JP2774996B2 - 組換え細胞の培養法 - Google Patents

組換え細胞の培養法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、所望のタンパク質を発現するよう形質転換
された脊椎動物宿主細胞の培養方法に関するものであ
る。さらに詳しくは、本発明は、培養中での自身の生存
および増殖のために必要な因子(ファクター)類を生産
する宿主細胞を組換え技術によって創成することに関す
るものである。
発明の背景 過去10年間に、分子生物学に関する知識、並びに該知
識の商業化は爆発的に増大した。それ以前に、極く少量
しか得られなかったタンパク質、例えば、少し名を挙げ
れば、ヒト成長ホルモン、組織プラスミノーゲン活性化
因子、および様々なリンホカイン類等、をコードしてい
る遺伝子のクローニングおよび発現に偉大な成功が収め
られた。当初は、これらのタンパク質を細菌の発現系ま
たは酵母の発現系で生産する試みがなされた。多くのタ
ンパク質が、細胞培養中で好適に生産され得る。人々が
細胞培養を利用する理由は:所望のタンパク質のグリコ
シル化、分泌された生産物の精製が容易、および適正な
ホールディングとジスルフィド結合形成を伴った、適正
なタンパク質プロセッシング、が得られることにある。
所望のタンパク質をコードしている遺伝子が哺乳類細
胞系統で発現されれば、次には、その生産を最適なもの
にすべきである。細胞培養中でのタンパク質収穫の最適
化は、様々な方法で行い得る。例えば、細胞の物理化学
的、栄養学的、およびホルモン学的環境を最適なものに
することによって改善し得る。
哺乳類細胞は、インビボにおいては、極めて注意深く
バランスのとれた恒常的環境にある。細胞培養の歴史の
極く初期に、インビトロでの細胞増殖のための、完全に
規定された培地を得ることの利点が認められていた(ル
イス(Lewis,M.R.)およびルイス(Lewis,W.H.)、Ana
t.Rec.5:277[1911]。)規定された培地は、生存また
は増殖に必要な培地を含む、特殊な栄養およびホルモン
化学に関係している。大多数の細胞型は、増殖およびパ
フォーマンス(挙動)のために、物理的パラメーターが
至適範囲であることに関して厳密さを必要とする。様々
な細胞培養系において調節される物理化学的なパラメー
ターには、例えば、温度、pH、pO2、および浸透圧があ
る。細胞の栄養要求は、通常、至適環境を提供するため
に開発された標準的な培地中に加えられている。栄養物
は、一般に、幾つかのカテゴリーを分けることができ
る。即ち、アミノ酸およびその誘導体、脂肪酸、複合脂
質、炭水化物、糖、ビタミンおよび核酸誘導体である。
完全無欠であることを必要とするだけでなく、栄養物の
相対濃度が、個々の細胞型にとって最適である必要があ
る。
大部分の細胞型は、たとえ栄養成分が最適であったと
しても、栄養分のみを含有する培地では最適な増殖を示
さないか、および/またはタンパク質を分泌しない。血
清が、培養物中で細胞を増殖させるための必須培地成分
とされ続けているのは、上記の理由による。様々な実験
により、細胞培養における血清の役割は、特定の細胞型
の成長刺激剤となるホルモン複合体を与えることにあ
る、という仮説が導かれた。サトウら(Sato,G.H.)
「ホルモンの生化学的作用」第III巻「リットワック
(G.Litwak)編]、アカデミックプレス、N.Y.p.391。
脳下垂体細胞系統は、ホルモン、成長因子、およびトラ
ンスフェリンを補充した血清−不含の培地で増殖した
[ハヤシ(Hayashi,I.)およびサトウ(Sato,G.)Natur
e(London)159:132(1976)]。次いで、様々な組織を
起源とする幾つかの細胞系統の増殖のための、ホルモン
補充、血清不含条件が開発された[マザー(Mather,
J.)およびサトウ(Sato,G.)Exp.Cell Res.120:191(1
979)]:バーンズ(Barnes,D.)およびサトウ(Sato,
G.)Cell22:69(1981)]。これらの研究から、血清不
含培地中での細胞増殖に関して幾つかの結論が導かれ
た。血清を、ホルモン、成長因子、および輸送タンパク
質の混合物で置き換えることができる。血清不含培地に
必要な補充物(ホルモン、成長因子および輸送タンパク
質を含む)は、細胞型によって異る。伝統的に、補充物
は、血清または器官抽出物のような、複合生物混合物の
一部分として与えられてきた。「ホルモン性」環境の最
適化は、不明瞭な成長因子の必要性を減少または削減
し、阻害因子を除去し、あるいは重要なホルモンを所望
のレベルにする。
しばしば、細胞は以下の群から選択される1またはそ
れ以上のホルモンを必要とする:ステロイド類、プロス
タグランジン、成長因子、脳下垂体ホルモン、およびペ
プチドホルモン。大部分の細胞型は、血清不含培地で生
存するためにインシュリンを必要とする[サトウら(Sa
to,G.H.)"Growth of Cell in Hormonally Defined Med
ia"(Cold Spring Habor Press N.Y.,1982]。インシュ
リン非依存性のある種の突然変異体細胞系統が報告され
ている[メンディズら(Mendiaz,E。)In Vitro Cell.
&Dev.Biol.22(2):66(1986);セレロら(Serrero,
G.)In Vitro Cell.&Biol.21(9):537(1985)]。
ホルモン類に加えて、細胞は、トランスフェリン(血漿
の鉄輸送タンパク)、セルロプラスミン(銅輸送タンパ
ク)、および高密度リポタンパク(脂質担体)等の輸送
タンパクが細胞培地に加えられることを必要とする。好
適なホルモンまたは輸送タンパクの組合わせは、各細胞
型によって変るであろう。これらのホルモンまたは輸送
タンパクの大部分は外的に加えられるか、極くまれに
は、特定の因子を必要としない変異体セルラインが見出
されている。
最近、細胞を、増殖の静止した拘束状態から、増殖の
ための拘束状態に導くのに必要な事象を詳しく調べ上げ
るために細胞増殖に関する研究がなされた。この形質転
換には様々な因子が関与していることが分った。これら
形質転換された細胞は、培養中でペプチド成長因子を生
産することが見出されている[カプランら(Kaplan,P.
L.)PNAS79:485−489(1982)]。細胞が反応し得る因
子を、その細胞が分泌するシステムは、「オートクリン
(autocrine)」と呼ばれている。オートクリンとし
て、多くの因子が報告されている:ボンベシン(bombes
in)、インターロイキン2[デュプレツら(Duprez,
V.)PNAS82:6932(1985)];形質転換成長因子アルフ
ァー(TGF−α)、血小板誘導成長因子(PDGF);形質
転換成長因子ベータ(TGF−β[スポーン(Sporn,M.
B.)およびロバーツ(Roberts,A.B.)Nature313:745(1
985)];肉腫成長因子(SGF)[アンザノら(Anzano,
M.A.)、PNAS80:6264(1983)];および造血性成長因
子、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CS
F)[ラングら(Lang,R.A.)Cell43:531(1985)]。
本発明は、特定の組換え宿主細胞のために規定された
培地を提供することを目的とするものである。また、本
発明は、組換え宿主細胞の維持および増殖に必要なポリ
ペプチド因子の供給に伴う問題を解決することを目的と
するものである。例えば、インシュリン等の幾つかのポ
リペプチド因子は、ある培地条件下では不安定である。
本発明は、宿主細胞の増殖または生存に最適な局所環境
を与えることを目的とするものである。さらに詳しく
は、本発明は、細胞培養中の宿主細胞に必要なポリペプ
チド因子の予備試験、例えば純度試験等、を不要にする
ことを目的とするものである。また本発明は、外因性因
子の添加の必要性を解消することにより、細胞培養の汚
染危険率を低下することを目的とするものである。また
本発明は、培養中での組換え宿主細胞の生存および増殖
に必要なポリペプチド因子の自給(オートクリン)生産
を付与することにより、一層たくましい組換え宿主細胞
を生産することを目的とするものである。さらに本発明
は、培養条件に対する感受性が低い組換え宿主細胞を提
供することを目的とするものである。さらにまた本発明
は、細胞増殖または生存のための局所環境を与えること
を目的とするものである。さらにまた本発明は、必要な
ポリペプチド因子のオートクリン生産を通して細胞培養
の効率を高めることを目的とするものである。さらにま
た本発明は、規定培地の経費を減少することを目的とす
るものである。
発明の要約 本発明の目的は、その生存および増殖のためにポリペ
プチド因子を必要とするポリペプチド依存性宿主細胞を
選択し、該宿主細胞を特定のポリペプチド因子をコード
する核酸で形質転換し、該宿主細胞を所望のタンパク質
をコードする核酸で形質転換し、形質転換された宿主細
胞を特定のポリペプチド因子を含有しない培地で培養す
ることからなる、組換え宿主細胞の新規な培養方法によ
って達成された。本発明に従って作成された細胞はポリ
ペプチド因子不含の培地で生存または増殖することがで
きる。組換え宿主細胞は、ポリペプチド因子に対する要
求を自身で満たす。本発明以前には、組換え法により、
宿主細胞の生存および増殖に必要なポリペプチド因子
(類)を、宿主細胞自身に、培養中で供給させ得るとい
うことは認識されていなかった。驚くべきことに、必要
なポリペプチド因子の供給は、宿主細胞が所望のタンパ
ク質を利用可能な量、生産する能力を制限するものでは
なかった。本発明は、組換え細胞培養における著しい経
費の節減を提供するものである。この節約は、所望のタ
ンパク質の大量生産に関して、1千万ドル程度になる。
従って、本発明の1態様は、生存または増殖に必要なポ
リペプチド因子(類)が欠如した培地で宿主細胞を培養
する方法に関するものである。また本発明の他の態様
