JP2756351B2 - 焦点検出装置 - Google Patents

焦点検出装置

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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/28Systems for automatic generation of focusing signals
    • G02B7/34Systems for automatic generation of focusing signals using different areas in a pupil plane
    • G02B7/346Systems for automatic generation of focusing signals using different areas in a pupil plane using horizontal and vertical areas in the pupil plane, i.e. wide area autofocusing

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は写真用カメラやビデオカメラ等に好適な焦点
検出装置に関し、特に対物レンズを通過する光束を用い
て予定結像面に形成されている被写体像から更に2つの
被写体像を形成し、これら2つの被写体像の相対的な位
置関係を求めることにより対物レンズの合焦状態を検出
する焦点検出装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来より対物レンズを通過した光束を利用した受光型
の焦点検出方式に所謂像ずれ方式と呼ばれる方式があ
る。
この像ずれ方式は例えば特開昭59−107311号公報で提
案されているように対物レンズによる被写体像の形成さ
れる予定結像面近傍にフイールドレンズを配置し、フイ
ールドレンズの後方に多孔のマスクと1つ若しくは2つ
の2次レンズとを有する2次光学系を配置し、更にその
後方に複数の受光素子列を有する受光手段とを配置した
構成を採っている。
そしてフイールドレンズと2次光学系とから対物レン
ズの瞳の異なった2つの領域を通過した光束を用いて予
定結像面に形成されている被写体像から更に2つの被写
体像を各々受光素子列面上に形成している。このときの
受光素子列面上に形成される2つの被写体像の相対的な
位置関係は対物レンズの合焦状態により異なってくる。
例えば受光素子列上の素子の並び方向に対物レンズの予
定結像面からの焦点外れ量に応じた横ずれ量となって現
われてくる。
対物レンズの合焦状態、即ち焦点外れ量はこのときの
2つの被写体像の相対的な位置関係、即ち横ずれ量を受
光手段により検出することにより行っている。
この像ずれ方式の焦点検出装置は比較的大きな焦点外
れ量が検出出来、又広角撮影から望遠撮影においても比
較的良好な焦点検出が出来る等の特長を有している。
さらに、このような方法による焦点検出結果に対し
て、撮影レンズの球面収差を考慮して焦点調節を行う技
術が特開昭59−208514(第1従来例と云う)に開示され
ている。
一般に、撮影レンズの最良結像面と、上記のような焦
点検出装置が出力する像面位置とは一致しない。これは
撮影レンズの球面収差に起因するもので、焦点検出に用
いる光束の絞り値と、撮影時の絞り値とが異なる場合、
互いのピント位置には違いが生じる。すなわち、開放絞
りでの撮影と絞り込み状態での撮影では、最適となるレ
ンズ繰出し位置が異なるのと同由来である。
上記公報においては、焦点検出手段によって得られた
焦点検出情報に撮影レンズ固有の球面収差に基づく最良
像面位置とフイルム面との誤差を付与し、フイルム面上
での最良の被写体像が得られるように、合焦制御を行っ
ている。
また、特開昭61−73119(第2従来例と云う)におい
ては、測距用光束と撮影光束とを近づけることによっ
て、最良像面位置と焦点検出装置による合焦位置とのく
い違いを最少限にし、正確なピント合わせを行う技術が
開示されている。
〔発明が解決しようとしている課題〕
ここで、上記従来例の欠点を説明する。まず一般に撮
影レンズの最良像面位置は被写体の空間周波数によって
変化するものである。したがって、第1の従来例に記さ
れているような焦点検出装置と撮影レンズの球面収差に
基づいた一通りの補正方法では必ずしも最適なピント位
置が十分得られるとは言えない。例えば、この方法によ
る像面補正量が像面上で30本/mmの空間周波数に対して
設定されていたとすれば、10本/mmの被写体に対してピ
ントが合うとは限らないわけである。
この背景として、空間周波数と最良像面との関係につ
いて説明する。第17図は像面近くの光線と球面収差を表
す収差図、さらに点像の状態を同時に表した図である
(「現代のカメラとレンズ技術」小倉磐夫著、写真工業
出版社、160頁より転記)。仮に開放絞りがFNo.1.4のレ
ンズとし、最大入射高を10等分して0〜10の番号を符し
