JPH06308380A - 焦点検出装置 - Google Patents

焦点検出装置

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JPH06308380A
JPH06308380A JP11780793A JP11780793A JPH06308380A JP H06308380 A JPH06308380 A JP H06308380A JP 11780793 A JP11780793 A JP 11780793A JP 11780793 A JP11780793 A JP 11780793A JP H06308380 A JPH06308380 A JP H06308380A
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JP
Japan
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lens
light
photoelectric conversion
conversion element
focus detection
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Application number
JP11780793A
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English (en)
Inventor
Yasuo Suda
康夫 須田
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 像ずれ方式を利用して、光電変換素子の小型
化を図りつつ複数の測距領域での焦点検出を可能とした
焦点検出装置を得ること。 【構成】 対物レンズの像面側に焦点検出系を配置し、
該焦点検出系を利用して該対物レンズの合焦状態を撮影
範囲中の複数の測距領域に対して求める際、該焦点検出
系は該対物レンズの結像状態に応じて相対的位置が変化
する第1及び第2の物体像に関する光量分布を形成する
第1結像手段と、該第1及び第2の物体像の光量分布と
は異なる方向に相対的位置が変化する第3及び第4の物
体像に関する光量分布を形成する第2結像手段とを有
し、該第1及び第2の物体像を光偏向手段により互いに
接近する方向に偏向させていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真用カメラやビデオカ
メラ等に好適な焦点検出装置に関し、特に対物レンズの
瞳を複数の領域に分割し、各領域を通過する光束を用い
て複数の被写体像(物体像)に関する光量分布を形成
し、これら複数の光量分布の相対的な位置関係を求める
ことにより、対物レンズの合焦状態を撮影範囲中の複数
の領域に対して検出する際に好適な焦点検出装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より対物レンズを通過した光束を利
用した受光型の焦点検出方式に、所謂像ずれ方式と呼ば
れる方式がある。この像ずれ方式のうち撮影画面内の1
つの測距点を有した焦点検出装置が、例えば特開昭59
−107311号公報や特開昭59−107313号公
報等で提案されている。
【0003】又、像ずれ方式の焦点検出装置のうち撮影
範囲の中央部以外の測距点に関して焦点検出が可能な焦
点検出装置が特開昭62−279835号公報で提案さ
れている。
【0004】又、撮影範囲の中心付近で物体像の光量分
布が上下又は左右の一方向にのみ変化するような物体に
対しても測距することができ、しかも撮影範囲の中心付
近以外の複数の点においても測距することができる焦点
検出装置が特開昭63−27490号公報で提案されて
いる。
【0005】一眼レフカメラ用の焦点検出装置として、
例えば特開平1−120520号公報ではファインダー
系へ物体光を導光する可動ミラーをハーフミラーとし、
該ハーフミラーで分割した撮影レンズからの光束の一部
をサブミラーを介してミラーボックス底部に設けた焦点
検出系に導光して焦点検出を行なっている。このような
方式はサブミラーの大きさの制約から撮影画面の上下方
向の領域に測距視野を設けるのが難しいという問題点が
あった。
【0006】これに対して、特開平2−24616号公
報では、焦点検出系とファインダー系とを一部共有する
ことによりサブミラーによる制約を排除して撮影画面内
の広い範囲において測距が可能な焦点検出装置を提案し
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特開平2−24616
号公報で提案されている焦点検出装置は、焦点検出系と
ファインダー系とが兼用されていることに起因している
為、焦点検出系の光路長が非常に長くなるという特徴が
ある。一眼レフカメラ用の焦点検出方式としては焦点検
出制度、大デフォーカスの検知能力等の理由から、一対
の2次結像レンズによる物体像によりデフォーカスを検
出する像ずれ方式が有利である。
【0008】この像ずれ方式の焦点検出系に用いられる
光学系は偏心光学系であり、その光路長が長い程、対と
なる2つの物体像の形成される位置は互いに遠ざかる。
【0009】従ってファインダー系と焦点検出系とを兼
用した場合には、大面積の光電変換素子が必要になる。
一般にCCD等の半導体デバイスは、そのチップサイズ
が大きくなるに伴って急速に製造歩留まりが低下する。