は、自身の生存および増殖に必要なポリペプチド因子を
発現するよう形質転換された宿主細胞に関するものであ
る。さらにまた本発明の他の態様は、宿主細胞の生存お
よび増殖に必要なポリペプチド因子を含有しない培地中
の、ポリペプチド因子−形質転換宿主細胞を含有する培
養物に関するものである。
図面の簡単な記載 第1図は、所望のタンパク質の生産のためのインシュ
リン−非依存性細胞系統を樹立するために用いられたヒ
トプレプロインシュリン発現ベクター、pSVEHIGDHFRの
構築模式図である。
第2図は所望のタンパク質の生産のためのインシュリ
ン−非依存性細胞系統を樹立するために用いられたヒト
プレプロインシュリン発現ベクターpSVEHIGNeoの構築模
式図である。
第3図はpSVEHIGDHFRの構築に用いられたpCVSVD22pre
UK54の構築模式図である。
第4図はオルニチンデカルボキシラーゼ(ODC)遺伝
子およびコトランスフェクトされたプレプロインシュリ
ン遺伝子の増幅に用いられたODC発現ベクターの構築模
式図である。
第5a図は、5%全FBSの存在下における2種類のイン
シュリン−非依存性細胞系統および対照細胞系統の増殖
状態を示すグラフであり、第5b図は1%炭素/デキスト
ラン抽出FBS(培地からのインシュリン除去処理)中で
の2種類のインシュリン−非依存性細胞系統および対照
細胞系統の増殖状態を示すグラフである。
第6a図は、外因性インシュリン0〜10μg/mlの存在
下、血清不含培地における対照細胞(CHO/DHFR-、プレ
プロインシュリン不含)の増殖状態を示すグラフであ
り、第6b図は血清不含条件下での様々なインシュリン濃
度におけるクローン7および12の代表的な増殖状態を示
すグラフである。
第7図は、DEMOプール(100μM)および、同一条件
下においてC2B(対照)よりはるかに高い力価を示しす
ことにより、インシュリン非依存性として選択された非
増幅クローン13C2B−プロインシュリン細胞系統(C1.1
3)のインシュリン非存在下での血清不含培地における
状態を示すグラフである。
第8図はトランスフェリンをコードしている発現ベク
ターpRKTFのダイアグラムである。
第9図はトランスフェリンをコードするcDNAが挿入さ
れている発現ベクターpRK5の構築模式図である。
第10図〜第12図はプラスミドpCIS2.8c28Dの構築模式
図である。
詳しい説明 本明細書中、「ポリペプチド因子」という語句は、培
養中の宿主細胞が生存または増殖するのに必要なタンパ
ク質を指す。ポリペプチド因子は、ホルモン、成長因
子、ペプチドホルモン、オートクリン因子、輸送タンパ
ク、腫瘍遺伝子/プロト(原)腫瘍遺伝子等であってよ
い。ポリペプチド因子の内、ホルモンの例として、例え
ば、インシュリン、プロインシュリン、卵胞刺激ホルモ
ン(FSH)、カルシトニン、黄体形成ホルモン(LH)、
グルカゴン、副甲状腺ホルモン(PTH)、甲状腺刺激ホ
ルモン(TSH),甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TR
H)、チロキシン(T3)、成長ホルモンを挙げることが
できる。その他のポリペプチド因子の例である輸送タン
パクには、トランスフェリン、血清アルブミン、セルロ
プラスミン、低密度リポタンパク(LDL)、および高密
度リポタンパク(HDL)がある。時には、それを分泌し
た細胞が、その因子に応答するという理由で、しばしば
オートクリンと称されるポリペプチド因子には、例え
ば、インターロイキン2、インシュリン、インシュリン
様成長因子IおよびII、形質転換成長因子アルファ(TG
F−α)、血小板誘導成長因子(PDGF)、ボンベシン、
エリスロポエチン、形質転換成長因子ベータ(TGF−
β)、肉腫成長因子(SGF)、表皮成長因子(EGF)、繊
維芽細胞成長因子(FGF)、トロンビン、神経成長因
子、造血性成長因子および顆粒球−マクロファージコロ
ニー刺激因子(GM−CSF)がある。他のポリペプチド因
子の例として、ある種の腫瘍遺伝子/プロト−腫瘍遺伝
子の発現によるペプチドがある。本発明のポリペプチド
因子に包含される、これらプロト−腫瘍遺伝子にコード
されているタンパク質には、成長因子、形質導入タンパ
ク質、および膜レセプターがある。成長因子には例え
ば、sis−腫瘍遺伝子にコードされているPDGF(β−サ
ブユニット)がある。末梢膜タンパク質の例には、erb
−Bによってコードされている切り詰められた細胞表面
EGFレセプター、fmsによってコードされている細胞表面
M−CSF/CSF−1レセプター、およびneuおよびrosによ
ってコードされているレセプター類がある。形質導入タ
ンパク質の例には、ab1によってコードされている原形
質膜内表面のチロシンキナーゼがある。これらの腫瘍遺
伝子/プロト−腫瘍遺伝子にコードされているポリペプ
チド因子は通常培養培地に添加されないが、他の必要な
ポリペプチドと置き換えることができる。本発明の成長
因子は非酵素であり、従って、ジヒドロ葉酸還元酵素
(DHFR)、オルニチンデカルボキシラーゼ(ODC)、チ
ミジンキナーゼ、またはホスホトランスフェラーゼのよ
うなタンパク質は含まない。
「所望のタンパク質」という語句は、宿主細胞内で発
現させることが望まれるタンパク質であるが、正常な状
態では宿主細胞自身は生産しないか、または極く少量し
か生産しないタンパク質であり、しかも、通常は、細胞
の連続的な存在にとって不要なタンパク質を指す。所望
のタンパク質には、約5アミノ酸というアミノ酸の少な
いタンパク質から第VIII因子のような大きいタンパク質
まで含まれる。そのようなタンパク質には、プレ−アミ
ノ酸配列またはプレプロ−アミノ酸配列を含有する分
子、並びに所望のタンパク質と共通の生物学的活性を顕
し得るアミノ酸変異体またはグリコシル化変異体(天然
のアレル変異体をも含む)が包含される。そのようなタ
ンパク質には、例えば、成長ホルモン、インシュリン、
第VIII因子、組織プラスミノーゲン活性化因子、腫瘍壊
死因子αおよびβ、リンホトキシン、エンケファリナー
ゼ、ヒト血清アルブミン、ムレリアン(mullerian)阻
害物質、レラキシン、組織因子タンパク質、インヒビ
ン、エリスロポエチン、インターフェロンα、β、γ、
過酸化物ディスムターゼ、崩壊促進因子、AIDSエンベロ
ープの1部ようなウイルス抗原、並びにインターロイキ
ンがある。所望のタンパク質がポリペプチド因子であっ
てもよい。
「細胞培養」または「培養物」という語句は、単一の
細胞から増殖した脊椎動物細胞の集団であって、1また
はそれ以上の世代にわたって増殖または生存する細胞集
団を指す。培養中での脊椎動物細胞の増殖または生存
(時には組織培養と称する)は、常套手段となっている
["Mammarian Cell Culture、The Use of Serum−Free
Hormone−Supplemented Media"マザー(Mather,J.P.)
編(Plenum Press,N.Y.1984)参照]。
「宿主細胞」という語句は、培養中で増殖し、所望の
タンパク質およびポリペプチド因子を発現し得る脊椎動
物細胞を指す。適当な宿主細胞には、例えば、SV40で形
質転換されたサル腎CVIライン[293、グラハムら(Grah
am,F.L.)J.Gen Virol.36:59[1977)];ベビーハムス
ター腎細胞(BHK、ATCCCCL10];チャイニーズハムスタ
ー卵巣細胞−DHFR[CHO、エラウブ(Erlaub)およびチ
ャッシン(Chasin)PNAS(USA)77:4216(1980)\0;マ
ウスセロトリ細胞[TM4、マザー(Mather,J.P.)Biol R
eprod.23:243−251(1980)];サル腎細胞(CV1 ATCC
CCL70);アフリカミドリザル腎細胞(VERO−76、ATCC
CRL−1587);ヒト頚がん細胞(HELA、ATCC、CCL2);
イヌ腎細胞(MDCK、ATCC、CCL34);バッファローラッ
ト肝細胞(BRL 3A、ATCC CRL 1422);ヒト肺細胞(W13
8、ATCC CCL75);ヒト肝細胞(Hep G2、HB 8065);マ
ウス乳がん(MMT 060562、ATCC CCL51);およびTR1細
胞[マザーら(Mather,J.P.)Annals N.Y.Acad.Sci.38
3:44−68(1982)]がある。本発明にとって好ましい宿
主細胞は、脊椎動物細胞であるが、昆虫細胞のような、
他の真核性細胞を用いることもできる。
宿主細胞は所望のタンパク質をコードする核酸で形質
転換する前、またはそれと同時にポリペプチド因子をコ
ードする核酸で形質転換される。ポリペプチド因子をコ
ードする核酸をまず導入して所望のタンパク質をコード
する核酸で形質転換され得る、「ポリペプチド因子−非
依存性宿主細胞」を得ることが望ましい。
「ポリペプチド因子依存性宿主細胞」という語句は、
生存または増殖のために、培養培地中に1またはそれ以
上のポリペプチド因子を必要とする宿主細胞を指す。特
定の宿主細胞のためのポリペプチド因子(類)は、当業
者既知の、下記の常法により、決定することができる。
培地からポリペプチド因子を除去すると細胞が死滅する
か、その増殖が阻害される。それらの結果は、特定の宿
主細胞、ポリペプチド因子、培養条件、および細胞密度
のような他の因子によって左右される。
「培地」という語句は、培養中で脊椎動物細胞が増殖
する水性環境を指す。培地は、物理化学的、栄養学的、
およびホルモン的環境を含む。従来、培地は、増殖また
は生存に必要な栄養および成長因子を添加して調製され
ていた。「血清不含培地」という語句は、血清を含有し
ない培地を指す。特定の細胞が培養中での増殖および生
存に必要とするホルモン類、成長因子類、輸送タンパク
質、ペプチドホルモン等は一般に血清中に見出されてお
り、それらは普通、血清不含培地には補充物として添加
される。「規定培地」という語句は、培養中で細胞が生
存および増殖するのに必要な栄養およびホルモン要求を
含有する培地であって培地成分が分かっている培地を指