てある。この数値は収差図上の番号と光軸上の番号とに
対応し、この位置は射出瞳上半径h0の部分を通過した光
線が光軸を横切る点である。このような特性の撮影レン
ズにおいて図中a〜hで示した位置に像面を設定した場
合、点像は図のように変化する。なお、点像の強度分布
は断面に表れる光線の密度を積分して得られる。まず、
位置aにおいては、円板状に広がった光斑の中央にボケ
た近軸像の名残りがあるが、ほぼ均一な光の広がりとな
る。位置bは近軸像点で、中央に明らかな輝点を生じる
が、その周囲のハロはかなり大きい。位置cの状態を経
て、位置dでは最も小さい範囲に光線がまとまり、いわ
ゆる最小錯乱円を形成する。この最小錯乱円は全体とし
て画像の形成に寄与し、比較的低周波の画像に対して高
いコントラストを与える。位置eではハロを除いた輝点
のみを考えたときの錯乱円が最小である。この最小芯と
位置dの最小錯乱円とを比べると最小芯の方がかなり小
さく、この位置においては解像限界周波数を意味するい
わゆる解像力が高い数値を示す。しかし周囲に広がるハ
ロのため低周波の画像では低コントラストとなってしま
う。位置fから位置hは光斑が広がるとともに、中央の
輝点も目立たなくなり、さらには円環状となってしだい
に消えて行く。
以上のような点像の変化からMTF(Modulation Transf
er Function)のデフオーカス特性は画像の空間周波数
によって異なることが理解される。第18図および第19図
は空間周波数が50本/mmと20本/mmにおけるMTFを示す例
である。図において横軸は像面位置で、近軸像点を原点
にとっている。空間周波数50本では像面位置−0.1〔m
m〕にピークを持ち、一方20本/mmでは−0.06〔mm〕にピ
ークを持っている。このように空間周波数に応じて最良
像面の位置は異なり、高周波の画像に対しては最小芯の
位置が、また比較的低周波の画像に対しては最小錯乱円
の位置がほぼ対応する。ここで、空間周波数の高低につ
いては、波長と最小錯乱円との比較が一つの目安であ
る。
第2の従来例は、上記のように空間周波数によって変
化する最良像面の位置を正確に検出するための一つの方
策になり得るもので、焦点検出装置が取り込む光束と撮
影光束とをほぼ等しく設定した構成例の動作が開示され
ている。例えば、第20図はこのような方式の焦点検出装
置の例を示すものである。この図において、20は被写体
面、21は不図示の一眼レフカメラにおける撮影レンズ、
23は撮影レンズ21の予定結像面(カメラにおける焦面)
22の近傍に設けられたフイールドレンズ、24、25は撮影
レンズ21の光軸L1を中心にして対称に配置され、撮影レ
ンズ21の射出瞳の異なる領域31a、31bの夫々を通過する
光束に基づいて2つの物体像を結像させるための2次結
像レンズ、26、27は2次結像レンズ24、25によって結像
された各物体像を検出するための光電変換素子列で、こ
の素子列26、27は例えばCCD(Charge Coupled Device
チヤージ カツプルド デバイス)等で構成される。28
は2次結像レンズ近傍に設けられたマスクで、フイール
ドレンズ23はマスク28の開口部28a、28bを撮影レンズ21
の異なった射出瞳領域21a、21bに結像させている。この
例においては撮影レンズの射出瞳の大部分を上記の領域
31a、31bが占めているため、測距のための光束と絞り開
放時の撮影光束とがほぼ等しくなり、被写体像の空間周
波数に応じた最適ピント位置を検出することが可能であ
る。次に一般的な収差特性を持つレンズとして、第17図
示の撮影レンズを例にとり、この点について詳述する。
第21図は点像と被写体との組合せにより生ずる被写体像
を表し、このうち第21図(a)および第21図(b)はそ
れぞれ第17図のeとdの位置での点像の強度分布を示し
ている。
第21図において、120、123は瞳の全入射高からの光線
による強度分布、121、124は瞳の光軸より上の部分を通
った光線による強度分布、122、125は瞳の光軸より下の
部分を通った光線による強度分布である。したがって、
例えば強度分布121と強度分布122の和は強度分布120に
外ならない。このように瞳を分割して像の形成状態を考
えれば、像ずれ方式の焦点検出装置における光電変換素
子上の像の動きを一次結像面上に置き換えたものと等価
である。さて、第21図(a)に示した点像は中央部の強
いピークとその外側に大きく広がったハロより成ってい
る。これを瞳領域別に考えれば、中央のピークは2つの
強度分布121、122の和として、周辺のハロは片側の瞳の
みによって形成されていることが理解される。これは点
像の芯の形成に寄与しない光線は第17図示位置eよりも
さらにレンズから遠い位置で光軸と交わることから、瞳
を半分にしたときのハロは主にピークの片側に現れるた
めである。これに対し第21図(b)に示した点像は台形
状の分布であり、しかも瞳領域別に考えると、点像全体
が2つの強度分布124、125の和であると言える。すなわ
ち、位置eでハロとなっていた光線が光軸付近に集ま
り、芯を形成していた光線の一部がハロと反対側に移動
