JP2887480B2 - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JP2887480B2 JP63223175A JP22317588A JP2887480B2 JP 2887480 B2 JP2887480 B2 JP 2887480B2 JP 63223175 A JP63223175 A JP 63223175A JP 22317588 A JP22317588 A JP 22317588A JP 2887480 B2 JP2887480 B2 JP 2887480B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はハロゲン化銀写真感光材料の処理方法に関
し、さらに詳しくは印刷感光材料の迅速処理方法に関す
る。
〔従来の技術〕
近年、印刷写真製版分野に於て、印刷物のカラー化や
複雑化が非常に進みつつある。その為印刷の中間媒体で
ある印刷用ハロゲン化銀写真感光材料(以下印刷感材と
いう)への品質の向上と品質の安定に対する要求も年々
増加している。従来から、一般的印刷感材は高品質を達
成する為にいわゆる“リス現像”処理適性が付与されて
いる。しかし“リス現像”に於ては、その現像処理液中
に保恒剤である亜硫酸イオンを高濃度に含有することが
機構的に不可能であり、そのため現像液の安定性が非常
に悪く、かつ現像時間が長いことは当業者間では良く知
られた事実である。
“リス現像”の不安定さを解消し、かつ“リス現像”
処理並の硬調な画像を得る為の技術としては、幾つか、
その試みについて特許文献の開示を見ることができる。
例えばテトラゾリウム化合物を使用し、硬調化画像を得
る技術が特開昭52−18317号、同53−17719号、同53−17
720号、同57−132137号、同58−173737号、同59−79244
号、同61−117535号等に開示されている。ところが上記
テトラゾリウム化合物を使用した技術を用いて現像処理
時間を短縮しようとすると、a)網点品質の低下 b)
現像ムラの発生等の問題が生ずる。
〔発明の目的〕
上記のごとき問題に対し、本発明の目的は、テトラゾ
リウム化合物を用いたハロゲン化銀写真感光材料を、例
えば現像処理工程が20秒未満である迅速処理を行った時
にも、網点品質の優れたハロゲン化銀写真感光材料の処
理方法を提供する事にある。本発明の他の目的は、現像
ムラ等の発生の少ない処理方法を提供することである。
〔発明の構成〕
本発明の上記目的は、支持体上に、少なくとも1層の
感光性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感
光材料の処理方法において、該ハロゲン化銀写真感光材
料がテトラゾリウム化合物を含有し、ラインスピード15
00mm/min以上の自動現像機を用いて現像時間が20秒以内
で処理することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料
の処理方法によって達成された。
迅速処理を行う方法としては、例えば処理ラインの短
縮等と方法も考えられるが、現像ムラが劣化する等の問
題を派生し、本発明のごときラインスピードを上げるこ
とにより、前記迅速処理の問題を解決されることは容易
に想像し得ないことである。
本発明の処理におけるラインスピードは1500mm/min以
上、好ましくは1800mm/min以上、より好ましくは2000mm
/min以上である。
以下更に本発明の詳細について説明する。
まず、本発明において用いられるテトラゾリウム化合
物としては下記一般式〔I〕で表わされるものが好まし
い。
一般式[I] 〔式中、R1,R2およびR3は各々水素原子または置換基を
表し、X はアニオンを表わす。〕 以下、本発明について詳述する。
まず上記一般式[1]において、R1ないしR3が表す置
換基の好ましい例としてアルキル基(例えばメチル、エ
チル、シクロプロピル、プロピル、イソプロピル、シク
ロブチル、ブチル、イソブチル、ペンチル、シクロヘキ
シル等)、アミノ基、アシルアミノ基(例えばアセチル
アミノ)、ヒドロキシル基、アルコキシ基(例えばメト
キシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ
等)、アシルオキシ基(例えばアセチルオキシ)、ハロ
ゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素等)、カルバモイ
ル基、アシルチオ基(例えばアセチルチオ)、アルコキ
シカルボニル基(例えばエトキシカルボニル)、カルボ
キシル基、アシル基(例えばアセチル)、シアノ基、ニ
トロ基、メルカプト基、スルホオキシ基、アミノスルホ
キシ基のような基が挙げられる。
前記X で示されるアニオンとしては、例えば塩化物
イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等のハロゲンイ
オン、硝酸、硫酸、過塩素酸等の無機酸の酸根、スルホ
ン酸、カルボン酸等の有機酸の酸根、アニオン系の活性
剤、具体的にはp−トルエンスルホン酸アニオン等の低
級アルキルベンゼンスルホン酸アニオン、p−ドデシル
ベンゼンスルホン酸アニオン等の高級アルキルベンゼン
スルホン酸アニオン、ラウリルスルフェートアニオン等
の高級アルキル硫酸エステルアニオン、テトラフェニル
ボロン等の硼酸系アニオン、ジ−2−エチルヘキシルス
ルホサクシネートアニオン等のジアルキルスルホサクシ
ネートアニオン、セチルポリエテノキシサルフェートア
ニオン等のポリエーテルアルコール硫酸エステルアニオ
ン、ステアリン酸アニオン等の高級脂肪族アニオン、ポ
リアクリル酸アニオン等のポリマーに酸根のついたもの
等を挙げることができる。
以下、本発明に用いられる一般式[1]で表される化
合物の具体例を第1表に挙げるが、本発明の化合物はこ
れに限定されるものではない。