す。本発明が提供する規定培地は、一般的な培地環境と
異なる、特定の宿主細胞のための局所環境を確立するも
のである。
特定のポリペプチド因子(類)を決定し、次いで、組
換え宿主細胞が必要とする規定培地を提供することは、
細胞培養に係る通常の技術者が行い得ることである。通
常、細胞系統は血清補充培地中に保持される。大多数の
樹立細胞系統は、数年間にわたって、血清補充培地で増
殖されている。血清補充培地は、多かれ少なかれ、これ
らの細胞にインビボで必要なホルモンを提供し、かつ/
または細胞を数種の必要なホルモンの少い状態、または
存在しない状態に適合させていると考えられる。
特定の細胞系統のポリペプチド因子要求は幾つかの方
法で決定される。方法の選択は細胞系統に依存する。当
業者には以下に例示する幾つかの可能な方法が知られて
いる。第1段階では、3〜6日間、細胞が生存および/
またはゆっくり増殖し得る条件を得る。大多数の細胞に
とってこれは、一部、接種密度の関数である。血清不含
培地に付着し、生存する細胞に関しては、適切な接種密
度を選択し、成長促進効果のあるホルモンの試験を開始
することが必要なだけである。最適なホルモン補充が見
出されたならば、生存に必要な接種密度は減少する。あ
る場合には、プレート(平板培養)におけるホルモンの
効果は血清培養における効果と同様であるが、このこと
はすべての細胞型に当てはまるわけではない。それは、
付着因子または増殖因子の添加の必要性が最初の間だけ
であるためか、あるいは細胞を高密度で平板培養した時
より高濃度に必要とされるからかもしれない。形質転換
された細胞および正常細胞の多くが、その付着および増
殖に必要な物質を産生することができる。
しかしながら、ある種の細胞は血清不含の培地を入れ
た皿には付着しないか、たとえ24時間でも生存すること
ができない。これらの細胞への最初の対処として幾つか
の方法が可能である。即ち、培養皿を血清でプレコート
する;血清含有培地で12〜24時間細胞を平板培養した
後、培地を血清不含培地と交換する;細胞が生存するが
増殖しない点まで血清濃度を減少する;様々な付着因子
を用いる。
次いで、様々なポリペプチド因子をこれらの最小条件
下で試験する。増殖のための最適条件が見出されたなら
ば、血清(またはプレインキュベーション工程)を省略
し、かつ/または、精製付着因子および/またはポリペ
プチド因子で置き換える。
血清不含培地中の細胞は、通常、最適増殖のために、
血清不含培地にインシュリンまたはトランスフェリンを
必要とする。これらの2因子をまず試験すべきである。
大多数の細胞系統が1またはそれ以上の成長因子を必要
とする。これらには上皮成長因子(EGF)、線維芽細胞
成長因子(FGF)、インシュリン様成長因子IおよびII
(IGF I、IGF II)、神経成長因子(NGF)等が包含され
る。必要であり得る他の因子類には、プロスタグランジ
ン、ステロイド、輸送タンパク質および結合タンパク質
(例、セルロプラスミン、高密度および低密度リポタン
パク質[HDL、LDL]、アルブミン);ホルモン、および
脂肪酸が包含される。
ポリペプチド因子の試験は、増殖刺激作用を有するこ
とが分かっているポリペプチド因子の存在下、新規なポ
リペプチド因子を段階的に試験する方法が最もよい。ポ
リペプチド因子作用が付加的であることは滅多にないの
で、ある場合にはこうすることが基本的である。また
は、幾つかのポリペプチド因子は増殖のみを刺激するこ
とができ、一緒に加えるとそれらの効果は相殺される
か、阻害される場合もある。
血清を完全にポリペプチド因子で置換することによ
り、理想的には、血清中の細胞型に認められる時間およ
び培養効率に匹敵する(またはある場合にはそれ以上
の)時間と培養効率が倍加され、ポリペプチド因子を補
充した血清不含培地での連続的な継代培養中、細胞系統
が保持される。添加される各ポリペプチド因の量は該因
子について生理的範囲であるべきであるということは予
測される。しかしながら、このことは常にそうであると
は限らないことを注意すべきである。ある場合にはより
多量が必要であり(例、インシュリン5〜10μg)、他
の場合により少量であることを要する(例、TF0.50〜50
μg/ml)。最後に、より高度に精製されたポリペプチド
因子を加えることは、低純度形のポリペプチド因子を加
える場合と異なる応答を引き起こし得る。さらに、培地
に加えられる特定のポリペプチドの最適量は培地が異な
れば、細胞が異なる基質で増殖するので異なり、あるい
は、他のポリペプチド因子が存在すると異ってくる。
規定されていない培地については、ポリペプチド因子
が不存在か、または非活性であることが分っている条件
(例、血清欠如)で細胞を増殖させることで充分である
[ニシカワら(Nishikawa)Proc.Natl.Acad.Sci.USA72:
483−487(1975);カトウら(Kato)、Exptl.Cell Re
s.130:73−81(1980);マクアスランら(McAuslan)Ex
ptl.Cell Res.128:95−101(1980);およびロスら(Ro
ss)Cell14:203−210(1978)]。次いで、ポリペプチ
ド因子の存在下、または非存在下での細胞増殖を測定
し、該因子が増殖または生存のいずれに必要とされてい
るかを決定することができる。増殖を刺激するポリペプ
チドが、事実、既知ポリペプチドであるということを、
論理的な確かさをもって結論し得るよう、試験されるポ
リペプチド因子は、充分に高純度でなければならない。
「調節(コントロール)領域」とは、真核性遺伝子の
5′および3′末端の、転写または翻訳に関与する特異
的な配列を指す。実際、全ての真核性遺伝子が転写が開
始される部位、即ちプロモーター部位から約25〜30塩基
上流に、ATに富んだ配列を有する。多くの遺伝子におい
て転写開始部位の70〜80塩基上流に見出される他の配列
はCXCAAT領域(ここにXは何であってもよい)である。
大多数の真核性遺伝子の3′末端にはAATAAA配列があ
り、これは転写されたmRNAの3′末端にポリアデニル化
テールを付与するためのシグナル配列であるらしい。
哺乳類宿主細胞内でベクターからの転写をコントロー
ルするのに好ましいプロモーターは様々な供給源、例え
ばウイルス由来のゲノム、即ち、ポリオーマ、シミアン
ウイルス40(SV40)、アデノウイルス、レトロウイル
ス、B型肝炎ウイルスおよび最も好ましくはサイトメガ
ロウイルス、またはベーターアクチンプロモーターの如
きヘテロローガスな哺乳類起源から得られる。SV40ウイ
ルスの早期および後期プロモーターはSV40ウイルスの複
製起源をも含有しているSV40制限断片として都合よく得
られる[ファイヤーズら(Fiers)、1978“ネイチャ
ー”273:113]。ヒトサイトメガロウイルスの極(イメ
ディエイト)初期プロモーターは、Hind III E制限断片
として好都合に得られる[グリーンナウエイら(Greena
way,P.I.)、Gene18,355−360(1978)]。
より高等な真核細胞によるポリペプチド因子をコード
するDNAまたは所望のタンパク質をコードするDNAの転写
は、エンハンサー配列をベクターに挿入することによっ
て増大される。エンハンサーは通常約10−300bpのcis作
用をするDNA要素であって、プロモーターに作用し、そ
の転写を増大する要素である。エンハンサーは、比較
的、方向性や位置に非依存性であり、転写単位の5′側
[レイミンスら(Leimins,L.)PNAS78、993(1981)]
および3′[ラスキーら(Lusky,M.L.)Moll.Cell Bi
o.3、1108(1983)]、またはイントロンの中[バネル
ジー(Banerji、J.L.)Cell33、729(1983)]または暗
号配列の中[オスボーン(Osborne,T.F.)Mol.Cell Bi
o.4、1293(1984)]に見出されている。今日、哺乳類
遺伝子由来の多くのエンハンサーが知られている(グロ
ビン、エラスターゼ、アルブミン、α−フェトプロティ
ンおよびインシュリン)。しかしながら、一般に、真核
細胞ウイルス由来のエンハンサーを用いることになろ
う。その様な例にはSV40の複製起源(bp100〜270)の後
期部位に存在するエンハンサー、サイトメガロウイルス
の初期プロモーターのエンハンサー、ポリオーマーの複
製起源の後期部位に存在するエンハンサー、並びにアデ
ノウイルスのエンハンサーが含まれる。
脊椎動物宿主細胞をも含めて、真核性宿主細胞に用い
られる発現ベクターはmRNAの発現に影響する、転写の終
止に必要な配列を含有している。これらの領域は、ポリ
ペプチド因子または所望のタンパク質をコードするmRNA
の非翻訳領域内のポリアデニル化セグメントとして転写
される。3′非翻訳領域もまた、転写終止部位に包含さ
れる。
所望のタンパク質またはポリペプチド因子の発現ベク
ターは、選択遺伝子、選択可能なマーカーとも称する、
を含有している。哺乳類細胞にとって好適な選択マーカ
ー類を例示すると、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)、チ
ミジンキナーゼまたはネオマイシンである。そのような
選択マーカーが哺乳類宿主細胞にうまく導入されると、
形質転換された宿主細胞は、選択圧の下に置かれた場合
に生き残ることができる。選択方法には、明確に区別さ
れる、広範な2種類(カテゴリー)の方法がある。第1
カテゴリーは、細胞代謝に基盤を置いており、補充培地
から独立して増殖する能力を持たない変異細胞系統を用
いる方法である。例として、CHO DHFR-細胞およびマウ
スLTK-細胞の2つがある。これらの細胞は、チミジンや
ヒポキサンチンのような栄養物の添加なしに増殖する能
力を持たない。これらの細胞は、ヌクレオチド合成経路
を完結するのに必要なある種の遺伝子を欠くために、こ
の不足するヌクレオチドが補充培地に供給さないと生存
することができないのである。培地に補充する方法に代