したわけである。一般に、被写体像はこのような点像強
度と、被写体の輝度分布とのコンボルージヨンを取るこ
とによって得られ、像のコントラストと被写体のコント
ラストの比および被写体と像との位相ずれは被写体の空
間周波数によって異なったものとなる。第21図(e)〜
第21図(h)は被写体を第21図(c)あるいは第21図
(d)に選んだときの被写体像の様子を表すもので、点
像の違いによる像の変化を説明するためのものである。
破線および実線は分割された瞳領域によるそれぞれの像
を示している。
まず、第21図(c)に示した高周波の被写体について
説明する。被写体の輝度分布126は点像の強度分布121お
よび122とのコンボルージヨンにより被写体像127、128
として投影される。このとき強度分布121と122は尾の引
き方が逆方向であって、同形状でないにもかかわらず、
被写体が高周波である為にその像はほぼ同位相である。
また、先に説明したように、この点像強度は解像力のピ
ークを与える形状であるために、高周波被写体の像は比
較的高コントラストとなっている。一方、第21図(b)
に示した点像とのコンボルージヨンで得られる被写体像
は第21図(g)に示すように極めて低コントラストとな
り、僅かに偽解像による明暗が残るのみである。実際こ
のようなコントラストでの焦点検出は困難となる。
これに対し、第21図(d)に示した比較的低周波の被
写体129は、点像が第21図(a)、第21図(b)のどち
らであっても焦点検出に十分なコントラストで解像され
る。ところが、第21図(a)示の点像の場合には、ピー
クの片側に広がるハロの影響によって、破線と実線で示
した2つの像130、131は同位相とはならず、ハロのない
第21図(b)示の点像で、第21図(h)のようにコント
ラストが高くなるとともに、同位相となる。
以上説明した被写体像の変化を焦点検出装置の動作に
当てはめて考えると、焦点検出装置は瞳分割された2像
が一致したときに合焦と判断するとして、第21図(c)
に示した被写体では、第21図(a)のピント位置が、第
21図(d)に示した被写体では第21図(b)のピント位
置が、それぞれ焦点検出装置の出力する合焦位置であ
る。これはいずれも被写体像のコントラストが最高とな
るピント位置に合致している。このように、撮影光束と
測距光束を一致させ、球面収差によるハロまで含めて被
写体像の位相を検出することにより、被写体像の空間周
波数を考慮した撮影レンズの最適ピント位置を知ること
ができるわけである。
なお、ここで測距光束を撮影レンズの絞りが開放状態
の撮影光束にそろえ、絞り開放時に最適ピントを得てい
るのは、最も像面深度が浅いときにピント外れが顕著だ
からである。
第20図に示した装置における焦点検出の動作は次の通
りである。
例えば、撮影レンズ21が図示左方に繰り出されて所謂
前ピン状態となると、2次結像レンズ24、25によって夫
々の光電変換素子列26、27の受光面に結像されていた被
写体面位置の物体の像が夫々矢印方向にずれるので、こ
の像の相対的なズレに応じた光電変換素子列26、27の出
力の変化により、前ピン状態であること及びその量が検
出されることになる。また、後ピン状態の場合には、夫
々の像が前ピン状態の場合と逆方向にずれるので、後ピ
ン状態であること及びその量が検出される。
ところで、上記の焦点検出装置によって検出できるデ
フオーカスの大きさは、デフオーカスに対する物体の2
次像のズレ量と、この物体像を捉える光電変換素子列の
長さとによって決定される。この焦点検出装置のよう
に、測距光束を射出瞳いっぱいに設定した場合、測距基
線長が長くなるとともに、デフオーカスに対する2次像
のズレ量も大きくなり、したがって、光電変換素子列は
かなり長いものが必要になる。測距基線長と像ズレ量の
関係は特開昭63−88511に詳述されている。一般にCCD等
の半導体デバイスはそのチツプサイズが大型化するに伴
って急激に製造歩留りが低下するため、このような大型
のセンサーは極めて高価となる欠点がある。また部品の
収納スペースの面からも好ましくないし、再結像レンズ
は広い画角をカバーする必要性が生じて、光学設計的に
も困難性が増大する。この結果として、再結像系の光路
長を伸ばすとか、再結像レンズを複数のレンズにパワー
を配分するといった必要性が生じ、いずれの場合もコス
ト上、スペース上の悪影響を及ぼすおそれがある。
〔課題を解決するための手段〕
対物レンズを透過した光束を用いて物体に関する複数
の光量分布を形成する光学手段を前記対物レンズの像空
間に配し、該複数の光量分布の相対的な位置関係によ
り、前記対物レンズの合焦状態を検出する焦点検出装置
において、前記光学手段は、前記対物レンズの予定結像
面近傍に配設された光拡散手段を通して物体光を受容す
るように構成したことにより、対物レンズの射出瞳上に
おける測距光束の通過領域を大きくとりつつ、対物レン
ズのデフオーカスに伴った前記複数の光量分布の相対的
位置変化量を小さくし、この光量分布を捉えるための光
学変換素子の素子列長を短かくするとともに、物体像の