本発明に用いられるテトラゾリウム化合物は、例えば
ケミカル.レビュー(Chemical Reviews)第55巻、第33
5頁〜483頁に記載の方法にしたがって容易に合成するこ
とができる。
本発明の一般式〔I〕で表されるテトラゾリウム化合
物は、本発明のハロゲン化銀写真感光材料中に含有され
るハロゲン化銀1モル当り約1mg以上10gまで、好ましく
は約10mg以上約2gまでの範囲で用いられるのが好まし
い。
本発明において用いられる一般式〔I〕で表されるテ
トラゾリウム化合物は、1種を用いてもまた2種以上を
適宜の比率で組み合わせて用いてもよい。
次に、本発明の感光材料に用いるハロゲン化銀乳剤に
は、ハロゲン化銀として、臭化銀、塩化銀、沃臭化銀、
塩臭化銀、塩沃臭化銀等の通常のハロゲン化銀乳剤に使
用される任意のものを用いる事ができ、ハロゲン化銀粒
子は、酸性法、中性法及びアンモニア法のいずれで得ら
れたものでもよい。
ハロゲン化銀粒子は、粒子内において均一なハロゲン
化銀組成分布を有するものでも、粒子の内部と表面層と
でハロゲン化銀組成が異なるコア/シェル粒子であって
もよく、潜像が主として表面に形成されるような粒子で
あっても、また主として粒子内部に形成されるような粒
子でもよい。
本発明に係るハロゲン化銀粒子の形状は任意のものを
用いることができる。好ましい1つの例は、{100}面
を結晶表面として有する立方体である。又、米国特許4,
183,756号、同4,225,666号、特開昭55−26589号、特公
昭55−42737号等の明細書や、ザ・ジャーナル・オブ・
フォトグラフィック・サイエンス(J.Photgr.Sci).2
1.39(1973)等の文献に記載された方法により、8面
体、14面体、12面体等の形状を有する粒子をつくり、こ
れを用いることもできる。更に、双晶面を有する粒子を
用いてもよい。
本発明に係るハロゲン化銀粒子は、単一の形状からな
る粒子を用いてもよいし、種々の形状の粒子が混合され
たものでもよい。
又、いかなる粒子サイズ分布を持つものを用いてもよ
く、粒子サイズ分布の広い乳剤(多分散乳剤と称する)
を用いてもよいし、粒子サイズ分布の狭い乳剤(単分散
乳剤と称する。)を単独又は数種類混合してもよい。
又、多分散乳剤と単分散乳剤を混合して用いてもよい。
ハロゲン化銀乳剤は、別々に形成した2種以上のハロ
ゲン化銀乳剤を混合して用いてもよい。
本発明において、単分散乳剤が好ましい。単分散乳剤
中の単分散のハロゲン化銀粒子としては、平均粒径rを
中心に±20%の粒径範囲内に含まれるハロゲン化銀重量
が、全ハロゲン化銀粒子重量の60%以上であるものが好
ましく、特に好ましくは70%以上、更に好ましくは80%
以上である。
ここに平均粒径は、粒径riを有する粒子の頻度niと
ri3との積ni×ri3が最大となるときの粒径riを定義す
る。
(有効数字3桁、最小桁数字は四捨五入する。) ここで言う粒径とは、球状のハロゲン化銀粒子の場合
は、その直径、又球状以外の形状の粒子の場合は、その
投影像を周面積の円像に換算した時の直径である。
粒径は例えば該粒子を電子顕微鏡で1万倍から5万倍
に拡大して撮影し、そのプリント上の粒子直径又は投影
時の面積を実測することによって得られることができ
る。(測定粒子個数は無差別に1000個以上ある事とす
る。) 本発明の特に好ましい高度の単分散乳剤は によって定義した単分散度が20以下のものであり、更に
好ましくは15以下のものである。
ここに平均粒径及び粒径標準偏差は前記定義のriから
求めるものとする。単分散乳剤は特開昭54−48521号、
同58−49938号及び同60−122935号公報等を参考にして
得ることができる。
感光性ハロゲン化銀乳剤は、化学増感を行わないで、
いわゆる未後熟(Primitive)乳剤のまま用いることも
できるが、通常は化学増感される。
化学増感のためには、前記Glafkides又は、Zelikman
らの著書、或いはH.Frieser編デ・グルンドラーゲン・
デル・フォトグラフィシェン・プロツェセ・ミト・ジル
ベルハロゲニーデン(Die Grundlagen der Photographi
schen Prozesse mit Silberhalogeniden、Akademicche
Verlagsgesellschaft、1968)に記載の方法を用いるこ
とができる。
即ち、銀イオンと反応し得る硫黄を含む化合物や活性
ゼラチンを用いる硫黄増感法、還元性物質を用いる還元
増感法、金その他の貴金属化合物を用いることができ
る。硫黄増感剤としては、チオ硫酸塩、チオ尿素類、チ
アゾール類、ローダニン類、その他の化合物を用いるこ
とができ、それらの具体例は、米国特許1,574,944号、
同2,410,689号、同2,278,947号、同2,728,668号、同3,6
56,955号に記載されている。還元増感剤としては、第一
すず塩、アミン類、ヒドラジン誘導体、ホルムアミジス
ルフィン酸、シラン化合物等を用いることができ、それ
らの具体例は米国特許2,487,850号、同2,419,974号、同
2,518,698号、同2,983,609号、同2,983,610号、同2,69
4,637号に記載されている。貴金属増感のためには金錯
塩のほか、白金、イリジウム、パラジウム等の周期律表
VII族の金属の錯塩を用いることができ、その具体例は
米国特許2,399,083号、同2,448,060号、英国特許618,06
1号等に記載されている。
又、化学増感時のpH、pAg、温度等の条件は特に制限
はないが、pH値としては4〜9、特に5〜8が好まし
く、pAg値として5〜11、特に7〜9に保つのが好まし
い。又温度としては、40〜90℃、特に45〜75℃が好まし
い。
本発明で用いる写真乳剤は、前述した硫黄増感、金・
硫黄増感の他、還元性物質を用いる還元増感法:貴金属
化合物を用いる貴金属増感法などを併用することもでき
る。
感光性乳剤としては、前記乳剤を単独で用いてもよ