えて、無傷のDHFR遺伝子またはTK遺伝子を、それぞれの
遺伝子を欠いている細胞に導入し、それらの増殖におけ
る要求を変化させる方法がある。DHFR遺伝子またはTK遺
伝子で形質転換されなかった個々の細胞は、補充のない
培地では生き残ることができない。
第2のカテゴリーはあらゆる細胞型に適用可能であっ
て、変異細胞系統を用いる必要がない選択方法、即ち、
優性選択法である。通常、これらの方法には、宿主細胞
の増殖を阻害する薬物を用いる。新規な遺伝子を含有す
る細胞は薬物耐性を伝えるタンパク質を発現し、選択に
おいて生き残るであろう。
その様な顕著な薬物を用いる選択法には、ネオマイシ
ン[サザーン(Southern,P)およびバーグ(Berg,
P.)、Science209、1422(1980]またはハイグロマイシ
ン[サジェンら(Sugden,B.)、Mol.Cell.Biol.:410
−413(1985)]を用いる。
上記の3例では適当な薬物、それぞれ、ネオマイシン
(G418またはジェネチシン)、xgpt(マイコフェノール
酸)またはハイグロマイシンに対する耐性を伝えるため
に、真核性のコントロール下、細菌性遺伝子を使用して
いる。
“増幅”という語句は、細胞の染色体DNA内の、単離
された領域が増加または複製されることを意味する。増
殖は、選択物質、例えばDHFRを不活化するメトトレキセ
ート(MTX)のような物質の存在下で達成される。DHFR
遺伝子の増幅、またはDHFR遺伝子の連続的なコピー作成
により、多量のMTXの存在下でも、多量のDHFRが産生さ
れることになる。より多くのMTXを添加することで、内
因性DHFRが存在していても、増幅圧が課される。所望の
タンパク質をコードするDNAと、DHFRをコードするDNAま
たは増幅遺伝子を有するプラスミドで哺乳類宿主細胞を
コトランスフェクトし、同時組込みを起こさせることに
より、所望の遺伝子の増幅を達成することができる。よ
り多量のMTX濃度下で連続的に循環して増殖し得る細胞
を選択するだけで、より多くのDHFRを必要とする細胞、
その要求は選択遺伝子の複製によりかなえられるが、を
確保することができる。所望のタンパク質をコードする
遺伝子を、増幅可能な遺伝子と一緒に同時組込みする限
り、この遺伝子の複製により、所望のタンパク質をコー
ドする遺伝子の複製が増大されることになる。その結
果、所望のタンパク質をコードしている遺伝子(即ち、
増幅された遺伝子)のコピー数が増加し、所望のタンパ
ク質が多く発現されることになる。
「形質転換」とは、DNAを生物内に導入することを意
味し、その結果、DNAが染色体外成分として、あるいは
染色体内に組込まれて複製することを意味する。特に明
示しない限り、本発明における大腸菌の形質転換法には
グラハム(Graham,F.)およびファン・デル・エブ(Fan
der Eb,A.)、Virology 52:456−457(1973)の方
法を用いる。しかしながら、核酸注入、プラトプラスト
融合、電気穿孔法またはリポソーム等の他のDNAを細胞
に導入するための方法を用いることもできる。真核細胞
または、実質上細胞壁構造を有する細胞を用いる場合に
は、コーエンら(Cohen,F.N.)、Proc.Natl.Acad.Sci.
(USA)69:2110(1972)の塩化カルシウムを用いるカル
シウム処理によるトランスフェクションが好ましい。
所望の暗号配列および調節配列を含有する適当なベク
ターの構築は、標準的な組換えDNA技術を用いる。単離
したプラスミドまたはDNA断片を開裂、修復し必要なプ
ラスミドを形成するのに望ましい形にライゲート(結
合)させる。
プラスミド構築物中の正しい配列の確認のために、ラ
イゲーション混合物でE.coli(大腸菌)K12株294(ATCC
31446)を形質転換し、アンピシリンまたはテトラサ
イクリン耐性に基づいて適宜、成功した形質転換体を選
択する。形質転換体からプラスミドを調製し、メッシン
グら、Nucleic Acids Res.9:309(1981)の方法、ま
たはマキサム(Maxam)、Methods in Enzymology、6
5:499(1980)の方法で制限酵素分析および/または配
列決定を行い、分析する。
「トランスフェクション」という語句は、実際になん
らかの暗号配列が発現されるか否かには関係なく、宿主
細胞に発現ベクターが取り込まれることを意味する。当
業者は多くのトランスフェクション法を知っており、そ
れらには、例えば、CaPO4法および電気穿孔法がある。
宿主細胞内で、このベクターの機能が生起されたとこと
を示すなんらかの微候が認められたならば、通常、トラ
ンスフェクションは成功といえる。
実施例の記載を簡単にするため、頻繁に用いられる方
法または語句を説明する。
「プラスミド」は小文字のpを先頭にし、そして/ま
たは大文字および/または数字を続けることによって表
わされる。本発明の出発物質であるプラスミドは市販さ
れているか、または非制限的な施設から一般に入手可能
であり、あるいはこの様にして入手し得るプラスミドか
ら、公知の方法に従って組立てることができる。更に、
その他の同等なプラスミドも当業者には知られており、
通常の技術者にとって自明であろう。
DNAの「消化」とは、DNAを、該DNAのある位置に対し
てのみ作用する酵素で触媒的に開裂することを指す。本
発明に用いる様々な制限酵素は市販されており、その反
応条件、コファクター、およびその他必要なものは、当
業者既知のごとくにして用いた。分析目的のためには、
通常、プラスミドまたはDNA断片1μgと約2単位の酵
素を、緩衝液約20μ中で用いる。プラスミドの構築の
ためにDNA断片を単離する目的の場合には、通常、さら
に多量の緩衝液中で、DNA5〜10μgを酵素20〜40単位に
より消化する。特定の制限酵素にとって適切な緩衝液お
よび基質の量は製造者により明示されている。一般に、
インキュベーション時間は37℃で1時間が採用される
が、供給者の教示に従って変わり得る。消化後、反応混
合物を直接ゲルに適用して所望の断片を単離する。
切断した断片のサイズ分画は、ゲッデルら(Goeddel,
D.)Nucleic Acids Res.8:4057(1980)の5〜8%ポ
リアクリルアミドゲルを用いる方法で行う。
「脱りん酸化」とは、細菌性アルカリホスファターゼ
(BAP)処理により、5′末端のりん酸が除去されるこ
とを意味する。あるいは、BRLcove制限バッファー中の
ウシアルカリホスファターゼを用いてもよい。この工程
により、他のDNA断片の制限酵素切断部位への挿入に妨
げとなり得る、DNA断片の両制限末端が「閉環」または
閉じたループを形成することを防止する。脱りん酸化の
方法および試薬は常法通りである[マニアティスら(Ma
niatis,T)、CSHL(1982)Molecular Cloning 133−1
34頁]。BAPを用いた反応は、酵素製品中に存在してい
る可能性のあるエキソヌクレアーゼの作用を抑制するた
めに、50mM Tris中、68℃において行なわれた。反応は
1時間行なわれる。反応後、DNA断片をゲル精製する。
「オリゴヌクレオチド」とは、化学的に合成されてい
てよい一本鎖ポリデオキシヌクレオチドまたは二本鎖相
補的ポリデオキシヌクレオチド鎖を指す。そのような合
成オリゴヌクレオチドは5′りん酸を有していないの
で、ヌクレオチドキナーゼの存在下、ATPと一緒にりん
酸塩を加えないと他のオリゴヌクレオチドとライゲート
しない。合成オリゴヌクレオチドは、脱りん酸化されて
いない断片に結合する。
「ライゲーション(結合)」とは、2個の2本鎖核酸
断片の間にホスホジエステル結合を形成する工程を言う
(T.マニアティスら、前掲、p146)。特に明示しない限
り、ライゲーションは既知の緩衝液と条件を使用し、ラ
イゲートすべき適当な等モル量のDNA断片0.5μg当たり
T4DNAリガーゼ(“リガーゼ”)10単位を用いて行う。
「充填(フィリング)」または「平滑末端化(ブラン
ディング)」とは、制限酵素で開裂した核酸の粘着末端
の一本鎖末端を二本鎖に変換する工程を指す。このこと
により、粘着末端が消滅して平滑末端が形成される。こ
の工程は、1個またはほんの少数の他の制限酵素によっ
て作られた末端とのみ結合し得る制限的な切断末端を、
あらゆる、平滑に切断する制限エンドヌクレアーゼで形
成された末端または他の充填後の粘着末端に適合し得る
末端に変える上で多方面に利用可能な手段である。一般
に、平滑末端化は、目的とするDNA2〜15μgを、DNAポ
リメラーゼIのクレノウ断片8単位と4種類のデオキシ
ヌクレオチドトリホスフェート各250μMの存在下、10m
M MgCl2、1mMジチオトレイトール、50mM NaCl、10mM
トリス(pH7.5)バッファーの混液中、37℃でインキュ
ベートすることにより行われる。通常、30分後にフェノ
ールおよびクロロホルムで抽出し、エタノール沈澱に付
すことによりインキュベーションを終了する。
宿主細胞を、ポリペプチド因子および所望のタンパク
質を発現するベクターで形質転換した後、通常の方法で
培養する。当業者は、様々な細胞培養系を知っている。
例えば、平板培養系では、表面に付着した細胞を増殖さ
せる。培養容器に入れた、スチール、ガラス、有機ポリ
マーまたはセラミック材料のような固体支持マトリック
スを用いてもよい。その他、アンカレッジ(停泊)依存
性細胞が付着している微少ビーズ担体の懸濁液、あるい
は懸濁させたビーズマトリックス内で増殖した細胞また
は該ビーズマトリックスにトラップ(閉じ込める)され
た細胞を含む懸濁液からなる系を用いることもできる。
その他、条件およびスケールアップの可能性を監視する
ことが容易な懸濁培養がある。培養系の選択は、特定の
宿主細胞および該細胞がアンカレッジ依存性か否か;と
られる操作;乳酸産生性等、種々の細胞特性;分泌が密
度依存性か否か;宿主細胞によって生産すべき所望のタ
ンパク質;および維持されるべき培養液の容量等、幾つ
かの変動因子を考慮して当業者が決定することになる。
以下に実施例を挙げ、本発明を詳しく説明する。ただ