空間周波数に応じた撮影レンズの最良結像位置を検出可
能にしたものである。
なお、本発明における拡散板の位置は撮影レンズの予
定結像面上又はその近傍であり、従来より種々の提案が
為されている光学的ローパスフイルターとは作用が異な
る。光学的ローパスフイルターは予定結像面から離すこ
とで効果が発揮される。またはこの拡散板は対物レンズ
の焦点調節状態が変化しても光量分布が相対移動しない
程、強い拡散性を持つものでは勿論ない。
〔実施例〕
第1図〜第4図は本発明による第1の実施例に関する
ものである。第1図において、40は被写体面、41は撮影
レンズ、42は撮影レンズの予定結像面位置付近に連続し
た微細な凹凸から成るマツト面42aを配置した拡散板、4
3はフイールドレンズ、48は2つの開口部48a、48(b)
を有するマスク。44は撮影レンズの光軸L2を中心にして
対称配置された2つのレンズ部44a、44bを有する二次結
像レンズである。この二次結像レンズは、2つのマスク
開口48a、48bを通過した光束を収斂し、後方に配置され
た光電変換素子列46、47上に被写体の2次像を形成す
る。ここで得られた光電変換出力は、後述するマイクロ
コンピユータに入力され、撮影レンズの焦点検出に供さ
れる。
上記のフイールドレンズ43は、拡散板42に拡散作用が
ないと仮定すれば、マスク48と撮影レンズの射出瞳とを
共役に投影する作用を有し、拡散板の拡散特性と、この
フイールドレンズの集光特性によって撮影レンズの射出
瞳上における測距光束の通過領域が決定されている。第
2図は拡散板42の拡散特性を示す図で、撮影レンズ側か
ら垂直に入射する光線lが二次結像レンズ側のマツト面
42aで拡散する様子を示しており、入射角と同じ角度で
射出する直進成分が最も強く、これから離れる程弱くな
る様な特性を付与しているので、撮影レンズ側から入射
した光線はマスク48上である程度の広がりを持つことが
理解される。したがって、光線逆進の原理よりマスク48
上のある点に収束する光束は、拡散がない状態ならば共
役関係の射出瞳上においてもある程度の広がりを持つこ
とになる。
第3図および第4図はこの説明図で、第3図はマスク
48の平面図、第4図は撮影レンズの射出瞳上におけるマ
スクの像を示す図である。まず、第3図に示すように、
2つのマスク開口48a、48bは一つの円を2分割した形状
となっている。フイールドレンズ43によって、これらの
像が射出瞳上に形成されるが、拡散板42の作用により直
進成分による像に滲みの生じた像となる。この状態を簡
略的に示したのが第4図で、2つの開口像のそれぞれを
右斜めの斜線と左斜めの斜線によって表している。これ
らの像は一部が重なり合い、全体としては射出瞳の内側
いっぱいに広がった形状となっている。この結果、マス
ク開口像の重心間隔を比較的小さくしたまま、射出瞳の
広い領域から測距用光束を取り込むことが可能である。
次に、以上の構成による焦点検出装置の測距原理につ
いて説明する。第5図(a)、第5図(b)はこのため
の説明図で、撮影レンズ41からマスク48までの詳細を示
している。拡散板42のマツト面42aにおける光の拡散は
厳密には波動光学的な解析が必要であるが、ここではそ
の近似として幾可光学的な説明を加える。まず、第5図
(a)において、マスク開口48a、48b内の点G、Hと拡
散板42の光軸上の点Eとを通る2本の光線A、Bを考え
る。フイールドレンズは薄肉でマツト面42aに隣接して
いるとして、点Eからマスク開口上の点G、Hを見込む
角はθである。マツト円42aは連続した微細な凹凸の
集合体であり、点Eにおける曲面の接平面が図中P1で示
した面であるとすれば、光線A、Bはここで屈折し光線
A′、B′となる。同様に第5図(b)において、点E
からごく僅か離れたマツト面42a上の点Fを設定し、点
Fにおける共平面を面P2とすれば、光線C、Dはここで
屈折し光線C′、D′となる。拡散板42の厚みを無視
し、第5図(a)、(b)にて示した射出瞳上の到達点
I、JおよびK、Mをそれぞれ点E、点Fから見込む角
をθ、′θ′とすれば、点Eと点Fは極めて近距離
であるため、θと接平面の傾きがともに小さい範囲で θ′≒θ′ である。すなわち、これは光軸L2がマツト面42aに交わ
る点から2つのマスク開口を見込む角が小さい範囲にお
いては、ある範囲に屈折した光線について、測距基線長
は同一であることを意味している。さらに、点Eの近傍
には様々な方向の接平面が存在し、それらの総合的な挙
動として第2図に示した拡散特性が得られると幾何光学
的には考えられるわけであり、これらの接平面一つ一つ
に第5図(a)、(b)で説明したことを当てはめるこ
とができる。また第5図(a)、(b)においては光軸
上の測距点について作図してあるが、光軸外の点につい
ても同様に考えればよい。したがって焦点検出装置の測
距基線長はマスク48の開口間隔で決定され、拡散板の特
性には影響されないことが理解される。
本焦点検出装置はこのような性質を利用して、測距基
線長を必要以上に大きくすることなく、明るいFナバー
の測距光束を取り込むように構成し、被写体像の空間周
