ての表面に生体組織誘導性物質を共有結合により固定
し、要すれば少なくとも血液と接するチューブの表面に
抗血栓性物質を固定した、移植後の開存性が改善された
人工血管が得られる。
【0024】
【実施例】実施例1 以下の実施・比較例でのべるePTFEの繊維長とは、
走査型電子顕微鏡で測定した結節間距離の平均値であ
る。内径2mm、外径2.5mm、繊維長60μmのE
PTFEチューブ(チューブ1)と内径2.5mm、外
径3mm、繊維長30μmのEPTFEチューブ(チュ
ーブ2)を用意した。各チューブを、−10℃でアルゴ
ン雰囲気下、メチルリチウムのエーテル溶液(1.4
M)20mlとヘキサメチルリン酸アミド2mlの混合
溶液に30分間浸漬した後、溶液だけを除去し、アクリ
ル酸1gの水20ml中溶液を加え、80℃で10時間
反応させた。この後、余剰のアクリル酸と重合したアク
リル酸を洗浄除去し、アクリル酸グラフト重合チューブ
を得た。重量変化から計算したところ、アクリル酸グラ
フト量は、チューブ1cmあたり、チューブ1では約8
0μgであり、チューブ2では約120μgあった。
【0025】各チューブを、Nーヒドロキシこはく酸イ
ミド2.1g 、ジシクロヘキシルカルボジイミド1.
9gの1,4−ジオキサン溶液100mlに、0℃で1
2時間浸漬してNーヒドロキシこはく酸イミドエステル
とした。このエステル化チューブを、フィブロネクチン
30mgのリン酸緩衝液(pH11)100mlに浸漬
してフィブロネクチンを共有結合により固定した。重量
変化から計算したところ、チューブ1cm当たりに結合
しているフィブロネクチンは、チューブ1では約45μ
gで、チューブ2では約70μgであった。
【0026】次に、チューブをトランスフェリン30m
gのリン酸緩衝液(pH11)100mlに浸漬してト
ランスフェリンを共有結合により固定した。重量変化か
ら計算したところ、チューブ1cm当たりに結合してい
るトランスフェリンは、チューブ1では約35μgで、
チューブ2では約60μgであった。
【0027】次に、チューブ1を0.05%ヘパリン
(SANOFI社)水溶液に10分浸漬した後、凍結乾
燥し、ヘパリン複合化延伸PTFEを得た。重量変化か
ら計算したところ、固定されたヘパリンは、チューブ1
cmあたり約200μgであった。最後に、直径2mm
のステンレス鋼製の棒にチューブ1を挿入し、その上に
チューブ2が完全に密着するように積層して、人工血管
を製造した。
【0028】実施例2 内径2mm、外径2.5mm、繊維長60μmのEPT
FEチューブ(チューブ1)と内径2.5mm、外径3
mm、繊維長30μmのEPTFEチューブ(チューブ
2)を用意した。各チューブを、−10℃でアルゴン雰
囲気下、メチルリチウムのエーテル溶液(1.4M)2
0mlとヘキサメチルリン酸アミド2mlの混合溶液に
30分間浸漬した後、溶液だけを除去し、アクリル酸1
gの水20ml中溶液を加え、80℃で10時間反応さ
せた。この後、余剰のアクリル酸と重合したアクリル酸
を洗浄除去し、アクリル酸グラフト体を得た。重量変化
から計算したところ、アクリル酸のグラフト量は、チュ
ーブ1cmあたり、チューブ1では約80μgで、チュ
ーブ2では約120μgあった。
【0029】各チューブを、Nーヒドロキシこはく酸イ
ミド2.1g、ジシクロヘキシルカルボジイミド1.9
gの1,4−ジオキサン溶液100mlに、0℃で12
時間浸漬してNーヒドロキシこはく酸イミドエステルと
した。このエステル化チューブを、フィブロネクチン3
0mgのリン酸緩衝液(pH11)100mlに浸漬し
てフィブロネクチンを共有結合により固定した。重量変
化から計算したところ、チューブ1cm当たりに結合し
ているフィブロネクチンは、チューブ1では約45μg
で、チューブ2では約70μgであった。
【0030】次に、チューブ1を0.05%ヘパリン
(SANOFI社)水溶液に10分浸漬した後、凍結乾
