JP2808298B2 - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JP2808298B2
JP2808298B2 JP1051677A JP5167789A JP2808298B2 JP 2808298 B2 JP2808298 B2 JP 2808298B2 JP 1051677 A JP1051677 A JP 1051677A JP 5167789 A JP5167789 A JP 5167789A JP 2808298 B2 JP2808298 B2 JP 2808298B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はハロゲン化銀写真感光材料の処理方法に関
し、さらに詳しくは迅速現像適性を有する印刷感光材料
の処理方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、ハロゲン化銀写真感光材料の消費量は、増加の
一途をたどっている。このためハロゲン化銀写真感光材
料の現像処理枚数が増加し、現像処理の迅速化、つまり
同一時間内での処理量を増加させることが要求されてい
る。
上記傾向は、印刷製版分野でも見受けられる。即ち、
情報の即時性や回数の増加が急増している為、印刷製品
の作業も短納期にしかもより多くの量をこなす必要が出
てきている。この様な印刷製版業界の要望を満たすに
は、印刷工程の簡易化を促進するとともに、印刷製版用
フィルムを一層迅速に処理する必要がある。
現像処理時間を短縮するには、処理ラインの長さを短
くするのが一法である。しかしローラー搬送式自動現像
機で現像処理する場合に、処理ラインの長さを短くして
現像処理時間を短縮しようとすると、a)濃度の低下
b)網点品質の低下 c)現像ムラの発生 d)定着ム
ラの発生 等の問題が生ずる。これらの問題を解決する
方法としては、ラインスピードを早くし、ハロゲン化銀
写真感光材料中のゼラチン量を減らすことが有効である
が、ラインスピードを早くするとスリ傷が発生し易く、
特にローラ表面の硬さが40度以上のゴムローラを現像工
程中に使用している自動現像機で発生がひどく、このス
リ傷は感光層側で発生した場合に、特に実用上問題が多
い。また、ゼラチン量を減少すると写真画像の粒状性が
劣化し易く、かつ低濃度部分の足引きを生じてしまう。
さらに、ラインスピードを早くし、ゼラチンを減らすと
自動現像機のローラとフィルムが滑ってしまって搬送不
良を起こし、特に樹脂系のローラやステンレス鋼のロー
ラを現像工程中に使用している自動現像機で発生がひど
く問題となる。
さらに上記問題を解決する別の方法としては、処理槽
中の撹拌を良くすることであるが、処理ラインの長さに
応じて処理槽を小さくするため撹拌を良くすると処理液
面の波だちが起こり、かえってムラを劣化させてしまう
問題が起こる。
〔発明の目的〕
上記のごとき問題に対し、本発明の目的は、ラインス
ピードの早い自動現像機を用いても搬送不良やスリ傷の
発生が少なく、網点品質の良い、現像ムラ及び定着ムラ
等の、処理ムラの発生の少ないハロゲン化銀写真感光材
料の処理方法を提供することである。
〔発明の構成〕
本発明の上記目的は、支持体上に少なくとも1層の感
光性ハロゲン化銀乳剤層を有し、少なくとも一方の最外
層が、ゼラチン含有量0.4g/m2〜1.5g/m2で、平均粒径1
〜7μmの微粒子を10mg/m2以上含有し、ハロゲン置換
−S−トリアジン系硬膜剤、ビニルスルホン系硬膜剤及
びアルデヒド系硬膜剤から選ばれる少なくとも1種によ
り硬膜されたハロゲン化銀写真感光材料を、ラインスピ
ードが1500mm/min以上で、現像工程のハロゲン化銀写真
感光材料に接するローラの少なくとも1本の表面が樹脂
又は金属からなる自動現像機を用いて、全処理時間を60
秒以内として処理することを特徴とするハロゲン化銀写
真感光材料の処理方法により達成される。
尚、上記感光材料の処理方法において、現像工程中に
存在するローラのうちの、ハロゲン化銀写真感光材料に
接するローラの少なくとも1本以上のローラの表面が、
樹脂または金属あるいは硬度40以下のゴムから成ること
が望ましい。
以下本発明の詳細につき説明する。
まず本発明に用いられている硬膜剤について説明す
る。
本発明で用いるハロゲン置換−S−トリアジン系硬膜
剤の具体例を以下のT−1〜T−14に示す。但し当然の
ことながら、本発明で用いる化合物はこれらに限定され
るものではないが好ましくは、T−1,2,8,11の化合物が
よい。
そして、これらの化合物は例えば特公昭47−6151号、
特公昭53−2726号、特開昭52−127229号、西独特許第25
00427号、米国特許第3288775号などに記載されている方
法によって合成することができる。
つぎに本発明で用いられるビニルスルホン系硬膜剤と
は、スルホニル基に結合したビニル基或いはビニル基を
形成しうる基を有する化合物であり、好ましくはスルホ
ニル基に結合したビニル基又はビニルを形成しうる基を
少なくとも2つ有している。例えば、下記一般式〔VS−
I〕で示される化合物が、本発明において好ましく用い
られる。
一般式〔VS−I〕 L−(SO2−X) 上記一般式〔VS−I〕において、Lはm価の連結基を
表し、Xは−CH=CH2又は−CH2CH2Yを表し、Yは塩基に
よってHYの形で脱離しうる基、例えばハロゲン原子、ス
ルホニルオキシ基、スルホオキシ基(塩を含む)、3級
アミンの残基等を表す。mは2〜10の整数を表し、mが
2以上のとき−SO2−Xは同じでも互いに異なっていて
もよい。
m価の連結基Lは、例えば脂肪族炭化水素基(例え
ば、アルキレン、アルキリデン、アルキリジン等、或い