く、二種以上の乳剤を混合してもよい。
本発明の実施に際しては、上記のような化学増感の終
了後に、例えば、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3
a,7−テトラザインデン、5−メルカプト−1−フェニ
ルテトラゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール等を
始め、種々の安定剤も使用できる。
更に必要であればチオエーテル等のハロゲン化銀溶
剤、又はメルカプト基含有化合物や増感色素のような晶
癖コントロール剤を用いてもよい。
本発明の乳剤に用いられるハロゲン化銀粒子は、粒子
を形成する過程及び/又は成長させる過程で、カドミウ
ム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩又は錯
塩、ロジウム塩又は錯塩、鉄塩又は錯塩を用いて金属イ
オンを添加し、粒子内部に及び/又は粒子表面に包含さ
せる事ができる。
本発明の乳剤は、ハロゲン化銀粒子の成長の終了後に
不要な可溶性塩類を除去しても良いし、あるいは含有さ
せたままでもよい。該塩類を除去する場合には、リサー
チ・ディスクロジャー17643号記載の方法に基づいて行
うことができる。
本発明における感光材料の感光層側のゼラチン量は、
3.5g/m2以下が好ましく、更には3.0g/m2以下がより好ま
しい。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料においては、
更に増感色素を添加して併用してもよい。用いられる色
素には、シアニン色素、メロシアニン色素、複合シアニ
ン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラーシアニン
色素、ヘミンアニン色素、スチリル色素及びヘミオキサ
ノール色素等が包含される。特に有用な色素はシアニン
色素、メロシアニン色素及び複合メロシアニン色素に属
する色素である。これらの色素類には、塩基性異節環核
としてシアニン色素類に通常利用される核のいずれをも
適用できる。すなわち、ピロリン核、オキサゾリン核、
チアゾリン核、ピロール核、オキサゾール核、チアゾー
ル核、セレナゾール核、イミダゾール核、テトラゾール
核、ピリジン核等、これらの核に脂環式炭化水素環が融
合した核、及びこれらの核に芳香族炭化水素環が融合し
た核、即ち、インドレニン核、ベンズインドレニン核、
インドール核、ベンズオキサゾール核、ナフトオキサゾ
ール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、ベ
ンゾセレナゾール核、ベンズイミダゾール核、キノリン
核等が適用できる。これらの核は、炭素原子上で置換さ
れていてもよい。
メロシアニン色素または複合メロシアニン色素にはケ
トメチレン構造を有する核として、ピラゾリン−5−オ
ン核、チオヒダントイン核、2−チオオキサゾリジン−
2,4−ジオン核、チアゾリジン−2,4−ジオン核、ローダ
ニン核、チオバルビツール酸核等の5〜6員異節環核を
適用することができる。
本発明で用いる増感色素は、通常のネガ型ハロゲン化
銀に用いられると同等の濃度で用いられる。特に、ハロ
ゲン化銀乳剤の固有感度を実質的に落とさない程度の色
素濃度で用いるのが有利である。ハロゲン化銀1モル当
り増感色素の約1.0×10-5〜約5×10-4モルが好まし
く、特にハロゲン化銀1モル当り増感色素の約4×10-5
〜2×10-4モルの濃度で用いることが好ましい。
本発明の増感色素を1種又は2種以上組合せて用いる
ことができる。本発明において有利に使用される増感色
素としてはより具体的には例えば次のごときものを挙げ
ることができる。
即ち、青感光性ハロゲン化銀乳剤層に用いられる増感
色素としては、例えば西独特許929,080号、米国特許2,2
31,658号、同2,493,748号、同2,503,776号、同2,519,00
1号、同2,912,329号、同3,656,956号、同3,672,897号、
同3,694,217号、同4,025,349号、同4,046,572号、英国
特許1,242,588号、特公昭44−14030号、同52−24844
号、特開昭48−73137号、同61−172140号等に記載され
たものを挙げることができる。又緑感光性ハロゲン化銀
乳剤に用いられる増感色素としては、例えば米国特1,93
9,201号、同2,072,908号、同2,739,149号、同2,945,763
号、英国特許505,979号、特公昭48−42172等に記載され
ているごときシアニン色素、メロシアニン色素又は複合
シアニン色素をその代表的なものとして挙げることがで
きる。更に、赤感光性及び赤外感光性ハロゲン化銀乳剤
に用いられる増感色素としては、例えば米国特許2,269,
234号、同2,270,378号、同2,442,710号、同2,454,629
号、同2,776,280号、特公昭49−17725号、特開昭50−62
425号、同61−29836号、同60−80841号等に記載されて
いるごときシアニン色素、メロシアニン色素又は複合シ
アニン色素をその代表的なものとして挙げることができ
る。
これらの増感色素は単独で用いてもよく、又これらを
組合せて用いてもよい。増感色素の組合せは特に強色増
感の目的でしばしば用いられる。その代表例は、米国特
許2,688,545号、同2,977,229号、同3,397,060号、同3,5
22,052号、同3,527,641号、同3,617,293号、同3,628,96
4号、同3,666,480号、同3,672,898号、同3,679,428号、
同3,703,377号、同3,769,301号、同3,814,609号、同3,8
37,862号、同4,026,707号、英国特許1,344,281号、同1,
507,803号、特公昭43−4936号、同53−12375号、特開昭