燥し、ヘパリン複合化延伸PTFEを得た。重量変化か
ら計算したところ、固定されたヘパリンは、チューブ1
cmあたり約200μgであった。最後に、直径2mm
のステンレス鋼製の棒にチューブ1を挿入し、その上に
チューブ2が完全に密着するように積層して、人工血管
を製造した。
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】実施例2 内径2mm、外径2.5mm、繊維長60μmのEPT
FEチューブ(チューブ1)と内径2.5mm、外径3
mm、繊維長60μmのEPTFEチューブ(チューブ
2)を用意した。各チューブを、−10℃でアルゴン雰
囲気下、メチルリチウムのエーテル溶液(1.4M)2
0mlとヘキサメチルリン酸アミド2mlの混合溶液に
30分間浸漬した後、溶液だけを除去し、アクリル酸1
gの水20ml中溶液を加え、80℃で10時間反応さ
せた。この後、余剰のアクリル酸と重合したアクリル酸
を洗浄除去し、アクリル酸グラフト体を得た。重量変化
から計算したところ、アクリル酸のグラフト量は、チュ
ーブ1cmあたり、チューブ1では約80μgで、チュ
ーブ2では約90μgあった。
【0046】0.05%フィブロネクチン(牛血漿由
来、日本ハム)、及び0.5%1−エチル−3−(3−
ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドの水溶液を1
N塩酸でpH5に調整し、この溶液にアクリル酸グラフ
ト化延伸PTFEチューブを24時間浸漬した後、水で
洗浄し、フィブロネクチン結合延伸PTFEチューブを
得た。重量変化から計算したところ、チューブ1cm当
たりに結合しているフィブロネクチンは、チューブ1で
は約45μgで、チューブ2では約50μgであった。
【0047】次に、チューブ1を0.05%ヘパリン
(SANOFI社)水溶液に10分浸漬した後、凍結乾
燥し、ヘパリン複合化延伸PTFEチューブを得た。重
量変化から計算したところ、固定されたヘパリンは、チ
ューブ1cmあたり約200μgであった。最後に、直
径2mmのステンレス鋼製の棒にチューブ1を挿入し、
その上にチューブ2が完全に密着するように積層して、
人工血管を製造した。
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】比較例1 内径2mm、外径3mm、繊維長30μmのEPTFE
チューブを用意した。
【0052】比較例2 内径2mm、外径3mm、繊維長60μmのEPTFE
チューブを用意した。
【0053】比較例3 内径2mm、外径2.5mm、繊維長60μmのEPT
FEチューブ(チューブ1)と内径2.5mm、外径3
mm、繊維長30μmのEPTFEチューブ(チューブ
2)を用意した。直径2mmのステンレス鋼製の棒にチ
ューブ1を挿入し、その上にチューブ2が完全に密着す
るように積層し、340℃で20分加熱して両チューブ
を接着させた。
【0054】比較例4 内径2mm、外径3mm、繊維長30μmのEPTFE
チューブを用意した。このチューブを−10℃でアルゴ
ン雰囲気下、メチルリチウムのエーテル溶液(1.4
M)20mlとヘキサメチルリン酸アミド2mlの混合
溶液に30分間浸漬した後、溶液だけを除去し、アクリ
ル酸1gの水20ml中溶液を加え、80℃で10時間
反応させた。この後、余剰のアクリル酸と重合したアク
リル酸を洗浄除去し、アクリル酸グラフト体を得た。重
量変化から計算したところ、アクリル酸のグラフト量
は、チューブ1cmあたり約210μgであった。
【0055】このチューブを、0℃でNーヒドロキシこ
はく酸イミド2.1g、ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド1.9gの1,4−ジオキサン溶液100mlに12
時間浸漬してNーヒドロキシこはく酸イミドエステルと
した。このエステル化チューブをフィブロネクチン30