は、これが結合して形成される基)、芳香族炭化水素基
(例えば、アリーレン等、或いは、これらが結合して形
成される基)−O−,−NR′−(R′は水素原子又は好
ましくは1〜15個の炭素原子を有するアルキル基を表
す)、−S−, −CO,−SO−,−SO2−又は−SO3−で示される結合を1
つ、或いは複数組み合わせることにより形成されるm価
の基であり、−NR′−を2つ以上含む場合、それらの
R′同士が結合して環を形成してもよい。連結基Lは更
に、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルバモイル基、
スルファモイル基、アルキル基又はアリール基等の置換
基を有するものも含む。
Xの具体例としては、−CH2=CH2又は−CH2CH2Cl等が
好ましい。
以下に、ビニルスルホン系硬膜剤の代表的具体例を示
す。尚、これらのうち、より好ましいものはVS−2、
4、6、9、10、12の各化合物である。
VS−1 CH2=CHSO2CH2SO2CH=CH2 VS−2 CH2=CHSO2(CH22SO2CH=CH2 VS−3 CH2=CHSO2(CH23SO2CH=CH2 VS−4 CH2=CHSO2CH2OCH2SO2CH=CH2 VS−5 CH2=CHSO2(CH22O(CH22SO2CH=CH2 VS−8 CH2=CHSO2CH2CONHCH2NHCOCH2SO2CH=CH2 VS−9 CH2=CHSO2CH2CONH(CH22NHCOCH2SO2CH=CH2 VS−10 CH2=CHSO2CH2CONH(CH23NHCOCH2SO2CH=CH2 VS−20 〔(CH2=CHSO23CCH2SO2(CH22SCH22CO VS−22 (CH2=CHSO2CH24C VS−24 (CH2=CHSO2CH23CC2H5 VS−30 CH2=CHSO2(CH22SO2(CH22SO2CH=CH2 VS−31 CH2=CHSO2(CH22O(CH22NHONH(CH22O(CH22SO2CH=CH2 VS−35 (CH2=CHSO2NH)2CH2 VS−36 CH2=CHSO2(CH22NH(CH22NH(CH22SO2CH=CH2 VS−41 C8H17C(CH2SO2CH=CH2 VS−42 (CH2=CHSO2CH22CHCH(CH2SO2CH=CH2 VS−44 CH2(CONHCH2SO2CH=CH2 VS−46 C〔CO(CH22SO2CH=CH2 VS−48 NH〔(CH22SO2CH=CH2 VS−49 CH3C(CH2OCH2SO2CH=CH2 VS−50 C(CH2OCH2SO2CH=CH2 VS−51 N〔(CH22OCH2SO2CH=CH2 VS−52 (CH2=CHSO2CH23CCHSO2(CH22Cl VS−53 CH2=CHSO2CH=CH2 VS−54 CH2=CHSO2CH2C〔CH2SO2(CH22OSO3 Na VS−55 CH3SO3(CH22SO2(CH22OSO2CH3 本発明に用いられるビニルスルホン系硬膜剤は、例え
ば独国特許1,100,942号及び米国特許3,490,911号等に記
載されている如き芳香族系化合物、特公昭44−29622
号、同47−25373号、同47−24259号等に記載されている
如きヘテロ原子で結合されたアルキル化合物、特公昭47
−8736号等に記載されている如きスルホンアミド、エス
テル化合物、特開昭49−24435号等に記載されている如
き1,3,5−トリス〔β−(ビニルスルホニル)プロピオ
ニル〕−ヘキサヒドロ−s−トリアジン或いは特公昭50
−35807号、特開昭51−44164号等に記載されている如き
アルキル系化合物及び特開昭59−18944号等に記載され
ている化合物等を包含する。
これらのビニルスルホン系硬膜剤は、水又は有機溶剤
に溶解し、バインダー(例えばゼラチン)に対して0.00
5〜20重量%、好ましくは0.02〜10重量%用いられる。
本発明において用いる事の出来るアルデヒド系硬膜剤
は、具体的には以下のV−1、V−2、V−3のものが
あげられる。ただち当然のことながら本発明で用いる化
合物はこれらに限定されるものではない。これらのアル
デヒ系硬膜剤は、単独もしくは2種類以上混合して使用
する。
V−1 ホルムアルデヒド V−2 グリオキザール V−3 グルタールアルデヒド 本発明において用いられる上記化合物よりなる硬膜剤
の添加量は、その目的とするゼラチン膜の種類、物理的
性質、写真特性、処理条件、硬膜剤の種類等によって異
なるが、概して塗布液中のゼラチンの乾燥状態量の0.1
〜20重量%が好ましく、さらに好ましくは0.5〜5重量
%である。
本発明で用いる前記ハロゲン置換−s−トリアジン系
硬膜剤、ビニルスルホン系硬膜剤、及びアルデヒド硬膜
剤をハロゲン化銀乳剤に使用するには塗布液中に添加溶
解せしめるが、水あるいはメタノール、エタノール、ア
セトン等の有機溶剤の単独もしくはそれらの混合物に溶
解して、熟成終了後から塗布直前までの任意の時期に添
加すればよいが、塗布直前が好ましい。また添加する層
は、ハロゲン化銀乳剤層及び/又は隣接する層、例えば
保護層、中間層、等いずれに添加しても良い。
また、上記硬膜剤は2種あるいは3種以上を併用して
も良い。上記以外の硬膜剤では膜が充分に硬膜せずスラ
ッジや乾燥性に問題を生じ好ましくない。
本発明の最外層は、好ましくは感光層側の最外層であ
るが、より好ましくは両側の最外層である。最外層のゼ
ラチン量は好ましくは0.6g/m2〜1.2g/m2で、ゼリー強度
200g以上のゼラチンが50%以上ふくむことが好ましい。
尚、ゼリー強度はPAGI法により測定した。
また片面の全ゼラチン量が3.5g/m2以下、好ましくは
2.8g/m2以下である。
本発明の微粒子は以下のマット化剤が好ましく用いら