又、大面積の光電変換素子は極めて高価なものとなって
くる。この為、面積の小さな光電変換素子を用いて複数
の領域で焦点検出が可能な焦点検出装置が要望されてい
る。
【0010】本発明は撮影範囲中の複数の領域での測距
を行なう為の焦点検出系の各要素を適切に設定すること
により、光電変換素子の面積を縮小しつつ高精度な焦点
検出を可能とした焦点検出装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の焦点検出装置
は、対物レンズの像面側に焦点検出系を配置し、該焦点
検出系を利用して該対物レンズの合焦状態を撮影範囲中
の複数の測距領域に対して求める際、該焦点検出系は該
対物レンズの結像状態に応じて相対的位置が変化する第
1及び第2の物体像に関する光量分布を形成する第1結
像手段と、該第1及び第2の物体像の光量分布とは異な
る方向に相対的位置が変化する第3及び第4の物体像に
関する光量分布を形成する第2結像手段と、該第1結像
手段により形成された第1及び第2の物体像の光量分布
より像信号を得る為の複数の画素列より成る第1光電変
換素子と、該第2結像手段により形成された第3及び第
4の物体像の光量分布より像信号を得る為の複数の画素
列より成る第2光電変換素子とを有しており、該第1及
び第2の物体像を光偏向手段により互いに接近する方向
に偏向させて、該第1光電変換素子の画素列が該第2光
電変換素子の画素列によって挟まれた領域に位置するよ
うにしていることを特徴としている。
【0012】
【実施例】図1は本発明の焦点検出装置を一眼レフカメ
ラに適用したときの実施例1の要部概略図である。
【0013】図中80は一眼レフカメラ本体、82はレ
ンズ鏡筒であり対物レンズ(以下、撮影レンズともい
う。)81を光軸方向に移動可能に保持している。83
は可動ミラ−である。可動ミラ−83は被写体観察時に
は下降した状態にあって、撮影レンズ81からの光束を
上方に偏向してファインダ及び本発明になる焦点検出系
へ導く役割をする。又、可動ミラー83は撮影時には写
真フィルム92の露光開始直前に撮影レンズ81からの
光束をけらない位置まで跳ね上げられ、露光終了ととも
に再び図1の状態に戻される。
【0014】次にファインダー系及び焦点検出系である
が、84は撮影レンズ81によって被写体像の投影され
るピント板で、同時に測距光束を拡散する役割をしてい
る。85はコンデンサーレンズ(フィールドレンズ)、
86はペンタプリズム、87は焦点検出系へ光束を分割
する光分割器、88は接眼レンズである。ピント板84
の光入射面には、測距光束をピント坂84の光射出面側
に形成されているマット面84cに対し垂直に近い角度
で入射させるための球面部84aが形成され、測距視野
外となる周辺部にはフレネルレンズ84bが形成されて
いる。マット面84cは予定結像面の曲りを補正するた
め、球面部84aに対応した部分が僅かに凸面になって
いる。マット面84cで拡散した光線は、その後方に配
置されたコンデンサーレンズ85により接眼レンズ88
の配置に適合するように屈折させられる。次いで光線は
ペンタプリズム86と光分割器87のハーフミラー面8
7aを通過し接眼レンズ88の方向に偏向され、接眼レ
ンズ88を通過後に観察者の目に達する。
【0015】接眼レンズ88の直前に置かれた光分割器
87はハ−フミラ−87aにより接眼レンズに到達すべ
き光の一部を上方に反射させ、その反射光束を焦点検出
に利用させる役割を果たす。遮光マスク89以下は焦点
検出系で、90は透明プラスチックより成る2次結像レ
ンズ(再結像レンズ)、93は絞り、94は導光プリズ
ム108,108h1,108h2 は多数の画素よりな
る光電変換素子の画素列で、該画素列は透明樹脂製パッ
ケージ95によって保持されている。絞り93は2次結
像レンズ90、コンデンサーレンズ85、ピント板84
の球面部84aにより撮影レンズ81の射出瞳上に投影
される。又、2次結像レンズ90はピント板のマット面
84cを光電変換素子108h1,108h2 上に投影
する役目も果たしている。マット面84cの拡散作用に
より被写体の投影像は滲んで広がりをもった状態となっ
ている。
【0016】図2,図3はこのように構成された焦点検
出光学系を光軸に沿って展開したものである。図2はフ
ァインダー視野短辺方向の断面、図3は長辺方向の断面
を示している。図中186及び187はそれぞれペンタ
プリズム86、光分割器87を光路に沿って展開したの
と等しい光路長をもつ等価の平行平面部材である。
【0017】コンデンサーレンズ85は観察系に対して
は接眼レンズ88と撮影レンズ81の射出瞳とを互いに
投影関係に導くことによってファインダー全視野を明る
く見せる作用、焦点検出系に対しては該系の絞り93と
撮影レンズ81の射出瞳とを同じく投影関係に導いて広
い測距視野を得る作用を合わせ持っている。これは接眼
レンズ88と絞り93を光学的にほぼ等価な位置に配置
することによって実現できる。
【0018】この2つの作用を両立させる際、焦点検出
系の投影関係では該焦点検出系のディスト−ションが検
出精度に影響を与えるため、コンデンサーレンズ85の
両面の曲率に制限を加えることは難しい。一方、観察系
の投影関係については所定のパワ−さえ得られれば曲率
にある程度の制約を加え、任意の値に故意に持っていく
ことも可能である。この特性を利用してカメラの小型化
を計るため、コンデンサーレンズ85の第1面は2つの