mgのリン酸緩衝液(pH11)100mlに浸漬して
フィブロネクチンを共有結合により固定した。重量変化
から計算したところ、結合しているフィブロネクチン
は、チューブ1cm当たり約110μgであった。
【0056】比較例5 内径2mm、外径3mm、繊維長30μmのEPTFE
チューブを用意した。このチューブを、−10℃でアル
ゴン雰囲気下、メチルリチウムのエーテル溶液(1.4
M)20mlとヘキサメチルリン酸アミド2mlの混合
溶液に30分間浸漬した後、溶液だけを除去し、アクリ
ル酸1gの水20ml中溶液を加え、80℃で10時間
反応させた。この後、余剰のアクリル酸と重合したアク
リル酸を洗浄除去し、アクリル酸グラフト体を得た。重
量変化から計算したところ、アクリル酸のグラフト量
は、チューブ1cmあたり約210μgであった。
【0057】このチューブを、0℃でNーヒドロキシこ
はく酸イミド2.1g 、ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド1.9gの1、4−ジオキサン溶液100mlに1
2時間浸漬してNーヒドロキシこはく酸イミドエステル
とした。このエステル化チューブを、フィブロネクチン
30mgのリン酸緩衝液(pH11)100mlに浸漬
してフィブロネクチンを共有結合により固定した。重量
変化から計算したところ、結合しているフィブロネクチ
ンは、チューブ1cm当たり約110μgであった。
【0058】最後に、このチューブを0.02%ヘパリ
ン(SANOFI社)水溶液に10分浸漬した後、凍結
乾燥し、ヘパリン複合化延伸PTFEを得た。重量変化
から計算したところ、固定されたヘパリンは、チューブ
1cmあたり約200μgであった。
【0059】比較例6 内径2mm、外径3mm、繊維長60μmのEPTFE
チューブを用意した。このチューブを、−10℃でアル
ゴン雰囲気下、メチルリチウムのエーテル溶液(1.4
M)20mlとヘキサメチルリン酸アミド2mlの混合
溶液に30分間浸漬した後、溶液だけを除去し、アクリ
ル酸1gの水20ml中溶液を加え、80℃で10時間
反応させた。この後、余剰のアクリル酸と重合したアク
リル酸を洗浄除去し、アクリル酸グラフト体を得た。重
量変化から計算したところ、アクリル酸のグラフト量
は、チューブ1cmあたり約120μgであった。
【0060】このチューブを、0℃でNーヒドロキシこ
はく酸イミド2.1g、ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド1.9gの1,4−ジオキサン溶液100mlに12
時間浸漬してNーヒドロキシこはく酸イミドエステルと
した。このエステル化チューブを、フィブロネクチン3
0mgのリン酸緩衝液(pH11)100mlに浸漬し
てフィブロネクチンを共有結合により固定した。重量変
化から計算したところ、結合しているフィブロネクチン
は、チューブ1cm当たり約90μgであった。
【0061】最後に、このチューブを0.02%ヘパリ
ン(SANOFI社)水溶液に10分浸漬した後、凍結
乾燥し、ヘパリン複合化延伸PTFEチューブを得た。
重量変化から計算したところ、固定されたヘパリンは、
チューブ1cmあたり約200μgであった。
【0062】比較例7 内径2mm、外径2.5mm、繊維長60μmのEPT
FEチューブ(チューブ1)と内径2.5mm、外径3
mm、繊維長30μmのEPTFEチューブ(チューブ
2)を用意した。直径2mmのステンレス鋼製の棒にチ
ューブ1を挿入し、その上にチューブ2が完全に密着す
るように積層し、340℃で20分加熱し接着させた。
このチューブを、−10℃でアルゴン雰囲気下、メチル
リチウムのエーテル溶液(1.4M)20mlとヘキサ
メチルリン酸アミド2mlの混合溶液に30分間浸漬し
た後、溶液だけを除去し、アクリル酸1gの水20ml
中溶液を加え、80℃で10時間反応させた。この後、