れる。例えばスイス特許330,158号に記載のシリカ、仏
国特許1,296,995号に記載のガラス粉、英国特許1,173,1
81号に記載のアルカリ土類金属又はカドミウム、亜鉛な
どの炭酸塩などの無機物粒子;米国特許2,322,037号に
記載の澱粉、ベルギー特許625,451号或いは英国特許98
1,198号に記載された澱粉誘導体、特公昭44−3643号に
記載のポリビニルアルコール、スイス特許330,158号に
記載されたポリスチレン或いはポリメチルメタアクリレ
ート、米国特許3,079,257号に記載のポリアクリロニト
リル、米国特許3,022,169号に記載のポリアーボネート
のような有機物粒子を含むことができる。好ましくは粒
径2μm〜5μmで50mg/m2以上である。
本発明において現像工程中のローラとは、現像液に接
しているローラ及び現像液と定着液の間に存在するロー
ラをいう。
本発明に用いられる自動現像機のローラの材質は、シ
リコンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ク
ロロプレンゴム、ポリイソプレンゴム、あるいはこれら
のゴムのブレンドゴムローラ、クラフト紙やリンター紙
のような紙を基材としたフェノール樹脂ローラまたはフ
ェノール樹脂にエポキシ樹脂を混ぜたローラが最も一般
的であり、次いでエチレンプロピレン系ゴム(通常EPT
ゴムまたはEPDMゴムという)及びローラの位置によって
はステンレス鋼が使われる。また最近アクリル樹脂の注
型品、フェノール樹脂押し出し成型品も使われるように
なっている。
しかし、コストの面からフェノール樹脂ローラやフェ
ノールエポキシ樹脂ローラ等の樹脂ローラやステンレス
鋼が使用されることが多い。ところがこれらの材質は硬
いため処理のラインスピードを早くすると搬送不良を発
生させるという問題があった。
また、自動処理装置にゴムローラを使用した場合、ゴ
ムの硬さはJIS−K−6301の方法で制定される。表面の
硬さが40度以下のゴムの材質であれば何でも良い。すな
はちゴムの材質はゴムの添加剤によっても調節が可能だ
からである。従って、40度以下の硬さに調節が可能で本
発明のローラに適するゴムとしては例えばエチレンプロ
ピレンゴム(EPT,EPMまたはEPDM)、ブチルゴム(B
R)、クロロプレンゴム(CR)、シリコンゴム(SI)、
ポリイソブチレンゴムあるいはこれらのゴムのブレンド
などがあるが、これらの注でも特に優れたゴムとしては
シリコンゴムを挙げることが出来る。シリコンゴムとは
シロキサンポリマーを主原料とするゴムであり、耐現像
処理薬品性、写真性に対する影響、表面の平滑性、硬さ
の点で好ましい。
上記の本発明のゴムは例えば合成ゴム加工技術全書、
全12巻(大成社)に詳述されている。
尚、本発明の自動現像機におけるラインスピードは、
好ましくは1800mm/min、より好ましくは2000mm/minであ
る。
本発明の感光材料に用いるハロゲン化銀乳剤には、ハ
ロゲン化銀として、臭化銀、塩化銀、沃臭化銀、塩臭化
銀、塩沃臭化銀等の通常のハロゲン化銀乳剤に使用され
る任意のものを用いる事ができるが特に塩化銀を50モル
%以上含む塩臭化銀又は塩沃臭化銀、及び/又はガンマ
(特性曲線上濃度0.3と2.0の間の傾きで示す)が25以上
のハロゲン化銀粒子の時に効果が著しい。
ハロゲン化銀粒子は、酸性法、中性法及びアンモニア
法のいずれで得られたものでもよい。
ハロゲン化銀粒子は、粒子内において均一なハロゲン
化銀組成分布を有するものでも、粒子の内部と表面層と
でハロゲン化銀組成が異なるコア/シェル粒子であって
もよく、潜像が主として表面に形成されるような粒子で
あっても、また主として粒子内部に形成されるような粒
子でもよい。
本発明に係るハロゲン化銀粒子の形状は任意のものを
用いることができる。
本発明に係るハロゲン化銀粒子は、単一の形状からな
る粒子を用いてもよいし、種々の形状の粒子が混合され
たものでもよい。
又、いかなる粒子サイズ分布を持つものを用いてもよ
く、粒子サイズ分布の広い乳剤(多分散乳剤と称する)
を用いてもよいし、粒子サイズ分布の狭い乳剤(単分散
乳剤と称する。)を単独又は数種類混合してもよい。
又、多分散乳剤と単分散乳剤を混合して用いてもよい。
ハロゲン化銀乳剤は、別々に形成した2種以上のハロ
ゲン化銀乳剤を混合して用いてもよい。
本発明において、単分散乳剤が好ましい。単分散乳剤
中の単分散のハロゲン化銀粒子としては、平均粒径rを
中心に±20%の粒径範囲内に含まれるハロゲン化銀重量
が、全ハロゲン化銀粒子重量の60%以上であるものが好
ましく、特に好ましくは、70%以上、さらに好ましくは
80%以上である。感光性ハロゲン化銀乳剤は、化学増感
を行わないで、いわゆる未後熟乳剤のまま用いることも
できるが、通常は化学増感される。化学増感のために
は、前記Glafkides又は、Zelikmanらの著書、或いはH.F
rieser編デ・グルンドラーゲン・デル・フォトグラフィ
シェン・プロツェセ・ミト・ジルベルハロゲニーデン
(Die Grundlagen der Photographischen Prozesse mit
Silberhalogeniden、Akademicche Verlagsgesellschaf
t、1968)に記載の方法を用いることができる。
即ち、銀イオンと反応し得る硫黄を含む化合物や活性
ゼラチンを用いる硫黄増感法、還元性物質を用いる還元
増感法、金その他の貴金属化合物を用いることができ
る。硫黄増感剤としては、チオ硫酸塩、チオ尿素類、チ
アゾール類、ローダニン類、その他の化合物を用いるこ
とができる。還元増感剤としては、第一すず塩、アミン
類、ヒドラジン誘導体、ホルムアミジスルフィン酸、シ