し、これらの実施例は単なる例示にすぎず、本発明を制
限するものとみなされるべきでない。
実施例1 インシュリンオートクリン(Autocrine)細
胞系統C2B13の構築 A)ヒトプロインシュリン発現ベクターの構築 インシュリン遺伝子のcDNAクローン、pHI3を用いて、
トランスフェクトした哺乳類細胞内でヒトのプレプロイ
ンシュリン遺伝子を発現させるためのプラスミドを構築
した。SV40プロモーター、ヒトプレプロインシュリンを
コードしているcDNA、B型肝炎ウイルス表面抗原のポリ
アデニル化部位、並びにマウスのジヒドロ葉酸還元酵素
をコードしているcDNAを含有するベクター、pSVEHIGDHF
Rを構築した。
インシュリン非依存性宿主細胞系統の樹立に用いたプ
レプロインシュリン発現ベクターの構築工程図を第1図
に示す。3部からなるpSVEHIG構築方法を以下に説明す
る。
a)pSVEHIGDHFR 1) ヒトプレプロインシュリンをコードしているcDNA
を、pHI3から、(Nco I−Xho II)消化により、440bp断
片中に得た。pHI3はシュアーら(Sures,I.)のScience2
08:57(1980)に記載されている。プレプロインシュリ
ンをコードしているcDNAを含有する440bp断片を単離し
た。
2)インシュリンレセプタープラスミド(pCVSVE−HIRI
c.2、欧州特許公開No.0192392、1986年8月27日公開)
の5′末端から63bpXba I−Nco I断片を単離した。この
断片は、プレプロインシュリンをコードしているcDNAの
5′末端をSV40初期プロモーターに融合するためのリン
カーアダプターとして機能する。
3)ベクター、pCVSVD22/preUK54は、65bpリンカーおよ
びプロインシュリン遺伝子の暗号配列とライゲートされ
るプラスミドバックボーンを提供するものであるが、以
下のようにして構築された。pCVSVD22/preUK54、プラス
ミドバックボーンは第3図に示すように、3断片のライ
ゲーションにより構築される。
(i)SV40初期プロモーターは、プラスミドpCVSVEHBV
(欧州特許公開No.0117060、1984年8月29日公開)をPv
u IおよびXba Iで消化することにより調製された。
(ii)プレウロキナーゼcDNAを含有する断片は、プラス
ミドp preUK54 trp207−I(欧州特許公開No.0092182、
1983年10月26日公開)から得られた。該プラスミドをCl
a I消化に付した。Cla I末端を充填(フィリング)反応
により平滑末端化した。DNAポリメラーゼIのクレノウ
断片と4種類のデオキシリボヌクレオチド・トリホスフ
ェートとを加えて、Cla I突出一本鎖末端を充填した。
充填の後、プラスミドDNAを第2の酵素、Xba Iで消化し
た。次いで、preUK54のXba I−Cla I(充填)cDNA断片
を単離した。
(iii)細菌性の複製起源、DHFR cDNA、真核性発現単
位、および肝炎ウイルス表面抗原の3′非翻訳領域を含
有するベクター断片は、pEHED22(米国特許No.4,624,91
8、1986年11月25日出願)から導かれた。このプラスミ
ドをまず、BamH Iで消化した。次いで、上記、Cla I平
滑末端化におけると同様にして、BamH I突出末端をクレ
ノウDNAポリメラーゼIによる充填反応で平滑末端化し
た。BamH I消化および充填の後、DNAをXba I消化し、大
きい4.3Kb断片を単離した。
これらの3断片の混合し、3断片の協調ライゲーショ
ン(コンサーテッド・ライゲーション)に付し、連結し
た。組換えpCVSVD22/preUK54を回収した。充填したCla
I部位を充填したBamH I部位にライゲートすることによ
り、この連結部分に無傷のBamH I部位が得られた。
pSVEHIGDHFRの構築のために、pCVSVD22/preUK54をXba
IおよびBamH Iで消化し、ベクター断片を単離した。
pSVEHIGDHFRを得るための最終的な3部ライゲーショ
ンには、a)プロインシュリンのcDNAを含有する440bpN
co I−Xho II断片、b)このcDNAをSV40初期プロモータ
ーに連結するための、pCVSVE−HIRc−2由来の63bpXba
I−Nco I断片、およびc)SV40−DHFR転写単位、大腸菌
の複製起源からのアンピシリン耐性マーカー、ポリアデ
ニル化を伴った肝炎表面抗原3′末端、および転写終止
部位を含有するpCVSVD22/preUK54由来のXba I−BamH I
ベクター断片を用いた。3断片を協調3方向ライゲーシ
ョンにより連結、大腸菌に導入(トファンスフォーム)
した。形質転換体を分析し、所望の組換え体を同定し
た。
b)pSVEHIGNeo プレプロインシュリン発現ベクターpSVEHIGNeoの構築
模式図を第2図に示す。
このベクターは2断片の構築により組み立てられた。
第1断片は、上記pSVEHIGDHFRのHind III断片である。
この断片には、プレプロインシュリンをコードしている
cDNAと、DHFRをコードするDNAの転写開始を指令するSV4
0初期プロモーターとが含有されている。第2断片を含
有するプラスミドバックボーンは、pSVENEOBa16(欧州
特許公開No.0160457,1985年11月6日公開)のSV40プロ
モーターの丁度、下流に位置する単一のHind III部位を
切断することで得られた。次いで、線状プラスミドをウ
シアルカリホスファターゼで処理し、再環化を防止し
た。pSVEHIGDHFRから得たHind III断片を、pSVENEOBa16
の単一のHind III部位に挿入し、本来、マウスSV40−DH
FR転写単位の転写のためのSV40プロモーターを、プレプ
ロインシュリン遺伝子の上流に位置させた。ライゲーシ
ョンの後、プラスミドを大腸菌294細胞に導入する。
組換え細胞は、制限分析により、プロインシュリンcD
NAを含有する断片が正しい方向性にあることを確かめる
ことによって同定される。方向性が適切であれば、本来
細菌のNeo遺伝子を転写するSV40プロモーターは、ここ
ではプレプロインシュリンcDNAの上流にあってその転写
を開始する。
c)pEO SV40プロモーターのコントロール下にオルニチンデカ
ルボキシラーゼ(ODC)cDNAを含有し、B型肝炎ポリア
デニル化配列と大腸菌内での選択のためにアンピシリン
遺伝子を含有しているベクターを構築した。内因性のOD
C遺伝子は、ODC阻害物質、アルファ ジフルオロメチル
オルニチン(DFMO)を用いた選択により、哺乳類細胞中
で増幅が可能である[マッコンログ(McConlogue,L.)
およびゴッフイノ(Goffino,P.J.)、J.Biol.Chem.25
8、8384−8388(1983)およびマッコンログおよびゴッ
フイノ、J.Biol.Chem.258、12083−12086(198
3).]。
第4図に、2断片ライゲーションによるpEOの構築模
式図を示す。
1.ODCの全暗号領域を含有する1688bpを、pBR322にクロ
ーンされたODCcDNAを含有するプラスミドから得た(マ
ッコンロクら(McConlogue,L.)Proc.Natl.Acad.Sci.US
A81:540−544[1984];グプタ(Gupta,M.)およびゴッ
フィノ(Goffino,P.J.)、J.Biol.Chem.260:2941−2944
[1985])。プラスミドをSal IおよびPvul Iで切断し
た。末端をクレノウで充填して平滑末端化し、ゲル上で
1688対のODC断片を単離した。
2.SV40初期プロモーター、肝炎ポリアデニル化配列、お
よび大腸菌内での選択のためのAMP遺伝子を含有する359
3bp断片をプラスミドpSVPADHFR(欧州特許公開No.0,09
3,619、該明細書ではt−PAをコードするDNAの5′側SV
40プロモーターに192bp断片を付加して修飾されたpETPF
Rとして記載されている。この付加された192bp断片は追
加のHind III部位を含有している)。から単離した。こ
のプラスミドをHind IIIおよびSac IIで切断し、末端を
クレノウDNAポリメラーゼを充填し、ゲル上で3593断片
を単離した。
次いで、これらの2断片を2成分ライゲーションに付
すことによって連結し、pEOを構築した(第4図参
照)。最終プラスミドの方向性および立体配置を制限分
析によってチェックした。
実施例2 インシュリン−非依存性細胞の選択 ポリペプチド因子依存性細胞、この場合はCHO細胞の
ための特定のポリペプチド因子、この場合はプロインシ
ュリンに対する要求を、インシュリン不含培地にプロイ
ンシュリンを補充することで行った。大多数の細胞が血
清不含培地で生存する上でインシュリンを必要とするこ
とは知られている(Sato,G.H.ら、前掲)。驚くべきこ
とには、培養中のCHO宿主細胞では、プロインシュリン
がインシュリンの代りとなった。即ち、CHO/DHFR-細胞
をプレプロインシュリンベクターでトランスフェクト
し、プロインシュリンをオートクリンの形で供給した。
CHO/DHFR-細胞をpSVENeoBa16プラスミドにより、りん
酸カルシウム法[シモンセン(Simonsen,C.C.)および
レビンソン(Levinson,A.D.)PNAS80:2495−2499[198
3]の方法でトランスフェクトし、細胞を血清不含(350
m Osm)、インシュリン不含F−12/DME(Gibco)培地
(SFIF)中、低密度で継代培養することによりインシュ
リン非依存性増殖に関して選択した。F−12/DMEは、高
グルコース、1xGHT(0.01g/−グリシン、0.015g/−
ヒポキサンチン、および0.005g/−チミジン)、10mMH
epes、1.0Mg/Lトランスフェリン、1×微量成分[マッ
キーハムら(McKeeham,W.L.)PNAS72:2023(1976)、ジ
ョンソン・マシュー・ケミカルス]、1μMリノレイッ
ク(linoleic)、1×10-10M T3、および1×10-8Mヒ