曲率の部分により構成されている。
【0019】図4はこの様子を示したものでコンデンサ
ーレンズ85を光入射方向より観察した平面図である。
図中85aは曲率を有する球面部、85bは平面部であ
る。球面部85aの径はこの内部に測距用の光束が通過
する範囲が含まれるように設定されており、この外側の
平面部は観察系の都合によって曲率に制限を加えた結果
である。
【0020】このように周辺に平面部を設けることによ
り、光入射面全体に曲率を設ける場合に比べコンデンサ
ーレンズ85の厚さを極めて薄くすることが可能であ
る。この場合、球面部85aと平面部85bとの境界は
不連続となるが、本実施例では領域によって異なる屈折
力の不連続を、ピント板84の形状を工夫することによ
って解決している。
【0021】図5(A)はピント板84を光入射方向か
らみた平面図、図5(B)はその断面図である。図5
(A)に示されているようにピント板84も2つの領
域、即ち球面部84aとフレネルレンズ部84bによっ
て構成されている。コンデンサーレンズ85とピント板
84に形成された各々2つの領域の境界部は、接眼レン
ズ88を通して光軸上の基準位置から撮影者がファイン
ダーを観察したとき、互いに重なるような大きさに設定
されている。
【0022】図5(B)は前述のようにピント板84の
断面を示している。図中の2本の接線V、Wから分かる
ようにフレネルレンズ部84bは球面部84aに付加さ
れる形で付いている。このためフレネルレンズ部84b
の屈折力は球面部84aより大きく、結果として対応関
係にあるコンデンサーレンズ85の平面部85bが持っ
ている球面部85aに対する屈折力の低下を補う形とな
っている。
【0023】即ち、観察系における接眼レンズ系に対す
る前述の投影関係を視野全体にわたって満足させるた
め、対応関係にあるピント板84の球面部84aとコン
デンサーレンズ85球面部85a、ピント板84のフレ
ネルレンズ部84bとコンデンサーレンズ85の平面部
85bの総合屈折力はコンデンサーレンズ85の射出面
で考えた場合、合致するようになっている。
【0024】次に焦点検出系の結像関係について再び図
2,図3を参照しながら説明を加える。
【0025】2次結像レンズ90は2対のレンズ部を一
体に形成した光入射面と撮影レンズの光軸と同軸の曲面
をもつ光射出面よりなる一種の両凸マルチレンズであ
る。
【0026】図6は2次結像レンズ90を光入射方向か
らみた形状を示すもので、中央のレンズ部90c,90
dを挟んでその上下にレンズ部90a、90bが配置さ
れている。マルチレンズでは90aと90b,90cと
90dがそれぞれ対をなし、撮影レンズ81の結像状態
に対応して相対的位置の変化する2対の物体像を形成す
る。
【0027】これらのマルチレンズは総て球面で構成さ
れており、その球心はピント板84のマット面84cの
光軸上の位置から絞り93の4つの開口の重心を通過す
るそれぞれの光線が、該開口に対応する各マルチレンズ
に対してほぼ垂直に入射するように設定されている。
【0028】2次結像レンズ90の光射出面90eは前
記マルチレンズ90a〜90dに共通の球面で、その光
軸は撮影レンズ81と共通である。光射出面90eの球
心は2次結像レンズ90に対する物体面であるピント板
84のマット面84cの近傍と、光学的に等価な位置に
設定されている。
【0029】即ちペンタプリズム86、光分割器87の
光路長を空気換算したとき、マット面84cの中心はほ
ぼ2次結像レンズの光射出面90eの球心と合致する。
前述したように2次結像レンズ90では光入射面側でも
ピント板84のマット面84cの光軸上の位置を発し、
絞り93の各開口の重心を通過する4本の光線が入射側
のマルチレンズ90a〜90dに垂直入射する。従っ
て、前記4本の光線が射出面90eからほぼ垂直に射出
する光学系となっている。
【0030】このように2次結像レンズ90は、ピント
板84cの中央を発して絞り93の各開口の重心を通過
する光線、即ち各マルチレンズ90a〜90dを通過す
る光束の重心となる光線を曲げずに光電変換素子108
に導くように構成されている。
【0031】この事実は物体からの光の波長が対象によ
り色々と変化した場合でも、対となる2つの像の間隔変
化を極めて小さくすることが可能なことを意味してい
る。従って焦点検出系の色収差の影響による物体の色に
対応した検出誤差は殆ど無い。
【0032】本発明のような光学系の構成を取る場合、
光電変換素子108のチップ面積を小さく保ちつつ測距
視野を大きくするため、2次結像レンズ90による結像
倍率は−0.2から−0.5倍程度に設定するのが望ま
しい。
【0033】図2,図3に示したのは約−0.2倍の例
である。一般にこのような縮小結像系を1枚の凸レンズ
で構成する場合、収差分担の原則から光入射面の曲率を
強くし、光射出面側の曲率を弱くすることで、収差を小
さくして投影される点像を小さくできることが知られて
いる。
【0034】図2,図3に示されている様に2次結像レ
ンズ90の光射出面90eは入射側のマルチレンズに対
し共通で、しかもその球心が光学的にマット面84c付
近という制約から弱い曲率しか持ちえない。一方、径の
小さい光入射側のマルチレンズは射出側の曲率が弱いの
を補って結像倍率を保つため曲率が強くなる。
【0035】図2,図3に示した実施例はこの意味でも
収差分担の原則に則っており、小さい点像を実現するこ
とができる。焦点検出光学系において小さい点像が実現