ラン化合物等を用いることができる。貴金属増感のため
には金錯塩のほか、白金、イリジウム、パラジウム等の
周期律表VII族の金属の錯塩を用いることができる。
本発明で用いる写真乳剤は、前述した硫黄増感、金・
硫黄増感の他、還元性物質を用いる還元増感法:貴金属
化合物を用いる貴金属増感法などを併用することもでき
る。
感光性乳剤としては、前記乳剤を単独で用いてもよ
く、二種以上の乳剤を混合してもよい。
本発明の実施に際しては、上記のような化学増感の終
了後に、例えば、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3
a,7−テトラザインデン、5−メルカプト−1−フェニ
ルテトラゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール等を
始め、種々の安定剤も使用できる。更に必要であればチ
オエーテル等のハロゲン化銀溶剤、又はメルカプト基含
有化合物や増感色素のような晶癖コントロール剤を用い
てもよい。
本発明の乳剤に用いられるハロゲン化銀粒子は、粒子
を形成する過程及び/又は成長させる過程で、カドミウ
ム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩又は錯
塩、ロジウム塩又は錯塩、鉄塩又は錯塩を用いて金属イ
オンを添加し、粒子内部に及び/又は粒子表面に包含さ
せる事ができる。
本発明の乳剤は、ハロゲン化銀粒子の成長の終了後に
不要な可溶性塩類を除去しても良いし、あるいは含有さ
せたままでもよい。該塩類を除去する場合には、リサー
チ・ディスクロジャー17643号記載の方法に基づいて行
うことができる。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料においては、
更に増感色素を添加して併用してもよい。
本発明で用いる増感色素は、通常のネガ型ハロゲン化
銀に用いられると同等の濃度で用いられる。特に、ハロ
ゲン化銀乳剤の固有感度を実質的に落とさない程度の色
素濃度で用いるのが有利である。ハロゲン化銀1モル当
り増感色素の約1.0×10-5〜約5×10-4モルが好まし
く、特にハロゲン化銀1モル当り増感色素の約4×10-5
〜2×10-4モルの濃度で用いることが好ましい。
本発明の増感色素を1種又は2種以上組合せて用いる
ことができる。増感色素は単独で用いてもよく、又これ
らを組合せて用いてもよい。増感色素の組合せは特に強
色増感の目的でしばしば用いられる。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料には、親水性
コロイド層にフィルター染料として、あるいはイラジエ
ーション防止、ハレーション防止その他種々の目的で水
溶性染料を含有してよい。このような染料には、オキソ
ノール染料、ヘミオキソノール染料、スチリル染料、メ
ロシアニン染料、シアニン染料及びアゾ染料等が包含さ
れる。中でもオキサノール染料;ヘミオキサノール染料
及びメロシアニン染料が有用である。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料において、親
水性コロイド層に染料や紫外線吸収剤等が包含される場
合に、それらはカチオン性ポリマー等によって媒染され
てもよい。
上記の写真乳剤には、ハロゲン化銀写真感光材料の製
造工程、保存中或いは処理中の感度低下やカブリの発生
を防ぐために種々の化合物を添加することができる。
使用できる化合物の一例は、K.Mees著、ザ・セオリー
・オブ・ザ・ホトグラフィック・プロセス(The Theory
of the Photographic Process、第3版、1966年)に原
文献を挙げて記載されている。
これらの更に詳しい具体例及びその他の使用方法につ
いては、例えば米国特許3,954,474号、同3,982,947号、
同4,021,248号又は特公昭52−28660号の記載を参照にで
きる。
又、本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、写真構成
層中に米国特許3,411,911号、同3,411,912号、特公昭45
−5331号等に記載のアルカリアクリレート系ラテックス
を含むことができる。
本発明の感光材料には、更に目的に応じて種々の添加
剤を用いることができる。これらの添加剤は、より詳し
くは、リサーチディスクロージャー第176巻I tem17643
(1978年12月)及び同187巻I tem18716(1979年11月)
に記載されており、その該当個所を後掲の表にまとめて
示した。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料の実施において、
例えば乳剤層その他の層は写真感光材料に通常用いられ
ている可撓性支持体の片面又は両面に塗布して構成する
ことができる。可撓性支持体に塗布して構成することが
できる。可撓性支持体として有用なものは、硝酸セルロ
ース、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリスチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、
ポリカーボネート等の半合成又は合成高分子からなるフ
ィルム、バライタ層又はα−オレフィンポリマー(例え
ばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/ブテン共
重合体)等を塗布又はラミネートした紙などである。支
持体は、染料や顔料を用いて着色されてもよい。遮光の
目的で黒色にしてもよい。これらの支持体の表面は一般