波数に応じて最適なピント位置を検出可能にしたもので
ある。
さて、測距基線長の違いによって像ずれ量は変化する
ことを先に述べたが、ここでは図を用いて詳細な説明を
加える。第6図(a)は第1図に示した本実施による焦
点検出装置の詳細図、第6図(b)は第20図に示した従
来の焦点検出装置の詳細図である。図示されている光線
は光軸L1、L2上の測距点を通る再結像系の主光線で、い
ずれのレンズも薄肉とした場合の光路である。
まず、点Nに被写体が結像している場合、第6図
(a)においては光電変換素子列上のR1およびR2に、第
6図(b)においてはT1およびT2に被写体の2次像が投
影される。次に、被写体距離が変化するか撮影レンズが
繰り込まれて結像位置が点Qに移ったとき、2次像の投
影位置は第6図(a)では点S1、点S2に移動し、第6図
(b)では点U1、点U2に移動する。このようなデフオー
カスに伴う像ずれ動作を両者で比較すると、2つのマス
ク開口を見込む角がより大きい第6図(b)の方が、像
の移動量も大きくなっていることが解る。したがって同
一のデフオーカス量を検出するためには、第6図(b)
の方がより長い光電変換画素列を必要とすることにな
る。これはコスト上、また部品収納のスペース上あるい
は光学設計上好ましくないことは前述の通りである。
第7図は本発明に関わる自動焦点装置をカメラに応用
した場合の回路図である。
図においてPRSはカメラの制御装置で、例えば内部にC
PU(中央処理装置)、ROM、RAM、A/D変換機能を有する
1チツプ・マイクロコンピユータである。コンピユータ
PRSはROMに格納されたカメラのシーケンス・プログラム
に従って、自動露出制御機能、自動焦点検出機能、フイ
ルムの巻き上げ等のカメラの一連の動作を行う。そのた
めに、PRSは同期式通信用信号SO、SI、SCLK、通信選択
信号CLCM、CSDR、CDDRを用いて、カメラ本体内の周辺回
路およびレンズと通信して、各々の回路やレンズの動作
を制御する。
SOはコンピユータPRSから出力されるデータ信号、SI
はコンピユータPRSへ入力されるデータ信号、SCLKは信
号SO、SIの同期クロツクである。
LCMはレンズ通信バツフア回路であり、カメラが動作
中のときにはレンズ用電源端子に電力を供給すると共
に、コンピユータPRSからの選択信号CLCMが高電位レベ
ル(以下“H"と略記する)のときにはカメラとレンズ間
通信バツフアとなる。
即ち、コンピユータPRSがCLCMを“H"にして、SCLKに
同期して所定のデータをSOから送出すると、LCMはカメ
ラ・レンズ間接点を介して、SCLK、SOの各々のバツフア
信号LCK、DCLをレンズへ出力する。それと同時にレンズ
からの信号DCLのバツフア信号をSIとして出力し、コン
ピユータPRSはSCLKに同期して上記SIをレンズからのデ
ータとして入力する。
SDRはCCD等から構成される焦点検出用のラインセンサ
装置SNSの駆動回路であり、信号CSDRが“H"のとき選択
されて、SO、SI、SCLKを用いてPRSから制御される。
信号CKはCCD駆動用クロツクφ1、φ2を生成するた
めのクロツクであり、信号INTENDは蓄積動作が終了した
ことをコンピユータPRSへ知らせる信号である。
センサ装置SNSの出力信号OSはクロツクφ1、φ2に
同期した時系列の像信号であり、駆動回路SDR内の増幅
回路で増幅された後、AOSとしてコンピユータPRSに出力
される。コンピユータPRSはAOSをアナログ入力端子から
入力し、CKに同期して、内部のA/D変換機能でA/D変換
後、RAMの所定のアドレスに順次格納する。
同じくセンサ装置SNSの出力信号であるSAGCは、セン
サ装置SNS内のAGC(自動利得制御/Auto Gain Control)
用センサの出力であり、駆動回路SDRに入力されてセン
サ装置SNSでの像信号蓄積制御に用いられる。
SPCは撮影レンズを介した被写体からの光の受光する
露光制御用の測光センサであり、その出力SSPCはコンピ
ユータPRSのアナログ入力端子に入力され、A/D変換後、
所定のプログラムに従って自動露光制御(AE)に用いら
れる。
DDRはスイツチ検知および表示用回路であり、信号CDD
Rが“H"のとき選択されて、SO、SI、SCLKを用いてコン
ピユータPRSから制御される。即ち、コンピユータPRSか
ら送られてくるデータに基づいてカメラの表示部材DSP
の表示を切り替えたり、カメラの各種操作部材のオン・
オフ状態を通信によってコンピユータPRSへ報知する。
スイツチSW1、SW2は不図示のレリーズボタンに連動し
たスイツチで、レリーズボタンの第1段階の押下により
SW1がオンし、引き続いて第2段階までの押下でSW2がオ
ンする。コンピユータPRSは後述するように、SW1オンで
測光、自動焦点調節動作を行い、SW2オンをトリガとし
て露出制御とフイルムの巻き上げを行う。尚、SW2はマ
イクロコンピユータPRSの「割込み入力端子」に接続さ
れ、SW1オン時のプログラム実行中でもSW2オンによって
割込みがかかり、直ちに所定の割込みプログラムへ移行
することが出来る。