できるということは、より細かいパタ−ンまで測距出来
るということであり、検出性能の向上に役立つところが
大きい。
【0036】形成された2対の物体に関する光量分布の
位置と、これを受光する光電変換素子の画素列との位置
はカメラの測距精度を満足させるために数μm以下の精
度で整合させる必要がある。
【0037】本発明のように2対のレンズ部を一体に成
型した2次結像レンズと、それに対応する画素列を一つ
のチップ上に配列した光電変換素子とを用いる系の製造
上の最大の問題点は、2次結像レンズ内での光軸の位置
合わせに集約される。本実施例における2次結像レンズ
は光射出面を2対のマルチレンズ部に共通な一つの球面
で構成することにより、上記問題を解決したものであ
る。
【0038】プラスチック製である2次結像レンズは射
出成型法あるいは圧縮成型法により製造される。このさ
い問題となるのは先に述べたように個々の2次結像レン
ズの光入射面と光射出面とのずれと、各2次結像レンズ
同志のずれである。特に本発明のように2対の2次結像
レンズを用いるとき、該2次結像レンズがばらばらでそ
の4つの光軸が金型の入射と射出の両部分にある場合に
は、相互間の精度を達成することが非常に困難である。
【0039】特に金型の光入射面と光射出面とを構成す
る部分で相互回転の成分となるものの精度は厳しく、こ
れに誤差があるとその量に応じて個々の2次結像レンズ
の像が収差で複雑な変形を受ける。この結果対となる像
を形成するべき2次結像レンズ同志の点像が互いに相似
形ではなくなってしまう。
【0040】実際の焦点状態の検出は撮影レンズ81か
ら2次結像レンズ90を介する系で、被写体となる物体
の像が夫々の光電変換素子に対となって結像されること
で行われる。
【0041】ここで例えば撮影レンズ81が図2,図3
で左方に繰り出されていわゆる前ピン状態になると、光
変換素子の受光面に結像されている対となっている物体
の像が近づく方向にずれる。この像同志の相対的なズレ
に応じた光電変換素子の出力変化により前ピン状態であ
ること、及びその量が検出される。後ピン状態のときに
は、対となる像が前ピン状態の場合と逆方向にずれるの
で、後ピン状態であること、及びその量が検出される。
【0042】この様に焦点状態の検出は対となる像の間
隔をもって行われるので、対となる像自体の不一致はそ
のまま測距誤差として表われる。本実施例のように光射
出面が各光束に対し共通の球面であれば相互回転の影響
は全くなく、容易に製造が可能となる。
【0043】2次結像レンズを透過した光束はその後に
配置された絞り93に入射する。絞り93は図2,図3
に示すように2次結像レンズ90からやや離れて配置さ
れ、2次結像レンズ90を構成するマルチレンズに対応
した二対の開口を有している。
【0044】図7は絞り93の平面図で、開口部の形状
を示したものである。2次結像レンズ90a〜90dに
対応して開口部93aと93b,93cと93dがそれ
ぞれ対をなし、開口重心同志の距離が測距基線長に相当
する量となる。図より明らかなように開口93aと93
bで決定される測距基線長の方が、開口93cと93d
で決定される測距基線長よりも長く設定されているのが
特徴で、これを利用して光電変換素子のチップ面積を小
さくするとともに、系全体のコンパクト化が計られてい
る。
【0045】93a〜dの4つの開口はいずれも2つの
弧に囲まれた形状となっている。外側の弧の形状は、そ
の弧がピント板84の球面部84a、コンデンサーレン
ズ85及び2次結像レンズ90を介して撮影レンズ81
の射出瞳上に投影されたとき、像が撮影レンズ81の光
軸を中心とする円弧となるように設定される。
【0046】内側の弧は対となるもう一方の開口の外側
の弧を他方に平行移動させることにより決定されるもの
で、これで対となる開口の形状は互いに同一となる。従
って対となる2次結像レンズ系の撮影レンズ81上での
有効径の形状は後述するように一致し、測距光束がケラ
レない範囲で物体像がデフォーカスしても光量分布の相
似性は損なわれない。
【0047】ここで特に注目しなければならないのは絞
り93の外側の円弧の形状である。2次結像レンズ90
の構成が撮影レンズ81とは偏心系になっている関係か
ら、絞り93の外側の弧の中心は撮影レンズ81の光軸
が絞り93と交わる点Qとは異なっている。
【0048】図7で説明すると開口93aの外側の弧R
の中心はPであり、撮影レンズ光軸との交点Qから長さ
Sだけ偏心している。ここで外側の弧は2次結像レンズ
90の球面部90a等を通して撮影レンズ81の射出瞳
上に投影された時、その像が撮影レンズ81の光軸を中
心とした弧となるように偏心されるため、光束を最も効
率良く取り込むことができる。
【0049】図8は絞り開口の投影像の説明図である。
101は撮影レンズ81の射出瞳、102a〜102d
はそれぞれ絞り開口93a〜93dの投影像である。互
いに対となる絞り開口間の距離は測距基線長に対応して
いる。ピント板84のマット面84cが光路中にあるた
め、絞り93の像は滲みを生じ拡散特性に従った広がり
を持っている。図8でハッチングで示したのはこの滲み
を表わしたものである。なお、絞り93の位置を2次結
像レンズ90の背後に置いたのは画角に対する点像の均
一性を良くするためである。
【0050】図9に示したのは2次結像90レンズ90
の直前に置かれる遮光マスク89の形状である。遮光マ
スク89には3つの開口89a〜89cがあり、その他