ドロコーチゾン、エストラジオール、およびプロゲスト
ロンからなる。この培地で2週間経過した後、生存して
いる細胞を、透析し、炭素/デキストランDEAE抽出し、
熱処理した5%FBSを含有する培地(ChX−FBS)を用い
てレスキュー(rescue)した。CHO/DHF-細胞は全血清中
で増殖するがChX−FBS中では、インシュリン補充なしに
は増殖しない。しかしながら、ChX−FBS+インシュリン
の存在下での増殖を、インシュリン単独の存在下での増
殖と比較すると、ChX−FBSは、他の必要成分を与え得る
ように思われる。即ち、ChX−FBSの単独添加は、細胞自
身でプロインシュリンを供給し得る細胞の複製率(“レ
スキュー”)を増大させる。血清の炭素抽出処理は、活
性なインシュリンの除去に必要な処理である。即ち、イ
ンシュリンの唯一の供給源は形質転換された宿主細胞で
あった。インシュリン非依存性細胞を、コロニー形態学
およびサイズに基いてクローニングした。次いで、1%
ChX−FBS中での増殖に関してインシュリン非依存性細胞
をクローニングした。インシュリン不含条件下での親細
胞系統の複製能力は厳しく制限された(1−2分割/
週)が、形質転換されたクローンは、同じ期間に30−40
倍の細胞数増加を示した。
長期間に渡ってインシュリンの非存在下に生存し、増
殖し得る2個のクローンを夫々DP7およびDP12と命名し
た。これらのインシュリン非依存性細胞を、さらに、SF
IF中で、スピナー(撹拌装置、spinner)およびプレー
ト(平板)で培養して選択した。細胞を、スピナー(50
0ml)中、1×105細胞/mlで接種した。平板培養におけ
る細胞の播種密度は2×105細胞/60mmプレートであっ
た。インシュリン非依存性に関する選択2週間行った
後、プレートおよびスピナーの両方から生存細胞を透析
し、抽出した5%FBSにレスキューした。スピナー培養
から得た細胞をその時点で平板培養のために取った。連
続希釈法を用い、細胞を制限希釈によってクローニング
した。次いで、これらのコロニーから得た細胞を1細胞
/ウエルの割合で連続希釈した。クローニングは全て、
F−12/DME、高グルコース、5%炭素抽出FBS培地の存
在下で行なわれた。約1ケ月後、最初のクローニングか
ら増殖し尽くした細胞を再度、1細胞/ウエルの割合で
希釈した。次いで、生存し、増殖した細胞を100mmプレ
ートに取った。これらの細胞をSFIF+500nMメトトレキ
セートに保持し、毎週継代培養した。
クローンDP7およびDP12は、生存および増殖能力を有
することが分かった。第5図に示されているように、対
照細胞には不可能であったが、インシュリン非依存性細
胞は、インシュリン不含培地で生存および増殖すること
ができた。本発明の細胞のインシュリン非依存性は、第
6図に示されている。倍地中のインシュリン濃度が低下
する場合、対照細胞のプレート当たりの細胞数は培地中
のインシュリン濃度の減少に伴って減少するのに対し、
インシュリン非依存性細胞系統の増殖は維持されてい
た。
実施例3 インシュリン−非依存性細胞系統によるt−
PAの生産 培養培地中でのt−PA発現をラジオイムノアッセイで
定量分析した。純化t−PAおよび精製したヨウ化トレー
サーt−PAを、濃度が12.5−400ng/mlの範囲になるよう
に、りん酸緩衝化食塩水、pH7.3、0.5%ウシ血清アルブ
ミン、0.01%Tween80、および0.02%ナトリウムアジド
で連続希釈した。適当に希釈した培地試料を放射活性に
ラベルしたトレーサータンパク質に加えた。1/10,000希
釈のウサギ抗t−PA抗血清のIgG画分の存在下、室温で
一夜、抗原をインキュベートした。ヤギ抗ウサギIgGイ
ムノビーズ(Biorad)に室温で2時間吸収させることで
抗体−抗原コンプレックスを沈澱させた。食塩水希釈液
を加えた後、4℃において、2000×gで10分間遠心する
ことにより、ビーズを洗浄した。上清を捨て、沈澱の放
射活性をモニターした。比較標準と比べて濃度をアサイ
ンした。種々のポリペプチドがタンパク質の分泌に影響
すると同時に、宿主細胞の生存または増殖に影響を及ぼ
すことが分かった。卵胞刺激ホルモン(FSH)、表皮成
長因子(EGF)、インシュリンおよびトランスフェリン
のようなポリペプチド因子は培養細胞からのタンパク質
の分泌に影響することが示されている[リッチら(Ric
h,K.A.)Endcrinology113(6):2284(1983)]。そこ
で、所望のタンパク質の生産/分泌を評価するために所
望のタンパク質、組織プラスミノーゲン活性化因子、を
産生する形質転換体宿主細胞(C2B)を、インシュリン
非依存性にした。
インシュリン−非依存性の形での所望のタンパク質
(例、t−PA)の分泌を支持する上で、内的に生産され
たプロインシュリンが充分であるか否かを決定するため
に、所望のタンパク質(この場合にはt−PA)の発現の
ために予め形質転換した宿主細胞を用いる外は、実施例
2記載の方法と同様にしてトランスフェクトした。実施
例1記載のベクター、pSVEHIGNeoを、増幅されたt−PA
およびDHFRを含有しているCHO細胞系統(C2Bと称する)
(欧州特許公開No.0093619)にトランスフェクトした。
トランスフェクションは、りん酸カルシウム法で行った
(シモンセン(Simonsen,C.C.)およびレビンソン(Lev
inson,A.D.)PNAS80:2495−2499[1983];ウイグラー
ら(Wigler,M.)PNAS76:1242−1255[1979])。Neo遺
伝子を発現するトランスフェクトされた細胞を、G418含
有培地での増殖に基いて選択した。
プレプロインシュリンでトランスフェクトされたC2B
細胞を血清不含、インシュリン不含(SFIF)のスピナー
(撹拌)およびプレート(平板)培養でインシュリン非
依存性に関して選択した。血清不含培地は、標準化され
た上記記載の350mOsmインシュリン不含F−12/DME培地
である。それは、グルコース、2xGHT、10mMHepes、1.0M
g/Lトランスフェリン、1×微量成分、1μMリノレイ
ック(linoleic)、1×10-10M T3、および1×10-8Mヒ
ドロコーチゾン、エストラジオール、およびプロゲスト
ロンからなる。
インシュリン非依存性に関する選択をほぼ2週間行っ
た後、生存している細胞を、透析し、抽出した5%FBS
を含有する培地を用いて、スピナー(撹拌)およびプレ
ート(平板)培地の両者からレスキューし、制限希釈に
より、23クローンを誘導した。これらのクローンを、イ
ンシュリンの非存在下、あるいは様々な濃度のインシュ
リン(インシュリン至適濃度、20μg/mlインシュリンを
も含む)の存在下、血清不含条件においてt−PAの生産
に関してスクリーニングした。将来の研究に最も期待し
得るクローン13を取り出した。
実施例2および直前の例に記載のトランスフェクショ
ン/選択によるインシュリン非依存性細胞創成法の別法
として増幅、その結果のプロインシュリン発現の増大に
よる方法がある。即ち、t−PA産生C2B細胞を、実施例
1(b)記載のpSVEHIGNeoベクターと実施例1(c)記
載のpEOベクターでコトランスフェクション(同時トラ
ンスフェクション)した。これにより、選択後にDFMOを
用いた増幅が可能になる。同様のコトランスフェクショ
ン−同時増幅(コアンプリフィケーション)が、Simons
en,C.C.およびLevinson,A.D.(前掲)によって記載され
ている。
プレプロインシュリン−NeoベクターとODCベクター、
即ちpEOでコトランスフェクトされたC2B細胞を、まず、
G418含有培地で選択した。次いで、トランスフェクトさ
れたODC遺伝子を増幅させると共に、プレプロインシュ
リンを共増幅させるために、G418耐性細胞を25、100、3
00および500μMの漸増濃度のDFMO中で増殖させた。こ
の増幅工程の後、増幅したt−PA(所望のタンパク質)
選択圧下に置くためにメトトレキセートをDFMO含有培地
に加えた。プレプロインシュリンでトランスフェクトさ
れたC2B細胞を血清不含、インシュリン不含(SFIF)の
スピナーおよびプレート中でインシュリン非依存性に関
して選択した。血清不含培地は、標準化された上記に記
載の350mOsmインシュリン不含F−12/DME培地である。
それは、グルコース、2xGHT、10mMHepes、1.0Mg/Lトラ
ンスフェリン、1×微量成分、1μMリノレイック(li
noleic)、1×10-10M T3、および1×10-8Mヒドロコー
チゾン、エストラジオール、およびプロゲストロンから
なる。
プレプロインシュリン遺伝子でトランスフェクトし、
選択されたインシュリン非依存性CHO細胞によるt−PA
の生産、および別法のpSVEHIGNeoでトランスフェクト
し、増幅する方法で得られたインシュリン非依存性CHO
細胞によるr−tPA産生を第7図に示す。C2B(対照)細
胞、C2B/クローン13インシュリン非依存性細胞および10
0μM DFMO増幅プールをFIF培地で3回洗浄し、次いで、
SFIF培地に再懸濁した。クローン13および100μM DFMO
インシュリン非依存性細胞系統はインシュリン非存在下
で、至適濃度のインシュリン存在下において対照C2B細
胞系統が達成するt−PA力価と同程度の力価のt−PAを
産生した。
実施例4 トランスフェリン発現ベクターの構築 a) ヒトトランスフェリンcDNAの単離 成人男性事故死者の肝臓から、グアニジンチオシアナ
ートホモジネーション/塩化リチウム沈殿法[カサラら
(Cathala,G.)DNA:329(1983)]により、メッセン
ジャーRNA(mRNA)を調製した。
上記のmRNAを鋳型として用い、オリゴ(dT)プライミ
ング[アマーシャム(Amersham)Corporation製)を用
いる市販のキットを使用し、製造者の教示に従って二本
鎖の相補DNA(ds−cDNA)を合成した[オカヤマ(Okaya
ma,H.)およびバーグ(Berg,P.)Mol.Cell.Biol.:161