に、乳剤層等との接着をよくするために下塗処理され
る。
支持体表面は、下塗処理の前又は後にコロナ放電、紫
外線照射、火焔処理等を施してもよい。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料において、写
真乳剤層その他の親水性コロイド層は種々の塗布法によ
り支持体上又は他の層の上に塗布できる。塗布には、デ
ィップ塗布法、ローラー塗布法、カーテン塗布法、押出
し塗布法等を用いることができる。
本発明における現像時間が20秒以内好ましくは、15秒
以内で処理される現像・定着・水洗・乾燥工程について
記す。
本発明に使用する黒白現像液に用いる現像主薬には良
好な性能を得やすい点で、ジヒドロキシベンゼン鎖と1
−フェニル−3−ピラゾリドン類の組合せが最も好まし
い。勿論この他にp−アミノフェノール系現像主薬を含
んでもよい。
本発明に用いるジヒドロキシベンゼン現像主薬として
はハイドロキノン、クロロハイドロキノン、プロムハイ
ドロキノン、イソプロピルハイドロキノン、メチルハイ
ドロキノン、2,3−ジクロロハイドロキノン、2,5−ジク
ロロハイドロキノン、2,3−ジプロムハイドロキノン、
2,5−ジメチルハイドロキノンなどがあるが特にハイド
ロキノンが好ましい。
本発明に用いる1−フェニル−3−ピラゾリドン又は
その誘導体の現像主薬としては1−フェニル−4,4−ジ
メチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル4−メチル−
4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニ
ル−4,4−ジヒドロキシメチル−3−ピラゾリドンなど
がある。
本発明に用いるp−アミノフェノール系現像主薬とし
てはN−メチル−p−アミノフェノール、p−アミノフ
ェノール、N−(β−ヒドロキシエチル)−p−アミノ
フェノール、N−(4−ヒドロキシフェニル)グリジ
ン、2−メチル−p−アミノフェノール、p−ベンジル
アミノフェノール等があるが、なかでもN−メチル−p
−アミノフェノールが好ましい。
現像主薬は通常0.01モル/〜1.2モル/の量で用
いられるのが好ましい。
本発明に用いる亜硫酸塩の保恒剤としては亜硫酸ナト
リウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、亜硫酸アン
モニウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウ
ム、ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウムなどがある。
亜硫酸塩は0.2モル/以上特に0.4モル/以上が好ま
しい。また、上限は2.5モル/までとするのが好まし
い。
本発明に用いる現像液のpHは9から13までの範囲のも
のが好ましい。更に好ましくはpH10から12までの範囲で
ある。
pHの設定のために用いるアルカリ剤には水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、第三リン酸ナトリウム、第三リン酸カリウムの如き
pH調節剤を含む。
特開昭61−28708号(ホウ酸塩)、特開昭60−93439号
(例えば、サッカロース、アセトオキシム、5−スルホ
サルチル酸)、リン酸塩、炭酸塩などの緩衝剤を用いて
もよい。
上記成分以外に用いられる添加剤としては、臭化ナト
リウム、臭化カリウム、沃化カリウムの如き現像抑制
剤:エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ジメチルホルムアミド、メチルセ
ロソルブ、ヘキシレングリコール、エチノール、メタノ
ールの如き有機溶剤:1−フェニル−5−メルカプトテト
ラゾール、2−メルカプトベンツイミダゾール−5−ス
ルホン酸ナトリウム塩等のメルカプト系化合物、5−ニ
トロインダゾール等のインダゾール系化合物、5−メチ
ルベンツトリアゾール等のベンツトリアゾール系化合物
などのカリブ防止剤を含んでもよく、更に必要に応じて
色調剤、界面活性剤、消泡剤、硬水軟化剤、特開昭56−
106244号記載のアミノ化合物などを含んでもよい。
本発明においては現像液に銀汚れ防止剤、例えば特開
昭56−24347号に記載の化合物を用いることができる。
本発明の現像液には、特開昭56−106244号に記載のア
ルカノールアミンなどのアミノ化合物を用いることがで
きる。
この他L.F.A.メソン著「フォトグラフィック・プロセ
シン・ケミストリー」、フォーカル・プレス刊(1966
年)の266〜229頁、米国特許第2,193,015号、同2,592,3
64号、特開昭48−64933号などに記載のものを用いても
よい。
本発明において「現像時間」、「定着時間」とは各
々、処理する感光材料が自現機の現像タンク液に浸漬し
てから次の定着液に浸漬するまでの時間、定着タンク液
に浸漬してから次の水洗タンク液(安定液)に浸漬する
までの時間を言う。
また「水洗時間」のは、水洗タンク液に浸漬している
時間を行う。
また「乾燥時間」とは通常35℃〜100℃で好ましくは4
0℃〜80℃の熱風が吹きつけられる乾燥ゾーンが、自現
機には設置されているが、その乾燥ゾーンに入っている
時間を行う。
現像温度及び時間は約25℃〜50℃で15秒以下であるが
好ましくは30℃〜40℃で6秒〜15秒である。
定着液はチオ硫酸塩を含む水溶液であり、pH3.8以
上、好ましくは4.2〜5.5を有する。
定着剤としてはチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモ
ニウムがあるが、チオ硫酸イオンとアンモニウムイオン