の部分は遮光部となっている。この遮光効果で2次結像
レンズ90の4つのマルチレンズ90a〜90dの接合
部の段差で発生するゴ−ストを未然に防いでいる。本発
明で説明してきた焦点検出光学系はペンタプリズム86
を介しているために全長が長いということは既に述べ
た。一方測距精度を向上させるためには、絞り開口93
の重心間隔を広く取らねばならない。この結果物体の対
となる光量分布は互いにかなり離れた位置に形成され
る。
【0051】図10は測距視野と撮影画面との関係を示
す図である。撮影画面103に対して測距視野104a
〜104jを図のように十字形に配置した場合、これを
2次結像レンズ90によって単純に投影すると図11に
示すように対となる2次物体像はかなり離れた位置に形
成され、大きなスペースの画素配置が必要となる。
【0052】図11において106は光電変換素子、1
05a1〜105b2が画素列である。画素列の添字a
〜jは測距視野の添字と揃えてある。又、添字1,2は
対となる2つの物体像を光電変換する画素列対であるこ
とを意味している。図より明らかなように、光電変換素
子106の中央部には画素列のない極めて広いエリアが
できてしまう。一般にCCD等の半導体デバイスは、そ
のチップサイズが大型化するに伴って急激に製造歩留ま
りが低下する。又このような大型の光電変換素子は非常
に高価なものとなってくる。
【0053】図1,図2,図3に示した実施例は上記の
ような問題点を考慮して導光プリズム94を用いて光電
変換素子のチップサイズを小さくしたものである。図1
2及び図13は導光プリズム94周辺の部分拡大図及び
斜視図である。図12は図2に対応する断面を示したも
ので、この断面において透明プラスチック部材で作られ
る導光プリズム94は94a〜94fという6つの光学
面を持っている。これら6つの面は光路を撮影レンズ8
1の光軸方向に折り畳む作用と、不要光をカットする作
用と同時に持っている。
【0054】図12において絞り開口93a及び93b
を通過した光束は導光プリズム94の入射面94aに入
射する。光束は次いで全反射面94b,94c及び全反
射面94d,94eでそれぞれ2回反射した後、光射出
面94fから光電変換素子107に向かって射出する。
【0055】一方、図13を参照すれば分かるように絞
り開口93c及び93dを通過した光束は導光プリズム
94に開けられた2つの開口部94g及び94hを通っ
て、光電変換素子107に直接到達する。
【0056】2次結像レンズ90から光電変換素子10
7までの光学的距離は、導光プリズム94の反射を介す
るか否かで光路長差を生じるが、反射光路がプラスチッ
ク部品の中にあるため実質的に短くなり、両者の差は僅
かである。又、2次結像レンズ90のマルチレンズの2
対のレンズ部の曲率は夫々独立に選べるため、上記2種
類の光路に対して最適な結像を実現することができる。
【0057】上記のような導光プリズム94を用いるこ
とにより、光電変換素子107は効率的に小型化され
る。
【0058】図14はこの様子を示すものである。図中
107が光電変換素子で、測距視野104a〜104e
に対応する画素列が108a1 〜108e2 、測距視野
104f〜104jに対応する画素列が108f1 〜1
08j2 となっている。添字の意味は同じ測距視野でも
対となる2次結像レンズ90を通って形成された2つの
像の対応を示している。
【0059】ここでは測距視野104a〜104eに対
応する画素列108a1 〜108e1 と108a2 〜1
08e2 に挟まれた領域に測距視野104f〜104j
に対応する画素列108f1 〜108j1 及び108f
2 〜108j2 が位置し、無駄な領域がなくなってい
る。光電変換素子自体が小さくなったことによるコスト
上のメリットは言うまでもないが、導光プリズム94の
導入は光路の折り畳みでカメラ本体自体の小型化にも効
果的である。
【0060】特に、測距基線長の長い測距視野の画素列
を内側に、測距基線長の短い測距視野の画素列を外側に
配することによって一層の小型化が図られている。こう
することにより、コスト的にきわめて有利となることは
言うまでもなく、さらには、カメラの小型化のためにも
有効である。
【0061】2次結像レンズ90は測距視野だけではな
く、ピント板の4つの像を光電変換素子108上に投影
しているわけで、図10に示した測距視野の周囲からの
光を遮光して、受光部上で物体像が重なってしまうのを
防がなくてはならない。そのために、まず導光プリズム
94の光学面94a〜94f以外には黒色遮光塗装を施
してあり、更に図12に示すように遮光板109が全反
射面94d,94eを覆う形に設けられている。これに
より測距視野104a〜104eと測距視野104f〜
104jとにそれぞれ対応する画素列間の光束の分離が
可能である。
【0062】次に、導光プリズム94によって撮影レン
ズ81の光軸方向に引き寄せられた測距視野104f〜
104jの2光束を分離する方法について説明する。
【0063】図14の画素列108f1 〜108j1
画素列108f2 〜108j2 上に導かれる光束は、前
述のようにそれぞれ2回反射して画素列に到達するの
で、まずこの反射面の大きさを適当に選べば、必要な光
だけを画素列方向に曲げることができる。
【0064】しかしながら、全反射面94d或いは全反
射面94eを通らなかった光線の一部は撮影レンズ81
の光軸を通り越して、対となるもう一方の画素列へと向