(1982)、およびガブラー(Gubler,U.)およびホッフ
マン(Hoffman,B.J.)、Gene25:263(1983)に基く]。
以下に示すように、平滑末端化したds−cDNAの両端に
DNAオリゴヌクレオチドリンカーを結合(ライゲーショ
ン)させ、EcoR I制限部位で終るds−cDNAを得た。
ds−cDNA ・・…… GGTCGACGAGCTCGAG ・・……+CCAGCTGCTCGAGCTCTTAA Sal I Sst I EcoR I Xho I このds−cDNAをポリアクリルアミドゲル電気泳動にか
け、約2000塩基対に移動したds−cDNAを電気溶出によっ
てゲルから回収した。サイズ分画したds−cDNAを、EcoR
I切断の後、予め、市販のバクテリオファージラムダパ
ッケージング抽出物[ストラッタジーン(Stratagen
e)]を用いてパッケージングしたバクテリオファージ
ラムダベクターgt10[ヒュンら(Hyunh,T.V.)“DNA Cl
oning TechniqueS、A Practical Approach"D.Glover
編、IRLプレス、オックスフォード1985]にライゲート
した。
パッケージングしたバクテリオファージを大腸菌株c6
00hf I-[ヒュンら,(Hyunh,T.V.]「λgt10およびλg
t11でのcDNAライブラリーの作成とスクリーニング、“D
NA Cloning"Glover,D.M.編(IRLプレス、オックスフォ
ード,ワシントンD.C.)(1985)]上で平板培養し、次
いで、バクテリオファージDNAをレプリケート・ニトロ
セルロース・フィルター[マニアティスら(Maniatis,
T.)、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、Cold
Spring Harbour Laboratory(1982)]に移した。
b) トランスフェリンcDNAを含有する組換えクローン
の同定 6個のニトロセルロースフィルターを下記の合成オリ
ゴヌクレオチドでプローブした。この配列は、ヤングら
(Yang)[Proc.Natl.Acad.Sci.USA81:2752−2756(198
4)]が報告した、ヒトトランスフェリンcDNAのヌクレ
オチド番号No.100からNo.175までの配列とハイブリダイ
ズするように組立てられている。
5′ GTG TGC AGT GTC GGA GCA TGA GGC CAC TAA GTG C
CA GAG TTT CCG CGA CCA TAT GAA AAG CGT CA 3′ 標準的なキナーゼ反応[マニアティスら(Maniatis,
T.)、前掲、125頁]により、オリゴヌクレオチドの
5′末端に放射活性なりん酸基を付加して上記オリゴヌ
クレオチドを放射活性にラベルした。ハイブラリダイゼ
ーションバッファー中で30%ホルムアミドを用い、マニ
アティス(同上、326頁)の方法に従ってハイブリダイ
ゼーションを行った。オートラジオグラフィー(マニア
ティス、同上、326頁)により、ハイブリダイゼーショ
ン陽性のプラークを同定し、精製するために6個のファ
ージプラグを取り上げた(マニアティス、同上、64
頁)。
各プラグから得たファージを低密度で再度平板培養
し、16時間増殖相においた後、再度、バクテリオファー
ジをニトロセルロースフィルターに移した。これらのフ
ィルターを、同じオリゴヌクレオチドプローブを用いて
上記のごとく、スクリーニングした。6プレートの各々
から、単一の、単離したプラークをとり上げた。これら
のファージを用い、感受性の大腸菌、c600hF I-[ヒュ
ン(Hyunh,T.V.)、前掲]の培養物を感染させた。
標準的な小規模ファージ調製法(マニアティス、同
上、373頁)により、6クローンの各々からファージDNA
を調製した。
各クローンから得たDNA40μgを制限酵素Sst I[ゴッ
フ(Coff,S.P.)およびラムバッハ(Rambach,A.)Gene
:347(1978)]で消化した。これらの消化物を1%低
融点アガロースゲル[ストラール(Struhl,K.)Biotech
niques:452(1985)]上で処理した。クローンの内3
つがほぼ正しい2.3kbのサイズの挿入体を示した(ヤン
グら、前掲)。ゲルから挿入体のバンドを切り取り、M1
3に基くベクター、mp19[ヤニッシュ−ペロンら(Yanis
h−Perron)Gene33:103−119(1985)およびノランダー
ら(Norrander,J.)Gene26:101(1983)]にサブクロー
ニングした(ストラール、前掲)。組換えファージのク
ローン(白色のプラーク)を取り、末端配列の決定を行
った。
クローンの1つは報告されたトランスフェリン配列
(Yangら、前掲)と同じ完全な暗号配列を示した。この
クローンから得た挿入体をpUO19(Yanish−Perron、前
掲)のSat I部位にサブクローニング(Struhl、前掲)
した。組換え体クローンをトランスフェリン−gal含有
プレート上で白色コロニーとして同定した。トランスフ
ェリン暗号領域がlacZプロモーター領域と反対方向であ
る単一のクローンからプラスミドDNAを精製した。
トランスフェリン暗号領域は、pUCベクターをXba I−
EcoR I部分消化し、2.3KbEcoR I−Xba I断片として切り
出された。この唯一の断片を1%低融点ゲルで精製し、
EcoR I−Xba I消化pRK5ベクターにサブクローニングし
た(Struhl、前掲)。このベクターの構築を以下、およ
び第9図に示す。次いで、pRK5をEcoR I/Xba Iで消化
し、2.3KbEcoR I−Xba Iトランスフェリン断片の挿入部
位を得た。次に、この断片を挿入し、第8図記載のpRKT
FNを得た。
c) pRK5の構築 出発プラスミドpCIS2.8c28D(欧州特許出願公開第272
929号参照)を、以下に記載のごとくにして構築した。
90kd/73kd exactと称する、第VIII因子のアミノ酸1
〜740およびアミノ酸1690〜2332を含有する変異体を作
成した。この変異体は、73kdサブユニットを結合した90
kdサブユニットを含有する。90kdサブユニットはアミノ
酸1−740を、73kdサブユニットはアミノ酸1690−2332
を含有している。
上記第VIII因子変異体をコードしている発現ベクター
を構築した。このプラスミドは第VIII因子のBドメイン
を欠失している。最も短い融合タンパク質(90kd/73kd
exact)は、第VIII因子の機能活性を最大にするのに必
要な第VIII因子部分のみを含有している[イートンら
(Eaton,D.E.)Biochemistry25:505−512(1982)] この融合タンパク質を完全長の第VIII因子の発現に有
効であることが分かっているCIBベクター系と1箇所異
なるベクター系で発現させた。第10図に示されているよ
うに、pF8CISのCla I部位に先行する1個のヌクレオチ
ド、即ちグアノシンがチミジンに変化しており、そのた
めに大腸菌のdam+株はCla I部位を切断することを必要
としない。
以下の断片で3成分(部)ライゲーションを行った。
a) pF8CIS(dam-株から単離し、BAP処理したもの)
の12617bpCla I−SstI I断片、b) pF8CISの216bpSst
I I−Pst I断片、およびc) キナーゼ処理した、短い
Pst I−Cla I合成オリゴヌクレオチド(第10図参照、*
は変化したヌクレオチドを指す。) 第10図にはまた、変異体の作成のために融合される、
第VIII因子の5′および3′DNA領域を含有する、pSVEF
VIII(欧州特許出願公開第160457号参照)の408bpBamH
I−Hind III断片および416bpBamH I−Pst I断片のサブ
クローニングも示されている。
第11図に、融合第VIII因子変異体の構築に用いた3成
分ライゲーションを示す。2個の異なる断片、Aおよび
Bを同じpUC118BamH I−Pst I BAPベクターにクローニ
ングした。A断片は、構築のための、pUC408BHの408bpB
amH I−Hind III断片を含有している。B断片は、融合
領域を含有するオリゴヌクレオチドを包含している。こ
の2本鎖オリゴヌクレオチドを第11図に示す。末端制限
部位の完全なDNA配列が第11図に示されているが、実際
のオリゴヌクレオチドは、線を引いて示した制限部位の
塩基を含有していない。ライゲーション反応の間に重合
することを避けるために、これらのオリゴヌクレオチド
をキナーゼ処理せずに用いた。
B断片は、第11図に示す、pUC.8d28の構築のためのHi
nd III−Pst Iオリゴヌクレオチドである。
第11図のごとく、A断片とB断片とベクターにライゲ
ーションした後、予測される連結部位の配列を、オリゴ
ヌクレオチドで囲まれた領域のDNA配列決定によって確
認した。
第12図のごとく、4成分ライゲーションにより変異体
発現プラスミドを構築した。第11図記載の融合プラスミ
ドをBamH IおよびPst Iで切断し、443〜606bp断片を単
離した。4成分ライゲーションの残る3成分は、1)pS
VEF VIII(欧州特許公開第160,457号)の1944bpCla I−
BamH I断片、2)pSVEF VIIIの2202bpBamH I−Xba I断
片をさらにPst Iで部分消化し、単離した1786bpPst I−
Xba I断片、および、3)第10図記載のpCIS2.8c24Dの58
28bpXba I−Cla I BAP断片である。パラグラフ1から6
までの塩基番号はpCIS2.8c28Dによっており、そのCMVプ
ロモーターに先行するEcoR I部位の最初のTを塩基番号
1して表されている。サイトメガロウイルスの初期プロ
モーターおよびイントロン、並びにSV40複製起源および
polyAシグナルは、夫々別々のプラスミドに配された。
1.サイトメガロウイルスの初期プロモーターを、pCIS2.