52−110618号、同52−109925号等に記載されている。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料には、親水性
コロイド層にフィルター染料として、あるいはイラジエ
ーション防止、ハレーション防止その他種々の目的で水
溶性染料を含有してよい。このような染料には、オキソ
ノール染料、ヘミオキソノール染料、スチリル染料、メ
ロシアニン染料、シアニン染料及びアゾ染料等が包含さ
れる。中でもオキサノール染料;ヘミオキサノール染料
及びメロシアニン染料が有用である。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料において、親
水性コロイド層に染料や紫外線吸収剤等が包含される場
合、それらはカチオン性ポリマー等によって媒染されて
もよい。
上記の写真乳剤には、ハロゲン化銀写真感光材料の製
造工程、保存中或いは処理中の感度低下やカブリの発生
を防ぐために種々の化合物を添加することができる。即
ち、アゾール類例えばベンゾチアゾリウム塩、ニトロイ
ンダゾール類、トリアゾール類、ベンゾトリアゾール
類、ベンズイミダゾール類(特にニトロ−又はハロゲン
置換体)、ヘテロ環メルカプト化合物類例えばメルカプ
トチアゾール類、メルカプトベンズイミダゾール類、メ
ルカプトチアゾール類、メルカプトテトラゾール類(特
に1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール)、メル
カプトピリジン類、カルボキシル基やスルホン基等の水
溶性基を有する上記のヘテロ環、メルカプト化合物類、
チオケト化合物例えばオキサゾリンチオン、アザインデ
ン類例えばテトラアザインデン類(特に4−ヒドロキシ
置換(1,3,3a,7)テトラアザインデン類)、ベンゼンチ
オスルホン酸類、ベンゼンスルフィン酸等のような安定
剤として知られた多くの化合物を加えることができる。
使用できる化合物の一例は、K.Mees著、ザ・セオリー
・サブ・ザ・ホトグラフィック・プロセス(The Theory
of the Photographic Process、第3版、1966年)に原
文献を挙げて記載されている。
これらの更に詳しい具体例及びその他の使用方法につ
いては、例えば米国特許3,954,474号、同3,982,947号、
同4,021,248号又は特公昭52−28660号の記載を参考にで
きる。
又、本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、写真構成
層中に米国特許3,411,911号、同3,411,912号、特公昭45
−5331号等に記載のアルキルアクリレート系ラテックス
を含むことができる。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料に下記各種添加剤
を含んでもよい。増粘剤又は可塑剤として例えば米国特
許2,960,404号、特公昭43−4939号、西独国出願公告1,9
04,604号、特開昭48−63715号、ベルギー国特許762,833
号、米国特許3,767,410号、ベルギー国特許588,143号の
各明細書に記載されている物質、例えばスチレン−マレ
イン酸ソーダ共重合体、デキストランサルフェート等、
硬膜剤としては、アルデヒド系、エポキシ系、エチレン
イミン系、活性ハロゲン系、ビニルスルホン系、イソシ
アネート系、スルホン酸エステル系、カルボジイミド
系、ムコクロル酸系、アシロイル系等の各種硬膜剤、紫
外線吸収剤としては、例えば米国特許3,253,921号、英
国特許1,309,349号の各明細書等に記載されている化合
物、特に2−(2′−ヒドロキシ−5′−3級ブチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ
−3′,5′−ジ−3級ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−3級ブチル−
5′−ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾー
ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−3級ブチ
ルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール等を挙げ
ることができる。更に、塗布助剤、乳化剤、処理液等に
対する浸透性の改良剤、消泡剤或いは感光材料の種々の
物理的性質をコントロールするために用いられる界面活
性剤としては英国特許548,532号、同1,216,389号、米国
特許2,026,202号、同3,514,293号、特公昭44−26580
号、同43−17922号、同43−17926号、同43−3166号、同
48−20785号、仏国特許202,588号、ベルギー国特許773,
459号、特開昭48−101118号等に記載されているアニオ
ン性、カチオン性、非イオン性或いは両性の化合物を使
用することができるが、これらのうち特にスルオン基を
有するアニオン界面活性剤、例えばコハク酸エステルス
ルホン化物、アルキルベンゼンスルホン化物等が好まし
い。又、帯電防止剤としては特公昭46−24159号、特開
昭48−89979号、米国特許2,882,157号、同2,972,535
号、特開昭48−20785号、同48−43130号、同48−90391
号、特公昭46−24159号、同46−39312号、同48−43809
号、特開昭47−33627号の各公報に記載されている化合
物がある。
本発明の製造方法において、塗布液のpHは5.3〜7.5の
範囲であることが好ましい。多層塗布の場合は、それぞ
れの層の塗布液を塗布量の比率で混合した塗布液のpHが
上記5.3〜7.5の範囲であることが好ましい。pHが5.3よ
り小さいと硬膜の進行がおそくて好ましくなく、pHが7.