かうこととなる。導光プリズム94を透明プラスチック
部品とし、光路の偏向に全反射を用いているのは、この
問題点を解決する為である。
【0065】例えば図12に示す光線Uはピント板84
上の測距視野以外から発し、全反射面94dには入射し
なかった光線であり、光路の偏向が反射鏡の組合せで行
なわれていたならば、反対側の画素列のゴースト光とな
るものである。
【0066】ところが反射面が全反射を利用して構成さ
れている為に、導光プリズム94には光射出面94fが
設けられており、光線Uはこの光射出面94fへの入射
角が大きく、ここで全反射して光電変換素子107の方
向へは射出できない。従って画素列へゴースト光が入射
することなく、高精度な焦点検出を可能としている。
【0067】尚、本実施例において2次結像レンズ90
a,90b(90c,90d)、絞り93の開口93
a,93b(93c,93d)等は第1結像手段(第2
結像手段)の一要素を構成している。
【0068】又、光電変換素子107のうち画素列10
8f1 〜108j1 ,108f2 〜108j2 (108
1 〜108e1 ,108a2 〜108e2 )は第1光
電変換素子(第2光電変換素子)の一要素を構成してい
る。
【0069】次に、以上の構成による焦点検出装置の測
距原理について説明する。
【0070】図15(A),図15(B)は、このため
の説明図で、撮影レンズ41から絞り48までの詳細を
示している。拡散板42のマット面42aにおける光の
拡散については、厳密には波動光学的な解析が必要だ
が、ここでは、その近似として幾何光学的な説明を加え
る。
【0071】図15(A)で絞り開口48a,48b内
の点G、Hとマット面42aの光軸上の点Eとを通る2
本の光線A、Bを考える。簡単のためコンデンサーレン
ズ43は薄肉で、マット面42aに隣接していると考え
ると、点Eから絞り48の開口上の点G、Hを見込む角
度はθ1 である。
【0072】マット面42aは拡散面であるため連続し
た微細な凹凸の集合体である。点Eにおけるマット面4
2aの接平面が図にP1で示した面であるとすれば、光
線A、Bはここで屈折し光線A´、B´となる。屈折し
た2本の光線が撮影レンズ41の射出瞳上に到達する点
をそれぞれI、Jとする。
【0073】図15(B)も同様でマット面42aの光
軸上の点Eのごく近傍に点Fを設定し、そこでの光線の
振る舞いについて考える。点Fにおける接平面を図のよ
うにP2とし、点Fから絞り開口上の点G、Hを見込む
角度をθ2 であるとする。図15(A)と同様に絞り4
8の開口上の点G、HとFとを通る2本の光線C、Dは
ここで屈折し光線C´、D´となる。屈折した2本の光
線が撮影レンズ41の射出瞳上に到達する点をそれぞれ
K、Mとする。
【0074】ピント板42の厚みを無視し、図15
(A),(B)で示した撮影レンズ41の射出瞳上の各
到達点I,J,K,Mをそれぞれ点E、Fから見込む角
度をθ1'、θ2'とする。点Eと点Fは極めて近距離であ
る。従ってθ1 とθ2 及び接平面の傾きがともに小さい
範囲で納まるとすれば近似的に θ1'≒θ2' が成立する。
【0075】これは光軸がマット面42aに交わる点か
ら2つの絞り開口を見込む角度が小さい範囲で、ある範
囲内に屈折した光線について測距基線長が同一であるこ
とを意味している。
【0076】図16に示したのはマット面42aによる
拡散特性の一例であるが、これは幾何光学的に言うと点
Eの回りに様々な方向の接平面が存在し、それらの総合
として得られた特性であると解釈することができる。マ
ット面の拡散特性は光量との兼ねあいである範囲に納ま
っており、これらの各接平面に対して図15の説明を当
てはめることができる。
【0077】又、図15の説明では簡単のため光軸上の
点の測距について説明を行ったが、光軸外の点について
同様の説明が成立するのは明らかである。従って本発明
のような焦点検出装置の測距基線長は絞り48の開口の
間隔によって決定され、拡散板の特性には影響されな
い。
【0078】このような性質から、焦点検出動作は拡散
板を有しない従来の焦点検出装置と基本的には同一であ
る。例えば、撮影レンズ41が図の左方向に繰り出され
て、いわゆる前ピン状態となると、2次結像レンズによ
って各々の光電変換素子列の受光面上に投影されていた
被写体像(物体像)が、それぞれ近づく方向にずれ、こ
の物体像の相対的ずれ量に応じた光電変換素子列の出力
変化により、前ピン状態であること及びその量が検出さ
れることになる。
【0079】また、後ピン状態の場合には、各々の物体
像が、前ピン状態の場合と逆にずれるので、後ピン状態
であることと、その量が検出される。
【0080】図17は本発明の焦点検出装置を一眼レフ
カメラに適用したときの実施例を示す回路図である。
【0081】同図においてPRSはカメラの制御装置
で、例えば内部にCPU(中央処理装置),ROM,R
AM,A/D変換機能を有する1チップ・マイクロコン
ピュータである。コンピュータPRSはROMに格納さ
れたカメラのシーケンス・プログラムに従って、自動露
出制御機能、自動焦点検出機能、フィルムの巻き上げ等
のカメラの一連の動作を行なう。
【0082】そのためにPRSは同期式通信用信号S
O,SI,SCLK,通信選択信号CLCM,CSD
R,CDDRを用いて、カメラ本体内の周辺回路及びレ
ンズと通信して各々の回路やレンズの動作を制御する。
【0083】SOはコンピュータPRSから出力される