MTR1はフイルム給送用、MTR2はミラーアツプ・ダウン
およびシヤツタばねチヤージ用のモータであり、各々の
駆動回路MDR1、MDR2により正転・逆転の制御が行われ
る。コンピユータPRSから駆動回路MDR1、MDR2に入力さ
れている信号M1F、M1R、M2F、M2Rはモータ制御用の信号
である。
MG1、MG2は各々シヤツタ先幕、後幕走行開始用マグネ
ツトで、信号SMG1、SMG2、増幅トランジスタTR1、TR2で
通電され、PRSによりシヤツタ制御が行われる。
尚、スイツチ検知および表示用回路DDR、モータ駆動
回路MDR1、MDR2、シヤツタ制御は本発明と直接関わりが
ないので、詳しい説明は省略する。
レンズ内制御回路LPRSにLCKに同期して入力される信
号DCLは、カメラからレンズFLNSに対する命令のデータ
であり、命令に対するレンズの動作が予め決められてい
る。
制御回路LPRSは、所定の手続きに従ってその命令を解
析し、焦点調節や絞り制御の動作や、出力DCLからのレ
ンズの各種パラメータ(開放Fナンバー、焦点距離、デ
フオーカス量対繰り出し量の係数等)の出力を行う。
実施例では、ズームレンズの例を示しており、カメラ
から焦点調節の命令が送られた場合には、同時に送られ
てくる駆動量・方向に従って、焦点調節用モータLMTRを
信号LMF、LMRによって駆動して、光学系を光軸方向移動
させて焦点調節を行う。光学系の移動量はエンコーダ回
路ENCFのパルス信号SENCFでモニターして、LPRS内のカ
ウンタで計数しており、所定の移動が完了した時点で、
LPRS自身が信号LMF、LMRを“L"にしてモータLMTRを制動
する。
このため、一旦カメラから焦点調節の命令が送られた
後は、カメラ内の制御装置PRSはレンズ駆動が終了する
まで、レンズ駆動に関して全く関与する必要がない。
又、カメラから絞り制御の命令が送られた場合には、
同時に送られてくる絞り段数に従って、絞り駆動用とし
ては公知のステツピング・モータDMTRを駆動する。尚、
ステツピング・モータはオープン制御が可能なため、動
作をモニターするためのエンコーダを必要としない。
ENCZはズーム光学系に付随したエンコーダ回路であ
り、レンズ内制御回路LPRSはエンコーダ回路ENCZからの
信号SENCZを入力してズーム位置を検出する。レンズ内
制御回路LPRS内には各ズーム位置におけるレンズパラメ
ータが格納されており、カメラ側のコンピユータPRSか
ら要求があった場合には、現在のズーム位置に対応した
パラメータをカメラへ送出する。
第8図にセンサ列46、47上に形成された2像の光電変
換出力の例を示す。SAAの出力をA(i)、SABの出力を
B(i)とする。尚、この例ではセンサの画素数を40画
素(i=0、…、39)としている。
像信号A(i)、B(i)から像ずれ量PRを検出する
信号処理方法としては特開昭58−142306号公報、特開昭
59−107313号公報、特開昭60−101513号公報、あるいは
特願昭61−160824号公報などに開示されている。
第9図は本発明による第2の実施例を示し、焦点検出
装置の断面図である。図において、第1実施例と同一の
要素には同一の記号を符している。図中62はフイールド
レンズ、64は微小正レンズ列、61は各レンズ毎に対の画
素61a、61b等を有する光電変換素子である。撮影レンズ
41を透過した被写体光は、まずフイールドレンズ62に入
射し、次に、背後に置かれた拡散板42aに入射する。拡
散板42のマツト面42aは第1実施例と同様に、撮影レン
ズ41の予定結像面近傍に設定されており、撮影レンズ41
の合焦時にはここに被写体像が形成される。マツト面42
aは第2図に示した拡散特性を有し、ここを透過した光
は微小レンズ列64に入射する。この微小レンズ列64はフ
イールドレンズ62とともに、微小レンズ一つ一つの後方
に置かれた画素対と撮影レンズの射出瞳上の同一位置に
投影する作用を有している。第10図、第11図は微小レン
ズ列および光電変換素子の平面図で、+が光軸を示す。
例えば画素61a、61bを逆投影するとその像が微小レンズ
64a、拡散板42、フイールドレンズ62を通して射出瞳上
に形成されるわけであり、第1実施例と同様にマツト面
42aの作用で滲んだ像となる。また、他の画素対につい
ても、その像は画素61a、61bの像に重なって投影され、
各画素対のうち、右側の画素に入射する光束が通過する
射出瞳領域、左側の画素に入射する光束が通過する射出
瞳領域がそれぞれ形成される。したがって、各画素対の
うち片側だけの出力を取り出せば、微小レンズ列の各レ
ンズ部を像のサンプリング開口とし、撮影レンズの特定
領域を通過した光束による像出力が得られる。この2つ
の像信号の相対的位置関係を検出すれば、撮影レンズの
焦点位置を知ることができる。
ところで、以上のような構成の焦点検出装置で、測距
基線長を決定する要素は、第11図に示した画素対の画素
重心間隔Vである。この焦点検出装置では拡散板を通過
した光を受光しているため、画素重心間隔Vを小さく設
定した状態で、射出瞳上の広い領域を通った光束を測距