5より大きいと写真性能に悪影響を及ぼすことが好まし
くない。
本発明の感光材料において構成層にはマット化剤、例
えばスイス特許330,158号に記載のシリカ、仏国特許1,2
96,995号に記載のガラス粉、英国特許1,173,181号に記
載のアルカリ土類金属又はカドミウム、亜鉛などの炭酸
塩などの無機物粒子;米国特許2,322,037号に記載の澱
粉、ベルギー特許625,451号或いは英国特許981,198号に
記載された澱粉誘導体、特公昭44−3643号に記載のポリ
ビニルアルコール、スイス特許330,158号に記載された
ポリスチレン或いはポリメチルメタアクリレート、米国
特許3,079,257号に記載のポリアクリロニトリル、米国
特許3,022,169号に記載のポリカーボネートのような有
機物粒子を含むことができる。
本発明の感光材料において構成層にはスベリ剤、例え
ば米国特許2,588,756号、同3,121,060号に記載の高級脂
肪族の高級アルコールエステル、米国特許3,295,979号
に記載のカゼイン、英国特許1,263,722号に記載の高級
脂肪族カルシウム塩、英国特許1,313,384号、米国特許
3,042,522号、同3,489,567号に記載のシリコン化合物な
どを含んでもよい。流動バラフィンの分散物などもこの
目的に用いることができる。
本発明の感光材料には、更に目的に応じて種々の添加
剤を用いることができる。これらの添加剤は、より詳し
くは、リサーチディスクロージャー第176巻Item17643
(1978年12月)及び同187巻Item18716(1979年11月)に
記載されており、その該当個所を後掲の表にまとめて示
した。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料の実施において、
例えば乳剤層その他の層は写真感光材料に通常用いられ
ている可撓性支持体の片面又は両面に塗布して構成する
ことができる。可撓性支持体として有用なものは、硝酸
セルロース、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポ
リスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリカーボネート等の半合成又は合成高分子から
なるフィルム、バライタ層又はα−オレフィンポリマー
(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/ブ
テン共重合体)等を塗布又はラミネートした紙などであ
る。支持体は、染料や顔料を用いて着色されてもよい。
遮光の目的で黒色にしてもよい。これらの支持体の表面
は一般に、乳剤層等との接着をよくするために下塗処理
される。下塗処理は、特開昭52−104913号、同59−1894
9号、同59−19940号、同59−11941号各公報に記載され
ている処理が好ましい。
支持体表面は、下塗処理の前又は後にコロナ放電、紫
外線照射、火焔処理等を施してもよい。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料において、写
真乳剤層その他の親水性コロイド層は種々の塗布法によ
り支持体上又は他の層の上に塗布できる。塗布には、デ
ィップ塗布法、ローラー塗布法、カーテン塗布法、押出
し塗布法等を用いることができる。
本発明における現像時間が20秒以内好ましくは、15秒
以内で処理される現像・定着・水洗・乾燥工程について
記す。
本発明に使用する黒白現像液に用いる現像主薬には良
好な性能を得やすい点で、ジヒドロキシベンゼン鎖と1
−フェニル−3−ピラゾリドン類の組合せが最も好まし
い。勿論この他にp−アミノフェノール系現像主薬を含
んでもよい。
本発明に用いるジヒドロキシベンゼン現像主薬として
はハイドロキノン、クロロハイドロキノン、プロムハイ
ドロキノン、イソプロピルハイドロキノン、メチルハイ
ドロキノン、2,3−ジクロロハイドロキノン、2,5−ジク
ロロハイドロキノン、2,3−ジプロムハイドロキノン、
2,5−ジメチルハイドロキノンなどがあるが特にハイド
ロキノンが好ましい。
本発明に用いる1−フェニル−3−ピラゾリドン又は
その誘導体の現像主薬としては1−フェニル−4,4−ジ
メチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル
−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−フェ
ニル−4,4−ジヒドロキシ−3−ピラゾリドンなどがあ
る。
本発明に用いるp−アミノフェノール系現像主薬とし
てはN−メチル−p−アミノフェノール、p−アミノフ
ェノール、N−(β−ヒドロキシエチル)−p−アミノ
フェノール、N−(4−ヒドロキシフェニル)グリジ
ン、2−メチル−p−アミノフェノール、p−ベンジル
アミノフェノール等があるが、なかでもN−メチル−p
−アミノフェノールが好ましい。
現像主薬は通常0.01モル/〜1.2モル/の量で用
いられるのが好ましい。
本発明に用いる亜硫酸塩の保恒剤としては亜硫酸ナト
リウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、亜硫酸アン
モニウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウ
ム、ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウムなどがある。
亜硫酸塩は0.2モル/以上特に0.4モル/以上が好ま
しい。また、上限は2.5モル/までとするのが好まし
い。
本発明に用いる現像液のpHは9から13までの範囲のも
のが好ましい。更に好ましくはpH10から12までの範囲で
ある。