データ信号、SIはコンピュータPRSへ入力されるデ
ータ信号、SCLKは信号SO,SIの同期クロックで
ある。
【0084】LCMはレンズ通信バッファ回路であり、
カメラが動作中のときにはレンズ用電源端子に電力を供
給すると共に、コンピュータPRSからの選択信号CL
CMが高電位レベル(以下、‘H’と略記する)のとき
にはカメラとレンズ間通信バッファとなる。
【0085】即ちコンピュータPRSがCLCMを
‘H’にして、SCLKに同期して所定のデータをSO
から送出すると、LCMはカメラ・レンズ間接点を介し
て、SCLK,SOの各々のバッファ信号LCK,DC
Lをレンズへ出力する。それと同時にレンズからの信号
DLCのバッファ信号をSIとして出力し、コンピュー
タPRSはSCLKに同期して上記SIをレンズからの
データとして入力する。
【0086】SDRはCCD等から構成される焦点検出
用のラインセンサ装置SNSの駆動回路であり、信号C
SDRが‘H’のとき選択されて、SO,SI,SCL
Kを用いてPRSから制御される。
【0087】信号CKはCCD駆動用クロックφ1,φ
2を生成する為のクロックであり、信号INTENDは
蓄積動作が終了したことをコンピュータPRSへ知らせ
る信号である。
【0088】センサ装置SNSの出力信号OSはクロッ
クφ1,φ2に同期した時系列の像信号であり、駆動回
路SDR内の増幅回路で増幅された後、AOSとしてコ
ンピュータPRSに出力される。コンピュータPRSは
AOSをアナログ入力端子から入力し、CKに同期して
内部のA/D変換機能でA/D変換後、RAMの所定の
アドレスに順次格納する。
【0089】同じくセンサ装置SNSの出力信号である
SAGCは、センサ装置SNS内のAGC(自動利得制
御:Auto Gain Control )用センサの出力であり、駆動
回路SDRに入力されてセンサ装置SNSでの像信号蓄
積制御に用いられる。
【0090】SPCは撮影レンズを介した被写体からの
光を受光する露出制御用の測光センサであり、その出力
SSPCはコンピュータPRSのアナログ入力端子に入
力され、A/D変換後、所定のプログラムに従って自動
露出制御(AE)に用いられる。
【0091】DDRはスイッチ検知及び表示回路であ
り、信号CDDRが‘H’のとき選択されて、SO,S
I,SCLKを用いてコンピュータPRSから制御され
る。即ち、コンピュータPRSから送られてくるデータ
に基づいてカメラの表示部材DSPの表示を切り替えた
り、カメラの各種操作部材のオン・オフ状態を通信によ
ってコンピュータPRSへ報知する。
【0092】スイッチSW1、SW2は不図示のレリー
ズボタンに連動したスイッチで、レリーズボタンの第1
段階の押下によりSW1がオンし、引き続いて第2段階
までの押下でSW2がオンする。コンピュータPRSは
後述するように、SW1オンで測光、自動焦点調節動作
を行ない、SW2オンをトリガとして露出制御とフィル
ムの巻き上げを行なう。
【0093】尚、SW2はマイクロコンピュータPRS
の「割込み入力端子」に接続され、SW1オン時のプロ
グラム実行中でもSW2オンによって割込みがかかり、
直ちに所定の割込みプログラムへ移行することができ
る。
【0094】MTR1はフィルム給送用、MTR2はミ
ラーアップ・ダウン及びシャッタばねチャージ用のモー
タであり、各々の駆動回路MDR1、MDR2により正
転・逆転の制御が行なわれる。コンピュータPRSから
駆動回路MDR1,MDR2に入力されている信号M1
F,M1R,M2F,M2Rはモータ制御用の信号であ
る。
【0095】MG1,MG2は各々シャッタ先幕・後幕
走行開始用マグネットで、信号SMG1,SMG2、増
幅トランジスタTR1,TR2で通電され、PRSによ
りシャッタ制御が行なわれる。
【0096】尚、スイッチ検知及び表示用回路DDR、
モータ駆動回路MDR1,MDR2、シャッタ制御は、
本発明と直接関わりがないので、詳しい説明は省略す
る。
【0097】レンズ内制御回路LPRSにLCKに同期
して入力される信号DCLは、カメラからレンズFLN
Sに対する命令のデータであり、命令に対するレンズの
動作が予め決められている。
【0098】制御回路LPRSは所定の手続きに従って
その命令を解析し、焦点調節や絞り制御の動作や出力D
LCからのレンズの各種パラメータ(開放Fナンバー・
焦点距離・デフォーカス量対繰り出し量の係数等)の出
力を行なう。
【0099】実施例ではズームレンズの例を示してお
り、カメラから焦点調節の命令が送られた場合には、同
時に送られてくる駆動量・方向に従って、焦点調節用モ
ータLMTRを信号LMF,LMRによって駆動して、
光学系を光軸方向移動させて焦点調節を行なう。光学系
の移動量はエンコーダ回路ENCFのパルス信号SEN
CFでモニターして、LPRS内のカウンタで計数して
おり、所定の移動が完了した時点でLPRS自身が信号
LMF,LMRを‘L’にしてモータLMTRを制動す
る。
【0100】この為、一旦カメラから焦点調節の命令が
送られた後は、カメラ内の制御装置PRSはレンズの駆
動が終了するまで、レンズ駆動に関して全く関与する必
要がない。
【0101】又、カメラから絞り制御の命令が送られた
場合には、同時に送られてくる絞り段数に従って、絞り
駆動用としては公知のステッピング・モータDMTRを
駆動する。尚、ステッピング・モータはオープン制御が
可能な為、動作をモニターする為のエンコーダを必要と