に用いることができる。したがって、画像の空間周波数
に適したピント位置を検出可能となり、しかもデフオー
カスに伴う像ずれ量が小さいために光電変換素子列を長
く設定する必要がなくなっている。
上述の第1実施例および第2実施例では、連続した微
細な凹凸よりなるマツト面を用いて、測距光束を拡散さ
せる例を示したが、光拡散手段として位相型拡散板を用
いてもよい。位相型拡散板とは、光学的に透明な基板面
上に微細な凸部凹部より成る所定形状のパターンを多数
個形成し、通過光束に面積的に位相差を与えて所望の拡
散特性を持たせたものである。
特に光学的に透明な基板面上に、該基板と同じ材質の
凸部又は/及び凹部より成る所定形状の微小パターンを
複数個その位置と大きさを不規則に配置した単位パター
ン領域を複数個規則的に配置することにより、光の回折
の影響による色ずれや、零次から高次へ回折光強度が離
散的に強いピークを持つことを防ぐことができる。
第12図は位相型拡散板の単位パターン領域100内の平
面図である。
本発明に係る位相型焦点板は第12図に示すように四角
形の単位パターン領域100を複数個規則的に配置するこ
とにより構成されている。
第12図において71は光学的に透明な基板、72は凸部又
は凹部より成る円形状の微細パターンであり、基板71と
同一の材質より成っている。
本実施例では同図に示すように凸部又は凹部より成る
円形状の微細パターン72を基板71面上に複数個不規則に
形成し、単位パターン領域100を構成している。
そして凸部を通過する光束と通過しない光束に対して
所定の位相差を与え、即ち、面積的に所定の位相差を与
えて光散乱を起こさせ、これにより所望の拡散特性を有
した位相型拡散板を得ている。
具体的には単位構造の大きさが100μm×100μmの四
角形でその内部に含まれる微小パターンの円形があると
すると、該円形の半径rが1μm程度のもので2000個程
度、rが8μm程度のもので20個程度必要とするのが好
ましい。
第12図に示す実施例では四角形の単位パターン領域に
位置及び大きさ(半径)が不規則な円形の複数の微小パ
ターンを設けている。
尚、本実施例において微細パターンの形状は円形に限
らず四角形、三角形、楕円等どのような形状であっても
良い。なお、実施例における単位パターン領域に含まれ
る円形の微小パターンの最大のものは直径14μmで、所
望の波長λ=550nm、該位相型焦点板をアクリル(N=
1.49)で作製した場合、前記円形の微小パターンの高さ
Δを としている。
第13図は位相型拡散板の拡散特性分布の一例で縦軸は
全射出光量を100%としたときの光強度、横軸は拡散角
である。0゜に強いピークを持つ。このような拡散板は
拡散性の制御が容易であるとともに、成形に用いる金型
の製造も比較的簡単であるという利点を有している。
第14図は上述した焦点検出装置の一眼レフカメラに組
込んだ例で、焦点検出装置の拡散板でピント板を兼用し
たものである。図において、80は一眼レフカメラ本体、
82は撮影レンズ81をその光軸方向に移動可能に保持する
レンズ鏡筒、83は可動ミラーである。可動ミラー83は被
写体像の観察時には下降状態にあって、撮影レンズから
の光束を上方に偏向し、フアインダー・焦点検出系へと
導き、また写真フイルム92の露光開始直前にはね上げら
れ、露光終了とともに図の状態に戻される。
上記のフアインダー・焦点検出系は次の要素で構成さ
れている。図中84は被写体像が視認できる状態で形成さ
れるとともに、測距光束を拡散するためのピント板で、
85はコンデンサーレンズ、86はペンタプリズム、87は焦
点検出系への光束を分割する光分割器、88は接眼レンズ
である。ピント板84の光入射面には測距光束をマツト面
84cに対して垂直に近い角度で入射させるための球面部8
4aが形成され、測距視野外となる周辺部にはフレネルレ
ンズが形成されている。また、マツト面84cは球面部84a
による予定結像面の曲がりを補正するために、球面部84
aに対応した部分は僅かな凹面である。このマツト面84c
で拡散した光線はその後方に配設されたコンデンサーレ
ンズによって接眼レンズ88方向に指向され、観察者眼に
到達する。
光分割器のハーフミラー87aで上方に反射した光束は
焦点検出に用いられる。図において、89は2つの開口89
a、89bを有するマスク、90はマスクの開口に対応した2
つのレンズ部90a、90bより成る2次結像レンズ、91a、9
1bは多数の画素より成る光電変換素子列である。ピント
板の球面部84aとコンデンサーレンズ85はマスク89を撮
影レンズ81の射出瞳上に投影し、2次結像レンズ90はピ
ント板のマツト面84cを光電変換素子列上に投影してい
る。このときマツト面84cの拡散作用によってマスクの
投影像が滲んで広がりを持った状態となっていること
は、前記の実施例と同様である。また、被写体の2次像
が投影される光電変換素子列は光学的に第14図の紙面に
垂直方向にレイアウトの自由度があり、例えば3対の素
子列を設ければ、3ラインの箇別の測距視野として動作
させることができる。第15図はこのような光電変換素子