pHの設定のために用いるアルカリ剤には水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、第三リン酸ナトリウム、第三リン酸カリウムの如き
pH調節剤を含む。
特開昭61−28708号(ホウ酸塩)、特開昭60−93439号
(例えば、サッカロース、アセトオキシム、5−スルホ
サルチル酸)、リン酸塩、炭酸塩などの緩衝剤を用いて
もよい。
上記成分以外に用いられる添加剤としては、臭化ナト
リウム、臭化カリウム、沃化カリウムの如き現像抑制
剤:エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ジメチルホルムアミド、メチルセ
ロソルブ、ヘキシレングリコール、エチノール、メタノ
ールの如き有機溶剤:1−フェニル−5−メルカプトテト
ラゾール、2−メルカプトベンツイミダゾール−5−ス
ルホン酸ナトリウム塩等のメルカプト系化合物、5−ニ
トロインダゾール等のインダゾール系化合物、5−メチ
ルベンツトリアゾール等のベンツトリアゾール系化合物
などのカブリ防止剤を含んでもよく、更に必要に応じて
色調剤、界面活性剤、消泡剤、硬水軟化剤、特開昭56−
106244号記載のアミノ化合物などを含んでもよい。
本発明においては現像液に銀汚れ防止剤、例えば特開
昭56−24347号に記載の化合物を用いることができる。
本発明の現像液には、特開昭56−106244号に記載のア
ルカノールアミンなどのアミノ化合物を用いることがで
きる。
この他L.F.A.メソン著「フォトグラフィック・プロセ
シン・ケミストリー」、フォーカル・プレス刊(1966
年)の226〜229頁、米国特許第2,193,015号、同2,592,3
64号、特開昭48−64933号などに記載のものを用いても
よい。
本発明において「現像時間」、「定着時間」とは各
々、処理する感光材料が自現機の現像タンク液に浸漬し
てから次の定着液に浸漬するまでの時間、定着タンク液
に浸漬してから次の水洗タンク液(安定液)に浸漬する
までの時間を言う。
また「水洗時間」とは、水洗タンク液に浸漬している
時間をいう。
また「乾燥時間」とは通常35℃〜100℃で好ましくは4
0℃〜80℃の熱風が吹きつけられる乾燥ゾーンが、自現
機には設置されているが、その乾燥ゾーンに入っている
時間をいう。
現像温度及び時間は約25℃〜50℃で15秒以下であるが
好ましくは30℃〜40℃で6秒〜15秒である。
定着液はチオ硫酸塩を含む水溶液であり、pH3.8以
上、好ましくは4.2〜5.5を有する。
定着剤としてはチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモ
ニウムがあるが、チオ硫酸イオンとアンモニウムイオン
とを必須成分とするものであり、定着速度の点からチオ
硫酸アンモニウムが特に好ましい。定着剤の使用量は適
宜変えることができ、一般には約0.1〜約6モル/で
ある。
定着液には硬膜剤として作用する水溶性アルミニウム
塩を含んでも良く、それらには、例えば塩化アルミニウ
ム、硫酸アンモニウム、カリ明ばんなどがある。
定着液には、酒石酸、クエン酸あるいはそれらの導体
を単独で、あるいは2種以上、併用することてができ
る。これらの化合物に定着液1につき0.005モル以上
含むものが有効で、特に0.01モル/〜0.03モル/が
特に有効である。
具体的には、酒石酸、酒石酸カリウム、酒石酸ナトリ
ウム、酒石酸カリウムナトリウム、クエン酸、クエン酸
ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸リチウム、ク
エン酸アンモニウムなどがある。
定着液には所望により保恒剤(例えば、亜硫酸塩、重
亜硫酸塩)、pH緩衝剤(例えば、酢酸、硝酸)、pH調整
剤(例えば硫酸)、硬水軟化能のあるキレート剤や特願
昭60−213562号記載の化合物を含むことができる。
定着温度及び時間は約20℃〜約50℃で6秒〜1分が好
ましいが30℃〜40℃で6秒〜30秒がより好ましく、更に
好ましくは30℃〜40℃で6秒〜15秒である。
定着液濃縮液が本発明の方法で自動現像機に、感光材
料が処理されるに従って、それを希釈する水と共に補充
される場合、定着液濃縮液は1剤で構成されることが最
も好ましいことは現像液の場合と同じである。
1剤として定着液現像が安定に存在しうるのはpH4.5
以上であり、より好ましくはpH4.65以上である。pH4.5
未満では、特に定着液が実際に使われるまでの期間長年
放置された場合にチオ硫酸塩が分解して最終的には硫化
してしまうためである。従ってpH4.5以上の範囲では亜
硫酸ガスの発生も少なく、作業環境上も良くなる。pHの
上限はそれ程厳しくないが余り高pHで定着されると、以
後水洗されても膜pHが高くなって膜膨潤が大きくなり従
って乾燥負荷が大きくなるのでpH7まで位が限度であ
る。アルミニウム塩を使って硬膜する定着液ではアルミ
ニウム塩の析出沈澱防止pH5.5までが限界である。
本発明は現像液または定着液のいずれかが上記のよう
な希釈水を必要としない(すなわち原液のままで補充す
る)いわゆる使用液であっても構わない。
各濃縮液の処理タンク液への供給量及び希釈水との混
合割合はそれぞれ濃縮液の組成に依存して種々変化させ
ることができるが、一般に濃縮液対希釈水は1対0〜8
の割合で、これらの現像液、定着液各々の全量は感光材
料1m2に対して50mlから1500mlであることが好ましい。
本発明においては感光材料は現液、定着した後、水洗
又は安定化処理に施される。
水洗又は安定化処理は本分野で公知のあらゆる方法を
適用することができ、本分野で公知の種々の添加剤を含
有する水を水洗水又は安定化液として用いることもでき
る。防黴手段を施した水を水洗水又は安定化液に使用す
ることにより、感光材料1m2当たり3以下の補充量と