余剰のアクリル酸と重合したアクリル酸を洗浄除去し、
アクリル酸グラフト体を得た。重量変化から計算したと
ころ、アクリル酸のグラフト量は、チューブ1cmあた
り約190μgあった。
【0063】0.05%フィブロネクチン(牛血漿由
来、日本ハム)、及び0.5%1−エチル−3−(3−
ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドの水溶液を1
N塩酸でpH5に調整し、この溶液にアクリル酸グラフ
ト化延伸PTFEチューブを24時間浸漬した後、水で
洗浄し、フィブロネクチン結合延伸PTFEチューブを
得た。重量変化から計算したところ、結合しているフィ
ブロネクチンは、チューブ1cm当たり約110μgで
あった。
【0064】次に、0.05%トランスフェリン、及び
0.5%1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)カルボジイミドの水溶液を1N塩酸でpH5に調整
し、この溶液にアクリル酸グラフト化延伸PTFEチュ
ーブを24時間浸漬した後、水で洗浄し、トランスフェ
リン結合延伸PTFEチューブを得た。重量変化から計
算したところ、結合しているフィブロネクチンは、チュ
ーブ1cm当たり約95μgであった。比較例8 内径2mm、外径2.5mm、繊維長30μmのEPT
FEチューブ(チューブ1)と内径2.5mm、外径3
mm、繊維長30μmのEPTFEチューブ(チューブ
2)を用意した。各チューブを、−10℃でアルゴン雰
囲気下、メチルリチウムのエーテル溶液(1.4M)2
0mlとヘキサメチルリン酸アミド2mlの混合溶液に
30分間浸漬した後、溶液だけを除去し、アクリル酸1
gの水20ml中溶液を加え、80℃で10時間反応さ
せた。この後、余剰のアクリル酸と重合したアクリル酸
を洗浄除去し、アクリル酸グラフト体を得た。重量変化
から計算したところ、アクリル酸のグラフト量は、チュ
ーブ1cm当たり、チューブ1では約100μgで、チ
ューブ2では約120μgあった。0.05%フィブロ
ネクチン(牛血漿由来、日本ハム)、及び0.5%1−
エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジ
イミドの水溶液を1N塩酸でpH5に調整し、この溶液
にアクリル酸グラフト化延伸PTFEチューブを24時
間浸漬した後、水で洗浄し、フィブロネクチン結合延伸
PTFEチューブを得た。重量変化から計算したとこ
ろ、チューブ1cm当たりに結合しているフィブロネク
チンは、チューブ1では約50μgで、チューブ2では
約70μgであった。次に、チューブ1を0.05%ヘ
パリン(SANOFI社)水溶液に10分浸漬した後、
凍結乾燥し、ヘパリン複合化延伸PTFEチューブを得
た。重量変化から計算したところ、固定されたヘパリン
は、チューブ1cmあたり約200μgであった。最後
に、直径2mmのステンレス鋼製の棒にチューブ1を挿
入し、その上にチューブ2が完全に密着するように積層
して、人工血管を製造した。
【0065】実施例および比較例の人工血管(各3c
m)を、ウサギの頚動脈に置換移植した。結果を下記表
1に示す。血液に接触する面の繊維長が60μmでその
他の部分の繊維長が30μmで、且つフィブロネクチン
とヘパリンの両方を固定している人工血管の開存率が優
れており、特にヘパリンを内層のみに固定した人工血管
の開存率が高く、100%であった。また、繊維長30
μmの層を含む人工血管以外では、移植後に人工血管が
湾曲したり、周囲組織との癒着が激しい例が多く存在し
た。
【0066】また、内皮細胞で被覆されている面積を測
定した結果、フィブロネクチンやトランスフェリンをN
ーヒドロキシこはく酸イミド(活性エステル法)を用い
て固定した人工血管において被覆面積が高く、特にフィ
ブロネクチンとトランスフェリンの両方を固定した人工
血管で最も被覆率が高かった。また、繊維長30μmの