8c28DのEcoR I断片(9999−1201)として、pUC118のEco
R I部位にクローニングした[ヤニッシュ・ペロンら(Y
anish−Perron)Gene33:103(1985)]。12個のクロー
ンを取り上げ、pUC118由来の1本鎖DNAが、1201位のEco
R I部位から999位のEcoR I部位までの配列決定を行い得
る方向性にあることに関してスクリーニングした。この
クローンをpCMVE/Pと命名した。
2.部位特異的突然変異誘発によってSP6[グリーンら(G
reen,M.R.)Cell32:681−694(1983)]プロモーターを
挿入するためにpCMVE/Pから1本鎖DNAを調製した。SP6
プロモーター配列[Nucleic Acids Res.12:7041(198
4)第1図参照]を含有する合成110mer、SP6プロモータ
ーの−69から+5までの配列と、CMVE/P配列に対応する
オリゴマーのいずれかの末端の18bp断片とを一緒に用い
た。突然変異誘発は標準的な方法で行い、標識した110m
erを高ストリンジェンシーおよび低ストリンジェンシー
で用いてスクリーニングした。6個の可能性あるクロー
ンを取り上げ、配列決定した。陽性クローンを同定し、
pCMVE/PSP6と命名した。
3.SP6プロモーターを、例えば、SP6RNAポリメラーゼを
加え、適切な大きさのRNAをチェックすることで検査し
た結果、該プロモーターが活性であることが示された。
4.pCMVE/P(ステップ1)およびpCMVE/PSP6(ステップ
2)中の、pUC118由来のCla I部位(912)からSma I部
位に挿入するために、Cla I−Sma Iアダプターを作成し
た。このアダプターをpUC118のCla I−Sma I部位にライ
ゲートし、正しいクローンをスクリーニングした。両者
におけるリンカーの配列決定を行い、クローンをpCMVE/
PSP6−LおよびpCMVE/P−Lと命名した。
5.pCMVE/PSP6−LをSma I(リンカー/pUC118の結合部
分)およびHind III(pUC118中)で切断した。pSVORAA
△RI11(下記)由来のHpa I(5573)からHind III(613
6)までの断片をpCMVE/PSP6−LのSma I−Hind IIIに挿
入した。このライゲーションをスクリーニングし、クロ
ーンを単離してpCMVE/PSP6−L−SVORAA△RIと命名し
た。
a) pCIS2.8c28DからXmnI(5475)−Hind III(613
6)断片としてSV40複製起源およびpolyAシグナルを単離
し、pUC119のHind IIIからSma I部位にクローニングし
た。これをpSVORAAと命名した。
b) EcoR I部分消化、クレノウで充填によって5716位
のEcoR I部位を除去した。充填後の自己ライゲーション
によって得られたコロニーをスクリーニングし、正しい
クローンを単離してpSVORAA△R I 11と命名した。欠失
されたEcoR I部位を配列決定によってチェックした結
果、適正であることが分かった。
c) pSVORAA△R I 11のHpa I(5573)−Hind III(61
36)断片を単離し、pCMVE/PSP6−Lに挿入した(上記4.
参照)。
6.pCMVE/PSP6−L−SVORAA△R I(ステップ5)をEcoR
I(9999位)切断し、充填した後、自己ライゲーション
に付した。EcoR I部位を持たないクローンを同定し、pR
Kと命名した。
7.pRKをSma IおよびBamH Iで切断した。この末端をクレ
ノウで充填し、再ライゲーションした。コロニーをスク
リーニングした。陽性コロニーを同定し、pRK△Bam/Sma
3と命名した。
8.コンバーターを用いてHind III部位をHpa I部位に変
換した。(コンバーターとは1つの制限部位を他の制限
部位に変換するために用いられるDNA片である。この場
合、1つの末端がHind III粘着末端と相補的であり、他
の末端にHpa I認識部位がある。)陽性クローンを同定
し、pRK△Bam/Sma,H III−Hpa I 1と命名した。
9.pRK△Bam/Sma,H III−Hpa I 1をPst IおよびNot Iで
切断し、R I−H IIIリンカーおよびH III−R Iリンカー
をライゲートした。各リンカーについてのクローンを見
出した。しかしながら、あまりりにも多くのHpa Iコン
バーターが入り込んでいるということが分かった(2ま
たはそれ以上のコンバーターによりPvu I I部位が生成
される)。従って、これらのクローンをHpa Iで切断
し、自己ライゲーションさせなければならなかった。
10.R I−H IIIクローン3およびH III−R Iクローン5
をHpa Iで切断し、希釈し、自己ライゲーションに付し
た。陽性のものを同定した。R I−H IIIクローンをpRK5
と命名した。
実施例5 トランスフェリン−非依存性細胞の選択 DP7インシュリン非依存性細胞を上記実施例4記載のp
RKTFNでトランスフェクトした。トランスフェクション
はSimonsenおよびLevinsonのりん酸カルシウム共沈法
(前掲)によった。トランスフェクトされた細胞をハイ
グロマイシン耐性について選択した。ハイグロマイシン
耐性細胞のプールをクローニングし、幾つかのクローン
を取り上げた。クローニングにより、連続的な選択段階
で、栄養共生の非生産細胞の可能性が減少される。上記
クローンを血清不含(350m Osm)トランスフェリン不
含F−12/DME培地中で増殖させることにより、トランス
フェリンを産生する細胞系統を選択した。F−12/DME
は、鉄を添加しないことを除いて、上記の培地と同様で
ある。しかしながら、これらの条件下、鉄は、他の培地
成分の不純物として導入される(例、水、NaCl等)。こ
の少量の鉄は、トランスフェリン非存在下において最適
の細胞増殖を支持するには不十分であるが、おそらく、
トランスフェリンーレセプター系による鉄の取り込み効
率が増大することにより、トランスフェリン存在下では
細胞増殖を十分に支持する[マザー(Mather,J.P.)お
よびサトウ(Sato,G.H.)Exptl.Cell Res.120:1921−20
0(1979)]、プレッツ−インファンテ(Prez−Infant
e,U.)およびマザー(Mather,J.P.)、Exptl.Cell Res.
142:325−332(1982)]。次いで、この血清不含/トラ
ンスフェリン−鉄−不含培地で1−2週間生存した細胞
を、5%抽出FBSを含んだF−12/DME培地に取った。次
いで、ヒトトランスフェリンを添加した、または添加し
ていない低鉄培地中で、クローンとトランスフェクトさ
れていない親細胞系統の増殖を比較することにより、ト
ランスフェリン非依存性についてクローンを試験した。
トランスフェリン−鉄−不含条件下で行ったとき、生存
し、増殖することのできるクローンを、さらにスピナー
およびプレート上で選択した。
続けて、選択したトランスフェリン非依存性クローン
とトランスフェクトされていない細胞系統との、血清不
含、インシュリン不含、トランスフェクト不含、および
低鉄分培地中、インシュリンおよびトランスフェリンの
存在または非存在下での増殖を比較することにより、該
クローンをインシュリン非依存性に関して試験した。
【図面の簡単な説明】
第1図はpSVEHIGDHFRの構築模式図、第2図はpSVEHIGNe
oの構築模式図、第3図はpCVSVD22preUK54の構築模式
図、第4図はODC発現ベクターの構築模式図、第5a図
は、5%全FBSの存在下における2種類のインシュリン
−非依存性細胞系統および対照細胞系統の増殖状態を示
すグラフ、第5b図は1%炭素/デキストラン抽出FBS中
での2種類のインシュリン−非依存性細胞系統および対
照細胞系統の増殖状態を示すグラフ、第6a図は0〜10μ
g/mlの外因性インシュリン存在下での、血清不含培地に
おける対照細胞(CHO/DHFR-、プレプロインシュリン不
含)の増殖状態を示すグラフ、第6b図は血清不含条件下
での様々なインシュリン濃度におけるクローン7および
12の一般的な増殖状態を示すグラフ、第7図はインシュ
リン非存在下での血清不含培地におけるDEMOプール(10
0μM)および、同じ条件下で、C2B(対照)よりはるか
に高い力価を表すことによって証明されたインシュリン
非依存性であると選択された非増幅クローン13C2B−プ
ロインシュリン細胞系統(C1.13)のインシュリン非存
在下での血清不含培地における状態を示すグラフ、第8
図はトランスフェリンをコードしている発現ベクターpR
KTFの模式図、第9図はpRK5の構築模式図、第10図はpCI
S2.8c24D、pUC408BHおよびpUC416BPの構築模式図、第11
図はpUC8d28の構築模式図、第12図はpCIS2.8c25D、pCIS
2.8c26D、pCIS2.8c27DおよびpCIS2.8c28Dの構築模式図
である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12P 21/02 C12R 1:91) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 5/10 C12N 15/85 C12P 21/02 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】哺乳動物宿主細胞の培養法であって、 a.ポリペプチド因子依存性哺乳動物宿主細胞のためのポ
    リペプチド因子を決定し、 b.該宿主細胞を該ポリペプチド因子をコードする核酸で
    形質転換し、 c.該宿主細胞を所望のタンパク質をコードする核酸で形
    質転換し、 d.工程(c)の形質転換細胞をポリペプチド因子を含有
    しない培地で培養することからなる方法。
  2. 【請求項2】所望のタンパク質を回収する工程をも含む
    請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】培地が血清不含の培地である請求項1また
    は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】宿主細胞がチャイニーズハムスターの卵巣
    細胞である請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】ポリペプチド因子がプロインシュリンであ
    る請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】ポリペプチド因子がトランスフェリンであ
    る請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】ポリペプチド因子がトランスフェリンおよ
    びインシュリンである請求項1〜4のいずれかに記載の
    方法。
  8. 【請求項8】所望のタンパク質とポリペプチド因子とを
    発現するよう形質転換された哺乳動物宿主細胞。
  9. 【請求項9】チャイニーズハムスターの卵巣細胞である
    請求項8記載の哺乳動物宿主細胞。
  10. 【請求項10】293細胞である請求項8記載の哺乳動物
    宿主細胞。
  11. 【請求項11】ポリペプチド因子がプロインシュリンで
    ある請求項8〜10のいずれかに記載の宿主細胞。
  12. 【請求項12】ポリペプチド因子がプロインシュリンで
    ある請求項8〜10のいずれかに記載の宿主細胞。
  13. 【請求項13】ポリペプチド因子がトランスフェリンで
    ある請求項8〜10のいずれかに記載の宿主細胞。
  14. 【請求項14】請求項8〜10のいずれかに記載の哺乳動
    物宿主細胞と、該哺乳動物宿主細胞によって発現された
    ポリペプチド因子を含有しない培地からなる培養物。
  15. 【請求項15】培地が血清不含培地である請求項14記載
    の培養物。
  16. 【請求項16】培地中に含有されないポリペプチド因子
    がインシュリンである請求項14または15に記載の培養
    物。
  17. 【請求項17】ポリペプチド因子がインシュリンである
    請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
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