とを必須成分とするものであり、定着速度の点からチオ
硫酸アンモニウムが特に好ましい。定着剤の使用量は適
宜変えることができ、一般には約0.1〜約6モル/で
ある。
定着液には硬膜剤として作用する水溶性アルミニウム
塩を含んで良く、それらには、例えば塩化アルミニウ
ム、硫酸アンモニウム、カリ明ばんなどがある。
定着液には、酒石酸、クエン酸あるいはそれらの導体
を単独で、あるいは2種以上、併用することてができ
る。これらの化合物に定着液1につき0.005コル以上
含むものが有効で、特に0.01モル/〜0.03/が特に
有効である。
具体的には、酒石酸、酒石酸カリウム、酒石酸ナトリ
ウム、酒石酸カリウムナトリウム、クエン酸、クエン酸
ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸リチウム、ク
エン酸アンモニウムなどがある。
定着液には所望により保恒剤(例えば、亜流酸塩、重
亜硫酸塩)、pH緩衝剤(例えば、酢酸、硝酸)、pH調整
剤(例えば硫酸)、硬水軟化能のあるキレート剤や特願
昭60−213562号記載の化合物を含むことができる。
定着温度及び時間は約20℃〜約50℃で6秒〜1分が好
ましいが30℃〜40℃で6秒〜30秒がより好ましく、更に
好ましくは30℃〜40℃で6秒〜15秒である。
定着液濃縮液が本発明の方法で自動現像機に、感光材
料が処理されるに従って、それを希釈する水と共に補充
される場合、定着液濃縮液は1剤で構成されることが最
も好ましいことは現像液の場合と同じである。
1剤として定着液現液が安定に存在しうるのはpH4.5
以上であり、より好ましくはpH4.65以上である。pH4.5
未満では、特に定着液が実際に使われるまでの期間長年
放置された場合にチオ硫酸塩が分解して最終的には硫化
してしまうためである。従ってpH4.5以上の範囲では亜
硫酸ガスの発生も少なく、作業環境上も良くなる。pHの
上限はそれ程厳しくないが余り高pHで定着されると、以
後水洗されても膜pHが高くなって膜膨潤が大きくなり従
って乾燥負荷が大きくなるのでpH7まで位が限度であ
る。アルミニウム塩を使って硬膜する定着液ではアルミ
ニウム塩の析出沈澱防止pH5.5までが限界である。
本発明は現像液または定着液のいずれかが上記のよう
な希釈水を必要としない(すなわち原液のままで補充す
る)いわゆる使用液であっても構わない。
各濃縮液の処理タンク液への供給量及び希釈水との混
合割合はそれぞれ濃縮液の組成に依存して種々変化させ
ることができるが、一般に濃縮液対希釈水は1対0〜8
の割合で、これらの現像液、定着液各々の全量は感光材
料1m2に対して50mlから1500mlであることが好ましい。
本発明においては感光材料は現液、定着した後、水洗
又は安定化処理に施される。
水洗又は安定化処理は本分野で公知のあらゆる方法を
適用することができ、本分野で公知の種々の添加剤を含
有する水を水洗水又は安定化液として用いることもでき
る。防黴手段を施した水を水洗水又は安定化液に使用す
ることにより、感光材料1m2当たり3以下の補充量と
いう節水処理も可能となるのみならず、自現機設置の配
管が不要となり更にストック層の削減が可能となる。即
ち現像液及び定着液用の調液希釈水及び水洗水又は安定
化液を共通の一槽のストック槽から供給でき、自動現像
機の一層のコンパクト化が可能となる。
防黴手段を施した水を水洗水又は安定化液に併用する
と、水垢の発生等が有効に防止し得るため、感光材料1m
2当たり0〜3、好ましくは0〜1、の節水処理を
行うことができる。
ここで、補充量が0の場合とは、水洗槽中の水洗水が
自然蒸発等により減少した分だけ適宜補充する以外は全
く補充を行わない、即ち実質的に無補修のいわゆる「た
め水」処理方法を行なう場合をいう。
補充量を少なくする方法として、古くより多段向流方
式(例えば2段、3段など)が知られている。この多段
向流方式を本発明に適用すれば定着液の感光材料はだん
だんと清浄な方向、つまり定着液で汚れていない処理液
の方に順次接触して処理されて行くので、更に効率の良
い水洗がなされる。これによれば、不安定なチオ硫酸塩
等が適度に除去され、変退色の可能性が一層小さくなっ
て、更に著しい安定化効果が得られる。水洗水も従来に
較べて、非常に少ない量ですむ。
少量の水洗水で水洗するときには特願昭60−172968号
に記載のスクイズローラー洗浄槽を設けることがより好
ましい。
更に水洗又は安定化浴に防黴手段を施した水を処理に
応じて補充することによって生ずる水洗又は安定化浴か
らのオーバーフロー液の一部又は全部は特願昭60−2351
33号に記載されているようにその前の処理工程である定
着能を有する処理液に利用することもできる。こうする
ことによって上記ストック水の節水ができ、しかも廃液
がより少なくなるためより好ましい。
防黴手段としては、特開昭60−263939号に記された紫
外線照射法、同60−263940号に記された磁場を用いる方
法、同61−131632号に記されたイオン交換樹脂を用いて
純水にする方法、特願昭60−253807号、同60−295894
号、同61−63030号、同61−51396号に記載の防菌剤を用
いる方法を用いることができる。
更には、L.E.West “Water Quality Criteria"Photo
Sci & Ehg.Vol.9No.6(1965)、M.W.Beach“Microbiol
ogical Growths in Motion−Picture Processing"SMPTE
Journal Vol.85,(1976).R.O.Deegan,“Photo Proces
sing Wash Water Biocides"J.Imaging Tech.Vol 10,No.