層を含む人工血管以外では、移植後に人工血管が湾曲し
たり、周囲組織との癒着が激しい例が多く存在した。
【0067】一方、0.5%1−エチル−3−(3−ジ
メチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC法)を
用いて組織誘導性物質を固定した比較例の人工血管で
は、内皮細胞の被覆率は低かった。また、繊維長30μ
mの層を含む人工血管以外では、移植後に人工血管が湾
曲したり、周囲組織との癒着が激しい例が多く存在し
た。
【0068】
【表1】
【0069】
【発明の効果】従来より延伸ポリテトラフルオロエチレ
ンのチューブが人工血管として用いられている。しかし
ながらこの材料自体は抗血栓性が十分ではなく、特に内
径4mm以下の小口径領域では血栓による閉塞が頻発す
る。本発明によれば、延伸PTFEの多孔質チューブの
孔内部の壁面を含む全ての表面に化学的に官能基を導入
し、その官能基を導入した層に生体組織誘導性物質を共
有結合により固定し、要すれば抗血栓性物質を少なくと
も血液と接触する表面に固定したことにより、移植後の
開存性が改善された人工血管が得られる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−46169(JP,A) 特開 平5−269198(JP,A) 特開 平3−280948(JP,A) 特開 平4−300537(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61L 33/00 A61F 2/06 A61L 27/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも血液に接する面の繊維長が6
    0μm以上である延伸ポリテトラフルオロエチレンの多
    孔質チューブからなり、該チューブの孔内部の壁面を含
    む全ての表面に生体組織誘導性物質を固定し、かつ抗血
    栓性物質を少なくとも血液に接する該チューブの表面に
    固定し、かつ抗血栓性物質は血液に接する面と反対側の
    該チューブの表面には固定されていない人工血管。
  2. 【請求項2】 血液に接する面の繊維長が60μm以上
    であり、繊維長が40μm以下である層を少なくとも一
    層含む多層構造を有する延伸ポリテトラフルオロエチレ
    ンの多孔質チューブであり、該チューブの孔内部の壁面
    を含む全ての表面に生体組織誘導性物質を固定し、抗血
    栓性物質を少なくとも血液に接する該チューブの表面に
    固定し、かつ抗血栓性物質は血液に接する面と反対側の
    該チューブの表面には固定されていない人工血管。
  3. 【請求項3】 生体組織誘導性物質が、細胞接着性物質
    と細胞増殖性物質とからなる請求項1または2に記載の
    人工血管。
  4. 【請求項4】 細胞接着性物質がフィブロネクチンであ
    る請求項3に記載の人工血管。
  5. 【請求項5】 細胞増殖性物質が、TGF−α、トラン
    スフェリン、インスリンおよび線維芽細胞増殖因子から
    なる群から選択された少なくとも1種の物質である請求
    項3に記載の人工血管。
  6. 【請求項6】 抗血栓性物質がヘパリンである請求項1
    または2に記載の人工血管。
  7. 【請求項7】 生体組織誘導性物質が、細胞接着性物質
    と細胞増殖性物質とからなり、該細胞接着性物質がフィ
    ブロネクチンであり、細胞増殖性物質がTGF−α、ト
    ランスフェリン、インスリンおよび線維芽細胞増殖因子
    からなる群から選択された少なくとも1種の物質であ
    り、抗血栓性物質がヘパリンである請求項1または2に
    記載の人工血管。
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