いう節水処理も可能となるのみならず、自現機設置の配
管が不要となり更にストック槽の削減が可能となる。即
ち現像液及び定着液用の調液希釈水及び水洗水又は安定
化液を共通の一槽のストック槽から供給でき、自動現像
機の一層のコンパクト化が可能となる。
防黴手段を施した水を水洗水又は安定化液に併用する
と、水垢の発生等が有効に防止し得るため、感光材料1m
2当たり0〜3、好ましくは0〜1、の節水処理を
行うことができる。
ここで、補充量が0の場合とは、水洗槽中の水洗水が
自然蒸発等により減少した分だけ適宜補充する以外は全
く補充を行なわない、即ち実質的に無補充のいわゆる
「ため水」処理方法を行なう場合をいう。
補充量を少なくする方法として、古くより多段向流方
式(例えば2段、3段など)が知られている。この多段
向流方式を本発明に適用すれば定着液の感光材料はだん
だんと清浄な方向、つまり定着液で汚れていない処理液
の方に順次接触して処理されて行くので、更に効率の良
い水洗がなされる。これによれば、不安定なチオ硫酸塩
等が適度に除去され、変退色の可能性が一層小さくなっ
て、更に著しい安定化効果が得られる。水洗水も従来に
比べ津、非常に少ない量ですむ。
少量の水洗水で水洗するときには特願昭60−172968号
に記載のスクイズローラー洗浄槽を設けることがより好
ましい。
更に水洗又は安定化浴に防黴手段を施した水を処理に
応じて補充することによって生ずる水洗又は安定化浴か
らのオーバーフロー液の一部又は全部は特開昭60−2351
33号に記載されているようにその前の処理工程である定
着能を有する処理液に利用することもできる。こうする
ことによって上記ストック水の節水ができ、しかも廃液
がより少なくなるためより好ましい。
防黴手段としては、特開昭60−263939号に記された紫
外線照射法、同60−263940号に記された磁場を用いる方
法、同61−131632号に記されたイオン交換樹脂を用いて
純水にする方法、特願昭60−253807号、同60−295894
号、同61−63030号、同61−51396号に記載の防菌剤を用
いる方法を用いることができる。
更には、L.E.West“Water Quality Criteria"Photo S
ci & Eng.Vol.9No.6(1965)、M.W.Beach“Microbiolo
gical Growths in Motion−Picture Processing"SMPTE
Journal Vol.85,(1976).R.O.Deegan,“Photo Process
ing Wash Water Biocides"J.Imaging Tech.Vol 10,No.6
(1984)及び特開昭57−8542号、同57−58143号、同58
−105145号、同57−132146号、同58−18631号、同57−9
7530号、同57−157244号などに記載されている防菌剤、
防バイ剤、界面活性剤などを併用することもできる。
更に水洗浴には、R.T.Kreiman著J.Image,Tech 10,
(6)242(1984)に記載されたイソチアゾリン系化合
物、RESEARCH DISCLOSURE第205巻、Item 20526(1981
年、5月号)に記載されたイソチアゾリン系化合物、同
第228巻、Item 22845(1983年、4月号)に記載された
イソチアゾリン系化合物特願昭61−51396号に記載され
た化合物、などを防菌剤(Microbiocide)として併用す
ることもできる。
更に防バイ剤の具体例としては、フェノール、4−ク
ロロフェノール、ペンタクロロフェノール、クレゾー
ル、o−フェニルフェノール、クロロフェン、ジクロロ
フェン、ホルムアルデヒド、グルタールアルデヒド、ク
ロルアセトアミド、p−ヒドロキシ安息香酸エステル、
2−(4−チアゾリン)−ベンゾイミダゾール、ベンゾ
イソチアゾリン−3−オン、ドデシル−ベンジル−ジメ
チルアンモニウム−クロライド、N−(フルオロジクロ
ロメチルチオ)−フタルイミド、2,4,4′−トリクロロ
−2′−ハイドロオキシジフェニルエーテルなどであ
る。
防黴手段を施して水ストック槽に保存された水は前記
現像液定着液などの処理液原液の希釈水とその添加量は
好ましくは0.01〜10g/、より好ましくは0.1〜5g/で
ある。
更に水洗水中には銀画像安定化剤の他に水滴むらを防
止する目的で、各種の界面活性剤を添加することができ
る。界面活性剤としては、陽イオン型、陰イオン型、非
イオン型および両イオン型のいずれを用いてもよい。界
面活性剤の具体例としてはたとえば工学図書(株)発行
の「界面活性剤ハンドブック」に記載されている化合物
などがある。
上記安定化浴中には画像を安定化する目的で各種化合
物が添加される。例えば膜pHを調整する(例えばpH3〜
8)ための各種の緩衝剤(例えばホウ酸塩、メタホウ酸
塩、ホウ砂、リン酸塩、炭酸塩、水酸化カリ、水酸化ナ
トリウム、アンモニア水、モノカルボン酸、ジカルボン
酸、ポリカルボン酸などを組み合わせて使用)やホルマ
リンなどのアルデヒドを代表例として挙げることができ
る。その他、キレート剤、殺菌剤(チアゾール系、イソ
チアゾール系、ハロゲン化フェノール、スルファニルア
ミド、ベンゾトリアゾールなど)、界面活性剤、蛍光増
白剤、硬膜剤などの各種添加剤を使用してもよく、同一
もしくは異種の目的の化合物を2種以上併用しても良
い。
また、処理液の膜pH調整剤として塩化アンモニウム、
硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニ
ウム、亜硫酸アンモニウム、チオ硫酸アンモニウム等の
各種アンモニウム塩を添加するのが画像保存性を良化す
るために好ましい。
上記の方法による水洗または安定浴温度及び時間は0
℃〜50℃で6秒〜1分が好ましいが15℃〜40℃で6秒か