6(1984)及び特開昭57−8542号、同57−58143号、同58
−105145号、同57−132146号、同58−18631号、同57−9
7530号、同57−157244号などに記載されている防菌剤、
防バイ剤、界面活性剤などを併用することもできる。
更に水洗浴には、R.T.Kreiman著J.Image,Tech 10,
(6)242(1984)に記載されたイソチアゾリン系化合
物、RESEARCH DISCLOSURE第205巻、Item 20526(1981
年、5月号)に記載されたイソチアゾリン系化合物、同
第228巻、Item 22845(1983年、4月号)に記載された
イソチアゾリン系化合物特願昭61−51396号に記載され
た化合物、などを防黴剤(Microbiocide)として併用す
ることもできる。
更に防バイ剤の具体例としては、フェノール、4−ク
ロロフェノール、ペンタクロロフェノール、クレゾー
ル、O−フェニルフェノール、クロロフェン、ジクロロ
フェン、ホルムアルデヒド、グルタールアルデヒド、ク
ロルアセトアミド、p−ヒドロキシ安息香酸エステル、
2−(4−チアゾリン)−ベンゾイミダゾール、ベンゾ
イソチアゾリン−3−オン、ドデシル−ベンジル−ジメ
チルアンモニウム−クロライド、N−(フルオロジクロ
ロメチルチオ)−フタルイミド、2,4,4′−トリクロロ
−2′−ハイドオキシジフェニルエーテルなどである。
防黴手段を施して水ストック槽に保存された水は前記
現像液定着液などの処理液原液の希釈水とその添加量は
好ましくは0.01〜10g/、より好ましくは0.1〜5g/で
ある。
更に水洗水中には銀画像安定化剤の他に水滴むらを防
止する目的で、各種の界面活性剤を添加することができ
る。界面活性剤としては、陽イオン型、陰イオン型、非
イオン型および両イオン型のいずれを用いてもよい。界
面活性剤の具体例としてはたとえば工学図書(株)発行
の「界面活性剤ハンドブック」に記載されている化合物
などがある。
上記安定化浴中には画像を安定化する目的で各種化合
物が添加される。例えば膜pHを調整する(例えばpH3〜
8)ための各種の緩衝剤(例えばホウ酸塩、メタホウ酸
塩、ホウ砂、リン酸塩、炭酸塩、水酸化カリ、水酸化ナ
トリウム、アンモニア水、モノカルボン酸、ジカルボン
酸、ポリカルボン酸などを組み合わせて使用)やホルマ
リンなどのアルデヒドを代表例として挙げることができ
る。その他、キレート剤、殺菌剤(チアゾール系、イソ
チアゾール系、ハロゲン化フェノール、スルファニルア
ミド、ベンゾトリアゾールなど)、界面活性剤、蛍光増
白剤、硬膜剤などの各種添加剤を使用してもよく、同一
もしくは異種の目的の化合物を2種以上併用しても良
い。
また、処理液の膜pH調整剤として塩化アンモニウム、
硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニ
ウム、亜硫酸アンモニウム、チオ硫酸アンモニウム等の
各種アンモニウム塩を添加するのが画像保存性を良化す
るために好ましい。
上記の方法による水洗または安定浴温度及び時間は0
℃〜50℃で6秒〜1分が好ましいが15℃〜40℃で6秒か
ら30秒がより好ましく、更には15℃〜40℃で6秒から15
秒が好ましい。
本発明の方法によれば、現像、定着及び水洗された写
真材料は水洗水をしぼり切る、すなわちスクイズローラ
法を経て乾燥される。乾燥は約40℃〜約100℃で行なわ
れ、乾燥時間は周囲の状態によって適宜変えられるが、
通常は約5秒〜1分でよいが、より好ましくは40℃〜80
℃で約5秒〜30秒である。
本発明においては、感光材料における膨潤百分率を低
減する程その乾燥時間を短縮できるという更に優れた効
果を発揮する。
本発明の方法によれば、現像、定着、水洗及び乾燥さ
れるまでのいわゆるDry to Dryの処理時間は60秒以内更
に好ましくは50秒以内で処理されることである。
ここで“dry to dry"とは処理される感材の先端が自
現機のフィルム挿入部分に入った瞬間から、処理され
て、同先端が自現機から出てくる瞬間までの時間を言
う。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、
本発明はこれによって限定されるものではない。
実施例1 ゼラチンと塩化ナトリウムと水が入った40℃に加温さ
れた容器に、硝酸銀水溶液とハロゲン化銀1モル当たり
2×10-6モルのヘキサクロロイリジウム酸カリウム塩と
4×10-7のヘキサブロモロジウム塩を添加した臭化カリ
ウムと塩化ナトリウムの混合水溶液とをダブルジェット
法より添加して、臭化銀を40モル%含む塩臭化銀粒子
(分布の広さ9%、立方晶、粒径0.25μm)をpH3.0、p
Ag7.7に保ちながら調整し、pHを5.9にもどした後に常法
により脱塩した。
この乳剤を金、硫黄増感し、増感色素(a)、(b)
をそれぞれハロゲン化銀1モル当たり30mg添加し、更に
ハロゲン化銀1モル当たり、1−フェニル−5−メルカ
プトテトラゾールを70mg、4−ヒドロキシ−6−メチル
−1.3.3a.7−テトラザインデンを1.2g、ゼラチンを加え
て熟成を停止した後、更にハイドロキノンを4g、臭化カ
リウムを3g、サポニンを5g、スチレン−マレイン酸重合
体を2g、アクリル酸エチルの高分子ポリマーラテックス
を3g添加し、さらに保護膜として、ゼリー強度が表1の
ゼラチン500gの水溶液に臭化カリウム10g、1−デシル