しない。
【0102】ENCZはズーム光学系に付随したエンコ
ーダ回路であり、レンズ内制御回路LPRSはエンコー
ダ回路ENCZからの信号SENCZを入力してズーム
位置を検出する。レンズ内制御回路LPRS内には各ズ
ーム位置におけるレンズパラメータが格納されており、
カメラ側のコンピュータPRSから要求があった場合に
は、現在のズーム位置に対応したパラメータをカメラへ
送出する。
【0103】図18にセンサ列91a,91b上に形成
された2像の光電変換出力の例を示す。SAAの出力を
A(i),SABの出力をB(i)とする。尚、この例
ではセンサの画素数を40画素(i=0,…,39)と
している。
【0104】像信号A(i),B(i)から像ずれ量P
Rを検出する信号処理方法としては特開昭58−142
306号公報、特開昭59−107313号公報、特開
昭60−101513号公報、或いは特願昭61−16
0824号等で開示されている。
【0105】図19,図20は各々の本発明の実施例2
に係る撮影画面内の測距視野とそれに対応する光電変換
素子の画素配置を示す説明図である。焦点検出装置とし
ての他の要素は先の実施例1と同様であるので省略して
いる。
【0106】図19において、110は測距視野であ
り、十次形状をした領域のどの位置においても焦点検出
が可能である。このように連続した大きな測距視野を実
現する為には、面積型の光電変換素子が必要となり、例
えば図20に示した画素配置となる。光電変換素子11
1上には、4つの受光エリア112a1,112a2,
112b1,112b2があり、それぞれは多数の画素
より成っている。
【0107】前述の焦点検出光学系によれば、光電変換
素子111上の2対の光量分布は撮影レンズの結像状態
に応じて、矢印D1及び矢印D2の方向に相対的位置が
変化するので、焦点検出装置としてはこの方向の測距視
野の集合体として機能する。その他の構成は先の実施例
1と同様である。
【0108】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、撮影範囲
中の複数の領域での測距を行なう為の焦点検出系の各要
素を適切に設定することにより、光電変換素子の面積を
縮小しつつ高精度な焦点検出を可能とした焦点検出装置
を達成することができる。
【0109】特に、光電変換素子上に効率的に画素をレ
イアウトすることが可能となり、低価格で、又光電変換
素子の小型化によりカメラの小型化が容易で、更に副次
的効果としてファインダー光学系を焦点検出光学系が一
部兼用することが可能である為に、測距視野を撮影画面
の広範囲の領域に設定できるといった特長を有した焦点
検出装置を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を一眼レフカメラに適用したときの
実施例1の要部概略図
【図2】 図1の焦点検出系の光路の展開概略図
【図3】 図1の焦点検出系の光路の展開概略図
【図4】 図2のコンデンサーレンズの説明図
【図5】 図2のピント板の説明図
【図6】 図2の2次結像レンズの説明図
【図7】 図2の絞りの説明図
【図8】 図2の絞りの投影像の説明図
【図9】 図2の遮光マスクの説明図
【図10】 図2の測距視野と撮影画面との関係を示す
説明図
【図11】 光電変換素子の画素の配列を示す説明図
【図12】 図2の一部分の説明図
【図13】 図2の一部分の説明図
【図14】 図2の光電変換素子の説明図
【図15】 本発明に係る測距原理の説明図
【図16】 図15の拡散板の説明図
【図17】 本発明を一眼レフカメラに適用したときの
実施例を示す回路図
【図18】 図17のセンサからの出力信号の説明図
【図19】 本発明の実施例2に係る撮影範囲内の測距
視野の説明図
【図20】 本発明の実施例2に係る光電変換素子の説
明図
【符号の説明】
41,81 撮影レンズ 42,84 拡散板 43,85 フィールドレンズ 44,90 2次結像レンズ 46,47,108 光電変換素子 48,93 絞り 88 接眼レンズ 89 遮光マスク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズの像面側に焦点検出系を配置
    し、該焦点検出系を利用して該対物レンズの合焦状態を
    撮影範囲中の複数の測距領域に対して求める際、該焦点
    検出系は該対物レンズの結像状態に応じて相対的位置が
    変化する第1及び第2の物体像に関する光量分布を形成
    する第1結像手段と、該第1及び第2の物体像の光量分
    布とは異なる方向に相対的位置が変化する第3及び第4
    の物体像に関する光量分布を形成する第2結像手段と、
    該第1結像手段により形成された第1及び第2の物体像
    の光量分布より像信号を得る為の複数の画素列より成る
    第1光電変換素子と、該第2結像手段により形成された
    第3及び第4の物体像の光量分布より像信号を得る為の
    複数の画素列より成る第2光電変換素子とを有してお
    り、該第1及び第2の物体像を光偏向手段により互いに
    接近する方向に偏向させて、該第1光電変換素子の画素
    列が該第2光電変換素子の画素列によって挟まれた領域
    に位置するようにしていることを特徴とする焦点検出装
    置。
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