を示す平面図である。図において92はセンサーチツプ91
a、91bは第14図にも表わされている光電変換素子列91
c、91dおよび91e、91fは第14図紙面手前と奥にそれぞれ
位置する光電変換素子列である。第16図はこの光電変換
素子を用いることによって焦点検出が可能になる領域を
示すもので、ピント板84上に形成される光電変換素子列
の逆投影像すなわち測距視野を描いている。図中、93、
94、95が測距視野で、測距視野93は素子列91a、91bの逆
投影像であり、同様に測距視野94には素子列91c、91d
が、測距視野95には素子列91e、91fがそれぞれ対応して
いる。なお前述した通り、このピント板はフレネルレン
ズ部を持つので、これらの測距視野はフレネルレンズ84
bの内側に設けられた球面部84a上に位置し、隣接フレネ
ルの段差部分が焦点検出に悪影響を与えることがないよ
うに配慮されている。
以上のような構成によれば、焦点検出装置を一眼レフ
カメラのフアインダー系に配置してもピント板の測距視
野位置に拡散性があるため、被写体像の合焦状態を視認
することが可能である。さらには従来一般的であったサ
ブミラーを用いてミラーボツクス底部の焦点検出装置に
測距光束を導く構成とは異ってサブミラーの寸法による
受光光束の制約が無いために、測距視野をフアインダー
視野の広範囲に拡大することが可能になっている。特に
上記の従来方式では不可能である測距視野の垂直、殊に
下方向への拡大が第16図のような形で実現できることは
撮影の自由度を増す意味で極めて大きな効果である。
尚、上述の例では拡散板は透過型であるが、反射面に
所定の拡散構造を付与しても良い。
〔発明の効果〕
以上述べた本発明によれば、 1)物体像の空間周波数に応じた撮影レンズの最良結像
位置が検出可能となり、しかも、光電変換素子列長を長
くすることなく、大デフオーカスの検出が可能である。
2)一眼レフカメラのピント板と焦点検出装置の拡散板
を兼用すれば、サブミラーおよびその駆動機構を必要と
せずに、焦点検出装置を配設することが可能である。さ
らにはピント板上の測距視野位置にも光拡散性があるた
め、被写体像の視認性を損なうことがない。
3)また、サブミラーによる受光光束の制約が無いた
め、測距視野をフアインダー視野の下方向にも拡大する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る焦点検出装置の断面図。 第2図は第1図示焦点検出装置に用いられる拡散板の拡
散特性を表す説明図、で 第3図はマスクの平面図。 第4図は撮影レンズの射出瞳上におけるマスク像の状態
を表す説明図。 第5図は焦点検出装置の測距基線長を説明するための
図。 第6図は測距基線長と像ずれ量との関係を示す説明図。 第7図は実施例の焦点検出装置をカメラに用いた場合の
回路図。 第8図は光電変換素子による像信号の一例を示す図。 第9図は焦点検出装置の第2の実施例を示す断面図。 第10図は第9図示焦点検出装置に用いられる微小レンズ
列の平面図、で 第11図は光電変換素子の平面図。 第12図は焦点検出装置の第3の実施例を示す拡散板の平
面図。 第13図は第12図示拡散板の拡散特性を示す図。 第14図は一眼レフカメラのピント板を焦点検出装置の拡
散板と兼用した状態を表す一眼レフカメラの断面図。 第15図は第14図示焦点検出装置で用いられる光電変換素
子の平面図、で 第16図はピント板上における測距視野を示すための説明
図。 第17図は撮影レンズの球面収差と点像の状態を説明する
ための図。 第18図および第19図はMTFのデフオーカス特性を示す
図。 第20図は従来の焦点検出装置の断面図。 第21図は点像の強度分布および被写体の空間周波数によ
る像の違いを占す説明図。 図中40は被写体面、41は拡散板、44は二次結像レンズ、
46と47は光電変換素子列、48は絞りマスク、64は微小レ
ンズ列、61は多数の画素対を持つ光電変換素子、81は撮
影レンズ、83は可動ミラー、84はピント板、86はペンタ
プリズム、87は光分割器、88は接眼レンズ、90は二次結
像レンズ、91aと91bは光電素子列。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対物レンズの結像側に配され、対物レンズ
    を通過した光束を受けて対物レンズの焦点調節状態に応
    じて相対位置の変化する光強度分布を形成する光学手段
    と、前記光強度分布を受けて対物レンズの焦点調節状態
    を示す信号を出力するためで複数の受光素子を有する受
    光手段と、前記対物レンズの予定結像面又はその近傍に
    置され、拡散性を有し且つその透過光が前記信号の基礎
    となるのに十分な光強度分布を形成する様な光拡散手段
    とを有することを特徴とする焦点検出装置。
  2. 【請求項2】前記光拡散手段は一眼レフカメラのピント
    板である特許請求の範囲第1項記載の焦点検出装置。
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