−2−(3−イソペンチル)サクシネート−2−スルホ
ン酸ソーダを4g添加し、微粒子マット剤として、表1の
ものを添加分散し、さらに硬膜剤として表1のものを添
加し、ゼラチンがm2当たり表1の量になるようにして、
乳剤層と保護層を下引加工を施した厚さ100μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルムベース上に同時重層塗
布した。尚、上記塗布した面の反対側にはあらかじめBC
層として染料(c)を含有したゼラチン液をゼラチン量
が2.0g/m2、染料(c)が100mg/m2になるようにし、保
護層としてゼラチン量が1.0g/m2、平均粒径5μmのポ
リメチルメタクリレート(PMMA)微粒子を50mg/m2にな
るように塗布してあった。
このようにして得られた試料を、下記一般式の現像液
と定着液を用いて、通常のローラ型自動現像機にて下記
条件にて処理し、スリ傷、網点品質、現像ムラ、定着ム
ラを評価した。尚、各評価は10段階に分けて評価し、10
が最良であり、1〜4が使用不可、5以上が使用可能な
レベルである。結果を表1に示す。
表1より本発明のものは、スリ傷の発生が少なく、網
点品質、現像ムラ、定着ムラがよいことがわかる。
尚、ラインスピードは、1800mm/minであった。
(現像処理条件) (工 程) (温 度) (時 間) 現 像 35℃ 12秒 定 着 34℃ 12秒 水 洗 常 温 12秒 乾 燥 50℃ 10秒 現像液処方 (組成A) 純水(イオン交換水) 150ml エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 2g ジエチレングリコール 50g 亜硫酸カリウム(55%w/v水溶液) 100ml 炭酸カリウム 50g ハイドロキノン 15g 5−メチルベンゾトリアゾール 200mg 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 30mg 水酸化カリウム使用後のpHを10.3にする量 臭化カリウム 4.5g (組成B) 純水(イオン交換水) 3ml ジエチレングリコール 50g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 25mg 酢酸(90%水溶液) 0.3ml 5−ニトロインダゾール 110mg 1−フェニル−3−ピラゾリドン 500mg 現像液の使用時に水500ml中に使用組成A、組成Bの
順に溶かし、1に仕上げて用いた。
定着液処方 (組成A) チオ硫酸アンモニウム(72.5%w/v水溶液) 240ml 亜硫酸ナトリウム 17g 酢酸ナトリウム・3水塩 6.5g 硼酸 6g クエン酸ナトリウム・3水塩 8g 酢酸(90%w/v水溶液) 13.6ml (組成B) 純水(イオン交換水) 17ml 硫酸(50%w/v水溶液) 4.7g 硫酸アルミニウム(Al2O3換算含量が8.1%w/vの水溶
液) 26.5g 定着液の使用に水500ml中に上記組成A、組成Bの順
に溶かし、1に仕上げて用いた。この定着液のpHは約
4.3であった。
実施例2 実施例1の増感色素(a)、(b)及び染料(c)の
代わりに増感色素(d)、(e)及び染料(f)を使用
して表2の条件で実施例1と同様の評価をした。尚、保
護層のゼラチンは、No1、2がゼリー強度150g、No3以降
は250gのものを使用した。又、搬送不良の評価は不良が
発生したか否かの評価である。
この結果を表2に示した。表2から実施例1と同様に
本発明は搬送不良の発生が少なく、網点品質、現像ム
ラ、定着ムラが良好なことが分かる。
〔発明の効果〕 本発明により、ラインスピードの早い自動現像機を用
いても搬送不良やスリ傷の発生が少なく、網点品質の良
い、現像ムラ及び定着ムラ等の処理ムラの発生の少ない
ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法を提供することが
できた。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも1層の感光性ハロゲ
    ン化銀乳剤層を有し、少なくとも一方の最外層が、ゼラ
    チン含有量0.4g/m2〜1.5g/m2で、平均粒径1〜7μmの
    微粒子を10mg/m2以上含有し、ハロゲン置換−S−トリ
    アジン系硬膜剤、ビニルスルホン系硬膜剤及びアルデヒ
    ド系硬膜剤から選ばれる少なくとも1種により硬膜され
    たハロゲン化銀写真感光材料を、ラインスピードが1500
    mm/min以上で、現像工程のハロゲン化銀写真感光材料に
    接するローラの少なくとも1本の表面が樹脂又は金属か
    らなる自動現像機を用いて、全処理時間を60秒以内とし
    て処理することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料
    の処理方法。
  2. 【請求項2】前記自動現像機の現像工程のハロゲン化銀
    写真感光材料に接するローラの少なくとも1本の表面が
    硬度40度以下のゴムであることを特徴とする請求項1に
    記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
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