ら30秒がより好ましく、更には15℃〜40℃で6秒から15
秒が好ましい。
本発明の方法によれば、現像、定着及び水洗された写
真材料は水洗水をしぼり切る、すなわちスクイズローラ
法を経て乾燥される。乾燥は約40℃〜約100℃で行なわ
れ、乾燥時間は周囲の状態によって適宜変えられるが、
通常は約5秒〜1分でよいが、より好ましくは40℃〜80
℃で約5秒〜30秒である。
本発明においては、感光材料における膨閏百分率を低
減する程その乾燥時間を短縮できるという更に優れた効
果を発揮する。
本発明の方法によれば、現像、定着、水洗及び乾燥さ
れるまでのいわゆるDry to Dryの処理時間は100秒以
内、好ましくは60秒以内更に好ましくは50秒以内で処理
されることである。
ここで“dry to dry"とは処理される感材の先端が自
現機のフィルム挿入部分に入った瞬間から、処理され
て、同先端が自現機から出てくる瞬間までの時間を言
う。
[実施例] 以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、
本発明はこれによって限定されるものではない。
実施例1 水溶性イリジウム2×10-6モル/銀1モル及び水溶性
ロジウム4×10-7モル/銀1モルの存在下でEAgを120mV
pHを3.0に制御しながら調整し、臭化銀30モル%を含有
する塩臭化銀粒子を得た。この粒子は平均粒径0.24μm
の立方晶粒子で分布の広さは11%であった。これを金増
感及び硫黄増感した後、オルソ増感色素を加え、更にハ
ロゲン化銀1モル当り、安定剤として4−ヒドロキシ−
6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンを1g加え、テ
トラゾリウム化合物として表−1に示すものを700mg、
n−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを600mg、
スチレン−マレイン酸共重合体を2g加え、ポリエチレン
テレフタレートフィルム上に銀量3.5g/m2、ゼラチン量
は表−1に示す様に塗布した。その際ゼラチン量1.0g/m
2になる様に延展剤として1−デシル−2−(3−イソ
ペンチル)サクシネート−2−スルホン酸ソーダを30mg
/m2、硬膜剤としてホルマリン25mg/m2を含む硬膜保護層
の重層塗布した。
得られた試料を市販の通常のコンタクトスクリーン
(グレーネガ150L)を介してタングステン光による段階
露光を与えた後、下記組成の現像液と定着液を用いて、
通常のローラ型自動現像機を用いて、表−1に示すよう
な条件にて処理し、網点品質の評価を行った。又、濃度
が1.0〜1.3になるように露光して同様に処理し、現像ム
ラを評価した。なお、網点品質及び現像ムラは10段階に
分けて評価した。10が最良であり、1〜4が使用不可、
5以上が使用可能なレベルである。
表−1より本発明のものは、網点品質が良く黒ピンも
少なく更には現像ムラも良いことがわかる。
尚、同じラインスピードで現像時間をかえるときには
槽の深さとローラーの数をかえて調整した。
現像液処方 (組成A) 純水(イオン交換水) 150ml エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 2g ジエチレングリコール 50g 亜硫酸カリウム(55%w/v水溶液) 100ml 炭酸カリウム 50g ハイドロキノン 15g 5−メチルベンゾトリアゾール 200mg 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 30mg 水酸化カリウム、使用液のpHを10.4にする量 臭化銀カリウム 4.5g (組成B) 純水(イオン交換水) 3ml ジエチレングリコール 50g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 25mg 酢酸(90%水溶液) 0.3ml 5−ニトロインダゾール 110mg 1−フェニル−3−ピラゾリドン 700mg 現像液の使用時に水500ml中に上記組成A、組成Bの
順に溶かし、1に仕上げて用いた。
定着液処方 (組成A) チオ硫酸アンモニウム(72.5%w/v水溶液) 240ml 亜硫酸ナトリウム 17g 酢酸ナトリウム・3水塩 6.5g 硼酸 6g クエン酸ナトリウム・2水塩 2g 酢酸(90%w/v水溶液) 13.6ml (組成B) 純水(イオン交換水) 17ml 硫酸(50%w/v水溶液) 4.7g 硫酸アルミニウム(Al2O2換算含量が8.1%w/v水溶
液) 26.5g 定着液の使用時に水500ml中に上記組成A、組成Bの
順に溶解し、1に仕上げて用いた。この定着液のpHは
約4.3であった。
〔発明の効果〕 本発明により、超迅速処理によっても網点画質が優
れ、かつ現像ムラの少いハロゲン化銀写真感光材料の処
理方法を提供する事が出来た。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも1層の感光性ハロゲ
    ン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料の処理
    方法において、該ハロゲン化銀写真感光材料がテトラゾ
    リウム化合物を含有し、かつラインスピードが1500mm/m
    in以上の自動現像機を用いて現像時間20秒以内で処理す
    ることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方
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JPH0269743A (ja) 1990-03-08

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